JP2002301380A - 有機物分解触媒の構造体、製法及び装置 - Google Patents

有機物分解触媒の構造体、製法及び装置

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JP2002301380A
JP2002301380A JP2002021317A JP2002021317A JP2002301380A JP 2002301380 A JP2002301380 A JP 2002301380A JP 2002021317 A JP2002021317 A JP 2002021317A JP 2002021317 A JP2002021317 A JP 2002021317A JP 2002301380 A JP2002301380 A JP 2002301380A
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organic
organic substance
decomposition catalyst
organic matter
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Tomonori Tokumoto
智憲 徳本
Tomoaki Watase
智晃 綿瀬
Nobuyuki Maehashi
信之 前橋
Itsunao Koga
逸尚 古賀
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Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機物分解触媒の構造体は、触媒構造体中に
有機物を含有させなければ容易に構造体の形状を維持で
きない問題があった。また、有機物分解触媒の構造体と
樹脂で構成された触媒保持体が接触している場合、触媒
保持体が劣化する問題があった。 【解決手段】 有機物を分解する有機物分解触媒を有機
物によって組み合わせた有機物分解触媒の構造体におい
て、前記有機物分解触媒と前記有機物が接触していない
ことを特徴とする。また、有機物分解触媒を有機物で保
持した装置において、前記有機物分解触媒と前記有機物
が接触していないことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】有機物を分解する触媒の構造
体、その製法及び有機物分解触媒を有する装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】有機物を分解する触媒には、オレフィン
の酸化やアルコールの酸化に用いられている白金系触媒
等の工業用途触媒と、殺菌や脱臭に用いられている光触
媒やオゾン分解触媒等の民生用途触媒とがある。工業用
途で用いられる有機物分解触媒は、一般的に高温下で使
用されるため、無機系材料のみで構成されているが、民
生用途で用いられている有機物分解触媒の中には、触媒
構造体の形成や保持に有機物を使用しているものがあっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】有機物分解触媒の構造
体の形成や保持に有機物を使用する場合、有機物分解触
媒と有機物が接触している部分は有機物が分解される。
このような場合、有機分解触媒との接触箇所を無機物で
構成すれば、有機物の分解を防ぐことができるが、触媒
構造体中に有機物を含有させたほうが容易に構造体を形
成できたり、有機物分解触媒の構造体の接触部を樹脂で
構成できれば、無機物を介在させる必要がなくなるた
め、部品数や組立工数を減らすことができる。そこで、
本発明は、有機物分解触媒の構造体中あるいは有機物分
解触媒の構造体との接触部に有機物を用いる場合におい
て、悪臭等の分解対象有機物のみを分解可能とした有機
物分解触媒の構造体、製法及び装置を提供することを目
的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
になされた請求項1記載の発明は、有機物を分解する有
機物分解触媒を有機物によって組み合わせた有機物分解
触媒の構造体において、前記有機物分解触媒と前記有機
物が接触していないことを特徴とする。従来、コルゲー
ト形状の光触媒やオゾン分解触媒等は、有機物を含んだ
触媒担体への触媒担持に有機系バインダーを用いている
ものや、触媒構造体の形状維持に有機系接着剤を用いて
いるものがあった。有機物と有機物分解触媒とが直接接
触すれば有機物を分解してしまうが、有機物を含んだ触
媒担体に無機材料をコーティングした後触媒を担持した
り、触媒構造体の形状維持のために接着する有機系接着
剤塗布部にあらかじめ無機材料をコーティングしておく
