JP2002301813A - 画像処理装置、画像処理方法、プログラムおよび記録媒体 - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、プログラムおよび記録媒体

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JP2002301813A
JP2002301813A JP2001106695A JP2001106695A JP2002301813A JP 2002301813 A JP2002301813 A JP 2002301813A JP 2001106695 A JP2001106695 A JP 2001106695A JP 2001106695 A JP2001106695 A JP 2001106695A JP 2002301813 A JP2002301813 A JP 2002301813A
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JP2001106695A
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Kimito Katsuyama
公人 勝山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、カラープリンタにおいて使用され
る複数色のインクをバランス良く使用できるようにする
ことを課題とする。 【解決手段】 本発明による画像処理装置20は、所望
のデータ処理を施したカラー画像入力データを、複数の
色要素媒体を用いて色画像を出力する画像出力装置30
に供給する。本発明による画像処理装置20によれば、
第1消費量データ生成部20bによって、カラー画像入
力データに基づき、濃色要素媒体の消費量データ(CM
Yインク消費量データ)が生成され、第2消費量データ
生成部20cによって、濃色要素媒体の消費量データ
と、前記各色要素媒体の残量(インク残量データ)とに
基づいて、理想的淡色要素媒体の消費量データ(Xc,X
m)が生成される。そして、当該生成された理想的淡色
要素媒体の消費量データに基づき、前記画像出力装置が
使用する各色要素媒体の割合が決定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラープリンタな
どの画像出力装置において使用される複数色のインクを
バランス良く使用できるようにする画像処理装置、画像
処理方法、プログラムおよび記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】スキャナなどの入力装置から供給される
画像入力データがRGBデータの場合、当該RGBデー
タは、カラー画像出力装置に供給される前に、コンピュ
ータなどで構成される画像処理装置においてCMYKデ
ータまたはCMYKcmデータに変換される。
【0003】そして、カラーインクジェットプリンタの
ようなカラー画像出力装置は、画像処理装置から供給さ
れるCMYKデータまたはCMYKcmデータに基づ
き、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、
ブラック(K)の4色のインク、またはこれにライトシ
アン(c)、ライトマゼンタ(m)を加えた6色のイン
クでカラー画像を印刷する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、4色イ
ンクおよび6色インクのカートリッジは一体として交換
されるため、特定色のインクが偏って使用されなくなっ
てしまうと、他のインクが残っていたとしてもインクカ
ートリッジを交換しなければならず、かなりの無駄が生
じている。
【0005】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたもので、カラープリンタなどの画像出力装置にお
いて使用される複数色のインクをバランス良く使用でき
るようにする画像処理装置、画像処理方法、プログラム
および記録媒体を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題に鑑み、請求項
1に記載の発明は、所望のデータ処理を施したカラー画
像入力データを、複数の色要素媒体を用いて色画像を出
力する画像出力装置に供給する画像処理装置であって、
前記カラー画像入力データと、前記画像出力装置が保有
する各色要素媒体の残量とに基づいて、前記画像出力装
置が使用する各色要素媒体の割合を決定する割合決定手
段を備えて構成される。
【0007】以上のように構成された、所望のデータ処
理を施したカラー画像入力データを、複数の色要素媒体
を用いて色画像を出力する画像出力装置に供給する画像
処理装置によれば、割合決定手段によって、前記カラー
画像入力データと、前記画像出力装置が保有する各色要
素媒体の残量とに基づいて、前記画像出力装置が使用す
