JP2002304198A - 信号処理装置および信号処理方法 - Google Patents

信号処理装置および信号処理方法

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JP2002304198A
JP2002304198A JP2001106824A JP2001106824A JP2002304198A JP 2002304198 A JP2002304198 A JP 2002304198A JP 2001106824 A JP2001106824 A JP 2001106824A JP 2001106824 A JP2001106824 A JP 2001106824A JP 2002304198 A JP2002304198 A JP 2002304198A
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signals
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JP2001106824A
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English (en)
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Yasuhiro Iida
康博 飯田
Hiroshi Takahata
弘 高畑
Yasuharu Yamauchi
康晴 山内
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の符号化デジタル信号を迅速かつ適正に
合成処理することが可能な信号処理装置および信号処理
方法を提供する。 【解決手段】 抽出回路514、524は、これに供給
された符号化データからスペクトルデータを抽出し、後
段のスイッチ回路SW1と加算回路533に供給する。
比較回路531は、抽出回路512、522により抽出
されたブロックサイズモード情報を比較し、両ブロック
サイズモードが同じであれば、スイッチ回路SW2を加
算回路533からのスペクトルデータの加算信号を出力
するように切り換え、異なっている場合には、スイッチ
回路SW2をスイッチ回路SW1からのスペクトルデー
タを出力するように切り換える。比較回路532は、抽
出回路513、523により抽出された正規化データを
比較し、重要度の高いスペクトルデータをスイッチ回路
SW2に供給するようにスイッチ回路1を切り換える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば、直交変
換を用いた所定の符号化方式でデータ圧縮するようにさ
れた符号化デジタル信号を処理する信号処理装置および
信号処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】パーソナルコンピュータや種々のデジタ
ル機器を用いて、様々なデジタル信号が扱われるように
なってきている。例えば、オーディオ信号やビデオ信号
をインターネットなどの通信ネットワークを通じてパー
ソナルコンピュータに取り込み、これを利用するように
することが行なわれている。
【0003】また、オーディオ信号やビデオ信号をMD
(Mini Disc(登録商標))やDVD(Dig
ital Versatile Disc)などの記録
媒体を介して提供を受けて、これを利用するようにする
ことも行なわれている。また、最近ではデジタル放送の
提供が開始されるなど、デジタル信号の利用範囲も広が
ってきている。
【0004】そして、オーディオ信号やビデオ信号を通
信ネットワークを通じて効率よく送受信するようにした
り、また、記録媒体により多くのオーディオ信号やビデ
オ信号を効率よく記録するようにするために、各種の高
能率符号化方式(データ圧縮技術)を用いることによっ
て、オーディオ信号やビデオ信号のデータ圧縮を行なよ
うにしている場合が多い。
【0005】高能率符号化方式においては、離散コサイ
ン変換(Discrete Cosine Trans
form:以下にDCTと略称する。)などの直交変換
を用いることによって、オーディオ信号(時間領域デー
タ)やビデオ信号(輝度データ)を周波数領域データ
(周波数スペクトル)に変換することによって、情報量
の削減を実現するようにしている。
【0006】DCTを用いる高能率符号化方式として広
く用いられているものには、オーディオ信号についての
ATRAC(Adaptive Transform
Acoustic Coding)やMP3(MPEG
−1 Audio Layer3)などがあり、また、
ビデオ信号についてのMPEG(Moving Pic
ture Experts Group)方式などがあ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述したよ
うに直交変換を用いた高能率符号化方式で符号化された
オーディオ信号やビデオ信号を用いる場合に、複数のソ
ース、つまり、複数の異なるオーディオ信号やビデオ信
号を同時に再生する用途がある。
【0008】例えば、フェードアウトするようにしたオ
ーディオ信号と、フェードインするようにしたオーディ
オ信号を合成するようにするいわゆるクロスフェード
や、BGMや効果音の重ね合わせを行なう場合などであ
る。ビデオ信号についても同様に、シーンチェンジ時の
クロスフェードや画像の重ね合わせなどを行なうように
したい場合がある。
【0009】このような特殊再生は、例えば、図13に
示すように、符号化された複数のデジタル信号(符号化
データ)を同時に、逆直交変換することにより復号し、
これら復号したデジタル信号のそれぞれに所定の比率を
掛け合わせるようにして、その結果を加算することによ
り、クロスフェードや重ね合わせが実現できる。
【0010】ここで、直交変換としてDCTを用いた場
合、その逆変換である逆離散コサイン変換(Inver
se Discrete Cosine Transf
orm:以下にIDCTと略称する。)の結果は線形で
あるので、図14に示すように、IDCTと加算との順
序を逆にし、複数のデジタルデータを加算した後にID
CTを行なうようにしても同じ結果が得られる。
【0011】したがって、図14に示すように、IDC
Tを行なう前に加算処理を行なうようにすることによっ
て、IDCTの演算が1回になるなど、ハードウエアや
ソフトウエアで行なう処理の規模を減らし、オーディオ
やビデオのクロスフェードや重ね合わせを行なうことが
可能なハードウエアやソフトウエアを安価に構成するこ
とができる。
【0012】しかしながら、例えば、ATRAC方式の
場合には、オーディオ信号を高域/中域/低域に分割
し、各帯域ごとにDCTを行なう。この場合、DCTの
対象となっている信号があまり変化のない準定常的なも
のである場合には、DCTを行なうブロック長を時間分
解能が広いロングモードとする。
【0013】また、DCTの対象となっている信号が変
化の激しい非定常的なものである場合には、DCTを行
なうブロック長を時間分解能が細かいショートモードと
する。このように、DCT時おいては、信号の時間特
性、周波数分布に応じて、ロングモードとするか、ショ
ートモードとするかが決められる。
【0014】実際のブロック長は、高域のロングモード
では256サンプル、中域と低域のロングモードでは1
28サンプル、ショートモードはいずれの帯域でも32
サンプルと定められている。
【0015】このため、2つの符号化オーディオ信号
(符号化データ)を加算しようとしても、DCT時のブ
ロック長が異なっていたのでは、符号化データの状態の
ままでの加算を行なうことはできない。DCT時のブロ
ック長が異なっている符号化データ同士を加算すること
は、単位の異なる値同士をその単位をそろえずに加算す
るようなものであり、意図した通りの加算を行なうこと
ができない。
【0016】したがって、ATRAC方式で符号化され
たオーディオ信号同士を合成するなどして編集する場合
には、同時に処理する必要のある符号化オーディオ信号
(ソース)の数に応じてIDCTの演算回数が増え、ハ
ードウエアやソフトウエアの規模が大きくなってしま
う。このため、複数の異なる符号化デジタル信号を同時
に処理する場合に、処理を迅速かつ適正に行なうことが
可能な安価なハードウエアやソフトウエアの提供が望ま
れている。
【0017】以上のことにかんがみ、複数の符号化デジ
タル信号を迅速かつ適正に信号の合成などの信号処理を
行なうことが可能な信号処理装置および信号処理方法を
提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1に記載の発明の信号処理装置は、入力デジ
タル信号を複数の帯域に分割し、分割されたそれぞれの
入力デジタル信号に対して直交変換を施す際に各帯域毎
に異なる直交変換ブロック長が設定可能な符号化を適応
した符号化信号が2チャンネル入力され、上記2チャン
ネルに対応する2つの符号化信号の少なくとも一部分を
加算する信号処理装置であって、入力される上記2つの
符号化信号のそれぞれに含まれるスペクトルデータを抽
出するスペクトルデータ抽出手段と、入力される上記2
つの符号化信号のそれぞれに含まれる情報であって、上
記スペクトルデータに対応する正規化データを抽出する
正規化データ抽出手段と、上記スペクトルデータ抽出手
段により抽出された上記2つの符号化信号のそれぞれの
スペクトルデータを加算する加算手段と、上記正規化デ
ータ抽出手段により抽出された上記2つの符号化信号の
それぞれに対応する上記正規化データに基づいて、上記
2つの符号化信号のそれぞれのスペクトルデータのうち
重要度の高いスペクトルデータを選択する選択手段と、
入力される上記2つの符号化信号のそれぞれに含まれる
上記スペクトルデータに対応する直交変換ブロック長が
同じか否かを判別する判別手段と、上記判別手段によ
り、上記2つの符号化信号からの上記直交変換ブロック
長が同じであると判別された場合には、上記加算手段か
らの加算信号を出力し、同じでないと判別したときに
は、上記選択手段により選択された重要度の高い上記ス
ペクトルデータを出力する出力信号選択手段とを備える
ことを特徴とする。
【0019】この請求項1に記載の発明の信号処理装置
によれば、スペクトルデータ抽出手段により2つの符号
化信号からスペクトルデータが抽出され、正規化データ
抽出手段により、スペクトルデータに対応する正規化デ
ータが抽出される。抽出された2つのスペクトルデータ
は、加算手段により加算処理するようにされる。また、
2つのスペクトルデータに対応する抽出された2つの正
規化データに基づいて、重要度の高いスペクトルデータ
が選択される。
【0020】そして、判別手段により、スペクトルデー
タ抽出手段により抽出された2つのスペクトルデータの
それぞれが同じ直交変換ブロック長か否かが判断され
る。判別手段により、2つのスペクトルデータの直交変
換ブロック長が同じであると判別された場合には、出力
信号選択手段からは、加算手段からの加算信号が出力さ
れ、直交変換ブロック長が同じでないと判別された場合
には、重要度の高いものとして選択されたスペクトルデ
ータが出力される。この出力信号選択手段からの出力信
号が復号のための逆直交変換の対象とされる。
【0021】このように、同時に処理される2つの符号
化信号について、直交変換ブロック長が同じであれば加
算して出力し、直交変換ブロック長が同じでなければ、
重要度の高いスペクトルデータのみが出力され、重要度
の低いスペクトルデータが無視される。
【0022】したがって、2つの符号化信号について同
時に再生する場合であっても、その再生が不自然となる
ことがなく、しかも2つの符号化信号のそれぞれについ
て逆直交変換を行なわなくても済むので、2つの符号化
信号を同時に再生することが可能な信号処理装置を安価
に構成することができるようにされる。
【0023】また、請求項2に記載の発明の信号処理装
置は、請求項1に記載の信号処理装置であって、上記判
別手段は、入力される上記2つの符号化信号のそれぞれ
に含まれる情報であって、上記スペクトルデータに対応
するブロックサイズモード情報に基づいて、入力される
上記2つの符号化信号のそれぞれの上記スペクトルデー
タの直交変換ブロック長が同じか否かを判別することを
特徴とする。
【0024】この請求項2に記載の発明の信号処理装置
によれば、判別手段は、符号化信号に含まれるブロック
サイズモード情報であって、処理の対象となっている2
つの符号化信号のそれぞれのスペクトルデータに対応す
るブロックサイズモード情報に基づいて、直交変換ブロ
ック長が同じか否かを判別する。
【0025】これにより、処理の対象となっている2つ
