JP2002324618A - 防水コネクタ - Google Patents

防水コネクタ

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JP2002324618A
JP2002324618A JP2001127691A JP2001127691A JP2002324618A JP 2002324618 A JP2002324618 A JP 2002324618A JP 2001127691 A JP2001127691 A JP 2001127691A JP 2001127691 A JP2001127691 A JP 2001127691A JP 2002324618 A JP2002324618 A JP 2002324618A
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JP2001127691A
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Norifumi Yoshida
典史 吉田
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 防水栓の圧縮力によるケーブルの損傷を防止
しつつ、防水性能に優れた防水コネクタを提供するこ
と。 【解決手段】 ケーブルの端末部分のケーブル外被表面
に筒形状の筒状樹脂成形体をホットメルト接着剤を介し
て固着すると共に、この固着された筒状樹脂成形体の外
周に防水栓を装着し、ケーブルの導体に端子を電気的に
接続して形成した接続端末部をコネクタハウジング内に
形成された端末部収容室に装着した防水コネクタとす
る。この防水コネクタによれば、防水栓は、ケーブル外
被表面にホットメルト接着剤を介して固着された筒状樹
脂成形体の外周に装着されているので、防水栓の圧縮力
は筒状樹脂成形体に作用し、ケーブル外被に防水栓の圧
縮力が直接作用することがなく、ケーブル外被が応力緩
和して防水性能が低下することを回避することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防水コネクタに関
し、更に詳しくは、ケーブルの接続端末部が装着された
コネクタハウジング内を液密に密封可能な防水コネクタ
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、車両等に用いられるケーブルとし
ては、銅線等を複数本撚り合わせた導体の外周に絶縁体
からなるケーブル外被を被覆したケーブルや、導体の外
周に絶縁体からなるケーブル内被を被覆すると共にこの
ケーブル内被の外周に編組等のシールド導体を被覆し、
このシールド導体の外周にケーブル外被を被覆したシー
ルドケーブル等が知られており、これらケーブル同士を
相互に接続するために、種々の形状のコネクタが使用さ
れている。
【0003】中でも外部環境からコネクタハウジング内
に侵入する水等から電気接続部を防水するための防水コ
ネクタとしては、例えば、コネクタハウジングの内周面
とケーブルとの隙間をゴム等からなる防水栓で液密に密
封した構造のものが知られている。
【0004】この種の防水コネクタとしては、例えば、
特開平7−263075号公報に開示されている防水コ
ネクタがある。図9は、この従来の防水コネクタを示し
た断面図である。この図を用いてその構造について説明
する。
【0005】防水コネクタ100に用いられるケーブル
101の端末部分のケーブル外被102表面の防水栓装
着部には、ケーブル101が貫通される貫通孔(図示さ
れない)を備えた防水栓103が装着されると共に、ケ
ーブル101の端末部分のケーブル外被102が皮剥さ
れることにより、導体104が露出されている。
【0006】この露出された導体104には、相手側端
子(図示されない)に先端部が嵌合される端子105が
電気的に接続されており、この端子105は、後端部に
設けられた二股状の圧着部106により、ケーブル外被
102に抜き止め状態に加締め固定されている。
【0007】上記のようにケーブル101に防水栓10
3が装着されて端子105が接続されたケーブル101
の接続端末部が、合成樹脂材料からなるコネクタハウジ
ング107の内部に形成された端末部収容室108に挿
