JP2002306977A - 破砕工具 - Google Patents

破砕工具

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JP2002306977A
JP2002306977A JP2001116914A JP2001116914A JP2002306977A JP 2002306977 A JP2002306977 A JP 2002306977A JP 2001116914 A JP2001116914 A JP 2001116914A JP 2001116914 A JP2001116914 A JP 2001116914A JP 2002306977 A JP2002306977 A JP 2002306977A
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crushing
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arm
blade
piston
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JP2001116914A
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Tadafumi Matsukawa
忠文 松川
Takahiro Tsukamoto
高弘 塚本
Shingo Maruyama
真悟 丸山
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Maxell Izumi Co Ltd
Original Assignee
Izumi Products Co
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    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E02HYDRAULIC ENGINEERING; FOUNDATIONS; SOIL SHIFTING
    • E02FDREDGING; SOIL-SHIFTING
    • E02F3/00Dredgers; Soil-shifting machines
    • E02F3/04Dredgers; Soil-shifting machines mechanically-driven
    • E02F3/96Dredgers; Soil-shifting machines mechanically-driven with arrangements for alternate or simultaneous use of different digging elements
    • E02F3/965Dredgers; Soil-shifting machines mechanically-driven with arrangements for alternate or simultaneous use of different digging elements of metal-cutting or concrete-crushing implements

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Mining & Mineral Resources (AREA)
  • Civil Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Working Measures On Existing Buildindgs (AREA)
  • Crushing And Grinding (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量で操作性が良く、しかも作業効率を向上
させた破砕工具を提供する。 【解決手段】 破砕刃7が取付固定されたアーム部6
が、工具本体2に対して、破砕パッド部5が取付固定さ
れたピストン4の進退方向に調整可能に支持されてお