る各色要素媒体の割合が決定される。
【0008】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の画像処理装置であって、前記割合決定手段が、
前記カラー画像入力データに基づき、濃色要素媒体の消
費量データを生成する第1消費量データ生成部と、当該
生成された濃色要素媒体の消費量データと、前記各色要
素媒体の残量とに基づいて、理想的淡色要素媒体の消費
量データを生成する第2消費量データ生成部と、を備
え、当該生成された理想的淡色要素媒体の消費量データ
に基づき、前記画像出力装置が使用する各色要素媒体の
割合を決定するように構成される。
【0009】ここで、「第1消費量データ生成部」が第
1データ生成部20bに対応し、「第2消費量データ生
成部」が理想的CM消費量計算部20cにそれぞれ対応
する。また、「要素色媒体」とは、当該実施形態ではカ
ラーインクジェットプリンタで使用される「インク」に
対応する。
【0010】さらに、請求項3に記載の発明は、請求項
1または2に記載の画像処理装置であって、前記割合決
定手段によって決定される濃色要素媒体と淡色要素媒体
との割合が一定であるように構成される。
【0011】また、請求項4に記載の発明は、請求項1
または2に記載の画像処理装置であって、前記割合決定
手段が、前記カラー画像入力データの各要素色毎の階調
値に応じて、濃色要素媒体と淡色要素媒体との割合を決
定するように構成される。
【0012】さらに、請求項5に記載の発明は、請求項
1、2または4に記載の画像処理装置であって、前記割
合決定手段が、前記カラー画像入力データの各要素色毎
の階調値が低い程、各要素色毎に淡色要素媒体の使用割
合を大きくし、前記カラー画像入力データの各要素色毎
の階調値が高い程、各要素色毎に淡色要素媒体の使用割
合を小さくするように、濃色要素媒体と淡色要素媒体と
の割合を決定するように構成される。
【0013】また、請求項6に記載の発明は、請求項5
に記載の画像処理装置であって、濃色要素媒体の使用を
開始する階調値と、淡インクの使用を終了する階調値と
の階調値差が一定であるように構成される。
【0014】さらに、請求項7に記載の発明は、請求項
5に記載の画像処理装置であって、濃色要素媒体の使用
を開始する階調値と、淡インクの使用を終了する階調値
との階調値差が可変であるように構成される。
【0015】また、請求項8に記載の発明は、請求項1
乃至7のいづれか一項に記載の画像処理装置であって、
前記割合決定手段が、前記消費量データの最大値と最小
値との差が最小になるように、前記画像出力装置が使用
する各色要素媒体の割合を決定するように構成される。
【0016】さらに、請求項9に記載の発明は、請求項
1乃至8のいづれか一項に記載の画像処理装置であっ
て、インク節約処理モードを選択するためのモード選択
手段をさらに備え、前記インク節約処理モードが選択さ
れた場合に、前記割合決定手段によって、前記画像出力
装置が使用する各色要素媒体の割合が決定されるように
構成される。
【0017】また、請求項10に記載の発明は、所望の
データ処理を施したカラー画像入力データを、複数の色
要素媒体を用いて色画像を出力する画像出力装置に供給
する画像処理方法であって、前記カラー画像入力データ
と、前記画像出力装置が保有する各色要素媒体の残量と
に基づいて、前記画像出力装置が使用する各色要素媒体
の割合を決定する割合決定工程を備えて構成される。
【0018】さらに、請求項11に記載の発明は、所望
のデータ処理を施したカラー画像入力データを、複数の
色要素媒体を用いて色画像を出力する画像出力装置に供
給する画像処理をコンピュータに実行させるためのプロ
グラムであって、前記カラー画像入力データと、前記画
像出力装置が保有する各色要素媒体の残量とに基づい
て、前記画像出力装置が使用する各色要素媒体の割合を
決定する割合決定処理をコンピュータに実行させるよう
に構成される。
【0019】また、請求項12に記載の発明は、請求項
11に記載のプログラムを記録しているコンピュータに
よって読取可能な記録媒体である。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
好適な実施の形態について説明する。
【0021】図1は、本発明の一実施形態にかかる画像
処理装置の機能ブロック図であり、図2は、当該画像処
理装置の具体的ハードウエア構成例を概略ブロック図に
より示している。
【0022】(1) 画像処理装置 図1において、画像処理装置20は、画像入力装置10
から供給されるRGBの色画像データに対して所望の画
像処理を施し、当該画像処理された色画像データを画像
出力装置30に出力する。ここで、色画像データはカラ
ー画像を所定の要素色毎に色分解しつつ、その要素色毎
に強弱を表したものであり、有彩色であって所定の比で
混合したときには灰色に代表される無彩色と黒色とから
なる。