の符号化信号のそれぞれのスペクトルデータについて、
直交変換ブロック長が同じか否かを簡単かつ確実に判別
することができるようにされる。
【0026】また、請求項3に記載の発明の信号処理装
置は、入力デジタル信号を複数の帯域に分割し、分割さ
れたそれぞれの入力デジタル信号に対して直交変換を施
す際に各帯域毎に異なる直交変換ブロック長が設定可能
な符号化を適応した符号化信号が複数チャンネル入力さ
れ、上記複数チャンネルに対応する複数の符号化信号の
少なくとも一部分を加算する信号処理装置であって、入
力される上記複数の符号化信号のそれぞれに含まれるス
ペクトルデータを抽出するスペクトルデータ抽出手段
と、入力される上記複数の符号化信号のそれぞれに含ま
れる情報であって、上記スペクトルデータに対応する正
規化データを抽出する正規化データ抽出手段と、入力さ
れる上記複数の符号化信号のそれぞれに含まれる情報で
あって、上記スペクトルデータに対応する直交変換ブロ
ック長情報を抽出するブロック長情報抽出手段と、上記
ブロック長情報抽出手段により抽出された上記直交変換
ブロック長情報に基づいて、上記スペクトルデータ抽出
手段により抽出された上記スペクトルデータについて、
同じ直交変換ブロック長のものを分離するようにする分
離手段と、上記直交変換ブロック長毎に設けら、上記分
離手段により分離するようにされた同じ直交変換ブロッ
ク長のスペクトルデータ同士を加算する加算手段と、上
記正規化データ抽出手段により抽出される上記正規化デ
ータに基づいて、上記直交変換ブロック長毎に設けられ
る上記加算手段のいずれからのスペクトルデータを出力
するかを切り換える切り換え手段とを備えることを特徴
とする。
【0027】この請求項3に記載の発明の信号処理装置
によれば、スペクトルデータ抽出手段、正規化データ抽
出手段、ブロック長情報抽出手段によって、複数の符号
化信号のそれぞれから、スペクトルデータ、正規化デー
タ、直交変換ブロック長情報が抽出される。
【0028】分離手段により複数の符号化信号から抽出
されたスペクトルデータが、同じ直交変換ブロック長の
データに分離され、それぞれの直交変換ブロック長ごと
に設けられた対応する加算手段により加算される。各符
号化信号からの正規化データに基づいて、どの直交変換
ブロック長の加算手段から出力するようにするかを切り
換えられる。
【0029】このように、同時に処理される複数の符号
化信号について、直交変換ブロック長が同じスペクトル
データを加算する。どの加算手段からの加算信号を出力
するかは、各符号化信号の正規化データに基づいて判別
される。これにより、複数の符号化信号について同時に
再生する場合であっても、その再生が不自然となること
がなく、しかも複数の符号化信号のそれぞれについて逆
直交変換を行なわなくても済むので、複数の符号化信号
を同時に再生することが可能な信号処理装置を安価に構
成することができるようにされる。
【0030】また、請求項4に記載の発明の信号処理装
置は、請求項3に記載の信号処理装置であって、上記ブ
ロック長情報抽出手段により抽出される上記直交変換ブ
ロック長情報は、入力される上記複数の符号化信号に含
まれるブロックサイズモード情報であることを特徴とす
る。
【0031】この請求項4に記載の発明の信号処理装置
によれば、切り換え手段は、正規化データに基づいて、
どの加算手段からの加算信号が重要度が高いかを判別
し、重要度の高い加算信号を出力するように切り換えら
れる。これにより、処理の対象となっている複数の符号
化信号のそれぞれのスペクトルデータについて、直交変
換ブロック長が同じスペクトルデータ同士が加算され
る。
【0032】そして、各スペクトルデータについての正
規化データに基づいて、どの加算手段からの加算信号が
重要度が高いかが判別され切り換え手段によりどの加算
手段からの信号を出力信号とするようにされる。複数の
符号化信号を同時に再生することが可能な信号処理装置
を安価に構成することができるようにされる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、図を参照しながら、この発
明による信号処理装置、信号処理方法の一実施の形態に
ついて説明する。以下に説明する実施の形態において
は、高能率符号化方式としてATRAC方式を用いて楽
曲などのオーディオデータ(楽曲データ)を符号化およ
び復号化する場合を例にして説明する。
【0034】[第1の実施の形態] [オーディオ信号処理装置の概要]図1は、この発明に
よる信号処理装置および信号処理方法が適用されたオー
ディオ信号処理装置を説明するためのブロック図であ
る。この実施の形態のオーディオ信号処理装置は、単体
のオーディオ信号処理装置としてハードウエアにより構
成することもできるし、また、パーソナルコンピュータ
などにおいてソフトウエアにより各処理部(各機能)を
実現することによっても構成することができるものであ
る。
【0035】図1に示すように、この実施の形態のオー
ディオ信号処理装置(以下、単に信号処理装置とい
う。)は、アナログオーディオ信号の入力端子1、A/
D変換部2、デジタルオーディオ信号の入力端子3、符
号化部4、合成処理部5、復号化部6、D/A変換部
7、アナログオーディオ信号の出力端子8、書き込み/
読み出し部9、符号化データ蓄積部10を備えたもので
ある。
【0036】また、この実施の形態の信号処理装置は、
この信号処理装置の各部を制御する制御部20を備えて
いる。制御部20は、図1に示すように、CPU(Ce
ntral Processing Unit)21、
ROM(Read OnlyMemory)22、RA
M(Random Access Memory)23
が、CPUバス24を通じて接続することにより形成さ
れたマイクロコンピュータである。
【0037】図1に示すように、制御部20には、例え
ば、アルファベットキー、テンキー、各種ファンクショ
ンキーなどが設けられたキー操作部31が接続され、こ
のキー操作部31を通じて、使用者からの各種の指示入
力を受け付けることができるようにしている。
【0038】また、制御部20には、例えば、LCD
(Liquid Crystal Display)、
CRT(Cathode−ray Tube)などによ
り構成される表示部32が接続するようにされており、
各種の表示を行なうことができるようにしている。
【0039】そして、アナログオーディオ信号の入力端
子1を通じて入力されたアナログオーディオ信号は、A
/D変換部2に供給される。A/D変換部2は、これに
供給されたアナログオーディオ信号をデジタルオーディ
オ信号(オーディオPCM(Pulse Code M
odulation)信号)に変換し、これを符号化部
4に供給する。また、デジタル信号の入力端子3を通じ
て入力されたデジタルオーディオ信号(オーディオPC
M信号)は、そのまま符号化部4に供給される。
【0040】符号化部4は、これに供給されたデジタル
オーディオ信号をATRAC方式で高能率符号化してデ
ータ圧縮する。符号化部4において高能率符号化されて
形成された符号化データは、制御部20、読み出し/書
き込み部9を通じて、例えば、ハードディスクや光磁気
ディスクなどにより構成される大容量記憶媒体である符
号化データ蓄積部10に書き込まれる。これにより、目
的とするオーディオデータの符号化データが、符号化デ
ータ蓄積部10に蓄積され、これを管理することができ
るようにされる。
【0041】また、この実施の形態の信号処理装置は、
キー操作部31を通じて入力された使用者からの再生指
示入力に応じて、制御部20は、読み出し/書き込み部
9を通じて、指示された楽曲の符号化データを読み出
し、これを復号化部6に供給する。復号化部6は、これ
に供給された符号化データを復号化し、復号化したオー
ディオデータをD/A変換部7に供給する。
【0042】D/A変換部7は、これに供給されたオー
ディオデータをアナログオーディオ信号に変換し、これ
をアナログオーディオ信号の出力端子8を通じて出力す
る。この出力端子8を通じて出力されたアナログオーデ
ィオ信号は、例えば、スピーカに供給され、そのアナロ
グオーディオ信号に応じた音声が放音するようにされ
る。
【0043】また、この実施の形態の信号処理装置は、
異なる2つの符号化データを合成した後に復号化して出
力することができるようにしている。すなわち、キー操
作部31を通じて入力された使用者からの合成指示入力
に応じて、制御部20は、読み出し/書き込み部9を通
じて、指示された2つの楽曲の符号化データを読み出
し、これを合成処理部5に供給する。
【0044】合成処理部5は、制御部20の制御に応じ
て、2つの符号化データを合成し、合成後の符号化デー
タを復号化部6に供給する。復号化部6は、前述もした
ように、これに供給された符号化データを復号化する。
復号化されたオーディオデータは、D/A変換部7にお
いてアナログオーディオ信号に変換され、アナログオー
ディオ信号の出力端子8を通じて出力される。
【0045】なお、図1に示すように、合成処理部5に
おいて、合成された符号化データを制御部20、読み出
し/書き込み部9を通じて、符号化データ蓄積部10に
蓄積することもできるようにしている。
【0046】このように、この実施の形態の信号処理装
置は、オーディオ信号を取り込み、これを符号化して符
号化データ蓄積部10に蓄積することにより、大量のオ
ーディオデータを管理することができるとともに、符号
化データ蓄積部10に蓄積されている符号化データを復
号して再生したり、2つの符号化データを合成した後に
復号し、これを再生するなどのことができるものであ
る。
【0047】このように、符号化データの状態で合成処
理を行なった後に復号を行なうので、復号化部を2重に
設けるなどのこともなく、簡単な構成で符号化データの
合成、復号を行なうことができるようにしている。そし
て、この実施の形態の信号処理装置の合成処理部5にお
いては、2つの符号化データの直交変換ブロック長をも
考慮することによって、再生音が不自然になることがな
いようにして符号化データの合成を行なうようにしてい
る。
【0048】この直交変換ブロック長は、デジタルオー
ディオ信号の符号化時において、オーディオ信号を効率
的に符号化するために、符号化の対象になっているオー
ディオ信号の時間特性、周波数分布などに応じて切り換
えられるため、合成処理の対象となっている2つの符号
化データの直交変換ブロック長が常に一致しているとは
限らない。
【0049】このため、合成処理時において、合成する
2つの符号化データの直交変換ブロック長を考慮して合
成処理を行なうようにしているのである。以下において
は、この実施の形態の信号処理装置において行なわれる
ATRAC方式の符号化処理、復号化処理、符号化デー
タの合成処理について説明する。
【0050】[ATRAC方式の符号化処理について]
図2は、デジタルオーディオ信号についてATRAC方
式の高能率符号化を行なう符号化部(高能率符号化部)
の一例を説明するためのブロック図であり、図1に示し
た信号処理装置の符号化部4の一例を示すものである。
【0051】図2に示す符号化部では、入力デジタルオ
ーディオ信号を複数の周波数帯域に分割すると共に、各
周波数帯域毎に直交変換を行って、得られた周波数軸の
スペクトルデータを、低域では、後述する人間の聴覚特
性を考慮したいわゆる臨界帯域幅(クリティカルバン
ド)毎に、中高域ではブロックフローテイグ効率を考慮
して臨界帯域幅を細分化した帯域毎に、適応的にビット
割当して符号化している。
【0052】通常、このビット割り当てを行なうブロッ
クが量子化雑音発生ブロックとなる。さらに、この実施
の形態の信号処理装置の符号化部4においては、直交変
換の前の入力信号に応じて、ビット割り当てを行なうブ
ロックサイズ(直交変換ブロック長)を適応的に変化さ
せている。
【0053】即ち、図2において、入力端子400に
は、例えばサンプリング周波数が44.1kHzの時、
0〜22kHzのデジタルオーディオ信号(オーディオ
PCM信号)が供給される。この入力信号は、例えばい
わゆるQMF(Quadrature Mirror
Filter)等の帯域分割フィルタ401により0〜
11kHz帯域と11kHz〜22kHz帯域との信号
に分割され、0〜11kHz帯域の信号は同じくQMF
等の帯域分割フィルタ402により0〜5.5kHz帯
域と5.5kHz〜11kHz帯域との信号に分割され
る。
【0054】帯域分割フィルタ401からの11kHz
〜22kHz帯域の信号は、直交変換回路の一例である
MDCT(Modified Discrete Co
sine Transform)回路403に供給され
ると共に、ブロック決定回路409、410、411に
供給される。
【0055】また、帯域分割フィルタ402からの5.
