JP2002322114A - カルビノール誘導体 - Google Patents

カルビノール誘導体

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JP2002322114A
JP2002322114A JP2002027722A JP2002027722A JP2002322114A JP 2002322114 A JP2002322114 A JP 2002322114A JP 2002027722 A JP2002027722 A JP 2002027722A JP 2002027722 A JP2002027722 A JP 2002027722A JP 2002322114 A JP2002322114 A JP 2002322114A
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acid
aldehyde
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JP2002027722A
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Makoto Muto
真 武藤
Toshifumi Akiba
敏文 秋葉
Yuichiro Tani
雄一郎 谷
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Daiichi Pharmaceutical Co Ltd
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Daiichi Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シクロアルカン構造を有する環状化合物の構
築に有用な化合物を提供する。 【構成】 下記の式(I)で表される化合物。 【化1】 {式中、nは、2から5の整数を表し、R1およびR
2は、各々独立に、炭素数1から4のアルコキシ基を表
すか、または両者が一体化して式 【化2】−O−(CH2m−O− (式中、mは、1から4の整数を表す。)で表される基
となってもよい。} 式(I)で表される化合物の水酸基を利用して化学修飾
を先ず実施し、次いで保護基であるアルコキシ基または
アルキレンジオキシ基を除去してアルデヒド基を再生さ
せ、このアルデヒド基を利用してさらに化学修飾を実行
することで、シクロアルカン構造を有する化合物を容易
に得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、アルキレン鎖からな
る環状構造を構築するために有用な化合物に関する。
【0002】
【従来の技術】環状構造を有する化合物の構築に次の式
(III)
【0003】
【化4】 (式中、nは2から5の整数を表す。)で表されるシク
ロアルカンジアルデヒドが有用である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
シクロアルカンジアルデヒドは、このままでは一方のア
ルデヒド基を選択的に化学修飾するには不都合があっ
た。
【0005】
【課題を解決するための手段】本願発明者らは、上記の
様なジアルデヒド化合物における一方のアルデヒド基を
選択的にアセタール化することができることを見出し
た。さらにこのアセタール化合物の残りのアルデヒド基
を還元してカルビノール化合物に導き、このアルコール
部分から更なる化学修飾が可能であり、このような化学
修飾の後にアセタールを適宜加水分解することでアルデ
ヒドが再現できるので、結果として2個のアルデヒド基
の各々を、選択的に修飾することができることを見出し
て本願発明を完成させた。
【0006】すなわち本願発明は、式(I)で表される
化合物:
【0007】
【化5】 [式中、nは、2から5の整数を表し、R1およびR
2は、各々独立に、炭素数1から4のアルコキシ基を表
すか、または両者が一体化して式
【0008】
【化6】−O−(CH2m−O− (式中、mは、1から4の整数を表す。)で表される基
となってもよい。]に関するものである。
【0009】さらに本願発明は下記の各々にも関する。
1およびR2が、炭素数1から4のアルコキシ基である
上記の化合物;R1およびR2が、エトキシ基である上記
の化合物;nが2である上記の各化合物;次式で表され
る化合物:
【0010】
【化7】 等である。
【0011】
【発明の実施の形態】本願発明の式(I)
【0012】
【化8】 で表される化合物であるが、nは2から5の整数を表
