JP2002296585A - 反射型液晶表示装置及びその製造方法 - Google Patents

反射型液晶表示装置及びその製造方法

Info

Publication number
JP2002296585A
JP2002296585A JP2001101755A JP2001101755A JP2002296585A JP 2002296585 A JP2002296585 A JP 2002296585A JP 2001101755 A JP2001101755 A JP 2001101755A JP 2001101755 A JP2001101755 A JP 2001101755A JP 2002296585 A JP2002296585 A JP 2002296585A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin layer
liquid crystal
layer
guide plate
light guide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001101755A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4425490B2 (ja
Inventor
Norio Sugiura
規生 杉浦
Katsufumi Omuro
克文 大室
Kimiaki Nakamura
公昭 中村
Takeshi Goto
猛 後藤
哲也 ▲浜▼田
Tetsuya Hamada
Tetsuya Kobayashi
哲也 小林
Keiji Hayashi
啓二 林
Mari Sugawara
真理 菅原
Toshihiro Suzuki
敏弘 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP2001101755A priority Critical patent/JP4425490B2/ja
Priority to TW090123754A priority patent/TW548689B/zh
Priority to KR1020010065293A priority patent/KR100690515B1/ko
Priority to US10/051,709 priority patent/US6882388B2/en
Publication of JP2002296585A publication Critical patent/JP2002296585A/ja
Priority to US10/698,994 priority patent/US7480019B2/en
Priority to US11/060,962 priority patent/US7903210B2/en
Priority to US12/323,843 priority patent/US7973893B2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP4425490B2 publication Critical patent/JP4425490B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 真にプロセスの簡略化、歩留まり向上、製造
コストの削減を実現でき、更に、安定して高い反射特性
を実現できる反射層を形成し、信頼性の高い反射型液晶
表示装置を実現する。 【解決手段】 マイクログルーブを形成するに際して、
感光性樹脂を露光する際の照射エネルギーを調節する方
法、更にこのときに任意のマスクパターンを用いる方
法、TFT基板の表面に設けられる各構成要素を形成す
る際に、当該構成要素(ゲート電極、CF電極、画素電
極、コンタクト孔など)を利用して、当該構成要素の個
数、形状、配置を所望に設定する方法等により、感光性
樹脂の熱的変形特性の分布を調節し、当該感光性樹脂の
前記凹凸形状を所望に制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、反射型液晶表示装
置及びその製造方法に関し、特に凹凸を有する反射板を
備えた反射型液晶表示装置を対象とする。
【0002】
【従来の技術】反射型液晶表示装置は、バックライトを
使用しないため、薄型、軽量及び低消費電力化が可能で
ある。反射型液晶表示装置は、大きく分けて、光シャッ
ター層、色付け層及び光反射層の3層から構成される
が、周囲光を効率良く利用して明るい表示を得ることが
最も重要である。前記3層の中でも特に光反射層は、光
の利用効率だけでなく視角特性等にも大きな影響を与え
る。従って、光反射層の最適化が明るい反射型液晶表示
装置を実現する上で最も重要となり、明るい光反射層を
得る検討がなされている。
【0003】また、照明装置としてフロントライト構造
を備えた反射型液晶表示装置が開発されている。
【0004】従来、光反射層には、複数の凹凸を面内に
散りばめて構成した反射板が使用されている。この技術
は、例えば、特開平9−258219号公報、特開平1
1−295750号公報、特開平5−232465号公
報等に開示されている。
【0005】更に、光シャッター層に二色性色素を混入
したゲスト・ホスト方式または偏光板を1枚使用した1
枚偏光板方式を採用することにより、前者では明状態で
は非常に明るい表示、後者では非常に高いコントラスト
表示をそれぞれ得ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】光反射層に複数の凹凸
を形成する方式においては、高い反射率を得ることがで
きる反面、フォトリソグラフィを用いて前記凹凸を形成
しており、製造プロセスが煩雑である。
【0007】更にこの場合、露光条件により形状が変化
すると反射特性が大きく変化するため、製造プロセスの
マージンが狭いという問題がある。これを改善する方式
として反射電極と熱膨張率の異なる薄膜樹脂層を用いる
ことでプロセスを簡略化する方式が特開平5−8032
7号公報に開示されている。
【0008】しかしながら、本方式においては有機膜形
成後、加熱スパッタにより金属膜を形成することにより
表面凹凸を形成するものである。この方式を用いる場
合、真空中での加熱工程により、有機膜からの脱ガス等
により、反射膜の膜質変化や反射膜に反射特性を低下す
る微小な凹凸が形成されるおそれがあり、実用的なプロ
セスでは無い。また、当該開示内容を見る限りでは、2
次元的な凹凸形状が開示されており、この様な凹凸によ
り、全方位にわたる高い反射特性が得られるとは考え難
い。
【0009】また、特開2000−193807号公報
では、主鎖にフッ素脂肪族環構造を有するフッ素樹脂を
用いて、有機膜に微細な凹凸形状を形成する技術が開示
されている。しかしながら、本例では特殊な樹脂を用い
る上に350℃と高温でのベーク工程が付加される。更
に本例では、この樹脂自体に感光性が無いため、TFT
に用いる場合、別途、レジストを塗布してフォトリソグ
ラフィー工程により、コンタクトホールを形成する必要
があり、製造プロセスの簡略化が図られていない。
【0010】更に、前述の特開平5−80327号公
報、及び特開2000−193807号公報において
は、反射板に必要な光学特性が開示されておらず、実用
的な技術ではないと考えられる。
【0011】また、光シャッター層に二色性色素を混入
したゲスト・ホスト方式を採用する場合、暗状態ではゲ
スト・ホスト液晶のコントラストが低いため、反射効率
が高い拡散反射板を用いた場合には著しい光漏れが発生
する。表示特性のコントラストとしては良好な値を得て
いるが、見た目には良い表示が得られていない。
【0012】このとき、拡散反射板と1枚偏光板方式を
組み合わせて表示を行うと、暗状態では良好な表示が得
られるが、今度は明状態で偏光板による光吸収のために
明るさが不十分となるという問題が生じる。
【0013】また、照明装置としてフロントライト構造
を備えた反射型液晶表示装置では、界面が多く、この界
面での反射が表示品質、特にコントラストの低下を招い
ていた。同様に、タッチパネルを備える場合、更に界面
が増加するため、フロントライトとタッチパネル両方を
備えた反射形液晶パネルは実現が困難とされてきた。こ
の対策として、フロントライトとタッチパネルを一体化
し、反射界面を減らす構造が考えられているが、フロン
トライトと組み合わせた場合、タッチパネルに用いられ
る透明導電膜までが導光路となり、特定帯域(B,R)
の吸収が問題となるため、実現できなかった。
【0014】また更に、一般的なプリズム型導光板で
は、導光板から観視者側に直接出射する漏れ光成分が発
生し、これによるコントラスト低下、及び表面に付着し
たゴミを目立ちやすくなる等の不具合がある。これは導
光板プリズム面のうち、急斜面側から透過する成分であ
り、遮光することで対策可能であることは判明している
が、この導光板プリズム面は同時にパネル照明光を生成
する面であり、漏れ光体策のための遮光とパネル照明と
を両立することは困難であった。
【0015】このように、反射型液晶表示装置は薄型、
軽量及び低消費電力化が可能であるという利点を有する
反面、製造プロセスの煩雑化や製造プロセスマージンの
狭窄化を招き、しかも反射特性を向上させることが困難
であるという深刻な問題がある。
【0016】そこで本発明は、真にプロセスの簡略化、
歩留まり向上、製造コストの削減を実現でき、更に、安
定して高い反射特性を実現できる反射層を形成し、信頼
性の高い反射型液晶表示装置を実現する製造方法を提供
することを目的とする。
【0017】更に本発明は、高い反射特性を有する反射
層を有し、明度の高い表示を可能とした信頼性の高い反
射型液晶表示装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、基板上に樹脂
層を介して反射層(反射電極)が形成されてなる反射型
液晶表示装置及びその製造方法を対象とする。
【0019】本発明の反射型液晶表示装置の製造方法
は、前記樹脂層の厚み方向及び面内方向の少なくとも一
方向について熱的変形特性に分布を持たせる工程と、前
記樹脂層に熱処理を施して前記樹脂層の表面に凹凸を形
成する工程と、前記樹脂層上に、当該樹脂層の前記凹凸
を反映した表面形状の前記反射層を形成する工程とを含
み、前記樹脂層の熱的変形特性の分布を調節し、当該樹
脂層の前記凹凸形状を制御することを特徴とする。
【0020】本発明の反射型液晶表示装置の製造方法の
別の側面は、前記樹脂層の厚み方向及び面内方向の少な
くとも一方向について熱的変形特性に分布を持たせる第
1の工程と、前記樹脂層に熱処理を施して前記樹脂層の
表面に凹凸を形成する第2の工程と、前記樹脂層上に、
当該樹脂層の前記凹凸を反映した表面形状の前記反射層
を形成する第3の工程とを含み、前記第1の工程におい
て、前記樹脂層に当該樹脂と熱的変形特性の異なる部位
を設けることにより、前記第3の工程における前記樹脂
層の前記凹凸形状を制御することを特徴とする。
【0021】本発明の反射型液晶表示装置の製造方法の
更に別の側面は、前記樹脂層の厚み方向について熱的変
形特性に分布を持たせる第1の工程と、前記樹脂層に熱
処理を施して前記樹脂層の表面に凹凸を形成する第2の
工程と、前記樹脂層上に、当該樹脂層の前記凹凸を反映
した表面形状の前記反射層を形成する第3の工程とを含
み、前記第1の工程において、前記樹脂層の表面に所定
の露光エネルギーの光を照射することにより当該樹脂層
の厚み方向について収縮率の分布を形成し、前記第3の
工程で形成される前記樹脂層の前記凹凸形状を制御する
ことを特徴とする。
【0022】本発明の反射型液晶表示装置は、基板と、
前記基板上に形成され、厚み方向及び面内方向の少なく
とも一方向について分布の異なる領域を構成するように
制御されてなる凹凸を有する樹脂層と、前記樹脂層上に
形成され、当該樹脂層の前記凹凸を反映した表面形状を
有する反射層とを含むことを特徴とする。
【0023】本発明の反射型液晶表示装置の別の側面
は、基板と、前記基板上に形成された樹脂層であって、
当該樹脂と熱的変形特性の異なる部位を有してなり、前
記樹脂及び前記部位の熱的変形特性に制御されて厚み方
向及び面内方向の少なくとも一方向について形成された
凹凸を有する樹脂層と、前記樹脂層上に形成され、当該
樹脂層の前記凹凸を反映した表面形状を有する反射層と
を含むことを特徴とする。
【0024】本発明の反射型液晶表示装置の更に別の側
面は、基板と、前記基板上に形成された樹脂層であっ
て、表面に凹凸を有する樹脂層と、前記樹脂層上に形成
され、当該樹脂層の前記凹凸を反映した表面形状を有す
る反射層とを含み、前記樹脂層の前記凹凸は、前記樹脂
層の表面に所定の露光エネルギーの光が照射されること
により当該樹脂層の厚み方向について収縮率の分布が形
成され、当該収縮率の分布に対応して形成されてなるも
のであることを特徴とする。
【0025】本発明の反射型液晶表示装置の更に別の側
面は、基板と、前記基板上に形成された樹脂層であっ
て、表面に凹凸を有する樹脂層と、前記樹脂層上に形成
され、当該樹脂層の前記凹凸を反映した表面形状を有す
る反射層とを含み、前記反射層は、その前面に光吸収性
が方位依存性を有する光吸収層が設けられ、平行光を入
射した際の入射面内における反射光散乱幅に入射光の方
位依存性を有していると共に、前記反射光散乱幅が最大
である方位と前記光吸収層の光吸収が最大または最小と
なる方位がほぼ一致することを特徴とする。
【0026】本発明の反射型液晶表示装置の更に別の側
面は、平坦面から第1の角度で立ち上がる第1の傾斜面
と、前記第1の傾斜面と隣接して形成され、前記第1の
角度よりも大きな第2の角度で立ち下がる第2の傾斜面
とにより形成される凸部を複数備えた導光板と、前記導
光板の側面に配置される光源を備えた照明装置と、前記
導光板の下部に対向配置される反射型液晶パネルと、前
記導光板と前記反射型液晶パネルの液晶層との間に配置
された偏光板と、前記偏光板と前記導光板との間に配置
され、前記導光板よりも屈折率の低い低屈折率層とを含
み、前記導光板、前記低屈折率層、前記偏光板、及び前
記反射型液晶パネルが、隣接する各々の間に空隙を挿ま
ずに配置されていることを特徴とする。
【0027】本発明の反射型液晶表示装置の更に別の側
面は、平坦な一表面から第1の角度で立ち上がる第1の
傾斜面と、前記第1の傾斜面と隣接して形成され、前記
第1の角度よりも大きな第2の角度で立ち下がる第2の
傾斜面とにより形成される凸部を複数備えた導光板と、
前記導光板の側面に配置される光源を備えた照明装置
と、前記導光板の下部に対向配置される反射型液晶パネ
ルと、前記導光板と前記反射型液晶パネルの液晶層との
間に配置された偏光板と、前記偏光板と前記導光板との
間に配置され、前記導光板よりも屈折率の低い低屈折率
層とを含み、前記偏光板と前記反射型液晶パネルとが空
隙を挿んで配置されるとともに、前記導光板、前記低屈
折率層、及び前記偏光板が隣接する各々の間に空隙を挿
