JP2002303183A - 誘導性負荷駆動装置の異常検出装置 - Google Patents

誘導性負荷駆動装置の異常検出装置

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JP2002303183A
JP2002303183A JP2001108883A JP2001108883A JP2002303183A JP 2002303183 A JP2002303183 A JP 2002303183A JP 2001108883 A JP2001108883 A JP 2001108883A JP 2001108883 A JP2001108883 A JP 2001108883A JP 2002303183 A JP2002303183 A JP 2002303183A
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power supply
switching element
short
inductive load
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JP2001108883A
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宣明 ▲高▼田
Nobuaki Takada
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンデンサに充電した高電圧を半導体スイッ
チング素子を介して誘導性負荷に印加する誘導性負荷駆
動装置において、誘導性負荷の通電経路の異常を正確に
検出することを目的とする。 【解決手段】 コモン端子43及び各接地側端子43a
〜43dの電源(バッテリ電圧VB )ショート検出時に
は、トランジスタT3をオフすることによりプルアップ
抵抗R1が切り離される(つまりプルアップ抵抗R1や
トランジスタT3を介したバッテリ2との接続が遮断さ
れる)ため、たとえ周囲温度の上昇によるトランジスタ
TRkのリーク抵抗の影響が増大しても、コモン端子4
3の電圧がしきい値VthB 以上に上昇するのを抑制でき
る。そのため、電源ショートの誤検出を防止でき、電源
ショート検出及びグランドショート検出を正確に行うこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンデンサに充電
した高電圧を半導体スイッチング素子を介して電磁弁等
の誘導性負荷に印加することにより誘導性負荷を通電駆
動する装置において、誘導性負荷の通電経路の異常を検
出するのに好適な誘導性負荷駆動装置の異常検出装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば車両の内燃機関の各気
筒に夫々燃料を噴射供給する燃料噴射弁には、通常、電
磁ソレノイドを備え、電磁ソレノイドへの通電により開
弁される、電磁弁が使用されている。そして、電磁ソレ
ノイドへの通電時間や通電タイミングを制御することに
より、内燃機関への燃料噴射量及び燃料噴射時期を制御
している。
【0003】そして、こうした燃料噴射弁を駆動して燃
料噴射を制御する従来の燃料噴射制御装置として、電磁
ソレノイドへの通電開始時に所定の大電流(ピーク電
流)を供給して燃料噴射弁を速やかに開弁させ、その後
は開弁保持用の一定電流(ホールド電流)を流して、所
望の期間中は燃料噴射弁の開弁状態を保持するようにし
たものが知られている。
【0004】以下、従来の燃料噴射制御装置について、
図4に基づいて説明する。図4は、従来の燃料噴射制御
装置全体の概略構成を示す構成図であり、車両用ディー
ゼルエンジンの各気筒#1〜#4に燃料を噴射供給する
4個の電磁ソレノイド式ユニットインジェクタ(以下、
単にインジェクタという)の電磁ソレノイドL1,L
2,L3,L4への通電時間及び通電タイミングを制御
することにより、ディーゼルエンジン各気筒#1〜#4
への燃料噴射量及び燃料噴射時期を制御するものであ
る。
【0005】図4に示す如く、従来の燃料噴射制御装置
40は、予め設定された制御プログラムに従い燃料噴射
制御のための各種制御処理を実行するCPU,ROM,
RAM等からなる周知のマイクロコンピュータ(以下
「マイコン」と称す)41を中心に構成されており、デ
ィーゼルエンジンの運転状態を検出する各種センサやス
イッチからの信号を夫々マイコン41に入力するバッフ
ァ21、バッテリ2(バッテリ電圧VB :この例では1
2V)からイグニションスイッチ3を介して電源供給を
受け、当該燃料噴射制御装置40内の各部に所定の電源
電圧(定電圧Vcc:この例では5V)を供給する電源回
路11、マイコン41からの噴射指令パルスにより、各
気筒#1〜#4の電磁ソレノイドL1〜L4の電流経路
を夫々導通・遮断するスイッチング回路13、スイッチ
ング回路13により電流経路が導通された電磁ソレノイ
ドL1〜L4のいずれかに、ダイオードD2を介して所
定のホールド電流(定電流)を供給するホールド電流回
路12、各気筒#1〜#4の電磁ソレノイドL1〜L4
にピーク電流を供給するための高電圧が充電されるコン
デンサC1、スイッチング回路13のオフ時にコンデン
サC1に所定電圧値の高電圧(この例では130V)を
充電する充電回路14、コンデンサC1に所定の高電圧
が充電されたか否かを判定し、その判定結果をマイコン
41に出力するコンパレータ15などを備えている。
【0006】充電回路14は、一端にバッテリ電圧が印
加されたコイルLoと、コイルLoの通電電流を検出す
る抵抗R7と、自励式昇圧回路17からのスイッチング
信号によって高速スイッチングすることにより、コイル
Loの他端に高電圧を発生させる昇圧用のトランジスタ
TRo(MOS型トランジスタ)と、抵抗R7にて検出
されたコイルLoの通電電流が所定の値以下のときはト
ランジスタTRoをオンさせ、所定の値より大きいとき
はトランジスタTRoをオフさせるようにトランジスタ
TRoへスイッチング信号を出力することにより、トラ
ンジスタTRoを短い周期でスイッチングさせる自励式
昇圧回路17と、から構成された周知のものである。
【0007】尚、自励式昇圧回路17は、マイコン41
からの作動指令によって制御され、電磁ソレノイドL1
〜L4の通電オフ期間中に動作すると共に、コンデンサ
