JP2002309801A - エネルギー吸収装置 - Google Patents

エネルギー吸収装置

Info

Publication number
JP2002309801A
JP2002309801A JP2001114903A JP2001114903A JP2002309801A JP 2002309801 A JP2002309801 A JP 2002309801A JP 2001114903 A JP2001114903 A JP 2001114903A JP 2001114903 A JP2001114903 A JP 2001114903A JP 2002309801 A JP2002309801 A JP 2002309801A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
energy absorbing
energy
head
absorbing device
spherical
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001114903A
Other languages
English (en)
Inventor
Masanori Fujita
正則 藤田
Atsushi Tomimoto
淳 富本
Yoshiya Taniguchi
与史也 谷口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP2001114903A priority Critical patent/JP2002309801A/ja
Publication of JP2002309801A publication Critical patent/JP2002309801A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 歪が累積され難く、降伏し難く、交換作業が
容易とできる制振装置装置を提供するにある。 【解決手段】 空間構造天井体16を四隅の主支柱17
でローラー支持20していて、主支柱17の間にある4
箇所の制振支柱18とその上部にある梁19の部位には
エネルギー吸収装置1が取り付けられている。制振支柱
18の上部にエネルギー吸収体12が立設され、梁19
の底部の挟部材5、5が形成する溝部4に球状頭部10
の対抗する部位が、内壁(硬板2、2)に接触するよう
にあるいは僅かに隙間ができる程度に挿入されセットさ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は建築物や空間構造物
などに取り付けて、地震や風等の水平力の影響により、
その空間構造物などに生じる振動エネルギーを吸収・減
衰させるエネルギー吸収装置に関する。
【0002】
【従来技術】従来、建築物や空間構造物などに組み込ま
れるエネルギー吸収装置としては、せん断パネルやアン
ボンドブレース等があり、フレームにブレースや間柱と
して組み込んで、外乱に抵抗させている。空間構造のド
ーム形状においては、鋼材ダンバーやアイソレータなど
の免震・制振装置が用いられているが、その数は多くな
い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来技術における解決
しようとする課題は以下のとおりである。免震装置の形
状が直棒型である場合、地震時の水平変形によって、図
9のように端部の固定が両端固定及び、一端ピン他端固
定の場合は、歪みが部材の端部に集中する。よって、部
材のある一部分に歪みが集中してしまう場合は、水平変
形が小さい時点から歪みが集中し累積されるので、部材
が降伏し塑性化するのが速く、部材の履歴特性における
弾性範囲が狭くなる。塑性化後も水平変形の増加と共に
歪みも集中して累積し増加するため、水平変形が小さい
うちに破断してしまう。大地震による大きな変形を受け
た場合は、部材が変形に追従できず、地震エネルギーを
吸収できずに破断してしまう。また、部材中の一部分に
歪みが集中し部材内の塑性化する範囲が狭くなると、地
震のエネルギーを吸収する部分も小さくなり、部材全体
のエネルギー吸収量が少なくなる。
【0004】さらに、免震装置の形状が直棒型である場
合は、部材の履歴特性における弾性範囲が狭いため、地
震よりも発生頻度が高い風による水平変形によって部材
が降伏し、風の振動によるエネルギーを吸収してしまう
ため、部材の目的である地震のエネルギーを吸収できる
量が減少してしまう。また、風によるエネルギーも吸収