まずに配置されていることを特徴とする。
【0028】本発明の照明装置は、導光板と、前記導光
板の側面に配置される光源と、前記導光板の表面に形成
された低屈折率層と、前記低屈折率層の前記導光板と反
対側に設けられた透明導電性膜とを含むことを特徴とす
る。
【0029】本発明の照明装置の別の側面は、導光板
と、前記導光板の側面に配置される光源と、前記導光板
の表面に形成された透明導電性膜と、前記導光板と前記
透明導電性膜との間に形成された特定の波長帯域の光を
吸収する光吸収層とを含むことを特徴とする。
【0030】本発明の照明装置の更に別の側面は、導光
板と、前記導光板の側面に配置される光源と、前記導光
板の表面に形成された低屈折率層と、前記低屈折率層の
前記導光板と反対側に形成された特定の波長帯域の光を
吸収する光吸収層と、前記光吸収層の前記導光板と反対
側に形成された透明導電性膜とを含むことを特徴とす
る。
【0031】本発明の照明装置の更に別の側面は、平坦
面から第1の角度で立ち上がる第1の傾斜面と、前記第
1の傾斜面と隣接して形成された前記第1の角度よりも
大きな第2の角度で立ち下がる第2の傾斜面とにより形
成される凸部を複数備えた導光板と、前記導光板の側面
に配置される光源と、前記導光板上に少なくとも一部の
領域で密着して配置された透明部材と、前記透明部材の
前記第2の斜面近傍に設けられた遮光層とを含むことを
特徴とする。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用した好適な諸
実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明す
る。ここでは、反射型液晶表示装置及びその製造方法を
開示する。
【0033】(第1の実施形態)図1は、本実施形態に
よる反射型液晶表示装置の概略構成を示す断面図であ
る。この反射型液晶表示装置は、背面側の絶縁基板1と
表示側の透明基板2との間に液晶層3が設けられ、絶縁
基板1に反射層(反射電極)4が形成され、表示側から
入射した外光が反射電極4の表面で反射され、液晶層3
を通過して再度表示側に出射される構造とされている。
【0034】絶縁基板1上には、不図示の走査線に接続
されるゲート電極5と、絶縁層6と、半導体層7及びデ
ータ線に接続されるドレイン電極8及びソース電極9と
が形成される。更に、樹脂層10上に、画素電極である
反射電極4が形成され、反射電極4はコンタクト孔CH
を介してソース電極9に接続される。樹脂層10及び反
射電極4上にはポリイミド等からなる配向膜11が形成
される。樹脂層10の表面には、後述するように形状制
御された凹凸パターンが形成されており、当該凹凸を反
映してその上に形成される反射電極4の表面にも凹凸が
形成される。
【0035】表示側の透明基板2には、全面にITO
(酸化インジウムを主成分とする材料)等の透明電極1
2と配向膜13が一方の面に、偏光板14が他方の面に
それぞれ形成される。そして、表示側の配向膜13と背
面側の配向膜11との間に液晶層3が挿入される。液晶
層3の液晶分子の配向方向は、配向膜11,13の表面
形状やその特性に応じた方向となる。
【0036】−凹凸(マイクログルーブ)の形成−本実
施形態の骨子は、マイクログルーブを形成するに際し
て、感光性樹脂の熱的変形特性の分布を調節し、当該感
光性樹脂の前記凹凸形状を所望に制御することにある。
具体的には、感光性樹脂を露光する際の照射エネルギー
を調節する方法、更にこのときに任意のマスクパターン
を用いる方法、例えばTFT基板の表面に設けられる各
構成要素の少なくとも1種を形成する際に、当該構成要
素(ゲート電極、CF電極、画素電極、コンタクト孔な
ど)を利用して、当該構成要素の個数、形状、配置の少
なくとも1つを所望に設定する方法、基板の表面を選択
的にエッチングして前記基板に凹凸パターンを形成する
方法等が好適であり、これらの方法により樹脂層の熱的
変形特性の分布を調節し、樹脂層の凹凸形状を制御す
る。
【0037】ここでは先ず、感光性樹脂を露光する際の
照射エネルギーを調節する方法について例示する。凹凸
形成方式について従来との製造プロセスと本発明の製造
プロセスをそれぞれ図2に示す。
【0038】従来の形成プロセスでは、図2(a)〜
(e)に示すように、TFT素子21が形成されたTF
T基板22上に突起形成用樹脂のレジスト23を塗布し
た後、フォトリソグラフィーにより突起24を形成す
る。その後、平坦化樹脂25を形成して凹凸25の平均
傾斜角度を最適化し、フォトリソグラフィーによりコン
タクトホールCHを形成し、Alからなる反射電極26
を形成する。このように従来では、図3(a)のよう
に、2回の樹脂形成プロセス、2回のフォトリソグラフ
ィーをそれぞれ必要としていた。
【0039】これに対して本実施形態では、図2(f)
〜(h)に示すように、レジスト等の感光性樹脂27を
塗布した後、フォトリソグラフィー工程によりコンタク
トホールCHを形成後、160℃未満の温度でポストベ
ークし、その後、コンタクトホールCHを形成する際の
通常露光露光条件以上の照射エネルギーのUV光(好ま
しくはDUV(Deep UV)光を照射して感光性樹脂27
に熱的変形特性に分布を持たせた後、ポストベーク温度
以上の熱処理を行うことで感光性樹脂27の表面に例え
ば皺上の凹凸(マイクログルーブ)28を形成し、Al
からなる反射電極26を形成する。
【0040】以上のように、本実施形態により、図3
(b)のように、1回の樹脂形成プロセス、1回のフォ
トリソグラフィーを行えばよく、製造プロセスを大幅に
短縮することができ、凹凸形成用のフォトマスクも必要
ない。更に、樹脂膜厚、ベーク条件、UVキュア条等の
プロセス条件を制御することにより、マイクログルーブ
の平均傾斜角度を制御できることを見出した。これによ
り、従来技術よりも高い反射特性を持つ反射型液晶表示
装置を実現することが可能となる。
【0041】ここで、本実施形態においては、絶縁層U
Vキュアの代替処理として酸、アノレカリ溶液、4級ア
ンモニウム塩溶液、HMDS等の薬液を用いた化学反応
によっても実現可能である。
【0042】図4に、膜厚とUVキュア条件を変化させ
た場合のマイクログルーブ(Alを膜厚200nmに形
成後)の顕微鏡写真を示す。図示のように、UVキュア
の照射エネルギーが低くなるに従い、マイクログルーブ
の凹凸形状が小さくなっていることがわかる。更に、U
Vキュア条件を低くするとマイクログルーブは発生しな
くなることがわかる、また、膜厚(最終ベーク後のレジ
スト膜厚)の依存性もあり、膜厚が薄いほどマイクログ
ルーブの凹凸形状が小さくなることがわかる。
【0043】図5に、UVキュアの照射エネルギーを5
200mJ/cm2で一定にした条件において、レジス
ト膜厚を変化した場合のマイクログルーブ(Alを膜厚
200nmに形成後)の顕微鏡写真を示す。図示のよう
に、膜厚が薄くなるに従い、表面凹凸の高低差、表面凹
凸の平均傾斜角が低くなることがわかる。この中でも、
平均傾斜角が反射特性を決める重要なパラメータであ
る。
【0044】図6に平均傾斜角(傾斜角分布を正規分布
とした場合)の反射率のシミュレーション結果を示す。
図示のように、平行光、積分球(拡散光源)ともに平均
傾斜角度15°以下でないと反射効率が劣ることがわか
る。よって、上記マイクログルーブに関しても、平均傾
斜角が15°以下とする必要がある。
【0045】実測データとして図5に示したマイクログ
ルーブ電極を用いて作製した反射パネル(一枚偏光板構
造)の積分球での反射特性を図7に示す。また、比較の
ため、ポストベーク無し(他は同一条件)の反射パネル
の特性を示す。図示のように、今回作製したパネルに関
しては平均傾斜角11°と13°において高い反射特性
が得られていることがわかる。また、ポストベーク無し
では、反射特性が低い結果となった。更に、ポストベー
ク無しでは、最終ベーク後に脱ガスによる欠陥が発生し
ており、本発明においてポストベーク処理が重要である
ことがわかった。但し、最終ベークに関しては、ポスト
ベーク以上の温度が必要であり、特に信頼性を考慮する
と、配向膜形成温度以上の温度によるベークが必要と考
えている。
【0046】以上の検討より、レジスト膜厚、ポストベ
ーク条件、UVキュア条件により、マイクログルーブの
平均傾斜角等を制御できることを見出した。更に、本実
施形態の場合、マイクログルーブの平均傾斜角度15°
以下、好ましくは8°以上13°以下とすることで高い
反射特性を持った反射型液晶表示装置が実現する。
【0047】−具体的な作製例− [作製例1]以下に示す作製条件により反射パネルを試
作した。 感光性樹脂:LC200(シブレイ製汎用レジスト) スピナーを使用し、1回目を350rpmで3秒、2回
目を800rpmで20秒とした。 プリベーク:90℃で30分間 パネルを全面露光することにより膜厚を変化させた。 ポストベーク:120℃で40分間 UVキュア:ORC製UV照射装置を用いて5200m
J/cm2(ORC製センサUV25で測定) レジスト最終ベーク:200℃で40分間 反射材:Alを膜厚200nm(抵抗加熱で蒸着)
【0048】前記各条件で作製した反射電極を用いて液
晶パネルを作製し、積分球を用いて反射特性を評価し
た。その結果、図7に示すように、従来技術よりも優れ
た反射特性を持つ反射型液晶パネルを実現できた。
【0049】[作製例2]作製例2では、パターン露光
を行う場合においても適用可能である。以下に示す作製
条件は、感光性樹脂をハーフ露光した後、パターンを熱
ダレさせ、これにより所望する反射特性を持った反射電
極を形成する方式である。この方式をTFT基板に採用
する場合、露光は2回必要となるが、樹脂形成は一度で
よいという利点がある。但し、反射特性が露光条件、熱
弛れ条件に大きく依存する問題がある。これを改善する
方策として、ハーフ露光にマイクログルーブ形成プロセ
スを付加する方式を考えた。以下に作製条件を示す。
【0050】感光性樹脂:LC200(シブレイ製汎用
レジスト) スピナーを使用し、1回目を350rpmで3秒、2回
目を800rpmで20秒とした。 プリベーク:90℃で30分間 フォトマスク(八角形、四角形、十字、五角形、ドーナ
ツ、三角形、楕円、扇、八の字、パターン無し領域(こ
こで、パターン無し部がマイクログルーブのみ形成する
領域である):大型露光機を使用し、コンタクト露光し
た(露光条件は同一)。 現像:50秒間 ポストベーク:120℃で40分間 UVキュア:5200mJ/cm2(マイクログルーブ
形成条件) UVキュア:1300mJ/cm2(マイクログルーブ
非形成条件:熱ダレ防止)ハーフ露光条件で最適化 レジスト最終ベーク:200℃で40分間 反射材:Alを膜厚200nm(抵抗加熱で蒸着)
【0051】前記各条件で形成した反射電極を用いて液
晶パネルを作製し、積分球を用いて反射特性を評価し
た。その結果、図8に示すように、ハーフ露光方式にマ
イクログルーブ形成条件を付加することにより、安定し
た高い反射特性を持つ反射パネルを作製できることがわ
かる。但し、最高の反射特性を示したのはパターン形成
無し部によるマイクログルーブのみの領域であることが
わかる。
【0052】[作製例3]作製例3においては、図9に
示すように、平坦基板にマイクログルーブを形成する場
合、ハーフ露光により区画分離した方が、区画分離をし
ない場合に比較して、マクロで見たときの均一性が向上
することを見出した。
【0053】図10にハーフ露光による区画分離に対す
るマイクログルーブ形成の一例の顕微鏡写真を示す。図
示のように、ハーフ露光によりマイクログルーブを分離
形成できることがわかる。また、区画形状、分離深さ
(露光条件)によりマイクログルーブの形状を制御でき
ることを見出した。
【0054】[作製例4]作製例3で示した区画分離に
関しては、ハーフ露光の必要は必ずしも必要ではなく、
基板面に凹凸の段差を形成することにより、感光性樹脂
に膜厚分布を付与することによっても、マイクログルー
ブを分離形成したり、形状の制御が可能であることを見
出した。
【0055】図11に作製例4でマイクログルーブを形
成した様子の顕微鏡写真を示す。ここでは、TFT基板
にAFP750(クラリアントジャパン社製)を塗布
し、プリベーク処理の後、ステッパを用いて、コンタク
トホールを露光し、現像、ポストベークを135℃、8
0分間の条件で行った後、UVキュアとして2600m
J/cm2を照射した後、200℃でレジストを最終ベ
ークし、マイクログルーブを形成した。
【0056】図11に示すように、基板上の構成要素で
あるデータバスライン、ゲートライン、Csラインの上
において、マイクログルーブが分離形成していることが
わかる。これは、データバス、ゲートライン、Csライ
ン上において、レジスト膜厚が薄くなり、分離されるた
めである。
【0057】図12に、前記基板にAl電極をスパッ
タ、フォトリソグラフィーで画素電極を形成したTFT
基板とCF基板とを用いて作製した一枚偏光板方式のT
FT駆動反射型液晶装置の顕微鏡写真を示す。図示のよ
うに、データバス、ゲートライン、Csライン上だけで
なく、コンタクトホール近傍においてマイクログルーブ
が変形していることがわかる。これは、コンタクトホー
ルの大きさ、形状、配置、個数により、反射電極表面の
凹凸形状を制御することが可能であることを示してい
る。
【0058】実際に作製した反射型パネルと他社の特性
比較を表1に示す。表1より、点光源を用いた30°入
射方式においても、拡散光源を用いた積分球の測定にお
いても、他社より、高い反射特性を示すことがわかる。
【0059】
【表1】
【0060】[作製例5]TFT基板における構成要素
であるゲート電極、Cs電極(ゲート電極と同一層)、
データ電極等の電極層、層間絶縁膜層の配置、形状を制
御することにより、マイクログルーブの形状を制御する
ことができる。
【0061】図13に一例を示す。(a)は、ゲート電
極31、Cs電極32、データ電極33、TFT素子3
4が形成されてなる通常のTFT基板を示し、(b)
は、ゲート電極31及びCs電極32のパターニングの
際に斜め方向に線上構造物36を2本形成した例、
(c)は、(b)と同様に円上構造物37をn個形成し
た例、(d)は、データ電極33と平行に線上構造物3
6を2本形成した例、(e)は、(c)と同様に円上構
造物37を2個形成した例、(f)は、データ電極33
と平行にn本、ゲート電極33と平行にn本の線上構造
物36を形成した例、(g)は、斜め方向に線上構造物
36を4本形成した例を、それぞれ示す。
【0062】図示のように、ゲート電極31、Cs電極
32(ゲート電極31と同一層)、データ電極33の各
構成要素形成の際にこれらの材料を用いて構造物を形成
し、画素領域に段差を形成することにより、感光性樹脂
表面に発生するマイクログルーブを制御できる。この場
合、各構成要素と同時に構造物をパターニングするた
め、工程数は変わらない。これにより、反射特性に指向
