JP2002301468A - 廃水の浄化方法及び浄化装置 - Google Patents

廃水の浄化方法及び浄化装置

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JP2002301468A
JP2002301468A JP2002027383A JP2002027383A JP2002301468A JP 2002301468 A JP2002301468 A JP 2002301468A JP 2002027383 A JP2002027383 A JP 2002027383A JP 2002027383 A JP2002027383 A JP 2002027383A JP 2002301468 A JP2002301468 A JP 2002301468A
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ammonia
gas
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wastewater
gasification
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JP2002027383A
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English (en)
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Atsushi Okamura
淳志 岡村
Kunio Sano
邦夫 佐野
Mitsuaki Ikeda
光明 池田
Masaji Kitaura
正次 北浦
Kaoru Matsushima
薫 松島
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Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来、アンモニアの処理法やTMAHの処理
法について、それぞれ提案されているが、これらの両方
を含有する廃水について両方同時に処理するという方法
に関しては提案されていない。そこで本発明においては
TMAH等とアンモニアの両方を同時処理することでき
る浄化方法及び装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 TMAH等及びアンモニアを含有する廃
水を浄化処理する方法であって、廃水中のアンモニアを
放散するアンモニア放散工程(放散部11)と、このア
ンモニア放散後の廃水を濃縮して高沸点有機化合物含有
濃縮液を得る濃縮工程(濃縮部16)と、該濃縮液をガ
ス化するガス化工程(ガス化部18)と、このガス化工
程で得られたガスと前記放散されたアンモニア含有ガス
を、触媒を用いて分解する分解工程(分解部22)とを
備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス化可能な高沸
点有機化合物及びアンモニアを含有する廃水を浄化処理
する方法及び浄化装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】廃水中のアンモニアを処理する方法とし
ては従来より、触媒処理法や生物処理法が知られてい
る。
【0003】上記触媒処理法としては、先ず廃水からア
ンモニアを放散させ、このアンモニアガスを触媒上にて
接触的に酸化し、無害な窒素ガスと水に分解する方法で
ある(例えば特開平7−289897号公報)。
【0004】また上記生物処理法は微生物の働きによっ
て廃水中のアンモニアを無害な窒素ガスと水にする方法
である。尚この生物処理法は処理効率が低く、充分な処
理能力を得るには装置規模の拡大に頼らざるを得ず、ま
た余剰汚泥が生じるため、その汚泥の処理の問題が残
る。
【0005】一方廃水中のガス化可能な高沸点有機化合
物に対しては、この代表的物質として挙げられる水酸化
テトラアルキルアンモニウムといった含窒素有機化合物
に関し、その処理方法として、焼却法,微生物処理法,
超臨界水を用いた分解処理法が知られている。
【0006】上記焼却法は、廃水を高温で燃焼させて廃
水中に含まれている含窒素有機化合物を酸化分解処理す
る方法である。尚この場合に上記含窒素有機化合物は通
常、窒素酸化物(NOX)として排出されるが、このN
Xを更に無害な物質に変換する処理設備を整備する必
要があるから、この焼却法は設備が大型になり、建設費
が高くなるという欠点がある。
【0007】また上記微生物処理法は、微生物の働きに
よって含窒素有機化合物等の有機物を無害な窒素ガス,
水,二酸化炭素ガスに分解処理する方法である。尚上記
と同じく処理効率が低く、処理設備を大きくする必要が
あり、また余剰汚泥の処理について考慮する必要があ
る。
【0008】上記超臨界水を用いた分解処理法は、超臨
界状態の水の物理・化学的特性を利用する方法である。
尚水を超臨界状態とするには高温・高圧状態下に制御す
る必要がある為、処理装置の耐熱性、耐圧性に対する要
求が厳しく、また高圧を得るための高圧ポンプ・高圧コ
ンプレッサーなどの機器が必要となり、設備コストが高
くつく。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上の様に水酸化テト