【0023】当該実施形態では、プリンタなどの画像出
力装置30がCMYKcmデータに基づき印刷処理を行
う場合について説明する。画像処理装置20は、インク
節約モードまたは通常モードを選択するためのモード選
択部20aと;モード選択部20aにおいてインク節約
モードが選択された場合に、画像入力装置10から供給
されるRGBの画像データに基づき、CMYK(シア
ン、マゼンタ、イエロー、ブラック)の画像データを生
成するとともに、CMYインク消費量データを生成する
第1データ生成部20bと;第1データ生成部20bか
ら供給されるCMYインク消費量データおよびカラープ
リンタからなる画像出力装置30から供給されるインク
残量データに基づき、濃Cインクの消費量Xcおよび濃
Mインクの消費量Xmを計算するための理想的CM消費
量計算部20cと;第1データ生成部20bから供給さ
れるCMYK画像データおよび理想的CM消費量計算部
20cから供給されるXcデータおよびXmデータに基づ
き、CMYKcmデータを生成する第2データ生成部2
0dと;モード選択部20aにおいて通常モードが選択
された場合に、画像入力装置10から供給されるRGB
の画像データを、CMYKcmの画像データに変換する
データ変換部20fと;前記第2データ生成部20dま
たはデータ変換部20fから供給されるCMYKcmの
階調データを二値データに階調変換する二値化部20e
と;を備えている。各部における処理の詳細に関しては
後述する。
【0024】(1−1) ハードウエア構成 本実施形態においては、前記画像処理装置20を実現す
るハードウェアの一例としてコンピュータシステムを採
用している。図2は、当該コンピュータシステムをブロ
ック図により示している。当該コンピュータシステム
は、画像入力デバイスとして、スキャナ11aとデジタ
ルスチルカメラ11bとビデオカメラ11cとを備えて
おり、コンピュータ本体12に接続されている。それぞ
れの入力デバイスは画像をドットマトリクス状の画素で
表現した画像データを生成してコンピュータ本体12に
出力可能となっており、ここで同画像データはRGBの
三原色においてそれぞれ256階調表示することによ
り、約1670万色を表現可能となっている。
【0025】コンピュータ本体12には、外部補助記憶
装置としてのフロッピー(登録商標)ディスクドライブ
13aとハードディスク13bとCD−ROMドライブ
13cとが接続されており、ハードディスク13bには
システム関連の主要プログラムが記録されており、フロ
ッピーディスクやCD−ROMなどから適宜必要なプロ
グラムなどを読み込み可能となっている。また、コンピ
ュータ本体12を外部のネットワークなどに接続するた
めの通信デバイスとしてモデム14aが接続されてお
り、外部のネットワークに同公衆通信回線を介して接続
し、ソフトウェアやデータをダウンロードして導入可能
となっている。この例ではモデム14aにて電話回線を
介して外部にアクセスするようにしているが、LANア
ダプタを介してネットワークに対してアクセスする構成
とすることも可能である。この他、コンピュータ本体1
2の操作用にキーボード15aやマウス15bも接続さ
れている。
【0026】さらに、画像出力デバイスとして、ディス
プレイ17aとカラープリンタ17bとを備えている。
ディスプレイ17aについては水平方向に800画素と
垂直方向に600画素の表示エリアを備えており、各画
素毎に上述した1670万色の表示が可能となってい
る。この解像度は一例に過ぎず、640×480画素で
あったり、1024×768画素であるなど、適宜、変
更可能である。
【0027】また、カラープリンタ17bはインクジェ
ットプリンタであり、CMYKの四色の色インクを用い
てメディアたる印刷用紙上にドットを付して画像を印刷
可能となっている。画像密度は360×360dpiや7
20×720dpiといった高密度印刷が可能となってい
るが、階調表現については色インクを付すか否かといっ
た2階調表現となっている。一方、このような画像入力
デバイスを使用して画像を入力しつつ、画像出力デバイ
スに表示あるいは出力するため、コンピュータ本体12
内では所定のプログラムが実行されることになる。その
うち、基本プログラムとして稼働しているのはオペレー
ティングシステム(OS)12aであり、このオペレー
ティングシステム12aにはディスプレイ17aでの表
示を行わせるディスプレイドライバ(DSP DRV)
12bとカラープリンタ17bに印刷出力を行わせるプ
リンタドライバ(PRT DRV)12cが組み込まれ
ている。これらのドライバ12b,12cはディスプレ
イ17aやカラープリンタ17bの機種に依存してお
り、それぞれの機種に応じてオペレーティングシステム
12aに対して追加変更可能である。また、機種に依存
して標準処理以上の付加機能を実現することもできるよ
うになっている。すなわち、オペレーティングシステム
12aという標準システム上で共通化した処理体系を維
