JP2002327028A - 応力亀裂耐性が改善されたモノビニル芳香族重合体 - Google Patents

応力亀裂耐性が改善されたモノビニル芳香族重合体

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ジヨゼ・エム・ソサ
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐衝撃性をもつエラストマーで変性されたモ
ノビニル芳香族化合物の環境下における応力亀裂耐性お
よび他の所望の性質を改善する方法を提供する。 【解決手段】 パーケタールおよびパーオキシカーボネ
ートの組み合わせを使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【本発明の分野】本発明は、衝撃強さを増加させるため
にゴムで変性された、環境下応力亀裂耐性(ESCR)
を増加させるのに必要な製品を製造するために特に有用
とされるモノビニル芳香族化合物の重合体を使用した熱
可塑性組成物に関する。特に、本発明は通常環境下応力
亀裂を受ける食品製品の容器に使用するのに特に有利な
高衝撃性ポリスチレン(HIPS)に関する。
【0002】
【本発明の背景】モノビニル芳香族化合物、例えばスチ
レン、α−メチルスチレン、および環に置換基を有する
スチレンのゴムで補強された重合体は種々の用途に望ま
しい性質をもっている。特に、例えばポリブタジエンの
ような交叉結合したゴムの分離した粒子がスチレンの重
合体マトリックス全体に亙り分散して含まれているゴム
で補強されたスチレンの重合体は、冷凍機のライニン
グ、包装の用途、家具、家庭用器具および玩具を含む種
々の用途に使用することができる。このようなゴムで補
強された重合体に対して通常用いられる言葉は、「高衝
撃性ポリスチレン」または「HIPS」である。HIP
Sの物理的性質および機械的性質は交叉結合したゴムの
粒子の粒径を含む多くの因子に依存している。HIPS
材料の最も望ましい特性の一つは、このような材料が食
品および食用油と接触した場合のような原因による劣化
または破壊に対する抵抗性である。またこのような製品
に対し維持されなければならない他の性質には曲げ強さ
および引張り強さが含まれる。
【0003】応力亀裂耐性、または環境下応力亀裂耐性
(ESCR、environmental stres
s crack resistance)の性質は食品
の容器に使用される熱可塑性共重合体に特に重要であ
る。このような重合体の容器の中に入れられた食品はこ
の容器がつくられているような種類の重合体材料を通常
は劣化させないが、熱可塑性重合体を押出されたシート
材料から熱加工した場合、成形品の中に残留応力が固定
される。これらの残留応力により、通常は全体として抵
抗性をもっている物質によっても重合体が攻撃を受ける
状態になる。ゴムで変性して衝撃強さを増加させたスチ
レンのような材料は、脂肪および油のような有機性の食
品製品に見られるような通常の化学物質に接触した場
合、応力亀裂を受け易い。同様に、またこのような製品
は、有機性の吹込み剤、例えばフッ素および塩素を含む
ハロゲン化炭化水素と接触した場合も応力亀裂を受け
る。これらの重合体は一般に冷凍機のライニングのよう
な家庭用の器具に用いられているが、発泡体に使用され
た発泡剤のために冷凍機のキャビティがポリウレタン発
泡体で充填されている場合に亀裂を生じる可能性があ
る。
【0004】従来、環境下における応力亀裂は、通常多
層重合体構造物を使用する複雑な方法で防止されてき
た。この方法ではポリスチレン層と発泡剤または脂肪性
の食品材料との間に重合体の中間の保護層を入れる。ス
チレンをこれらの化学物質から遮断するのに用いられる
材料のこのような一つの層はABS、即ちアクリロニト
リル−ブタジエン−スチレンとして知られる三元重合体
である。高衝撃性モノビニル芳香族重合体の応力亀裂耐
性を改善する他の試みは、重合体中に混合するゴムの量
を増加させる方法であった。不幸にして、ゴムの含量が
増加すると最終材料の引張り強さおよび曲げ強さが減少
