JP2002307009A - 耐破壊性コーティングを製造する方法 - Google Patents

耐破壊性コーティングを製造する方法

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JP2002307009A
JP2002307009A JP2002074137A JP2002074137A JP2002307009A JP 2002307009 A JP2002307009 A JP 2002307009A JP 2002074137 A JP2002074137 A JP 2002074137A JP 2002074137 A JP2002074137 A JP 2002074137A JP 2002307009 A JP2002307009 A JP 2002307009A
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acid
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Donald Craig Schall
ドナルド・クレイグ・シャル
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Rohm and Haas Co
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    • C09D131/02Homopolymers or copolymers of esters of monocarboxylic acids
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05DPROCESSES FOR APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
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Abstract

(57)【要約】 【課題】0℃以下で施用しても、均一で、耐久性があ
り、耐破壊性のコーティングが得られる方法の提供。 【解決手段】基体表面に耐破壊性多成分コーティングを
調製する方法であって、 a)成分Aを該表面に施用する工程、 b)成分Bを該表面に施用する工程、および c)該コーティングを乾燥させる工程、を含み、 該成分Aは、有機超吸収性ポリマー、イオン交換樹脂、
中空球状ポリマー、モレキュラーシーブ、タルク、無機
吸収剤、多孔性炭素質物質、非多孔性炭素質物質及びこ
れらの混合物からなる群から選択される少なくとも1つ
の水不溶性吸収剤を含み、該成分Bは第1の水性バイン
ダー組成物を含み、いずれかの時点においてコーティン
グの温度が0℃よりも高くない、方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、多成分耐破壊性(fractu
re−resistant)コーティングを、0℃以下
の温度で基体の表面上に形成する方法に関する。
【0002】コーティングの重要な特徴のひとつは、施
用および使用の間に破壊に対して抵抗性を有する能力で
ある。他のすべての特性が同じであれば、耐破壊性を有
するコーティングは、耐破壊性を有しないコーティング
に比較して、初期の望ましい特性を遙かに長く維持する
であろう。さらに、初期に形成されたクラックはさらに
裂けやすく、水または水性の不純物の攻撃を招き、それ
らはコーティング自身を攻撃するかまたは、コーティン
グが接着していた表面からコーティングを剥離させる。
コーティングを高い完全性を有するように形成し、これ
を維持することの重要性の一つは、金属のような基体を
保護するためのコーティングにおいて見いだされる。高
い完全性を有する耐破壊性のコーティングは、金属表面
を何年も保護するであろう。一方、溝やクラックを多数
有するコーティングはほぼ即座に腐食が始まる。他の例
としては、それらが形成するトラフィックペイントおよ
びロードマーキングである。道路表面の保護はその主要
な機能ではないが、ロードマーキングはコーティングを
通して水が浸透することを防ぐために耐クラック性を有
することが必要であり、水の浸透はクラックを多数発生
させ、道路表面からのコーティングの完全な剥離を引き
起こす。さらにクラックの存在は、通常不良な品質のフ
ィルムが形成されていることの兆候である。そのような
フィルムはしばしば非常にもろく、強度が小さい。トラ
フィックペイントおよびロードマーキングにおいては、
夜間の視認性をはじめとする反射特性、車のタイヤの繰
り返しの通過および除雪車によるひっかきによる摩耗に
対する抵抗性を付与するためにガラスビーズがコーティ
ング中に埋め込まれる場合には、良好なフィルム形成性
と得られるフィルムの強度が必要である。端的に言え
ば、初期に形成されたクラックは外観を悪化させ、しば
しばより大きな割れ目となり、それは見苦しい外観およ
びコーティングの致命的な破壊を引き起こす。
【0003】水性コーティング組成物は重要であり、環
境に優しく、一方溶剤型コーティング組成物は環境によ
くない。水性コーティング組成物はしばしば、バインダ
ーポリマーを慎重に選択することにより耐破壊性にする
ことができる。本明細書においては、「バインダーポリ
マー」の用語は、水性コーティング組成物中に含まれ、
且つ、基体表面に水性コーティング組成物を施用してい
る間のフィルム形成中に増加または沈殿し、得られるフ
ィルム組成物中に存在するポリマーを意味する。本発明
において有用なバインダーポリマーは、典型的には水性
組成物中に分散された粒子として存在する。
【0004】バインダーポリマーとして70℃よりも高
いガラス転移温度を有するポリマー粒子を使用しようと
する場合には、周囲温度におけるフィルム形成が困難ま
たは不可能となる。そのようなポリマーは施用直後また
は施用後まもなく、多数のクラックを生じることが普通
である。Tgの高いポリマーの粒子は、コーティングの
形成中に互いに接触するが、それらの相互作用および混
合は均一なコーティングを形成するためには不十分であ
る。一方、70℃よりも低いガラス転移温度を有するバ
インダーポリマーは、コーティングから水が蒸発するに
つれて、一緒に流動し、緊密に混合する。そのような相
互作用は、しばしば均一な、融合した構造を有するコー
ティングを与える。均一な、融合した構造を有するコー
ティングは、より強いフィルムを与え、施用の間に耐破
壊性であり、使用中の水および水性不純物の浸透に対し
て抵抗性であり、長期間の使用中における早期のクラッ
キングおよび剥離に対して抵抗性を有する傾向があるこ
とは当業者によく知られている。
【0005】実際には、たとえば10℃以上で施用され
た場合に平滑なコーティングを形成する水性コーティン
グ組成物が、コーティング組成物が基体表面に施用され
る温度が水の凍結点(0℃)に下がるにつれて、均一で
クラックのないコーティングをを形成する能力を失って
ゆく。このクラックのないコーティングをを形成する能
力の喪失は、温度が低下するにつれてバインダーポリマ
ーの剛性が大きくなるといったような原因要因から導か
れることができるが、温度が加えられ、乾燥され、コー
ティングを0℃にした場合に、水が蒸発する前に氷の結
晶が形成されるため、壊滅的な破壊が起こる。従来この
現象は水性コーティング組成物の0℃以下での施用を不
可能としていたが、水性コーティング組成物を水の凍結
点近傍またはそれ以下で施用する必要性が依然として存
在する。特に、地球上の多くの領域において1年の内3
ヶ月以上が0℃以下であり、もっと長い領域もある。そ
のような気候においては、たとえば除雪車により道路が
引っかかれたロードマーキングを再塗装する前に、温度
が高くなるまで待つことは選択され得ないであろう。同
様に、たとえば新築のビルの外壁に水性コーティング組
成物を施用することが、長期間の寒い期間の終了前に必
要となるかもしれない。
【0006】米国特許第5,922,398号はアミン
官能基側鎖を有するラテックス粒子を含む速乾性の水性
コーティング組成物を開示する。このラテックス粒子は
約0℃よりも高いガラス転移温度を有し、ほぼ20℃の
施用温度でフィルムを形成することができ、造膜助剤が
加えられた場合には5℃でもフィルムを形成することが
できる。たとえばアンモニアのような塩基の所定量が加
えられ、組成物のpHを実質的にすべてのアミン官能基
が非イオン性の状態になる点まで上げられる。また、該
コーティング組成物を施用することにより、適当な基体
上に速乾性コーティングを形成する方法も開示する。フ
ィルムの形成の際に、塩基が蒸発し、側鎖アミン部位が
プロトン化される。得られた側鎖アンモニウム部位がつ
いでアニオン性界面活性剤と相互作用し、水性系を不安
定にし、それにより速やかに乾燥する。米国特許第5,
922,398号の水性コーティング組成物は、約20
℃において促進された乾燥を示すが、0℃以下で基体の
表面に施用された場合に、氷の結晶の形成を防止し、ま
たはそのサイズを小さくする機構はコーティング組成物
中に存在していない。そのようなコーティングの組成物
の低温での施用は、施用の間またはその後の、得られた
コーティングの壊滅的な破壊をもたらす。
【0007】我々は別の水性コーティング組成物ととも
に、基体表面に吸収剤が施用された場合に、0℃以下で
施用しても、均一で、耐久性があり、耐破壊性のコーテ
ィングが得られることを見いだした。これらの多成分水
性コーティング組成物は、たとえばロードマーキング、
冬季の屋外用のコーティングの形成に特に有用である。
【0008】本発明は、基体表面に耐破壊性多成分コー
ティングを調製する方法であって、 a)成分Aを該表面に施用する工程、 b)成分Bを該表面に施用する工程、および c)該コーティングを乾燥させる工程、を含み、 該成分Aは、有機超吸収性ポリマー、イオン交換樹脂、
