JP2002298966A - 高耐久性コンタクト - Google Patents

高耐久性コンタクト

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JP2002298966A
JP2002298966A JP2001101520A JP2001101520A JP2002298966A JP 2002298966 A JP2002298966 A JP 2002298966A JP 2001101520 A JP2001101520 A JP 2001101520A JP 2001101520 A JP2001101520 A JP 2001101520A JP 2002298966 A JP2002298966 A JP 2002298966A
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Takamasa Yoshimura
孝政 吉村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、本発明の目的は、コンタクト母材表
面に、母材表面のばね弾性伸縮に伴って追随可能となる
如く銀メッキ層を形成することにより、極めて過酷な高
ばね伸縮率を伴う弾性変形にも耐え得る高耐久性コンタ
クトを提供することである。 【解決手段】本発明に係る高耐久性コンタクトは、電気
的あるいは電子的信号、電気エネルギー又は熱エネルギ
ーを伝達する極小幅のばね片のコンタクトにおいて、り
ん青銅、真鍮、洋白又はベリリウム銅合金等のコンタク
ト母材表面に、該母材表面のばね弾性伸縮に伴って追随
可能となる如く銀メッキ層を形成したことを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】一般に電子装置(ハードウェ
ア)は、ICやLSIなどの能動素子と、抵抗、コンデンサ
などの受動素子をプリント回路基板に組み込み、それら
をコネクタなどで各部に接続し、外部容器(筐体)に固
定することで組み上げられている。
【0002】各構成体を組み上げることを実装(パッケ
ージング)と定義して、実装部品を使って、ICやLSIな
ど半導体デバイスを実装することを 1st Level Packagi
ng、プリント回路基板化やモジュール化することを2nd
Level Packaging、筐体化することを3rd Level Packagi
ngと呼んで区別することにする。
【0003】1st、2nd、又は3rdの各レベルにおいて、
構造的に接続する接続部品が電気エネルギーの供給や電
気・電子信号の伝送を担っている。このような接続部品
をコンタクトと称している。コンタクトは、電気的及び
機械的接触を果たす接点部分と接点部分を支持し接触力
を生み出す弾性部分とにより構成されている。従ってコ
ンタクトは、電気的良導体であり同時に機械的強度に優
れた金属材料、例えば、りん青銅、真鍮、洋白又はベリ
リウム銅合金等を用いて特定形状を有する弾性部分を成
形加工される。さらに接点部分には電気的良導体である
貴金属やその合金が表面処理加工されている。本発明は
このコンタクト、特に高ばね伸縮率を要求される、銀メ
ッキ処理を施した極小幅のコンタクト及びそのコンタク
トの形状に関する。
【0004】本発明のコンタクトの利用分野としては、
半導体デバイス検査測定用ソケットコンタクト、半導体
実装用ソケットコンタクト、高密度回路基板検査測定用
接触端子、携帯電話端末機内部接続部品用接触端子、ノ
ートパソコン用ヒートシンク用コンタクト、又は高密度
実装用コネクター接触端子等が挙げられる。
【0005】
【従来の技術】半黄体デバイス製造用の微細加工技術の
進展により、半導体デバイスの集積度と高速化がめざま
しく実現され、これらを実装した携帯電話やコンピュー
タ・情報端末あるいはデジタル家電などの電子装置が開
発されている。そして、これら電子装置の軽薄短小化が
進行し、1st、2nd、3rdレヴェルの電子部品と接続部品
も非常な勢いで軽薄短小化が迫られ、コンタクトの極小
化が求められている。
【0006】このようなコンタクトの極小化に伴い、コ
ンタクト幅も相似的に極小化せざるをえず、弾性部の剛
性が極端に小さくなってきている。剛性率を表す断面2
次モーメントは、いろいろの形状について求められてい
る。例えば、断面2次モーメントは、角捧形状ではばね
厚みあるいは幅の3乗に正比例し、丸形状では直径の4乗
に正比例する。すなわち、弾性部の幅や厚み、あるいは
直径を極小化すれば急速に外力に対して弱い構造とな
る。大きなばねでは高い安全率を設定して設計されてい
るため、応力集中による破壊は無かったが、極小幅のコ
ンタクトは、極小化を求められるがゆえに高い安全率を
設定できない。
【0007】一方、コンタクト幅は極小であるため、現
在の塑性加工法やフォトエッチング法などの微細加工限
界により、片面だけが均一に形成されていた。このため
コンタクトの伸縮に伴い発生するばね応力が、弾性部の
特定領域に応力集中することが避けられず、ばねが塑性
変形する場合があった。あるいは弾性域と塑性域の境界
付近で繰り返し伸縮をさせるため、金属疲労折損するこ
とが多かった。例えばCSPソケット用コンタクトの場合
には、繰り返し使用2万回で寿命となっていた。そこ
で、ばね剛性が極端に小さいことと相俟って、応力集中
による塑性変形や金属疲労等による折損事故が多発して
いた。
【0008】そして、極小幅のコンタクトであっても電
装装置の設計上の理由から、例えば15%以上のばね伸縮
を要求される場合がある。この場合に、特にばね表面に
おいて弾性限界を超えるので応力集中による塑性変形や
金属疲労等による折損事故が生ずるため、このような高
ばね伸縮を要求される用途にはもはや従来のコンタクト
では使用不可能である。従って、そのような用途向けの
極小幅のコンタクトは今まで存在しなかった。
【0009】ところでコンタクトは、極小ながら過酷な
使用がされるため、ばね弾性特性の向上を目的として母
材表面にメッキ処理がされる。なお、電気的導電性を確
保するため、通常さらに金メッキ等がコンタクト全体、
或いは接点部分にされる。ばね弾性特性の向上を目的と
して母材表面になされるメッキ処理は、例えばベリリウ
ム銅母材のばね表面に施される無電解ニッケルメッキ処
理が例示できる。無電解ニッケルメッキは、例えば含有
するリン含有量により圧縮応力をばね表面に生じさせる
ことができ、しかも母材のベリリウム銅よりも硬度があ
るために、コンタクトの弾性特性を向上させることがで
きると考えられている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、コン