す。置換基R1およびR2は、炭素数1から4の低級アル
キコキシ基であるか、あるいはこれらが一体化してメチ
レンジオキシ基もしくはポリメチレンジオキシ基(アル
キレンジオキシ基)となってもよい。置換基R1および
2がアルコキシ基であるとき、両者は同一であっても
異なっていてもいずれでもよいが、製造の簡便さからす
ると両者が同一である方が好ましい。アルコキシ基にお
けるアルキル部分は直鎖状または分枝鎖状のいずれでも
よい。R1およびR2としては、アルコキシ基が好まし
く、メトキシ基、エトキシ基およびプロポキシ基がよ
い。さらに、これらのうちではエトキシ基がもっとも好
ましい。製造の簡便さからも両者がエトキシ基であるも
のが好ましい。
【0013】式(I)の化合物は、反応性が高いアルデ
ヒド基をアセタールに変換して活性を低下させて不活性
にしてある。このため、反応性が残っているアルコール
部分を利用して他の化合物との反応を行ってシクロアル
カン構造を、付加、構築、あるいは導入することができ
る。この様な反応を行った後、アセタールを除去するこ
とでアルデヒドを容易に再生させることができ、再生さ
れたアルデヒドを利用して更なる化学変換を遂行するこ
とができる。
【0014】式(I)の化合物は、環状gem−ジアル
デヒド化合物の一方のアルデヒドを選択的にアセタール
化した構造である式(II)
【0015】
【化9】 で表される化合物の、アルデヒド基を還元することによ
って得られる。本発明の特徴の一つはジアルデヒド化合
物において一方のアルデヒドの選択的なアセタール化が
達成でき、モノアセタール化合物(ジアルデヒド化合物
の一方のアルデヒドがアセタールとなった化合物を意味
する。)である式(II)の化合物を容易に得られるよ
うになったことにある。次に、本発明の化合物の製法に
ついて説明する。
【0016】先ず式(II)
【0017】
【化10】 で表される化合物であるが、これは式(III)
【0018】
【化11】 で表される化合物の一方のアルデヒドを選択的にアセタ
ール化して得ることができる。上記の化11で表される
化合物のうち、n=2の化合物は、既知化合物(特開平
8−133997号)である。このジアルデヒド化合物
の選択的アセタール化反応は、触媒とオルトギ酸アルキ
ルの存在下、適切な量のアルコールを作用させることで
実施できる。選択的アセタール化はジアルデヒド化合物
に対して、触媒存在下にアセタール化剤を、所望により
添加剤の存在下で反応させればよい。アセタール化剤と
してはオルトギ酸アルキルやアルコールを使用すればよ
く、添加剤としては無機塩の無水物等の脱水剤を使用す
るか、あるいはオルトギ酸アルキル自体を添加剤として
反応促進剤的に使用することができる。
【0019】本反応で使用する触媒は酸でよいが、この
酸は有機酸および無機酸のいずれでもよい。無機酸とし
ては、塩酸、硫酸等を挙げることができるが、塩化アル
ミニウム、塩化亜鉛、ボロントリフルオライド等のルイ
ス酸も使用できる。有機酸としては、置換基を有してい
てもよいカルボン酸類または置換基を有していてもよい
スルホン酸類を挙げることができる。置換基を有してい
てもよいカルボン酸類としては、トリフルオロ酢酸等が
よい。一方、置換基を有していてもよいスルホン酸類と
しては、置換基を有していてもよい芳香族スルホン酸
類、置換基を有していてもよい脂肪族スルホン酸類を挙
げることができる。置換基を有していてもよい芳香族ス
ルホン酸化合物としては、ベンゼンスルホン酸、パラト
ルエンスルホン酸等を挙げることができ、置換基を有し
ていてもよい脂肪族スルホン酸化合物としては、メタン
スルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、カンファ
ースルホン酸等を挙げることができる。酸触媒としては
スルホン酸化合物が好ましい。これらの酸の使用量は触
媒量でよい。
【0020】本反応で使用される溶媒は、反応を阻害し
ないものであれば、特に制限はなくいずれの溶媒も使用
できる。例えば、芳香族炭化水素(ベンゼン、トルエ
ン、クロロベンゼン等)、脂肪族炭化水素(ペンタン、
ヘキサン、シクロヘキサン等)、エーテル類(ジエチル
エーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等)、アミ
ド類(N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチ
ルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等)、ハ
