JP2002311259A - 光ファイバ端面への誘電体膜成膜方法と誘電体膜成膜装置 - Google Patents

光ファイバ端面への誘電体膜成膜方法と誘電体膜成膜装置

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JP2002311259A
JP2002311259A JP2001114519A JP2001114519A JP2002311259A JP 2002311259 A JP2002311259 A JP 2002311259A JP 2001114519 A JP2001114519 A JP 2001114519A JP 2001114519 A JP2001114519 A JP 2001114519A JP 2002311259 A JP2002311259 A JP 2002311259A
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dielectric film
face
film
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Tetsuo Wada
哲郎 和田
Yasuhide Matsumoto
泰英 松本
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 成膜温度を上げると光ファイバの樹脂被覆が
溶融変形し、上げないと膜の緻密性が劣る。 【解決手段】 本発明の光ファイバ端面への誘電体膜成
膜方法は、成膜中の光ファイバ70を断熱するものであ
る。本発明の誘電体膜成膜装置は、光ファイバ70の端
面に誘電体膜を成膜可能なャンバーと、同チャンバーに
光ファイバ70をセット可能な固定治具60を備え、そ
の固定治具が光ファイバ70を断熱可能としてあるもの
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバの端面
に反射防止膜その他の誘電体膜を成膜するための方法及
び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ファイバの端面に反射防止膜その他の
誘電体膜を成膜する方法には従来から各種方法がある
が、その一つに電子ビーム蒸着装置を使用して成膜を行
う方法がある。具体的には、電子ビーム蒸着装置の真空
チャンバー内に光ファイバの端部をセットし、同チャン
バー内に設けられた電子ビーム銃から誘電体膜の原料に
電子ビームを照射して、同チャンバー内において誘電体
膜の原料分子又は原子を蒸発させ、その原料分子又は原
子を光ファイバの端面に固着させる。ここで、成膜対象
が光ファイバの端面以外の場合には、成膜される誘電体
膜の緻密性を可及的に向上させるために、成膜中の真空
チャンバー内を加熱するのが常套手段となっている。し
かし、成膜対象が光ファイバの端面である場合には、前
記電子ビーム銃からの輻射熱によってさえ光ファイバの
樹脂被覆が溶融して変形してしまう虞がある。そこで、
成膜中の真空チャンバー内を加熱せずに成膜を行ってい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記のようにして光フ
ァイバの端面に誘電体膜を成膜することには、次のよう
な課題があった。 (1)真空チャンバー内を加熱しながら成膜を行った場
合に比べれば光ファイバの樹脂被覆の変形を抑制するこ
とはできるが、これを完全に防止することはできない。 (2)真空チャンバー内を加熱しながら成膜を行った場
合に比べ、成膜された誘電体膜の緻密性が劣る。この結
果、光ファイバを真空チャンバーから大気圧下の室内に
取り出すと、当該誘電体膜が空気中の水分を吸収して、
その屈折率が高くなるため、所期の光学特性とは異なる
光学特性を示すようになる。即ち、分光特性が所期のそ
れに比べて長波長側へシフトしてしまう。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、光ファ
イバの端面に緻密性の高い誘電体膜を成膜するためには
成膜中の真空チャンバー内を加熱することが望ましい
が、そうすると光ファイバの樹脂被覆が変形してしまう
といった技術的ジレンマを解決することにある。
【0005】本件出願の光ファイバ端面への誘電体膜成
膜方法の一つは、チャンバー内に形成された真空空間内
に光ファイバをセットし、同真空空間内において誘電体
膜の原料分子又は原子を蒸発させ、その原料分子又は原
子を前記光ファイバの端面に固着させて誘電体膜を成膜
する光ファイバ端面への誘電体膜成膜方法において、チ
ャンバーと光ファイバとの間に断熱材を介在させた上で
成膜を行うものである。
【0006】本件出願の光ファイバ端面への誘電体膜成