ラアルキルアンモニウム等とアンモニアについてそれぞ
れ別々に処理法が提案されているが、これらの両方を含
有する廃水について両方同時に処理するという方法に関
しては提案されておらず、それぞれの処理対象物質につ
いて別々に処理を行うとすると、処理設備が大型化し、
設備コストが嵩むという問題がある。
【0010】尚水酸化テトラアルキルアンモニウム等の
浄化処理に関しては、本出願人は、上述の問題を解消し
て、上記水酸化テトラアルキルアンモニウム等の含窒素
有機化合物を窒素ガス,二酸化炭素といった後処理が不
要で無害なガスに変換して排出できる廃水処理方法を、
新たに提案し、既に出願している(特願2000−11
4086号)。
【0011】本発明においては、水酸化テトラアルキル
アンモニウム等とアンモニアの両方を含有する廃水の処
理に関し、装置の簡素化,設備コストの低廉化を図るべ
く、水酸化テトラアルキルアンモニウム等とアンモニア
の両方を同時処理するこのとできる浄化方法及び浄化装
置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係る廃水の浄化
方法は、ガス化可能な高沸点有機化合物(例えば沸点1
00〜600℃の含窒素化合物)及びアンモニアを含有
する廃水を浄化処理する方法であって、前記アンモニア
を液相から放散させることによってアンモニア含有ガス
を得るアンモニア放散工程と、前記ガス化可能な高沸点
有機化合物を濃縮する濃縮工程と、この濃縮工程で得ら
れた濃縮液をガス化するガス化工程と、このガス化工程
で得られたガスと前記放散されたアンモニア含有ガス
を、触媒の存在下に分解する分解工程とを備えたことを
要旨とする。
【0013】本発明に係る廃水の浄化装置は、ガス化可
能な高沸点有機化合物及びアンモニアを含有する廃水の
浄化装置であって、前記アンモニアを液相から放散させ
ることによってアンモニア含有ガスを得るアンモニア放
散部と、前記ガス化可能な高沸点有機化合物を濃縮する
濃縮部と、この濃縮部から排出される前記濃縮液をガス
化するガス化部と、このガス化部から排出されるガスと
前記アンモニア含有ガスを、触媒の存在下に分解する分
解部とを備えたことを要旨とする。
【0014】上記ガス化可能な高沸点有機化合物として
は水酸化テトラアルキルアンモニウムが挙げられ、特に
代表例として水酸化テトラメチルアンモニウム(以下、
TMAHと称することがある)が挙げられる。半導体装
置製造時において上記TMAH及びアンモニアを含んだ
廃水が排出されている。
【0015】仮にTMAH及びアンモニアを含有する廃
水を全量ガス化し、このガスを触媒により分解処理する
とすると、ガス化の装置として大型のものが必要であ
り、またガス量が増大する為に必要となる触媒量が増加
し、触媒分解処理にも非常に大型の装置が必要となる。
加えて触媒反応器に導入する排ガスの温度を反応の適温
にまで昇温するのに非常に多くの熱量が必要となる。
【0016】この点本発明の様に、TMAH等のガス化
可能高沸点有機化合物及びアンモニアを含有する廃水か
ら、濃縮されたTMAH等と濃縮されたアンモニアガス
を抽出すれば、ガス化の装置(ガス化部)としては少な
くともこの濃縮されたTMAH等をガス化できる程度の
大きさのものがあれば良いから、つまり比較的小さいも
ので済み、またガス化装置(ガス化部)の消費エネルギ
ーとしても未濃縮液をガス化する場合よりも少なくて済
む。加えて分解工程に向かうガス量としても低減される
から、分解工程の装置(分解部)としても小さくて済
む。よって処理装置全体として非常にコンパクトなもの
にすることができる。更に分解工程(分解部)における
触媒反応器を所定温度にまで昇温するのに必要とされる
熱量も大幅に少なくて済む。従ってランニングコスト及
び初期投資の両面から、非常に経済的な処理方法,装置
であると言える。
【0017】本発明の方法や装置はアンモニアとTMA
Hを含有する廃水の処理だけでなく、例えばアンモニア
と2−ピロリドンを含有する廃水のように、TMAH以
外のガス化可能な高沸点有機化合物とアンモニアを含有
する廃水にも適用できる。即ち本発明はTMAH等のガ
ス化可能高沸点有機化合物とアンモニアの両方を含有す
る廃水を浄化処理する方法であって、上記構成によりT
MAH等とアンモニアの両方を窒素ガス(N2),二酸
化炭素ガス(CO2),水(H2O)等にまで同時に効率
的に処理することができる。
【0018】なお上記「放散」とは、液体に溶解してい
る揮発成分(以下、溶解揮発成分と称することがある)
をガスに同伴させて追い出す操作であり、この同伴に用
いるガスは上記溶解揮発成分を含まないガスであって、
このガスを溶液に接触させることにより放散を行う。尚
この様な操作はストリッピングとも呼ばれている。この
様な放散操作により揮発成分を含む放散ガスと揮発成分
が減少した液体に分けられる。また上記「ガス化」と
は、液体に加熱や減圧等の手段を施すことにより、液体
の実質全量を蒸発させて気体状態にする操作であり、液
体に溶解している成分も実質全量が蒸発或いは気化す
る。この様に「放散」が、ガスを用いて液体から揮発成
分を追い出して揮発成分が減少した液体にする操作であ
るのに対し、「ガス化」とは、液体を実質全量蒸発させ
て気体化させる操作である。
【0019】上記ガス化工程(ガス化部)は、上記濃縮
工程(濃縮部)より得られる濃縮液の実質全量をガス化