しているため、部材が持っている総吸収エネルギー量に
達してしまう期間が早く、部材を点検・交換する頻度が
高くなり、維持費が高くなる。
【0005】このように、免震装置の形状が直棒型であ
る場合、地震時の水平変形による部材の伸び、引張応力
を補うためと、微小変形から部材が降伏することを避け
るために、免震装置の端部を機械的に複雑な構造を取る
技術がある。この場合は、免震装置を構成する部品が多
くなり、製造の手間もかかり、結果として製造コストも
高価になる。また、構造が一体構成の免震装置は、その
両端を本体構造物にボルトなどにより固定されているの
で、免震装置の交換作業が容易ではなく煩雑になるとい
う問題を持つものであった。
【0006】本発明は以上のような従来技術の持つ問題
点に鑑みてなされたものであって、その目的は、歪が累
積されにくく、降伏し塑性化して破断するのがおそく、
交換作業が容易にできる制振装置を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ために本発明のエネルギー吸収装置は次に述べるように
なっている。 <請求項1記載の発明>構造物の上部材と下部材の間
に、一方の部材に固着される固定部と、固定部から立設
された中細の直棒形状(固定部より中央部にいくにした
がって細くなり、先端にいくにつれて太さが増す形状)
の弾塑性材料からなるエネルギー吸収部と、該エネルギ
ー吸収部の先端に設けられた球状頭部とからなるエネル
ギー吸収体と、他方の部材に固設される、前記エネルギ
ー吸収体と同一の軸線上に形成された溝部を有する頭部
抑制体とからなり、前記球状頭部が前記溝部に挿入さ
れ、球状頭部の側面が、溝部の内側面に接触し、かつ球
状頭部の頭頂部と溝部の底部との間に、鉛直方向にクリ
アランスが保持されていることを特徴とする。
【0008】「鉛直方向にクリアランスが保持されてい
る」とは、水平荷重に対してのみ抵抗することを意味
し、本装置は、鉛直荷重支持機能と水平荷重抵抗機構が
分離されている鋼構造物に使用するものである。鉛直荷
重支持機能は、ローラー支承、アイソレーター等が分担
する。「中細の直棒形状(固定部より中央部にいくにし
たがって細くなり、先端にいくにつれて太さが増す形
状)」は、固定部の曲げモーメントが最大となって塑性
化するのを防止し、この中央部でまず塑性化し、エネル
ギーを吸収するためである。「弾塑性材料」とは、弾性
と塑性の両特性を有する部材をいい、特に鋼材、鋼管、
鋼棒等に限定するものでない。
【0009】<請求項2記載の発明>球状頭部の両側の
球面部が一点において溝部内側面に接触し、エネルギー
吸収体の断面形状が円形であり、軸対称断面であること
を特徴とする。本願発明のこの形状は、後述する球殻ま
たは部分球殻も同じであるが、任意の方向からの外乱に
対して均等に抵抗して、エネルギーを吸収するための形
状である。
【0010】<請求項3記載の発明>前記頭部抑制体の
溝部にかえて、前記エネルギー吸収体と同一の軸線上に
形成された穴部が頭部抑制体に設けられていることを特
徴とする。
【0011】<請求項4記載の発明>前記頭部抑制体
が、球状頭部を両側から挟む二つの対応する挟部材から
なるものであることを特徴とする。本願発明における頭
部抑制体の最も標準的な形態であり、挟部材は上部材に
正しく鉛直に固定設置される。挟部材は、主として板状
の挟部材であるが、角柱形状、円柱形状等の挟部材であ
っても、同一の作用効果を奏する。
【0012】<請求項5記載の発明>前記エネルギー吸
収体の球状頭部が、球殻、または、部分球殻、または円
筒状(または円柱状)頭部であって、エネルギー吸収部
の先端に鉛直または水平方向に固着されて設けられてい
ることを特徴とする。「球状頭部」の形状は、球状に限
るものでないという趣旨である。
【0013】<請求項6記載の発明>前記挟部材の球状
頭部との接触部位に、硬板が固着されていることを特徴
とする。「硬板」の挟部材の損傷、磨耗を防止するもの
であって、材質及び形状は任意である。
【0014】<請求項7記載の発明>頭部抑制体が、主
に空間構造体を形成する弦材同士を接合するに用いる球
殻接合体であることを特徴とする。
【0015】<請求項8記載の発明>エネルギー吸収体
の中央部(両端部に対して、断面の直径が最も小となる
部位)の断面の直径に対して、両端部の断面の直径が、
約1.3倍以上であることを特徴とする。「中央部の断
面直径に対して、両端部の断面直径が約1.3倍であ
る」とする根拠を示す数式は、図面中に記載している。