ロゲン化炭素水素(ジクロロメタン、クロロホルム、ジ
クロロエタン類)、エステル類(酢酸エチル等)、アセ
トニトリル等を挙げることができ、その他にケトン類
(アセトン、メチルエチルケトン等)でも実施可能であ
る。本反応は、−50から100℃程度の範囲の温度で
実施すればよいが、好ましくは、0から60℃の範囲が
よい。
【0021】選択的アセタール化の具体的方法は以下の
とおりであるが、大別して2種類の方法がある。先ず、
ジアルデヒド化合物とオルトギ酸アルキルを酸触媒存在
下に反応させる方法である。ここでオルトギ酸アルキル
はアセタール化剤として作用する。使用するオルトギ酸
アルキルは、式(II)で表される化合物の置換基R2
およびR3に対応する構造のものを使用すればよい。例
えば、R2およびR3がメトキシ基であればオルトギ酸メ
チル、エトキシ基であればオルトギ酸エチルというよう
にしてオルトギ酸アルキルを選択すればよい。使用する
オルトギ酸アルキルの量は、ジアルデヒド化合物に対し
て1当量から2当量の範囲でよいが、1当量から1.5
当量の範囲が好ましい。反応は0から30℃の温度範囲
で実施して、優れた収率と選択性で目的の化合物(I
I)(モノアセタール体)を得ることができる。例え
ば、トルエン中、パラトルエンスルホン酸を触媒とし
て、オルトギ酸エチル(1.1当量)を使用して1,1
−シクロプロパンジカルボアルデヒドとの反応を行った
ところ、95%以上の選択性でモノアセタール化(ジア
ルデヒド化合物の一方のアルデヒド基がアセタール化さ
れることを意味する。)が進行した。
【0022】次に酸触媒の存在下、ジアルデヒド化合物
とアルコールとからアセタール化合物を得る方法につい
て述べる。この方法では、添加剤の存在下に実施するこ
とで優れた収率と選択性が達成される。先ず添加剤とし
て脱水剤を加える方法について述べる。脱水剤は、アセ
タール化で生ずる水を除去し、アセタールの生成に平衡
をずらすために効果的である。脱水剤は、反応を阻害し
ないものであればいかなるものも使用できる。例えば無
機塩の無水物が使用できるが、脱水能の高いものが好ま
しく、具体的には、無水硫酸マグネシウムを挙げること
ができる。また、無水硫酸ナトリウムなども使用でき、
さらにはモレキュラーシーブス等を使用してもよい。脱
水剤の使用量は、生成する水の化学量論的な等量から大
過剰の範囲でよいが、ジアルデヒド化合物と等モル程度
を使うのが簡便である。この方法で使用するアルコール
も先と同様にして、式(II)で表される化合物の置換
基R2およびR3に対応する構造のものを使用すればよ
い。例えば、R2およびR3がメトキシ基であればメタノ
ール、エトキシ基であればエタノールというようにして
アルコールを選択すればよい。使用するアルコールの量
は、ジアルデヒド化合物に対して2当量から大過剰(溶
媒を兼ねさせてもよい)の範囲でよい。エタノールを溶
媒兼用で使用して、無水硫酸マグネシウム(等モル)お
よび触媒量のパラトルエンスルホン酸の存在下で反応を
実施し、選択性9:1程で目的の化合物(I)を得た。
【0023】ジアルデヒド化合物とアルコールとからア
セタール化合物を得る方法においては、オルトギ酸アル
キルを添加剤とする方法でも優れた結果を得ることがで
きる。この場合、オルトギ酸アルキルは反応促進剤的に
作用すると考えられ、アルコールは化学量論的(あるい
はそれ以上)に使用し、オルトギ酸アルキルは触媒量の
添加でよい。例えばジアルデヒド化合物に対してオルト
ギ酸アルキルを0.1から0.2当量程度を使用すれば
よい。
【0024】ここで述べた式(II)の化合物の製造法
は、置換基R2およびR3が同一のアルコキシ基であるア
セタールの製造に適している。一方、置換基R2および
3が異なるアルコキシ基である化合物や、アルキレン
ジオキシ基の化合物は、一旦同一のアルコキシ基のアセ
タール化合物を調製した後にアセタールの交換反応等を
利用して調製することができる。あるいは、ヘミアセタ
ールを調製し、これをさらに別のアセタール化剤と反応
させて得ることができる。
【0025】この様にして得られた式(II)で表され
る化合物のアルデヒド基を還元することで式(I)の化
合物を得ることができる。この還元に使用できる還元条
件は、金属ハイドライド類を使用するか、あるいは金属
触媒存在下に接触水素添加すればよい。金属ハイドライ
ド類としては、水素化アルミニウム金属、水素化ホウ素
金属を使用すればよく、水素化アルミニウムリチウム、
水素化ジイソブチルアルミニウム、ナトリウム水素化ビ
ス(2−メトキシエトキシ)アルミニウム、水素化シア
