JP2002296215A - 積層型反応チップおよび積層型反応チップ用シート、積層型反応チップ集合体 - Google Patents

積層型反応チップおよび積層型反応チップ用シート、積層型反応チップ集合体

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JP2002296215A JP2001102604A JP2001102604A JP2002296215A JP 2002296215 A JP2002296215 A JP 2002296215A JP 2001102604 A JP2001102604 A JP 2001102604A JP 2001102604 A JP2001102604 A JP 2001102604A JP 2002296215 A JP2002296215 A JP 2002296215A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フォトリソグラフイー等の煩雑な製造工程を
経ずに作成でき、より容易に且つ安価に作製及び使用で
きるDNAマイクロアレイ等の反応チップを提供する。 【解決手段】 反応性物質を含む複数層の反応層と一枚
のシート材とを少なくとも有する積層体であって、上記
各反応層が一つ又は複数の反応部を有するパターンで形
成され、上記積層体の同一方向の側面に向かって露出さ
れる上記各反応部の端面を検出面とする積層型反応チッ
プ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、DNA分析や免疫
学的解析等の生物学的解析をより容易にかつ安価に行う
ことを可能にした積層型反応チップおよび積層型反応チ
ップ用シート、積層型反応チップ集合体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、遺伝子工学分野における技術が急
速に発展し、様々な遺伝子構造の解析が行われている。
DNA(デオキシリボ核酸)は染色体を構成し、あらゆ
る細胞の核に存在する。DNAはアデニン(A)、グア
ニン(G)、シトシン(C)、チミン(T)という4種
類の塩基と、デオキシリボースという糖と、リン酸の化
合物で鎖状の巨大な分子を構成する。2本のDNA分子
の間でAとT、又はGとCが相補的塩基対を形成して、
2重螺旋を構成し、このDNAの塩基配列に蛋白質など
の遺伝情報が含まれている。
【0003】従来より、遺伝子構造や抗体、エピトー
プ、蛋白質などの構造等を大量に効率的に解析するため
の解析ユニットとして反応チップと呼ばれるものがあ
り、とくに遺伝子構造の解析ユニットのみを指す場合に
はDNAチップという(一部はDNAマイクロアレイと
もいう)。このDNAチップは、一般的には、すでに塩
基配列が解析されている1本の鎖状のDNA(プローブ
DNA)が、スライドガラス13やメンブレンフィルム
等の小さなシート材片面の複数の微小区分のそれぞれに
1種類づつ載せられている(図19参照)。ここに検査
したい細胞や組織から抽出したDNAを1本鎖にバラバ
ラにし(試料DNA)、それぞれ蛍光物質で標識を付け
て流し込むと、チップ上で対になる塩基配列が組み合わ
さり(ハイブリダイゼーション)、目的のDNAを特定
する仕組みである。当てはまらないものは砂絵の砂のよ
うに流れ落ちる。特定には、チップを読み取り装置にか
け、光を照射することで、蛍光物質が赤や緑、橙色に発
光するので、この光点をもとに判別する。ハイブリダイ
ゼーションが起こるのはDNAを構成する2本の塩基の
鎖が相補的に結合する性質を持つためである。AとT、
GとCは互いに相補的な関係にあるため、チップ上に
「CAGTCG」という釣り針(プローブ)があれば、
そこには「GTCAGC」という魚が引っ掛かるという
原理である。
【0004】上記のようなDNAチップの用途は、遺伝
病などの遺伝子診断やDNA指紋、親子鑑定といった個
人識別、がんや糖尿病などの病気診断、薬効検査、創
薬、動植物の品種改良、遺伝子組み換え食品などに対す
る食品検査など幅広い。しかし、一般的に行われている
上記の蛍光物質を用いた蛍光色素法では、検出装置が大
掛かりなものであるばかりでなく、採取した試料DNA
を一旦検出装置のある施設まで運ばなければならないた
め即時的に判定することが出来ない。また、微弱な蛍光
を読み取るため、感度が低く、検査の前処理として試料
DNAをたくさん増やす作業も必要であった。
【0005】これらの問題を解決するため反応性物質を
電極型センサに適用する方法が開示されている(特開平
9−288080号公報)。すなわち、出力端子を備え
た電極であって、反応性物質が固定された電極と試料D
NAとを反応させ、反応後の電極の電流を測定すること
により、反応性物質と試料DNAとで形成されるハイブ
リッドDNAの存在を検出あるいはハイブリッドDNA
の量を測定する方法である。すなわち、導電性物質で修
飾されたプローブDNAが結合した電極を、試料DNA
を含む検体溶液に導入することにより、プローブDNA
と相補的な配列を有する試料DNAがハイブリダイズ
し、ハイブリッドDNAが形成される。このハイブリダ
イゼーションは、インターカレータの存在下で行なう。
インターカレータは、ハイブリッドDNAの層間に侵入
し、一種の電荷移動錯体を形成する。ハイブリッドを形
成しない場合、つまり一本鎖のままであれば、インター
カレーションは起こらない。インターカレーションによ
り、電極に流れる電流量が変化する。この電流は、ハイ
