JP2002324496A - 端子板カバーおよびそれを用いた受像管装置 - Google Patents

端子板カバーおよびそれを用いた受像管装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 調整棒を完全に貫通穴から引き抜くことな
く、貫通穴間の調整棒のスムーズな移動ができるととも
に、目視の確認を必要としないで他の貫通穴の位置を確
認し特定して、貫通穴同士の所在位置を容易に特定する
ことができる端子板カバーを有する偏向ヨークを用いて
構成された受像管装置を提供する。 【解決手段】 陰極線管と、偏向ヨークとを用いて構成
される受像管装置において、ミスコンバーゼンスを補正
するための補正回路が、偏向ヨークに搭載されているプ
リント基板上に設けられ、補正回路が可変抵抗器を用い
て構成され、プリント基板が絶縁性材料で形成された端
子板カバーで覆われており、可変抵抗器の調整部6を調
整する調整棒を挿入するための貫通穴7が端子板カバー
に複数個形成され、貫通穴7が互いに案内溝10で繋が
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テレビジョンやプ
リンター等の電気機器に設けられるプリント基板に搭載
される端子板カバーに関し、詳しくは、受像管装置を構
成している偏向ヨークに搭載されるプリント基板を覆う
端子板カバーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、受像管に装着されている偏向ヨ
ークには、磁界分布設計上生じる残留ミスコンバーゼン
ス、コイル巻線時のばらつき、偏向ヨーク部品間の加工
誤差、あるいはCRT(Cathode Ray Tu
be)と偏向ヨーク(DY:Deflection Y
oke)とを組み合わせて合わせ込む調整(Integ
rated tube components sys
tem,以降これを「ITC調整」という)時の誤差等
のために発生したミスコンバーゼンスを主として補正を
行うための補正回路が、プリント基板上に設けられてい
る。この補正回路は、可変抵抗器等を用いて構成されて
いる。
【0003】前記プリント基板上には、このプリント基
板上の端子に作業者の手等が直接触れないようにして作
業者の保護あるいは部品(素子および端子等)の安全性
等を確保するために、樹脂等の絶縁性材料を用いて形成
された端子板カバーが装着されている。そして、プリン
ト基板上の補正回路を構成している可変抵抗器の上方部
分の端子板カバーには、可変抵抗器を調整するための調
整用の棒(以下「調整棒」という)等を端子板カバーの
外から入れることができるように、貫通穴が設けられて
いる。
【0004】図11に示すように、通常、貫通穴7は、
調整棒が直接可変抵抗器の真上から外れずに、調整棒が
スムーズに可変抵抗器の調整部6に導かれるように、可
変抵抗器の調整部6の個々に対してそれぞれ独立に設け
られている。また、複数(この従来技術においては2
つ)の可変抵抗器の調整部6が近接しているときには、
可変抵抗器の調整部6の上方全域をオープン状態にして
つなげて細長い空間とした貫通穴7を端子板カバーに設
ける場合もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術において、可変抵抗器の個々の調整部に対して
それぞれ独立に設けられた貫通穴については、その形状
がすべてほぼ同様の円形状であるため、可変抵抗器の調
整を行う際に、貫通穴の位置、配置および位置関係が正
確に特定できない。したがって、次の貫通穴に調整棒を
挿入する場合には、調整棒をいったん抜き取った後に、
新たに次の貫通穴を探さなければならず、次の貫通穴の
位置を求めるのに時間がかかってしまうという問題があ
った。
【0006】また、近接する調整部の上方全域をオープ
ン状態にしてつなげて細長い空間とした貫通穴として
も、複数個の可変抵抗器の調整部の中で、目的の調整部