入されると、防水栓103の外周方向に沿って形成され
た環状の突条109がコネクタハウジング107の内周
面に接触し、弾性変形して密着されることにより、コネ
クタハウジング107の内部が液密に密封されるように
なっている。
【0008】また、上述の防水コネクタ100のよう
に、端子105の圧着部106により防水栓103が加
締め固定されていないタイプ(防水コネクタと非防水コ
ネクタとで端子を共用するような場合に多い)において
は、図10に示すように、防水栓103の抜け防止や、
ケーブル101にねじり等の外力が作用した場合に隙間
が生じないようにする目的で、フード部110が突出さ
れた保持部材111のそのフード部110をコネクタハ
ウジング107後端の外周面に形成された係止片112
a、112bに係止するようにした防水コネクタ113
も知られている。
【0009】更にまた、図11は、断面略楕円形状のフ
ラットケーブルの防水栓装着部にモールド成形された樹
脂モールド部に防水栓を装着したフラットケーブルの端
末部分を示したものである。図11に示すように、断面
略楕円形状のフラットケーブル114は、導体(図示し
ない)の外周に絶縁体が被覆された絶縁電線115a、
115bの間に、裸導体のドレイン線116が配置さ
れ、これらの外周にケーブル外被117が被覆されたも
のである。
【0010】そしてこのフラットケーブル114のケー
ブル外被117が皮剥されて、絶縁電線115a、11
5bとドレイン線116が露出されると共に、防水栓装
着部に断面略円形状の樹脂モールド部118がモールド
成形され、この樹脂モールド部118の外周に防水栓1
19が装着されている。
【0011】そして、露出された絶縁電線115a、1
15bに端子(図示しない)が接続されると共に、ドレ
イン線116にドレイン端子(図示しない)が接続され
たフラットケーブル114の接続端末部が、コネクタハ
ウジング(図示しない)内に形成された端末部収容室
(図示しない)に装着されることにより、コネクタハウ
ジングの内部を液密に密封することができるようになっ
ている。
【0012】また例えば、特開2000−164292
号公報には、コネクタハウジングとケーブルとを合成樹
脂により固着して防水性能を向上させた防水コネクタに
関する技術が開示されている。
【0013】図12に示すように、防水コネクタ120
のケーブル121a、121bには、防水栓122が装
着され、それぞれのケーブル121a、121bに端子
123a、123bが接続された各ケーブル121a、
121bの接続端末部が、コネクタハウジング124の
内部に形成された端末部収容室125a、125bに装
着された後、コネクタハウジング124とケーブル12
1a、121bとが合成樹脂126により固着され、こ
れにより防水性能の向上が図られている。
【0014】他にも例えば、特開平7−153529号
公報には、シールドケーブルを用いた高周波用防水コネ
クタに関する技術が開示されている。図13に示すよう
に、高周波用防水コネクタ127のシールドケーブル1
28は、端末部分が皮剥されて、絶縁電線129a、1
29bと編組130が露出されている。
【0015】この露出された編組130の後方の防水栓
装着部には、シールドケーブル128が貫通される貫通
孔が形成されると共に、後端面に溝部131a、131
bが形成された防水栓132が装着されている。この防
水栓132の後方には、シールドケーブル128が貫通
される中央孔133が形成された基板部134のその中
央孔133を挟んで保持脚135a、135bが立設さ
れた後部保持部材136が設けられており、この後部保
持部材136の保持脚135a、135bは、防水栓1
32の溝部131a、131bに嵌合されている。
【0016】そして、シールドケーブル128の端末部
分の絶縁電線129a、129bと相手側端子(図示さ
れない)に先端部が嵌合される内側端子(図示されな
い)とが電気的に接続されると共に、編組130と外部
からのノイズを電磁気的に遮蔽する外側端子137とが
電気的に接続されることにより、シールドケーブル12
8の接続端末部が形成されている。
【0017】そしてこの接続端末部がコネクタハウジン
グ138内に挿入され、後部保持部材136の基板部1
34の周縁に形成された爪部139a、139bがコネ
