JP2002330029A - 周波数変換器 - Google Patents

周波数変換器

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JP2002330029A
JP2002330029A JP2002054850A JP2002054850A JP2002330029A JP 2002330029 A JP2002330029 A JP 2002330029A JP 2002054850 A JP2002054850 A JP 2002054850A JP 2002054850 A JP2002054850 A JP 2002054850A JP 2002330029 A JP2002330029 A JP 2002330029A
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filter
polyphase
frequency
signal
sampling
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JP2002054850A
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Takahiko Kishi
孝彦 岸
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Samsung Electronics Co Ltd
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Samsung Electronics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な周波数特性を持ち、かつ乗算器を極力
削減した形の周波数変換器を提供する。 【解決手段】 DDC1は、入力されたRF/IF信号
S(i)を、AD変換器52によりサンプリングした信
号に、(M×I)分割したポリフェーズ構成によるデシ
メータ/ミキサ2により、実数信号から複素数信号への
直交変換と、周波数Kωによる周波数ステップをI倍に
細かくした周波数変換、及び1/(M×I)倍のデシメ
ーションを行い、I倍アップサンプラ16とローパスフ
ィルタ17を設けたインタポレータ3においてI倍のイ
ンタポレーションをした後、通信チャネルに与えられた
帯域特性を持つローパスフィルタ45を設けたチャネル
フィルタ56により帯域制限され、サンプリング周波数
を入力の1/M倍に変換されたベースバンド信号i
(j)、q(j)として出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ディジタル信号
処理により入力信号の周波数を変換する周波数変換器に
関し、特に良好な周波数特性を実現しながらサンプリン
グ周波数の変換が可能な周波数変換器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、周波数変換器には、例えば受信R
F/IF信号をAD変換した後に、ベースバンド、また
は復調処理IF信号へデジタル信号処理により周波数変
換を行うデジタルダウンコンバータ(DDC:Digital Down
Converter)や、ベースバンド、または変調IF信号を
DA変換した後に、送信RF/IF信号を得るために、
デジタル信号処理により周波数変換を行うデジタルアッ
プコンバータ(DUC:Digital Up Converter )がある。こ
れらの周波数変換器では、RF/IF信号処理とベース
バンド/変復調IF処理に要求されるサンプリング周波
数の違いから、信号自体の周波数変換だけでなく、信号
のサンプリング周波数変換も同時に行われる。信号自体
の周波数変換のミキサには、乗算器が用いられるが、サ
ンプリング周波数を変換する際にエイリアシングを抑圧
するデシメーションフィルタおよびインターポレーショ
ンフィルタは、乗算器を用いる一般的な構成のフィルタ
では複数の乗算器が必要になり、回路規模と消費電力が
大きくなるので、サンプリング周波数と信号周波数帯域
の比が大きいときには、CICフィルタ(Cascade Inte
grated Comb Filter)と呼ばれるコムフィルタと積分器
を縦列接続したフィルタが用いられてきた。
【0003】図11は、CICフィルタを用いて実現し
た従来例のデジタルダウンコンバータ(DDC)であっ
て、DDC51は、RF/IF信号S(i)をAD変換
器52によりサンプリングした信号に、cos(i)と
−sin(i)の各信号を乗算する乗算器41を設けた
乗算器直交変換器53により、ベースバンド周波数に周
波数変換した後、CICフィルタ42による1/N倍の
デシメータA54と、更に、ローパスフィルタ(FIR
フィルタ)43と1/D倍ダウンサンプラ44による1
/D倍のデシメータB55により、低いサンプリング周
波数にサンプリング周波数変換を行う。
【0004】図12は、ダウンサンプリングを行うCI
Cフィルタの構成を示す図であって、CICフィルタ
は、Mセクションのローパスフィルタを形成する加算器
61と遅延器62、及びMセクションのくし形フィルタ
を形成する減算器63と遅延器64、更にローパスフィ
ルタとくし形フィルタの間に設けられた1/N倍のダウ
ンサンプラ65とから構成されている。また、その入出
力信号の周波数特性は、 H(Z)=(1−Z-MN)/(1−Z-1) で表され、図13に示すように、通過域がフラットでは
ないフィルタ特性となる。なお、図13の特性波形B
は、特性波形Aの周波数軸を拡大して表示したグラフで
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述のCIC
フィルタを用いたDDCでは、乗算器を用いることなく
エイリアシングの抑圧が可能であったが、フィルタの通
過域特性がフラットではないため、入力する信号の周波
数帯域幅が広くなると、信号がCICフィルタで受けた
振幅の周波数特性歪みを補正する必要があり、また逆に
通過帯域を広くしようとすると、フィルタの阻止帯域特