にぴったり調整棒をもってくるのは困難であるため、目
的の可変抵抗器の調整部から逸脱しがちであり、調整し
にくいものであった。
【0007】本発明は、このような課題を解決するため
になされたもので、調整棒を完全に貫通穴から引き抜く
ことなく、貫通穴間の調整棒のスムーズな移動ができる
とともに、目視の確認を必要としないで他の貫通穴の位
置を確認し特定して、貫通穴同士の所在位置を容易に特
定することができる端子板カバーおよびこれを用いて構
成されたカラー受像管装置を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、調整可能な回路部品を有するプリント基板
を覆っている端子板カバーにおいて、前記回路部品を調
整する調整棒を挿入するための貫通穴が前記端子板カバ
ーに複数個形成されており、前記貫通穴が互いに案内溝
で繋がれていることを特徴とする。
【0009】このような構成としたことにより、一つの
貫通穴に調整棒を入れた後、案内溝にしたがって調整棒
を沿わせていくだけで、他の貫通穴の位置を探り当てる
ことができる。つまり、調整棒の当たり位置および調整
棒を案内溝上で移動させることにより、調整棒が、今ど
の位置にあるのかを推測することが可能となるため、前
記回路部品の調整作業を容易に行うことができる。
【0010】また、本発明においては、前記端子板カバ
ーが絶縁性材料を用いて形成されていることが好まし
い。こうすることにより、作業者の保護あるいは部品
(素子および端子等)の安全性等を確保することができ
る。
【0011】さらに、本発明においては、前記端子板カ
バーに形成された複数個の貫通穴が、十字型の案内溝で
繋がれていること、一字型の案内溝で繋がれているこ
と、Z字型の案内溝で繋がれていること、ロ字型の案内
溝で繋がれていることことが好ましく、また、これらの
型を2つ以上組み合わせた形状の案内溝で繋がれている
ことも好ましい。さらに、ロ字型の案内溝で繋がれると
ともに各対角位置の貫通穴が一字型の案内溝で繋がれて
いることも好ましい。
【0012】また、本発明に係る端子板カバーにおいて
は、前記複数個の貫通穴を繋ぐ案内溝に、調整棒の位置
を把握することができる基準位置部が形成されているこ
とが好ましい。かかる構成によれば、このような基準位
置部を設けたことにより、基準となる位置を把握するた
めの目視の確認が不必要となる。したがって、前記回路
部品の調整作業中における調整棒の位置等を確認するこ
とが容易となるため、調整作業に要する時間をさらに短
縮することができる。
【0013】さらに、本発明においては、前記基準位置
部が、前記案内溝よりも一段低い凹形状であることが好
ましく、前記基準位置部が、前記案内溝よりも一段高い
凸形状であることも好ましい。
【0014】また、本発明に係る端子板カバーにおいて
は、前記案内溝に、アーチ形状部が形成されていること
が好ましい。このような構成としたことにより、前記回
路部品の調整作業中における調整棒の移動が、よりスム
ーズになる。
【0015】さらに、上記目的を達成するための本発明
に係る受像管装置は、以上に説明した構成を有する端子
板カバーを用いて構成されていることを特徴としてお
り、また、前記端子板カバーを有するプリント基板を搭
載した偏向ヨークを用いて構成されていることを特徴と
する。
【0016】さらに、本発明に係る受像管装置は、電子
銃をネック部の内側に有する陰極線管と、水平偏向磁界
を発生させる水平偏向コイルと垂直偏向磁界を発生させ
る垂直偏向コイルとを有する偏向ヨークとを用いて構成
される受像管装置において、ミスコンバーゼンスを補正
するための補正回路が前記偏向ヨークに搭載されている
プリント基板上に設けられ、前記補正回路が調整可能な
回路部品を用いて構成され、前記プリント基板が端子板
カバーで覆われており、前記補正回路の回路部品を調整
する調整棒を挿入するための貫通穴が前記端子板カバー
に複数個形成され、前記貫通穴が互いに案内溝で繋がれ
ていることを特徴とする。なお、この案内溝は、基本的