クタハウジング138の内周面に形成された係止穴14
0a、140bに抜き止め状態に係止されることによ
り、コネクタハウジング138の内部が液密に防水され
るようになっている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
7−263075号公報に示されているような従来の防
水コネクタ等においては、図14(a)に示すように、
ケーブル101の防水栓装着部に防水栓103を装着し
たばかりのときには、防水栓103とケーブル外被10
2との密着性は高いものの、図14(b)に示すよう
に、時間の経過に伴って防水栓103の圧縮力により防
水栓装着時に変形したケーブル外被102が応力緩和
し、防水性能が低下する問題があった。このような防水
性能の低下は、ケーブル外被が厚いケーブル、発泡タイ
プの絶縁体を使用したシールドケーブル、編組と芯線の
間が充填されていないシールドツイストペア線等に顕著
に見受けられるものである。
【0019】また、図15に示すように、シールドケー
ブル141においては、防水栓142の圧縮力により、
絶縁体からなるケーブル外被143やケーブル内被14
4が収縮変形すると共に、導体145と編組146との
距離の比に変化が生じ(特に発泡タイプの絶縁体を使用
した場合に顕著)、この部分がインピーダンス不整合部
となって高周波伝送特性が低下してしまうといった問題
が生じていた。
【0020】また、防水コネクタのコネクタハウジング
後端の外周面に保持部材を係止するタイプの防水コネク
タにおいては、保持部材によりケーブルの動きが規制さ
れているので、ケーブルにねじり等の外力が作用して
も、ケーブル外被と防水栓との間に隙間が生じることを
ある程度防止することは可能であるものの、防水コネク
タが大型化してしまい、近年自動車等において要求され
ているケーブル周りの省スペース化の流れに逆行すると
いった問題があった。
【0021】また、ケーブルの防水栓装着部に樹脂モー
ルド部を形成し、この樹脂モールド部に防水栓を装着す
るようにした場合には、樹脂モールド部を形成するため
のモールド金型やモールド装置等が高価で、装置も大が
かりになるという問題があった。
【0022】また、特開2000−164292号公報
に示されているようなコネクタハウジングとケーブルと
を合成樹脂により固着して防水性能を向上させるように
した防水コネクタにおいては、コネクタハウジングとケ
ーブルとを合成樹脂により固着してしまうことから、ケ
ーブルの接続端末部を後から挿脱することができず、複
数のケーブルの接続端末部をコネクタハウジングに装着
する多極コネクタ等においては特に不都合がことが多い
という問題があった。
【0023】また、特開平7−153529号公報に示
されているようなシールドケーブルに適用される従来の
高周波用防水コネクタにおいては、上述したような防水
栓の圧縮力によるケーブル外被やケーブル内被の収縮変
形に起因する高周波伝送特性の低下の問題については何
ら技術的な解決が図られていない。
【0024】本発明が解決しようとする課題は、防水栓
の圧縮力によるケーブルの損傷を防止しつつ、防水性能
に優れた防水コネクタを提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、本発明に係る防水コネクタは、ケーブルの端末部分
のケーブル外被表面に防水栓が装着され、該ケーブルの
端末部分に接続端子が接続されて形成された接続端末部
がコネクタハウジング内に装着されてなる防水コネクタ
において、該ケーブルの端末部分のケーブル外被表面に
筒状樹脂成形体がホットメルト接着剤を介して装着さ
れ、該筒状樹脂成形体の外周に前記防水栓が装着されて
いることを要旨とするものである。
【0026】本発明に係る防水コネクタによれば、防水
栓は、ケーブル外被表面にホットメルト接着剤を介して
装着された筒状樹脂成形体の外周に装着されているの
で、防水栓の圧縮力は筒状樹脂成形体に作用し、ケーブ
ル外被に防水栓の圧縮力が直接作用することがなく、ケ
ーブル外被が応力緩和して防水性能が低下することがな
い。
【0027】また、筒状樹脂成形体とケーブル外被と
は、ホットメルト接着剤により融着されているので、防
水性能をより向上させることができる。更にまた、コネ