性が悪化するために、思うようにエイリアシングが抑圧
できないという問題があった。
【0006】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
ので、良好な周波数特性を持ち、かつ乗算器を極力削減
した形の周波数変換器を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、入力信号の周波数を任
意の周波数に変換する周波数変換器であって、L個(L
は正の整数)の係数をM分割(Mは正の整数)したN
(=L/M)個の係数を持つM個の各ポリフェーズフィ
ルタに、長さM/Kを周期とする正弦波のK周期分の信
号がサンプリング周期1でサンプリングされたM個の各
信号を、1対1で対応させて乗算したポリフェーズ構成
のフィルタ(例えば実施の形態の乗算器11、加算器1
2、遅延器13、マルチプレクサ14から構成されるフ
ィルタ、または乗算器24、遅延器25、乗算器26、
加算器27、加算器28から構成されるフィルタ)と、
変換率Mのサンプリング周波数変換器(例えば実施の形
態のラッチ回路15、またはホールド回路23やホール
ド回路31)とから構成されることを特徴とする。以上
の構成により、ポリフェーズ構成を利用して、周波数変
換とフィルタに用いられる乗算器を共有することで乗算
器を削減し、フィルタ機能と周波数変換機能、更にはサ
ンプリング周波数変換機能を持つ周波数変換器を実現す
ることを可能とする。
【0008】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の周波数変換器において、ポリフェーズ構成のフィルタ
の代わりに、M1個の各ポリフェーズフィルタに、長さ
M1/Kを周期とする正弦波のK周期分の信号がサンプ
リング周期1でサンプリングされたM1個の各信号を、
1対1で対応させて乗算したポリフェーズ構成のフィル
タないしは変換率M1のサンプリング周波数変換器(例
えば実施の形態のインタポレータ5)と、M2=M−M
1なる関係を持つM2個の各ポリフェーズフィルタに、
長さM2/Kを周期とする正弦波のK周期分の信号がサ
ンプリング周期1でサンプリングされたM2個の各信号
を、1対1で対応させて乗算したポリフェーズ構成のフ
ィルタないしは変換率M2のサンプリング周波数変換器
(例えば実施の形態のインタポレータ/ミキサ6)とを
設けたことを特徴とする。以上の構成により、更にポリ
フェーズ構成を分割して、自由な周波数変換とサンプリ
ング周波数変換を可能とする。
【0009】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の周波数変換器において、I倍(Iは正の整数)のイン
タポレータ(例えば実施の形態のインタポレータ3)を
ポリフェーズ構成のフィルタの後段に設け、ポリフェー
ズ構成のフィルタは、L個(Lは正の整数)の係数を
(M×I)分割(Mは正の整数)したP(=L/(M×
I))個の係数を持つ(M×I)個の各ポリフェーズフ
ィルタに、長さ(M×I)/Kを周期とする正弦波のK
周期分の信号がサンプリング周期1でサンプリングされ
た(M×I)個の各信号を、1対1で対応させて乗算し
たポリフェーズ構成のフィルタ(例えば実施の形態のデ
シメータ/ミキサ2)とし、サンプリング周波数変換器
は、1/(M×I)倍のデシメーションを行うことを特
徴とする。以上の構成により、マルチレート変換が可能
で、かつ周波数変換ステップを更にI倍に細かくできる
周波数変換器を実現することを可能とする。
【0010】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載
の周波数変換器において、1/D倍(Dは正の整数)の
デシメータ(例えば実施の形態のデシメータ8)をポリ
フェーズ構成のフィルタの前段に設け、ポリフェーズ構
成のフィルタは、L個(Lは正の整数)の係数を(M×
D)分割(Mは正の整数)したQ(=L/(M×D))
個の係数を持つ(M×D)個の各ポリフェーズフィルタ
に、長さ(M×D)/Kを周期とする正弦波のK周期分
の信号がサンプリング周期1でサンプリングされた(M
×D)個の各信号を、1対1で対応させて乗算したポリ
フェーズ構成のフィルタ(例えば実施の形態のインタポ
レータ/ミキサ9)とし、サンプリング周波数変換器
は、(M×D)倍のインタポレーションを行うことを特
徴とする。以上の構成により、マルチレート処理を用い
て、周波数変換ステップを更にD倍に細かくできる周波
数変換器を実現することを可能とする。
【0011】請求項5に記載の発明は、入力信号の周波
数を任意の周波数に変換する周波数変換器であって、M
個(Mは正の整数)の符号をM分割した1個の符号を係
数とするM個の各ポリフェーズフィルタに、長さM/K
を周期とする正弦波のK周期分の信号がサンプリング周
期1でサンプリングされたM個の各信号を、1対1で対
応させて乗算したポリフェーズ構成のフィルタと、変換
率Mのサンプリング周波数変換器とから構成され、入力
信号と符号との相互相関機能を有することを特徴とす
る。以上の構成により、拡散信号が入力信号とされた場
合、該信号の逆拡散と周波数変換を行うことを可能とす
る。
【0012】請求項6に記載の発明は、L個(Lは正の
整数)の係数をM分割(Mは正の整数)したN(=L/
M)個の係数を持つM相のポリフェーズフィルタを配置
したポリフェーズ構成のフィルタと、変換率Mのサンプ
リング周波数変換器とを備え、入力信号の周波数を任意
の周波数に変換する周波数変換器であって、前記ポリフ
ェーズフィルタは、入力の離散時間数列がM個入力され
る毎にバンクを1つ切り換えて、P(Pは2以上の正の
整数)種類のフィルタ係数列を1種類ずつ前記ポリフェ
ーズフィルタの乗算器に設定可能な係数バンクを備え、
M相目の前記ポリフェーズフィルタの前記係数バンク
は、前記ポリフェーズフィルタの元のM相の係数列を位
相方向へP回繰り返し、M相ずつP回繰り返された係数
列に、長さP×M/Kを周期とする正弦波のK周期分の
信号がサンプリング周期1でサンプリングされたP×M