性を持たせたり、マイクログルーブ方位での液晶の配向
制御が可能となる。
【0063】[作製例6]作製例5における段差形状を
TFT基板を選択的にエッチングすることで形成して
も、同様にマイクログルーブの制御が可能である。
【0064】[作製例7]TFT基板のドレイン電極
(データ電極と同一層)と反射電極を電気的に接合する
コンタクト孔の大きさ、形状、配置、個数により、反射
電極表面の凹凸形状を制御することができる。
【0065】図14に一例を示す。(a)は、ゲート電
極31、Cs電極32、データ電極33、TFT素子3
4及びコンタクト孔38が形成されてなる通常のTFT
基板を示し、(b),(e),(f)がコンタクト孔3
8の個数を変えた例、(c),(d),(g),(h)が
コンタクト孔38の形状を変えた例を、それぞれ示す。
【0066】図14に示すように、コンタクト孔38の
大きさ、形状、配置、個数を制御することでも、感光性
樹脂表面に発生するマイクログルーブを制御できる。
【0067】[作製例8]本発明のマイクログルーブを
形成した反射電極の表面において、液晶は溝に沿って配
向することが確認できており、この特性を用いること
で、水平配向、垂直配向、ハイブリッド配向(HAN)
において、配向膜面にラビング処理等、特に配向処理を
施すこと無しに、ランダム配向型の反射液晶表示装置を
実現でき、パネル形成プロセスの簡略化を図ることもで
きる。
【0068】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、真にプロセスの簡略化、歩留まり向上、製造コスト
の削減を実現でき、更に、安定して高い反射特性を実現
できる反射電極を形成し、明度の高い表示を可能とした
信頼性の高い反射型液晶表示装置を実現することが可能
となる。
【0069】(第2の実施形態)本実施形態の反射型液
晶表示装置の概略構成は、図1と同様である。
【0070】−凹凸(マイクログルーブ)の形成− 本実施形態の骨子は、樹脂層に熱処理を施して樹脂層の
表面に凹凸を形成するに際して、樹脂層に当該樹脂と熱
的変形特性の異なる部位を設けることにより、前記凹凸
形状を所望に制御することにある。
【0071】具体的には、樹脂層内に熱的変形特性の異
なる微粒子を分散する方法、前記樹脂層内に熱的変形特
性の異なる他の樹脂層を積層することにより、前記部位
を形成する方法、樹脂層内に熱的変形特性の異なる他の
樹脂層を所定形状にパターン形成することにより、前記
部位を形成する方法、樹脂層に部分的処理(例えば、樹
脂層に選択的にエネルギー線を照射し、又は前記エネル
ギー線の照射強度を変化させる。)を施し、熱的変形特
性の異なる部位を形成する方法等が好適である。また、
樹脂層の凹凸形状としては、その稜線形状が、直線状、
曲線状、ループ状、分岐状の少なくとも1種からなるよ
うに制御する。
【0072】−具体的な作製例− [作製例1]ここでは、図15に示すように、ガラス基
板101に、直径約1μmのSiO 2粒子103を分散
したノボラック系の感光性樹脂102を塗布し、160
℃でポストベークした後、イメージ露光条件以上の照射
エネルギーでUV光を照射して、感光性樹脂102内に
熱的変形特性が異なる領域を形成する。続いて、ポスト
ベーク温度以上の温度で熱処理を施すことにより、熱的
変形特性が異なる微粒子103が核となって感光性樹脂
102の表面に微細な皺状の凹凸104を形成する。そ
して、感光性樹脂102上にAl等の反射層(不図示)
を形成し、凹凸104の形状を反映した表面を有する反
射板を作製する。
【0073】[作製例2]ここでは、図16に示すよう
に、感光性樹脂102と熱的変形特性が異なる層105
を感光性樹脂102内に積層する。そして、160℃で
ポストベークした後、イメージ露光条件以上の照射エネ
ルギーでUV光を照射して、感光性樹脂102内に熱的
変形特性が異なる領域を形成する。続いて、ポストベー
ク温度以上の温度で熱処理を施すことにより、各層の熱
的変形特性が異なるため、これに制御されて感光性樹脂
102の表面に微細な微細な皺状の凹凸104が形成さ
れる。その後、感光性樹脂102上にAl等の反射層
(不図示)を形成し、凹凸104の形状を反映した表面
を有する反射板を作製する。
【0074】[作製例3]ここでは、図17に示すよう
に、感光性樹脂102内に感光性樹脂102と熱的変形
特性が異なる樹脂106をパターニングして積層する。
パターニングするパターン形状は回折を防止するため
に、ランダムであることが好ましい。そして、160℃
でポストベークした後、イメージ露光条件以上の照射エ
ネルギーでUV光を照射して、感光性樹脂102内に感
光性樹脂102と熱的変形特性が異なる領域を形成す
る。続いて、ポストベーク温度以上の温度で熱処理を施
すことにより、各樹脂の熱的変形特性が異なるため、こ
れに制御されて感光性樹脂102の表面に微細な微細な
皺状の凹凸104が形成される。その後、感光性樹脂1
02上にAl等の反射層(不図示)を形成し、凹凸10
4の形状を反映した表面を有する反射板を作製する。
【0075】[作製例4]ここでは、図18に示すよう
に、感光性樹脂に選択的に紫外線を照射して、熱的変形
特性の異なる領域107を形成する。そして、160℃
でポストベークした後、イメージ露光条件以上の照射エ
ネルギーでUV光を照射して、感光性樹脂102内に熱
的変形特性が異なる領域を形成する。続いて、ポストベ
ーク温度以上の温度で熱処理を施すことにより、各領域
の熱的変形特性が異なるため、これに制御されて感光性
樹脂102の表面に微細な微細な皺状の凹凸104が形
成される。その後、感光性樹脂102上にAl等の反射
層(不図示)を形成し、凹凸104の形状を反映した表
面を有する反射板を作製する。
【0076】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、感光性樹脂表面の皺状の凹凸をきめ細かく制御形成
することにより、表示のざらつきを抑制し、真にプロセ
スの簡略化、歩留まり向上、製造コストの削減を実現で
き、更に、安定して高い反射特性を実現できる反射電極
を形成し、明度の高い表示を可能とした信頼性の高い反
射型液晶表示装置を実現することが可能となる。
【0077】(第3の実施形態)本実施形態の反射型液
晶表示装置の概略構成は、図1と同様である。
【0078】−凹凸(マイクログルーブ)の形成− 本実施形態の骨子は、樹脂層に熱的変形特性に分布を持
たせる際に、樹脂層の表面に所定の露光エネルギーの光
を照射することにより当該樹脂層の厚み方向について収
縮率の分布を形成し、樹脂層の凹凸形状を制御すること
にある。具体的には、前記露光エネルギーを1000m
J/cm2以上の値とすることが好適である。
【0079】−具体的な作製例− [作製例1]ここでは、ガラス基板201上に収縮率が
異なるレジストを樹脂層として積層し、200℃で60
分間ベークしてレジスト表面に凹凸が発生する様子を調
べた。その結果、図19のように収縮率が大きい層20
2の上に収縮率が小さい層203を設けた場合には表面
に凹凸が発生したが、収縮率が小さい層203の上に収
縮率が大きい層202を設けた場合には凹凸が発生しな
かった。
【0080】図20に示すように、収縮率が大きい層2
02で発生した応力が収縮率の小さい層203に影響
し、上部の収縮率が小さい層203で変形が発生する。
一方、収縮率が小さい層203が下にある場合、応力が
ほとんど発生しないため上部の収縮率が大きい層202
に影響を及ぼさないため、変形が発生しない。
【0081】[作製例2]ガラス基板上に塗布したノボ
ラック系フォトレジストに、4000mJ/cm 2の紫
外線(UV)を照射し、表面付近のレジストを架橋反応
させた。レジスト表面付近のノボラック樹脂は図21の
ように酸化反応で高分子化する。高分子化したノボラッ
クは高分子化していないノボラックよりも収縮率が小さ
いため、レジスト表面では収縮率が小さく、レジスト内
部では収縮率が高いというような収縮率の分布を形成す
ることができる。
【0082】[作製例3]0.7mm厚ガラス基板上に
レジストAFP750(クラリアントジャパン社製)を
3μm厚で塗布し、クリーンオーブンを用いて90℃で
30分間ベークすることでレジスト内の溶媒を蒸発させ
た。このガラス基板にUVを0〜6500mJ/cm2
照射した。UV照射後、クリーンオーブンを用いて20
0℃で60分間ベークした際のレジストの形状を顕微鏡
観察した結果を図22に示す。図示のように、2600
mJ/cm2以上のエネルギーのUVを照射することで
レジスト表面に凹凸が発生していることがわかる。
【0083】UV照射前のベーク温度(時間は30分間
に固定)及びUV照射量を変化させて、レジスト表面に
凹凸が発生する様子を調べた。その結果を図23に示
す。図示のように、特定の条件下で凹凸が発生し、UV
照射前のベーク温度135℃以下且つUV照射量100
0mJ/cm2以上で凹凸が発生することがわかる。
【0084】UV照射量を3900mJ/cm2に固定
し、UV照射前及びUV照射後のベーク温度を変化させ
た場合の凹凸が発生する様子を調べた結果を図24に示
す。UV照射前のベーク温度を135℃以下にし、UV
照射前よりもUV照射後のベーク温度を高くすることで
凹凸が発生することがわかる。しかし、UV照射前のベ
ークを90℃以下にすると、図25のように気泡が発生
していることが判明した。これはレジスト内の溶媒を完
全に蒸発させていないためである。
【0085】UV照射前のベーク温度と気泡の発生状況
について調べた結果を表2に記載する。表2より、UV
照射前のベークが90℃以上であれば気泡が発生しない
ことがわかった。よって、90〜135℃の温度範囲で
ベークを行うことで気泡の発生による欠陥の無い均一な
凹凸を形成できることが判明した。
【0086】
【表2】
【0087】[作製例4]レジスト膜厚を変化させた場
合の凹凸について調べた。回転数を800〜5000r
pmで変化させてガラス基板上にレジストAFP750
(粘度30cP)を塗布し、ベークを90℃で30分間
行った。ベーク処理後、UVを3900mJ/cm2
射し、最後にベークを200℃で1時間行った。
【0088】作製した凹凸の顕微鏡写真を図26に示
す。図示のように、スピナーの回転数が増加するに従っ
て凹凸の振幅及び周期が小さくなっていることがわか
る。粘度を変えた40CP,15CPのレジストAFP
750を用いた場合でも同様に、膜厚の減少と共に凹凸
の振幅及び周期が小さくなる現象が見られた。
【0089】レジスト表面に形成した凹凸上にアルミニ
ウム(Al)を200nmの膜厚に蒸着させて反射板を
作製した。反射板と0.7mm厚ガラス基板とをイマー
ジョンオイル(屈折率1.53)で光学接触させて、積
分球を用いて反射特性を測定した。液晶とガラス基板の
屈折率は共に1.5程度であるため、反射板上にガラス
基板を光学接触させたことで近似的な反射型液晶表示装
置を構成したことになる。
【0090】反射率の測定結果を図27に示す。但し、
同図の横軸には非接触式3次元形状測定装置(菱光社
製)を用いて測定したレジスト膜厚を用いた。図示のよ
うに、レジスト膜厚が1.5〜4μmの範囲で60%以
上の反射率が得られていることがわかる。新聞の紙面に
おける反射率が約60%であることから、レジスト膜厚
を1.5〜4μmにすることで、明るい反射型液晶表示
装置を実現できることが判明した。
【0091】[作製例5]レジストLC−200,S1
808(共にSipley社製)を用いて凹凸の発生の有無を
調べた結果、作製例1の結果と同様の結果を得た。LC
−200,S1808及びAFP750ではレジスト内
のノボラック樹脂の構造が異なるが、いずれも微細な凹
凸が発生したことから、ノボラック樹脂系であれば凹凸
を実現できることが確認できた。
【0092】また、感光剤を取り除いたAFP750を
用いて同様の実験を行ったが、感光剤の無いレジストを
用いても凹凸が発生した。これにより、レジスト内の感
光剤は凹凸の発生に必要ではなく、ノボラック樹脂によ
って凹凸が発生することが確認できた。
【0093】[作製例6]0.7mm厚ガラス基板上に
レジストAFP750を3μm厚で塗布し、クリーンオ
ーブンを用いて90℃で30分間ベークした後、UVを
3900mJ/cm2照射した。UV照射後、クリーン
オーブンを用いて200℃で60分間ベークすることで
凹凸を作製した。凹凸上にアルミニウムを300nm製
膜して反射板を形成した。作製した反射板と透明電極1
TO付きガラス基板を、4μm径スペーサを用いて図2
8のような液晶セルを作製した。
【0094】但し、液晶はチッソ社製FT−5045を
用い、図28のように0.7mm厚ガラス基板前面に偏
光板及び1/4波長板を貼りつけた。この液晶セルを室
内で観察した結果、良好な明表示が得られた。
【0095】電圧を印加させたところ暗状態が得られ、
明状態及び暗状態のコントラストが大きいことが確認で
きた。積分球を用いて印加電圧を変化させた場合の反射
率を測定した結果を図29に示す。図示のように、反射
率30%、コントラスト18の良好な表示が得られてい
ることが確認された。
【0096】[作製例7]0.7mm厚ガラス基板上に
レジストAFP750を3μm厚で塗布し、90℃で3
0分間ベークした後、直径10μmの円形のパターンが
ランダムに配置されたマスクを用いてUVを32mJ/
cm2照射した、UV照射後にレジスト膜を現像液MF
319に浸して円形パターンを形成した。基板を120
℃で40分ベークしてレジスト内の現像液を完全に蒸発
させた後、UVを1300mJ/cm2及び2600m
J/cm2照射した。その後200℃で1時間ベークし
て凹凸を形成させた。
【0097】ベーク後のパターニングされたレジスト基
板の顕微鏡写真を図30に示す。写真より、円形パター
ン上に微細なしわ状の凹凸が発生していることがわか
る。しかしながら、円形パターンを形成する際のUV照
射量を80mJ/cm2にして同実験を行ったところ、
微細な凹凸が発生しないことが反面した。
【0098】そこで、パターニングにおけるUV照射量
と微細形状の発生状況について調べた。結果を表3に、
80mJ/cm2及び35mJ/cm2照射した基板の顕
微鏡写真を図31にそれぞれ示す。表3より、凹凸のパ
ターニングを60mJ/cm2以下の露光エネルギーで
行えば、パターニングされた凹凸状に微細な形状が発生
することがわかった。
【0099】
【表3】
【0100】[作製例8]図32に示すように、ガラス
基板301上にストライプ状の凹凸302(高さ0.5
μm、幅15μm)を形成し、この上にレジスト層30
4(AFP750)を塗布した。90℃で30分ベーク
した後、3900mJ/cm2のUVを照射し、200
℃で1時間ベークした。
【0101】ベーク後に発生する微細形状の顕微鏡写真
を図33に示す。但し、図33には比較のためにレジス
ト膜下に凹凸を形成していない場合の微細形状写真を併
せて載せた。レジスト膜下に凹凸が存在している部分で
