JP2002310612A - 干渉計 - Google Patents

干渉計

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JP2002310612A
JP2002310612A JP2001109999A JP2001109999A JP2002310612A JP 2002310612 A JP2002310612 A JP 2002310612A JP 2001109999 A JP2001109999 A JP 2001109999A JP 2001109999 A JP2001109999 A JP 2001109999A JP 2002310612 A JP2002310612 A JP 2002310612A
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由美子 大嵜
Akiyoshi Suzuki
章義 鈴木
Kenji Saito
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非球面の面形状を球面と同じ精度で測定が可
能で、かつ種々の面形状の測定に適切に対応できる干渉
計及びそれを用いられた光学素子を用いた半導体露光装
置を得ること。 【解決手段】 干渉を利用して光学素子の面形状を測定
する干渉計において、所望の面形状を作成することが出
来る面形状が可変の弾性変形ミラーを参照光側に2つ以
上又は更に原器を有すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は干渉計に関し、被検
物として球面から非球面にわたる広範囲な面形状に対応
し高精度で被検物の面形状を測定する際に好適なもので
ある。
【0002】この他本発明は、マスク上のパターンを感
光性の基板に転写し、半導体素子を製造する等のリソグ
ラフィ工程で使用される投影光学系を構成する各光学素
子(レンズ、フィルター等)の球面や非球面等の面形状
を高精度に測定する際に好適なものである。
【0003】
【従来の技術】光学系におけるイノベーションは常に新
しい光学素子、あるいは自由度の導入によってもたらさ
れている。この中で非球面の導入による光学性能の改善
は天体望遠鏡の昔から追及されてきた項目の一つである
が、近年、加工法や計測法の改善により、最も精度が要
求される半導体素子製造用の半導体露光装置に導入され
るところにいたった。
【0004】半導体露光装置における非球面の効果は大
きく分けて3つある。第一の効果は光学素子の枚数の削
減である。短波長化に伴い半導体露光装置の光学系には
石英や蛍石といった高価な材料を使用せざるを得なくな
ってきた。非球面の効果による光学素子の枚数の削減は
製作面及びコスト面で非常に効果が大きい。第二の効果
はコンパクト化である。非球面の効果として光学系を小
型化することが可能となって、やはり製作及びコストに
対する影響が無視できないほど大きい。第3の効果は高
性能化である。高NA化や、低収差化でますます要求精
度の高くなっている光学系の性能を達成する手段として
非球面の果たす役割は非常に重要となっている。
【0005】また、最近ではパターンの微細化の加速に
伴って次世代を担う露光方式としてEUVを用いる方式
が本命視されている。EUV(Extreme Ultra Violet)
では従来の光露光で用いられてきた光の波長の1/10
以下の13.4nmという短い波長の光を用いて、反射
結像光学系によりレチクル上の像をウェハーに転写す
る。EUVの領域では波長が短すぎる為、光が透過する
光学部材(透過材料)が存在せず、光学系はレンズを用
いないミラーのみの構成となる。しかしながら、EUV
の領域では反射材料も限られており、1面あたりのミラ
ーの反射率は70%弱しかない。従って、従来のレンズ
を用いた光学系の様に20枚を越えるような光学系の構
成は光利用効率の面から不可能で、なるべく少ない枚数
で所定の性能を満足する結像光学系を構成しなければな
らない。
【0006】現在、EUVの実験機で用いられているの
は3枚または4枚構成のミラー系でNAが0.1前後の
ものであるが、将来的には6枚のミラー系構成でNA
0.25から0.30前後のシステムがターゲットとな
っている。このような高性能の光学系を少ない枚数で実
現する手段として、実際に高精度な非球面を加工し、計
測し、所定の面形状の光学素子を得ることが従来技術の
壁を打ち破るために必須の技術となってきている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、高性能
が得られる設計値が得られても従来の非球面の加工では
非球面の計測精度に限界があり、所定の値以上の非球面
量を持った面は加工できないという問題点があった。該
所定の値は所望の精度で計測できる範囲によって定めら
れる。よく知られているように、計測と加工は一体のも
のであり、良い計測精度がなければ精密な加工を行うこ
とは不可能である。
【0008】球面形状の計測の技術は光学素子の計測で
最も通常に用いられる技術であるため汎用の装置も製品
として存在しており、絶えざる精度向上の努力により精
度も大幅に向上している。しかしながら測定波長の10
倍以上の大きな非球面量になると干渉縞の間隔が細かく
なりすぎて球面計測と同じ計測精度を出すことが困難と
なる。 通常、大きな非球面の測定方法として機械的あ
るいは光学的なプローブを用いて非球面の表面を計測す
る方法が知られている。しかしながらプローブ法は種々
の形状の非球面に対応できるフレキシビリティは備えて
いるものの、プローブ自体の計測限界や、プローブの位
置計測の安定性などに問題があり、干渉計測法ほどの精
度を出すことが困難である。
【0009】本発明は非球面の面形状を球面と同じ精度
で測定が可能で、かつ種々の面形状の測定に適切に対応
できる干渉計及びそれを用いられた光学素子を用いた半
導体露光装置の提供を目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の干渉計
は、干渉を利用して光学素子の面形状を測定する干渉計
において、所望の面形状を作成することが出来る面形状
が可変の弾性変形ミラーを参照光側に2つ以上又は更に
原器を有することを特徴としている。
【0011】請求項2の発明は請求項1の発明におい
て、参照光側には、前記2つ以上の弾性変形ミラーとあ
らかじめ素性の分かった原器の両者を有し、該弾性変形
ミラーと原器、または2つ以上の弾性変形ミラーの間で
弾性変形量モニター干渉計を形成し、該弾性変形ミラー
の面変形量をモニターする面変形量モニタ手段を有する
ことを特徴としている。
【0012】請求項3の発明は請求項2の発明におい
て、参照光側に配置した前記原器の面形状は不変である
ことを特徴としている。
【0013】請求項4の発明は請求項2の発明におい
て、前記弾性変形量モニター干渉計で用いる干渉用の光
束の波長は、光学素子の面形状の計測に用いる光束の波
長と異なることを特徴としている。
【0014】請求項5の発明は請求項1の発明におい
て、前記2つ以上の弾性変形ミラーを前記弾性変形量モ
ニター干渉計でモニターしながら、それらを交互に変形
制御することによって、所望の面形状に変形することを