C1の充電電圧値が所定の高電圧(130V)になった
ときはその動作を中止(トランジスタTRoをオフ)す
る。
【0008】コンパレータ15は、分圧抵抗R5,R6
により得られた、コンデンサC1の充電電圧値に対応し
た検出電圧と、所定の充電基準電圧VthC (定電圧Vcc
を所定の分圧比にて分圧した電圧)とを比較することに
より、検出電圧が充電基準電圧VthC 以上であるか否か
を判定し、充電基準電圧VthC 以上であればLow レベ
ル、充電基準電圧VthC 未満であればHighレベルの信号
を発生するようにされている。
【0009】そして、マイコン41が、このコンパレー
タ15からの出力に基づいて自励式昇圧回路17の動作
(延いては充電回路14の動作)を制御することによ
り、コンデンサC1に所定の高電圧(130V)が充電
される。分圧抵抗R5,R6は、コンデンサC1の充電
電圧(蓄積電荷)がこれらを介して放電しにくいよう、
高い抵抗値(例えば数MΩ)のものを用いている。これ
により、コンデンサC1を確実に所定の高電圧に充電す
ることができる。
【0010】ホールド電流回路12は、バッテリ2から
の電源供給を受けて、電磁ソレノイドL1〜L4のうち
電流経路が導通されたもの(以下単に「電磁ソレノイド
L」ともいう)に、インジェクタ開弁保持用のホールド
電流を供給する定電流回路であり、電磁ソレノイドL1
〜L4へのバッテリ電圧VB の供給を導通・遮断するト
ランジスタTRh(MOS型トランジスタ)、及びその
トランジスタTRhのスイッチング動作を制御して電磁
ソレノイドLに流れる電流を所定のホールド電流に保持
するための定電流制御回路12aから構成されている。
【0011】電磁ソレノイドL1〜L4の通電経路に接
続された抵抗R9は、電磁ソレノイドLの通電電流を検
出するものであり、図示は省略するものの、この抵抗R
9両端の電圧はホールド電流回路12内の定電流制御回
路12aに入力され、これに基づいて定電流制御回路1
2aの動作が行われる。
【0012】スイッチング回路13は、各気筒#1〜#
4の電磁ソレノイドL1〜L4の電流経路に夫々直列に
設けられたスイッチング用のトランジスタTR1,TR
2,TR3,TR4(いずれもMOS型トランジスタ)
にて構成され、これらのトランジスタTR1〜TR4の
オン・オフはマイコン41からの噴射指令パルスにより
制御される。
【0013】また、電磁ソレノイドL1〜L4の電流経
路がスイッチング回路13により遮断されている時にも
コンデンサC1の充電電圧が常時電磁ソレノイドL1〜
L4に印加された状態にあるのは好ましくなく、その必
要もない。そのため、ダイオードDoのカソードとダイ
オードD1のアノードとの間には、高電圧切り離しトラ
ンジスタTRk(MOS型トランジスタ)が接続されて
いる。この高電圧切り離しトランジスタTRkは、図示
しないもののマイコン41からの制御信号に基づいてオ
ン・オフが制御される。
【0014】これにより、スイッチング回路13による
電流経路の遮断時にはコンデンサC1の充電電圧が電磁
ソレノイドL1〜L4に印加されないように高電圧切り
離しトランジスタTRkをオフし、スイッチング回路1
3によりいずれかの電磁ソレノイドLの電流経路が導通
されたときは、同時に高電圧切り離しトランジスタTR
kをオンして、その導通した電磁ソレノイドLにコンデ
ンサC1の充電電圧(130V)を印加してピーク電流
を供給させるようにしている。
【0015】このように構成された燃料噴射制御装置4
0では、マイコン41からの指令によりスイッチング回
路13の各トランジスタTR1〜TR4がいずれもオフ
状態であるときに、コンデンサC1が所定の高電圧(1
30V)にまで充電される。そして、いずれかの気筒の
電磁ソレノイドを通電するための指令がマイコン41が
らスイッチング回路13へ入力されて、対応する気筒の
トランジスタTRがオンすると、同時にマイコン41か
ら高電圧切り離しトランジスタTRkをオンする制御信
号も出力される。
【0016】そのため、コンデンサC1に充電された電
圧(換言すれば蓄積された電荷)が電磁ソレノイドLを
介して放電され、電磁ソレノイドLにピーク電流が流れ
る。その後は、高電圧切り離しトランジスタTRkをオ
フし、ホールド電流回路12の動作によって電磁ソレノ
イドLにホールド電流が所定期間流れたあと、電磁ソレ
ノイドLの通電が遮断される。
【0017】そして、電磁ソレノイドLの通電が遮断さ
れると、充電回路14の動作によってコンデンサC1が
所定の高電圧(130V)にまで再び急速充電され、次
に電磁ソレノイドL1〜L4のいずれかを通電する際に
ピーク電流を供給可能な状態となる。
【0018】ところで、上記構成の燃料噴射制御装置4
0を含む、車両に搭載され各種電気負荷を通電制御する
ための各種電子制御装置においては、通常、何らかの要
因で通電経路に異常が生じた場合に、その異常を検出し
て運転者等に報知する必要がある。
【0019】そこで、上記燃料噴射制御装置40でも、
電磁ソレノイドL1〜L4の通電経路における、電磁ソ
レノイドL1〜L4の各電源側端部からコモン端子43
を経てダイオードD1又はD2に至る経路(以下「コモ
ン側経路」という)又は電磁ソレノイドL1〜L4の各
接地側端部から各接地側端子43a,43b,43c,
43dを経て各トランジスタTR1〜TR4に至る経路
(以下「接地側経路」という)が、当該燃料噴射制御装
置40内部において何らかの要因で、外部バッテリ2の
正極側に接続されバッテリ電圧VB が供給される電源ラ
インに短絡(以下「電源ショート」という)したり、或
いは外部バッテリ2の負極側に接続された接地(グラン
ド)ラインに短絡(以下「グランドショート」という)
するといった異常が生じたときにその異常(短絡)を検
出するための、短絡検出回路45が備えられている。
【0020】この短絡検出回路45では、バッテリ電圧
VB (12V)がプルアップ抵抗R1及びプルダウン抵
抗R2によって等分圧され、各抵抗R1,R2の接続点
(厳密にはダイオードD3とプルダウン抵抗R2の接続
点)は、電磁ソレノイドL1〜L4の通電経路における
コモン端子43側(つまりコモン側経路)に接続されて
いる。
【0021】これにより、高電圧切り離しトランジスタ
TRk,トランジスタTRh,及び各トランジスタTR
1〜TR4がいずれもオフした非通電状態(以下「負荷
駆動トランジスタ全オフ状態」ともいう)であってコモ