り、破砕パッド部5と破砕刃7との間の加圧ストローク
が変更可能になっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する利用分野】本発明は破砕工具に係り、主
としてビル、マンションなどの建物のコンクリート壁を
破砕する破砕工具に関する。
【0002】
【従来の技術】ビル、マンションなどの建物、特に昭和
40年代などに建造された中古の建物においては、老朽
化や、居住者の高齢化に伴って部屋の改装や改築が行わ
れることが多い。例えば、高齢者にとって浴室のドアの
仕切り壁は、出入りに不自由な他にも躓いて転倒するお
それがあることから、この仕切り壁を取り払って床面と
高さを揃えたり高さや幅を拡張したりする改装がなされ
ることが多い。
【0003】この室内改装工事を行う場合、周囲の住民
の生活環境を保護する観点から、油圧ブレーカーなどの
振動のほかに騒音を発生する工具は実用的ではなく、な
るべく騒音の発生しない工法により工事が行われるのが
望まれている。そこで、コンクリート壁を破砕する破砕
工具としては、例えば図12に示すような破砕工具10
1が用いられていた。
【0004】図12において、破砕工具101は、連結
部102に設けられた支点軸103を中心に開閉動する
破砕刃104が用いられている。破砕刃104は油圧シ
リンダ105のピストンロッド105aに連繋して支点
軸103を中心に開閉するようになっている。この破砕
工具101は、作業者がシリンダ本体部106に設けら
れた取手部107を両側で把持した状態で、図示しない
油圧ポンプ装置より油圧シリンダ105に作動油を圧送
し、破砕刃104が支点軸103を中心に開閉する際に
被破壊壁(コンクリート璧)を破壊するようになってい
た。破砕工具101は厚さ約180mm程度のコンクリ
ート璧を破砕できるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図12に示す破砕工具
101は重量物であり、重量が最低でも25kg程度あ
り、油圧ポンプ装置においては80kg程度あり、これ
らをマンションなどの高層階へ運搬するのは困難であ
る。また、破砕工具101を動作させるには、最低でも
3人の作業者を要する。即ち、破砕工具101の取手を
把持して両側から支える作業者が2人と、油圧ポンプ装
置の操作スイッチを操作する作業者が1人必要であり、
工賃が嵩むうえに破砕工具101は重量物であり取扱い
難く、作業に手間取る場合が多い。また、コンクリート
璧のはつり作業を行う場合、開閉ストロークが一定であ
るため、破砕する壁厚によっては無駄なストロークを生
じて作業効率が低下する。また、コンクリート壁を両側
からはさみこんで破砕する場合、破砕片が飛散し易く、
作業者の安全性が確保されているとはいい難い。
【0006】本発明の目的は、上記従来技術の課題を解
決し、軽量で操作性が良く、しかも作業効率を向上させ
た破砕工具を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は次の構成を備える。即ち、被破壊壁を破砕
刃により加圧して破砕する破砕工具において、工具本体
と、工具本体内に設けられ、進退動可能なピストン先端
部に破砕押圧部が設けられたシリンダ部と、工具本体に
ピストン進退方向に沿って設けられたアーム部に、破砕
押圧部に対向して設けられた破砕刃と、シリンダ部を作
動させるスイッチが設けられた工具本体の操作部とを備
え、アーム部は、工具本体に対して取付位置が変更可能
に支持され、破砕押圧部と破砕刃との間の加圧ストロー
クが調整可能に設けられていることを特徴とする。ま
た、アーム部は長手方向にピン孔が複数形成されてお
り、該アーム部は取付ブロックを介して工具本体に保持
され、該取付ブロックのピン孔とアーム部のピン孔の位
置を合わせてピンを嵌合することにより、該アーム部が
取付ブロックに加圧ストロークを調整して固定されてい
ることを特徴とする。また、破砕刃は、破砕押圧部の中
心線上からアーム部側に偏った位置に設けられているこ
とを特徴とする。また、破砕刃は、破砕押圧部の中心線
