JP2002298228A - 避難誘導システム - Google Patents

避難誘導システム

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JP2002298228A JP2001099047A JP2001099047A JP2002298228A JP 2002298228 A JP2002298228 A JP 2002298228A JP 2001099047 A JP2001099047 A JP 2001099047A JP 2001099047 A JP2001099047 A JP 2001099047A JP 2002298228 A JP2002298228 A JP 2002298228A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 制御構造が簡単で、常時、各誘導装置周囲の
明るさ状態や人の行動状況などの情報を把握できる設置
性、保守性のよい避難誘導システムを得る。 【解決手段】 誘導装置を有する複数の自律制御型誘導
主装置4と、火災信号を受信し、誘導主装置4へ制御信
号を送信する誘導灯用信号装置3とを備え、誘導主装置
4は、周囲の画像を検知する画像センサ9と、画像セン
サ9からの画像信号に応じた制御内容を予め記憶してお
く記憶手段82と、他の誘導主装置4と信号の送受信を
行うとともに、画像センサ9からの画像信号に応じて記
憶手段82の制御内容を選択し、誘導灯用信号装置3、
他の誘導主装置4へ制御信号を出力し、誘導灯用信号装
置3、誘導装置を制御する自律制御部8とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、迅速・正確・安
全な避難誘導を実現し、また、避難誘導装置と連動して
照明を制御する避難誘導システムに関する。
【0002】
【従来の技術】図10は従来の避難誘導システムの構成
図、図11はこの避難誘導システムの配置図、図12は
この避難誘導システムの誘導主装置の内部構成図であ
る。
【0003】図において、1は天井11に設けられた煙
探知器、2は煙探知器1からの煙検知信号を受信する自
動火災報知設備、26は天井11に設けられた誘導主装
置であり、避難誘導灯5、非常時に誘導音を発生する誘
導音装置6、閃光を放つ点滅装置7を備え、非常時には
これらの装置により避難誘導を行う。なお、図では点滅
形誘導音付加誘導灯を示している。ここで、誘導灯5、
誘導音装置6、点滅装置7は消防法に基づき規格化され
た誘導装置である。
【0004】27は天井11に設けられた明るさセン
サ、28は自動火災報知設備2からの火災信号および明
るさセンサ27からの照度信号を受信し、誘導主装置2
6へ制御信号を送信する誘導灯用信号装置である。31
は通路、32は会議室などの部屋、33、34、35
は、それぞれは誘導灯5、誘導音装置6、点滅装置7を
駆動させる調光/点消灯回路、音声発生回路、点滅回路
である。
【0005】なお、煙探知器1と自動火災報知設備2に
より火災報知システムを構成し、それ以外の構成により
避難誘導システムを構成する。また、図11において、
A〜Fはフロア内での誘導主装置26の設置場所を示
し、通路31上にはA、B、G、会議室などの部屋32
内にはC、D、E、Fの場所に設置され、誘導主装置2
6はフロア内のどこにいる人からも視認しやすい位置に
設置される。
【0006】次に、動作について説明する。煙探知器1
が火災による煙を探知した場合には、自動火災報知設備
2へ煙検知信号を送信し、自動火災報知設備2は煙検知
信号を受信し、誘導灯用信号装置28へ火災信号を送信
する。誘導灯用信号装置28は火災信号を受信し、誘導
主装置26へ制御信号を送信し、誘導主装置26では制
御信号に基づいて調光/点消灯回路33、音声発生回路
34、点滅回路35を駆動させ、誘導灯5の調光/点消
灯、誘導音装置6による誘導音の発生、点滅装置7の点
滅を行い、避難誘導を行う。
【0007】なお、昼光を利用できる窓側等の空間で
は、明るさセンサ27により検知された照度に基づいて
誘導灯5を減光してもよい。また、人の不在場所では、
防火管理者が手動スイッチで消灯してもよい。さらに、
施錠スイッチのオン/オフに連動して自動的に消灯/点
灯してもよい。