ン側経路が電磁ソレノイドL1〜L4の通電経路から電
気的に浮いた状態にあるとき、そのコモン側経路の電圧
(以下「コモン電圧Vco」という)は、プルアップ抵抗
R1及びプルダウン抵抗R2による分圧値(この例では
6V)に保持されることになる。
【0022】尚、プルアップ抵抗R1及びプルダウン抵
抗R2はいずれも、各電磁ソレノイドL1〜L4の抵抗
やスイッチング回路13の各トランジスタTR1〜TR
4のオン抵抗等に対して充分大きい値を持つものであ
り、この例では両抵抗R1,R2共に6kΩである。
【0023】また、ダイオードD3は、高電圧切り離し
トランジスタTRkがオンしたときにコンデンサC1の
高電圧がプルアップ抵抗R1を介してバッテリ2側に印
加されないようにするためのものであり、厳密にはこの
ダイオードD3によっても電圧降下が生じるが、この電
圧降下分は各抵抗R1,R2による電圧降下(約6V)
に比べて非常に小さい(約0.7V)ため、ここではこ
のダイオードD3による電圧降下分は無視し、バッテリ
電圧VB が各抵抗R1,R2のみによって等分圧される
ものとして扱う。
【0024】そして、トランジスタT1(バイポーラ型
トランジスタ)は、コモン側経路から電磁ソレノイドL
1〜L4を経て接地側経路に至る経路(以下「検出対象
経路」という)のグランドショートを検出するためのも
のであり、エミッタに定電圧Vcc(5V)が印加され、
コレクタがマイコン41に接続されると共に抵抗R8を
介して接地され、ベースが抵抗R10及び二つのダイオー
ドD4,D5を介してコモン側経路に接続されている。
【0025】即ち、負荷駆動トランジスタ全オフ状態時
に検出対象経路が正常であるならば、コモン電圧Vco
は、バッテリ電圧VB がプルアップ抵抗R1及びプルダ
ウン抵抗R2により分圧された6Vであるため、トラン
ジスタT1はオフする。そのため、トランジスタT1の
コレクタからマイコン41にはLow レベル(接地電位)
の信号が入力される。
【0026】一方、検出対象経路が何らかの要因でグラ
ンドショートすると、コモン電圧Vcoは接地電位近傍に
まで低下するため、トランジスタT1がオンしてエミッ
タ−コレクタ間が導通し、マイコン41にはHighレベル
(Vcc:5V)の信号が入力される。尚、この例ではト
ランジスタT1オン時のベース・エミッタ間電圧及びダ
イオードD4,D5の順方向電圧はいずれも約0.7V
であり、トランジスタT1オン時の抵抗R10による電圧
降下は約0.1Vであるため、コモン電圧VcoがVcc
(5V)よりこれらの電圧の総和(約2.2V)だけ低
い値(約2.8V)にまで低下すると、トランジスタT
1がオンすることになる。以下、トランジスタT1がオ
フからオンに変わるときのコモン側経路の電圧を、グラ
ンドショートしきい値VthG といい、この例では上記の
ようにVthG =2.8Vである。
【0027】次に、コンパレータ16は、検出対象経路
の電源ショートを検出するためのものであり、その反転
入力端子は抵抗R13を介してコモン側経路と接続され、
非反転入力端子は、抵抗R11及びR12の接続点と接続さ
れ、その出力はマイコン41へ入力される。抵抗R11及
びR12は、バッテリ電圧(12V)を分圧して電源ショ
ート検出の際の基準となる電源ショートしきい値VthB
を生成しコンパレータ16の非反転入力端子へ入力する
ためのものであり、ここでは抵抗R11とR12の抵抗比を
例えば1:3としている。そのため、バッテリ電圧が1
2Vの場合、コンパレータ16の非反転入力端子には、
バッテリ電圧をこの抵抗比にて分圧した9Vが、電源シ
ョートしきい値VthB として入力されることになる。
【0028】そのため、負荷駆動トランジスタ全オフ状
態時に検出対象経路が正常であるならば、コモン電圧V
coは、バッテリ電圧VB がプルアップ抵抗R1及びプル
ダウン抵抗R2により分圧された6Vであるため、コン
パレータ16の出力はHighレベルである。一方、検出対
象経路が何らかの要因で電源ショートすると、コンパレ
ータ16の反転入力端子にはほぼバッテリ電圧に等しい
電圧(約12V)が入力されるため、コンパレータ16
からはLow レベルの信号が出力される。
【0029】このように、負荷駆動トランジスタ全オフ
状態時であって、検出対象経路が正常であるときは、ト
ランジスタT1のコレクタはLow レベルになると共にコ
ンパレータ16の出力はHighレベルとなる。しかし、検
出対象経路がグランドショートするとトランジスタT1
のコレクタがHighレベルとなり、電源ショートするとコ
ンパレータ16の出力がLow レベルとなって、夫々マイ
コン41に入力され、グランドショート或いは電源ショ
ートが検出されることになる。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記方法で
は、グランドショートについては何ら問題なく検出する
ことができるものの、電源ショートを検出する場合、周
囲の温度やバッテリ電圧VB によっては、正しく検出さ
れない場合がある。以下、このことについて、図3を参
照しながら説明する。図3は、バッテリ電圧VB の変化
に対する燃料噴射制御装置40内の各部電圧の変化を示
す説明図である。
【0031】負荷駆動トランジスタ全オフ状態時のコモ
ン電圧Vco(延いては検出対象経路の電圧)は、通常
は、バッテリ電圧VB がプルアップ抵抗R1及びプルダ
ウン抵抗R2により分圧された電圧となっており(図3
の(i)参照)、例えばバッテリ電圧VB が12Vの時
のコモン電圧は6Vである。これは、コンデンサC1に
130Vの高電圧が充電されていても、高電圧切り離し
トランジスタTRkによってコモン側経路から遮断され
ているからである。
【0032】そして、バッテリ電圧VB を分圧して得ら
れる電源ショートしきい値VthB は、図3に一点鎖線で
示す(iii) のようになるため、検出対象経路が正常で
ある限り、バッテリ電圧VB にかかわらず常にVco<V
thB となり、コンパレータ16の出力はLow レベル(つ
まり検出対象経路が正常)である。
【0033】しかしながら、MOS型トランジスタであ
る高電圧切り離しトランジスタTRkのソース・ドレイ
ン間には、非常に大きい値ではあるものの抵抗分(リー
ク抵抗)が存在し、高温であるほど顕著となる(つまり
抵抗値が小さくなる)。そのため、高電圧切り離しトラ