持しつつ、許容される範囲内での各種の追加的処理を実
現できる。
【0028】このようなプログラムを実行する前提とし
て、コンピュータ本体12は、CPU12e、RAM1
2f、ROM12gおよびI/O12hなどを備え、演
算処理を実行するCPU12eがRAM12fを一時的
なワークエリアや設定記憶領域として使用したりプログ
ラム領域として使用しながら、ROM12gに書き込ま
れた基本プログラムを適宜実行し、I/O12hを介し
て接続されている外部機器及び内部機器などを制御して
いる。
【0029】ここで、基本プログラムとしてのオペレー
ティングシステム12a上でアプリケーション12dが
実行される。アプリケーション12dの処理内容は様々
であり、操作デバイスとしてのキーボード15aやマウ
ス15bの操作を監視し、操作された場合には各種の外
部機器を適切に制御して対応する演算処理などを実行
し、さらには、処理結果をディスプレイ17aに表示し
たり、カラープリンタ17bに出力したりすることにな
る。
【0030】かかるコンピュータシステムでは、画像入
力デバイスであるスキャナ11aなどで画像データを取
得し、アプリケーション12dによる所定の画像処理を
実行した後、画像出力デバイスとしてのディスプレイ1
7aやカラープリンタ17bに表示出力することが可能
である。
【0031】(1−2) 他の構成例 本実施形態においては、画像処理装置をコンピュータシ
ステムとして実現しているが、必ずしもかかるコンピュ
ータシステムを必要とするわけではなく、同様の画像デ
ータに対して本発明による画像処理が必要なシステムで
あればよい。例えば、デジタルスチルカメラ内に本発明
による画像処理を行う画像処理装置を組み込み、画像処
理された画像データを用いてカラープリンタに印刷させ
るようなシステムであっても良い。また、コンピュータ
システムを介することなく画像データを入力して印刷す
るカラープリンタにおいては、スキャナやデジタルスチ
ルカメラまたはモデム等を介して入力される画像データ
に対して自動的に本発明による画像処理を行って印刷処
理するように構成することも可能である。
【0032】この他、カラーファクシミリ装置やカラー
コピー装置といった画像データを扱う各種の装置におい
ても当然に適用可能である。
【0033】(2) 画像処理制御プログラム 画像処理制御プログラムとしてのプリンタドライバ12
cやディスプレイドライバ12bは、通常、コンピュー
タ12が読取可能な形態でフロッピーディスク、CD−
ROMなどの記録媒体に記録されて流通する。当該プロ
グラムは、メディア読取装置(CD−ROMドライブ1
3c、フロッピーディスクドライブ13aなど)によっ
て読み取られてハードディスク13bにインストールさ
れる。そして、CPUが所望のプログラムを適宜ハード
ディスク13bから読み出して所望の処理を実行するよ
うに構成されている。従って、これらの媒体は画像処理
制御プログラムを記録した媒体を構成する。なお、当該
画像処理制御プログラム自体も本願発明の範囲内に包含
される。
【0034】以下、図3乃至図9を参照して、図1に示
す画像処理装置20によって行われる画像処理制御プロ
グラムを説明する。本発明による画像処理制御プログラ
ムには、モード選択部20aによるモード選択に基づ
く、インク節約処理と通常処理とがある。
【0035】図3に、モード選択部20aによるモード
選択について説明するためのフローチャートを示す。す
なわち、モード選択部20aによってインク節約モード
が選択されると(ステップ40、Yes)、後に詳述す
るインク節約処理が行われ(ステップ42)、インク節
約モードが選択されない場合(ステップ40、No)に
は、通常の処理が行われる(ステップ44)。
【0036】(2−1) インク節約処理 (2−1−1) インク節約処理の第1実施形態 次に、図4を参照して、インク節約処理の第1実施形態
に関して説明する。
【0037】まず、第1データ生成部20bが、所定の
色補正テーブルを参照して、モード選択部20aから供
給されるRGB画像データから、1ページ分のCMYK
画像データを生成する(ステップ50)とともに、CM
Yインク消費量データを生成する(ステップ52)。
【0038】ここで、「CMYK画像データ」とは、ビ
ットマップまたはその他の形態の情報として、RGB画
像1ページ分のCMYK値を有するデータをいい、「C
MYインク消費量データ」とは、この画像を出力した時
に消費されるCMY量を示すデータをいう。
【0039】また、前記所定の色補正テーブルは、イン
ク節約処理用に別途用意されたRGBからCMYKへの
変換テーブルであるが、通常処理で用いるRGBからC
cMmYKへの変換テーブルを用い、次式による変換で
CMYK画像データ及びCMYインク消費量データを算
出しても良い。
【0040】C=C+c/Rate_C M=M+m/Rate_M Y=Y K=K ここで、Rate_C、Rate_Mは、それぞれC=1と色が等
