JP2002299013A - 電極膜付き摺動物品、電極膜付き窓ガラスおよび導電性ペースト - Google Patents

電極膜付き摺動物品、電極膜付き窓ガラスおよび導電性ペースト

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JP2002299013A
JP2002299013A JP2001369943A JP2001369943A JP2002299013A JP 2002299013 A JP2002299013 A JP 2002299013A JP 2001369943 A JP2001369943 A JP 2001369943A JP 2001369943 A JP2001369943 A JP 2001369943A JP 2002299013 A JP2002299013 A JP 2002299013A
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conductive paste
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sliding
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Akira Nagai
昭 長井
Haruhiko Kano
東彦 狩野
Daizo Inoue
大蔵 井上
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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    • B32B17/10165Functional features of the laminated safety glass or glazing
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、耐摩耗性に優れ、かつ十分な膜強
度を備える電極膜を備える電極膜付き摺動物品ならびに
電極膜付き窓ガラス、およびこれらの電極膜を形成し得
る導電性ペーストを提供することにある。 【解決手段】 本発明の電極膜付き摺動物品は、摺動部
と、摺動部に形成された電極膜と、を備える電極膜付き
摺動物品であって、電極膜は、珪化ニオブ,珪化チタ
ン,珪化ジルコニウムからなる群より選ばれる少なくと
も1種からなる無機材料を含有することを特徴とする。
また、本発明の電極膜付き窓ガラスは、ガラス板と、ガ
ラス板上に形成された熱線ヒーターとして機能する電極
膜と、を備え、電極膜は、珪化ニオブ,珪化チタン,珪
化ジルコニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種
を含有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱線ヒーターとし
て機能する電極膜を備える電極膜付き摺動部品や窓ガラ
スおよび電極膜形成用の導電性ペーストに関し、特に防
曇あるいは霜取り機能を備える窓ガラスにおいて熱線ヒ
ーターとして機能する電極膜を備える窓ガラスおよび電
極膜形成用の導電性ペーストに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、防曇あるいは霜取り機能を備
える窓ガラスは、例えば自動車の後部窓ガラスは、熱線
ヒーターとして機能する電極膜を備え、主にこのような
電極膜は、導電性ペーストをガラス板上に塗布しこれを
焼付けて形成されている。このような導電性ペースト
は、Agを含む導電性材料と、ガラスフリットと、有機
ビヒクルと、複合酸化物等からなる無機顔料と、からな
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
導電性ペーストを用いて、摺動部、例えば可動窓ガラス
として用いられるガラス板上に電極膜を形成した場合、
窓ガラスの動作時に、電極膜と可動窓ガラス枠下のシー
ル材とが接触した状態で摺動しするため、摩擦が生じ、
電極膜が摩耗し易いという問題があった。頻繁に摺動を