する。他の解決法としては、ポリスチレン・マトリック
ス内部の交叉結合したゴム粒子の粒径を厳密に維持する
ためにプロセス条件を厳密に制御する方法がある。この
方法について記載した特許の一つは本発明の出願人によ
る1988年10月11日付けの米国特許4,777,
210号であり、これには高衝撃性ポリスチレンの製造
法および粒径を変化させる信頼性をもった再現性のある
方法が記載されている。この特許の方法では、スチレ
ン、ゴム(例えばポリブタジエン)および過酸化物触媒
の溶液を環境下応力亀裂耐性が高い高衝撃性ポリスチレ
ン材料に変えるために予備反転反応器(pre−inv
ersion reactor)を使用する。
【0005】応力亀裂耐性を改善するさらに他の試み
は、1979年3月13日付けのMittnacht等
の米国特許4,144,204号であり、この方法はE
SCRを増加させるためにモノビニル芳香族化合物をゴ
ムで変性し、耐衝撃性重合体中の軟い成分(ゲル相)の
含量が耐衝撃性重合体の重量に関し少なくとも26重量
%、好ましくは38重量%になるように、重合の前に単
量体に溶解するゴムの量を選ぶ方法である。軟い成分の
上限は約50〜60重量%であり、好ましくは30〜4
0重量%の範囲が有利であると考えられている。
【0006】HIPSのESCRを増加させるために通
常使用される第3の方法は、英国特許明細書1,36
2,399号に記載されている。この方法では不飽和の
炭素鎖を有する液体の炭化水素を0.2〜5pph(1
00部当たりの重量部)の範囲の量でHIPS材料に加
える。テロマー(telomer)は、一つの分子(例
えばアルコール、アセタールまたはクロロフォルム)の
一部分を重合しているオレフィン鎖の端に付加する化学
反応生成物としてWebsters大辞典に定義されて
いる。該英国特許においては、使用されるテロマーは1
000〜6000の範囲の数平均分子量を示す。低分子
量のポリブタジエンを使用してESCRをもったHIP
S(ESCR−HIPS)を製造しようとした試みは交
叉結合のために不成功に終わり、このことは該特許の方
法では重合反応に中加えられたのではなくポリスチレン
と配合した或いは混合されたブタジエンが使用されてい
ることを示している。
【0007】HIPS材料の応力亀裂耐性を改善する他
の試みは英国特許2,153,370A号に見られ、こ
の方法では記載された少なくとも300,000の分子
量をもち、粘度が140アセンチポイズ以上の高分子ゴ
ム材料を使用してHIPS材料をつくり、得られたHI
PSはゴムを7〜10重量%含み、この際重合はα−メ
チルスチレン二量体、またはn−ドデシルメルカプタ
ン、t−ドデシルメルカプタン、ジフェニル−1,3−
ブタジエンまたはこれらの種々の混合物から成る群から
選ばれる化合物を存在させて行われる。またこの方法は
全成分の少なくとも7重量%のシクロヘキサンまたはエ
チルベンゼンを存在させて行われた。さらに、ステアレ
ートのモノトリグリセリドおよびポリエチレンワックス
を含む添加剤が必要であった。
【0008】他方ESCRの改善以外の理由でも添加剤
が使用された。Dempsey等の米国特許3,50
6,740号には、衝撃性ポリスチレン組成物のための
内部潤滑剤として低分子量のポリオレフィンを使用する
ことが記載されている。記載された例としては分子量が
800〜1600(蒸気圧浸透法による)のポリプロピ
レンおよびポリブチレンが含まれる。
【0009】分子量のような重合体材料の最終的な性質
は使用する重合開始剤の量および種類によって影響を受
けることができる。例えば米国特許5,266,603
号にはパーケタールおよび/またはモノパーオキシカー
ボネート重合開始剤を使用し、残留ベンゼン含量が低い
ビーズ状の押出し可能なポリスチレンを製造する方法が
記載されている。
【0010】Sosa等の米国特許4,861,827
号には、重合過程中分解して非酸性の分解副成物を生じ
る遊離基重合開始剤を使用して高衝撃性ポリスチレンを
製造するためのスチレン重合法が記載されている。この
