JP2002301666A - 切断工具 - Google Patents
切断工具Info
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Landscapes
- Polishing Bodies And Polishing Tools (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 鋳鉄管の如き難削材の切断に使用される切断
工具に改良を加えて、その寿命を大幅に延長せしめ、そ
してまたその切断速度を大幅に増大せしめる。 【解決手段】 切断工具は円形基板(2)とこの基板
(2)の外周面に周方向に間隔をおいて固定された複数
個の円弧状砥石チップ(4)とから構成されている。基
板(2)はステンレス鋼から形成されている。
工具に改良を加えて、その寿命を大幅に延長せしめ、そ
してまたその切断速度を大幅に増大せしめる。 【解決手段】 切断工具は円形基板(2)とこの基板
(2)の外周面に周方向に間隔をおいて固定された複数
個の円弧状砥石チップ(4)とから構成されている。基
板(2)はステンレス鋼から形成されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋳鉄管の如き難削
材を切断するのに使用される切断工具に関する。
材を切断するのに使用される切断工具に関する。
【0002】
【従来の技術】鋳鉄管の如き難削材の切断には、高速回
転せしめられる切断工具が利用されている。かかる切断
工具の典型例としては、セグメント型丸鋸とも称されて
いる切断工具を挙げることができる。かかる切断工具
は、円形基板とこの基板の外周面に周方向に間隔をおい
て固定された複数個の砥石チップとから構成されてい
る。通常、基板にはその外周面から半径方向内側に延び
る複数個のスリットが形成されており、砥石チップはス
リット間に配置されている。
転せしめられる切断工具が利用されている。かかる切断
工具の典型例としては、セグメント型丸鋸とも称されて
いる切断工具を挙げることができる。かかる切断工具
は、円形基板とこの基板の外周面に周方向に間隔をおい
て固定された複数個の砥石チップとから構成されてい
る。通常、基板にはその外周面から半径方向内側に延び
る複数個のスリットが形成されており、砥石チップはス
リット間に配置されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】而して、本発明者等の
経験によれば、従来の切断工具は、砥石チップは未だ大
幅に摩耗されておらず使用し得る状態であるにもかかわ
らず、比較的短期間のうちに基板にスリットから延びる
クラックが発生し、これに起因して使用し得ないものに
なってしまう、という問題がある。また、その切断速度
も充分に満足し得るものではない。
経験によれば、従来の切断工具は、砥石チップは未だ大
幅に摩耗されておらず使用し得る状態であるにもかかわ
らず、比較的短期間のうちに基板にスリットから延びる
クラックが発生し、これに起因して使用し得ないものに
なってしまう、という問題がある。また、その切断速度
も充分に満足し得るものではない。
【0004】本発明は上記事実に鑑みてなされたもので
あり、その主たる技術的課題は、鋳鉄管の如き難削材の
切断に使用される切断工具に改良を加えて、その寿命を
大幅に延長せしめ、そしてまたその切断速度を大幅に増
大せしめることである。
あり、その主たる技術的課題は、鋳鉄管の如き難削材の
切断に使用される切断工具に改良を加えて、その寿命を
大幅に延長せしめ、そしてまたその切断速度を大幅に増
大せしめることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は鋭意研究の
結果、硬度が高い等の理由から、従来は基板をクロムモ
リブデン鋼の如き合金鋼から形成していたが、驚くべき
ことに、ステンレス鋼から基板を形成することによっ
て、切断工具の寿命を大幅に延長せしめることができ、
そしてまた切断速度を大幅に増大せしめることができる
