JP2005300250A - 光干渉測定装置、光干渉測定方法、光学素子、及び露光装置 - Google Patents

光干渉測定装置、光干渉測定方法、光学素子、及び露光装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 可干渉距離の短い光源を用いた場合においても高精度な波面計測を実現することのできる光干渉測定装置及び光干渉測定方法を提供すること。
【解決手段】 この光干渉測定装置は、光源から発された光を計測光と参照光とに分割し、蛍石を含むレンズを有した被検光学系に計測光を導くとともに被検光学系を経由した計測光と参照光とを結合することにより被検光学系の透過波面を測定する光干渉測定装置であって、被検光学系内での透過波面測定位置を移動させる移動機構と、透過波面測定位置に応じて計測光の光路長又は参照光の光路長の少なくともいずれか一方を変更する光路長変更機構とを有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光干渉測定装置、光干渉測定方法、光学素子、及び露光装置に係り、特に可干渉距離の短い光源を用いて光学素子の各像高における波面測定を高精度に行う光干渉測定装置に関する。本発明は、Fレーザ等の短波長光源を用いた露光装置等の光学機器に使用される光学素子の波面測定に好適である。
光の干渉を利用して光学部品の面形状や透過波面を計測する場合、干渉計のタイプとして高精度なフィゾー型干渉計が一般的に利用されている。これは干渉計の光路の大半を占めている光源から基準となる参照平面までの光路が共通光路となっているため、振動や空気揺らぎに対して耐性が高いという利点があるからである。
フィゾー型干渉計を構成する際の制約条件として光源の時間的コヒーレンスすなわち可干渉距離がある。例えば、面形状測定の場合には光源の可干渉距離として参照面から被検面までの往復長以上、光学部品の透過波面測定の場合には参照面から被検物体を透過後に配置された反射面までの往復光路長以上の可干渉性を有するものを用いれば、参照光と被検光との干渉縞を得ることができる。一般的に可干渉性、安定性が良く安価なヘリウムネオンレーザなどの光源が面形状測定用のフィゾー型干渉計に用いられている。
一方レンズや平行平板などの透過波面を計測する場合には、被検光学系の使用波長における透過波面を計測する必要が生じることが多いが、その際に必ずしも被検レンズの設計波長と同一波長で発振する高コヒーレンスな光源が存在するとは限らない。そのような場合には、フィゾー型干渉計ではなく光源に高コヒーレンスを必要としないトワイマングリーン型干渉計やマッハツェンダー型干渉計などが用いられる。
半導体露光装置の投影レンズの透過波面を計測する干渉計では、被検レンズの光路長が長く、かつ使用波長であることが必要とされる。現在主流となっている投影レンズでは往復光路長が3m以上にも達するため、フィゾー型干渉計を構成するためには光源にそれを上回る可干渉距離が必要となる。露光装置はこれまで半導体パターンの微細化を図るため、露光波長をi線(λ=365nm)、KrF(λ=248nm)、ArF(λ=193nm)へと短波長化してきているが、現在それぞれの波長において発振スペクトルが充分に狭く、高コヒーレントな光源が存在している。したがって光路長が数m以上である投影レンズの透過波面を計測するために高精度なフィゾー型干渉計を構築することが可能であった。
しかしながらさらに次世代波長であるF(λ=157nm)波長ではこれまでの露光波長のように高コヒーレントで実用的な光源が現時点では存在しないため、フィゾー型干渉計を構築することが非常に困難である。そのため、投影レンズの透過波面を計測可能な干渉計タイプとして前述したように高コヒーレントな光源を必要としないトワイマングリーン型干渉計やマッハツェンダー型干渉計が利用される。