ンジスタTRkがオフであっても、実際には、このリー
ク抵抗を介してコンデンサの充電電圧130Vがコモン
側経路に印加されているのと等価となる。
【0034】つまり、コモン側経路には、バッテリ電圧
VB (12V)がプルアップ抵抗R1及びダイオードD
3を介して印加されるのに加え、コンデンサの充電電圧
(130V)も高電圧切り離しトランジスタTRkのリ
ーク抵抗及びダイオードD1を介して印加されているこ
とになる。
【0035】そのため、例えば周囲温度が約150℃程
度の高温時であってリーク抵抗が約150kΩにまで低
下したときのコモン側経路の電圧(コモン電圧Vcl)
は、図3の(ii)に示すようになり、例えばバッテリ電
圧が12Vのとき、コモン電圧Vclは約8.4Vとな
る。つまりこのとき、リーク抵抗の影響により、コモン
側経路の電圧は約2.4V程度上昇してしまい、検出対
象経路が正常時のコモン電圧Vclが電源ショートしきい
値VthB により近づいてしまうのである。
【0036】そして、この状態(周囲温度が約150
℃)において更にバッテリ電圧VB が低下すると、図3
に示すように、バッテリ電圧VB が約9.79Vより小
さくなったとき(図3のハッチング部)、コモン電圧V
clは電源ショートしきい値VthB を超えてしまう。
【0037】つまり、周囲温度が高くなって高電圧切り
離しトランジスタTRkのリーク抵抗が低下すると共に
バッテリ電圧VB も低下するといった悪条件が重なった
とき、検出対象経路が正常であるにもかかわらず、電源
ショートしたものと誤判定されてしまうのである。
【0038】その一方で、車両の製造、特に車両に搭載
される各種電子制御装置の製造に当たっては、例えば
「バッテリ電圧VB が8〜16Vの範囲で変動しても正
常に動作すること」といった動作電圧範囲、或いは「周
囲温度が160℃になるまでは正常に動作すること」と
いった動作温度範囲などの、各種動作仕様が要求されて
いるのが一般的である。そのため、たとえ各仕様におけ
る最も厳しい条件が重なったとき(この例でいえばバッ
テリ電圧VB が8V且つ周囲温度が160℃のとき)で
も、動作仕様の範囲内にある限り、正常動作を保証しな
ければならない。
【0039】しかしながら、上記例においては、図3に
示したとおり、周囲温度が約150℃にまで上昇しただ
けでバッテリ電圧VB が12Vであるときは、コモン電
圧Vclが上昇はするものの電源ショートしきい値VthB
を超えることはないのだが、周囲温度の上昇に加えてバ
ッテリ電圧VB まで低下すると、電源ショートと誤判定
されてしまう場合が生じてしまい、結果として、動作仕
様の全範囲において正常に動作しなければならない、と
いう要求を満たさなくなってしまうのである。
【0040】本発明は上記課題に鑑みなされたものであ
り、コンデンサに充電した高電圧を半導体スイッチング
素子を介して誘導性負荷に印加する誘導性負荷駆動装置
において、誘導性負荷の通電経路の異常を正確に検出す
ることを目的とする。
【0041】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記課題
を解決するためになされた請求項1記載の異常検出装置
は、直流電源から誘導性負荷への通電経路上に主スイッ
チング素子が設けられ、その通電経路における誘導性負
荷及び主スイッチング素子のいずれよりも直流電源側に
副スイッチング素子が設けられると共に、直流電源より
も高い所定電圧値の高電圧を生成する高電圧生成手段が
備えるコンデンサが、高電圧印加用半導体スイッチング
素子を介して副スイッチング素子の誘導性負荷側の一端
に接続され、通電制御手段が、誘導性負荷の通電時に、
まず主スイッチング素子及び高電圧印加用半導体スイッ
チング素子を夫々オンすることにより、コンデンサに充
電された高電圧を誘導性負荷に印加(コンデンサの充電
エネルギを誘導性負荷に供給)して、誘導性負荷に所定
のピーク電流を供給し、ピーク電流の供給後は、高電圧
印加用半導体スイッチング素子をオフすると共に副スイ
ッチング素子をオン・オフ制御することにより、誘導性
負荷への通電を制御するように構成された誘導性負荷駆
動装置において、誘導性負荷の通電経路の異常を検出す
るためのものである。
【0042】そして、既述した従来の短絡検出回路45
(図4参照)と同様、誘導性負荷の通電経路における、
副スイッチング素子の誘導性負荷側端部から主スイッチ
ング素子へ至る経路(従来技術における検出対象経路に
相当;以下「検出経路」という)のグランドショート及
び電源ショートを検出する。
【0043】具体的には、第1抵抗及び第2抵抗の直列
回路からなる直流電源分圧手段と、グランドショート検
出手段と、電源ショート検出手段とからなり、直流電源
分圧手段では、第1抵抗の他端が直流電源に接続され、
第2抵抗の他端が接地されると共に、両抵抗の接続点が
通電経路における高電圧印加用半導体スイッチング素子
の接続点に接続されている。言い換えれば、両抵抗の接
続点の電圧(直流電源を両抵抗にて分圧した値)が通電
経路における高電圧印加用半導体スイッチング素子の接
続点に常時印加されている。
【0044】そして、グランドショート検出手段は、各
スイッチング素子(主スイッチング素子、副スイッチン
グ素子、及び高電圧印加用半導体スイッチング素子)が
いずれもオフである非通電時において、通電経路におけ
る高電圧印加用半導体スイッチング素子の接続点の電圧
(つまり検出経路の電圧)が、予め設定されたグランド
ショート判定用の第1基準電圧よりも低い場合に、当該
接続点が接地(グランドショート)したものと判定す
る。また、電源ショート検出手段は、同じく各スイッチ
ング素子がいずれもオフである非通電時において、検出
経路の電圧が、直流電源の電圧を分圧することにより得
られる電源ショート判定用の第2基準電圧よりも高い場
合に、当該接続点が直流電源側に短絡(電源ショート)
したものと判定する。
【0045】尚、上記のように、各検出手段はいずれ
も、各スイッチング素子が全てオフしているときにその
動作を行う。そのため、各検出手段の動作時は、誘導性
負荷の通電経路において、高電圧印加用半導体スイッチ
ング素子の接続点を含む上記検出経路上は全て同電位で
ある。つまり、通電経路における「高電圧印加用半導体
スイッチング素子の接続点の接地(グランドショー
ト)、直流電源短絡(電源ショート)を検出」すること
