JP2002318171A - 単一モード光ファイバの非線形屈折率測定方法および装置 - Google Patents

単一モード光ファイバの非線形屈折率測定方法および装置

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Kenji Kurokawa
賢二 黒河
Masaharu Ohashi
正治 大橋
Kazuhide Nakajima
和秀 中島
Katsusuke Tajima
克介 田嶋
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  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 単一モード光ファイバの群速度分散値に応じ
た補正係数を用いて非線形屈折率を測定する。 【解決手段】 各入力パワーに対する被測定光ファイバ
の出力光パルスのスペクトル幅を測定し、さらにそのス
ペクトル幅の入力スペクトル幅に対するスペクトル広が
りを計算し、スペクトル広がりが入力パワーの一次関数
となるときの直線の傾きから被測定光ファイバの非線形
屈折率n2'を求める。そして、被測定光ファイバの有効
ファイバ長Leff を分散長Ld で割ったLeff /Ld
関数として表される補正係数ξを数値計算により求め、
この補正係数ξを測定により得られた非線形屈折率n2'
に掛けることにより、波長分散の影響を補償した非線形
屈折率n2 を算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、単一モード光ファ
イバの非線形屈折率を測定するための方法および装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】光ファイバ通信において、主要な非線形
光学効果の1つに光カー効果がある。この効果は、光フ
ァイバ内の光強度(単位面積当たりのピークパワー)に
応じて屈折率が変化する現象であり、光強度Iの関数と
なる屈折率n(I) が n(I) =n0+n2I …(1) と表される。ここで、n0 は線形屈折率であり、n2
非線形屈折率である。
【0003】近年の光増幅器を用いた光通信システムで
は、光ファイバ内を伝搬する光パワーは大きなものとな
り、非線形屈折率n2 と結びついた非線形光学効果が主
たる伝送容量制限要因の1つになっている。したがっ
て、この非線形光学効果を正確に知ることが重要であ
る。光ファイバの場合、一般に非線形屈折率n2 は、い
わゆる非線形係数γを測定することにより間接的に得ら
れる。この非線形係数γは非線形屈折率n2 に比例し、 γ=(2π/λ)・(n2/Aeff) …(2) で与えられる。ここで、λは光ファイバを伝搬する光の
波長であり、Aeff は光ファイバコアの有効断面積であ
る。この有効断面積は、光ファイバ内部への光の光学的
閉じ込めの尺度を与えるパラメータである。したがっ
て、Aeff は別の測定により得る必要があり、Aeff
分かればγの値からn2 の値を得ることができる。
【0004】この非線形係数γおよび非線形屈折率n2
を求めるいくつかの方法が知られている。代表的な方法
の1つでは、光ファイバに高いパワーの光パルスを入射
し、光ファイバ中で各パルス自身により引き起こされる
非線形位相シフトΦNL(自己位相変調)によって変化す
る光パルスの出力スペクトルを分析する(文献1:G.P.
Agrawal,"Nonlinear Fiber Optics", ACADEMIC PRESS,
第4章)。この位相シフトΦNLは、(1) 式で示されるよ
うに、屈折率が光強度に依存して変化することにより生
じる。非線形位相シフトΦNLは、非線形係数γに比例
し、 ΦNL=γP0 eff …(3) Leff =(1−exp(−αL))/α …(4) で与えられる。ここで、P0 は入力ピークパワー、L
eff は損失に依存した有効ファイバ長であり、Lはファ
イバ長、αは単位長さ当たりの損失係数である。
【0005】この方法の例としては、出力スペクトル
が一連の極大および極小を有し、その数は光パルスのパ
ワーに依存し、その位置はπ/2の奇数倍であるΦmax
の値に対応することを利用する方法(文献2:K.S.Kim
et al.,"Measurement of nonlinear index of silica-c
ore and dispersion-shifted fibers", Opt.Lett.,vol.
