JP2002305194A - 金属酸化物薄膜の成膜方法、及び成膜装置 - Google Patents

金属酸化物薄膜の成膜方法、及び成膜装置

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JP2002305194A JP2001107193A JP2001107193A JP2002305194A JP 2002305194 A JP2002305194 A JP 2002305194A JP 2001107193 A JP2001107193 A JP 2001107193A JP 2001107193 A JP2001107193 A JP 2001107193A JP 2002305194 A JP2002305194 A JP 2002305194A
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和弘 江口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】貴金属電極上に液相供給法により原料を供給し
たMOCVD法で金属酸化物薄膜を形成する場合、貴金
属膜との界面近傍における組成比の化学量論比からのず
れを抑制し、薄膜化を図ること。 【解決手段】金属有機化合物、または金属有機錯体化合
物を有機溶媒に溶解した溶液を気化してガスを生成する
気化器107と、気化器107で生成されたガスと酸化
剤とを混合すると共に、加熱機構によりガス中の有機溶
媒の少なくとも一部を分解する燃焼室108と、燃焼室
108からガスが内部に供給され、内部に設置された被
成膜基板110上に化学的気相成長法により成膜を行う
反応容器102とを具備してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属有機化合物、
または金属有機錯体化合物を有機溶媒に溶解した溶液を
気化して生成されたガスを被成膜基板上に供給して、化
学的気相成長法により成膜を行う金属酸化物薄膜の成膜
方法、及び成膜装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子デバイスのサイズが小さくなってい
くことに伴い、電子デバイスの機能を単に回路構成のみ
で達成するばかりではなく、機能性薄膜等の材料自体の
特性を利用してデバイスの機能を実現することが有利に
なりつつある。例えばトランジスタの組み合わせで情報
の記憶動作を行うSRAM(Static Random Access rea
d write Memory)、EEPROM(Electrically Erasa
ble and Programmable Read Only Memory)、あるいは
トランジスタとキャパシタの組み合わせで情報の記憶動
作を行うDRAM(Dynamic Random Access Memory)、
などの集積回路を従来のMOSトランジスタとMOSキ
ャパシタで実現することはこれらの素子のセル面積が縮
小されていくなかで非常に困難なものになっている。特
にキャパシタ素子は集積回路の最小加工寸法が小さくな
ってもS/N比を低下させないためには一定のキャパシ
タ容量を確保し続けていく必要があり、キャパシタ素子
のキャパシタ誘電体膜としてシリコン酸化膜やシリコン
窒化膜/シリコン酸化膜積層膜(NO膜)よりも高い誘
電率を発現するTa25、BaxSr1-xTiO3(BS
T)やSrTiO3 (STO)、PbZrxTi1-x3
(PZT)、SrBi 2Ta29(SBT)などの機能
性材料薄膜の採用が検討されるようになってきており、
PZTやSBTの強誘電性を利用したFeRAM(Ferr
oelectric Random Access read write Memory)等の全
く新しい機能をもったデバイスが提案されはじめてい
る。
【0003】上述したTa25、BST、PZT、SB
Tなどはキャパシタ誘電体膜として有望であるが、いず
れも金属酸化物であるために、従来NO膜のキャパシタ
電極として用いられてきたドープト多結晶シリコン膜を
電極として用いることができない。なぜなら、多結晶シ
リコンを電極として用いた場合、金属酸化物成膜時に多
結晶シリコン表面が酸化されて形成されるシリコン酸化
物膜が低誘電率層としてはたらくためである。また、B
ST、PZT、SBT等は成膜温度が高いので、Ta2
5膜用電極として検討されているTiN、WN等の金
属系電極も電極誘電体界面に絶縁性の金属酸化物が形成
されてしまうために電極としては適していない。そこで
金属酸化物からなる高(強)誘電体膜を用いて集積度の
高い半導体集積回路のキャパシタ素子を形成するうえ
で、電極材料としては酸化されにくく、酸化されても依
然導電体である白金、ルテニウム、イリジウム等の貴金
属の採用が必須である。
【0004】一方、PZT、BSTキャパシタ誘電体膜