繰り返す箇所に形成される電極膜の耐摩耗性が低い場
合、電極膜の導電性が変化して発熱ムラが生じ、最終的
に断線する恐れがある。なお、ここでいう可動窓ガラス
とは、シール材等に接した状態で、別途用意される可動
装置または人力により、上下左右またはこれに準ずる方
向に摺動可能な窓ガラス全般を指すこととする。
【0004】そこで、耐摩耗性の向上施策として、導電
性ペーストを用いて電極膜を形成した後、この電極膜上
に例えばNiメッキ等の比較的硬度の高い被膜を形成す
る方法が挙げられる。しかしながら、被膜形成による工
程の煩雑化ならびにコスト高になるという問題があっ
た。
【0005】本発明の目的は、上述の問題点を解消すべ
くなされたもので、耐摩耗性に優れ、かつ十分な膜強度
を備える電極膜を備える電極膜付き摺動物品ならびに電
極膜付き窓ガラス、およびこれらの電極膜を形成し得る
導電性ペーストを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の電極膜付き摺動物品は、摺動部と、摺動部
に形成された電極膜と、を備え、電極膜は、珪化ニオ
ブ,珪化チタン,珪化ジルコニウムからなる群より選ば
れる少なくとも1種からなる無機材料を含有することを
特徴とする。
【0007】また、本発明の電極膜付き摺動物品におけ
る電極膜は、導電性材料としてAgを含有することを特
徴とする。
【0008】また、本発明の電極膜付き摺動物品におけ
る電極膜は、さらにガラス成分を含有することを特徴と
する。
【0009】また、本発明の電極膜付き摺動物品におけ
る電極膜は、さらに酸化銅または/および酸化珪素から
なる無機顔料を含有することを特徴とする。
【0010】また、本発明の電極膜付き摺動物品におけ
る電極膜は、導電性ペーストを用いて形成されているこ
とが好ましい。
【0011】また、本発明の電極膜付き摺動物品におけ
る摺動部は、ガラス板であることを特徴とする。
【0012】また、本発明の電極膜付き摺動物品におけ
る摺動部は、可動窓ガラスであることを特徴とする。
【0013】本発明の電極膜付き窓ガラスは、ガラス板
と、ガラス板上に形成された熱線ヒーターとして機能す
る電極膜と、を備え、電極膜は、珪化ニオブ,珪化チタ
ン,珪化ジルコニウムからなる群より選ばれる少なくと
も1種を含有することを特徴とする。
【0014】また、本発明の電極膜付き窓ガラスにおけ
る電極膜は、導電性材料としてAgを含有することを特
徴とする。
【0015】また、本発明の電極膜付き窓ガラスにおけ
る電極膜は、さらにガラス成分を含有することを特徴と
する。
【0016】また、本発明の電極膜付き窓ガラスにおけ
る電極膜は、さらに酸化銅または/および酸化珪素から
なる無機顔料を含有することを特徴とする。
【0017】また、本発明の電極膜付き窓ガラスにおけ
る電極膜は、導電性ペーストを用いて形成されているこ
とを特徴とする。
【0018】本発明の導電性ペーストは、上述した電極
膜付き摺動物品または電極膜付き窓ガラスにおける電極
膜を形成する用途に供され、導電性ペーストは、導電性
材料と、ガラスフリットと、有機ビヒクルと、無機材料
と、を含有し、無機材料は、珪化ニオブ,珪化チタン,
珪化ジルコニウムからなる群より選ばれる少なくとも1
種からなることを特徴とする。
【0019】また、本発明の導電性ペーストにおける無
機材料は、導電性材料100重量部に対して3〜10重
量部含有することを特徴とする。
【0020】また、本発明の導電性ペーストにおける導
電性材料は、Agを含有することを特徴とする。
【0021】また、本発明の導電性ペーストは、さらに
酸化銅または/および酸化珪素からなる無機顔料を含有
することを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の電極膜付き摺動物品の一
つの実施形態を図1に示して詳細に説明する。電極膜付
き摺動物品1は、摺動部2と電極膜3とからなる。
【0023】摺動部2は、特に限定はしないが、例えば
ガラス板であり、具体的には窓ガラスであり、より具体
的には可動窓ガラスである。摺動部2は、他と接した状