中空球状ポリマー、モレキュラーシーブ、タルク、無機
吸収剤、多孔性炭素質物質、非多孔性炭素質物質及びこ
れらの混合物からなる群から選択される少なくとも1つ
の水不溶性吸収剤を含み、該成分Bは第1の水性バイン
ダー組成物を含み、いずれかの時点においてコーティン
グの温度が0℃よりも高くない方法に関する。
【0009】本発明の第2の態様は、第2の水性バイン
ダー組成物を含む成分Cを前記表面に施用する工程を更
に含む。本発明の第3の態様は、ガラスビーズを含む成
分Gを前記表面に施用する工程を更に含む。
【0010】本明細書において、下記の用語は以下の定
義を有する。「多成分」とは、1以上の工程により基体
に施用される2以上の成分を有するコーティング組成
物、およびそれにより作られるコーティングに関する。
「成分A」は、少なくとも1つの水不溶性吸収剤を含
む。「成分B」は水性バインダー組成物を含む。 「成分C」:本発明の方法の工程のシークエンスが2つ
の成分を含む場合にはいつも、そのそれぞれは水性バイ
ンダー組成物を含み、成分の1つは成分Bとされ、他は
成分Cとされる。成分BおよびCは互いに同じであって
もよく、または組成が異なっていても良い。
【0011】ここで、用語「道路」とは、一般的な用語
として用いられ、歩行者、乗り物、トラクター、又は航
空機に連続して、絶えず又は間欠的に曝され又は曝され
るかもしれない屋内又は屋外の固体表面を含むものであ
る。「道路」の幾つかの非限定的な例としては、高速道
路、通り、車道、歩道、走路、タキシング区域、アスフ
ァルト舗装区域、駐車場、屋上及び屋内フロアー等(工
場フロアー、ショッピングモール内部等)が含まれる。
その表面材料は、メーソンリー、タール、アスファル
ト、樹脂、コンクリート、セメント、石、スタッコ、タ
イル、木材、高分子物質及びそれらの組成物であってよ
い。新たな又は時間の経過したコーティング又はマーキ
ングがすでに施用されている1以上の他の層の上に、斯
かる多成分の水性コーティングを施用することもまた本
発明の範囲内である。
【0012】「ロードマーキング」は道路の表面に施用
されたコーティングである。「ロードマーキング」は道
路に関連し、任意の基体の任意の表面上のコーティング
であることができ、サイン、バリケード、中央分離帯、
および信号用装置(signal device)であ
ることができる。「トラフィックペイント」はロードマ
ーキングを形成するために使用されるコーティング組成
物である。本発明のトラフィックペイントは多成分水性
コーティング組成物である。
【0013】「破壊」の用語は、名詞および動詞として
使用されることができる。名詞として使用する場合、
「破壊」は欠陥、クレーズ、ボイド、ピット、孔、クラ
ック、割れ目、またはコーティングの連続性を損なう任
意の破損をいう。破壊はナノメートルからメートルまで
の範囲のディメンジョンを有することができる。動詞と
して使用する場合、「破壊する」とは、「破壊を生じさ
せる」ことをいう。「耐破壊性」コーティングは、その
施用および使用の間において破壊の形成に対して抵抗性
を有するコーティングである。たとえば、そのようなコ
ーティングは乾燥の間の破壊の形成に対して抵抗性を有
する。そのようなコーティングは、長時間の使用におい
て、新しい破壊の形成および古い破壊が大きくなること
に対して抵抗性を有する。用語「同時」および「同時
に」は、方法の2工程が同じ時間に生ずること、または
2つの工程が少なくとも部分的に時間的に重なることを
いう。
【0014】「Tg」は、ポリマー相の「ガラス転移温
度」である。ポリマーのガラス転移温度は、Tgより低
い温度における剛性の、ガラス状態からTgより高い温
度で液状又はゴム状態に転移する温度である。ポリマー
のTgは典型的には、Tg値としての温度転移に対する
熱流のミッドポイントを使用して示差走査熱量計(DS
C)によって測定される。典型的なDSC測定のための
加熱速度は1分当たり20℃である。種々のホモポリマ
ーのTgは、たとえば、Polymer Handbo
ok,J.Brandrap およびE.H.Imme
rgut編、Interscience Publis
hers発行に記載されている。ポリマーのTgはFo
xの式により計算される。(T.G.Fox,Bul
l.Am.Physics Soc.,Volume
1, Issue No.3, 123頁(195
6)))
【0015】用語「速乾性」は、吸収剤を含むことなく
施用された、330ミクロンの湿潤塗膜厚さを有するコ
ーティング組成物のフィルムが、ほとんど空気の流動が
ない23℃で90%の相対湿度において2時間未満のド
ライスルー(dry‐through)時間を示すこと
を意味するものとして、ここでは使用される。用語「速
乾性水性バインダー組成物」は、基体に施用されたと
き、まさに今与えられた「速乾性」の定義に合致するド
ライスルー時間を有するフィルムを形成する少なくとも
一つのバインダーポリマーの水性ディスパーションを意
味する。
【0016】用語「遅乾性水性バインダー組成物」は、
吸収剤を含むことなく330ミクロンのフィルムの厚さ
で基体に施用されたとき、ほとんど空気の流動がない2
3℃で90%の相対湿度において2時間と等しいか又は
それを超えるドライスルー時間を有するフィルムを形成
する、少なくとも一つのバインダーポリマーの水性ディ
スパーションを意味するものとして、ここでは使用され
る。基体への施用過程での又は終了後のある時点で「遅
乾性水性バインダー組成物」に吸収剤を加えて、「速乾
性多成分水性コーティング組成物」を生成することがで
きることも本発明の範囲内である。
【0017】本発明は0℃以下の基体表面温度でコーテ
ィング組成物が施用される、多くのコーティング、ペイ
ンティング、またはマーキング用途において使用するこ
とができる。たとえば、本発明の組成物および方法は、
トラフィックペイント、ロードマーキング、家用塗料、
建築物の内部表面および外部表面、壁、屋根、および他
の構造物のメインテナンス塗料として使用することがで
きる。基体の表面は木材、金属(たとえばアルミニウ
ム、鋼など)、ポリマー、しっくいなどであることがで
きる。他の用途としては、標識、ボートおよび車などの
広範な製品に存在するコーティングされる金属基体があ
げられる。すべての基体は新しいかまたは古い、コーテ
ィングまたはペイントの1以上の層をすでに有していて
もよい。
【0018】特定の理論により拘束されるものではない
が、本発明の方法では、基体表面に耐破壊性多成分水性
コーティング組成物の施用の間またはその後に、吸収剤
粒子が水を濃縮する場所として作用すると考えられてい
る。吸収剤粒子が水性バインダー組成物と接触すると、
吸収剤粒子中の水の濃度は急速に大きくなる。吸収剤粒
子中への水の封鎖、およびコーティングの他の部分、す
なわち水性バインダー組成物での水の濃度の対応する減
少がいくつかの効果を奏する。第1に、水性バインダー
組成物中の水の濃度の減少は、水性バインダー組成物中
で形成される可能性のある氷の結晶の総容積を著しく減
少させる。第2に、バインダー粒子は水性バインダー組
成物中で互いに密接して接触させられ、より速いフィル
ム形成、より完全なフィルム形成、改良されたコーティ
ングの均質性、および破壊に対する大きな抵抗性を、乾
燥の間および乾燥後において容易にする。第3に、水の
結晶化が起こった場合に、吸収剤粒子内の水の濃度が大
きいことと、吸収剤粒子の全体としての能力と粒子内の
個別の構造形態のために、氷の結晶化が吸収剤粒子内部
または粒子の表面近傍で始まるようにする。吸収剤粒子
のサイズと同じかまたは小さい寸法の小さな結晶が形成
され、水性バインダー組成物内で大きな結晶が形成され
ることが有効に防止される。吸収剤粒子により核形成さ
れ、結合されたそのような小さな氷の結晶は、コーティ
ングの初期外観を不良にしたり、または引き続く使用の
際に大きなクラックを生じさせたりするほど大きくはな
い。吸収剤粒子の存在は、水性バインダー組成物からの
均質なフィルムの迅速な形成を容易にし、氷の結晶の効
果的な封鎖を促進し、そのようにして形成された氷の結
晶に含まれる水は、クラックを形成したり引き続くクラ
ック形成を助長したりすることなく、ゆっくりと蒸発す
る。
【0019】トラフィックペイント又はここで述べられ
る他のコーティング用の最終配合物を形成するために、
コーティング組成物に追加の成分が添加されるのが一般
に好ましい。これらの追加成分の例としては、増粘剤;
レオロジー変性剤;染料;金属イオン封鎖剤;バイオサ
イド;分散剤;二酸化チタン、有機顔料、カーボンブラ
ックなどの顔料;炭酸カルシウム、タルク、クレー、シ
リカ及びケイ酸塩等の増量剤;ガラス又はミクロスフェ
アー、石英及び砂等のフィラー;凍結防止剤;可塑剤;
シラン等の接着促進剤;造膜助剤;湿潤剤;界面活性
剤;スリップ剤;架橋剤;消泡剤;着色剤;粘着付与
剤;ワックス;防腐剤;凍結/融解プロテクター;腐食
阻止剤;及び抗凝集剤が挙げられる。
【0020】本発明のポリマーは、ここではバインダー
ポリマーと称される。バインダーポリマーが調製される
具体的な方法は、本発明にとって特に重要ではない。遅
乾性水性バインダー組成物に有用なバインダーポリマー
(速乾性または遅乾性のどちらも)は、バルク及び溶液
重合、及び水性ディスパージョン、サスペンション及び
エマルション重合により、又は、水若しくは水と水混和
性溶媒の混合物に可溶な、部分可溶な又は分散した望ま
しいポリマー、及び水若しくは水と水混和性溶媒の混合
物に溶解され得る、部分溶解され得る又は分散され得る
望ましいポリマーを生成するであろういかなる他の方法
により調製されてもよい。本発明の水性バインダー組成
物に使用されるバインダーポリマーを調製する好ましい