ことにより、このような問題を解決することができる。
【0005】請求項2記載の発明は、有機物分解触媒を
有機物で保持した装置において、前記有機物分解触媒と
前記有機物が接触していないことを特徴とする。従来の
光触媒やオゾン分解触媒等の有機物を分解できる触媒を
組み込んだ空気清浄機のうち、触媒保持部が樹脂で構成
されているものがあり、触媒と触媒保持部が接触してい
る箇所の樹脂が劣化する問題があった。しかし、本発明
により、触媒保持部を樹脂で構成することができ、筐体
が樹脂で構成されている場合は、触媒保持部と筐体とを
一体にすることができるため、空気清浄機の軽量化、組
立工数の低減が可能となる。
【0006】請求項3記載の発明は、触媒反応に必要な
エネルギーがエネルギー供給機能部から供給されること
により有機物を分解する触媒を有機物にて保持した装置
において、前記触媒が前記有機物と接触する部分へのエ
ネルギー供給を阻止するエネルギー非供給手段を設けた
ことを特徴とする。光触媒の場合は光エネルギー、オゾ
ン分解触媒の場合はオゾン、加熱触媒の場合は熱エネル
ギーが供給されることにより触媒が活性化され、それぞ
れの触媒は有機物を分解することができる。よって、触
媒の構造体を形成するために使用されている有機物や触
媒を保持している有機物と触媒との接触部には、エネル
ギーの供給がされないようにすることにより、有機物の
分解を防ぐことができる。
【0007】請求項4記載の発明は、請求項1に記載の
有機物分解触媒の構造体において、前記構造体は触媒担
持領域と触媒非担持領域とからなり、触媒非担持領域を
有機系接着剤で接着したことを特徴とする。コルゲート
形状の光触媒やオゾン分解触媒は、触媒形状を維持する
ために触媒の担持したシート同士を有機系の接着剤で接
着しているが、触媒で分解され形状が維持できなくな
る。しかし、本発明は、触媒構造体の一部に触媒非担持
領域をつくりその部分で接着しているため、接着剤が触
媒により分解されることがなく、コルゲート形状を維持
することができる。
【0008】請求項5記載の発明は、請求項2に記載の
有機物分解触媒を有した装置において、前記有機物分解
触媒が無機物で構成された触媒担体に担持されており、
前記触媒担体が触媒非担持領域を有し、この触媒非担持
領域と有機物が接触していることを特徴とする。樹脂で
構成された筐体に有機物分解触媒の構造体を組み込む場
合、筐体と有機物分解触媒が接触していれば筐体の接触
箇所が劣化してしまうが、本発明により、筐体と有機物
分解触媒の接触を防ぐことができるため、筐体の劣化を
防ぐことができる。
【0009】請求項6記載の発明は、請求項2に記載の
有機物分解触媒を有した装置において、有機物分解触媒
を無機系材料にて保持し、この無機系材料と有機物が接
触していることを特徴とする。本発明は、有機物分解触
媒と有機物の間に無機系材料を有しており、直接有機物
分解触媒と有機物が接触してないため、有機物の分解を
防ぐことができる。無機系材料は、セラミックや金属等
の固形物はもちろんのこと、有機物分解触媒の構造体に
アルミナゾルやシリカゾル等を担持してもよいし、有機
物にそれらを担持してもよい。
【0010】請求項7記載の発明は、請求項3に記載の
有機物分解触媒を有した装置において、請求項3に記載
の有機物分解触媒を有した装置において、前記触媒が光
触媒、前記エネルギー供給部がランプであり、前記エネ
ルギー非供給手段として前記ランプ周囲に光照射領域の
調整機能部を設けたことを特徴とする。光触媒は、光が
供給された箇所以外は、触媒が活性化されず有機物を分
解することができないので、光触媒構造体の保持や光触
媒構造体の形状維持に使用されている有機物と光触媒と
の接触部へ光を供給しなければ、有機物の分解を防ぐこ
とができる。光照射領域の調整機能部は、ランプ近傍、
光触媒近傍等どこに設置しても良いが、光反射材料を使
用し、光触媒と有機物が接触していない部分に向けて光
を供給する構造にしたほうが、有機物分解能力が向上す
るのでより好ましい。
【0011】請求項8記載の発明は、請求項3に記載の
有機物分解触媒を有した装置において、前記触媒がオゾ
ン分解触媒、前記エネルギー供給部がオゾン発生器であ
り、前記エネルギー非供給手段として前記触媒と有機物
とが接触する部分にオゾン供給防止部を設けたことを特
徴とする。オゾン分解触媒は、オゾン発生器から発生し
たオゾンを触媒表面上で活性酸素に分解し、その活性酸
素が有機物を分解しているので、オゾンが供給されない
触媒表面においては、有機物の分解反応は起きない。し
たがって、オゾン分解触媒構造体の保持やオゾン分解触
媒構造体の形状維持に使用されている有機物とオゾン分
解触媒との接触部へオゾンを供給しなければ、有機物の