と「検出経路のグランドショート、電源ショートを検
出」することとは同義であり、以下もそのように扱う。
【0046】このように構成された異常検出装置では、
各検出手段の動作時は、各スイッチング素子を全てオフ
にするため検出経路とコンデンサとの電気的接続が遮断
されているが、検出経路とコンデンサとは、例えばバイ
ポーラ型トランジスタやMOS型トランジスタ等の高電
圧印加用半導体スイッチング素子により接続されてい
る。そのため、[発明が解決しようとする課題]で説明
したように、たとえ高電圧印加用半導体スイッチング素
子がオフしていても、半導体スイッチング素子であるが
故に生じる素子内部のリーク抵抗により、コンデンサの
高電圧がこのリーク抵抗を介して検出経路上に印加さ
れ、この影響で検出経路の電圧が第2基準電圧を超えて
電源ショートと誤検出されてしまうおそれがある。
【0047】ここで、グランドショート及び電源ショー
トの各検出の原理を考えると、検出経路を第1抵抗を介
して直流電源に接続することは、グランドショート検出
時には必要であるが、電源ショート検出時は必須ではな
い。つまり、検出経路が少なくとも第2抵抗を介して接
地されていれば、検出経路の電源ショートを検出するこ
とができるのである。
【0048】そこで、本発明の異常検出装置の直流電源
分圧手段には、電源ショート検出手段の動作時に、直流
電源分圧手段が備える両抵抗の接続点の、第1抵抗を介
した直流電源との電気的接続を遮断するための、直流電
源遮断手段が設けられている。これにより、電源ショー
ト検出手段の動作時の検出経路は、直流電源分圧手段内
において、単に第2抵抗を介して接地された状態になる
だけで、直流電源が第1抵抗を介して両抵抗の接続点に
印加されない(つまり検出経路に印加されない)状態に
なる。そのため、検出経路の電圧は、第1抵抗を介して
直流電源と接続されている場合より低い値となる。
【0049】従って、本発明の異常検出装置によれば、
高電圧印加用半導体スイッチング素子が有するリーク抵
抗の影響によりコンデンサと検出経路とが電気的に接続
された状態となって、検出経路の電圧が必要以上に上昇
しても、電源ショート検出手段の動作時には、直流電源
遮断手段により直流電源が第1抵抗を介して検出経路に
印加されないようにするため、検出経路の電圧が第2基
準電圧を超えてしまうのを防ぐことができ、グランドシ
ョートはもちろん、電源ショートも正確に検出すること
ができる。
【0050】そして、本発明における直流電源遮断手段
は、具体的には、例えば請求項2に記載したように、直
流電源から第1抵抗を介して、両抵抗の直列回路におけ
る誘導性負荷の通電経路との接続点(つまり検出経路と
の接続点)へ至る経路に設けられた遮断用スイッチング
素子と、グランドショート検出手段の動作時には遮断用
スイッチング素子をオンし、電源ショート検出手段の動
作時には遮断用スイッチング素子をオフするスイッチン
グ制御手段と、を備えたものとして構成するとよい。
【0051】このようにすれば、電源ショート検出時に
は遮断用スイッチング素子をオフすることにより、直流
電源が第1抵抗を介して検出経路と接続されるのを確実
に遮断することができ、電源ショートを正確に検出する
ことができる。また、遮断用スイッチング素子として
は、例えば有接点リレー等の機械式スイッチを用いても
よいが、より好ましくは、例えば請求項3に記載のよう
に、半導体スイッチング素子を用いるとよい。半導体ス
イッチング素子は、他のスイッチング素子に比べて、高
速動作が可能であると共に機械的な可動部もないため信
頼性が高く、本発明の異常検出装置の信頼性をより高め
ることができる。
【0052】ところで、本発明の異常検出装置を適用可
能な誘導性負荷駆動装置としては、通電電流が大きいほ
ど高速に動作し、且つ、一旦動作した後は通電電流が低
くてもその動作状態を保持可能な電磁アクチュエータ等
を駆動する装置を挙げることができるが、例えば請求項
4に記載したように、誘導性負荷として、電磁ソレノイ
ドへの通電により開弁して内燃機関に燃料を噴射供給す
る燃料噴射用の電磁弁を備え、電磁ソレノイドの通電時
に、主スイッチング素子をオンすると共に、高電圧印加
用半導体スイッチング素子をオンして電磁ソレノイドに
高電圧を印加することにより、電磁ソレノイドに所定の
ピーク電流を流して電磁弁を速やかに開弁させるように
構成された車両用燃料噴射装置に適用すると特に効果的
である。
【0053】このように本発明を車両用燃料噴射装置に
適用すれば、電磁弁の開弁時にはコンデンサの高電圧を
放電することによりピーク電流を流して高速開弁させ、
開弁後は、所定の燃料噴射期間中だけ、副スイッチング
素子を介した直流電源供給による開弁状態の保持が可能
であるため、車両用燃料噴射装置のより適切な動作が可
能となる。
【0054】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好適な実施形態
を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態の燃料
噴射制御装置全体の概略構成を示す構成図である。図1
に示す如く、本実施形態の燃料噴射制御装置1は、図4
に示した従来の燃料噴射制御装置40と同様、車両用デ
ィーゼルエンジンの各気筒#1〜#4に燃料を噴射供給
する4個のインジェクタ(本発明の電磁弁に相当)の電
磁ソレノイドL1,L2,L3,L4への通電時間及び
通電タイミングを制御することにより、ディーゼルエン
ジン各気筒#1〜#4への燃料噴射量及び燃料噴射時期
を制御するものである。そのため、図4と同じ構成要素
には図4と同じ符号を付し、その詳細説明を省略する。
【0055】即ち、本実施形態の燃料噴射制御装置1に
おいても、スイッチング回路13の各トランジスタTR
1〜TR4のいずれかがオンすると同時に、高電圧切り
離しトランジスタTRkがオンし、充電回路14にてコ
ンデンサC1に充電された所定電圧値の高電圧(本実施
形態では130V)がこの高電圧切り離しトランジスタ
TRk及びダイオードD1を介して、通電経路が形成さ
れた電磁ソレノイドLに印加される。これにより、この
電磁ソレノイドLにはピーク電流が流れてインジェクタ
が高速開弁し、その後はホールド電流回路12により供
給されるホールド電流により開弁状態が保持される。
【0056】そして、本実施形態の燃料噴射制御装置1