はレジストに表面に段差ができ、レジスト内部の応力の
加わり方が異なるため、微細形状が周辺と異なる形にな
る。
【0102】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、真にプロセスの簡略化、歩留まり向上、製造コスト
の削減を実現でき、更に、安定して高い反射特性を実現
できる反射電極を形成し、明度の高い表示を可能とした
信頼性の高い反射型液晶表示装置を実現することが可能
となる。
【0103】(第4の実施形態)本実施形態の反射型液
晶表示装置の概略構成は、図1と同様である。但し本例
では、液晶層として液晶に二色性色素を混入したゲスト
・ホスト液晶層を用いる。
【0104】−凹凸(マイクログルーブ)の形成− 本実施形態の骨子は、反射層を、その前面に光吸収性が
方位依存性を有する光吸収層が設けられ、平行光を入射
した際の入射面内における反射光散乱幅に入射光の方位
依存性を有するように構成し、前記反射光散乱幅が最大
である方位と前記光吸収層の光吸収が最大または最小と
なる方位がほぼ一致するように調節することにより、反
射層表面の凹凸形状を制御することにある。
【0105】−具体的構成− [作製例1]図34に示すように、(a)円パターン、
(b)楕円パターン、(c)台形パターン、(d)繭形
パターン、及び(e)皺パターンからなる拡散反射板を
作製した。円、楕円、台形及び繭形パターンは以下の方
法で作製した。0.7mm厚ガラス基板上にレジストA
FP750(Shipley社製)を3μm厚で塗布し、円、
楕円、台形または繭形パターンがランダムに配置された
マスクパターンを用いて、露光エネルギー80mJ/c
2で露光する、これを現像後、135℃で40分間ベ
ークし、各パターンを熱でなだらかにして傾斜を制御し
た。その後、200℃で1時間のベークを行ってレジス
トを完全に硬化させ、レジストにAlを約200nm厚
に真空蒸着して反射板を作製した。
【0106】また、皺パターンは、0.7mm厚ガラス
基板にレジストAFP750を3μm厚で塗布し、露光
エネルギー3900mJ/cm2の紫外線を照射した。
紫外線照射後、135℃で90分ベークを行いレジスト
表面に微細な椴を発生させた。その後、最終ベーク20
0℃で1時間を行い、レジスト上にAlを約200nm
厚に真空蒸着して反射板を作製した。
【0107】但し、皺パターンを特定の方向に多く発生
させるために、ガラス基板上に長方形のITOを構成し
た。このようなパターンにすることでITOの長方形辺
と平行な方向(方位0〜180°及び90〜270°方
向)の皺が多く発生した。
【0108】これらの反射板に平行光を入射させ、入射
角を変化させた場合の0°方向の反射特性を測定した。
反射特性の測定結果を図35に示す。図示のように、円
パターンでは方位依存性が見られないが、楕円、台形、
繭形及び雛パターンでは方位によって反射特性が大きく
異なっていることがわかる、すなわち、楕円、台形及び
繭形パターンでは長軸方向よりも短軸方向の散乱幅が大
きくなり、皺パターンではITOの長方形辺と平行な方
向の散乱幅がそれ以外の方向よりも大きくなることが判
明した。
【0109】[作製例2]n型液晶MJ95785(Me
rck社製)に二色性色素MA981103(三菱化学社
製)を混入し、コントラスト5を得るために色素濃度を
変化させた場合の液晶層のツイスト角と反射率の関係を
調べた。
【0110】結果を図36に示す。図示のように、セル
厚が薄くなるほど明るい反射率が得られ、180°ツイ
ストまたは330°ツイストで最大の反射率が得られる
ことがわかる。しかしながら、330°ツイストを実現
すると電圧反射率特性にヒステリシスを有するため、一
般的にはツイスト角を240°程度以下とする必要があ
る。そこで、ゲスト・ホスト液晶をセル厚3μmとし、
上下基板の方位0°方向にパラレルラビング処理を行う
ことで180°ツイスト構造とした場合の反射型ゲスト
・ホスト液晶の明状態及び暗状態の視角特性を調べた。
【0111】結果を図37に示す。明状態では方位0。
方向と方位90°方向で反射特性が変化しないために反
射特性の方位依存性が無いが、一方で暗状態では方位0
°方向と方位90°方向で大きく特性が異なることがわ
かる。即ち、暗状態では光吸収特性に方位依存性を持
ち、方位90°よりも方位0°の方が大きな入射角での
吸収が大きくなっている。
【0112】作製例1で作製した楕円等のパターンは反
射特性に方位角依存性が存在する。図38のように、1
80°ツイストさせたゲスト・ホスト液晶を考える。入
射角θ、方位角φから入射する光強度をI0(θ,
φ)、入射角θ、方位角φから入射する光のゲスト・ホ
スト層透過率をT(θ,φ)、入射角θ、方位角φの光
が0°方向に反射する際の反射板反射率をR(θ,φ)
とする。反射型ゲストホストにおいて入射角0、方位角
φで入射する光が0°方向に反射される際の光強度I
(θ,φ)は次のように表される。
【0113】 I(θ,φ)=I0(θ,φ)・T(θ,φ)・R(θ,φ)・T(θ=0° ,φ=0°) …(1)
【0114】反射型液晶表示装置を使用する環境は、様
々な方向から光が入射するため、入射角θで入射する光
は実際には全方位から入射することを想定する必要があ
る。入射角θの光が全方位から入射する場合、全方位に
わたって(1)式を積分すればよいが、近似的には方位
φとそれと直交する方位φ+90°の平均値で表すこと
ができる(値をより正しくするには、方位の数を増やし
て平均化すればよい)。
【0115】例えば楕円の場合、方位0°と180°、
90°と270°はほとんど等しいので、(2)式のよ
うに方位0°方向と方位90°方向の和で全方位からの
光を近似できる。 I(θ,全φ)≒(1/2)I0(θ,φ=0°)・T(θ=0°,φ=0° )・[T(θ,φ=0°)・R(θ,φ=0°)+T(θ,φ=90°)・R( θ,φ=90°) …(2)
【0116】そこで、楕円パターンの拡散反射板とゲス
トホスト液晶を組み合わせた場合について、(2)式か
ら反射率を見積もった。楕円長軸とラビング方向を等し
くした場合(ケース1)、楕円短軸とラビング方向を等
しくした場合(ケース2)、円形反射板を用いた場合
(ケース3)について、(2)式から反射率を計算した
結果を表4に示す。表4には反射率及びコントラストを
計算した。表より、楕円パターンの方が円形パターンよ
りもコントラストが高くなり、特にケース2の条件では
大幅なコントラスト増が見られることがわかる。
【0117】
【表4】
【0118】即ち、図38に示すように、楕円短軸とラ
ビング方向を等しくすることで大幅なコントラスト増が
得られることがわかった。ケース1〜3の場合について
実際にセルを作製した。液晶MJ95785に二色性色
素MA981103を4.3wt%混合し、ねじれピッ
チが8μmになるようにカイラル材CB−15(Merck
社製)の混入量を調節した。このゲスト・ホスト液晶を
4μm径スペーサを用いたセルに封入することでセルを
実現した。
【0119】反射型液晶表示装置を使用する環境を考慮
して積分球を使用して反射特性及びコントラストを測定
した。結果を表5に示す。表5より、実際のセルにおい
てケース2のようにセルを構成することで従来行われた
ケース3の場合よりもコントラストが高くなることが確
認できた。
【0120】
【表5】
【0121】拡散反射板の凹凸パターンとして台形、繭
形及び皺パターンを用いた場合も同様の結果が得られ、
ゲスト・ホスト液晶の軸と反射板の方位を良好に組み合
わせることで高いコントラスト特性を得ることができ
た。
【0122】[作製例3]偏光板G1220DU(日東
電工社製)の入射光角度特性を測定した結果を図39に
示す。但し、方位0°は偏光板吸収軸方向、方位90°
は透過軸方向とした。図示のように、透過軸方向(方位
90°)は広い角度範囲で吸収軸方向(方位0。)より
も高い透過率を有していることがわかる。そこで、本偏
光板を楕円パターンと光学接触させ、積分球を用いて反
射率を測定した。
【0123】測定結果を表6に示す。但し、楕円パター
ン長軸方向と偏光板吸収軸方向を一致させた場合をケー
ス1、楕円パターン短軸方向と偏光板透過軸方向を一致
させた場合をケース2とした。表6より、ケース1のほ
うがケース2よりも高い反射率を実現できることが確認
できた。
【0124】
【表6】
【0125】そこで、図40に示すように、拡散反射板
401上に液晶層402(FT−5045LE(チッソ
社製))、λ/4板403、λ/2板404、及び偏光
板405(G1220DU)を積層して、1枚偏光板方
式の反射型液晶表示装置を作製した。積分球を用いて測
定した反射率及びコントラスト特性を表7に示す。
【0126】
【表7】
【0127】ここで、楕円パターンの長軸方向と偏光板
吸収軸方向を一致させた場合をケース1、楕円パターン
短軸方向と偏光板透過軸方向を一致させた場合をケース
2、円形パターン拡散反射板を用いた場合をケース3と
した。表7より、ケース1において従来例に対応するケ
ース3と比較して反射率が若干増加していることがわか
る。即ち、偏光板を用いた方式においても偏光板の軸と
反射板の方位を良好に組み合わせることで反射率の改善
が実現した。
【0128】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、安定して高い反射特性を実現できる反射電極を形成
し、明度の高い表示を可能とした信頼性の高いゲスト・
ホスト方式及び1枚偏光板方式の反射型液晶表示装置を
実現することが可能となる。
【0129】(第5の実施形態)本実施形態では、照明
装置としてフロントライト構造を備えた反射型液晶表示
装置を例示する。
【0130】本実施形態の骨子は、フロントライトと偏
光板の間に低屈折率材料を配置し、導光成分を残しつ
つ、正規の成分が反射されないようにすることにある。
同様に、タッチパネルとフロントライトの間に低屈折率
材料を配置し、反射率を十分抑えつつ導光が透明導電膜
に入射しないようにする。更に、導光板プリズム面のう
ち、急斜面側に低屈折率層を介して遮光層を形成するこ
とにより、導光板としての機能を損なわずに漏れ光を遮
断できるようにする。
【0131】−具体的構成例− [作製例1]図41は、作製例1の反射型液晶表示装置
の概略構成を示す断面図である。図中、501は冷陰極
管、502はリフレクタ、503は導光板、504は円
偏光板、505は反射型液晶パネル、506は低屈折率
層をそれぞれ表している。
【0132】導光板503は、屈折率n=1.49のア
クリル樹脂をプレス成形して作製した。導光板503の
表面は、平坦面から、又は平坦面と平行に第1の角度で
立ち上がる第1の傾斜面と、第1の傾斜面と隣接して形
成され、第1の角度よりも大きな第2の角度で立ち下が
る第2の傾斜面とにより形成されている。ここでは図示
のように、面503Aが前記第2の傾斜面に相当し、入
射面503Dと面503C(前記平坦面に相当する)は
ほぼ垂直、面503Cと面503B(前記第1の傾斜面
に相当)は2°、面503Aとは45°としている。な
お、面503Cと面503Bは平行(0°)としても良
い。
【0133】円偏光板504は導光板側から偏光板とλ
/4位相差板とを積層したものである。低屈折率層50
6は屈折率n=1.34のフッ素樹脂フッ素樹脂サイト
ップ(旭硝子社製)を用いた。
【0134】冷陰極管501から出射した光は、リフレ
クタ502を介して導光板503の入射面503Dに入
射する。導光板内に入射した光線507Aは面3Dの法
線、即ち面503Cに対して±42°の光線として導光
板内を進む。このうち、面3Bに入射した成分は全て全
反射し、面503A,503Cに向かう成分507B,
507Cとなる。光線507Bは面503Aでも全反射
し、図示のようにほぼ垂直に液晶パネル505に進む。
光線507Cのうち、面503Cへの入射角が64°以
上の成分は全反射し、再び導光板内を進む。光線507
Aのうち、直接面503Cに向かう成分は前記507B
と等価なため、同様に再び導光する成分、液晶パネルに
到達する成分となる。
【0135】一方、面503Cへの入射角が64°以下
の成分はほぼ透過して低屈折率層6、円偏光板504を
経て液晶パネル505に入射する。しかしながら、液晶
パネル、偏光板の特性から、これらの成分は表示には寄
与しない。
【0136】一方、外部照明光507Dは導光板503
から入射して液晶パネル5を照明するが、前記したよう
に導光板503、円偏光板504、反射型液晶パネル5
05は低屈折率層506を介して密着しており、従来構
造で問題となっていた、導光板界面503C、偏光板界
面504Aによる反射を大幅に低減できている。このた
め、本作製例で用いた液晶パネルでは、 液晶パネルのみの時 コントラスト20 従来構造のフロントライト適用の時 〃 5 本発明のフロントライトを適用した時 〃 12 と、大幅なコントラスト向上が得られた。
【0137】[作製例2]図42は、作製例2の反射型
液晶表示装置の概略構成を示す断面図である。図中、作
製例1と同じ部材については同じ番号を用いているた
め、説明は省略する。
【0138】作製例1では、全ての部材を密着させる事
で界面反射を抑えたが、本作製例では導光板部と液晶パ
ネル部とを分離した上で作製例1と同等の効果が得られ
るようにしている。
【0139】図示のように、導光板503には低屈折率
層506を介して円偏光板504が密着してある。この
部分での作用は作製例1と等価である。但し、面503
Aで反射した後垂直に近い角度で導光板を出射する成分
507B、及び外部からの照明成分507Dは、円偏光
板界面504B、液晶パネル界面505Aを通過する
際、従来例どおりの反射成分を生じる。
【0140】しかしながら、本作製例では、前記507
B,507D共に円偏光板を通過した後に反射され、再
度円偏光板504に入射する。この際円偏光板の作用に
より、前記円変更板に再入射光線は吸収されるため、従
来例のようにコントラストを低下させることはない。
【0141】なお、本作製例では一貫して円偏光板とし
ているが、これは偏光板とλ/4位相差板を貼り合せた
ものである。但し、λ/4位相差板としては通常のλ/
4位相差板とλ/2位相差板とを組み合わせたものでも
良い。この場合、λ/4位相差板の公差・波長依存性・
入射角依存性をλ/2位相差板により補償できるため、
より効果的である。
【0142】[作製例3]図43は、作製例3の反射型
液晶表示装置の概略構成を示す断面図である。図中、5
08は透明導電膜であり、導光板表面全面に形成してあ
る。この透明導電膜には周辺部に電位測定用の端子が取
り付けられており(不図示)、各点での電位変化から座
標入力を行うタッチパネルとして機能している。タッチ
パネルの動作・原理については、本発明の原理とは関係
ないため、省略する。他の部材については作製例1とほ
ぼ同じものであり、同じ番号を用いているため、説明は
省略する。
【0143】タッチパネルと反射型液晶表示装置を一体
化する際、従来例の説明にも記したように透明導電膜の
