JP2002298964A - アーク低減端子構造 - Google Patents
アーク低減端子構造Info
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- JP2002298964A JP2002298964A JP2001101161A JP2001101161A JP2002298964A JP 2002298964 A JP2002298964 A JP 2002298964A JP 2001101161 A JP2001101161 A JP 2001101161A JP 2001101161 A JP2001101161 A JP 2001101161A JP 2002298964 A JP2002298964 A JP 2002298964A
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- Details Of Connecting Devices For Male And Female Coupling (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 雄、雌型端子の着脱に伴う端子表面でのアー
ク放電の発生を低減し、当該アーク放電による端子の変
形及び変質を抑制できる端子構造を提供する。 【解決手段】上記雄型タブ12を、その肉厚が、先端部
分に向かって次第に減少する形状に形成することによ
り、雄型、雌型両端子1,2が嵌合状態から互いに解離
する際の、雄型端子1が雌型端子2から完全に離脱する
までの過程において、両端子間の接触抵抗を緩やかに上
昇させることにより、端子の表面でのアーク放電を低減
する。
ク放電の発生を低減し、当該アーク放電による端子の変
形及び変質を抑制できる端子構造を提供する。 【解決手段】上記雄型タブ12を、その肉厚が、先端部
分に向かって次第に減少する形状に形成することによ
り、雄型、雌型両端子1,2が嵌合状態から互いに解離
する際の、雄型端子1が雌型端子2から完全に離脱する
までの過程において、両端子間の接触抵抗を緩やかに上
昇させることにより、端子の表面でのアーク放電を低減
する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車載用ワイヤーハー
ネス等のコネクタに適用される端子構造に関するもので
ある。
ネス等のコネクタに適用される端子構造に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来から知られている車載用ワイヤーハ
ーネス等の接続に用いられるコネクタの端子は、図4
(a)に示すような端子構造を有する。従来の雄型端子
1aのタブ12aは、通常、棒状又は板状の形状を有し
ており、雌端子2への嵌合を容易にするために雄型タブ
の先端部の角を落とした(テーパ11a)形状となって
いる。また、従来の雌型端子2は、雄型端子1aが有す
る雄型タブ12aを嵌合可能とする筒状の嵌合部内に、
頂部に接点22を有する山形に屈曲した弾性舌片21が
配置され、上記嵌合部に嵌合される雄型タブ12aの接
点面に、上記舌片上の接点22が弾性的に圧接するよう
に構成された端子構造が一般に知られている。
ーネス等の接続に用いられるコネクタの端子は、図4
(a)に示すような端子構造を有する。従来の雄型端子
1aのタブ12aは、通常、棒状又は板状の形状を有し
ており、雌端子2への嵌合を容易にするために雄型タブ
の先端部の角を落とした(テーパ11a)形状となって
いる。また、従来の雌型端子2は、雄型端子1aが有す
る雄型タブ12aを嵌合可能とする筒状の嵌合部内に、
頂部に接点22を有する山形に屈曲した弾性舌片21が
配置され、上記嵌合部に嵌合される雄型タブ12aの接
点面に、上記舌片上の接点22が弾性的に圧接するよう
に構成された端子構造が一般に知られている。
【0003】これらの雄、雌型端子(図4の1a,2)
は、それぞれ雄、雌型コネクタのハウジングに格納され
ており、両コネクタが互いに結合する際に前記雄、雌型
端子が互いに嵌合することにより、各端子に連なる電線
