JP2002299180A - 電解コンデンサ - Google Patents

電解コンデンサ

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JP2002299180A
JP2002299180A JP2001096933A JP2001096933A JP2002299180A JP 2002299180 A JP2002299180 A JP 2002299180A JP 2001096933 A JP2001096933 A JP 2001096933A JP 2001096933 A JP2001096933 A JP 2001096933A JP 2002299180 A JP2002299180 A JP 2002299180A
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electrolyte
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Tadashi Ozawa
正 小澤
Toshitaka Yoshioka
利恭 吉岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 150℃の高温使用に耐えうる電解コンデン
サを提供する。 【解決手段】 陽極箔と陰極箔とセパレータを巻回し、
かつ駆動用電解液を含浸させてなるコンデンサ素子と、
このコンデンサ素子を収納する外装ケースと、この外装
ケースの開口部を封口する封口体を備え、前記駆動用電
解液としてエチレングリコールと安息香酸またはその塩
を含み、pHを6.5以下に調整した駆動用電解液を用
い、かつ前記封口体として少なくとも第1のゴム層とフ
ッ素ゴムを配合した第2のゴム層とを積層してなり、第
1のゴム層と第2のゴム層が加硫接合している封口体を
用いているので、150℃において封口体の劣化、電気
特性の劣化が抑制される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は電解コンデンサ、
特に高温長寿命特性の良好な電解コンデンサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電解コンデンサを図2を用いて説
明する。図2は電解コンデンサの構成を示す断面図であ
り、電解液を含浸したコンデンサ素子1が有底筒状の外
装ケース2に収納され、この外装ケースの開口部に封口
体3が装着されている。その後、開口部を加締め加工に
よって封口して、電解コンデンサが形成される。通常、
この電解コンデンサ用封口体として、ブチルゴムやエチ
レンプロピレンゴムからなる封口ゴムが用いられる。
【0003】そして、小型、低インピーダンス、100
WV級の電解コンデンサの、コンデンサ素子に含浸され
る電解液としては、従来より、γ−ブチロラクトンを主
溶媒とし、フタル酸、マレイン酸などの三級塩を溶質と
するもの等が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年、
自動車の電装品やインバータ照明に用いられる電解コン
デンサの使用環境温度が150℃へと高温化している。
ところが、前記の従来の電解コンデンサでの高温使用は
125℃が限界であり、150℃での特に長時間使用に
は耐えることができない。
【0005】すなわち、前記の電解液が封口ゴムに膨潤
し、150℃の高温下で封口ゴムが熱酸化劣化をおこし
てゴム特性が劣化し、ゴム強度の低下、気密性の低下を
もたらし、電解コンデンサの特性が低下するという問題
点があった。そこで、本発明は150℃の高温長時間使
用に耐えることのできる電解コンデンサを提供すること
をその目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の電解コンデンサ
は、陽極箔と陰極箔とセパレータを巻回し、かつ駆動用
電解液を含浸させてなるコンデンサ素子と、このコンデ
ンサ素子を収納する外装ケースと、この外装ケースの開
口部を封口する封口体を備え、前記駆動用電解液として
エチレングリコールと安息香酸またはその塩を含み、p
Hを6.5以下に調整した駆動用電解液を用い、かつ前
