JP2002327143A - カーボンブラック組成物およびそれを用いたオフセット印刷インキ - Google Patents
カーボンブラック組成物およびそれを用いたオフセット印刷インキInfo
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- JP2002327143A JP2002327143A JP2002045976A JP2002045976A JP2002327143A JP 2002327143 A JP2002327143 A JP 2002327143A JP 2002045976 A JP2002045976 A JP 2002045976A JP 2002045976 A JP2002045976 A JP 2002045976A JP 2002327143 A JP2002327143 A JP 2002327143A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】従来オフセット墨インキで使用されているｐＨ
値が３．０〜３．５のカーボンブラックで実現していた
高品位インキをｐＨ値が７．０〜８．０のカーボンブラ
ックもしくはタイヤ用カーボンブラックでも実現すると
同時にインキの生産性を向上させるカーボンブラック組
成物を提供する。 【解決手段】ｐＨ値が７．０〜８．０のカーボンブラッ
クに印刷インキ用常温固体樹脂を該カーボンブラックに
対して１〜１００重量％加えて８０〜２００℃で乾式粉
砕した後、得られた粉砕物を印刷インキ用溶剤及びワニ
ス混合物中に添加し、処理することを特徴とするカーボ
ンブラック組成物。
値が３．０〜３．５のカーボンブラックで実現していた
高品位インキをｐＨ値が７．０〜８．０のカーボンブラ
ックもしくはタイヤ用カーボンブラックでも実現すると
同時にインキの生産性を向上させるカーボンブラック組
成物を提供する。 【解決手段】ｐＨ値が７．０〜８．０のカーボンブラッ
クに印刷インキ用常温固体樹脂を該カーボンブラックに
対して１〜１００重量％加えて８０〜２００℃で乾式粉
砕した後、得られた粉砕物を印刷インキ用溶剤及びワニ
ス混合物中に添加し、処理することを特徴とするカーボ
ンブラック組成物。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明はオフセットインキに
した際に、光沢および着色力が低いｐＨ値が７．０〜
８．０のカーボンブラックをオフセットインキ中に含ま
れる印刷インキ用常温固体樹脂との乾式粉砕を行うこと
で、光沢および着色力が高く更にインキ生産性をも向上
させるカーボンブラック組成物、これを用いた印刷イン
キの製造方法及びその組成物に関するものである。
した際に、光沢および着色力が低いｐＨ値が７．０〜
８．０のカーボンブラックをオフセットインキ中に含ま
れる印刷インキ用常温固体樹脂との乾式粉砕を行うこと
で、光沢および着色力が高く更にインキ生産性をも向上
させるカーボンブラック組成物、これを用いた印刷イン
キの製造方法及びその組成物に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】通常、印刷インキで使用されるカラー用
カーボンブラックは表面をオゾンまたは化学薬品等で酸
化処理を施されてｐＨ値が３．０〜３．５となり、これ
を用いることにより印刷物の光沢及び着色力が発現す
る。
カーボンブラックは表面をオゾンまたは化学薬品等で酸
化処理を施されてｐＨ値が３．０〜３．５となり、これ
を用いることにより印刷物の光沢及び着色力が発現す
る。
【０００３】ｐＨ値が７．０〜８．０のカラー用カーボ
ンブラック及びタイヤ用カーボンブラックを用いたイン
キはｐＨ値３．０〜３．５のカラー用カーボンブラック