方法は、水性エマルション重合である。このようにして
調製されたポリマーは、通常アニオン性、非イオン性又
はカチオン性界面活性剤を添加することによって、又は
重合中にポリマー自身にアニオン性又はカチオン性部位
を導入することにより安定化される。エマルション重合
は、ブラックレー、D.C.「エマルション重合」;ア
プライドサイエンスパブリッシャーズ:1975年、ロ
ンドン;オーディアン、G.「重合の原理」;ジョンワ
イリーアンドソンズ:1991年、ニューヨーク;「ア
クリルモノマーのエマルション重合」;ロームアンドハ
ース、1967年に記載された等の多くの方法により遂
行され得る。
【0021】アニオン的に安定化されたポリマー粒子
は、例えば、C1‐C18(メタ)アクリレートエステル、
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレ
ート、プロピル(メタ)アクリレート異性体、ブチル
(メタ)アクリレートの異性体、2‐エチルヘキシル
(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレ
ート、イソデシル(メタ)アクリレート、オレイル(メ
タ)アクリレート、パルミチル(メタ)アクリレート、
ステアリル(メタ)アクリレート、2‐ヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレート、3‐ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、4‐ヒドロキシブチル(メタ)アク
リレート、グリシジル(メタ)アクリレート;アクリル
酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、フマル
酸、及びマレイン酸等の官能性モノマー;イタコン酸モ
ノメチル;フマル酸モノメチル;フマル酸モノブチル;
無水マレイン酸;アクリルアミド又は置換アクリルアミ
ド、(メタ)アクリロニトリル;ビニルスルホン酸ナト
リウム;ホスホエチル(メタ)アクリレート;アクリル
アミドプロパンスルホネート;ジアセトンアクリルアミ
ド;アセトアセチルエチルメタクリレート;アクロレイ
ン及びメタクロレイン;ジシクロペンタジエニルメタク
リレート;ジメチルメタ‐イソプロペニルベンジルイソ
シアネート;イソシアネートエチルメタクリレート;ス
チレン又は置換スチレン;ブタジエン;エチレン;酢酸
ビニル又は他のビニルエステル;例えば、ビニルハライ
ド、好ましくは塩化ビニル、ハロゲン化ビニリデン、好
ましくは塩化ビニリデン、N‐ビニルピロリドン等のビ
ニルモノマー;例えば、N,N‐ジメチルアミノエチル
(メタ)アクリレート、N,N‐ジメチルアミノプロピ
ルメタクリルアミド及びオキサゾリジノエチルメタクリ
レートのようなアミノモノマーを含む広範囲のアクリル
及びメタクリルモノマーから調製されることができる。
この明細書を通して、単語断片「(メタ)アクリル」
は、「メタクリル」及び「アクリル」双方を意味する。
例えば、(メタ)アクリル酸は、メタクリル酸及びアク
リル酸双方を意味し、メチル(メタ)アクリレートは、
メチルメタクリレート及びメチルアクリレート双方を意
味する。
【0022】任意に、少量の多エチレン性不飽和モノマ
ー、例えば、乾燥ポリマーの重量を基準にして0〜5重
量%のアリル(メタ)アクリレート、ジアリルフタレー
ト、1,4‐ブチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、1,6‐ヘキサンヂオールジ(メタ)アクリレート
及びトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート
が、溶液ポリマーの場合には、取り扱い不能な粘度とな
らないよう又はエマルションポリマーの場合には、有効
なフィルム形成が損なわれないよう充分低架橋度を維持
することを条件として使用されてもよい。
【0023】慣用の界面活性剤は、モノマーの重合前、
重合中及び重合後にエマルション重合系を安定化するの
に使用される。これらの慣用の界面活性剤は、全モノマ
ーの重量基準にして、通常0.1重量%から6重量%の
濃度で存在する。少なくとも一つのアニオン性、非イオ
ン性又は両性界面活性剤が使用されてもよいし、または
それらの混合物が使用されてもよい。代替的に、全て又
は一部の粒子の安定性は、過硫酸塩などの開始剤断片に
より、その断片がポリマー鎖に導入されたときに、もた
らされる。アニオン性乳化剤の例としては、ラウリル硫
酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム、ジオクチルスルホスクシネート、ポリオキシエチレ
ンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ドデシルジフェニ
ルオキサイドジスルホン酸ナトリウム、及び他のジフェ
ニルスルホン酸塩誘導体及びtert‐オクチルフェノ
キシエトキシポリ(39)エトキシエチルサルフェート
のナトリウム塩が挙げられる。非イオン性界面活性剤の
例としては、グリセリン脂肪族エステル、オレイン酸モ
ノグリセリド、ポリオキシエチレン脂肪族エステル、ポ
リオキシエチレングリコールモノステアレート、ポリオ
キシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレングリ
コールモノラウレート、ポリオキシエチレングリコール
モノオレエート、ポリオキシエチレングリコールステア
レート、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル、
ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチ
レンノニルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンオ
クチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンオレイ
ルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪族エステル、ポリオ
キシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエ
チレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレン
ソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソル
ビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタ
ントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリ
ステアレート、ポリオキシエチレンソルビトールテトラ
オレエート、ステアリン酸モノグリセリド、tert‐
オクチルフェノキシエチルポリ(39)エトキシエタノ
ール及びノニルフェノキシエチルポリ(40)エトキシ
エタノールが挙げられる。
【0024】両性界面活性剤は、また、水性エマルショ
ン重合又は他のディスパーション重合の過程又はその後
に、ポリマー粒子を安定化させるために単独で又はアニ
オン性、非イオン性又はそれらの混合物とを組み合わせ
て利用されてもよい。水性系でポリマー粒子を安定化す
る目的のためには、全モノマーの重量を基準にして0.
1重量パーセントから6重量パーセントの濃度で使用さ
れる。有用な種類の両性界面活性剤には、アミノカルボ
ン酸、両性イミダゾリン誘導体、ベタイン及びマクロモ
レキュラー両性界面活性剤が使用される。これらの両性
界面活性剤は、更にフルオロカーボン置換基、シロキサ
ン置換基又はそれらの混合物で置換されてもよい。有用
な両性界面活性剤は、両性界面活性剤、B.R.ブルー
ステイン及びC.L.ヒルトン編集、界面活性剤シリー
ズ12巻、マーセルデッカーNY、1982年、ニュー
ヨークの記載中に見出される。
【0025】エマルション重合の開始は、付加重合を開
始するために好適なラジカルを発生することができ、こ
こでは、重合開始剤とも呼ばれるフリーラジカル前駆体
の熱分解によって遂行されてもよい。例えば、無機ヒド
ロペルオキシド、無機ペルオキシド、有機ヒドロペルオ
キシド及び有機ペルオキシド等の好適な熱重合開始剤
は、モノマーの重量を基準にして0.05重量パーセン
トから5.0重量パーセントの量において有用である。
水性エマルション重合の技術として知られているフリー
ラジカル開始剤には、過酸化水素、tert‐ブチル過
酸化物、過硫酸アルカリ金属(ナトリウム、カリウム又
はリチウム)塩又は過硫酸アンモニウム;又はそれらの
混合物等の水溶性フリーラジカル開始剤が含まれる。ま
た、斯かる開始剤は、還元剤と混合され、レドックス系
を形成してもよい。有用な還元剤には、アルカリ金属メ
タ重亜硫酸塩、又は次亜硫酸塩等の亜硫酸塩、チオ硫酸
ナトリウム又はホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリ
ウムが含まれる。フリーラジカル前駆体及び還元剤は、
一緒になってここではレドックス系と称され、使用され
るモノマーの重量を基準にして約0.01%から5%の
量で使用され得る。レドックス系の例としては、t‐ブ
チルヒドロペルオキシド/ホルムアルデヒドスルホキシ
ル酸ナトリウム/鉄(II)及び過硫酸アンモニウム/
重亜硫酸ナトリウム/ヒドロ亜硫酸ナトリウム/鉄(I
I)が挙げられる。重合温度は、開始剤分解定数及び反
応容器圧力能等に依存して10℃から110℃であるこ
とができる。
【0026】しばしば、少量のメルカプタン等の連鎖移
動剤(例えば、モノマーの総重量を基準にして0.05
