JP2002322519A - 窒化アルミニウムの処理方法、および窒化アルミニウムの処理装置等 - Google Patents

窒化アルミニウムの処理方法、および窒化アルミニウムの処理装置等

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Koichi Fujie
藤江幸一
Hiroyuki Daimon
大門裕之
Masaya Urano
浦野真弥
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  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルミドロス残灰を処理してアルミニウムの
再生を効率的に行うために提供可能な窒化アルミニウム
の処理方法、およびそのために利用可能な処理装置を提
供すること。 【解決手段】 処理装置1には、加熱手段としてのソル
トバス2と、このバス2中に浸漬された反応槽3とが設
けられている。反応槽3は、ステンレスによって略円筒
状に形成されており、上下に取り付けられた蓋体4、5
によって、内部空間を密閉状態とすることができる。反
応槽3の内部に、アルミドロス残灰と水分とを混在させ
た状態で、100℃以上の温度に加熱することにより、
アルミドロス残灰中の窒化アルミニウムを速やかにアン
モニアに転化することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、窒化アルミニウム
の処理方法、および窒化アルミニウムの処理装置に関す
るものであり、特に、窒化アルミニウムを含有するアル
ミドロス残灰の再生処理方法、および、そのために使用
可能なアルミドロス残灰の処理装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来技術】アルミニウムの溶融時に発生するアルミド
ロス残灰中には、相当量のアルミニウムが含まれてい
る。このため、業界では、アルミドロス残灰を処理する
ことにより、アルミニウムを金属として取り出し、再使
用している。そのような再生処理方法としては、たとえ
ば浸水法や溶融炉融解法などが知られている。このう
ち、浸水法は、アルミドロス残灰に対して、数倍量(1
倍量〜3倍量)の水を加えて、95℃で約24時間処理
するという方法であり、簡便に実施することができる。
また、溶融炉融解法は、専用の溶融炉を使用してアルミ
ドロス残灰を高温容器内で再加熱する方法であり、浸水
法よりもアルミニウムの回収率は向上する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、浸水法で
は、アンモニアなどの悪臭ガスや可燃ガスが環境に放出
されてしまう、および処理時間がかかる割にアルミニウ
ムの回収率が悪い(アルミドロス残灰に含有される窒化
アルミニウムの約60%)という問題がある。また、溶
解炉融解法は、アルミニウム含有率が低いアルミドロス
残灰に対しては大量処理を行わなければ有効でないた
め、集中処理あるいは大規模施設でなければ実施しにく
いという問題がある。本発明は、上記の課題に鑑みてな
されたものであり、その目的は、アルミドロス残灰を処
理してアルミニウムの再生を効率的に行うために提供可
能な窒化アルミニウムの処理方法、およびそのために利
用可能な処理装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段、発明の作用および、発明
の効果】上記の課題を解決するための第1の発明は、窒
化アルミニウムの処理方法であって、次の(A)〜
(C)の工程、すなわち、(A)窒化アルミニウムと水
分とを混在させて混在物とする工程、(B)前記混在物
を加熱処理する工程、(C)前記混在物から発生したア
ンモニアガスのほぼ全部を水分中に溶解させる工程を含
むことを特徴とする。また、アルミドロス残灰の処理方
法としては、次の(D)〜(F)の工程、すなわち、
(D)アルミドロス残灰と水分とを混在させて混在物と
する工程、(E)前記混在物を加熱処理する工程、
(F)前記混在物から発生したアンモニアガスのほぼ全
部を水分中に溶解させる工程を含むことを特徴とする。
水分と窒化アルミニウム(又はアルミドロス残灰)との
重量比率(なお、本明細書中においては、水分重量/窒
化アルミニウム重量(又はアルミドロス残灰重量)の値
を「加水比」ということがある。)は、約3:1以上
(加水比約3以上)であり、好ましくは約5:1以上
(加水比約5以上)、より好ましくは約10:1以上
(加水比約10以上)、更により好ましくは約30:1
以上(加水比約30以上)、最も好ましくは約50:1
以上(加水比約50以上)である。溶解炉融解法とは異
なり、本発明では、アルミニウム含有率が低いアルミド