ことを見出した。基板をステンレス鋼から形成すること
によって寿命が延長され、切断速度が増大せしめられる
理由は、必ずしも明確ではないが、ステンレス鋼は靱性
が高い故ではないかと本発明者等は推定している。
結果、硬度が高い等の理由から、従来は基板をクロムモ
リブデン鋼の如き合金鋼から形成していたが、驚くべき
ことに、ステンレス鋼から基板を形成することによっ
て、切断工具の寿命を大幅に延長せしめることができ、
そしてまた切断速度を大幅に増大せしめることができる
ことを見出した。基板をステンレス鋼から形成すること
によって寿命が延長され、切断速度が増大せしめられる
理由は、必ずしも明確ではないが、ステンレス鋼は靱性
が高い故ではないかと本発明者等は推定している。
【0006】即ち、本発明によれば、上記主たる技術的
課題を達成する切断工具として、円形基板と、該円形基
板の外周面に周方向に間隔をおいて固定された複数個の
円弧状砥石チップとから構成された切断工具において、
該基板はステンレス鋼から形成されている、ことを特徴
とする切断工具が提供される。
課題を達成する切断工具として、円形基板と、該円形基
板の外周面に周方向に間隔をおいて固定された複数個の
円弧状砥石チップとから構成された切断工具において、
該基板はステンレス鋼から形成されている、ことを特徴
とする切断工具が提供される。
【0007】特に好ましいステンレス鋼としてはSUS
410ステンレス鋼を挙げることができる。好適実施形
態においては、該砥石チップはダイヤモンド粒子をメタ
ルボンドで結合して形成されている。該メタルボンドは
該メタルボンドは60重量%以上の銅及び10重量%以
上の錫を含んでいる、殊に60重量%以上の銅及び10
重量%以上の錫と共に20重量%以上のコバルトを含ん
でいるのが好ましい。該砥石チップは、銅とニッケルと
を熱間圧延して形成した銅−ニッケル積層材の銅側面
に、一体的に焼結して形成されており、該積層材のニッ
ケル側面が該基板の外周面に溶着されている。該基板に
はその外周面から半径方向内側に延びる複数個のスリッ
トが形成されており、該砥石チップが該スリット間に配
置されている。好ましくは、該基板の両側面には砥粒電
着層が形成されている。
410ステンレス鋼を挙げることができる。好適実施形
態においては、該砥石チップはダイヤモンド粒子をメタ
ルボンドで結合して形成されている。該メタルボンドは
該メタルボンドは60重量%以上の銅及び10重量%以
上の錫を含んでいる、殊に60重量%以上の銅及び10
重量%以上の錫と共に20重量%以上のコバルトを含ん
でいるのが好ましい。該砥石チップは、銅とニッケルと
を熱間圧延して形成した銅−ニッケル積層材の銅側面
に、一体的に焼結して形成されており、該積層材のニッ
ケル側面が該基板の外周面に溶着されている。該基板に
はその外周面から半径方向内側に延びる複数個のスリッ
トが形成されており、該砥石チップが該スリット間に配
置されている。好ましくは、該基板の両側面には砥粒電
着層が形成されている。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明に従って構成された切断工具の好適実施形態につい
て、更に詳述する。
明に従って構成された切断工具の好適実施形態につい
て、更に詳述する。
【0009】図1乃至図3を参照して説明すると、本発
明に従って構成された切断工具は、基板2とこの基板に
固定された複数個(図示の実施形態においては21個)
の砥石チップ4とから構成されている。
明に従って構成された切断工具は、基板2とこの基板に
固定された複数個(図示の実施形態においては21個)
の砥石チップ4とから構成されている。
【0010】基板2は薄肉円板形状であり、その中央部
には円形装着孔6が形成されている。基板2の周縁部に
は周方向に間隔をおいて半径方向内側に延びる複数個
(図示の実施形態においては21個)のスリット8が形
成されている。スリット8の内側端は小円形形状にせし
められているのが好都合である。更に詳述すると、スリ
ット8の各々は、夫々の内側端に小円形孔を穿孔し、次
いでかかる小円形孔まで溝切加工することによって好都
合に形成することができる。本発明に従って構成された
切断工具においては、基板2はステンレス鋼から形成さ
れていることが重要である。特に好ましいステンレス鋼
としてはSUS410を挙げることができる。基板2の
外径が250乃至350mm程度である場合、基板2の
厚さは1.5乃至2.5mm程度であるのが好適であ
る。
には円形装着孔6が形成されている。基板2の周縁部に
は周方向に間隔をおいて半径方向内側に延びる複数個
(図示の実施形態においては21個)のスリット8が形
成されている。スリット8の内側端は小円形形状にせし
められているのが好都合である。更に詳述すると、スリ
ット8の各々は、夫々の内側端に小円形孔を穿孔し、次
いでかかる小円形孔まで溝切加工することによって好都
合に形成することができる。本発明に従って構成された
切断工具においては、基板2はステンレス鋼から形成さ
れていることが重要である。特に好ましいステンレス鋼
としてはSUS410を挙げることができる。基板2の
外径が250乃至350mm程度である場合、基板2の
厚さは1.5乃至2.5mm程度であるのが好適であ
る。
【0011】砥石チップ4の各々は、ダイヤモンド粒子
をメタルボンドで結合して形成されているのが好適であ
る。ダイアモンド粒子は400乃至500μm の粒径を
有するものであり、砥石チップ4におけるダイアモンド
粒子の体積比は8.00乃至9.50%程度(集中度3
2乃至38)でよい。メタルボンドは銅及び錫を含んで
いる、特に60重量%以上の銅及び10重量%以上の錫
を含んでいるのが好適である。殊に60重量%以上の銅
及び10重量%以上の錫と共に20重量%以上のコバル
トを含んでいるメタルボンドが好適である。
をメタルボンドで結合して形成されているのが好適であ
る。ダイアモンド粒子は400乃至500μm の粒径を
有するものであり、砥石チップ4におけるダイアモンド
粒子の体積比は8.00乃至9.50%程度(集中度3
2乃至38)でよい。メタルボンドは銅及び錫を含んで
いる、特に60重量%以上の銅及び10重量%以上の錫
を含んでいるのが好適である。殊に60重量%以上の銅
及び10重量%以上の錫と共に20重量%以上のコバル
トを含んでいるメタルボンドが好適である。
【0012】図2及び図3に明確に図示する如く、図示
の実施形態においては、砥石チップ4の各々は基板2の
外周に対応した円弧形状に形成されており、同様に基板
2の外周に対応した円弧形状である積層材10を介し
て、基板2の外周面に周方向に間隔をおいて固定され、
スリット8間を周方向に延びている。砥石チップ4及び
積層材10の横断面形状は矩形でよく、砥石チップ4及
び積層材10の幅は実質上同一であって、基板2の厚さ
より幾分大きくせしめられている。基板2の厚さが1.
5乃至2.5mmである場合、砥石チップ4及び積層材
10の幅は2.5乃至3.5mm程度でよい。上述した
とおりのメタルボンドを使用して構成された砥石チップ
4を、ステンレス鋼から形成された基板2に直接的に充
分強固に固定することができない故に、砥石チップ4と
基板2との間に積層材10を介在せしめている。積層材
10は砥石チップ4に充分強固に固定することができる
材料層と基板2に充分強固に固定することができる材料
層とを有することが重要である。図示の実施形態におけ
る積層材10は、銅12とニッケル14とを熱間圧延し
て形成された銅−ニッケル積層材である。銅12の層厚
さは0.2乃至4mmでニッケル14の厚さは1.0乃
至1.5mm程度でよい。
の実施形態においては、砥石チップ4の各々は基板2の
外周に対応した円弧形状に形成されており、同様に基板
2の外周に対応した円弧形状である積層材10を介し
て、基板2の外周面に周方向に間隔をおいて固定され、
スリット8間を周方向に延びている。砥石チップ4及び
積層材10の横断面形状は矩形でよく、砥石チップ4及
び積層材10の幅は実質上同一であって、基板2の厚さ
より幾分大きくせしめられている。基板2の厚さが1.