が従来の燃料噴射制御装置40と異なるのは、短絡検出
回路18である。即ち、従来の短絡検出回路45では、
プルアップ抵抗R1が直接、バッテリ電圧VB に接続さ
れていたのに対し、本実施形態の短絡検出回路18で
は、プルアップ抵抗R1がバイポーラ型のトランジスタ
T3(本発明の遮断用スイッチング素子に相当)を介し
てバッテリ電圧VB に接続されている。
【0057】具体的には、トランジスタT3のコレクタ
がプルアップ抵抗R1に接続され、エミッタがバッテリ
電圧VB に接続され、ベースがマイコン20に接続され
ている。そして、マイコン20からベースに入力される
プルアップ切り離し信号Vsに基づいてこのトランジス
タT3がオン・オフされる。
【0058】そのため、マイコン20には、プルアップ
切り離し信号Vsを出力してトランジスタT3をオン・
オフ制御するためのプルアップ切り離し制御プログラム
が、各トランジスタTRk,TRh,TR1〜TR4を
夫々オン・オフ制御してディーゼルエンジン各気筒#1
〜#4への燃料噴射量及び燃料噴射時期を制御する燃料
噴射制御プログラムの中にその一部として格納されてい
る。以下、マイコン20がこの燃料噴射制御プログラム
に従って実行する燃料噴射制御処理(プルアップ切り離
し制御処理を含む)について、図2に基づいて説明す
る。図2は、マイコン20内の図示しないCPUが実行
する燃料噴射制御処理を示すフローチャートである。こ
の燃料噴射制御処理は、イグニションスイッチ3のオン
後、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
【0059】この処理が開始されると、まずステップ
(以下「S」と略す)210にて、カウンタTWVを0
にリセットすると共にプルアップ切り離し信号Vsを0
(Lowレベル)にセットする初期設定を行う。カウンタ
TWVは、ディーゼルエンジンの各気筒のうちどの気筒
に燃料噴射を行うかを決めるためのものであり、後述す
るように、このカウンタTWVに従って、各気筒に順次
燃料噴射が行われる(つまり本実施形態では独立噴射方
式による燃料噴射が行われる)。また、プルアップ切り
離し信号Vsが0のため、トランジスタT3はオンし
て、検出対象経路には、バッテリ電圧VB がプルアップ
抵抗R1及びプルダウン抵抗R2にて分圧された分圧値
が印加されることになる。
【0060】続くS220では、エンジンを始動させる
ためにイグニションスイッチ3がスタート位置(図示省
略)に切り換えられたか否かを判定するものであり、単
にイグニションスイッチ3がオンされただけの状態では
否定判定されてこのS220を繰り返すが、運転者等が
エンジンを始動させようとしてイグニションスイッチ3
がスタート位置に切り換えると(S220:YES)、
S230に移行してカウンタTWVをインクリメントし
(つまりTWV=1)、更にS240に進む。
【0061】S240では、カウンタTWVが2以下か
否かが判定され、ここではまだTWV=1であるため肯
定判定されて、S250へ移行する。そして、S250
でプルアップ切り離し信号Vsを0(つまりLow レベ
ル)にしてS260に移行する。S260では、カウン
タTWVが1か否かが判定され、ここでは1であるた
め、S270に進んで気筒#1への燃料噴射が実行され
る。
【0062】S270における燃料噴射処理では、ま
ず、スイッチング回路13内のトランジスタTR1をオ
ンすると同時に高電圧切り離しトランジスタTRkをオ
ンして、コンデンサC1に充電された高電圧(130
V)を電磁ソレノイドL1に印加することにより、電磁
ソレノイドL1にピーク電流を流す。そして、ピーク電
流の供給後は、高電圧切り離しトランジスタTRkをオ
フすると共に、ホールド電流回路12によるホールド電
流の供給が行われ、気筒#1のインジェクタを所定期間
開弁させる。そして、燃料噴射の終了後は、各トランジ
スタTRk,TRh,TR1〜TR4をいずれもオフす
る。
【0063】尚、以降説明するS280,S320,S
330においても、エンジンの気筒が異なる以外は全く
このS270と同じ処理を行うことにより、各気筒のイ
ンジェクタを開弁させる。そのため、S280,S32
0,S330の処理の詳細については省略する。
【0064】そして、気筒#1の燃料噴射終了後は、S
290に移行して、検出対象経路のグランドショート検
出を行う。これは、図4にて既に説明したとおり、短絡
検出回路18内のトランジスタT1からの信号(電圧)
をマイコン20が取り込み、この信号がHighレベルのと
きは検出対象経路がグランドショートしたものと判断
し、逆にLow レベルのときは検出対象経路は正常である
ものと判断する。
【0065】グランドショート検出の実行後は、S36
0に進み、イグニションスイッチ3がスタート位置のま
まであるか否かが判断される。そして、イグニションス
イッチ3の操作によりエンジンが停止された場合は、そ
のままこの処理を終了するが、スタート位置のままであ
ればS230に戻る。
【0066】以降の処理では、上記と同様、まずS23
0でカウンタTWVをインクリメントし(つまりTWV
=2)、S240で肯定判定されてS250に進む。S
250では、上記同様、プルアップ切り離し信号Vsを
0(つまりLow レベル)にしてS260に移行する。そ
して、このときカウンタTWVは2にインクリメントさ
れているため、S260では否定判定されてS280に
進み、気筒#2への燃料噴射が行われる。その後、S3
60に進んで、エンジン始動中であれば再びS230へ
戻る。
【0067】以降の処理(3回目)では、まずS230
でカウンタTWVをインクリメントするが、これにより
TWV=3となる。そのため、続くS240では否定判
定され、S300に進む。S300では、プルアップ切
り離し信号Vsを1(つまりHighレベル)にしてS31
0に移行する。これにより、トランジスタT3がオフす
るため、バッテリ電圧VB がトランジスタT3を介して
プルダウン抵抗R2側(検出対象経路)に印加されない
状態となる。そして、このときカウンタTWVは3にイ
ンクリメントされているため、S310では肯定判定さ
れてS320に進み、気筒#3への燃料噴射が行われ
る。
【0068】そして、続くS340において、電源ショ
ート検出を行う。これについても、既に説明したとお
り、短絡検出回路18内のコンパレータ16からの信号