5kHz〜11kHz帯域の信号はMDCT回路404
に供給されると共に、ブロック決定回路409、41
0、411に供給される。また、帯域分割フィルタ40
2からの0〜5.5kHz帯域信号はMDCT回路40
5に供給され、ブロック決定回路409、410、41
1に供給される。
【0056】ブロック決定回路409は、これに供給さ
れる信号に基づいてブロックサイズを決定し、決定した
ブロックサイズを示す情報をMDCT回路403、適応
ビット割り当て符号化回路406および出力端子413
に供給する。同様に、ブロック決定回路410は、これ
に供給される信号に基づいてブロックサイズを決定し、
決定したブロックサイズを示す情報をMDCT回路40
4、適応ビット割り当て符号化回路407および出力端
子415に供給する。また、ブロック決定回路411
は、これに供給される信号に基づいてブロックサイズを
決定し、決定したブロックサイズを示す情報をMDCT
回路405、適応ビット割り当て符号化回路407およ
び出力端子417に供給する。
【0057】各ブロック決定回路409、410、41
1は、これに供給される信号の時間特性、周波数分布に
応じて適応的にブロックサイズ(直交変換ブロック長)
を設定する。また、MDCT回路403、404、40
5のそれぞれは、これに対応するブロック決定回路40
9、410、411から供給されるブロックサイズの下
で、QMF401、または、QMF402から供給され
る信号に対してMDCT処理を施す。
【0058】図3は、MDCT回路403、404、4
05に供給される各帯域毎のブロックについての標準的
な入力信号に対する具体例を説明するための図である。
この図3に示す例においては、3つのフィルタ出力信
号、すなわち、QMF401からの11kHz〜22k
Hzの信号、QMF402からの5.5kHz〜11k
Hzの信号、0kHz〜5.5kHzの信号は、各帯域
毎に独立におのおの複数のブロックサイズを持ち、信号
の時間特性、周波数分布等により時間分解能を切り換え
られるようにしている。
【0059】すなわち、直交変換の対象となる信号が時
間的に変化が激しくない準定常的な信号である場合に
は、直交変換ブロックサイズを11.6mS、即ち、図
3における(A)Long Modeと大きくする。ま
た、信号が時間的に変化の激しい非定常的な信号である
場合には、直交変換ブロックサイズを更に例えば4分割
する。
【0060】したがって、信号が非定常的である場合に
は、図3における(B)ShortModeのように、
すべてを4分割、2.9mSの時間分解能とすること
で、実際の複雑な入力信号に適応するようになってい
る。この直交変換ブロックサイズの分割は処理装置の規
模が許せば、さらに複雑な分割を行なうと、より効果的
である。
【0061】そして、図2において、各MDCT回路4
03、404、405にてMDCT処理されて得られた
周波数軸上のスペクトルデータ又はMDCT係数データ
は、低域はいわゆる臨界帯域(クリティカルバンド)毎
にまとめられて、中高域はブロックフローティングの有
効性を考慮して、臨界帯域幅を細分化して適応ビット割
当符号化回路406、407、408、及びビット割り
当て算出回路418に供給される。
【0062】ここで、臨界帯域とは、人間の聴覚特性を
考慮して分割された周波数帯域であり、ある純音の周波
数近傍の同じ強さの狭帯域バンドノイズによって当該純
音がマスクされるときのそのノイズの持つ帯域のことで
ある。この臨界帯域は、高域ほど帯域幅が広くなってお
り、上記0〜22kHzの全周波数帯域は例えば25の
クリティカルバンドに分割されている。
【0063】図2において、ビット割当算出回路418
は、前述のブロックサイズを示す情報、および、スペク
トルデータ又はMDCT係数データに基づき、いわゆる
マスキング効果等を考慮して、前述の臨界帯域及びブロ
ックフローティングを考慮した各分割帯域毎の、マスキ
ング量、及び、各分割帯域毎のエネルギあるいはピーク
値等を算出し、その結果に基づき、各帯域毎に割当ビッ
ト数を求め、図2における適応ビット割当符号化回路4
06、407、408へ供給する。
【0064】適応ビット割当符号化回路406、40
7、408では、前述のブロックサイズを示す情報、及
び、臨界帯域及びブロックフローティングを考慮した各
分割帯域毎に割り当てられたビット数に応じて、各スペ
クトルデータ又はMDCT係数データを再量子化(正規
化して量子化)するようにしている。
【0065】このようにして符号化されたデータは、図
2において、出力端子412、414、416を介して
出力され、例えば、記録媒体に対して記録を行なう処理
系、この実施の形態においては、制御部20を通じて、
読み出し/書き込み部9に供給される。なお、以下の説
明においては、ビット割当の単位となる、各分割帯域を
単位ブロック(ブロックフローティングユニット)と言
う。
【0066】ビット割り当て算出回路418では、スペ
クトルデータ又はMDCT係数を基に、トーン成分等の
状態を分析すると共に、いわゆるマスキング効果や、人
間の聴覚に関する最小可聴カーブ、等ラウドネスカーブ
などの既存の効果を考慮し、単位ブロック毎のビット割
り当て量を算出して、情報配分を決定している。この
際、前述したブロックサイズを示す情報についても考慮
するようにしている。
【0067】また、ビット割り当て算出回路418で
は、単位ブロックのブロックフローティングの状態を示
す正規化データであるスケールファクタ値についても決
定する。具体的には、例えば予めスケールファクタ値の
候補として幾つかの正の値を用意し、その中から単位ブ
ロック内のスペクトルデータ又はMDCT係数の絶対値
の最大値以上の値をとる中で、最小のものを当該単位ブ
ロックのスケールファクタ値として採用する。
【0068】スケールファクタ値については、実際の値
と対応した形で、数ビットを用いて番号付けを行ない、
その番号をROM等により記憶させておけばよい。番号
に対応したスケールファクタ値については、番号順に例
えば2dBの間隔で値を持つように規定しておく。ここ
で、ある単位ブロックにおいて前述した方法で決定され
たスケールファクタ値は、決定された値に対応する番号
を当該単位ブロックの正規化データ(スケールファクタ
値)を示すサブ情報として使用する。
【0069】このように、この実施の形態の信号処理装
置に入力されたオーディオ信号は、512サンプルのオ
ーディオデータにされ、さらに、512個のスペクトル
データに変換される。この512個のスペクトルデータ
は、周波数の順に区切ることにより、52個の単位ブロ
ック(ブロックフローティングユニット)に分けられ、
再量子化が行われてデータ量が削減するようにされる。
【0070】[デジタルオーディオ信号の高能率符号化
フォーマット]次に、実際に符号化が行なわれた後のデ
ジタルオーディオ信号(符号化データ)のフォーマット
である符号化フォーマットについて図4を参照しながら
説明する。つまり、符号化データは、図4に示すフォー
マットで符号化データ蓄積部10に記録されることにな
る。
【0071】図4において左側および右側に示した数値
はバイト数を表しており、この実施の形態においては、
212バイトで1フレーム(1サウンドフレーム)とし
ている。図4において、一番先頭に位置する0バイト目
の位置には、図2におけるブロック決定回路409、4
10、411において決定された各帯域のブロックサイ
ズ情報を記録する。
【0072】次の1バイト目の位置には、記録する単位
ブロックの個数の情報を記録する。これは例えば高域側
になる程、ビット割当が0となり記録が不必要な場合が
多いため、これに対応するように単位ブロックの記録個
数を設定することにより、聴感上の影響が大きい中低域
に多くのビットを配分するようにしている。
【0073】また、この1バイト目の位置にはビット割
当情報の二重書きを行なっている単位ブロックの個数、
および、スケールファクタ情報の二重書きを行なってい
る単位ブロックの個数を記録する。ここで二重書きは、
エラー訂正用に、あるバイト位置に記録されたデータと
同一のデータを他の場所に記録するものである。この二
重書き情報を多くすればするほど、エラーに対する強度
が上がるが、この情報を少なくすれば、実際のデジタル
オーディオ信号であるスペクトルデータに使用できるビ
ットが多くなる。
【0074】この実施の形態においては、前述したビッ
ト割当情報、および、スケールファクタ情報のそれぞれ
について独立に、二重書きを行なっている単位ブロック
の個数を設定し、エラーに対する強度と、スペクトルデ
ータへの使用可能ビット数の調整を行なうようにしてい
る。尚、それぞれの情報について、規定されたビット内
でのコードと単位ブロックの個数の対応は、あらかじめ
フォーマットとして定めている。
【0075】図4の1バイト目の位置の8ビットに記録
される情報の内容の一例を図5に示す。図5に示すよう
に、この1バイトの位置の8ビットのうち3ビットを実
際に記録される単位ブロックの個数の情報とし、残り5
ビット中の2ビットをビット割当情報の二重書きを行な
っている単位ブロックの個数の情報とし、残り3ビット
をスケールファクタ情報の二重書きを行なっている単位
ブロックの個数を示す情報としてそのそれぞれが記録さ
れる。
【0076】図4の2バイト目からの位置には単位ブロ
ックのビット割当情報が記録される。ビット割当情報の
記録については一つの単位ブロックに対して例えば4ビ
ット使用することをフォーマットとして定めておく。こ
れにより0番目の単位ブロックより順番に、前述した図
4の実際に記録される単位ブロックの個数分のビット割
当情報が記録されることになる。
【0077】このようにして記録されたビット割当情報
のデータの後に、単位ブロックのスケールファクタ情報
を記録している。スケールファクタ情報の記録について
は1つの単位ブロックに対して例えば6ビット使用する
ことをフォーマットとして定めておく。これにより、ビ
ット割当情報の記録と全く同様に、0番目の単位ブロッ
クより順番に、実際に記録される単位ブロックの個数分
だけスケールファクタ情報が記録されることになる。
【0078】そして、スケールファクタ情報の後に、単
位ブロックのスペクトルデータが記録される。スペクト
ルデータについても、0番目の単位ブロックより順番
に、実際に記録される単位ブロックの個数分だけ記録す
るようにする。各単位ブロック毎に何本のスペクトルデ
ータが存在するかは、予めフォーマットで定められてい
るので、前述したビット割当情報によりデータの対応を