の形成方法としては、高集積化を進めていくうえで3次
元キャパシタヘの適用が不可避であることを考慮すると
CVD法がもっとも適している。これらの誘電体膜をC
VD法で形成する場合、原料として該金属の有機化合物
あるいは有機錯体を用いるMOCVD法が適している。
なぜならば、これらの誘電体膜を構成する金属のハロゲ
ン化物は同金属の有機化合物に比べて高い蒸気圧を示す
ものが少なく(例えばSrの有機錯体には200℃付近
から気化するものがあるが、ハロゲン化物の場合、30
0℃以上の加熱が必要である)、また原料ガスがハロゲ
ンを含んでいると、誘電体膜中にハロゲンが成膜時にと
りこまれ、膜質(たとえば、耐圧)の劣化を招くからで
ある。
【0005】一方、Sr、Pb、Ti等の有機金属錯体
は十分な蒸気圧が得られる高温(例えば200℃以上)
で長期間保管すると熱劣化をひきおこすという問題があ
る。そこで、これらの有機化合物を有機溶媒に溶解した
溶液を調製し、該溶液を室温状態で秤量輸送し、高温の
気化器で一気に気化する液相供給法が広く採用されるよ
うになっている。液相供給法では液体配管の殆どが室温
状態にあるので原料の熱劣化が起きにくく、また、ガス
配管を最小限にすることができるので、ガス化した原料
の再凝縮防止のための加熱を最小限にすることができ、
また高温用のバルブ等の特殊部品の必要数が少なくてす
む等の利点もある。
【0006】液相供給法により原料を供給しMOCVD
法で成膜されたBST、STO、PZT等の金属酸化物
薄膜において、下部電極である貴金属との界面近傍の領
域では、過剰なTiやZrの酸化物が析出するために絶
縁性が劣化している。また、SBTの場合には、Bi堆
積量の減少とTa堆積量の増大し、絶縁性が劣化してい
る。
【0007】また、界面近傍の金属酸化物薄膜中では、
酸素欠損が生じ、組成比が化学量論比からずれていると
いう問題があった。このような酸素欠損はドナーとして
はたらき、絶縁性低下、膜疲労の加速をひきおこすとい
う問題があった。また、界面に劣悪な膜が形成されるた
めに薄膜化すると誘電率が低下する、絶縁性が急激に低
下する等の問題が生じ、誘電体膜の薄膜化が困難である
という問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、貴金
属電極上に液相供給法により原料を供給したMOCVD
法で金属酸化物薄膜を形成した場合、貴金属電極との界
面近傍の薄膜の組成比が化学量論比からずれるという問
題があった。組成比が化学量論比からずれることによ
り、絶縁性の劣化、誘電率の低下が生じ、誘電体膜の薄
膜化が困難であるという問題があった。
【0009】本発明の目的は、貴金属電極上に液相供給
法により原料を供給したMOCVD法で金属酸化物薄膜
を形成する場合、貴金属膜との界面近傍における組成比
の化学量論比からのずれを抑制し、薄膜化し得る金属酸
化物薄膜の成膜方法及び成膜装置を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】[構成]本発明は、上記
目的を達成するために以下のように構成されている。
【0011】(1)本発明に係わる金属酸化物薄膜の成
膜方法は、金属有機化合物、または金属有機錯体化合物
を有機溶媒に溶解した溶液を気化して得られるガスを主
たる原料ガスとして、化学的気相成長法により被成膜基
板上に金属酸化物薄膜を成膜する金属酸化物薄膜の成膜
方法において、前記原料ガスが前記被成膜基板に到達す
る前に、該原料ガスと酸化剤とを混合して予備加熱する
ことにより、該ガス中の有機溶媒の少なくとも一部を分
解することを特徴とする。
【0012】本発明の好ましい実施態様を以下に記す。
前記被成膜基板の表面層の少なくとも一部に貴金属膜、
または貴金属を主たる成分として含む化合物膜が存在す
ること。前記予備加熱の温度が、320℃以上であるこ
と。
【0013】(2)本発明に係わる成膜装置は、金属有
機化合物、または金属有機錯体化合物を有機溶媒に溶解
した溶液を気化してガスを生成する気化器と、この気化
器で生成されたガスと酸化剤とを混合すると共に、加熱
機構によりガス中の有機溶媒の少なくとも一部を分解す
る燃焼室と、この燃焼室からガスが内部に供給され、内
部に設置された被成膜基板上に化学的気相成長法により
成膜を行う反応室とを具備してなることを特徴とする。
【0014】(3)本発明に係わる成膜装置は、金属有
機化合物、または金属有機錯体化合物を有機溶媒に溶解
した溶液を気化してガスを生成する気化器と、この気化
器で生成されたガスを輸送しつつ、酸化剤を混合する輸
送路と、この輸送路を加熱して、該輸送路内のガス中の
有機溶媒の少なくとも一部を分解する加熱機構と、この
加熱機構により有機溶媒の少なくとも一部が分解された
ガスが供給され、内部に設置された被成膜基板上に化学
的気相成長法により成膜を行う反応室とを具備してなる