に沿って該破砕押圧部に対して略垂直な垂直面部と該中
心線と交差する傾斜面部とを有する楔状に形成されてい
ることを特徴とする。また、シリンダ部は、操作部のス
イッチ操作により、電動ポンプより作動油が圧送りされ
てピストンを作動させる油圧シリンダ部であることを特
徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について添付図面と共に詳述する。本実施例は、破砕工
具の一例としてマンションなどの室内へ持ち込んでコン
クリート壁等の被破壊壁を破砕する破砕工具について説
明する。図1は破砕工具の正面図、図2は図1の破砕工
具の上視図、図3は図1の破砕工具の右側面図、図4は
シリンダ部の断面説明図、図5〜図7はストローク調整
された破砕工具の動作説明図、図8及び図9は破砕工具
の操作性を説明するための比較説明図、図10及び図1
1は破砕作業の作業性を説明するための比較説明図であ
る。
【0009】先ず、図1〜図3を参照して破砕工具の概
略構成について説明する。1は破砕工具の一例である。
2は工具本体であり、機械構造用炭素鋼(例えばクロム
モリブデン鋼など)の金属鋼材が用いられる。
【0010】3はシリンダ部であり、工具本体1内に設
けられ、油圧駆動により進退動可能なピストン4が設け
られている。このピストン4の先端部には、破砕押圧部
の1例として破砕パッド部5が取付けられボルトなどに
より固定されている。破砕パッド部5はシリンダ部3を
作動させてピストン4を前方へ押し出すことによりコン
クリート壁に押し当てられる。
【0011】6はアーム部であり、工具本体1に設けら
れたピストン4の進退方向に略平行に設けられている。
このアーム部6には、破砕パッド部5に対向して破砕刃
7が設けられている。破砕刃7はアーム部6にねじ止め
などにより取付固定されている。上記シリンダ部3、ピ
ストン4、破砕パッド部5、アーム部6及び破砕刃7
は、工具本体2と同様の金属鋼材(例えばクロムモリブ
デン鋼など)が好適に用いられる。
【0012】8は工具本体2の操作部であり、シリンダ
部3を作動させるスイッチ9が設けられている。スイッ
チ9は、ピストン4の上昇(前進)動作又は戻り(後
退)動作と停止動作を切換えるようになっている(図2
参照)。工具本体2の上部にはハンドル部10がねじ止
めなどにより取付固定されており、該ハンドル部10の
起立壁10aには操作部8が設けられている。また、操
作部8にはグリップ軸11が連繋しておりハンドルグリ
ップ部12が一体に取付けられている。ハンドル部10
には肩掛けベルト13の取付金具を取付可能な取付孔1
0bが設けられている。また、ハンドル部10には、オ
ーバル形状の把手14がねじ止めなどにより取付固定さ
れている。
【0013】作業者は、肩掛けベルト13により、工具
本体2を吊下げると共に、一方の手で把手14を把持
し、他方の手でハンドルグリップ部12を把持しなが
ら、操作部8のスイッチ9を操作できるようになってい
る。ちなみに破砕工具1の総重量は約13kgと軽量化
されているので、作業者は1人で肩掛けした状態で破砕
作業やはつり作業を無理なく行える。操作部8には、ス
イッチ9より操作信号を図示しない電動ポンプに伝達す
るケーブル15が接続されており、そのポンプ側接続端
部にはプラグ16が設けられている。
【0014】本願の特徴は、アーム部6は、工具本体2
に対して取付位置が変更可能に支持され、破砕パッド部
5と破砕刃7との間の加圧ストロークが調整可能に設け
られている点にある。以下その構造について詳述する。
図1において、工具本体2にはアーム部6を保持する取
付ブロック17が両側(図3の左右両側)に設けられて
おり、該取付ブロック17にアーム部6のクランプ部6
aがクランプされて取付けられている。取付ブロック1
7は、工具本体2に形成されたT字状の係合部2aに、
断面コ字状の一端部17aを両側より挟み込むように係
止させてボルト18により固定されている。
【0015】アーム部6には板厚が薄く形成された調整
部6bにピン孔6cが長手方向に複数箇所に形成されて
おり、取付ブロック17の断面コ字状の他端部17bに