のような高光沢で着色力の高いインキは得られないと共
にインキの生産性も低下する。
ンブラック及びタイヤ用カーボンブラックを用いたイン
キはｐＨ値３．０〜３．５のカラー用カーボンブラック
のような高光沢で着色力の高いインキは得られないと共
にインキの生産性も低下する。
【０００４】
【発明が解決するための課題】本発明の目的は従来オフ
セット墨インキで使用されているｐＨ値が３．０〜３．
５のカーボンブラックで実現していた高品位インキをｐ
Ｈ値が７．０〜８．０のカーボンブラックもしくはタイ
ヤ用カーボンブラックでも実現すると同時にインキの生
産性をも向上させるカーボンブラック組成物を提供する
ことにある。
セット墨インキで使用されているｐＨ値が３．０〜３．
５のカーボンブラックで実現していた高品位インキをｐ
Ｈ値が７．０〜８．０のカーボンブラックもしくはタイ
ヤ用カーボンブラックでも実現すると同時にインキの生
産性をも向上させるカーボンブラック組成物を提供する
ことにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】第１の発明は、ｐＨ値が
７．０〜８．０のカーボンブラックに印刷インキ用常温
固体樹脂を加えて乾式粉砕した後、得られた粉砕物を印
刷インキ用溶剤及びワニス混合物中に混合、分散するこ
とを特徴とするカーボンブラック組成物である。第２の
発明は、印刷インキ用常温固体樹脂がロジン変性フェノ
ール樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、石油樹脂、アル
キッド樹脂の少なくとも１種あるいは２種以上であるこ
とを特徴とする第１発明記載のカーボンブラック組成物
である。第３の発明は、粉砕物を印刷インキ用溶剤及び
ワニス混合物中に混合、分散する際の温度が６０〜１３
０℃であることを特徴とする第１または第２発明記載の
カーボンブラック組成物である。第４の発明は、印刷イ
ンキ用常温固体樹脂の添加量がカーボンブラックに対し
て１〜１００重量％であることを特徴とする第１〜第３
発明何れか記載のカーボンブラック組成物である。第５
の発明は、乾式粉砕の温度が８０〜２００℃であること
を特徴とする第１〜第４発明何れか記載のカーボンブラ
ック組成物である。第６の発明は、 第１〜第５発明い
ずれか記載のカーボンブラック組成物を用いたことを特
徴とするオフセット印刷インキである。
７．０〜８．０のカーボンブラックに印刷インキ用常温
固体樹脂を加えて乾式粉砕した後、得られた粉砕物を印
刷インキ用溶剤及びワニス混合物中に混合、分散するこ
とを特徴とするカーボンブラック組成物である。第２の
発明は、印刷インキ用常温固体樹脂がロジン変性フェノ
ール樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、石油樹脂、アル
キッド樹脂の少なくとも１種あるいは２種以上であるこ
とを特徴とする第１発明記載のカーボンブラック組成物
である。第３の発明は、粉砕物を印刷インキ用溶剤及び
ワニス混合物中に混合、分散する際の温度が６０〜１３
０℃であることを特徴とする第１または第２発明記載の
カーボンブラック組成物である。第４の発明は、印刷イ
ンキ用常温固体樹脂の添加量がカーボンブラックに対し
て１〜１００重量％であることを特徴とする第１〜第３
発明何れか記載のカーボンブラック組成物である。第５
の発明は、乾式粉砕の温度が８０〜２００℃であること
を特徴とする第１〜第４発明何れか記載のカーボンブラ
ック組成物である。第６の発明は、 第１〜第５発明い
ずれか記載のカーボンブラック組成物を用いたことを特
徴とするオフセット印刷インキである。
【０００６】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