19,no.4,p.257,1994、文献3:Y.Namihira et al.,"Non
linear coefficient measurement for dispersion shif
ted fibers using self-phase modulation method at
1.55 μm", Electron.Lett.,vol.30,no.14,p.1171,199
4、文献4:R.H.Stolen et al.,"Nonlinear-index meas
urement by SPM at 1.55 μm", OFC'95,FD1,p.312,199
5) 、出力スペクトルのrms値を利用する方法(文
献5:S.C.Pinault and M.J.Potasek,"Frequency broad
ening by self-phase modulation in optical fibers",
J.Opt.Soc.Am.B,vol.2,no.8,p.1318,1985) 、出力ス
ペクトルの半値全幅を利用する方法(文献6:特開平8
−234435号公報、「単一モード光ファイバの非線
形屈折率を測定するための方法及び装置」)などがあ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記に示し
た各方法において用いる光パルスは、光ファイバのゼロ
分散波長に近い波長を有することが条件になっていた。
これは、光ファイバ内の群速度分散が無視できる条件下
での動作時には、光パルスは自己位相変調のみを生じる
ような特性を示すからである。
【0007】しかし、被測定光ファイバに応じて光ファ
イバのゼロ分散波長は変化するので、被測定光ファイバ
が変わるごとにそのゼロ分散波長に近い波長の高パワー
を有するパルス光源を用意する必要があった。
【0008】本発明は、単一モード光ファイバの群速度
分散値に応じた補正係数を用い、測定波長における非線
形係数γまたは非線形屈折率n2 についてゼロ分散波長
に対するずれを補正する単一モード光ファイバの非線形
屈折率測定方法および装置を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明方法および装置
は、被測定光ファイバで自己位相変調を生じさせる高い
ピークパワーを有するトランスフォームリミットな光パ
ルス列(波長λ)を被測定光ファイバに入力し、被測定
光ファイバに入力する光パルス列のピークパワー(入力
パワー)を変化させ、各入力パワーに対する被測定光フ
ァイバの出力光パルスのスペクトル幅を測定し、さらに
そのスペクトル幅の入力スペクトル幅に対するスペクト
ル広がりを計算し、スペクトル広がりが入力パワーの一
次関数となるときの直線の傾きから被測定光ファイバの
非線形屈折率n2'を求める。この非線形屈折率n2'は、
波長分散の影響を補正する前のものである。
【0010】前記被測定光ファイバの有効ファイバ長L
eff を分散長Ld で割ったLeff /Ld の関数として表
される補正係数ξを数値計算により求め、この補正係数
ξを測定により得られた非線形屈折率n2'に掛けること
により、波長分散の影響を補償した非線形屈折率n2
算出する。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の単一モード光フ
ァイバの非線形屈折率測定装置の実施形態を示す。図に
おいて、光源1は、例えばモードロックファイバレーザ
とエルビウム添加光ファイバ増幅器を組み合わせた構成
であり、パルス幅Δτで、被測定光ファイバ2において
自己位相変調を引き起こすようなピークパワーを有する
光パルス列を発生する。この光パルスは、トランスフォ
ームリミットな光パルス、またはほぼトランスフォーム
リミットな光パルスであり、半値全幅Δτとスペクトル
幅Δνの積は理論的最小値に対応したある値をもつ。こ
の特性を有する光パルスは、例えばガウシアンパルス
(Δτ・Δν=0.441 )、またはsech2 型パルス(Δτ
・Δν=0.314 )である。
【0012】光源1から出力された光パルス列は、可変
減衰器3を介して被測定光ファイバ2に入力される。可
変減衰器3では、被測定光ファイバ2に入力する光パル
スのピークパワー(入力パワー)P0 を選択する。可変
減衰器3と被測定光ファイバ2との間にはファイバカプ
ラまたはビームスプリッタ4が挿入され、入力パワーの
一部を分岐してパワーメータ5に入力し、入力パワーP
0 に応じたパワーが測定される。被測定光ファイバ2の
出力信号は光スペクトラムアナライザ6に入力され、入
力パワーP0 の変化に応じた光パルスのスペクトル幅が
測定される。
【0013】なお、スペクトル幅は、出力スペクトルの
