JP2002324895A - 強誘電体メモリ素子およびその製造方法 - Google Patents

強誘電体メモリ素子およびその製造方法

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JP2002324895A
JP2002324895A JP2001129469A JP2001129469A JP2002324895A JP 2002324895 A JP2002324895 A JP 2002324895A JP 2001129469 A JP2001129469 A JP 2001129469A JP 2001129469 A JP2001129469 A JP 2001129469A JP 2002324895 A JP2002324895 A JP 2002324895A
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ferroelectric
lower electrode
thin film
bismuth
ferroelectric memory
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Yasuyuki Ito
康幸 伊藤
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特性のばらつきがない良好な強誘電体メモリ
素子を提供する。 【解決手段】 結晶性金属酸化物で形成される結晶性絶
縁膜11が下部電極10aと他のメモリセルに形成され
る下部電極10bとを電気的に絶縁するとともに、下部
電極10aおよび他の下部電極10bとともに平滑面を
形成し、この平滑面の上に強誘電体薄膜12が形成され
る。結晶性絶縁膜11が結晶性金属酸化物からなるの
で、結晶性絶縁膜11と強誘電体薄膜12との熱膨張率
の差が小さく、さらに、平滑面の上に強誘電体薄膜12
が形成されるので、結晶性やモフォロジーが均一な状態
で強誘電体薄膜12を形成することができ、特性のばら
つきのない良好な強誘電体キャパシタを有するクロスポ
イント型強誘電体メモリ素子1を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は強誘電体メモリ素子
およびその製造方法に関し、特に複数の強誘電体キャパ
シタを備えたメモリセルを有する強誘電体メモリ素子お
よびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自発分極する性質を有する強誘電
体薄膜を用いた不揮発性半導体メモリである強誘電体メ
モリ(Ferroelectric Random Access Memory、FRA
M)の研究開発が盛んになっている。
【0003】FRAMの強誘電体薄膜の材料としては、
チタン酸ジルコン酸鉛(Pb(Zr,Ti)O3、PZ
T)や、チタン酸ジルコン酸ランタン鉛((Pb,L
a)(Zr,Ti)O3、PLZT)などのペロブスカ
イト型構造の強誘電性を有する金属酸化物が主に開発さ
れ、一部は既に実用化されている。
【0004】一方、タンタル酸ストロンチウムビスマス
(SrBi2Ta29、SBT)などのビスマス層状構
造化合物材料に関しても、繰り返し分極反転後の特性劣
化が見られないという優れた膜疲労特性を有する材料と
して注目され、盛んに実用化のための研究開発がなされ
ている。
【0005】一般に、FRAMはひとつのメモリセルが
ひとつのトランジスタとひとつの強誘電体キャパシタと
で構成される1T1C型と呼ばれるDRAM(Dynamic
Random Access Memory)と同じセル構造を有するため、
形成する電極のライン幅の最小設計寸法をFとすると、
DRAMの理論上の最小セル面積は8F2となることが
知られている。一方、同じ半導体不揮発性メモリである
フラッシュメモリはひとつのメモリセルがひとつのトラ
ンジスタと複数のキャパシタとで構成されるセル構造を
有し、形成する電極のライン幅の最小設計寸法をFとし
た場合、最小セル面積4F2となる。すなわち、同じラ
イン幅で電極を形成する場合、FRAMは最小でもフラ
ッシュメモリの2倍のセル面積になってしまう。セル面
積が大きくなると生産コストが高くなる。性能面ではフ
ラッシュメモリに優れているFRAMは、高集積化とい
う点ではフラッシュメモリにはおよばなかった。
【0006】そのため、近年、FRAMにおけるセル面
積を小さくして高集積化を実現する試みがなされてい
