JP2002325812A - マッサージチェア - Google Patents

マッサージチェア

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愼一 小栗
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Abstract

(57)【要約】 【課題】施療子による施療範囲が自身の体格に依存した
ものとならないマッサージチェアを提供する。 【課題を解決するための手段】マッサージチェアを、施
療機31が上昇可能な上限位置Mを着座者が設定できる
ようにするとともに施療機31が前記上限位置Mと最低
位置との間でのみ昇降往復動させることができるように
する施療範囲設定手段4を備えたものとした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、着座者の背面側を
施療し得る施療子を有したマッサージチェアに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来より、着座者の背面側をマッサージ
し得る施療手段を備えたマッサージチェアが知られてい
る。通例、前記施療手段は着座者の背面側を押圧できる
施療子を有した施療機と、この施療機を既定された最高
位置と最低位置との間において昇降往復動させることが
できる昇降機構とから構成されており、着座者の背、肩
及び腰の上半身を施療子によりマッサージできるように
してある。なかには、前記施療子が着座者に対して揉み
マッサージや叩きマッサージ等を行えるようにする揺動
駆動部を施療機に組み込んでいるものもある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、施療機
が既定された最高位置と最低位置との間において昇降往
復動するものであると、着座者にしてみれば施療機によ
りマッサージされる施療範囲は座高等の自身の体格に依
存したものとなってしまう。具体的に述べれば、例えば
着座者の座高が低い場合にあっては施療子が着座者の肩
位置より上のところで空揉みや空叩きをする等の無駄が
生じることがあり、逆に着座者の座高が高い場合にあっ
ては施療子が着座者の肩位置まで到達せず十分なマッサ
ージ効果を与えられないことがある。この問題点はこの
種のマッサージチェアにおいては共通して在るものであ
り、種々の改良品が製品化されているが、より有用な解
決手段が望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとするための手段】そこで、本願発
明は、最高位置と最低位置との間で昇降可能に設けてあ
る施療機の上昇可能な上限位置を着座者が自ら設定でき
るようにすることにより、施療機によりマッサージされ
る施療範囲を設定できるようにし、これにより施療子に
よる施療範囲が自身の体格に依存したものとならないよ
うにしたものである。
【0005】すなわち、本発明は、座と、背凭れと、施
療手段とを具備してなり、施療手段を、着座者の背面側
をマッサージし得る施療子を有した施療機と、この施療
機を最高位置と最低位置との間で昇降往復動させること
ができる昇降機構とを備えたものとしているマッサージ
チェアにおいて、前記施療手段を、最高位置と最低位置
との間において施療機が上昇可能な上限位置を着座者が
設定できるようにするとともに施療機が前記上限位置と
最低位置との間でのみ昇降往復動させることができるよ
うにする施療範囲設定手段を備えたものとしたものであ
る。
【0006】ここで、本発明における施療範囲設定手段
が、着座者が「自ら」施療機の昇降上限位置を設定でき
るようにするものであるところに注目すべき点がある。
すなわち、本発明のマッサージチェアは、施療機が上限
位置に位置した際に施療子が着座者の肩位置に位置する
ように設定することができるだけでなく、施療機が上限
位置に位置した際に例えば施療子が腰部等の肩位置以外
のところに位置するように設定して要望する部位を集中
的に施療することができるようにしたものである。
【0007】そして、具体的な実施の態様としては、昇
降機構が、上下に延びる案内レール部材と、施療機に一
体的に設けてあるとともに前記案内レール部材に係り合
わせたものである昇降駆動部とからなるものであり、施