分解を防ぐことができる。
【0012】請求項9に記載の発明は、請求項4に記載
の有機物分解触媒の構造体において、前記構造体は触媒
非担持領域を有した複数の板状触媒体からなり、各板状
触媒体が、前記触媒非担持領域を有機系接着剤で接着さ
れ積層されていることを特徴とする。従来、板状触媒体
の積層間隔保持部を有した無機材料で構成された筐体
に、板状触媒体を組込み、有機物分解触媒の構造体を形
成していたが、本発明により、無機材料で構成された筐
体を用いることなく、かつ有機物分解触媒の構造体の形
状維持に用いた有機系接着剤と有機物分解触媒が接触せ
ずに複数の板状触媒体の構造体を作成することができ
る。本構造は、特開平10―286436記載のよう
に、ハニカム構造体と比べ、圧力損失を低減することが
でき、有機物分解触媒が光触媒の場合は、光の非照射領
域がなく触媒を有効に活用できる。
【0013】請求項10に記載の発明は、請求項4に記
載の有機物分解触媒の構造体において、触媒非担持領域
となる箇所へ触媒担体に触媒担持防止部材を貼り、その
状態で溶液状の触媒を担持し、触媒非担持領域をつくる
ことを特徴とする。有機物分解触媒の構造体の中で触媒
非担持領域にしたい箇所へ、あらかじめ触媒担体に触媒
担持防止部材を貼っておく。その状態で触媒担体へ溶液
状の触媒を担持し、触媒担持防止部材を引き剥がすこと
で、触媒非担持領域を容易につくることができる。触媒
非担持部材が、溶液状の触媒と濡れ性が悪く触媒を付着
せず、かつ有機系接着剤と十分な接着力を得られる場合
は、触媒担体に貼ったまま使用してもよい。
【0014】請求項11に記載の発明は、請求項4に記
載の有機物分解触媒の構造体において、触媒非担持領域
となる箇所へ触媒担体の触媒非担持領域に撥水あるいは
親水処理をおこなった後、溶液状の触媒を担持すること
を特徴とする。本発明により、触媒非担持領域を容易に
つくることができる。触媒担体に水系の触媒溶液を用い
て触媒を担持する場合には、触媒非担持領域となる箇所
へ撥水処理をおこなえばよい。逆に、溶剤系の触媒溶液
を用いて触媒を担持する場合には、触媒非担持領域とな
る箇所へ親水処理をおこなえばよい。
【0015】請求項12に記載の発明は、請求項4に記
載の有機物分解触媒の構造体において、スクリーン印刷
で触媒を担持することにより、触媒非担持領域を設けた
ことを特徴とする。本発明は、触媒非担持領域を設ける
ための前作業を必要としない上、触媒非担持領域が複雑
形状な場合においても容易に作成することができる。
【0016】請求項13記載の発明は、請求項4に記載
の有機物分解触媒の構造体において、前記有機接着剤が
ホットメルト材料であることを特徴とする。ホットメル
ト材料は、他の接着材料と比べ接着してからの硬化速度
が速いため、製造時間を短縮することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施形態を添付
図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の触媒非担
持領域を有したコルゲート構造有機物分解触媒体1の外
観図を示す。有機物分解触媒を担持した触媒担持シート
には、触媒を担持した担持領域2と非担持領域3とがあ
り、非担持領域3内の接着位置4にてシートを有機系接
着剤により接着して有機物分解触媒の構造体を形成して
いる。従って、有機物分解触媒と有機系接着剤とが接触
することが無いため強固に接着でき形状を維持すること
ができる。
【0018】図2は、触媒非担持領域を有した積層構造
有機物分解触媒体11の外観図を示す。有機物分解触媒
を担持したシートには、触媒を担持した担持領域12と
非担持領域13とがあり、非担持領域13にてシートを
有機系接着剤14により接着して有機物分解触媒の構造
体を形成している。従って、有機物分解触媒と有機系接
着剤とが接触することが無いため強固に接着でき形状を
維持することができる。このとき有機物分解触媒を担持
するシートには、シート自身が分解されないように無機
物或いは無機物でコートされた材料を用いることが望ま
しい。
【0019】図3は、触媒非担持領域を有した有機物分
解触媒装置31の構成図を示す。有機物分解触媒体に
は、触媒を担持した担持領域32と非担持領域33とが
あり、非担持領域33にて樹脂部34と接触している。
従って、有機物分解触媒体の触媒担持領域32と樹脂部
34とが接触することが無いため樹脂部34の劣化を防
ぐことができる。このとき触媒を担持する担体の材料に
は、担体自体が触媒に分解されて劣化しないように無機
物或いは無機物でコートされた材料を用いることが望ま
しい。
【0020】図4は、有機物分解触媒を無機物で構成さ
れた保持体で保持した脱臭装置41の構成図を示す。脱
臭装置41は、有機物分解触媒体42と無機物で構成さ
れた保持体43と樹脂部44とからなり、無機物で構成
された保持体43にて有機物分解触媒体42を保持して
いる。従って、有機物分解触媒体42と樹脂部44とが
接触することがないため、樹脂部44の劣化を防ぐこと
ができる。
【0021】図5は、光照射箇所調整機能部を有した光
触媒装置51の構成図を示す。光触媒装置51は、光源
52と光照射箇所の調整機能部53と光触媒体55と光
触媒保持体56とからなり、光照射箇所の調整機能部5
3により光触媒保持体56と光触媒体55の接触部へ光
源52から発光された光が照射されない構造となってい
る。従って、光触媒保持体56と接触している光触媒
は、光が当たらないため有機物を分解することができ
ず、樹脂で構成された光触媒保持体56の劣化を防ぐこ
とができる。
【0022】図6は、オゾン供給防止部を有したオゾン
装置61の構成図を示す。オゾン装置61は、オゾン発
生装置64とオゾン分解触媒体63と樹脂で構成された
通風壁62とオゾン供給防止部65とからなり、オゾン
供給防止部65によりオゾン分解触媒体63と樹脂で構
成された通風壁62の接触部へオゾン発生装置64から
発生されたオゾンが供給されない構造となっている。従
って、樹脂で構成された通風壁62と接触しているオゾ
ン分解触媒は、オゾンが供給されず活性酸素が生成され
ず有機物を分解できないため、樹脂で構成された通風壁
62の劣化を防ぐことができる。
【0023】図7-aは、オゾン供給防止部を有したオゾ
ン脱臭装置の構成図を示し、図7-bはaの断面図を示し、
図7-cはbの詳細図を示す。オゾン脱臭装置はオゾン発生
装置701とオゾン分解触媒702と樹脂で構成された通風壁
703とオゾン供給防止部704とから構成されている。オゾ
ン分解触媒702は触媒材料として二酸化マンガンを主成
分としたもので表面でオゾンと反応し活性酸素を作り出
し、活性酸素により臭気を分解するものである。樹脂で
形成された通風壁は板状のオゾン分解触媒を固定できる
様に図7-bのごとく櫛歯状の形状をしている。通風壁の
樹脂材料には主にポリスチレン、ポリプロピレンが考え
られるがオゾンによる劣化が少ない樹脂を用いれば他の
樹脂材料でも構わない。オゾン分解触媒の櫛歯状触媒保
持部への固定に際し、オゾン供給防止部704としてアル
ミ箔、金属板等の薄い無機物の薄板を被服して固定すれ
ば、通風壁樹脂部付近のオゾン分解触媒にオゾンが供給
されることがなく、触媒保持部の劣化を防ぐことができ
る。
【0024】図8(a)は有機物を分解する触媒を有機物
にて保持した有機物分解装置の構成図を示し、図8(b)
は有機物を分解する触媒体を示す。有機物分解装置では
オゾン発生器801より発生されたオゾンと触媒が反応し
活性酸素が発生し、触媒上で活性酸素により有機物が分
解される。有機分解装置のケーシングや通風路を形成す
る材質は複雑な形状を有することや装置軽量化のために
も樹脂で形成されることが望ましく樹脂材料としてはポ
リスチレン、ポリプロピレン等が考えられる。触媒体80
2は複数の板状の触媒803がホットメルト804にて積層さ
れて構成されおり、板状の触媒803は無機物質の板状ガ
ラス不織布に触媒材料が担持されたものである。板状の
触媒803をホットメルト804で積層する際に両端の2枚を
板状触媒の代わりに触媒を担持していない板状部材805
を使用することにより、容易に両端に触媒が担持されて
いない触媒体802を製造することができる。この時触媒
を担持していない板805は有機物、無機物どちらでも構
わないが、触媒を担持する無機物の板状ガラス不織布を
使用すると触媒を担持してない板状部材の材料を別途揃
える必要がなくコスト的にも安価に構成できる。これに
より板状触媒を樹脂でできた装置に組み込む場合に、装
置通風路の通風壁807と触媒の接触を防ぐことができ、
装置触媒保持部の劣化を防ぐことができる。
【0025】図9は光照射箇所調節機能部を有した光触
媒脱臭装置の光触媒体付近の構成図を示す。光触媒体付
近の構造は光源901と光照射箇所の調整機能部902と光触
媒体904と光触媒保持部905とから構成されている。光触
媒保持部905は樹脂で形成されており、樹脂材料として
は主にポリスチレンやポリプロピレンが用いられるが紫
外線による劣化の少ない材料を用いることが望ましい。
光触媒体904はホットメルト907で積層しており、光触媒
保持部905において触媒上面と下面はホットメルト907を
介して保持され、光触媒体904と光触媒保持部905は接触
部906においてのみ接触している。光照射箇所の調整機
能部902により光源901から光触媒へ照射される光は光照
射領域903に調節されるため、光触媒保持部905と光触媒