【0008】図13は例えば特開平6−111172号
公報に示された別の従来の避難誘導システムの原理ブロ
ック図である。図において、36は災害情報を受信し災
害種類と発生場所とを認識する防災受信盤、37は複数
の人を検出する人位置検出器、38はこれら防災受信盤
36と人位置検出器37の出力を受けて、災害の拡大方
向と避難ルートを推論するホストコンピュータ、39は
該ホストコンピュータ38で推論した結果を表示する少
なくとも1個の表示装置である。
【0009】次に、動作について説明する。ホストコン
ピュータ38は、防災受信盤36から受信した災害の種
類及び発生場所と、人位置検出器37から受信した人の
位置する情報とを基に、災害の拡大方向と人の情報とを
加味して最適な避難誘導ルートを決定し、各所に配置さ
れた表示装置39に表示する。これにより、例えば災害
が発生したビル内にいる人に対して、災害発生時の避難
誘導を自動的にかつ確実に行うことができる。避難誘導
係りではなく、ホストコンピュータ38が判断するの
で、人のように災害発生によりパニツクに陥って適切な
避難誘導ができなくなるということはなく、冷静に避難
誘導ルートを決められる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の避
難誘導システムでは、それを構成する複数の装置の制御
内容を誘導灯用信号装置28やホストコンピュータ38
(以下、誘導灯用信号装置28とホストコンピュータ3
8をあわせて集中制御装置という)により決定するとい
う集中制御システムであるため、集中制御装置がシステ
ムを構成する全誘導装置の制御内容を管理する必要があ
り、システム規模が大きくなるにつれて制御構造が複雑
になってしまうという設計、管理上の問題点があった。
さらに、制御構造が複雑化した場合に、システムトラブ
ルが生じると、その要因の特定と修復が容易ではなく、
また、建物改修等に伴い装置追加を行う場合にも導入、
設定が困難であるという保守面での問題点があった。
【0011】また、明るさセンサなどと連動させる場合
は、その信号線を集中制御装置に結線する必要があるた
め、信号線の引き回しと結線作業の手間がかかるという
問題点があった。さらに、特開平6−111172号公
報の避難誘導システムでは、人位置検知器を特定してい
ないが、その導入時には制御に利用するのに十分な情報
検出を行うための有効設置空間の確保が必要であり、さ
らには上記と同様の検出信号送信線の引きまわしと結線
作業の手間がかかるという問題点があった。
【0012】この発明は、上述のような課題を解決する
ためになされたもので、従来の誘導システムの基本機能
を備えつつも制御構造が複雑化せず、かつシステム管理
が比較的容易な保守性の良く、また、明るさセンサや人
位置検知器を必要とせず、周囲明るさ状態や人の行動状
況などの情報を把握し、それに基づいて各誘導装置を制
御でき、設置性のよい避難誘導システムを得るものであ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明に係る避難誘導
システムにおいては、誘導装置を有する複数の誘導主装
置と、報知設備からの報知信号を受信し、誘導主装置へ
制御信号を送信する誘導灯用信号装置とを備え、誘導主
装置は、誘導主装置の周囲の画像を検知する画像センサ
と、この画像センサからの画像信号に応じた制御内容を
予め記憶しておく記憶手段と、他の誘導主装置と信号の
送受信を行うとともに、画像センサからの画像信号に応
じて記憶手段の制御内容を選択し、誘導灯用信号装置ま
たは他の誘導主装置へ制御信号を出力し、誘導灯用信号
装置または誘導装置を制御する自律制御部とを備えたも
のである。
【0014】また、誘導主装置の自律制御部は、画像セ
ンサによる画像信号に基づき誘導主装置の周囲の明るさ
を出力し、この明るさに応じて記憶手段の制御内容を選
択し、誘導灯用信号装置へ制御信号を出力し、誘導装置
を制御するものである。
【0015】さらに、誘導主装置の自律制御部は、画像
センサによる画像信号に基づき誘導主装置の周囲の人の
在不在を検出し、この検出結果に応じて記憶手段の制御
内容を選択し、誘導灯用信号装置へ制御信号を出力し、
誘導装置を制御するものである。
【0016】また、避難誘導システムの設置場所を管理
する制御監視室を備え、誘導主装置の自律制御部は、画