もピン孔17cが設けられている。この取付ブロック1
7のピン孔17cとアーム部6のピン孔6cとを位置合
わせしてスライドピン19を嵌合することにより、アー
ム部6が例えば被破壊壁であるコンクリート璧の璧厚に
応じて加圧ストロークを調整して固定できるようになっ
ている。本実施例では最大ストローク幅S1で180m
m程度、最小ストローク幅S2で60mm程度の厚さを
有するコンクリート璧を破砕できるようになっている。
また、アーム6は、コンクリート璧等を破砕する際に破
砕刃7が反力により壁面より逃げる方向(図5の下向き
に回ろうとする方向)に力が加わるが、取付ブロック1
7によるクランプ部6aとの係合やスライドピン19に
よりこれらの力を吸収できるので、問題にならない。
【0016】また、図1において、破砕刃7は、破砕パ
ッド部5の中心線M(シリンダ部3の中心線と一致す
る)上からアーム部6側に偏った位置に設けられてい
る。また、破砕刃7の形状は、破砕パッド部5(シリン
ダ部3)の中心線Mに沿った該破砕パッド部5に対して
垂直面部7aと該中心線Mと交差する傾斜面部7bとを
有する楔状に形成されている。これによって、後述する
ようにコンクリート璧のコーナー部(隅部)を破砕する
際にも未破砕部分を生ずることなく破砕することができ
る。
【0017】次に、シリンダ部3の構成及び動作につい
て図4を参照して説明する。シリンダ部3は、筒状のシ
リンダ本体部20にピストン4が摺動可能に嵌め込まれ
ている。シリンダ本体部20のグリップ側端部(図1の
右側端部)には、エンドキャップ21が嵌め込まれてお
り、ねじにより固定されている。エンドキャップ21の
嵌入端の外周にはOリング21aが嵌め込まれており、
シリンダ本体部20内を流れる作動油の漏れを防いでシ
ール性を高めている。このエンドキャップ21内には、
図示しない電動ポンプから図示しない油圧ホースを通じ
て圧送りされた作動油がシリンダ本体部20内へ流れ込
む通路22が形成されている。この通路22には油圧ホ
ースヘ連結するためのカップラ23が螺入されている。
【0018】ピストン4のエンドキャップ21側端部
(キャップ側端部)は開口しており、破砕パッド部5の
取付け端側(パッド側端部)に向かって有底円筒状に形
成されている。このキャップ端側及びパッド端側にはバ
ネホルダ24が各々圧入されており、これらのバネホル
ダ24の外周には螺旋溝24aが形成されている。バネ
ホルダ24の螺旋溝24aにはコイルバネ25の端部が
各々螺合して、コイルバネ25がピストン4内に嵌め込
まれている。キャップ端側のバネホルダ24は、ねじ2
6が該バネホルダ24を挿通してエンドキャップ21に
螺合することにより固定されている。また、パッド端側
のバネホルダ24は、ピストン4のパッド端側設けられ
たネジ孔4aにねじ27を嵌め込んで該バネホルダ24
を挿通して螺合することにより固定されている。このね
じ27が嵌め込まれたピストン4の端部には、破砕パッ
ド部5が嵌めて込まれてねじにより固定されている。ピ
ストン4のキャップ端側の外周にはOリング4bが設け
られており、ねじ27の外周にもOリング27aが嵌め
込まれており、ピストン4内部の作動油の漏れがないよ
うにシールされている。
【0019】図1において、シリンダ本体20は工具本
体2に嵌め込まれて、ねじ止めされて固定されている。
また、シリンダ本体20のピストン進退側端部には、ピ
ストン4の進退動のガイドとなるピストン押さえ部材2
8が嵌め込まれている。このピストン押さえ部材28の
開口端側には、シリンダ本体20内への塵埃の侵入を防
ぐためのダストシール29が設けられている。
【0020】ここで、シリンダ部3の動作について図1
を参照して説明する。操作部8のスイッチ操作により、
図示しない電動ポンプより作動油が油圧ホース及びカッ
プラ23を介してエンドキャップ21に形成された通路
22を通ってシリンダ本体部20内に進入する。そし
て、作動油がピストン4の内部に進入して充満すると該
ピストン4はコイルバネ25の引張力に抗して前方(図
1の左側)へ押し出され、破砕パッド部5をコンクリー
ト璧に向かって押し当てる。そして、破砕刃7と破砕パ