【0016】<請求項9記載の発明>構造物に設置され
る場合に、弾性支承部、積層ゴム支承部、ローラー支承
部等と共に使用され、あるいは各部位の断面直径が異な
る前記エネルギー吸収部からなる複数の装置が、同時に
使用されることを特徴とする。履歴特性の異なる複数の
部材(免震装置)を併用して設置することにより、特定
の部材に歪みが集中し累積されるのを回避して、特定部
材(この場合は、断面直径が最小のエネルギー吸収装
置)の塑性化を遅らせようとするものである。同時に、
塑性化し、破断した部材の交換を容易にして、大地震に
よる大きな変形を受けた場合にも、部材が有効に地震エ
ネルギーを吸収できるようにするものである。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を参照
しながら説明する。 <実施の形態1>図1は本発明の実施の形態1のエネル
ギー吸収体を示す平面図及び正面図、図2は同じ実施の
形態1のエネルギー吸収装置のセット状態を示す正面図
及び頭部抑制体の取付状態を示す平面図、図3は同じ実
施の形態1のエネルギー吸収装置の空間骨組構造体への
取付場所例を示す斜視図である。エネルギー吸収装置1
は、鋼鉄製の対抗する内壁面に硬板2を設け、溝部4を
形成する二枚の挟部材5、5からなる頭部抑制体6と、
ネジ透し穴7を有する固定部8(ベース)に中細の直棒
形状(固定部より中央部にいくにしたがって細くなり、
先端にいくにつれて太さが増す形状)をした断面が円形
の鋼製の弾性支承部材からなるエネルギー吸収部9が立
設され、エネルギー吸収部9の先端に溝部4に挿入され
る球体部材からなる球状頭部10を設けてなるエネルギ
ー吸収体12とからなっている。
【0018】エネルギー吸収部9は、カンチレバーであ
るので、片方の端部の曲げモーメントが最大となり塑性
化しないようにするために、中央部の断面を小さくする
曲率を採用していて、端部断面は曲げ応力が最大となる
ため、中央の断面より約1.3倍大きくしてある。この
約1.3倍とした根拠は、図面中に記載した数式におい
て説明している。また、エネルギー吸収部9は、軸対象
断面構造であるため、外乱に対して均等にエネルギー吸
収を行うことができる。溝部4は円筒形態または円柱形
態のものにして、全方向の水平過重に対して有効に作用
するものにすることもできる。図2で明らかなように、
球状頭部10と梁19の下端縁との間には、鉛直方向に
クリアランスが設けられている。この構成によって、エ
ネルギー吸収体12は水平荷重に対してのみ抵抗するこ
とができ、鉛直荷重には関係しない。すなわち本装置
は、鉛直荷重支持機能と水平荷重抵抗機構が分離されて
いる鋼構造物に使用するものである。鉛直荷重支持機能
は、ローラー支承、アイソレーター等が分担する。
【0019】空間構造物15は、天井を構成する空間構
造天井体16を四隅の主支柱17でローラー支持20し
ていて、主支柱17(基礎支柱)の間にある4箇所の制
振支柱18(基礎支柱)とその上部にあるH鋼材からな
る梁19の部位にはエネルギー吸収装置1が取り付けら
れて、個々のエネルギー吸収装置は一方向の往復水平荷
重(水平振動)にのみ抵抗するようになっている。制振
支柱18の上部にエネルギー吸収体12がボルト(図示
せず)により固定・立設され、梁19の底部の挟部材
5、5が形成する溝部4に球状頭部10の対抗する部位
が、内壁(硬板2、2)に接触するようにあるいは僅か
に隙間ができる程度に挿入セットされている。以下の実
施の形態説明において、前述した実施の形態の構成と同
じ構成には同じ符号を付しその説明を省略する。
【0020】<実施の形態2>図4は本発明の実施の形
態2のエネルギー吸収装置の取り付け状態例を示す断面
図、図5は同じ実施の形態2のエネルギー吸収装置の空
間構造体への取付場所例を示す斜視図である。エネルギ
ー吸収装置30は、空間構造天井体31を形成する水平
に保持された下弦材32と斜弦材33を接合し、穴形態
の溝部34を有し、該34の内部に硬質部材製の円筒容
器体35を収納してなる下部球形接合部材(ノード)から
なる頭部抑制体36と、ネジ透し穴7(図示せず)を有
する固定部8(ベース)上部にエネルギー吸収部9が立
設され、エネルギー吸収部9の先端に溝部34(円筒容
器体35)に挿入される上部をカットした球体部材から
なる球状頭部43を設け、固定部8の下部に制振支柱3
7に埋設する埋設足38を設けてなるエネルギー吸収体
39とからなっている。
【0021】緩衝材41は、頭部抑制体36と円筒容器