には底面と側面とを有する断面U字形状の案内溝である
が、これに限らず、例えば、断面V字形状の案内溝であ
ってもよい。
【0017】このような構成としたことにより、一つの
貫通穴に調整棒を入れた後、案内溝にしたがって調整棒
を沿わせていくだけで、他の貫通穴の位置を探り当てる
ことができる。つまり、調整棒の当たり位置および調整
棒を案内溝上で移動させることにより、調整棒が、今ど
の位置にあるのかを推測することが可能となるため、C
RT越しに偏向ヨークを覗きこむことなく、手探りの状
態であっても、ITC調整等の作業を容易に行うことが
できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を用いて説明する。
【0019】図9は、本発明の実施形態に係るカラー受
像管装置の概略的な構成図を示している。この図9に示
すように、本実施形態に係るカラー受像管装置は、イン
ライン型電子銃1を有する陰極線管2と、セルフコンバ
ーゼンス方式の偏向ヨーク3とを用いて構成されてお
り、このセルフコンバーゼンス方式の偏向ヨーク3に
は、その付属回路を搭載するためのプリント基板4が設
けられている。
【0020】図10は、図9に示されたセルフコンバー
ゼンス方式の偏向ヨーク3、およびこのセルフコンバー
ゼンス方式の偏向ヨーク3に搭載されているプリント基
板4の概略的な構成図を示したものである。プリント基
板4には、このプリント基板4に搭載された素子や端子
を保護するために、素子や端子を覆うように、端子板カ
バー5が装着されている。この端子板カバー5は、例え
ば、樹脂等の絶縁性材料を用いて形成されていることが
好ましい。
【0021】また、プリント基板4上には、ミスコンバ
ーゼンスを補正するための補正回路が設けられており、
この補正回路は、調整可能な回路部品である可変抵抗器
等を用いて構成されている。そして、端子板カバー5に
は、補正回路を構成している可変抵抗器の調整部6を操
作する(ITC調整を行う)際における調整棒を通すた
めの貫通穴7が設けられている。この貫通穴7は、図1
0からも明らかなように、可変抵抗器の調整部6の真上
にあたる部分の端子板カバー5に設けられている。
【0022】上記端子板カバー5に設けられている貫通
穴7は、それぞれ案内溝を用いて互いに繋がれた構成と
なっている。そのために、一つの貫通穴7に調整棒を入
れた後、案内溝にしたがって調整棒を沿わせていくだけ
で、他の貫通穴7の位置を容易に探り当てることができ
る。
【0023】以下、本発明の実施形態に係るカラー受像
管装置を構成する端子板カバーの具体的な構成につい
て、図面を用いて説明する。
【0024】図1は、本発明の第一の実施形態に係る端
子板カバーの平面図を示したものである。本実施形態に
係る端子板カバーにおいては、上述したように、それぞ
れの可変抵抗器の調整部6の真上に設けられた貫通穴7
が、案内溝10を用いて互いに繋がれた構成となってい
る。
【0025】かかる構成の端子板カバーを用いて偏向ヨ
ークを構成すれば、ITC調整を行う場合において、一
つの貫通穴7に調整棒を入れた後、案内溝10にしたが
って調整棒を沿わせていくだけで、他の貫通穴7の位置
を探り当てることができる。つまり、調整棒の当たり位
置および調整棒を案内溝10上で移動させることによ
り、調整棒が、今どの位置にあるのかを推測することが
可能となるため、CRT越しに偏向ヨークを覗きこむこ
となく、手探りの状態であっても、ITC調整等の作業
を容易に行うことができる。
【0026】図2は、本発明の第二の実施形態に係る端
子板カバーの平面図を示したものである。本実施形態に
係る端子板カバーにおいては、端子板カバーに形成され
た4つの貫通穴7が、十字型の案内溝10で繋がれた構
成となっている。
【0027】図3は、本発明の第三の実施形態に係る端
子板カバーの平面図を示したものである。本実施形態に
係る端子板カバーにおいては、端子板カバーに形成され
た2つの貫通穴7が、一字型の案内溝10で繋がれた構