態、例えば窓ガラス枠下のシール材と接した状態で設置
され、別途用意される作動装置により摺動する。
【0024】電極膜3は、摺動部2の摺動面上に形成さ
れた導電性材料を含有する膜であり、電極膜3が摺動部
2上に形成された熱線ヒーターとして機能する場合、例
えば電極膜3は、バスバー3aと、ライン電極3bと、
取出部3cを備える。バスバー3aは、摺動部2の一主
面の長辺方向の両端部近傍に形成された一対の帯状の電
極膜である。複数のライン電極3bは、一対のバスバー
3a間に形成された細線状の電極膜で、摺動部2の一主
面の略全域を網羅するように形成されている。取出部3
cは、一対のバスバー3aにそれぞれ電気的に接続する
ように形成された一対の電極膜で、別途用意される電源
部に電気的に接続されている。なお、バスバー3a,ラ
イン電極3b,取出部3cの位置,形状ならびに個数
は、図1に示した形態に限定されることなく、用途に応
じて適宜調整することができる。
【0025】なお、本発明の電極膜付き窓ガラスは、上
述した電極膜付き摺動物品1と略同様の構成を備える
が、電極膜付き摺動物品1における摺動部2の代わりに
ガラス板を用い、上述したものと同様に電極膜3が熱線
ヒーターとして機能することを特徴とする。したがっ
て、電極膜付き窓ガラスは、その可動性ならびに固定性
を問わず、例えば自動車用の可動窓ガラスのほか、住宅
等に用いられる一般的な窓ガラスであっても構わない。
【0026】本発明の電極膜付き摺動物品ならびに電極
膜付き窓ガラスにおける電極膜は、珪化ニオブ,珪化チ
タン,珪化ジルコニウムからなる群より選ばれる少なく
とも1種からなる無機材料を含有することを要する。こ
れらの無機材料は、硬度が高く、電極膜の耐摩耗性向上
に寄与する。
【0027】また、電極膜に含有する導電性材料は、特
に限定はしないが、例えばAg,Pd等の貴金属、N
i,Cu,Al等の卑金属を単体または混合して適宜使
用することができる。なお、摺動部がガラス板である場
合、摺動部の軟化点温度を考慮して、Agを含有するこ
とが好ましい。
【0028】また、電極膜は、摺動部に対する接着強度
を向上させる等の目的で、さらにガラス成分を含有して
もよい。このガラス成分は、特に限定はしないが、例え
ば電極膜を形成する摺動部がガラス板である場合、ガラ
ス板の軟化点付近の温度で十分流動する性質を有してい
ることを要し、例えば軟化点が380〜650℃のB−
Si−Pb−O系ガラス成分,B−Si−Zn−O系ガ
ラス成分、B−Si−Bi−O系ガラス成分等が挙げら
れる。また、電極膜中におけるガラス成分の含有量につ
いても、従来の厚膜電極と同様に、用途に応じて適宜調
整することができる。
【0029】また、電極膜は、例えば色調を調整する等
の目的で、さらに酸化銅,酸化珪素,酸化マンガン,酸
化鉄,酸化クロム等の酸化物からなる無機顔料を含有し
てもよく、必要に応じ含有量を適宜調整することができ
る。
【0030】また、電極膜は、例えば発色や抵抗調整等
の目的で、さらに有機ロジウム,有機白金,有機ニッケ
ル等の有機金属を含有してもよく、必要に応じ含有量を
適宜調整することができる。
【0031】電極膜の形成方法は、特に限定はしない
が、例えばガラス板上の熱線ヒーターとして機能する膜
厚1〜10μm程度の電極膜を形成する場合、図示しな
いが、導電性ペーストをガラス板上にスクリーン印刷し
て塗布膜を形成し、これを130〜180℃で5〜10
分間乾燥させた後、600〜700℃で1〜5分間焼付
ける方法が挙げられる。
【0032】このような電極膜を形成する用途に供され
る、本発明の導電性ペーストは、導電性材料と、ガラス
フリットと、有機ビヒクルと、無機材料と、を含有し、
無機材料は、珪化ニオブ,珪化チタン,珪化ジルコニウ
ムからなる群より選ばれる少なくとも1種からなること
を要する。
【0033】本発明の導電性ペースト中に含有する導電
性材料の形状は、特に限定しないが、例えば球形状粉末
や扁平状粉末を単独または混合して適宜使用することが
できる。また、平均粒径は、特に限定しないが、例えば
導電性材料が球形状のAg粉末の場合、平均粒径が0.