体35との間隙に、下部球形接合部材(ノード) からな
る頭部抑制体36に働く水平荷重が、円筒容器体35に
間接的に柔らかく作用するように設けられている。制振
支柱37の上部には固定穴47を有するスタッド48を
制振支柱37内に埋設してなる鋼鉄製のセッティングポ
ット49が埋設されている。セッティングポット49は
グラウト注入孔50が上部に設けられ、固定穴47は挿
入された埋設足38との間に隙間が形成されて、この隙
間にグラウト注入孔50からグラウト材51を充填し
て、制振支柱37の上部に頭部抑制体36の溝部34に
球状頭部43を挿入して立設されている。円筒容器35
は、二枚の板部材にしてもよいことは言うまでもない。
頭部抑制体を溝部に挿入してから、グラウト材を注入し
て固定する構成であるので、位置決め調節が行えるので
便利である。
【0022】図5に示す空間構造物40は、天井を構成
する空間構造天井体31を四隅の主支柱42でローラー
支持20していて、一の対抗関係にある主支柱42、4
2の間に4箇所の制振支柱37を地面から立設して、制
振支柱37の上部にはエネルギー吸収体39がセットさ
れた構成となっている。空間骨組構造天井体41は、水
平に上部四角格子体を形成するように接合された上弦材
44と、水平に下部四角格子体を形成するように接合さ
れた下弦材32と、上弦材52と下弦材32を連絡する
斜弦材33と、これらの弦材を接合する上部球形接合部
材(図示せず)及び下部球形接合部材からなる頭部抑制
体36からなっている。
【0023】図7、図8は、同じく空間構造物40に本
発明のエネルギー吸収装置が設置される場合に、弾性支
承部や、積層ゴム支承部や、ローラー支承部等と共に使
用されることを示す図である。本装置が、このように弾
性支承、積層ゴム支承、ローラー支承のように、特性の
異なる支承装置と併用することを主たる条件としている
理由は以下の3点である。第1に、本装置は前述のよう
に、水平荷重に対してのみ抵抗することに特徴のある装
置であるから、鉛直荷重支持機能を担うローラー支承、
アイソレーター等とともに使用されることが必要であ
る。
【0024】第2に本装置は、履歴特性の異なる複数の
部材(装置)と併用して設置されることにより、特定の
部材に歪みが集中し、累積されるのを回避して、断面直
径が最小のエネルギー吸収装置の塑性化を遅らせようと
するものである。第3に本装置は、塑性化し、破断した
部材の交換を容易にして、大地震による大きな変形を受
けた場合にも、部材が有効に地震エネルギーを吸収でき
るようにするものである。
【0025】なお本装置は、エネルギー吸収部の各部位
の断面直径が異なるエネルギー吸収体からなる複数の装
置が、同時に使用される場合もある。これによって、特
定の部材に歪みが集中し、累積されるのを回避して、断
面直径が最小のエネルギー吸収装置の塑性化を遅らせる
ことができる。
【0026】
【発明の効果】本発明は以上述べたようになっているの
で次に述べるような効果を奏する。 <第1の発明>本発明は、構造物に地震や風圧などによ
り振動した場合、上部材と下部材の振動に相違が生じる
と(例えば、空間構造物部分と該空間構造物を支持する
基礎部分の間に設けられる。)、振動エネルギーはエネ
ルギー吸収体に伝達され、断面が最も小さく塑性化し易
くなっている支承部材からなるエネルギー吸収体の中央
部が塑性化して、振動エネルギーを吸収・減衰させて、
振動が一方の部材に伝達するのを防止するというもので
あるので、次に述べるような効果を奏する。
【0027】エネルギー吸収体のエネルギー吸収部が外
乱に抵抗する構成であり、且つ、頭部抑制体と球状頭部
がフリーの関係にあるので、履歴特性における弾性範囲
が広く、降伏塑性化が起こり難い、損傷し難い、すなわ
ち歪が累積され難く、降伏し難く、耐久性に優れている
という効果を奏する。頭部抑制体と球状頭部がフリー関
係であり、鉛直方向にクリアランスを設けることによ
り、損傷するエネルギー吸収体のみを交換することがで
きるので、交換作業が容易な装置を実現できるという効
果を奏する。
【0028】<第2の発明>請求項1記載の発明の効果
に加えて、溝部の内壁に接触する球状頭部の接触部位が
1点において接触する球面部位とし、エネルギー吸収部
の断面形状が円形としたものであるので、任意の方向か
らの外乱に対して均等に抵抗でき、取り付けは角度のみ
を調整することで、エネルギー吸収体の位置の設定が容
易であるという効果を奏する。
【0029】<第3の発明>請求項1又は2記載の発明
の効果に加えて、例えば挟部材を後付けできる構成とす
ることにより、エネルギー吸収体をセットしてから挟部
材をセットすることができ、取り付けが容易であるとい
う効果を奏する。溝部の形態を、エネルギー吸収体の取
り付け取り外しが溝部から簡単に外すことができるよう
にしたので、交換がより容易であるという効果を奏す
る。
【0030】<第4の発明>球状頭部の形状を、球殻、
または、部分球殻、または円筒状(または円柱状)頭部
と自由に変えることができるので、構造物等の形状に最
適の形状を選択できるという効果を奏する。
【0031】<第5の発明>挟部材の球状頭部が接触す
る部位に、硬板を設けたので、挟部材の損傷、磨耗を防
止することができるという効果を奏する。
【0032】<第6の発明>頭部抑制体を、空間構造体
の球殻接合体(ノード)としたので、広く空間構造体の
免震装置として使用できる。
【0033】<第7の発明>中央部の断面直径に対し
て、両端部の断面直径を約1.3倍としたので、端部の
曲げモーメントが最大となって塑性化することなく、エ
ネルギー吸収体の中央部が歪みを吸収し、塑性化を遅ら
せることができる。
【0034】<第8の発明>構造物に弾性支承部、積層
ゴム支承部、ローラー支承部等の、履歴特性の異なる複
数の部材(免震装置)を併用して設置されるので、特定
の部材に歪みが集中し累積されるのを回避して、特定部
材(この場合は、断面直径が最小のエネルギー吸収装
置)の塑性化を遅らせるという効果を奏する。同時に、
塑性化し、破断した部材の交換を容易にして、大地震に
よる大きな変形を受けた場合にも、部材が有効に地震エ
ネルギーを吸収できるようにするものである。あるいは
各部位の断面直径が異なる前記エネルギー吸収部からな
る複数の装置が同時に使用される場合もある。これによ
って、特定の部材に歪みが集中し、累積されるのを回避
して、断面直径が最小のエネルギー吸収装置の塑性化を
遅らせることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1のエネルギー吸収体を示
す平面図及び正面図。
【図2】本発明の実施の形態1のエネルギー吸収装置の
セット状態例を示す正面図及び頭部抑制体の取付状態を
示す底面図。
【図3】本発明の実施の形態1のエネルギー吸収装置の
空間骨組構造体への取付場所例を示す斜視図。
【図4】本発明の実施の形態2のエネルギー吸収装置の
取り付け状態例を示す断面図。
【図5】本発明の実施の形態2のエネルギー吸収装置の
空間骨組構造体への取付場所例を示す斜視図。
【図6】本発明の、空間構造物への使用例を示す図であ
る。
【図7】同じく本発明の、空間構造物への使用例を示す
図である。
【図8】エネルギー吸収体の中央部断面直径と、両端部
断面直径の比率を説明する図である。
【図9】従来の直棒型免震装置の、地震時の水平変形を
示す図である。
【符号の説明】
1・・・・・エネルギー吸収装置 2・・・・・硬板 4・・・・・溝部 5・・・・・挟部材 6・・・・・頭部抑制体 7・・・・・ネジ透し穴 8・・・・・固定部 9・・・・・エネルギー吸収部 10・・・・・球状頭部 12・・・・・エネルギー吸収体 15・・・・・空間構造物 16・・・・・空間構造天井体 17・・・・・主支柱 18・・・・・制振支柱 19・・・・・梁 20・・・・・ローラー支持 21・・・・・ボルト 30・・・・・エネルギー吸収装置 31・・・・・空間骨組構造天井体 32・・・・・下弦材 33・・・・・斜弦材 34・・・・・溝部 35・・・・・円筒容器体 36・・・・・頭部抑制体 37・・・・・制振支柱 38・・・・・埋設足 39・・・・・エネルギー吸収体 40・・・・・空間構造物 41・・・・・緩衝材 42・・・・・主支柱 43・・・・・球状頭部 47・・・・・固定穴 48・・・・・スタッド 49・・・・・セッティングポット 50・・・・・グラウト注入孔 51・・・・・グラウト材 52・・・・・上弦材 53・・・・・弾性支承 54・・・・・耐震壁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) E04B 1/98 E04B 1/98 E L F16F 7/12 F16F 7/12 15/04 15/04 M (72)発明者 谷口 与史也 大阪市西区南堀江1−19−9 Fターム(参考) 2D059 AA05 GG01 GG12 GG17 2E001 DG02 FA02 FA21 FA71 GA01 GA62 HB02 LA05 LA06 3J048 AA03 AB01 AC06 BG02 DA03 EA38 3J066 AA22 BA04 BC01 BD07 BF08 BG01

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構造物の上部材と下部材の間に、一方の
    部材に固着される固定部と、固定部から立設された中細
    の直棒形状(固定部より中央部にいくにしたがって細く
    なり、先端にいくにつれて太さが増す形状)の弾塑性材
    料からなるエネルギー吸収部と、該エネルギー吸収部の
    先端に設けられた球状頭部とからなるエネルギー吸収体
    と、 他方の部材に固設される、前記エネルギー吸収体と同一
    の軸線上に形成された溝部を有する頭部抑制体とからな
    り、 前記球状頭部が前記溝部に挿入され、球状頭部の側面が
    溝部の内側面に接触し、かつ球状頭部の頭頂部と溝部の
    底部との間に、鉛直方向にクリアランスが保持されてい
    ることを特徴とするエネルギー吸収装置。
  2. 【請求項2】 球状頭部の両側の球面部が一点において
    溝部内側面に接触し、エネルギー吸収体の断面形状が円
    形であり、軸対称断面であることを特徴とする請求項1
    記載のエネルギー吸収装置。
  3. 【請求項3】 前記頭部抑制体の溝部にかえて、エネル
    ギー吸収体と同一の軸線上に形成された穴部が頭部抑制
    体に設けられていることを特徴とする請求項1又は2記
    載のエネルギー吸収装置。
  4. 【請求項4】 前記頭部抑制体が、球状頭部を両側から
    挟む二つの対応する挟部材からなるものであることを特
    徴とする請求項1、2又は3記載のエネルギー吸収装
    置。
  5. 【請求項5】 前記エネルギー吸収体の球状頭部が、球
    殻、または、部分球殻、または円筒状(または円柱状)
    頭部であって、エネルギー吸収部の先端に鉛直または水
    平方向に固着されて設けられていることを特徴とする請
    求項1、2、3又は4記載のエネルギー吸収装置。
  6. 【請求項6】 前記挟部材の球状頭部との接触部位に、
    硬板が固着されていることを特徴とする請求項4または
    5記載のエネルギー吸収装置。
  7. 【請求項7】 頭部抑制体が、主に空間構造体を形成す
    る弦材同士を接合するに用いる球殻接合体であることを
    特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載のエネ
    ルギー吸収装置。
  8. 【請求項8】 前記エネルギー吸収体の中央部(両端部
    に対して、断面の直径が最も小となる部位)の断面の直
    径に対して、両端部の断面の直径が、約1.3倍以上で
    あることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6又
    は7記載のエネルギー吸収装置。
  9. 【請求項9】 構造物に設置される場合に、弾性支承
    部、積層ゴム支承部、ローラー支承部等と共に使用さ
    れ、あるいは各部位の断面直径が異なる前記エネルギー
    吸収部からなる複数の装置が、同時に使用されることを
    特徴とする請求項1、2、3,4、5、6、7又は8記
    載のエネルギー吸収装置。
JP2001114903A 2001-04-13 2001-04-13 エネルギー吸収装置 Withdrawn JP2002309801A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001114903A JP2002309801A (ja) 2001-04-13 2001-04-13 エネルギー吸収装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001114903A JP2002309801A (ja) 2001-04-13 2001-04-13 エネルギー吸収装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002309801A true JP2002309801A (ja) 2002-10-23

Family

ID=18965890

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001114903A Withdrawn JP2002309801A (ja) 2001-04-13 2001-04-13 エネルギー吸収装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002309801A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104278625A (zh) * 2014-10-13 2015-01-14 洛阳双瑞特种装备有限公司 一种铁路简支梁桥用悬臂梁式减震装置
CN102953327B (zh) * 2012-11-15 2015-11-04 同济大学 适用于桥梁结构的横向减震阻尼器
CN107237268A (zh) * 2017-07-03 2017-10-10 东南大学 一种悬索桥施工期梁端纵向大位移支座
CN107676716A (zh) * 2017-10-31 2018-02-09 商洛市虎之翼科技有限公司 一种带有电池冲击保护的照明装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102953327B (zh) * 2012-11-15 2015-11-04 同济大学 适用于桥梁结构的横向减震阻尼器
CN104278625A (zh) * 2014-10-13 2015-01-14 洛阳双瑞特种装备有限公司 一种铁路简支梁桥用悬臂梁式减震装置
CN104278625B (zh) * 2014-10-13 2016-06-29 洛阳双瑞特种装备有限公司 一种铁路简支梁桥用悬臂梁式减震装置
CN107237268A (zh) * 2017-07-03 2017-10-10 东南大学 一种悬索桥施工期梁端纵向大位移支座
CN107676716A (zh) * 2017-10-31 2018-02-09 商洛市虎之翼科技有限公司 一种带有电池冲击保护的照明装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8881491B2 (en) Coupling member for damping vibrations in building structures
KR101263078B1 (ko) 접합 철물 및 이것을 구비한 건축물
KR100982296B1 (ko) 철골 보와 기둥의 셀프센터링 접합부 구조
JPH0721259B2 (ja) エネルギー吸収組立体及び該エネルギー吸収組立体を備える構築物
JP2013057207A (ja) 鉄骨柱の露出型柱脚構造
CN113123454B (zh) 一种连柱式双耗能-装配式混凝土框架体系及施工方法
JP4664997B2 (ja) 接合金物を有する建築物
JP4908039B2 (ja) 木造建築の振動エネルギー吸収装置取付け用構造体
KR102122028B1 (ko) 간주형 제진장치
KR101487134B1 (ko) 베어링을 사용한 캔틸레버형 제진장치
JP2002309801A (ja) エネルギー吸収装置
CN113123456B (zh) 一种连柱式支撑-装配式混凝土框架体系及施工方法
JP7081745B2 (ja) 免震構造
JPH05332045A (ja) 構造物用制振装置
CN113123451B (zh) 一种连梁式支撑-装配式混凝土框架体系及施工方法
JPH0949209A (ja) 橋梁の免震方法及び免震構造
JP5596338B2 (ja) 木造建築物の補強金具及び木造建築物の補強方法
CN112459584B (zh) 一种墙板拼接且地基减震的装配式框架结构
KR101796207B1 (ko) 내진성능을 구비한 철골기둥 연결부 시공방법
JP2005290753A (ja) エネルギー吸収ブレース制振装置およびエネルギー吸収装置
JPH05311921A (ja) 制振装置
JP5659703B2 (ja) 弾塑性ブレース防震構造
JP3690460B2 (ja) 制震ダンパーおよび制震構造
JP2008308906A (ja) 木造建物の制震化工法
JP4878144B2 (ja) 制振壁の連結構造

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20060804

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20060818

A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20080701