JP2002327150A - 塗料組成物及び塗装物品 - Google Patents

塗料組成物及び塗装物品

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 見る角度により反射光量及び色相が変化し、
特異な奥行き感、深み感、重厚感のある色合いを有する
塗膜を得ることができる塗料組成物を提供する。 【解決手段】 (A)樹脂成分、(B)硬化剤成分、
(C)光干渉性顔料、及び(D)艶消し剤を含有させ、
該光干渉性顔料及び該艶消し剤を、塗布して得られる塗
膜の60度鏡面光沢値が30以下になるように含有させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光干渉色現象による
意匠性に優れた塗膜を得ることができる塗料組成物及び
その塗装物品に関する。さらに詳しくは、本発明は、見
る角度により反射光量及び色相が変化し、特異な奥行き
感、深み感のある色合いを有する塗膜を得ることができ
る塗料組成物及びその塗装物品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、日用品、建造物や自動車などに塗
装された塗膜に光干渉性を付与し、見る角度により色相
が変化させ、意匠性を付与することが行われている。こ
のような塗料としては、光輝性顔料としてのアルミナフ
レークと、粘性制御剤を含有させた塗料組成物が提案さ
れており、この塗料を下塗りされた基材上に塗布し、さ
らにその上にクリヤー塗料を塗布し、焼付硬化させる2
コート1ベークでの複合塗膜を形成し、光輝感と意匠性
に優れた塗膜を形成させることが提案されている(特開
平10‐298458号公報)。また、濃色塗膜形成塗
料の下塗り塗膜、下層に酸化ケイ素、上層に酸化鉄で被
覆されたフレーク状の酸化鉄又はアルミニウムを樹脂固
形分100重量部あたり、0.1〜2重量部含有し、か
つ下地隠蔽膜厚が40μm以上である光干渉性塗膜形成
塗料の中塗り塗膜、および透明塗膜形成クリヤ塗料の上
塗り塗膜からなる複層塗膜により、光干渉性などの意匠
性のすぐれた塗膜を形成させることが提案されている
(特開2000‐42482号公報)。しかし、従来の
光干渉性などの意匠性のすぐれた塗膜は、艶のある塗膜
に限られており、艶のない塗膜については奥行き感がな
く、単調な色彩のものしか得られていなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
実状のもとで、見る角度により反射光量及び色相が変化
し、特異な奥行き感、深み感、重厚感のある色合いを有
する意匠性の優れた塗膜を得ることができる塗料組成物
及びその塗装物品を提供することを目的としてなされた
ものである。ここで、奥行き感とは、塗膜から醸し出さ
れる立体感であり、深み感とは、塗膜内部から光が発せ
られているような感覚である。また、重厚感とは、艶が
抑えられた落ち着いた色合いを示す感覚である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記特性
を有する塗料組成物を開発すべく鋭意研究を重ねた結
果、(A)樹脂成分、(B)硬化剤成分、(C)光干渉
性顔料を含有する塗料組成物に、さらに(D)艶消し剤
を含有し、(C)光干渉性顔料及び(D)艶消し剤の含
有量を塗布して得られる塗膜の60度鏡面光沢値が30
以下になるようにすることにより、その目的に適合し得
ることを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成す
るに至った。
【0005】すなわち、本発明は、(A)樹脂成分、
(B)硬化剤成分、(C)光干渉性顔料、及び(D)艶
消し剤を含有し、該光干渉性顔料及び該艶消し剤が塗布
して得られる塗膜の60度鏡面光沢値が30以下になる
ように含有されていることを特徴とする塗料組成物を提
供する。また、本発明は、上記塗料組成物において、光
干渉性顔料が、干渉マイカ、着色マイカ、合成マイカ、
シリカフレーク、アルミナフレーク及び下層に酸化ケイ
素、上層に酸化鉄で被覆されたフレーク状の酸化鉄又は
アルミニウムから選ばれる少なくとも1種である塗料組
成物を提供する。
【0006】また、本発明は、上記塗料組成物におい
て、塗料組成物を塗布して得られる塗膜の色相FLOP
値が5以上である塗料組成物を提供する。また、本発明
は、上記塗料組成物において、塗料組成物を塗布して得
られる塗膜の破断伸度が100以上であり、最大引張強
度が300kg/cm以下である塗料組成物を提供す
る。また、本発明は、上記いずれかの塗料組成物を塗布
して得られる塗装物品を提供するものである。以下、本