1〜5μm程度のものが好ましい。この場合、平均粒径
が0.1μm以上であれば、Agが過焼結となることが
ないため、電極膜を形成する摺動部がガラス板である場
合であっても、与えるストレスが軽減される。他方、平
均粒径が5μm以下であれば、Agの焼結状態が緻密と
なり、形成される電極膜の引張り強度が低下することな
く、電極膜の剥がれが抑制される。
【0034】また、例えば導電性材料が扁平状のAg粉
末の場合、平均粒径が3〜10μm程度のものが好まし
い。この場合、平均粒径が3μm以上であれば、可視光
の反射効果が低下することなく、例えば電極膜を形成す
る摺動部がガラス板である場合であっても、ガラス板裏
面から見た電極膜の暗褐色性が保たれる。他方、平均粒
径が10μm以下であれば、Agの焼結状態が緻密とな
り、形成される電極膜の引張り強度が低下することな
く、電極膜の剥がれが抑制される。
【0035】また、本発明の導電性ペースト中に含有す
る有機ビヒクルの材料は、特に限定はしないが、例えば
エチルセルロース,ニトロセルロース,アルキド樹脂等
の有機バインダ1〜40重量%を、ターピネオール,ブ
チルカルビトール、カルビトールアセテート等の有機溶
媒に分散させた有機ビヒクルが挙げられ、用途に応じて
適宜調整することができる。また、有機ビヒクルの含有
量についても、従来の導電性ペーストと同様に、用途に
応じて適宜調整することができる。
【0036】また、本発明の導電性ペースト中に含有す
る無機材料の形状,粒径ならびに含有量は、特に限定さ
れることなく、用途に応じて含有量が適宜調整された球
形状粉末や扁平状粉末を単独または混合して適宜使用す
ることができる。例えば、熱線ヒーターとして機能する
電極膜をガラス板上に形成する場合、平均粒径(D50
は0.1〜5.0μm程度であることが好ましく、導電
性ペースト中の導電性材料100重量部に対して3〜1
0重量部含有することが好ましい。平均粒径が0.1μ
m以上であれば、形成される電極膜の比抵抗が適当とな
り、他方、平均粒径が5.0μm以下であれば、形成さ
れる電極膜の表面粗さが適当となり摺動性に悪影響がな
い。含有量が3重量部を以上であれば、形成される電極
膜の耐摩耗性が十分に向上して本発明の効果が得られ、
他方、含有量が10重量部以下であれば、形成される電
極膜の引張り強度が低下することなく適当となり、電極
膜の剥がれが生じにくい。
【0037】また、本発明の導電性ペーストは、例えば
色調を調整する等の目的で、さらに酸化銅,酸化珪素,
酸化マンガン,酸化鉄,酸化クロム等の酸化物からなる
無機顔料を含有してもよく、必要に応じ含有量を適宜調
整することができる。
【0038】また、本発明の導電性ペーストは、例えば
発色や抵抗調整等の目的で、さらに有機ロジウム,有機
白金,有機ニッケル等の有機金属を含有してもよく、必
要に応じ含有量を適宜調整することができる。
【0039】また、本発明の導電性ペーストの製造方法
は、特に限定はしないが、例えば上述した導電性材料
と、ガラスフリットと、有機ビヒクルと、無機材料と、
無機顔料等を、あらかじめ混合し、混練させてペースト
化させることにより、作製することができる。
【0040】
【実施例】まず、導電性材料として、平均粒径(D50
が0.3μmであるAg球形状粉末Aと、平均粒径(D
50)が2.0μmであるAg球形状粉末Bと、平均粒径
(D50)が4.0μmであるAg扁平状粉末と、無機材
料として珪化ニオブ,珪化ジルコニウム,珪化チタン
と、軟化点が460℃であるB−Si−Pb−Oガラス
フリットと、軟化点が480℃であるB−Si−Bi−
Oガラスフリットと、エチルセルロース10重量%とタ
ーピネオール90重量%とからなる有機ビヒクルと、ニ
トロセルロースとアルキド樹脂の合計30重量%とカル
ビトールアセテート70重量%とからなる有機ビヒクル
と、無機顔料として酸化銅と酸化珪素と酸化クロムと酸
化マンガンを準備した。
【0041】次いで、上述の材料を表1に示した配合割