させる工程であり、(1)この濃縮液のみをガス化部(ガ
ス化工程)に導入してガス化を行っても良いし、或いは
(2)アンモニア放散部(アンモニア放散工程)より得ら
れるアンモニア含有ガスをガス化部(ガス化工程)に導
入した状態で上記濃縮液を供給してガス化を行っても良
い。若しくは(3)分解部(分解工程)から排出される処
理済ガスの一部をガス化部(ガス化工程)に導入した状
態で、上記濃縮液を供給してガス化を行っても良く、多
様な態様により濃縮液のガス化を実施することができ
る。
【0020】尚例えば上記(2)の如くアンモニア放散部
からのアンモニア含有ガスをガス化部に導入した状態で
ガス化を行う浄化装置としては、前記アンモニア放散部
からのアンモニア含有ガスを前記ガス化部に導入するラ
インと、前記濃縮部からの排出濃縮液を前記ガス化部に
導入するラインとを備えたものが挙げられる。
【0021】前記ガス化工程(ガス化部)で得られたガ
スと前記放散されたアンモニア含有ガスとを別々に分解
工程(分解部)を行う様にしても良いが、上記ガス化工
程で得られたガスと上記アンモニア含有ガスを混合して
分解工程を行う方が効率的であり、また装置の簡素化を
図ることができる。例えば上記の様に前記高沸点有機化
合物が水酸化テトラメチルアンモニウムの場合に、一旦
分離した水酸化テトラメチルアンモニウムとアンモニア
を再び混合して分解工程において分解することが好まし
く、即ち水酸化テトラメチルアンモニウムの分解ガスと
アンモニアガスを混合して触媒分解を施せば、効率が良
く、また装置の簡素化を図ることもできる。
【0022】本発明の浄化装置としても、ガス化部に
導入するものとして上記濃縮液(TMAH等含有液)だ
けでなくアンモニア含有ガスも導入し、そしてガス化部
から排出されるTMAH分解ガス等及びアンモニアの混
合ガスを上記分解部に導入する場合と、ガス化部に上
記濃縮液のみを導入し、ガス化部から出たTMAH分解
ガス等のガスにアンモニアガスを混合して、これを上記
分解部に投入する場合と、ガス化部に上記濃縮液のみ
を導入し、ガス化部から出たTMAH分解ガス等のガス
と、アンモニア放散部から排出されるアンモニア含有ガ
スを別々の分解部に導入する場合とがあり、このうち上
記,は上述の様に浄化装置として簡素化を図ること
ができ、また効率的である。
【0023】上記ガス化工程(ガス化部)としては、上
記濃縮液を加熱された空間に噴霧して廃水の実質全量を
ガス化する工程が挙げられ、この加熱によるガス化とし
て具体的には、廃水を常圧で100℃以上、好ましくは
250℃以上、より好ましくは500℃以上に加熱され
た空間に噴霧する。このような温度にまで加熱すること
により、噴霧された廃水が蒸発し、さらに廃水中に含ま
れている有機化合物がガス化する。また、揮発しにくい
高分子の有機化合物を含む場合であっても、500℃以
上とすることにより、分解してガス化することができ
る。半導体製造のフォトエッチングの廃水に含まれる水
酸化テトラメチルアンモニウムの場合、130℃程度で
トリメチルアミンとメタノールに分解するとともに、ガ
ス化する。
【0024】また本発明に係る廃水の浄化方法は、前記
アンモニア放散工程を前記濃縮工程に先行して行い、ア
ンモニア放散後の液相を前記濃縮工程に付すものである
ことが好ましい。
【0025】このアンモニア放散工程を前記濃縮工程に
先行して行う場合は(以下、放散先行タイプと称するこ
とがある)、後述する濃縮工程をアンモニア放散工程に
先行して行う場合(以下、濃縮先行タイプと称すること
がある)よりも、アルカリ添加量を低減できる点、また
処理水の再利用が容易となる点で優れている。
【0026】この放散先行タイプの浄化装置として、前
記廃水を前記アンモニア放散部に導入するラインと、こ
のアンモニア放散部からの排出液相を前記濃縮部に導入
するラインを備えたものが挙げられ、この装置により廃
水は先ずアンモニア放散部を経た後、濃縮部において処
理を受けることになる。
【0027】或いは本発明に係る廃水の浄化方法は、前
記濃縮工程が熱エネルギーを用いて濃縮するものであ
り、前記濃縮工程を前記アンモニア放散工程に先行して
行うこととし、この濃縮工程より得られた気相を凝縮工
程に付し、得られた凝縮水を前記アンモニア放散工程に
付すことが好ましい。
【0028】例えば前記廃水を水蒸気によって加熱する
ことによりアンモニア等を揮散しつつ濃縮された液相部
分を得(濃縮工程)、この揮散されたアンモニア等を水
蒸気と共に凝縮し(凝縮工程)、次いでこの凝縮水中の
アンモニアを放散し(アンモニア放散工程)、一方前記
濃縮工程により得られた高沸点有機化合物含有濃縮液を
ガス化し(ガス化工程)、このガス化工程で得られるガ
スと前記放散されたアンモニア含有ガスを、触媒を用い
て分解する(分解工程)。
【0029】この様にアンモニア放散工程よりも先に濃
縮工程を行っても良い。
【0030】この濃縮先行タイプの浄化装置として、前
記廃水を前記濃縮部に導入するラインと、前記濃縮部を
加熱する加熱機構と、この濃縮部からの放出気相を凝縮
部に導入するラインと、この凝縮部からの排出凝縮水を
アンモニア放散部に導入するラインを備えたものが挙げ
られる。この装置により廃水は先ず濃縮部を経た後、こ
の濃縮部からの気相が凝縮部において凝縮され、排出凝
縮水がアンモニア放散部における処理を受けて、アンモ
ニア含有ガスを放散することになる。
