JP2002320882A - ホスフィンを薄層化するためのノズル - Google Patents

ホスフィンを薄層化するためのノズル

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 便利な装置として容易に輸送可能なかつあら
ゆる所望される使用場所で迅速に使用可能である、ホス
フィン(PH3 )をガス、好ましくは空気で危険なく薄
層化するためのノズルを提供する。 【解決手段】 ホスフィンを薄層化するためのノズル
は、リング状の間隙(2) を有するかおよびまたは少なく
とも1つの側方に取り付けられたPH3 誘導部としての
小さな管を有する管状の空気誘導部(6) からなり、間隙
開口の厚さおよびまたは小さな管の開口の太さが管状の
吸気誘導部(6) の直径の最大1/25でありおよびまた
は空気案内要素(8) の表面とPH3 入口の領域の管状の
空気誘導部(6) との間の間隔の最大1/25であること
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホスフィン(化学
式PH3 )を、ガス、好ましくは空気で薄層化するため
のノズルに関する。
【0002】
【従来の技術】PH3 が10年来、特に食物(人間や動
物のための)に関して、貯蔵保護で害虫管理のためのお
よびプロフィラクス(Prophylaxe)のための媒質として使
用されている。
【0003】周知のように、PH3 は空気と共に、容易
に火の付きやすいガス状混合物を造っているが、その発
火の境界が1,8%PH3 濃度にある。この境界を超え
た場合に、PH3 は自然発火する傾向がある。
【0004】それ故、多数の方法と装置がPH3 を空気
と共に危険なく薄層化するために提案された。
【0005】最も近い技術に関して、ドイツ公開公報
(公表された特許出願)第 198 39 385 号を挙げなけれ
ばならない。これには、空気とPH3 の混合が水の中で
または水の存在において実施される、PH3 を空気で直
接薄層化する有効な方法が記載されている。いっそう遠
い従来技術に関しては、ドイツ特許第 691 29 456 T2お
よび公表された国際特許出願WO93/25075A1を挙げな
ければならない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、PH
3 を空気と共に危険なく薄層化するためノズルの形態の
装置であって、便利な装置として容易に輸送可能なかつ
あらゆる所望される使用場所で迅速に使用可能である装
置を提案することである。
【0007】それ故、本発明は自在なかつ迅速に使用で
きる装置を記述する。
【0008】例えば、本発明によるノズルは、1時間内
で90000リットルの空気を、空気中で10000p
pmPH3 の含有量に達するPH3 と混合するために使
用することができた。
【0009】技術的な背景に関しては、空気とPH3
燃えやすい混合物の発火の場合に、反応域は超音波速度
で広がると言わなければならない。
【0010】PH3 の流れが空気流で案内される場合
に、すぐに自然発火が起こり、そのとき小さな爆発がP
3 の出口箇所で起こる。その小さな爆発は、爆発によ
りもたらされる拡張および続く収縮により直ぐにいわゆ
る共鳴過程をもたらす。
【0011】この現象には、ひゅうひゅうとなる騒音が
伴う。これらの爆発により、燐酸とポリ−ホスフィンの
黄−赤色流体のような混合物が造られる。
【0012】均等な現象が小さな孔を使用した空気流に
PH3 の配量によっても検知されたが、その際穿孔は常
に黄色酸の汚染により汚くなり、孔の直径が1〜2mm
の間にあったときに孔全体がふさがれた。
【0013】この前述したマイナスの現象はドイツ公開
公報第 198 39 385 により避けられた。なぜなら、水が
爆発の共鳴を阻止するからである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、本発明に
より、ノズルが、リング状の間隙を有するかおよびまた
は少なくとも1つの側方に取り付けられたPH3 誘導部
としての小さな管を有する管状の空気誘導部からなり、
そのとき間隙開口の厚さおよびまたは小さな管の開口の
太さが管状の空気誘導部の直径の最大1/25でありお
よびまたは空気案内要素の表面とPH3 入口の領域の管
状の空気誘導部の内側との間の間隔の最大1/25であ
ることを特徴とする、ホスフィンを薄層化するためのノ
ズルにより解決される。
【0015】本発明は、管状の空気誘導部の内壁に沿っ
てPH3 の薄層をなす流れを発生させることにより、発
火の危険もなく発火の境界の下までに空気とPH3 の最
適な混合がもたらされるという知識の驚くべき根拠に基
づいている。
【0016】本発明によるノズルでは、臨界条件が非常
に薄い層にのみ現れるという事実により発火の影響が阻
止される。PH3 層は直ぐに強い空気流により一緒に引
っ張られそして空気中に混合される。
【0017】これにより、混合域で発火の危険もなく、
10000ppmのPH3 まで含む混合物をつくること
ができる。このことは、混合域には黄色の燐酸がつくら
れないということにより制御することができる。
【0018】赤熱した棒鉄が5000ppmPH3 の濃
度までノズルの混合箇所のちょうど前に配置される場合
に、連続的な発火が起こらない。もっぱら、発火が起こ
る限り、ひゅうひゅうという騒音を聞くことができる。
実際にはガスでの攻撃のために、2000ppmのよう
な比較的高いPH3 含量を有する混合物は使用されな
い。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、本発明の性質を、本発明の
好ましい実施の形態のような例を示す、添付した図1−
3により述べる。図は本発明による装置の断面図であ
る。
【0020】図1による実施の形態は、符号1をつけて
ある、両端の開いた管にある。この管には、環状のアダ
プタ3を有する環状間隙2を有し、アダプタ3を通って
矢印4の方向にPH3 が流れており、その結果入口箇所
5で管1の壁に沿って流れている。同時に、空気が管1
の開口6の中へ非常に高い速度で矢印6aの方向に流れ
ており、それによってすでに薄層をなす性質を有するP
3 の流れがなおいっそう薄い層を形成する。空気−P
3 混合物の出口開口に符号7をつけてあり、混合物の
流れ方向には符号7aをつけてある。
【0021】管1内の好ましい実施の形態による薄層を
なす流れPH3 の上を非常に速く流れる空気の圧力を増
加させるために、弾丸状要素8が配置されており、その
頭部が空気入口6へ向かう方向に鋭角を示し、その際弾
丸状要素8の最も厚い領域が環状間隙2の範囲に配置さ
れ、8はいわゆる空気案内要素である。
【0022】管を通って案内される空気は、例えば35
0〜440mm水柱の超過圧力と250〜370 km/h
の速度を有する。
【0023】PH3 のための出口間隙2は、大体0,2
mmを超えない直径を有する。0,6mm;0,3mm
および0,1mmの環状間隙直径を有するノズルが試験
され、その際後者が最適であることが見いだされた。弾
丸状要素8があることにより、PH3 層の上の空気層9
の厚さが好ましくは5mmの値を超えないことが果たさ
れる。
【0024】図2による実施の形態には、図1と比較し
て弾丸状要素が存在しない。
【0025】本発明によるノズルは、一緒に迅速に配置
できるいくつかの要素から容易に造ることができ、その
際これらの要素をOリングによりシールすることができ
る。好ましくはステンレス鋼からなるノズルは種々の要
素に非常に容易に分解し、検査することができ、かつ必
要ならば、容易に清浄にすることができる。
【0026】図3に示したさらなる実施の形態によれ
ば、PH3 誘導部の作用は個々の小さい管により実施さ
れ、すなわち環状間隙が部分的にまたは全体的に小さい
管により置き換えられ、そのときそれらの出口を管1の
内壁に対し平行に位置させる。
【0027】図3は本発明によるこの小さな管要素を有
するノズルの断面を示す。
【0028】両側で開放した管は符号1を有し、小さな
管は符号2を有し、符号8で弾丸状空気案内要素を示し
かつ符号10でリング状アダプタ要素を示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による装置の1つの実施の形態を示す縦
断面図である。
【図2】図1と比較して弾丸状要素が存在しない本発明
による装置のさらなる実施の形態を示す縦断面図であ
る。
【図3】PH3 誘導の作用が個々の小さい管により実施
される、もう1つの実施の形態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 両端の開いた管 2 環状間隙 3 環状のアダプタ 6 空気入口開口 8 空気案内手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 フランツイスクス・ホルン チリー国、サンチャゴ、ロ・バルネシエ ア、コントラールミランテ・フエナンデ ス・ヴイアル、10,652 Fターム(参考) 4F033 QA01 QB02X QB02Y QB12Y QB17 QC02 QD03 QD07 QD16 QE21 QE23 QF11Y QF26 4G035 AB02 AC24

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホスフィン(化学式PH3 )を、ガス、
    好ましくは空気で薄層化するためのノズルにおいて、ノ
    ズルは、リング状の間隙(2) を有するかおよびまたは少
    なくとも1つの側方に取り付けられたPH3 誘導部とし
    ての小さな管を有する管状の空気誘導部(6) からなり、
    そのとき間隙開口の厚さおよびまたは小さな管の開口の
    太さが管状の空気誘導部の直径の最大1/25でありお
    よびまたは空気案内要素の表面とPH3入口領域の管状
    の空気誘導部の内側との間の間隔の最大1/25である
    ことを特徴とするノズル。
  2. 【請求項2】 管状の空気誘導部(6) に空気案内要素と
    して弾丸状要素(8)が配置され、その頭部が鋭角で空気
    入口開口(6) の方向に向いており、そのとき要素(8) の
    最大直径の領域が管状の空気誘導部(6) にPH3 入口の
    範囲に存在することを特徴とする請求項1に記載のノズ
    ル。
  3. 【請求項3】 ノズルがステンレス鋼からなることを特
    徴とする請求項1または2に記載のノズル。
  4. 【請求項4】 ノズルが結合することができる構成部品
    からなることを特徴とする請求項1から3までのうちの
    いずれか一つに記載のノズル。
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