療範囲設定手段が、施療機の上端部に設けた運動方向切
換えスイッチと、施療機が上限位置に位置した際に前記
運動方向切換えスイッチを上方から入力することができ
るように所定の待機位置に待機させあるリミットスイッ
チと、このリミットスイッチの待機位置を施療機の昇降
方向に沿ってスライド移動することを可能にする位置設
定手段とからなるものが挙げられる。そして、この場合
にあっては、位置設定手段により昇降上限位置を無段階
に設定することができるようになり、昇降上限位置の微
調整を可能とするようになる。
【0008】そして、位置設定手段が、肘掛けに所定方
向に沿ってスライド移動可能に設けた操作レバーと、こ
の操作レバーとリミットスイッチとをつないで操作レバ
ーのスライド移動をリミットスイッチのスライド移動に
変換する変換手段とから構成したものであり、前記変換
手段が、操作レバーとリミットスイッチとをつなぐベル
ト部材を案内車に掛けとめてなるものであれば、手動に
より上限位置を設定できるようになり位置設定手段のた
めに別段の駆動源を設けることを不要とできる。また、
操作レバーのスライド移動量がリミットスイッチのスラ
イド移動量に直結したものとなるので、昇降上限位置の
設定を良好に行えるようになる。
【0009】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を、図1
〜図4を参照して説明する。
【0010】図1に示すものは、座1と、この座1の後
端部に設けた背凭れ2と、これら座1及び背を支持する
背座支持体5と、着座者をマッサージし得る施療手段3
とを有したマッサージチェアである。
【0011】各部を詳述すると、座1は、左右から側板
6により挟み込んである。この側板6は、若干幅寸法を
有するとともに上面61が座面11より高い位置にあ
り、着座者の肘掛けとしての役割を果たすものである。
なお、座1の前方にバイブレータや回転ローラ等を備え
たオットマンを設けてもよい。
【0012】背凭れ2は、背凭れ本体21とこの背凭れ
本体を包む張り地22とからなるものであり、通常位置
と後傾位置との間で前後に傾動動作が行えるようにして
ある。そして、ガスダンパー等の伸縮部材Gにより当該
背凭れ2には、通常位置へ復帰しようとする復帰力を与
えている。
【0013】背座支持体5は、側方視L字型をなすベー
ス51を具備する。このベース51の後端部には、ロー
ラRが取り付けてある。このローラRは下端がフレーム
部材51の下端と略同一高さに位置するようにしてあ
り、マッサージチェアを後に傾けることによりこのロー
ラRのみを床面に接させて、マッサージチェアを移動さ
せ得るようにしてある。
【0014】施療手段3は、背凭れ本体21の内部に設
けた施療機31と、この施療機31を最高位置と最低位
置との間で昇降往復動させることができる昇降機構32
とから構成してある。
【0015】施療機31は、着座者の背面側をマッサー
ジし得る施療子31aと、この施療子31aを揺動する
ことができる揺動駆動部31bとを備えたものである。
施療子31aは、施療機31から前方に延出したアーム
31cの先端に設けたものであり、背凭れ本体21の外
部に突出させてある。すなわち、この施療子31aは背
凭れ本体21と張り地22との間に位置するものであ
る。揺動駆動部31bは、前記アーム31cを揺動する
ことができるものであり、施療機31に組み込んであ
る。
【0016】昇降機構32は、背凭れ本体21の内部に
設けてある案内レール部材32aと、施療機31に一体
的に設けた昇降駆動部32bとから構成してある。案内
レール部材32aは、上下に延びるものあり、施療機3
1の昇降動作を案内する役割を果たす。昇降駆動部32
bは、当該昇降駆動部32bを構成するローラにより案
内レール部材32aを前後に挟み込む等して当該案内レ
ール部材32aに係り合わせてある。
【0017】しかして、図示しない駆動源により昇降機
構32及び施療機31を駆動できるようになっており、
施療機31を最高位置と最低位置との間で昇降往復動さ
せることや、施療子31aにより着座者に揉みマッサー
ジ及び叩きマッサージ等が行えるようになっている。
【0018】そして、本実施の形態においては、図2に
示すように、最高位置と最低位置との間において施療機