ロス残灰に対しても効率的な処理を行うことができるの
で、加水比を上昇させてもよい。ただし、水分含量が余
りにも高い場合には、大量の廃水処理を行わなければな
らなくなるので、実用的にはアルミドロス残灰の重量に
対して、水分重量を約200程度に止めておくことが好
ましいが、もちろん本発明の技術的範囲を制限するもの
ではない。
【0005】「水分」とは、固体の水(氷)、液体の
水、または水蒸気として窒化アルミニウム(又はアルミ
ドロス残灰)と混在させることを含む意味である。ま
た、加熱処理時には、高温高圧水とすることが好まし
く、更に超臨界水とすることが好ましい。「加熱処理」
とは、窒化アルミニウムと水分とを反応させて、水酸化
アルミニウムとアンモニアとに変化させるために必要な
処理のことを意味している。この加熱処理によって、ほ
ぼ全部のアンモニアガスは大気に流出することなく水分
中に溶解する。「ほぼ全部」とは、アンモニアガスを意
図的に逃がすという事態を発生させることなく、水分中
にアンモニアガスを溶解させるという意味である。窒化
アルミニウム(又はアルミドロス残灰)と水分とを密閉
状態とした場合であっても、その密閉空間内にアンモニ
アガスが生じた場合には、気相と液相との間の平衡によ
り、気相中にアンモニアガスが存在し得ることから、必
ずしもアンモニアガスの全てを溶解させることは不可能
だからである。第1の発明によれば、窒化アルミニウム
(又はアルミドロス残灰)を水と反応させたときに発生
するアンモニアガスが外気に放出される事態を防止でき
る。
【0006】第2の発明は、第1の発明において、前記
(B)の工程においては、窒化アルミニウムと水分とを
密閉状態としておくことを特徴とする。また、前記
(E)の工程においては、アルミドロス残灰と水分とを
密閉状態としておくことを特徴とする。「密閉状態」と
は、窒化アルミニウム(又はアルミドロス残灰)と水分
とが存在する空間を外気から区画して密閉空間としてお
き、互いに気体の出入りが無い(あるいは、実質的にほ
とんど無い)状態としておくことを意味する。このよう
にしておけば、加熱反応中に発生したアンモニアガスが
外気に流出することが、より良好に規制できる。また、
加熱条件によっては、窒化アルミニウム(又はアルミド
ロス残灰)と水分とは、大気中の水の沸点である100
℃よりも上昇し得る。このように100℃以上の高温と
なった場合には、窒化アルミニウム(又はアルミドロス
残灰)からアンモニアガスが抜け出る速度が速くなるの
で、処理時間を短くすることができる。ここで、加熱処
理によって、温度を100℃以上に上げない場合であっ
ても、ほぼ全部のアンモニアガスは大気に流出すること
なく水分中に溶解する。しかしながら、高温にすればす
るだけ、処理時間が短くて済む。このため、加熱処理に
よって達せられる温度は、好ましくは100℃〜500
℃、より好ましくは130℃〜500℃、さらに好まし
くは150℃〜500℃、さらに好ましくは200℃〜
500℃、さらに好ましくは250℃〜500℃、最も
好ましくは300℃〜500℃である。第2の発明によ
れば、加熱温度を100℃以上とすることにより、窒化
アルミニウム(又はアルミドロス残灰)の反応速度を上
げられるので処理時間を短縮できる。また、窒化アルミ
ニウム(又はアルミドロス残灰)と水分とは、密閉状態
とされているので、発生したアンモニアガスが大気に排
気される事態をより高度に回避できる。
【0007】第3の発明は、第2の発明において、前記
(B)の工程においては、窒化アルミニウムと水分とを
100℃〜500℃の範囲において加熱処理することを
特徴とする。また、前記(E)の工程においては、アル
ミドロス残灰と水分とを100℃〜500℃の範囲にお
いて加熱処理することを特徴とする。第4の発明は、窒
化アルミニウムの処理装置であって、窒化アルミニウム
と水分とを密閉状態で混在させることが可能な反応槽
と、この反応槽の内容物を加熱可能な加熱手段とが設け
られていることを特徴とする。また、アルミドロス残灰
の処理装置としては、アルミドロス残灰と水分とを密閉
状態で混在させることが可能な反応槽と、この反応槽の
内容物を加熱可能な加熱手段とが設けられていることを
特徴とする。「加熱手段」とは、反応槽の内容物の温度
を上昇させることにより、窒化アルミニウム(又はアル
ミドロス残灰)と水分との化学反応を進行させるための
手段のことを意味しており、例えば、エネルギー源とし
ては、炎そのもの、電気・光・化学エネルギー等から発
生させた熱エネルギーなどを利用できる。このため、加
熱手段としては、例えば、バーナー、電気炉、超音波、
電波、オイルバス、ソルトバス、温水浴、水蒸気、もし
くは蒸気などを含む。第4の発明によれば、反応槽の内
部に窒化アルミニウム(又はアルミドロス残灰)と水分
とを混在させておき、加熱手段により反応槽の内部温度