膜方法の他の一つは、光ファイバをチャンバーにセット
するための固定治具の周囲を断熱材で被覆するものであ
る。
【0007】本件出願の光ファイバ端面への誘電体膜成
膜方法の他の一つは、断熱材製の固定治具を用いて光フ
ァイバをチャンバーにセットするものである。
【0008】本件出願の光ファイバ端面への誘電体膜成
膜方法の他の一つは、成膜中の真空空間内を加熱するも
のである。
【0009】本件出願の誘電体膜成膜装置の一つは、チ
ャンバー内に形成された真空空間内に光ファイバをセッ
トし、その端面に誘電体膜の原料分子又は原子を固着さ
せて、同端面に誘電体膜を成膜可能な誘電体膜成膜装置
において、光ファイバを前記チャンバーにセットするた
めの固定治具を備え、その固定治具の周囲が断熱材で被
覆されているものである。
【0010】本件出願の誘電体膜成膜装置の他の一つ
は、固定治具を断熱材製としたものである。
【0011】本件出願の誘電体膜成膜装置の他の一つ
は、真空空間内を加熱するための加熱源を備えているも
のである。
【0012】本件出願の誘電体膜成膜装置の他の一つ
は、誘電体膜の原料を溶融させて、その分子又は原子を
蒸発させるための電子ビーム銃を備え、その電子ビーム
銃の近傍に加熱源が配置されているものである。
【0013】
【発明の実施の形態】(実施形態1)以下、本発明の誘
電体膜成膜装置の第1の実施形態を図1〜図3に基づい
て説明する。本実施形態に示す誘電体膜成膜装置は図1
に示すように、内部が真空状態の密閉空間となる真空チ
ャンバー1内に、2基の電子ビーム銃(EBガン)2
a、2bと、誘電体膜の原料を収容可能な2つの容器(ル
ツボ)3a、3bと、光ファイバがセットされる回転ドー
ム4と、正電荷を帯びた活性分子を照射可能なイオン銃
5と、負電荷の熱電子を照射可能なニュートライザ6
と、当該真空チャンバー1内の温度を制御可能な温度制
御機構7と、光ファイバの端面に成膜された誘電体膜の
膜厚を測定可能な光学式膜厚計8とが設けられ、図2に
示すように、前記回転ドーム4に固定治具60を介して
光ファイバ70をセットし、その光ファイバ70の端面
に誘電体膜を成膜するものである。
【0014】図1に示す前記電子ビーム銃2a、2bは、
夫々の近傍に設置された容器3a、3b内に収容されてい
る誘電体膜の原料に向けて電子ビームを照射して同原料
を溶融させて、真空チャンバー1内に誘電体膜の原料分
子又は原子を蒸発させるものである。
【0015】図1に示す前記回転ドーム4は、その内面
が前記電子ビーム2a、2bの側を向くようにして真空チ
ャンバー1内に配置され、背面に取り付けられた回転軸
25の回転に伴って周方向に回転する。光ファイバ70
は当該回転ドーム4に図3(a)(b)に示す金属製の
固定治具60を介してセットされ、回転ドーム4の回転
に伴って同方向に移動する。図3(a)(b)に示す固
定治具60は、光ファイバ70を配置可能な凹溝61が
複数並列された下材62と、その下材62に被せられる
上材63とから構成されており、図3(a)に示すよう
に、下材62の夫々の凹溝61内に光ファイバ70を1
本づつ配置させ、その下材62の上に、同図(b)に示
すように、上材63を被せ、両者62、63をボルト止
めすることによって、夫々の凹溝61内配置された光フ
ァイバ70を同凹溝61と上材63との間に挟着保持可
能なものである。ここで、光ファイバ70は図3(a)
に示すように、その先端部の樹脂被覆71(UV被覆)
を所定長だけ除去して、裸ファイバ72を露出させ、露
出した裸ファイバ72の先端が固定治具60の端面64
から外側に突出するようにして、挟着保持する。
【0016】前記のように光ファイバ70を挟着保持さ
せた固定治具60を、図2(a)(b)に示すように前
記回転ドーム4の所定位置にセットするが、この際、同
図に示すように当該固定治具60の周囲を断熱材80で
被覆する。これによって、前記電子ビーム銃2a、2b
(図1)から発生する輻射熱やその他の熱が直接固定治
具60に伝わることも、回転ドーム4を介して間接的に
伝わることも阻止され、当該固定治具60に挟着保持さ
れている光ファイバ70が断熱される。従って、前記電
子ビーム銃2a、2bから発生する輻射熱やその他の熱に
よる光ファイバ70の樹脂被覆71(図3a、b)の溶
融や変形が防止される。ここで、前記断熱材80として
は、例えばガラス繊維を板状に成形したボードが適し、
そのボードを固定治具60の外周面所望箇所に重ねて配
置することが望ましい。断熱材の素材には、SiO2繊維や
Al2O3繊維、これらの混合繊維等が用いられる。
【0017】図1に示す前記イオン銃5は、前記固定治
具60を介して回転ドーム4にセットされた光ファイバ
70(図2)の端面に成膜される誘電体膜の緻密性を可
及的に向上させるために、同端面に向けて正電荷を帯び
た活性分子(O2活性分子、Ar活性分子、He活性分子、N
2活性分子、CO2活性分子、H2O活性分子等)を照射し
て、そこに固着(蒸着)される原料分子又は原子にエネ
ルギーを付与するものである。また、前記図1に示すニ
ュートライザ6は、成膜中に光ファイバ70(図2)の
端面が正に帯電するのを防ぐために、負電荷の熱電子を
同端面に向けて照射して電気的中立を保つためのもので
ある。
【0018】図1に示す前記温度制御機構7は、真空チ
ャンバー1内に配置された加熱源(シースヒータ)10
と、シースヒータ10へ給電するヒータ電源11と、真
空チャンバー1内の温度を検知するセンサ(熱電対)1
2と、熱電対12の検知結果に基づいて真空チャンバー
1内の温度を測定し、測定結果に基づいて前記ヒータ電
源11を制御する温度コントローラー13とから構成さ
れている。この温度制御機構7では、温度コントローラ
ー13が測定された真空チャンバー1内の温度に基づい
てヒータ電源11に制御信号を出力し、同電源11から
シースヒータ10へ給電される電力量を増減させて同ヒ
ータ10の発熱量を調整することによって真空チャンバ
ー1内の温度を制御する。
【0019】図1に示す前記光学式膜厚計8は、ガラス
板20、第1及び第2のミラー21a、21b、光源2
3、検出器24から構成されている。前記ガラス板20
は前記回転ドーム4の回転軸25の先端に配置されてお
り、当該ガラス板20の表面に光ファイバ端面と同一の
条件で誘電体膜の原料分子又は原子が固着されるように
してある。前記第1のミラー21aは光源23から発生
した光をガラス板20に向けて反射させるものである。
具体的には前記回転軸25は中空としてあり、第1のミ
ラー21aによって反射された光は回転軸25の内部を
光路として伝搬し、ガラス板20に照射される。前記第
2のミラー21bはガラス板20に照射された光のう
ち、反射した光を前記検出器24に向けて反射させて、
同検出器24に入射させるものである。検出器24は入
射した光のうち、特定波長の光の光量変化に基づいてガ
ラス板20の表面に固着された原料分子又は原子の量
(膜厚)とその屈折率との積である光学膜厚を検出する
ものである。尚、光ファイバ70の端部に金属製又はセ
ラミックス製等のフェルールが取り付けられた状態で同
ファイバ70の端面に成膜を行っても同様の効果が期待
できる。
【0020】(実施形態2)以下、本発明の誘電体膜成
膜装置の第2の実施形態を説明する。ここに示す本発明
の誘電体膜成膜装置の基本構成は前記実施形態1に示す
ものと同一である。異なるのは図4に示すように、真空
チャンバー1内に前記シースヒータ10とは別の加熱源
(ハロゲンランプ)40を設け、シースヒータ10及び
加熱源40の双方によって真空チャンバー1内の温度を
制御可能としたことである。尚、加熱源40は主として
成膜開始前に真空チャンバー1内を予備加熱するために
機能する。
【0021】(実施形態3)以下、本発明の誘電体膜成
膜装置の第3の実施形態を説明する。ここに示す本発明
の誘電体膜成膜装置の基本構成は前記実施形態1に示す
ものと同一であり、異なるのは固定治具60の構造であ
る。具体的には図5に示すように、前記図3(a)
(b)に示すものと同一の構造及び寸法の固定治具60
をガラス繊維その他の断熱素材によって形成し、その固
定治具60の背後に同固定治具60の後端面65から突
出した光ファイバ70を収容可能な断熱箱90を一体化
したことである。このような構造によって、光ファイバ
70の略全体が断熱される。
【0022】(実施形態4)以下、本発明の光ファイバ
端面への誘電体膜成膜方法の第4の実施形態をする。本
実施形態に示す成膜方法は前記図1に示す本発明の誘電
体膜成膜装置を使用して、光ファイバの端面に高屈折材
料による膜と、低屈折材料による膜が交互に積層されて
なる誘電体膜(例えば、反射防止膜)を成膜する方法で
ある。 (1)図3(b)に示すように、固定治具60に光ファ
イバ70を挟着保持させ、その固定治具60を図1に示
す回転ドーム4の所定位置にセットする。この際、図2
に示すように、固定治具60の周囲を断熱材80で被覆
して、光ファイバ70を断熱することは前記の通りであ
る。 (2)回転ドーム4を回転させながら、一方の電子ビー
ム2aから一方の容器3a内に収容されている高屈折材料
(例えばTa2O5)に向けて電子ビームを照射して同原料
を溶融させて蒸発させ、蒸発した原料分子又は原子を光
ファイバ70(図2)の端面に固着させる。所定の光学
膜厚となる原料分子又は原子が光ファイバ70の端面に
固着されたら、当該電子ビーム2aからの電子ビームの
照射を停止すると共に、隣接するシャッター30aを回
動させて当該容器3aを閉塞する。 (3)次いで、他方の電子ビーム2bから他方の容器3b
に収容されている低屈折材料(例えばSiO2)に向けて電
子ビームを照射し、先に光ファイバ70(図2)の端面
に固着している原料分子又は原子の上に当該容器3bか
ら蒸発した原料分子又は原子を固着させて積層する。所
定の光学膜厚となる原料分子又は原子が固着されたら、
当該電子ビーム2bからの電子ビームの照射を停止する
と共に、隣接するシャッター30bを回動させて当該容
器3bを閉塞する。以後、これを繰り返して、光ファイ
バ70の端面にTa2O5膜及びSiO2膜を交互に積層して所
期の分光特性を有する誘電体膜を成膜する。尚、Ta2O5
膜及びSiO2膜の光学膜厚は前記図1に示す光学式膜厚計
8によって測定する。
【0023】前記(1)〜(3)工程中、必要に応じて
図1に示す温度制御機構7によって、真空チャンバー1
内を加熱して誘電体膜の緻密性の向上を図る。具体的に
は、成膜中に回転ドーム4の表面或いはその近傍におけ
る温度が350℃となるように真空チャンバー1内を加
熱する。また、成膜開始前に温度制御機構7によって真
空チャンバー1内を所定温度に予備加熱する。何れの場
合にも、真空チャンバー1内の光ファイバ70(回転ド
ーム4にセットされた光ファイバ70)は断熱されてい
るので、成膜中の加熱及び成膜前の予備加熱の何れによ
ってもその樹脂被覆が溶融したり、変形したりすること
はない。従って、誘電体膜の緻密性を向上させるために
最適な温度に真空チャンバー1内を加熱することができ
る。
【0024】本発明の光ファイバ端面への誘電体膜成膜
方法は、実施形態2又は実施形態3に示す本発明の誘電
体膜成膜装置を使用して実施することもできる。その際
の具体的な工程は前記と同一である。もっとも、実施形
態3に示す誘電体膜成膜装置はシースヒータ10以外の
加熱源40を備えているので、当該加熱源40を真空チ
ャンバー1内で最も温度変化の激しい電子ビーム銃2a
及び2bの近傍に設置すれば、同真空チャンバー1内の
温度変化を可及的に抑制することができ、誘電体膜の緻
密性をさらに向上させることができる。また、加熱源4
0を電子ビーム銃2a及び2bの近傍に配置すると、同電
子ビーム銃2a及び2b回りの脱ガスも行える。もっと
も、加熱源40は前記ハロゲンランプ以外のものであっ
てもよい。
【0025】(実施形態5)本発明の誘電体膜成膜装置
では、図1、図4に示す容器3a、3bに収容する誘電体
膜の原料を変えることによって、Ta2O5膜以外の高屈折
材料膜(例えば、TiO 2膜、Nb2O5膜、ZrO2膜)及びSiO2
膜以外の低屈折材料膜(例えば、MgF2膜)が交互に積層
された誘電体膜を光ファイバの端面に成膜することも可
能である。また、前記容器3a、3bにTa2O5及びSiO2
外の成膜原料を収容した本発明の誘電体膜成膜装置を使
用して光ファイバの端面にTa2O5膜以外の高屈折材料膜
及びSiO2膜以外の低屈折材料膜が交互に積層された誘電
体膜を成膜する場合も本発明の光ファイバ端面への誘電
体膜成膜方法に含まれる。さらに、光ファイバの端面に
イオンプレーティング法、イオンビームスパッタ法、マ
グネトロンスパッタ法、ECRプラズマCVD法、MOCVD法等
の各種方法によって誘電体膜の原料分子又は原子を固着
させる場合も、本発明の光ファイバ端面への誘電体膜成
膜方法に含まれ、それら各種方法によって光ファイバの
端面に誘電体膜の原料分子又は原子を固着可能な成膜装
置も本発明の誘電体膜成膜装置に含まれる。要は、成膜
中の光ファイバを断熱して、同ファイバの樹脂被覆の溶
融や変形を防止可能な全ての成膜方法は本発明の光ファ
イバ端面への誘電体膜成膜方法及び誘電体膜成膜装置の
技術的範囲に含まれる。尚、前記ECRはElectron Cyclot
ron Resonanceの略であり、CVDはChemical Vapor Depos
ition、MOCVDはMetal Organic Chemical Vapor Deposit
ionの略である。
【0026】
【発明の効果】本件出願の光ファイバ端面への誘電体膜
成膜方法は、成膜が行われる真空空間内にセットされた
光ファイバを断熱するので、前記真空空間内を積極的に
加熱して、より緻密な誘電体膜を成膜可能であり、且つ
光ファイバの樹脂被覆が溶融したり、変形したりする虞
もない。
【0027】本件出願の誘電体膜成膜装置は、光ファイ
バの端面に誘電体膜の原料分子又は原子を固着可能なチ
ャンバーと、同チャンバーに光ファイバをセット可能な
固定治具を備え、その固定治具が光ファイバを断熱可能
である。従って、成膜中のチャンバー内を積極的に加熱
して、より緻密な誘電体膜を成膜可能であり、且つ光フ
ァイバの樹脂被覆が溶融したり、変形したりする虞もな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の誘電体膜成膜装置の第1の実施形態を
示す説明図。
【図2】(a)は図1に示す回転ドームに固定治具を介
して光ファイバをセットした状態を示す説明図、(b)
は同拡大説明図。
【図3】固定治具の一例を示す図であって、(a)は固
定治具を構成する下材の平面図、(b)は光ファイバを
挟着保持した固定治具の端面図。
【図4】本発明の誘電体膜成膜装置の第2の実施形態を
示す説明図。
【図5】本発明の誘電体膜成膜装置の第3の実施形態を
示す説明図。
【符号の説明】
1 チャンバー 2 電子ビーム銃 3 容器 4 回転ドーム 5 イオン銃 6 ニュートライザ 7 温度制御機構 8 光学式膜厚計 10 シースヒータ 11 ヒータ電源11 12 センサ 13 温度コントローラー 20 ガラス板20 21 ミラー 23 光源 24 検出器 25 回転ドームの回転軸 30 シャッター 40 加熱源 60 固定治具 61 凹溝 62 下材 63 上材 70 光ファイバ 71 樹脂被覆 72 裸ファイバ 80 断熱材 90 断熱箱
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H050 AA01 AC89 AC90 2K009 AA02 BB02 CC03 DD04 DD07 DD09 4K029 AA23 BA43 BA46 BB02 BC00 BC07 BD00 DB21 JA05

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】チャンバー内に形成された真空空間内に光
    ファイバをセットし、同真空空間内において誘電体膜の
    原料分子又は原子を蒸発させ、その原料分子又は原子を
    前記光ファイバの端面に固着させて誘電体膜を成膜する
    光ファイバ端面への誘電体膜成膜方法において、チャン
    バーと光ファイバとの間に断熱材を介在させた上で成膜
    を行うことを特徴とする光ファイバ端面への誘電体膜成
    膜方法。
  2. 【請求項2】光ファイバをチャンバーにセットするため
    の固定治具の周囲を断熱材で被覆することを特徴とする
    請求項1記載の光ファイバ端面への誘電体膜成膜方法。
  3. 【請求項3】断熱材製の固定治具を用いて光ファイバを
    チャンバーにセットすることを特徴とする請求項1記載
    の光ファイバ端面への誘電体膜成膜方法。
  4. 【請求項4】成膜中の真空空間内を加熱することを特徴
    とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の光ファ
    イバ端面への誘電体膜成膜方法。
  5. 【請求項5】チャンバー内に形成された真空空間内に光
    ファイバをセットし、その端面に誘電体膜の原料分子又
    は原子を固着させて、同端面に誘電体膜を成膜可能な誘
    電体膜成膜装置において、光ファイバを前記チャンバー
    にセットするための固定治具を備え、その固定治具は周
    囲が断熱材で被覆されていることを特徴とする誘電体膜
    成膜装置。
  6. 【請求項6】固定治具が断熱材製であることを特徴とす
    る請求項5記載の誘電体膜成膜装置。
  7. 【請求項7】真空空間内を加熱するための加熱源を備え
    ていることを特徴とする請求項5又は請求項6記載の誘
    電体膜成膜装置。
  8. 【請求項8】誘電体膜の原料を溶融させて、その分子又
    は原子を蒸発させるための電子ビーム銃を備え、その電
    子ビーム銃の近傍に加熱源が配置されていることを特徴
    とする請求項7記載の誘電体膜成膜装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004061502A1 (en) * 2002-12-19 2004-07-22 3M Innovative Properties Company Optical fiber mount for vapor deposition equipment

Cited By (1)

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WO2004061502A1 (en) * 2002-12-19 2004-07-22 3M Innovative Properties Company Optical fiber mount for vapor deposition equipment

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