31が上昇可能な上限位置Mを着座者が設定できるよう
にする施療範囲設定手段4を上記施療手段3に設けてい
る。
【0019】この施療範囲設定手段4は、施療機32b
の上面に設けた運動方向切換えスイッチ41と、この運
動方向切換えスイッチ41を入力することができるリミ
ットスイッチ42と、このリミットスイッチ42をスラ
イド移動可能にする位置設定手段43とからなる。
【0020】運動方向切換えスイッチ41は、昇降駆動
部32bと電子回路でつながっていおり、当該スイッチ
41を入力することにより施療機31を下降させること
ができるものである。
【0021】リミットスイッチ42は、施療機31が上
限位置Mに位置した際に前記運動方向切換えスイッチ4
1を上方から入力することができるように所定の待機位
置に待機させてあり、後述するベルト部材Vに取り付け
てある。
【0022】位置設定手段43は、リミットスイッチ4
2の待機位置を施療機31の昇降方向に沿ってスライド
移動できるものであり、図4に示すように、肘掛けたる
側板6に前後スライド可能に設けた操作レバー43a
と、この操作レバー43aとリミットスイッチ42とを
つないで操作レバー43aの前後スライド移動をリミッ
トスイッチ42の上下スライド移動に変換する変換手段
43bとから構成してある。
【0023】操作レバー43aは、側板6の上面61に
形成してある案内溝から上方に突出したものであり、そ
の基端部は後述するベルト部材Vに取り付けてある。
【0024】変換手段43bは、複数の案内車C1と、
ベルト部材Vとから構成してある。各案内車C1はそれ
ぞれ、背凭れ2本体の内部における上端部に設けた第1
案内車81、側板6の内部における後端部に設けた第2
案内車82、側板6の内部における前端部に設けた第3
案内車83である。ベルト部材Vは、上記3つの案内車
81、82、83にケサ掛けしてある環状のものであ
り、スプリングSを2箇所に介在させて背凭れ2を図3
に示すように傾動させてもベルト部材Vの張りが失われ
ないようにしてある。特に、本実施の形態においては、
ケサ掛けしたベルト部材Vのベルト外側部V1とベルト
内側部V2のうち、ベルト外側部V1に操作レバー43
aを取り付けてあり、ベルト内側部V2にリミットスイ
ッチ42を取り付けてある。なお、本実施の形態におい
ては、第1案内車81の下方に4つ補助案内車C2を設
けてあり、第2案内車82と第3案内車83の間に2個
の補助案内車C2を設けてある。
【0025】したがって、操作レバー43aを前方にス
ライド移動させると当該スライド移動量分だけリミット
スイッチ42は上昇し、逆に操作レバー43aを後方に
スライド移動させると当該スライド移動量分だけリミッ
トスイッチ42は下降することとなる。すわわち、運動
方向切換えスイッチ41が入力されることとなる当該施
療機31の上限位置を変更できることとなる。具体的に
は、施療子31aが最も上昇する位置を低くしたい場合
にあっては低くしたい分だけ操作レバー43aを後方に
スライドさせればよい。逆に、施療子31aが最も上昇
する位置を高くしたい場合にあっては高くしたい分だけ
操作レバー43aを前方にスライドさせればよい。
【0026】以上に説明したマッサージチェアであれ
ば、リミットスイッチ42の待機位置は、操作レバー4
3aをスライド移動させた分だけ上下動するようになる
ので、リミットスイッチ42が実際に上下動する移動量
を確認しながら、上限位置Mを設定できるようになる。
この結果、最高位置と最低位置との間において施療機3
1の上限位置Mを無段階に設定することができるように
なるとともに施療機31が前記上限位置Mと最低位置と
の間でのみ昇降往復動させることができるようになる。
【0027】なお、本発明は上述した図示例に限られる
ものではない。例えばリミットスイッチを電動で上下動
できるように変換手段を構成してもよいし、操作レバー
を用いずに直接上下動させてもよい。また、運動方向切
換えスイッチを昇降駆動部に直接設けたものとしてもよ
い。その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更
可能である。
【0028】
【発明の効果】したがって、本発明のマッサージチェア
によれば、施療子による施療範囲が自身の体格に依存し