する。
【０００７】本発明では、ｐＨ値が７．０〜８．０のカ
ーボンブラックに対して印刷インキ用常温固体樹脂を１
〜１００重量％添加して乾式粉砕する。尚、ｐＨ値が
７．０〜８．０のカーボンブラックをそのままインキ用
溶剤及びワニス混合物中に加えて印刷インキを製造しよ
うとした場合、印刷物の光沢および着色力が低いインキ
となってしまう。
ーボンブラックに対して印刷インキ用常温固体樹脂を１
〜１００重量％添加して乾式粉砕する。尚、ｐＨ値が
７．０〜８．０のカーボンブラックをそのままインキ用
溶剤及びワニス混合物中に加えて印刷インキを製造しよ
うとした場合、印刷物の光沢および着色力が低いインキ
となってしまう。
【０００８】本発明において乾式粉砕時にｐＨ値が７．
０〜８．０のカーボンブラックに添加する印刷インキ用
常温固体樹脂としては、ロジン変性フェノール樹脂、ロ
ジン変性マレイン酸樹脂、石油樹脂、アルキッド樹脂な
どオフセット印刷インキに使用される樹脂が好ましく、
これらは任意に単独または２種類以上を組み合わせて使
用できるが、好ましくはロジン変性フェノール樹脂であ
る。ロジン変性フェノール樹脂は特に限定されないが、
重量平均分子量が１〜１２万のものが好ましい。
０〜８．０のカーボンブラックに添加する印刷インキ用
常温固体樹脂としては、ロジン変性フェノール樹脂、ロ
ジン変性マレイン酸樹脂、石油樹脂、アルキッド樹脂な
どオフセット印刷インキに使用される樹脂が好ましく、
これらは任意に単独または２種類以上を組み合わせて使
用できるが、好ましくはロジン変性フェノール樹脂であ
る。ロジン変性フェノール樹脂は特に限定されないが、
重量平均分子量が１〜１２万のものが好ましい。
【０００９】印刷インキ用常温固体樹脂量としては、カ
ーボンブラックに対して１〜１００重量％の範囲が好ま
しい。また、乾式粉砕温度としては８０〜２００℃の範
囲である。
ーボンブラックに対して１〜１００重量％の範囲が好ま
しい。また、乾式粉砕温度としては８０〜２００℃の範
囲である。
【００１０】カーボンブラックに対する印刷インキ用常
温固体樹脂の添加量が多いと、乾式粉砕機内部で樹脂の
付着、固着の生じる危険性が高くなる。これは当然のこ
とながら樹脂の軟化点、粉砕温度にも影響されるため、
これらの条件を加味しながら最適処理量を決める必要が
ある。粉砕時間はその装置によってまたは希望とする粉
砕粒径に応じて任意に設定できる。
温固体樹脂の添加量が多いと、乾式粉砕機内部で樹脂の
付着、固着の生じる危険性が高くなる。これは当然のこ
とながら樹脂の軟化点、粉砕温度にも影響されるため、
これらの条件を加味しながら最適処理量を決める必要が
ある。粉砕時間はその装置によってまたは希望とする粉
砕粒径に応じて任意に設定できる。
【００１１】乾式粉砕方法は、ビーズ、金属ボール等の
粉砕メディアの内蔵有無に関わらず、実質的に液状物質
を介在させないでカーボンブラックを粉砕するものであ
る。粉砕は、粉砕メディアを使用する場合は、粉砕メデ
ィア同士の衝撃による粉砕力や破壊力を利用して行われ
る。乾式粉砕機としては、乾式のアトライタ、ボールミ
ル、振動ミルなどを用いることができる。
粉砕メディアの内蔵有無に関わらず、実質的に液状物質
を介在させないでカーボンブラックを粉砕するものであ
る。粉砕は、粉砕メディアを使用する場合は、粉砕メデ
ィア同士の衝撃による粉砕力や破壊力を利用して行われ
る。乾式粉砕機としては、乾式のアトライタ、ボールミ
ル、振動ミルなどを用いることができる。
【００１２】また、窒素などの不活性ガスを流すことに
より乾式粉砕機内部の酸素濃度をコントロールして乾式
粉砕を行ってもよい。
より乾式粉砕機内部の酸素濃度をコントロールして乾式
粉砕を行ってもよい。
【００１３】また、本発明で得られるカーボンブラック