吸収が問題となる。一方で、フロントライト、タッチパ
ネル共に液晶パネルの上(観視者側)に配置する必要が
あり、且つ、表示品位の低下を防ぐためには、光学的に
独立した構成とはできないといった問題があった。
【0144】本発明者らは、表示光・外部照明光の反射
を抑えつつ、導光板内を反射しつつ進む光線が透明導電
膜内部を通過しないように検討を行った結果、作製例
1,2と同じく、導光板と透明導電膜の間に低屈折率層
を配置し密着して配置することで導光成分を確保しつつ
表示光・外部照明光による反射を抑えることができるこ
とを見出した。本作製例では導光板上にフッ素樹脂コー
ティングを行った後に、ITO膜を蒸着により形成する
ことで実現している。このように作製した導光板では、
光源から導光板内に入射した成分は一部が低屈折率層を
通過してITO層に到達するが、多くは導光板と低屈折
率層の間の界面で全反射することから、従来問題となっ
ていたITOの吸収の問題も大幅に緩和され、フロント
ライトとタッチパネルの一体化が可能となる。
【0145】但し、大型の表示装置の場合、本作製例の
構成においてもITOの吸収が問題となることがある。
前記のように光源から入射した光線のうち、一部はIT
O層に達して導光するためである。そのため本発明者ら
は、その対策として以下に示す構成を案出した。その一
例を図44に示す。
【0146】図中、511は顔料層を示す。それ以外の
部分については図43と同じものである。顔料層511
は図示したように低屈折率層506と透明導電膜層50
8の間に密着して配置されている。本作製例ではB帯域
を15%、R帯域を25%吸収する顔料としている。こ
れは本作製例で用いた透明導電膜層の吸収スペクトルを
補正するために必要な吸収量にあたる。このように構成
することで透明導電膜層に到達する光線が、前記透明導
電膜の吸収により色バランスがくずれても補正すること
ができ、表示品質を落とすことなく大型のタッチパネル
一体型の表示装置が実現できる。
【0147】また、このタッチパネル一体型のフロント
ライトは、作製例1,2と同様に円偏光板、及び液晶パ
ネルとの一体化をすることで、より高い表示品位が可能
となる。
【0148】なお、スペーサ、対向ITO基板を追加す
れば抵抗膜方式のタッチパネルも可能となることは言う
までもない。
【0149】[作製例4]図45は、作製例4の反射型
液晶表示装置の概略構成を示す断面図である。本例は、
作製例3の他の構成例であり、より簡易な製法で作製可
能とするためのものである。
【0150】図中、509はPETフィルム上にITO
を蒸着したものである。PETフィルムのITOと反対
側には屈折率1.3のシール状糊(以下、低屈折率糊と
称する)が全面に塗布されている。これを導光板503
に貼る際、面503Bは前記のようにほとんど水平であ
るため、PETフィルムと面503Bとは低屈折率糊を
介して密着する。
【0151】一方、面503Aは急斜面であり、急激に
高さが変化しているため面503Bのようには密着でき
ず、間に空隙(空気層)が入ることとなる。このため、
面503Aでは、従来の導光板と同様の作用により効率
よくパネル側に光を配光する。
【0152】ITOを平坦なPETフィルム上に形成し
た後に導光板に貼り合せることで同等の効果が実現でき
るため、工程歩留まりの向上が期待できる。
【0153】[作製例5]図46(a)は、作製例1の
反射型液晶表示装置の概略構成を示す断面図である。図
中、510は遮光層、509はPETフィルムを表し、
それ以外の部分は前出の作製例と同じであり説明は省略
する。
【0154】本発明者らが先にした発明では、図52に
示すように、導光板503上の面503Aに低屈折率層
を介して遮光層510を配置したが、この際遮光層51
0を形成するために斜め露光によるパターンニングを行
っていた。この作製法では、精度良く遮光層510を形
成できる一方で製造にかかる時間が長く、それが高コス
トを招いていた。そのため、低コストで同等の効果が得
られる方式を考案したのが本作製例である。
【0155】本作製例では低屈折率層を介して遮光層1
0を配置する手段として、作製例4と同様PETフィル
ムを貼り付ける手法を用いた。図46(b)にPETフ
ィルムの断面図を示す。図中の記号は図46(a)と同
じである。前出のPETフィルム上に低屈折率接着層、
遮光層の順に形成してある。遮光層510は黒色インク
を印刷により形成している。従来の発明と異なり、平面
上に形成するため、従来からの手法である印刷法が使え
るようになった。このシートを導光板上に張り合わせ
る。この際、遮光層が面503A上に位置するように、
位置合わせの工程が必要となるが、従来の斜め露光・パ
ターンニングの工程に比べて非常に短時間且つ簡便な設
備で実現できるため、低コスト化が図れる。
【0156】遮光層510と面503Aは、図示のよう
に、密着しないため、間には空気層が存在する。従って
面503Aに入射した光線は従来のフロントライトの場
合と同様、全反射によりパネル側に配光される。一方、
面503Aを透過する漏れ光成分は、面503A出射後
に遮光層510に入射し吸収されるため、観視者側に出
射し表示品位を低下させることもない。またパネルから
反射された表示光も同時に遮光してしまうが、斜面50
3Aと503Bとではその大きさが30倍以上も異なる
事からほとんど影響はない。また、観視者側から見た場
合、遮光層自体は非常に狭い領域にしか存在しないた
め、気になることもなく、また黒輝度を下げる働きもあ
ることからコントラスト向上の効果もある。
【0157】なお、従来の発明でも述べたように、遮光
層としては、反射体、吸収体、及び反射層と吸収層の積
層物が用いることができる。反射体を用いることによ
り、従来の漏れ光をパネルに向けて照明光としてリサイ
クルでき、より明るい表示が可能となる。同様にプリズ
ム側に反射層、観視者側に吸収層を設ける構成では、前
記の明るい表示と高いコントラストが同時に実現できる
ため、非常に効果が高い。これらの場合でも本作製例の
手法によれば、印刷するインクを変更するだけで対応可
能である。
【0158】[作製例6]図47は、作製例6の反射型
液晶表示装置の概略構成を示す断面図である。図中、5
12はスリット状の散乱層を表し、それ以外の部分は前
出の作製例と同じであり説明は省略する。前記作製例で
は、導光板入射面503Dから入射した光線のうち、一
部の成分は導光せず偏光板側に出射している。前記のよ
うにこれらの成分は表示品質を著しく悪くする事はない
が、照明系として効率が悪く、特に消費電力を下げる必
要がある場合には問題であった。そのため、本作製例で
は導光板内に入射した光線を整形することにより効率向
上を実現する。
【0159】図中、スリット状散乱層512は、アクリ
ル系樹脂内にTiO2微粒子を分散させた層と透明なア
クリル樹脂の層を交互に積層したものであり、面3Dか
ら入射した光線を図中右方向に向かう成分が多い光線に
変換する。
【0160】これにより、従来では導光板一低屈折率層
間の界面で全反射せずに透過していた成分を、全反射で
きる成分に変換することができ、効率向上が図れる。
【0161】この構成は、図46に示すように、導光板
入射面と密着しない構造でも実現可能である。特に散乱
指向性要素(不図示)が空気中に配置されており、指向
性を強化した後に導光板内に入射することから、前記の
指向性付与は小さくてもよく、構造の簡易化が可能とな
る。
【0162】図49に前記散乱指向性要素の断面例を示
す。同様に、図50に示すように、導光板の入射側形状
を変形することでも実現可能である。前記導光板一低屈
折率層間の界面で全反射せずに透過していた成分は、導
光板底面503Cに対する入射角度の小さな成分であ
り、従って、光源に近い場所で面503C(及び503
B)に入射する。この面が図示したように末広がりの形
状となることで、反射後の光線は、面503Cに平行に
近い角度になる。このため、この末広がり部分を適度に
配置することで導光板入射光を低屈折率層で全反射しな
い成分の少ない光線とすることができる。
【0163】この構成でも前記作製例と同様、導光板と
一体化する必要は必ずしもない(してもよい)。例え
ば、図51に示すような構成が挙げられる。
【0164】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、フロントライトを備えた反射型液晶パネルの性能向
上に大きな効果を発揮できる。
【0165】以下、本発明の諸態様を付記としてまとめ
て記載する。
【0166】(付記1)基板上に樹脂層を介して反射層
が形成されてなる反射型液晶表示装置の製造方法であっ
て、前記樹脂層の厚み方向及び面内方向の少なくとも一
方向について熱的変形特性に分布を持たせる工程と、前
記樹脂層に熱処理を施して前記樹脂層の表面に凹凸を形
成する工程と、前記樹脂層上に、当該樹脂層の前記凹凸
を反映した表面形状の前記反射層を形成する工程とを含
み、前記樹脂層の熱的変形特性の分布を調節し、当該樹
脂層の前記凹凸形状を所望に制御することを特徴とする
反射型液晶表示装置の製造方法。
【0167】(付記2)前記樹脂層の前記凹凸が皺形状
であることを特徴とする付記1に記載の反射型液晶表示
装置の製造方法。
【0168】(付記3)前記樹脂層の熱的変形特性の分
布を調節するに際して、任意のマスクパターンを用い、
露光時間を調節して前記樹脂層を露光することにより、
当該樹脂層の膜厚に分布を持たせて、前記樹脂層の前記
凹凸形状を制御することを特徴とする付記1又は2に記
載の反射型液晶表示装置の製造方法。
【0169】(付記4)前記基板の表面に設けられる各
構成要素の少なくとも1種を形成する際に、当該構成要
素を利用して、当該構成要素の個数、形状、配置の少な
くとも1つを所望に設定することにより前記樹脂層の熱
的変形特性の分布を調節し、前記樹脂層の前記凹凸形状
を制御することを特徴とする付記1〜3のいずれか1項
に記載の反射型液晶表示装置の製造方法。
【0170】(付記5)基板上に樹脂層を介して反射層
が形成されてなる反射型液晶表示装置の製造方法であっ
て、前記樹脂層の厚み方向及び面内方向の少なくとも一
方向について熱的変形特性に分布を持たせる第1の工程
と、前記樹脂層に熱処理を施して前記樹脂層の表面に凹
凸を形成する第2の工程と、前記樹脂層上に、当該樹脂
層の前記凹凸を反映した表面形状の前記反射層を形成す
る第3の工程とを含み、前記第1の工程において、前記
樹脂層に当該樹脂と熱的変形特性の異なる部位を設ける
ことにより、前記第3の工程における前記樹脂層の前記
凹凸形状を制御することを特徴とする反射型液晶表示装
置の製造方法。
【0171】(付記6)前記樹脂層の前記凹凸を、その
稜線形状が、直線状、曲線状、ループ状、分岐状の少な
くとも1種からなるように形成することを特徴とする付
記5に記載の反射型液晶表示装置の製造方法。
【0172】(付記7)前記樹脂層内に熱的変形特性の
異なる他の樹脂層を所定形状にパターン形成することに
より、前記部位を形成することを特徴とする付記5又は
6に記載の反射型液晶表示装置の製造方法。
【0173】(付記8)前記樹脂層に部分的処理を施
し、熱的変形特性の異なる部位を形成することを特徴と
する付記5又は6に記載の反射型液晶表示装置の製造方
法。
【0174】(付記9)基板上に樹脂層を介して反射層
が形成されてなる反射型液晶表示装置の製造方法であっ
て、前記樹脂層に熱的変形特性に分布を持たせる第1の
工程と、前記樹脂層に熱処理を施して前記樹脂層の表面
に凹凸を形成する第2の工程と、前記樹脂層上に、当該
樹脂層の前記凹凸を反映した表面形状の前記反射層を形
成する第3の工程とを含み、前記第1の工程において、
前記樹脂層の表面に所定の露光エネルギーの光を照射す
ることにより当該樹脂層の厚み方向について収縮率の分
布を形成し、前記第3の工程で形成される前記樹脂層の
前記凹凸形状を制御することを特徴とする反射型液晶表
示装置の製造方法。
【0175】(付記10)前記所定の露光エネルギーを
1000mJ/cm2以上の値とすることを特徴とする
付記9に記載の反射型液晶表示装置の製造方法。
【0176】(付記11)前記第1の工程の前に、前記
樹脂層に熱処理を施す第4の工程を含むことを特徴とす
る付記9又は10に記載の反射型液晶表示装置の製造方
法。
【0177】(付記12)前記第1の工程の前に、前記
樹脂層をパターニングすることを特徴とする付記9〜1
1のいずれか1項に記載の反射型液晶表示装置の製造方
法。
【0178】(付記13)前記第1の工程の前に、前記
基板上に凹凸パターンを形成することを特徴とする付記
9〜12のいずれか1項に記載の反射型液晶表示装置の
製造方法。
【0179】(付記14)基板と、前記基板上に形成さ
れ、厚み方向及び面内方向の少なくとも一方向について
分布の異なる領域を構成するように制御されてなる凹凸
を有する樹脂層と、前記樹脂層上に形成され、当該樹脂
層の前記凹凸を反映した表面形状を有する反射層とを含
むことを特徴とする反射型液晶表示装置。
【0180】(付記15)前記樹脂層の前記凹凸が皺形
状であることを特徴とする付記14に記載の反射型液晶
表示装置。
【0181】(付記16)前記基板の表面に設けられる
各構成要素について、少なくとも1種の前記構成要素の
個数、形状、配置の少なくとも1つが所望に設定されて
おり、当該設定に対応して前記凹凸形状の分布の異なる
領域が形成されていることを特徴とする付記14又は1
5に記載の反射型液晶表示装置。
【0182】(付記17)前記基板がTFT基板であ
り、前記樹脂層の前記凹凸形状の制御に利用する前記構
成要素が前記TFT基板上に形成された金属層、絶縁
層、半導体層のいずれか1つ以上であることを特徴とす
る付記16に記載の反射型液晶表示装置。
【0183】(付記18)前記基板がTFT基板であ
り、前記樹脂層の前記凹凸形状の制御に利用する前記構
成要素が当該基板上の電極と前記反射層とを接続するコ
ンタクト孔であることを特徴とする付記16に記載の反
射型液晶表示装置。
【0184】(付記19)前記樹脂層の前記凹凸の平均
傾斜角が8°以上13°以下の値であることを特徴とす
る付記14〜18のいずれか1項に記載の反射型液晶表
示装置。
【0185】(付記20)基板と、前記基板上に形成さ
れた樹脂層であって、当該樹脂と熱的変形特性の異なる
部位を有してなり、前記樹脂及び前記部位の熱的変形特
性に制御されて厚み方向及び面内方向の少なくとも一方
向について形成された凹凸を有する樹脂層と、前記樹脂
層上に形成され、当該樹脂層の前記凹凸を反映した表面
形状を有する反射層とを含むことを特徴とする反射型液
晶表示装置。
【0186】(付記21)前記樹脂層の前記凹凸は、そ
の稜線形状が、直線状、曲線状、ループ状、分岐状の少
なくとも1種からなるように形成されていることを特徴
とする付記20に記載の反射型液晶表示装置。
【0187】(付記22)前記部位は、樹脂層内に熱的
変形特性の異なる微粒子が分散されてなるものであるこ
とを特徴とする付記20又は21に記載の反射型液晶表