タクト母材表面に、母材表面のばね弾性伸縮に伴って追
随可能となる如く銀メッキ層を形成することにより、極
めて過酷な高ばね伸縮率を伴う弾性変形にも耐え得る高
耐久性コンタクトを提供することである。銀は弾性限度
が大きく、延性及び展性も大きいため、コンタクト母材
の表面の伸縮、特に伸張に対して追随するので、銀メッ
キ層はコンタクト母材の金属疲労の低減、クラック発生
等の防止に大きな役割を果し、本発明ではこれを特に銀
メッキ効果を称することとする。
【0011】本発明における高耐久性コンタクトは、大
きなばね変位、例えばばね伸縮率が15%以上を要求され
る使用箇所に特に適したコンタクトを提供するものであ
る。
【0012】なお銀メッキ層の表面の一部又は全体に、
金、パラジウム又はこれらの合金等の電気接点層を被覆
してもよい。これらは導電性、化学的安定性又は高周波
特性の向上のために設けるものである。
【0013】本発明の第2の目的は、コンタクト母材の
種類に応じて下地層を設けることで、銀メッキ層との密
着性を高め、より安定して過酷な条件の弾性変形にも耐
え得る高耐久性コンタクトを提供することである。
【0014】本発明の第3の目的は、銀メッキ層をコン
タクト表面に形成して銀メッキ効果を付与し、かつコン
タクトの形状をコンタクトの弾性部の塑性変形や金属疲
労折損などを生じにくいコンタクト、すなわちばね弾性
部の応力を分散させる形状とすることで、応力集中箇
所、特に引張応力集中箇所をなくし(本発明において応
力を分散させることで引張応力集中を低減させる効果を
以下「応力分散効果」という)、この2つの効果の相乗
効果により、さらに長寿命の高耐久性コンタクトを提供
することを目的とする。
【0015】本発明の第4の目的は、コンタクトに外力
をかけたときに弾性部に発生する引張応力と圧縮応力が
集中する箇所の弾性部主軸方向の断面幅を最大として、
応力集中箇所から離れるに従い、圧縮応力面が該引張応
力面に近づくように徐々に狭く形成することにより、引
張応力面での特定箇所の塑性変形、それに伴う金属疲労
を効果的に防止することができる高耐久性コンタクトを
提供することである。
【0016】本発明の第5の目的は、応力分散効果を最
も発揮する形状について、その近似的形状を有する高耐
久性コンタクトを提供することである。
【0017】本発明の第6の目的は、コンタクト形状が
湾曲形状の弾性部を有さない、例えば板ばね形状のコン
タクトについて、銀メッキ効果と応力分散効果の相乗効
果を付与した高耐久性コンタクトを提供することであ
る。
【0018】本発明の第7の目的は、請求項6記載の間
隔を圧縮応力面が該引張応力面に近づくように徐々に狭
く形成したことにより、引張応力面での塑性変形、それ
に伴う金属疲労を効果的に防止した高耐久性コンタクト
を提供することである。
【0019】本発明の第8の目的は、コンタクト主軸方
向における圧縮応力面又は引張応力面の断面形状を、直
線形状又は曲線形状に形成することにより、特定箇所に
応力集中を生じさせない、すなわち圧縮応力面の面積を
広げて歪量を大きくする一方で、引張応力面での応力・
歪を小さくしてばね金属(合金含む)の弾性域内で伸縮さ
せて、金属疲労の生じ難い高耐久性コンタクトを提供す
ることである。
【0020】本発明の第9の目的は、板ばね形状のコン
タクトについての、応力分散効果を最も発揮する形状に
ついて、その近似的形状を有する高耐久性コンタクトを
提供することである。
【0021】本発明の第10の目的は、弾性部の中立
面、即ち、伸縮せず応力が生じない面を引張応力面に近
づけることにより、引張応力を下げて金属疲労の影響の
少ない高耐久性コンタクトを提供することである。
【0022】本発明の第11の目的は、コンタクトの弾
性部主軸方向に対する横断面の角部形状に丸みを帯びさ
せることにより、引張応力面の鋭端部での金属疲労等の
障害発生をより防止することが可能な高耐久性コンタク
トを提供することである。
【0023】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載した発明
は、電気的あるいは電子的信号、電気エネルギー又は熱
エネルギーを伝達する極小幅のばね片のコンタクトにお
いて、りん青銅、真鍮、洋白又はベリリウム銅合金等の
コンタクト母材表面に、該母材表面のばね弾性伸縮に伴
って追随可能となる如く銀メッキ層を形成したことを特
徴とする高耐久性コンタクトである。
【0024】銀は弾性限度が大きく、延性及び展性も大
きいため、コンタクト母材の表面の伸縮、特に伸張に対
して追随し、銀メッキ層はコンタクト母材の金属疲労の
低減、クラック発生等の防止に大きな役割を果たす。特
にばね伸縮率が15%以上を要求される使用箇所に使用す
るコンタクトとしては最適である。なお、銀メッキ層
は、コンタクト母材の表面全体、少なくともコンタクト
弾性部表面に形成することが望ましい。本発明では、銀
本来の特性を活かすために光沢剤を添加しないで形成し
た銀メッキ層がより好ましい。
【0025】本発明でいうコンタクトとは、高周波又は
低周波を問わず何らかの電気・電子的信号、電気エネル
ギー、又は熱エネルギーを伝送、伝達する目的を実現す
るために、物理的接触を利用した金属部品であって、極
小幅のばね片をいう。本発明の極小幅のコンタクトで
は、コンタクトの大きさにして0.5〜10mm、コンタクト
幅は、30〜600μm、コンタクト厚さは30μm〜5mm程度の
ものを対象としている。
【0026】コンタクト材料としては、電気良導体であ
り、かつばねとしての機械的性質、即ち、歪に対する弾
性領域が広く、適度なヤング率を有することが要求され
る。または、高熱伝導体であり、かつばねとしての機械
的性質を有することが要求される。コンタクト母材とし
てりん青銅、真鍮、洋白又はベリリウム銅合金等が例示
できる。
【0027】請求項2に記載した発明は、前記コンタク
ト母材表面に銅メッキ層等の下地層を形成し、該下地層
の表面に前記銀メッキ層を形成したことを特徴とする高
耐久性コンタクトである。
【0028】請求項3に記載した発明は、前記極小幅の
ばね片のコンタクトは、少なくとも1以上の湾曲形状の
弾性部を有し、該コンタクトに外力をかけたときに該弾
性部に発生する引張応力と圧縮応力が集中する箇所の該
弾性部主軸方向の断面幅を広く形成し、該箇所から離れ
るに従い曲面的に形成した引張応力面と曲面的に形成し
た圧縮応力面との間隔を徐々に狭く形成したこと、又は
該箇所から応力集中を起こさない程度の距離まで該断面
幅を一定に形成しそれ以降離れるに従い曲面的に形成し
た引張応力面と曲面的に形成した圧縮応力面との間隔を
徐々に狭く形成したことを特徴とする高耐久性コンタク
トである。