記封口体として少なくとも第1のゴム層とフッ素ゴムを
配合した第2のゴム層とを積層してなり、第1のゴム層
と第2のゴム層が加硫接合している封口体を用いたこと
を特徴としている。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の封口体は少なくとも第1
のゴム層とフッ素ゴムを配合した第2のゴム層とを積層
してなり、第1のゴム層と第2のゴム層が加硫接合して
いるものであって、この2層の構成を含むものであれば
よく、この2層以外にその他のゴム層などが積層されて
いてもよい。例えば、第1の層と第2の層の上に第1の
層を積層してもよい。
【0008】第1のゴム層および第2のゴム層のゴムポ
リマーとしてはイソプレン−イソブチレン−ジビニルベ
ンゼン共重合体、イソプレン−イソブチレン共重合体、
エチレン−プロピレン共重合体等を用いることができ
る。なかでも、イソプレン−イソブチレン−ジビニルベ
ンゼン共重合体を用いると寿命特性が向上するので好適
である。
【0009】また、第2のゴム層に配合されているフッ
素ゴムのポリマーとしてはフッ化ビニリデン−ヘキサフ
ルオロプロピレン共重合体などのフッ化ビニリデン系、
テトラフルオロエチレン−プロピレン共重合体などのテ
トラフルオロエチレン−プロピレン系、またはテトラフ
ルオロエチレン−パーフルオロメチルビニルエーテル系
などを用いることができる。なかでも、混練性の良好な
テトラフルオロエチレン−プロピレン共重合体を用いる
と好適である。
【0010】そして、第1のゴム層は前記のゴムポリマ
ーと加硫剤等の添加剤から構成される。また、第2のゴ
ム層は前記のゴムポリマーとフッ素ゴムのポリマーと加
硫剤等の添加剤から構成される。
【0011】そして、本発明においては、少なくとも第
1のゴム層と第2のゴム層が加硫接合しているが、この
ことによって高温寿命試験における十分な接合強度を得
ることができる。ここで、第2のゴム層を構成するフッ
素ゴムまたはゴムの少なくとも一方が、第1のゴム層を
構成するゴムと加硫していれば、第1のゴム層と第2の
ゴム層が加硫接合して、良好な接合強度を得ることがで
きる。たとえば、第2のゴム層を構成するフッ素ゴムま
たはゴムの少なくとも一方の加硫方法が、第1のゴム層
を構成するゴムの加硫方法と同一であれば好適である。
加硫方法としては、過酸化物加硫、樹脂加硫、その他キ
ノイド加硫、硫黄加硫、ポリアミン加硫、ポリオール加
硫を挙げることができる。なかでも、過酸化物加硫で加
硫すると寿命特性が向上するので好適である。過酸化物
加硫に用いる加硫剤としてはケトンパーオキサイド類、
パーオキシケタール類、ハイドロパーオキサイド類、ジ
アルキルパーオキサイド類、ジアシルパーオキサイド
類、パーオキシジカーボネート類、パーオキシエステル
類などです。具体的には、1,1−ビス−t−ブチルパ
ーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、n
−ブチル−4,4−ビス−t−ブチルパーオキシバレレ
ート、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ
ベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ベンゾ
イルパーオキサイド、1,3−ビス(t−ブチルパーオ
キシ−イソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−
2,5−ジ−t−ブチルパーオキシルヘキシン−3、t
−ブチルパーオキシクメン、α、α´ビス(ターシャー
リーブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼンなどを
挙げることができる。
【0012】以下に本発明の封口体の製造方法について
説明する。まず上記のゴムボリマーに加硫剤、そしてマ
イカ、クレー、タルクなどの充填材、その他、加工助
剤、老化防止剤、架橋助剤を添加する。そして、密閉型
混合機、オープンロール等で混練し、ゴムシートを形成
する。
【0013】また、上記のゴムポリマーとフッ素ゴムポ
リマーと加硫剤、その他の添加剤を添加する。ここで、
ゴムポリマーとフッ素ゴムポリマーの配合比は1:9〜
5:5、好ましくは2:8〜3:7、この配合比未満で
