JP2002327400A - 雑誌古紙を用いた包装用板紙の製造方法 - Google Patents

雑誌古紙を用いた包装用板紙の製造方法

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JP2002327400A
JP2002327400A JP2001128005A JP2001128005A JP2002327400A JP 2002327400 A JP2002327400 A JP 2002327400A JP 2001128005 A JP2001128005 A JP 2001128005A JP 2001128005 A JP2001128005 A JP 2001128005A JP 2002327400 A JP2002327400 A JP 2002327400A
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waste paper
paperboard
paper
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pulp
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JP2001128005A
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English (en)
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Michitoshi Ashizawa
通利 芦澤
Katsuhiko Shimazaki
克彦 島崎
Tamiji Masatoki
民治 政時
Ryuichi Kurata
竜一 蔵田
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SHIN FUJI PAPER CO Ltd
Sony Corp
Original Assignee
SHIN FUJI PAPER CO Ltd
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 雑誌古紙の未脱墨再生古紙パルプを使用
し、安価でしかも紫外線照射にる褪色度合いが一般塗工
板紙と同等の包装用板紙を提供する。 【解決手段】 雑誌古紙を離解・精選せる古紙パルプ
を用い、表層の紙力を増強させるためにサイズ剤および
紙力増強剤を配合し、抄紙途中において抄紙機に設置さ
れた塗工機により白色顔料を主成分とする塗料を約8g
/m2となるよう塗被した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回収古紙の内、特
に雑誌古紙を主原料として抄造した多層抄きの包装用板
紙の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、包装用板紙は多層抄き抄紙機
により抄造されるが、印刷され包装後表面となる表層に
は漂白木材パルプ又は回収古紙でも上質の印刷されてい
ない古紙を使用し、中層及び裏層には要求される紙質に
より、脱墨または未脱墨の回収古紙パルプを使用し、米
坪200〜500g/m2に抄造され、高級印刷をされ
た包装箱に使用される包装用板紙は表層上に顔料を塗布
した塗工板紙が用いられて来た。一般に回収古紙は、古
紙の種類によりパルプ化され再利用が図られており、印
刷された古紙も脱墨技術の発達と共に広く使用されるよ
うになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】市場より古紙が回収さ
れ、脱墨など古紙処理技術が進み、一般印刷用紙、包装
用紙などに広く使用されるようになって来たが、雑誌古
紙は雑誌を構成する紙の種類が多く一定品質の古紙パル
プが得られないため、主にパルプモールド、製品の包装
クッション材などの製造に使用され、一般の製紙工場に
おいては板紙の中層に配合されるのみであった。
【0004】すなわち、紙パルプ業界において、回収古
紙の再使用は古紙処理技術の向上と共に多くの紙・板紙
・段ボール原紙に再生され使用されるようになって来た
が、雑誌古紙は古紙の中で最も回収量が多いにもかかわ
らず最も在庫となり易く、業界でもその新規需要の開発
が望まれている。
【0005】近時、記録媒体はCDやDVDなどにな
り、これらの小型の物品を収納する包装用容器にはプラ
スチック製のケースが使用されて来たが、この包装容器
は殆ど回収されずに廃棄物として捨てられており、回収
再生使用が確立している板紙製品を使用し、使用済みの
板紙製包装容器もリサイクルさせたいという需要家から
の要望が出されるようになって来た。
【0006】また、包装容器に使用する板紙は、バージ
ンパルプを使用せずに回収した古紙パルプのみを脱墨し
ないで使用することにより、安価に包装容器が提供出来
ないかという要望も出されるようになって来た。
【0007】しかしながら、最も集荷が容易な安価な古
紙は雑誌古紙であるが、雑誌古紙は木材を機械的にパル
プ化した原料を多く含むため、板紙の表層に使用した場
合には変色し易く、包装容器が古く見られ商品価値が下
がるという欠点があることが判った。
【0008】本発明は、これらの問題点を解決し、最も
回収量が多くしかも安価な雑誌古紙を使用した包装用板
紙を提供すると共に、さらには使用済みの包装用板紙を
古紙として再生使用するを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の最も下級の雑誌古紙を原料とした古紙パル
プを用いて包装用板紙を製造するに際し、表層用の古紙
パルプにサイズ剤・紙力増強剤を添加すると共に、表層
の表面に白色顔料を主成分とする塗料を軽量塗被せるも
のである。
【0010】すなわち、回収された雑誌古紙を用い包装
用板紙用の古紙パルプとするに際し、雑誌古紙はパルパ
ーにおいて清水を加え離解せる後、清水を加え希釈しス
クリーン掛けを行ない、夾雑物および未離解物を除去し
た。
【0011】該古紙パルプを用い包装用板紙を抄造する
に際し、表層用の古紙パルプは叩解機を用いて叩解した
後、サイズ剤・紙力増強剤などを添加し、印刷時および
製箱時の所要強度を得られるようにすると共に、抄造前
に再度スクリーン掛けを行ない夾雑物を除去した。
【0012】また、裏層用の古紙パルプも表層用の古紙
パルプ同様に叩解した後、サイズ剤を添加した。
【0013】なお、多層抄き抄紙機において、表層・中
層・裏層を抄き合わせるに際し、層間接着強度を向上さ
せるために、澱粉の分散液をスプレーすると効果的であ
る。
【0014】さらに、抄紙工程において、表層の表面に
カオリン・炭酸カルシゥムなどの白色顔料を主成分とす
る塗料を固形分として約8g/m2塗被することによ
り、表層古紙パルプ中に含まれ変色の原因となるリグニ
ンを含む機械パルプなどの変色をおさえることが出来る
ことが判り、雑誌古紙のみよりなる未脱墨の回収古紙パ
ルプを用いて包装用板紙を抄造することが出来たもので
ある。
【0015】なお、表層用古紙パルプは、他の層に使用
する古紙パルプと同じ雑誌古紙を離解して使用するが、
夾雑物や未離解物の除去を他の層よりも強化する必要が
あるため、スクリーンのスリットを細かくするなどの処
置をすることが望ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を実施例に基
づき説明する。
【0017】本発明に使用した雑誌古紙パルプの調整方
法の実施例を示す。
【実施例】回収された雑誌古紙を濃度3.5〜4.5重
量%となるように清水を加えながらパルパーに投入し、
約5〜15分間離解処理を行なった後、清水で約2倍に
希釈し、目の開き0.2〜0.3mmのスリットスクリ
ーン掛けを行ない夾雑物および未離解物を除去し、脱水
機にて濃度3.5〜5.5重量%となるよう脱水・濃縮
し古紙パルプとした。
【0018】次に、以上で得た雑誌古紙パルプを用いて
抄造した包装用板紙の製造方法の実施例を示す。
【実施例1】この古紙パルプを原料とし、多層抄き円網
抄紙機を用い米坪量310g/m2の包装用の軽量塗工
板紙を7層抄き合わせで抄造した。このときの各層用古
紙パルプの薬品配合、フリーネス、各層付着量及び塗料
配合は次の通りである。 1.各層の原料および薬品配合(薬品は古紙パルプに対
する重量%) 表層 古紙パルプ100% サイズ剤1〜3%、ポリ
アクリルアミド2〜6%、硫酸バンド5〜15% 中層 古紙パルプ100% 裏層 古紙パルプ100% サイズ剤0.5〜1.5
%、硫酸バンド5〜15% 2.各層のフリーネス(JIS P8121による。) 表層 250〜350cc 中層 270〜370cc 裏層 250〜350cc 3.各層の付着量 表層(1層目) 70g/m2 中層(2層目) 40g/m2 中層(3層目) 40g/m2 中層(4層目) 40g/m2 中層(5層目) 40g/m2 中層(6層目) 40g/m2 裏層(7層目) 40g/m2 なお、表層用原料は、古紙パルプを叩解し所定の薬品を
添加した後、抄紙機に供給する前に所定濃度に清水で希
釈されるが、目の開き0.2〜0.25mmのスリット
スクリーン掛けを行ない、夾雑物および未離解物の除去
を行なった。また、抄紙機で各層を抄き合わせるに際
し、層間接着強度を増強するために、2%濃度の澱粉分
散液を1〜3g/m2となるよう各層間にスプレーし
た。 4.塗料配合 顔料 炭酸カルシゥム:カオリン=30:70 接着剤 ラテックス(SBR) 27%(対顔料重量%) 澱粉 2.1%(対顔料重量%) 上記塗料をオンマシンコーターにて表層の表面に約8g
/m2となるよう塗布した。以上の如く、米坪量310
g/m2の包装用板紙を抄造した結果、表面白色度は7
0%程度であり、褪色度合いはウェザーメーターで夏季
1.5ヶ月分の日光照射に相当する30時間の紫外線照
射で、一般塗工板紙と同等の変色率(ΔE=3.0)であ
った。こうして得られた包装用板紙を実機にて印刷及び
製箱したところ何ら問題なく使用上支障のないことが判
った。
【0019】
【実施例2】実施例1と同じ原料を用いて米坪量230
g/m2の包装用板紙を抄造した。抄き合わせ層の数が
5層で行なった以外は310g/m2と同様に抄造し
た。このようにして得られた包装用板紙の品質は310
g/m2と殆ど大差なく、包装用板紙として何ら問題な
く使用出来た。
【0020】
【発明の効果】本発明の包装用板紙は、以上説明したよ
うに製造されているので、以下に記載したような効果を
有する。従来、雑誌古紙は主としてモールド製品用など
製紙以外の原料として使用されて来たが、包装用板紙の
全層に使用出来るので古紙のリサイクル率の向上に寄与
することが出来るために木材資源の節約になるばかりで
はなく、安価に包装用板紙を提供でき、さらには使用済
みの容器も古紙として回収し再使用出来る。また、回収
した雑誌古紙を脱墨処理せずにそのまま再生古紙パルプ
として使用しているので、有害な化学物質の排出が軽減
され大気汚染や水質汚染など環境汚染防止の増進にな
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D21H 27/10 D21H 27/10 (72)発明者 政時 民治 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 蔵田 竜一 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 3E086 BA04 BA14 BA24 DA08 4L055 AC09 AG08 AG11 AG12 AG27 AH02 AH09 AH10 AH16 AJ04 BD18 BE08 EA14 FA12 GA06

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 雑誌古紙を離解・精選してなる古紙パル
    プを用い、円網多層抄き抄紙機において包装用板紙を抄
    造するに際し、表層用の古紙パルプは、叩解した後サイ
    ズ剤及び紙力増強剤を添加し硫酸バンドで定着した後ス
    クリーンにて再精選を行ない、中層用には古紙パルプの
    みを、裏層用の古紙パルプは、表層用と同様叩解した後
    サイズ剤を添加し硫酸バンドで定着し所要の米坪となる
    よう抄き合わせた後、順次、脱水・乾燥・カレンダー掛
    けを行ない表層の表面にカオリン、炭酸カルシゥムなど
    の白色顔料を主成分とする塗料を固形分で約8g/m2
    塗被し乾燥したことを特徴とする包装用板紙の製造方
    法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002327383A (ja) * 2001-04-25 2002-11-15 Sony Corp 雑誌古紙再生紙およびその製造方法
CN105369690A (zh) * 2014-08-08 2016-03-02 山东非尔德过滤科技有限公司 双色滤纸

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