等の導電体が電気的に接続される構造となっている。こ
のコネクタは、車両の組み立て後も保守、点検のため、
数ヶ月〜数年に1度程度の頻度で着脱が行われるため、
コネクタには接続信頼性と再利用性の双方が求められ
る。
は、それぞれ雄、雌型コネクタのハウジングに格納され
ており、両コネクタが互いに結合する際に前記雄、雌型
端子が互いに嵌合することにより、各端子に連なる電線
等の導電体が電気的に接続される構造となっている。こ
のコネクタは、車両の組み立て後も保守、点検のため、
数ヶ月〜数年に1度程度の頻度で着脱が行われるため、
コネクタには接続信頼性と再利用性の双方が求められ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記コネクタの雄、雌
型端子間が通電状態でコネクタの解離が行われた場合、
端子同士が離れる瞬間に当該端子間にアーク放電が発生
する可能性がある。
型端子間が通電状態でコネクタの解離が行われた場合、
端子同士が離れる瞬間に当該端子間にアーク放電が発生
する可能性がある。
【0005】この点を図4〜図6を参照して説明する。
図4(a),(b),(c)は、従来の雄型端子が雌型端
子から完全に離脱するまでの過程を示す模式的な縦断面
図である。図4(a)は、通常使用時の両端子の嵌合状
態を示し、図4(b)は、雄型端子のタブが、雌型端子
から離脱する直前の状態を示し、図4(c)は、雄型端
子のタブが、雌型端子からの離脱後の状態を示してい
る。また、図5は、従来の雄型端子が雌型端子との嵌合
状態から完全に離脱するまでの移動距離L(横軸)と、
両端子間の接触抵抗Rとの関係を示す模式的なグラフで
ある。
図4(a),(b),(c)は、従来の雄型端子が雌型端
子から完全に離脱するまでの過程を示す模式的な縦断面
図である。図4(a)は、通常使用時の両端子の嵌合状
態を示し、図4(b)は、雄型端子のタブが、雌型端子
から離脱する直前の状態を示し、図4(c)は、雄型端
子のタブが、雌型端子からの離脱後の状態を示してい
る。また、図5は、従来の雄型端子が雌型端子との嵌合
状態から完全に離脱するまでの移動距離L(横軸)と、
両端子間の接触抵抗Rとの関係を示す模式的なグラフで
ある。
【0006】なお、図6は雄型タブ12aと弾性舌片2
1間の接触抵抗Rと、圧接力Fとの関係を示す模式的な
グラフであり、このグラフのように、上記接触抵抗R
は、圧接力Fの減少と共に以下に示す関係で上昇するこ
とが知られている(C1及びC2は正の定数)。 R = C1/F + C2/√(F)
1間の接触抵抗Rと、圧接力Fとの関係を示す模式的な
グラフであり、このグラフのように、上記接触抵抗R
は、圧接力Fの減少と共に以下に示す関係で上昇するこ
とが知られている(C1及びC2は正の定数)。 R = C1/F + C2/√(F)
【0007】従来の端子構造では、雄、雌型両端子1
a,2が相手方の端子から解離する際、雄型端子1a
は、図4の(a),(b),(c)に示す順で、雌型端子
2に対する嵌合方向と反対方向へ一直線上で解離する。
図4の(a)は、図5における移動距離が0〜L1の場
合の状況を示しており、この間弾性舌片21の変形度は
最も大きく、雄型タブ12aに対する圧接力も最大であ
る。よって図4の(b)の離脱する直前まで接触抵抗R
が低く、電流量が最大の状態を維持している。そして、
両端子が離脱する図5での移動距離がL2以上で接触抵
抗Rは急激に上昇する。なお、図4の(c)は、図5に
おける移動距離がL3の場合であり、接触抵抗Rは無限
大である。
a,2が相手方の端子から解離する際、雄型端子1a
は、図4の(a),(b),(c)に示す順で、雌型端子
2に対する嵌合方向と反対方向へ一直線上で解離する。
図4の(a)は、図5における移動距離が0〜L1の場
合の状況を示しており、この間弾性舌片21の変形度は
最も大きく、雄型タブ12aに対する圧接力も最大であ
る。よって図4の(b)の離脱する直前まで接触抵抗R
が低く、電流量が最大の状態を維持している。そして、
両端子が離脱する図5での移動距離がL2以上で接触抵
抗Rは急激に上昇する。なお、図4の(c)は、図5に
おける移動距離がL3の場合であり、接触抵抗Rは無限