像センサによる画像信号に基づき誘導主装置の周囲の人
情報を検出し、この検出結果に応じて記憶手段の制御内
容を選択し、制御監視室へ人情報を送信するものであ
る。
【0017】また、照明器具と、この照明器具を自律制
御する照明器具自律制御部とを備え、前記誘導主装置の
自律制御部は、他の誘導主装置または前記照明器具自律
制御部と信号の送受信を行うとともに、前記画像センサ
からの画像信号に応じて前記記憶手段の制御内容を選択
し、前記誘導灯用信号装置または他の誘導主装置または
前記照明器具自律制御部へ制御信号を出力し、前記誘導
灯用信号装置または前記誘導装置を制御し、前記照明器
具自律制御部は、前記自律制御部からの制御信号に応じ
て前記照明器具を制御し、照明器具と連動したものであ
る。
【0018】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1はこの発明の
実施の形態1を示す避難誘導システムの構成図、図2は
この避難誘導システムの自律制御型誘導主装置の内部構
成図であり、処理の流れを示す。図3はこの避難誘導シ
ステムの自律制御型誘導主装置の内部構成図、図4はこ
の避難誘導システムの配置図、図5はこの避難誘導シス
テムの配置図である。
【0019】図において、従来例と同一または相当部分
には、同一符号を付け、説明を省略する。3は自動火災
報知設備2からの火災信号を受信し、自律制御型誘導主
装置4(後述)へ制御信号を送信する誘導灯用信号装置
である。4は天井11に設けられた自律制御型誘導主装
置(以下、誘導主装置という。図では点滅形誘導音付加
誘導灯の場合を示す)であり、被制御装置として誘導灯
5、誘導音装置6、点滅装置7、自律制御部8、画像セ
ンサ9を備え、画像センサ9は誘導主装置4の周囲の画
像を検出する。
【0020】自律制御部8はCPU81、EEPROM
(書き込みROM)82、RAM83、装置制御インタ
ーフェース84、通信インターフェース85を備え、画
像センサ9による画像情報を処理し、その結果に応じて
自己の誘導主装置4を制御し、また制御信号を前記各被
制御装置へ送信する。13は画像センサ9による画像セ
ンシング範囲(画像検知範囲)、14は人である。
【0021】また、誘導主装置4は、誘導灯信号装置3
と結線し、さらに必要に応じ誘導主装置間連結線10に
より他の誘導主装置4と結線し、各誘導主装置間で制御
信号の通信を行えるように構成する。さらに、誘導灯用
信号装置3は、誘導主装置4と同様に、自律制御部を有
するものであってもよい。なお、煙探知器1と、煙探知
器1からの煙検知信号を受信する自動火災報知設備3に
より火災報知システムを構成し、それ以外の構成により
避難誘導システムを構成している。
【0022】次に、動作について説明する。図2を用い
て誘導主装置4内の処理の流れについて説明する。例え
ば火災が生じた場合には、画像センサ9により炎の画像
信号が自律制御部8へ入力される。自律制御部8では画
像信号を処理し、処理結果に基づいて周囲の状況(火災
発生)を判断し、この判断に基づいて誘導灯5、誘導音
装置6、点滅装置7、誘導灯用信号装置3、他の誘導主
装置4への制御内容を決定し、調光/点消灯回路33、
点滅回路34、音声発生回路各装置35、誘導灯用信号
装置3、他の誘導主装置4へ制御信号を送信する。
【0023】この制御信号により調光/点消灯回路3
3、音声発生回路34、点滅回路35を駆動させ、誘導
灯5の調光/点消灯、誘導音装置6による誘導音の発
生、点滅装置7の点滅を行い、避難誘導を行う。ここ
で、制御信号はシステムを構成する他の複数の誘導主装
置、また誘導灯用信号装置3へ、装置を指定して送受信
できるように構成される。
【0024】図3を用いて誘導主装置4内の各装置の動
作について説明する。画像センサ9からの画像信号が自
律制御部8へ入力される。自律制御部8では、CPU8
1があらかじめEEPROM82などの記憶装置に書か
れた制御プログラムに基づいてその時の処理を決定す
る。すなわち、画像処理は画像センサ9内あるいはEE
PROM82上のプログラムに基づいて行われる(図2
中の画像処理に相当)。その後、EEPROM82に書
かれた状態判定パタ−ンに基づき周囲状況の判断を行い
(図2中の周囲状況判断に相当)、各制御装置の動作内
容を決定する(図2中の制御内容決定部分に相当)。