【0031】アンモニア放散工程(アンモニア放散部)
における放散手法としては、酸素含有ガス(例えば空
気)及び/または蒸気を放散装置(アンモニア放散部)
に導入し、上記酸素含有ガスや蒸気にアンモニア等のガ
ス放散可能化合物を同伴させて排出させる方法等が挙げ
られるが、上記蒸気を用いて放散する場合に得られたア
ンモニア含有ガスは、比較的高温である。また上記酸素
含有ガスを用いて放散する場合であっても、比較的温度
の高い酸素含有ガス(例えば100〜200℃)を放散
装置(アンモニア放散部)に導入した方が放散効率が高
くなるから、導入する酸素含有ガスを加熱するのが一般
的である。よっていずれの場合も放散工程(アンモニア
放散部)を経て得られるアンモニア含有ガスは比較的高
温である。
【0032】従ってこの様な比較的高温のアンモニア含
有ガスの保有熱量を上記ガス化工程(ガス化部)におい
て利用することにより、熱の有効利用が図られ、ガス化
の為のエネルギーコストを低減できる。
【0033】尚アンモニア放散工程(アンモニア放散
部)で得られたアンモニア含有ガスを更に加熱して保有
熱量を一層高め(加熱工程(加熱部))、これを上記ガ
ス化工程(加熱部)の熱源として利用しても良い。この
加熱工程の加熱手法としては、電気ヒーターや燃焼炉等
の公知の全ての手段を用いることができる。上記燃焼炉
の燃料には、灯油,LPG,または都市ガス等が使用可
能であることは勿論であるが、半導体装置製造工場では
イソプロピルアルコールを含む廃液や廃溶剤が洗浄工程
等において排出されることがあるから、これを有効利用
して上記燃焼炉の燃料として使用すれば、エネルギー削
減の観点から望ましい。
【0034】加えて本発明に係る廃水の浄化方法におい
て、前記分解工程からの排ガスの保有熱量を前記ガス化
工程の熱源として利用することが好ましい。また本発明
の浄化装置においては、前記分解部からの排ガスの保有
熱量を前記ガス化部の熱源として利用することが好まし
い。
【0035】分解工程(分解部)において触媒による処
理を行うにあたり、触媒の処理効率の観点から被処理ガ
スの温度を所定温度(例えば250〜350℃)に昇温
することが望ましい。従って分解工程(分解部)におい
ては、触媒を充填した反応器を加熱するか、或いはこの
反応器に加熱されたガスを導入することが行われてい
る。この様に分解工程におけるガスは或る程度の高温で
あり、よってこの分解工程(分解部)からの排ガスも比
較的高温となっている。従ってこの排ガスの保有熱量を
上記ガス化工程(ガス化部)において利用すれば、熱の
有効利用を図ることができ、ガス化の為のエネルギーコ
ストを低減できる。
【0036】また分解工程(分解部)からの排ガスを更
に加熱して保有熱量を一層高め(加熱工程(加熱
部))、これを上記ガス化工程(ガス化部)の熱源とし
て利用しても良い。この加熱工程の加熱手法としても上
記と同様に、電気ヒーターや燃焼炉等の公知の全ての手
段を用いることができ、上記燃焼炉の燃料には、灯油,
LPG,都市ガス等が使用可能であり、また半導体装置
製造の洗浄工程等において排出されるイソプロピルアル
コール含有廃液(廃溶剤)を有効利用して上記燃焼炉の
燃料として使用しても良く、この様な廃液を利用すれ
ば、エネルギー削減の観点から望ましい。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る廃水の浄化方
法及び浄化装置に関して、例を示す図面を参照しつつ具
体的に説明するが、本発明はもとより下記例に限定され
る訳ではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当
に変更を加えて実施することも可能であり、それらはい
ずれも本発明の技術的範囲に包含される。
【0038】<実施形態1>図1は本発明の実施形態1
に係る浄化装置を示す模式図である。アンモニア放散部
11の上方部分には、TMAHとアンモニアを含有する
廃水を導入する配管(導入ライン)12が接続されてお
り、アンモニア放散部11内に上記廃水が降り注がれる
構造となっている。またアンモニア放散部11の上方部
分には内部のガスを排出するガス排出管14が取付けら
れている。アンモニア放散部11の下方部分には、空気
或いは蒸気を供給する供給配管13が取付けられてお
り、またアンモニア放散部11の底部分には放散部11
内の液を排出する液排出管15が取付けられている。こ
の液排出管15は濃縮部16に接続されており、更にこ
の濃縮部16から導出される濃縮液導出配管17はガス
化部18に接続されている。上記濃縮部16には濃縮に
より生成された蒸留水を排出する配管19も接続されて
おり、また上記濃縮部16を加熱する為の蒸気導入配管
24も接続されている。
【0039】上記アンモニア放散部11からのガス排出
管14は加熱部26に接続されている。またこのガス排
出管14には空気導入管25が接続されており、放散部
11で得られたアンモニア含有ガス(NH3ガス)に適
宜空気を追加して加熱部26に供給できる様になってい
る。上記加熱部26には燃料供給管20が接続されてお
り、ガス排出管14から導入されるアンモニア含有ガス
を加熱できる様になっている。上記加熱部26で所定温
度に加熱されたアンモニア含有ガスは排出管29を介し
てガス化部18に供給される。このガス化部18には上
記濃縮液導出配管17が接続されており、上記加熱部2