示装置。
【0188】(付記23)前記部位は、前記樹脂層内に
熱的変形特性の異なる他の樹脂層が積層されてなるもの
であることを特徴とする付記20又は21に記載の反射
型液晶表示装置の製造方法。
【0189】(付記24)前記部位は、前記樹脂層内に
熱的変形特性の異なる他の樹脂層が所定形状にパターン
形成されてなるものであることを特徴とする付記20又
は21に記載の反射型液晶表示装置の製造方法。
【0190】(付記25)基板と、前記基板上に形成さ
れた樹脂層であって、表面に凹凸を有する樹脂層と、前
記樹脂層上に形成され、当該樹脂層の前記凹凸を反映し
た表面形状を有する反射層とを含み、前記樹脂層の前記
凹凸は、前記樹脂層の表面に所定の露光エネルギーの光
が照射されることにより当該樹脂層の厚み方向について
収縮率の分布が形成され、当該収縮率の分布に対応して
形成されてなるものであることを特徴とする反射型液晶
表示装置。
【0191】(付記26)基板と、前記基板上に形成さ
れた樹脂層であって、表面に凹凸を有する樹脂層と、前
記樹脂層上に形成され、当該樹脂層の前記凹凸を反映し
た表面形状を有する反射層とを含み、前記反射層は、そ
の前面に光吸収性が方位依存性を有する光吸収層が設け
られ、平行光を入射した際の入射面内における反射光散
乱幅に入射光の方位依存性を有していると共に、前記反
射光散乱幅が最大である方位と前記光吸収層の光吸収が
最大または最小となる方位がほぼ一致することを特徴と
する反射型液晶表示装置。
【0192】(付記27)前記光吸収層がゲスト・ホス
ト液晶からなり、前記反射光散乱幅が最大となる方位に
配向処理が施されてなることを特徴とする付記26に記
載の反射型液晶表示装置。
【0193】(付記28)前記反射層と前記光吸収層の
間に、液晶層及び1枚以上の位相差板が設けられている
ことを特徴とする付記26に記載の反射型液晶表示装
置。
【0194】(付記29)前記反射層の前記凹凸形状
は、長方形、楕円形、台形、繭形、皺状から選ばれた1
種、またはこれらの組み合わせからなるものであること
を特徴とする付記26〜28のいずれか1項に記載の反
射型液晶表示装置。
【0195】(付記30)平坦面から、又は平坦面と平
行に第1の角度で立ち上がる第1の傾斜面と、前記第1
の傾斜面と隣接して形成され、前記第1の角度よりも大
きな第2の角度で立ち下がる第2の傾斜面とにより形成
される凸部を複数備えた導光板と、前記導光板の側面に
配置される光源を備えた照明装置と、前記導光板の下部
に対向配置される反射型液晶パネルと、前記導光板と前
記反射型液晶パネルの液晶層との間に配置された偏光板
と、前記偏光板と前記導光板との間に配置され、前記導
光板よりも屈折率の低い低屈折率層とを含み、前記導光
板、前記低屈折率層、前記偏光板、及び前記反射型液晶
パネルが、隣接する各々の間に空隙を挿まずに配置され
ていることを特徴とする反射型液晶表示装置。
【0196】(付記31)平坦面から、又は平坦面と平
行に第1の角度で立ち上がる第1の傾斜面と、前記第1
の傾斜面と隣接して形成され、前記第1の角度よりも大
きな第2の角度で立ち下がる第2の傾斜面とにより形成
される凸部を複数備えた導光板と、前記導光板の側面に
配置される光源を備えた照明装置と、前記導光板の下部
に対向配置される反射型液晶パネルと、前記導光板と前
記反射型液晶パネルの液晶層との間に配置された偏光板
と、前記偏光板と前記導光板との間に配置され、前記導
光板よりも屈折率の低い低屈折率層とを含み、前記偏光
板と前記反射型液晶パネルとが空隙を挿んで配置される
とともに、前記導光板、前記低屈折率層、及び前記偏光
板が隣接する各々の間に空隙を挿まずに配置されている
ことを特徴とする反射型液晶表示装置。
【0197】(付記32)前記偏光板が円偏光板である
ことを特徴とする付記31又は32に記載の反射型液晶
表示装置。
【0198】(付記33)前記円偏光板は、直線偏光板
と1/4波長の位相差板とからなるものであることを特
徴とする付記32に記載の反射型液晶表示装置。
【0199】(付記34)前記導光板に、光の指向性を
向上させる光学要素が配置されていることを特徴とする
付記30〜33のいずれか1項に記載の反射型液晶表示
装置。
【0200】(付記35)前記光の指向性を向上させる
光学要素が、前記光源と前記導光板との間に配置されて
おり、前記導光板と前記光の指向性を向上させる光学要
素とが、光学的に離間して配置されていること特徴とす
る付記34に記載の反射型液晶表示装置。
【0201】(付記36)導光板と、前記導光板の側面
に配置される光源と、前記導光板の表面に形成された低
屈折率層と、前記低屈折率層の前記導光板と反対側に設
けられた透明導電性膜とを含むことを特徴とする照明装
置。
【0202】(付記37)導光板と、前記導光板の側面
に配置される光源と、前記導光板の表面に形成された透
明導電性膜と、前記導光板と前記透明導電性膜との間に
形成された特定の波長帯域の光を吸収する光吸収層とを
含むことを特徴とする照明装置。
【0203】(付記38)導光板と、前記導光板の側面
に配置される光源と、前記導光板の表面に形成された低
屈折率層と、前記低屈折率層の前記導光板と反対側に形
成された特定の波長帯域の光を吸収する光吸収層と、前
記光吸収層の前記導光板と反対側に形成された透明導電
性膜とを含むことを特徴とする照明装置。
【0204】(付記39)前記透明導電性膜が、InO
及びSnOxを含む膜であり、前記光吸収層の吸収率
が、前記透明導電性膜の吸収と合わせて、R,G,Bで
ほぼ等しくなるように調整されてなることを特徴とする
付記36〜38のいずれか1項に記載の照明装置。
【0205】(付記40)前記低屈折率層と前記透明導
電性膜とが、前記導光板よりも観視者側に配置された透
明部材の前記導光板側の面上に形成されており、前記低
屈折率層と前記導光板とが、少なくとも一部の領域で密
着していることを特徴とする付記36又は38に記載の
照明装置。
【0206】(付記41)前記低屈折率層、前記透明導
電性膜、及び前記光吸収層が、前記導光板よりも観視者
側に配置された透明部材の前記導光板側の面上に形成さ
れており、前記低屈折率層と前記導光板とが、少なくと
も一部の領域で密着していることを特徴とする付記38
又は39に記載の照明装置。
【0207】(付記42)平坦面から、又は平坦面と平
行に第1の角度で立ち上がる第1の傾斜面と、前記第1
の傾斜面と隣接して形成された前記第1の角度よりも大
きな第2の角度で立ち下がる第2の傾斜面とにより形成
される凸部を複数備えた導光板と、前記導光板の側面に
配置される光源と、前記導光板上に少なくとも一部の領
域で密着して配置された透明部材と、前記透明部材の前
記第2の斜面近傍に設けられた遮光層とを含むことを特
徴とする照明装置。
【0208】(付記43)前記透明部材と前記導光板と
の間に設けられ、両者と密着してなる低屈折率層を含む
ことを特徴とする付記42に記載の照明装置。
【0209】(付記44)前記導光板に、光の指向性を
向上させる光学要素が配置されていることを特徴とする
38〜43のいずれか1項に記載の照明装置。
【0210】(付記45)前記光の指向性を向上させる
光学要素が、前記光源と前記導光板との間に配置されて
おり、前記導光板と前記光の指向性を向上させる光学要
素とが、光学的に離間して配置されていること特徴とす
る付記44に記載の照明装置。
【0211】
【発明の効果】本発明の反射型液晶表示装置の製造方法
によれば、真にプロセスの簡略化、歩留まり向上、製造
コストの削減を実現でき、更に、安定して高い反射特性
を実現できる反射層を形成し、信頼性の高い反射型液晶
表示装置を実現することが可能となる。
【0212】本発明の反射型液晶表示装置によれば、高
い反射特性を有する反射層を有し、明度の高い表示を可
能とし、高信頼性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態による反射型液晶表示装置の概
略構成を示す断面図である。
【図2】凹凸形成方式について従来との製造プロセスと
本発明の製造プロセスをそれぞれ示す断面図である。
【図3】凹凸形成方式について従来と本発明のマスクパ
ターンを示す断面図である。
【図4】膜厚とUVキュア条件を変化させた場合のマイ
クログルーブ(Alを膜厚200nmに形成後)の顕微
鏡写真である。
【図5】UVキュアの照射エネルギーを5200mJ/
cm2で一定にした条件において、レジスト膜厚を変化
した場合のマイクログルーブ(Alを膜厚200nmに
形成後)の顕微鏡写真である。
【図6】平均傾斜角(傾斜角分布を正規分布とした場
合)の反射率のシミュレーション結果を示す特性図であ
る。
【図7】作製例1の反射特性を評価した結果を示す特性
図である。
【図8】作製例2の反射特性を評価した結果を示す特性
図である。
【図9】ハーフ露光により区画分離した様子及び区画分
離しない様子を示す顕微鏡写真である。
【図10】ハーフ露光による区画分離に対するマイクロ
グルーブ形成の一例を示す顕微写真である。
【図11】作製例4でマイクログルーブを形成した様子
を示す顕微鏡写真である。
【図12】基板にAl電極をスパッタ、フォトリソグラ
フィーで画素電極を形成したTFT基板とCF基板とを
用いて作製した一枚偏光板方式のTFT駆動反射型液晶
装置の顕微鏡写真である。
【図13】ゲート電極、Cs電極、データ電極等の電極
層、層間絶縁膜層の配置、形状を制御することにより、
マイクログルーブの形状を制御する様子を示す平面図で
ある。
【図14】ドレイン電極と反射電極を電気的に接合する
コンタクト孔の大きさ、形状、配置、個数により、反射
電極表面の凹凸形状を制御する様子を示す平面図であ
る。
【図15】作製例1の樹脂層の概略構成を示す断面図で
ある。
【図16】作製例2の樹脂層の概略構成を示す断面図で
ある。
【図17】作製例3の樹脂層の概略構成を示す断面図で
ある。
【図18】作製例4の樹脂層の概略構成を示す断面図で
ある。
【図19】作製例1の樹脂層の概略構成を示す模式図で
ある。
【図20】収縮率の凹凸形状に与える影響を示す模式図
である。
【図21】ノボラック樹脂の酸化による架橋例を示す模
式図である。
【図22】レジスト表面を示す顕微鏡写真である。
【図23】レジスト表面に凹凸が発生する様子を調べた
結果を示す特性図である。
【図24】UV照射前及びUV照射後のベーク温度を変
化させた場合の凹凸が発生する様子を調べた結果を示す
特性図である。
【図25】レジストに気泡が発生した様子を示す顕微鏡
写真である。
【図26】レジスト表面を示す顕微鏡写真である。
【図27】反射率の測定結果を示す特性図である。
【図28】作製した液晶セルの概略構成を示す断面図で
ある。
【図29】積分球を用いて印加電圧を変化させた場合の
反射率を測定した結果を示す特性図である。
【図30】ベーク後のパターニングされた基板を示す顕
微鏡写真である。
【図31】80mJ/cm2及び35mJ/cm2照射し
た基板を示す顕微鏡写真である。
【図32】ガラス基板を示す斜視図である。
【図33】ベーク後に発生する微細形状を示す顕微鏡写
真である。
【図34】作製例1の拡散反射板のパターンを示す平面
図である。
【図35】反射特性の測定結果を示す特性図である。
【図36】液晶層のツイスト角と反射率の関係を調べた
結果を示す特性図である。
【図37】反射型ゲスト・ホスト液晶の明状態及び暗状
態の視角特性を調べた結果を示す特性図である。
【図38】180°ツイストさせたゲスト・ホスト液晶
を示す模式図である。
【図39】偏光板の反射特性を示す特性図である。
【図40】作製された1枚偏光板方式の反射型液晶表示
装置の概略構成を示す断面図である。
【図41】作製例1の反射型液晶表示装置の概略構成を
示す断面図である。
【図42】作製例2の反射型液晶表示装置の概略構成を
示す断面図である。
【図43】作製例3の反射型液晶表示装置の概略構成を
示す断面図である。
【図44】作製例3の反射型液晶表示装置の概略構成を
示す断面図である。
【図45】作製例4の反射型液晶表示装置の概略構成を
示す断面図である。
【図46】作製例5の反射型液晶表示装置の概略構成を
示す断面図である。
【図47】作製例6の反射型液晶表示装置の概略構成を
示す断面図である。
【図48】作製例6の反射型液晶表示装置の概略構成を
示す断面図である。
【図49】散乱指向性要素の構造を示す断面図である。
【図50】作製例6の反射型液晶表示装置の概略構成を
示す断面図である。
【図51】作製例6の反射型液晶表示装置の概略構成を
示す断面図である。
【図52】比較例の反射型液晶表示装置の概略構成を示
す断面図である。
【符号の説明】 21,34 TFT素子 22 TFT基板 23,304 レジスト 31 ゲート電極 32 Cs電極 33 データ電極 36 線上構造物 37 円状構造物 38 コンタクト孔 101 基板 102 樹脂層 103 SiO2粒子 104 皺状の凹凸 105 熱的変形特性が異なる層 106 熱的変形特性が異なる樹脂 107 熱的変形特性が異なる領域 201,301 ガラス基板 202 収縮率の大きい層 203 収縮率の小さい層 304 ストライプ状凹凸 401 拡散反射板 402 液晶 403 λ/4板 404 λ/2板 405 偏光板 501 冷陰極管 502 リフレクタ 503 導光板 504 円偏光板 505 反射型液晶パネル 506 低屈折率層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02F 1/13357 G02F 1/13357 1/1337 1/1337 1/137 500 1/137 500 (72)発明者 中村 公昭 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 後藤 猛 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 ▲浜▼田 哲也 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 小林 哲也 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 林 啓二 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 菅原 真理 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 鈴木 敏弘 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 Fターム(参考) 2H042 BA04 BA13 BA15 BA20 2H088 GA13 HA03 HA08 HA21 HA28 JA06 2H090 HB08Y JA02 KA06 LA16 LA20 MA06 2H091 FA11X FA11Z FA14Z FA23Z FA34Y FA41X GA06 GA13 HA08 LA16