クタハウジングとケーブルとを合成樹脂材料により固着
してしまうことがないので、ケーブルの接続端末部を後
から自在に挿脱することが可能となる。
【0028】また、請求項2に記載のように、前記筒状
樹脂成形体は、ケーブルが挿通される挿通孔の内壁面に
予めホットメルト接着剤が塗着されてなることが好まし
い。
【0029】この場合には、ホットメルト接着剤が予め
塗着された筒状樹脂成形体を部品として用意しておくこ
とができ、この筒状樹脂成形体をケーブルに挿通して加
熱冷却することにより、容易にケーブル外被に筒状樹脂
成形体を固着させることができる。また、ケーブルの防
水栓装着部に樹脂モールド部を形成し、この樹脂モール
ド部に防水栓を装着するタイプの防水コネクタに比べ、
モールド装置等が不要となり、低コスト化を図ることが
可能となる。
【0030】また、請求項3に記載のように、前記筒状
樹脂成形体の前記ケーブルへの挿入口側の端縁には、前
記コネクタハウジングの開口端内周面に当接されるフラ
ンジ部が一体的に形成されていることが好ましい。
【0031】筒状樹脂成形体のケーブルへの挿入口側の
端縁にフランジ部を形成した場合には、ケーブルに斜め
方向からの引張力等、外力が作用するような場合でも、
このフランジ部の外周がコネクタハウジングの内周面に
当接されるので、ケーブルの動きが規制され、ケーブル
外被と筒状樹脂成形体との固着効果も相まって防水性能
を一層向上させることが可能となる。また、フランジ部
により、防水栓装着時の防水栓の位置決めを行うことが
できると共に、防水栓の抜けを防止することが可能とな
る。
【0032】また、請求項4に記載のように、前記筒状
樹脂成形体の前記接続端子側の端縁には、前記防水栓の
抜け止め防止のための係止部が一体的に形成されている
ことことが好ましい。
【0033】この場合には、筒状樹脂成形体の係止部と
フランジ部との間に防水栓が装着されるので、精度良く
防水栓の位置決めを行うことが可能となると共に、装着
された防水栓がずれたり、外れたりしてしまうことを回
避することができ、防水性能及び信頼性を向上させるこ
とが可能となる。
【0034】また、請求項5に記載のように、前記ホッ
トメルト接着剤は、熱可塑性ポリアミド樹脂を主成分と
するホットメルト接着剤であることが好ましい。熱可塑
性ポリアミド樹脂を主成分とするホットメルト接着剤を
用いた場合には、ケーブル外被と筒状樹脂成形体との接
着界面がより一層液密に密着され、防水性能に特に優れ
たものとなる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
面を参照して詳細に説明する。尚、以下の説明において
は、相手側コネクタ(図示されず)嵌合方向を前方とし
て説明する。
【0036】図1は、本発明の一実施形態に係る防水コ
ネクタの断面図、図2は、本発明の一実施形態に係る防
水コネクタに適用されるケーブルの接続端末部を示した
分解斜視図、図3は、本発明の一実施形態に係る防水コ
ネクタに適用されるケーブルの接続端末部を示した外観
斜視図である。
【0037】本発明の一実施形態に係る防水コネクタ1
は、図1に示すように、ケーブル2の防水栓装着部に筒
形状の筒状樹脂成形体3が固着されると共に、この固着
された筒状樹脂成形体3の外周に防水栓4が装着され、
ケーブル2の導体5に端子6が電気的に接続されて形成
されたケーブル2の接続端末部7が、コネクタハウジン
グ8内に形成された端末部収容室9に装着される構造に
なっている。以下、各構成について説明する。
【0038】図2に示すように、断面略円形状のケーブ
ル2は、銅線等を複数本撚り合わせた導体5と、この導
体5の外周に被覆される絶縁体からなる絶縁層10と、
この絶縁層10の外周に被覆される絶縁体からなるケー
ブル外被11とを備えている。このケーブル2の端末部
分は、ケーブル外被11と絶縁層10とが皮剥されるこ
とにより導体5が露出され、この露出された導体5に端
子6を電気的に接続することができるようになってい
る。
【0039】合成樹脂材料からなる筒状樹脂成形体3
は、前後方向に開口されると共にケーブル2の外径より
大きく断面略円形状に形成された挿通孔12を備えた筒
状部13と、この筒状部の後端部位の外周方向にフラン
ジ状に形成されたフランジ部14とを備えている。この