6で加熱されて温度の上昇したアンモニア含有ガス中に
上記濃縮液を噴霧して、濃縮液の実質全量をガス化させ
ることができる様になっている。
【0040】上記ガス化部18に接続された排出管21
は分解部22に接続され、上記ガス化部18において上
記濃縮液をガス化することにより生じた排ガスと(濃縮
液に含まれるTMAHは熱分解されてトリメチルアミン
とメタノールとなる)、ガス排出管14より加熱部26
を経てガス化部18に導入されたアンモニア含有ガスと
の混合ガスを、分解部22へ導入できる様になってい
る。また分解部22には、処理済ガス等を排出する排出
管23が取付けられている。尚上記ガス排出管14に接
続された空気導入管25からの空気導入量を適宜調節
し、上記分解部22に導入されるガス中のアンモニアや
上記トリメチルアミン,メタノールの濃度が、分解部2
2における触媒反応に適したものになる様に希釈調節す
ると良い。
【0041】上記分解部22には触媒が充填されてい
る。分解部22に充填される触媒としては、例えばチタ
ニア及び/又はチタニア・シリカを含む酸化物A成分
と;バナジウム,タングステン,モリブデン,セリウム
および鉄よりなる群より選ばれる少なくとも一種の金属
酸化物であるB成分と;白金,パラジウム,イリジウ
ム,ロジウム,ルテニウム,マンガン,クロムおよび銅
よりなる群より選ばれる少なくとも一種の金属あるいは
その酸化物であるC成分とを含有していることが好まし
い。
【0042】次にこの実施形態1の浄化装置の動作につ
いて説明する。
【0043】TMAH及びアンモニアを含有する廃水を
配管12からアンモニア放散部11に導入する。このと
き供給配管13から空気或いは蒸気を導入し、上記廃水
に含有されるアンモニアを上記空気等により同伴してア
ンモニア含有ガスとし、ガス排出管14から排出する。
この様にして上記廃水からアンモニアを気相側に放散分
離する。
【0044】放散塔(放散部11)の操作条件として
は、温度120℃以下、圧力20kPa(ゲージ圧)以下
が好ましく、放散に使用するガスにより次の様に分類す
ることができる。[1]空気や窒素ガス等により放散を行
う場合は、温度5〜50℃、圧力20kPa(ゲージ圧)
以下の操業条件が好ましく、[2]蒸気により放散を行う
場合には、温度80〜120℃、圧力20kPa(ゲージ
圧)以下の操業条件が好ましい。また放散に使用される
ガスの投入量としては、[1]空気や窒素ガス等により放
散を行う場合は、廃水投入量に対して容量比で100〜
10000倍が好ましく、より好ましくは1000倍以
上、5000倍以下である。また[2]蒸気により放散を
行う場合は、廃水投入量に対して重量比で0.05〜1
0倍が好ましく、より好ましくは0.1倍以上、5倍以
下である。
【0045】次にこのアンモニア放散後の廃水(以下、
除NH3廃水と称することがある)をアンモニア放散部
11の液排出管15から抜き出し、濃縮部16に導入す
る。この濃縮部16では例えば蒸気導入配管24から蒸
気を導入して加熱することにより、上記除NH3廃水か
ら水分を蒸発させ(蒸発水導出配管19からこの水蒸気
を排出)、TMAHの濃縮液を得る。尚この蒸発した水
は蒸留水であるから、冷却凝縮して工場用水等として再
利用することができる。
【0046】上記ガス排出管14から上記アンモニア含
有ガスを適宜空気により希釈して(空気導入管25から
空気を混合)加熱部26に導入すると共に、燃料供給管
20から燃料を供給して燃料バーナーにより200〜6
00℃の熱風を発生させる。この加熱したアンモニア含
有ガスを排出管29を介してガス化部18に導入すると
共に、上記TMAHの濃縮液を配管17からガス化部1
8内に噴霧し、上記TMAH濃縮液をガス化する。TM
AHは130℃以上に曝されることによりメタノールと
トリメチルアミン(以下、TMAと称することがある)
に分解され、ガス化する。尚ガス化部18の加熱手段と
しては上記燃料バーナーに限るものではなく、例えば電
気ヒーターを用いても良い。
【0047】次いで上記ガス化部18から排出されたガ
ス(アンモニア,メタノール,トリメチルアミン含有ガ
ス)を分解部22に導入し、分解部22内の触媒の作用
によって分解処理し、N2,CO2,H2O(無害化ガ
ス)にして排出管23から排出する。尚分解部22にお
いて温度を100〜400℃(より好ましくは250〜
350℃)とするのが好ましく、100℃未満では触媒
による酸化効率が不十分となって、上記アンモニア等が
残存する恐れがあるからであり、一方400℃を超える
場合では上記アンモニア等の酸化が進みすぎて、窒素酸
化物(NOX)を生成し易くなり、NOXの後処理が必要
となる懸念があるからである。また分解部22において
触媒の空間速度(SV)を500〜50000h-1(よ
り好ましくは1000〜10000h-1)として上記被
処理ガスを供給するのが好ましく、500h-1未満では
分解部22として大きなものが必要となって非効率であ
り、50000h-1を越える場合は分解効率が著しく低
下する懸念があるからである。また上記ガス化部18に
よりガス化されなかった固形物質を除去して分解部22
にガス成分のみを導入するのがより好ましい。
【0048】この様にしてTMAHとアンモニアの両方
を含む廃液を、無害なN2,CO2,H2Oにまで同時に
効率的に処理することができる。