成となっている。
【0028】図4は、本発明の第四の実施形態に係る端
子板カバーの平面図を示したものである。本実施形態に
係る端子板カバーにおいては、端子板カバーに形成され
た4つの貫通穴7が、Z字型の案内溝10で繋がれた構
成となっている。
【0029】図5は、本発明の第五の実施形態に係る端
子板カバーの平面図を示したものである。本実施形態に
係る端子板カバーにおいては、端子板カバーに形成され
た4つの貫通穴7が、ロ字型の案内溝10で繋がれた構
成となっている。
【0030】図6は、本発明の第六の実施形態に係る端
子板カバーの平面図を示したものである。本実施形態に
係る端子板カバーにおいては、端子板カバーに形成され
た4つの貫通穴7がロ字型の案内溝10で繋がれ、さら
に各対角の位置の貫通穴7が一字型の案内溝10で繋が
れた構成となっている。
【0031】以上の第二の実施形態から第六の実施形態
に係る端子板カバーにおいても、第一の実施形態と同様
に、ITC調整を行う場合においては、一つの貫通穴7
に調整棒を入れた後、案内溝10にしたがって調整棒を
沿わせていくだけで、他の貫通穴7の位置を探り当てる
ことができるので、調整棒の当たり位置および調整棒を
案内溝10上で移動させることにより、調整棒が、今ど
の位置にあるのかを推測することが可能となる。さら
に、案内溝10の形状が、十字型、一字型、Z字型また
はロ字型等の分かりやすい形であればあるほど、上記推
測は容易となる。したがって、CRT越しに偏向ヨーク
を覗きこむことなく、手探りの状態であっても、ITC
調整等の作業を容易に行うことができる。
【0032】図7は、本発明の第二の実施形態に係る端
子板カバーを例にとって、端子板カバーに形成されてい
る案内溝10の構造を示したものである。図7のA−A
断面を示す図は、案内溝10の長手方向の軸で切断した
場合の断面図であり、B−B断面を示す図は、案内溝1
0の長手方向の軸に垂直な方向で切断した場合の断面図
である。
【0033】図7のB−B断面を示す図から明らかなよ
うに、案内溝10の断面形状は、例えばU字形状である
ことが好ましい。しかしながら、本発明はこの形状に限
定されるものではなく、V字形状およびW字形状等でも
よく、その断面形状は特に何等かの形に制限されるもの
ではない。
【0034】図8は、本発明の他の実施形態に係る端子
板カバーを示したものであり、具体的には、第二の実施
形態に係る端子カバーを例にとって、案内溝10に何等
かの工夫を凝らした場合の実施形態を示したものであ
る。
【0035】図8(a)は、貫通穴7を繋ぐ案内溝10
の特定の位置(本実施形態においては案内溝10の交差
している位置)に、案内溝10よりも一段低い凹形状の
基準位置部8を設けた端子板カバーを示している。
【0036】本実施形態においては、このような基準位
置部8を設けたことにより、基準となる位置を把握する
ための目視の確認が不必要となる。したがって、ITC
調整の作業中における調整棒の位置等を確認することが
容易となるため、ITC調整に要する作業時間を短縮す
ることができる。
【0037】図8(b)は、貫通穴7を繋ぐ案内溝10
の特定の位置(本実施形態においては案内溝10の交差
している位置)に、案内溝10よりも一段低い凹形状で
あり、この凹形状の底部のほぼ中央に貫通孔を有する基
準位置部8を設けた端子板カバーを示している。
【0038】本実施形態においては、このような基準位
置部8を設けたことにより、基準となる位置を把握する
ための目視の確認が不必要となる。したがって、ITC
調整の作業中における調整棒の位置等を確認することが
容易となるため、ITC調整に要する作業時間を短縮す
ることができる。また、このような構成としたことによ
り、調整棒を直立して立たせておくことができ、一連の
調整作業の後、再び調整作業を行う時等に非常に有効で
ある。
【0039】図8(c)は、貫通穴7を繋ぐ案内溝10
がアーチ形状部9を有する端子板カバーを示している。
本実施形態においては、このような構成としたことによ
り、ITC調整の作業中における調整棒の移動が、より
スムーズになる。また、このような構成としたことによ
り、貫通穴7への導入がより正確になり、貫通穴7へ調
整棒を入れる時の不用な力を抑制することができ、可変
抵抗器や調整棒の破損を防ぐことができる。
【0040】また、本実施形態においては、アーチ形状
部9の適当な位置に基準位置部を設けてもよい。そうす
れば、ITC調整の作業中における調整棒の位置等を確
認することが容易となるため、ITC調整に要する作業
時間を短縮することができる。
【0041】なお、本実施形態においては、基準位置部
8を案内溝10の交差している位置に一つだけ設ける場
合について説明したが、本発明はこれに限定されるもの
ではなく、適宜適当な位置に二つ以上設けてもよい。
【0042】また、本実施形態においては、第二の実施
形態の端子板カバーに基準位置部8およびアーチ形状部
9を設けた場合について説明したが、本発明はこれに限
定されるものではなく、第一の実施形態および第三の実
施形態〜第六の実施形態に係る端子板カバーに、基準位
置部8およびアーチ形状部9を設けてもよい。
【0043】さらに、本実施形態においては、案内溝1
0よりも一段低い凹形状の基準位置部8を設けた場合に
ついて説明したが、本発明はこれに限定されるものでは
なく、例えば、案内溝10よりも一段高い凸形状の基準
位置部を設けてもよい。また、この基準位置部の高低お
よび形状は、特に制限されるものではなく、案内溝10
および貫通穴7との区別が可能であれば、適宜適当な高
低および形状とすることができる。
【0044】また、本発明の各実施形態においては、端
子板カバーに形成されている案内溝10が、直線状のも
のである場合について説明したが、本発明はこれに限定
されるものではなく、例えば、曲線状であってもよい。
【0045】なお、以上の各実施形態においては、本発
明に係る端子板カバーをカラー受像管装置に用いる場合
について説明したが、本発明はこれに限定されるもので
はなく、例えば、白黒受像装置、プリンター等の、プリ
ント基板が搭載されている電気機器に対して、本発明に
係る端子板カバーを用いてもよい。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
調整棒を完全に貫通穴から引き抜くことなく、貫通穴間
の調整棒のスムーズな移動ができるとともに、目視の確
認を必要としないで他の貫通穴の位置を確認し特定し
て、貫通穴同士の所在位置を容易に特定することができ
る端子板カバーおよびこの端子板カバーを有する偏向ヨ
ークを用いて構成されたカラー受像管装置を提供するこ
とができる。
【0047】具体的には、DYミスコンバーゼンス調整
中あるいはITC調整時において、調整棒を使って可変
抵抗器を調整する際に、端子板カバーの上をのぞき込む
ことなく、端子板カバーさえ手さぐりで探せれば、貫通
穴および案内溝路を伝うだけで可変抵抗器の位置を確認
でき、また、一度貫通穴に挿入してしまえば、目視確認
の必要もなく案内溝に沿って次の可変抵抗器の位置を探
りあてることができるため、ITC調整の作業時間の短
縮が可能となり、本発明が実施されない場合と比較し
て、ITC調整スピードが1.5倍以上早くなり、カラ
ー受像管製作工数コストも20%削減できる。
【0048】また、基準位置部を有することにより、基
準となる位置を目視の確認の必要なしに把握できるよう
になる。さらに、アーチ形状部を有することにより、貫
通穴と貫通穴との間、あるいは貫通穴と基準位置部との
間の、ITC調整の作業中における調整棒の移動が、よ
りスムーズとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態に係る端子カバーの平
面図
【図2】本発明の第二の実施形態に係る端子カバーの平
面図
【図3】本発明の第三の実施形態に係る端子カバーの平
面図
【図4】本発明の第四の実施形態に係る端子カバーの平
面図
【図5】本発明の第五の実施形態に係る端子カバーの平
面図
【図6】本発明の第六の実施形態に係る端子カバーの平
面図
【図7】本発明の第二の実施形態に係る端子カバーを例
にとって、端子カバーに形成されている案内溝の構造を
説明するための端子カバーの平面図および断面図
【図8】本発明の他の実施形態に係る端子板カバーの平
面図および断面図
【図9】カラー受像管装置の概略的な構成図
【図10】図9のカラー受像管装置を構成する偏向ヨー
クおよび偏向ヨークに搭載されたプリント基板の概略的
な構成図
【図11】従来技術に係る端子板カバーの平面図
【符号の説明】
1 インライン型電子銃 2 陰極線管 3 偏向ヨーク 4 プリント基板 5 端子板カバー 6 可変抵抗器の調整部 7 貫通穴 8 基準位置部 9 アーチ形状部 10 案内溝

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 調整可能な回路部品を有するプリント基
    板を覆っている端子板カバーにおいて、前記回路部品を
    調整する調整棒を挿入するための貫通穴が前記端子板カ
    バーに複数個形成されており、前記調整棒を完全に引き
    抜くことなく前記貫通穴間を移動させることができるよ
    うに、前記貫通穴が互いに前記端子板カバーに形成され
    た案内溝で繋がれていることを特徴とする端子板カバ
    ー。
  2. 【請求項2】 前記端子板カバーが絶縁性材料を用いて
    形成されている請求項1記載の端子板カバー。
  3. 【請求項3】 前記複数個の貫通穴が、十字型、一字
    型、Z字型もしくはロ字型、またはこれらの型を2つ以
    上組み合わせた形状の案内溝で繋がれている請求項1ま
    たは2記載の端子板カバー。
  4. 【請求項4】 前記複数個の貫通穴がロ字型の案内溝で
    繋がれており、各対角位置の貫通穴が一字型の案内溝で
    繋がれている請求項1または2記載の端子板カバー。
  5. 【請求項5】 前記案内溝に、調整棒の位置を把握する
    ことができる基準位置部が形成されている請求請1から
    4のいずれか1項に記載の端子板カバー。
  6. 【請求項6】 前記基準位置部が、前記案内溝よりも一
    段低い凹形状である請求項5記載の端子板カバー。
  7. 【請求項7】 前記基準位置部が、前記案内溝よりも一
    段高い凸形状である請求項5記載の端子板カバー。
  8. 【請求項8】 前記案内溝に、アーチ形状部が形成され
    ている請求項1から7のいずれか1項に記載の端子板カ
    バー。
  9. 【請求項9】 請求項1から8のいずれか1項に記載の
    端子板カバーを用いたことを特徴とする受像管装置。
  10. 【請求項10】 請求項1から8のいずれか1項に記載
    の端子板カバーを有するプリント基板を搭載した偏向ヨ
    ークを用いて構成されることを特徴とする受像管装置。
  11. 【請求項11】 電子銃をネック部の内側に有する陰極
    線管と、水平偏向磁界を発生させる水平偏向コイルと垂
    直偏向磁界を発生させる垂直偏向コイルとを有する偏向
    ヨークとを用いて構成される受像管装置において、ミス
    コンバーゼンスを補正するための補正回路が前記偏向ヨ
    ークに搭載されているプリント基板上に設けられ、前記
    補正回路が調整可能な回路部品を用いて構成され、前記
    プリント基板が端子板カバーで覆われており、前記補正
    回路の回路部品を調整する調整棒を挿入するための貫通
    穴が前記端子板カバーに複数個形成され、前記調整棒を
    完全に引き抜くことなく前記貫通穴間を移動させること
    ができるように、前記貫通穴が互いに前記端子板カバー
    に形成された案内溝で繋がれていることを特徴とする受
    像管装置。
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