【0029】本発明の高耐久性コンタクトにおいて、図
1(a)〜(d)に示すように湾曲形状の弾性部は少なくとも1
以上を有する。コンタクトは、用途によって要求される
歪量、弾性力、あるいは、ばねとばねとの許容間隔が異
なるので、湾曲形状の弾性部が1つのみならず、2つある
いは3つ以上で設計する場合があり得る(図1(a)〜(d))。
したがって本発明は、このような湾曲形状の弾性部の数
に制限されない。なお、図1(a)〜(d)では、コンタクト
形状をわかりやすくするためにばね長さに対する弾性部
のコンタクト幅とその変化を強調して示している。
【0030】弾性部とは、ばね全体の伸縮に寄与する部
分をいい、コンタクトの接点部分や、弾性部と弾性部と
の連結部分であって外力を単に伝達する部分(例えば、
図1(f)の直線部分)は含まない。なお、図1(b)(c)(d)の
ように2以上の弾性部が連続して連結している場合に
は、弾性部と弾性部との連結部分であって外力を単に伝
達する部分に相当する箇所が無い。
【0031】本発明の極小幅のコンタクトにおいてコン
タクト幅とは、コンタクトに外力をかけたときの引張応
力面と圧縮応力面との間隔をいい、例えば、図2でいうw
2であり、コンタクト厚さは図2でいうt2に相当するも
のをいうこととする。その大きさは、高集積化の要求か
らさらに小さい場合もあり得る。なお、コンタクト厚さ
は、要求されるばね力に応じて設計される。本発明の技
術的思想を説明するために、図2の湾曲形状の弾性部が1
つであり、圧縮方向にひずませるタイプのコンタクトを
考える。CSP用ソケットの突き当て板ばね式のコンタク
トが上述のような形状である場合が多い。このようなコ
ンタクトに圧縮荷重(F)をかけると湾曲形状の弾性部
の内側面には、圧縮応力(C)が発生する。反対に弾性
部の外側には引張応力(T)が発生する。弾性部のコン
タクト幅(w2)とコンタクト厚さ(t2)が従来のコン
タクトのように一定の場合には、応力が弾性部の中央X
面で集中する。したがって、コンタクトが外力を受けて
伸縮を繰り返すとX面上の引張応力が集中する箇所で
は、歪が大きくなるため塑性変形しやすく、結果とし
て、金属疲労が起こり折損してしまう。
【0032】一方、弾性部に直線形状が含まれている
と、直線形状と直線形状との境界、あるいは、直線形状
と曲線形状との境界において応力が集中してしまい、同
様にその箇所で歪が大きくなるため塑性変形しやすく、
結果として、金属疲労が起こり折損してしまう。特に引
張応力面での塑性変形による金属疲労が生じやすい。
【0033】本発明の高耐久性コンタクトでは、図1(a)
に示す如く、弾性部に発生する引張応力と応力が集中す
る箇所の弾性部主軸方向の断面幅(図2のw2に相当する断
面幅)を広く形成し、その応力集中箇所から離れるに従
い曲面的に形成した引張応力面と曲面的に形成した圧縮
応力面との間隔を徐々に狭く形成した。この形状にする
ことによって、応力の分散化、即ち、弾性部全体に応力
を発生させることができ、特定箇所の歪が大きくなるこ
とを防止することができる。この結果、特定箇所の歪を
大きくしないために弾性部の金属疲労を防ぐことができ
る。なお、コンタクト厚さ(図2のt2に相当する厚さ)
は、要求されるばね力に応じて決定される。
【0034】さらに本発明の極小幅の高耐久性コンタク
トでは、例えば、図1(e)に示すように、応力集中箇所か
ら応力集中を起こさない程度の長さまで該断面幅を一定
に形成しそれ以降離れるに従い曲面的に形成した引張応
力面と曲面的に形成した圧縮応力面との間隔を徐々に狭
く形成することもできる。断面幅を広く形成する部分を
応力集中が起こらない程度であれば、長くとることも本
発明の技術的思想から外れないからである。
【0035】本発明の高耐久性コンタクトは、弾性部が
2以上ある場合には、図1の(b)、(c)、(d)に示した形状
等となる。また、コンタクトの伸縮に寄与しない剛性部
を有する図1(f)に示すような形状のコンタクトや、図3
(a)あるいは(b)に示したコンタクト形状のように横方向
に外力を受けるタイプのコンタクトであっても本発明に
より、応力の分散化を図ることができる。
【0036】請求項4に記載した発明は、請求項3記載
の間隔を、該圧縮応力面が該引張応力面に近づくように
徐々に狭く形成したことを特徴とする高耐久性コンタク
トである。
【0037】本発明によれば、コンタクトに外力をかけ
たときに弾性部に発生する引張応力と圧縮応力が集中す
る箇所の弾性部主軸方向の断面幅を最大として、応力集
中箇所から離れるに従い、圧縮応力面が該引張応力面に
近づくように徐々に狭く形成したことにより、引張応力
面での塑性変形、それに伴う金属疲労を効果的に防止す
ることができる。上述の断面幅を徐々に狭く形成すると
は、たとえば、図1(g)に示す片持ちばねの場合(ばねに
矢印で示した曲げ応力をかける)を考えると、下部固定
箇所が応力集中箇所となるため、固定部分の断面幅を最
も大きくし、固定部分から離れるにしたがって断面幅を
小さくするが、その際に圧縮応力面を引張応力面に近づ
ける様に設計することをいう。したがって、図1(g)の点
線部分に該当するところを弾性部から除片するようにす
る。
【0038】本発明者は、金属疲労を効果的に防止でき
る理由を下記のように推測している。すなわち、上述の
ような形状にすることにより、圧縮応力面の面積が広が
るので(弾性部主軸方向の断面で考えた場合には、圧縮
応力面の曲線が長くなるので)、圧縮応力のかかる部分
全体として歪量を大きくとることができる。一般に同一
歪量に対応する応力は、引張よりも圧縮の方がかなり大
きいので、引張応力を小さくすることができる。したが
って引張応力面では、ばね金属(合金含む)の弾性域内で
伸縮させることができるので、金属疲労を防ぐことがで
きる。なお、圧縮応力面では金属疲労が生じにくいの
で、コンタクトの寿命を延ばすためには引張応力面での
歪を少なくすることが最も効果的である。
【0039】請求項5に記載した発明は、該引張応力面
と該圧縮応力面の、該弾性部主軸方向の断面形状の一方
又は両方を、円弧形状又は楕円弧形状に形成したこと特
徴とする高耐久性コンタクトである。
【0040】本発明によれば、請求項3又は4記載の発明
のコンタクト形状を設計にするにあたり、本発明の効果
を最も発揮する形状についての近似的形状を簡易に得る
ことができる。高耐久性コンタクトの形状は有限要素解
析法を利用して決定されることがあるが、この方法は一
つの形状を決定した後、その形状での応力分布を解析す
ることができる。したがって、この解析方法では、最適
形状を多数検討し、その形状を数学的に収束させて決定
することは難しい。最適形状のコンタクトの形状は複雑