を上げると、窒化アルミニウムは水酸化アルミニウムと
アンモニアガスに変化する。このとき、ほぼ全部のアン
モニアガスは、反応槽から外部に漏れ出さず、水分中に
溶解するので、悪臭の発生を防ぐことができる。
【0008】第5の発明は、第4の発明において、前記
加熱手段がソルトバスまたはオイルバスのうちのいずれ
か一方であることを特徴とする。第5の発明によれば、
加熱手段がソルトバスまたはオイルバスであるため、反
応槽全体をバス中に浸漬した状態で加熱する。このた
め、温度管理が容易となり、反応のコントロールを行い
やすい。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本発明の一実施形態につい
て、図面を参照しつつ詳細に説明するが、本発明の技術
的範囲は、下記の実施形態によって限定されるものでは
なく、その要旨を変更することなく、様々に改変して実
施することができる。また、本発明の技術的範囲は、均
等の範囲にまで及ぶものである。 <処理装置の構成>図1には、本実施形態の処理装置1
の概要を示した。処理装置1には、加熱手段としてのソ
ルトバスまたはオイルバス2(以下、単に「バス2」と
いう。)、このバス2中に浸漬された反応槽3とが設け
られている。反応槽3は、ステンレス(SUS316)
によって略円筒状に形成されており、上下に取り付けら
れた蓋体4、5によって、内部空間を密閉状態とするこ
とができる。反応槽3の内部空間(容積は約9ml)に
は、窒化アルミニウム又はアルミドロス残灰(以下、
「窒化アルミニウム等」という。)と水分とを混在させ
ることができる。また、バス2の内部には、回転翼6が
設けられており、この回転翼6を回転させるモータ7に
よって、バス2内の液体を混合して均一な温度とするこ
とができる。なお、バス2には、電熱部と温度計とコン
ピュータとが設けられており(図示せず)、バス2の温
度が所定の範囲内にあるように制御することができる。
このバス2では、約150℃〜約500℃の範囲内で温
度制御することが可能となっている。
【0010】上部蓋体4の中央には、細い管体8の一端
部分が取り付けられている。この管体8の他端(上端部
分)には、制御部9が設けられている。この制御部9に
は、高圧ポンプ10と圧力計11とが設けられている。
上記の処理装置1において、反応槽3の温度を制御する
には、バス2の温度を制御することにより行った。ま
た、反応槽3の圧力を制御するには、反応槽3に添加す
る水分量および、高圧ポンプ10の操作することにより
行った。
【0011】窒化アルミニウム等の加熱処理を行うに
は、まず反応槽3の内部に、所定量の窒化アルミニウム
等と水分とを封入しておく。一方、バス2の内部を予め
所定の温度に加熱しておく。その加熱されたバス2内に
反応槽3を浸漬することにより、加熱処理を開始した。
図2には、予めバス2を所定の温度(100℃、150
℃、200℃、250℃、および300℃)としてお
き、反応槽3を浸漬した(加熱処理を開始した)後の反
応槽3の温度変化を示した。図より明らかなように、い
ずれの温度においても、加熱処理を開始したときから短
時間のうちに(約1分〜約3分)、反応槽3は所定の温
度に昇温されることが分かった。
【0012】なお、以下の各実施例において、アルミニ
ウム(Al)、窒化アルミニウム(AlN)、酸化アルミニ
ウム(Al2O3)、およびAlO(OH)の含量は、元素分析、X
線解析装置、TN計(全窒素分析計)またはイオンクロ
マトグラフィを用いて測定した。
【0013】<実施例1>反応温度を100℃、150
℃、200℃、250℃、および300℃としたとき
に、窒化アルミニウムがアンモニアに転化する割合(転
化率)と加熱処理時間との関係を調べた。窒化アルミニ
ウムの重量に対して50重量の水を反応槽内に添加して
混合し(加水比50)、所定の温度において加熱処理を
行い、反応開始時間からの転化率を測定した。
【0014】結果を図3に示した。なお、従来の浸水法
(95℃で約24時間、加熱処理)によって、同様の処
理を行った場合には、約60%の転化率であった。図か
ら明らかなように、いずれの処理温度においても、窒化
アルミニウムは速やかにアンモニアに転化した。浸水法
の転化率(約60%)に達するまでの処理時間は、10
0℃において約50分間、150℃〜300℃において
10分間以内であった。また、250℃または300℃
の温度では、約5分間の処理時間で90%以上の転化率
であった。なお、発生したアンモニアガスは、ほぼ全部
が、反応槽中の水分中に溶解した。
【0015】また、70%〜90%の転化率を得るため
に必要な反応温度と処理時間とを図4に示した。図よ
り、70%の転化率を得るには、100℃では約120
分間、150℃では約20分間、200℃以上では5分
間以下であった。また、80%の転化率を得るには、1
50℃では約60分間、200℃では約10分間、25
0℃以上では5分間以下であった。また、90%の転化
率を得るには、150℃では約120分間、200℃で
は約10分間、250℃以上では5分間以下であった。
【0016】<実施例2>圧力を0.5MPa、10MPa、
20MPa、および30MPaとしたときの窒化アルミニウム
の転化率を調べた。窒化アルミニウムの重量に対して5
0重量の水を反応槽内に添加して混合し(加水比5
0)、250℃において、10分間の加熱処理を行い、
窒化アルミニウムの転化率を測定した。結果を図5に示
した。その結果、5Mpa〜30MPaのいずれにおいても、
約90%以上の転化率であった。これにより、圧力は転
化率に対して大きな影響を与えないことが分かった。
【0017】<実施例3>加水比を5、10、25、お
よび50としたときの窒化アルミニウムの転化率を調べ
た。窒化アルミニウムの重量に対して所定の重量の水を
反応槽内に添加して混合し、250℃において、10分
間または30分間の加熱処理を行い、窒化アルミニウム
の転化率を測定した。結果を図6に示した。その結果、
加水比5では、10分間で72.5%、30分間で9
4.2%の転化率が、加水比10では、10分間で8
9.4%、30分間で101.7%の転化率が、加水比
25では、10分間で91.1%、30分間で91.0
%の転化率が、加水比50では、10分間で92.5
%、30分間で97.2%の転化率がそれぞれ確認され
た。このように、加水比10〜50では、10分間また
は30分間のいずれにおいても、約90%以上の転化率
となった。また、加水比5においても、30分間の反応
時間で90%以上の転化率が確認された。
【0018】<実施例4>反応温度を150℃、300
℃、および400℃としたときの窒化アルミニウム反応
後の固形物の組成を調べた。窒化アルミニウムと加水比
50の水を反応槽内に添加して混合し、所定の温度にお
いて、30分間の加熱処理を行った後に、固形物の分析
を行った。結果を表1、図7および図8に示した。
【0019】
【表1】
【0020】その結果、反応前に100%の窒化アルミ
ニウムであったものが、150℃における反応後には、
AlO(OH)が62%、窒化アルミニウムが38%となっ
た。また、300℃における反応後には、ほぼ100%
がAlO(OH)に転化された。また、400℃における反応
後には、AlO(OH)が95%、酸化アルミニウムが4%、
窒化アルミニウムが1%であった。また、各温度におけ
る重量変化率を定量したところ、図8に示すように、処
理前(100%)に比べて、155℃では約130%、
300℃では約145%、400℃では約140%であ
った。
【0021】<実施例5>次に、アルミドロス残灰を4
00℃で反応させた後の固形物の組成を調べた。アルミ
ドロス残灰と加水比50の水を反応槽内に添加して混合
し、400℃において、30分間の加熱処理を行った後
に、固形物の分析を行った。結果を表2、図9および図
10に示した。なお、アルミドロス残灰は、表中にて、
ドロス残灰と記述した。
【0022】
【表2】
【0023】加熱処理前のアルミドロス残灰中のアルミ
ニウム化合物の組成は、アルミニウムが48%、窒化ア
ルミニウムが33%、および酸化アルミニウムが19%
であった。また、加熱処理後には、アルミニウムが45
%、AlO(OH)が30%、および酸化アルミニウムが26
%であり、窒化アルミニウムは検出されなかった。ま
た、重量変化率を定量したところ、図10に示すよう
に、処理前(100%)に比べて、約120%であっ
た。
【0024】
【実施例の効果】このように上記の実施例によれば、反
応槽内に窒化アルミニウムまたはアルミドロス残灰と水
分とを添加して混合し、加熱処理を行うことにより、速
やかに窒化アルミニウムを転化することができることが
分かった。この処理装置によれば、アルミドロス残灰を
処理して、効率的にアルミニウムの再生を行うことが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態における窒化アルミニウムの処理
装置の概要を示す側断面図である。
【図2】 加熱処理時間(X軸)と反応槽の温度(Y
軸)との関係を示すグラフである。
【図3】 反応槽の温度を100℃〜300℃で変えた
際における、加熱処理時間(X軸)と窒化アルミニウム
がアンモニアに転化する転化率(Y軸)との関係を調べ
たグラフである。
【図4】 温度(X軸)と所定の転化率(70%、80
%および90%)を達成するまでに必要な加熱処理時間
(Y軸)との関係を示すグラフである。
【図5】 温度250℃、加熱処理時間10分間、加水
比50の条件において、反応槽内の圧力(X軸)と転化
率(Y軸)との関係を示すグラフである。