組成物は特開平９−２９１２２２などの粗製銅フタロシ
アニン組成物とは異なり、乾式粉砕時にカーボンブラッ
ク表面が酸化される。
組成物は特開平９−２９１２２２などの粗製銅フタロシ
アニン組成物とは異なり、乾式粉砕時にカーボンブラッ
ク表面が酸化される。
【００１４】尚、表面酸化されたカーボンブラックがオ
フセット印刷インキに与える具体的な影響としては、印
刷インキ用ワニスとの濡れ性、流動性、貯蔵時の安定
性、光沢の向上などが挙げられる。
フセット印刷インキに与える具体的な影響としては、印
刷インキ用ワニスとの濡れ性、流動性、貯蔵時の安定
性、光沢の向上などが挙げられる。
【００１５】また、添加した印刷インキ用常温固体樹脂
が酸化されることによる具体的な影響としては、オフセ
ット印刷インキの場合、湿し水に対するインキの散りの
悪化が挙げられる。これは、印刷インキ用常温固体樹脂
が酸化されることにより樹脂表面張力が低下するためと
考えられ、オフセット印刷インキ適性として好ましくな
い。
が酸化されることによる具体的な影響としては、オフセ
ット印刷インキの場合、湿し水に対するインキの散りの
悪化が挙げられる。これは、印刷インキ用常温固体樹脂
が酸化されることにより樹脂表面張力が低下するためと
考えられ、オフセット印刷インキ適性として好ましくな
い。
【００１６】乾式粉砕機内部の酸素濃度は、粉砕機の種
類、粉砕温度などの製造条件と、粉砕するカーボンブラ
ック、印刷インキ用常温固体樹脂などの原料により決定
する。また、乾式粉砕終了時に低酸素濃度であると、粉
塵爆発防止の安全性の面からも有効である。
類、粉砕温度などの製造条件と、粉砕するカーボンブラ
ック、印刷インキ用常温固体樹脂などの原料により決定
する。また、乾式粉砕終了時に低酸素濃度であると、粉
塵爆発防止の安全性の面からも有効である。
【００１７】本発明のカーボンブラック組成物を用いて
オフセット印刷インキを製造する場合の印刷インキ用溶
剤またはワニス中の溶剤としては、高沸点石油系溶剤、
脂肪族炭化水素溶剤、高級アルコール系溶剤などオフセ
ット印刷インキに適した溶剤であれば芳香族を含まない
溶剤であっても単独あるいは２種類以上の組み合わせで
任意に使用できる。
オフセット印刷インキを製造する場合の印刷インキ用溶
剤またはワニス中の溶剤としては、高沸点石油系溶剤、
脂肪族炭化水素溶剤、高級アルコール系溶剤などオフセ
ット印刷インキに適した溶剤であれば芳香族を含まない
溶剤であっても単独あるいは２種類以上の組み合わせで
任意に使用できる。
【００１８】また、混合・分散時の温度、時間は、６０
〜１３０℃で２０〜４８０分が望ましい。
〜１３０℃で２０〜４８０分が望ましい。
【００１９】また、同様にオフセット印刷インキを製造
する場合の印刷インキワニス用樹脂としては、ロジン変
性フェノール樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、石油樹
脂、アルキッド樹脂など印刷インキに適した樹脂、大豆
油、桐油、アマニ油など印刷インキに適した乾性油や重
合乾性油などを、その他印刷インキ用の添加剤などと共
に任意に単独または２種類以上を組み合わせて使用でき
る。
する場合の印刷インキワニス用樹脂としては、ロジン変
性フェノール樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、石油樹
脂、アルキッド樹脂など印刷インキに適した樹脂、大豆
油、桐油、アマニ油など印刷インキに適した乾性油や重
合乾性油などを、その他印刷インキ用の添加剤などと共
に任意に単独または２種類以上を組み合わせて使用でき
る。
【００２０】
【実施例】以下、本発明を実施例により、更に具体的に
説明するが、本発明は以下の実施例によって限定される