大である。
【0008】アーク放電は、図4(b)又は図5での移
動距離がL2の状態の直後に雄型タブ12aのテーパ1
1a、及び雌型端子の舌片21の表面で発生する。アー
ク放電の総エネルギー量は、放電が発生する両端子間の
電圧、及びアーク放電発生直前の電流量に比例するた
め、図4の(b)の離脱する直前まで電流量が最大であ
ることによりアーク放電の総エネルギー量が大きくな
る。今後のバッテリー電圧の高圧化を考慮すると、通電
状態でコネクタ解離が行われた場合、電圧に比例してよ
り大きなアーク放電が発生し、これに起因する端子及び
周辺部の損傷が増大することが考えられる。
動距離がL2の状態の直後に雄型タブ12aのテーパ1
1a、及び雌型端子の舌片21の表面で発生する。アー
ク放電の総エネルギー量は、放電が発生する両端子間の
電圧、及びアーク放電発生直前の電流量に比例するた
め、図4の(b)の離脱する直前まで電流量が最大であ
ることによりアーク放電の総エネルギー量が大きくな
る。今後のバッテリー電圧の高圧化を考慮すると、通電
状態でコネクタ解離が行われた場合、電圧に比例してよ
り大きなアーク放電が発生し、これに起因する端子及び
周辺部の損傷が増大することが考えられる。
【0009】アーク放電による端子の損傷では、両端子
の接点部分が変形、膨出したり、接点表面の素材が変質
したりする。すなわち、アーク放電の発生によって接触
不良や、最悪の場合にはコネクタの再嵌合が不能となる
可能性がある。
の接点部分が変形、膨出したり、接点表面の素材が変質
したりする。すなわち、アーク放電の発生によって接触
不良や、最悪の場合にはコネクタの再嵌合が不能となる
可能性がある。
【0010】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、コネクタの着脱に伴う端子表面でのア
ーク放電の発生を低減し、当該アーク放電による端子の
変形及び変質を抑制できる端子構造を提供することを目
的とする。
たものであって、コネクタの着脱に伴う端子表面でのア
ーク放電の発生を低減し、当該アーク放電による端子の
変形及び変質を抑制できる端子構造を提供することを目
的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、それぞれがハウジングに収容された雄型及び雌型の
両端子が互いに嵌合することにより、雌型端子に設けら
れた弾性舌片と、雄型端子に設けられた雄型タブとが互
いに圧接して、両端子が電気的に接続される端子構造に
おいて、上記雄型タブを、その肉厚が、先端部分に向か
って次第に減少する形状に形成することにより、雄型、
雌型両端子が嵌合状態から互いに解離する際の、雄型端
子が雌型端子から完全に離脱するまでの過程において、
雄型タブに対する弾性舌片の圧接力が緩やかに減少する
ようにしたことを特徴とする端子構造である。
は、それぞれがハウジングに収容された雄型及び雌型の
両端子が互いに嵌合することにより、雌型端子に設けら
れた弾性舌片と、雄型端子に設けられた雄型タブとが互
いに圧接して、両端子が電気的に接続される端子構造に
おいて、上記雄型タブを、その肉厚が、先端部分に向か
って次第に減少する形状に形成することにより、雄型、
雌型両端子が嵌合状態から互いに解離する際の、雄型端
子が雌型端子から完全に離脱するまでの過程において、
雄型タブに対する弾性舌片の圧接力が緩やかに減少する
ようにしたことを特徴とする端子構造である。
【0012】この構成によれば、雄、雌型両端子の離脱
の直前に至るまでの過程において、雄、雌両端子の嵌合
時における弾性舌片の変形状態から緩やかに復元するこ
とにより、弾性舌片による雄型端子のタブに対する圧接
力が緩やかに減少し、それに伴なって弾性舌片と雄型端
子間の接触抵抗が緩やかに上昇する。これにより、両端
子間の電流量が緩やかに抑制され、離脱時に発生する両
端子表面でのアーク放電の総エネルギー量を低減するこ
とが可能である。
の直前に至るまでの過程において、雄、雌両端子の嵌合
時における弾性舌片の変形状態から緩やかに復元するこ
とにより、弾性舌片による雄型端子のタブに対する圧接
力が緩やかに減少し、それに伴なって弾性舌片と雄型端