をマイコン20が取り込み、この信号がHighレベルのと
きは検出対象経路が正常である物と判断し、逆にLow レ
ベルのときは、検出対象経路が電源ショートしたものと
判断する。電源ショート検出の実行後は、S360に進
み、エンジン始動中であれば再びS230へ戻る。
【0069】そして、以降の処理(4回目)でも、まず
S230でカウンタTWVをインクリメントし、TWV
=4となる。そのため、続くS240では否定判定さ
れ、S300に進む。S300では、上記3回目の処理
と同様、プルアップ切り離し信号Vsを1(Highレベ
ル)にしてS310に移行する。これにより、トランジ
スタT3が引き続きオフするため、バッテリ電圧VB が
トランジスタT3を介してプルダウン抵抗R2側(検出
対象経路)に印加されない状態が維持される。そして、
このときカウンタTWVは4にインクリメントされてい
るため、S310では否定判定されてS330に進み、
気筒#4への燃料噴射が行われる。
【0070】これにより、各気筒#1〜#4への燃料噴
射が順次行われたことになるため、その後のS350で
カウンタTWVを0にリセットして、S360の処理に
進む。そして、エンジンが停止されない限りS360で
は肯定判定されて再びS230以降の処理が繰り返され
る。
【0071】尚、トランジスタT1,抵抗R8,R10,
ダイオードD4,D5,からなる回路及びマイコン20
により、本発明のグランドショート検出手段が実現され
ている。また、コンパレータ16,抵抗R11〜R13から
なる回路及びマイコン20により、本発明の電源ショー
ト検出手段が構成されている。
【0072】以上詳述したように、本実施形態の燃料噴
射制御装置1では、グランドショート検出の実行タイミ
ングを、気筒#1の燃料噴射が終了する毎とし、電源シ
ョート検出の実行タイミングを、気筒#3の燃料噴射が
終了する毎としている。そして、グランドショート検出
時は、トランジスタT3をオンすることにより、検出対
象経路にはこのトランジスタT3等を介してバッテリ電
圧VB が印加された状態となる。
【0073】この場合の検出対象経路の電圧は、図3の
(ii)に示したものとなり、万一検出対象経路がグラン
ドショートしたときは、検出対象経路の電圧が接地電位
(0V)とほぼ等しくなることにより、図3の(v)で
示したグランドショートしきい値VthG より低くなるた
め、グランドショートが検出される。
【0074】一方、電源ショート検出時は、トランジス
タT3をオフすることにより、検出対象経路がこのトラ
ンジスタT3等を介してバッテリ2へ接続されるのを遮
断する。そのため、トランジスタT3がオンしている時
(つまり従来の短絡検出回路45と同じ状態)に、周囲
温度が上昇して高電圧切り離しトランジスタTRkのリ
ーク抵抗の影響が顕著になると、図3の(ii)に示した
ようにコモン電圧Vco(図3の(i))はVclにまで上
昇してしまうが、トランジスタT3をオフして等価的に
プルアップ抵抗R1を検出対象経路から切り離すことに
より、図3の(iv)に示したように、コモン電圧は5V
にまで低下する。この電圧は、コンデンサC1の充電電
圧がリーク抵抗及びプルダウン抵抗R2によって分圧さ
れた値であるため、バッテリ電圧VB による変動もな
い。
【0075】そして、このコモン電圧(5V)を基準と
して、万一電源ショートした場合は、検出対象経路の電
圧がバッテリ電圧VB 近傍にまで上昇することにより、
電源ショートしきい値VthB を超えるため、電源ショー
トが検出される。尚、本実施形態の燃料噴射制御装置1
には、短絡検出回路18のほか、図示はしないものの、
検出対象経路が断線する異常が生じたときにその異常を
検出するための断線検出回路も備えられている。
【0076】従って、本実施形態の燃料噴射制御装置1
によれば、電源ショート検出時には、トランジスタT3
をオフすることによりプルアップ抵抗R1が切り離され
る(つまりプルアップ抵抗R1やトランジスタT3を介
したバッテリ2との接続が遮断される)ため、たとえ周
囲温度の上昇によるリーク抵抗の影響の増大に加え、バ
ッテリ電圧VB が低下するといった悪条件が重なって
も、検出対象経路の電圧が必要以上に上昇するのを抑制
できるため、電源ショートの誤検出を防止でき、検出対
象経路のグランドショート検出・電源ショート検出をい
ずれも正確に行うことができる。
【0077】ここで、本実施形態の構成要素と本発明の
構成要素の対応関係を明らかにする。本実施形態におい
て、スイッチング回路13内の各トランジスタTR1〜
TR4はいずれも本発明の主スイッチング素子に相当
し、バッテリ電圧VB は本発明の直流電源に相当し、高
電圧切り離しトランジスタTRkは本発明の高電圧印加
用半導体スイッチング素子に相当し、トランジスタTR
hは本発明の副スイッチング素子に相当し、コンデンサ
C1及び充電回路14により本発明の高電圧生成手段が
構成され、マイコン20及びホールド電流回路12によ
り本発明の通電制御手段が構成され、電源ショートしき
い値VthB は本発明の第2基準電圧に相当し、グランド
ショートしきい値VthG は本発明の第1基準電圧に相当
し、プルアップ抵抗R1及びプルダウン抵抗R2は夫々
本発明の第1抵抗及び第2抵抗に相当すると共に、バッ
テリ2からトランジスタT3,プルアップ抵抗R1,ダ
イオードD3,及びプルダウン抵抗R2を介してグラン
ドラインに至る回路が本発明の直流電源分圧手段に相当
し、このうちトランジスタT3とマイコン20により本
発明の直流電源遮断手段が構成される。尚、マイコン2
0は、本発明のスイッチング制御手段にも相当する。
【0078】また、図2の燃料噴射制御処理において、
S250及びS300の処理は本発明の直流電源遮断手
段(スイッチング制御手段)が実行する処理に相当し、
S290の処理は本発明のグランドショート検出手段が
実行する処理に相当し、S340の処理は本発明の電源
ショート検出手段が実行する処理に相当し、S270,
S280,S320,S330の処理は本発明の通電制
御手段が実行する処理に相当する。
【0079】尚、本発明の実施の形態は、上記実施形態
に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に
属する限り種々の形態を採り得ることはいうまでもな
い。例えば、上記実施形態では、電源ショート検出時
に、トランジスタT3をオフすることによりプルアップ