合で混合し混練して、試料1〜13の導電性ペーストを
得た。
【0042】
【表1】
【0043】次いで、試料1〜13の導電性ペーストを
スライドガラス基板上に、図2に示したようなパターン
(幅0.4mmライン、折り返し付き総延長200m
m)をスクリーン印刷して、これを650℃で3分間焼
成して電極膜を形成し、試料1〜13の試験サンプルを
得た。なお、試料13の試験サンプルについては、焼成
後の電極膜上に、さらに厚み約5μmの銅電解メッキ、
その上に厚み約2μmのニッケル電解メッキを施し、2
層からなるメッキ膜を形成した。
【0044】そこで、試料1〜試料13の試験サンプル
について、電極膜の引張り強度ならびに耐摩耗性を測定
し、これに評価を付してこれらを表2に示した。
【0045】なお、引張り強度は、図2に示した試験サ
ンプルの電極膜(ライン電極)の両端に位置する2mm
□端部に、幅2mm厚み0.1mmの板状リボンの先端
から2mm折り曲げたL字型端子をエポキシ系接着剤で
接合して、引張り試験機で測定した。
【0046】また、耐摩耗性は、上述した2mm□端部
間の初期抵抗値を測定し、10mm幅の#500サンド
ペーパーで摩擦を繰り返した際に、初期抵抗値に対して
抵抗値が100%上昇した摩擦回数を計測した。なお、
摩擦条件は、1kgの荷重をかけ、500mm/min
とした。
【0047】また、評価は、本発明のうち最も優れる範
囲内である試料については◎、本発明のうち次に優れる
範囲内である試料については○、比較例である試料13
には劣るが試料12と比べて優れるため本発明の範囲内
とした試料について△、比較例である試料12について
は×、比較例である試料13については−(評価なし)
を付した。
【0048】
【表2】
【0049】表2から明らかであるように、無機材料と
して珪化ニオブを含有する試料1〜4の試験サンプルの
耐摩耗性は20〜60回であり、無機材料を含有しない
比較例である試料12の試験サンプルの耐摩耗性(15
回)と比較して、何れも優れる結果となった。なお、試
料1〜4のうち、無機材料の含有量が導電性材料100
重量部に対して3〜10重量部である試料2,3の試験
サンプルは、引張り強度が16〜18Nで耐摩耗性が5
0〜60回であり、電解メッキ膜を形成した比較例であ
る試料13の試験サンプルの引張り強度(17N)と耐
摩耗性(55回)と比較して略同等であり、本発明の優
れる範囲内となった。
【0050】また、無機材料の含有量が導電性材料10
0重量部に対して7重量部である試料5〜11の試験サ
ンプルは、無機材料の種類、ガラスフリットの種類、有
機ビヒクルの種類ならびに無機顔料の種類に関わらず、
引張り強度が19〜21Nであり、耐摩耗性が60〜7
0回であった。これは、無機材料を含有しない比較例で
ある試料12の試験サンプルの引張り強度(20N)と
比較して略同等であり、耐摩耗性(15回)と比較して
何れも優れる結果となった。また、電解メッキ膜を形成
した比較例である試料13の試験サンプルの引張り強度
(17N)ならびに耐摩耗性(55回)と比較して何れ
も優れる結果となった。したがって、本発明の最も優れ
る範囲となった。
【0051】
【発明の効果】以上のように本発明の電極膜付き摺動物
品は、摺動部と、摺動部に形成された電極膜と、を備え
る電極膜付き摺動物品であって、電極膜は、珪化ニオ
ブ,珪化チタン,珪化ジルコニウムからなる群より選ば
れる少なくとも1種からなる無機材料を含有することを
特徴とすることで、耐摩耗性に優れ、かつ十分な膜強度
を備え、例えば自動車等の可動窓ガラスに適用された場
合に、防曇あるいは霜取り機能が十分に発揮され、なお
かつ電極膜が剥がれにくいという特有の効果が得られ
る。
【0052】また、本発明の電極膜付き窓ガラスは、ガ
ラス板と、ガラス板上に形成された熱線ヒーターとして
機能する電極膜と、を備え、電極膜は、珪化ニオブ,珪
化チタン,珪化ジルコニウムからなる群より選ばれる少
なくとも1種を含有することを特徴とすることで、耐摩
