JP2002328210A - 光散乱体およびそれを用いた表示体 - Google Patents
光散乱体およびそれを用いた表示体Info
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- Diffracting Gratings Or Hologram Optical Elements (AREA)
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Abstract
ーンにおいて、精巧で多彩な表現を可能とし、偽造防止
効果とアイキャッチ効果の双方を向上させる。特に、前
記パターンを構成する光散乱による光散乱性を任意に設
定可能とする。 【解決手段】基材表面に形成する微細な凹部または凸部
を、光散乱体を構成する最小単位となる光散乱要素とす
る。前記光散乱要素として、基材表面では、扁平形状の
要素を採用し、前記形状に応じて光散乱性を制御する。
前記要素を配列して光散乱体を構成し、また、前記光散
乱体を画素として、画素毎に光散乱性を適宜に設定しな
がら、基材表面に複数配置して、光散乱パターンを構成
する。
Description
の装飾画像を表示する散乱体およびこの散乱体を用いた
表示体に関する。特に、一層高度な偽造防止効果と共
に、デザインの自由度の向上した光散乱体とそれを有す
る表示体に関する。
(以下、光散乱パターンと称する)は、通常、基材の表
面を凹凸形状に加工することで実現される。その加工方
法として、エッチングによる方法や表面部を薬品等で荒
らす方法、EB描画装置により凹凸を形成する方法等が
ある。
表面部の各微小領域において形成する各々の凹凸の比率
を変えることにより散乱の度合いを変えることは困難で
ある。一方、EB描画装置を用いれば、微小領域に形成
する各々の凹凸の比率,凹部や凸部の形状などを任意に
制御し、基材表面にパターニングすることが可能であ
る。
と、凹凸で形成されて光を散乱する光散乱パターンとの
組み合わせにより構成されるディスプレイに関しては、
特開平5−273500号公報(特許2751721
号)に記載されている。前記特許は、回折格子パターン
に上記光散乱パターンを組み合わせることにより、 (a)回折光のみによる表示でないため、観察条件の制
約が少ない。 (b)きらきらとした印象を与える画像表現だけではな
い。 (c)双方のパターンが凹凸で形成されるため、作製工
程が増えない(エンボス成形のみで良い)と共に、双方
のパターンの位置合わせが容易となるなどの効果を奏す
ることが記載されている。
の特許の凹凸により形成される光散乱パターンを改良
し、精巧で多彩な表現を可能とし、一層高度な偽造防止
効果を向上させると共に、デザインの自由度を向上させ
ることにある。特に、光散乱パターンの視域(表示像の
観察可能な範囲)を任意に設定可能とすることが可能な
光散乱パターン(光散乱体)を提供することを目的とす
る。
面に形成した凹部または凸部を光散乱要素として、入射
光について光散乱を生じせしめる光散乱体において、前
記光散乱要素を構成する、凹凸を形成する基材表面形状
が扁平形状であることを特徴とする。
うな偏心した形状であり、光散乱要素を構成する、凹凸
を形成する具体的な表面形状が長方形でも楕円形でも良
い。
さと短軸の長さとの比率が一定、または何れかの長さが
一定である扁平形状であることが好ましい。
散乱体(あるいは、光散乱パターン)だけでなく、光散
乱体と同一表面に、回折格子からなるパターンが共存し
た表示体とすることで、ディスプレイとしての視覚効果
を向上することも可能である。
短軸方向と一致した格子ベクトルを有する凹凸による回
折格子を形成したり、光散乱要素の形状を規定する線分
とは直交しない格子ベクトルを有する凹凸による回折格
子を形成しても良い。
画素毎に光散乱要素の形状もしくは深さ(高さ)を変え
ることにより散乱性を変化させ、階調を有する装飾画像
を表示することや、 画素毎に光散乱要素の配置される
密度を変えることにより散乱性を変化させ、階調を有す
る装飾画像を表示するような表示体とすることも可能で
ある。
基材表面に凹凸による回折格子を形成する変更も可能で
ある。
どのパターン(光散乱パターン)において、前記パター