とることが可能となる。なお、ビット割当が0の単位ブ
ロックについては、記録を行なわないようにしている。
【0079】このスペクトル情報の後に前述したスケー
ルファクタ情報の二重書き、および、ビット割当情報の
二重書きを行なう。この記録方法については、個数の対
応を図5で示した二重書きの情報に対応させるだけで、
その他については上述のスケールファクタ情報、およ
び、ビット割当情報の記録と同様である。
【0080】一番後ろの2バイト分については、図4に
示したように0バイト目と1バイト目の情報をそれぞれ
二重書きしている。この2バイト分の二重書きはフォー
マットとして定めておき、スケールファクタ情報の二重
書きや、ビット割当情報の二重書きのように二重書き記
録量の可変の設定は出来ない。
【0081】すなわち、図2におけるビット割当算出回
路418では、メイン情報として直交変換出力スペクト
ルをサブ情報により処理したデ−タと、サブ情報として
ブロックフロ−ティングの状態を示すスケ−ルファクタ
情報および語長を示すワ−ドレングスが得られ、これを
基に、図2における、適応ビット割当符号化回路40
6、407、408において、実際に再量子化を行な
い、符号化フォーマットに則した形で符号化する。
【0082】この実施の形態において、高能率符号化さ
れたデジタルデータは、図4を用いて説明した符号化フ
ォーマットで符号化データ蓄積部10に記憶保持され、
使用者からの要求に応じて、読み出して利用することが
できるようにされる。
【0083】このように、図2における入力端子400
にはオーディオのPCMサンプルが供給されるが、入力
後に行われる403、404、405でのMDCT処理
では、いわゆる直交変換処理を行なうためのサンプル数
が規定され、それが1つの単位となり、繰り返し行われ
ることになる。
【0084】ここでは入力端子400から入力された1
024サンプルのPCMサンプルが、512本のMDC
T係数、またはスペクトラムデータとして、403、4
04、405より出力されるものとする。具体的には入
力端子400より入力された1024個のPCMサンプ
ルがQMF401により512個の高域サンプルと51
2個の低域サンプルとなり、更に低域サンプルについて
はQMF402により、256サンプルの低域サンプル
と256個の中域サンプルになる。
【0085】この後、QMF402からの256個の低
域サンプルは、MDCT回路105により、128個の
低域スペクトラムデータとなり、QMF402からの2
56個の中域サンプルは、MDCT回路404により、
128個の中域スペクトラムデータとなり、QMF40
1からの512個の高域サンプルは、MDCT回路40
3により、256個の高域スペクトラムデータとなり、
合計512個のスペクトラムデータが1024個のPC
Mサンプルより作成されることになる。
【0086】この1024個が上記説明してきた高能率
符号化の一回の処理を行なう時間単位となり、これを1
フレームとする。高能率符号化された1フレームは、先
に図4で示した212バイト分である。尚、図2におけ
る入力端子400より入力されるPCMサンプルについ
ては、1フレーム1024サンプルだが、前後512サ
ンプルはそれぞれ前後の隣接フレームでも使用されるこ
とになる。これはMDCT処理でのオーバーラップを鑑
みた処理である。
【0087】[ATRAC方式で符号化された符号化デ
ータの復号化処理について]次に、前述のようにして高
能率符号化されたデジタルオーディオデータの復号化処
理について説明する。図6は、図1に示した復号化部6
を説明するためのブロック図である。この図6に示す復
号化部6は、図2を用いて前述した符号化部で高能率符
号化されたデジタルオーディオデータを復号化するもの
である。
【0088】各帯域の量子化されたMDCT係数、すな
わち、図2における出力端子412、414、416の
出力信号と等価のデータ(スペクトルデータ)は、図6
に示すように、復号回路入力端子607を通じて適応ビ
ット割当復号化回路606に供給される。また、使用さ
れたブロックサイズ情報、すなわち、図6における出力
端子413、415、417の出力信号と等価のデータ
は、図6に示すように、入力端子608を通じて、逆直
交変換(IMDCT)回路603、604、605に供
給される。
【0089】適応ビット割当復号化回路606に供給さ
れたスペクトラムデータは、ここで、適応ビット割当情
報が用いられてビット割当が解除され、高帯域、中帯
域、低帯域の各スペクトラムデータが対応する逆直交変
換回路603、604、605に供給される。逆直交変
換回路603、604、605では、周波数軸上の信号
であるスペクトラムデータを逆直交変換処理することに
よって、時間軸上の信号に変換する。
【0090】各帯域の時間軸上信号は、図6に示すよう
に、帯域合成フィルタ(IQMF)回路602、601
に供給される。帯域合成フィルタ回路602、601
は、これに供給された時間軸上信号を合成して、全帯域
信号のデジタルオーディオデータに復号化する。
【0091】このように、高能率符号化されたデジタル
オーディオデータは、ビット割当て復号化、逆直交変
換、帯域合成の各段階をへて、復号化され高能率符号化
前のデジタルオーディオデータに復号するようにされ
る。そして、復号化されたオーディオデータが再生処理
され聴取することが可能となる。
【0092】なお、MDを記録媒体として用いるMDの
記録再生装置においても、オーディオデータの高能率符
号化処理は、図2に示した符号化部4においての処理と
同様に行なわれ、また、高能率符号化されたオーディオ
データの復号化処理は、図6に示した復号化部6におい
ての処理と同様に行われるようにされている。
【0093】[ATRAC方式で符号化された符号化デ
ータの合成処理について]次に、符号化データ蓄積部1
0に蓄積されている符号化データの合成処理について説
明する。図7は、図1に示した合成処理部5を説明する
ためのブロック図である。この図5に示す合成処理部5
は、この実施の形態の信号処理装置の符号化データ蓄積
部10に蓄積されている符号化データを合成する処理を
行なうものである。
【0094】図7に示すように、この実施の形態の合成
処理部5は、入力端子511、521、ブロックサイズ
モード抽出回路512、522、正規化データ抽出回路
513、523、スペクトルデータ抽出回路514、5
24、比較回路531、532、加算回路533、スイ
ッチ回路SW1、SW2を備えたものである。
【0095】合成する符号化データとして使用者により
キー操作部31を通じて選択された2つの楽曲の符号化
データは、制御部20の制御により読み出し/書き込み
部9を通じて符号化データ蓄積部10から読み出され、
一方は合成処理部5の入力端子511、他方は合成処理
部5の入力端子521に供給される。
【0096】入力端子511を通じて合成処理部5に供
給された符号化データは、ブロックサイズモード抽出回
路512、正規化データ抽出回路513、スペクトルデ
ータ抽出回路514に供給され、入力端子521を通じ
て合成処理部5に供給された符号化データは、ブロック
サイズモード抽出回路522、正規化データ抽出回路5
23、スペクトルデータ抽出回路524に供給される。
【0097】これらの各抽出回路部に供給される符号化
データは、図4を用いて説明したフォーマットのもので
ある。そして、ブロックサイズモード抽出回路512、
522においては、これに供給された図4に示したフォ
ーマットの符号化データから、0バイト目の各単位ブロ
ックごとのブロックサイズモード情報を抽出し、これを
比較回路531に供給する。
【0098】また、正規化データ抽出回路513、52
3は、図4に示したフォーマットの符号化データから単
位ブロック毎の正規化データ(スケールファクタ値)を
抽出し、これを比較回路532に供給する。また、スペ
クトルデータ抽出回路514、524は、図4に示した
フォーマットの符号化データから単位ブロック毎のスペ
クトルデータを抽出する。
【0099】スペクトルデータ抽出回路514において
抽出されたスペクトルデータは、スイッチ回路SW1の
一方の入力端と加算回路533に供給され、スペクトル
データ抽出回路524において抽出されたスペクトルデ
ータは、スイッチ回路SW1の他方の入力端と加算回路
533に供給される。
【0100】比較回路531においては、ブロックサイ
ズモード抽出回路512、522からの処理の対象とな
っている2つのスペクトルデータのブロックサイズは同
じか否かを比較する。そして、比較回路531は、両者
のブロックサイズが同じであるときには、スイッチ回路
SW2を加算回路533からの加算信号を出力するよう
に切り換え、両者のブロックサイズが異なっているとき
には、スイッチ回路SW2をスイッチ回路SW1からの
信号を出力するように切り換える切り換え制御信号を形
成し、これをスイッチ回路SW2に供給する。
【0101】比較回路532においては、正規化データ
抽出回路513、523からの正規化データに基づい
て、スペクトルデータ抽出回路514により抽出された
スペクトルデータと、スペクトルデータ抽出回路524
により抽出されたスペクトルデータとのうちいずれのス
ペクトルデータの方が重要度が高いかを比較する。
【0102】すなわち、比較回路532は、2つの正規
化データを比較し、スペクトルデータ抽出回路514か
らのスペクトルデータの正規化データの方が、スペクト
ルデータ抽出回路524からのスペクトルデータの正規
化データより大きい場合には、スペクトルデータ抽出回
路514からのスペクトルデータを出力し、逆の場合に
は、スペクトルデータ抽出回路524からのスペクトル
データを出力するようにスイッチ回路SW1を切り換え
る切り換え信号を形成し、これをスイッチ回路SW1に
供給する。
【0103】これにより、比較回路531においての比
較結果が、ブロックサイズモード抽出回路512、52
2からの処理の対象となっている2つのスペクトルデー
タのブロックサイズが同じであるときには、スイッチ回
路SW2は、加算回路533からの加算信号を出力する
ように切り換えられ、加算回路533からの加算信号が
図1および図6に示した復号化部6に供給される。
【0104】また、比較回路531においての比較結果
が、ブロックサイズモード抽出回路512、522から
の処理の対象となっている2つのスペクトルデータのブ
ロックサイズが異なっているときには、比較回路532
においての比較結果に基づいて、正規化データの大きい
方のスペクトルデータのみがスイッチ回路SW1、SW
2を通じて出力され、これが図1および図6に示した復