個の各信号を1対1で対応させて乗算した総計M相P種
類の係数列の中から、M相目のポリフェーズフィルタに
対応したP種類の係数列が設定されることを特徴とす
る。以上の構成により、サンプリング数や演算処理量、
更には消費電力を変更することなく、周波数変換器の周
波数ステップ(周波数分解度)だけをP倍に向上させる
ことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。まず、図7と図8を用い
て、本発明の第1から第3の実施の形態による周波数変
換器に用いるデシメータ/ミキサ、及びインタポレータ
/ミキサの基本構成について説明する。本発明の第1か
ら第3の実施の形態では、入力信号をサンプリング変換
するポリフェーズ構成のデシメータ、またはインタポレ
ータにおいて、デシメータ、またはインタポレータをM
分割した各N個の係数を持つポリフェーズフィルタのm
相、n番目の係数Cmnに、cosないしはsinのm番
目の値、cos(mω)ないしはsin(mω)を乗じる
ことで、ポリフェーズ構成のデシメータ、またはインタ
ポレータに、デシメーション、またはインタポレーショ
ンの機能とミキサの機能を持たせる。従って、構成上は
ミキサの無いポリフェーズフィルタのみの周波数変換器
が構成出来ることになる。
【0014】すなわち、 H=C0、C1、C2、・・・CL-1 のL個のフィルタ係数にM分割のポリフェーズ分解を行
い、元のフィルタ係数とポリフェーズフィルタの係数の
対応がL=M×NとなるM相毎にN個の係数を持つ以下
のフィルタ係数を得る。 H0=C00、C01、C02・・・C0N-11=C10、C11、C12・・・C1N-12=C20、C21、C22・・・C2N-1 ・ ・ ・ HM-1=CM-10、CM-11、CM-12・・・CM-1N-1
【0015】更に、このポリフェーズフィルタと、Kは
Mの因数である長さM/Kを周期とする正弦波Smを乗
算する乗算器(ミキサ)とをカスケードに接続したと
き、その処理は、 S00=S000、S001、S002・・・S00N-1=H’011=S110、S111、S112・・・S11N-1=H’122=S220、S221、S222・・・S22N-1=H’2 ・ ・ ・ SM-1M-1=SM-1M-10、SM-1M-11、SM-1M-12・・・ ・・・SM-1M-1N-1 =H’M-1 と等価である。
【0016】ここで、フィルタ係数Cの添え字(係数C
abの添え字aとb)は、添え字aが0からM−1までの
整数によって、M分割された各ポリフェーズフィルタの
位相方向の区別を示し、添え字bが0からN−1までの
整数によって、N個のポリフェーズフィルタの係数の時
間方向の区別を示す。また、正弦波Smの添え字mは、
同様に0からM−1までの整数によって、M分割された
各ポリフェーズフィルタの位相方向の区別を示す。ま
た、HM-1はM−1の位相を示す。
【0017】すなわち、ミキサに用いるローカル信号の
信号周期の倍数とポリフェーズフィルタの分割数が同じ
であれば、L個(Lは正の整数)の係数をM分割(Mは
正の整数)したN(=L/M)個の符号を係数とするM
個の各ポリフェーズフィルタに、長さM/Kを周期とす
るローカル信号(正弦波)のK周期分の信号がサンプリ
ング周期1でサンプリングされたM個の各位相に相当す
る信号を、1対1で対応させて乗じておくことで、ポリ
フェーズ構成のフィルタの積和演算処理でミキサとして
の乗算処理も同時に行えることになる。また、サンプリ
ング周波数変換比をMとするサンプリング周波数変換も
同時に行われる。
【0018】図7(a)は、従来のポリフェーズ構成の
デシメータの入力に、周期Mの信号を乗算する乗算器を
配置した構成を示しており、図7(b)は、これを本発
明の実施の形態により構成したデシメータ/ミキサの基
本構成を示す。図7(b)では、図7(a)の各ポリフ
ェーズフィルタH0(z)、H1(z)、H2(z)・・
・HM-1(z)に、周期Mの信号の各位相に相当する信
号S0、S1、S2・・・SM-1が乗算された新たなポリフ
ェーズフィルタを用いたフィルタが形成される。同様
に、図8(a)は、従来のポリフェーズ構成のインタポ
レータの出力に、周期Mの信号を乗算する乗算器を配置
した構成を示しており、図8(b)は、これを本発明の
実施の形態により構成したインタポレータ/ミキサの基
本構成を示す。図8(b)でも、図8(a)の各ポリフ
ェーズフィルタH0(z)、H1(z)、H2(z)・・
・HM-1(z)に、周期Mの信号の各位相に相当する信
号S0、S1、S2・・・SM-1が乗算された新たなポリフ
ェーズフィルタを用いたフィルタが形成される。
【0019】(第1の実施の形態)次に、図1のDDC
の回路構成を示すブロック図と、図2のDDCの入出力
の周波数特性を示す図を用いて、本発明の第1の実施の
形態による周波数変換器について説明する。本実施の形
態は、(M×I)個の係数を(M×I)分割した1個の
係数を持つポリフェーズフィルタによる構成であって、
ポリフェーズフィルタの乗算器をポリフェーズフィルタ
の各相で共通化し、フィルタ係数と正弦波データからな
るROMデータを各相毎に変更する実装を行った場合の
形態である。図1において、本発明の第1の実施の形態
によるDDC1は、RF/IF信号S(i)を、AD変
換器52によりサンプリングした信号に、デシメータ/
ミキサ2により実数信号から複素数信号への直交変換
(直交復調)と周波数Kωによる周波数変換、及び1/
(M×I)倍のデシメーションを行い、I倍アップサン
プラ16とローパスフィルタ17を設けたインタポレー
タ3においてI倍のインタポレーションをした後、通信
チャネルに与えられた帯域特性を持つローパスフィルタ
45を設けたチャネルフィルタ56により帯域制限され
たベースバンド信号i(j)、q(j)として出力す
る。
【0020】デシメータ/ミキサ2は、n=0、1、・
・・(M×I−1)に従って、入力された実数信号にc
os(nKω)CM×I-nと−sin(nKω)CM×I-n
の各信号を乗算する乗算器11と、加算器12と遅延器
13とマルチプレクサ14を備え、乗算器11の出力信