発明を詳細に説明する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の塗料組成物において、
(A)成分として用いられる樹脂成分としては、架橋性
官能基を有する種々の樹脂が使用可能であるが、例え
ば、架橋性官能基を有するポリエステル樹脂、架橋性官
能基を有するアクリル樹脂、架橋性官能基を有するエポ
キシ樹脂、架橋性官能基を有する含フッ素樹脂等の架橋
性官能基を有する硬化性樹脂が挙げられる。架橋性官能
基としては、水酸基などが挙げられる。これらの樹脂成
分のうち、架橋性官能基を有するポリエステル樹脂が好
ましく、水酸基を有するポリエステル樹脂が特に好まし
い。
【0008】樹脂に含まれる架橋性官能基の数は、1分
子中に1以上であればよいが、2以上であることが好ま
しい。特に、樹脂の水酸基価は、2〜200mgKOH
/gが好ましく、5〜180mgKOH/gが好まし
く、10〜150mgKOH/gが特に好ましい。これ
らの樹脂は、数平均分子量が500〜10,000であ
ることが好ましく、500〜5000であることがより
好ましく、500〜3000であることが特に好まし
い。これらの樹脂を使用することにより、塗膜を触った
ときのしっとり感、すなわち、弾力性のあるソフトタッ
チの触感を得ることができる。これらの樹脂は、1種単
独で用いてもよいし、2種以上を組合せて用いてもよ
い。
【0009】(A)成分の樹脂成分は、(B)成分の硬
化剤とともに使用される。硬化剤としては、例えば、イ
ソシアネート基及び/又はブロック化イソシアネート基
を分子中に2以上含むポリイソシアネート化合物、メラ
ミン樹脂、尿素樹脂等が挙げられるが、ポリイソシアネ
ート化合物が好ましい。ポリイソシアネート化合物とし
ては、例えばヘキサメチレンジイソシアネート、イソホ
ロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジ
フェニルメタンジイソシアネート、キシレンジイソシア
ネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4'−ジイソシ
アネートのようなイソシアネートモノマーと呼ばれる化
合物、これらのビウレット体、イソシアヌレート体、ト
リメチロールプロパンのアダクト体のようなポリイソシ
アネート誘導体などが好適に挙げられる。これらのポリ
イソシアネート化合物は、1種用いてもよいし、2種以
上を組み合わせて用いてもよい。
【0010】ポリブロック化イソシアネート化合物の例
としては、例えば、上記のポリイソシアネート化合物の
イソシアネート基の一部又は全部をブロック化剤でブロ
ックして製造したものが挙げられる。このブロック化剤
の例としては、例えば、ε-カプロラクタム、メチルエ
チルケトオキシム、メチルイソアミルケトオキシム、メ
チルイソブチルケトオキシムなどのケトオキシム系ブロ
ック化剤、フェノール、クレゾール、カテコール、ニト
ロフェノールなどのフェノール系ブロック化剤、イソプ
ロパノール、トリメチロールプロパンなどのアルコール
系ブロック化剤、マロン酸エステル、アセト酢酸エステ
ルなどの活性メチレン系ブロック化剤、及び3,5−ジ
メチルピラゾール、1,2,4−トリアゾールなどのア
ゾール系ブロック化剤などが挙げられる。これらのポリ
ブロック化イソシアネート化合物は1種用いてもよい
し、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0011】本発明の塗料組成物において、(A)成分
の樹脂成分と(B)成分の硬化剤の配合割合は、(B)
成分がポリイソシアネート化合物である場合は、(A)
成分の水酸基に対する(B)成分中のイソシアネート基
及び/又はブロック化イソシアネート基のモル比が、
0.3〜3の範囲であることが好ましい。塗膜物性の面
から、特に好ましいモル比は0.6〜1.6の範囲であ
る。(B)成分がメラミン樹脂である場合は、(A)成
分と(B)成分の固形分質量割合(A)/(B)が1〜
30、好ましくは2〜20の範囲内で用いられる。
(B)成分の硬化剤は、1種単独で用いてもよいし、2
種以上を組合せて用いてもよい。
【0012】本発明の塗料組成物においては、硬化反応
触媒を用いてもよい。本発明の塗料組成物において、
(B)成分がポリイソシアネート化合物である場合は、
硬化反応触媒として、例えばスズ化合物や亜鉛化合物な
どの金属化合物やアミンなどが挙げられる。スズ化合物
としては、例えば塩化スズ、臭化スズなどのハロゲン化
スズ、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジラウ
レートなどの有機スズ化合物などが挙げられ、亜鉛化合
物としては、例えば塩化亜鉛、臭化亜鉛などのハロゲン
化亜鉛、オクチル酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛などの有機酸
の亜鉛塩などが挙げられる。アミンとしては、ジメチル
ベンジルアミン、ジメチルエタノールアミン、ジメチル
ラウリルアミンなどの1級から3級の高沸点アミンが挙
げられる。硬化反応触媒としてのスズ化合物、亜鉛化合
物やアミンは、1種用いてもよいし、2種以上を組み合
わせて用いてもよく、また他の硬化反応触媒と併用して
もよい。
【0013】(C)成分の光干渉性顔料としては、干渉
マイカ、着色マイカ、合成マイカ、シリカフレーク、ア
ルミナフレーク及び下層に酸化ケイ素、上層に酸化鉄で
被覆されたフレーク状の酸化鉄又はアルミニウム等が挙
げられる。(D)成分の艶消し剤としては、シリカ、ワ
ックス、樹脂ビーズなどが挙げられる。シリカは、微粒
シリカが好ましい。微粒シリカの平均粒子径は、0.1
〜30μmの範囲が好ましく、0.5〜10μmの範囲
が特に好ましい。ワックスとしては、天然ワックス、合
成ワックスなどの種々のワックスが挙げられるが、合成
ワックスが好ましく、特にポリエチレンワックスが好ま
しい。ワックスの融点は、50℃以上が好ましく、80
℃以上がより好ましく、特に100℃以上が好ましい。
ワックスは、分散体の状態のものを使用することが好ま
しい。分散されているワックスの平均粒径は、0.5〜
100μmの範囲が好ましく、1〜60μmの範囲がよ
り好ましく、1〜40μmの範囲が特に好ましい。樹脂
ビーズとしては、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ナイロ
ン樹脂、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素樹脂
等の樹脂のビーズが使用できる。樹脂ビーズの平均粒子
径は、1〜200μmの範囲が好ましく、1〜30μm
の範囲が特に好ましい。
【0014】(D)成分の艶消し剤は1種用いてもよい
し、2種以上を組み合わせて用いてもよい。(D)成分
の艶消し剤の配合割合は、樹脂及び硬化剤の固形分合計
量100質量部に対して、1〜100質量部が好まし
く、1〜50質量部が特に好ましい。(C)成分の光干
渉性顔料及び(D)成分の艶消し剤は、本発明の塗料組
成物を塗布して得られる塗膜の60度鏡面光沢値が30
以下になるように含有されている。60度鏡面光沢値
は、25以下がより好ましく、20以下が特に好まし
く、18以下が最も好ましい。また、(C)成分の配合
量は、塗料組成物の全固形分に対して、1〜30質量%
が好ましく、4〜10質量%が特に好ましい。また、
(D)成分の配合量は、塗料組成物の全固形分に対し
て、1〜100質量%が好ましく、1〜50質量%が特
に好ましい。また、本発明の塗料組成物は、黒色の基材
に塗布して得られる塗膜の色相FLOP値が5以上であ
ることが好ましく、8以上であることがより好ましく、
10以上であることがさらに好ましく、15以上である
ことが特に好ましく、20以上であることが最も好まし
い。
【0015】本発明の塗料組成物は、そのままで、ある
いは必要に応じ、溶剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、流
動調整剤などの各種添加剤を配合することができる。本
発明の塗料組成物は、上記した成分を混合し、必要に応
じて各種添加剤を配合することにより製造することがで
きる。各成分の配合方法及び各種添加剤の添加方法は、
特に制限されるものではなく、種々の方法により行うこ
とができ、混合順序及び添加順序も種々の順序で行うこ
とができる。本発明の塗料組成物を使用する適当な塗装
方法には、塗料組成物を必要に応じて加温したり、有機
溶剤又は反応性希釈剤を添加することにより所望の粘度
に調整した後、エアースプレー、静電エアースプレー、
ロールコーター、フローコーター、ディッピング形式に
よる塗装機などの通常使用される塗装機、又は刷毛、バ
ーコーター、アプリケーターなどを用いて乾燥後の塗膜
の膜厚が通常0.5〜300μmになるように塗布し、
通常50〜300℃の温度で5秒〜24時間かけて硬化
させる方法などが挙げられる。なお、塗装方法は、上記
の方法のうち、スプレー塗装が好ましい。
【0016】本発明の塗料組成物は、基材に塗付するこ
とにより、塗膜を形成することができる。基材として
は、プラスチック、金属等種々の基材が挙げられる。ま
た、これらの基材は、プライマー処理されたものであっ