る。特開平9−116107号公報では、トランジスタ
を介してビット線に接続された下部電極に複数の強誘電
体キャパシタを接続することで、フラッシュメモリと同
等の最小セル面積4F2を可能とするクロスポイント型
強誘電体メモリが提案されている。さらに、特開200
0−156089号公報では、クロスポイント型強誘電
体メモリ構造をウェハ基板上に積層することで超高集積
化を実現するマルチスタック型強誘電体メモリ構造が提
案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これら複数の
強誘電体キャパシタを有するクロスポイント型強誘電体
メモリ素子やマルチスタック型強誘電体メモリ素子に
は、強誘電体キャパシタの特性がばらついたり、リーク
電流が増大したり、絶縁耐圧が悪化したりするという問
題点があった。
【0008】クロスポイント型強誘電体メモリ素子は、
強誘電体キャパシタのスイッチであるトランジスタを介
してビット線に接続された下部電極(共通ノード電極)
と、同様にして形成された他の下部電極との間がシリコ
ン酸化膜で分離され、電気的に絶縁されている。この下
部電極とシリコン酸化膜との上に強誘電体薄膜が形成さ
れて、さらに、この強誘電体薄膜上であって強誘電体薄
膜の下層に形成された下部電極の位置に対応して複数の
上部電極(プレート電極)が形成されている。下部電極
間を電気的に絶縁するシリコン酸化膜は強誘電体薄膜を
形成する場合に、下部電極以外の部分の下地層になって
いる。
【0009】このシリコン酸化膜はアモルファス構造で
あって、さらに、シリコン酸化膜上に形成される強誘電
体薄膜との熱膨張率の差が非常に大きい。強誘電体薄膜
はゾル・ゲル法によって形成され、その形成の際に溶液
の乾燥と有機物除去アニール、さらに強誘電体結晶化の
ための熱処理が施される。このとき、シリコン酸化膜上
に形成された強誘電体薄膜は、シリコン酸化膜との熱膨
張率に差があるため、下部電極上に形成された強誘電体
薄膜に比べて結晶化が不十分になる場合がある。
【0010】さらに、強誘電体薄膜の結晶化が不十分で
あると、シリコン酸化膜上への強誘電体薄膜形成後の緻
密性などの表面模様であるモフォロジーが悪くなる。ま
た、ゾル・ゲル法によって形成する強誘電体の熱処理に
よる結晶化の際には、強誘電体とシリコン酸化膜とが熱
によって反応する可能性があり、反応した場合には形成
される強誘電体薄膜にクラックが入ってしまい、キャパ
シタとして所定の容量を保持することができなくなる。
【0011】また、シリコン酸化膜上に形成された強誘
電体薄膜は結晶性が不十分であるため、結晶性が不十分
な領域では強誘電体薄膜がキャパシタとして有効に機能
することができなくなる。このため、強誘電体キャパシ
タとしての本来の理論的容量を確保することができなく
なる。
【0012】このように、強誘電体キャパシタを構成す
る強誘電体薄膜の下部電極間を電気的に絶縁する絶縁膜
としてシリコン酸化膜を用いた場合には、その上層に形
成される強誘電体薄膜の結晶化が不十分であったり、モ
フォロジーが悪かったり、クラックが入ったりといった
問題が生じる結果、強誘電体キャパシタの特性がばらつ
いたり、リーク電流が増大したり、絶縁耐圧が悪化した
りするという問題点があった。
【0013】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、強誘電体キャパシタの特性のばらつきがない
良好な特性を有する強誘電体メモリ素子を提供すること
を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、複数の
強誘電体キャパシタを備えたメモリセルを有する強誘電
体メモリ素子において、強誘電体キャパシタのスイッチ
であるトランジスタを介してビット線に接続された下部
電極と、結晶性金属酸化物であって、下部電極を他の下
部電極と電気的に絶縁し、かつ、下部電極および他の下
部電極とともに平滑面を形成する結晶性絶縁膜と、平滑
面の上に形成された強誘電体薄膜と、強誘電体薄膜の上
であって強誘電体薄膜の下層に形成された下部電極の位
置に対応して形成された複数の上部電極とを有すること
を特徴とする強誘電体メモリ素子が提供される。
【0015】上記構成によれば、結晶性金属酸化物で形
成される結晶性絶縁膜が下部電極と他の下部電極とを電
気的に絶縁するとともに、下部電極および他の下部電極
とともに平滑面を形成し、この平滑面の上に強誘電体薄