号と先に遅延器13により遅延されてマルチプレクサ1
4を通して帰還した信号とを加算器12により加算し、
再度遅延器13に入力することで累積加算する積分器と
が組み合わされている。これにより、フィルタ係数C
M×I-nによる帯域制限と、入力されたサンプリング周波
数fs1の信号にcos(nKω)、−sin(nK
ω)によるfs1/(M×I)×Kの周波数変換を同時
に行い、更に、累積加算した信号を(M×I)回に1
回、n=0の時にラッチ回路15により出力することに
より、サンプリング周波数fs1の入力信号をサンプリ
ング周波数fs2へ1/(M×I)倍にデシメーション
する。なお、マルチプレクサ14は、(M×I)回に1
回、n=0の時に信号”0”を加算器12へ帰還するこ
とで、累積加算した信号をリセットする。また、フィル
タ係数がCnではなくCM×I-nとするのは、フィルタの
畳み込み演算を行うことを示す。また、フィルタ係数を
nとした場合は、相互相関器として動作する。
【0021】従って、本実施の形態では、1/(M×
I)倍のデシメータ/ミキサの後でI倍のインタポレー
ションを行うことで、I/(M×I)=1/M倍のデシ
メータを実現しつつ、I倍のインタポレーションを補正
するためにデシメータ/ミキサのポリフェーズ分割をI
倍にし、周波数変換を行う周波数ステップをI倍に細か
くしている。図2は、上述の本実施の形態によるDDC
において、デシメーション比(M×I)が128の時の
入出力の周波数特性を示した図であって、図2の特性波
形Bは、特性波形Aの周波数軸を拡大して表示したグラ
フである。図2によると、本実施の形態によるDDCの
入出力の周波数特性は、図13に示すCICフィルタの
入出力の周波数特性と比較して、通過帯域、阻止帯域共
に大きく改善され、帯域幅の広い信号を処理する場合に
おいても、良好な周波数特性とエイリアシングの抑圧特
性が得られる。
【0022】(第2の実施の形態)次に、図3のDUC
の回路構成を示すブロック図を用いて、本発明の第2の
実施の形態による周波数変換器について説明する。本実
施の形態は、2×(M2)個の係数を(M2)分割した
2個の係数を持つポリフェーズフィルタによる構成であ
って、ポリフェーズフィルタの乗算器と遅延器をポリフ
ェーズフィルタの各相で共通化し、フィルタ係数と正弦
波データからなるROMデータを各相毎に変更する実装
を行った場合の形態である。図3において、本発明の第
2の実施の形態によるDUC4は、複素数信号i
(i)、q(i)を、M1倍のアップサンプラ21とロ
ーパスフィルタ22を設けたインタポレータ5によりM
1倍のインタポレーションを行った後、インタポレータ
/ミキサ6により、周波数Kωによる周波数変換とM2
倍のインタポレーション、及び複素数信号から実数信号
への直交変換を行い、RF/IF信号S(j)として出
力する。
【0023】インタポレータ/ミキサ6は、入力された
複素数信号を、時間M2だけホールドするホールド回路
23と、乗算器24と遅延器25、更に乗算器26と加
算器27を設け、n=0、1、・・・(M2−1)に従
って、cos(nKω)C(M 2-n)0と−sin(nK
ω)C(M2-n)0、及びcos(nKω)C(M2-n)1と−s
in(nKω)C(M2-n)1の各信号を入力信号と積和演
算する2タップのFIRフィルタとが組み合わされてい
る。ホールド回路23は、入力信号のサンプリング間隔
の間に、M2サンプルの同一の出力を行う(アップサン
プリングを行う)ホールド回路(マルチ出力回路)であ
って、ホールド回路23によりホールドした信号に、フ
ィルタ係数C(M2-n) 0とC(M2-n)1による帯域制限と、入
力されたサンプリング周波数fs1の信号にcos(n
Kω)、−sin(nKω)によるfs1/M2×Kの
周波数変換を同時に行い、更に1/M2回毎に出力する
ことにより、サンプリング周波数fs1の入力信号をサ
ンプリング周波数fs2へM2倍にインタポレーション
する。
【0024】また、加算器28は、入力された複素数信
号の実数軸側信号にcosが乗算された実数軸側信号
と、同様に虚数軸側信号に−sinが乗算されて生成さ
れた新たな実数軸側信号とを加算し、複素数信号を実数
信号へ変換する直交変換(直交変調)を行う。なお、フ
ィルタ係数がCnではなくC(M2-n)とするのは、フィル
タの畳み込み演算を行うことを示す。従って、本実施の
形態では、M1倍のインタポレータとポリフェーズ構成
を適用したM2倍のインタポレータとにより、自由な周
波数変換とサンプリング周波数変換を実現している。
【0025】(第3の実施の形態)次に、図4のDUC
の回路構成を示すブロック図を用いて、本発明の第3の
実施の形態による周波数変換器について説明する。本実
施の形態は、2×(M×D)個の係数を(M×D)分割
した2個の係数を持つポリフェーズフィルタによる構成
であって、ポリフェーズフィルタの乗算器と遅延器をポ
リフェーズフィルタの各相で共通化し、フィルタ係数と
正弦波データからなるROMデータを各相毎に変更する
実装を行った場合の形態である。図4において、本発明
の第3の実施の形態によるDUC7は、複素数信号i
(i)、q(i)を、ローパスフィルタ29と1/D倍
のダウンサンプラ30を設けたデシメータ8により1/
D倍のデシメーションを行った後、インタポレータ/ミ
キサ9により、周波数Kωによる周波数変換と(M×
D)倍のインタポレーション、及び複素数信号から実数
信号への直交変換を行い、RF/IF信号S(j)とし
て出力する。
【0026】インタポレータ/ミキサ9は、入力された
複素数信号を、時間(M×D)だけホールドするホール
ド回路31と、乗算器24と遅延器25、更に乗算器2
6と加算器27を設け、n=0、1、・・・(M×D−
1)に従って、cos(nKω)C(M×D-n)0と−si
n(nKω)C(M×D-n)0、及びcos(nKω)C(M
×D-n)1と−sin(nKω)C(M×D-n)1の各信号を入
力信号と積和演算する2タップのFIRフィルタとが組
み合わされている。ホールド回路31は、入力信号のサ
ンプリング間隔の間に、(M×D)サンプルの同一の出