しくなるcの値、M=1と色が等しくなるmの値を示し
ている。当該実施形態では、淡インクを濃インクの1/4
の濃度に設定しているのでRate_C=Rate_M=4とす
る。
【0041】次に、理想的CM消費量計算部20cが、
理想的なCMインク消費量データを算出する(ステップ
54)。
【0042】図5に、理想的なCMインク消費量データ
を算出するための処理(ステップ54)を説明するため
のフローチャートを示す。
【0043】図5に示すように、理想的CM消費量計算
部20cは、まず、C、Mインクをそれぞれ仮想的にX
c、Xm量だけ消費すると仮定する(ステップ60)。こ
の仮想的に消費されるCcMmYインクの量(C_v、c_
v、M_v、m_v、Y_v)をそれぞれ次式を用いて計算する
(ステップ62)。
【0044】C_v=Xc … (1) c_v=(C−Xc)×Rate_C … (2) M_v=Xm … (3) m_v=(M−Xm)×Rate_M … (4) Y_v=Y … (5) ここで、C、M、Yは、ステップ52で算出されたCM
Yインク消費量データを示している。
【0045】次に、画像出力装置30から供給されるC
cMmY各色インクの残量を示すデータ(C_l、c_l、M_
l、m_l、Y_l)から、式(1)〜式(5)で与えられるCcMm
Y各色インクの消費量を示すデータを減算する(ステッ
プ64)と、 C_l=C_l−Xc … (6) c_l=c_l−(C−Xc)×Rate_C … (7) M_l=M_l−Xm … (8) m_l=m_l−(M−Xm)×Rate_M … (9) Y_l=Y_l−Y … (10) 式(6)〜式(10)より、消費後のインク残量データC_l、c_
l、M_l、m_l、Y_l が計算される(ステップ66)。
【0046】そして、消費後のインク残量データC_l、c
_l、M_l、m_l、Y_lが最もバランスが良くなるように、X
cおよびXmを決定する。このようにして、使用される複
数色のインクをバランス良く使用できる。
【0047】バランスを評価するための式として最小値
からの平均や、二乗平均などが考えられるが、ここで
は、消費後のインク残量データC_l、c_l、M_l、m_l、Y_
lの最大値と最小値との差をT(バランス評価値)とし
て T=max(|C_l−c_l|,|C_l−M_l|,|C_l−m_l|,|C_l−Y_l|,|c_l−M_l|, |c_l−m_l|,|c_l−Y_l|,|M_l−m_l|,|M_l−Y_l|,|m_l−Y_l|) … (11) が最小の時に、最もバランスが良いとする。式(11)は、
Xc、Xmの1次の関数となる。そして、0≦Xc≦Cおよび0
≦Xm≦Mの範囲でTが最小となるように(ステップ6
8、Yes)、XcおよびXmを決定する。
【0048】そして、図4のステップ56に戻り、第2
データ生成部20dが、第1データ生成部20bから供
給されるCMYK画像データと理想的CM消費量計算部
20cから供給されるXcおよびXmとに基づき、CcMm
YK画像データを生成する。
【0049】以下に、CcMmYK画像データを生成す
る3つの実施例を示す。
【0050】第1実施例 一定比率で変換する方法 ステップ52で得られたCMYインク消費量データに対
する、ステップ54で得られた理想的なCM消費量デー
タXcおよびXmの比率は、それぞれXc/[C消費量データ]
およびXm/[M消費量データ]である。
【0051】従って、ステップ50で得られた1ページ
分のCMYK画像データの各ピクセルのCMデータに対
して、1から上記の比率を引いた分を淡インクに置き換
えれば良い。但し、淡インクへの置き換え処理はデュー
ティ制限内で行わなければならないので、実際のCM消
費量はXc、Xm以上になる場合もある。
【0052】第2実施例 階調値に応じて濃淡インクの変換比率を変える方法 画質を考えると、明るい色についてはCMのドットが目
立つのでcmだけを用い、暗い色についてはCMのドッ
トが比較的目立たず、デューティも少なくてすむのでC
Mだけを使うことが望ましい。そこで、例えば、階調値
に応じてCc及びMmの比率を変えることが望ましい。
一例を図6に示す。図6に示すグラフ図の横軸が「階調
値」を示し、縦軸が「Cc及びMmの比率」を示してい
る。
【0053】図6において、階調値50までは淡インク
のみを用い、階調値75以降は濃インクのみを用いてい
る。ここで濃インクの出始め(階調値50)をstart、淡
インクの終わり(階調値75)をfullとする。ここで、st
artは、淡インクの濃度が十分に濃く、濃インクのドッ
トが目立たなくなる階調値である。また、fullの階調値
は、淡インクから濃インクへの置き換えが急激なために
画質が劣化してしまう程デューティ値が低下しないよう
に、また色が滑らかに変化するように、startの階調値
より所定値だけ大きい値に設定する。図6において、st
artの階調値と、fullの階調値との階調値差を一定とす
れば、startの値が決まれば、ぞれぞれの濃インク換算
の階調値における比率は一意的に決まる。
【0054】ここで、理想的なCMインク消費量Xc、Xm
となるstartは一意的に定まる。ステップ50および5
2において、階調値0〜255についてのCMインク消費量
データの度数分布をとっておき、それぞれの階調値にお
けるCMインク消費量データと図6の比率を掛けて和を
とった値がXcおよびXmとなるように、CおよびMのそれ
ぞれについてstartを定めれば良い。
【0055】但し、淡インクへの置き換えはデューティ
制限内で行わなければならないので実際のCM消費量は
Xc、Xm以上になる可能性もある。
【0056】CおよびMのそれぞれについて置き換え比
率を有する1次元のLUTを複数用意しておき、置き換
えた結果のCM消費量が、理想のXc、Xmに最も近い時の
結果を採用しても良い。また、ステップ52で得られた
CMYインク消費量データと理想的なXc、XmからLUT
を選択する方法にすれば処理時間をさらに短縮させるこ
とができる。
【0057】第3実施例 階調値に応じて濃淡インクの変換比率を変える他の方法 第2実施例では、Cの濃淡の比率がC階調値にのみ依存
し、Mの濃淡の比率がM階調値にのみ依存する。しか
し、例えばC階調値が同じでもM、Y階調値が異なれば
色の明るさも大きく異なるので、Cの最適な濃淡の比率
も異なるはずである。つまり、より高画質な状態で置き
換えを行うためには第2実施例のように1次元で置き換
えの比率を設定するのではなく、CMYの3次元で置き
換えの比率を設定することが望ましい。第2実施例のよ
うに度数分布データを保存しておく方法は、例えば25
階調ずつでデータを保存するようにすれば、3次元でも
現実的なメモリの量で用いることができる。
【0058】CMY各格子について置き換え比率を有す
るLUTを用いる方法の場合、置き換え比率を変えた複
数のLUTを予め用意しておき、ステップ50で得られ
た1ページ分の画像データについて、それぞれのLUT
を用いて置き換えを行い、濃インク消費量が理想的な消
費量XcおよびXmに最も近い場合のCcMmYK画像デー
タを採用する。
【0059】ステップ52で得られたCMYインク消費
量データと理想的なXcおよびXmとからLUTを選択する
方法を用いることによって処理時間を短縮することがで
きる。
【0060】そして、上記第1〜第3実施例によってC
cMmYK画像データが生成された後、図4のステップ
58に示すように、二値化部20eがCcMmYK画像
データを二値化して、画像出力装置30に出力する。
【0061】(2−1−2) インク節約処理の第2実施形
態 1ページ分のCMYK画像データを作成しない方法 第1実施形態では、ステップ50において1ページ分の
CMYK画像データを作成し、ステップ56の第1実施
例においてピクセル毎にCMYKデータの変換処理を行
っている。一方、当該第2実施形態では、順次RGBデ
ータをCMYKデータに変換し、当該変換されたCMY
KデータをCcMmYKデータに変換する。なお、当該
第2実施形態においても、図1に示す画像処理装置の機
能的ブロック図およびステップ54におけるXcおよびXm
を求める処理は同様である。
【0062】(2−1−3) インク節約処理の第3実施形
態 複数の色変換テーブルを用意する方法 図7に、インク節約処理の第3実施形態を実施する場合
の画像処理装置の機能的ブロック図を示す。当該第3実
施形態では、第2データ生成部20dが、複数の色変換
テーブルを備え、第1データ生成部20bから供給され
るCMYインク消費量データと、理想的CM消費量計算
部20cから供給されるXcおよびXmとに基づき特定の色
変換テーブルを選択して、CMYKデータをCcMmY
Kデータに変換する。また、当該第3実施形態では、1
ページ分のCMYK画像データを用意する必要がない。
他の処理は、第1実施形態と同様である。
【0063】第2データ生成部20dが格納している各
色補正テーブルによる変換を実際に行い、その結果とし
て得られるCM消費量データと、理想的なXcおよびXmと
を比較して、これらが最も近い場合の色変換テーブル
を、第2データ生成部20dが格納している各色補正テ
ーブルの中から選択するように構成すれば、色再現の精
度をより向上させることができる。
【0064】(2−1−4) インク節約処理の第4実施形
態 前記第1実施形態の第2実施例および第3実施例におけ
るstartおよびfullの上限・下限を自由に設定できるよ
うに構成することもできる。具体的には、startの階調
値とfullの階調値との階調値差を一定として、図9に示
すように、startおよびfullの階調値を変更できるよう
にする。startの階調値が低階調である場合には、濃イ
ンクが低階調から発生するため、多少の画質の劣化を伴
うものの、インクを節約することができる。
【0065】図9に示すstartおよびfullにおける階調