から6重量%のn‐オクチルメルカプタン、n‐ドデシ
ルメルカプタン、ブチル又はメチルメルカプトプロピオ
ネート、メルカプトプロピオン酸)が、有意のゲル画分
形成を制限するために又は分子量を制御するために採用
される。
【0027】バインダーポリマーがエマルションポリマ
ー粒子として存在するとき、これらの粒子は、50から
2、000ナノメータ(nm)の粒径を有し、より好ま
しくは50から1000nmの粒径を有し、最も好まし
くは50から700nmの粒径を有する。粒径は、顕微
鏡で、又はブルックヘブンインストルメンツコーポレー
ション、ニューヨーク、ホルツビルから供給される、準
弾性光散乱技術により粒径を測定する、ブルックヘブン
モデル BI‐90パーティクルサイザーを使用して測
定し得る。全ての粒径範囲は、両端の値を含み、組み合
わせ可能である。
【0028】本発明のバインダーポリマーは−60℃か
ら70℃、好ましくは−40℃から70℃、より好まし
くは−20℃から70℃、最も好ましくは−10℃から
70℃の範囲のガラス転移温度を有する。本発明の水性
バインダー組成物は速乾性または遅乾性であることがで
きる。水性バインダー組成物が速乾性であることが好ま
しい。次のパラブラフで記載される速乾性水性バインダ
ー組成物のいくつかは、本発明のバインダーポリマーの
ために開示された−10℃から70℃の範囲よりも幾分
狭いバインダーポリマーのガラス転移温度範囲を有す
る。そのような狭いガラス転移温度範囲は、本発明の範
囲を何ら制限するものではない。これらの速乾性コーテ
ィング組成物のすべては、最低−60℃から最大70℃
のガラス転移温度を有するバインダーポリマーを含むよ
うに調製することができる。
【0029】ヨーロッパ特許EP−B 0,409,4
59号は、0℃より低くないTgを有するアニオン的に
安定化されたエマルションポリマー、ポリアミン官能性
ポリマー及び揮発性塩基を、組成物が実質的にすべての
ポリアミン官能性ポリマーが非イオン状態であるpHを
有するような量で含む水性コーティング組成物であり、
50重量%より多いポリアミン官能性ポリマーが、揮発
性塩基の蒸発に際して5〜7のpH値において溶解する
ものであるものを開示する。非イオン状態において(即
ち、脱プロトン化した)、アニオン的に安定されたエマ
ルション及び組成物中に存在するであろう他のアニオン
成分と、ポリアミンとの相互作用は取り除かれる。揮発
性塩基は空気乾燥条件下で放出されるよう十分揮発性で
なければならない。フィルム形成の過程で、揮発性塩基
の蒸発によりポリアミン官能性ポリマーのアミン部位が
プロトン化されてアンモニウム部位を形成し、次いでア
ニオン成分と相互作用してコーティング組成物を不安定
化させ、それにより乾燥を促進する。
【0030】WO96/22338号は、95から99
重量%の−10℃から50℃のTgを有するコポリマー
のアニオン的に安定された水性エマルションを含む速乾
性水性コーティング組成物を開示する。該コポリマーは
2以上のエチレン不飽和モノマーを含み、そのモノマー
の0から5重量%はα,β‐エチレン性不飽和脂肪族カ
ルボン酸モノマーであり;0.2から5重量%の250
から20,000の分子量を有するポリイミン;及び
0.2から5重量%の揮発性塩基を含む。その組成物は
8から11のpHを有し、その組成物のキャストされた
フィルムは蒸発により揮発性塩基を消失し、乾燥を促進
するものである。WO96/22338号に関して使用
される用語「ポリイミン」は、そのポリマーがイミンモ
ノマー(例えば、エチレンイミン)を使用して調製され
ることを意味する。その結果物であるポリマーは、イミ
ン官能性を含有していない。その代わり、そのポリマー
は、ポリマー主鎖の一部としてアミン官能性を含有して
いる。揮発性塩基の存在下で脱プロトン化されるのは、
このポリアミン官能性ポリマーである。水性コーティン
グ組成物からのフィルムの形成に際して、揮発性塩基は
放出され、ポリマー主鎖中のアミン部位をプロトン化さ
せる。
【0031】米国特許第5,922,398号は、ペン
ダントアミン官能性基を有するラテックスを含む、水性
コーティング組成物を開示する。ここで斯かるラテック
スは0℃に等しいか又はそれより大であるTgを有し、
施用温度においてフィルム形成が可能であるものであ
り、及び本質的に全てのアミン官能基が非イオン状態で
あるような点までpHを上昇させるのに十分な量の塩基
とを含有する。アミン官能化されたラテックスは、1,
000から1,000,000の範囲の数平均分子量及
び20及び1000ナノメータの間で変動する粒径を有
する。これらのラテックスは、単一又は多段階粒子の形
状でありうる。多段階粒子は、コア/シェル、相互浸入
網目状構造及び多数のコアを含む広範囲な種類のモルホ
ロジーを有する少なくとも二つの相互に非相溶性なコポ
リマーを含むものである。ラテックスポリマーは、ま
た、酸官能性部位を含んでもよい。酸官能部位が存在す
るとき、アミン官能性部位対酸官能性部位の重量比は、
一般に少なくとも3:1である。アミン官能性部位及び
酸官能性部位の両方は、同一のラテックス粒子又は別個
の粒子中に導入されてもよい。アミン官能性ラテックス
粒子を調製するために重合されるアミン官能性モノマー
は、全モノマーを基準にして少なくとも2重量%の濃度
で使用される。酸官能性ラテックス粒子を調製するため
に重合される酸官能性モノマーは、全モノマーを基準に
して通常10重量%未満の濃度で使用される。ラテック
ス粒子は、アニオン性及び非イオン性乳化剤を含む界面
活性剤によって安定化される。米国特許第5,922,
398号のコーティング組成物は、貯蔵及びフィルム塗
布の過程での界面活性剤との相互作用に対しラテックス
粒子のアミン官能基を安定化させるために揮発性塩基
(例えば、アンモニア)を使用している。一度塗布され
ると、フィルムは、蒸発によって揮発性塩基を失い、ア
ミン官能性粒子がプロトン化し、アンモニウム官能性粒
子になり、次いで界面活性剤と相互作用し、ラテックス
粒子の不安定化を引き起こし、そして乾燥を促進する。
【0032】米国特許第5,824,734号は、トラ
フィックペイントとして使用するために特に適合された
改善された速乾性コーティング組成物を開示する。この
トラフィックペイント用塩基性水性コーティングは、ア
クリル系フィルム形成ポリマーを含有する水性エマルシ
ョン、pH感受性エマルション用の安定化系及び鉱物顔
料を含む。アクリル系フィルム形成ポリマーは、疎水性
アクリレート含有ポリマーである。疎水性アクリレート
含有ポリマーを製造するために重合される疎水性モノマ
ーには、1から12の炭素原子を含有するアルキルエス
テル部分を有するアクリル又はメタクリル酸のアルキル
エステルが含まれる。疎水性アクリレート含有ポリマー
には、約0.1から5重量%の第二級又は第三級アミノ
アクリレート及び0.1から5重量%のN‐アルキロー
ルアクリルアミド及びN‐アルキロールメタアクリルア
ミド等の架橋可能なモノマーが配合される、但し、双方
ともポリマー全重量を基準とした重量%である。疎水性
アクリレート含有ポリマーは、更に全ポリマーを基準と
して、5重量%未満の親水性モノマーを含有すべきであ
る。その水性ディスパーションは、典型的にはアニオン
性及び非イオン性界面活性剤の混合物で安定化され、p
H感受性である。そのpHは、好ましくはアンモニアの
ような揮発性塩基の添加により、表面にコーティングが
施用されるまで7より上に維持される。塩基の消失は、
エマルションの崩壊に影響を与え、アミド又はアミン官
能性アクリレート含有フィルム形成疎水性ポリマーから
水が浸出する。
【0033】WO98/52698号は、表面及びその
上にコーティングを有する基体を含むコーティング材を
開示し、そのコーティングは、a)ペンダント強カチオ
ン性基およびペンダント弱酸基を有するポリマーを含む
安定な水性ディスパーションと基体表面を接触させる
か、またはb)ペンダント強カチオン性基を有する第一
ポリマーを含有する安定な水性ディスパーション及びペ
ンダント弱酸基を有する第二ポリマーの安定な水性ディ
スパーションと基体表面を接触させ、表面とポリマーと
の接触はいかなる順序でも又は同時になされることによ
り調製される。安定な水性ディスパーションが、ペンダ
ント強カチオン性基及びペンダント弱酸基(即ち、WO
98/52698号のコーティング“a”)を含有する
ときは、ペンダント強カチオン基又はペンダント弱酸基
だけを含有するラテックスが硬化するに必要とされる時
間よりも少ない時間で、安定な水性ディスパーションが
硬化するよう基体表面が十分塩基性であるか又はそうな
るよう処理されることが必要な条件である。カチオン性
基は、例えば、第四級アンモニウム部位であり、一方、
弱酸基は、例えば、カルボン酸部位である。コーティン
グ“a”が塩基性基体表面と接触するとき、塩基は弱酸
からプロトンを除去し、カチオン部位と相互作用して、
アニオン種を生成し、ディスパーションを不安定化し、
フィルムの乾燥を促進する架橋を形成する。水性ディス
パーション中のカチオン性界面活性剤は、また、弱酸基
から生じたアニオンとの相互作用により不活性化され
る。WO98/52698号のコーティング“b”が基
体に塗布されるとき、基体が塩基性である必要性は無
い、何故なら反対に帯電した界面活性剤が混合に際し、
相互作用して互いに不活性化するように、一つのディス
パーションはカチオン的に安定化され、他はアニオン的
に安定化される。更に、弱酸官能性ラテックス粒子はコ
ーティング“b”中でアニオン的に安定化されるので、
弱酸部位が脱プロトン化され、フィルム形成に際しカチ
オン種と相互作用するために利用に供されるよう、水性
ディスパーションのpHを調整することが可能である。
種々の不安定化法が、フィルム乾燥の促進に寄与するこ
とができる。
