JP2002298891A - 劣化促進装置および劣化促進方法 - Google Patents

劣化促進装置および劣化促進方法

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JP2002298891A JP2001100967A JP2001100967A JP2002298891A JP 2002298891 A JP2002298891 A JP 2002298891A JP 2001100967 A JP2001100967 A JP 2001100967A JP 2001100967 A JP2001100967 A JP 2001100967A JP 2002298891 A JP2002298891 A JP 2002298891A
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英城 新宅
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真一 川崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 固体高分子型燃料電池のイオン交換膜,ME
A及びガス拡散層の耐久性を短時間内に評価するための
劣化促進装置を提供する。 【解決手段】 固体高分子型燃料電池のイオン交換膜
(又は膜・電極接合体MEA)1及びガス拡散層2を、
締結手段6により、内面が面一な一対の通気性挟圧部材
(通気性治具)3で挟圧し、前記イオン交換膜(又はM
EA)1及びガス拡散層2に対して、加圧下で、温湿度
付与手段により所定の温度と湿度とを与え、前記イオン
交換膜(又はMEA)1及びガス拡散膜2の劣化を促進
する。ガス拡散膜2と挟圧部材3との間には、通気性部
材(例えば、通気性発泡体や通気孔が形成されたプレー
トなど)を介在させてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体高分子型燃料
電池の構成部材であるイオン交換膜、膜・電極接合体
(Membrane−Electrode Assembly、以下、単にMEAと
いう)及び/又はガス拡散層の特性を短時間内に評価す
るのに有用な劣化促進装置およびその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】固体高分子型燃料電池には、ガス拡散層
(又は拡散膜)やMEAが使用されている。また、前記
固体高分子型燃料電池には、長期間に亘り安定した電池
性能が要求されるため、耐久性の高い前記ガス拡散層及
びMEAが使用されている。そのため、燃料電池を構成
する部材の耐久性を短時間内に効率よく評価できない。
【0003】例えば、イオン交換膜は、高温高湿度状態
では膨潤し、低温低湿度状態では収縮する特性を有す
る。そのため、イオン交換膜及びガス拡散層について
は、恒温恒湿槽などを用いて、被験物の周囲の環境を、
高温高湿度状態と低温低湿度状態とに変化させるサイク
ルを繰り返すことにより、物理的な劣化を模擬したり、
繰り返しサイクル時間を短縮することにより、劣化促進
試験として利用している。
【0004】しかし、このような劣化促進試験でもガス
拡散層(又は拡散膜)やイオン交換膜の耐久性を短時間
内に正確に評価できない。しかも、燃料電池の使用状態
と異なる条件で劣化促進試験を行うため、この劣化促進
試験により得られたデータと、実際の使用状態との対応
関係が明確でない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、固体高分子型燃料電池の構成部材の耐久性を短時間
内に評価するために有用な劣化促進装置および劣化促進
方法を提供することにある。
【0006】本発明の他の目的は、イオン交換膜、ME
Aおよびガス拡散層の耐久性を効率よく評価するために
有用な劣化促進装置および劣化促進方法を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を達成するため鋭意検討した結果、加圧状態で温湿度を
作用させると、イオン交換膜やガス拡散層の劣化を有効
に促進して耐久性を評価できることを見いだし、本発明
を完成した。
【0008】すなわち、本発明の劣化促進装置(又は劣