フランジ部14は、コネクタハウジング8の内部に形成
された端末部収容室9にケーブル2の接続端末部7が装
着された際の、フランジ部14が位置する部位の端末部
収容室9の内周径よりわずかに小さく形成されている。
【0040】この際、筒状樹脂成形体3の筒状部13の
先端部位には、図4に示すように、装着された防水栓4
を抜き止め状態に係止する係止部15を一体的に形成し
ても良い。
【0041】上記筒状樹脂成形体3の挿通孔12の内壁
面には、ホットメルト接着剤16が塗着され、固体状と
されている。このホットメルト接着剤16は、挿通孔1
2にケーブル2が挿通された際に、ケーブル外被11の
表面と挿通孔12の内壁面との間に形成される隙間を埋
めるように挿通孔12の内壁面に予め塗着されているも
のである。即ち、この場合は、断面略円形状のケーブル
2と断面略円形状の筒状部13の挿通孔12の内壁面と
の隙間を埋めるように略円形状にホットメルト接着剤1
6が塗着されている。
【0042】この筒状樹脂成形体3の合成樹脂材料とし
ては、硬質で容易に屈曲することのないナイロン、PE
T、PP等の合成樹脂材料が好ましく、より好ましく
は、挿通孔12の内壁面に塗着されるホットメルト接着
剤16より硬度が高いことが好ましい。
【0043】また、挿通孔12の内壁面に予め塗着され
るホットメルト接着剤16としては、熱可塑性ポリアミ
ド樹脂、熱可塑性ポリエステル樹脂等、又はそれらを主
成分とするホットメルト接着剤を挙げることができ、筒
状樹脂成形体3の合成樹脂材料とケーブル外被11の絶
縁材料との密着性を考慮して適宜選択することが可能な
ものである。中でも、熱可塑性ポリアミド樹脂を主成分
とするホットメルト接着剤は、低温で塗着することがで
き、筒状樹脂成形体とケーブル外被との密着力に優れて
いることから、特に好適に用いることができる。
【0044】防水栓4は、前後方向に開口されると共に
筒状樹脂成形体3の筒状部13が貫通される貫通孔17
を備え、防水栓4の外周方向には、複数の環状の突条1
8が形成されている。この突条18は、コネクタハウジ
ング8の端末部収容室9の内周面に接触し、弾性変形し
て密着されることによりコネクタハウジング8内への浸
水を防止する機能を有している。尚、この種の防水栓4
の材料としては、種々のゴム材料を用いることができる
が、特には、低圧縮永久歪みで耐熱性に優れたシリコン
RTV等を好適に用いることができる。
【0045】端子6は、金属板材等を折り曲げて形成さ
れたもので、相手側コネクタ(図示されず)の相手側端
子(図示されず)に嵌合されるタブ状の嵌合部19と、
ケーブル2の導体5が電気的に接続される接続部20
と、二股状に形成された圧着部21とを備えている。接
続部20には、一対の起立片22a、22bが形成され
ており、この起立片22a、22bの間にケーブル2の
導体5を配置して起立片22a、22bを内側に折り曲
げることにより、導体5を加締め固定することができる
ようになっている。
【0046】また、二股状に形成された圧着部21は、
ケーブル2のケーブル外被11を加締め固定するための
もので、この圧着部21にケーブル2を装着して加締め
固定することにより、ケーブル2を抜き脱不能に固定す
ることができるようになっている。
【0047】次に、上記構成を備えた防水コネクタ1の
組立操作について説明する。先ず、ケーブル外被11が
皮剥されて導体5が露出されたケーブル2を筒状樹脂成
形体3の挿通孔12にフランジ部14側から挿通する。
次いで、ケーブル2の防水栓装着部に筒状樹脂成形体3
を配置した後、筒状樹脂成形体3を加熱することにより
ホットメルト接着剤16を加熱溶融させてペースト状に
し、再び室温まで冷却する。
【0048】これにより、筒状樹脂成形体3は、ホット
メルト接着剤16を介してケーブル外被11に固着され
る。尚、加熱する温度については、筒状樹脂成形体3に
塗着されたホットメルト接着剤16の種類によって適宜
選択可能なものであり、例えば、ホットメルト接着剤と
して熱可塑性ポリアミド樹脂を用いる場合には、約10
5℃〜140℃までの範囲で加熱を行うことが好まし
い。
【0049】その後、ケーブル2に固着された筒状樹脂
成形体3の筒状部13を防水栓4の貫通孔17に挿入
し、防水栓4を筒状部13の外周に装着する。この際、