ものではない。
説明するが、本発明は以下の実施例によって限定される
ものではない。
【００２１】
【実施例１】乾式アトライタに三菱化学株式会社製カー
ボンブラック＃４０Ｂ（ｐＨ値が７．５）の７０重量部
と軟化点１６０℃、重量平均分子量が８万のロジン変性
フェノール樹脂１７．５重量部を加え、１３０℃で１時
間粉砕を行った。次に、得られた粉砕物２２重量部を、
印刷インキ用ワニス５２重量部、日本石油株式会社製７
号ソルベント６重量部に加え、１２０℃にて４時間緩や
かに撹拌した後、６０℃の３本ロールで分散し、ベース
インキを得た。次に、得られたベースインキにワニス４
重量部、７号ソルベント１６重量部を加え最終インキに
調整した。
ボンブラック＃４０Ｂ（ｐＨ値が７．５）の７０重量部
と軟化点１６０℃、重量平均分子量が８万のロジン変性
フェノール樹脂１７．５重量部を加え、１３０℃で１時
間粉砕を行った。次に、得られた粉砕物２２重量部を、
印刷インキ用ワニス５２重量部、日本石油株式会社製７
号ソルベント６重量部に加え、１２０℃にて４時間緩や
かに撹拌した後、６０℃の３本ロールで分散し、ベース
インキを得た。次に、得られたベースインキにワニス４
重量部、７号ソルベント１６重量部を加え最終インキに
調整した。
【００２２】
【実施例２】乾式アトライタに三菱化学株式会社製カー
ボンブラック＃３０Ｂ（ｐＨ値が８．０）の７０重量部
と軟化点１６０℃、重量平均分子量が８万のロジン変性
フェノール樹脂１７．５重量部を加え、１３０℃で１時
間粉砕を行った。次に、得られた粉砕物２２重量部を、
印刷インキ用ワニス５２重量部、日本石油株式会社製７
号ソルベント６重量部に加え、１２０℃にて４時間緩や
かに撹拌した後、６０℃の３本ロールで分散し、ベース
インキを得た。次に、得られたベースインキにワニス８
重量部、７号ソルベント１２重量部を加え最終インキに
調整した。
ボンブラック＃３０Ｂ（ｐＨ値が８．０）の７０重量部
と軟化点１６０℃、重量平均分子量が８万のロジン変性
フェノール樹脂１７．５重量部を加え、１３０℃で１時
間粉砕を行った。次に、得られた粉砕物２２重量部を、
印刷インキ用ワニス５２重量部、日本石油株式会社製７
号ソルベント６重量部に加え、１２０℃にて４時間緩や
かに撹拌した後、６０℃の３本ロールで分散し、ベース
インキを得た。次に、得られたベースインキにワニス８
重量部、７号ソルベント１２重量部を加え最終インキに
調整した。
【００２３】
【実施例３】乾式アトライタにカーボンブラックニテロ
＃２００ＩＳ（新日化カーボン株式会社製）７０重量部
と、軟化点１６０℃、重量平均分子量８万のロジン変性
フェノール樹脂３重量部を加え１１０℃で１時間粉砕を
行った。次に、得られた粉砕物０．２重量部を、成形圧
力１００ｋｇ／ｃｍ2にて圧縮を行いペレットに調整し
た。
＃２００ＩＳ（新日化カーボン株式会社製）７０重量部
と、軟化点１６０℃、重量平均分子量８万のロジン変性
フェノール樹脂３重量部を加え１１０℃で１時間粉砕を
行った。次に、得られた粉砕物０．２重量部を、成形圧
力１００ｋｇ／ｃｍ2にて圧縮を行いペレットに調整し
た。
【００２４】
【比較例１】乾式アトライタに三菱化学株式会社製カー
ボンブラックＭＡ７（ｐＨ値が３．０）の１７重量部
を、印刷インキ用ワニス６１重量部、日本石油株式会社
製７号ソルベント２重量部に加え、１２０℃にて４時間
緩やかに撹拌した後、６０℃の３本ロールで分散し、ベ
ースインキを得た。次に、得られたベースインキにワニ
ス７重量部、７号ソルベント１３重量部を加え最終イン
キに調整した。
ボンブラックＭＡ７（ｐＨ値が３．０）の１７重量部
を、印刷インキ用ワニス６１重量部、日本石油株式会社
製７号ソルベント２重量部に加え、１２０℃にて４時間