値の変更を、図8に示すように、スライダを用いて行う
ように構成することもできる。スライダを左側(インク
節約側)から右側(高画質側)に移動させるにつれて、
図9に示すグラフ図が矢印にて示す方向に移動するよう
に構成すると好適である。
【0066】(2−1−5) インク節約処理の第5実施形
態 インク節約処理の第1、第2および第3実施形態におい
て、理想的なXcおよびXmを算出する際または複数のLU
Tの中から1つのLUTを選択する際などに、RGB画
像またはCMYK画像の全てのピクセルを参照するので
はなく、サンプリングを行うように構成して、処理時間
を短縮することができる。例えば、第1実施形態のステ
ップ52(図4)のCMYインク消費量データを得る際
に、全てのRGB画像データについての変換結果を使わ
ずに、サンプリングを行い、1/5の数のピクセル分だ
け変換を行い、得られた消費量データを5倍するように
構成することができる。
【0067】(2−2) 通常処理 モード選択部20aにおいて通常モードが選択された場
合、データ変換部20fによって、画像入力装置10か
ら供給されるRGBの画像データが、色補正テーブルを
参照してCMYKcmの画像データに変換される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる画像処理装置の機
能ブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかる画像処理装置の具
体的ハードウエア構成例を示す概略ブロック図である。
【図3】モード選択部20aによるモード選択について
説明するためのフローチャートである。
【図4】インク節約処理に関して説明するためのフロー
チャートである。
【図5】理想的なCMインク消費量データを算出するた
めの処理(ステップ54)を説明するためのフローチャ
ートである。
【図6】階調値に応じてCc及びMmの比率を変える方
法を説明するためのグラフ図である。
【図7】インク節約処理の第3実施形態を実施する場合
の画像処理装置の機能的ブロック図である。
【図8】インク節約処理の第4実施形態を説明するため
の図である。
【図9】インク節約処理の第4実施形態を説明するため
のグラフ図である。
【符号の説明】
10 画像入力装置 11a スキャナ 11a2 スキャナ 11b デジタルスチルカメラ 11b1 デジタルスチルカメラ 11b2 デジタルスチルカメラ 11c ビデオカメラ 12 コンピュータ本体 12a オペレーティングシステム 12b ディスプレイドライバ 12c プリンタドライバ 12d アプリケーション 13a フロッピーディスクドライブ 13b ハードディスク 13c CD−ROMドライブ 14a モデム 14a2 モデム 15a キーボード 15b マウス 17a ディスプレイ 17b カラープリンタ 17b1 カラープリンタ 17b2 カラープリンタ 18a カラーファクシミリ装置 18b カラーコピー装置 20 画像処理装置 20a モード選択部 20b 第1データ生成部 20c 理想的CM消費量計算部 20d 第2データ生成部 20e 二値化部 20f データ変換部 30 画像出力装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 1/23 101 B41J 3/04 102Z Fターム(参考) 2C056 EA11 EA25 EA29 EB20 EB50 EB58 EC28 EC76 EC79 ED07 EE03 2C262 AA02 AA24 AA26 AA27 BB03 BB16 BC07 EA04 EA11 EA18 FA18 5B021 AA01 LG07 5C074 AA20 BB16 BB21 CC26 DD03 DD24 EE08 EE20 FF05 FF15 HH04

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所望のデータ処理を施したカラー画像入
    力データを、複数の色要素媒体を用いて色画像を出力す
    る画像出力装置に供給する画像処理装置であって、 前記カラー画像入力データと、前記画像出力装置が保有
    する各色要素媒体の残量とに基づいて、前記画像出力装
    置が使用する各色要素媒体の割合を決定する割合決定手
    段を備えている画像処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の画像処理装置であっ
    て、 前記割合決定手段が、 前記カラー画像入力データに基づき、濃色要素媒体の消
    費量データを生成する第1消費量データ生成部と、 当該生成された濃色要素媒体の消費量データと、前記各
    色要素媒体の残量とに基づいて、理想的淡色要素媒体の
    消費量データを生成する第2消費量データ生成部と、 を備え、当該生成された理想的淡色要素媒体の消費量デ