半値全幅、1/e値全幅(1/eは約0.3679)、rms
(root meas square) 値、または疑似1次モーメント値
として測定される。rms値((Δω)rms)は、次式に
より出力スペクトルから求められる。 (Δω)rms={<(ω−ω0)2>−<ω−ω021/2 …(5) <(ω−ω0)n>=∫(ω−ω0)nS(ω)dω/∫S(ω)dω …(6)
【0014】ここで、< >は式(6) に示される光パル
スのスペクトルについての平均を表す。ω0 は入力スペ
クトルの中心周波数、S(ω)は光パルスのスペクトル、
積分範囲は−∞〜∞である。疑似1次モーメント値
((Δω)fml)は、同様に次式により求められる。 (Δω)fml=∫|ω−ω0|S(ω)dω/∫S(ω)dω …(7)
【0015】光スペクトラムアナライザ6の出力および
パワーメータ5の出力は、電気的に接続された処理シス
テム7に入力される。処理システム7では、パワーメー
タ5の測定値と分岐比から被測定光ファイバ2への入力
パワーP0 の値を算出し、異なるP0 値に対する出力ス
ペクトル幅の値を記憶し、出力スペクトル幅の値を入力
スペクトル幅の値で割ったスペクトル広がり率σを算出
し、P0 に対するスペクトル広がり率σを表す直線の傾
きrを算出する。
【0016】ここで、分散がゼロの場合において、式
(3) に示される非線形位相シフトΦNLに対するスペクト
ル広がり率σの理論値について、ガウシアンパルスにお
ける数値計算例を図2に示し、sech2 型パルスにおける
数値計算例を図3に示す。図2および図3において、ス
ペクトル幅としてそれぞれ半値全幅、1/e値全幅、r
ms値、疑似1次モーメント値を用いた場合を示す。
【0017】非線形位相シフトΦNLは、式(3) に示され
るように入力パワーP0 に比例して変化する量である。
図2に示すガウシアンパルスと図3に示すsech2 型パル
スのいずれの場合も、スペクトル広がり率σが約5以上
のときに、 σ=s・ΦNL+b=sγLeff 0 +b …(8) となり、スペクトル広がり率σは入力パワーP0 の1次
関数で表されることがわかる。
【0018】なお、係数sの値は、表1に示すように、
パルス形状およびスペクトル幅の定義が決まると一義的
に決まる。
【表1】
【0019】式(8) より、入力パワーP0 に対するスペ
クトル広がり率σを表す直線の傾きrは、 r=sγLeff …(9) と表される。よって、測定より求まる傾きrの値から非
線形係数γの値を求め、さらに式(2) から非線形屈折率
2 の値を得ることができる。すなわち、式(2)と式(9)
から n2 =(λAeff/2πsLeff)r …(10) となる。
【0020】以上は、分散がゼロの場合における非線形
屈折率n2 の算出過程であるが、分散がゼロでない場合
には、以下のようにして分散の影響を補正して非線形屈
折率n2 を求める。ここでは、測定範囲として非線形位
相シフトΦNLの値が2πから4πとなる条件での測定例
について説明する。
【0021】まず、スペクトル広がり率σがσmin (Φ
NL=2π)からσmax (ΦNL=4π)の間の値をとるよ
うないくつかの入力パワーP0 の値に対してスペクトル
幅を測定記憶し、P0 に対するスペクトル広がり率σを
表す直線の傾きr' を求める。このときσmin およびσ
max は、パルス形状、スペクトル幅の定義、および分散
の影響に対応したパラメータX(=−sgn(D)Leff
d)の値に応じて決定される。
【0022】図4は、ガウシアンパルスにおけるパラメ
ータXとスペクトル広がり率σの測定範囲σmin〜σmax
の関係(理論値)を示す。ここでは、スペクトル幅とし
て、半値全幅、1/e値全幅、rms値、疑似1次モー
メント値を用いた。図5は、sech2 型パルスにおけるパ
ラメータXとスペクトル広がり率σの測定範囲σmin
σmax の関係(理論値)を示す。ここでは、スペクトル
幅として、rms値、疑似1次モーメント値を用いた。
【0023】なお、分散の影響に対応したパラメータX
(=−sgn(D)Leff/Ld)におけるLeff は式(4) に示
す有効ファイバ長であり、Ld は分散効果の尺度として
用いられる分散長と呼ばれるもので、 Ld =(2πc/λ2)(T0 2/|D|) …(11) で定義される。ここで、Dは波長分散値、T0 はパルス
幅Δτに関係した値で、ガウシアンパルスの場合は、 T0 =Δτ/2(ln2)1/2 …(12) で与えられ、sech2 型パルスの場合は、 T0 =Δτ/2ln(1+21/2) …(13) で与えられる。また、sgn(D)は、D<0のときに−1、
D≧0のときに+1の値をとる。なお、本測定方法に用
いる光パルスのパルス幅が約20〜30ps、光ファイバ長