【0049】尚TMAHとアンモニアを含有する廃水を
そのまま気化して触媒による処理を行った場合は、前述
の様に大型の装置が必要であるが、上記の如く一旦TM
AHとアンモニアを分離し、分離したTMAHを濃縮
し、その後気化して、上記分離したアンモニアと共に触
媒による処理を施せば、処理装置として小さなもので済
む。
【0050】<実施形態2>図2は本発明の実施形態2
に係る浄化装置を示す模式図である。尚図1と同じ構成
部分については同一の符号を付して重複説明を避ける。
【0051】TMAHとアンモニアを含有する廃水を送
り込む配管32は濃縮部36に接続され、この濃縮部3
6には蒸気供給管34が接続され、この供給された蒸気
により加熱できる様になっている。濃縮部36からは気
体排出管33と液排出管27が接続され、この液排出管
27はガス化部28に接続されている。また上記気体排
出管33は凝縮部38に接続され、更にこの凝縮部38
から配管37よりアンモニア放散部31に接続されてい
る。アンモニア放散部31の下方部分には、空気或いは
蒸気の供給配管13が取付けられており、またアンモニ
ア放散部31の底部分には放散部31内の液(処理済
水)を排出する液排出管35が取付けられている。また
アンモニア放散部31からのガス排出管34がガス化部
28に接続されている。上記ガス排出管34には加熱部
56よりの配管57が接続されている。この加熱部56
には燃料供給管20及び空気導入管55が接続されてい
る。ガス化部28からの排出管21は上記実施形態1と
同様に、分解部22に接続されており、また分解部22
から処理済ガス等を排出する排出管23が取付けられて
いる。
【0052】次に本実施形態2の装置の動作について説
明する。
【0053】アンモニア・TMAH含有廃水を先ず濃縮
部36に導入し、該濃縮部36において廃水を蒸気によ
り加熱し、TMAHを濃縮する。この濃縮部36で蒸発
し気体排出管33から排出されるガスは主として水蒸気
とアンモニアであり、次にこれらを凝縮部38において
凝縮し、この凝集水を配管37よりアンモニア放散部3
1に導入する。アンモニア放散部31では空気或いは蒸
気により凝集水中のアンモニアを放散し、この放散され
たアンモニア含有ガスをガス排出管34から排出し、加
熱部56で加熱昇温された空気と混合した後、ガス化部
28に導入する。
【0054】一方上記濃縮部36で得られたTMAH濃
縮液も、上記ガス化部28に導入する。このガス化部2
8においてTMAH濃縮液をガス化し、上記アンモニア
含有ガスと共に排出管21から排出して分解部22に導
入する。この導入ガスは、アンモニアと、TMAHの分
解により生成したTMA及びメタノールであり、これら
を分解部22の触媒の作用によって同時に分解浄化し、
排出管23からN2,CO2,H2O(無害化ガス)とし
て排出する。
【0055】この様にしてTMAHとアンモニアの両方
を含む廃液が、無害なN2,CO2,H2Oにまで同時に
効率的に処理される。
【0056】尚濃縮部36における加熱手段として本実
施形態2では蒸気による加熱を挙げたが、これに限定さ
れるものではなく、電気ヒーターや燃焼炉等の公知の全
ての手段を用いることができる。上記燃焼炉の燃料に
は、灯油,LPG,都市ガス,またはイソプロピルアル
コールを含む廃液や廃溶剤(半導体装置製造工場におい
て洗浄工程等で排出されることがある)等を利用すると
良い。
【0057】<実施形態3>図3は本発明の実施形態3
に係る浄化装置を示す模式図である。尚図1と同じ構成
部分については同一の符号を付して重複説明を避ける。
【0058】本実施形態3の浄化装置は、分解部22か
ら排出される無害化ガスの熱量を利用して、加熱器の負
荷を軽減するものであり、排出管23から分岐した分岐
路41が送風機42を介して、放散塔11よりのガス排
出管14に接続され、アンモニア含有ガスと合流され
る。この様にして排出管23からガス化部18に戻る循
環ライン40が形成されている。他の構成は上記実施形
態1と同様である。
【0059】上記実施形態1と同様に、アンモニア放散
部11でアンモニアを放散し、アンモニア含有ガス(N
3ガス)を得る。またアンモニア放散部11から排出
された除NH3廃水を濃縮部16で濃縮し、濃縮液を上
記ガス化部18に導入する。上記アンモニア含有ガス
は、循環ライン40より供給されたガスの保有熱量を利
用して昇温され、更に加熱部43で所定温(例えば20
0〜600℃)まで昇温される。排出管23に排出され
る無害化ガスの温度は、触媒反応による発熱も加わり、
分解部22に導入されるガス温度(触媒に好適な反応温
度、例えば100〜400℃程度)より更に高温となる
ので、この熱量を利用することにより、加熱部43での
加熱量を少なく抑えることができ、熱効率が良く、ガス
化のためのエネルギーコストを低減できる。
【0060】次にガス化部18から排出されるガスは分
解部22に導入され、上記実施形態1と同様に触媒の作
用によって分解処理してN2,CO2,O2,H2O等の無
害化ガスにし、排出管23から排出する。
【0061】この様にしてTMAHとアンモニアの両方
を含む廃液が、無害なN2,CO2,H2Oにまで同時に
効率的に処理される。
【0062】尚、上記加熱部43には上述の様に、電気
ヒーターや燃焼炉等の公知の全ての手段を用いることが
でき、上記燃焼炉の燃料には、灯油,LPG,都市ガ