防水栓4は、防水栓4の後端面が筒状樹脂成形体3のフ
ランジ部14に当接されることにより位置決めがなされ
る。
【0050】次いで、ケーブル2の導体5を端子6の接
続部20に装着すると共にケーブル2のケーブル外被1
1を端子6の圧着部21に装着し、接続部20の起立片
22a、22bを内側に折り曲げて導体5を加締め固定
すると共に、圧着部21によりケーブル外被11を加締
め固定する。これにより、端子6がケーブル2の端末部
分に一体的に固定され、ケーブル2の接続端末部7が形
成される。
【0051】次いで、このケーブル2の接続端末部7を
コネクタハウジング8の端末部収容室9に挿入していく
と、防水栓4の突条18は、端末部収容室9の内周面に
接触しつつ、弾性変形して端末部収容室9の内周面に密
着される。そしてそのまま筒状樹脂成形体3のフランジ
部14が端末部収容室9に収容されるまで挿入すること
により、ケーブル2の接続端末部7がコネクタハウジン
グ8へ装着される。
【0052】上述した本発明の一実施形態に係る防水コ
ネクタによれば、防水栓は、ケーブル外被表面の防水栓
装着部にホットメルト接着剤を介して固着された筒状樹
脂成形体の外周に装着されているので、防水栓の圧縮力
は筒状樹脂成形体に作用し、ケーブル外被に防水栓の圧
縮力が直接作用することがなく、ケーブル外被が応力緩
和して防水性能が低下することがない。
【0053】また、筒状樹脂成形体とケーブル外被と
は、ホットメルト接着剤により融着されているので、そ
の部分に隙間が形成されることがなく、防水性能をより
向上させることができる。また、図1に示すように、ケ
ーブルに斜め方向からの引張力等、外力が作用するよう
な場合でも、フランジ部の外周がコネクタハウジングの
内周面に当接されるので、ケーブルの動きが規制され、
ケーブル外被と筒状樹脂成形体との固着効果も相まって
防水性能を一層向上させることが可能となる。
【0054】更には、このフランジ部により、防水栓装
着時の防水栓の位置決めを行うことができると共に、防
水栓の抜けを防止することが可能となる。
【0055】また、筒状樹脂成形体に係止部を形成した
場合には、この係止部とフランジ部との間に防水栓が装
着されるので、防水栓装着時の防水栓の位置決め精度が
向上すると共に、装着された防水栓がずれたり、外れた
りしてしまうことを回避することができ、防水性能及び
信頼性を向上させることができる。
【0056】上記の防水コネクタにおいては、断面略円
形状のケーブルを用いた場合について説明したが、断面
略楕円形状のフラットケーブルを用いることも勿論可能
なものである。この場合には、図5に示すように、筒状
樹脂成形体23の挿通孔24の形状を、フラットケーブ
ル(図示しない)の外径より大きな略楕円形状に形成
し、挿通孔24に挿通されるフラットケーブルと断面略
楕円形状の挿通孔24の内壁面との隙間を埋めるように
予め略楕円形状にホットメルト接着剤25を塗着してお
くことで対応することができる。
【0057】あるいは、図6に示すように、上述した断
面略円形状の挿通孔12を有する筒状樹脂成形体3を用
い、挿通孔12に挿通されるフラットケーブル(図示し
ない)と断面略円形状の挿通孔12の内壁面との間に形
成される隙間を埋めるように予めホットメルト接着剤2
6を塗着しておくことによっても対応することができ
る。
【0058】この場合には、断面略円形状のケーブルと
断面略楕円形状のフラットケーブルとのどちらを使用す
る場合であっても同一の筒状樹脂成形体を用いることが
できるので、その分、部品点数を削減することができる
という利点がある。
【0059】また、上記においては、端子の圧着部によ
り、ケーブル外被を加締め固定しているが、図7に示す
ように、防水栓4にくびれ部27を一体的に形成し、こ
のくびれ部27を端子6の圧着部21により加締め固定
しても良く、特に限定されるものではない。このような
構造にした場合には、防水栓の抜けを確実に防止するこ
とができるようになり、信頼性を一層向上させることが
できる。
【0060】次に、本発明の一実施形態に係る防水コネ
クタに適用されるケーブルとして、外部から侵入するノ
イズ等を電磁気的に遮蔽するシールドケーブルを用いた
高周波用防水コネクタについて説明する。
【0061】図8に示すように、高周波用防水コネクタ