化促進試験装置)は、固体高分子型燃料電池の部材のう
ち、イオン交換膜、MEA及びガス拡散層から選択され
た少なくとも一種の構成部材の劣化を促進するための装
置であって、前記構成部材を通気可能な状態で加圧する
ための加圧手段と、前記構成部材に対して所定の温度と
湿度とを与えるための温湿度付与手段とを備えている。
この装置において、加圧手段は、前記構成部材を挟圧す
るための通気性挟圧部材と、この挟圧部材を締結するた
めの締結手段とで構成してもよい。さらに、前記通気性
挟圧部材は、前記構成部材の外面に位置する一対の通気
性部材と、この通気性部材の外面に位置して締結手段に
より締結可能であり、かつ内面が面一な一対の通気性治
具とで構成してもよい。さらに、前記加圧手段を、前記
構成部材を挟圧するための一対の挟圧部材と、この挟圧
部材を締結するための締結手段とで構成し、前記一対の
挟圧部材の内面に、所定の温度及び湿度に調整された気
体が流通可能なガス流路を形成してもよい。
【0009】本発明には、固体高分子型燃料電池の部材
のうち、イオン交換膜、MEA及びガス拡散層から選択
された少なくとも一種の構成部材の劣化を促進するため
の方法であって、前記構成部材を通気可能な状態で加圧
し、前記構成部材に対して所定の温度と湿度とを与え、
前記構成部材の劣化を促進する方法も含まれる。
【0010】このような装置や方法では、加圧状態で、
温湿度付与手段により燃料電池の前記構成部材に所定の
温度および湿度を付与するため、実際の固体高分子型燃
料電池の稼動に準じた状態で前記構成部材の劣化を促進
できる。すなわち、セルの構成部材(セパレータ、ガス
拡散層、MEA等)を隙間なく接触させて接触抵抗を低
下させるため、実際の固体高分子型燃料電池の構成部材
は加圧されている。そのため、圧力が作用した状態で温
湿度を所定のサイクルで付与すると、前記構成部材の劣
化が促進され、劣化速度を速くできる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、添付図面を参照しつつ本
発明を詳細に説明する。図1は本発明の装置の一例を示
す概略分解斜視図である。
【0012】この劣化促進装置は、高分子型燃料電池の
イオン交換膜(又はMEA)1と、このイオン交換膜
(又はMEA)の両面に配設され、かつカーボンペーパ
ー又はカーボンクロスで構成された一対のガス拡散膜2
と、これらのガス拡散膜の外面にそれぞれ配設され、か
つ内面が実質的に面一に形成された金属製の平板状挟圧
部材3とを備えている。この挟圧部材3には、多数の通
気孔4が形成され、通気性部材又は通気性挟圧部材(通
気性治具)を構成しているとともに、挟圧部材3の周縁
部又はコーナー部には挿通孔5が形成されている。この
挿通孔は、締結部材(この例ではボルト6a・ナット6
b)6により、イオン交換膜(又はMEA)1と一対のガ
ス拡散膜2とを挟圧する一対の挟圧部材(又は通気性治
具)3を所定の圧力で締結するのに利用できる。そのた
め、燃料電池の模擬セルを形成できる。
【0013】このような装置では、前記挟圧部材(又は
通気性治具)3が通気孔4により通気可能であるため、
イオン交換膜(又はMEA)1及びガス拡散膜2に対し
て、加圧下で所定の温度及び湿度を付与できる。すなわ
ち、所定の温度及び湿度に調製された雰囲気中(例え
ば、恒温恒湿槽など)に置くことにより、加圧下で、被
験体を、直接、所定の温湿度に晒すことができる。
【0014】図2は本発明の装置の他の例を示す概略分
解斜視図であり、図3は本発明の装置のさらに他の例を
示す概略分解斜視図である。なお、図1と共通する部材
については共通の符号を付して説明する。
【0015】図2に示す装置では、イオン交換膜(又は
MEA)1と、このイオン交換膜又はMEAの両面に配
設された一対のガス拡散膜2と、これらのガス拡散膜の
外面にそれぞれ配設され、かつ通気性を有する一対の板
状の多孔質発泡体7と、これらの多孔質発泡体の外面に
それぞれ配設され、かつ内面が実質的に面一の平板状挟
圧部材3とを備えている。この挟圧部材3には、前記と
同様に、通気性部材(通気性治具)を構成するため多数
の通気孔4が形成されているとともに、ボルト6aの軸
部が挿通可能な挿通孔5も形成されている。
【0016】また、図3の装置では、図2の通気性を有