ッド部5によりクランプされた状態で加圧(およそ9t
〜10t)を続けると、コンクリート壁は破砕される。
スイッチ9をOFFすると、ピストン4内に充満されて
いる作動油は、コイルバネ25の力によりピストン4が
退避することにより、電動ポンプ側に戻されるようにな
っている。
【0021】ここで、上述のように構成された破砕工具
1を用いた破砕作業について図5〜図7を参照して説明
する。図5は厚さ60mm程度の最小ストロークに相当
するコンクリート璧30を破砕する場合の説明図であ
る。アーム部6は予め最小ストロークに応じて長手方向
に位置が調整されている。即ち、取付ブロック17とア
ーム部6のピン孔(17c、6c)どうしを位置合わせ
してスライドピン19を嵌め込むことにより破砕刃7と
破砕パッド部5との間隔が調整されている(図5の場
合、破砕刃7と破砕パッド部5との間隔は略コンクリー
ト璧30の厚さに調整されている)。この状態で、スイ
ッチ9の上昇側にONすると、破砕パッド部5と破砕刃
7による加圧が強まって、破砕刃7側より亀裂が入りコ
ンクリート璧30が破砕される。
【0022】図6は厚さ180mm程度の最大ストロー
クに相当するコンクリート璧30を破砕する場合の説明
図である。アーム部6は予め最大ストロークに応じて長
手方向に位置が調整されている。破砕刃7をコンクリー
ト璧30の壁面に当てた状態で、スイッチ9の上昇(前
進)側にONすると、ピストン4が前進して破砕パッド
部5が壁面に突き当たり、該破砕パッド部5と破砕刃7
による加圧が強まって、破砕刃7側より亀裂が入りコン
クリート璧30が破砕される。
【0023】図7は破砕工具1を用いて、コンクリート
壁30を厚さ方向に破砕した後、破砕面を平滑にするは
つり作業を行っている状態を示す。この場合も、アーム
部6は予め破砕刃7と破砕パッド部5との間隔が最小ス
トロークとなるように長手方向に位置が調整されてい
る。即ち、取付ブロック17とアーム部6のピン孔(1
7c、6c)どうしを位置合わせしてスライドピン19
を嵌め込むことにより調整されている。そして、破砕刃
7をコンクリート璧30の壁面に当てた状態で、スイッ
チ9の上昇側にONすると、ピストン4が前進して破砕
パッド部5が壁面に突き当たり、該破砕パッド部5と破
砕刃7との加圧が強まって破砕面30aの突起などを破
砕刃7により砕いて平滑にする。この作業を繰り返すこ
とで、コンクリート璧30を所定の厚さに切削できる。
【0024】次に、図8及び図9を参照して破砕工具1
の操作性について説明する。例えば、図8に示すよう
に、破砕工具1を用いてコンクリート璧30の破砕作業
が進んでコーナー部(隅部、壁際)31に近づいた場
合、仮に破砕刃7の形状が破砕パッド部5(シリンダ部
3)の中心線Mに対して傾斜面部(テーパー面部)7c
が対称に形成されていたとすれば、破砕刃7の厚み分D
だけコンクリート璧30の壁面端部まで破砕できずに残
ってしまう。この場合、作業者がタガネとハンマーによ
り手作業で破砕する必要があり、極めて作業性が悪いも
のとなってしまう。これは、コンクリート璧30の破砕
面を平滑にするはつり作業を行う場合にも、同様で破砕
刃7の厚み分Dだけ壁際まで作業ができないことにな
る。また、コンクリート璧30の破砕面には凹凸がある
ため、この凹凸面に破砕刃7の傾斜面7cが干渉し易
く、はつり作業ができない破砕面部も生ずる。
【0025】これに対して、本実施例は、図9に示すよ
うに、破砕刃7は、破砕パッド部5(シリンダ部3)の
中心線M上からアーム部6側に偏った位置に設けられ、
しかも破砕刃7は中心線Mに沿って破砕パッド部5に対
して略垂直な垂直面部7aと中心線Mと交差する傾斜面
部7bとを有する楔状に形成されている。本実施例の場
合、破砕刃7の垂直面部7aは破砕パッド部5(シリン
ダ部3)の中心線Mに沿って形成されているため、コン
クリート璧30のコーナー部(隅部、壁際)31の近傍
まで破砕作業を行うことができ、操作性が向上する。
【0026】次に、図10及び図11を参照して破砕工
具1の作業性について説明する。図10(a)におい
て、コンクリート璧30には、一般に補強のための鉄筋