ことを特徴とする。前記加熱機構としては、反応容器を
外部から加熱する炉を利用することが好ましい。
【0015】[作用]本発明は、上記構成によって以下
の作用・効果を有する。
【0016】原料ガス中の有機溶媒ガスをあらかじめ燃
焼させてしまうことで貴金属電極等が触媒となり、原料
ガス中の有機溶媒ガスを基板近傍で燃焼させて、基板温
度を上昇させてしまう現象を抑制できる。その結果、基
板温度上昇にともなう薄膜と貴金属電極との界面付近で
の組成が化学量論比からずれてしまい、膜質が劣化して
しまう現象を抑制できる。また、酸化剤が有機溶媒と優
先的に反応せず、原料ガス中の有機金属化合物あるいは
有機金属錯体と反応できるようになるので、該薄膜中の
酸素欠損生成が抑制され、優れた膜質例えば絶縁性の高
い薄膜を得ることができる。
【0017】320℃以上で予備加熱を行うことによっ
て、有機溶媒を燃焼させはじめることができる。また、
ほとんどの成膜装置で600℃より高くすることは出来
ないので、燃焼温度は600℃以下となる。なお、燃焼
温度を成膜温度以上にすると、内壁に薄膜成長が起こる
ので、燃焼温度は成膜温度より低くすることが更に好ま
しい。
【0018】
【発明の実施の形態】(問題の発生原因)本発明者の鋭
意研究により、貴金属電極上に液相供給法により原料を
供給したMOCVD法で金属酸化物薄膜を形成した場
合、貴金属膜との界面近傍における組成比の化学量論比
からずれるという問題の発生原因が以下のように判明し
た。
【0019】ルテニウムや白金などの貴金属は強い触媒
効果をもっており、触媒となる貴金属と燃料となる有機
物と酸化剤とが共存する状態で系の温度を400℃から
600℃程度の温度域にすると、該有機物の燃焼を爆発
的に促進させる性質がある。その結果、有機物の燃焼に
伴う多量の熱発生がおこることになる。我々が鋭意検討
したところによると、この貴金属の触媒効果による熱発
生は、貴金属表面に誘電体膜が5nm程度形成されるま
で継続し、誘電体膜が5nm以上形成されると沈静化す
る。
【0020】BaxSr1-xTiO3 (BST)やPbZ
xTi1-x3 (PZT)などの多元系の金属酸化物薄
膜では、膜特性を制御するうえで、組成の制御が非常に
重要である。CVD法を用いて、3次元構造へ段差被覆
性よく多元系の金属酸化物薄膜を成膜するためには、各
金属の堆積速度に比して各金属原料の供給速度が十分大
きい反応律速条件で成膜を行う必要があるが、反応律速
条件では各金属の堆積速度は成膜温度の関数になるの
で、各金属原料の供給速度を一定にして成膜温度を変化
させると膜組成が変化してしまう。
【0021】BaxSr1-xTiO3 、SrTiO3 (S
TO)やPbZrxTi1-x3 のCVD膜では成膜温度
をあげるとTiやZrの堆積量が増大する傾向がある。
触媒反応により熱が発生した場合、貴金属電極上でのみ
熱発生がおきるため、基板上の貴金属電極の被覆率によ
って、基板温度の上昇幅が左右され、TiやZr過剰な
誘電体膜が形成されることになり、TiやZrの過剰量
自体が基板上で分布をもちやすくなる。
【0022】BST、STO、PZT膜において、Ti
やZr過剰な膜は誘電率が低く、また過剰なTiやZr
の酸化物が析出するために絶縁性が劣化することにな
る。この触媒反応は、金属酸化物薄膜が5nm以上形成
されるとおこらないために、界面に5nm程度低誘電
率、低絶縁性の膜が形成されたBST膜やPZT膜が得
られることになる。
【0023】以上ではPZT、BST、STO膜の場合
について記したが、SrBi2Ta29の場合にはBi
堆積量の減少とTa堆積量の増大が触媒反応による熱発
生によってひきおこされることがわかっている。
【0024】また、触媒反応が起こっている状況下で
は、酸素ガスが優先的に溶媒の燃焼に使われてしまうた
めに、金属酸化物の形成に必要なだけの酸素が供給され
ず、誘電体膜中に酸素欠損が形成されやすくなる。
【0025】以上説明したように、貴金属膜との界面近
傍で金属酸化物薄膜の組成比が化学量論比からずれるの
は、貴金属の触媒効果による、原料ガス中の溶媒の燃焼
による熱発生が原因であり、原料ガス中の溶媒を除去す
ることで熱発生を抑制することができる。ところが、液
相供給を用いる以上溶媒の不使用は困難であり、またガ
ス化した原料から溶媒のみを分離除去することも困難で
ある。
【0026】そこで、本発明者らは気化温度と成膜温度
との温度差に着眼し、気化器から送出された原料ガスと
酸化剤を混ぜた状態で予備加熱し、溶媒が基板に到達す
る前に燃焼させてしまうことを試みた。その結果、貴金
属による触媒効果が抑制され、良質の誘電体膜が成膜で
きることが確認された。
【0027】有機溶媒として良く用いられるTHF(te
trahydrofuran)の燃焼温度を調べた結果を図1に示
す。図1では、THFと酸素との混合ガスを一定温度に