【0034】本発明の成分Aの使用に好適な吸収剤は、
好ましくは水不溶性である。しかしながら、たとえ吸収
剤の一部が水系への添加に際して溶解しやすいものであ
ったとしても、その吸収剤が効果的であることは可能で
ある。「水不溶性」とは、20℃において水100グラ
ムに対し吸収剤0.5グラム未満が溶解する溶解度を有
するものとして規定される。より好ましくは、溶解度は
20℃において水100グラムに対し吸収剤0.1グラ
ム未満であり、最も好ましくは、溶解度は20℃におい
て水100グラムに対し吸収剤0.05グラム未満であ
る。これら全ての溶解度範囲は両端の値を含み、組み合
わせ可能である。
【0035】液体又は気体吸収又は吸着性能を有する多
くの吸収剤が、本発明に使用され得る。その吸収剤は、
水、アンモニア、C‐Cアルキルアミン、C‐C
アルキルアルコール又はこれらの混合物のような小さ
な極性分子を吸収及び/又は吸着することが可能である
べきである。吸収剤は、吸収剤のグラム当たり又は表面
積の平方メーター当たり実質的に多くの極性部位を有
し、これらの極性部位は、水、アンモニア、C‐C
アルキルアミン、C‐Cアルキルアルコール又はこ
れらの混合物のような小さな極性分子と相互作用又は反
応することができることが好ましい。吸収剤の例として
は、有機超吸収性ポリマー、イオン交換樹脂、中空球状
樹脂、モレキュラーシーブ、無機吸収剤、多孔性炭素質
物質、非極性炭素質物質及びこれらの混合物が挙げられ
る。すべてのそのような物質がすべての用途に使用し得
るわけではない。例えば、塗布において淡い色が望まれ
る場合に、炭素質物質は、それらは黒色なのでこれら全
ての事例において好適ではないであろう。
【0036】吸収剤の粒径は、0.05μから5000
μの範囲であり、好ましくは10μから1500μの範
囲であり、ここでμはミクロンを表す。一般に吸収剤を
含む全ての固体成分の均一な分布が好ましい。
【0037】本発明において吸収剤又は吸収剤混合物の
使用量は、二成分又は多成分コーティング組成物の総重
量を基準にして0.01重量%から90重量%の範囲で
ある。好ましい範囲は、0.1重量%から70重量%で
あり、より好ましくは1重量%から30重量%であり、
全ての範囲は両端の値を含み、組み合わせ可能である。
吸収剤の使用量を決定するのに鍵となると考慮されるパ
ラメーターには、バインダー組成物の量、バインダー組
成物の種類、水分含量、吸収剤の種類、吸収剤の特性、
望ましいフィルム厚さ、塗料施用条件(温度、相対湿
度、基体、基体表面処理歴及びそれらの組み合わせ)及
びペイント配合物の最終組成に存在する他の成分及びこ
れらの組み合わせが含まれる。
【0038】いかなるイオン交換樹脂(IER)も本発
明の吸収剤として使用され得る。「イオン交換樹脂」の
用語は、ここでは「IER」と互換的に使用される。特
に、IERは、ポリマー鎖に結合した陽又は陰イオン部
位、又は陽及び陰イオン部位を組み合わせたものを有す
るものでよい。酸又は金属イオン形の多くのIERが使
用される。本発明のためには、好ましいIERは、強酸
性カチオン交換樹脂又は弱酸性カチオン交換樹脂のいず
れかを含む。酸官能性基が使用されるモノマー中に存在
してもよいし及び/又はそれらは重合又は共重合が完了
した後で生成されたものでもよい。架橋したポリマーが
好ましい。本発明のためには、好ましいIERは、強酸
性カチオン交換樹脂又は弱酸性カチオン交換樹脂のいず
れかを含む。IERの混合物もまた使用されてよい。
【0039】好適なIERの例としては、スルホン酸基
(‐SOH、スルホネート官能性)、カルボン酸基
(‐COOH、カルボキシレート官能性)、イミノジア
セテート基、ホスホン酸基(‐PO(OH))ホスホ
ネート官能性)、アルキルアミノホスホン酸基(アミノ
ホスホネート官能性、例えば、‐NRCHPO(O
H)、ここでRはメチル、エチル等である。)及び
これらの混合物を有する有機IERが挙げられる。これ
まで述べたポリマーの多くは、ポリスチレン又は架橋ポ
リスチレン骨格構造に基づいている。架橋ポリアクリル
酸又はポリメタクリル酸ポリマーもまた用いられてよ
い。それらは、弱酸性である。スルホン酸基は、一般に
強酸性基である。カルボン酸基及びスルホン酸基を含む
IERが好ましい。
【0040】酸官能性基に対する対イオン(カチオン)
には、H、Li、Na、K、Rb、Cs
NH 、Be++、Mg++、Ca++、Sr++
Ba ++、Zn++、Al+++及びこれらの混合物が
含まれる。有機アンモニウムカチオンもまた使用され得
る。例としては、(CH、(C
及びこれらの混合物のようなR
含まれ、Rは、C‐C12アルキル基、フェニル、置
換フェニル基、アリール基及び置換アリール基から独立
して選択されるものである。本発明に使用され得る商業
的に入手可能なIERの例としては、アンバーリスト
(登録商標)15、アンバーリスト131Pドライ、ア
ンバージェット(登録商標)IR‐120H、アンバー
ライト(登録商標)IRC‐84、アンバーライトIR
C‐84SP、アンバーライトIRC‐96K、アンー
バーライトIRP‐64、アンーバーライトIRP‐6
9、アンーバーライトXE‐64W、アンーバージェッ
ト1200H、アンーバージェットHP1110Na、
ナフィオン(登録商標)NR50及びそれらの混合物が
挙げられる。イオン交換樹脂のポリマー又はコポリマー
骨格は、モノマーを重合し又はモノマー混合物を共重合
することにより調製される。もし酸官能基が存在するモ
ノマーの1つにも存在しなければ、少なくとも一つのモ
ノマーは後重合官能化を受けうるものでなければならな
い。1以上の存在するモノマーは、また、望ましい物理
的/化学的性能を付与する架橋性モノマーとして供され
る。多くのそのような特性は、重合度、後重合官能化条
件、官能化度及びその他のものに依存する。一般に、淡
い色の半透明の又は不透明のIERが好ましい。しかし
ながら、より強く着色されたIERは、例えば、バイン
ダー組成物用の適用工程にIER適用工程を先行させる
ことにより造られる多層、サンドウィッチ構造に導入さ
れる場合に使用されてもよい。
【0041】いくつかのIERは、半透明である。これ
は望ましい性質なのであろう。例えば、もしこれらの淡
い色の半透明のIERの幾つかが仕上げコーティングの
表面で認識できれば、光反射性能が向上され得る。従っ
て、半透明IERは、ロードマーキング塗料に使用され
るガラスビーズの反射性能を増大させるか又は必要とさ
れるガラスビーズの量を減少させ、その結果塗料の全体
の塗装費用を軽減する。
【0042】「使用された」及び「消費された」イオン
交換樹脂は、新規な、又は新鮮なIERと置き換わった
とき、新規な又は新鮮なIERと同一又は類似の有用な
性質を示すことが発見された。用語「使用された」及び
「消費された」は、ここでは以前他の実施に使用された
又は他の化学反応に曝された樹脂を意味するものとして
互換的に使用される。例えば、エーテル合成反応(メタ
ノール及びイソブテンからメチルt‐ブチルエーテル
[MTBE]の合成等)における触媒として以前使用さ
れたアンバーリスト15のような酸性樹脂は、本発明に
おいて新鮮なアンバーリスト15と同じく効果的であり
又はほぼ同等に効果的であろう。同様に、IERは、他
のイオン交換の使用に用いられたものでもよい。一般
に、使用されたIERのコストは、新鮮なIERのそれ
よりもずっと低いと思われる。
【0043】また、IERは、ここで開示された数量で
使用され、且つ開示された粒径を有する事を条件とし
て、滑り止め等の追加の利点を提供する。IERビーズ
は乾燥形で利用されるか、IERに含まれるIER固体
及び水の総合計重量を基準にして95重量%以下の濃度
の水を含有してもよい。好ましい水分含量は、0から4
0%である。
【0044】同一構造型の(異なるゲル型樹脂又は異な
るマクロポーラス型樹脂)又は異なる型(1以上のマク
ロポーラス型を有する1以上のゲル型)の異なる樹脂の
混合物を使用することもまた本発明の範囲内である。ゲ
ル型IERの例としては、アンバーライトIRC‐84
SPであり、マクロポーラスIERの例は、アンバーラ
イトIRC‐64である。
【0045】吸収剤は、また、有機超吸収性ポリマー
(SAPs)であり得る。当業界にこれまで知られてい
る種類の水吸収性樹脂の例としては、部分中和され、架
橋されたポリアクリル酸(日本特許公開公報昭55‐8
4,304号、日本特許公開公報昭55‐108,47
0号、日本特許公開公報昭55‐133,413号、米
国特許第4,654,039号、米国特許第4,28
6,082号)、加水分解された澱粉‐アクリロニトリ
ルグラフトポリマー(日本特許公開公報昭46‐439
95号及び米国特許第3,661,815号)、中和澱
粉‐アクリル酸グラフトポリマー(日本特許公開公報昭
51‐125,468号及び米国特許第4,076,6
63号)、鹸化酢酸ビニル‐アクリルエステルコポリマ
ー(日本特許公開公報昭52‐14,689号及び米国
特許第4,124,748号)、加水分解されたアクリ
ロニトリルコポリマー又はアクリルアミドコポリマー
(日本特許公開公報昭53‐15,959号、米国特許
第3,935,099号及び米国特許第3,959,5
69号)、それらの架橋誘導体、架橋カルボキシメチル
セルロース(米国特許第4,650,716号及び米国
特許第4,689,408号)及びカチオン性モノマー
の架橋ポリマー(日本特許公開公報昭58‐154,7
09号、日本特許公開公報昭58‐154710号、米
国特許第4906717号、米国特許第5,075,3
99号及びヨーロッパ特許B−0304,143号)、
架橋イソブチレン‐無水マレイン酸コポリマー(米国特
許第4,389,513号)及び2‐アクリルアミド‐
2‐メチルプロパンスルホン酸とアクリル酸との架橋コ
