JP2002322542A - 剥離強度に優れた高張力熱延鋼板およびその加工方法 - Google Patents

剥離強度に優れた高張力熱延鋼板およびその加工方法

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JP2002322542A
JP2002322542A JP2001333377A JP2001333377A JP2002322542A JP 2002322542 A JP2002322542 A JP 2002322542A JP 2001333377 A JP2001333377 A JP 2001333377A JP 2001333377 A JP2001333377 A JP 2001333377A JP 2002322542 A JP2002322542 A JP 2002322542A
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Takeshi Shiozaki
毅 塩崎
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Kunikazu Tomita
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Takanobu Saito
孝信 斉藤
Takashi Yamashita
敬士 山下
Hiroshi Masumoto
博司 益本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 十分な剥離強度を有し、部品形状での強度や
溶接継ぎ手部の母材の剥離強度が高い、剥離強度に優れ
た高張力熱延鋼板を提供すること。 【解決手段】 TiおよびNbの少なくとも一方ならび
にMoを含んだ炭化物が分散析出したフェライト組織を
主体とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、剥離強度に優れた
高張力熱延鋼板に関し、特に自動車等の輸送機に使用さ
れる部材や部品に適した490MPa以上の強度を有す
る剥離強度に優れた高張力熱延鋼板およびその加工方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車に代表される輸送機分野に
おいて、燃費向上を目的に車体の軽量化が検討されてい
る。従来は、車体の軽量化はその大部分の重量をしめる
ボディーに注目されて行われており、機能性を重視した
部品ではあまり軽量化が進んでいなかった。
【0003】しかしながら、ボディーに590MPa以
上の強度を持つ鋼板が用いられる場合も見受けられるよ
うになり、従来のボディー中心の軽量化も行きづまりを
見せつつあり、構造部材以外の機能を重視した部品にも
490MPa以上の高張力鋼板を用いた軽量化が検討さ
れるようになってきている。
【0004】自動車の機能性を重視した部品に高張力鋼
板を適用する場合、単純な板面に平行な引張応力状態以
外にも鋼板の板厚方向に応力がかかる場合がある。その
例として、図4に板にパイプを垂直に溶接した例を示
す。この継ぎ手は図4の(a),(b)に示すように、
パイプ断面を板面に垂直に配置し、抵抗溶接などでパイ
プと鋼板を溶接したものであるが、このような溶接継ぎ
手の健全性は一般に鋼板と溶接部品をそれぞれ反対方向
一直線で引張り、その破断強度や破断状態で評価され
る。従来の鋼を用いた場合、このような評価のもとでは
図4の(c)の模式図に示すように鋼板が板状に剥離
し、所望の強度が得られない。なお、その剥離領域Aの
写真を図5に示す。これは、従来、自動車部品にはC、
Mn、Siの固溶強化にTi、Nbの析出強化を複合し
た鋼板が用いられていたため、図6に示すようなバンド
組織が発達しており、バンド組織に沿って破壊が進展す
る結果、鋼板強度より予想される継ぎ手強度が得られな
かったためと考えられる。
【0005】このような剥離による破壊が起こらない鋼