な形状になると推測される。本発明によると該引張応力
面と該圧縮応力面の、該弾性部主軸方向の断面形状の一
方又は両方を、円弧形状又は楕円弧形状に形成すること
により、この最適形状に近似した形状を簡単に得ること
ができる。例えば、図1(g)の引張り応力面または圧縮応
力面の形状を設計するにあたり、楕円弧形状等をフッテ
ィングさせて形状を決定する。また、円弧形状又は楕円
弧形状とすれば、局所的に曲率の小さな箇所はなくなる
ので応力集中の発生は防止できる。
【0041】請求項6に記載した発明は、前記極小幅の
ばね片のコンタクトは、該コンタクトの一端又は両端に
曲げ荷重をかけたときに該コンタクトに発生する引張応
力と圧縮応力が集中する箇所の該コンタクト主軸方向の
断面幅を広く形成し、該箇所から離れるに従い引張応力
面と圧縮応力面との間隔を徐々に狭く形成したこと、又
は該箇所から応力集中を起こさない程度の距離まで該断
面幅を一定に形成しそれ以降離れるに従い曲面的に形成
した引張応力面と曲面的に形成した圧縮応力面との間隔
を徐々に狭く形成したことを特徴とする高耐久性コンタ
クトである。
【0042】本発明の高耐久性コンタクトも極小幅を有
し、ばねの長さ(大きさ)1〜10mm、コンタクト幅は30〜
300μm、コンタクト厚さは30〜200μm程度である。その
大きさは、高集積化の要求からさらに小さい場合もあり
得る。
【0043】本発明の技術的思想を説明するために、図
4に示す板ばね形状のコンタクトを考える。CSP用ソケッ
トの開閉型挟み込みタイプのコンタクトは、図4の板ば
ねを対にして用いる形状である場合が多い。このような
コンタクトに横荷重(外力)をかけると板ばねの下方保
持部で圧縮応力(C)が発生する。反対に弾性部の外側
には引張応力(T)が発生する。弾性部のコンタクト幅
(w4)とコンタクト厚さ(t4)が従来のコンタクトの
ように一定の場合には、応力が板ばねの下方保持部、す
なわち弾性部の中央X面で集中する。したがってコンタ
クトが外力を受けて伸縮を繰り返すとX面での引張応力
が集中する箇所では、歪が大きくなるため塑性変形しや
すく、結果として、金属疲労が起こり折損してしまう。
【0044】本発明の高耐久性コンタクトでは、例え
ば、図5(a)に示す如く、コンタクトに発生する引張応力
と圧縮応力が集中する箇所のコンタクト主軸方向の断面
幅(図5(a)のW5)を広く形成し、該箇所から離れるに従
い引張応力面と圧縮応力面との間隔を徐々に狭く形成し
た。図5(d)のような形状であってもよい。この形状にす
ることにより、応力の分散化、即ち、弾性部全体に応力
を発生させることができるので特定箇所の歪が増大を防
止することができ、特定箇所の金属疲労を防ぐことがで
きる。
【0045】なお、板ばねは、図5(a)〜(e)のように片
持ちコンタクトや、図5(f)のように特定箇所で支持され
ていないコンタクトであってもよい。
【0046】本発明の高耐久性コンタクトでは、応力集
中箇所から応力集中を起こさない程度の長さまで該断面
幅を一定に形成しそれ以降離れるに従い曲面的に形成し
た引張応力面と曲面的に形成した圧縮応力面との間隔を
徐々に狭く形成することもできる。断面幅を広く形成す
る部分について応力収集が起こらない程度であれば長く
とることも本発明の技術的思想から外れないからであ
る。
【0047】請求項7に記載した発明は、請求項6記載
の間隔を、該圧縮応力面が該引張応力面に近づくように
徐々に狭く形成したことを特徴とする高耐久性コンタク
トである。
【0048】本発明の高耐久性コンタクトの例として
は、圧縮応力面が引張応力面に近づくように徐々に狭く
形成した、図5(a)(c)(e)(f)の形状のコンタクトがあ
る。本発明によれば、請求項6記載の間隔を圧縮応力面
が該引張応力面に近づくように徐々に狭く形成したこと
により、引張応力面での塑性変形、それに伴う金属疲労
を効果的に防止することができる。これについて本発明
者は、請求項2記載の発明と同様に、応力分布の均一化
に加えて引張応力面での歪量を少なくすることができた
からと考えている。したがって本発明により例えば板ば
ねのコンタクトの寿命を延ばすことができる。
【0049】請求項8に記載した発明は、コンタクト主
軸方向における圧縮応力面又は引張応力面の断面形状
を、直線形状又は曲線形状に形成したことを特徴とする
高耐久性コンタクトである。
【0050】本発明によれば、コンタクト主軸方向にお
ける圧縮応力面又は引張応力面の断面形状を、直線形状
(例えば、図5(a))又は曲線形状(例えば、図5(c))
に形成することにより、特定箇所に応力集中を生じさせ
ず、かつ圧縮応力面の面積が広がるので(弾性部主軸方
向の断面で考えた場合には、圧縮応力面の曲線が長くな
るので)、圧縮応力のかかる部分全体として歪量を大き
くとることができる。上述のように同一歪量に対応する
応力は、引張よりも圧縮の方がかなり大きいので、引張
応力を小さくすることができる。したがって引張応力面
では、ばね金属(合金含む)の弾性域内で伸縮させること
ができるので、金属疲労を防ぐことができる。なお、圧
縮応力面では金属疲労が生じにくいので、コンタクトの
寿命を延ばすためには引張応力面での歪を少なくするこ
とが最も効果的である。
【0051】請求項9に記載した発明は、該曲線形状
を、円弧形状又は楕円弧形状に形成したことを特徴とす
る高耐久性コンタクトである。
【0052】本発明によれば、請求項8記載の発明の板
ばねのコンタクトの形状を設計にするにあたり、その最
適コンタクト形状は複雑な形状になるところ、その形状
についての近似的形状を簡易に得ることができる。
【0053】請求項10に記載した発明は、コンタクト
の弾性部主軸方向に対する横断面の図心が、該コンタク
トに外力をかけたときの該横断面における最大応力集中
箇所と最大引張応力集中箇所との中間地点よりも、引張
応力集中箇所に近い地点にあるような横断面形状を有す
ることを特徴とする高耐久性コンタクトである。
【0054】ここで図心とは、コンタクトの弾性部主軸
方向に対する横断面での重心をいう。本発明により、弾
性部の中立面、即ち、伸縮せず応力が生じない面が、引
張応力面に近づく。したがって、引張応力を下げること
ができる。一方、圧縮応力の大きさは、相対的に引張応
力の大きさよりも大きくなるが、コンタクト材料の圧縮
は、その引張よりも金属疲労への影響が小さいので、結
果としてコンタクトの長寿命化をはかることができる。
【0055】請求項11に記載した発明は、コンタクト
の弾性部主軸方向に対する横断面の角部形状に丸みを帯
びさせたことを特徴とする高耐久性コンタクトである。
【0056】本発明により、コンタクトの弾性部主軸方
向に対する横断面の角部形状に丸みを帯びさせたので金