加熱した石英管中を流したあとに、四重極質量分析計
(Quadrupole Mass Spetrometer)で分析してTHFの
燃焼効率の温度依存性を調べた結果を示す。圧力として
は1Torrと10Torrの二条件について調べた。
1Torrは実際の反応容器の成膜時の圧力、10To
rrは原料ガスを反応容器に輸送する際の配管内の圧力
に相当する。
【0028】図1よりわかるように、THFの燃焼は3
00℃付近から始まり、450℃以上ではほぼ100%
燃焼してしまう。また、燃焼効率には圧力依存性があ
り、10Torrでは320℃以上で20%以上の燃焼
効率になる。これより、THFを効率的に燃焼させるに
は、圧力の高い反応管までの配管内での輸送中に燃焼さ
せてしまうことが効率的であり、燃焼温度としては32
0℃以上が好ましいことがわかる。
【0029】また、燃焼温度は、600℃以下であるこ
とが好ましい。この燃焼温度の上限値は、装置構成とし
てガスを600℃より高くすることが困難であることか
ら生じる。ただし、成膜温度以上にすると、パイプの内
壁に薄膜成長が起こり、ダストの原因となることから、
燃焼温度を成膜温度より低くすることが更に好ましい。
【0030】すなわち、本方法を用いて、原料ガス中の
溶媒を酸化剤と混合して予備加熱により燃焼させてしま
うことで、貴金属電極上での熱発生を抑制することがで
き、その結果BSTやPZT等の誘電体膜の貴金属電極
界面付近で組成比が化学量論比から外れる、また膜中に
多量の酸素欠損が生成されることを抑制することができ
る。その結果として良質な化合物薄膜例えば高誘電体膜
を安定に成膜し、しかも薄膜化することができるように
なる。この誘電体薄膜を半導体集積回路のキャパシタ素
子として用いれば極めて蓄積電荷能力の高い極薄キャパ
シタを製造することができ、集積度の高い記憶素子を製
造することができるようになる。
【0031】本発明の実施の形態を以下に図面を参照し
て説明する。[第1実施形態]本実施形態はBSTの枚
葉型MOCVD装置の気化器と反応容器との間に有機溶
媒と酸素を反応させて燃焼させる燃焼室を設けたもので
ある。
【0032】図2は、本願発明の第1の実施形態に係わ
る枚葉型MOCVD装置の概略構成を示す模式図であ
る。
【0033】図2に示すように、本装置は、主に液体原
料供給系101、反応容器102、排気系103から構
成されている。液体原料供給系101は、Heガスで加
圧されたBa、Sr、Tiの液体原料容器104と、こ
れらの液体原料を所望の比率で混合するためのミキシン
グマニホールド105、混合した原料を一定速度で輸送
する液体流量制御器106、及び液体流量制御器106
で流量制御された原料を気化するための気化器107か
らなる。なお、液体流量制御器106から気化器107
に供給される総液体流量は0.2sccmとした。
【0034】液体原料容器104内に貯蔵される液体原
料は、Ba(DPM)2・tetraglyme、Sr(DPM)2
・tetraglyme、TiO(DPM)2の0.15M/L
nブチル酢酸(CH3COOC49)溶液を用いた。な
お、DPMはC11192、tetraglymeはC6142
ある。
【0035】また、排気系103は、メカニカル・ブー
スター・ポンプ(MBP)113と、ドライ真空ポンプ
(DRP)114とから構成されている。
【0036】気化器107での気化条件は、設定温度が
250℃、気化圧力が2kPaとした。気化器107で
気化された原料ガスはキャリアガスのArと混合され、
250〜260℃に加熱された配管を通って、燃焼室1
08に導入される。
【0037】燃焼室108では酸素と原料ガスとが混合
され、所望の温度に設定された細管を通りながら加熱さ
れる構造になっている。燃焼室108を出た原料ガスは
260〜270℃に加熱された配管、及びシャワーノズ
ル109を通って、反応容器102内に導入される。こ
の燃焼室108内では、原料ガス中の有機溶媒の少なく
とも一部が燃焼する温度に設定する。
【0038】シャワーノズル109内では必要に応じて
原料ガスに酸素を混合することが可能である。誘電体膜
を成膜する被成膜基板110は窒化アルミニウム製のサ
セプタ111上に置かれ、ヒータ112によって加熱さ
れる。サセプタ111には熱電対が取り付けられてお
り、熱電対指示値による帰還制御及び、ヒータ112へ
の投入電力による温度制御が可能である。
【0039】貴金属による触媒効果を観察するために以
下の試験を行った。サセプタ111の温度が、550℃
になる条件でヒータ112への投入電力を一定に保持し
た状態で、熱電対(不図示)によって温度を測定するこ
とができる被成膜基板をサセプタ上におき、シャワーノ
ズルからアルゴンガスを1SLMの流量で流し、反応容
器102内の圧力を1Paに保持したところ、基板温度
は500℃になった。この状態で、シャワーノズル10