32が埋め込まれている。この鉄筋32が埋設されたコ
ンクリート璧30を破砕工具1により破砕する場合、鉄
筋32が埋設されている部位までは亀裂が入るが、鉄筋
32に到達したあとは、どの方向に亀裂が入るかわから
ない。よって、図10(b)において、破砕刃7の形状
が破砕パッド部5(シリンダ部3)の中心線Mに対して
対称形となっていたとすると、鉄筋32がむき出しにな
った破砕面において、破砕刃7の対称形に形成された傾
斜面(テーパー面)7cが鉄筋32に当接して滑るた
め、破砕刃7が矢印E方向に逃げようとして押し出され
て、破砕作業が手間取ったり、破砕作業がうまく進行し
ない場合がある。
【0027】これに対して、本実施例は、破砕刃7は、
破砕パッド部5(シリンダ部3)の中心線Mに対してア
ーム部6側に偏った位置に設けられ、しかも破砕刃7は
中心線Mに対して非対称形状に形成されている。具体的
には破砕刃7には破砕パッド部5に対して略垂直な垂直
面部7aが形成されているため、図11(a)に示すよ
うにコンクリート璧30を破砕して図11(b)に示す
ように鉄筋32はむき出しになっても、破砕刃7の垂直
面部7aが鉄筋32に当接して逃げるという現象は起こ
り難いため、破砕作業やはつり作業を継続して効率的に
行うことができ、作業性が向上する。
【0028】また、本実施例では、シリンダ部3に連繋
するピストン4の先端部に破砕パッド部5を、アーム部
6の先端部に破砕刃7を各々設けたが、この逆の配置は
以下の理由により好ましくない。即ち、破砕刃7はコン
クリート璧30に食い込んで亀裂が入ると(図5、図6
参照)、破砕されたコンクリート塊は、亀裂の入った破
砕刃7側に飛散する。この破砕刃7をピストン4側に設
けた場合、破砕片がピストン4側に飛散してピストン4
や工具本体2を傷つけるおそれがあり、破砕片が作業者
に向かって飛散するおそれがあるため、安全性の観点か
ら、本実施例のような配置が望ましい。
【0029】上述した破砕工具1を用いれば、アーム部
6は、工具本体2に対してピストン4の進退方向に取付
位置を調整することで、破砕パッド部5と破砕刃7との
間のストロークが変更可能になっているので、被破砕壁
であるコンクリート璧30の厚さが様々であったとして
も、ピストン4の加圧ストロークを無駄なく最小に設定
できるので、作業効率が向上する。また、破砕刃7は、
破砕パッド部5(シリンダ部3)の中心線M上からアー
ム部6側に偏った位置に設けられ、該中心線Mに沿って
破砕パッド部5に対して略垂直な垂直面部7aと該中心
線と交差する傾斜面部7bとを有する楔状に形成されて
いるので、コンクリート璧30のコーナー部(隅部、壁
際)31の近傍まで破砕作業やはつり作業を行うことが
でき、操作性が向上する。また、コンクリート璧30を
破砕して鉄筋32はむき出しになっても、破砕刃7の垂
直面部7aが鉄筋32に当接して逃げるという現象は起
こり難いため、破砕作業やはつり作業を継続して効率的
に行うことができ、作業性が向上する。
【0030】以上、本発明の好適な実施例について述べ
てきたが、本発明は上述した各実施例に限定されるもの
ではなく、破砕刃7を固定するアーム部6の長手方向の
加圧ストローク調整はピン嵌合によらずに他の方式でも
良い等、発明の精神を逸脱しない範囲で多くの改変を施
し得るのはもちろんである。
【0031】
【発明の効果】本発明に係る破砕工具を用いれば、アー
ム部は、工具本体に対してピストンの進退方向に取付位
置を調整することで、破砕押圧部と破砕刃との間のスト
ロークが変更可能になっているので、被破砕壁の厚さが
様々であったとしても、ピストンの加圧ストロークを無
駄なく最小に設定できるので、作業効率が向上する。ま
た、破砕工具は小型軽量化されており、作業者は1人で
肩掛けした状態で破砕作業やはつり作業を無理なく行え
るので作業コストを低廉化することができ、マンション
などの建物の室内工事であっても搬送に無理がなく、し
かも騒音の発生も極力抑えることができる。また、破砕
刃は、破砕押圧部(シリンダ部)の中心線上からアーム
部側に偏った位置に設けられ、該中心線に沿って破砕押
圧部に対して略垂直な垂直面部と該中心線と交差する傾