膜が形成される。結晶性絶縁膜が結晶性の金属酸化物か
らなるので、結晶性絶縁膜と強誘電体薄膜との熱膨張率
の差が小さくなる。
【0016】さらに、平滑面の上に強誘電体薄膜が形成
されるので、強誘電体薄膜が均一に形成される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態に係る
クロスポイント型強誘電体メモリ素子が有するメモリセ
ルの概略の断面図である。
【0018】クロスポイント型強誘電体メモリ素子1
は、ウェハ基板2と、ウェハ基板2へのイオン注入によ
り形成されたソース・ドレイン領域3a、3b、3c
と、トランジスタのゲート電極4a、4bと、ソース・
ドレイン領域3bと接続されたポリシリコンプラグ5
と、ポリシリコンプラグ5に接続されてトランジスタの
スイッチ作用によってキャパシタの蓄積データを出力す
るビット線6と、シリコン酸化膜からなる絶縁層7と、
トランジスタのソース・ドレイン領域3aに接続された
ポリシリコンプラグ8と、ポリシリコンプラグ8をエッ
チバックした後形成された窒化チタン(TiN)膜から
なるバリアメタル9と、絶縁層7およびバリアメタル9
の上に形成され、ゲート電極4aとソース・ドレイン領
域3aおよび3bとからなる、強誘電体キャパシタのス
イッチであるトランジスタを介してビット線6に接続さ
れたイリジウム(Ir)からなる下部電極10aと、下
部電極10aを他のメモリセルに形成される下部電極1
0bと電気的に絶縁し、かつ、タリウム(Ta)の酸化
物であって下部電極10aおよび他の下部電極10bと
ともに平滑面を形成する酸化タリウム(Ta25)から
なる結晶性絶縁膜11と、下部電極10aと他の下部電
極10bと結晶性絶縁膜11とで形成された平滑面上に
形成されたSBTからなる強誘電体薄膜12と、強誘電
体薄膜12上であって強誘電体薄膜12の下層に形成さ
れた下部電極10aの位置に対応して形成されたIrか
らなる上部電極13a、13b、13c、13dと、同
様に強誘電体薄膜12上であって強誘電体薄膜12の下
層に形成された下部電極10bの位置に対応して形成さ
れたIrからなる上部電極13e、13fと、シリコン
酸化膜からなる絶縁層14とから構成されている。
【0019】上記の構成のクロスポイント型強誘電体メ
モリ素子1によれば、下部電極10aと強誘電体薄膜1
2と上部電極13a、13b、13c、13dとから構
成される強誘電体キャパシタにおいて、下部電極10a
が下部電極10bと結晶性絶縁膜11によって電気的に
絶縁されている。さらに、結晶性絶縁膜11は下部電極
10aおよび他の下部電極10bとともに平滑面を形成
し、強誘電体薄膜12の下地層となる。この結晶性絶縁
膜11は結晶性の金属酸化物から形成されている。これ
により、結晶性絶縁膜11と強誘電体薄膜12との熱膨
張率の差は、下部電極10aと下部電極10bとを電気
的に絶縁するためにシリコン酸化膜を用いていた従来の
クロスポイント型強誘電体メモリ素子に比べて小さくな
るので、強誘電体薄膜12の結晶化が不十分になること
を防止する。したがって、結晶性絶縁膜11上に形成さ
れた強誘電体薄膜12と、下部電極10aおよび下部電
極10b上に形成された強誘電体薄膜12との区別なく
均一な強誘電体薄膜12を形成することができる。
【0020】さらに、強誘電体薄膜が均一に形成される
ので、結晶性絶縁膜11上への強誘電体薄膜12の形成
後のモフォロジーがよくなる。また、強誘電体薄膜12
が、例えば、ゾル・ゲル法によって形成され、その際に
溶液の乾燥と有機物除去アニール、さらに強誘電体結晶
化のための熱処理が施された際、強誘電体薄膜12と結
晶性絶縁膜11とは反応しないので、強誘電体薄膜12
のクラックの発生を防止する。
【0021】したがって、強誘電体キャパシタの特性の
ばらつき、リーク電流の増大、絶縁耐圧の悪化を防止す
ることができるようになる。また、従来、シリコン酸化
膜上に形成された強誘電体薄膜は、結晶性が不十分であ
る場合には強誘電体キャパシタとしての本来の理論的容
量を確保することができていなかったが、結晶性絶縁膜
11を用いることにより結晶性および形状が均一な強誘
電体薄膜12を形成することができるので、クロスポイ
ント型強誘電体メモリ素子1のセル面積を増大させるこ
となく、強誘電体キャパシタの実効的な面積を増加させ
て容量の増大を図ることができる。したがって、読み出
し信号量を増加させることができるようになる。
【0022】次に、上記の構成のクロスポイント型強誘