号化部6に供給される。
【0105】このように、この実施の形態の信号処理装
置の合成処理部5においては、ブロックサイズ(直交変
換ブロック長)が同じ単位ブロックの符号化データ同士
は加算して出力される。また、ブロックサイズが異なる
単位ブロックの符号化データ同士の場合には、正規化デ
ータ(スケールファクタ値)の大きいより重要度の高い
スペクトルデータのみが出力される。
【0106】そして、この図7に示した合成処理部5に
おいて合成された合成信号は、復号化部6に供給され、
復号されて使用者に提供するようにされる。これによ
り、ブロックサイズが異なっているスペクトルデータ同
士を加算してしまい、その再生音声が不自然なものとな
ることを防止することができるとともに、2つの符号化
データを合成するにもかかわらず、2つの復号化部を設
けたり、あるいは、2回の復号化処理を繰り返すなどの
こともなく、迅速にしかも適格にデジタルオーディオ信
号を処理する信号処理装置を構成することができる。
【0107】[合成処理時の信号処理装置の動作につい
て]図8は、主に図7に示した合成処理部5においての
処理を説明するためのフローチャートであり、図1に示
した復号化部6および制御部20の動作をも一部含むも
のである。合成処理部5は、制御部20を通じて合成す
る符号化データの供給を受け、かつ、合成処理の開始が
指示されると、図6を用いて前述したように、ブロック
サイズモード抽出回路512、522、正規化データ抽
出回路513、523、スペクトルデータ抽出回路81
4、824のそれぞれは目的とするデータを抽出し、抽
出したデータを後段の回路に供給する。
【0108】そして、合成処理回路5の比較回路531
において、これに供給されたブロックサイズ(直交変換
ブロック長)を示すデータを比較し(ステップS10
1)、合成する符号化データの単位ブロックのブロック
サイズは同じか否かを判断する(ステップS102)。
【0109】ステップS102の判断処理において、合
成する符号化データの単位ブロックのブロックサイズが
同じでないと判断した場合には、比較回路531は、ス
イッチ回路SW2に切り換え制御信号を供給し、スイッ
チ回路SW2をスイッチ回路SW1からの信号を出力す
るようにスイッチ回路2を切り換える(ステップS10
3)。
【0110】そして、比較回路532において、合成す
る符号化データの正規化データ(スケールファクタ情報
(SF値))を比較し(ステップS104)、この結果
に基づいて、比較回路532は、スイッチ回路SW1に
切り換え信号を供給し、大きいSF値を有する符号化デ
ータのスペクトルデータを出力するようにスイッチ回路
SW1を切り換える(ステップS105)。
【0111】これにより、ステップS101の比較結果
が、入力された信号のブロックサイズが同じでない場合
には、正規化データの大きい方のスペクトルデータが、
スイッチ回路SW1、スイッチ回路SW2を通じて、復
号化回路6に供給され、逆直交変換が行われる(ステッ
プS106)。
【0112】復号化部6においての処理状況は、この実
施の形態の信号処理装置の制御部20により監視され、
全帯域、すなわち、高域、中域、低域の全部の帯域につ
いての逆直交変換が終了したか否かが判断される(ステ
ップS107)。
【0113】ステップS107の判断処理において、全
帯域についての逆直交変換が終了していないと判断した
ときには、制御部20は、合成処理部5、復号化部6を
制御し、ステップS101からの処理を繰り返し、残り
の帯域についても同じ処理を行なう。
【0114】ステップS107の判断処理において、全
帯域についての逆直交変換が終了したと判断したときに
は、制御部20は、復号化部6を制御し、高域、中域、
低域の全ての帯域を合成して、符号化前のデジタルオー
ディオ信号を復元するようにする(ステップS10
8)。
【0115】この後、復元(復号)されたデジタルオー
ディオ信号はD/A変換部7に供給され、ここでアナロ
グオーディオ信号に変換され、前述模したように、例え
ば、スピーカに供給されて、合成処理され、復号化され
たオーディオデータに応じた音声が放音するようにされ
る。
【0116】また、ステップS102の判断処理におい
て、合成する符号化データの単位ブロックのブロックサ
イズが同じあると判断した場合には、比較回路531
は、スイッチ回路SW2に切り換え制御信号を供給し、
スイッチ回路SW2を加算回路533からの信号を出力
するようにスイッチ回路2を切り換える(ステップS1
09)。
【0117】これにより、ステップS101の比較結果
が、入力された信号のブロックサイ規化データが同じで
ある場合には、加算回路533において加算処理された
スペクトルデータがスイッチ回路SW2を通じて、復号
化回路6に供給され、逆直交変換が行われる(ステップ
S106)。
【0118】そして、前述もしたように、全帯域につい
ての逆直交変換が終了したか否かが判断され(ステップ
S107)、全帯域についての逆直交変換が終了してい
ないと判断したときには、制御部20は、合成処理部
5、復号化部6を制御し、ステップS101からの処理
を繰り返し、残りの帯域についても同じ処理を行なう。
また、ステップS107の判断処理において、全帯域に
ついての逆直交変換が終了したと判断したときには、制
御部20は、復号化部6を制御し、高域、中域、低域の
全ての帯域を合成して、符号化前のデジタルオーディオ
信号を復元するようにする(ステップS108)。
【0119】この後、復元(復号)されたデジタルオー
ディオ信号はD/A変換部7に供給され、ここでアナロ
グオーディオ信号に変換され、前述模したように、例え
ば、スピーカに供給されて、合成処理され、復号化され
たオーディオデータに応じた音声が放音するようにされ
る。
【0120】このように、合成処理部5において、2つ
の符号化データを合成する場合には、ブロックサイズが
同じスペクトルデータについては、これを加算し、ブロ
ックサイズが同じでない場合には、重要度の高いスペク
トルデータを出力するようにすることで、2つの符号化
データをその再生音が不自然にならないように合成して
出力するようにすることができる。
【0121】この場合、符号化データの状態で合成処理
を行なうことができるので、復号化部を2つ設けたり、
復号化処理を入力信号の数分行なうといったこともな
く、信号処理装置の構成を複雑にしたり、コストアップ
を招くなどといった弊害を発生させることもない。
【0122】[スケールファクタ情報の調整によるフェ
ード処理について]なお、前述した実施の形態において
は、2つの入力信号を単に合成する場合について説明し
た。しかし、前述もしたように、2つの入力信号をクロ
スフェードするようにしたい場合もある。この場合に
は、該当部分のスペクトルデータについて正規化データ
(スケールファクタ値)を調整することによって、デジ
タルオーディオデータによる再生音声のレベル調整する
ようにすることによって、簡単に行なうようにすること
ができる。
【0123】すなわち、符号化データは、図4を用いて
説明したように、デジタルオーディオデータは、ロング
モード、あるいは、ショートモードの単位ブロックごと
のスペクトルデータとされるが、各ブロック毎のスペク
トルデータには、正規化データ(スケールファクタ
値)、ビット割り当て情報、ブロックサイズモード情報
が対応付けられている。そして、目的とする単位ブロッ
クのスペクトルデータについての正規化データを調整す
ることにより、フェードイン、フェードアウト、クロス
フェードなどの効果を付加する。
【0124】図9、図10は、正規化データの調整処理
について説明するための図である。このうち、図9は、
各単位ブロック毎に正規化が行われたデジタルオーディ
オデータの様子を示す図である。即ち、デジタルオーデ
ィオデータは、単位ブロック内で最大の周波数軸上のス
ペクトルデータ又はMDCT係数に相当する正規化候補
を選択し、その正規化候補の番号が、該当単位ブロック
の正規化データとなる。
【0125】この図9に示す例においては、ブロック番
号0番のブロックの正規化データは5となり、ブロック
番号1のブロックの正規化データは7となる。他のブロ
ックについても同様に正規化データは、9、6、4とな
るようにされている。符号化されたデータはこれらの正
規化データを持つため、復号化の際には、一般にはこれ
らの正規化データを基に復号化を行なうことになる。
【0126】これに対し、図10は単位ブロック内で最
大の周波数軸上のスペクトラムデータ又はMDCT係数
を基に決定された正規化データを調整するようにした場
合の例を示している。すなわち、図10の例は、図9の
場合の各単位ブロックについて、正規化データをそれぞ
れ1マイナスするようにしたものである。
【0127】このようにすることによって、オーディオ
データの再生レベルを全体的に下げることができる。こ
の場合、正規化データの1は、オーディオデータの再生
レベルの例えば2dBに相当する。したがって、正規化
データを1マイナスすることによって、オーディオデー
タの再生レベルを全体的に2dB低下させることができ
る。
【0128】このことを利用し、オーディオデータをフ
ェードインする場合には、例えば、処理の対象となって
いる所定の範囲の単位ブロック毎に正規化データについ
て、減算する値を除々に減らすように調整する。例え
ば、図9、図10に示したように、ブロック0、ブロッ
ク1、ブロック2、ブロック3、ブロック4の5つのブ
ロックについて、フェードインの効果を付加するように
するためには、−8、−6、−4、−2というように、
各ブロックの正規化データから減算する値を少なくして
いくことによってフェードインの効果を実現することが
できる。
【0129】逆に、ブロック0、ブロック1、ブロック
2、ブロック3、ブロック4の5つのブロックについ
て、フェードアウトの効果を付加するようにするために
は、−2、−4、−6、−8というように、各ブロック
の正規化データから減算する値を大きくしていくことに
よってフェードアウトの効果を実現することができる。
【0130】そして、フェードインの効果を付加した符
号化データと、フェードアウトの効果を付加した符号化
データとを合成することによって、クロスフェードを実
現するようにすることができる。
【0131】このため、例えば、合成処理部5の前段に
おいて、あるいは、合成処理部5の正規化データ抽出回
路513、523において、例えば信号処理装置の制御
部20からの制御に応じて、目的とする範囲の各単位ブ
ロックの正規化データに所定の値を加算、あるいは、減