緩やかに撹拌した後、６０℃の３本ロールで分散し、ベ
ースインキを得た。次に、得られたベースインキにワニ
ス７重量部、７号ソルベント１３重量部を加え最終イン
キに調整した。
【００２５】
【比較例２】乾式アトライタに粗製銅フタロシアニン７
０重量部と、軟化点１６０℃、重量平均分子量８万のロ
ジン変性フェノール樹脂３重量部を加え１１０℃で１時
間粉砕を行った。次に、得られた摩砕物０．２重量部
を、成形圧力６０ｋｇ／ｃｍ2にて圧縮を行いペレット
に調整した。
０重量部と、軟化点１６０℃、重量平均分子量８万のロ
ジン変性フェノール樹脂３重量部を加え１１０℃で１時
間粉砕を行った。次に、得られた摩砕物０．２重量部
を、成形圧力６０ｋｇ／ｃｍ2にて圧縮を行いペレット
に調整した。
【００２６】実施例１、２及び比較例１の方法より得ら
れたインキを試験方法（１）、（２）の方法に従って適
性試験を行った。その結果を表１に示す。また、実施例
３及び比較例２の方法により得られたペレットを試験方
法（３）の方法に従い評価を行った。その結果を表２に
示す。また、実施例３の方法により得られたペレットを
試験方法（４）の方法に従い評価を行った。その結果を
表３に示す。
れたインキを試験方法（１）、（２）の方法に従って適
性試験を行った。その結果を表１に示す。また、実施例
３及び比較例２の方法により得られたペレットを試験方
法（３）の方法に従い評価を行った。その結果を表２に
示す。また、実施例３の方法により得られたペレットを
試験方法（４）の方法に従い評価を行った。その結果を
表３に示す。
【００２７】
【表１】
【００２８】
【表２】
【００２９】
【表３】
【００３０】＜試験方法＞ （１）３本ロールによる分散性 ロール間圧力１０ｂａｒ、温度６０℃の条件下で一定量
のベースインキをロール間に通し、ロールを通過したイ
ンキをグラインドゲージ７．５μｍを目標に分散させ
た。その時のロールパス回数を分散性の指標とした。 （２）光学適性 三菱商業用オフセット輪転機 ＬＩＴＨＯＰＩＡ ＢＴ
２−８００ ＮＥＯ（三菱重工業株式会社製）により、
インキをコート紙に展色する。その墨インキが展色され
た展色紙を高速測色分光光度計 Ｓｐｅｃｔｒｏ Ｐｈ
ｏｔｏ Ｍａｓｔｅｒ ＣＭＳ−３５ＳＰ（株式会社村
上彩技術研究所製）を用いて着色力Ｌ＊の測定を行っ
た。数字が小さくなるほど黒味の色調が強いことを表
す。また、同様にその展色紙をグロスメーター ＧＭ−
２６Ｄ（株式会社村上彩技術研究所製）を用いて光沢値
を測定した。数字が大きくなるほど高光沢を表す。 （３）表面分析 Ｘ線光電子分光分析装置ＡＸＩＳ−ＨＳ（株式会社島津
製作所製）内に得られたペレットを設置する。そのペレ
ットに真空度１０-8ｔｏｒｒの試料室内の下、Ｄｕａｌ
Ｘ線源（マグネシウムターゲット使用）、１２ｋｖ−
５ｍＡのＸ線源を照射し、放出された光電子のエネルギ
ーを分光して表面構成元素及びその化学結合状態を分析
する。 （４）カルボキシル基量 カーボンブラック２ｇを０．１Ｎの炭酸水素ナトリウム
溶液５０ｍｌと共に約４時間振とうした後、その上澄み
液２５ｍｌを採り、０．０５Ｎ塩酸５０ｍｌ、水３０ｍ
ｌを加えて２０分間煮沸して炭酸を除去し、残存する塩
酸を０．０５Ｎの水酸化ナトリウム溶液により滴定す
る。カーボンブラックが無い場合のブランク実験を同時
に並行して行い、両者の差をカーボンブラックによる消
費量すなわちカルボキシル基量とする。
のベースインキをロール間に通し、ロールを通過したイ
ンキをグラインドゲージ７．５μｍを目標に分散させ
た。その時のロールパス回数を分散性の指標とした。 （２）光学適性 三菱商業用オフセット輪転機 ＬＩＴＨＯＰＩＡ ＢＴ
２−８００ ＮＥＯ（三菱重工業株式会社製）により、
インキをコート紙に展色する。その墨インキが展色され