てもよいし、下塗り塗膜が形成されたものであってもよ
く、さらには中塗り塗膜が形成されたものであってもよ
い。本発明の塗料組成物を塗布する被塗物の色は、白
色、黒色などの無彩色、赤色、青色、黄色、緑色等の有
彩色など種々の色であってもよいが、黒色であることが
好ましい。基材の色が必要とする色でない場合は、プラ
イマー処理膜、下塗り塗膜、又は中塗り塗膜などの下地
塗膜の色を所望の色にすればよい。
【0017】下塗り塗料、中塗り塗料としては、通常の
下塗り塗料、中塗り塗料として用いられる塗料を使用す
ることができる。下塗り塗料、中塗り塗料の塗装方法
は、種々の塗装方法により行うことができるが、ロール
コーター、フローコーター又はスプレー等による塗装方
法が好ましい。ロールコーターにより本発明の塗料組成
物からなる上塗り塗料を塗布する場合、ナチュラル方式
及びリバース方式が考えられるが、リバース方式の方が
塗面の表面平滑性の点で好ましい。下塗り塗膜の厚み
は、0.5〜60μmが好ましく、中塗り塗膜の厚み
は、0.5〜60μmが好ましく、上塗り塗膜の厚み
は、0.5〜100μmが好ましい。
【0018】本発明の塗料組成物を塗布して得られる塗
膜の破断伸度を、50%以上になるように塗料組成物の
配合を選定することが好ましい。塗膜の破断伸度は、1
00%以上にすることがより好ましく、130%以上に
することがより好ましく、150%以上にすることが特
に好ましい。また、本発明の塗料組成物を塗布して得ら
れる塗膜の最大引張強度を、300kg/cm以下に
なるように塗料組成物の配合を選定することが好まし
い。塗膜の最大引張強度は、250kg/cm以下に
することがより好ましく、200kg/cm以下にす
ることが特に好ましい。本発明の塗料組成物を塗布して
得られる塗装物品としては、例えば構造物、木製品、金
属製品、プラスチック製品、ゴム製品、加工紙、 セラ
ミック製品、ガラス製品などが挙げられる。具体的に
は、自動車、鋼板などの金属板、二輪車、船舶、鉄道車
両、航空機、家具、楽器、家電製品、建築材料、容器、
事務用品、スポーツ用品、玩具などが挙げられる。
【0019】
【実施例】以下に、本発明を実施例によりさらに詳細に
説明する。なお、本発明はこれらの実施例によってなん
ら制限されるものではない。なお、本発明の塗料組成物
により得られる塗膜の性能は次のようにして求めた。
【0020】<塗膜性能の測定方法> (1)60度鏡面光沢 変角光沢計(スガ試験機(株)製、UGV‐50型)に
より、塗膜の60度光沢値を測定した。 (2)色相FLOP値 色相FLOP値は、塗板の正面と側面の色相変化を表
し、正面の色相値と側面の色相値の差が大きい程、色相
FLOP値は大きい。塗膜の色相FLOP値は、多角度
分光測色器(X−Rite社製、MA68II)を用い
て測定した。色相FLOP値の測定方法 多角度分光測色器(X−Rite社製、MA68II)
は、分光測色法により、分光反射率曲線を求め、CIE
(国際照明委員会)で定めた等色関数に基づいて計算さ
れた3刺激値(XYZ)から演算される。この値は、色
彩理論上の基本をなすものである。本分光測色器では、
三つの受光角度(15度、45度、110度)から測色
を行うことができるが、ここでは、正面15度(正反射
光)と側面110度(拡散反射光)でのLCHを測定
し、色相Hの値の差を色相FLOP値として算出した。
受光角15度と110度の色相値の差が大きいもの程、
色相FLOP値は大きい。即ち、ここでは、干渉光が強
いという定義付けをした。 (3)破断伸度 JIS K5400−8.8に準じて測定した。 (4)最大引張強度 JIS K5400−8.8に準じて測定した。
【0021】(5)視感 塗膜の落ち着いた重厚感、奥行き感、および深み感を、
目視により下記の基準で判断した。 ◎:落ち着いた重厚感、奥行き感、および深み感が非常
に優れている。 ○:落ち着いた重厚感、奥行き感、および深み感が優れ
ている。 ×:落ち着いた重厚感、奥行き感、および深み感がな
い。 (6)触感 塗膜を指腹で軽くこすり、下記の基準に従い判断した。 ◎:弾力感のあるソフトタッチの触感が非常に優れてい
る。 〇:弾力感のあるソフトタッチの触感が優れている。 ×:弾力感のあるソフトタッチの触感が感じられない。
【0022】(実施例1〜4)表1に記載された樹脂、
艶消し剤、光干渉性顔料及び硬化剤の各成分をそれぞれ
添加混合し塗料組成物とした。基材(ABS樹脂製、プ
レート(厚み2mm))の表面に黒色プライマー(日本
油脂ビーエーエスエフコーティングス社製、ハイウレタ
ンNo.5000黒)を塗布し、乾燥させて黒色プライ
マー層(厚み20μm)を有する基材を得、次ぎにこの