ポリマー(ヨーロッパ特許B−068,189号)が挙
げられる。
【0046】好適な有機超吸収性ポリマー(SAP’
s)には、アクリルモノマー、メタクリルモノマー及び
それらの混合物、及び斯かるポリマーの塩のような誘導
体からなる群から選択される少なくとも一つのモノマー
から調製されたポリマーが含まれる。ここで用いられる
ように、SAPの用語は超吸収剤ポリマーを表す。例と
しては、部分的に中和され、架橋されたポリアクリル
酸、加水分解された澱粉‐アクリロニトリルグラフトポ
リマー、中和澱粉‐アクリル酸グラフトポリマー、鹸化
酢酸ビニル‐アクリルエステルコポリマー、加水分解さ
れたアクリロニトリルコポリマー又はアクリルアミドコ
ポリマー、それらの架橋誘導体、架橋カルボキシメチル
セルロース、カチオン性モノマーの架橋ポリマー、架橋
イソブチレン‐無水マレイン酸コポリマー、2‐アクリ
ルアミド‐2‐メチルプロパンスルホン酸とアクリル酸
との架橋コポリマー及びそれらの混合物が挙げられる。
中和又は部分中和は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化アンモニウム等の塩基と好適なSAPを反応
させることにより達成されてもよい。
【0047】米国特許第5,075,399号は、両性
イオン対モノマー、及びアクリルアミド、メタクリルア
ミド、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸塩及びメ
タクリル酸塩を含むアクリルコモノマーとのコポリマー
であるSAPsを開示している。両性イオン対モノマー
は、例えば、アンモニウムカチオンの2‐メタクリロイ
ルオキシエチルトリメチルアンモニウムと2‐アクリル
アミド‐2‐メチルプロパンスルホネート、2‐メタク
リロイルオキシエタンスルホネート、ビニルスルホネー
ト、スチレンスルホネート及びそれらの混合物から選ば
れるアニオンとの組み合わせである。
【0048】米国特許第4、654、039号は、ヒド
ロゲル形成性ポリマー組成物であるSAPsを開示して
いる。これらのSAPsは、不飽和で重合可能な酸基含
有モノマー及び架橋剤から調製された実質的に水不溶性
で、わずかに架橋した部分的に中和されたポリマーであ
る。
【0049】米国特許第4、909、717号は、アク
リル酸及びジアルキルアミノアルキルアクリレートをベ
ースとした水吸収性樹脂を開示している。SAP樹脂
は、その全部又は一部は塩形である、モル基準で40か
ら60%のアクリル酸、及び少なくとも一部が塩形又は
第4級塩である、モル基準で60から40%の少なくと
も一つのジアルキルアミノアルキルアクリレートを含
む。SAP樹脂は、少なくとも一つのフリーラジカル開
始剤の存在下で水性溶液又は逆相エマルション中で重合
される。
【0050】アクリル又はメタクリルモノマー、特にア
クリル酸及び/又はメタクリル酸から造られた架橋ポリ
マー及びコポリマーは、好ましいSAP樹脂である。斯
かるモノマーの例としては、アクリル酸、メタクリル
酸、メチルアクリレート、メチルメタクリレート及びC
〜C20アルキル基を有する他のアクリレート及びメ
タクリレートが挙げられる。ポリマー又はコポリマー
は、通常カルボン酸形(‐COOH)であり、又はエス
テルモノマーが用いられたならば、完全に又は部分的に
カルボン酸形に変換される。加えて、ここで上記したよ
うに幾つかの又は全てのカルボン酸官能基(‐COO
H)は、NH 、Li、Na、K、Rb、C
、NH 、Be++、Mg++、Ca++、Sr
++、Ba++、Zn++、Al+++及びこれらの混
合物等のカチオンを有する金属イオン又は塩基で中和さ
れることができる。有機アンモニウムカチオンもまた用
いられる。例としては、(CH、(C
及びこれらの混合物のようなR
が含まれ、ここでRは、C‐C12アルキ
ル基、フェニル、置換フェニル基、アリール基及び置換
アリール基から独立して選択されるものである。商業的
に入手可能なSAP物質は、AQUALIC(登録商
標)CA(日本触媒化学工業株式会社)である。繊維状
及び粒子状双方のSAP樹脂が使用され得る。粒子形状
の(粒子として)SAP樹脂が好ましい。好適な粒子径
については、この明細書の別な箇所で論じられている。
【0051】更に、他の種類の吸収剤として、アンバー
ソーブ(登録商標)、活性炭、カーボンブラック、熱分
解されたポリアクリロニトリル又は他の炭素質物質が含
まれ、これらは、ロームアンドハースカンパニーから入
手可能である。
【0052】液体又はガス吸収及び/又は吸着性能を有
する天然及び合成のゼオライトを含むモレキュラーシー
ブ又は分子状スポンジ(molecular spon
ge)が、本発明の吸収剤として使用されてもよい。合
成ゼオライトは、一般に白色であり及び天然のゼオライ
トは白色、オフホワイト又は着色されたものでもよい。
オフホワイト又は着色モレキュラーシーブ又はゼオラオ
トは、コーティングの色が適合する場合又は重要でない
場合の用途に限定される。モレキュラーシーブの例とし
ては、3A、4A、5A、10X、13X、Y、ZSM
‐5、ZSM‐11、ベータ、ホージャサイト、エリオ
ナイト、SAPO‐5、SAPO‐11、SAPO‐3
4、ALPO‐5及びこれらの混合物のような金属含有
又は酸形ゼオライト又はモレキュラーシーブが挙げられ
る。より疎水性の種類のシリカライト(silical
ite)又は高Si/Al原子比(100より大)ZS
M‐5のようなゼオライト又はシリカが用いられてもよ
いが、それらは本発明に特に好ましいわけではない。
【0053】アルミナ、シリカ‐アルミナ又はそれら混
合物等の他の無機物質もまた単独で又は他の開示された
吸収剤と一緒に使用されてもよい。例としては、α‐ア
ルミナ、γ‐アルミナ、θ‐アルミナ、η‐アルミナ、
アモルフォスシリカ‐アルミナ、結晶シリカ‐アルミ
ナ、珪藻土(セライト(CERITE(登録商標))、
又はキーセルガー)及びこれらの混合物が含まれる。キ
ーセルガー等の物質は塗料の施用前にバインダー組成物
と混合物を形成する増量剤として有用であることが知ら
れている。タルクのような珪酸マグネシウムもまた、吸
収剤として使用され得る。
【0054】モレキュラーシーブ及び他の無機物質はモ
ービル、ユニオンカーバイド、W.R.グレース、アル
ドリッチ、ジョンソンマティウ等を含む多くの会社から
入手できる。
【0055】中空球状ポリマー粒子もまた、本発明の吸
収剤として有用である。中空球状ポリマー粒子はまた、
ここでは空隙ラテックス粒子と称される。本発明の方法
に有用な空隙ラテックス粒子は、50nmから2,00
0nmの粒径及び10%から75%の空隙画分を有す
る。本発明の方法に有用な空隙ラテックス粒子は、好ま
しくは50nmから1100nmの粒径及、より好まし
くは50から700nmの粒径を有する。好ましくは、
本発明の方法に有用な空隙ラテックス粒子は単一空隙を
有する。すべての粒径は両端の値を含み、組み合わせ可
能である。空隙ラテックス粒子の粒径及び空隙画分は、
ブルックヘブンインストルメンツコーポレーション、ニ
ューヨーク、ホルツビルから供給される、準弾性性光散
乱技術により粒径を測定する、ブルックヘブンモデル
BI‐90パーティクルサイザーによって測定し得る。
【0056】本発明の方法に有用な空隙ラッテクス粒子
は、一分当たり20摂氏度の速度で示差走査熱量計によ
り測定された少なくとも20℃の、より好ましくは少な
くとも50℃のガラス転移点を有する。これらの範囲は
両端の値を含み、組み合わせ可能である。より高いガラ
ス転移点は、これらの粒子が使用前に、貯蔵の間に崩壊
しにくい、より硬い粒子となるのに貢献する。本発明に
有用な空隙ラテックス粒子は、米国特許第3,784,
391号、米国特許第4,798,691号、米国特許
第4,908,271号、米国特許第4,972,00
0号、ヨーロッパ特許B‐0,915,108号及び日
本特許出願昭60/223,873号、昭61/625
10号、昭61/66710号、昭61/86941
号、昭62/127366号、昭62/156387
号、平01/185311号、平02/140272号
に記載された当業界で知られた慣用の重合技術により調
製され得る。好ましくは、空隙ラテックス粒子は、米国
特許第4,427,836号、米国特許第4,469,
825号、米国特許第4,594,363号 米国特許
第4,880,842号及び5,494,971号、及
びヨーロッパ特許B‐0,915,108号に従って調
製される。好ましくはローペイク(商標)等の空隙ラテ
ックス粒子は、米国特許第4,427,836号、米国
特許第4,469,825号、米国特許第4,594,
363号、米国特許第4,880,842号、米国特許
第5,494,971号及びヨーロッパ特許B‐091
5,108号に従って調製される。ローペイクOP‐62
は、米国、ペンシルヴェニア州、フィラデルフィアのロ
ームアンドハースカンパニーから入手できる。
【0057】ガラスビーズ、石英ビーズ、セラミックビ
ーズ及びこれらの混合物は、集約的にここでは、「ガラ
スビーズ」と称される。ガラスビーズを含む成分Gは、
任意に本発明の方法において基体表面に施用されること
ができる。成分Gは本発明の方法において別途の工程に
おいて基体表面に施用されることができ、または成分
A、BおよびCの施用工程の1以上と同時の工程におい
て施用されることができる。ガラスビーズの主要な機能
は、一般的な塗料、特にロードマーキングにおいて反射
性能を提供することである。ガラスビーズの粒径は、5
0μ(ミクロメータ)から1500μの範囲であり、好
ましくは80μから1250μの範囲であり、更に好ま
しくは100μから1000μの範囲である。ガラスビ
ーズは、ポッターズインダストリーズInc.(PQコ
ーポレーション)、スワルコインダストリーズInc.