力を行う(アップサンプリングを行う)ホールド回路
(マルチ出力回路)であって、ホールド回路31により
ホールドした信号に、フィルタ係数C (M×D-n)0とC
(M×D-n)1による帯域制限と、入力されたサンプリング
周波数fs1の信号にcos(nKω)、−sin(n
Kω)によるfs1/(M×D)×Kの周波数変換を同
時に行い、更に1/(M×D)回毎に出力することによ
り、サンプリング周波数fs1の入力信号をサンプリン
グ周波数fs2へ(M×D)倍にデシメーションする。
【0027】また、加算器28は、入力された複素数信
号の実数軸側信号にcosが乗算された実数軸側信号
と、同様に虚数軸側信号に−sinが乗算されて生成さ
れた新たな実数軸側信号とを加算し、複素数信号を実数
信号へ変換する直交変換(直交変調)を行う。なお、フ
ィルタ係数がCnではなくC(M×D-n)とするのは、フィ
ルタの畳み込み演算を行うことを示す。従って、本実施
の形態では、1/D倍のデシメーションの後で(M×
D)倍のインタポレータ/ミキサを行うことで、(M×
D)/D=M倍のインタポレータを実現しつつ、1/D
倍のデシメーションを補正するためにインタポレータ/
ミキサのポリフェーズ分割をD倍にし、周波数変換を行
う周波数ステップをD倍に細かくしている。
【0028】次に、図9と図10を用いて、本発明の第
4、第5の実施の形態による周波数変換器に用いるデシ
メータ/ミキサ、及びインタポレータ/ミキサの基本構
成について説明する。本発明の第4、第5の実施の形態
では、入力信号をサンプリング変換するポリフェーズ構
成のデシメータ、またはインタポレータにおいて、デシ
メータ、またはインタポレータをM分割した各N個の係
数を持つM相のポリフェーズフィルタの係数を、位相方
向にP回繰り返すことでP×M個のフィルタ係数に変換
し、変換されたフィルタ係数のm相、n番目の係数Cmn
に、cosないしはsinのm番目の値、cos(m
ω)ないしはsin(mω)を乗じることで、ポリフェー
ズ構成のデシメータ、またはインタポレータに、デシメ
ーション、またはインタポレーションの機能とミキサの
機能を持たせると共に、更にミキサの機能における周波
数変換の周波数ステップ(周波数分解度)を向上させ
る。
【0029】すなわち、前述のように H=C0、C1、C2、・・・CL-1 のL個のフィルタ係数にM分割のポリフェーズ分解を行
い、元のフィルタ係数とポリフェーズフィルタの係数の
対応がL=M×NとなるM相毎にN個の係数を持つ以下
のフィルタ係数を得る。 H0=C00、C01、C02・・・C0N-11=C10、C11、C12・・・C1N-12=C20、C21、C22・・・C2N-1 ・ ・ ・ HM-1=CM-10、CM-11、CM-12・・・CM-1N-1
【0030】次に、このポリフェーズフィルタの係数を
位相方向にP(Pは2以上の正の整数)回繰り返すこと
で、P×M個のフィルタ係数に変換し、更に、このフィ
ルタ係数と、KはP×Mの因数である長さP×M/Kを
周期とする正弦波Sm(m=0、1、2、・・・P×M
−1)を1対1で対応させて乗算するとき、その処理
は、 S(0×M)+000=S(0×M)+000、S(0×M)+001、S(0×M)+002・・・S(0 ×M)+00N-1=H’00(0×M)+101=S(0×M)+110、S(0×M)+111、S(0×M)+112・・・S(0 ×M)+11N-1=H’01(0×M)+202=S(0×M)+220、S(0×M)+221、S(0×M)+222・・・S(0 ×M)+22N-1=H’02 ・ ・ ・ S(1×M)+010=S(1×M)+000、S(1×M)+001、S(1×M)+002・・・S(1 ×M)+00N-1=H’10(1×M)+111=S(1×M)+110、S(1×M)+111、S(1×M)+112・・・S(1 ×M)+11N-1=H’11(1×M)+212=S(1×M)+220、S(1×M)+221、S(1×M)+222・・・S(1 ×M)+22N-1=H’12 ・ ・ ・ S(PM)-1P-1M-1=S(PM)-1M-10、S(PM)-1M-11、S(PM)-1M-12・・・・ ・・S(PM)-1M-1N-1 =H’P-1M-1 となる。
【0031】ここで、フィルタ係数Cの添え字(係数C
efの添え字eとf)は、添え字eが0からM−1までの
整数によって、M分割された各ポリフェーズフィルタの
位相方向の区別を示す。また、添え字fが0からN−1
までの整数によって、N個のポリフェーズフィルタの係
数の時間方向の区別を示す。また、正弦波Smの添え字
は、S(v×M)+wにおいて、添え字vが0からP−1まで
の整数によって、P回繰り返されるポリフェーズフィル
タの繰り返し数の区別を示し、添え字wが0からM−1
までの整数によって、M分割された各ポリフェーズフィ
ルタの位相方向の区別を示す。なお、v=P−1、w=
M−1の場合がS(PM)-1である。また、HP-1M-1はP番
目の繰り返しのM−1の位相を示す。
【0032】すなわち、ミキサに用いるローカル信号の
信号周期の倍数とポリフェーズフィルタの分割数のP
(Pは2以上の正の整数)倍の数が同じであれば、L個
(Lは正の整数)の係数をM分割(Mは正の整数)した
N(=L/M)個の符号を係数とするM相のポリフェー
ズフィルタを位相方向にP回繰り返すことでP×M組の
係数を作成し、作成された各係数組に、長さP×M/K
を周期とするローカル信号(正弦波)のK周期分の信号
がサンプリング周期1でサンプリングされたP×M個の
各位相に相当する信号を、1対1で対応させて乗じるこ
とで新たな係数組を作成することができる。
【0033】そして、この係数組を先頭から1組ずつM
相のポリフェーズフィルタに順に割当て、各ポリフェー
ズフィルタに各ポリフェーズフィルタのM相に対応した
M個飛びのP種類の係数組を割り当てる。各ポリフェー
ズフィルタでは、このP種類の係数組をP種類の係数バ
ンクとして、入力の離散時間数列がM個入力される毎に
係数バンクを1つ切り替える。これにより、ポリフェー
ズ構成のフィルタの積和演算処理でP倍に周波数ステッ