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に樹脂層を介して反射層が形成さ
    れてなる反射型液晶表示装置の製造方法であって、 前記樹脂層の厚み方向及び面内方向の少なくとも一方向
    について熱的変形特性に分布を持たせる工程と、 前記樹脂層に熱処理を施して前記樹脂層の表面に凹凸を
    形成する工程と、 前記樹脂層上に、当該樹脂層の前記凹凸を反映した表面
    形状の前記反射層を形成する工程とを含み、 前記樹脂層の熱的変形特性の分布を調節し、当該樹脂層
    の前記凹凸形状を所望に制御することを特徴とする反射
    型液晶表示装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記樹脂層の前記凹凸が皺形状であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の反射型液晶表示装置の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 基板上に樹脂層を介して反射層が形成さ
    れてなる反射型液晶表示装置の製造方法であって、 前記樹脂層の厚み方向及び面内方向の少なくとも一方向
    について熱的変形特性に分布を持たせる第1の工程と、 前記樹脂層に熱処理を施して前記樹脂層の表面に凹凸を
    形成する第2の工程と、 前記樹脂層上に、当該樹脂層の前記凹凸を反映した表面
    形状の前記反射層を形成する第3の工程とを含み、 前記第1の工程において、前記樹脂層に当該樹脂と熱的
    変形特性の異なる部位を設けることにより、前記第3の
    工程における前記樹脂層の前記凹凸形状を制御すること
    を特徴とする反射型液晶表示装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記樹脂層の前記凹凸を、その稜線形状
    が、直線状、曲線状、ループ状、分岐状の少なくとも1
    種からなるように形成することを特徴とする請求項3に
    記載の反射型液晶表示装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 基板上に樹脂層を介して反射層が形成さ
    れてなる反射型液晶表示装置の製造方法であって、 前記樹脂層に熱的変形特性に分布を持たせる第1の工程
    と、 前記樹脂層に熱処理を施して前記樹脂層の表面に凹凸を
    形成する第2の工程と、 前記樹脂層上に、当該樹脂層の前記凹凸を反映した表面
    形状の前記反射層を形成する第3の工程とを含み、 前記第1の工程において、前記樹脂層の表面に所定の露
    光エネルギーの光を照射することにより当該樹脂層の厚
    み方向について収縮率の分布を形成し、前記第3の工程
    で形成される前記樹脂層の前記凹凸形状を制御すること
    を特徴とする反射型液晶表示装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記所定の露光エネルギーを1000m
    J/cm2以上の値とすることを特徴とする請求項5に
    記載の反射型液晶表示装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 基板と、 前記基板上に形成され、厚み方向及び面内方向の少なく
    とも一方向について分布の異なる領域を構成するように
    制御されてなる凹凸を有する樹脂層と、 前記樹脂層上に形成され、当該樹脂層の前記凹凸を反映
    した表面形状を有する反射層とを含むことを特徴とする
    反射型液晶表示装置。
  8. 【請求項8】 前記樹脂層の前記凹凸が皺形状であるこ
    とを特徴とする請求項7に記載の反射型液晶表示装置。
  9. 【請求項9】 基板と、 前記基板上に形成された樹脂層であって、当該樹脂と熱
    的変形特性の異なる部位を有してなり、前記樹脂及び前
    記部位の熱的変形特性に制御されて厚み方向及び面内方
    向の少なくとも一方向について形成された凹凸を有する
    樹脂層と、 前記樹脂層上に形成され、当該樹脂層の前記凹凸を反映
    した表面形状を有する反射層とを含むことを特徴とする
    反射型液晶表示装置。
  10. 【請求項10】 前記樹脂層の前記凹凸は、その稜線形
    状が、直線状、曲線状、ループ状、分岐状の少なくとも
    1種からなるように形成されていることを特徴とする請
    求項9に記載の反射型液晶表示装置。
  11. 【請求項11】 基板と、 前記基板上に形成された樹脂層であって、 表面に凹凸を有する樹脂層と、 前記樹脂層上に形成され、当該樹脂層の前記凹凸を反映
    した表面形状を有する反射層とを含み、 前記樹脂層の前記凹凸は、前記樹脂層の表面に所定の露
    光エネルギーの光が照射されることにより当該樹脂層の
    厚み方向について収縮率の分布が形成され、当該収縮率
    の分布に対応して形成されてなるものであることを特徴
    とする反射型液晶表示装置。
  12. 【請求項12】 基板と、 前記基板上に形成された樹脂層であって、 表面に凹凸を有する樹脂層と、 前記樹脂層上に形成され、当該樹脂層の前記凹凸を反映
    した表面形状を有する反射層とを含み、 前記反射層は、その前面に光吸収性が方位依存性を有す
    る光吸収層が設けられ、平行光を入射した際の入射面内
    における反射光散乱幅に入射光の方位依存性を有してい
    ると共に、 前記反射光散乱幅が最大である方位と前記光吸収層の光
    吸収が最大または最小となる方位がほぼ一致することを
    特徴とする反射型液晶表示装置。
  13. 【請求項13】 前記光吸収層がゲスト・ホスト液晶か
    らなり、前記反射光散乱幅が最大となる方位に配向処理
    が施されてなることを特徴とする請求項12に記載の反
    射型液晶表示装置。
  14. 【請求項14】 前記反射層と前記光吸収層の間に、液
    晶層及び1枚以上の位相差板が設けられていることを特
    徴とする請求項12又は13に記載の反射型液晶表示装
    置。
  15. 【請求項15】 平坦面から、又は平坦面と平行に第1
    の角度で立ち上がる第1の傾斜面と、前記第1の傾斜面
    と隣接して形成され、前記第1の角度よりも大きな第2
    の角度で立ち下がる第2の傾斜面とにより形成される凸
    部を複数備えた導光板と、 前記導光板の側面に配置される光源を備えた照明装置
    と、 前記導光板の下部に対向配置される反射型液晶パネル
    と、 前記導光板と前記反射型液晶パネルの液晶層との間に配
    置された偏光板と、 前記偏光板と前記導光板との間に配置され、前記導光板
    よりも屈折率の低い低屈折率層とを含み、 前記導光板、前記低屈折率層、前記偏光板、及び前記反
    射型液晶パネルが、隣接する各々の間に空隙を挿まずに
    配置されていることを特徴とする反射型液晶表示装置。
  16. 【請求項16】 平坦面から、又は平坦面と平行に第1
    の角度で立ち上がる第1の傾斜面と、前記第1の傾斜面
    と隣接して形成され、前記第1の角度よりも大きな第2
    の角度で立ち下がる第2の傾斜面とにより形成される凸
    部を複数備えた導光板と、 前記導光板の側面に配置される光源を備えた照明装置
    と、 前記導光板の下部に対向配置される反射型液晶パネル
    と、 前記導光板と前記反射型液晶パネルの液晶層との間に配
    置された偏光板と、 前記偏光板と前記導光板との間に配置され、前記導光板
    よりも屈折率の低い低屈折率層とを含み、 前記偏光板と前記反射型液晶パネルとが空隙を挿んで配
    置されるとともに、前記導光板、前記低屈折率層、及び
    前記偏光板が隣接する各々の間に空隙を挿まずに配置さ
    れていることを特徴とする反射型液晶表示装置。
  17. 【請求項17】 前記偏光板が円偏光板であることを特
    徴とする請求項15又は16に記載の反射型液晶表示装
    置。
  18. 【請求項18】 導光板と、 前記導光板の側面に配置される光源と、 前記導光板の表面に形成された低屈折率層と、 前記低屈折率層の前記導光板と反対側に設けられた透明
    導電性膜とを含むことを特徴とする照明装置。
  19. 【請求項19】 導光板と、 前記導光板の側面に配置される光源と、 前記導光板の表面に形成された透明導電性膜と、 前記導光板と前記透明導電性膜との間に形成された特定
    の波長帯域の光を吸収する光吸収層とを含むことを特徴
    とする照明装置。
  20. 【請求項20】 導光板と、 前記導光板の側面に配置される光源と、 前記導光板の表面に形成された低屈折率層と、 前記低屈折率層の前記導光板と反対側に形成された特定
    の波長帯域の光を吸収する光吸収層と、 前記光吸収層の前記導光板と反対側に形成された透明導
    電性膜とを含むことを特徴とする照明装置。
  21. 【請求項21】 前記透明導電性膜が、InO及びSn
    Oxを含む膜であり、 前記光吸収層の吸収率が、前記透明導電性膜の吸収と合
    わせて、R,G,Bでほぼ等しくなるように調整されて
    なることを特徴とする請求項18〜20のいずれか1項
    に記載の照明装置。
  22. 【請求項22】 平坦面から、又は平坦面と平行に第1
    の角度で立ち上がる第1の傾斜面と、前記第1の傾斜面
    と隣接して形成された前記第1の角度よりも大きな第2
    の角度で立ち下がる第2の傾斜面とにより形成される凸
    部を複数備えた導光板と、 前記導光板の側面に配置される光源と、 前記導光板上に少なくとも一部の領域で密着して配置さ
    れた透明部材と、 前記透明部材の前記第2の斜面近傍に設けられた遮光層
    とを含むことを特徴とする照明装置。
  23. 【請求項23】 前記透明部材と前記導光板との間に設
    けられ、両者と密着してなる低屈折率層を含むことを特
    徴とする請求項22に記載の照明装置。
JP2001101755A 2001-01-25 2001-03-30 反射型液晶表示装置の製造方法 Expired - Fee Related JP4425490B2 (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001101755A JP4425490B2 (ja) 2001-03-30 2001-03-30 反射型液晶表示装置の製造方法
TW090123754A TW548689B (en) 2001-01-25 2001-09-26 Reflection type liquid crystal display device and manufacturing method thereof
KR1020010065293A KR100690515B1 (ko) 2001-01-25 2001-10-23 반사형 액정 표시 장치 및 그 제조 방법
US10/051,709 US6882388B2 (en) 2001-01-25 2002-01-18 Reflection type liquid crystal display device and manufacturing method thereof
US10/698,994 US7480019B2 (en) 2001-01-25 2003-10-31 Method of manufacturing a substrate for an lcd device
US11/060,962 US7903210B2 (en) 2001-01-25 2005-02-18 Reflection type liquid crystal display device and manufacturing method thereof
US12/323,843 US7973893B2 (en) 2001-01-25 2008-11-26 Method of manufacturing a substrate for a liquid crystal display device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001101755A JP4425490B2 (ja) 2001-03-30 2001-03-30 反射型液晶表示装置の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002296585A true JP2002296585A (ja) 2002-10-09
JP4425490B2 JP4425490B2 (ja) 2010-03-03