図4に、エキシマレーザを光源にした投影レンズ透過波面測定用のトワイマングリーン型干渉計の例を示す。エキシマレーザ光源21からの光束をビームエキスパンダー22で所望の径に拡大した後、レンズ23でピンホール24面上に集光する。ピンホール24から射出した理想球面波はレンズ25で再び平行光に変換されビームスプリッタ26へと入射する。ビームスプリッタ26は光束を振幅分割し、分割された光束の一方はコリメータレンズ28により所望のNAの光に集光され、被検物体である投影レンズ29に入射する。投影レンズ29を透過した光束は球面ミラー30により反射され、同一の光路を通りビームスプリッタ26まで戻る。この光束を被検光Iobjとする。もう一方の光束は被検光路長と同じ光路長だけ伝播した後、参照平面31で反射されビームスプリッタ26へと戻る。この光束を参照光Irefとする。ビームスプリッタ26に戻った被検光Iobjと参照光Irefとの2光束は再び結合され、瞳結像レンズ32を介してCCDカメラ33へと導光される。ここで被検光路長と参照光路長との光路長差が光源21の可干渉距離以下となるように参照平面31の位置を設定しておくと、2光束による干渉縞が生じCCDカメラ33で干渉縞が撮像可能となる。
光源の可干渉距離は発振スペクトル線幅や形状に依存する。図5(a),(b)にスペクトル線幅と干渉縞ビジビリティ(Visibility)との関係を示す。ここでビジビリティとは、明暗によるコントラストを示す指標値であり、例えば干渉縞において明部分の光強度をImax、暗部分の光強度をIminとすると、ビジビリティ=(Imax−Imin)/(Imax+Imin)で定義される。
例えばF波長のエキシマレーザではスペクトル線幅41の半値全幅(FWHM)が約1pmであるので、スペクトル形状がガウス型であれば、干渉縞ビジビリティ曲線42は2光束の光路長差ΔLの増大とともに図5(b)のようにガウス関数的に減少し、約25mmで干渉縞ビジビリティが消失し干渉縞を観測できなくなる。
干渉縞から被検光学系の透過波面収差を計測するには一般的にフリンジスキャン法が用いられる。これは被検光路と参照光路との光路長差を走査した際の複数枚の干渉縞画像から干渉縞の初期位相を算出するものである。上記光路長差の走査は、図面内には図示していないがPZT等の高精度アクチュエータに参照平面31を固定し、制御コンピュータによってCCDカメラと同期してアクチュエータを駆動することにより行われる。
干渉縞から波面位相を算出する際には干渉縞のビジビリティが高い程計測精度を向上させることができる。したがって、露光装置の投影レンズのように高精度な波面計測を要求される場合には、このビジビリティを可能な限り向上させた状態で干渉縞を生じさせる必要がある。そのため被検光路と参照光路の光路長差を可干渉距離以下に設定するだけでは不十分であり、正確に光路長を一致させたいという要求がある。これを達成するためには被検光路長を正確に算出しなければならない。
被検光路長を正確に設定する方法としては、例えば、特許文献1に開示のものがある。この特許文献1によれば、被検光路の全空気間隔、硝材全厚と光源の中心波長に対する硝材屈折率から算出される光学的距離、これらに加えて硝材全厚と光源の中心波長に対する波長屈折率分散を考慮した補正を加味して被検光路長を設定すればよい。ここで硝材の分散を考慮する必要性は次の理由による。
波長幅Δλを有する準単色光源から発する光は、個々の波の波長が異なる多数の正弦波の合成と考えられる。このとき個々の波の位相速度が波長によって異なる場合、つまり媒質に分散がある場合、これらの合成波の波頭が進む速度は群速度uとなり、位相速度υを用いて数式(1)で与えられる。
u = υ−λ・dυ/dλ …(1)
この光を二つに分割し、一方の光束を厚さdの分散媒質に透過させ、他方は空気中を透過させて再結合させた場合、両光束の光路長を一致させて無色の干渉縞を生じさせるためには、空気中を透過する光束をもう一方(すなわち分散媒質を透過した光束)に対して(n−1)dだけ余分に伝播させる必要がある。このとき屈折率nは屈折則から得られる屈折率ではなく、真空中の光速度を数式(1)の群速度uで割った郡屈折率nを用いなければならない。
= n(λ)−λ・dn(λ)/dλ …(2)
ここで、数式(2)中のdn(λ)/dλは波長λにおける媒質の分散、n(λ)は屈折則から得られる媒質の屈折率である。
被検物体が平板状の単一硝材の場合、被検物体である硝材内の光路長は数式(2)で得られる群屈折率n×ガラス厚から算出される。また被検物体が複数種類の硝材から構成される場合は、その光路長は光束が透過する全ガラス厚と各硝材の屈折率、分散を用いて算出される。