【0025】その決定に応じた誘導灯5、誘導音装置
6、点滅装置7の誘導装置への制御信号は装置制御イン
ターフェース84を介して調光/点消灯回路33、点滅
回路34、音声発生回路各装置35の各装置へ送信し図
2中の制御信号出力に相当)、各装置を駆動させ、指定
動作を実現する。さらに上記制御信号は必要に応じて通
信インターフェース85を介して送信を必要とする他の
誘導主装置4及び誘導灯用信号装置3へ送信される(図
2中の制御信号出力に相当)。
【0026】以上のような構成により、各制御内容を各
誘導主装置内の自律制御部8で管理することができ、従
来のように各装置の制御内容を誘導灯用信号装置28内
で集中的に管理する必要がなくなる。よって、制御構造
の複雑化を避けることができ、トラブル時の原因特定や
補修作業、また誘導主装置の追加作業の際も手間無く行
うことができ、システムの保守性を向上することができ
る。さらに、誘導灯用信号装置3は必然的にそれ自身の
システム負荷が少なくなり、またその内部配線を少なく
できるため装置寸法を小さくでき、設置面積が少なくて
済むという利点もある。
【0027】次に、誘導主装置4の昼光を利用した省エ
ネ運用について、図4を用いて説明する。フロア内での
誘導主装置4は、通路31上にはA、B、G、会議室な
どの部屋32内にはC、D、E、Fの場所に設置され、
誘導主装置4はフロア内のどこにいる人からも視認しや
すい位置に設置される。また、各誘導主装置4は誘導主
装置間連結線10で結線されている。さらに、画像セン
サ9により常時画像センシング範囲13の画像を監視す
る。
【0028】そこで、ある部屋13内において、窓12
から入射する昼光を利用でき、誘導灯5を点灯せずとも
その誘導表示板を視認できる場合には、画像情報に基づ
きCやEの誘導主装置4の誘導灯を消灯することが可能
である。これは例えば画像情報をもとに空間平均輝度値
を常時算出し、所定レベル以下になる場合には誘導灯5
を消灯するような処理内容を予め誘導主装置4内の記憶
装置のEEPROM82やRAM83に記述することに
より実現できる。さらに、輝度レベルに応じ調光を行う
ような処理内容を記述してもよい。
【0029】以上のように、自律制御部8内の処理を定
めておくことにより、昼光を利用した省エネ運用を行う
ことができ、また、従来のように明るさセンサ27をシ
ステム連動させる必要がないために、明るさセンサ27
からの信号線を誘導灯用信号装置28に接続するような
作業も省けるため、設置性も向上する。
【0030】次に、誘導主装置4の人の在不在に応じた
省エネ運用について、図5を用いて説明する。画像セン
サ9によるセンシング範囲13内で人14の在不在を検
知し、誘導灯5の点灯制御を行う。例えば誘導主装置4
内記憶装置のEEPROM82やRAM83に、フレー
ム間の画像の動き情報を利用した画像処理を行い、人1
4の在不在を判断するような内容の処理を記述する。こ
れにより、部屋32内の無人空間を検知し、この無人空
間では誘導機能が不要となるため、例えばC、D、Eの
誘導主装置4の誘導灯を消灯するように制御する。さら
に、例えば人通りのまばらな通路上で人の不在を検知し
た場合には、調光/点消灯回路33により誘導灯5の光
源調光率を25%にするなどの低照度値に設定するよう
に記憶装置へ記述し、この動作を実現してもよい。
【0031】以上のように、画像センサ9による画像セ
ンシング範囲内で人の検知を行い、無人空間では誘導機
能を行わないようにすることにより、人の在不在に応じ
た避難誘導システムの省エネ運用を行うことができる。
なお、この実施の形態1では、各装置間の制御線を単に
有線としたものを示したが、他の通信媒体として無線や
電力線を利用してもよい。
【0032】実施の形態2.図6はこの発明の実施の形
態2を示す避難誘導システムの構成図、図7はこの避難
誘導システムの配置図である。図において、従来例、上
記実施の形態と同一または相当部分には同一符号を付
け、説明を省略する。15は天井11に設けられ、ディ
スプレイやスピーカ等からなる補助誘導部17を備えた
自律制御形補助誘導装置、18は画像センサ9による画
像情報を出力する画像出力部、19は画像出力部18か
らの画像情報が制御信号線29を介して入力される制御
監視室である。なお、補助誘導装置自律制御部16に