プ(周波数分解度)を向上させたミキサとしての乗算処
理も同時に行えることになる。また、サンプリング周波
数変換比をMとするサンプリング周波数変換も同時に行
われる。
【0034】図9(a)は、従来のポリフェーズ構成の
デシメータの入力に、周期PMの信号を乗算する乗算器
を配置した構成を示しており、図9(b)は、これを本
発明の実施の形態により構成したデシメータ/ミキサの
基本構成を示す。図9(b)では、図9(a)の各ポリ
フェーズフィルタH0(z)、H1(z)、H2(z)・
・・HM-1(z)を位相方向にP回繰り返した新たなフ
ィルタ係数に、周期PMの信号の各位相に相当する信号
0、S1、S2・・・SPM-1が乗算された新たなポリフ
ェーズフィルタを用いたフィルタが形成される。
【0035】同様に、図10(a)は、従来のポリフェ
ーズ構成のインタポレータの出力に、周期Mの信号を乗
算する乗算器を配置した構成を示しており、図10
(b)は、これを本発明の実施の形態により構成したイ
ンタポレータ/ミキサの基本構成を示す。図10(b)
でも、図10(a)の各ポリフェーズフィルタH
0(z)、H1(z)、H2(z)・・・HM-1(z)を位
相方向にP回繰り返した新たなフィルタ係数に、周期P
Mの信号の各位相に相当する信号S0、S1、S2・・・
PM-1が乗算された新たなポリフェーズフィルタを用い
たフィルタが形成される。
【0036】それぞれのポリフェーズフィルタでは、上
述のS(0×M)+000からS(PM)-1 P-1M-1の係数組を、
先頭から1組ずつM相のポリフェーズフィルタに順に割
当て、各ポリフェーズフィルタの係数バンクに各ポリフ
ェーズフィルタの相に対応したM個飛びのP種類の係数
組を割り当てる。そして、上述のS(0×M)+000からS
(PM)-1P-1M-1の係数組に対応してS(pM)+(M-1)
p(M-1)で定義されるM相のポリフェーズフィルタに、入
力の離散時間数列のi番目から計算されるp=[{fl
oor(i/M)}mod P]で定義されるpに対応
した係数を係数バンクから読み出して畳み込みを行う。
【0037】なお、上述の周波数ステップ(周波数分解
度)をP倍に向上させたミキサ(周波数変換器)の構成
は、ポリフェーズ構成の位相方向の演算処理回数がP倍
に増えるのに対して、各ポリフェーズフィルタの時間方
向の演算の動作時間が1/Pに減り、単位時間あたりの
総演算量が周波数ステップ(周波数分解度)を向上させ
る前と変わらない(P×1/P=1)ので、ソフトウェ
ア信号処理(ディジタル信号処理)によりミキサを構成
する場合は単位時間あたりの消費電力の上昇は全くな
い。また、ハードウェア信号処理によりミキサを構成す
る場合も、ポリフェーズフィルタを1周期毎に切り替え
る動作がM回のサンプリング毎に発生するだけで、単位
時間あたりの消費電力の上昇がほとんどないという利点
がある。
【0038】(第4の実施の形態)次に、図5のDDC
の回路構成を示すブロック図を用いて、上述のように周
波数ステップ(周波数分解度)を向上させた本発明の第
4の実施の形態による周波数変換器について説明する。
第1の実施の形態では、I/(M×I)=1/M倍のデ
シメータを実現しつつ、I倍のインタポレーションを補
正するためにデシメータ/ミキサのポリフェーズ分割を
I倍にし、周波数変換を行う周波数ステップ(周波数分
解度)をI倍に細かくしていたが、本実施の形態では、
上述の方法によりI倍に周波数ステップ(周波数分解
度)を向上させたポリフェーズフィルタを用いること
で、図1に示した第1の実施の形態の周波数変換器(D
DC)から、I倍アップサンプラ16とローパスフィル
タ17を設けたインタポレータ3を削除する。
【0039】図5において、本発明の第4の実施の形態
によるDDC71は、RF/IF信号S(i)を、AD
変換器52によりサンプリングした信号に、デシメータ
/ミキサ72により実数信号から複素数信号への直交変
換(直交復調)と周波数Kωによる周波数変換、及び1
/M倍のデシメーションを行い、通信チャネルに与えら
れた帯域特性を持つローパスフィルタ45を設けたチャ
ネルフィルタ56により帯域制限されたベースバンド信
号i(j)、q(j)として出力する。
【0040】デシメータ/ミキサ72は、n=0、1、
・・・(M×I−1)に従って、入力された実数信号に
cos(nKω)CM×I-nと−sin(nKω)C
M×I-nの各信号を乗算する乗算器11と、加算器12と
遅延器13とマルチプレクサ14を備え、乗算器11の
出力信号と先に遅延器13により遅延されてマルチプレ
クサ14を通して帰還した信号とを加算器12により加
算し、再度遅延器13に入力することで累積加算する積
分器とが組み合わされている。
【0041】これにより、フィルタ係数CM×I-nによる
帯域制限と、入力されたサンプリング周波数fs1の信
号にcos(nKω)、−sin(nKω)によるfs
1/(M×I)×Kの周波数変換を同時に行い、更に、
累積加算した信号をM回に1回、nがMの倍数{(n
mod M)=0}の時にラッチ回路15により出力す
ることにより、サンプリング周波数fs1の入力信号を
サンプリング周波数fs2へ1/M倍にデシメーション
する。なお、マルチプレクサ14は、M回に1回、nが
Mの倍数{(n mod M)=0}の時に信号”0”
を加算器12へ帰還することで、累積加算した信号をリ
セットする。
【0042】但し、フィルタ係数CM×I-nは、M個(M
は正の整数)の係数をM分割した1個の符号を係数とす
るM相のポリフェーズフィルタを位相方向にI回繰り返
すことで作成したI×M個の係数組のポリフェーズフィ
ルタの係数とする。これにより、M個の係数をM分割し
た1個の係数を位相方向にI倍にしたポリフェーズフィ
ルタのI種類の係数バンクをM回毎に切り換える構成を
実現する。また、フィルタ係数がCnではなくCM×I-n
とするのは、フィルタの畳み込み演算を行うことを示
す。また、フィルタ係数をCnとした場合は、相互相関
器として動作する。
【0043】従って、本実施の形態では、第1の実施の
形態で説明したDDCのようなI倍のインタポレーショ