Family

ID=18955028

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001101755A Expired - Fee Related JP4425490B2 (ja) 2001-01-25 2001-03-30 反射型液晶表示装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4425490B2 (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005096083A1 (ja) * 2004-03-31 2005-10-13 Zeon Corporation 液晶表示用導光板およびその製造方法
US7092053B2 (en) 2002-12-17 2006-08-15 Sharp Kabushiki Kaisha Liquid crystal display device and method of manufacturing the same
US7209107B2 (en) 2002-11-06 2007-04-24 Sharp Kabushiki Kaisha Liquid crystal display device and manufacturing method for the same
US7212266B2 (en) 2004-02-02 2007-05-01 Fujitsu Limited Liquid crystal display having reflection electrodes
US7298436B2 (en) 2004-03-31 2007-11-20 Fujitsu Limited Liquid crystal display substrate, method of manufacturing the same, and liquid crystal display device having the same
US7312844B2 (en) 2003-03-28 2007-12-25 Sharp Kabushiki Kaisha Liquid crystal display device
US7420633B2 (en) 2004-08-11 2008-09-02 Fujitsu Limited Liquid crystal display having particular irregularity controlling structure
US7738062B2 (en) 2004-05-27 2010-06-15 Fujitsu Limited Liquid crystal display and method of manufacturing the same
US7973893B2 (en) 2001-01-25 2011-07-05 Sharp Kabushiki Kaisha Method of manufacturing a substrate for a liquid crystal display device
US8605240B2 (en) 2010-05-20 2013-12-10 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Liquid crystal display device and manufacturing method thereof
CN113296361A (zh) * 2021-05-31 2021-08-24 汕头超声显示器技术有限公司 图形化光敏树脂涂层及其制作方法、电路结构和电容触摸屏

Cited By (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7973893B2 (en) 2001-01-25 2011-07-05 Sharp Kabushiki Kaisha Method of manufacturing a substrate for a liquid crystal display device
US7442566B2 (en) 2002-11-06 2008-10-28 Sharp Kabushiki Kaisha Liquid crystal display device and manufacturing method for the same
US7889296B2 (en) 2002-11-06 2011-02-15 Sharp Kabushiki Kaisha Liquid crystal display device and manufacturing method for the same
US7209107B2 (en) 2002-11-06 2007-04-24 Sharp Kabushiki Kaisha Liquid crystal display device and manufacturing method for the same
US7768606B2 (en) 2002-11-06 2010-08-03 Sharp Kabushiki Kaisha Liquid crystal display device and manufacturing method for the same
US7453548B2 (en) 2002-12-17 2008-11-18 Sharp Kabushiki Kaisha Liquid crystal display device and method of manufacturing the same
US7092053B2 (en) 2002-12-17 2006-08-15 Sharp Kabushiki Kaisha Liquid crystal display device and method of manufacturing the same
US7098977B2 (en) 2002-12-17 2006-08-29 Sharp Kabushiki Kaisha Liquid crystal display device and method of manufacturing the same
US7372529B2 (en) 2003-03-28 2008-05-13 Sharp Kabushiki Kaisha Liquid crystal display device
US7312844B2 (en) 2003-03-28 2007-12-25 Sharp Kabushiki Kaisha Liquid crystal display device
US7570324B2 (en) 2003-03-28 2009-08-04 Sharp Kabushiki Kaisha Liquid crystal display device
US7212266B2 (en) 2004-02-02 2007-05-01 Fujitsu Limited Liquid crystal display having reflection electrodes
US7903211B2 (en) 2004-02-02 2011-03-08 Fujitsu Limited Liquid crystal display having reflection electrodes
WO2005096083A1 (ja) * 2004-03-31 2005-10-13 Zeon Corporation 液晶表示用導光板およびその製造方法
US7599026B2 (en) 2004-03-31 2009-10-06 Fujitsu Limited Liquid crystal display substrate, method of manufacturing the same, and liquid crystal display device having the same
US7298436B2 (en) 2004-03-31 2007-11-20 Fujitsu Limited Liquid crystal display substrate, method of manufacturing the same, and liquid crystal display device having the same
US7738062B2 (en) 2004-05-27 2010-06-15 Fujitsu Limited Liquid crystal display and method of manufacturing the same
US7420633B2 (en) 2004-08-11 2008-09-02 Fujitsu Limited Liquid crystal display having particular irregularity controlling structure
US8605240B2 (en) 2010-05-20 2013-12-10 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Liquid crystal display device and manufacturing method thereof
US9337218B2 (en) 2010-05-20 2016-05-10 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Liquid crystal display device and manufacturing method thereof
CN113296361A (zh) * 2021-05-31 2021-08-24 汕头超声显示器技术有限公司 图形化光敏树脂涂层及其制作方法、电路结构和电容触摸屏
CN113296361B (zh) * 2021-05-31 2024-04-12 汕头超声显示器技术有限公司 图形化光敏树脂涂层及其制作方法、电路结构和电容触摸屏

Also Published As

Publication number Publication date
JP4425490B2 (ja) 2010-03-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TW548689B (en) Reflection type liquid crystal display device and manufacturing method thereof
US7973893B2 (en) Method of manufacturing a substrate for a liquid crystal display device
US6888678B2 (en) Irregular-shape body, reflection sheet and reflection-type liquid crystal display element, and production method and production device therefor
KR100827962B1 (ko) 액정 표시 장치 및 그의 제조 방법
KR100268006B1 (ko) 액정표시소자용반사판의제조방법
US7944544B2 (en) Liquid crystal device having a diffraction function layer that includes a flat portion and a non-flat portion with a grid disposed in the non-flat portion
WO2012086424A1 (ja) 光拡散部材およびその製造方法、表示装置
WO2012081410A1 (ja) 光拡散部材およびその製造方法、表示装置
JP4425490B2 (ja) 反射型液晶表示装置の製造方法
JPH11237625A (ja) フォトマスクおよびこれを用いた凹凸体の製造方法
JP3974787B2 (ja) 反射型液晶表示装置
JP2014106249A (ja) 偏光子およびその製造方法、表示装置
JPH11202326A (ja) 反射型液晶表示素子及び反射型液晶表示素子用の基板
JP2004198600A (ja) 液晶表示装置及びその製造方法
KR100463598B1 (ko) 반사형액정표시소자및그반사판
JP4614193B2 (ja) 反射型ディスプレイ
JP2005300697A (ja) 計算機合成ホログラムを用いた光学素子、導光板、バックライト及び液晶表示装置
US20030179329A1 (en) Array substrate for a reflective liquid crystal display device and fabricating method thereof
JP2000098371A (ja) 反射型画像表示素子及び表示素子用基板
JP3566874B2 (ja) 液晶表示装置の製造方法
WO2016158834A1 (ja) 光配向部材、照明装置、液晶表示装置および光配向部材の製造方法
JP2000267086A (ja) 反射型液晶表示装置用電極基板の製造方法およびそれを用いた反射型液晶表示装置用電極基板
TW200406644A (en) Scattering reflective plate and manufacturing method thereof and proximity exposure method
KR100693649B1 (ko) 반사체와 액정표시장치
JP2003270624A (ja) 液晶表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20050712

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20050713

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20050803

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061011

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090130

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090512

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090713

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091110

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091209

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121218

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121218

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees