JP2002307066A - アルミ電極板を用いたダイオキシン類除去装置 - Google Patents
アルミ電極板を用いたダイオキシン類除去装置Info
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- JP2002307066A JP2002307066A JP2001117524A JP2001117524A JP2002307066A JP 2002307066 A JP2002307066 A JP 2002307066A JP 2001117524 A JP2001117524 A JP 2001117524A JP 2001117524 A JP2001117524 A JP 2001117524A JP 2002307066 A JP2002307066 A JP 2002307066A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 アルミニウム及びアルミニウム合金製造設備
から発生する排水中に存在するダイオキシン類を排水中
から分解除去する装置を提供する。 【解決手段】 被処理液に対し、陽極（１）をアルミニ
ウム材、陰極（２）をアルミニウム材と異なる金属で構
成した電極として電気を通電させることにより、陽極か
ら活性化したアルミイオンを溶出させ、被処理液中のダ
イオキシン類を分解するか、又はアルミイオンによる凝
集作用でダイオキシン類をフロック中に捕集するダイオ
キシン類除去装置。
から発生する排水中に存在するダイオキシン類を排水中
から分解除去する装置を提供する。 【解決手段】 被処理液に対し、陽極（１）をアルミニ
ウム材、陰極（２）をアルミニウム材と異なる金属で構
成した電極として電気を通電させることにより、陽極か
ら活性化したアルミイオンを溶出させ、被処理液中のダ
イオキシン類を分解するか、又はアルミイオンによる凝
集作用でダイオキシン類をフロック中に捕集するダイオ
キシン類除去装置。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルミニウム及び
アルミニウム合金製造用溶解炉及び保持炉からの発生ガ
スを処理する廃ガス処理設備において、当該設備の排水
中のダイオキシン類を、陽極にアルミニウム材、陰極に
アルミニウム材と異なる金属の電極板の間に通電させる
ことにより除去する装置に関する。
アルミニウム合金製造用溶解炉及び保持炉からの発生ガ
スを処理する廃ガス処理設備において、当該設備の排水
中のダイオキシン類を、陽極にアルミニウム材、陰極に
アルミニウム材と異なる金属の電極板の間に通電させる
ことにより除去する装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】ダイオキシン類対策特別措置法の施行に
より排出基準が設定され、各種排水についてもこの基準
を遵守する必要がある。ダイオキシン類を含んだガスの
処理については各種の装置が開発されておりダイオキシ
ン類を分解できることは確認されている。一方、水中の
ダイオキシン類の分解・除去については、凝集沈殿、清
澄ろ過、活性汚泥、吸着処理、酸化等の手法が提案され
ているが、アルミ電極板に通電させて分解・除去する例
は今までなかった。
より排出基準が設定され、各種排水についてもこの基準
を遵守する必要がある。ダイオキシン類を含んだガスの
処理については各種の装置が開発されておりダイオキシ
ン類を分解できることは確認されている。一方、水中の
ダイオキシン類の分解・除去については、凝集沈殿、清
澄ろ過、活性汚泥、吸着処理、酸化等の手法が提案され
ているが、アルミ電極板に通電させて分解・除去する例
は今までなかった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、アル
ミニウム及びアルミニウム合金製造設備から発生する排
水中に存在するダイオキシン類を排水中から分解除去す
る装置を提供することを目的とする。
ミニウム及びアルミニウム合金製造設備から発生する排
水中に存在するダイオキシン類を排水中から分解除去す
る装置を提供することを目的とする。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明者らは陽極にアル
ミ、陰極にアルミと異なる金属の電極板の間に電気を通
電させることにより、陽極から活性化したアルミイオン
が溶け出し、水中のダイオキシン類を分解するか、又は
アルミイオンによる凝集作用でダイオキシン類をフロッ
ク中に捕集して、オーバーフロー及び加圧浮上でフロッ
クを水から除去しうることを見い出した。本発明はこの
知見に基づきなされるに至ったものである。すなわち本
発明は、（１）被処理液に対し、陽極をアルミニウム
材、陰極をアルミニウム材と異なる金属で構成した電極
として電気を通電させることにより、陽極から活性化し
たアルミイオンを溶出させ、被処理液中のダイオキシン
類を分解するか、又はアルミイオンによる凝集作用でダ
イオキシン類をフロック中に捕集することを特徴とする
ダイオキシン類除去装置、及び（２）（１）項記載の装
置において、オーバーフロー及び加圧浮上により前記フ
ロックを水から除去することを特徴としたダイオキシン
類除去装置を提供するものである。
ミ、陰極にアルミと異なる金属の電極板の間に電気を通
電させることにより、陽極から活性化したアルミイオン
が溶け出し、水中のダイオキシン類を分解するか、又は
アルミイオンによる凝集作用でダイオキシン類をフロッ
ク中に捕集して、オーバーフロー及び加圧浮上でフロッ
クを水から除去しうることを見い出した。本発明はこの
知見に基づきなされるに至ったものである。すなわち本
発明は、（１）被処理液に対し、陽極をアルミニウム
材、陰極をアルミニウム材と異なる金属で構成した電極
として電気を通電させることにより、陽極から活性化し
たアルミイオンを溶出させ、被処理液中のダイオキシン
類を分解するか、又はアルミイオンによる凝集作用でダ
イオキシン類をフロック中に捕集することを特徴とする
ダイオキシン類除去装置、及び（２）（１）項記載の装
置において、オーバーフロー及び加圧浮上により前記フ
ロックを水から除去することを特徴としたダイオキシン
類除去装置を提供するものである。
【０００５】
【実施例】次に本発明の好ましい実施例を図面に従って
説明する。アルミニウム及びアルミニウム合金製造用溶
解炉及び保持炉からの発生ガスを処理する廃ガス処理設
備において、当該設備よりダイオキシン類を含む排水に
対して、陽極の電極板にアルミニウム板、陰極の電極板
にステンレス板を使用してこの間に直流電気を流すと陽
極側から活性化したアルミイオンが溶け出す。この活性
化したアルミイオンによりダイオキシン類が分解され
る。或いはアルミイオンの凝集作用により生成されたフ
ロックに凝集・捕奪される。陰極で発生する水素ガスが
フロックに付着してフロックが浮上することにより水中
に存在するダイオキシン類を分離・除去できる。これを
図１に従って説明する。図中１はアルミニウム板よりな
る陽極、２は陰極であり、前記のステンレススチールの
他、アルミニウム、鉄、マグネシウム、チタンなどの材
料が用いられる。直流電源５により、処理槽３の被処理
液（ダイオキシン含有液）４に設けた前記電極１、２に
通電する。この装置６において、通電により陽極１より
Ａｌ３＋イオンが溶出し、水中のダイオキシンを分解す
る。また、Ａｌ３＋は水中のＯＨ−イオンと反応してＡ
ｌ（ＯＨ）３として、ダイオキシン類をＡｌ（ＯＨ）３
フロック中に捕集して、凝集する。これを微細気泡で上
方に浮上させる。
説明する。アルミニウム及びアルミニウム合金製造用溶
解炉及び保持炉からの発生ガスを処理する廃ガス処理設
備において、当該設備よりダイオキシン類を含む排水に
対して、陽極の電極板にアルミニウム板、陰極の電極板
にステンレス板を使用してこの間に直流電気を流すと陽
極側から活性化したアルミイオンが溶け出す。この活性
化したアルミイオンによりダイオキシン類が分解され
る。或いはアルミイオンの凝集作用により生成されたフ
ロックに凝集・捕奪される。陰極で発生する水素ガスが
フロックに付着してフロックが浮上することにより水中
に存在するダイオキシン類を分離・除去できる。これを
図１に従って説明する。図中１はアルミニウム板よりな
る陽極、２は陰極であり、前記のステンレススチールの
他、アルミニウム、鉄、マグネシウム、チタンなどの材
料が用いられる。直流電源５により、処理槽３の被処理
液（ダイオキシン含有液）４に設けた前記電極１、２に
通電する。この装置６において、通電により陽極１より
Ａｌ３＋イオンが溶出し、水中のダイオキシンを分解す
る。また、Ａｌ３＋は水中のＯＨ−イオンと反応してＡ
ｌ（ＯＨ）３として、ダイオキシン類をＡｌ（ＯＨ）３
フロック中に捕集して、凝集する。これを微細気泡で上
方に浮上させる。
【０００６】処理装置のライン構成の１例を図２に示し
た。図２に示す装置は、アルミ電極板とステンレス電極
板を交互に配置した電解槽１１、１２、１３と、電解槽
で発生したフロックを滞留して大きく成長させる滞留槽
１４、大きくなったフロックを微細気泡で浮上させ分離
する加圧浮上分離槽１５、処理水槽１６の４つに大きく
分けられる。電解槽にはアルミニウムとステンレス板を
交互に配置し通電することでアルミイオンを発生させ
る。この例では電解槽は３つに分けられており電解槽１
１からの処理液が槽壁１１ａからオーバーフローして、
電解槽１２に流入し、さらに電解槽１２の処理液が、槽
壁１２ａの下方の流路１２ｂから電解槽１３に導入さ
れ、ここで前記槽１２と同様に電解処理されたのち、処
理液が槽壁１３ａからオーバーフローして仕切板１９で
分割した滞留槽１４に貯められる。１９ｂは滞留槽１４
内の連絡路である。次いで、この滞留槽の液は槽壁１４
ａをオーバーフローして、加圧浮上分離槽１５に供給さ
れ、下方からの微細気泡発生部１７から発生し上昇する
微細気泡がフロックの発生、成長、浮上の作用をする。
電解槽１１への被処理水の供給は原水槽２０からポンプ
２１を介して被処理液（原水）１０を導入して行われ
る。２２は電解槽、滞留槽などの各槽に設けたドレイン
系統を示す。２３は微細気泡発生装置を示す。２４は処
理水を下部から抜き出す、抜出し部である。この図２に
示すように本発明においてはダイオキシン類を含んだ水
が電極板と接触しやすい様な構造になっている。ここで
活性化したアルミイオンがダイオキシン類を分解（酸化
分解が考えられる）、或いはアルミイオンの凝集作用で
生成されたフロックに凝集・捕奪され、陰極で発生する
水素ガスがフロックに付着してフロックが浮上し、浮上
したフロックをオバーフローさせて液と分離できる。
た。図２に示す装置は、アルミ電極板とステンレス電極
板を交互に配置した電解槽１１、１２、１３と、電解槽
で発生したフロックを滞留して大きく成長させる滞留槽
１４、大きくなったフロックを微細気泡で浮上させ分離
する加圧浮上分離槽１５、処理水槽１６の４つに大きく
分けられる。電解槽にはアルミニウムとステンレス板を
交互に配置し通電することでアルミイオンを発生させ
る。この例では電解槽は３つに分けられており電解槽１
１からの処理液が槽壁１１ａからオーバーフローして、
電解槽１２に流入し、さらに電解槽１２の処理液が、槽
壁１２ａの下方の流路１２ｂから電解槽１３に導入さ
れ、ここで前記槽１２と同様に電解処理されたのち、処
理液が槽壁１３ａからオーバーフローして仕切板１９で
分割した滞留槽１４に貯められる。１９ｂは滞留槽１４
内の連絡路である。次いで、この滞留槽の液は槽壁１４
ａをオーバーフローして、加圧浮上分離槽１５に供給さ
れ、下方からの微細気泡発生部１７から発生し上昇する
微細気泡がフロックの発生、成長、浮上の作用をする。
電解槽１１への被処理水の供給は原水槽２０からポンプ
２１を介して被処理液（原水）１０を導入して行われ
る。２２は電解槽、滞留槽などの各槽に設けたドレイン
系統を示す。２３は微細気泡発生装置を示す。２４は処
理水を下部から抜き出す、抜出し部である。この図２に
示すように本発明においてはダイオキシン類を含んだ水
が電極板と接触しやすい様な構造になっている。ここで
活性化したアルミイオンがダイオキシン類を分解（酸化
分解が考えられる）、或いはアルミイオンの凝集作用で
生成されたフロックに凝集・捕奪され、陰極で発生する
水素ガスがフロックに付着してフロックが浮上し、浮上
したフロックをオバーフローさせて液と分離できる。
【０００７】電解槽で分離しきれなかったフロックは滞
留槽で大きく成長し、加圧浮上分離槽へ送られる。加圧
浮上分離槽１５では微細気泡発生部１７で発生する微細
気泡がフロックに付着し、フロックが浮上し、オーバー
フローさせることにより液とフロックが分離できる。加
圧浮上分離槽１５でフロックが分離された液は下部通路
１５ａから処理水槽１６へ送られ、ここから処理水１８
として排出される。電解槽及び加圧浮上分離槽のオーバ
ーフロー量は、処理水槽の水位を変えることにより調節
出来る。尚、フロックの分離にはオーバーフロー方式以
外にもろ過方式等でも可能である。処理水槽は全体の水
位をコントロールし、オーバーフロー量を調整する。な
お、本発明の被処理液中にはＡｌ３＋イオンが存在する
ことが必要であり、それは、廃液中にもともと存在する
ものでも、また、電気分解反応によりアルミニウム電極
から溶けだしたものでもよい。また、電気分解の条件は
被処理液中のダイオキシン濃度などによって変わるが、
電圧は好ましくは３０Ｖ以下、電流密度は５〜１００Ａ
／ｍ２の範囲である。この装置で処理することにより被
処理液中のダイオキシン類の濃度が高い場合約８３％除
去でき、濃度の薄い場合でも約３８％除去できることが
確認できた。また、処理時間を長くすることによりほぼ
１００％除去可能である。水中に含まれるダイオキシン
類なら除去可能である。
留槽で大きく成長し、加圧浮上分離槽へ送られる。加圧
浮上分離槽１５では微細気泡発生部１７で発生する微細
気泡がフロックに付着し、フロックが浮上し、オーバー
フローさせることにより液とフロックが分離できる。加
圧浮上分離槽１５でフロックが分離された液は下部通路
１５ａから処理水槽１６へ送られ、ここから処理水１８
として排出される。電解槽及び加圧浮上分離槽のオーバ
ーフロー量は、処理水槽の水位を変えることにより調節
出来る。尚、フロックの分離にはオーバーフロー方式以
外にもろ過方式等でも可能である。処理水槽は全体の水
位をコントロールし、オーバーフロー量を調整する。な
お、本発明の被処理液中にはＡｌ３＋イオンが存在する
ことが必要であり、それは、廃液中にもともと存在する
ものでも、また、電気分解反応によりアルミニウム電極
から溶けだしたものでもよい。また、電気分解の条件は
被処理液中のダイオキシン濃度などによって変わるが、
電圧は好ましくは３０Ｖ以下、電流密度は５〜１００Ａ
／ｍ２の範囲である。この装置で処理することにより被
処理液中のダイオキシン類の濃度が高い場合約８３％除
去でき、濃度の薄い場合でも約３８％除去できることが
確認できた。また、処理時間を長くすることによりほぼ
１００％除去可能である。水中に含まれるダイオキシン
類なら除去可能である。
【０００８】
【発明の効果】本装置により、水中に含まれるダイオキ
シン類を低コストで、効率的に分解ないしは除去でき
る。
シン類を低コストで、効率的に分解ないしは除去でき
る。
【図１】本発明のダイオキシン類除去装置の１例を示す
説明図。
説明図。
【図２】本発明のダイオキシン類除去装置の他例を示す
説明図。
説明図。
１ 陽極 ２ 陰極 ３ 処理槽 ４ 被処理液（ダイオキシン含有液） ５ 直流電源 １０ 被処理液（原水） １１、１２、１３ 電解槽 １１ａ、１２ａ 槽壁 １２ｂ 流路 １３ａ 槽壁 １４ 滞留槽 １４ａ 槽壁 １５ 加圧浮上分離槽 １５ａ 通路 １６ 処理水槽 １７ 微細気泡発生部 １８ 処理水 １９ 仕切板 １９ｂ 連絡路 ２０ 原水槽 ２１ ポンプ ２２ ドレイン系統 ２３ 微細気泡発生装置 ２４ 抜出し部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｃ０２Ｆ 1/461 Ｃ０２Ｆ 1/46 １０１ 1/465 // Ｃ０７Ｄ 319/24 (72)発明者 根岸 俊男 東京都千代田区丸の内２丁目６番１号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 長谷川 健 栃木県河内郡上三川町しらさぎ一丁目３− １ 若宮工業株式会社内 Ｆターム(参考） 4D037 AA15 AB14 BA02 BA04 BA05 BB04 BB05 CA04 CA08 4D061 DA08 DB11 DB18 DB19 DC09 EA08 EB04 EB14 EB20 EB27 EB28 FA04
Claims (2)
- 【請求項１】 被処理液に対し、陽極をアルミニウム
材、陰極をアルミニウム材と異なる金属で構成した電極
として電気を通電させることにより、陽極から活性化し
たアルミイオンを溶出させ、被処理液中のダイオキシン
類を分解するか、又はアルミイオンによる凝集作用でダ
イオキシン類をフロック中に捕集することを特徴とする
ダイオキシン類除去装置。 - 【請求項２】 請求項１記載の装置において、オーバー
フロー及び加圧浮上により前記フロックを水から除去す
ることを特徴としたダイオキシン類除去装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001117524A JP2002307066A (ja) | 2001-04-16 | 2001-04-16 | アルミ電極板を用いたダイオキシン類除去装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001117524A JP2002307066A (ja) | 2001-04-16 | 2001-04-16 | アルミ電極板を用いたダイオキシン類除去装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002307066A true JP2002307066A (ja) | 2002-10-22 |
Family
ID=18968060
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2001117524A Pending JP2002307066A (ja) | 2001-04-16 | 2001-04-16 | アルミ電極板を用いたダイオキシン類除去装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2002307066A (ja) |
-
2001
- 2001-04-16 JP JP2001117524A patent/JP2002307066A/ja active Pending
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20040202 |
|
| RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20040325 |