たものとならないようになり、着座者の肩位置より上の
ところで空揉みや空叩きをする等の無駄が生じたり、施
療子が着座者の肩位置まで到達せず十分なマッサージ効
果を与えられなくなったりすることがなくなる。また、
施療機が上限位置に位置した際に例えば施療子が腰部等
の肩位置以外のところに位置するように設定することも
できるようになり、要望する部位を集中的に施療するこ
とができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における実施形態のマッサージチェアの
内部構造を示す側面図。
【図2】同実施形態のマッサージチェアの内部構造を示
す側面図。
【図3】同実施形態のマッサージチェアにおいて背凭れ
を後方に傾動した時の内部構造を示す側面図。
【図4】同実施形態のマッサージチェアの変換手段を示
す模式図。
【符号の説明】
1 座 2 背凭れ 3 施療手段 4 施療範囲設定手段 31 施療機 31a 施療子 32 昇降機構 32a 案内レール部材 32b 昇降駆動部 41 運動方向切換えスイッチ 42 リミットスイッチ 43 位置設定手段 43a 操作レバー 43b 変換手段 81(C1) 案内車 82(C1) 案内車 83(C1) 案内車 M 上限位置 V ベルト部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61H 15/00 360 A61H 15/00 360 23/02 350 23/02 350 Fターム(参考) 4C074 AA04 BB05 CC17 DD01 GG03 4C100 AE01 AF03 AF07 BA01 BA07 BB03 BC02 CA06 DA05 DA06

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 座(1)と、背凭れ(2)と、施療手
    段(3)とを具備してなり、施療手段(3)を、着座者
    の背面側をマッサージし得る施療子(31a)を有した
    施療機(31)と、この施療機(31)を最高位置と最
    低位置との間で昇降往復動させることができる昇降機構
    (32)とを備えたものとしているマッサージチェアに
    おいて、前記施療手段(3)を、最高位置と最低位置と
    の間において施療機(31)が上昇可能な上限位置
    (M)を着座者が設定できるようにするとともに施療機
    (31)が前記上限位置(M)と最低位置との間でのみ
    昇降往復動させることができるようにする施療範囲設定
    手段(4)を備えたものとしたマッサージチェア。
  2. 【請求項2】 昇降機構(32)が、上下に延びる案
    内レール部材(32a)と、施療機(31)に一体的に
    設けてあるととも前記案内レール部材(32a)に係り
    合わせてある昇降駆動部(32b)とからなるものであ
    り、施療範囲設定手段(4)が、施療機(31)の上端
    部に設けた運動方向切換えスイッチ(41)と、施療機
    (31)が上限位置(M)に位置した際に前記運動方向
    切換えスイッチ(41)を上方から入力することができ
    るように所定の待機位置に待機させあるリミットスイッ
    チ(42)と、このリミットスイッチ(42)の待機位
    置を施療機(31)の昇降方向に沿ってスライド移動す
    ることを可能にする位置設定手段(43)とからなるも
    のである請求項1記載のマッサージチェア。
  3. 【請求項3】 位置設定手段(43)が、肘掛けに所
    定方向に沿ってスライド移動可能に設けた操作レバー
    (43a)と、この操作レバー(43a)とリミットス
    イッチ(42)とをつないで操作レバー(43a)のス
    ライド移動をリミットスイッチ(42)のスライド移動
    に変換する変換手段(43b)とから構成したものであ
    り、前記変換手段(43b)が、操作レバー(43a)
    とリミットスイッチ(42)とをつなぐベルト部材
    (V)を案内車(C1)に掛けとめてなるものである請
    求項2記載のマッサージチェア。
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