ン内の各画素は光散乱体であり、光散乱体は光散乱要素
から成る。
形,楕円形などの形をしており、平面状の基材に対して
凹部または凸部として形成されている。光散乱要素の各
辺の長さを変えることにより、その辺と直交する方向に
対する光の散乱性を制御できる。
より散乱される光の広がりは、光散乱要素を開口として
回折現象を扱うことにより得られる回折光の分布と等し
いと見なせる。従って、光散乱要素の大きさが大きけれ
ば散乱光は広がらず、大きさが小さければ散乱光は大き
く広がる。
合、長軸の方向には散乱光があまり広がらず、短軸の方
向には散乱光がより広がることになる。従って、長軸の
長さ、短軸の長さを変えることにより、任意に散乱光の
分布を変えることができる。
合、形状が単純であるため散乱光の分布を容易に設計す
ることができると共に、一般的に重要な特性となる水平
方向・垂直方向に対して十分な光強度分布の制御が可能
である。
成るため、2種類の辺と直交する方向には散乱光が強く
観測されるが、それ以外の方向では極端に弱くなる。
(更に、長方形の場合には、電子線描画装置のような精
密なパターン形成装置を用いる際に、少ないデータ量で
高速に形成できるというメリットもある。) 図3は、光散乱要素11が、長方形の場合の光散乱体10を
示す説明図である。
構成する線分が連続的に変化しているため、長軸と短軸
の比により偏りが生じるものの、長軸方向、短軸方向以
外の全方向に散乱光が分布することになる。図4は、光
散乱要素12が、楕円形の場合の光散乱体10を示す説明図
である。
20の一例を示す説明図である。同図で、光散乱体の集ま
りにより構成される装飾絵柄である光散乱パターン10
は、山の背景であり、図中に光散乱体の構成を拡大して
示す。なお、「山」を表わす装飾絵柄は、同様に光散乱
要素の集まりにより構成されても、回折格子(あるい
は、ホログラム)や印刷などの他の手段により形成して
も良い。
な配置は、特定の波長が特定方向で強め合うことを回避
するため、散乱光の分布を連続的にすることができ、
特に白色光で照明されている場合、散乱光を白色にでき
ることになる。
内にある光散乱要素の密度、もしくは光散乱体の凹凸の
深さ(高さ)により変化させることができる。
乱光強度を得ることができ、密度がこの値を離れるほど
散乱光強度が弱くなる。従って、密度により正確な階調
表現等が可能となる。
く変えずに、その深さや高さを変更するだけで良いた
め、光散乱体がただ一種類定義されていればよく、工程
が簡略化され、作製が容易である。
表面に、光散乱要素の短軸方向と一致した格子ベクトル
を有する回折格子が形成された表示体の場合、光散乱体
の散乱光が広く分布する方向に回折格子からの強い回折
光が射出し、光散乱要素の短軸方向へより多くの光を分
布させることができる。
されている場合、回折格子からの強い回折光自身も散乱
し、より広い散乱光分布を得ることができる。
した格子ベクトルを有する回折格子が形成されている場
合、光散乱体による散乱光分布の外側に回折格子による
強い回折光を配置することが容易になり、両者による光
の挙動の違い(回折光は、波長による分散が顕著であ
る)を利用しやすくなる。
表面に、光散乱要素を構成する線分と格子ベクトルの方
向とが直交しない回折格子が形成された表示体の場合、
散乱光が分布しない方向に回折格子による回折光を配置
することができ、容易に両者の空間的配置を分けること
が可能である。例えば、予め設定された視域からの観察
においては、任意の情報を散乱光によって表示し、予め
設定された視域をはずれた場合に回折格子による強い回
折光で観察者にそれを認識させることなどが実現でき
る。
た画像表示体は、散乱光の分布範囲が表示体の視域とな
るため、任意に視域を設定した散乱光による表示像を実
現できる。特に、視域を必要な範囲に絞ることにより、
視域内での明るさを向上させることができる。また、水
平方向もしくは垂直方向にのみ視域を広げるなど、用途
に合わせた視域の設定が可能である。
orizontal)×0.67μm(Vertical)の長方形の矩形開口の
回折光の広がりに関する理論計算結果を、各方向におけ
る射出角度に対する光強度として表わしている。従っ
て、1.0×0.67μmの長方形の光散乱要素をランダムに配