は、図示していないが記憶装置のEEPROMやRAM
を備えている。
【0033】次に、動作について説明する。まず、自律
制御部8において、常時、誘導主装置4の設置位置周囲
の人の混雑度・行動量・行動方向(以下、人の混雑度・
行動量・行動方向を人情報という)を画像センサ9から
の画像の動き情報、輝度情報に基づいて検出するように
記憶装置に画像処理内容を記述する。
【0034】この画像処理後、得られた人情報は、情報
量の多い画像情報ではなく、情報量を少なくした簡単な
フォーマットデータに加工し、制御信号線29を介した
制御監視室19へ送信したり、誘導主装置間連結線10
を介した他の各誘導主装置4へ送信する。避難誘導シス
テムの各誘導主装置4内の自律制御部8では予め上記デ
ータ内容を解釈できるように記憶装置に記述しておくこ
とにより、情報量の少ないデータの送受信により画像セ
ンサ9周辺の人情報を把握する。
【0035】そこで、上記のように構成した画像センサ
組込みの誘導主装置4をフロア内で人情報を要求する空
間を網羅するように配置する。これにより、常時、対象
空間での人情報を収集でき避難誘導以外の目的にも活用
できる。例えば、避難誘導システムが店舗内に設置され
る場合には、平常時は、人情報を制御監視室19へ送信
へ送信することにより、店舗内の運営情報として活用
し、また、送信される人情報のデータは少ない情報量で
あるため、室内32のEEPROM82などの記憶装置
の記憶容量に負担をかけることなく、さらに、必要に応
じて人情報のデータを参照するなどの使い方もできる。
【0036】また、避難誘導目的として、画像センサ9
による画像情報を映像(画像データ)として画像出力部
18から制御信号線29を介して制御監視室19に伝送
するように記憶装置に記述することにより、制御監視室
19において、常時、各誘導主装置4の周辺の情報を把
握することができる。例えば、図7に示すように建物内
で火災20が発生し、火災報知設備で火災報知された場
合にも、制御監視室19では、G、Fの誘導主装置4に
より通路31や部屋32内での火災状況やその空間の人
情報をリアルタイムで把握でき、映像を見ながら例えば
スピーカを通して誘導路を伝えるなど緊急事態発生時に
いち早く対応できる。
【0037】さらに、避難誘導において、誘導主装置4
の他に補助誘導装置15を併用してもよく、火災などの
非常事態発生時に、自律制御部8からの火災発生を示す
制御信号が補助誘導装置自律制御部16へ入力される。
補助誘導装置自律制御部16では、記憶装置に予め記憶
された制御プログラムに沿って、この制御信号に基づい
て補助誘導部17への制御内容を決定し、補助誘導部1
7へ制御信号を送信する。補助誘導部17では、この制
御信号に基づきディスプレイの表示内容やスピーカの音
声情報を避難誘導用に切り換えて動作させる。
【0038】実施の形態3.図8はこの発明の実施の形
態3を示す避難誘導システムの構成図、図9はこの避難
誘導システムの配置図である。図において、従来例、上
記実施の形態と同一または相当部分には、同一符号を付
け、説明を省略する。21は照明器具、22は照明器具
自律制御部、23は点灯装置、24は光源ランプ、25
は反射板である。誘導主装置4と照明器具21とは誘導
装置自律制御部8と照明器具自律制御部22との間で制
御信号の送受信を行うように構成する。なお、照明器具
自律制御部22には、図示していないが記憶装置のEE
PROMやRAMを備えている。
【0039】次に、動作について説明する。誘導主装置
4と照明器具21は両者間で取り交わされる制御信号の
内容を共通して把握できるように誘導主装置内自律制御
部8と照明器具自律制御部22に記憶させておく。さら
に、照明器具自律制御部22には、誘導主装置内自律制
御部8から画像情報などに基づき処理され出力された制
御信号に基づいて行う調光レベルを記憶装置に記述して
おく。これにより、誘導主装置4周囲の明るさ状態や人
情報に基づいて、照明器具21を調光、点消灯制御する
ことができる。
【0040】図9には実際にフロアに避難誘導システム
を取り付け、照明器具21を連動させた例を示す。フロ
ア内での誘導主装置4は、通路31上にはA、B、G、
会議室などの部屋32内にはC、D、E、Fの場所に設
置され、各場所において、誘導主装置4の画像センサ9
による画像センシング機能に基づいて、誘導主装置4と