【図6】 温度250℃において、加水比(X軸)を変
えたときの転化率(Y軸)の変化を示すグラフである。
【図7】 加水比50、加熱処理時間30分間の条件に
おいて、温度(X軸)と反応後の窒化アルミニウムの組
成(Y軸)との関係を示すグラフである。
【図8】 窒化アルミニウムを加熱処理した後の各成分
の重量変化率を示すグラフである。
【図9】 加水比50、加熱処理時間30分間、温度4
00℃の条件において、アルミドロス残灰を加熱処理し
たときの反応前と反応後の組成の相違を示すグラフであ
る。
【図10】 アルミドロス残灰を加熱処理した後の各成
分の重量変化率を示すグラフである。
【符号の説明】
1…処理装置、2…バス(加熱手段)、3…反応槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C22B 7/04 B09B 3/00 ZAB Fターム(参考) 4D004 AA44 BA05 CA22 CA34 CA39 CA47 CA48 CB04 CB31 CC03 DA02 DA03 DA06 DA07 DA10 4G076 AA10 AB01 AB28 BA24 BD02 4K001 AA02 BA13 CA06 DB07 DB14

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の(A)〜(C)の工程、すなわち、
    (A)窒化アルミニウムと水分とを混在させて混在物と
    する工程、(B)前記混在物を加熱処理する工程、
    (C)前記混在物から発生したアンモニアガスのほぼ全
    部を水分中に溶解させる工程を含むことを特徴とする窒
    化アルミニウムの処理方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記(B)の工程に
    おいては、窒化アルミニウムと水分とを密閉状態として
    おくことを特徴とする窒化アルミニウムの処理方法。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記(B)の工程に
    おいては、窒化アルミニウムと水分とを100℃〜50
    0℃の範囲において加熱処理することを特徴とする窒化
    アルミニウムの処理方法。
  4. 【請求項4】 窒化アルミニウムと水分とを密閉状態で
    混在させることが可能な反応槽と、この反応槽の内容物
    を加熱可能な加熱手段とが設けられていることを特徴と
    する窒化アルミニウムの処理装置。
  5. 【請求項5】 前記加熱手段がソルトバスまたはオイル
    バスのうちのいずれか一方であることを特徴とする請求
    項4に記載の窒化アルミニウムの処理装置。
  6. 【請求項6】 次の(D)〜(F)の工程、すなわち、
    (D)アルミドロス残灰と水分とを混在させて混在物と
    する工程、(E)前記混在物を加熱処理する工程、
    (F)前記混在物から発生したアンモニアガスのほぼ全
    部を水分中に溶解させる工程を含むことを特徴とするア
    ルミドロス残灰の処理方法。
  7. 【請求項7】 請求項6において、前記(E)の工程に
    おいては、アルミドロス残灰と水分とを密閉状態として
    おくことを特徴とするアルミドロス残灰の処理方法。
  8. 【請求項8】 請求項7において、前記(E)の工程に
    おいては、アルミドロス残灰と水分とを100℃〜50
    0℃の範囲において加熱処理することを特徴とするアル
    ミドロス残灰の処理方法。
  9. 【請求項9】 アルミドロス残灰と水分とを密閉状態で
    混在させることが可能な反応槽と、この反応槽の内容物
    を加熱可能な加熱手段とが設けられていることを特徴と
    するアルミドロス残灰の処理装置。
  10. 【請求項10】 前記加熱手段がソルトバスまたはオイ
    ルバスのうちのいずれか一方であることを特徴とする請
    求項9に記載のアルミドロス残灰の処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2012053990A3 (en) * 2010-10-20 2012-06-21 Institut Jožef Stefan Method for the preparation of carrier colloidal powder with high specific surface area
CN109943822A (zh) * 2017-12-21 2019-06-28 中国科学院宁波材料技术与工程研究所 一种提高CrN涂层抗磨减摩性能的后处理方法

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