9を通して酸素を流しても被成膜基板110の温度変化
は観測されなかった。なお、被成膜基板はSi基板上に
SiO2 及びRuが順次積層されたものを用いている。
【0040】次に気化器107で気化したnブチル酢酸
ガスと酸素ガスを燃焼室108で混合しシャワーノズル
109を通して反応容器内に導入した。燃焼室108の
設定温度を気化温度と同じ250℃から400℃まで変
えていったときの、熱電対つきRu/SiO2 /Si基
板の温度の上昇幅を図3に示す。
【0041】燃焼室温度を気化器と同じ250℃にした
場合は触媒効果により基板温度がnブチル酢酸を導入し
ない場合に比べて約50℃上昇することが確認された。
これに対して、燃焼室108の温度をさらに上昇させて
温度が320℃以上になると、被成膜基板110の温度
の上昇幅が小さくなっていき、燃焼室108の温度が4
00℃の場合に、上昇幅がほぼ0になった。
【0042】そこで、熱電対つき基板のかわりにRu/
SiO2 /Si基板をいれ、基板温度を500℃に制御
して、気化器107にBST原料を導入気化し、燃焼室
108の温度が250℃、350℃、400℃の3つの
成膜条件で、約20nmのSTOを成膜した。
【0043】これらの試料についてオージェ電子分光で
Ba、Sr、Ti原子の膜厚方向の組成プロファイルを
測定し、(Ba+Sr)/Ti比をそれぞれの試料につ
いて求めた結果を図4に示す。燃焼室108の温度が2
50℃の場合、Ru界面で(Ba+Sr)/Ti組成比
が化学量論比の1からずれて急激に低下する現象が観測
されるが、燃焼室108の温度を上昇させていくのに伴
い(Ba+Sr)/Ti組成比のRu界面での落ち込み
が減少していくことがわかる。
【0044】3つの成膜条件で得られたSTO膜に上部
電極としてRu膜を形成し、通常のフォトリソグラフィ
技術とRIE技術により加工をおこなって作製した平面
キャパシタの電気特性を表1に示す。
【0045】
【表1】
【0046】表1から分かるように、燃焼室の温度を4
00℃の試料でもっとも高い誘電率と低いリーク電流
(特に上部電極に正電圧を印加(下部Ru電極からの電
子注入に相当))が得られていることがわかる。これは
燃焼室でnブチル酢酸をあらかじめ燃焼し、基板上での
熱発生を抑制して、膜厚方向に均一なSTO膜を形成す
ることができた結果、界面の組成比が化学量論比からず
れた低誘電率層がなくなったこと、またこの低誘電率層
が酸素欠損を多く含んでいるために絶縁性が低いことに
より流れるリーク電流が抑制されたためと考えられる。
【0047】以上説明したように、燃焼室で原料ガスと
酸素とを混合して、予備加熱して原料ガス中の有機溶媒
ガスをあらかじめ燃焼させてしまうことで、貴金属電極
等が触媒となり、原料ガス中の有機溶媒ガスを基板近傍
で燃焼し、基板温度を上昇させてしまう現象を抑制でき
る。
【0048】その結果、基板温度上昇にともなう薄膜と
貴金属電極との界面付近での組成が化学量論比からずれ
てしまい、膜質が劣化してしまう現象を抑制できる。ま
た、酸化剤が有機溶媒と優先的に反応せず、原料ガス中
の有機金属化合物あるいは有機金属錯体と反応できるよ
うになるので、該薄膜中の酸素欠損生成が抑制され、優
れた膜質例えば絶縁性の高い薄膜を得ることができる。
【0049】本実施形態のようなコールドウォール型装
置では、反応容器の壁面温度自体は耐熱性、強度確保の
観点から300℃以上に上げることは困難である。ま
た、一般に液体原料供給系の気化器と反応容器の距離と
が短いので、配管自体の加熱で原料ガスを昇温すること
は困難である。本実施形態のように、気化器と反応容器
との間に燃焼室を設け、ここで原料ガスを昇温し、酸化
剤との反応を十分に行うことで前項に記載されたよう
な、貴金属電極上で組成が化学量論比からずれる、膜中
に酸素欠損が多量に生成される等の問題を抑制できる。
【0050】(第2の実施形態)本実施形態はSTOの
ホットウォールバッチ型CVD装置の多孔インジェクタ
内にCVD原料ガスと酸素とを混合させて導入し、CV
D原料ガス中の有機溶媒と酸素をインジェクタ内で反応
させて燃焼させるものである。
【0051】図5は、第2の実施形態に係わるホットウ
ォール型CVD装置の概略構成を示す模式図である。図
5において、図2と同様な部位には同一符号を付し、そ
の説明を省略する。本装置は、図5に示すように、第1
の実施形態と同様に、液体原料供給系201、反応容器
202、排気系203から構成される。反応容器202
は炉内に挿入された石英製の二重管(内管204と外管
205)になっており、成膜に使われる原料ガスは内管
204内に直接または多孔インジェクタ206を通して
導入され、内管204と外管205の間を通って排気さ
れる。成膜が行われる基板は石英製のボート207上に
移載されており、ボート207自体は反応容器の蓋を兼
ねたボートエレベーター208上の保温筒209上に置