5乃至2.5mmである場合、砥石チップ4及び積層材
10の幅は2.5乃至3.5mm程度でよい。上述した
とおりのメタルボンドを使用して構成された砥石チップ
4を、ステンレス鋼から形成された基板2に直接的に充
分強固に固定することができない故に、砥石チップ4と
基板2との間に積層材10を介在せしめている。積層材
10は砥石チップ4に充分強固に固定することができる
材料層と基板2に充分強固に固定することができる材料
層とを有することが重要である。図示の実施形態におけ
る積層材10は、銅12とニッケル14とを熱間圧延し
て形成された銅−ニッケル積層材である。銅12の層厚
さは0.2乃至4mmでニッケル14の厚さは1.0乃
至1.5mm程度でよい。
【0013】好適実施形態においては、積層材10の銅
12上に砥石チップ4を直接的に焼結することによっ
て、積層材10と砥石チップ4とが充分強固に固定され
る。更に詳述すると、メタルボンドを構成する金属粉末
(好ましくは銅粉末、錫粉末及びコバルト粉末)とダイ
ヤモンド粒子とを混合して、銅−ニッケル積層材10の
銅12上に所要形状にせしめて配置して、砥石チップ4
を焼結するのが好適である。焼結の典型例においては、
水素雰囲気中で、775℃の温度と250kg/cm2
の圧力下で60分に渡って焼結する。銅12上に砥石チ
ップ4が一体的に形成された積層材10は、レーザービ
ームを使用してそのニッケル14を基板2に溶着するこ
とによって、基板2に好都合に固定することができる。
12上に砥石チップ4を直接的に焼結することによっ
て、積層材10と砥石チップ4とが充分強固に固定され
る。更に詳述すると、メタルボンドを構成する金属粉末
(好ましくは銅粉末、錫粉末及びコバルト粉末)とダイ
ヤモンド粒子とを混合して、銅−ニッケル積層材10の
銅12上に所要形状にせしめて配置して、砥石チップ4
を焼結するのが好適である。焼結の典型例においては、
水素雰囲気中で、775℃の温度と250kg/cm2
の圧力下で60分に渡って焼結する。銅12上に砥石チ
ップ4が一体的に形成された積層材10は、レーザービ
ームを使用してそのニッケル14を基板2に溶着するこ
とによって、基板2に好都合に固定することができる。
【0014】図1乃至図3を参照して説明を続けると、
基板2には、更に、その両側面に砥粒電着層16が配設
されているのが好適である。図示の実施形態において
は、基板2の各側面には、周方向に若干の間隔をおいて
配置された12個の領域の各々に砥粒電着層16が形成
されている。砥粒電着層16の各々は実質上同一の形状
を有し、基板2の周縁部から半径方向内側に延びる略ペ
イズリー形状である。砥粒電着層16の各々は、炭化珪
素の如き適宜の砥粒を周知の電界メッキ法によって電着
せしめることによって形成することができる。電着せし
められる砥粒の粒径は100乃至120μm でよい。電
界メッキ金属はニッケルでよい。砥粒電界層16の各々
の厚さは150乃至250μm であるのが好ましい。砥
粒電着層16が形成されている領域の合計面積は、基板
2の側面の10乃至50%程度でよい。
基板2には、更に、その両側面に砥粒電着層16が配設
されているのが好適である。図示の実施形態において
は、基板2の各側面には、周方向に若干の間隔をおいて
配置された12個の領域の各々に砥粒電着層16が形成
されている。砥粒電着層16の各々は実質上同一の形状
を有し、基板2の周縁部から半径方向内側に延びる略ペ
イズリー形状である。砥粒電着層16の各々は、炭化珪
素の如き適宜の砥粒を周知の電界メッキ法によって電着
せしめることによって形成することができる。電着せし
められる砥粒の粒径は100乃至120μm でよい。電
界メッキ金属はニッケルでよい。砥粒電界層16の各々
の厚さは150乃至250μm であるのが好ましい。砥
粒電着層16が形成されている領域の合計面積は、基板
2の側面の10乃至50%程度でよい。
【0015】実施例1乃至5 基板の両側面に砥石電着層を配設しなかったことを除い
て、図1乃至図3に図示するとおりの形態の切断工具を
5個製造した。基板はSUS410ステンレス鋼から形
成され、外径D1は297mm、厚さT1は2.0m
m、装着孔の直径D2は30mmであった。基板の周縁
部には周方向に等間隔をおいて21個のスリットが形成
され、スリットの幅W1は1.5mm、スリットの長さ
L1は7mm、スリットの半径方向内側の小円形状の直
径D3は1.7mmであった。積層材は熱間圧延して積
層された銅−ニッケル積層材であり、銅層厚さT2は
0.3mm、ニッケル層厚さT3は1.2mmであっ
た。砥石チップは積層材の銅上に一体的に焼結すること
によって形成された。砥石チップにおけるダイヤモンド
粒子の粒径は400乃至500μm で、体積比は8.7
5%(集中度は35)であった。メタルボンドは銅を6
5重量%、錫を13重量%、コバルトを22重量%含ん