する多孔質発泡体7に代えて、通気孔としてのスリット
17aが形成され、かつ内面が面一の金属製プレート1
7が使用されており、燃料電池の模擬セルを形成してい
る。
【0017】このような装置では、前記挟圧部材(通気
性治具)3が通気孔4により通気可能であるとともに、
多孔質発泡体7及び金属製プレート17も通気可能であ
るため、イオン交換膜1(又はMEA)及びガス拡散膜
2に対して、加圧下で所定の温度及び湿度を付与でき
る。特に、挟圧部材(通気性治具)3とイオン交換膜1
(又はMEA)及びガス拡散膜2との間には、多孔質発
泡体7及び金属製プレート17が介在するため、イオン
交換膜1(又はMEA)及びガス拡散膜2を均一な面圧
で加圧しつつ、被験体を所定の温湿度に晒すことができ
る。そのため、固体高分子型燃料電池のイオン交換膜、
MEA及び/又はガス拡散層の劣化を促進し、イオン交
換膜(又はMEA)やガス拡散膜の特性を評価できる。
【0018】なお、前記イオン交換膜としては、燃料電
池に利用される種々の固体高分子電解質膜、例えば、デ
ュポン社のナフィオン膜やダウケミカル社のダウ膜など
が例示できる。膜・電極接合体MEAとしては、イオン
交換膜の表面に電極触媒を担持又は付着した種々の膜が
利用できる。燃料電池においては、イオン交換膜は、通
常、膜・電極接合体MEAの形態で使用される。また、
ガス拡散層にも、カーボンペーパー、カーボンクロスな
どの通気性を有する種々の拡散膜が利用できる。
【0019】前記イオン交換膜、MEA及び/又はガス
拡散層は、通気可能な状態で加圧手段により加圧可能で
あればよく、加圧手段の種類は特に制限されない。加圧
手段は、通常、イオン交換膜、MEA及び/又はガス拡
散層を直接的又は間接的に挟圧するための挟圧部材(又
は治具)と、この挟圧部材を締結するための締結手段と
で構成できる。
【0020】治具を締結して加圧するための締結手段と
しては前記ボルト6a及びナット6bに限らず種々の締
結具や加圧機が利用できる。すなわち、加圧手段は特に
制限されず、例えば、前記一対の挟圧部材(又は通気性
治具)を挟圧して加圧可能なクランプ機構やチャッキン
グ機構であってもよく、シリンダーなどの進退動機構な
どであってもよい。
【0021】なお、挟圧部材(又は治具)の挟圧による
圧力は、イオン交換膜及び/又はガス拡散膜の種類など
に応じて選択でき、例えば、面圧0.1〜10MPa程
度の範囲から選択できる。
【0022】前記通気性挟圧部材は、イオン交換膜,M
EA及び/又はガス拡散層の外面に位置し、締結手段に
より締結可能な一対の通気性部材(又は通気性治具)単
独で構成してもよく、一対の通気性部材と、この通気性
部材の外面に位置して締結手段により締結可能な通気性
治具とで構成してもよい。前記通気性治具の内面は、凹
凸面であってもよいが、通常、イオン交換膜,MEA及
び/又はガス拡散膜を均一な面圧で加圧するため、実質
的に面一に形成されている。
【0023】イオン交換膜,MEA及びガス拡散膜と挟
圧部材(又は通気性治具)との間に介在する通気性部材
は、通気可能であればよく、前記多孔質発泡体として
は、例えば、連続気泡を有する種々の発泡体又は多孔質
体、例えば、多孔質の発泡ポリオレフィン(発泡ポリエ
チレン、発泡エチレン−酢酸ビニル共重合体、発泡エチ
レン−プロピレン共重合体、発泡ポリプロピレンな
ど)、発泡ポリウレタン、不織布又は織布、金属多孔質
体などが利用できる。さらに、通気性部材には、前記ス
リットを備えたプレートだけでなく、網状部材や格子状
部材、パンチングメタルプレートなどが利用できる。通
気性部材は、これらの部材単独で構成してもよく、複数
の異なる部材を組み合わせて構成してもよい。
【0024】さらに、前記通気性挟圧部材(又は通気性
治具)は、プラスチックスなどで形成してもよいが、剛
性の高い材料、例えば、金属、セラミックスなどで形成
できる。また、通気性挟圧部材(通気性治具)の通気孔
は、前記円形状に限らず、多角形状、楕円状などであっ
てもよく、網目状(メッシュ状)や格子状部材、パンチ
ングメタルプレートなどで形成された通気孔であっても
よい。
【0025】温湿度付与手段は、前記イオン交換膜,M
EA及び/又はガス拡散層に対して所定の温度と湿度と
を付与できればよく、前記のように所定の温度及び湿度