が20km程度以下であれば、光ファイバの分散スロープ
の影響は無視できる。
【0024】このようにして求められた傾きr' から分
散の影響を補正する前の非線形屈折率n2 ′は、式(10)
に倣って n2'=(λAeff/2πsLeff)r' …(14) と求められる。そして、分散の影響を補正した非線形屈
折率n2 は、 n2 =n2'ξ=(λAeff/2πsLeff)r'ξ …(15) と求められる。
【0025】ここで、ξは分散の影響を補正するための
補正係数であり、パルス形状、スペクトル幅の定義、分
散の影響に対応したパラメータXに対応して数値計算に
より理論的に求まり、測定条件に対応して一義的に決ま
るものである。図4および図5に示されたσの範囲で測
定された場合におけるパラメータXと補正係数ξの関係
(理論値)を図6および図7に示す。
【0026】図6は、ガウシアンパルスにおけるパラメ
ータXと補正係数ξの関係を示す。ここでは、スペクト
ル幅として、半値全幅、1/e値全幅、rms値、疑似
1次モーメント値を用いた。図7は、sech2 型パルスに
おけるパラメータXと補正係数ξの関係を示す。ここで
は、スペクトル幅として、rms値、疑似1次モーメン
ト値を用いた。
【0027】表2および表3は、図6および図7に示さ
れた補正係数ξをパラメータX(=−sgn(D)Leff
d)で表した近似式を示す。
【表2】
【表3】
【0028】この補正係数ξを用いる本発明の方法によ
り、従来のように光ファイバのゼロ分散波長にあったパ
ルス光源を用意しなければならないという厳しい制約が
回避される。さらに、測定したい波長での非線形屈折率
2 が分散が大きいために測定できなかった光ファイバ
についても、本発明方法を用いると所定の範囲の中で測
定可能となる。
【0029】なお、被測定光ファイバの波長分散が異常
分散の場合には、入力パワーの増加に伴いパルス幅の著
しい減少が生じ、これがさらなるピークパワーの増加を
もたらすので、スペクトル広がり率がもはや入力パワー
の1次関数ではなくなってしまい、本方法が適用できな
くなる。そのため、異常分散の場合には補正係数を用い
た本方法の適用領域が正常分散の場合に比べて小さくな
る。
【0030】
【実施例】次に、本発明の実施例について説明する。本
実施例では、被測定光ファイバとして、ゼロ分散波長が
1550nmの分散シフトファイバaと、ゼロ分散波長が15
70nmの分散シフトファイバbの2種類用い、測定波長
λを1550nmとした。光ファイバ長L、測定波長におけ
るコア有効断面積Aeff 、分散スロープおよび損失は、
2種類の光ファイバで等しく、それぞれ5km、48μm
2 、0.07ps/nm2/kmおよび0.22dB/km である。分散スロ
ープ値より測定波長における波長分散Dは、光ファイバ
aについては0ps/nm/km、光ファイバbについては−1.
4ps/nm/km となる。また損失より有効ファイバ長Leff
は 4.4kmとなる。光源は、波長1550nmのトランスフ
ォームリミットなガウシアンパルスで、パルス幅Δτ=
20ps、スペクトル幅22GHz、繰り返し周波数30MHzで
ある。式(12)よりT0 =12psとなるので、式(11)より
分散長Ld が求まり、パラメータX(=−sgn(D)Leff
/Ld )は光ファイバaで0、光ファイバbで0.055 と
なる。
【0031】したがって、図4よりスペクトル広がり率
σは表4の示されるσmin とσmaxの間になるような入
力パワーP0 のもとで測定される。
【表4】
【0032】その結果、スペクトル広がり率σは入力パ
ワーP0 に対して直線となり、その傾きr' は光ファイ
バa,bに対して表5のようになる。この傾きr' と式
(14)より、波長分散の影響を補正する前の非線形屈折率
2'は、光ファイバa,bに対して表5のように求ま
る。ここで、表2に示される補正係数ξを与える近似式
を用いると、波長分散に対する補正係数ξは光ファイバ
a,bに対して表5のようになる。この表5に示される
補正係数ξおよび傾きr' と式(15)を用いることによ
り、波長分散の影響を補正した非線形屈折率n2 は表5
のように求まる。
【表5】
【0033】この波長分散の影響の補正の有無による非
線形屈折率n2'、n2 を比較することにより、波長分散
がゼロでない場合にも波長分散の影響を補正し、正しい
非線形屈折率n2 が得られることが分かる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の測定方法
は、波長分散の影響に対する補正係数ξをあらかじめ数
値計算により求めておき、測定結果から求まる波長分散
の影響を補正する前の非線形屈折率n2'に上記補正係数
ξを掛けることにより、波長分散の影響を補償した正し