黒色基材に上記得られた塗料組成物を80℃で30分間
加熱し、塗膜(厚み30μm)を形成した。得られた塗
膜は、光の入射角の変動又は観察方向により緑色〜赤紫
色に変化することができた。得られた塗膜の物性を表1
に示す。
【0023】
【表1】
【0024】表1及び表2中の各成分名は、下記のもの
を示す。 デスモフェン670:住友バイエルンウレタン社製、ポ
リエステルポリオール、固形分100質量%、水酸基価
142mgKOH/g、数平均分子量約2000。 デスモフェン1652:住友バイエルンウレタン社製、
ポリエステルポリオール、固形分100質量%、水酸基
価53mgKOH/g、数平均分子量約1100。 デスモフェン1200:住友バイエルンウレタン社製、
ポリエステルポリオール、固形分100質量%、水酸基
価165mgKOH/g、数平均分子量約1050。 デスモフェン1700:住友バイエルンウレタン社製、
ポリエステルポリオール、固形分100質量%、水酸基
価43mgKOH/g、数平均分子量約4300。 デスモフェンA365:住友バイエルンウレタン社製、
アクリルポリオール、固形分100質量%、水酸基価8
6mgKOH/g、数平均分子量約3600。
【0025】サイリシア350:富士シリシア(株)
製、シリカ艶消し剤、平均粒径1.9μm。 リオフラットW3531:東洋インキ(株)製、ポリエ
チレンワックス分散体、固形分20質量%、ポリエチレ
ンワックス粒子の平均粒径30μm、流動点105℃。 バリオクロムL5520:BASF社製、光干渉性顔
料。 イリオジンウルトラ7225WNT:メルク社製、光干
渉性顔料。 ルミナターコイズ:エンゲルハード社製、光干渉性顔
料。 イリオジンB−504−2W2:メルク社製、光干渉性
顔料。 アルミペースト62−356:東洋アルミ社製、アルミ
ニウムペースト。 スミジュールN75:住友バイエルンウレタン社製、ポ
リイソシアネート、固形分75質量%、NCO16.5
質量%。 スミジュールN3500:住友バイエルンウレタン社
製、ポリイソシアネート、固形分100質量%、NCO
21.8質量%。
【0026】(比較例1〜2)表2に記載された樹脂、
艶消し剤、光干渉性顔料、非光干渉性顔料及び硬化剤の
各成分をそれぞれ添加混合し塗料組成物とした。得られ
た塗料組成物を実施例1と同様にして、塗膜を形成し
た。塗膜の性能を表2に示した。
【0027】
【表2】
【0028】
【発明の効果】本発明の塗料組成物は、見る角度により
反射光量及び色相が変化し、特異な奥行き感、深み感、
重厚感のある色合いを有するき意匠性に優れた塗膜を得
ることができる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AA02A AA19A AA20A AA40A AB10A AH03A AJ11A AK04A AK25A AK41A AK51B AK74C AT00C BA03 BA07 BA10A CA02A CA30A EH46A GB00A GB07 GB16 GB31 GB32 GB48 GB71 GB81 GB84 HB00B JL00 JL10B JN06 JN30 JN30A 4J038 DD001 HA216 KA03 KA08 NA01 NA11

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)樹脂成分、(B)硬化剤成分、
    (C)光干渉性顔料、及び(D)艶消し剤を含有し、該
    光干渉性顔料及び該艶消し剤が塗布して得られる塗膜の
    60度鏡面光沢値が30以下になるように含有されてい
    ることを特徴とする塗料組成物。
  2. 【請求項2】光干渉性顔料が、干渉マイカ、着色マイ
    カ、合成マイカ、シリカフレーク、アルミナフレーク及
    び下層に酸化ケイ素、上層に酸化鉄で被覆されたフレー
    ク状の酸化鉄又はアルミニウムから選ばれる少なくとも
    1種である請求項1記載の塗料組成物。
  3. 【請求項3】塗料組成物を塗布して得られる塗膜の色相
    FLOP値が5以上である請求項1又は2記載の塗料組
    成物。
  4. 【請求項4】塗料組成物を塗布して得られる塗膜の破断
    伸度が100以上であり、最大引張強度が300kg/
    cm以下である請求項1〜3のいずれかに記載の塗料
    組成物。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれかの塗料組成物を塗
    布して得られる塗装物品。
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