た展色紙を高速測色分光光度計 Ｓｐｅｃｔｒｏ Ｐｈ
ｏｔｏ Ｍａｓｔｅｒ ＣＭＳ−３５ＳＰ（株式会社村
上彩技術研究所製）を用いて着色力Ｌ＊の測定を行っ
た。数字が小さくなるほど黒味の色調が強いことを表
す。また、同様にその展色紙をグロスメーター ＧＭ−
２６Ｄ（株式会社村上彩技術研究所製）を用いて光沢値
を測定した。数字が大きくなるほど高光沢を表す。 （３）表面分析 Ｘ線光電子分光分析装置ＡＸＩＳ−ＨＳ（株式会社島津
製作所製）内に得られたペレットを設置する。そのペレ
ットに真空度１０-8ｔｏｒｒの試料室内の下、Ｄｕａｌ
Ｘ線源（マグネシウムターゲット使用）、１２ｋｖ−
５ｍＡのＸ線源を照射し、放出された光電子のエネルギ
ーを分光して表面構成元素及びその化学結合状態を分析
する。 （４）カルボキシル基量 カーボンブラック２ｇを０．１Ｎの炭酸水素ナトリウム
溶液５０ｍｌと共に約４時間振とうした後、その上澄み
液２５ｍｌを採り、０．０５Ｎ塩酸５０ｍｌ、水３０ｍ
ｌを加えて２０分間煮沸して炭酸を除去し、残存する塩
酸を０．０５Ｎの水酸化ナトリウム溶液により滴定す
る。カーボンブラックが無い場合のブランク実験を同時
に並行して行い、両者の差をカーボンブラックによる消
費量すなわちカルボキシル基量とする。
【００３１】
【発明の効果】本発明の方法によって従来オフセット墨
インキで使用されているｐＨ値が３．０〜３．５カーボ
ンブラックで実現していた以上の品位を得られるだけで
なく、分散性が向上したカーボンブラック組成物の提供
が可能となる。
インキで使用されているｐＨ値が３．０〜３．５カーボ
ンブラックで実現していた以上の品位を得られるだけで
なく、分散性が向上したカーボンブラック組成物の提供
が可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 湯浅 貴弘 東京都中央区京橋二丁目３番13号東洋イン キ製造株式会社内 Ｆターム(参考） 4J037 AA02 CC03 CC11 CC30 DD27 EE29 EE47 FF03 4J039 AB08 AD14 AD18 AE02 AE06 BA04 BE01 BE12 BE30 CA06 GA02
Claims (6)
- 【請求項１】 ｐＨ値が７．０〜８．０のカーボンブラ
ックに印刷インキ用常温固体樹脂を加えて乾式粉砕した
後、得られた粉砕物を印刷インキ用溶剤及びワニス混合
物に混合、分散することを特徴とするカーボンブラック
組成物。 - 【請求項２】 印刷インキ用常温固体樹脂がロジン変性
フェノール樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、石油樹
脂、アルキッド樹脂の少なくとも１種あるいは２種以上
であることを特徴とする請求項１記載のカーボンブラッ
ク組成物。 - 【請求項３】 粉砕物を印刷インキ用溶剤及びワニス混
合物中に混合、分散する際の温度が６０〜１３０℃であ
ることを特徴とする請求項１または２記載のカーボンブ
ラック組成物。 - 【請求項４】 印刷インキ用常温固体樹脂の添加量がカ
ーボンブラックに対して１〜１００重量％であることを
特徴とする請求項１から３何れか記載のカーボンブラッ
ク組成物。 - 【請求項５】 乾式粉砕の温度が８０〜２００℃である
ことを特徴とする請求項１〜４何れか記載のカーボンブ
ラック組成物。 - 【請求項６】 請求項１〜５いずれか記載のカーボンブ
ラック組成物を用いたことを特徴とするオフセット印刷
インキ。
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|---|---|---|---|---|
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