抵抗R1を検出対象経路から切り離すようにしたが、ト
ランジスタT3に限らず、リレー等を用いて切り離すよ
うにしてもよい。また、トランジスタT3の位置も、図
1に示したものに限らず、例えばプルアップ抵抗R1と
ダイオードD3の間に接続するなど、本発明の作用効果
を奏する限りあらゆる方法を採用できる。
【0080】また、本発明は、上記実施形態のような車
両のディーゼルエンジンにおける燃料噴射制御装置に適
用するのに限定されず、コンデンサの高電圧を半導体ス
イッチング素子を介して誘導性負荷に供給するように構
成されたあらゆる誘導性負荷駆動装置に対して適用可能
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態の燃料噴射制御装置全体の概略構
成を示す構成図である。
【図2】 マイコン内のCPUが実行する燃料噴射制御
処理を示すフローチャートである。
【図3】 バッテリ電圧VB の変化に対する燃料噴射制
御装置内の各部電圧の変化を示す説明図である。
【図4】 従来の燃料噴射制御装置全体の概略構成を示
す構成図である。
【符号の説明】
1,40…燃料噴射制御装置、2…バッテリ、3…イグ
ニションスイッチ、11…電源回路、12…ホールド電
流回路、12a…定電流制御回路、13…スイッチング
回路、14…充電回路、15,16…コンパレータ、1
7…自励式昇圧回路、18,45…短絡検出回路、2
0,41…マイコン、21…バッファ、C1…コンデン
サ、Do,D1〜D5…ダイオード、L1〜L4…電磁
ソレノイド、Lo…コイル、R1…プルアップ抵抗、R
2…プルダウン抵抗、T1,T3,TRo,TRh,T
R1〜TR4…トランジスタ、TRk…高電圧切り離し
トランジスタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G066 AA01 AB02 BA31 BA33 CC06U CD26 CE29 DA01 DA04 3G301 HA01 JB03 LC01 LC10 MA11 MA18 NB20 PG01 PG02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源から誘導性負荷への通電経路上
    に設けられた主スイッチング素子と、 前記通電経路における前記誘導性負荷及び前記主スイッ
    チング素子のいずれよりも前記直流電源側に設けられた
    副スイッチング素子と、 コンデンサを備え、該コンデンサを充電することにより
    前記直流電源よりも高い所定電圧値の高電圧を生成する
    高電圧生成手段と、 前記コンデンサを前記副スイッチング素子の前記誘導性
    負荷側の一端に接続する高電圧印加用半導体スイッチン
    グ素子と、 前記誘導性負荷の通電時には、まず前記主スイッチング
    素子及び前記高電圧印加用半導体スイッチング素子を夫
    々オンすることにより、前記コンデンサの前記高電圧を
    前記誘導性負荷に印加して、前記誘導性負荷に所定のピ
    ーク電流を供給し、前記ピーク電流の供給後は、前記高
    電圧印加用半導体スイッチング素子をオフすると共に前
    記副スイッチング素子をオン・オフ制御することによ
    り、前記誘導性負荷への通電を制御する通電制御手段
    と、 を備えた誘導性負荷駆動装置に設けられ、 第1抵抗及び第2抵抗の直列回路からなり、該第1抵抗
    の他端が前記直流電源に接続され、該第2抵抗の他端が
    接地されると共に、該両抵抗の接続点が前記通電経路に
    おける前記高電圧印加用半導体スイッチング素子の接続
    点に接続された直流電源分圧手段と、 前記各スイッチング素子がいずれもオフである非通電時
    において、前記通電経路における前記高電圧印加用半導
    体スイッチング素子の接続点の電圧が、予め設定された
    グランドショート判定用の第1基準電圧よりも低い場合
    に、当該接続点が接地したものと判定するグランドショ
    ート検出手段と、 前記各スイッチング素子がいずれもオフである非通電時
    において、前記通電経路における前記高電圧印加用半導
    体スイッチング素子の接続点の電圧が、前記直流電源の
    電圧を分圧することにより得られる電源ショート判定用
    の第2基準電圧よりも高い場合に、当該接続点が前記直
    流電源側に短絡したものと判定する電源ショート検出手
    段と、 を備えた異常検出装置であって、 前記直流電源分圧手段には、前記電源ショート検出手段
    の動作時に、前記両抵抗の接続点の、前記第1抵抗を介
    した前記直流電源との電気的接続を遮断するための、直
    流電源遮断手段が設けられていることを特徴とする誘導
    性負荷駆動装置の異常検出装置。
  2. 【請求項2】 前記直流電源遮断手段は、 前記直流電源から前記第1抵抗を介して前記直列回路に
    おける前記通電経路との接続点へ至る経路に設けられた
    遮断用スイッチング素子と、 前記グランドショート検出手段の動作時には前記遮断用
    スイッチング素子をオンし、前記電源ショート検出手段
    の動作時には前記遮断用スイッチング素子をオフするス
    イッチング制御手段と、 を備えたことを特徴とする請求項1記載の誘導性負荷駆
    動装置の異常検出装置。
  3. 【請求項3】 前記遮断用スイッチング素子は、半導体
    スイッチング素子であることを特徴とする請求項1又は
    2記載の誘導性負荷駆動装置の異常検出装置。
  4. 【請求項4】 前記誘導性負荷駆動装置は、 前記誘導性負荷として、電磁ソレノイドへの通電により
    開弁して内燃機関に燃料を噴射供給する燃料噴射用の電
    磁弁を備え、 前記電磁ソレノイドの通電時に、前記主スイッチング素
    子をオンすると共に、前記高電圧印加用半導体スイッチ
    ング素子をオンして前記電磁ソレノイドに前記高電圧を
    印加することにより、前記電磁ソレノイドに所定のピー
    ク電流を流して前記電磁弁を速やかに開弁させるように
    構成された車両用燃料噴射装置であることを特徴とする
    請求項1〜3いずれかに記載の誘導性負荷駆動装置の異
    常検出装置。
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