ノホウ素ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウムを、通常
使用される条件にしたがって使用すればよい。接触水素
添加反応は通常使用される金属触媒の存在下で接触還元
すればよいが、例えば、パラジウム−炭素、水酸化パラ
ジウム、白金、酸化白金、塩化ロジウム等を使用すれば
よい。
【0026】さらに式(I)の化合物は式(IV)
【0027】
【化12】 (式中、nは、2から5の整数を表し、R3は、炭素数
1から6のアルキル基、炭素数1から6のアルキル基と
アリール基から構成されるアラルキル基、またはアリー
ル基を表すが、これらの基は、炭素数1から6のアルキ
ル基、ハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基、炭素数1か
ら6のアルキル基とアリール基から構成されるアラルキ
ル基およびアリール基からなる群から選ばれる1または
2種類の基を、1または2以上有していてもよい。)で
表される化合物のアルデヒド基を式(III)の化合物
と同様にしてアセタール化して式(V)
【0028】
【化13】 (式中、n、R1、R2およびR3の定義は、先の定義と
同じである。)の化合物に変換した後、この化合物のエ
ステルを還元することによっても得ることができる。こ
のエステルの還元は、先に述べた、式(II)の化合物
のヒドリド還元の条件を適用することで行うことができ
る。なお、このようにしてエステル部分は還元により変
換されてしまうことから、R3は還元に対して悪影響が
ないのであれば特に制限がないことが明らかである。な
お、式(IV)の化合物は対応する1−シアノ−1−シ
クロアルカンカルボン酸から文献記載の方法(J. Am. C
hem. Soc., Vol.44, 407, 1922;J. Org. Chem., Vol.3
8, 36, 1973)によって得ることができる。
【0029】アセタールを除去してアルデヒドを再生す
るには以下のようにして、酸存在下に水を作用させるこ
とによって行うことができる。ここで使用される酸は、
有機酸または無機酸のいずれでもよいが、塩酸、硫酸、
パラトルエンスルホン酸、酢酸等を使用すればよい。ア
セタールの除去は、通常、溶媒の存在下に実施するが、
これは反応を阻害しないものであれば特に制限はなくい
ずれのものも使用可能である。溶媒としては、水または
水と混和する溶媒を使用するのが好ましい。水と混和す
る溶媒としては例えば、メタノール、エタノール、プロ
パノール、イソプロパノール等のアルコール類、テトラ
ヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、アセトン等
のケトン類、アセトニトリルの含窒素溶媒等を例示する
ことができる。この反応は、−50℃から溶媒の沸点の
範囲で行えばよいが、0℃から室温程度の範囲の温度が
好ましい。
【0030】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0031】[参考例1] 1−(ジエトキシメチル)
シクロプロパンカルボアルデヒド(モノアセタール体)
【化14】 1,1−シクロプロパンジカルボアルデヒド(49m
g,0.5mmol)をトルエン(0.5ml)に溶解
し、氷冷攪拌下、p−トルエンスルホン酸一水和物
(1.9mg,0.01mmol)、オルトギ酸エチル
(74mg,0.5mmol)、エタノール(23m
g,0.5mmol)を順次加え、室温にて1時間攪拌
した。反応液に飽和重曹水を加え、酢酸エチルで抽出し
た。有機層を水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸ナ
トリウムにて乾燥、濾過後、減圧留去し、無色オイル
(67.9mg,78.9%)を得た。モノアセタール
体とジアセタール体の比率は、1H−NMRの積分比よ
り約40:1であった。1 H−NMR(C66)δ:0.87−1.08(m,
4H),1.01(t,J=6.9Hz,6H),3.
25(q,J=6.9Hz,1H),3.29(q,J
=6.9Hz,1H),3.45(q,J=6.9H
z,1H),3.48(q,J=6.9Hz,1H),
4.74(s,1H),9.29(s,1H). 参考 1,1−ビス(ジエトキシメチル)シクロプロパ
ン(ジアセタール体) 1 H−NMR(C66)δ:0.91(s,4H),
1.10(t,J=6.9Hz,12H),3.39
(q,J=6.9Hz,2H),3.42(q,J=
6.9Hz,2H),3.61(q,J=6.9Hz,
2H),3.64(q,J=6.9Hz,2H),4.
93(s,1H).