属疲労等の障害発生をより防止することができる。角棒
形状と比べて丸棒形状のばねは、断面2次モーメントが
小さい。したがって本発明者は、コンタクト弾性部の角
棒形状のコーナー部を曲面形状に仕上げることで、鋭端
部での金属疲労等の障害発生をより防止することができ
ると推測している。
【0057】
【発明の実施の形態】以下、実施形態と実施例を示しな
がら本発明について説明をするが、本発明はこれらの実
施形態及び実施例、特に例示したコンタクト形状に限定
して解釈されない。半導体デバイス検査測定用ソケット
コンタクト、半導体実装用ソケットコンタクト、高密度
回路基板検査測定用接触端子、携帯電話端末機内部接続
部品用接触端子及び高密度実装用コネクター接触端子を
前提として、本発明の適用について説明する。また、母
材として弾性領域の広いベリリウム銅合金を用いた。
【0058】(コンタクト片の製造法)金型により所望
の形状に一工程で打抜く方法、又は金型で打抜いた後、
所望の形状に塑性変形させて製造する方法等により製造
する。コンタクトの弾性部主軸方向に対する横断面の角
部形状に丸みを帯びさせるときは、電解研磨法を用い
て、端部の金属部分を溶解させて研磨することが望まし
い。なお、所望の形状については後述する。
【0059】(銀メッキ層の形成)次にコンタクト形状
に加工された上記コンタクト母材について、銀メッキ層
をコンタクト母材表面全体、少なくともコンタクトの弾
性部表面に形成する。
【0060】銀メッキ層の形成は、従来、光沢が要求さ
れる装飾用途、あるいは硬度を増してコネクタ、スイッ
チ、摺動等の工業用途のためになされる。装飾用途とし
ては、光沢を付与するために二硫化炭素、ケトン、トル
コ赤油の混合物を光沢剤として添加したり、グリセリ
ン、アンチモンカリウム等を添加して銀メッキ層の硬度
を向上させたり、亜セレン酸ナトリウムに他のイオウ化
合物と混合して銀メッキ層を平滑化して装飾用メッキと
して用いられてきた。また、工業用途としては光沢剤に
微量の亜セレン酸、ビスマス等を加えて硬度を向上させ
ていた。いずれにしても、光沢剤をメッキ浴に添加して
いた。
【0061】本発明において銀メッキ層は、光沢剤等を
添加せず、純銀に近いものが好ましい点で、従来の銀メ
ッキの形成と大きく異なる。一般に光沢剤を添加すると
光沢が付与され、硬度が向上する。しかし、本発明の銀
メッキ層は銀本来が有する大きな弾性限度、及び延性・
展性が共に大きいという柔軟性を利用するところに大き
な特徴がある。この点は、従来コンタクト母材表面にば
ね特性向上のために形成されたメッキ層、例えば硬度が
あり、コンタクト母材表面に圧縮応力をかける無電解ニ
ッケルメッキ層の形成目的とは大きく異なる点である。
本発明者は、銀メッキ層をコンタクト母材表面に形成す
ることにより、曲げによるコンタクト母材の表面の伸
縮、特に伸張に対して銀メッキ層を追随させて、コンタ
クト母材の金属疲労を低減し、クラック発生・伸展等を
防止することが可能となると考えている。
【0062】すなわち、コンタクト母材表面とそこに形
成した銀メッキにおいてコンタクトの曲げに際してコン
タクト母材の引張応力が係る面(曲げに対して外側の
面)では次の現象が生ずる。銀メッキ層表面に引張応力
が係り、一方コンタクト母材−銀メッキ層界面のうち銀
メッキ層側界面では、圧縮応力が係る。コンタクト母材
−銀メッキ層界面のうちコンタクト母材側界面では引張
応力が係るものの、コンタクト母材−銀メッキ層界面の
うち銀メッキ層側界面で発生する前記圧縮応力により、
引張応力の一部が打ち消しされ、緩和される。以上まで
の現象は、銀メッキ層、無電解ニッケルメッキ層のどち
らをコンタクト母材表面に形成しても同じである。ただ
し、無電解ニッケルメッキ層は、硬度が大きくしかも当
初より圧縮応力を残留しているので、上記の応力緩和効
果が一層発揮される反面、ばね伸縮率が大きすぎると無
電解ニッケルメッキ層の大きな硬度により無理が生じて
コンタクト弾性部表面や無電解ニッケルメッキ層の金属
疲労やクラックの発生等の劣化を生じさせてしまう。と
ころが銀メッキ層は大きな弾性限度を有し、柔軟性に富
むので、ばね伸縮率が大きな場合でも表面追随性が良好
である。従ってコンタクト母材表面の金属疲労及びクラ
ック発生・伸展等を防止することが可能となる。なお、
銀(単結晶)の弾性限度は、6×106dyne/cm2(6×103N/
m2、C.Kittel著、固体物理学入門、初版、丸善、459頁
表19・1)と、他の金属と比較しても大きい。また銀は、
延性は銅、金に次いで、又、展性は金に次いで大きい。
【0063】銀メッキ層形成法として、従来技術である
銀メッキ法が使用でき、無電解銀メッキ法も使用するこ
とができる。一例を示せば次の通りである。銀メッキ浴
組成は、銀濃度を65g/l、添加塩をPO4 3-,NO3 -、温度を6
0℃、pHを8.0〜8.5、電流密度を10〜100A/dm2として、
高速度銀メッキを行ない、銀メッキ層を形成する。
【0064】銀メッキ厚さは、コンタクト形状により適
宜決定されるが、1〜10μm、特に1〜3μm程度が好まし
い。
【0065】(電気接点層の形成)電気接点層の形成は、
銀メッキ層の表面の一部又は全体に行なってもよい。電
気接点のみの目的であれば、接点部分のみ電気接点層を
設けても良い。優れた高周波特性を付与するために銀メ
ッキ層の表面全体に金等の電気接点層を形成しても良
い。電気接点層のメッキ種類としては、金、パラジウム
又はこれらの合金等が好ましく、電気接点層として従来
から用いられているメッキ種も適宜使用することができ
る。金、パラジウム又はこれらの合金等の電気接点層形
成は、従来のメッキ方法が使用できる。
【0066】(下地層の形成)コンタクト母材表面に銅メ
ッキ層等の下地層を形成し、下地層の表面に銀メッキ層
を形成してもよい。下地層を設ける理由は、コンタクト
母材と銀メッキ層との密着性の有無である。コンタクト
母材がベリリウム銅やリン青銅である場合には密着性が
あるので下地層を設けず、コンタクト母材表面に直接、
銀メッキ層を形成しても良い。密着性が不充分である時
には、銅メッキ層等の、コンタクト母材及び銀メッキと
もに相性の良い下地層を形成することが好ましい。
【0067】また、下地層の有無に係わらず、コンタク
ト母材と銀が置換して密着不良を引き起こすことを防止
するため、コンタクト母材表面に銀ストライクメッキを
行っても良い。
【0068】(応力分散効果を有するコンタクトの弾性
部形状)本発明のコンタクト形状は、弾性部が、均等幅
のばね片、湾曲形状のばね片又は板ばね形状のばね片等
の形状であっても良く、銀メッキ層をこれらのコンタク
ト母材表面に形成して銀メッキ効果を付与することが可