板として、Cを従来よりも低減した鋼が有望であると考
えられる。しかし、以下に述べるようにC量を低減した
鋼板であっても従来技術では必ずしも十分な剥離強度が
得られていない。
【0006】特開平6−192924号公報にはSi添
加で炭化物生成を抑制したベイニティックフェライト単
相組織で高加工性鋼板を実現する方法が開示されてい
る。この技術は剥離強度を改善することを目的になされ
たものではないが、このようなベイニティックフェライ
ト組織は一見継ぎ手強度が良好なように見受けられる。
しかし、実際は剥離強度が低い。これは、ベイニティッ
クフェライトは熱延直後の圧延方向に展伸した旧オース
テナイト粒界より起こり旧オーステナイトの結晶方位に
従った結晶方位を持つことから、一見独立したように見
える結晶粒は旧オーステナイト粒方位に従って変態して
いるため、バンド状に方位がそろっており、亀裂がバン
ド状に並んだベイニティックフェライトに沿って進展し
てしまうからである。
【0007】特開平7−11382号公報にはアシキュ
ラーフェライト組織による高張力熱延鋼板が開示されて
いるが、アシキュラーフェライトもベイニティックフェ
ライトと同様に変態前の加工オーステナイトに起因する
結晶方向性を維持しているため、剥離強度は小さい。
【0008】特開平11−152544号公報にはフェ
ライトを主相とする熱延鋼板であって、平均のフェライ
ト粒径が2μm以下の超微細粒を有するものが開示され
ているが、結晶粒微細化を促進するために加工オーステ
ナイトからの変態を必須としている。変態後のフェライ
トは加工オーステナイトに起因した配向性をもち、その
配向に沿って亀裂が進展するため、剥離強度が小さい。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】したがって、以上のよ
うな従来技術では平板としての通常の引張強度は十分で
あるものの部品形状での強度や溶接継ぎ手部の母材の剥
離強度は低いのが現状である。
【0010】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
で、十分な剥離強度を有し、部品形状での強度や溶接継
ぎ手部の母材の剥離強度が高い、剥離強度に優れた高張
力熱延鋼板およびその加工方法を提供することを目的と
する。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するために鋭意研究を重ねた結果、従来は高張力鋼
板に不適当と考えられていたフェライトを主体とした組
織にTi、Nb、Moの微細炭化物または、それらの複
合炭化物を均一にフェライト粒内に配置することで、4
90MPa以上の強度を実現し、剥離強度を上げること
が可能であることを見い出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0012】すなわち、本発明は、TiおよびNbの少
なくとも一方ならびにMoを含んだ炭化物が分散析出し
たフェライト組織を主体とすることを特徴とする剥離強
度に優れた高張力熱延鋼板を提供するものである。本発
明の高張力熱延鋼板は、表面に溶融亜鉛系めっき皮膜を
有していてもよい。
【0013】また、本発明は、上記の高張力熱延鋼板か
らなる部材を準備する第1の工程と、前記部材にプレス
成形を施して所望の形状のプレス成形品に加工する第2
の工程とを有する高張力熱延鋼板の加工方法を提供する
ものである。この場合に、プレス成形品は、自動車用部
品、特に自動車用足回り部材であるのが好適である。
【0014】さらに、本発明は、上記のような高張力熱
延鋼板により製造された自動車用部品を提供するもので
ある。
【0015】こうして提供される自動車用部品等のプレ
ス成形品は、高い剥離強度を有する。
【0016】本発明の鋼板はTiおよびNbの少なくと
も一方ならびにMoを含んだ炭化物が分散析出したフェ
ライト組織を主体とするものであり、バンド組織やベイ
ニティックフェライトやアシキュラーフェライトのよう
に、圧延方向に扁平した変態前の加工オーステナイト粒
に影響されて一方向に結晶が配向することはない。その
結果、剥離強度を上昇させることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明では、TiおよびNbの少なくとも一方な
らびにMoを含んだ炭化物が分散析出したフェライト組
織を主体とする。
【0018】フェライト組織を主体としたのは、フェラ
イト以外の組織は変態前の加工オーステナイトに起因し
た方向性が著しいからである。すなわち、マルテンサイ
トとベイナイト(ベイニティックフェライト、アシキュ
ラーフェライトを含む)は変態前の加工オーステナイト
の結晶方向性をそのまま引き継ぎ、広い範囲にわたって
バンド状の結晶配向を持つ。板表面に垂直に溶接された
部材を板表面に垂直に引っ張ったときに亀裂がそのバン
ドに沿って進展するため、継ぎ手の強度は低い。パーラ
イト組織もやはりバンド状組織を呈することからパーラ
イトバンドに沿って亀裂が進展するため剥離強度は低下
してしまう。
【0019】ここで、フェライト組織を主体とすると
は、具体的には光学顕微鏡で観察したときに95%以上
の体積がフェライトである場合をいう。フェライト体積
率が98%以上で剥離強度上昇という本発明の効果が顕
著となるためその範囲がより好ましい。本発明において
は、少量のセメンタイトが含有されてもその効果は著し
くは変化しないが、セメンタイトの含有は体積分率で1
%未満が好ましく、0.5%以下がより好ましい。一般
にフェライトとは、ベイニティックフェライトやアシキ
ュラーフェライトを含むが、本発明でいうフェライトは
ポリゴナルフェライトでもベイニティックフェライトや
アシキュラーフェライトでもないフェライトであり、一
般にクアジポリゴナルフェライトと呼ばれるものであ
る。
【0020】本発明において、TiおよびNbの少なく
とも一方ならびにMoを含んだ炭化物を分散析出させる
のは、このような炭化物がフェライト地を強化し、従来
フェライト単相では強度を確保できなかった490MP
a以上の高張力鋼板を実現することができるからであ
り、本発明において、炭化物の微細均一配置は重要であ
る。
【0021】TiまたはNbの炭化物、またはその両者
を含んだ炭化物にMoが加わることで、従来よりも少な
い炭化物量で鋼の強度を上昇させることができる。その
結果、このような炭化物を分散析出させることにより5
90MPa以上、さらには780MPa以上の高強度の
鋼板とすることができる。
【0022】このように従来よりも少ない炭化物量で鋼
の強度を上昇させることができる理由は必ずしも明確で
はないが、Moにより炭化物性状が変化し、従来の析出
強化されたフェライトよりも転位がフェライト地中に多
量に蓄積できるようになるためと考えられる。
【0023】また、TiおよびNbの少なくとも一方な
らびにMoを含んだ炭化物により強化された鋼板では、
剥離強度が向上する。この理由も必ずしも明らかではな
いが、剥離強度は通常の引張試験で測定される強度とは
異なり、変形様式も異なることから、上記複合炭化物が
剥離破壊の変形様式における転位の運動を通常の引張の
場合よりも効率的に阻害するためであると考えられる。
【0024】なお、本発明のTiおよびNbの少なくと
も一方ならびにMoを含んだ炭化物が分散析出したフェ
ライト組織は、電子顕微鏡により把握することができ
る。本発明の炭化物の例を図1に示す。図1は、C:
0.045%、Si:0.2%、Mn:1.5%、S:
0.001%、P:0.010%、Ti:0.08%、
Mo:0.20%を含む鋼を、仕上げ温度880℃、巻
取温度650℃で製造した鋼板の透過型電子顕微鏡写真
である。この図に示すように、フェライトの全面に10
nm以下の微細な析出物が多数観察された。この析出物
のTiとMoとの比率は1:1であることが把握され、
このことから、この析出物がTiとMoとの複合炭化物
であること確認された。なお、図1で線状に現れている
のは転位である。剥離強度を上昇させるためには析出物