子間の接触抵抗が緩やかに上昇する。これにより、両端
子間の電流量が緩やかに抑制され、離脱時に発生する両
端子表面でのアーク放電の総エネルギー量を低減するこ
とが可能である。
【0013】請求項2記載の発明は、先端部分に向かっ
て減少する雄型タブの肉厚の減少率が、先端側で大きく
なる形状に雄型タブを形成したことを特徴とする請求項
1記載の端子構造である。この構成によれば、雄、雌型
端子の解離直前の接触抵抗を前記雄型端子のタブの肉厚
の減少率の増加と共に増大させることが可能である。
て減少する雄型タブの肉厚の減少率が、先端側で大きく
なる形状に雄型タブを形成したことを特徴とする請求項
1記載の端子構造である。この構成によれば、雄、雌型
端子の解離直前の接触抵抗を前記雄型端子のタブの肉厚
の減少率の増加と共に増大させることが可能である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る端子構造の
実施の形態を、添付図面と共に説明する。図1(a),
(b),(c)は、本発明の雄型端子が雌型端子から完
全に離脱するまでの過程を示す模式的な縦断面図であ
る。図1に示すように、本発明の雄型端子1は、例えば
棒状又は平板形の硬質金属であり、肉厚が先端部分に向
かって減少する形状の雄型タブ12を有し、テーパ11
の、雄型タブ12の接点面(水平面)に対する傾斜角度
が、従来のものより小さく、テーパ11の形成範囲が、
従来のものより長い端子構造を有する。
実施の形態を、添付図面と共に説明する。図1(a),
(b),(c)は、本発明の雄型端子が雌型端子から完
全に離脱するまでの過程を示す模式的な縦断面図であ
る。図1に示すように、本発明の雄型端子1は、例えば
棒状又は平板形の硬質金属であり、肉厚が先端部分に向
かって減少する形状の雄型タブ12を有し、テーパ11
の、雄型タブ12の接点面(水平面)に対する傾斜角度
が、従来のものより小さく、テーパ11の形成範囲が、
従来のものより長い端子構造を有する。
【0015】また、本発明の雌型端子2は、雄型端子1
が有する雄型タブ12と嵌合可能な筒状の嵌合部内に、
接点22を有する弾性舌片21が配置され、上記嵌合部
に嵌合される雄型タブ12aの接点面に、山形に屈曲し
た舌片上の接点22が弾性的に圧接するように構成され
ている。なお、上記の雄型端子1及び雌型端子2は、そ
れぞれを収容するためのハウジング(図示せず)内に格
納されており、当該ハウジングは、両端子の嵌合を一直
線上にガイドし、嵌合状態で固定し、両端子の汚損及び
酸化等による劣化を防ぐ役割を担う。
が有する雄型タブ12と嵌合可能な筒状の嵌合部内に、
接点22を有する弾性舌片21が配置され、上記嵌合部
に嵌合される雄型タブ12aの接点面に、山形に屈曲し
た舌片上の接点22が弾性的に圧接するように構成され
ている。なお、上記の雄型端子1及び雌型端子2は、そ
れぞれを収容するためのハウジング(図示せず)内に格
納されており、当該ハウジングは、両端子の嵌合を一直
線上にガイドし、嵌合状態で固定し、両端子の汚損及び
酸化等による劣化を防ぐ役割を担う。
【0016】図1(a)は、通常使用時の両端子の嵌合
状態を示し、図1(b)は、雄型端子1のタブ12が、
雌型端子2から離脱する直前の状態を示し、図1(c)
は、雄型端子1のタブが、雌型端子2からの離脱後の状
態を示している。
状態を示し、図1(b)は、雄型端子1のタブ12が、
雌型端子2から離脱する直前の状態を示し、図1(c)
は、雄型端子1のタブが、雌型端子2からの離脱後の状
態を示している。
【0017】図2は、本発明の雄型端子が雌型端子との
嵌合状態から完全に離脱するまでの移動距離L(横軸)
と、両端子間の接触抵抗R(縦軸)との関係を示す模式
的なグラフである。
嵌合状態から完全に離脱するまでの移動距離L(横軸)
と、両端子間の接触抵抗R(縦軸)との関係を示す模式
的なグラフである。
【0018】雄、雌型両端子1,2が相手方の端子から
解離する際、雄型端子1は、図1の(a),(b),
(c)に示す順で、雌型端子2に対する嵌合方向と反対
方向へ一直線上で解離する。図1の(a)は、図2にお