被検物体がレンズの場合は、被検光束内の各光線によって透過する硝材の距離が異なるが、各光線が硝材を透過する距離の平均値を硝材全厚として被検光路長を算出し参照光路長を設定すれば、干渉縞ビジビリティが最良の状態で波面測定を行うことが可能となる。このようにして算出した参照光路長は透過波面を評価する被検対象が変わらない限り変更することはなく、参照光路の光学系を固定したまま波面測定を行う。
両側テレセントリックである露光装置投影レンズでは有効画角内の複数像高で波面計測をするため、入射光位置、球面ミラーの曲率中心を互いに共役関係を保ちながら移動させて行き、各像高において干渉縞のフリンジスキャンを実施して波面収差を得る。こうして得られた複数像高での波面収差とステージ座標値とから投影レンズのディストーションや像面湾曲なども計測している。複数像高の波面収差を計測している間は、通常各測定点において干渉縞ビジビリティが良くバランスのとれた位置に参照平面が固定され、参照光路長は常に一定に保たれる。これは投影レンズが画角内の全像高において光路長が等しくなるような光学特性を有しているためで、被検光路の像高間光路長差が光源の可干渉距離に比べて小さく、参照光路長を一定にしたまま鮮明な干渉縞を像高によらず得ることが可能であるからである。
特開平5−99613号公報
しかしながら、波長157nmの真空紫外域の投影レンズ透過波面計測では、現在のところ投影レンズ硝材として蛍石(CaF)が唯一使用可能な硝材であり、波長157nm付近での波長分散dn/dλの値が、193nm以上の波長域で使用していた石英硝材などに比べ大きい。波長分散dn/dλ=−0.002817/nm、波長λ=157.63nm、屈折率n=1.559288を数式(2)に代入すると、n=1.285×n(λ)となり、分散を考慮しない場合に比べて屈折率が1.285倍になるのと等価である。
波長の投影レンズでは硝材選択の自由度がなく色収差を低減するためにレンズタイプとして反射屈折系が主流となる。そのためArFまでの共軸系のレンズタイプと比べ総光路長の伸長が避けられず、必然的に光線が蛍石を透過する全厚みの像高間差も増大する傾向にあり、有効画面内の各像高により硝材を透過する全厚に数mmオーダーの差が生じる。
これら要因が相乗効果となって投影レンズの像高間光路長差ΔLが増大するという弊害を招き、その長さが干渉計光源として使用するエキシマレーザのコヒーレンス長と同程度となったり、投影レンズの設計タイプや光源のスペクトル幅などの条件によってはΔLがコヒーレンス長以上となるケースが発生する。そのため従来例のように参照光路長を一定にしたままの状態で光路長に差がある画面内複数像高の波面測定を連続的に実施する場合、干渉縞のビジビリティが著しく低下する像高が発生し、波面収差の計測精度悪化を招いたり、像高によっては干渉縞が完全に消滅してしまって波面計測そのものが不可能となったりしてしまう。また波面収差計測精度悪化に伴ってレンズ画面内の歪曲収差、像面湾曲などの計測精度も悪化してしまう。
本発明は上記の事情に鑑みて為されたもので、例えばF波長(λ=157.63nm)等の波長の短い光で使用される半導体露光装置投影レンズの有効画面内の透過波面収差を測定する干渉計において、測定像高毎にビジビリティが最良となる参照光路長を設定することにより、可干渉距離の短い光源を用いた場合においても高精度な波面計測を実現することのできる光干渉測定装置及び光干渉測定方法を提供することを例示的目的とする。
また、その光干渉測定方法を用いて製造されたレンズ等の光学素子、及びその光学素子を用いて構成された露光装置を提供することも他の例示的目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の例示的側面としての光干渉測定装置は、光源から発された光を計測光と参照光とに分割し、蛍石を含むレンズを有した被検光学系に計測光を導くとともに被検光学系を経由した計測光と参照光とを結合することにより被検光学系の透過波面を測定する光干渉測定装置であって、被検光学系内での透過波面測定位置を移動させる移動機構と、透過波面測定位置に応じて計測光の光路長又は参照光の光路長の少なくともいずれか一方を変更する光路長変更機構とを有することを特徴とする。
光源の可干渉距離が、計測光の光路長と参照光の光路長との光路長差よりも短い場合はさらに望ましい。光源が、Fエキシマレーザであってもよい。また、光干渉測定装置が、トワイマングリーン型干渉装置やマッハツェンダー型干渉装置を含んでいてもよい。
その光路長変更機構が、蛍石の分散に基づいて計測光の光路長又は参照光の光路長の少なくともいずれか一方を変更することはさらに望ましい。また、光路長変更機構が、参照光と被検光学系を経由した計測光との結合による干渉縞のビジビリティが実質的に最大となるように、計測光の光路長又は参照光の光路長の少なくともいずれか一方を変更すること望ましい。
本発明の他の例示的側面としての光干渉測定方法は、光源から発された光を計測光と参照光とに分割し、蛍石を含むレンズを有した被検光学系に計測光を導くとともに被検光学系を経由した計測光と参照光とを結合することにより被検光学系の透過波面を測定する光干渉測定方法であって、被検光学系内での透過波面測定位置を移動させるステップと、透過波面測定位置に応じて計測光の光路長又は参照光の光路長の少なくともいずれか一方を変更するステップとを有することを特徴とする。
本発明の他の例示的側面としての光学素子は、上記の光干渉測定方法によって透過波面が測定されたことを特徴とする。
本発明の他の例示的側面としての露光装置は、露光用の光源と、光源からの光をパターンが形成された露光原版に導く照明光学系と、上記の光学素子を用いて構成され、かつ露光原版を経由した光を基板に導き、パターンを基板上に投影する投影光学系とを有することを特徴とする。
本発明の他の目的及び更なる特徴は、以下、添付図面を参照して説明される実施形態により明らかにされるであろう。
本発明によれば、光源の可干渉距離が短い場合でも、容易に高コントラストな干渉縞を得ることができ、高精度な干渉測定を行うことができる。また、その干渉測定を用いてレンズ等の光学素子を製造し、露光装置に適用することにより、Fレーザを光源とする高性能な露光を実現することができる。
[実施の形態1]
以下、本発明の実施の形態1に係る光学干渉測定装置について図1〜図2を用いて説明する。図1は本発明をトワイマングリーン型干渉計に適用した実施の形態1に係る光学干渉測定装置の概略構成を示すブロック図である。
光源1は波長λ=157.63nm、発振波長スペクトル幅=約1pmのFエキシマレーザである。エキシマレーザ光源1から発された光束は、一般に強度断面が矩形形状をしている。また矩形形状の長辺方向、短辺方向でそれぞれビームの広がり角が異なるので、ビーム整形部2により両方向の拡大又は縮小倍率を調整して、所望のビーム径の光束を得る。整形された光束は集光レンズ3によりピンホール4上に集光される。ここでピンホール4は射出光が理想球面波となるように穴径が設計されている。
ピンホール4を射出した理想球面波はレンズ5により平行光へと変換された後、XY面内引回し光路6を経由してトワイマングリーン干渉計ユニット101内のビームスプリッタ7に入射する。F波長を含む真空紫外域では大気中の酸素に光が吸収されてしまう。そのため、光吸収を防止し充分な透過率を得るためには、光源からの光路は全てチャンバーなどで閉空間とし、その閉空間内部を窒素などの不活性ガスで置換する必要がある。したがって、光源1から被検レンズ10までを含む光路の全ては図示しないチャンバーにより閉空間とし、その内部の酸素濃度がppmオーダまで低下させている。
ビームスプリッタ7に入射した光束は2分割され、一方は被検光路Lmを経由してコリメータレンズ9に導光される。コリメータレンズ9により平行光で伝播してきた光束を被検レンズである投影レンズ10のレチクル面102内の測定像高に集光する。投影レンズのレチクル側開口数に合わせて集光された光束は被検レンズ10へと入射し、透過した光束は像面103に結像後、球面ミラー11により反射されて再び被検レンズ10、コリメータレンズ9、被検光路Lmを透過してビームスプリッタ7まで戻る。
もう一方の光束はビームスプリッタ7により参照光路Lrへ導光されて参照平面ミラー12で反射された後、再び同光路を逆方向へ進みビームスプリッタ7へと戻る。ビームスプリッタ7へ戻った2つの光束は再結合され、瞳結像レンズ13を介してCCDカメラ14へと導光される。ここで2光束の光路長差がエキシマレーザ光源1の可干渉距離ΔL以下になるように参照光路長を設定すれば、CCDカメラ14で干渉縞を観測することができる。
被検レンズである投影レンズ10では露光領域内の各像高において透過波面を測定するため、相互の共役関係を保持しつつトワイマングリーン干渉計ユニット101と球面ミラー11との相対位置をXY面内で移動させる。このとき露光領域の測定点のうち被検レンズ内部で透過する全硝材厚が最大となる点と最小となる点との光路長の差が、1)Fレーザ光源用の投影レンズでは硝材である蛍石の波長分散(λ=157.63nm)が大きいこと、2)投影レンズタイプが反射屈折系であり像高間の全硝材厚の差が大きくなること、などの要因によりエキシマレーザ光源の可干渉距離と同程度となったり、投影レンズの設計タイプによってはそれ以上となってしまう場合がある。したがって全ての測定点において、干渉縞のビジビリティが良好でバランスのとれた参照光路長の条件を見出すことは困難となる。参照光路長を一定値に設定して各点を測定してしまうと干渉縞のビジビリティが低下して波面測定精度が著しく悪化する点や、波面測定そのものが不可能となる点が発生してしまう。そのため、本実施の形態では各点において高精度に被検レンズの透過波面計測を実現するため、参照光路長を固定するのではなく、測定像高毎に参照光路長を可変にして、干渉縞のビジビリティを最良な状態になるように最適化する。
そこでまず、透過波面を測定する像高の参照光路長Dref(n)を次のような式を用いて算出する。
ref(n) = d1+d2+d3+Dobj(n) …(3)
ここでd1,d2,d3は図2(a)に示すようにそれぞれd1:ビームスプリッタ7〜ミラー8間の光路長、d2:ミラー8〜レチクル面102間の光路長、d3:球面ミラー11の曲率半径、Dobj(n):被検レンズ10の物像間光路長である。nは測定像高を表す番号である。上式のd1,d2,d3は測定像高によらない一定値であり、Dobj(n)はレンズ入射光の位置すなわちレチクル面内の物点位置により変動する。
物点移動は図2(b)に示すようにコリメータを含む干渉計101、球面ミラー11の位置を共役関係を保持しつつ移動させることで実現している。図2(a)を参考にしてDobj(n)をさらに詳細に記述すると次式のように表される。
ここでnは被検レンズ10の測定点を示す番号、iは被検レンズ10を構成する光学部品番号を示す。また、
である。さらに、測定点nにおける蛍石全厚をT、波長λにおける蛍石の屈折率をNλ、屈折率波長分散をdN/dλとすると、
で表される。
このように、予め各測定点における被検光路長を正確に算出しておき、干渉計ユニット101と球面ミラー11とが測定像高へ移動した際に、図1に示すようにそれと同期して参照光路長を、算出した被検光路長を元に最適位置へ駆動して干渉縞ビジビリティを最良な状態にする。トワイマングリーン干渉ユニット101のXY方向及びZ方向の移動には例えば3軸の移動ステージ15(移動機構の一部)を用い、球面ミラー11のXY方向及びZ方向の移動には例えば3軸の移動ステージ16(移動機構の一部)を用い、参照ミラー12のZ方向の移動には例えば1軸の移動ステージ17(光路長変更機構の一部)を用いる。これらの移動ステージ15〜17は例えば制御用コンピュータ18(移動機構、光路長変更機構の一部)等により制御される。
実際には投影レンズの組立て公差や硝材のホモジニティ分布、複屈折分布、入射光偏光方向などによって被検光路長が設計値から多少変動することがある。その場合には予め測定像高ごとに参照光路長を走査し干渉縞ビジビリティを実測して、最良となる参照光路長を像高ごとに設定してもよい。また参照光路は往復の光軸が完全に一致していれば、図4に示すような1回反射系だけでなく、折り曲げミラーを使用した複数回反射系やコーナーキューブを使用した系でもよい。いずれにせよ参照光路長を測定像高ごとに最適に設定することでF露光装置投影レンズの露光領域内の透過波面測定精度を向上させることが可能となる。
また干渉計101とウエハステージ駆動による測定点の移動、参照光路長の最適化、波面測定、収差計算、次の測定点への移動というシーケンシャルな処理をコンピュータにより自動制御することで、透過波面測定の精度と同時に投影レンズ露光領域内のディストーション、像面湾曲などの測定精度向上も可能となる。
[実施の形態2]
本発明の実施の形態2に係る光学干渉測定装置について図3を用いて説明する。図3は本発明をマッハツェンダー型干渉計に適用した実施の形態2に係る光学干渉測定装置の概略構成を示すブロック図である。
波長λ=157.63nmのFエキシマレーザ光源51から発した光束は、ビーム整形部52により所望のビーム径の光束に整形された後、集光レンズ53によりピンホール54面上に集光される。ピンホール径は射出光が理想球面となるよう設計されている。ピンホール54を射出した光束はレンズ55により再び平行光となりビームスプリッタ56へと入射する。ビームスプリッタ56は入射光を振幅分割し、一方を被検光路Lmへ、他方を参照光路Lrへと光束を導く。ビームスプリッタ56を透過した被検光はレチクル側XY面内引回し光路57を経由してコリメータレンズ59へと入射し、被検レンズ60のレチクル側NAに合わせて集光される。被検レンズ60を透過した光束はウエハ側コリメータレンズ61により平行光へコリメートされウエハ側引回し光路62を経由してビームスプリッタ65へ到達する。
一方ビームスプリッタ56で反射した参照光は光路長可変引回し系63を介してビームスプリッタ65へと達する。ビームスプリッタ65に到達した被検光と参照光は再び結合され、瞳結像レンズ66によりCCDカメラ67へと導光される。ここで2光束の光路長差がエキシマレーザ光源51の可干渉距離ΔL以下になるよう参照光路長、つまり光路長可変引回し系63内の光路長を設定すれば、CCDカメラ67で干渉縞を観測することができる。
被検レンズである投影レンズ60では露光領域内の各像高において透過波面を測定するため、相互の共役関係を保持しつつコリメータレンズ59を含むレチクル側ステージ68とコリメータレンズ61を含むウエハ側ステージ69との相対位置をXY面内で移動させる。このとき露光領域の測定点のうち被検レンズ内部で透過する全硝材厚が最大となる点と最小となる点との光路長の差が、エキシマレーザ光源の可干渉距離と同程度となったり、投影レンズの設計タイプによってはそれ以上となってしまう場合がある。したがって全ての測定点において、干渉縞のビジビリティが良好でバランスのとれた参照光路長の条件を見出すことが困難となる。参照光路長を一定値に設定して各点を測定してしまうと干渉縞のビジビリティが低下して波面測定精度が著しく悪化する点や、波面測定そのものが不可能となる点が発生してしまう。そのため、本実施の形態では各点において高精度に被検レンズの透過波面計測を実現するため、参照光路長を固定するのではなく、測定像高毎に参照光路長を可変にして、干渉縞のビジビリティを最良な状態になるように最適化する。
予め各測定点における被検光路長を正確に算出しておき、レチクルステージ68とウエハステージ69とが測定像高へ移動した際にそれと同期して光路長可変引回し系63内の光路長を予め算出された被検光路長に基づいて最適位置へ駆動し、干渉縞ビジビリティが最良な状態となるように参照光路長を設定する。実際には投影レンズの組立て公差や硝材のホモジニティ分布、複屈折分布、入射光偏光方向などによって被検光路長が設計値から多少変動することがある。その場合には予め測定像高毎に参照光路長を走査し干渉縞ビジビリティを実測して、最良となる参照光路長を像高ごとに設定してもよい。また光路長可変引回し系63は折り曲げミラーを使用した複数回反射系やコーナーキューブを使用した系でもよい。いずれにせよ参照光路長を測定像高ごとに最適に設定することでF露光装置投影レンズの露光領域内の透過波面測定精度を向上させることが可能となる。なお本実施の形態においては被検レンズ60への入射光をレチクル側としたが、入射方向はウエハ側からとしても何ら問題は生じない。
以上、本発明の好ましい実施の形態を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、その要旨の範囲内で様々な変形や変更が可能である。また、本発明に係る光干渉測定装置や光干渉測定方法を用いて透過波面が測定しつつレンズ等の光学素子を製造すると、レンズの有効領域内のいずれの像高点においても良好な光学特性を得ることができる。したがって、このようなレンズを投影光学系として用いて露光装置を構成すれば、高精度な投影露光性能を発揮することのできる露光装置を得ることができる。
本発明の実施の形態1に係る光干渉測定装置の概略構成を示すブロック図である。 図1に示す光干渉測定装置の被検レンズ近傍を拡大して示す部分拡大図であって、(a)は光軸近傍の測定像高における波面測定を行う状態を示し、(b)は光軸から外れた測定像高における波面測定を行う状態を示す。 本発明の実施の形態2に係る光干渉測定装置の概略構成を示すブロック図である。 従来の投影レンズ透過波面測定用のトワイマングリーン型干渉計の概略構成を示すブロック図である。 エキシマ光源のスペクトル線幅と干渉縞ビジビリティとの関係を示すグラフであって、(a)はエキシマ光源の発振波長のスペクトル形状を示し、(b)はエキシマ光源の可干渉距離特性を示す。
符号の説明
1,21,51…Fエキシマレーザ光源
10,29,60…被検レンズ
11,30…球面ミラー、
12,31…参照ミラー、
14,33,67…CCDカメラ
15,16…3軸移動ステージ(移動機構の一部)
17…1軸移動ステージ(光路長変更機構の一部)
18…制御用コンピュータ(移動機構、光路長変更機構の一部)
42.光路長差対干渉縞ビジビリティ曲線

Claims (10)

  1. 光源から発された光を計測光と参照光とに分割し、蛍石を含むレンズを有した被検光学系に前記計測光を導くとともに該被検光学系を経由した前記計測光と前記参照光とを結合することにより前記被検光学系の透過波面を測定する光干渉測定装置であって、
    前記被検光学系内での前記透過波面測定位置を移動させる移動機構と、
    前記透過波面測定位置に応じて前記計測光の光路長又は前記参照光の光路長の少なくともいずれか一方を変更する光路長変更機構とを有することを特徴とする光干渉測定装置。
  2. 前記光源の可干渉距離が、前記計測光の光路長と前記参照光の光路長との光路長差よりも短いことを特徴とする請求項1に記載の光干渉測定装置。
  3. 前記光源が、Fエキシマレーザであることを特徴とする請求項1に記載の光干渉測定装置。
  4. トワイマングリーン型干渉装置を含むことを特徴とする請求項1に記載の光干渉測定装置。
  5. マッハツェンダー型干渉装置を含むことを特徴とする請求項1に記載の光干渉測定装置。
  6. 前記光路長変更機構が、前記蛍石の分散に基づいて前記計測光の光路長又は前記参照光の光路長の少なくともいずれか一方を変更することを特徴とする請求項1に記載の光干渉測定装置。
  7. 前記光路長変更機構が、前記参照光と前記被検光学系を経由した前記計測光との結合による干渉縞のビジビリティが実質的に最大となるように、前記計測光の光路長又は前記参照光の光路長の少なくともいずれか一方を変更することを特徴とする請求項1に記載の光干渉測定装置。
  8. 光源から発された光を計測光と参照光とに分割し、蛍石を含むレンズを有した被検光学系に前記計測光を導くとともに該被検光学系を経由した前記計測光と前記参照光とを結合することにより前記被検光学系の透過波面を測定する光干渉測定方法であって、
    前記被検光学系内での前記透過波面測定位置を移動させるステップと、
    前記透過波面測定位置に応じて前記計測光の光路長又は前記参照光の光路長の少なくともいずれか一方を変更するステップとを有することを特徴とする光干渉測定方法。
  9. 請求項8に記載の光干渉測定方法によって前記透過波面が測定されたことを特徴とする光学素子。
  10. 露光用の光源と、
    該光源からの光をパターンが形成された露光原版に導く照明光学系と、
    請求項9に記載の光学素子を用いて構成され、かつ前記露光原版を経由した前記光を基板に導き、前記パターンを前記基板上に投影する投影光学系とを有することを特徴とする露光装置。
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