は微細な方がよい。析出物の平均粒径は10nm未満が
好ましいが、5nm未満がより好ましく、望ましくは3
nm以下である。
【0025】本発明は、上記組織さえ形成されればよ
く、その成分組成および製造方法は特に規定する必要は
ないが、上記組織を実現するための成分組成および製造
条件の好ましい範囲を以下に示す。
【0026】1.成分組成 C:CはTiおよびNbの少なくとも一方ならびにMo
を含んだ炭化物として固定され、鋼の強度を担うのに必
要な元素である。しかし、0.08%を超えて添加する
と粒界セメンタイトの生成で延性が劣化する。そのた
め、Cは0.08%以下が好ましい。一方490MPa
以上の強度を維持するためには0.02%以上であるこ
とが望ましい。
【0027】Si:Siは固溶強化元素として多用され
る。しかしながら、0.5%を超えて添加するとフェラ
イトからのC排出が促進されて、粒界に粗大なセメンタ
イトが析出し、剥離強度が低下しやすくなる。さらにS
iは赤スケールを生成し、表面性状を劣化させてしま
う。このため、Si量は0.5%以下が望ましく、さら
には0.2%以下が好ましい。
【0028】Mn:Mnも固溶強化元素として使用され
る。しかし、1.0%未満では延性を劣化させるパーラ
イトの生成が容易となり、また、2.0%を超えると、
硬質低延性の低温変態相が生成する。したがって、Mn
量は1.0〜2.0%が好ましい。
【0029】P:Pも固溶強化元素であるが、0.06
%を越えて添加されると、粒界への著しい偏析を招き、
延性が劣化する。よって0.06%以下が好ましい。
【0030】S:SはMnS、TiSとして固定され
る。したがってSは有効に働くMn、Ti量の低減につ
ながり、延性も低下することから、0.005%以下が
好ましい。
【0031】Al:鋼中Alは脱酸剤として使用され
る。しかし、0.1%を超える添加は鋼の延性低下を招
くことから、0.1%以下が好ましい。
【0032】N:Nは鋼中の不純物である。0.006
%を超えて含有した場合には、延性を低下させる粗大な
窒化物形成の原因となることから、0.006%以下が
好ましい。
【0033】Cr:Crは固溶強化元素として使用され
る。しかし、0.5%を超えると硬質低延性の低温変態
相が生成することから、0.5%以下が望ましく、さら
には0.25%以下が好ましい。
【0034】Mo:Moは本発明において重要な役割を
担う。Moによる炭化物改良効果を得るためには0.0
5%以上添加することが望ましい。一方0.5%を超え
ると低温変態相が生成しやすくなるとともにMo炭化物
量が激増することから0.5%以下が望ましく、さらに
は0.3%以下が好ましい。
【0035】Ti:Tiは鋼中固溶CをTiおよびMo
を含んだ炭化物として固定し、粒界へのセメンタイトの
析出を抑制するとともに、TiおよびMoを含んだ炭化
物の析出強化により鋼を高強度化する。高強度化のため
には0.03%以上添加することが望ましい。一方0.
1%を超える添加は過剰なフェライト変態点の上昇を招
き、組織が混粒化しやすくなることから0.1%以下が
好ましい。なお、鋼の強化能については、TiおよびM
oを含んだ炭化物のほうがNbおよびMoを含んだ炭化
物よりも高いことから、以下のNbおよびMoを含んだ
炭化物による強化よりもTiおよびMoを含んだ炭化物
による強化の方が望ましい。
【0036】Nb:Nbはスラブ加熱時の過剰なオース
テナイトの粗大化を防止し、組織の混粒化を抑制する。
またNbおよびMoを含んだ炭化物となって鋼を強化す
る。これらの効果を発揮するためには0.005%以上
添加することが好ましい。また、0.08%を超えて添
加すると、Nbを含む炭化物が粗大化してしまうことか
ら、0.08%以下が好ましい。
【0037】2.製造条件 仕上圧延温度:仕上圧延温度が880℃未満では、加工
オーステナイトから変態するフェライト量が増える。こ
のようなフェライトは圧延方向に配向しているため、鋼
板の剥離強度が低下する。よって、880℃以上の仕上
温度で圧延することが好ましい。
【0038】巻取温度:本発明の鋼板では、Tiおよび
Nbの少なくとも一方ならびにMoを含んだ炭化物が重
要な働きを示すことから、Moを含有させているが、M
oは強力な焼入元素であり、550℃未満の巻取ではベ
イナイトが生成しやすくなる。そのため、巻取温度は5
50℃以上が望ましい。また、巻取温度が700℃以上
になるとパーライト生成が容易となることから700℃
未満が好ましい。さらに、本発明の鋼板はTiおよびN
bの少なくとも一方ならびにMoを含んだ炭化物で粒界
セメンタイトの析出を抑制することから、巻取温度はこ
のような炭化物の析出しやすい570℃〜680℃がよ
り好ましい。
【0039】本発明の高張力熱延鋼板には、表面に溶融
亜鉛系めっき皮膜を形成し、溶融亜鉛系めっき鋼板とし
たものも含む。本発明の高張力熱延鋼板は良好な剥離強
度を有することから、表面に溶融亜鉛系めっき皮膜を形
成しても良好な剥離強度を維持することができる。ここ
で、溶融亜鉛系めっきとは、亜鉛および亜鉛を主体とし
た溶融めっきであり、亜鉛の他にAl、Cr等の合金元
素を含んだものを含む。このような溶融亜鉛系めっきを
施した本発明の高張力熱延鋼板は、めっきままでもめっ
き後合金化処理を行ってもかまわない。めっき前焼鈍温
度については、450℃未満ではめっきがつかず、75
0℃超えでは強度低下が生じやすい。そのため、焼鈍温
度は450℃以上、750℃以下が好ましい。
【0040】なお、本発明の熱延鋼板は、黒皮ままでも
酸洗材でもその特性に差違はない。調質圧延についても
通常行われているものであれば特に規定はない。また、
上記溶融亜鉛めっきは酸洗後でも黒皮ままでも問題はな
い。亜鉛めっきについては電気めっきも可能である。化
成処理についても特に問題はない。鋳造後直ちにもしく
は補熱を目的とした加熱を施した後にそのまま熱間圧延
を行う直送圧延を行っても本発明の効果に影響はない。
さらに、粗圧延後に仕上圧延前で、圧延材を加熱して
も、粗圧延後、圧延材を接合して行う連続圧延を行って
も、さらには圧延材の加熱と連続圧延を同時に行っても
本発明の効果は損なわれない。
【0041】本発明の熱延鋼板は、剥離強度に優れてい
るのでこれをプレス成形した場合、その特質が活かさ
れ、剥離強度が優れていることが要求される自動車用部
材、例えばエアバックインフレーター等のプレス成形品
を実現することができる。以下に具体的に、本発明に係
る熱延鋼板の加工方法、換言すればプレス成形品の製造
方法について説明する。
【0042】図2は、本発明に係る熱延鋼板の加工方法
の作業フローの一例を示すフローチャートである。この
作業フローは、通常、本発明に係る鋼板を製造すること
またはその製造された鋼板を例えばコイルにして目的場
所に搬送することを前工程としており、まず、本発明に
係る熱延鋼板を準備することから始まる(S0、S
1)。この鋼板に対してプレス加工を施す前に、鋼板に
対して前処理的な加工を施すこともあれば(S2)、裁
断機により所定の寸法や形状に加工することもある(S
3)。前者のS2の工程では、例えば鋼板の幅方向の所
定箇所に切り込みや穿孔を行い、引き続くプレス加工を
終えた段階またはそのプレス加工の過程で、所定の寸法
および形状のプレス成形品または被プレス加工部材とし
て切り離すことができるようにしておく。後者のS3の
工程では、最終的なプレス成形品の寸法、形状等を予め
考慮して、所定の寸法および形状の鋼板部材に加工(し
たがって裁断)するようにしておく。その後、S2およ
びS3の工程を経由した部材には、プレス加工が施さ
れ、最終的に目的とする寸法・形状の所望のプレス成形
品が製造される(S4)。このプレス加工は、通常は多
段階で行われ、3段階以上7段階以下であることが多
い。
【0043】S4の工程は、S2およびS3の工程を経
由した部材に対してさらに所定の寸法や形状に裁断する
工程を含む場合もある。この場合の「裁断」という作業
は、例えば、少なくともプレス加工の過程で、S2およ