    ータに基づき、前記画像出力装置が使用する各色要素媒
    体の割合を決定する画像処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の画像処理装置
    であって、 前記割合決定手段によって決定される濃色要素媒体と淡
    色要素媒体との割合が一定である画像処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または2に記載の画像処理装置
    であって、 前記割合決定手段が、前記カラー画像入力データの各要
    素色毎の階調値に応じて、濃色要素媒体と淡色要素媒体
    との割合を決定する画像処理装置。
  5. 【請求項5】 請求項1、2または4に記載の画像処理
    装置であって、 前記割合決定手段が、前記カラー画像入力データの各要
    素色毎の階調値が低い程、各要素色毎に淡色要素媒体の
    使用割合を大きくし、前記カラー画像入力データの各要
    素色毎の階調値が高い程、各要素色毎に淡色要素媒体の
    使用割合を小さくするように、濃色要素媒体と淡色要素
    媒体との割合を決定する画像処理装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の画像処理装置であっ
    て、 濃色要素媒体の使用を開始する階調値と、淡インクの使
    用を終了する階調値との階調値差が一定である、画像処
    理装置。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載の画像処理装置であっ
    て、 濃色要素媒体の使用を開始する階調値と、淡インクの使
    用を終了する階調値との階調値差が可変である、画像処
    理装置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7のいづれか一項に記載の
    画像処理装置であって、 前記割合決定手段が、前記消費量データの最大値と最小
    値との差が最小になるように、前記画像出力装置が使用
    する各色要素媒体の割合を決定する画像処理装置。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8のいづれか一項に記載の
    画像処理装置であって、 インク節約処理モードを選択するためのモード選択手段
    をさらに備え、 前記インク節約処理モードが選択された場合に、前記割
    合決定手段によって、前記画像出力装置が使用する各色
    要素媒体の割合が決定される、画像処理装置。
  10. 【請求項10】 所望のデータ処理を施したカラー画像
    入力データを、複数の色要素媒体を用いて色画像を出力
    する画像出力装置に供給する画像処理方法であって、 前記カラー画像入力データと、前記画像出力装置が保有
    する各色要素媒体の残量とに基づいて、前記画像出力装
    置が使用する各色要素媒体の割合を決定する割合決定工
    程を備えている画像処理方法。
  11. 【請求項11】 所望のデータ処理を施したカラー画像
    入力データを、複数の色要素媒体を用いて色画像を出力
    する画像出力装置に供給する画像処理をコンピュータに
    実行させるためのプログラムであって、 前記カラー画像入力データと、前記画像出力装置が保有
    する各色要素媒体の残量とに基づいて、前記画像出力装
    置が使用する各色要素媒体の割合を決定する割合決定処
    理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載のプログラムを記録
    しているコンピュータによって読取可能な記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7426294B2 (en) 2003-02-19 2008-09-16 Canon Kabushiki Kaisha Image processing apparatus and its method
US7982907B2 (en) 2003-09-18 2011-07-19 Konica Minolta Business Technologies, Inc. Image generating apparatus, image processing apparatus, program product and method for printing marked-up print data in color appropriate for printing
CN110525054A (zh) * 2019-09-28 2019-12-03 森大(深圳)技术有限公司 打印机墨量检测方法、装置、设备及存储介质

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