置すると、このグラフと同様の傾向を示す散乱光分布が
得られる。このとき、角度=0#は正反射光や透過光の射
出角度に相当する。
方向における光散乱要素の長さが5μm以下であることが
望ましい。例えば、光散乱要素の長軸方向において散乱
性を抑えたい場合には長軸を数十μm以上とし、十分な
散乱性が望まれる短軸側は5μm以下に抑えるという設計
も可能である。このようにすると、短軸方向にのみ散乱
するので、特定方向にのみ広い視域を得る場合に適して
いる。
散乱要素の各辺の長さをそれぞれ設定することにより横
方向の視域と縦方向の視域が独立に制御できるなどの特
性があり、視域を任意に設定可能であるため、 ・視認性を向上する(視域を広く設定する) ・特定の観察条件で明るく表示する ・特定の観察条件でないと、表示像が見えないようにす
る などが可能である。従って、光散乱体から生じる散乱光
の視域(あるいは、光散乱パターンによる表示像の観察
可能な範囲)を任意に設定することが可能である。
応)の回折光の広がりに関する理論計算結果を、各方向
における射出角度に対する光強度として表わすグラフ。
す説明図。
す説明図。
す説明図。
と一致した格子ベクトルを有する回折格子が形成された
表示体を示す説明図。
線分と格子ベクトルの方向とが直交しない回折格子が形
成された表示体を示す説明図。
Claims (9)
- 【請求項1】表面に形成した凹部または凸部を光散乱要
素として、入射光について光散乱を生じせしめる光散乱
体において、 前記光散乱要素が、凹凸を形成する基材表面形状が扁平
形状であることを特徴とする光散乱体。 - 【請求項2】前記光散乱要素が、凹凸を形成する基材表
面形状が長方形であることを特徴とする請求項1記載の
光散乱体。 - 【請求項3】光散乱要素が、凹凸を形成する基材表面形
状が楕円形であることを特徴とする請求項1記載の光散
乱体。 - 【請求項4】光散乱要素が、長軸の長さと短軸の長さと
の比率が一定、または何れかの長さが一定である扁平形
状としたことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載
の光散乱体。 - 【請求項5】請求項1〜4の何れかに記載の光散乱体と
同一表面に、光散乱要素の長軸方向もしくは短軸方向と
一致した格子ベクトルを有する凹凸による回折格子が形
成されていることを特徴とする光散乱体。 - 【請求項6】請求項1,2,4の何れかに記載の光散乱
体と同一表面に、光散乱要素の形状を規定する線分とは
直交しない格子ベクトルを有する凹凸による回折格子が
形成されていることを特徴とする光散乱体。 - 【請求項7】請求項1〜6の何れかに記載の光散乱要素
を画素として、 画素毎に前記光散乱要素の形状もしくは深さ(高さ)を
変えることにより、それぞれの光散乱性を任意に変化さ
せ、前記画素を基材表面に複数配置することにより構成
されることを特徴とする光散乱パターンを有する表示
体。 - 【請求項8】請求項1〜6の何れかに記載の光散乱要素
を画素として用い、 画素毎に前記光散乱要素の配置さ
れる密度を変えることにより、それぞれの光散乱性を任
意に変化させ、 前記画素を基材表面に複数配置するこ
とにより構成されることを特徴とする光散乱パターンを
有する表示体。 - 【請求項9】前記光散乱体の配置されない基材表面に凹
凸による回折格子が形成されていることを特徴とする表
示体。
Priority Applications (1)
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JP2001135064A JP2002328210A (ja) | 2001-05-02 | 2001-05-02 | 光散乱体およびそれを用いた表示体 |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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- 2001-05-02 JP JP2001135064A patent/JP2002328210A/ja active Pending
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