びS3の工程を経由した部材の端部のような最終的なプ
レス成形品には不要部分を切り離す作業であっても構わ
ないし、また、S2の工程で設けられた鋼板の幅方向の
切り込みや穿孔に沿って被プレス加工部材を切り離す作
業であっても構わない。
【0044】なお、図2中、N1ないしN3は、鋼板、
部材、プレス成形品を、機械的にあるいは作業員による
搬送作業である場合がある。
【0045】こうして製造されるプレス成形品は、必要
に応じて次工程に送られる。次工程としては、例えば、
プレス成形品にさらに機械加工を施し、寸法や形状を調
整する工程、プレス成形品を所定場所に搬送し、格納す
る工程、プレス成形品に表面処理を施す工程、プレス成
形品を用いて自動車のような目的物を組み立てる組立工
程がある。
【0046】図3は、図2に示した作業を実際に行う装
置と鋼板、部材、プレス成形品の流れとの関係を示すブ
ロック図である。この図においては、本発明に係る熱延
鋼板はコイル状で準備されており、プレス加工機により
プレス成形品が製造される。プレス加工機は多段プレス
を行う機種のものであるが、本件発明はこれに限定され
ない。
【0047】プレス加工機の前段に、裁断機その他の前
処理機械を設置する場合(図3の(a))もあれば、設
置しない場合(図3の(b))もある。裁断機が設置さ
れる場合には、コイルから供給される長尺の本発明に係
る鋼板から、必要な寸法又は形状の部材を裁断し、この
部材がプレス加工機においてプレス加工され、所定のプ
レス成形品となる。鋼板の幅方向に切り欠きや穿孔を施
す前処理機械が設置される場合には、プレス加工機にお
いてその切り欠きや穿孔に沿って裁断が行われても構わ
ない。前処理機械を設置しない場合には、プレス加工機
において鋼板がプレス加工される過程で、裁断が行わ
れ、最終的に所定の寸法、形状を有するプレス成形品が
製造される。なお、図3における「裁断」の意味は、図
2における裁断と同じである。
【0048】こうして製造されるプレス成形品は、その
原材料として剥離強度に優れている本発明に係る鋼板を
使用しているので、溶接に供される自動車用部材に特に
有用である。
【0049】
【実施例】(実施例1)表1に示す成分組成の鋼を溶製
し、880℃以上で熱間圧延を終了し、表1に示す巻取
温度で巻取り、板厚約3.2mmtの鋼板を作製した。
得られた鋼板について、組織観察を行い、鋼板の組織を
同定した。また、電子顕微鏡を用いて炭化物の析出状態
を観察し、析出物の平均粒径を求めた。さらに得られた
鋼板からJIS5号試験片を採取し、引張強度(TS)
を測定した。
【0050】次に、鋼板に外径20mmのパイプを抵抗
溶接した。溶接姿勢はパイプの軸に垂直にパイプを切断
し、切断面を鋼板の表面に当てた形状とした。抵抗溶接
を選択したのは、熱影響部が極めて小さいためである。
溶接継ぎ手部の母材の剥離強度を測定するため、パイプ
の軸に平行にパイプと鋼板を逆方向に引張り、そのとき
の継ぎ手の最高強度を測定した。
【0051】これらの結果を表1に示す。No.1〜6
はNb、Cr量を変化させ、巻取温度でTSを調整した
ものである。No.1〜3ではフェライト組織であり、
かつNo.1,2はTi,NbおよびMoを含む微細な
炭化物が、No.3はTiおよびMoを含む微細な炭化
物が分散析出しており、いずれも良好な剥離強度を示し
た。しかし、Moが添加されていないNo.4ではフェ
ライト組織であるにもかかわらず、Moが添加されてい
ないことからMoを含む微細な炭化物が形成されず、剥
離強度が低かった。さらに組織がベイナイトであるN
o.5、ベイニティックフェライトであるNo.6では
剥離強度は著しく低く、破断形態もバンド状組織に沿っ
たものとなっていた。すなわち、No.1〜6はいずれ
もTSは780MPa以上のほぼ同等の強度レベルでは
あるが、比較例であるNo.4〜6は剥離強さが50k
N未満(45kN程度)であり、実用上十分な剥離強度
を有していない。これに対して、本発明例であるNo.
1〜3は60kN以上の極めて良好な剥離強度を有して
いることがわかる。
【0052】No.7〜11はCr、Mo量を変化させ
たもので、No.7はC量で、No.8〜11は巻取温
度でTSを調整した。Moが添加されず、組織がフェラ
イト+パーライトとなったNo.7ではTSは780M
Pa以上であるにもかかわらず、剥離強度が45kN程
度と低かった。No.8〜10では組織がフェライト主
体であり、TiおよびNbの少なくとも一方ならびにM
oを含んだ微細な炭化物が分散析出していたことから、
TSは780MPa以上であり、かつ60kN以上の極
めて良好な剥離強度を示した。No.11はMoが添加
されず、パーライトが生成しており、亀裂がパーライト
に沿って進展して剥離強度も40kN程度と低い値とな
った。
【0053】No.12〜16については、No.12
はフェライトにマルテンサイトが約10%含まれた組織
であるが、層状に配列したフェライト−マルテンサイト
に沿って亀裂が進展しており、剥離強度も低かった。組
織がフェライトであり、TiおよびNbの少なくとも一
方ならびにMoを含んだ微細な炭化物が分散析出したN
o.13,14では剥離強度が高かった。Moが添加さ
れていないNo.15ではフェライト組織であるにもか
かわらず、Moが添加されていないことからMoを含む
微細な炭化物が形成されず、剥離強度が低かった。組織
がアシキュラーフェライトであるNo.16はアシキュ
ラーフェライトに沿って亀裂が進展し剥離強度は低かっ
た。すなわち、No.12〜16はいずれもTSは59
0MPa以上のほぼ同等の強度レベルではあるが、比較
例であるNo.12,15,16は剥離強さが45kN
未満(40kN程度)であり、実用上十分な剥離強度を
有していない。これに対して、本発明例であるNo.1
3,14は55kN以上の極めて良好な剥離強度を有し
ていることがわかる。
【0054】本実施例において、本発明例は全て鋼板の
板厚方向をまっすぐ貫通するように母材部で破断してい
るのに対し、比較例では全て図4の(c)および図5に
示すように母材部ではあるが鋼板の板厚内で板面に平行
に亀裂が進展して破壊していた。
【0055】
【表1】
【0056】(実施例2)表2に示す鋼を1250℃に
加熱後、仕上げ温度890℃、巻取温度610℃で熱間
圧延を行い、板厚約2mmの鋼板を作製した。それら鋼
板を酸洗後、合金化溶融亜鉛めっきした。得られた鋼板
について、組織観察を行い、鋼板の組織を同定した。ま
た、電子顕微鏡を用いて炭化物の析出状態を観察し、析
出物の平均粒径を求めた。さらに得られた鋼板からJI
S5号試験片を採取し、引張強度(TS)を測定した。
次に、実施例1と同様にして剥離強度を測定した。その
結果を表2に併記する。
【0057】表2に示すように、いずれもTSは780
MPa以上であったが、鋼組成および組織が本発明の範
囲であるNo.17は、溶融亜鉛系めっきを行っても剥
離強度が60kN以上と優れているのに対し、比較例の
No.18は剥離強度が同じ強度レベルでも剥離強度は
No.17よりも低かった。
【0058】
【表2】
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
十分な剥離強度を有し、部品形状での強度や溶接継ぎ手
部の母材の剥離強度を高くすることができる、剥離強度
に優れた高張力熱延鋼板を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る高張力熱延鋼板の金属組織を示す
透過型電子顕微鏡写真。
【図2】本発明に係る熱延鋼板の加工方法の作業フロー
の一例を示すフローチャート。
【図3】図2に示した作業を実際に行う装置と鋼板、部
材、プレス成形品の流れとの関係を示すブロック図。
【図4】板にパイプを垂直に溶接した状態およびその破
壊状態を示す模式図。
【図5】図4の破壊状態を示す写真。
【図6】鋼板のバンド組織を示す光学顕微鏡写真。
フロントページの続き (72)発明者 山本 徹夫 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 前田 英司 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 冨田 邦和 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 斉藤 孝信 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 山下 敬士 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 益本 博司 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 TiおよびNbの少なくとも一方ならび
    にMoを含んだ炭化物が分散析出したフェライト組織を
    主体とすることを特徴とする剥離強度に優れた高張力熱
    延鋼板。
  2. 【請求項2】 表面に溶融亜鉛系めっき皮膜を有するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の剥離強度に優れた高張
    力熱延鋼板。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の高張力
    熱延鋼板からなる部材を準備する第1の工程と、前記部
    材にプレス成形を施して所望の形状のプレス成形品に加
    工する第2の工程とを有する高張力熱延鋼板の加工方
    法。
  4. 【請求項4】 前記プレス成形品は、自動車用部品であ
    る請求項3に記載の高張力熱延鋼板の加工方法。
  5. 【請求項5】 請求項1または請求項2に記載の鋼板に
    より製造された自動車用部品。
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