能である。しかし、応力集中を分散することが可能な、
応力分散効果を有する下記に説明するコンタクト形状に
銀メッキ層を形成することが最も好ましい。この場合、
応力分散効果と銀メッキ効果を相乗的にコンタクトに付
与して高耐久コンタクトとすることが可能となる。この
高耐久コンタクトは、ばね伸縮率が15%以上であっても
信頼性が高い。以下、この応力分散効果を有するコンタ
クト形状について説明する。
【0069】本発明のコンタクト形状は、図1(a)〜(f)
に示すように湾曲形状の弾性部を少なくとも1以上を有
する。なお、図はわかり易いように弾性部のコンタクト
幅の変化を強調して描写した。図1(a)〜(f)のうち、弾
性部の形状は、該コンタクトに外力をかけたときに該弾
性部に発生する引張応力と圧縮応力が集中する箇所の該
弾性部主軸方向の断面幅を広く形成し、該箇所から離れ
るに従い曲面的に形成した引張応力面と曲面的に形成し
た圧縮応力面との間隔を該圧縮応力面が該引張応力面に
近づくように楕円弧形状で徐々に狭く形成した形状とし
ている。本発明の高耐久性コンタクト形状は、上述の形
状を1以上組み合わせた弾性部からなるので、1の弾性
部におけるばね(図1(a)の形状)の収縮挙動に着目して
実施形態を説明する。
【0070】本実施形態の極小幅のコンタクトは、特に
断りのない限り、母材としてベリリウム銅合金を用い、
コンタクトの大きさは1.2mm、コンタクト幅は、0.2mm程
度(以下に説明する実施形態では弾性部幅を変化させる
場合あり)の極小幅とした。またコンタクト厚さは0.2m
mとした。
【0071】図6は、極小幅のコンタクトのコンタクト
幅(50μm)及びコンタクト厚さ(0.2mm)が一定の弾性
部の収縮時における有限要素解析法による応力解析図で
ある。図中の記号は応力の大きさを示している。実際の
応力は連続的に変化していくが、図6では便宜上、一定
範囲毎の応力について図6の記号を用いて表記した。な
お、引張応力と圧縮応力との区別を表現できないため、
応力の大きさの絶対値のみを表現している。なお、両端
部の最大荷重は、18.77g、垂直変位量を0.050mm(ばね
収縮率4.2%)とした場合に、最大応力は、77.1kg/m
m2、耐力値は、66〜88kg/mm2であった。図6の弾性部で
は、直線部分がないため、曲線‐直線境界部における応
力集中箇所は無い。しかし、最大応力集中箇所では、圧
縮応力と引張応力の大きさはほぼ同じであり、しかも、
応力分散が45°と狭く、弾性部の1箇所に応力が集中し
ている。
【0072】これに対し、図7に本発明の応力分散効果
を有するコンタクトの弾性部の収縮時における有限要素
解析法による応力解析図を示す。図6と同様に便宜上、
一定範囲毎の応力について記号を用いて表記した。図7
の弾性部は、コンタクトに外力をかけたときに該弾性部
に発生する引張応力と圧縮応力が集中する箇所の該弾性
部主軸方向の断面幅を広く形成し、該箇所から離れるに
従い曲面的に形成した引張応力面と曲面的に形成した圧
縮応力面との間隔を該圧縮応力面が該引張応力面に楕円
弧形状で近づくように徐々に狭く形成されている。コン
タクト幅は、最大で0.060mmとして徐々に狭く形成し、
接点付近で0.035mmとした。コンタクト厚さは0.1mmの一
定とした。なお、両端部の最大荷重は、10.90g、垂直変
位量を0.100mm(ばね収縮率8.3%)とした場合に、最大
応力は、106.2kg/mm2、耐力値は、112〜138kg/mm2であ
った。
【0073】このときの応力分布を図7より読み取ると
応力分散は80°と、弾性部全体に応力が分散し、圧縮応
力よりも引張応力が小さくなっている箇所もあり、本発
明の応力分散効果が発揮されていることが確認できた。
なお、最大応力と耐力値の大きさは、コンタクト幅、コ
ンタクト厚さ、両端部の最大荷重量、垂直変位量及びコ
ンタクト母材金属種類等に依存する。したがって、最大
応力と耐力値の大きさの大小よりも、応力分布の分散程
度が重要である。
【0074】図6及び図7に示したコンタクトの変位‐荷
重曲線を図8に示した。図8によると、図6のコンタクト
では、求められる変位量まで荷重をかけていくと弾性変
形域を越えて、塑性変形を起こす。これに対して、図7
のコンタクトでは、求められる変位量まで荷重をかけて
も弾性変形域内での変位に留めることができる。したが
って、例えば図6のような弾性部を有するCSPソケッ
ト用マイクロコンタクトでは従来2万回程度の伸縮で金
属疲労をして寿命となっていたが、図7に示した弾性部
を有する本発明の高耐久性コンタクトは、10万回以上
の伸縮に耐えうることができた。金属疲労の発生を防止
できたからである。
【0075】本発明のコンタクトが板ばねのコンタクト
である場合でも、図7のときと同様に応力発生面全体で
応力分散が起こり、しかも、引張表面応力の大きさを低
下させることができた。この発明により、従来の挟み込
み板ばね方式又は開閉型挟み込み板ばね方式のコンタク
トでは、繰り返し使用による寿命が2万回であったとこ
ろを10万回以上の使用に耐えうるようになった。
【0076】なお、上記実施形態では弾性部主軸方向の
横断面を長方形としたが、さらに図9(a)(b)及び図9(c)
(d)に示すように弾性部横断面の図心を引張応力面に近
づけるために弾性部横断面を楕円形状にすることが望ま
しく、弾性部にかかる引張応力の大きさをより低下させ
ることもできた。なお、弾性部主軸方向の横断面を半円
形状や二等辺三角形等の形状にしてもよい。
【0077】図10に電解研磨により、本発明のコンタク
トの弾性部端部に丸みを帯びさせた時のばね弾性部主軸
方向に対する横断面の形状の例を示す。電解研磨によ
り、弾性部の端部に丸みを帯びさせることは望ましく、
電解研磨による丸みを帯びさせることで、繰返し応力が
かかるもとでの端部の破壊をより少なくすることができ
た。
【0078】
【実施例】(高ばね伸縮を伴う耐久性試験) (実施例1)ベリリウム銅合金のコンタクト母材を、図11
に示す形状に加工して、コンタクト片を得た。次にこの
コンタクト片に高速度銀メッキ浴による銀メッキ層を形
成した。高速度銀メッキ浴は、銀濃度を65g/l、添加塩
をPO4 3-、NO3 -、温度を60℃、pHを8.0〜8.5とし、電流
密度を75A/dm2とした。メッキ厚さは2μmとした。次に
銀メッキ層を形成したコンタクト片の接点部分(特に弾
性部でない箇所)に金メッキ層を形成し、実施例1のコ
ンタクトを得た。なお、金メッキは、24K硬質金部分メ
ッキとした。脱脂処理、エッチング処理も適宜行なっ
た。
【0079】(実施例2)高速度銀メッキ浴として銀濃
度を65g/l、添加塩をPO4 3-、温度を60℃、pHを8.0〜8.