斜面部とを有する楔状に形成されているので、被破砕壁
のコーナー部(壁際)の近傍まで破砕作業やはつり作業
を行うことができ、作業性や操作性が向上する。また、
コンクリート壁を破砕して鉄筋がむき出しになっても、
破砕刃の垂直面部が鉄筋に当接して逃げるという現象は
起こり難いため、破砕作業やはつり作業を継続して効率
的に行うことができ、作業性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】破砕工具の正面図である。
【図2】図1の破砕工具の上視図である。
【図3】図1の破砕工具の右側面図である。
【図4】シリンダ部の断面説明図である。
【図5】ストローク調整された破砕工具の破砕動作説明
図である。
【図6】ストローク調整された破砕工具の破砕動作説明
図である。
【図7】ストローク調整された破砕工具のはつり動作説
明図である。
【図8】破砕工具の操作性を説明するための比較説明図
である。
【図9】破砕工具の操作性を説明するための比較説明図
である。
【図10】破砕作業の作業性を説明するための比較説明
図である。
【図11】破砕作業の作業性を説明するための比較説明
図である。
【図12】従来の破砕工具の説明図である。
【符号の説明】
1 破砕工具 2 工具本体 3 シリンダ部 4 ピストン 5 破砕パッド部 6 アーム部 6a クランプ部 6b 調整部 6c、17c ピン孔 7 破砕刃 8 操作部 9 スイッチ 10 ハンドル部 11 グリップ軸 12 ハンドルグリップ部 13 肩掛けベルト 14 把手 15 ケーブル 16 プラグ 17 取付ブロック 18 ボルト 19 スライドピン 20 シリンダ本体部 21 エンドキャップ 22 通路 23 カップラ 24 バネホルダ 25 コイルバネ 26、27 ねじ 28 ピストン押さえ部材 29 ダストシール 30 コンクリート璧 31 コーナー部 32 鉄筋
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2E176 AA02 DD03 DD05 4D063 AA01 AA05 AA18 AA19 GA10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被破壊壁を破砕刃により加圧して破砕す
    る破砕工具において、 工具本体と、 工具本体内に設けられ、進退動可能なピストン先端部に
    破砕押圧部が設けられたシリンダ部と、 工具本体にピストン進退方向に沿って設けられたアーム
    部に、前記破砕押圧部に対向して設けられた破砕刃と、 前記シリンダ部を作動させるスイッチが設けられた前記
    工具本体の操作部とを備え、 前記アーム部は、前記工具本体に対して取付位置が変更
    可能に支持され、前記破砕押圧部と破砕刃との間の加圧
    ストロークが調整可能に設けられていることを特徴とす
    る破砕工具。
  2. 【請求項2】 前記アーム部は長手方向にピン孔が複数
    形成されており、該アーム部は取付ブロックを介して工
    具本体に保持され、該取付ブロックのピン孔とアーム部
    のピン孔の位置を合わせてピンを嵌合することにより、
    該アーム部が取付ブロックに加圧ストロークを調整して
    固定されていることを特徴とする請求項1記載の破砕工
    具。
  3. 【請求項3】 破砕刃は、破砕押圧部の中心線上からア
    ーム部側に偏った位置に設けられていることを特徴とす
    る請求項1記載の破砕工具。
  4. 【請求項4】 破砕刃は、破砕押圧部の中心線に沿って
    該破砕押圧部に対して略垂直な垂直面部と該中心線と交
    差する傾斜面部とを有する楔状に形成されていることを
    特徴とする請求項1記載の破砕工具。
  5. 【請求項5】 シリンダ部は、操作部のスイッチ操作に
    より、電動ポンプより作動油が圧送りされてピストンを
    作動させる油圧シリンダ部であることを特徴とする請求
    項1記載の破砕工具。
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