副成物は再循環流の中に残すことができ、それ以上重合
を阻害することはない、このような遊離基重合開始剤の
例にはアゾおよびパーオキシ化合物が含まれる。
【0011】米国特許5,559,162号には、重合
したパーオキシカーボネートの製造法およびこれを重合
開始剤として使用する方法が記載されている。米国特許
4,433,099号には、有機過酸化物重合開始剤を
使用してMv分子量が150,000〜170,000
の範囲にある耐衝撃性スチレン重合体を製造する方法が
記載されている。米国特許4,129,703号には、
パーオキシカーボネート重合開始剤を使用し、それぞれ
約70〜150℃の範囲の二つの熱的に異なった重合段
階において、各段階で異なった重合開始剤を用いポリス
チレンを製造する方法が記載されている。
【0012】
【本発明の概要】本発明によれば、従来のポリスチレン
材料(PS)用重合開始剤に比べ改善されたESCRを
与える重合開始剤の特定の組み合わせを用い、ポリブタ
ジエンまたはスチレン−ブタジエン・ゴムを含み、PS
材料が該ゴムと重合しているPS材料を提供することに
よって、公知高衝撃性ポリスチレンの欠点が克服され
る。本発明の高衝撃性ポリスチレン(HIPS)は環境
下応力亀裂に対する高度の抵抗性、高い衝撃強さ、良好
な引張り強さおよび良好な曲げ強さをもっている。
【0013】
【好適具体化例の説明】本発明においては、衝撃強さを
増加させるためにエラストマーで変性されたモノビニル
芳香族化合物の重合体を含む熱可塑性組成物が提供さ
れ、この配合物は重合開始剤とエラストマーとの組み合
わせを存在させてモノビニル芳香族化合物を重合させる
ことにより得られる。この組成物においては、衝撃強さ
を増加させるために変性された重合体中の軟い成分は重
合体に関して28重量%よりも少ない。この軟い成分は
衝撃強さを増加させるために変性された重合体のトルエ
ン不溶成分から存在する可能性のある顔料を差し引いた
ものとして定義される。本発明に使用される特定のゴム
は、いくつかの種類の一つ、例えばMooney粘度が
約55、数平均分子量が約150,000、重量平均分
子量が約300,000、ゲル透過法で測定されたZ分
子量が約500,000のFirestone社製の商
品名Diene55であることができよう。有利に使用
される他の種類のゴムはシス含量が高いゴムである。
【0014】高衝撃性重合体は上記の成分を使用して通
常の方法で製造することができる。通常の製造方法には
米国特許2,694,692号記載のような塊状重合法
および溶液重合法、または米国特許2,862,906
号記載のような塊状懸濁重合法がある。上記の成分を使
用する限り他の製造法も使用することができる。
【0015】本発明に使用される適当なモノビニル芳香
族化合物はスチレン、並びに核または側鎖にアルキル基
が置換したスチレン、例えばα−メチルスチレンおよび
ビニルトルエンを含んでいる。モノビニル芳香族化合物
は単独でまたは混合物として使用することができる。本
発明により製造される高衝撃性ポリスチレン(HIP
S)はゴムおよびパーケタールおよびパーオキシカーボ
ネートの組み合わせを含む新規組み合わせの重合開始剤
を存在させてつくられる。使用されるゴムの量は溶液の
約5〜15重量%の範囲である。重合は塊状重合、溶液
重合、または水性分散物中での重合により通常の方法で
行われ、ゴムを最初に重合可能な単量体の中に溶解し、
次いで重合開始剤の組み合わせを存在させて重合させ
る。適当なパーオキシカーボネート重合開始剤には例え
ばt−アミル2−エチルヘキシルパーオキシカーボネー
ト(TAEC)が含まれ、適当なパーケタール重合開始
剤は米国フィラデルフィア州、Market St.2
000、Elf Atochem North Ame
rica社製、商品名LUPERSOL 233であろ
う。溶液重合法を使用する場合、原料溶液を使用するモ
ノビニル芳香族化合物に関し最高約10重量%の不活性
希釈剤と混合する。好適な不活性希釈剤は芳香族炭化水
素または芳香族炭化水素の混合物、例えばトルエン、エ