かれている。上記保温筒209は内蔵ヒーターで自由に
温度を変えられるように設計されている。ボートは炉の
均熱領域に位置するようになっている。
【0052】STOを成膜するために、本装置では、S
r(DPM)2の0.5M/L THF溶液を2scc
m、Ti(DPM)2(i−OC372の0.5M/L
THF(C48O)溶液を1.8sccm混合して、
260℃設定の気化器107で気化させた。気化圧力は
5kPaである。
【0053】また、第1の実施形態と同様に、熱電対つ
きウエハーをボート207に載置して、触媒効果による
熱発生を評価する場合には、THFのみ4.8sccm
を260℃に設定された気化器107で気化させた。キ
ャリアガスであるアルゴンガスの流量は800sccm
である。アルゴンガスと混合された原料ガスはそのま
ま、または3SLMの酸素と混合され、多孔インジェク
タ内に導入され、ウエハー2枚あたり一つ設けられた吹
き出し口を通って基板210近傍まで輸送される。
【0054】上述した装置構成で第1の実施形態と同様
に、熱電対つきRu/SiO2 /Siウエハーをボート
207上に載置した後、炉温を500℃に固定し、保温
筒温度を変えて基板温度がどのように変化するかを評価
した。また、比較例として酸素を下側から流し、原料ガ
スのみ多孔インジェクタを通して供給した場合を示し
た。その結果を図6に示す。
【0055】図6からわかるように、原料ガスのみ多孔
インジェクタを通して供給した場合、Ruつき基板の温
度上昇は50℃と第1の実施形態の枚葉式CVD装置の
場合と殆ど変らない結果が得られた。これに対して酸素
と原料ガスを多孔インジェクタを通して供給した場合、
特に保温筒の加熱を行わない場合でも、基板の温度上昇
は30℃と小さくなることがわかる。
【0056】更に保温筒自体を加熱していくと、基板温
度の上昇幅は縮小していき、保温筒中心部の温度が45
0℃になった場合でほぼ温度上昇は観察されなくなっ
た。
【0057】ホットウォール型CVD装置の場合、原料
ガスはインジェクタ内を輸送される過程で炉からの輻射
で加熱されるため、酸素と原料ガスとを同じインジェク
タで供給するだけでも酸素と有機溶媒の反応がおこり、
結果として基板上での熱発生が抑制されたたものと考え
られる。この場合でも、保温筒として自己加熱できる仕
様のものを採用することで触媒反応を抑制する効果を高
めることができる。
【0058】そこで、保温筒の自己加熱を採用するかわ
りに、ガスが炉体から受け取る熱による溶媒の燃焼反応
をより促進するために、図7(a)〜(c)に示すよう
な3種類の多孔インジェクタを作製し、原料ガスと酸素
とを同時に多孔インジェクタ内に流し、原料ガスと酸素
が吹き出し口から基板に供給されるまでにインジェクタ
内を流れる距離をかえることで有機溶媒の燃焼反応を促
進することをこころみた。図7に示した3種類の多孔イ
ンジェクタによる基板温度上昇幅の違いを表2に示す。
なお、表2では、図7(a),(b),(c)に示すイ
ンジェクタをそれぞれインジェクタA,インジェクタ
B、インジェクタCとしている。
【0059】
【表2】
【0060】原料ガスと酸素が一緒に流れる距離が長い
方が基板温度上昇を抑制する効果が大きく、特に反応管
内で一回折り返した形状(インジェクタC)の分散ノズ
ルでは、基板温度上昇がほぼ0になることがわかる。従
って表2より、インジェクタ形状を工夫してガスが流れ
る実効的距離を増やすことでも、貴金属つき基板上での
熱発生をほぼ0にすることができることがわかる。
【0061】ホットウォール型装置では、有機溶媒を含
んだ原料ガスと酸化剤とを混合して流すことで、反応容
器による加熱がおこなわれ、有機溶媒を基板に到達する
前に酸化剤と反応させて分解することができる。その結
果、貴金属電極上で薄膜の組成が化学量論比からずれ
る、膜中に酸素欠損が多量に生成される等の問題を抑制
できる。
【0062】(第3の実施形態)本実施形態はSBT膜
のホットウォール枚葉型CVD装置に、本発明を適用し
た例である。本装置のガスインジェクタ内に原料ガスと
酸素とを混合させて導入しホットウォールの炉温を制御
することで、CVD原料ガス中の有機溶媒と酸素を反応
させて燃焼させるものである。
【0063】図8は、第3の実施形態に係わるホットウ
ォール型枚葉CVD装置の概略構成を示す模式図であ
る。図8において、図2と同一な部分には同一符号を付
し、その説明を省略する。
【0064】本装置は、図8に示すように、第1及び第
2の実施形態と同様に、液体原料供給系301、反応容
器302、排気系303よりなる。反応容器302は炉
310内に挿入された石英管304であり、成膜に使わ
れるガスは石英管304内に直接、またはインジェクタ
305を通して導入され一旦石英管304上面にふきつ
けられた後、拡散により基板306に供給される。基板