照明器具21との間で制御信号の送受信を行い、照明器
具21が制御されることにより、例えば従来必要であっ
た照明器具専用制御用の明るさセンサや人感センサを用
いる必要がなく、自律制御型誘導誘導装置4の周囲の照
明状態を制御することが可能となる。
【0041】よって、避難誘導システム及び照明システ
ムの両者をあわせた導入コストを下げることができ、両
システムの省エネ運用が可能となる。また、照明器具に
も自律制御部を持たせることで避難誘導システムに加
え、それに連動した照明システムを構築する際にも制御
構造が複雑化せず、システム設計、システム保守の面で
効果的である。
【0042】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成さ
れているので、以下に示すような効果を奏する。
【0043】誘導装置を有する複数の誘導主装置と、報
知設備からの報知信号を受信し、誘導主装置へ制御信号
を送信する誘導灯用信号装置とを備え備えた避難誘導シ
ステムであって、誘導主装置は、誘導主装置の周囲の画
像を検知する画像センサと、この画像センサからの画像
信号に応じた制御内容を予め記憶しておく記憶手段と、
他の誘導主装置と信号の送受信を行うとともに、画像セ
ンサからの画像信号に応じて記憶手段の制御内容を選択
し、誘導灯用信号装置または他の誘導主装置へ制御信号
を出力し、誘導灯用信号装置または誘導装置を制御する
自律制御部とを備えたので、各誘導装置制御内容を誘導
灯用信号装置内で集中管理する必要がなく、制御構造の
複雑化を避けることができ、トラブル時の原因特定や補
修作業、また誘導主装置追加作業の際も手間無く行うこ
とができシステムの保守性を向上することができる。
【0044】また、誘導主装置の自律制御部は、画像セ
ンサによる画像信号に基づき誘導主装置の周囲の明るさ
を出力し、この明るさに応じて記憶手段の制御内容を選
択し、誘導灯用信号装置へ制御信号を出力し、誘導装置
を制御するので、昼光を利用した省エネ運用を行うこと
ができ、さらに従来明るさセンサをシステム連動させる
場合のように信号線を誘導灯用信号装置に接続するよう
な作業も省け設置性も向上する。
【0045】さらに、誘導主装置の自律制御部は、画像
センサによる画像信号に基づき誘導主装置の周囲の人の
在不在を検出し、この検出結果に応じて記憶手段の制御
内容を選択し、誘導灯用信号装置へ制御信号を出力し、
誘導装置を制御するので、人の在不在に応じた避難誘導
システムの省エネ運用に効果を与えることができる。
【0046】また、避難誘導システムの設置場所を管理
する制御監視室を備え、誘導主装置の自律制御部は、画
像センサによる画像信号に基づき誘導主装置の周囲の人
情報を検出し、この検出結果に応じて記憶手段の制御内
容を選択し、制御監視室へ人情報を送信するので、避難
誘導以外の機能を備えたシステム運用が可能となり、例
えばシステムが店舗内に設置される場合には、それら人
情報を店舗内の運営情報として活用できる。
【0047】また、照明器具と、この照明器具を自律制
御する照明器具自律制御部とを備え、誘導主装置の自律
制御部は、他の誘導主装置または照明器具自律制御部と
信号の送受信を行うとともに、画像センサからの画像信
号に応じて記憶手段の制御内容を選択し、誘導灯用信号
装置または他の誘導主装置または照明器具自律制御部へ
制御信号を出力し、誘導灯用信号装置または誘導装置を
制御し、照明器具自律制御部は、自律制御部からの制御
信号に応じて照明器具を制御し、照明器具と連動したの
で、従来必要であった照明器具専用の光センサ類を用い
る必要がなく、制御構造が複雑化しない、システム設
計、システム保守の面で効果的な低コストの省エネシス
テムを構築できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1を示す避難誘導シス
テムの構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態1を示す避難誘導シス
テムの自律制御型誘導主装置の内部構成図である。
【図3】 この発明の実施の形態1を示す避難誘導シス
テムの自律制御型誘導主装置の内部構成図である。
【図4】 この発明の実施の形態1を示す避難誘導シス
テムの配置図である。
【図5】 この発明の実施の形態1を示す避難誘導シス