に調整された雰囲気をイオン交換膜,MEA及び/又は
ガス拡散膜に供給可能な恒温恒湿機(特に前記雰囲気を
循環可能な循環型恒温恒湿機)であってもよい。さら
に、温湿度付与手段により、温度及び/又は湿度を変化
させてもよく、雰囲気温度および湿度は、試験条件に応
じて設定でき、例えば、温度−50℃〜150℃(好ま
しくは−20℃〜100℃)程度、相対湿度0〜100
%RH程度の範囲から選択できる。
【0026】さらに、温湿度付与手段は、イオン交換
膜、MEA及び/又はガス拡散膜に対して所定の温度及
び湿度に調整された気体を積極的に付与してもよい。図
4は本発明の他の例の装置における挟圧部材の内面を示
す概略斜視図であり、図5は図4の挟圧部材を用いた劣
化促進装置を示す概略図である。
【0027】この例では、図1〜図3に示す挟圧部材と
して、内面にガス流路が形成された挟圧部材23を用い
ている。すなわち、平板状の挟圧部材(又は治具)23
の側壁には、温度及び湿度が調整された気体が導入可能
な入口ポート24が形成されており、この入口ポート
は、挟圧部材23の内面全体に亘りジグザグ状に屈曲し
て形成された溝25に通じており、この溝は、前記挟圧
部材23の他の側壁に形成された出口ポート26に通じ
ている。
【0028】そして、前記図2及び図3と同様に、イオ
ン交換膜,MEA及び/又はガス拡散膜(図示せず)の
外面には、それぞれ、通気性部材(図示せず)を介して
又は介することなく、一対の挟圧部材(治具)23が配
設され、この一対の挟圧部材(治具)23を締結手段に
より締結して挟圧することにより、図5に示すように、
供試ユニット27が形成されている。
【0029】なお、前記通気性部材としては、前記と同
様に、通気性を有する多孔質体や板状体、プレートなど
が利用できる。また、供給気体の漏洩を防止するため、
内面に溝(ガス流路)が形成された挟圧部材23の周縁
部と、前記通気部材、又はイオン交換膜,MEA及び/
又はガス拡散膜の周縁部との間を封止(シール)するこ
とができる。
【0030】この供試ユニット27の一対の挟圧部材2
3には、それぞれ温度及び湿度が調整された気体が導入
可能である。すなわち、図5に示されるように、劣化促
進装置は、空気などの気体を前記供試ユニット27に供
給するための供給ライン28と、この供給ラインに接続
され、収容する水により前記気体の湿度を調整可能な複
数の加湿ユニット29,30と、この加湿ユニットによ
り調湿された気体を所定の温度に加熱可能な加熱ユニッ
ト31と、この加熱ユニットにより温度調整された気体
を、前記供試ユニット27の挟圧部材23の入口ポート
に供給するための分岐ライン32a,32bと、前記挟
圧部材23の出口ポート26に接続された排出ライン3
3a,33bとを備えている。
【0031】前記加湿ユニット29,30は、供給ライ
ン28の上流側に位置し、かつ温度調整された水を収容
する低温加湿ユニット29と、この低温加湿ユニットよ
りも下流側に位置し、かつ温度調整された水を収容する
高温加湿ユニット30とで構成されている。各加湿ユニ
ット29,30の上流側の供給ライン28からは、流量
バルブ35a,35bを備えた導入ライン29a,30
aが各加湿ユニット29,30の水相内にバブリング可
能に延びているとともに、各加湿ユニット29,30内
で調湿された気体は、流量バルブ36a,36bを備え
た流出ライン29b,30bにより、各加湿ユニット2
9,30の下流側の供給ライン28に接続している。さ
らに、前記導入ライン29a,30bと流出ライン29
a,30bとの間の供給ライン28には、それぞれ流量
バルブ34a,34bが取り付けられている。
【0032】このような装置では、流量バルブ34a〜
36bの制御、複数の加湿ユニット29,30の制御及
び加熱ユニット31の制御により、種々の温湿度に調整
された種々の気体を、挟圧部材23を介して、イオン交
換膜,MEA及び/又はガス拡散膜に供給できる。すな
わち、前記導入ライン29a,30aと流出ライン29
b,30bの流量バルブ35a〜36bを閉じて、供給
ライン28の流量バルブ34a,34bを開くことによ
り、例えば、乾燥したガスなどを供給できる。また、供
給ライン28の上流側の流量バルブ34a、高温加湿ユ
ニット30の導入ライン30a及び流出ライン30bの
流量バルブ35b,36bをそれぞれ閉じて、低温加湿
ユニット29の導入ライン29a及び流出ライン29b
の流量バルブ35a,36a、および供給ライン28の
下流側の流量バルブ34bを開くと、バブリングにより
低温で加湿された気体を挟圧部材23に供給できる。上
記とは逆に、供給ライン28の上流側の流量バルブ34
a、高温加湿ユニット30の導入ライン30a及び流出
ライン30bの流量バルブ35b,36bをそれぞれ開
いて、低温加湿ユニット29の導入ライン29a及び流
出ライン29bの流量バルブ35a,36a、および供
給ライン28の下流側の流量バルブ34bを閉じると、
バブリングにより高温で加湿された気体を挟圧部材23
に供給できる。
【0033】さらに、加熱ユニット31により、湿度が
未調整又は調整された気体を加熱できるため、上記の態
様に加えて温度調整と組み合わせて気体を挟圧部材23
に供給可能である。
【0034】さらには、上記流量バルブ34a〜36b
の開閉操作と、加湿ユニット29,30の温度又は水温
の制御と、加熱ユニット31の制御とを自動的に行うこ
とができるため、異なる温湿度の気体を所定のサイクル
で繰り返し挟圧部材23に供給することも可能である。
【0035】なお、図4及び図5に示す上記装置におい
て、低温加湿ユニットの温度は、0〜40℃(好ましく
は10〜30℃)程度であってもよく、高温加湿ユニッ
トの温度は、10〜100℃(好ましくは30〜90
℃)程度であってもよい。また、加湿ユニットによる湿
度は、それぞれ、0〜100%RH、好ましくは30〜
100%RH程度であってもよい。加湿ユニットは1つ
のユニットで構成してもよく、必要であれば、3以上の
複数のユニットで構成してもよい。加湿ユニットの構造
は、前記のバブリング機構に限らず、蒸気噴射による調
湿機構や加熱又沸騰による調湿機構などを採用してもよ
い。また、必要であれば、温度を低下させるための冷却
ユニットや、凝集液を捕集するためのコンデンサを前記
ラインに取り付けてもよい。
【0036】さらに、加熱ユニットによる加熱温度は、
試験条件に応じて選択でき、例えば、0〜150℃(好
ましくは20〜90℃)程度であってもよい。前記温湿
度付与手段による気体の供給は、連続的に行ってもよく
間欠的に行ってもよい。
【0037】本発明の装置は、前記イオン交換膜,ME
A及び/又はガス拡散膜に対して気体を供給するための
気体供給ラインと、この供給ラインに取付られていると
ともに、前記加湿ユニットなどで構成され、かつ気体の
湿度を調整するための調湿ユニットと、この調湿ユニッ
トの下流側で気体の温度を調整するための温度調整手段
(加熱ユニット又は冷却ユニット)とを備えているのが
好ましい。また、複数の調湿ユニットを備えている場合
には、温度調整を容易にするため、高温加湿ユニットよ
りも供給ラインの上流側に低温加湿ユニットを取り付け
るのが好ましい。
【0038】なお、前記挟圧部材の構造は前記の構造に
限らず、挟圧部材の内面に、所定の温度及び湿度に調整
された気体が流通可能なガス流路を備えていればよく、
例えば、入口ポートおよび出口ポートは、挟圧部材の適
当な部位に孔又は溝として形成でき、ガス流路は、前記
ジグザグ状の溝に限らず、湾曲又はループ状溝などであ
ってもよい。例えば、挟圧部材の表面から内面に至る入
口ポート(又は孔)と、挟圧部材の内面において、この
入口ポートからスパイラル状に延びる溝と、この溝から
挟圧部材の適所に延びる出口ポート(孔又は溝)とでガ
ス流路を形成してもよい。
【0039】さらに、前記温湿度付与手段を利用して、
イオン交換膜,MEA及び/又はガス拡散膜に対して、
異なる温度及び/湿度の気体の供給サイクルを繰り返し
てもよく、熱サイクルを作用させてもよい。例えば、低
温低湿状態(例えば、温度10〜40℃、湿度10〜5
0%RH程度)、低温高湿状態(例えば、温度10〜4
0℃、湿度50〜100%RH程度)、高温高湿状態
(例えば、温度50〜100℃、湿度50〜100%R
H程度)、高温低湿状態(例えば、温度50〜100
℃、湿度10〜50%RH程度)などを適当に組み合わ
せて熱サイクルを作用させてもよい。この熱サイクル
は、通常、繰り返し行われる。
【0040】本発明では、固体高分子型燃料電池の構成
部材であるイオン交換膜,MEA及び/又はガス拡散層