体904の接触部906に光源から発光された光が照射されな
い構造となっている。この例では光触媒保持部が光照射
箇所の調整機能部を兼ねている。又、従って、光触媒保
持部905と接触している光触媒体904には、光が当たらな
いため有機物を分解することができず、樹脂で構成され
た光触媒保持部905の劣化を防ぐことができる。
【0026】
【発明の効果】有機物分解触媒の構造体を形成する際、
有機物を含有すれば容易に構造体を形成できたり、有機
物分解触媒の構造体の接触部を樹脂で構成できれば、無
機物を介在させる必要がなくなるため、部品数と組立工
数を減らすことができたり、有機物分解触媒の保持部を
形成する際、保持部を樹脂で形成できれば複雑な構造を
容易に形成できる利点があったが、有機物分解触媒と有
機物が接触している部分は有機物を分解してしまう問題
があった。しかし、有機物分解触媒の構造体に触媒非担
持領域を設け、触媒非担持領域のみで有機物と接触させ
る構造としたことにより、前記問題を解決することがで
きた。また、触媒反応に必要なエネルギーが供給される
ことにより有機物を分解する触媒ついては、エネルギー
供給領域を調整することにより、前記問題を解決するこ
とができた。またこれら有機物分解触媒の構造体を形成
する際に、触媒を担持する担体に無機物或いは無機物を
コートした材料を使用し、担体同士を接着する時は触媒
非担持領域で接着することにより、有機物分解触媒自体
の劣化を防ぐことができた。以上により有機物分解触媒
及びその保持部の有機物が有機物分解触媒の分解作用に
より分解され劣化することがなく、悪臭等の分解対象有
機物のみを分解可能とした有機物分解触媒の構造体、製
造及び装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 触媒非担持領域を有したコルゲート構造有機
物分解触媒の外観図。
【図2】 触媒非担持領域を有した積層構造有機物分解
触媒の外観図。
【図3】 触媒非担持領域を有した有機物分解触媒装置
の構成図。
【図4】 有機物分解触媒を無機物で構成された保持体
で保持した装置の構成図。
【図5】 光照射箇所調整機能部を有した光触媒装置の
構成図。
【図6】 オゾン供給防止部を有したオゾン装置の構成
図。
【図7】 オゾン供給防止部を有したオゾン脱臭装置の
構成図を示す。
【図8】 有機物を分解する触媒を有機物にて保持した
有機物分解装置の構成図を示す。
【図9】 光照射箇所調節機能部を有した光触媒脱臭装
置の光触媒体付近の構成図を示す。
【符号の説明】
1 コルゲート構造有機物分解触媒体 2,12,32 有機物分解触媒の担持領域 3,13,33 有機物分解触媒の非担持領域 4, 接着位置 11 積層構造有機物分解触媒体 14 有機系接着剤 31,41 装置 42 有機物分解触媒体 34 樹脂部 43 無機物で構成された保持体 44 樹脂部 51 光触媒装置 52 光源 53 光照射箇所の調整機能部 54 光照射領域 55 光触媒体 56 樹脂で構成された光触媒保持体 61 オゾン装置 62 樹脂で構成された通風壁 63 オゾン分解触媒体 64 オゾン発生源 65 オゾン供給防止部 66 送風機 67 通風方向 701 オゾン発生装置 702 オゾン分解触媒 703 通風壁 704 オゾン供給防止部 801 オゾン発生器 802 触媒体 803 板状の触媒 804 ホットメルト 805 触媒を担持していない板状部材 806 風の流れ 901 光源 902 光照射箇所の調整機能部 903 光照射領域 904 光触媒体 905 樹脂で構成された光触媒保持部 906 接触部 907 ホットメルト 908 風の流れ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 37/02 301 B01D 53/36 J F G (72)発明者 前橋 信之 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 古賀 逸尚 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 Fターム(参考) 4C080 AA07 AA10 BB02 CC01 JJ03 KK08 LL03 MM01 QQ11 4D048 AA12 AA21 AB03 AC07 BA28X BA41X BB02 BB03 BB18 CD10 EA01 4G069 AA02 AA08 AA11 BA22C BA48A BB04A BB04B BC62A BC62B CA10 CA16 EA20 EA21 EC29 FA01 FA02 FB14 FB18 FB66 FB71 FC05