チルベンゼン、キシレンまたはこれらの化合物の混合物
を含んでいる。適当な連鎖移動剤、例えばメルカプタン
またはα−メチルスチレン二量体を加えて重合体の分子
量およびゴム粒子の大きさを制御することもできる。
【0016】また本発明は予備反転反応器を用いポリス
チレンを製造する連続流動法を使用することもできる。
この場合スチレン、ゴムおよび重合開始剤の組み合わせ
の溶液を反転点(inversion point)よ
り低い点まで重合させ、次に第2の撹拌槽反応器の中に
導入する。予備反転反応器および第2の撹拌槽反応器の
中の溶液の粘度は所望のHIPSが得られるように厳密
に調節する。好適具体化例における特定の製造法は19
88年10月11日付けのSosa等の米国特許4,7
77,210号に記載されている。この特許は参考のた
めにその全文が添付されている。
【0017】ESCRを増強するパーケタールおよびパ
ーオキシカーボネートの重合開始剤の組み合わせを最初
の単量体/ゴム供給流に加えることが好適であるが、最
後の重合反応器に至る重合過程の任意の点で加えること
もできる。ESCR特性を予想以上に増強することが見
出だされた特定の重合開始剤の一つは前記のt−アミル
2−エチルヘキシルパーオキシカーボネート(TAE
C)であり、これをパーケタール重合開始剤LUPER
SOL 233と組み合わせて使用した場合である。T
AECは種々の割合で使用されるが、約150〜880
ppmの濃度が好適である。LUPERSOL 233
は約200ppmの範囲の量で加える。
【0018】本発明の第1の具体化例においては、ムー
ニー粘度55に対応する分子量をもった通常のブタジエ
ン・ゴムとスチレン単量体の混合物を、種々の濃度のT
EACおよびパーケタール重合開始剤を用い、上記特許
記載の方法により重合させて高衝撃性重合体材料をつく
った。
【0019】下記表1には本発明の重合開始剤の組み合
わせを用いて得られたESCRの改善を従来法のものと
比較して示す。
【0020】
【表1】
【0021】参考のために、脂肪または油を含む食品容
器に使用するHIPS材料の性能は下記のESCR評価
値によって表される。
【0022】ESCR 結果 10% 早期に応力亀裂が起こった 20% ギリギリで合格 30% 抵抗性良好 40% 抵抗性優秀 他の系列の実施例においては、コップを製造する場合に
HIPS材料の靭性を最高にするために(ゲル含量を増
加させるために)本発明を使用した。下記表IIは食品
容器の場合より少ないゴム含量を使用したコップ級のH
IPS材料の二つの例を示す。その一つの例には通常の
コップ級のHIPSを使用し、他の例には本発明のHI
PS材料を使用した。
【0023】
【表2】
【0024】
【結論】表Iから明らかなように、実施例CおよびDの
パーケタールとパーオキシカーボネートの重合開始剤の
組み合わせは、通常の材料AおよびB(ESCR値が2
2.5および22.8)に比べESCR値(36.8お
よび44.3)を著しく改善する。
【0025】表IIは、本発明を用いるとESCRの改
善ばかりでない利点が得られることを示している。ES
CRが重要でない食品級以外のHIPS材料(コップ
級)の場合、本発明ではゲル含量の改善(9.7に対し
て12.5)およびグラフト化レベルの改善(130に
対して184)が得られる。実施例Bは本発明を使用し
た例であり、実施例Aは通常の方法である。
【0026】以上、上記に示された結果から、パーケタ
ール重合開始剤をパーオキシカーボネート重合開始剤と
組み合わせると、ESCRが改善され、またゲル含量お
よびグラフト化レベルのような他の点も改善されたHI
PS材料が得られることは明らかである。
【0027】本発明の主な特徴および態様は次の通りで
ある。
【0028】1.モノビニル芳香族化合物単量体の供給
流を重合反応器の中に導入し、エラストマーの供給流を
重合反応器の中に導入し、少なくとも1種のパーケター
ルおよび少なくとも1種のパーオキシカーボネートを含
む重合開始剤化合物を該反応器の中に導入し、該単量
体、該重合開始剤化合物、およびエラストマーを反応さ