ス,またはイソプロピルアルコールを含む廃液や廃溶剤
(半導体装置製造工場において洗浄工程等で排出される
ことがある)等を上記燃焼炉の燃料として使用すると良
い。
【0063】<実施形態4>図4は本発明の実施形態4
に係る浄化装置を示す模式図である。尚図1と同じ構成
部分については同一の符号を付して重複説明を避ける。
【0064】本実施形態4においては、分解部22から
導出される無害化ガス(処理済ガス)排出管45が2つ
に分岐し、この一方の分岐ライン46aがガス化用熱交
換器47に接続され、他方の分岐ライン48aが空気加
熱用熱交換器49に接続されている。
【0065】上記ガス化用熱交換器47には、アンモニ
ア放散部11から導出されたガス排出管14aが接続さ
れ、熱交換によりガス排出管内のアンモニア含有ガスを
加熱できる様になっている。更にガス化用熱交換器47
の下流側には加熱器58が設けられており、上記濃縮液
のガス化に必要な温度(200〜600℃)に加熱でき
る様になっている。そしてこの加熱器58を経た配管1
4bはガス化部18に接続され、その保有する熱量が上
記濃縮液のガス化に利用される。
【0066】一方上記空気加熱用熱交換器49には、ア
ンモニア放散部11に空気導入する為の空気導入管51
aが接続されており、熱交換により空気導入管内の空気
を加熱できる様になっている。この空気加熱用熱交換器
49により加熱された空気は空気導入管51bにより放
散部11に導入され、アンモニア放散に用いられる。
【0067】熱交換器47,49を経た後の無害化ガス
は排出管ライン46b,48bを経て合流ライン52で
合流され、大気に放出される。
【0068】上述の如く分解部22から排出される無害
化ガスは比較的高温であるから、この熱量を上記熱交換
器47,49を用いて回収、利用すれば、熱の有効利用
を図ることができる。尚上記加熱器58としては、電気
ヒーターや燃焼炉等の公知の全ての手段を用いることが
でき、上記燃焼炉の燃料には、灯油,LPG,都市ガ
ス,またはイソプロピルアルコールを含む廃液や廃溶剤
(半導体装置製造工場で洗浄工程等において排出される
ことがある)等が使用可能である。
【0069】本実施形態4においても、上記と同様にT
MAHとアンモニアの両方を含む廃液を、無害なN2
CO2,H2Oにまで同時に効率的に処理することができ
る。また熱効率が良い。
【0070】なお上記実施形態ではアンモニア及びTM
AHを含有した廃水の浄化処理を例に挙げたが、これに
限るものではなく、TMAH以外のガス化可能な高沸点
有機化合物とアンモニアを含有する廃水の浄化処理も可
能であり、例えば2−ピロリドン等の含窒素有機化合物
とアンモニアを含有した廃水の浄化処理も可能である。
【0071】また分解部22から排出される無害化ガス
の保有熱量を利用するにあたり、上記実施形態3,4に
おいて放散先行タイプを例に挙げたが、濃縮先行タイプ
の場合も同様に保有熱量の利用を行うことができる。
【0072】<実施例>上記実施形態1の浄化装置,浄
化方法により廃水の処理を行った例を以下に示す。処理
対象の廃水組成は、アンモニア:2500mg/L、TMA
H:3000mg/Lである。
【0073】先ずこの廃水を800L/hr.でアンモニア
放散部11の頂部より投入した。このとき放散部11の
下部から高温空気(150℃)を850m3(normal)/hr.
の速度で供給した。次にこの放散部11の下部から排出
されるTMAH含有廃水を、濃縮部16においてTMA
H濃度が6%となるまで濃縮した。
【0074】一方放散部11の上部から排出されるアン
モニア含有ガスに空気導入管25より空気200Nm3/h
r.を加えて加熱部26に導入し、燃料を加熱部26に供
給して500℃まで昇温してこの高温のガスをガス化部
18に導入し、上記濃縮部16で濃縮されたTMAH濃
縮液を40L/hr.で上記ガス化部18内に噴霧して実質
的に全量をガス化した。このガス化工程においてTMA
Hはトリメチルアミンとメタノールに熱分解されてガス
化する。
【0075】このガス化部18から排出されるアンモニ
ア,トリメチルアミン,メタノール含有ガスを、分解部
22に導入した。尚分解部22の触媒入口温度を330
℃とした。また分解部22には下記の触媒を250L充
填した。
【0076】分解部22から排出される浄化済みガスの
分析結果は、下記の通りである。 トリメチルアミン:検出限界以下 メタノール:検出限界以下 アンモニア:検出限界以下 窒素酸化物:15ppm 二酸化炭素:2600ppm 一酸化炭素:検出限界以下。
【0077】尚、分解部22には以下の様にして調製し
た触媒を充填した。即ち10質量%のアンモニア水70
0リットルに、20質量%シリカゾル35.5kgを加
え、攪拌混合した後、硫酸チタニルに硫酸水溶液300
リットルを攪拌しながら徐々に滴下した(152g・T
iO2/リットル、0.55kg・H2SO4/リット
ル)。得られたゲルを熟成し、濾過水洗した後、150
℃で10時間乾燥し、次いで500℃で6時間焼成し
た。得られた粉体組成はTiO2:SiO2=4:1(モ
ル比)であり、BET比表面積は200m2/gであった。
この粉末20kgに、メタバナジン酸アンモニウム2.0
0kg及びパラタングステン酸アンモニウム0.77kgを
含む15%モノエタノールアミン水溶液12kgを加え、
成形助剤として澱粉を加えてニーダーで混練りした後、