でいた。焼結は水素雰囲気中で775℃の温度と250
kg/cm2の圧力下で60分間遂行された。砥石チッ
プの厚さT4は2mm、砥石チップの周方向長さL2は
43mm、砥石チップの幅W2は3.0mmであった。
て、図1乃至図3に図示するとおりの形態の切断工具を
5個製造した。基板はSUS410ステンレス鋼から形
成され、外径D1は297mm、厚さT1は2.0m
m、装着孔の直径D2は30mmであった。基板の周縁
部には周方向に等間隔をおいて21個のスリットが形成
され、スリットの幅W1は1.5mm、スリットの長さ
L1は7mm、スリットの半径方向内側の小円形状の直
径D3は1.7mmであった。積層材は熱間圧延して積
層された銅−ニッケル積層材であり、銅層厚さT2は
0.3mm、ニッケル層厚さT3は1.2mmであっ
た。砥石チップは積層材の銅上に一体的に焼結すること
によって形成された。砥石チップにおけるダイヤモンド
粒子の粒径は400乃至500μm で、体積比は8.7
5%(集中度は35)であった。メタルボンドは銅を6
5重量%、錫を13重量%、コバルトを22重量%含ん
でいた。焼結は水素雰囲気中で775℃の温度と250
kg/cm2の圧力下で60分間遂行された。砥石チッ
プの厚さT4は2mm、砥石チップの周方向長さL2は
43mm、砥石チップの幅W2は3.0mmであった。
【0016】エレクトロラックス・ジャパン株式会社か
ら商品名「K650 アクティブ」として販売されてい
るエンジンカッター(出力:3.5KW、回転数500
0rpm)に上記切断工具を装着し、鋳鉄管切断試験を
遂行した。鋳鉄管は株式会社クボタから商品名「クボタ
A型ダグタイル管樹脂タイプ」として販売されているも
のであり、外径が159mm、内径は144mmで、内
周面には樹脂コーティングが施されており、鋳鉄部肉厚
は7.5mmであった。鋳鉄管を周速1.15cmで回
転せしめながら、エンジンカーターを手動で移動せしめ
て切断工具を送り移動し、鋳鉄管を完全切断した。5個
の切断工具について、鋳鉄管の切断に繰り返し使用した
ところ、下記表1に示す回数の切断を遂行した時点で、
基板にスリットから延びるクラックが発生し、更に使用
することが不可能になった。また、5個の切断工具の各
々について鋳鉄管を完全切断するのに要した時間を10
回計測したところ、下記表1に示すとおりの結果であっ
た。
ら商品名「K650 アクティブ」として販売されてい
るエンジンカッター(出力:3.5KW、回転数500
0rpm)に上記切断工具を装着し、鋳鉄管切断試験を
遂行した。鋳鉄管は株式会社クボタから商品名「クボタ
A型ダグタイル管樹脂タイプ」として販売されているも
のであり、外径が159mm、内径は144mmで、内
周面には樹脂コーティングが施されており、鋳鉄部肉厚
は7.5mmであった。鋳鉄管を周速1.15cmで回
転せしめながら、エンジンカーターを手動で移動せしめ
て切断工具を送り移動し、鋳鉄管を完全切断した。5個
の切断工具について、鋳鉄管の切断に繰り返し使用した
ところ、下記表1に示す回数の切断を遂行した時点で、
基板にスリットから延びるクラックが発生し、更に使用
することが不可能になった。また、5個の切断工具の各
々について鋳鉄管を完全切断するのに要した時間を10
回計測したところ、下記表1に示すとおりの結果であっ
た。
【0017】比較例1乃至5 基板がSCM435クロムモリブデン鋼から形成された
ものである点を除き、実施例1乃至5と同様にして5個
の切断工具を製造した。そして、実施例1乃至5と同様
の切断試験を遂行した。その結果は表1に示すとおりで
あった。
ものである点を除き、実施例1乃至5と同様にして5個
の切断工具を製造した。そして、実施例1乃至5と同様
の切断試験を遂行した。その結果は表1に示すとおりで
あった。
【0018】実施例6乃至10 基板の両側面に図1乃至図3に図示するとおりの形態の
砥粒電着層を配設した点を除き、実施例1乃至5と同様
にして5個の切断工具を製造した。砥粒電着層は、電界
メッキ金属としてニッケルを使用して、粒径が100乃
至120μm である炭化珪素粒子を電着して形成した。
砥粒電着層の厚さT5は200μm であり、砥粒の体積
比は37.5(集中度は150)であった。実施例1乃
至5と同様の切断試験を遂行したところ、その結果は下
記表1のとおりであった。
砥粒電着層を配設した点を除き、実施例1乃至5と同様
にして5個の切断工具を製造した。砥粒電着層は、電界
メッキ金属としてニッケルを使用して、粒径が100乃
至120μm である炭化珪素粒子を電着して形成した。
砥粒電着層の厚さT5は200μm であり、砥粒の体積
比は37.5(集中度は150)であった。実施例1乃
至5と同様の切断試験を遂行したところ、その結果は下
記表1のとおりであった。
【0019】
【表1】
【0020】
【発明の効果】本発明の切断工具によれば、寿命が大幅