算することによって、フェードイン、フェードアウト、
クロスフェードなどの効果をオーディオデータについて
付加することができる。
【0132】したがって、合成処理部5の前段、あるい
は、合成処理部5の正規化データ抽出回路513、52
3に、制御部20からの制御信号に応じて、正規化デー
タに対して加算あるいは減算する値を形成する正規化デ
ータ調整値生成回路と、この回路からの正規化データ調
整値と、目的とする単位ブロックの正規化データとの値
を加算あるいは減算する演算回路を設けることにより、
オーディオデータのフェードイン、フェードアウトを実
現するようにすることができる。
【0133】このように、フェードイン、フェードアウ
ト、クロスフェードなどの効果をオーディオデータに付
加する場合であっても、符号化データを復号することな
く、符号化データのままで処理することができる。した
がって、復号化回路を2重に設けたり、入力信号に応じ
て復号化処理を繰り返し行なうこともないので、処理が
複雑になったり、回路構成が複雑になるなどのこともな
く、フェードイン、フェードアウト、クロスフェードな
どの効果をオーディオデータに付加することができる。
【0134】なお、この例では説明の便宜上、単位ブロ
ックの個数を0〜4の5個、正規化候補番号の個数を0
〜9の10個としたが、例えばミニディスクに用いられ
ているフォーマットでは、単位ブロック(ブロックフロ
ーティングユニット)の個数が0〜51の52個、正規
化候補番号の個数が0〜63の64個となっており、こ
の範囲内での単位ブロックや正規化調整情報を細かに指
定することにより、より精緻なレベル調整操作、あるい
はフィルタ処理操作を行なうことが可能となる。
【0135】このように、高能率符号化されたデジタル
オーディオデータについて、正規化データ(スケールフ
ァクタ値)を補正する処理を行なうことによって、再生
音声のレベルを調整することができる。これを応用する
ことによって、高能率符号化されたデジタルオーディオ
データについて、復号化処理を行なわなくてもフェード
イン、フェードアウトを実現することができる。
【0136】なお、1フレームは約11.6msecに
相当するので、フェードイン、フェードアウトの所望の
レベル遷移時間が何フレーム分に相当するかは除算を行
なうことで算出可能となる。また、レベル遷移の形状に
関しても、直線形状のみならず、例えばサインカーブや
ログカーブ等に当てはめることができる。このように、
信号処理装置の制御部20が、時間、レベル等に関し
て、より細かな設定を行ない正規化データの調整値を算
出することで、フェーダーとしての機能の精緻化が可能
となる。
【0137】このように、この第1の実施の形態の信号
処理装置においては、2つの符号化データを単に合成し
たり、正規化データを調整してクロスフェードを行なう
ようにすることが簡単にできるようにしている。
【0138】なお、図1に示した信号処理装置にすでに
符号化されたデジタルデータの供給を受ける符号化デー
タの入力端子を設け、符号化データの供給を受けて、こ
れを符号化部4を介することなく、あるいは、符号化部
4をバイパスして符号化データ蓄積部10に蓄積するよ
うにする機能を付加することもできる。
【0139】また、図1に示した信号処理装置に、デジ
タル信号の出力端子を設け、合成処理した符号化データ
をそのまま出力するようにしたり、また、合成した符号
化データを復号化した後に、デジタル信号のまま出力す
るようにする機能を付加するようにすることもできる。
【0140】[第2の実施の形態]前述した第1の実施
の形態においては、2つの符号化データを合成する場合
について説明した。しかし、実際には、3つの符号化デ
ータ、4つの符号データというように、多数の符号化デ
ータを同時に合成したい場合もある。そこで、この第2
の実施の形態においては、3つのオーディオデータの符
号化データを合成する信号処理装置について説明する。
【0141】この第2の実施の形態の信号処理装置も、
基本的な構成は、図1に示した第1の実施の形態の信号
処理装置と同様に構成される。しかし、合成処理部5が
2入力(2つの符号化データの入力が可能なもの)か
ら、3入力(3つの符号化データの入力が可能なもの)
になる。このため、制御部20は、キー操作部31を通
じて入力される使用者からの指示入力に基づいて、3つ
の符号化データを読み出し、これらを合成処理部5に供
給することができるようにされている。
【0142】図11は、この第2の実施の形態の信号処
理装置の合成処理部5を説明するためのブロックであ
る。図11に示すように、この第2の実施の形態の合成
処理部5は、入力端子551、561、571、ブロッ
クサイズモード抽出回路552、562、572、正規
化データ抽出回路553、563、573、スペクトル
データ抽出回路554、564、574、加算回路59
1、592、比較回路593、スイッチ回路SW1、S
W2、SW3、SW4を備えたものである。
【0143】合成する符号化データとして使用者により
キー操作部31を通じて選択された3つの楽曲の符号化
データは、制御部20の制御により読み出し/書き込み
部9を通じて符号化データ蓄積部10から読み出され、
1つは合成処理部5の入力端子551、他の1つは合成
処理部5の入力端子561に、そして、その他の1つは
合成処理部5の入力端子571に供給される。
【0144】入力端子551を通じて合成処理部5に供
給された符号化データは、ブロックサイズモード抽出回
路552、正規化データ抽出回路553、スペクトルデ
ータ抽出回路554に供給され、入力端子561を通じ
て合成処理部5に供給された符号化データは、ブロック
サイズモード抽出回路562、正規化データ抽出回路5
63、スペクトルデータ抽出回路564に供給される。
また、入力端子571を通じて合成処理部5に供給され
た符号化データは、ブロックサイズモード抽出回路57
2、正規化データ抽出回路573、スペクトルデータ抽
出回路574に供給される。
【0145】これらの各抽出回路部に供給される符号化
データは、図4を用いて説明したフォーマットのもので
ある。そして、ブロックサイズモード抽出回路552、
562、572においては、これに供給された図4に示
したフォーマットの符号化データから、0バイト目の各
単位ブロック毎のブロックサイズモード情報を抽出す
る。
【0146】そして、ブロックサイズモード抽出回路5
52、562、572においては、抽出したブロックサ
イズモード情報に基づいて、処理の対象となるスペクト
ルデータのブロックサイズが、ロングモードかショート
モードかを判別し、これに応じて対応するスイッチ回路
SW1、SW2、SW3を切り換える。
【0147】すなわち、ブロックサイズモード抽出回路
552、562、572のそれぞれは、判別結果に応じ
て切り換え制御信号を形成し、これを対応するスイッチ
回路SW1、SW2、SW3に供給することにより、対
応する各スイッチ回路SW1、SW2、SW3を切り換
える。
【0148】スペクトルデータ抽出回路553、56
3、573は、図4に示したフォーマットの符号化デー
タから単位ブロック毎のスペクトルデータを抽出し、こ
の抽出したスペクトルデータを後段の対応するスイッチ
回路SW1、SW2、SW3に供給する。
【0149】これにより、スイッチ回路SW1は、ブロ
ックサイズモード抽出回路552からの切り換え制御信
号に応じて切り換えられ、スペクトルデータ抽出回路5
53において抽出されたスペクトルデータのブロックサ
イズがロングモードであるときには、そのスペクトルデ
ータを加算回路591に供給し、スペクトルデータ抽出
回路553において抽出されたスペクトルデータのブロ
ックサイズがショートモードであるときには、そのスペ
クトルデータを加算回路592に供給する。
【0150】また、スイッチ回路SW2は、ブロックサ
イズモード抽出回路562からの切り換え制御信号に応
じて切り換えられ、スペクトルデータ抽出回路563に
おいて抽出されたスペクトルデータのブロックサイズが
ロングモードであるときには、そのスペクトルデータを
加算回路591に供給し、スペクトルデータ抽出回路5
63において抽出されたスペクトルデータのブロックサ
イズがショートモードであるときには、そのスペクトル
データを加算回路592に供給する。
【0151】また、スイッチ回路SW3は、ブロックサ
イズモード抽出回路572からの切り換え制御信号に応
じて切り換えられ、スペクトルデータ抽出回路573に
おいて抽出されたスペクトルデータのブロックサイズが
ロングモードであるときには、そのスペクトルデータを
加算回路591に供給し、スペクトルデータ抽出回路5
73において抽出されたスペクトルデータのブロックサ
イズがショートモードであるときには、そのスペクトル
データを加算回路592に供給する。
【0152】このように、スイッチ回路SW1、SW
2、SW3のそれぞれは、対応するブロックサイズモー
ド抽出回路552、562、572からの切り換え制御
信号に応じて、スペクトルデータ抽出回路553、56
3、573からのスペクトルデータを加算回路591に
供給するか、加算回路592に供給するかを切り換える
ものである。
【0153】一方、正規化データ抽出部554、56
4、574は、これに供給された符号化データから正規
化データを抽出し、後段の比較回路593に供給する。
比較回路593は、これに供給された正規化データを比
較し、単位ブロック(ブロックフローティングユニッ
ト:BlockFloatingUnit)毎の正規化
データ(スケールファクタ値)の最大値を求め、その値
が最も大きかった符号化データを選択するようにスイッ
チ回路SW4を切り換える。
【0154】この第2の実施の形態の比較回路593
は、上述のように最も大きな値の正規化データを有する
符号化データを特定するとともに、スイッチ回路SW
1、SW2、SW3の状態をも考慮し、最も大きな正規
化データを有する符号化データが供給された加算回路
は、加算回路591であるか加算回路592であるかを
判別して、その加算回路からの加算信号を出力するよう
に、スイッチ回路SW4を切り換えるように制御する。
【0155】これにより、2つの加算回路591、加算
回路592のうち、最も大きな正規化データを有する符
号化データが供給された加算回路からの加算信号が、ス
イッチ回路SW4を通じて出力され、復号化するように
される。
【0156】[第2の実施の形態の信号処理装置の動作
について]図12は、主に図11に示した合成処理部5
においての処理を説明するためのフローチャートであ