306は石英製のサセプタ307に移載され、ヒーター
308によって加熱される。すなわち、本装置では基板
加熱機構としてホットウォール方式の炉310と基板を
直接加熱できるヒーターの2つの独立した機構を有する
ことになる。
【0065】本装置では、SrBi2Ta29膜を形成
するために、液体原料としてSr(DPM)2、Bi
(DPM)3、Ta(DPM)(OC254の0.15
M/LTHF溶液を用いる。総流量は0.35sccm
である、また比較のためにTHFのみ0.35sccm
を供給することを試みた。気化器の設定温度は240
℃、気化圧力は1kPaであった。キャリアガスである
アルゴンガス流量は300sccmである。アルゴンガ
スと混合された原料ガスは酸素ガスと混合、または単独
でインジェクタ内に導入され、反応容器302に供給さ
れる。
【0066】上記装置構成で熱電対つきPt/SiO2
/Siウエハーをボート上に積載し、サセプタ温度を一
定に保って、基板温度を500℃に設定した。最初に炉
の温度を250℃に保って、インジェクタ305から
THFと酸素とを一緒に供給する、インジェクタから
THF、石英管内に直接酸素を供給するの二通りの方法
で、基板温度の変化を評価した。その結果、いずれ
の場合も基板温度の上昇幅は約50℃と大差なかった。
【0067】次に炉温を250℃から500℃まで昇温
していき、の条件について基板温度の上昇幅を評価
した。その結果を図9に示す。図9からわかるように、
THFのみインジェクタを通して供給した場合、炉温を
高めていってもPtつき基板の温度上昇はやや減少する
にとどまる結果が得られた。これに対して酸素とTHF
をインジェクタを通して供給した場合、炉温度が350
℃を超えた付近から基板の温度上昇幅が縮小していき、
炉の温度が450℃になった場合でほぼ温度上昇は観察
されなくなった。すなわち、酸素とTHFがインジェク
タ305内及び石英管304上面で燃焼反応をおこした
結果として、Ptつき基板上での熱発生が抑制されたも
のと考えられる。
【0068】上記及びの方法で既述の原料供給条件
で60nmのSBT膜を作製し、電気特性を評価した。
炉温としては450℃を採用した。基板温度は500℃
である。500℃で成膜したSBT膜は非晶質になるの
で700℃酸素100%常圧雰囲気中で10分熱処理を
施して結晶化した。上部電極としてスパッタ法でPt膜
を形成、周知のフォトリソグラフィ技術及びRIE技術
により、上部電極をパターニングした後、ダメージ除去
として700℃酸素雰囲気中1min.のRTAを行っ
た。その結果図10に示すような残留分極特性、図11
に示すような疲労特性が得られた。
【0069】本発明の方法()で、より対称性がよい
ヒステリシス曲線高い残留分極値、強い疲労耐性が得ら
れていることがわかる。これは触媒効果を抑制したこと
により、下部電極界面での欠陥発生が抑制され、上下電
極界面の差が小さくなったためと考えられる。
【0070】ホットウォール型装置では、有機溶媒を含
んだ原料ガスと酸化剤とを混合して流すことで、反応容
器による加熱がおこなわれ、有機溶媒を基板に到達する
前に酸化剤と反応させて分解することができる。その結
果、貴金属電極上で薄膜の組成が化学量論比からずれ
る、膜中に酸素欠損が多量に生成される等の問題を抑制
できる。
【0071】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではない。例えば、気化器のキャリアガスとして
酸素ガス、乃至は酸素アルゴン混合ガスを用いることも
有効である。この場合、気化器下流での酸素分圧を高め
ることができるので、よりインジェクタ内や燃焼室内で
の効果的な溶媒燃焼を実現することができる。また、酸
化剤として、酸素以外のガスを用いることもできる。そ
の他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で、種々変
形して実施することが可能である。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、金
属有機化合物、または金属有機錯体化合物を有機溶媒に
溶解した溶液を気化した原料ガスと酸化剤とを混合して
有機溶媒を燃焼させた後、被成膜基板に供給することに
よって、原料ガス中の有機溶媒ガスを基板近傍で燃焼
し、基板温度を上昇させてしまう現象を抑制できる。そ
の結果、基板温度上昇にともなう薄膜と貴金属電極との
界面付近での組成が化学量論比からずれてしまい、膜質
が劣化してしまう現象を抑制できる。また、酸化剤が有
機溶媒と優先的に反応せず、原料ガス中の有機金属化合
物あるいは有機金属錯体と反応できるようになるので、
該薄膜中の酸素欠損生成が抑制され、優れた膜質例えば
絶縁性の高い薄膜を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】THFの燃焼効率の温度依存性を示す特性図。