電体メモリ素子1の製造方法について説明する。図2か
ら図4はクロスポイント型強誘電体メモリ素子の製造に
おける各工程での概略の断面図である。
【0023】図2はクロスポイント型強誘電体メモリ素
子の製造におけるバリアメタル形成までを示す図であっ
て、(a)はポリシリコン堆積工程、(b)はポリシリ
コンプラグ形成工程、(c)はTiN膜堆積工程、
(d)はバリアメタル形成工程のクロスポイント型強誘
電体メモリ素子が有するメモリセルの概略の断面図を示
している。
【0024】クロスポイント型強誘電体メモリ素子1の
トランジスタ部分は、ウェハ基板2へのイオン注入によ
りソース・ドレイン領域3a、3b、3cを形成した
後、CVD法によりポリシリコン膜を成長させ、フォト
リソグラフィとエッチングによりゲート電極4a、4b
を形成する。次いで、全面にCVD法によってシリコン
酸化膜を堆積し、このシリコン酸化膜をエッチングによ
ってソース・ドレイン領域3bまで開口した後、CVD
法によってポリシリコン膜を成長させ、ポリシリコン膜
の表面をCMP(Chemical Mechanical Polishing)に
よって研磨してポリシリコンプラグ5を形成する。最後
に、このポリシリコンプラグ5に接続されたビット線6
を形成し、さらにCVD法によってシリコン酸化膜を堆
積して絶縁層7を形成する。ただし、ここでは、ゲート
酸化膜やサイドウォールなどの形成については記載を省
略しているが、クロスポイント型強誘電体メモリ素子1
のトランジスタ部分は、従来広く実用されているMOS
FET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Tra
nsistor)形成方法によって形成することができる。
【0025】クロスポイント型強誘電体メモリ素子1の
トランジスタ部分を形成した後、図2(a)に示すよう
に、絶縁層7をエッチングによりトランジスタのソース
・ドレイン領域3aまで開口してポリシリコン8aを埋
め込む。次いで、図2(b)に示すように、絶縁層7お
よびポリシリコン8aの表面をCMPによって平坦化し
てポリシリコンプラグ8を形成する。
【0026】平坦化したポリシリコンプラグ8部分をエ
ッチバックした後、図2(c)に示すように、ポリシリ
コンプラグ8の上面をバリアメタル9となるTiN膜9
aを堆積して埋め込む。最後に、図2(d)に示すよう
に、堆積したTiN膜9aをCMPによってさらに平坦
化し、バリアメタル9を形成する。
【0027】図3はクロスポイント型強誘電体メモリ素
子の製造におけるバリアメタル形成後から下部電極形成
までを示す図であって、(a)はTa25膜形成工程、
(b)はIr膜堆積工程、(c)は下部電極形成工程の
クロスポイント型強誘電体メモリ素子が有するメモリセ
ルの概略の断面図を示している。
【0028】バリアメタル9の形成後、図3(a)に示
すように、バリアメタル9および絶縁層7の表面上にC
VD法によってTa25膜11aを成膜する。次いで、
図3(b)に示すように、下部電極10aおよび下部電
極10bを形成するために、エッチングによってTa2
5膜11aを開口して結晶性絶縁膜11を形成する。
最後に、図3(c)に示すように、基板全面にCVD法
によってIr膜を堆積した後、先に形成した結晶性絶縁
膜11と、形成する下部電極10aおよび下部電極10
bとが平滑面を形成するよう、CMPによって余分なI
r膜を削り取る、ダマシン法により下部電極10aおよ
び下部電極10bを形成する。
【0029】図4はクロスポイント型強誘電体メモリ素
子の製造における下部電極形成後から上部電極形成まで
を示す図であって、(a)は強誘電体薄膜形成工程、
(b)はIr膜堆積工程、(c)は上部電極形成工程の
クロスポイント型強誘電体メモリ素子が有するメモリセ
ルの概略の断面図を示している。
【0030】結晶性絶縁膜11と下部電極10aおよび
下部電極10bとの形成後、図4(a)に示すように、
結晶性絶縁膜11と下部電極10aおよび下部電極10
bとの上に、ゾル・ゲル法によってSBTからなる強誘
電体薄膜12を形成する。このとき、下部電極10aお
よび下部電極10bとは結晶性絶縁膜11によって電気
的に絶縁された状態となる。次いで、図4(b)に示す
ように、強誘電体薄膜12の上にCVD法によってIr
膜13を堆積する。最後に、図4(c)に示すように、
エッチングによりIr膜13を所定の大きさに加工して
上部電極13a、13b、13c、13d、13e、1