押出成形機によって外寸80mm角,目開き2.8mm,肉
厚0.5mm,長さ450mmのハニカム状に成形した。こ
れを80℃で乾燥し、次いで450℃の空気雰囲気下で
5時間焼成した。このハニカム成形体の組成は、Ti−
Si複合酸化物:V25:WO3=90:7:3(重量
比)であった。この成形体を硝酸パラジウム水溶液に含
浸し、150℃で3時間乾燥した後、450℃の空気雰
囲気下で3時間焼成した。得られた触媒の組成は、Ti
−Si複合酸化物:V25:WO3:Pd=89.1:
6.9:3:1(重量比)であり、BET比表面積は1
20m2/g、細孔容積は0.45cc/gであった。
【0078】
【発明の効果】本発明に係る廃水の浄化方法,浄化装置
によれば、TMAH等のガス化可能な高沸点有機化合物
とアンモニアの両方を含有する廃水を、無害なN2,C
2,H 2O等にまで同時に処理することができ、加えて
上記ガス化可能高沸点有機化合物と上記アンモニアを別
々に処理する場合に比べて装置の簡素化を図ることがで
き、また効率に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る浄化装置を示す模式
図。
【図2】本発明の実施形態2に係る浄化装置を示す模式
図。
【図3】本発明の実施形態3に係る浄化装置を示す模式
図。
【図4】本発明の実施形態4に係る浄化装置を示す模式
図。
【符号の説明】
11,31 アンモニア放散部 12,32 廃水導入配管 13 供給配管 14 ガス排出管 15 液排出管(除NH3廃水排出管) 16 濃縮部 17 濃縮液導出配管 18,28 ガス化部 19 蒸発水導出配管 20 燃料供給管 21 ガス化ガス排出管 22 分解部 23 処理済ガス等排出管 24 蒸気導入配管 25,55 空気導入管 26,43,56 加熱部 27 液排出管 29 排出管 33 気体排出管 34 蒸気供給管 35 液排出管 36 加熱濃縮部 37 凝縮液排出配管 38 凝縮部 41 分岐路 47 ガス化用熱交換器 49 空気加熱用熱交換器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 光明 兵庫県姫路市網干区興浜字西沖992番地の 1 株式会社日本触媒内 (72)発明者 北浦 正次 兵庫県姫路市網干区興浜字西沖992番地の 1 株式会社日本触媒内 (72)発明者 松島 薫 兵庫県姫路市網干区興浜字西沖992番地の 1 株式会社日本触媒内 Fターム(参考) 4D011 AA12 AA13 AA15 AB01 AD02 AD03 4D034 AA26 AA27 BA01 CA12 DA02 4D037 AA11 AB12 BA23 BB05 BB06 4D048 AA08 AA17 AB03 AB05 BA06Y BA07Y BA19Y BA23Y BA25Y BA26Y BA27Y BA28Y BA30Y BA32Y BA33Y BA35Y BA36Y BA41Y CD08 CD10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガス化可能な高沸点有機化合物及びアン
    モニアを含有する廃水を浄化処理する方法であって、 前記アンモニアを液相から放散させることによってアン
    モニア含有ガスを得るアンモニア放散工程と、 前記ガス化可能な高沸点有機化合物を濃縮する濃縮工程
    と、 この濃縮工程で得られた濃縮液をガス化するガス化工程
    と、 このガス化工程で得られたガスと前記アンモニア含有ガ
    スを、触媒の存在下に分解する分解工程とを備えたこと
    を特徴とする廃水の浄化方法。
  2. 【請求項2】 前記アンモニア放散工程を前記濃縮工程
    に先行して行い、アンモニア放散後の液相を前記濃縮工
    程に付すものである請求項1に記載の廃水の浄化方法。
  3. 【請求項3】 前記濃縮工程は、熱エネルギーを用いて
    濃縮するものであり、 前記濃縮工程を前記アンモニア放散工程に先行して行う
    こととし、 この濃縮工程より得られた気相を凝縮工程に付し、得ら
    れた凝縮水を前記アンモニア放散工程に付す請求項1に
    記載の廃水の浄化方法。
  4. 【請求項4】 前記分解工程からの排ガスの保有熱量を
    前記ガス化工程の熱源として利用する請求項1〜3のい
    ずれかに記載の廃水の浄化方法。
  5. 【請求項5】 ガス化可能な高沸点有機化合物及びアン
    モニアを含有する廃水の浄化装置であって、 前記アンモニアを液相から放散させることによってアン
    モニア含有ガスを得るアンモニア放散部と、 前記ガス化可能な高沸点有機化合物を濃縮する濃縮部
    と、 この濃縮部から排出される濃縮液をガス化するガス化部
    と、 このガス化部から排出されるガスと前記アンモニア含有
    ガスを、触媒の存在下に分解する分解部とを備えたこと
    を特徴とする廃水の浄化装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014097457A (ja) * 2012-11-14 2014-05-29 Tsukishima Kankyo Engineering Ltd 廃水の処理方法および処理装置

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