30は、シールドケーブル31の防水栓装着部に筒形状
の筒状樹脂成形体3が固着されると共に、この固着され
た筒状樹脂成形体3の外周に防水栓4が装着され、シー
ルドケーブル31の導体32に接続された内側端子33
を誘電体34を介在させた状態で収容する外側端子35
がシールドケーブル31の編組36と電気的に接続され
て形成されたシールドケーブル31の接続端末部が、コ
ネクタハウジング37内に形成された端末部収容室38
に装着される構造になっている。以下、各構成について
説明する。
【0062】断面略円形状のシールドケーブル31は、
導体32の外周に絶縁体からなるケーブル内被39が被
覆されると共に、このケーブル内被39の外周には編組
36が被覆され、更に編組36の外周にはケーブル外被
40が被覆されている。そしてこのシールドケーブル3
1の端末部分は、ケーブル外被40とケーブル内被39
が皮剥されて導体32と編組36が露出され、露出され
た導体32は、相手側端子(図示しない)に先端部が嵌
合される内側端子33の後端部に電気的に接続されると
共に、露出された編組36はケーブル外被40上に反転
されて編組反転部41とされている。
【0063】編組反転部41の後方のケーブル外被40
表面の防水栓装着部には、上述した筒状樹脂成形体3が
ホットメルト接着剤16を介して固着されており、この
固着された筒状樹脂成形体3の外周には、上述した防水
栓4が装着されている。
【0064】シールドケーブル31の導体32に接続さ
れた内側端子33は、誘電体34の収容室に装着される
と共に、先端部が前方に突出され、相手側端子と嵌合可
能とされている。外側端子35は、金属板材等を折り曲
げて方形状に形成されており、内側端子33を誘電体3
4を介在させた状態で収容する収容部42と、シールド
ケーブル31の編組反転部41を加締め固定するバレル
部43とを備えている。この外側端子35は、外部から
侵入するノイズ等を電磁気的に遮蔽するためのもので、
外側端子35のバレル部43によりシールドケーブル3
1の編組反転部41が加締め固定されることにより、編
組36と外側端子35とが電気的に導通状態とされてい
る。
【0065】このようにして形成されたシールドケーブ
ル31の接続端末部は、合成樹脂材料からなるコネクタ
ハウジング37内に形成されたシールドケーブル31の
接続端末部の外形に沿った端末部収容室38に装着され
ることにより、コネクタハウジング37内部を液密に密
封することができるようになっている。
【0066】上記説明した高周波用防水コネクタによれ
ば、防水栓の圧縮力によりシールドケーブルのケーブル
外被やケーブル内被に収縮変形が生じることがない、即
ち、ケーブル外被やケーブル内被が収縮変形してこの部
分がインピーダンス不整合部となることがなく、そのた
め、高周波伝送特性を低下させることなく、防水性能を
向上させることが可能となる。
【0067】本発明は上記実施の形態に何ら限定される
ものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の
改変が可能であることは勿論である。例えば、上記実施
の形態では、防水コネクタ、高周波用防水コネクタとし
て、単極タイプのものについて説明したが、複数のケー
ブルの接続端末部、複数のシールドケーブルの接続端末
部をコネクタハウジング内に収容する多極タイプの防水
コネクタ、高周波用防水コネクタに対しても適用できる
ものであり、特に限定されるものではない。
【0068】
【発明の効果】本発明に係る防水コネクタによれば、防
水栓の圧縮力によるケーブルの損傷を防止しつつ、防水
性能に優れた防水コネクタを得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る防水コネクタを示
した断面図である。
【図2】 本発明の一実施形態に係る防水コネクタに適
用されるケーブルの接続端末部を示した分解斜視図であ
る。
【図3】 本発明の一実施形態に係る防水コネクタに適
用されるケーブルの接続端末部を示した外観斜視図であ
る。
【図4】 本発明の一実施形態に係る防水コネクタの筒
状樹脂成形体に形成された係止部を示した図である。
【図5】 断面略楕円形状のフラットケーブルに適用さ
れる筒状樹脂成形体を示した外観斜視図である。
【図6】 断面略楕円形状のフラットケーブルに適用さ