に延長せしめられ、そしてまた切断速度が大幅に増大せ
しめるられる。
に延長せしめられ、そしてまた切断速度が大幅に増大せ
しめるられる。
【図1】本発明に従って構成された切断工具の好適実施
形態を示す正面図。
形態を示す正面図。
【図2】図1の切断工具の拡大部分正面図。
【図3】図1の切断工具の拡大部分断面図。
2:基板 4:砥石チップ 6:装着孔 8:スリット 10:積層材 12:銅 14:ニッケル 16:砥粒電着層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B24D 5/00 B24D 5/00 P 5/06 5/06 Fターム(参考) 3C063 AA02 AB03 BA12 BA24 BB02 BC02 BF08 BF09 BH03 BH05 CC12 EE31 FF08
Claims (8)
- 【請求項1】 円形基板と、該円形基板の外周面に周方
向に間隔をおいて固定された複数個の円弧状砥石チップ
とから構成された切断工具において、 該基板はステンレス鋼から形成されている、ことを特徴
とする切断工具。 - 【請求項2】 該基板はSUS410ステンレス鋼から
形成されている、請求項1記載の切断工具。 - 【請求項3】 該砥石チップはダイヤモンド粒子をメタ
ルボンドで結合して形成されており、該メタルボンドは
銅及び錫を含んでいる、請求項1又は2記載の切断工
具。 - 【請求項4】 該メタルボンドは60重量%以上の銅及
び10重量%以上の錫を含んでいる、請求項3記載の切
断工具。 - 【請求項5】 該メタルボンドは20重量%以上のコバ
ルトを含んでいる、請求項4記載の切断工具。 - 【請求項6】 該砥石チップは、銅とニッケルとを熱間
圧延して形成した銅−ニッケル積層材の銅側面に、一体
的に焼結して形成されており、該積層材のニッケル側面
が該基板の外周面に溶着されている、請求項3から5ま
でのいずれかに記載の切断工具。 - 【請求項7】 該基板にはその外周面から半径方向内側
に延びる複数個のスリットが形成されており、該砥石チ
ップは該スリット間に配置されている、請求項1から6
までのいずれか記載の切断工具。 - 【請求項8】 該基板の両側面には砥粒電着層が形成さ
れている、請求項1から7までのいずれかに記載の切断
工具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001104170A JP2002301666A (ja) | 2001-04-03 | 2001-04-03 | 切断工具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001104170A JP2002301666A (ja) | 2001-04-03 | 2001-04-03 | 切断工具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002301666A true JP2002301666A (ja) | 2002-10-15 |
Family
ID=18957066
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001104170A Withdrawn JP2002301666A (ja) | 2001-04-03 | 2001-04-03 | 切断工具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002301666A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005288633A (ja) * | 2004-03-31 | 2005-10-20 | Goei Seisakusho:Kk | 切断工具およびその製造方法 |
JP2008036771A (ja) * | 2006-08-07 | 2008-02-21 | Sumitomo Metal Mining Co Ltd | 硬脆材料基板用ホイール型回転砥石 |
-
2001
- 2001-04-03 JP JP2001104170A patent/JP2002301666A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005288633A (ja) * | 2004-03-31 | 2005-10-20 | Goei Seisakusho:Kk | 切断工具およびその製造方法 |
JP2008036771A (ja) * | 2006-08-07 | 2008-02-21 | Sumitomo Metal Mining Co Ltd | 硬脆材料基板用ホイール型回転砥石 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20080603 |