り、図1に示した復号化部6および制御部20の動作を
も一部含むものである。合成処理部5は、制御部20を
通じて合成する符号化データの供給を受け、かつ、合成
処理の開始が指示されると図12に示す処理を開始す
る。
【0157】まず、合成処理部5のブロックサイズモー
ド抽出回路552は、これらに供給される入力端子55
1からの符号化データからブロックサイズモード情報を
抽出し、入力端子551からの符号化データから対応ス
ペクトルデータ抽出回路553において抽出されるスペ
クトルデータのブロックサイズはロングモードか否かを
判別する(ステップ201)。
【0158】ステップ201の処理において、これに供
給される入力端子551からの符号化データからスペク
トルデータ抽出回路553において抽出されるスペクト
ルデータのブロックサイズがロングモードでないと判別
したときには、ブロックサイズモード抽出回路552
は、対応するスイッチ回路SW1を加算回路592に信
号を供給するように切り換える(ステップ202)。
【0159】また、ステップ201の判断処理におい
て、これに供給される入力端子551からの符号化デー
タからスペクトルデータ抽出回路553において抽出さ
れるスペクトルデータのブロックサイズがロングモード
であると判別したときには、ブロックサイズモード抽出
回路552は、対応するスイッチ回路SW1を加算回路
591に入力信号を供給するように切り換える(ステッ
プ203)。
【0160】これにより、スペクトルデータ抽出回路5
53において抽出されるスペクトルデータが、そのブロ
ックサイズモードに応じて、加算回路591または加算
回路592のずれかに供給するようにされる。そして、
ステップ204において、この第2の実施の形態の合成
処理部5に供給された3つの符号化データについて、同
じように処理を行ったか否かを判断する(ステップ20
4)。
【0161】他の入力端子561,571を通じて入力
された符号化データについても、ステップ201からス
テップ203の処理が終了していない場合には、合成処
理部5は、他の入力端子561,571からの符号化デ
ータについても、ステップ201からステップ203ま
での処理を行なう。
【0162】すなわち、入力端子561、571を通じ
て供給される他の符号化データについても、ステップ2
01からステップ203の処理を行なうことによって、
合成処理部5は、入力信号である符号化データのそれぞ
れを加算回路591または加算回路592のいずれかに
供給するようにしている。
【0163】なお、ここでは、説明を簡単にするため、
入力端子551、561、571のそれぞれを通じて入
力された符号化データについて、順次に処理をするもの
として説明した。しかし、これに限るものではない。
【0164】入力端子551、ブロックサイズモード抽
出回路552、スペクトルデータ抽出回路553、スイ
ッチ回路SW1からなる第1の処理系と、ブロックサイ
ズモード抽出回路562、スペクトルデータ抽出回路5
63、スイッチ回路SW2からなる第2の処理系と、ブ
ロックサイズモード抽出回路572、スペクトルデータ
抽出回路573、スイッチ回路SW3からなる第3の処
理系とで同時に処理を行なうようにしてももちろんよ
い。
【0165】そして、加算回路591、592において
は、これらの回路に供給されたスペクトルデータを加算
処理し、この結果の加算信号を後段のスイッチ回路SW
4に供給する。
【0166】一方、正規化データ抽出回路553、56
3、573においては、前述もしたように、これらに供
給された符号化データから正規化データ(スケールファ
クタ値(SF値))を抽出し、抽出したSF値が、後段
の比較回路593に供給する。比較回路593は、これ
に供給されたSF値に基づいて、また、この第2の実施
の形態においては、スイッチ回路SW1、SW2、SW
3の状態をも考慮して、スイッチ回路SW4を切り換え
る(ステップ205)。
【0167】このステップ205において、比較回路5
93は、最も大きなSF値を有する符号化データが供給
された加算回路からの加算信号を出力するように、スイ
ッチ回路SW4を切り換える。これにより、スイッチ回
路SW4からの出力信号は、信号処理装置の復号化部6
に供給され、逆直交変換(IDCT)されることにより
スペクトルデータは時間領域のデータに復号化される
(ステップ206)。この後、全帯域(高域、中域、低
域)の各帯域について復号化処理が行われたか否かを判
断し(ステップ207)、全体域についての処理が終了
していないときには、全体域のスペクトルデータについ
ての処理が終了するまで、ステップ201からの処理を
繰り返す。
【0168】ステップ207の判断処理において、全帯
域についての処理が終了したと判断したときには、符号
化部6において、復号化された全体域のデジタルデータ
について、帯域合成することにより、符号化前の元のデ
ジタルオーディオデータを復元し(ステップ208)、
これがD/A変換部7に供給されて、アナログオーディ
オ信号に変換されて再生される。
【0169】このように、この第2の実施の形態の合成
処理部5においては、3つの入力信号である3つの符号
化データを合成処理する場合に、異なるブロックサイズ
モードが混在しているときには、どちらか一方のブロッ
クサイズモードのスペクトルデータだけを選んで使用
し、他のスペクトルデータは使用しないようにする。
【0170】使用するようにしたブロックサイズモード
のスペクトルデータは、加算してその加算信号を逆直交
変換の入力とする。どちらのブロックサイズモードを選
ぶかは、聴感上の影響が大きくならないように決定す
る。例えば、前述もしたように、再生される信号のレベ
ルの大きい方を選ぶ。
【0171】具体的には、合成の処理の対象となってい
るスペクトルデータの正規化データによって判断する。
例えば、入力信号である符号化データのそれぞれについ
て、単位ブロック毎の正規化データの最大値を求め、そ
の値が最も大きかった入力信号が選ばれるように決め
る。
【0172】これにより、再生音声が不自然にならない
ようにして、3つの符号化データを合成しながら再生す
るようにすることいができる。この場合においても、合
成する入力信号に応じた数の逆直交変換部を設けること
もない。したがって、復号化部については、なんらの変
更を加えることなく、3つの符号化データを合成しなが
ら、合成後の符号化データ復号化して、これを再生する
ことができる。
【0173】なお、この第2の実施の形態においても、
図8、図9を用いて説明したように、正規化データ(ス
ペクトルファクタ値)の調整によって、クロスフェード
処理を比較的に簡単に行なうようにすることができる。
【0174】なお、この第2の実施の形態にいては、3
入力の場合を例にして説明したが、これに限るものでは
ない。4入力、5入力、などの複数入力の場合にもこの
発明を適用することができる。また、2入力の場合に
も、この第2の実施の形態の場合と同様にして、合成→
復号化→再生というような一連の処理を行なうことがで
きる。
【0175】このように、多数の符号化データを合成す
る場合であっても、予め復号化する必要はなく、合成処
理した後に復号化を行なえばよいので、復号化部を入力
信号分設けたり、復号化処理を入力信号分行なうなどの
必要がない。したがって、信号処理装置をハードウエア
として構成する場合であっても、また、ソフトウエアに
より構成する場合であっても、規模が大きくなったり、
コストが高くなるなどのこともない。
【0176】なお、前述した、第1、第2の実施の形態
においては、信号処理装置を単独で構成する場合、ある
いは、パーソナルコンピュータにソフトウエアにより構
成するものとして説明したが、これらに限るものではな
い。たとえば、MD装置やオーディオアンプなどに拡張
機能として搭載することもできる。
【0177】また、合成の対象となるデジタルデータ
は、オーディオデータに限るものではなく、ビデオデー
タを合成する場合にもこの発明を適用することができ
る。もちろん、オーディオデータとビデオデータとを同
時に合成するようにする場合にもこの発明を適用するこ
とができる。
【0178】したがって、各種のオーディオ機器、ビデ
オ機器、オーディオ・ビジュアル機器など、直交変換を
用いて符号化された各種のデジタルデータを処理する機
器にこの発明を適用することができる。
【0179】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、直交変換されて符号化されたデジタルデータを合成
する場合に、合成の単位となるブロックの大きさがまち
まであっても、逆直交変換の演算を増やすことなく合成
することができる。したがって、符号化されたデジタル
データを合成するためのハードウエアやソフトウエアを
簡単に構成することができる。また、デジタルデータを
合成するためのハードウエアやソフトウエアのコストが
高くなることもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による信号処理装置、信号処理方法の
一実施の形態が適用された信号処理装置を説明するため
のブロック図である。
【図2】図1に示した信号処理装置の符号化部を説明す
るためのブロック図である。
【図3】符号化の処理単位となるブロックのブロック長
(ブロックサイズモード)を説明するための図である。
【図4】符号化データのフォーマットの一例を説明する
ための図である。
【図5】符号化データのフォーマットについて説明する
ための図である。
【図6】図1に示した信号処理装置の復号化部を説明す
るためのブロック図である。
【図7】図1に示した信号処理装置の合成処理部を説明
するためのブロック図である。
【図8】図7に示した合成処理部における処理を説明す
るためのフローチャートである。
【図9】正規化データの調整により行なう再生音声のレ
ベル調整について説明するための図である。
【図10】正規化データの調整により行なう再生音声の
レベル調整について説明するための図である。
【図11】図1に示した信号処理装置の合成処理部の他
の例を説明するためのブロック図である。
【図12】図11に示した合成処理部において行われる
処理を説明するための図である。
【図13】符号化されたデジタルデータの合成処理を説
明するための図である。
【図14】符号化されたデジタルデータの合成処理の他
の例を説明するための図である。
【符号の説明】
1…アナログ入力端子、2…A/D変換部、3…デジタ
ル入力端子、4…符号化部、5…合成処理部、6…復号
化部、7…D/A変換部、8…アナログ出力端子、9…