ける移動距離が0〜L4の場合の状況を示し、図1の
(b)は、図2における移動距離がL4〜L5の場合の
状況を示し、図1の(c)は、図2における移動距離が
L5〜L6の場合の状況を示す。
解離する際、雄型端子1は、図1の(a),(b),
(c)に示す順で、雌型端子2に対する嵌合方向と反対
方向へ一直線上で解離する。図1の(a)は、図2にお
ける移動距離が0〜L4の場合の状況を示し、図1の
(b)は、図2における移動距離がL4〜L5の場合の
状況を示し、図1の(c)は、図2における移動距離が
L5〜L6の場合の状況を示す。
【0019】本実施形態の雄型端子のタブ12の肉厚
は、先端部分に向かって減少するため、図1(a)に示
す通常使用時の両端子の嵌合状態では、弾性舌片21の
変形度が最も大きく、前記図1の(b)に至るまでの解
離の過程では、弾性舌片2の弾性変形が減少するため、
弾性舌片による雄型端子のタブに対する圧接力が緩やか
に減少する。そして、前述のようにタブ12と接点22
間の接触抵抗Rと圧接力Fとの関係は、C1、C2を正
の定数として R = C1/F + C2/√(F) となるので(図6参照)、圧接力Fが緩やかに減少する
のに伴い、接触抵抗Rが次第に増加する。
は、先端部分に向かって減少するため、図1(a)に示
す通常使用時の両端子の嵌合状態では、弾性舌片21の
変形度が最も大きく、前記図1の(b)に至るまでの解
離の過程では、弾性舌片2の弾性変形が減少するため、
弾性舌片による雄型端子のタブに対する圧接力が緩やか
に減少する。そして、前述のようにタブ12と接点22
間の接触抵抗Rと圧接力Fとの関係は、C1、C2を正
の定数として R = C1/F + C2/√(F) となるので(図6参照)、圧接力Fが緩やかに減少する
のに伴い、接触抵抗Rが次第に増加する。
【0020】図1の(b)に至るまでの、舌片21の接
点22がテーパ11の表面に接触している状態における
解離の過程(図3,BのL4〜L5)では、雄、雌両端
子間の接触抵抗は緩やかに上昇する。アーク放電は、図
1(b)又は図2における移動距離がL5の状態の直後
に雄型タブ12のテーパ11、及び雌型端子2の舌片2
1の表面で発生する。
点22がテーパ11の表面に接触している状態における
解離の過程(図3,BのL4〜L5)では、雄、雌両端
子間の接触抵抗は緩やかに上昇する。アーク放電は、図
1(b)又は図2における移動距離がL5の状態の直後
に雄型タブ12のテーパ11、及び雌型端子2の舌片2
1の表面で発生する。
【0021】したがって保守、点検等の際に通電状態で
両端子の解離が行われた場合、前記弾性舌片の雄型タブ
に対する圧接力の緩やかな減少に伴なう接触抵抗の緩や
かな上昇により、アーク放電発生前において両端子間の
電流は緩やかに抑制されており、タブ12と雌型端子2
の接点22とが離れる瞬間に発生するアーク放電の総エ
ネルギー量が削減される。
両端子の解離が行われた場合、前記弾性舌片の雄型タブ
に対する圧接力の緩やかな減少に伴なう接触抵抗の緩や
かな上昇により、アーク放電発生前において両端子間の
電流は緩やかに抑制されており、タブ12と雌型端子2
の接点22とが離れる瞬間に発生するアーク放電の総エ
ネルギー量が削減される。
【0022】なお、本発明の雄型端子1のテーパ11
は、雄型タブ12の接点面(水平面)に対する傾斜角度
が一定であることに限定されず、前記傾斜角度を先端部
分に向かって段階的に増加させるべく、例えば図3に示
すように、中間部側の緩やかなテーパ11bと、より傾
斜角度の大きい先端部側のテーパ11cを形成して表面
が複数の平面からなる形状としてもよい。あるいは、前
記傾斜角度を先端部分に向かって連続的に増加させるべ
く表面を曲面としてもよい。
は、雄型タブ12の接点面(水平面)に対する傾斜角度
が一定であることに限定されず、前記傾斜角度を先端部
分に向かって段階的に増加させるべく、例えば図3に示
すように、中間部側の緩やかなテーパ11bと、より傾
斜角度の大きい先端部側のテーパ11cを形成して表面
が複数の平面からなる形状としてもよい。あるいは、前
記傾斜角度を先端部分に向かって連続的に増加させるべ