3fをそれぞれ形成する。上部電極13a、13b、1
3c、13dは、Ir膜13の下層に形成されている強
誘電体薄膜12の下層に形成された下部電極10aの位
置に対応して形成される。これにより、下部電極10a
と強誘電体薄膜12と上部電極13a、13b、13
c、13dとから構成される強誘電体キャパシタが形成
される。同様に、上部電極13e、13fは、Ir膜1
3の下層に形成されている強誘電体薄膜12の下層に形
成された下部電極10bの位置に対応して形成される。
これにより、下部電極10bと強誘電体薄膜12と上部
電極13e、13fとから構成される強誘電体キャパシ
タが形成される。
【0031】上記の方法で製造したクロスポイント型強
誘電体メモリ素子1は、絶縁耐圧やリーク電流、ヒステ
リシス特性が良好で、強誘電体キャパシタ間のばらつき
がなく、半導体不揮発性メモリとして十分な特性を有す
る。
【0032】さらに、強誘電体薄膜12のモフォロジー
を調べたところ、下部電極10aおよび下部電極10b
上の強誘電体薄膜12、結晶性絶縁膜11上の強誘電体
薄膜12とも、穴などは認められず、上記の方法によ
り、緻密な構造を有する強誘電体薄膜12を形成するこ
とができる。
【0033】なお、上記の説明において、下部電極10
aと下部電極10bとの間の結晶性絶縁膜11の材料に
Ta25を用いたが、この他に、結晶性絶縁膜材料とし
て、Ti、Zr、Al、Nb、La、Bi、Srを含む
金属酸化物材料を用いても同様の効果を得ることができ
る。
【0034】また、上記の説明では強誘電体薄膜12の
材料にSBTを用いたが、この他に強誘電体薄膜材料と
して、Pb(Zr,Ti)O3、(Pb,La)(Z
r,Ti)O3、PbTiO3、BaTiO3、LiNb
3、LiTaO3、YMnO3、SrBi2Nb29、S
rBi2(Ta,Nb)29、Bi4Ti312、(B
i,La)4Ti312、Bi3TiNbO9、Bi3Ti
TaO9、BaBi2Ta29、BaBi2Nb29など
を用いても同様の効果を得ることができる。
【0035】さらに、上記の説明では下部電極10aお
よび10b、上部電極13a、13b、13c、13
d、13e、13fの材料にIrを用いたが、この他に
上部電極材料および下部電極材料として、Pt、Ru、
Rh、Re、Os、Pdなどを用いても同様の効果を得
ることができる。
【0036】以上の説明では、複数の強誘電体キャパシ
タを備えたメモリセルを有するクロスポイント型強誘電
体メモリ素子1のひとつのメモリセルを例示したが、ひ
とつのウェハ基板2に上記構成のメモリセルが1または
2以上作製されてクロスポイント型強誘電体メモリ素子
1が形成される。
【0037】また、以上の説明では、単層のクロスポイ
ント型強誘電体メモリ素子1の場合について述べたが、
本実施の形態は、このクロスポイント型強誘電体メモリ
素子1が有しているメモリセル構造をウェハ基板2の縦
方向に複数層積み上げた積層構造のマルチスタック型強
誘電体メモリ素子が有するメモリセルにも同様に適用す
ることが可能である。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、結晶性
金属酸化物で形成される結晶性絶縁膜が下部電極と他の
下部電極とを電気的に絶縁するとともに、下部電極およ
び他の下部電極とともに平滑面を形成し、この平滑面の
上に強誘電体薄膜が形成される。これにより、結晶性絶
縁膜が結晶性金属酸化物からなるので、結晶性絶縁膜と
強誘電体薄膜との熱膨張率の差が小さく、さらに、平滑
面の上に強誘電体薄膜が形成されるので、強誘電体薄膜
が均一に形成される。したがって、結晶性の良い強誘電
体薄膜を有する強誘電体キャパシタを得ることができ
る。
【0039】さらに、強誘電体薄膜と結晶性絶縁膜とは
反応しないので、強誘電体薄膜のクラックの発生を防止
する。これにより、強誘電体キャパシタの特性のばらつ
き、リーク電流の増大、絶縁耐圧の悪化を防止すること
ができるようになる。
【0040】また、結晶性金属酸化物で形成される結晶
性絶縁膜を用いることにより結晶性および形状が均一な
強誘電体薄膜を形成することができるので、強誘電体メ
モリ素子のセル面積を増大させることなく、強誘電体キ
ャパシタの実効的な面積を増加させて容量の増大を図る
ことが可能となり、読み出し信号量を増加させることが
できるので、これらの素子のさらなる高集積化が可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るクロスポイント型強