はガス透過性が上昇し電解コンデンサの寿命特性が低下
し、この配合比を越えると寿命試験でのゴム特性が低下
する。また、充填材としてマイカまたはタルクを添加す
ると、ガス透過性が低減して寿命特性が向上するので好
ましく、なかでもマイカが好ましい。これらの配合剤を
用い、前記のゴムシートと同様にして、フッ素ゴムを配
合したゴムシート(以下、フッ素ゴム配合ゴムシート)
を形成する。
【0014】そして、このようにして形成したゴムシー
トとフッ素ゴム配合ゴムシートを重ね合わせ、加硫成型
金型で加圧、加熱して、これらのシートをを加硫接合す
ると共に、電解コンデンサ用封口体状のシートに成型す
る。そして、成型後のシートを打ち抜いて本発明の封口
体を形成する。
【0015】ここで、第1のゴム層と第2のゴム層の厚
みの比は1:1〜3:1、好ましくは1.5:1〜2:
1、この範囲未満ではガス透過性が上昇し、この範囲を
越えると耐熱性が低下する。
【0016】そして、以下のような駆動用電解液を用い
る。
【0017】本発明の電解液は、エチレングリコールを
含有するものであるが、この他に、プロトン性極性溶
媒、非プロトン性溶媒、及びこれらの混合物を用いるこ
とができる。プロトン性極性溶媒としては、一価アルコ
ール類(エタノール、プロパノール、ブタノール、ペン
タノール、ヘキサノール、シクロブタノール、シクロペ
ンタノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール
等)、多価アルコール類およびオキシアルコール化合物
類(エチレングリコール、プロピレングリコール、グリ
セリン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メトキ
シプロピレングリコール、ジメトキシプロパノール等)
などが挙げられる。また、非プロトン性の極性溶媒とし
ては、アミド系(N−メチルホルムアミド、N,N─ジ
メチルホルムアミド、N─エチルホルムアミド、N,N
─ジエチルホルムアミド、N─メチルアセトアミド、
N,N─ジメチルアセトアミド、N─エチルアセトアミ
ド、N,N−ジエチルアセトアミド、ヘキサメチルホス
ホリックアミド等)、ラクトン類(γ−ブチロラクト
ン、δ−バレロラクトン、γ−バレロラクトン等)、ス
ルホラン系(3−メチルスルホラン、2,4−ジメチル
スルホラン等)、環状アミド系(N─メチル─2─ピロ
リドン、エチレンカーボネイト、プロピレンカーボネイ
ト、イソブチレンカーボネイト等)、ニトリル系(アセ
トニトリル等)、オキシド系(ジメチルスルホキシド
等)、2−イミダゾリジノン系〔1,3−ジアルキル−
2−イミダゾリジノン(1,3−ジメチル−2−イミダ
ゾリジノン、1,3−ジエチル−2−イミダゾリジノ
ン、1,3−ジ(n−プロピル)−2−イミダゾリジノ
ン等)、1,3,4−トリアルキル−2−イミダゾリジ
ノン(1,3,4−トリメチル−2−イミダゾリジノン
等)〕などが代表として、挙げられる。
【0018】電解液の溶質としては、安息香酸またはそ
の塩を用いる。塩としては、アンモニウム塩、4級アン
モニウム塩、またはアミン塩を用いることができる。第
4級アンモニウム塩を構成する第4級アンモニウムとし
てはテトラアルキルアンモニウム(テトラメチルアンモ
ニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラプロピルア
ンモニウム、テトラブチルアンモニウム、メチルトリエ
チルアンモニウム、ジメチルジエチルアンモニウム
等)、ピリジウム(1−メチルピリジウム、1−エチル
ピリジウム、1,3−ジエチルピリジウム等)が挙げら
れる。また、アミン塩を構成するアミンとしては、一級
アミン(メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミ
ン、ブチルアミン、エチレンジアミン、モノエタノール
アミン等)、二級アミン(ジメチルアミン、ジエチルア
ミン、ジプロピルアミン、エチルメチルアミン、ジフェ
ニルアミン、ジエタノールアミン等)、三級アミン(ト
リメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミ
ン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)−ウンデセ
ン−7、トリエタノールアミン等)があげられる。
【0019】さらに、四級化環状アミジニウムイオンを
カチオン成分とする塩を用いることができる。
【0020】カチオン成分となる四級化環状アミジニウ
ムイオンは、N,N,N’−置換アミジン基をもつ環状
化合物を四級化したカチオンであり、N,N,N’−置
換アミジン基をもつ環状化合物としては、以下の化合物
が挙げられる。イミダゾール単環化合物(1−メチルイ
ミダゾール、1−フェニルイミダゾール、1,2−ジメ
チルイミダゾール、1−エチル−2−メチルイミダゾー
ル、1,2−ジメチルイミダゾール、1−エチル−2−
メチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、
1,2,4−トリメチルイミダゾール等のイミダゾール
同族体、、1−メチル−2−オキシメチルイミダゾー
ル、1−メチル−2−オキシエチルイミダゾール等のオ
キシアルキル誘導体、1−メチル−4(5)−ニトロイ
ミダゾール等のニトロ誘導体、1,2−ジメチル−5
(4)−アミノイミダゾール等のアミノ誘導体等)、ベ
ンゾイミダゾール化合物(1−メチルベンゾイミダゾー
ル、1−メチル−2−ベンゾイミダゾール、1−メチル
−5(6)−ニトロベンゾイミダゾール等)、2−イミ
ダゾリン環を有する化合物(1−メチルイミダゾリン、
1,2−ジメチルイミダゾリン、1,2,4−トリメチ
ルイミダゾリン、1−メチル−2−フェニルイミダゾリ
ン、1−エチル−2−メチル−イミダゾリン、1,4−
ジメチル−2−エチルイミダゾリン、1−メチル−2−
エトキシメチルイミダゾリン等)、テトラヒドロピリミ
ジン環を有する化合物(1−メチル−1,4,5,6−
テトラヒドロピリミジン、1,2−ジメチル−1,4,
5,6−テトラヒドロピリミジン、1,5−ジアザビシ
クロ〔4,3,0〕ノネン−5等)等である。
【0021】さらに、本発明の駆動用電解液に、ほう
酸、マンニット、ノニオン性界面活性剤、コロイダルシ
リカ等を添加することによって、耐電圧の向上をはかる
ことができる。
【0022】ここで、この駆動用電解液のpHを6.5
以下に調整することによって、耐熱特性の良好な駆動用
電解液をえることができる。
【0023】以上のような封口体と駆動用電解液を用い
て、本発明の電解コンデンサが形成される。すなわち、
図1に示すように、上記の電解液を含浸したコンデンサ
素子1を外装ケース2に収納し、この外装ケースの開口
部に第1のゴム層31とフッ素ゴムを配合した第2のゴ
ム層32を積層してなり、これらが加硫接合している封
口体3を装着する。そして、開口部を加締め加工等によ
って封口して、本発明の電解コンデンサが形成される。
【0024】以上のように本発明においては、少なくと
も第1のゴム層とフッ素ゴムを配合した第2のゴム層を
積層してなり、第1のゴム層と第2のゴム層が加硫接合
した封口体を用い、さらにエチレングリコールと安息香
酸またはその塩を含み、pHを6.5以下に調整した駆
動用電解液を用いているので、150℃の高温下で電解
液が膨潤しても熱酸化劣化の進行が抑制されてゴム特性
の劣化が抑制され、さらにを電解液の封口体を通しての
減少が少ない。このような封口体と電解液の相乗作用に
よって、本発明の電解コンデンサは高温長寿命特性が良
好である。
【0025】
【実施例】次にこの発明について実施例を示し、詳細に
説明する。セパレータを介して、陽極箔と、陰極箔を巻
回してコンデンサ素子を形成する。陽極電極箔は、純度
99.9%のアルミニウム箔を酸性溶液中で化学的ある
いは電気化学的にエッチングして拡面処理した後、アジ
ピン酸アンモニウムの水溶液中で化成処理を行い、その
表面に陽極酸化皮膜層を形成したものを用いる。陰極箔
として、純度99.9%のアルミニウム箔をエッチング
して拡面処理した箔を用いた。
【0026】上記のように構成したコンデンサ素子に、
電解コンデンサの駆動用の電解液を含浸する。この電解
液を含浸したコンデンサ素子を、有底筒状のアルミニウ
ムよりなる外装ケースに収納し、外装ケースの開口端部
に、前記封口体を挿入し、さらに外装ケースの端部を絞
り加工することにより電解コンデンサの封口を行う。