く表面を曲面としてもよい。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、雄型及び雌型の各端子
に連なる2本の導電体を電気的に接続する端子構造とし
て、弾性舌片を有する雌型端子と、雄型タブの肉厚が、
先端部分に向かって減少する形状を有する雄型端子を用
いて、雄型、雌型両端子が嵌合状態から互いに解離する
際の、雄型端子が雌型端子から完全に離脱するまでの過
程において、両端子間の接触抵抗を緩やかに上昇させる
ようにしたので、離脱時の両端子表面でのアーク放電の
発生量を低減し、当該アーク放電による両端子の変形及
び変質等の損傷を抑制することができる。
に連なる2本の導電体を電気的に接続する端子構造とし
て、弾性舌片を有する雌型端子と、雄型タブの肉厚が、
先端部分に向かって減少する形状を有する雄型端子を用
いて、雄型、雌型両端子が嵌合状態から互いに解離する
際の、雄型端子が雌型端子から完全に離脱するまでの過
程において、両端子間の接触抵抗を緩やかに上昇させる
ようにしたので、離脱時の両端子表面でのアーク放電の
発生量を低減し、当該アーク放電による両端子の変形及
び変質等の損傷を抑制することができる。
【図1】(a),(b),(c) 本発明の雄型端子が雌
型端子から完全に離脱するまでの過程を示す模式的な縦
断面図である。
型端子から完全に離脱するまでの過程を示す模式的な縦
断面図である。
【図2】 本発明の雄型端子が雌型端子との嵌合状態か
ら完全に離脱するまでの移動距離L(横軸)と、両端子
間の接触抵抗R(縦軸)との関係を示す模式的なグラフ
である。
ら完全に離脱するまでの移動距離L(横軸)と、両端子
間の接触抵抗R(縦軸)との関係を示す模式的なグラフ
である。
【図3】 本発明の雄型端子の変形例を示す模式的な縦
断面図である。
断面図である。
【図4】(a),(b),(c) 従来の雄型端子が雌型
端子から完全に離脱するまでの過程を示す模式的な縦断
面図である。
端子から完全に離脱するまでの過程を示す模式的な縦断
面図である。
【図5】 従来の雄型端子が雌型端子との嵌合状態から
完全に離脱するまでの移動距離L(横軸)と、両端子間
の接触抵抗R(縦軸)との関係を示す模式的なグラフで
ある。
完全に離脱するまでの移動距離L(横軸)と、両端子間
の接触抵抗R(縦軸)との関係を示す模式的なグラフで
ある。
【図6】 接触抵抗R(縦軸)と、圧接力F(横軸)の
関係を示す模式的なグラフである。
関係を示す模式的なグラフである。
1 雄型端子 1a 従来の雄型端子 11,11a,11b,11c テーパ 12,12a 雄型タブ 2 雌型端子 21 舌片 22 接点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今井 裕次郎 愛知県名古屋市南区菊住1丁目7番10号 株式会社オートネットワーク技術研究所内
Claims (2)
- 【請求項1】 それぞれがハウジングに収容された雄型
及び雌型の両端子が互いに嵌合することにより、雌型端
子に設けられた弾性舌片と、雄型端子に設けられた雄型
タブとが互いに圧接して、両端子が電気的に接続される
端子構造において、上記雄型タブを、その肉厚が、先端
部分に向かって次第に減少する形状に形成することによ
り、雄型、雌型両端子が嵌合状態から互いに解離する際
の、雄型端子が雌型端子から完全に離脱するまでの過程
において、雄型タブに対する弾性舌片の圧接力が緩やか
に減少するようにしたことを特徴とする端子構造。 - 【請求項2】 先端部分に向かって減少する雄型タブの
肉厚の減少率が、先端側で大きくなる形状に雄型タブを
形成したことを特徴とする請求項1記載の端子構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001101161A JP2002298964A (ja) | 2001-03-30 | 2001-03-30 | アーク低減端子構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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