テムの配置図である。
【図6】 この発明の実施の形態2を示す避難誘導シス
テムの構成図である。
【図7】 この発明の実施の形態2を示す避難誘導シス
テムの配置図である。
【図8】 この発明の実施の形態3を示す避難誘導シス
テムの構成図である。
【図9】 この発明の実施の形態3示す避難誘導システ
ムの配置図である。
【図10】 従来の避難誘導システムの構成図である。
【図11】 従来の避難誘導システムの配置図である。
【図12】 従来の避難誘導システムの誘導主装置の内
部構成図である。
【図13】 従来の避難誘導システムの原理ブロック図
である。
【符号の説明】
2 自動火災報知設備、 3 誘導灯用信号装置、 4
自律制御型誘導主装置、 5 誘導灯、 6 誘導音
装置、 7 点滅装置、 8 自律制御部、9 画像セ
ンサ、 10 誘導主装置間連結線、 13 画像セン
シング範囲、14 人、 15 自律制御形補助誘導装
置、 16 補助誘導装置自律制御部、 17 補助誘
導部、 18 画像出力部、 19 制御監視室、 2
0火災、 21 照明器具、 22 照明器具自律制御
部、 33 調光/点消灯回路、 34 音声発生回
路、 35 点滅回路、 81 CPU、 82 EE
PROM、 83 RAM、 84 装置制御インター
フェース、 85 通信インターフェース。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】誘導装置を有する複数の誘導主装置と、 報知設備からの報知信号を受信し、前記誘導主装置へ制
    御信号を送信する誘導灯用信号装置とを備えた避難誘導
    システムであって、 前記誘導主装置は、 前記誘導主装置の周囲の画像を検知する画像センサと、 この画像センサからの画像信号に応じた制御内容を予め
    記憶しておく記憶手段と、 他の誘導主装置と信号の送受信を行うとともに、前記画
    像センサからの画像信号に応じて前記記憶手段の制御内
    容を選択し、前記誘導灯用信号装置または他の誘導主装
    置へ制御信号を出力し、前記誘導灯用信号装置または前
    記誘導装置を制御する自律制御部とを備えたことを特徴
    とする避難誘導システム。
  2. 【請求項2】前記誘導主装置の自律制御部は、前記画像
    センサによる画像信号に基づき前記誘導主装置の周囲の
    明るさを出力し、この明るさに応じて前記記憶手段の制
    御内容を選択し、前記誘導灯用信号装置へ制御信号を出
    力し、前記誘導装置を制御することを特徴とする請求項
    1記載の避難誘導システム。
  3. 【請求項3】前記誘導主装置の自律制御部は、前記画像
    センサによる画像信号に基づき前記誘導主装置の周囲の
    人の在不在を検出し、この検出結果に応じて前記記憶手
    段の制御内容を選択し、前記誘導灯用信号装置へ制御信
    号を出力し、前記誘導装置を制御することを特徴とする
    請求項1または2記載の避難誘導システム。
  4. 【請求項4】避難誘導システムの設置場所を管理する制
    御監視室を備え、 前記誘導主装置の自律制御部は、前記画像センサによる
    画像信号に基づき前記誘導主装置の周囲の人情報を検出
    し、この検出結果に応じて前記記憶手段の制御内容を選
    択し、前記制御監視室へ人情報を送信することを特徴と
    する請求項1または2または3記載の避難誘導システ
    ム。
  5. 【請求項5】照明器具と、 この照明器具を自律制御する照明器具自律制御部とを備
    え、 前記誘導主装置の自律制御部は、他の誘導主装置または
    前記照明器具自律制御部と信号の送受信を行うととも
    に、前記画像センサからの画像信号に応じて前記記憶手
    段の制御内容を選択し、前記誘導灯用信号装置または他
    の誘導主装置または前記照明器具自律制御部へ制御信号
    を出力し、前記誘導灯用信号装置または前記誘導装置を
    制御し、 前記照明器具自律制御部は、前記自律制御部からの制御
    信号に応じて前記照明器具を制御することを特徴とする
    照明器具と連動した請求項1または2または3または4
    記載の避難誘導システム。
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