い非線形屈折率n2 を求めることができる。この結果、
非線形屈折率n2 を測定したい波長が被測定光ファイバ
のゼロ分散波長からずれていても、その波長における非
線形屈折率n2 または非線形係数γの正確な測定が可能
となる。
【0035】また、従来は被測定光ファイバのゼロ分散
波長に近い波長で高パワーを有するパワー光源を用意す
る必要があったが、本発明方法および装置ではその制限
を緩和することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の実施形態を示すブロック図。
【図2】ガウシアンパルスにおけるΦNLに対するスペク
トル広がり率σの理論値を示す図。
【図3】sech2 型パルスにおけるΦNLに対するスペクト
ル広がり率σの理論値を示す図。
【図4】ガウシアンパルスにおけるパラメータXと測定
範囲σmin 〜σmax の関係を示す図。
【図5】sech2 型パルスにおけるパラメータXと測定範
囲σmin 〜σmax の関係を示す図。
【図6】ガウシアンパルスにおけるパラメータXと補正
係数ξの関係を示す図。
【図7】sech2 型パルスにおけるパラメータXと補正係
数ξの関係を示す図。
【符号の説明】
1 光源 2 被測定光ファイバ 3 可変減衰器 4 ファイバカプラまたはビームスプリッタ 5 パワーメータ 6 光スペクトラムアナライザ 7 処理システム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 和秀 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 田嶋 克介 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 Fターム(参考) 2K002 BA02 CA15 DA10 HA27

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定光ファイバで自己位相変調を生じ
    させる高いピークパワーを有し、トランスフォームリミ
    ットまたはほぼトランスフォームリミットな光パルス列
    (波長λ)を被測定光ファイバに入力し、 前記被測定光ファイバに入力する光パルス列のピークパ
    ワー(入力パワー)を変化させ、各入力パワーに対する
    前記被測定光ファイバの出力光パルスのスペクトル幅を
    測定し、さらにそのスペクトル幅の入力スペクトル幅に
    対するスペクトル広がりを計算し、 前記スペクトル広がりが前記入力パワーの一次関数とな
    るときの直線の傾きから前記被測定光ファイバの非線形
    屈折率n2'を求める単一モード光ファイバの非線形屈折
    率測定方法において、 前記被測定光ファイバのファイバ長をL、単位長さ当た
    りの損失係数をαとしたときに、有効ファイバ長Leff
    が Leff =(1−exp(−αL))/α で与えられ、ガウシアンパルスの場合に、 T0 =Δτ/2(ln2)1/2 で与えられる値T0 、またはsech2 型パルスの場合に、 T0 =Δτ/2ln(1+21/2) で与えられる値T0 と波長分散値Dに対して、分散長L
    d が Ld =(2πc/λ2)(T0 2/|D|) で与えられるときに、Leff /Ld の関数として表され
    る補正係数ξを数値計算により求め、この補正係数ξを
    前記測定により得られた非線形屈折率n2'に掛けること
    により、波長分散の影響を補償した非線形屈折率n2
    算出することを特徴とする単一モード光ファイバの非線
    形屈折率測定方法。
  2. 【請求項2】 前記スペクトル幅は、出力スペクトルの
    半値全幅、1/e値全幅、rms値、または疑似1次モ
    ーメント値として測定されることを特徴とする請求項1
    に記載の単一モード光ファイバの非線形屈折率測定方
    法。
  3. 【請求項3】 補正係数ξは、パラメータX(=−sgn
    (D)Leff/Ld)を定義し、sgn(D)はD<0のときに−
    1、D≧0のときに+1の値をとるとしたときに、パル
    ス形状がガウシアンパルスの場合で、スペクトル幅とし
    て半値全幅を用いた場合に、 ξ=1+8.40X−61.9X2+ 433X3−1030X4 スペクトル幅として1/e値全幅を用いた場合に、 ξ=1+8.41X−64.3X2+ 436X3−1030X4 スペクトル幅としてrms値を用いた場合に、 ξ=1+11.5X−68.6X2+ 375X3− 851X4 スペクトル幅として疑似1次モーメント値を用いた場合
    に、 ξ=1+12.8X−70.4X2+ 386X3− 878X4 として与えられることを特徴とする請求項1に記載の単
    一モード光ファイバの非線形屈折率測定方法。
  4. 【請求項4】 補正係数ξは、パラメータX(=−sgn
    (D)Leff/Ld)を定義し、sgn(D)はD<0のときに−
    1、D≧0のときに+1の値をとるとしたときに、パル
    ス形状がsech2 型パルスの場合で、スペクトル幅として
    rms値を用いた場合に、 ξ=1+11.3X−65.1X2+ 331X3− 680X4 スペクトル幅として疑似1次モーメント値を用いた場合
    に、 ξ=1+12.4X−64.2X2+ 318X3− 647X4 として与えられることを特徴とする請求項1に記載の単
    一モード光ファイバの非線形屈折率測定方法。
  5. 【請求項5】 被測定光ファイバで自己位相変調を生じ
    させる高いピークパワーを有するトランスフォームリミ
    ットな光パルス列(波長λ)を発生し、被測定光ファイ
    バに入力する手段と、 前記被測定光ファイバに入力する光パルス列のピークパ
    ワー(入力パワー)を変化させてその入力パワーを測定
    する手段と、 前記各入力パワーに対する前記被測定光ファイバの出力
    光パルスのスペクトル幅を測定する手段と、 前記各入力パワーに対して、前記測定されたスペクトル
    幅の入力スペクトル幅に対するスペクトル広がりを計算
    し、前記スペクトル広がりが前記入力パワーの一次関数
    となるときの直線の傾きから前記被測定光ファイバの非
    線形屈折率n2'を計算する演算手段とを備えた単一モー
    ド光ファイバの非線形屈折率測定装置において、前記演
    算手段は、前記被測定光ファイバのファイバ長をL、単
    位長さ当たりの損失係数をαとしたときに、有効ファイ
    バ長Leff が Leff =(1−exp(−αL))/α で与えられ、ガウシアンパルスの場合に、 T0 =Δτ/2(ln2)1/2 で与えられる値T0 、または、sech2 型パルスの場合
    に、 T0 =Δτ/2ln(1+21/2) で与えられる値T0 と波長分散値Dに対して、分散長L
    d が Ld =(2πc/λ2)(T0 2/|D|) で与えられるときに、Leff /Ld の関数として表され
    る補正係数ξを数値計算により求め、この補正係数ξを
    前記測定により得られた非線形屈折率n2'に掛けること
    により、波長分散の影響を補償した非線形屈折率n2
    算出する構成であることを特徴とする単一モード光ファ
    イバの非線形屈折率測定装置。
  6. 【請求項6】 補正係数ξは、パラメータX(=−sgn
    (D)Leff/Ld)を定義し、sgn(D)はD<0のときに−
    1、D≧0のときに+1の値をとるとしたときに、パル
    ス形状がガウシアンパルスの場合で、スペクトル幅とし
    て半値全幅を用いた場合に、 ξ=1+8.40X−61.9X2+ 433X3−1030X4 スペクトル幅として1/e値全幅を用いた場合に、 ξ=1+8.41X−64.3X2+ 436X3−1030X4 スペクトル幅としてrms値を用いた場合に、 ξ=1+11.5X−68.6X2+ 375X3− 851X4 スペクトル幅として疑似1次モーメント値を用いた場合
    に、 ξ=1+12.8X−70.4X2+ 386X3− 878X4 として与えられることを特徴とする請求項5に記載の単
    一モード光ファイバの非線形屈折率測定装置。
  7. 【請求項7】 補正係数ξは、パラメータX(=−sgn
    (D)Leff/Ld)を定義し、sgn(D)はD<0のときに−
    1、D≧0のときに+1の値をとるとしたときに、パル
    ス形状がsech2 型パルスの場合で、スペクトル幅として
    rms値を用いた場合に、 ξ=1+11.3X−65.1X2+ 331X3− 680X4 スペクトル幅として疑似1次モーメント値を用いた場合
    に、 ξ=1+12.4X−64.2X2+ 318X3− 647X4 として与えられることを特徴とする請求項5に記載の単
    一モード光ファイバの非線形屈折率測定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN105308429A (zh) * 2013-01-21 2016-02-03 国立大学法人大阪大学 光物理常数测量方法及光物理常数推测装置
CN113916497A (zh) * 2021-09-24 2022-01-11 中国传媒大学 一种光波导参数测量方法和装置

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