【0027】ここで、封口体は、以下のようにして作成
した。ゴムポリマーとしてイソプレン−イソブチレン−
ジビニルベンゼン共重合体、XL10000(バイエル
社製)を用い、加硫剤としてジクミルパーオキサイドを
用い、その他の添加剤を配合し、オープンロールで混練
して、過酸化物加硫ブチルゴムからなるゴムシートを形
成した。
【0028】次に、フッ素ゴムポリマーとしてテトラフ
ルオロエチレン−プロピレン共重合体を用いその他の添
加剤を配合したアフラスSF600(JSR社製)とX
L10000を8:2で配合し加硫剤としてジクミルパ
ーオキサイドを用いマイカを添加し、同様にして、フッ
素ゴム配合ゴムシートを形成した。そして、前記のゴム
シートとこのフッ素ゴム配合ゴムシートとの厚みを2:
1として過酸化物加硫で、加硫成型金型で加圧、加熱し
て、これらのシートをを加硫接合すると共に、電解コン
デンサ用封口体状のシートに成型する。そして、成型後
のシートを打ち抜いて本発明の封口体Aを作成した。加
硫接合、成型して本発明の封口体Aを形成した。
【0029】また、前記のゴムシートを用い、同様に加
硫、成型し、成型後のシートを打ち抜いて、従来の封口
体Bを作成した。
【0030】ここで作成した電解コンデンサに用いた本
発明の電解液Aは、エチレングリコール100部、水3
部、安息香酸15部、パラニトロフェノール1部を配合
し、アンモニアガスでpHを5.9に調整した。また、
従来の電解液Bはγ−ブチロラクトン100部、フタル
酸10部、マレイン酸5部、パラニトロフェノール1部
を配合し、トリエチルアミンでpHを5.9に調整し
た。
【0031】そして、これらの実施例、比較例、従来例
の電解コンデンサの高温寿命試験を行った。電解コンデ
ンサの定格は、100WV−120μFであり、試験条
件は150℃、定格電圧負荷、2000時間である。そ
の電気特性とゴム特性(硬度ΔHm)の結果を(表1)
に示す。
【0032】
【表1】
【0033】(表1)からわかるように、従来例では封
口ゴムの熱酸化劣化によってゴム特性が測定不能にまで
劣化しており、電解液の減少、熱的劣化によって静電容
量もESRも大幅に劣化している。これに対して、本発
明の封口体と電解液を用いた実施例は150℃2000
時間後も良好な特性を有しており、100WV級の15
0℃使用が可能な電解コンデンサを実現している。ま
た、本発明の電解液と従来の封口ゴムを用いた比較例に
おいては、封口ゴムの劣化が進んでいる。
【0034】
【発明の効果】本発明の電解コンデンサは、陽極箔と陰
極箔とセパレータを巻回し、かつ駆動用電解液を含浸さ
せてなるコンデンサ素子と、このコンデンサ素子を収納
する外装ケースと、この外装ケースの開口部を封口する
封口体を備え、前記駆動用電解液としてエチレングリコ
ールと安息香酸またはその塩を含み、pHを6.5以下
に調整した駆動用電解液を用い、かつ前記封口体として
少なくとも第1のゴム層とフッ素ゴムを配合した第2の
ゴム層とを積層してなり、第1のゴム層と第2のゴム層
が加硫接合している封口体を用いているので、150℃
の高温使用に耐えうる電解コンデンサを提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電解コンデンサの断面図である。
【図2】従来の電解コンデンサの断面図である。
【符号の説明】
1 コンデンサ素子 2 外装ケース 3 封口体

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陽極箔と陰極箔とセパレータを巻回し、
    かつ駆動用電解液を含浸させてなるコンデンサ素子と、
    このコンデンサ素子を収納する外装ケースと、この外装
    ケースの開口部を封口する封口体を備え、前記駆動用電
    解液としてエチレングリコールと安息香酸またはその塩
    を含み、pHを6.5以下に調整した駆動用電解液を用
    い、かつ前記封口体として少なくとも第1のゴム層とフ
    ッ素ゴムを配合した第2のゴム層とを積層してなり、第
    1のゴム層と第2のゴム層が加硫接合している封口体を
    用いた電解コンデンサ。
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