及びミネソタマイニングアンドマニュファクチャーリン
グ(3M)等の商業的供給源から入手できる。本用途に
有用な典型的なガラスビーズは、合衆国ハイウェイ及び
運輸局(ワシントンDC)アメリカ協会によって開発さ
れたAASHTO指定M247‐81(1993)に記
載されているものである。ビーズは、一般に夜間及び悪
天候の視界用のペイントに0.72kg/Lから2.9
kg/Lの割合で適用される。
【0058】また、「補助物質」が追加の利点を提供す
るために1以上の成分A,B,C及びGと混合されても
よい。その存在が成分又は全体としてのコーティング成
分のいずれかの時期尚早な不安定化を引き起こさないこ
とを条件として、補助成分を組成物の1以上の成分に添
加することは許容される。一般的な塗料、特にロードマ
ーキングにおいて反射特性を与えるガラスビーズ、石英
ビーズ又はセラミックビーズの一部は、斯かる「補助物
質」としてみなされてもよい。有意に入射光と相互作用
を起こさない程度まで、乾燥されたトラフィックペイン
ト又はロードマーキング塗料の表面下に完全にうずめ込
まれるガラスビーズにとって、このことは本当である。
【0059】他の補助物質もまた、成分A,B,C及び
Gのいずれかと混合され得る。これらの他の補助物質に
は、様々な形態の石英シリカのような滑り止め特性を提
供するものとしてしられているものが含まれる。加え
て、他の補助物質は、更なる乾燥加速、乾燥の均一性、
よりよい流動特性又はそれらの組み合わせ等の特定の物
理的/化学的利益を提供するであろう。補助物質は、そ
の望ましい性能特徴及び施用過程で組成物A,B,C及
びGの性能特性を維持することが重要である。この理由
により、ある種の成分(A、B,C又はG)と共にある
補助物質を包含させることは避けなければならない。例
えば、これらの補助物質には、CaCl、酢酸カルシ
ウム、又は酢酸及びクエン酸等の酸などの水吸湿性及び
/又は水溶性の塩が含まれる。基体に施用前に水性成分
B又はCに吸湿性物質を混合することは適切でない、何
故ならこれらの塩は、施用に際して水を吸収する能力を
喪失し、且つ施用前に成分B又はCを不安定にするかも
しれないからである。もし、施用前に成分A,B、C又
はGのいずれかと補助物質が混合されるならば、それら
は、これらの成分と化学的及び物理的に適合性でなけれ
ばならない。
【0060】補助物質を含むか、または含まない吸収剤
及びバインダー組成物は、異なる成分(パック)内に置
かれなくてはならない。コーティング配合物の一部とし
て吸収剤(成分A)を含む成分及びバインダー組成物
(成分B及びC)を含む成分は、基体表面に施用される
ときまで分離されていなければならない。基体には、高
速道路、通り、道路、走路、駐車場、アスファルト舗装
区域、舗道及び屋上、及び表面材料、メーソンリー、ア
スファルト、コンクリート、セメント、石、アルミニウ
ム、ステンレス鋼、炭素鋼等の金属が含まれる。
【0061】タルクはそれ自身で吸収剤として用いられ
てもよいが、改良された流動性及びより淡い色を与える
ため他の吸収剤と混合されてもよい。吸収剤が例えば、
高い水分含量を有するIERであるとき、タルクは、こ
の点で特に有用である。何故ならタルクは、湿度を含ん
だIERビーズがお互い接着するのを防ぎ、貯蔵及び施
用過程でのクランピング、コンパクティングおよびブリ
ッジングとして現れる条件を回避するからである。
【0062】表1は、成分A,B,C及びGが一連の逐
次工程において基体に施用される幾つかの方法を記載す
る。表1は1以上の工程が同時に行われても良いシーケ
ンシャルインターバルを示す。1以上の成分A、B、C
及びGを有する逐次的に添加されるとき、コンマは同時
の添加を表すものとして使用される。括弧内のものは更
に、予備混合を表す。表1で明確には述べていないが、
表1の方法におけるいかなる同時および逐次工程のセッ
トも本発明の範囲内であり、これは1度以上繰り返すこ
とができ、または他の方法における他の工程と組み合わ
されることができる。言い換えれば、1以上の工程を繰
り返して用いることのできる他のバリエーションがある
ことが理解される。更に、成分Aが、成分B又は成分C
のいずれかと予備混合されないことを条件として、単一
法における多工程において成分Aを使用することが可能
である。
【0063】
【表1】
【0064】工程1は、工程2に先行し、工程3が続
き、それから工程4が続く。2以上の成分が同じ工程に
記載されている場合には、これらの成分は同時の工程で
施用される。括弧内の成分は施用前にあらかじめ混合さ
れる。 A:吸収剤を含む成分A; B:バインダーポリマーを含む成分B; C:バインダーポリマーを含む成分C; G:ガラスビーズを含む成分G;
【0065】本発明の水性コーティング組成物の成分、
特にバインダー組成物を含む成分は、当業者に知られて
いる多くの方法で基体表面に施用されることができる。
幾つかの例を挙げれば、ブラッシング、噴霧、押し出し
及びこれらを組み合わせたものである。
【0066】表1に掲示された全ての施用方法は、本発
明の有用な態様である。表1に掲示された施用方法の中
で、成分B又は成分Cのいずれかが施用される第一工程
の過程で又はその後のどちらかで、成分Aが施用される
ものが好ましい(方法1〜14、22〜39及び50〜
57)。より好ましくは、成分B又はCのいずれかが施
用される第一工程の後で、成分Aが施用される(方法6
〜14及び22〜39)。最も好ましくは、成分B及び
成分C双方を含み、最初に施用された成分B及びCを含
む工程の後で、二番目に施用された成分B及びCを含む
工程前又は工程中に、成分Aが施用される方法である
(方法22〜39)。成分A、B及びCを導入する工程
に関するこれら範囲の全ては、包括的であり、組み合わ
せ可能である。
【0067】吸収剤の施用前に又はその過程において、
水性バインダー組成物で基体表面をコーティングするこ
とは、速乾性能力を潜在的、付随的に喪失させることに
なる、表面から吸収剤が追い出される傾向を減少させる
と信じられている。更に、吸収剤の施用に引き続く工程
で第二の水性バインダー組成物を施用することは、特に
水性バインダー組成物と緊密に接触して吸収剤を取りこ
むことにおいて有効であり、その結果乾燥を速め、破壊
をなくする吸収剤の能力が最大に発揮される。
【0068】成分Gの逆反射能力を最大限にするために
は、いかなる方法においても最後の2工程内の一つにこ
れらの成分Gを添加することが好ましく、更に好ましく
は最後に施用される工程に成分Gを添加することであ
り、最も好ましくは、成分Gとして(即ち、成分B及び
Cを排除した工程において)、最後の施用工程として添
加である。成分A、B及びCの導入の工程と共に成分G
の導入の工程に関するこれらの全ての範囲は、包括的で
あり且つ組み合わせ可能である。吸収剤は、ヨーロッパ
特許B‐0,200,249号で開示され、上記で述べ
られた酸又は塩溶液処理と一緒に施用されることができ
る。
【0069】加えて、吸収剤は塗料の施用が終了した後
施用されてもよい。このオプションの実施は、特にロー
ドマーキング塗料に有用である。この使用は、設計によ
り又は補修工程で行われ得る。用語「補修工程」とは、
もしもロードマーキングクルーが通常の手段で水性トラ
フィックマーキングを施用し、彼等が、それが充分早く
乾かないと判断した場合には、彼等は本発明に従い吸収
剤粒子を施用して乾燥を促進させることができることを
意図する。斯かる事態の一つは、好ましい気候条件下
(例えば、20℃及び50%の相対湿度)で始めた水性
ロードマーキング塗料施用作業が、0℃以下のより低い
温度の好ましくない条件下で終了する場合である。より
直近に施用された水性ロードマーキング塗料は、予想し
たよりもより遅く乾燥することになり、直ちに破壊が形
成される危険があり、交通の流れの遮断を長引かせる原
因となり、不良なロードマーキングの形成をもたらす。
そのような場合に、ロードマーキング塗装クルーはより
直近に施用されたロードマーキング塗料を吸収性粒子で
後処理することができる。これはより直近に施用された
ロードマーキング塗料の乾燥速度の増加をもたらし、ロ
ードマーキング内の大きな氷の結晶の成長を防止し、通
常の交通の流れをより早く回復させ、均一な耐破壊性の
ロードマーキングの形成をもたらす。
【0070】アンバージェット(AMBERJET)、
アンバーリスト(AMBERLIST)、アンバーライ