耗性に優れ、かつ十分な膜強度を備え、例えば固定窓ガ
ラスに適用された場合に、防曇あるいは霜取り機能が十
分に発揮され、なおかつ電極膜が剥がれにくいという特
有の効果が得られる。
【0053】また、上述した電極膜は、導電性材料とし
てAgを含有することを特徴とすることで、ガラスのよ
うに融点が低い材質の基材(摺動部,窓ガラス)上であ
っても、これを劣化させることなく膜形成することがで
き、耐摩耗性に優れ、かつ十分な膜強度を備える電極膜
付き摺動物品ならびに電極膜付き窓ガラスを提供するこ
とができるという特有の効果が得られる。
【0054】また、上述した電極膜は、ガラス成分を含
有することを特徴とすることで、基材(摺動部,窓ガラ
ス)に対する接着性が向上し、耐摩耗性に優れ、かつ十
分な膜強度を備える電極膜付き摺動物品ならびに電極膜
付き窓ガラスを提供することができるという特有の効果
が得られる。
【0055】また、上述した電極膜は、さらに酸化銅ま
たは/および酸化珪素からなる無機顔料を含有すること
を特徴とすることで、目的の色調に調整された電極膜を
備える電極膜付き摺動物品ならびに電極膜付き窓ガラス
を提供することができる。
【0056】また、上述した電極膜は、導電性ペースト
を用いて形成されていることを特徴とすることで、耐摩
耗性に優れ、かつ十分な膜強度を備える電極膜を比較的
容易に形成することができるという特有の効果が得られ
る。
【0057】また、本発明の導電性ペーストは、上述し
た電極膜付き摺動物品または電極膜付き窓ガラスにおけ
る電極膜を形成する用途に供され、導電性ペーストは、
導電性材料と、ガラスフリットと、有機ビヒクルと、無
機材料と、を含有し、無機材料は、珪化ニオブ,珪化チ
タン,珪化ジルコニウムからなる群より選ばれる少なく
とも1種からなることを特徴とすることで、耐摩耗性に
優れ、かつ十分な膜強度を備え、例えば自動車等の可動
窓ガラスや固定窓ガラスに適用された場合に、防曇ある
いは霜取り機能が十分に発揮され、なおかつ電極膜が剥
がれにくい電極膜付き摺動物品ならびに電極膜付き窓ガ
ラスを提供することができるという特有の効果が得られ
る。
【0058】また、本発明の導電性ペーストは、導電性
材料と、ガラスフリットと、有機ビヒクルと、無機材料
と、を含有し、無機材料は、珪化ニオブ,珪化チタン,
珪化ジルコニウムからなる群より選ばれる少なくとも1
種からなることを特徴とすることで、耐摩耗性に優れ、
かつ十分な膜強度を備え、例えば自動車等の可動窓ガラ
スや固定窓ガラスに適用された場合に、防曇あるいは霜
取り機能が十分に発揮され、なおかつ電極膜が剥がれに
くい電極膜付き摺動物品ならびに電極膜付き窓ガラスを
提供することができるという特有の効果が得られる。
【0059】また、本発明の導電性ペーストにおける無
機材料は、導電性材料100重量部に対して3〜10重
量部含有することを特徴とすることで、耐摩耗性に優
れ、かつ十分な膜強度を備え、例えば自動車等の可動窓
ガラスや固定窓ガラスに適用された場合に、防曇あるい
は霜取り機能が十分に発揮され、なおかつ電極膜が剥が
れにくい電極膜付き摺動物品ならびに電極膜付き窓ガラ
スを提供することができるという特有の効果がより確実
に得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一つの実施の形態の電極膜付き摺
動物品の平面図である。
【図2】導電性ペーストの試験用パターンを示す平面図
である。
【符号の説明】
1 電極膜付き摺動物品 2 摺動部 3 電極膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 3/84 H05B 3/20 392 Fターム(参考) 3D025 AA02 AC10 AD03 3K034 AA02 AA03 AA04 AA10 AA16 AA22 AA34 BB05 BC03 BC12 CA03 CA05 EA05 HA02 JA10 3K092 PP20 QA05 QB02 QB04 QB10 QB30 QB76 QC07 QC13 QC25 QC37 QC41 QC49 RF03 RF12 RF17 RF22 TT30 VV31 VV33