せてエラストマーで変性された高いESCR値を有する
モノビニル芳香族重合体をつくる工程から成るエラスト
マーで変性されたモノビニル芳香族重合体の環境下応力
亀裂耐性を改善する方法。
【0029】2.該パーケタールは重量で約200pp
mの量で加え、該パーオキシカーボネートは重量で約1
50〜約800ppmの量で加える上記第1項記載の方
法。
【0030】3.該パーケタールはLupersol
L−233であり、該パーオキシカーボネートはt−ア
ミル2−エチルヘキシルパーオキシカーボネートである
上記第1項記載の方法。
【0031】4.該パーケタールは重量で約200pp
mの量で加え、該パーオキシカーボネートは重量で約4
00ppmの量で加える上記第3項記載の方法。
【0032】5.少なくとも1種の連鎖移動剤および少
なくとも1種の潤滑剤を該反応器に加える工程をさらに
含み、該潤滑剤は鉱油およびポリイソブチレンから成る
群から選ばれる上記第4項記載の方法。
【0033】6.該連鎖移動剤はメルカプタンであり、
これを重量で約500ppmの量で加える上記第5項記
載の方法。
【0034】7.加えられる該潤滑剤は鉱油およびポリ
イソブチレンである上記第5項記載の方法。
【0035】8.スチレン単量体の供給流を重合反応器
に導入し、濃度の低いエラストマーの供給流を該スチレ
ン単量体の供給流と共に該反応器に導入し、少なくとも
1種のパーケタール重合開始剤および少なくとも1種の
パーオキシカーボネート重合開始剤から成る重合開始剤
化合物を該反応器に導入し、該供給流および重合開始剤
化合物を反応させて耐衝撃性ポリスチレンを製造する工
程から成る改善されたゲル含量およびグラフト化レベル
を有しエラストマー含量が減少したコップ級の高衝撃性
ポリスチレンを製造する方法。
【0036】9.該パーケタールは重量で約200pp
mのLupersol L−233であり、該パーオキ
シカーボネートは重量で約600ppmのTAECであ
る上記第1項記載の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジヨゼ・エム・ソサ アメリカ合衆国テキサス州77536デイアパ ーク・キングストンコート610 (72)発明者 アロン・グリフイス アメリカ合衆国テキサス州77338ハンブ ル・ブリツジデイルレイン19926 Fターム(参考) 4J015 BA03 BA08 4J026 AA68 BA05 BA06 DB02 DB05 DB15 DB24 DB40 GA02 GA06

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モノビニル芳香族化合物単量体の供給流
    を重合反応器の中に導入し、 エラストマーの供給流を重合反応器の中に導入し、 少なくとも1種のパーケタールおよび少なくとも1種の
    パーオキシカーボネートを含む重合開始剤化合物を該反
    応器の中に導入し、 該単量体、該重合開始剤化合物、およびエラストマーを
    反応させてエラストマーで変性された高いESCR値を
    有するモノビニル芳香族重合体をつくる工程から成るこ
    とを特徴とするエラストマーで変性されたモノビニル芳
    香族重合体の環境下応力亀裂耐性を改善する方法。
  2. 【請求項2】 スチレン単量体の供給流を重合反応器に
    導入し、 濃度の低いエラストマーの供給流を該スチレン単量体の
    供給流と共に該反応器に導入し、 少なくとも1種のパーケタール重合開始剤および少なく
    とも1種のパーオキシカーボネート重合開始剤から成る
    重合開始剤化合物を該反応器に導入し、 該供給流および重合開始剤化合物を反応させて耐衝撃性
    ポリスチレンを製造する工程から成ることを特徴とする
    改善されたゲル含量およびグラフト化レベルを有しエラ
    ストマー含量が減少したコップ級の高衝撃性ポリスチレ
    ンを製造する方法。
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