ブリダイズにより形成された二本鎖DNAにインターカ
レートしたインターカレータの酸化、還元によるもので
ある。二本鎖DNAの形成の程度はインターカレートの
程度として検出することができる。従って、この電流量
を検出および/または測定することにより、ハイブリッ
ドDNAの存在が検出され、あるいはハイブリッドDN
Aの量が測定される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これら電気化
学的に検出するDNAチップでも、前記蛍光色素法と同
様にシート材片面の複数の微小区分のそれぞれに1種類
づつ反応性物質14を載せなければならない。また、他
の反応チップの場合も同様である。現在主流となってい
る反応チップの作製方法としては、フォトリソグラフィ
ーを利用したものやディスペンサーで反応性物質14を
滴下して形成する方法がある。
【0007】フォトリソグラフィーを利用した方法は、
塩基を適する部分に逐次的に結合する方法で、工程が非
常に複雑になってしまう。また、ディスペンサーを用い
る方法は、予め目的とする反応性物質14を採取、作製
したものを針状のディスペンサーに浸し、ディスペンサ
ーの先端に付着した反応性物質14をシート材上の所定
の位置に点状に塗布し、その後ディスペンサーを洗浄、
乾燥させ、次の異なる種類の反応性物質14に浸してシ
ート材上のほかの所定位置に塗布するという操作を繰り
返すことにより行うものである。とにかく、何れの作製
方法でも、反応チップの価格は非常に高価になり、DN
Aの発現研究を促進する上で、また免疫学的解析を利用
したスクリーニングへの応用に際して障害となってい
る。
【0008】このように、スライドガラス13等の一枚
のシート材上に多数の異なった種類の反応物質が塗布さ
れた従来の反応チップは、非常に多くの工程や精密性を
必要とするため製造設備や製品自身が非常に高価になっ
てしまう。
【0009】したがって、本発明の目的は、上記の問題
を解決することにあって、フォトリソグラフイー等の煩
雑な製造工程を経ずに作成でき、より容易に且つ安価に
作製及び使用できるDNAマイクロアレイ等の反応チッ
プを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、反応性物質を含む複数層の反応層と一枚
のシート材とを少なくとも有する積層体であって、上記
各反応層が一つ又は複数の反応部を有するパターンで形
成され、上記積層体の同一方向の側面に向かって露出さ
れる上記各反応部の端面を検出面とするように構成し
た。
【0011】また、上記構成において、上記各反応層が
反応性物質として、DNA断片、RNA断片、抗体、エ
ピトープ、又は蛋白質を含むものであるようにした。
【0012】また、上記各構成において、上記各反応層
間に、隔離層を挟んでいるようにした。
【0013】また、上記構成において、上記各隔離層が
シート材であるようにした。
【0014】また、上記隔離層がシート材である構成に
おいて、上記積層体が、複数枚のシート材を積み重ねた
ものであり、各シート材間につき一層の反応層が存在し
ているようにした。
【0015】また、上記隔離層がシート材である構成に
おいて、上記積層体が、一枚のシート材を経本状に複数
回折り重ねたものであり、シート材の各回の折り重ね部
分間につき一層の反応層が存在しているようにした。
【0016】また、上記隔離層がシート材である構成に
おいて、上記積層体が、一枚のシート材を巻物状に複数
回巻き重ねたものであり、シート材の各回の巻き重ね部
分間につき一層の反応層が存在しているようにした。
【0017】また、上記隔離層がシート材である各構成
において、上記各シート材が絶縁材料であり、上記各反
応層が反応性物質として導電性物質で修飾されたDNA
断片又はRNA断片を含むものであり、上記各反応部が
それぞれ電極兼リード層の働きをするようにした。
【0018】また、上記隔離層がシート材である各構成
において、上記各シート材が絶縁材料であり、上記各反
応層が反応性物質として導電性物質で修飾されたDNA
断片又はRNA断片を含むものであり、上記電極の働き
をする各反応部の積層方向の面のうちいずれか一方にリ
ード層が接続されているようにした。
【0019】また、上記隔離層がシート材である各構成
において、上記各反応層について、その積層方向の面の
うちいずれか一方に空気層がスペーサーにより形成され
ているようにした。
【0020】また、上記リード層が接続されている構成
において、上記各反応層について、空気層が形成された
面と反対の面に浸透材層が形成されているようにした。
【0021】また、上記構成において、上記各反応層に
ついて、その積層方向の面のうち少なくとも一方に浸透
材層が形成されているようにした。
【0022】また、上記リード層が接続されている構成
において、上記各反応層からなる電極について、リード
層が接続された面と反対の面に空気層がスペーサーによ
り形成されているようにした。
【0023】また、上記リード層が接続されている構成
において、上記各反応層からなる電極について、リード
層が接続された面と反対の面に浸透材層が形成されてい
るようにした。
【0024】また、本発明の積層型反応チップ用シート
は、大判又は長尺のシート材上に反応性物質を含む反応
層が一つ又は複数の反応部を有するパターンで単層形成
されているように構成した。
【0025】また、本発明の積層型反応チップ集合体
は、反応性物質を含む複数層の反応層と一枚のシート材