誘電体メモリ素子が有するメモリセルの概略の断面図で
ある。
【図2】クロスポイント型強誘電体メモリ素子の製造に
おけるバリアメタル形成までを示す図であって、(a)
はポリシリコン堆積工程、(b)はポリシリコンプラグ
形成工程、(c)はTiN膜堆積工程、(d)はバリア
メタル形成工程のクロスポイント型強誘電体メモリ素子
が有するメモリセルの概略の断面図を示している。
【図3】クロスポイント型強誘電体メモリ素子の製造に
おけるバリアメタル形成後から下部電極形成までを示す
図であって、(a)はTa25膜形成工程、(b)はI
r膜堆積工程、(c)は下部電極形成工程のクロスポイ
ント型強誘電体メモリ素子が有するメモリセルの概略の
断面図を示している。
【図4】クロスポイント型強誘電体メモリ素子の製造に
おける下部電極形成後から上部電極形成までを示す図で
あって、(a)は強誘電体薄膜形成工程、(b)はIr
膜堆積工程、(c)は上部電極形成工程のクロスポイン
ト型強誘電体メモリ素子が有するメモリセルの概略の断
面図を示している。
【符号の説明】
1……クロスポイント型強誘電体メモリ素子、2……ウ
ェハ基板、3a,3b,3c……ソース・ドレイン領
域、4a,4b……ゲート電極、5……ポリシリコンプ
ラグ、6……ビット線、7……絶縁層、8……ポリシリ
コンプラグ、9……バリアメタル、10a,10b……
下部電極、11……結晶性絶縁膜、12……強誘電体薄
膜、13a,13b,13c,13d,13e,13f
……上部電極、14……絶縁層。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の強誘電体キャパシタを備えたメモ
    リセルを有する強誘電体メモリ素子において、 前記強誘電体キャパシタのスイッチであるトランジスタ
    を介してビット線に接続された下部電極と、 結晶性金属酸化物であって、前記下部電極を他の下部電
    極と電気的に絶縁し、かつ、前記下部電極および前記他
    の下部電極とともに平滑面を形成する結晶性絶縁膜と、 前記平滑面の上に形成された強誘電体薄膜と、 前記強誘電体薄膜の上であって前記強誘電体薄膜の下層
    に形成された前記下部電極の位置に対応して形成された
    複数の上部電極と、 を有することを特徴とする強誘電体メモリ素子。
  2. 【請求項2】 前記結晶性絶縁膜は、チタン(Ti)、
    タンタル(Ta)、ジルコニウム(Zr)、アルミニウ
    ム(Al)、ニオブ(Nb)、ランタン(La)、ビス
    マス(Bi)、ストロンチウム(Sr)からなる群より
    選択される少なくとも1種を含む金属酸化物であること
    を特徴とする請求項1記載の強誘電体メモリ素子。
  3. 【請求項3】 前記強誘電体薄膜は、チタン酸ジルコン
    酸鉛(Pb(Zr,Ti)O3)、チタン酸ジルコン酸
    ランタン鉛((Pb,La)(Zr,Ti)O3)、チ
    タン酸鉛(PbTiO3)、チタン酸バリウム(BaT
    iO3)、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)、タンタル
    酸リチウム(LiTaO3)、マンガン酸イットリウム
    (YMnO3)、タンタル酸ストロンチウムビスマス
    (SrBi2Ta29)、ニオブ酸ストロンチウムビス
    マス(SrBi2Nb29)、ニオブ酸タンタル酸スト
    ロンチウムビスマス(SrBi2(Ta,Nb)
    29)、チタン酸ビスマス(Bi4Ti312)、チタン
    酸ランタンビスマス((Bi,La) 4Ti312)、ニ
    オブ酸ビスマスチタン(Bi3TiNbO9)、タンタル
    酸ビスマスチタン(Bi3TiTaO9)、タンタル酸バ
    リウムビスマス(BaBi2Ta29)、ニオブ酸バリ
    ウムビスマス(BaBi2NbO9)からなる群より少な
    くとも1種選択されることを特徴とする請求項1記載の
    強誘電体メモリ素子。
  4. 【請求項4】 前記下部電極は、白金(Pt)、イリジ
    ウム(Ir)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(R
    h)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、パラジ
    ウム(Pd)からなる群より選択される少なくとも1種