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機物を分解する有機物分解触媒を有機
    物によって組み合わせた有機物分解触媒の構造体におい
    て、前記有機物分解触媒と前記有機物が接触していない
    ことを特徴とする有機物分解触媒の構造体。
  2. 【請求項2】 有機物分解触媒を有機物で保持した装置
    において、前記有機物分解触媒と前記有機物が接触して
    いないことを特徴とする有機物分解触媒を有した装置。
  3. 【請求項3】 触媒反応に必要なエネルギーがエネルギ
    ー供給機能部から供給されることにより有機物を分解す
    る触媒を有機物にて保持した装置において、前記触媒が
    前記有機物と接触する部分へのエネルギー供給を阻止す
    るエネルギー非供給手段を設けたことを特徴とする有機
    物分解触媒を有した装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の有機物分解触媒の構造
    体において、前記構造体は触媒担持領域と触媒非担持領
    域とからなり、触媒非担持領域を有機系接着剤で接着し
    たことを特徴とする有機物分解触媒の構造体。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載の有機物分解触媒を有し
    た装置において、前記有機物分解触媒が無機物で構成さ
    れた触媒担体に担持されており、前記触媒担体が触媒非
    担持領域を有し、この触媒非担持領域と有機物が接触し
    ていることを特徴とする有機物分解触媒を有した装置。
  6. 【請求項6】 請求項2に記載の有機物分解触媒を有し
    た装置において、有機物分解触媒を無機系材料にて保持
    し、この無機系材料と有機物が接触していることを特徴
    とする有機物分解触媒を有した装置。
  7. 【請求項7】 請求項3に記載の有機物分解触媒を有し
    た装置において、前記触媒が光触媒、前記エネルギー供
    給部がランプであり、前記エネルギー非供給手段として
    前記ランプ周囲に光照射領域の調整機能部を設けたこと
    を特徴とする有機物分解触媒を有した装置。
  8. 【請求項8】 請求項3に記載の有機物分解触媒を有し
    た装置において、前記触媒がオゾン分解触媒、前記エネ
    ルギー供給部がオゾン発生器であり、前記エネルギー非
    供給手段として前記触媒と有機物とが接触する部分にオ
    ゾン供給防止部を設けたことを特徴とする有機物分解触
    媒を有した装置。
  9. 【請求項9】 請求項4に記載の有機物分解触媒の構造
    体において、前記構造体は触媒非担持領域を有した複数
    の板状触媒体からなり、各板状触媒体が、前記触媒非担
    持領域を有機系接着剤で接着され積層されていることを
    特徴とする有機物分解触媒の構造体。
  10. 【請求項10】 請求項4に記載の有機物分解触媒の構
    造体において、触媒非担持領域となる箇所へ触媒担体に
    触媒担持防止部材を貼り、その状態で溶液状の触媒を担
    持し乾燥することにより、触媒非担持領域をつくること
    を特徴とする有機物分解触媒の構造体の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項4に記載の有機物分解触媒の構
    造体において、触媒非担持領域となる箇所へ触媒担体の
    触媒非担持領域に撥水あるいは親水処理をおこなった
    後、溶液状の触媒を担持し乾燥することにより、触媒非
    担持領域をつくることを特徴とする有機物分解触媒の構
    造体の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項4に記載の有機物分解触媒の構
    造体において、スクリーン印刷で触媒を担持することに
    より、触媒非担持領域を設けたことを特徴とする有機物
    分解触媒の構造体の製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項4に記載の有機物分解触媒の構
    造体において、前記有機接着剤がホットメルト材料であ
    ることを特徴とする有機物分解触媒の構造体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2004101303A1 (ja) * 2003-05-14 2006-07-13 共和産業株式会社 車両用サンバイザ

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