読み出し/書き込み部、10…符号化データ蓄積部、2
0…制御部、21…CPU、22…ROM、23…RA
M、31…キー操作部、32…表示部、511,521
…符号化データ入力端子、512,522…ブロックサ
イズモード抽出回路、513、523…正規化データ抽
出回路、514、524…スペクトルデータ抽出回路、
531,532…比較回路、533…加算回路、SW
1、SW2…スイッチ回路、551、561、571…
符号化データ入力端子、552、562、572…ブロ
ックサイズモード抽出回路、553、563、573…
スペクトルデータ抽出回路、554,564,574…
正規化データ抽出回路、591、592…加算回路、5
93…比較回路、SW1、SW2、SW3、SW4…ス
イッチ回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山内 康晴 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5C059 KK06 KK39 MA00 MA23 RC32 SS12 SS13 TA43 TB08 TC04 TC05 TC27 5D044 AB05 BC01 BC02 CC04 DE14 DE15 FG23 GK08 5D045 DA20 5J064 AA03 AA04 BA16 BC01 BC06 BC07 BC08 BC11 BC14 BC25 BD03 BD04

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力デジタル信号を複数の帯域に分割し、
    分割されたそれぞれの入力デジタル信号に対して直交変
    換を施す際に各帯域毎に異なる直交変換ブロック長が設
    定可能な符号化を適応した符号化信号が2チャンネル入
    力され、上記2チャンネルに対応する2つの符号化信号
    の少なくとも一部分を加算する信号処理装置であって、 入力される上記2つの符号化信号のそれぞれに含まれる
    スペクトルデータを抽出するスペクトルデータ抽出手段
    と、 入力される上記2つの符号化信号のそれぞれに含まれる
    情報であって、上記スペクトルデータに対応する正規化
    データを抽出する正規化データ抽出手段と、 上記スペクトルデータ抽出手段により抽出された上記2
    つの符号化信号のそれぞれのスペクトルデータを加算す
    る加算手段と、 上記正規化データ抽出手段により抽出された上記2つの
    符号化信号のそれぞれに対応する上記正規化データに基
    づいて、上記2つの符号化信号のそれぞれのスペクトル
    データのうち重要度の高いスペクトルデータを選択する
    選択手段と、 入力される上記2つの符号化信号のそれぞれに含まれる
    上記スペクトルデータに対応する直交変換ブロック長が
    同じか否かを判別する判別手段と、 上記判別手段により、上記2つの符号化信号からの上記
    直交変換ブロック長が同じであると判別された場合に
    は、上記加算手段からの加算信号を出力し、同じでない
    と判別したときには、上記選択手段により選択された重
    要度の高い上記スペクトルデータを出力する出力信号選
    択手段とを備えることを特徴とする信号処理装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の信号処理装置であって、 上記判別手段は、入力される上記2つの符号化信号のそ
    れぞれに含まれる情報であって、上記スペクトルデータ
    に対応するブロックサイズモード情報に基づいて、入力
    される上記2つの符号化信号のそれぞれの上記スペクト
    ルデータの直交変換ブロック長が同じか否かを判別する
    ことを特徴とする信号処理装置。
  3. 【請求項3】入力デジタル信号を複数の帯域に分割し、
    分割されたそれぞれの入力デジタル信号に対して直交変
    換を施す際に各帯域毎に異なる直交変換ブロック長が設
    定可能な符号化を適応した符号化信号が複数チャンネル
    入力され、上記複数チャンネルに対応する複数の符号化
    信号の少なくとも一部分を加算する信号処理装置であっ
    て、 入力される上記複数の符号化信号のそれぞれに含まれる
    スペクトルデータを抽出するスペクトルデータ抽出手段
    と、 入力される上記複数の符号化信号のそれぞれに含まれる
    情報であって、上記スペクトルデータに対応する正規化
    データを抽出する正規化データ抽出手段と、 入力される上記複数の符号化信号のそれぞれに含まれる
    情報であって、上記スペクトルデータに対応する直交変
    換ブロック長情報を抽出するブロック長情報抽出手段
    と、 上記ブロック長情報抽出手段により抽出された上記直交
    変換ブロック長情報に基づいて、上記スペクトルデータ
    抽出手段により抽出された上記スペクトルデータについ
    て、同じ直交変換ブロック長のものを分離するようにす
    る分離手段と、 上記直交変換ブロック長毎に設けら、上記分離手段によ
    り分離するようにされた同じ直交変換ブロック長のスペ
    クトルデータ同士を加算する加算手段と、 上記正規化データ抽出手段により抽出される上記正規化
    データに基づいて、上記直交変換ブロック長毎に設けら
    れる上記加算手段のいずれからのスペクトルデータを出
    力するかを切り換える切り換え手段とを備えることを特
    徴とする信号処理装置。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の信号処理装置であって、 上記ブロック長情報抽出手段により抽出される上記直交
    変換ブロック長情報は、入力される上記複数の符号化信
    号に含まれるブロックサイズモード情報であることを特
    徴とする信号処理装置。
  5. 【請求項5】入力デジタル信号を複数の帯域に分割し、
    分割されたそれぞれの入力デジタル信号に対して直交変
    換を施す際に各帯域毎に異なる直交変換ブロック長が設
    定可能な符号化を適応した符号化信号が2チャンネル入
    力され、上記2チャンネルに対応する2つの符号化信号
    の少なくとも一部分を加算する信号処理方法であって、 入力される上記2つの符号化信号のそれぞれに含まれる
    スペクトルデータを抽出するスペクトルデータ抽出工程
    と、 入力される上記2つの符号化信号のそれぞれに含まれる
    情報であって、上記スペクトルデータに対応する正規化
    データを抽出する正規化データ抽出工程と、 上記スペクトルデータ抽出工程において抽出した上記2
    つの符号化信号のそれぞれのスペクトルデータを加算す
    る加算工程と、 上記正規化データ抽出工程において抽出した上記2つの
    符号化信号のそれぞれに対応する上記正規化データに基
    づいて、上記2つの符号化信号のそれぞれのスペクトル
    データのうち重要度の高いスペクトルデータを選択する
    選択工程と、 入力される上記2つの符号化信号のそれぞれに含まれる
    上記スペクトルデータに対応する直交変換ブロック長が
    同じか否かを判別する判別工程と、 上記判別工程において、上記2つの符号化信号からの上
    記直交変換ブロック長が同じであると判別した場合に
    は、上記加算工程からの加算信号を出力し、同じでない
    と判別したときには、上記選択工程において選択した重
    要度の高い上記スペクトルデータを出力する出力信号選
    択工程と、 上記出力信号選択工程において選択されたスペクトルデ
    ータを逆直交変換する逆直交変換工程とからなることを
    特徴とする信号処理方法。
  6. 【請求項6】請求項5に記載の信号処理方法であって、 上記判別工程においては、入力される上記2つの符号化
    信号のそれぞれに含まれる情報であって、上記スペクト
    ルデータに対応するブロックサイズモード情報を上記直
    交変換ブロックサイズ情報として用いて、入力される上
    記2つの符号化信号のそれぞれの上記スペクトルデータ
    の直交変換ブロック長が同じか否かを判別することを特
    徴とする信号処理方法。
  7. 【請求項7】入力デジタル信号を複数の帯域に分割し、
    分割されたそれぞれの入力デジタル信号に対して直交変
    換を施す際に各帯域毎に異なる直交変換ブロック長が設
    定可能な符号化を適応した符号化信号が複数チャンネル
    入力され、上記複数チャンネルに対応する複数の符号化
    信号の少なくとも一部分を加算する信号処理方法であっ
    て、 入力される上記複数の符号化信号のそれぞれに含まれる
    スペクトルデータを抽出するスペクトルデータ抽出工程
    と、 入力される上記複数の符号化信号のそれぞれに含まれる
    情報であって、上記スペクトルデータに対応する正規化
    データを抽出する正規化データ抽出工程と、 入力される上記複数の符号化信号のそれぞれに含まれる
    情報であって、上記スペクトルデータに対応する直交変
    換ブロック長情報を抽出するブロック長情報抽出工程
    と、 上記ブロック長情報抽出工程において抽出した上記直交
    変換ブロック長情報に基づいて、上記スペクトルデータ
    抽出工程において抽出した上記スペクトルデータについ
    て、同じ直交変換ブロック長のものを分離するようにす
    る分離工程と、 上記直交変換ブロック長毎に設けら、上記分離工程によ
    り分離するようにされた同じ直交変換ブロック長のスペ
    クトルデータ同士を加算する加算工程と、 上記正規化データ抽出工程において抽出された上記正規
    化データに基づいて、上記直交変換ブロック長毎に設け
    られる上記加算工程のいずれからのスペクトルデータを
    出力するかを切り換える切り換え工程と、 上記切り換え工程からのスペクトルデータを逆直交変換
    する逆直交変換工程とを備えることを特徴とする信号処
    理方法。
  8. 【請求項8】請求項7に記載の信号処理方法であって、 上記ブロック長情報抽出工程において抽出する上記直交
    変換ブロック長情報は、入力される上記複数の符号化信
    号に含まれるブロックサイズモード情報であることを特
    徴とする信号処理方法。
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