    を含む金属または金属酸化物であることを特徴とする請
    求項1記載の強誘電体メモリ素子。
  5. 【請求項5】 前記上部電極は、白金(Pt)、イリジ
    ウム(Ir)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(R
    h)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、パラジ
    ウム(Pd)からなる群より選択される少なくとも1種
    を含む金属または金属酸化物であることを特徴とする請
    求項1記載の強誘電体メモリ素子。
  6. 【請求項6】 複数の強誘電体キャパシタを備えるメモ
    リセルを有する強誘電体メモリ素子において、 前記強誘電体キャパシタのスイッチであるトランジスタ
    を介してビット線に接続された下部電極を形成し、 結晶性金属酸化物であって、前記下部電極を他の下部電
    極と電気的に絶縁し、かつ、前記下部電極および前記他
    の下部電極とともに平滑面を形成する結晶性絶縁膜を形
    成し、 前記平滑面の上に強誘電体薄膜を形成し、 前記強誘電体薄膜の上であって前記強誘電体薄膜の下層
    に形成された前記下部電極の位置に対応して複数の上部
    電極を形成することを特徴とする強誘電体メモリ素子の
    製造方法。
  7. 【請求項7】 前記結晶性絶縁膜は、チタン(Ti)、
    タンタル(Ta)、ジルコニウム(Zr)、アルミニウ
    ム(Al)、ニオブ(Nb)、ランタン(La)、ビス
    マス(Bi)、ストロンチウム(Sr)からなる群より
    選択される少なくとも1種を含む金属酸化物であること
    を特徴とする請求項6記載の強誘電体メモリ素子の製造
    方法。
  8. 【請求項8】 前記強誘電体薄膜は、チタン酸ジルコン
    酸鉛(Pb(Zr,Ti)O3)、チタン酸ジルコン酸
    ランタン鉛((Pb,La)(Zr,Ti)O3)、チ
    タン酸鉛(PbTiO3)、チタン酸バリウム(BaT
    iO3)、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)、タンタル
    酸リチウム(LiTaO3)、マンガン酸イットリウム
    (YMnO3)、タンタル酸ストロンチウムビスマス
    (SrBi2Ta29)、ニオブ酸ストロンチウムビス
    マス(SrBi2Nb29)、ニオブ酸タンタル酸スト
    ロンチウムビスマス(SrBi2(Ta,Nb)
    29)、チタン酸ビスマス(Bi4Ti312)、チタン
    酸ランタンビスマス((Bi,La) 4Ti312)、ニ
    オブ酸ビスマスチタン(Bi3TiNbO9)、タンタル
    酸ビスマスチタン(Bi3TiTaO9)、タンタル酸バ
    リウムビスマス(BaBi2Ta29)、ニオブ酸バリ
    ウムビスマス(BaBi2Nb29)からなる群より少
    なくとも1種選択されることを特徴とする請求項6記載
    の強誘電体メモリ素子の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記下部電極は、白金(Pt)、イリジ
    ウム(Ir)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(R
    h)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、パラジ
    ウム(Pd)からなる群より選択される少なくとも1種
    を含む金属または金属酸化物であることを特徴とする請
    求項6記載の強誘電体メモリ素子の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記上部電極は、白金(Pt)、イリ
    ジウム(Ir)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(R
    h)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、パラジ
    ウム(Pd)からなる群より選択される少なくとも1種
    を含む金属または金属酸化物であることを特徴とする請
    求項6記載の強誘電体メモリ素子の製造方法。
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