5、光沢剤をAs、Se、Te、メルカプタン類とし、電流密
度を75A/dm2とした以外は、実施例1と同様にコンタクト
を製造し、これを実施例2とした。
【0080】(比較例1)銀メッキ層の換わりに無電解
ニッケルメッキ層を形成した以外は、実施例と同様にし
てコンタクトを製造し、これを比較例1とした。無電解
ニッケルメッキは、中リン含有タイプとした。
【0081】実施例1、実施例2及び比較例1のコンタク
トについて、半導体実装用ソケットを用いて繰り返し耐
久試験を行なった。このときコンタクトのばね伸縮率
(縮み/コンタクト全長)は、16%となる様に設定し
た。なお、繰り返し試験は、10万回相当のテストを行
なった。実施例1と実施例2のコンタクトは、弾性部の銀
メッキ層にクラック等の疲労はほとんど見られず、かつ
コンタクト母材との密着も良好であった。特に実施例1
は銀メッキ層に疲労が見られなかった。これに対し、比
較例1では無電解ニッケルメッキ層表面に細かなクラッ
クが弾性部に発生した。クラックの生じた箇所は、コン
タクト母材との密着は失われていた。さらにばね伸縮率
を20%となる様に設定して、実施例1のコンタクトにつ
いて同様の繰り返し耐久試験を行なったところ、弾性部
の銀メッキ層にクラック等の疲労はほとんど見られず、
かつコンタクト母材との密着も良好であった。
【0082】以上の結果から、銀メッキ層は大きな弾性
限度を有し、柔軟性に富むので、ばね伸縮率が大きな場
合でも表面追随性が良好であり、コンタクト母材表面の
金属疲労及びクラック発生・伸展等を防止することがで
きた。
【0083】
【発明の効果】請求項1記載の発明では、コンタクト母
材表面に、母材表面のばね弾性伸縮に伴って追随可能と
なる如く銀メッキ層を形成することにより、極めて過酷
な高ばね伸縮率を伴う弾性変形にも、コンタクト表面に
銀メッキ層が良好に追随して、耐え得る高耐久性コンタ
クトを提供することができた。本発明の高耐久性コンタ
クトは、大きなばね変位、例えばばね伸縮率が15%以上
を要求される使用箇所に特に適したコンタクトである。
【0084】請求項2記載の発明では、コンタクト母材
の種類に応じて下地層を設けることで、銀メッキ層との
密着性を高め、より安定して過酷な条件の弾性変形にも
耐え得る高耐久性コンタクトを提供することができた。
【0085】請求項3記載の発明では、銀メッキ効果と
応力分散効果を相乗的に付与することにより、長寿命の
高耐久性コンタクトを提供することができた。
【0086】請求項4記載の発明では、コンタクトに外
力をかけたときに弾性部に発生する引張応力と圧縮応力
が集中する箇所の弾性部主軸方向の断面幅を最大とし
て、応力集中箇所から離れるに従い、圧縮応力面が該引
張応力面に近づくように徐々に狭く形成することによ
り、引張応力面での特定箇所の塑性変形、それに伴う金
属疲労を効果的に防止することができる高耐久性コンタ
クトを提供することができた。
【0087】請求項5記載の発明では、応力分散効果を
最も発揮する形状について、その近似的形状を有する高
耐久性コンタクトを提供することができた。
【0088】請求項6記載の発明では、コンタクト形状
が湾曲形状の弾性部を有さない、例えば板ばね形状のコ
ンタクトについて、銀メッキ効果と応力分散効果の相乗
効果を付与した高耐久性コンタクトを提供することがで
きた。
【0089】請求項7記載の発明では、請求項6記載の
間隔を圧縮応力面が該引張応力面に近づくように徐々に
狭く形成したことにより、引張応力面での塑性変形、そ
れに伴う金属疲労を効果的に防止した高耐久性コンタク
トを提供することができた。
【0090】請求項8記載の発明では、コンタクト主軸
方向における圧縮応力面又は引張応力面の断面形状を、
直線形状又は曲線形状に形成することにより、特定箇所
に応力集中を生じさせない、すなわち圧縮応力面の面積
を広げて歪量を大きくする一方で、引張応力面での応力
・歪を小さくしてばね金属(合金含む)の弾性域内で伸縮
させて、金属疲労の生じ難い高耐久性コンタクトを提供
することができた。
【0091】請求項9記載の発明では、板ばね形状のコ
ンタクトについての、応力分散効果を最も発揮する形状
について、その近似的形状を有する高耐久性コンタクト
を提供することができた。
【0092】請求項10記載の発明では、弾性部の中立
面、即ち、伸縮せず応力が生じない面を引張応力面に近
づけることにより、引張応力を下げて金属疲労の影響の
少ない高耐久性コンタクトを提供することができた。
【0093】請求項11記載の発明では、コンタクトの弾
性部主軸方向に対する横断面の角部形状に丸みを帯びさ
せることにより、引張応力面の鋭端部での金属疲労等の
障害発生をより防止することが可能な高耐久性コンタク
トを提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高耐久性コンタクト形状の例を示す図
で、(a)は湾曲形状の弾性部を1つ有する極小幅のコン
タクトを示す図、(b)は湾曲形状の弾性部を2つ有する
極小幅のコンタクトを示す図、(c)は湾曲形状の弾性部
を3つ有する極小幅のコンタクトを示す図、(d)は湾曲
形状の弾性部を4つ有する極小幅のコンタクトを示す
図、(e)は湾曲形状の弾性部を1つ有する極小幅のコン
タクトであって、応力集中箇所箇所から応力集中を起こ
さない程度の距離まで該断面幅を一定に形成したときの
極小幅のコンタクトを示す図、(f)は、湾曲形状の弾性
部を2つ有する極小幅のコンタクトであって、弾性部と
弾性部との連結部分において力を単に伝達する部分を含
む極小幅のコンタクトを示す図、(g)は、ばね設計に際
し、圧縮応力面が引張応力面に近づくように徐々に弾性
部幅を狭く形成させる設計方法を示す図、である。
【図2】コンタクト弾性部に発生する応力分布状態を示
す図であり、圧縮応力(C)と引張応力(T)、極小幅の
コンタクト幅(w2)、コンタクト厚さ(t2)及び応力集
中面(X面)の記号を説明するための図である。
【図3】横方向に外力を受けるタイプであって本発明の
高耐久性コンタクト形状の一形態を示す図であり、(a)
は、外力により湾曲形状の主弾性部が押し開かれるタイ
プのコンタクトを示す図であり、(b)は、外力により湾
曲形状の主弾性部が押し縮められるタイプのコンタクト
を示す図である。
【図4】板ばね形状のコンタクト弾性部に発生する応力
分布状態を示す図であり、圧縮応力(C)と引張応力
(T)、極小幅のコンタクト幅(w4)、コンタクト厚さ
(t4)及び応力集中面(X面)の記号を説明するための
図である。
【図5】本発明における板ばねの高耐久性コンタクト形
状の例を示す図であり、(a)はコンタクトの一端に横荷
重をかけたときにコンタクトに発生する引張応力と圧縮
応力が集中する箇所のコンタクト主軸方向の断面幅を広