ンを行うことなく、周波数変換を行う周波数ステップ
(周波数分解度)をI倍に細かくした1/M倍サンプリ
ングのデシメータ/ミキサを実現することができる。
【0044】(第5の実施の形態)次に、図6のDUC
の回路構成を示すブロック図を用いて、上述のように周
波数分解度を向上させた本発明の第5の実施の形態によ
る周波数変換器について説明する。第2の実施の形態で
は、M1倍のインタポレータ5とポリフェーズ構成を適
用したM2倍のインタポレータ/ミキサ6とにより、自
由な周波数変換とM=M1×M2のサンプリング周波数
変換を実現しているが、これではインタポレータ/ミキ
サ6に含まれるポリフェーズフィルタに要求されるフィ
ルタとしての特性は緩和されるが、周波数変換器として
の周波数ステップ(周波数分解度)が1/M1になって
しまう。そこで、本実施の形態では、インタポレータ/
ミキサ6に、上述の方法によりM1倍に周波数ステップ
(周波数分解度)を向上させたポリフェーズフィルタを
用いることで、図3に示した第2の実施の形態の周波数
変換器(DUC)から、M1倍に周波数ステップ(周波
数分解度)を向上させる。
【0045】図6において、本発明の第5の実施の形態
によるDUC73は、複素数信号i(i)、q(i)
を、M1倍のアップサンプラ21とローパスフィルタ2
2を設けたインタポレータ5によりM1倍のインタポレ
ーションを行った後、インタポレータ/ミキサ74によ
り、周波数Kωによる周波数変換とM2倍のインタポレ
ーション、及び複素数信号から実数信号への直交変換を
行い、RF/IF信号S(j)として出力する。
【0046】インタポレータ/ミキサ74は、入力され
た複素数信号を、時間M2だけホールドするホールド回
路23と、乗算器24と遅延器25、更に乗算器26と
加算器27を設け、n=0、1、・・・(M1×M2−
1)に従って、cos(nKω)C(M1×M2-n)0と−s
in(nKω)C(M1×M2-n)0、及びcos(nKω)
(M1×M2-n)1と−sin(nKω)C(M1×M2-n)1の各
信号を入力信号と積和演算する2タップのFIRフィル
タとが組み合わされている。
【0047】ホールド回路23は、入力信号のサンプリ
ング間隔の間に、M2サンプルの同一の出力を行う(ア
ップサンプリングを行う)ホールド回路(マルチ出力回
路)であって、ホールド回路23によりホールドした信
号に、フィルタ係数C(M1×M 2-n)0とC(M1×M2-n)1によ
る帯域制限と、入力されたサンプリング周波数fs1の
信号にcos(nKω)、−sin(nKω)によるf
s1/M2×Kの周波数変換を同時に行い、更に1/M
2回毎に出力することにより、サンプリング周波数fs
1の入力信号をサンプリング周波数fs2へM2倍にイ
ンタポレーションする。
【0048】但し、フィルタ係数C(M1×M2-n)は、2×
M2個(M2は正の整数)の係数をM2分割した2個の
符号を係数とするM2相の各ポリフェーズフィルタを位
相方向にM1回繰り返すことで作成したM1×M2個の
係数組のポリフェーズフィルタの係数とする。これによ
り、2×M2個の係数をM2分割した2個の係数を位相
方向にM1倍にしたポリフェーズフィルタのM1種類の
係数バンクをM2回毎に切り換える構成を実現する。ま
た、フィルタ係数がCnではなくC(M1×M2-n)とするの
は、フィルタの畳み込み演算を行うことを示す。また、
フィルタ係数をCnとした場合は、相互相関器として動
作する。
【0049】また、加算器28は、入力された複素数信
号の実数軸側信号にcosが乗算された実数軸側信号
と、同様に虚数軸側信号に−sinが乗算されて生成さ
れた新たな実数軸側信号とを加算し、複素数信号を実数
信号へ変換する直交変換(直交変調)を行う。
【0050】従って、本実施の形態では、第2の実施の
形態で説明したDUCのように周波数変換を行う周波数
ステップ(周波数分解度)を1/M1倍に下げることな
く、M1倍のインタポレータと、M2倍のインタポレー
タ/ミキサにより、自由な周波数変換とサンプリング周
波数変換を実現することができる。
【0051】
【発明の効果】以上の如く本発明によれば、ポリフェー
ズ構成のフィルタを利用し、周波数変換に用いるミキサ
の乗算器と、FIRフィルタの係数の乗算に用いる乗算
器とを共用することで、消費電力を増大させることな
く、従来より周波数特性が良好な周波数変換器を構成す
ることを可能とする。また、周波数変換器の前後にサン
プリング周波数変換器を設けることで、ポリフェーズ構
成のフィルタの分割数をサンプリング周波数の変換比率
に合わせて変更し、これにより周波数変換器の周波数変
換ステップを自由に変更することができるという効果が
得られる。
【0052】更に、ポリフェーズフィルタを位相方向に
P回繰り返すポリフェーズ構成のフィルタを周波数変換
器に利用することで、周波数変換器の前後にサンプリン
グ周波数変換器を設けることなく、ポリフェーズ構成の
フィルタの分割数をサンプリング周波数の変換比率に合
わせて変更し、演算処理量や消費電力の増大なく周波数
変換器の周波数変換ステップを自由に変更することがで
きるという効果が得られる。従って、マルチレートに対
応した自由なサンプリング周波数変換と、周波数ステッ
プを自由に設定できる周波数変換器を、乗算器の利用を
必要最小限に押さえたポリフェーズ構成のフィルタによ
り構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態によるDDCの回
路構成を示すブロック図である。
【図2】 同実施の形態によるDDCの入出力の周波数
特性を示す図である。
【図3】 本発明の第2の実施の形態によるDUCの回
路構成を示すブロック図である。
【図4】 本発明の第3の実施の形態によるDUCの回
路構成を示すブロック図である。
【図5】 本発明の第4の実施の形態によるDDCの回
路構成を示すブロック図である。
【図6】 本発明の第5の実施の形態によるDUCの回
路構成を示すブロック図である。
【図7】 本発明の第1の実施の形態によるデシメータ
/ミキサの基本構成を示す図である。
【図8】 本発明の第2、第3の実施の形態によるイン
タポレータ/ミキサの基本構成を示す図である。
【図9】 本発明の第4の実施の形態によるデシメータ
/ミキサの基本構成を示す図である。
【図10】 本発明の第5の実施の形態によるインタポ
レータ/ミキサの基本構成を示す図である。
【図11】 従来例のDDCの回路構成を示す図であ
る。
【図12】 従来例に用いたCICフィルタの構成を示
すブロック図である。
【図13】 従来例のDDCの入出力の周波数特性を示
す図である。
【符号の説明】
1 DDC 2 デシメータ/ミキサ 3 インタポレータ 4 DUC 5 インタポレータ 6 インタポレータ/ミキサ 7 DUC 8 デシメータ 9 インタポレータ/ミキサ 11、24、26 乗算器 12、27、28 加算器 13、25 遅延器 14 マルチプレクサ 15 ラッチ回路 16 I倍アップサンプラ 17、22、29、45 ローパスフィルタ 21 M1倍アップサンプラ 23、31 ホールド回路 30 1/D倍ダウンサンプラ 56 チャネルフィルタ 71 DDC 72 デシメータ/ミキサ 73 DUC 74 インタポレータ/ミキサ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号の周波数を任意の周波数に変換
    する周波数変換器であって、 L個(Lは正の整数)の係数をM分割(Mは正の整数)
    したN(=L/M)個の係数を持つM個の各ポリフェー
    ズフィルタに、長さM/Kを周期とする正弦波のK周期
    分の信号がサンプリング周期1でサンプリングされたM
    個の各信号を、1対1で対応させて乗算したポリフェー
    ズ構成のフィルタと、 変換率Mのサンプリング周波数変換器と、 から構成されることを特徴とする周波数変換器。
  2. 【請求項2】 前記ポリフェーズ構成のフィルタの代わ
    りに、M1個の各ポリフェーズフィルタに、長さM1/
    Kを周期とする正弦波のK周期分の信号がサンプリング
    周期1でサンプリングされたM1個の各信号を、1対1
    で対応させて乗算したポリフェーズ構成のフィルタない
    しは変換率M1のサンプリング周波数変換器と、 M2=M−M1なる関係を持つM2個の各ポリフェーズ
    フィルタに、長さM2/Kを周期とする正弦波のK周期
    分の信号がサンプリング周期1でサンプリングされたM
    2個の各信号を、1対1で対応させて乗算したポリフェ
    ーズ構成のフィルタないしは変換率M2のサンプリング
    周波数変換器と、 を設けたことを特徴とする請求項1に記載の周波数変換
    器。
  3. 【請求項3】 I倍(Iは正の整数)のインタポレータ
    を前記ポリフェーズ構成のフィルタの後段に設け、 前記ポリフェーズ構成のフィルタは、L個(Lは正の整
    数)の係数を(M×I)分割(Mは正の整数)したP
    (=L/(M×I))個の係数を持つ(M×I)個の各
    ポリフェーズフィルタに、長さ(M×I)/Kを周期と
    する正弦波のK周期分の信号がサンプリング周期1でサ
    ンプリングされた(M×I)個の各信号を、1対1で対
    応させて乗算したポリフェーズ構成のフィルタとし、 前記サンプリング周波数変換器は、1/(M×I)倍の
    デシメーションを行うことを特徴とする請求項1に記載
    の周波数変換器。
  4. 【請求項4】 1/D倍(Dは正の整数)のデシメータ
    を前記ポリフェーズ構成のフィルタの前段に設け、 前記ポリフェーズ構成のフィルタは、L個(Lは正の整
    数)の係数を(M×D)分割(Mは正の整数)したQ
    (=L/(M×D))個の係数を持つ(M×D)個の各
    ポリフェーズフィルタに、長さ(M×D)を周期とする
    正弦波のK周期分の信号がサンプリング周期1でサンプ
    リングされた(M×D)個の各信号を、1対1で対応さ
    せて乗算したポリフェーズ構成のフィルタとし、 前記サンプリング周波数変換器は、(M×D)倍のイン
    タポレーションを行うことを特徴とする請求項1に記載
    の周波数変換器。
  5. 【請求項5】 入力信号の周波数を任意の周波数に変換
    する周波数変換器であって、M個(Mは正の整数)の符
    号をM分割した1個の符号を係数とするM個の各ポリフ
    ェーズフィルタに、長さM/Kを周期とする正弦波のK
    周期分の信号がサンプリング周期1でサンプリングされ
    たM個の各信号を、1対1で対応させて乗算したポリフ
    ェーズ構成のフィルタと、 変換率Mのサンプリング周波数変換器と、 から構成され、 入力信号と前記符号との相互相関機能を有することを特
    徴とする周波数変換器。
  6. 【請求項6】 L個(Lは正の整数)の係数をM分割
    (Mは正の整数)したN(=L/M)個の係数を持つM
    相のポリフェーズフィルタを配置したポリフェーズ構成
    のフィルタと、変換率Mのサンプリング周波数変換器と
    を備え、入力信号の周波数を任意の周波数に変換する周
    波数変換器であって、 前記ポリフェーズフィルタは、 入力の離散時間数列がM個入力される毎にバンクを1つ
    切り換えて、P(Pは2以上の正の整数)種類のフィル
    タ係数列を1種類ずつ前記ポリフェーズフィルタの乗算
    器に設定可能な係数バンクを備え、 M相目の前記ポリフェーズフィルタの前記係数バンク
    は、 前記ポリフェーズフィルタの元のM相の係数列を位相方
    向へP回繰り返し、M相ずつP回繰り返された係数列
    に、長さP×M/Kを周期とする正弦波のK周期分の信
    号がサンプリング周期1でサンプリングされたP×M個
    の各信号を1対1で対応させて乗算した総計M相P種類
    の係数列の中から、M相目のポリフェーズフィルタに対
    応したP種類の係数列が設定されることを特徴とする周
    波数変換器。
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