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 摺動部と、前記摺動部に形成された電極
    膜と、を備える電極膜付き摺動物品であって、 前記電極膜は、珪化ニオブ,珪化チタン,珪化ジルコニ
    ウムからなる群より選ばれる少なくとも1種からなる無
    機材料を含有することを特徴とする、電極膜付き摺動物
    品。
  2. 【請求項2】 前記電極膜は、導電性材料としてAgを
    含有することを特徴とする、請求項1に記載の電極膜付
    き摺動物品。
  3. 【請求項3】 前記電極膜は、さらにガラス成分を含有
    することを特徴とする、請求項1または2に記載の電極
    膜付き摺動物品。
  4. 【請求項4】 前記電極膜は、さらに酸化銅または/お
    よび酸化珪素からなる無機顔料を含有することを特徴と
    する、請求項1〜3の何れかに記載の電極膜付き摺動物
    品。
  5. 【請求項5】 前記電極膜は、導電性ペーストを用いて
    形成されていることを特徴とする、請求項1〜4の何れ
    かに記載の電極膜付き摺動物品。
  6. 【請求項6】 前記摺動部は、ガラス板であることを特
    徴とする、請求項1〜5の何れかに記載の電極膜付き摺
    動物品。
  7. 【請求項7】 前記摺動部は、可動窓ガラスであること
    を特徴とする、請求項1〜6の何れかに記載の電極膜付
    き摺動物品。
  8. 【請求項8】 ガラス板と、前記ガラス板上に形成され
    た熱線ヒーターとして機能する電極膜と、を備える電極
    膜付き窓ガラスであって、 前記電極膜は、珪化ニオブ,珪化チタン,珪化ジルコニ
    ウムからなる群より選ばれる少なくとも1種を含有する
    ことを特徴とする、電極膜付き窓ガラス。
  9. 【請求項9】 前記電極膜は、導電性材料としてAgを
    含有することを特徴とする、請求項8に記載の電極膜付
    き窓ガラス。
  10. 【請求項10】 前記電極膜は、さらにガラス成分を含
    有することを特徴とする、請求項8または9に記載の電
    極膜付き摺動物品。
  11. 【請求項11】 前記電極膜は、さらに酸化銅または/
    および酸化珪素からなる無機顔料を含有することを特徴
    とする、請求項8〜10の何れかに記載の電極膜付き窓
    ガラス。
  12. 【請求項12】 前記電極膜は、導電性ペーストを用い
    て形成されていることを特徴とする、請求項8〜11の
    何れかに記載の電極膜付き窓ガラス。
  13. 【請求項13】 請求項1または8に記載の前記電極膜
    を形成する用途に供される導電性ペーストであって、 前記導電性ペーストは、導電性材料と、ガラスフリット
    と、有機ビヒクルと、無機材料と、を含有し、 前記無機材料は、珪化ニオブ,珪化チタン,珪化ジルコ
    ニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種からなる
    ことを特徴とする、導電性ペースト。
  14. 【請求項14】 前記無機材料は、前記導電性材料10
    0重量部に対して3〜10重量部含有することを特徴と
    する、請求項13に記載の導電性ペースト。
  15. 【請求項15】 前記導電性材料は、Agを含有するこ
    とを特徴とする、請求項13または14に記載の導電性
    ペースト。
  16. 【請求項16】 さらに酸化銅または/および酸化珪素
    からなる無機顔料を含有することを特徴とする、請求項
    13〜15の何れかに記載の導電性ペースト。
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