れる他の筒状樹脂成形体を示した外観斜視図である。
【図7】 防水栓にくびれ部を形成した際のケーブルの
接続端末部を示した側面図である。
【図8】 本発明の一実施形態に係る高周波用防水コネ
クタを示した断面図である。
【図9】 従来の防水コネクタを示した断面図である。
【図10】 コネクタハウジングの後端に保持部材が設
けられた従来の防水コネクタを示した断面図である。
【図11】 断面略楕円形状のフラットケーブルの防水
栓装着部にモールド成形された樹脂モールド部に防水栓
を装着したフラットケーブルの端末部分を示した外観斜
視図である。
【図12】 コネクタハウジングとケーブルとを合成樹
脂により固着して防水性能を向上させた従来の防水コネ
クタを示した断面図である。
【図13】 従来の高周波用防水コネクタを示した断面
図である。
【図14】 防水栓の圧縮力により変形したケーブル外
被が応力緩和する様子を示した図である。
【図15】 防水栓の圧縮力により生じたインピーダン
ス不整合部を示した図である。
【符号の説明】
1 防水コネクタ 2 ケーブル 3 筒状樹脂成形体 4 防水栓 5 導体 6 端子 7 接続端末部 8 コネクタハウジング 9 端末部収容室 10 絶縁層 11 ケーブル外被 12 挿通孔 13 筒状部 14 フランジ部 15 係止部 16 ホットメルト接着剤 18 突条
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 典史 愛知県名古屋市南区菊住1丁目7番10号 株式会社オートネットワーク技術研究所内 Fターム(参考) 5E087 EE07 EE08 EE09 FF03 FF06 FF13 FF18 GG08 GG32 LL03 LL04 LL14 MM05 PP09 QQ06 RR12

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーブルの端末部分のケーブル外被表面
    に防水栓が装着され、該ケーブルの端末部分に接続端子
    が接続されて形成された接続端末部がコネクタハウジン
    グ内に装着されてなる防水コネクタにおいて、該ケーブ
    ルの端末部分のケーブル外被表面に筒状樹脂成形体がホ
    ットメルト接着剤を介して装着され、該筒状樹脂成形体
    の外周に前記防水栓が装着されていることを特徴とする
    防水コネクタ。
  2. 【請求項2】 前記筒状樹脂成形体は、ケーブルが挿通
    される挿通孔の内壁面に予めホットメルト接着剤が塗着
    されてなることを特徴とする請求項1に記載の防水コネ
    クタ。
  3. 【請求項3】 前記筒状樹脂成形体の前記ケーブルへの
    挿入口側の端縁には、前記コネクタハウジングの開口端
    内周面に当接されるフランジ部が一体的に形成されてい
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載の防水コネク
    タ。
  4. 【請求項4】 前記筒状樹脂成形体の前記接続端子側の
    端縁には、前記防水栓の抜け止め防止のための係止部が
    一体的に形成されていることを特徴とする請求項3に記
    載の防水コネクタ。
  5. 【請求項5】 前記ホットメルト接着剤は、熱可塑性ポ
    リアミド樹脂を主成分とするホットメルト接着剤である
    ことを特徴とする請求項1乃至4に記載の防水コネク
    タ。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101875318B1 (ko) * 2017-03-02 2018-07-05 케이유엠 유한회사 고주파 전용 컨넥터의 제조방법
KR101879980B1 (ko) * 2017-03-02 2018-07-18 케이유엠 유한회사 죠인트를 구비하는 고주파 전용 컨넥터
CN116525354A (zh) * 2023-05-18 2023-08-01 佛山市通宝华龙控制器有限公司 一种防水温控器
JP7366833B2 (ja) 2020-04-21 2023-10-23 日本航空電子工業株式会社 端子台

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