【図2】第1の実施形態に係わる枚葉型MOCVD装置
の概略構成を示す模式図。
【図3】燃焼室108の設定温度を気化温度と同じ25
0℃から400℃まで変えていったときの、熱電対つき
Ru/SiO2 /Si基板の温度の上昇幅を示す特性
図。
【図4】燃焼室の温度が250℃、350℃、400℃
の3つの成膜条件で成膜されたSTO膜の(Ba+S
r)/Ti比の膜厚方向の組成プロファイルを示す図。
【図5】第2の実施形態に係わるホットウォール型CV
D装置の概略構成を示す模式図。
【図6】保温筒温度に対する基板温度の上昇幅を示す特
性図。
【図7】第2の実施形態に係わる多孔インジェクタの概
略構成を示す図。
【図8】第3の実施形態に係わるホットウォール型枚葉
CVD装置の概略構成を示す模式図。
【図9】保温筒温度に対する基板温度の上昇幅を示す特
性図。
【図10】残留分極特性を示す特性図。
【図11】疲労特性を示す図。
【符号の説明】
101…液体原料供給系 102…反応容器 103…排気系 104…液体原料容器 105…ミキシングマニホールド 106…液体流量制御器 107…気化器 108…燃焼室 109…シャワーノズル 110…被成膜基板 111…サセプタ 112…ヒータ 113…メカニカル・ブースター・ポンプ 114…ドライ真空ポンプ
フロントページの続き (72)発明者 山崎 壮一 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 江口 和弘 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 中平 順也 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 中林 正明 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 Fターム(参考) 4K030 AA11 BA42 EA01 EA03 JA10 KA25 5F045 AA04 AB31 AC07 AC11 AC16 AD08 AF03 BB16 DC55 DC63 DP03 EB02 EE02 EE07 EE12 EE13 EF05 EK07 5F058 BA11 BA20 BC03 BC04 BC20 BF06 BF26 BF27 BF29 BF37 BG01 BG02 BJ01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属有機化合物、または金属有機錯体化合
    物を有機溶媒に溶解した溶液を気化して得られるガスを
    主たる原料ガスとして、化学的気相成長法により被成膜
    基板上に金属酸化物薄膜を成膜する金属酸化物薄膜の成
    膜方法において、 前記原料ガスが前記被成膜基板に到達する前に、該原料
    ガスと酸化剤とを混合して予備加熱することにより、該
    ガス中の有機溶媒の少なくとも一部を分解することを特
    徴とする金属酸化物薄膜の成膜方法。
  2. 【請求項2】前記被成膜基板の表面層の少なくとも一部
    に貴金属膜、または貴金属を主たる成分として含む化合
    物膜が存在することを特徴とする請求項1記載の金属酸
    化物薄膜の成膜方法。
  3. 【請求項3】前記予備加熱の温度が、320℃以上であ
    ることを特徴とする請求項2記載の金属酸化物薄膜の成
    膜方法。
  4. 【請求項4】金属有機化合物、または金属有機錯体化合
    物を有機溶媒に溶解した溶液を気化してガスを生成する
    気化器と、 この気化器で生成されたガスと酸化剤とを混合すると共
    に、加熱機構によりガス中の有機溶媒の少なくとも一部
    を分解する燃焼室と、 この燃焼室からガスが内部に供給され、内部に設置され
    た被成膜基板上に化学的気相成長法により成膜を行う反
    応室とを具備してなることを特徴とする成膜装置。
  5. 【請求項5】金属有機化合物、または金属有機錯体化合
    物を有機溶媒に溶解した溶液を気化してガスを生成する
    気化器と、 この気化器で生成されたガスを輸送しつつ、酸化剤を混
    合する輸送路と、 この輸送路を加熱して、該輸送路内のガス中の有機溶媒
    の少なくとも一部を分解する加熱機構と、 この加熱機構により有機溶媒の少なくとも一部が分解さ
    れたガスが供給され、内部に設置された被成膜基板上に
    化学的気相成長法により成膜を行う反応室とを具備して
    なることを特徴とする成膜装置。
  6. 【請求項6】前記加熱機構としては、反応容器を外部か
    ら加熱する炉を利用することを特徴とする請求項5記載
    の成膜装置。
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