を、通気可能な状態で加圧し、前記イオン交換膜,ME
A及び/又はガス拡散層に対して所定の温度と湿度とを
与えることができる。
【0041】そのため、前記構成部材(イオン交換膜,
MEA及び/又はガス拡散層)の劣化を促進でき、耐久
性の高い部材を用いても、構成部材(イオン交換膜,M
EA及び/又はガス拡散層)の品質改善に関する研究開
発スピードを促進できる。さらに、加圧下で熱サイクル
を作用させることができ、実際の燃料電池の使用状態に
近い模擬状態でイオン交換膜、MEA及び/又はガス拡
散層の劣化を促進できるとともに、面圧を高くすること
により劣化速度を高めることができる。そのため、容易
に劣化促進試験を行うことができる。
【0042】なお、本発明は、固体高分子型燃料電池の
構成部材のうち、イオン交換膜,MEA及びガス拡散層
から選択された少なくとも一種の構成部材に適用すれば
よく、劣化試験においては、イオン交換膜及びMEA
は、通常、イオン交換膜単体で又はMEAとして試験す
ることができる。
【0043】
【発明の効果】本発明では、固体高分子型燃料電池の構
成部材に対して、加圧状態で所定の温度及び湿度を付与
するための、構成部材であるイオン交換膜及びガス拡散
膜の耐久性を短時間内に評価するために有用である。さ
らに、イオン交換膜、MEA及び/又はガス拡散層の耐
久性を効率よく評価するために有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の装置の一例を示す概略分解斜視
図である。
【図2】図2は本発明の装置の他の例を示す概略分解斜
視図である。
【図3】図3は本発明の装置のさらに他の例を示す概略
分解斜視図である。
【図4】図4は本発明の他の例の装置における挟圧部材
の内面を示す概略斜視図である。
【図5】図5は図4の挟圧部材を用いた劣化促進装置を
示す概略図である。
【符号の説明】
1…イオン交換膜又はMEA 2…ガス拡散膜 3,23…挟圧部材 4…通気孔 6…締結部材 7…多孔質発泡体 17a…スリット 17…金属製プレート 24…入口ポート 25…溝 26…出口ポート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 來栖 知恵 京都市下京区中堂寺南町17 京都リサーチ パーク 株式会社関西新技術研究所内 Fターム(参考) 5H026 AA06 CC03 5H027 AA06 MM01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体高分子型燃料電池の部材のうち、イ
    オン交換膜、膜・電極接合体及びガス拡散層から選択さ
    れた少なくとも一種の構成部材の劣化を促進するための
    装置であって、前記構成部材を通気可能な状態で加圧す
    るための加圧手段と、前記構成部材に対して所定の温度
    と湿度とを与えるための温湿度付与手段とを備えている
    劣化促進装置。
  2. 【請求項2】 加圧手段が、構成部材を挟圧するための
    通気性挟圧部材と、この挟圧部材を締結するための締結
    手段とで構成されている請求項1記載の劣化促進装置。
  3. 【請求項3】 通気性挟圧部材が、構成部材の外面に位
    置する一対の通気性部材と、この通気性部材の外面に位
    置して締結手段により締結可能であり、かつ内面が面一
    な一対の通気性治具とで構成されている請求項2記載の
    劣化促進装置。
  4. 【請求項4】 構成部材を挟圧するための一対の挟圧部
    材と、この挟圧部材を締結するための締結手段と、前記
    一対の挟圧部材の内面に形成され、かつ所定の温度及び
    湿度に調整された気体を流通可能なガス流路とを備えて
    いる請求項1記載の劣化促進装置。
  5. 【請求項5】 固体高分子型燃料電池の部材のうち、イ
    オン交換膜、膜・電極接合体及びガス拡散層から選択さ
    れた少なくとも一種の構成部材の劣化を促進するための
    方法であって、前記構成部材を、通気可能な状態で加圧
    し、前記構成部材に対して所定の温度と湿度とを与え、
    前記構成部材の劣化を促進する方法。
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