【0032】[実施例1] [1−(ジエトキシメチ
ル)シクロプロピル]メタノール
【化15】 1−(ジエトキシメチル)シクロプロパンカルバルデヒ
ド(37.78g)のテトラヒドロフラン(190m
L)溶液を0℃に冷却し、これに水素化リチウムアルミ
ニウム(2g,52.7mmol)を加えて40分攪拌
した。水を加えて反応を停止し、クロロホルムで抽出し
て有機層を水で洗浄した後に硫酸ナトリウムで乾燥し
た。溶媒を減圧留去し、標記の化合物34.60g(9
1%)を無色油状物質として得た。1 H−NMR(CDCl3)δ:4.30(1H,s),
3.79−3.68(2H,m),3.60−3.49
(2H,m),3.54(2H,d,J=5.6H
z),2.79(1H,t,J=5.6Hz),1.2
2(3H,t,J=7.0Hz),0.67−0.63
(2H,m),0.50−0.46(2H,m)
【0033】[参考例2] エチル 1−(ジエトキシ
メチル)シクロプロパンカルボキシレート
【化16】 エチル 1−ホルミルシクロプロパンカルボキシレート
(34.4g,242mmol)のエタノール(170
mL)溶液にオルトギ酸トリエチル(43.8mL,2
6.3mmol)およびp−トルエンスルホン酸1水和
物(450mg,2.37mmol)を加え、室温で2
時間攪拌した。水を加えてクロロホルムで抽出し、有機
層を水で洗浄した後に硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒
を減圧留去し、標記の化合物57.34gを無色油状物
質として得た。1 H−NMR(CDCl3)δ:5.14(1H,s),
4.14(2H,q,J=7.1Hz),3.79−
3.68(2H,m),3.63−3.51(2H,
m),1.25(3H,t,J=7.1Hz),1.1
9(3H,t,J=7.1Hz),1.11−1.07
(4H,m)
【0034】[実施例2] [1−(ジエトキシメチ
ル)シクロプロピル]メタノール
【化17】 1−(ジエトキシメチル)シクロプロパンカルボキシレ
ート(57.34g)のテトラヒドロフラン(290m
L)溶液を0℃に冷却し、これに水素化リチウムアルミ
ニウム(20g,0.527mol)を加えて室温下1
時間30分攪拌した。0℃に冷却した後にメタノールお
よび水酸化ナトリウム水溶液を加えて反応を停止した。
クロロホルムで抽出し、有機層を水で洗浄した後に硫酸
ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、標記の化合
物39.60g(エチル 1−ホルミルシクロプロパン
カルボキシレートより94%)を無色油状物質として得
た。
【0035】[比較実験例] [1−[5−メチル−3
−(キノリニル−8−スルホニルオキシ)フェノキシ]
メチル]シクロプロピルカルボキシアルデヒドの調製
【0036】[比較工程1]
【化18】 5−メチル−3−(キノリニル−8−スルホニルオキ
シ)フェノール(250mg、0.75mmol)、
[1−(ジエトキシメチル)シクロプロピル]メタノー
ル(282mg、1.62mmol)、およびトリ−n
−ブチルホスフィン(0.4mL、1.61mmol)
の無水テトラヒドロフラン(5mL)溶液に、1,1'
−(アゾジカルボニル)ジピペリジン(400mg、
1.59mmol)を添加した。室温下1日間攪拌した
後にジエチルエーテルで希釈し、不溶物を除去した。溶
媒留去した残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキ
サン/酢酸エチル9:1〜3:2)で精製し、3−
{[1−(ジエトキシメチル)シクロプロピル]メトキ
シ}−5−メチルフェニル−8−キノリンスルホナート
(308mg、82%)を油状物質として得た。
【0037】[比較工程2]
【化19】 3−{[1−(ジエトキシメチル)シクロプロピル]メ
トキシ}−5−メチルフェニル−8−キノリンスルホナ
ート(95mg、0.20mmol)のアセトン(1m
L)溶液に1.2規定塩酸(0.5mL)を添加し、室
温下1時間攪拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を
加えて酢酸エチルで抽出し、水で洗浄した後に無水硫酸
ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、[1−[5
−メチル−3−(キノリニル−8−スルホニルオキシ)
フェノキシ]メチル]シクロプロピルカルボキシアルデ
ヒド(71mg、89%)を油状物質として得た。
【0038】比較工程1および2を通して得られたアル
デヒド化合物は下式
【化20】 で表される化合物の製造中間体として有用な化合物であ
る。この化20の化合物は、プロテアーゼインヒビター
であり、トロンビンの直接的、選択的阻害による抗血栓
活性を示し有用な化合物である(特表2000−507
588)。この化合物の重要な中間体であるアルデヒド
化合物の調製は、下記の工程Aおよび工程Bに示す方法
によって実施されていた。この方法では通算の収率は5
1%であり、使用した試剤なども使用し難いものであっ
た。一方、本願発明の化合物によってこのアルデヒドの
調製を実施すると、通算73%と収率が改善された他、
反応時間も短縮され、さらには操作面も簡便にこのアル
デヒド化合物を得ることができた。
【0039】[比較例;特表2000−507588号
に記載の[1−[5−メチル−3−(キノリニル−8−
スルホニルオキシ)フェノキシ]メチル]シクロプロピ
ルカルボキシアルデヒドの製造方法を以下に転記し
た。]
【0040】[工程A] [1−[5−メチル−3−
(キノリニル−8−スルホニルオキシ)フェノキシ]メ
チル]シクロプロピルメタノール
【化21】 5−メチル−3−(キノリニル−8−スルホニルオキ
シ)フェノール(250mg、0.75mmol)、
1,1−ジ(ヒドロキシメチル)シクロプロパン(17
0mg、1.7mmol)、およびトリ−n−ブチルホ
スフィン(370μL、1.49mmol)の無水テト
ラヒドロフラン(5mL)溶液に、1,1'−(アゾジ
カルボニル)ジピペリジン(378mg、1.5mmo
l)を添加した。室温下2日間攪拌した後にジエチルエ
ーテルで希釈し、不溶物を除去した。溶媒留去した残渣
をフラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン/酢
酸エチル2:1〜1:1)で精製し、標記の化合物17
7mg(59%)をガム状物質として得た。
【0041】[工程B] [1−[5−メチル−3−
(キノリニル−8−スルホニルオキシ)フェノキシ]メ
チル]シクロプロピルカルボキシアルデヒド
【化22】 N,N−ジイソプロピルエチルアミン(230μL、
1.32mmol)、無水ジメチルスルホキシド(55
μL、0.71mmol)および[1−[5−メチル−
3−(キノリニル−8−スルホニルオキシ)フェノキ
シ]メチル]シクロプロピルメタノール(177mg、
0.44mmol)の無水ジクロロメタン(2mL)溶
液に三酸化硫黄−ピリジン錯体(104mg、0.65
mmol)を添加した。1時間攪拌した後にN,N−ジ
イソプロピルエチルアミン(100μL)、無水ジメチ
ルスルホキシド(25μL)および三酸化硫黄−ピリジ
ン錯体(50mg)を添加した。40分間攪拌した後に
ジクロロメタン(30mL)で希釈し、水で洗浄して炭
酸カリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、2〜10%
ジエチルエーテル/ジクロロメタン溶出液を用いるシリ
カゲル10mLパッドを通して精製し、標記の化合物1
53mg(87%)を油状物質として得た。
【0042】[参考例3] 1−(ヒドロキシメチル)
シクロプロパンカルバルデヒド
【化23】 [1−(ジエトキシメチル)シクロプロピル]メタノー
ル(34.6g,199mmol)のアセトン(73m
L)溶液を0℃に冷却し、これに1.2規定塩酸(10
mL)を加えて30分攪拌した。1規定水酸化ナトリウ
ム水溶液(12mL)を加えて反応を停止し、クロロホ
ルムで抽出して有機層を水で洗浄した後に硫酸ナトリウ
ムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、標記の化合物16.
6g(83%)を淡黄色油状物質として得た。1 H−NMR(CDCl3):δ=8.77(1H,
s),3.74(2H,s),3.13(1H,br
s),1.28−1.21(2H,m),1.19−
1.12(2H,m)
【0043】
【発明の効果】本願発明化合物はシクロアルカン構造を
有する化合物を構築するために有用な化合物であり、反
応性の高いアルデヒド基をアセタールとして反応性を押
さえておき、アルコールを他の化合物と反応させて環状
構造を導入した後、アセタールをアルデヒドに変換した
後に更なる変換を実施することができ、有用である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I)で表される化合物: 【化1】 [式中、nは、2から5の整数を表し、R1およびR
    2は、各々独立に、炭素数1から4のアルコキシ基を表
    すか、または両者が一体化して式 【化2】−O−(CH2m−O− (式中、mは、1から4の整数を表す。)で表される基
    となってもよい。]
  2. 【請求項2】 R1およびR2が、炭素数1から4のアル
    コキシ基である請求項1に記載の化合物
  3. 【請求項3】 R1およびR2が、エトキシ基である請求
    項1に記載の化合物
  4. 【請求項4】 nが2である請求項1から3のいずれか
    一項に記載の化合物
  5. 【請求項5】 次式で表される化合物: 【化3】
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005095318A1 (ja) * 2004-03-31 2005-10-13 Kuraray Co., Ltd. シクロプロパンモノアセタール誘導体の製造方法およびその中間体
US7074837B2 (en) * 2000-08-08 2006-07-11 Daiichi Pharmaceutical Co., Ltd. Processes for preparation of bicyclic compounds and intermediates therefor

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