ト(AMBERLITE)、アンバーソーブ(AMBE
RSORB)及びローペイク(ROPAQUE)は、ロ
ームアンドハースカンパニーの登録商標であり、ナフィ
オン(NAFION)はE.I.デュポンデネモウアア
ンドカンパニーの登録商標であり、セライト(CELI
TE)はジョーンズ‐マンビルコーポレーションの登録
商標であり、アクアリック(AQUALIC)は日本触
媒化学工業株式会社の登録商標である。
【0071】実施例 サブ−フリージング温度でのフィルムクラッキングの試
験 表2に記載された試験ペイントAおよびBが、500m
μ(20ミル)のギャップを有するドローダウンブレー
ドを使用して10.2cm(4インチ)×30.5cm
(12インチ)のアルミニウムパネルに塗布し、引き続
き直ちにパネルの下半分に所定の吸収剤の塗布を施し
た。500mμのドローダウンブレードギャップは、ア
ルミニウムパネルの表面に330mμの厚さの湿潤フィ
ルムを与える。各吸収剤は、それが塗布アルミニウムパ
ネルの約2分の1を覆い、残りの2分の1は未処理のま
まであるような仕様で塗布された。吸収剤は、吸収剤の
被覆範囲が表面を横断して等しく分配され、塗料表面積
のm当たり約50gの量で塗布されるようにハンドシ
ェイカーで塗布された。
【0072】コーティングの塗布の後、吸収剤の処理を
施して又は無処理のまま、パネルは、それからHotp
ack、Corp.(米国、ペンシルベニア州、フィラ
デルフィア)から供給されるHotpack Mode
l 5417532 インキュベーター内に直ちに置か
れ、0℃(32°F)、相対湿度90%に維持された。
表2に示すように、被覆されたパネルはインキュベータ
ー内で、上記温度および相対湿度で、1または2時間乾
燥された。その後取り出され、直ちに標準実験室冷凍庫
内におかれた。試験中のこの冷凍庫内の温度は−18℃
(0°F)であった。試験パネルは18時間後に冷凍庫
から取り出され、室温にされた。試験パネルの上半分
(吸収剤を含まず)と下半分(吸収剤を含む)の乾燥フ
ィルム中のクラックの密度が目視により評価された。表
3にその結果を示す。
【0073】低TgポリマーAの調製 90℃、窒素雰囲気下において、880gの脱イオン水
に、80gの脱イオン水に溶解された炭酸水素アンモニ
ウム10.7g、80gの脱イオン水に溶解された過硫
酸アンモニウム7.1g、ポリマーシードラテックス
(固形分42%、平均粒子直径60nm)156gを加
え、ついで20gの脱イオン水を加えて反応混合物を形
成した。これに以下のモノマー混合物を86℃で3時間
にわたり、80gの脱イオン水に溶解された過硫酸アン
モニウム3.6gとともに加え、ついで50gの脱イオ
ン水を加えた。 モノマー混合物 グラム数 脱イオン水 600 ラウリル硫酸ナトリウム 31.5 ブチルアクリレート 1224 メチルメタアクリレート 789 メタクリル酸 26.9 n−ドデシルメルカプタン 25.5
【0074】重合の最後に、9gの脱イオン水中の0.
01gのFeSO4、20gの脱イオン水中の1.7g
のt−ブチルヒドロペルオキシド、および20gの脱イ
オン水中の0.6gのイソアスコルビン酸を、60℃で
反応生成物に加えた。水酸化アンモニウムを加え、最終
pHを10.5にした。得られたラテックスポリマーは
固形分50.2%、平均粒子直径221nmを有してい
た。
【0075】
【表2】
【0076】注)高Tg(〜30℃)ポリマーBは、ロ
ーム アンド ハース カンパニーから入手可能な、F
astrack(登録商標)3427である。
【0077】比較例A−D、および実施例1−4:吸収
剤を含む多成分水性コーティング組成物を0℃以下で乾
燥した時における改良。
【0078】
【表3】
【0079】(1)ペイント組成は表2に記載されたと
おり。500μm(20ミル)のギャップを有するドロ
ーダウンブレードを使用したペイントの塗布は、厚さ3
30μmの湿潤フィルムを与える。 (2)アンバーライト(登録商標)252Hは、ローム
アンド ハース カンパニーから入手可能なイオン交
換樹脂である。このイオン交換樹脂の湿分含有量は、こ
の試験のために25%まで低減された。 (3)ASAP(登録商標)2000はBASF社から
入手可能な超吸水性ポリマーである。
【0080】これらの実施例は、開示された条件におけ
る選択された吸収剤の添加は、0℃以下の温度で乾燥さ
れた際に、ペイント試験フィルムのクラック密度により
示されるように、改良されたフィルム形成を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D075 AE03 BB22X BB24Z BB93X CA03 CA13 DA06 DA23 DB02 DB07 DB12 DB14 DB21 DB31 DC02 DC05 EA06 EA10 EB20 EB22 EC01 EC03 EC07 EC24 EC60

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基体表面に耐破壊性多成分コーティングを
    調製する方法であって、 a)成分Aを該表面に施用する工程、 b)成分Bを該表面に施用する工程、および c)該コーティングを乾燥させる工程、を含み、 該成分Aは、有機超吸収性ポリマー、イオン交換樹脂、
    中空球状ポリマー、モレキュラーシーブ、タルク、無機
    吸収剤、多孔性炭素質物質、非多孔性炭素質物質及びこ
    れらの混合物からなる群から選択される少なくとも1つ
    の水不溶性吸収剤を含み、 該成分Bは第1の水性バインダー組成物を含み、 いずれかの時点においてコーティングの温度が0℃より
    も高くない、方法。
  2. 【請求項2】第2の水性バインダー組成物を含む成分C
    を前記表面に施用する工程を更に含む請求項1記載の方
    法。
  3. 【請求項3】ガラスビーズを含む成分Gを前記表面に施
    用する工程を更に含む請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】該イオン交換樹脂が、スルホネート、カル
    ボキシレート、ホスホネート、アミノホスホネート、そ
    れらの塩及びこれらの混合物からなる群から選択される
    酸官能性を有する請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】該イオン交換樹脂が、透明又は半透明であ
    る請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】該超吸収性ポリマーが、アクリルモノマ
    ー、メタクリルモノマー及びこれらの混合物からなる群
    から選択される少なくとも一つのモノマーから調製され
    たポリマーを含むものである、請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】酸、水溶性塩及びこれらの混合物からなる
    群から選択される物質であって、その酸が酢酸、クエン
    酸及びこれらの混合物から選択される酸である該物質を
    含む水性溶液を表面に施用する工程を更に含む請求項1
    記載の方法。
  8. 【請求項8】成分Aの施用と成分Bの施用とが同時に行
    われる、請求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】成分Aの施用が成分Bの施用の前に行われ
    る、請求項1記載の方法。
  10. 【請求項10】成分Aの施用が成分Bの施用の後に行わ
    れる、請求項1記載の方法。
  11. 【請求項11】第2の水性バインダー組成物を含む成分
    Cの表面への施用が、成分Aの施用および成分Bの施用
    の前に行われる、請求項8記載の方法。
  12. 【請求項12】成分Aの施用および成分Bの施用の後、
    第2の水性バインダー組成物を含む成分Cを表面に施用
    する工程をさらに含む、請求項9または10記載の方
    法。
  13. 【請求項13】第2の水性バインダー組成物を含む成分
    Cの表面への施用を、成分Aの施用と同時に行う工程を
    さらに含む、請求項10記載の方法。
  14. 【請求項14】コーティングがロードマーキングであ
    る、請求項1記載の方法。
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