く形成し、該箇所から離れるに従い圧縮応力面を直線的
に引張応力面に徐々に近づけて形成させたときの極小幅
のコンタクトを示す図、(b)は該箇所から離れるに従い
引張応力面と圧縮応力面の相方を直線的に徐々に近づけ
て形成させたときの極小幅のコンタクトを示す図、(c)
は該箇所から離れるに従い圧縮応力面を曲線的に引張応
力面に徐々に近づけて形成させたときの極小幅のコンタ
クトを示す図、(d)は該箇所から離れるに従い引張応力
面と圧縮応力面の相方を徐々に曲線的に近づけて形成さ
せたときの極小幅のコンタクトを示す図、(e)は下部固
定の板ばねが曲がった形状の極小幅のコンタクトである
場合を示す図、(f)は、両端非固定の板ばねが曲がった
形状の極小幅のコンタクトである場合を示す図、であ
る。
【図6】一定コンタクト幅、一定コンタクト厚さの極小
幅のコンタクトのばね収縮時における有限要素法による
応力解析結果を示す図である。
【図7】本発明の高耐久性コンタクトのばね収縮時にお
ける有限要素法による応力解析結果を示す図である。
【図8】図6及び図7に示したコンタクトの変位‐荷重曲
線を示す図である。
【図9】本発明の高耐久性コンタクトにおいて圧縮応力
面を楕円弧形状にして、弾性部横断面の図心を引張応力
面に近づけた形状を示す図であり、(a)は1の湾曲形状
の弾性部を有する極小幅のコンタクトを示す図、(b)
は、A-A’での極小幅コンタクトの断面形状を示す図、
(c)は板ばねのコンタクト形状を有する極小幅のコンタ
クトを示す図、(d)は、B-B’での極小幅コンタクトの断
面形状を示す図、である。
【図10】電解研磨により、本発明の高耐久性コンタクト
の弾性部端部に丸みを帯びさせた時のコンタクト弾性部
主軸方向に対する横断面の形状の一形態を示す図であ
り、(a)は極小幅コンタクトの一形態を示す図であり、
(b)はC-C’での断面形状を示す図であり、(c)は電解研
磨を行なった場合のC-C’での断面形状を示す図であ
る。
【図11】ばね伸縮率が15%以上必要な箇所に適したコン
タクト形状の一形態例を示す図である。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電気的あるいは電子的信号、電気エネルギ
    ー又は熱エネルギーを伝達する極小幅のばね片のコンタ
    クトにおいて、りん青銅、真鍮、洋白又はベリリウム銅
    合金等のコンタクト母材表面に、該母材表面のばね弾性
    伸縮に伴って追随可能となる如く銀メッキ層を形成した
    ことを特徴とする高耐久性コンタクト。
  2. 【請求項2】前記コンタクト母材表面に銅メッキ層等の
    下地層を形成し、該下地層の表面に前記銀メッキ層を形
    成したことを特徴とする請求項1記載の高耐久性コンタ
    クト。
  3. 【請求項3】前記極小幅のばね片のコンタクトは、少な
    くとも1以上の湾曲形状の弾性部を有し、該コンタクト
    に外力をかけたときに該弾性部に発生する引張応力と圧
    縮応力が集中する箇所の該弾性部主軸方向の断面幅を広
    く形成し、該箇所から離れるに従い曲面的に形成した引
    張応力面と曲面的に形成した圧縮応力面との間隔を徐々
    に狭く形成したこと、又は該箇所から応力集中を起こさ
    ない程度の距離まで該断面幅を一定に形成しそれ以降離
    れるに従い曲面的に形成した引張応力面と曲面的に形成
    した圧縮応力面との間隔を徐々に狭く形成したことを特
    徴とする請求項1又は2記載の高耐久性コンタクト。
  4. 【請求項4】請求項3記載の間隔を、該圧縮応力面が該
    引張応力面に近づくように徐々に狭く形成したことを特
    徴とする請求項3記載の高耐久性コンタクト。
  5. 【請求項5】該引張応力面と該圧縮応力面の、該弾性部
    主軸方向の断面形状の一方又は両方を、円弧形状又は楕
    円弧形状に形成したことを特徴とする請求項3又は4記
    載の高耐久性コンタクト。
  6. 【請求項6】前記極小幅のばね片のコンタクトは、該コ
    ンタクトの一端又は両端に曲げ荷重をかけたときに該コ
    ンタクトに発生する引張応力と圧縮応力が集中する箇所
    の該コンタクト主軸方向の断面幅を広く形成し、該箇所
    から離れるに従い引張応力面と圧縮応力面との間隔を徐
    々に狭く形成したこと、又は該箇所から応力集中を起こ
    さない程度の距離まで該断面幅を一定に形成しそれ以降
    離れるに従い曲面的に形成した引張応力面と曲面的に形
    成した圧縮応力面との間隔を徐々に狭く形成したことを
    特徴とする請求項1又は2記載の高耐久性コンタクト。
  7. 【請求項7】請求項6記載の間隔を、該圧縮応力面が該
    引張応力面に近づくように徐々に狭く形成したことを特
    徴とする請求項6記載の高耐久性コンタクト。
  8. 【請求項8】コンタクト主軸方向における圧縮応力面又
    は引張応力面の断面形状を、直線形状又は曲線形状に形
    成したことを特徴とする請求項6又は7記載の高耐久性
    コンタクト。
  9. 【請求項9】該曲線形状を、円弧形状又は楕円弧形状に
    形成したことを特徴とする請求項8記載の高耐久性コン
    タクト。
  10. 【請求項10】コンタクトの弾性部主軸方向に対する横
    断面の図心が、該コンタクトに外力をかけたときの該横
    断面における最大応力集中箇所と最大引張応力集中箇所
    との中間地点よりも、引張応力集中箇所に近い地点にあ
    るような横断面形状を有することを特徴とする請求項
    3、4、5、6、7、8又は9記載の高耐久性コンタク
    ト。
  11. 【請求項11】コンタクトの弾性部主軸方向に対する横
    断面の角部形状に丸みを帯びさせたことを特徴とする請
    求項3、4、5、6、7、8、9又は10記載の高耐久
    性コンタクト。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE102005021039A1 (de) * 2005-05-06 2006-11-09 Conti Temic Microelectronic Gmbh Elektronische Baugruppe
USRE45924E1 (en) 2005-09-22 2016-03-15 Enplas Corporation Electric contact and socket for electrical part
KR20200078851A (ko) * 2018-12-24 2020-07-02 주식회사 에스에프에이 증착 소스 및 이를 구비하는 기판 증착장치

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