特徴としている。
【0015】請求項6の発明は請求項5の発明におい
て、前記原器を複数個有し、その中から所望の原器を選
択することにより、交互に変形制御することを特徴とし
ている。
【0016】請求項7の発明の干渉計は、干渉を利用し
て光学素子の面形状を測定する干渉計において、参照光
側には面形状を変化させることが出来る2つ以上の該弾
性変形ミラー、又は更に原器を有し、物体光側では面形
状の測定基準となる波面を作成することが出来る基準波
面発生ユニットを具備することを特徴としている。
【0017】請求項8の発明は請求項7の発明におい
て、前記参照光側の弾性変形ミラーと、物体光側の基準
波面発生ユニットを用い、両者の波面から所望の非球面
波面を作成し、観察面において測定可能になるよう、両
者の調整を行うことを特徴としている。
【0018】請求項9の発明は請求項8の発明におい
て、物体光側の基準波面発生ユニットが波面の動径
(R)の4次を中心とした低次成分を生成し、参照光側
の弾性変形ミラーでは動径(R)の6次以上の高次成分
を生成することを特徴としている。
【0019】請求項10の発明は請求項7,8又は9の
発明において、前記基準波面生成ユニットは球面収差発
生手段を有することを特徴としている。
【0020】請求項11の発明は請求項10の発明にお
いて、前記球面収差発生ユニットは複数のレンズを有
し、このうち2つのレンズのレンズ間の距離を調整する
ことによって球面収差を発生していることを特徴として
いる。
【0021】請求項12の発明は請求項2乃至11のい
ずれか1項の発明において、前記基準波面生成ユニット
はアルバレズレンズを有することを特徴としている。
【0022】請求項13の発明は請求項12の発明にお
いて、前記アルバレズレンズは波面の動径の6次以上の
波面成分を補正することを特徴としている。
【0023】請求項14の発明は請求項13の発明にお
いて、前記アルバレズレンズは、それが補正する波面の
動径の次数に対応して複数個設けられていることを特徴
としている。
【0024】請求項15の発明は請求項7の発明におい
て、前記アルバレズレンズは波面の動径の4次以上の成
分を調整することを特徴としている。
【0025】請求項16の発明は請求項7の発明におい
て、前記基準波面生成ユニットが可変的に波面を生成す
る際に、光軸上移動する光学部材の位置情報をモニタす
る位置情報モニタ手段を有することを特徴としている。
【0026】請求項17の発明は請求項16の発明にお
いて、前記光学部材の移動量に応じて、発生する波面を
演算手段で計算し、基準波面として用いることを特徴と
している。
【0027】請求項18の発明は請求項2の発明におい
て、前記弾性変形量モニター干渉計で用いる干渉用の光
束の波長は、光学素子の面形状の計測に用いる光束の波
長と同じであることを特徴としている。
【0028】請求項19の発明の参照波面の形成方法
は、参照面位置に面形状が可変の第1の弾性変形ミラー
を配置し、基準面位置に面形状が既知の原器を配置し、
該第1の弾性変形ミラーの面からの第1波面と、該原器
の面からの基準波面との干渉情報を用いて、該原器の面
形状を基準に該第1の弾性変形ミラーの面形状を変化さ
せる工程と、次いで、基準面位置に面形状が可変の第2
の弾性変形ミラーを配置し、該第1の弾性変形ミラーの
面からの第1波面と、該第2弾性変形ミラーの面からの
第2波面との干渉情報を用いて、該第1の弾性変形ミラ
ーの面形状を基準に該第2の弾性変形ミラーの面形状を
変化させる工程と、次いで、該第1の弾性変形ミラーの
面形状を所定量変化させた後に、該第1の弾性変形ミラ
ーの面からの第1波面と、該第2の弾性変形ミラーの面
からの第2波面との干渉情報を用いて、該第1の弾性変
形ミラーの面形状を基準に該第2の弾性変形ミラーの面
形状を変化させる工程Aを有し、該工程Aを必要に応じ
てn(nは1以上の整数)回繰り返して行い、第1また
は第2の弾性変形ミラーの面から所望の波面を得ること
を特徴としている。
【0029】請求項20の発明の参照波面の形成方法
は、波面の形成方法において、参照面位置に面形状が可
変の第1の弾性変形ミラーを配置し、基準面位置に面形
状が可変の第2の弾性変形ミラーを配置し、該第1の弾
性変形ミラーの面からの第1波面と、該第2の弾性変形
ミラーの面からの第2波面との干渉情報を用いて該第1
の弾性変形ミラーの面形状を基準に該第2の弾性変形ミ
ラーの面形状を変化させる工程と、次いで、第1の弾性
変形ミラーの面形状を所定量変化させた後に、該第1の
弾性変形ミラーの面からの第1波面と、該第2弾性変形
ミラーの面からの第2波面との干渉情報を用いて該第1
の弾性変形ミラーの面形状を基準に該第2の弾性変形ミ
ラーの面形状を変化させる工程Aとを有し、該工程Aを
必要に応じてn(nは1以上の整数)回繰り返して行
い、第1または第2の弾性変形ミラーの面から所望の波
面を得ることを特徴としている。
【0030】請求項21の発明は請求項19又は20の
発明において、前記第1の弾性変形ミラーの面形状の所
定量の変化は、第1波面と第2波面との干渉情報がモニ
タでき、制御できる範囲内であることを特徴としてい
る。
【0031】請求項22の発明の半導体露光装置は、請
求項1乃至21のいずれか1項の干渉計を用いて作成さ
れた光学素子を用いることによって作成されたことを特
徴としている。
【0032】請求項23の面形状測定方法は、請求項1
乃至21のいずれか1項の干渉計を用いて光学素子の表
面形状を測定することを特徴としている。
【0033】
【発明の実施の形態】通常の球面を測定する干渉計は精
度及び測定再現性などに長足の進歩を見せている。最近
では測定再現性で0.1nmに近づこうという精度を見
せるまでになっており、EUV時代の計測装置としても
使用出来る位のレベルに達している。
【0034】これに対し非球面の面形状の計測は非球面
自体の要望があったにも拘らず、誤差要因が多いと言う
ことで、精度も要求を満たしていなかった。本発明の実
施形態は、この球面と非球面との乖離をなくすことを特
徴としている。このため、本発明の実施形態では精度上
の達成値を球面波にすることを目標として、球面計測用
の光学配置を基礎に非球面を計測する構成を用いてい
る。
【0035】尚、本発明において非球面とは球面又は平
面でないことを意味している。
【0036】本発明の実施形態では非球面の波面を、参
照光の波面と物体光の波面から、正確に合成して作って
いる。このとき参照光の波面は弾性変形ミラーで作成
し、物体光の波面は光学系の収差をもとに発生させてい
る。
【0037】参照光側は2枚の弾性変形ミラーとキャリ
ブレーション用の原器を用いて自由に形状を作成し、所
望の波面を作成している。
【0038】物体光側の基準波面の作成には様々な方法
を用いることが出来るが、以下の考えをもとに光学系の
収差を発生させることにより、汎用性の高いシステムを
構築することが出来る。
【0039】最近の半導体製造装置における高精度な駆
動の実現、及び計算機の発達は基準位置の収差さえはっ
きりしておれば、該基準位置からオープンループで各エ
レメントを駆動した後に発生する収差を正確に知ること
を可能とする。本発明は、この点を考慮して非球面が球
面からのずれと言う形で定義される以上、該非球面を収
差とみなし、該収差量を収差発生光学系(基準波面発生
ユニット)で発生させることによって、所望の非球面形
状を持つ波面を発生させている。
【0040】本実施形態では、任意の形状の非球面を専
用の素子を設けることなく、汎用で検出できるようにし
ている。
【0041】本実施形態では、参照光側の波面を変形さ
せるために2枚の弾性変形ミラー又は更に原器を有し、
両者の面形状を変形させることによって、所望の参照面
波面を作成している。図1に示したように、前記2枚の
弾性変形ミラーは参照面位置と基準面位置に配置され、
両者の干渉計(弾性変形量モニター干渉計)を有すること
で、弾性変形量を制御している。つまり、2枚の弾性変
形ミラーの変形量を弾性変形量モニター干渉計によって
把握し、該干渉計の精度内で2枚の変形量を交互に制御
することで、最終的に所望の参照面形状を作成してい
る。
【0042】さらに、このようにして参照光側の弾性変
形ミラーを制御することで生成した波面と、物体光側で
発生させた基準波面によって、種々の非球面計測を行っ
ている。
【0043】参照光側で用いる2枚の弾性変形ミラー2
1,23は、例えば薄いガラス板をアクチュエーターや
ピエゾで制御することにより、自由にミラー形状(面形
状)を変化させることが出来る構成となっている。この
弾性変形ミラーを参照面として用いることにより、所望
の参照波面を作成している。
【0044】この参照面としての弾性変形ミラーの変形
量を制御するために、まず基準面位置にあらかじめ形状
の把握できている原器22を配置する。そして、参照面
に配置されたこの弾性変形ミラー21と、基準面位置に
配置された原器22との干渉計(弾性変形量モニター干
渉計101)を用いて、参照面の弾性変形ミラー21を原
器22と等しい形状にしている。
【0045】このような原器と弾性変形ミラー21との
キャリブレーションを行ったあと、基準面位置に配置さ
れた原器22を弾性変形ミラー23に変更し、2枚の弾
性変形ミラー21,23の形状を干渉計で把握する。そ
して、両者の面形状を干渉計で計測できる範囲内で交互
に変化させ、最終的に参照光の弾性変形ミラー21が所
望の波面を作成できるようにする。
【0046】この弾性変形量モニター干渉計に用いる波
長は、非球面の面形状を計測する波長と異なる波長であ
る。これによって、弾性変形量をモニターしながら非球
面形状の計測を行うことを可能としている。
【0047】尚、弾性変形ミラーの面形状のモニターで
計測波長と同一の波長の光を用いても良い。
【0048】このように参照光側で弾性変形ミラーを2
枚用い、交互に変形をつづけていくことによって、球面
からのずれが大きい場合も所望の波面を自由に作成して
いる。
【0049】一方、物体光側では、非球面計測の基準と
なる波面を作成している。この基準波面は光学系の収差
を基準波面作成ユニットによってコントロールすること
で作成している。
【0050】次に物体光側で光学系の収差によって基準
波面を作成する場合に関して説明する。基準波面作成ユ
ニットでは、非球面を特徴づける非球面形状の各次数
を、球面収差の発生やアルバレズレンズの組み合わせな
どで独立に制御する。
【0051】対象となる光学系は共軸であることが多い
ことから、光学素子は回転対称性を持っていることが多
い。従って球面からのずれは光軸からの距離(動径)を
Rとした時、動径Rの4乗以上の偶数項で表わされる場
合が通常である。特に重要なのは動径Rの4乗の項であ
るが、4乗の項は収差で言うと球面収差に相当する。そ
のため、基準波面作成ユニットでは、球面収差を故意に
所望の値発生させて、非球面の形状が持っている成分に
対応する波面を形成させる。但し、一般に非球面は動径
Rの4乗だけでは表わすことができない場合が多いた
め、4乗以上の高次の項に関しては各次数ごとにアルバレ
ズレンズを利用して制御できる収差を発生させること
で、所望の非球面を構成する波面を合成することも可能
であるし、また、アルバレズレンズで4次以上の総ての波
面を発生させるようにしている。
【0052】本実施形態では、参照光側と物体光側でそ
れぞれ非球面波面を作成し、この波面をもとに観察面で
波面を干渉させることによって、任意の非球面形状の測
定を可能としている。したがって、参照光の波面を2枚
の弾性変形ミラーを交互に変形させることによって所望
の波面を作成することが出来、さらにその変形量を高精
度にモニター出来ること、物体光側には、非球面形状測
定の基準波面を作成する「基準波面発生ユニット」を具
備することを特徴としている。
【0053】このように、本実施形態では、参照光側で
2枚の弾性変形ミラー、物体光側で基準波面発生ユニッ
トを用いることによって、両者の波面を調整して合成す
るため、種々の非球面波面を作成している。従って、装
置自体を基準として様々な非球面を測定することができ
るために、極めて汎用性を持つ装置を構成している。ま
た、汎用性があるにも拘らず干渉計測法であるために球
面を測定するのと同じ精度が達成できるため、従来より
高精度で非球面の面形状を測定することが困難であった
非球面の面形状を高精度に測定することができる。
【0054】次に本発明の実施形態を図面を用いて説明
する。
【0055】[実施形態1]図1は本発明の実施形態1
の要部外略図である。図1は被検面としての非球面の表
面形状測定法を示している。本実施形態1は参照光側に
2枚の弾性変形ミラー21,23を用い、物体光側に基
準波面発生ユニット3を用い、両者の非球面波面を用い
て、被検面5の非球面形状を測定するものである。そし
て、特に参照光側の弾性変形ミラー21,23では非球
面の高次(波面の動径Rの6乗以上)の波面を作成し、
物体光面側の基準波面作成ユニット3では球面収差を発
生させ、動径Rの4乗以上の基準波面を作成する場合を
示している。
【0056】図1に示す干渉計は通常トワイマン・グリ
ーンの干渉計といわれる構成をとっている。レーザ光源
1からコリメートされた光(平行光)が干渉計に入ると
ころから図は始まっている。レーザ光源1としてはHe
Ne,Ar,HeCd,YAGの高調波など公知のレー
ザを用いることができる。
【0057】コリメートされてきた光Laは先ずビーム
スプリッタ11で波面が分割され、参照光として参照面を
形成する弾性変形ミラー21へ行く参照光路と、被検面
5のある物体光路とに分割される。その後、参考光と物
体光をビームスプリッタ11で合波して、レンズ61を
介してCCD等の撮像手段71上に干渉情報を形成し、
これより被検面5の面形状を測定している。
【0058】まず、本実施形態の最も特徴となる、参照
光側の光路について説明する。
【0059】基準となる原器22と、2枚の弾性変形ミ
ラー21,23を用い、弾性変形ミラー21,23を交
互に調整し変形することで所望の波面を作成するところ
が、本実施形態の最も特徴となるところである。
【0060】参照光路の光はビームスプリッタ12を通
過し、弾性変形ミラー(参照ミラー)21で反射して、
再びビームスプリッタ11に戻ってくる。高精度な計測
精度を得るためには位相計測をすることが必須となるの
でPMI(Phase MeasuringInterferometer)と言われ
る手法が適用される。例えば図1の構成では参照ミラー
21が波長オーダで微小駆動される例が示されている。
【0061】この弾性変形ミラー21,23は、いずれ
も図2に示したように、例えば薄いガラス板21aをア
クチュエーターやピエゾ等の駆動部材21bを駆動手段
21cで制御することにより、自由にミラー形状(反射
面形状)を変化させ、所望の非球面波面を作成すること
が出来るものである。
【0062】この参照面として用いる弾性変形ミラー2
1を所望の形状へ制御するためには、この変形量を精度
良くモニターする必要がある。ピエゾやアクチュエータ
ーの精度では計測精度が不十分な場合を考慮して、本シ
ステムは、図1に示すように、参照面の変形量をモニタ
ーするためのもう1つの干渉計(変形量モニター干渉
計)101を参照面側に具備している。そして、弾性変
形ミラー21からの光束と原器22または弾性変形ミラ
ー23からの光束との干渉によって、弾性変形ミラー2
1の面形状を制御する。図3は弾性変形量モニター干渉
計の説明図である。図3に示すように、基準面位置には
原器である平面ミラー22と弾性変形ミラー23が交換
できるようになっている。
【0063】被検面5の非球面形状を計測しながら、参
照面の弾性変形ミラー21の変形量を随時モニターする
ためには、非球面の計測波長とは異なる波長を用いるこ
とが必要である。
【0064】非球面形状と弾性変形量の測定精度を比較
すると、非球面形状の方がより高い精度が要求される。
一般的に、波長の短い方が精度良く測定することが出来
るため、、光源1は変形量モニター干渉計101側の光
源2より波長が短いレーザー光源を用いる場合を図1に
示している。
【0065】また、非球面計測と変形量モニターに異な
る波長を用いることで、リアルタイムに測定することが
出来るため、ピエゾやアクチュエーターの不安定成分を
常に検出し、フィードバックをかけることが出来るメリ
ットもある。
【0066】尚、随時モニタする必要がないときは光源
1と光源2からの光束の波長は同一であっても良い。
【0067】以下に、図3の弾性変形量モニター干渉計
について説明する。レーザー光源2からの光La2をコ
リメートし、ビームスプリッタ13で反射させたのち、
もう1つのビームスプリッタ12で、波面を参照面位置
に置かれた弾性変形ミラー21側と、基準面位置22側
とに分割する。弾性変形ミラー21からの光は再びビー
ムスプリッタ12に戻って反射し、基準面位置22から
反射した光はビームスプリッタ12を透過する。この2
つの波面を干渉させ、ビームスプリッタ13、レンズ6
2を介して、CCD72で干渉情報を検出して、弾性変
形ミラー21の弾性変形量を面変形量モニター手段10
3でモニターする。ここで用いたビームスプリッタ12
は、弾性変形量のモニターに用いる光源2からの光束の
波面は2つに分割し、非球面計測に用いる光源1からの
光束の波長は透過するものである。
【0068】次に、参照面として用いる弾性変形ミラー
21を、所望の面形状に変化させる手順に関して、図4
を用いて説明する。
【0069】まず最初に、参照面位置21aには弾性変
形ミラー21、基準面位置22aにはあらかじめ形状が
分かっている原器22を配置する。ここでは原器22の
1例として平面ミラーを用いる場合を示したが、あらか
じめ形状が分かっている球面や非球面を原器として用い
ることも勿論可能である。
【0070】そして、両者の形状をモニターすることが
出来る干渉計(弾性変形量モニター干渉計101)を用
いて、参照面の弾性変形ミラー21の形状を原器22と
一致させることによって、弾性変形ミラー21のキャリ
ブレーションを行う。
【0071】弾性変形ミラー21の面形状のキャリブレ
ーションを行ったあと、基準面位置22aに配置された
原器22を弾性変形ミラー23に交換し、2枚の弾性変
形ミラー21,23の形状を干渉計で把握する。そし
て、基準面位置22aにある弾性変形ミラー23の面形
状を制御し、先ほど原器22とのキャリブレーションを
行った参照面位置にある弾性変形ミラー21の面形状と
一致させる。
【0072】これで、弾性変形ミラー21,23の双方
の面形状が原器22と等しくなる。
【0073】次に、参照面位置21aの弾性変形ミラー
21を所望の非球面波面に近づけるよう、アクチュエー
ターの制御によって面形状を変形させる。この変形量は
参照面と基準面の干渉(弾性変形量モニター干渉計10
1)によってモニターすることが出来、また制御できる
変形量は基準面と参照面との干渉計で計測できる範囲内
となる。
【0074】さらに、基準面位置22aの弾性変形ミラ
ー23の面形状を制御し、参照面位置21aの弾性変形
ミラー21と同じ表面形状にする。
【0075】同様に、参照面位置21aの弾性変形ミラ
ー21の面形状を所望の非球面波面に近づけるよう制御
し、その後、基準面位置22aの弾性変形ミラー23の
面形状を前記弾性変形ミラー21と同じ表面形状になる
よう制御を交互に繰り返す。
【0076】そして、最終的に参照面位置21aに配置
した弾性変形ミラー21の面形状が所望の非球面波面に
なるまで、上記のように交互に変形をつづける。
【0077】このように2枚の弾性変形ミラー21,2
3の面形状を交互に変形することによって、球面からの
ずれが大きな波面であっても干渉計を用いながら精度良
く変形を行うことができ、最終的に所望の波面を作成し
ている。
【0078】2枚の弾性変形ミラー21,23の変形手法は図
4に限ったものではなく、両者を交互に変形する際、1
回の変形量や繰り返し回数は非球面形状によって異な
る。
【0079】この2枚の弾性変形ミラーの21,23の
面形状の変形量をモニターするための弾性変形量モニタ
ー干渉計101に用いる光源2からの光束の波長は、非
球面の面形状計測の光源1からの光束の波長とは異なっ
ている場合、参照光側での弾性変形量のモニターおよび
変形量の制御と、被検面5の面形状の測定を同時に行う
ことが出来る。非球面形状と弾性変形量の測定精度を比
較すると、非球面形状の方がより高い精度が要求され
る。一般的に、波長の短い方が精度良く測定することが
出来るため、光源1からの波長は光源2からの波長より
短いレーザー光源を用いるのが良い。尚、光源1からの
光束と光源2からの光束の波長は同一であっても良い。
【0080】本実施例では原器22として平面ミラーを
用いる場合を説明したが、平面から所望の非球面波面を
作成するには変形量が多すぎて、時間がかかってしま
う。この原器は平面ミラーに限らず、球面ミラーや非球
面ミラーなど、形状が把握できているものであればどん
なものでも良い。そこで、図5に示したように、弾性変
形ミラー23、1つと複数の原器を基準面位置22aに
配置できるようなシステムにし、最終的に作成したい波
面に合わせて原器を1つ選択することも可能である。
【0081】例えば、球面原器を複数用意しておき、測
定したい球面の曲率半径に対応した原器を選択し、球面
をもとに所望の非球面波形を作成しても良い。
【0082】本システムでは最初のキャリブレーション
時に原器22と弾性変形ミラー21,23の表面形状を
一致させる。したがって、最も形状が近い原器を用いる
ことで、所望の形状に変形するための変形量を小さくす
ることが出来、2枚の弾性変形ミラーを交互に制御する
回数が少なくなるため、より簡便に所望の参照波面を形
成することが出来る。
【0083】このように2枚の弾性変形ミラーと原器か
らの光束に基づく干渉から、参照面位置に配置した弾性
変形ミラー21の面形状を決定することで、所望の参照
波面を自由に作成している。
【0084】次に、図1物体光側の光路について説明す
る。
【0085】ビームスプリッタ11で波面が分割され、
物体光路に分けられた光は基準波面発生ユニット3に入
射する。基準波面発生ユニット3の構成は種々考えられ
るが、図1の構成では主として波面の動径Rの4乗に対
応する波面を、基準波面発生ユニット3の中にある光学
系の光軸方向の位置を調整し、球面収差を発生させてい
る。
【0086】ここではまず球面収差の発生法について説
明する。図1中32は第1のレンズ33は第2のレンズ
である。レンズ32は図1の構成ではビームスプリッタ
11から入射してくる平行光を点Aに結像する作用をす
る。レンズ32は軸上付近のごく小さい範囲だけ収差を
補正しておけばよいので、収差量をきわめて小さく抑え
ることができる。またたとえレンズ32の収差が微小の
こっていても、微小量であるためオフセット処理でキャ
ンセルすることが可能である。以降の説明ではレンズ3
2の収差は無視することができるとして話を進める。
【0087】レンズ33は有限物点に対して収差の良く
補正されたレンズである。例えば顕微鏡の対物レンズの
ようなもので、所定の物像位置関係で収差が良く補正さ
れている。該レンズ33の結像は従って、所定の関係か
ら外れた位置設定になっていると収差を多く発生する。
干渉計の光学配置では軸上しか使用しないので、所定の
関係からずれて発生する収差は光軸に関し回転対称な収
差、即ち球面収差となる。従ってレンズ32によって形
成される結像点Aの位置がレンズ33の収差が補正され
るべき物点の位置と一致しておれば、レンズ33を通過
後に形成される結像位置における収差は極めてよく補正
されている。
【0088】図中Bで示されている点は後続のコリメー
タ4の収差が最もよく補正されている位置である。点B
の位置が点Aのレンズ33による結像位置に合致する
と、図1を構成する総ての光学要素が最も収差の小さく
なる配置されたことになる。このようにレンズ32,3
3、コリメータ4が収差の最も良く補正される状態とな
った時、図1の干渉計は「基準状態」に配置されている
と定義する。
【0089】基準状態についての記述を先に進めると、
レンズ33によって点Bに結像した光は次いでコリメー
タ4に入射し、コリメータ4によって発散波を収束波に
変換されて被検物体5に向かう。コリメータ4は結像点
Bに対して収差補正されている光学系であるため、収束
波は収差のない(収差の極めて少ない)波面となって被
検物体5に向かう。即ち基準状態は球面の測定を行うの
に適した配置となっている。基準状態で被検物体として
あらかじめ素性のわかっている基準球面を配置すればレ
ンズ32からコリメータ4にいたる測定光学系の収差の
オフセットを求めることができる。即ち、基準状態は被
検面として球面の測定に適した状態であり、なおかつ測
定系のオフセットをとる役割を果たす。なお、オフセッ
トの取り方については "Optical Shop Testing"(Malaca
ra編)等に詳しいので、ここでは詳述しない。
【0090】次いで非球面の測定について説明する。本
発明者が測定対象となる非球面の形状を分析したとこ
ろ、非球面の形状は回転対称型の光学系の場合、波面の
動径Rの4乗、6乗、8乗、10乗、…の順番に低次から近
似を行っていくことが効率的なことが判明した。従っ
て、物体光側の基準波面と参照光側の弾性ミラーによる
波面を作成する際、測定できる範囲内に入るまで動径R
の4乗、6乗、8乗、10乗、…の順番に低次から波面を合
成している。
【0091】図1に示した実施形態1では、物体光側に
おいて基準波面発生ユニット3で球面収差を故意に発生
させ、非球面の主に動径Rの4乗の項を発生させ(正確
には動径Rの4乗だけでなく動径Rの4乗以上も発生す
る)、参照光側において弾性変形ミラーを用いて動径R
の6乗以上の高次を発生させ、両者の波面によって種々
の非球面波面を作成できる構成となっている。
【0092】ここで物体光側の基準波面発生ユニット3
による球面収差の発生は以下の手順で行われる。レンズ
33は前に説明したように、レンズ32の結像点Aが所
定の物点位置に来た時のみ点Bでの収差が補正される。
従って、レンズ32を光軸方向に動かして点Aの位置を
レンズ33の収差が取れる位置からずらすと、結像点の
位置は点Bからずれて、しかも球面収差が発生したもの
となる。
【0093】この間の様子を示したのが図6である。図
6(a)はレンズ33の収差が良く補正されるレンズ配
置で、レンズ32によって形成される結像位置点Aがレ
ンズ33の収差の取れている点33pに結像し、点33
qに結像している。基準状態では点33qがコリメータ
4の収差の補正されている物点位置Bに一致している。
【0094】次いで図6(b)に示すようにレンズ32
を右に動かすことによって結像位置Aを点33p1の位
置にずらす。ずらした結果、レンズ33による結像位置
は点33q1に移動する。点33p1と点33q1は収
差の取れた関係からずれているので球面収差が発生して
いる。本実施形態では、この球面収差を非球面の基準波
面に利用している。コリメータ4との関係からレンズ3
2とレンズ33を一体として左側に移動すれば、レンズ
33による結像位置を球面収差が発生した状態を保った
ままで点Bに一致させることができる。一体として移動
できるのはレンズ32に入射する光束が平行光束である
ことによる。
【0095】基準波面発生ユニット3による球面収差の
発生量は、レンズ32の結像点の移動量及び、移動方向
で量及び符号の双方をコントロールすることができる。
従って、動径Rの4乗の項は可変量として扱うことがで
きる。本実施形態で目的の1つとするのはオングストロ
ームオーダーまでの測定精度が可能な高精度な測定であ
る。厳密にいうとレンズ32,33の位置調整によって
発生する収差は動径Rの4乗の項だけではないが、レン
ズ32,33の位置さえ精密にわかっていれば、その値
をコンピュータで計算することにより、高次の項まで正
確に発生する収差を計算することができる。計算された
値は高次項も含め、基準波面の値として用いられる。
【0096】したがって、参照光側は2枚の弾性変形ミ
ラー21,23と原器22とから、弾性変形ミラー21
の面形状を所望に変化させることで非球面の波面作成を
作成し、物体光側ではレンズ32,33の位置調整によ
る球面収差の発生を行い、非球面形状が測定できる範囲
内に入るまで動径Rの4乗、6乗、8乗、10乗、…の順番
に低次から波面を合成していくことで、所望の非球面波
面を作成し、これらの参照光側と物体光側の波面を調整
することによって、種々の非球面形状の測定を可能とし
ている。
【0097】また、図1に示した実施形態1では、レン
ズ32の位置検出を行うために、レンズ32の鏡筒の位
置をモニタするレーザ干渉計(位置情報モニター手段)
102を用いている。具体的にはレンズ32の鏡筒を移
動させる機械部品32−1に位置をモニタするレーザ干
渉計102からの光束32−2が入射している。レーザ
干渉計の代わりにマグネスケールやエンコーダ等の位置
検出素子を使うことも可能で、該モニタ機能を用いて演
算手段104で計算を行うことにより発生する収差量を
正確に知ることができる。
【0098】一方、レーザ干渉計102でモニタできる
のはあくまで相対変位量なので、基準となる位置は別途
決定する必要がある。基準となる位置を決定するために
は前述の「基準状態」を利用する。光学系を基準状態に
おき、被検物体位置に素性のわかっている基準球面を置
く、この状態で収差が予め分かっている基準球面のデー
タに最も近くなるようにレンズ32,33、コリメータ
4、基準球面の位置を調整する。調整した後にある許容
値以内に入った状態で、レンズ32,33、コリメータ4
の調整を終了する。この位置が位置検出素子(レーザ干
渉計102)の基準位置となる。該基準位置からの駆動
量が与える収差の発生量は、駆動量の測定精度から定ま
る精度で正確に計算することができる。レーザ干渉計1
02を用いれば駆動精度はナノメートルオーダまで可能
であるため、発生する収差の値を知るには十分な精度で
ある。
【0099】図1にはレンズ32にしか位置検出素子が
示されていないが、その他の光学素子33,4,21な
どにも同様に位置検出素子が配置されている。
【0100】さらに、本実施形態1において、物体光側
ではレンズ32,33の位置調整による球面収差の発生
によって基準波面を作成する場合を説明した。球面収差
の発生方法はこれに限ったものではなく、図7に例とし
て示したような方法でも良い。本実施形態では基準波面
発生ユニット3内のレンズ133が平行光入射に対して
収差を発生させる機能を持っている。
【0101】図7(A)はレンズ133を構成する2つ
のレンズ133a、133bの間隔dを制御することに
よって球面収差の発生量を制御する方式である。間隔d
の変化に伴う結像位置の変化はレンズ133全体を移動
することによって調整する。また間隔dの基準位置は先
の実施形態と同じくレンズ133とコリメータ4、基準
球面を用いて、同じような基準状態を求めることによっ
て行う。
【0102】図7(B)はレンズ133の後側の位置に
厚さを連続的に変えることのできる全体として平行平板
となる楔形の2つのプリズム部材134,135を挿入
した例である。平行平板の厚さを可変にするには2枚の
同じ角度を持つウェッジ134,135を組み合わせ、
光軸0aと直交する方向に動かすことによって目的を達
成することができる。この場合の基準位置の調整も先の
実施形態と同じく基準状態をいったん達成することによ
って求めることができる。
【0103】図7(C)は厚さの異なる複数の平行平板
を離散的に変えて球面収差を制御する例である。この場
合には該平行平板の厚さを正確に測定することを利用し
て、発生する球面収差を求めることができる。
【0104】本実施形態では以上の構成により弾性変形
ミラー21を介した参照波面と、基準波面発生ユニット
3、コリメーター4を通過し、被検面5で反射し、元の
光路を戻った被検波面(信号波面)と、をビームスプリ
ッター11で合成し、レンズ61によってCCD等の撮
像手段71上に干渉波面を形成し、該撮像手段71から
の信号(干渉信号)によって被検面5の面形状(面情
報)を測定している。
【0105】[実施形態2]図8は本発明の実施形態2
の要部概略図である。
【0106】本実施形態は非球面の測定法を示してい
る。本実施形態2は、参照光側に2枚の弾性変形ミラー
21,23と原器22、物体光側に基準波面発生ユニッ
ト3を用い、両者の非球面波面を用いて被検面5の非球
面形状を測定するもので、基本的な構成は実施形態1と
同じである。
【0107】本実施形態が実施形態1と異なるところ
は、物体光側の基準波面作成ユニット3で球面収差を発
生することにより動径Rの4乗以上、さらにアルバルツ
レンズ31を用い動径Rの6乗の波面を作成し、参照光
側の弾性変形ミラー21では動径Rの8乗以上の高次の
波面を作成することである。
【0108】実施形態1では、物体光側の基準波面作成
ユニット3におけるレンズの位置調整によって主に動径
Rの4乗の項の収差である球面収差を発生させる場合を
説明した。しかし、実際の非球面は、このような動径R
の4乗の項のみで表わしきれるものではなく、より高次
の項の導入も必要となる場合がある。レンズ32の位置
調整だけで動径Rの6乗以上の高次の収差を自由に制御
し、非球面の基準波面とすることが難しい場合がある。
【0109】そこで、本実施形態2では実際の非球面に
存在する高次の形状を有する収差を発生させるため、ア
ルバレズレンズ31を利用している。
【0110】以下にアルバレズレンズ31について説明
する。
【0111】アルバレズレンズ31は図9に示すように
同一形状の2枚組のレンズ31a1,32a2で、f
(x、y)で示される非球面形状をした面が対抗して近
接して配置されたものである。2枚のレンズ31a1,
32a2の相対ずれがゼロである場合には、アルバレズ
レンズ31は平行平板と同じ働きをする。f(x、y)
の形を適当に選択すれば2枚のレンズ31a1,32a
2の一方を光軸0a方向と垂直のy方向にΔ、他方をー
Δ駆動することにより高次の収差を自由に発生させるこ
とができる。例えばy方向にずらして6乗の特性を出す
アルバレズレンズの形状f(x、y)は、 f(x、y)=a(x6y+y7/7) とすると、互いに±Δだけy方向にずれたアルバレズレ
ンズの透過波面W(x,y)は、硝材の屈折率をnとす
ると、 W(x、y)≒2aΔ(n−1)(x6+y6) となり、ずらし量Δに比例した波面を形成させることが
できる。ずらし量Δを説明したようにプラスとマイナス
に対称に構成すると、ずらし量Δの偶数次の項が消えて
ずらし量Δの非線形の効果を抑えることができる。発生
する収差の量はずらし量Δを制御することによって調整
することができる。
【0112】アルバレズレンズ31を特徴付ける非球面
形状f(x、y)を理想的に作ることは困難であるた
め、製作誤差をキャリブレーションする必要がある。キ
ャリブレーションの際には球面収差の場合と同じく基準
状態と素性のわかっている基準面を用いて、測定を行い
オフセット量を計算する。オフセット量はf(x、y)
の誤差、ずれ量Δから発生する非線形効果等も含めて補
正する。 またアルバレズレンズの位置は位置検出素子
を各アルバレズレンズに装着して検出を行う。
【0113】ここで説明したのは波面の動径Rの6乗の
項の説明であったが、更に8乗の項、10乗の項も別のア
ルバレズレンズを挿入することによって制御することが
できる。挿入すべきアルバレズレンズの数は対象となる
非球面の形状によって異なる。図9では31が動径Rの
6乗の項を発生させるアルバレズレンズに対応してい
る。
【0114】以上のように本実施形態2によって、参照
光側に弾性変形ミラー21を用い、物体光側に基準波面
発生ユニット3を用い、両者の非球面波面を調整するこ
とによって、被検面5の非球面形状を測定するものであ
って、特に物体光側の基準波面作成ユニット3では球面
収差を発生することにより主に動径Rの4乗(正確には
高次も発生する)、さらにアルバルツレンズ31を用い
て動径Rの6乗の波面を作成し、参照光側の弾性変形ミ
ラー21では高次(動径Rの8乗以上)の波面を作成する
ことによって、種々の非球面測定を可能にすることが出
来るのである。
【0115】この参照光側において、弾性変形ミラー2
1での高次(動径Rの8乗以上)の波面作成の際は、実施
形態1と同様に、基準面位置に配置した原器22と弾性
変形ミラー23を用い、2つの弾性変形ミラー21,2
3を交互に変形させることで、最終的に弾性変形ミラー
21から所望の波面を作成する。
【0116】[実施形態3]図10は本発明の実施形態
3の要部概略図である。
【0117】本実施形態の基本的な構成は実施形態1、
2と同じで、参照光側に弾性変形ミラー21を用い、物
体光側に基準波面発生ユニット3を用い、両者で作成し
た非球面波面を用いて被検面5の非球面形状を測定する
ものである。特に本実施形態3は物体光側に2つのアル
バレズレンズ31a、31bを用いたことを特徴として
いる。尚、実施例2と同様に、挿入するアルバレズレン
ズの数は、対象となる非球面形状によって異なる。
【0118】本実施形態では、基準波面作成ユニット3
で球面収差を発生することにより主に動径Rの4乗以上
に比例する球面収差の発生量を制御し、さらにアルバル
ツレンズ31aが動径Rの6乗に比例する収差、もう1
つのアルバルツレンズ31bが動径Rの8乗に比例する
波面を作成し、参照光側の弾性変形ミラー21では動径
Rの10乗以上の高次の波面を作成することによって、
種々の非球面測定を可能にしている。アルバレズレンズ
31a,31bの基準位置は実施形態1と同じくレンズ
32,33とコリメータ4、基準球面を用いて、同じよう
な基準状態を実現した上でアルバレズレンズを挿入して
いってオフセットを求めることができる。
【0119】この参照光側において、弾性変形ミラー2
1での高次(動径Rの10乗以上)の波面作成の際は、実
施形態1と同様に、基準面位置に配置した原器22と弾
性変形ミラー23を用い、2つの弾性変形ミラー21,
23を交互に変形させることで、最終的に弾性変形ミラ
ー21から所望の波面を作成する。
【0120】[実施形態4]図11は本発明の実施形態
4の要部概略図である。
【0121】本実施形態の基本的な構成は実施形態1、
2と同じで、参照光側に弾性変形ミラー21を用い、物
体光側に基準波面発生ユニット3を用い、両者の非球面
波面を用いて、被検面5の非球面形状を測定するもので
ある。本実施形態は物体光側のアルバレズレンズ31a
に動径Rの4乗の収差発生を負担させている。
【0122】本実施形態ではレンズ33が平行光を収差
なく結像させる機能を持っている。図中、アルバレズレ
ンズ31aが動径Rの4乗に比例する球面収差の発生量
を制御する。アルバレズレンズの基準位置は実施形態1
と同じくレンズ32,33とコリメータ4、基準球面を
用いて、同じような基準状態を実現した上でアルバレズ
レンズ31aを挿入していってオフセットを求めること
ができる。
【0123】そして、参照光側に配置した弾性変形ミラ
ー21を用いることによって、物体光側のアルバレズレ
ンズ31aで発生しない動径Rの6乗以上の高次項に比
例する収差の発生を行う。
【0124】この参照光側において、弾性変形ミラー2
1での高次(動径Rの6乗以上)の波面作成の際は、実施
形態1と同様に、基準面位置に配置した原器22と弾性
変形ミラー23を用い、2つの弾性変形ミラー21,2
3を交互に変形させることで、最終的に弾性変形ミラー
21から所望の波面を作成する。
【0125】以上の各実施形態の干渉計のうちの1つを
用いて作成された光学素子を第1の物体(レチクル)上
に形成されたパターンを第2の物体(ウエハ)上に結像
させて露光する投影露光装置における投影光学系に用い
ている。
【0126】これによって高い光学性能の投影光学系の
製造を容易にしている。
【0127】以上述べたように本実施形態によれば、参
照光側に原器と2枚の弾性変形ミラーを配置し、物体光
側の基準波面発生ユニットを配置し、両者によって波面
を調整して合成するため、種々の基準波面を作成するこ
とができる。
【0128】また、装置自体が基準となるため、原器とし
て装置を使うことができる。更に本実施形態は基準とし
て発生させる波面を高精度に可変制御できるため、様々
な非球面を測定に対応することができ、極めて汎用性が
高い。汎用性があるにも拘らず干渉計測法であるために
球面を測定するのと同じ精度で非球面も測定することが
できる。
【0129】本実施形態によれば、従来の設計値として
は存在したが実際には加工が困難であった非球面光学素
子も製作することができる。又、EUVのように精度が
厳しい上に、使うことのできる枚数が限られている光学
系で、従来、実際には加工計測上の観点から適用するこ
とのできなかった範囲にある非球面を持つ光学素子を利
用でき、装置構成上多大なメリットがある。
【0130】又、本実施形態によればEUVだけでなく
従来のUV、DUV、VUV領域の露光装置における非球
面にも適用することができる。非球面を用いることによ
り光学系のフレキシビリティが増したことで、半導体露
光装置に対して大きな効果をもたらすことができる。
【0131】また、本実施形態による非球面の応用は半
導体露光装置だけでなく、他の光学装置にも同様に適用
することができる。
【0132】
【発明の効果】本発明によれば、非球面の面形状を球面
と同じ精度で測定が可能で、かつ種々の面形状の測定に
適切に対応できる干渉計及びそれを用いられた光学素子
を用いた半導体露光装置を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の非球面測定の干渉計の実施形態1の
要部概略図
【図2】 図1の変形ミラーの概要図
【図3】 図1の一部分の弾性変形量モニター干渉計の
説明図
【図4】 図1の参照面である弾性変形ミラーの形状制
御の説明図
【図5】 図1の基準面位置において、複数の原器から
選択する場合の説明図
【図6】 図1において球面収差の発生を示す説明図
【図7】 図1において種々の球面収差を発生する為の
説明図
【図8】 本発明の非球面測定の干渉計の実施形態2の
説明図
【図9】 図8のアルバレズレンズの原理説明図
【図10】 本発明の非球面測定の干渉計の実施形態3
の要部概略図
【図11】 本発明の非球面測定の干渉計の実施形態4
の要部概略図
【符号の説明】
11,12,13 ビームスプリッタ 21 参照面位置の弾性変形ミラー 22 基準面位置の原器 23 基準面位置の弾性変形ミラー 3 基準波面発生ユニット 32,33 レンズ 4 コリメータ 5 被検物体 61、62 結像レンズ 71,72 CCD 31a,31b アルバレズレンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斉藤 謙治 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2F064 AA00 AA09 CC04 EE02 FF02 GG11 GG22 GG70 HH03 HH08 2G086 FF01 2H041 AA12 AB12 AB38 AC04 AC08 AZ00 AZ05 2H042 DD13 DE09

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】干渉を利用して光学素子の面形状を測定す
    る干渉計において、所望の面形状を作成することが出来
    る面形状が可変の弾性変形ミラーを参照光側に2つ以上
    又は更に原器を有することを特徴とする干渉計。
  2. 【請求項2】参照光側には、前記2つ以上の弾性変形ミ
    ラーとあらかじめ素性の分かった原器の両者を有し、該
    弾性変形ミラーと原器、または2つ以上の弾性変形ミラ
    ーの間で弾性変形量モニター干渉計を形成し、該弾性変
    形ミラーの面変形量をモニターする面変形量モニタ手段
    を有することを特徴とする請求項1記載の干渉計。
  3. 【請求項3】参照光側に配置した前記原器の面形状は不
    変であることを特徴とする請求項2記載の干渉計。
  4. 【請求項4】前記弾性変形量モニター干渉計で用いる干
    渉用の光束の波長は、光学素子の面形状の計測に用いる
    光束の波長と異なることを特徴とする請求項2記載の干
    渉計。
  5. 【請求項5】前記2つ以上の弾性変形ミラーを前記弾性
    変形量モニター干渉計でモニターしながら、それらを交
    互に変形制御することによって、所望の面形状に変形す
    ることを特徴とした請求項1記載の干渉計。
  6. 【請求項6】前記原器を複数個有し、その中から所望の
    原器を選択することにより、交互に変形制御することを
    特徴とした請求項5記載の干渉計。
  7. 【請求項7】干渉を利用して光学素子の面形状を測定す
    る干渉計において、参照光側には面形状を変化させるこ
    とが出来る2つ以上の該弾性変形ミラー、又は更に原器
    を有し、物体光側では面形状の測定基準となる波面を作
    成することが出来る基準波面発生ユニットを具備するこ
    とを特徴とした干渉計。
  8. 【請求項8】前記参照光側の弾性変形ミラーと、物体光
    側の基準波面発生ユニットを用い、両者の波面から所望
    の非球面波面を作成し、観察面において測定可能になる
    よう、両者の調整を行うことを特徴とした請求項7記載
    の干渉計。
  9. 【請求項9】物体光側の基準波面発生ユニットが波面の
    動径(R)の4次を中心とした低次成分を生成し、参照
    光側の弾性変形ミラーでは動径(R)の6次以上の高次
    成分を生成することを特徴とした請求項8記載の干渉
    計。
  10. 【請求項10】前記基準波面生成ユニットは球面収差発
    生手段を有することを特徴とする請求項7,8又は9記
    載の干渉計。
  11. 【請求項11】前記球面収差発生ユニットは複数のレン
    ズを有し、このうち2つのレンズのレンズ間の距離を調
    整することによって球面収差を発生していることを特徴
    とする請求項10記載の干渉計。
  12. 【請求項12】前記基準波面生成ユニットはアルバレズ
    レンズを有することを特徴とする請求項2乃至11のい
    ずれか1項に記載の干渉計。
  13. 【請求項13】前記アルバレズレンズは波面の動径の6
    次以上の波面成分を補正することを特徴とする請求項1
    2記載の干渉計。
  14. 【請求項14】前記アルバレズレンズは、それが補正す
    る波面の動径の次数に対応して複数個設けられているこ
    とを特徴とする請求項13記載の干渉計。
  15. 【請求項15】前記アルバレズレンズは波面の動径の4
    次以上の成分を調整することを特徴とする請求項7記載
    の干渉計。
  16. 【請求項16】前記基準波面生成ユニットが可変的に波
    面を生成する際に、光軸上移動する光学部材の位置情報
    をモニタする位置情報モニタ手段を有することを特徴と
    する請求項7記載の干渉計。
  17. 【請求項17】前記光学部材の移動量に応じて、発生す
    る波面を演算手段で計算し、基準波面として用いること
    を特徴とする請求項16記載の干渉計。
  18. 【請求項18】前記弾性変形量モニター干渉計で用いる
    干渉用の光束の波長は、光学素子の面形状の計測に用い
    る光束の波長と同じであることを特徴とする請求項2記
    載の干渉計。
  19. 【請求項19】参照面位置に面形状が可変の第1の弾性
    変形ミラーを配置し、基準面位置に面形状が既知の原器
    を配置し、 該第1の弾性変形ミラーの面からの第1波面と、該原器
    の面からの基準波面との干渉情報を用いて、該原器の面
    形状を基準に該第1の弾性変形ミラーの面形状を変化さ
    せる工程と、 次いで、基準面位置に面形状が可変の第2の弾性変形ミ
    ラーを配置し、該第1の弾性変形ミラーの面からの第1
    波面と、該第2弾性変形ミラーの面からの第2波面との
    干渉情報を用いて、該第1の弾性変形ミラーの面形状を
    基準に該第2の弾性変形ミラーの面形状を変化させる工
    程と、 次いで、該第1の弾性変形ミラーの面形状を所定量変化
    させた後に、該第1の弾性変形ミラーの面からの第1波
    面と、該第2の弾性変形ミラーの面からの第2波面との
    干渉情報を用いて、該第1の弾性変形ミラーの面形状を
    基準に該第2の弾性変形ミラーの面形状を変化させる工
    程Aを有し、該工程Aを必要に応じてn(nは1以上の
    整数)回繰り返して行い、第1または第2の弾性変形ミ
    ラーの面から所望の波面を得ることを特徴とする波面の
    形成方法。
  20. 【請求項20】波面の形成方法において、参照面位置に
    面形状が可変の第1の弾性変形ミラーを配置し、基準面
    位置に面形状が可変の第2の弾性変形ミラーを配置し、 該第1の弾性変形ミラーの面からの第1波面と、該第2
    の弾性変形ミラーの面からの第2波面との干渉情報を用
    いて該第1の弾性変形ミラーの面形状を基準に該第2の
    弾性変形ミラーの面形状を変化させる工程と、 次いで、第1の弾性変形ミラーの面形状を所定量変化さ
    せた後に、該第1の弾性変形ミラーの面からの第1波面
    と、該第2弾性変形ミラーの面からの第2波面との干渉
    情報を用いて該第1の弾性変形ミラーの面形状を基準に
    該第2の弾性変形ミラーの面形状を変化させる工程Aと
    を有し、該工程Aを必要に応じてn(nは1以上の整
    数)回繰り返して行い、第1または第2の弾性変形ミラ
    ーの面から所望の波面を得ることを特徴とする波面の形
    成方法。
  21. 【請求項21】前記第1の弾性変形ミラーの面形状の所
    定量の変化は、第1波面と第2波面との干渉情報がモニ
    タでき、制御できる範囲内であることを特徴とする請求
    項19又は20の参照波面の形成方法。
  22. 【請求項22】請求項1乃至21のいずれか1項の干渉
    計を用いて作成された光学素子を用いることによって作
    成されたことを特徴とする半導体露光装置。
  23. 【請求項23】請求項1乃至21のいずれか1項の干渉
    計を用いて光学素子の表面形状を測定することを特徴と
    する面形状測定方法。
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