とを少なくとも有する積層体であって、上記各反応層が
一つ又は複数の反応部を有するパターンで形成され、分
割により上記した積層型反応チップが多数個得られるよ
うに構成した。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態について詳細に説明する。
【0027】図1及び図2は本発明に係る積層型反応チ
ップの積層構造の一実施例を示す部分断面図、図3は本
発明に係る積層型反応チップの反応層のパターンの一実
施例を示す平面図、図4〜6は本発明に係る積層型反応
チップの製造方法の一実施例を示す図、図7及び図8は
本発明に係る積層型反応チップのスペ−サ−の一実施例
を示す図、図9は本発明に係る積層型反応チップの浸透
材層の一実施例を示す図、図10および図11は本発明
に係る積層型反応チップ用シートの一実施例を示す図、
図12及び図13は本発明に係る積層型反応チップの電
極の一実施例を示す断面図、図14は本発明に係る積層
型反応チップの電極の一実施例を示す斜視図、図15及
び図16は本発明に係る積層型反応チップの使用の一実
施例を示す斜視図、図17及び図18は本発明に係る積
層型反応チップ集合体の一実施例を示す図、図20は従
来技術に係る反応チップの積層構造の一実施例を示す部
分断面図である。図中、1はシート材、2はリード線、
3は反応層、3aは反応部、3bは電極兼リード層、3
cは電極、4は積層型反応チップ用シート、4aは積層
型反応チップ構成片、5はスペーサー、6は浸透材層、
7は積層型反応チップ、8はリード層、9はコネクタ、
10は参照電極、11は試料溶液、12は積層型反応チ
ップ集合体、13はスライドガラス、14は反応性物
質、15は電極突起、16は基板をそれぞれ示す。
【0028】本発明の積層型反応チップ7は、反応性物
質を含む複数層の反応層3と一枚のシート材1とを少な
くとも有する積層体であって、上記各反応層3が一つ又
は複数の反応部3aを有するパターンで形成され、上記
積層体の同一方向の側面に向かって露出される上記各反
応部3aの端面を検出面とするものである(図1〜6参
照)。
【0029】したがって、従来技術のように、シート材
1の片面上の複数の微小区分にそれぞれ1種類づつ反応
性物質を設けて検出面とする構成であれば、隣り合う反
応部3aが重複して検出面が消失しなないようにフォト
リソグラフイー等の煩雑な製造工程を使用しなければな
らないところ、本発明は、積層された各反応部3aの端
面を検出面とする構成なので、印刷法等の簡単な手段を
用いて反応層3を積層するだけで各反応部3aの検出面
を確保できる。つまり、煩雑な製造工程を経ずに作成で
き、より容易に且つ安価にチップを作成することが可能
なのである。
【0030】上記シート材1の材料は、反応チップの検
出方式や反応層3の多層積層する方法によって適宜選択
することができる。たとえば、電気化学測定によって検
出を行う場合にはシート材1に絶縁性が求められるが、
他の検出法では特に限定されない。また、シート材1を
変形することによって反応層3を多層化する場合にはシ
ート材1には変形性が求められる。
【0031】また、シート材1の厚さに関しては特に限
定されるものではなく、反応物質の集積度、使用環境に
併せて適宜選択できる。さらにシート材1の大きさは、
シート材1表面上に設けられる反応部3aの数等を考慮
して適宜決定される。
【0032】シート材1としては、たとえば、ポリエチ
レン樹脂、エチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリイ
ソブチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、不
飽和ポリエステル樹脂、含フッ素樹脂、ポリ塩化ビニル
樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、
ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルアセタール樹
脂、アクリル樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリス
チレン樹脂、アセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、
ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、エポキ
シ樹脂、メラミン樹脂、スチレン・アクリロニトリル共
重合体、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合
体、シリコーン樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、
ポリスルホン樹脂等の有機材料、ガラス、石英ガラス、
アルミナ、サファイア、フォルステライト、炭化珪素、
酸化珪素、窒化珪素等の無機材料などを使用することが
できる。
【0033】上記反応性物質の「反応性」とは、化学反
応によりイオン結合や共有結合による化学構造などが変
化する場合のみではなく、水素結合、配位結合、ファン
デルワールス力、化学吸着、物理吸着等のその他の様式
により、他の物質と結合した状況を作ることができる性
質を意味する。そのような反応性物質としては、たとえ
ばDNA断片を用いることができる。また、上記反応性
物質としてRNA断片を用いることができる。また、上
記反応性物質として抗体やエピトープも用いることがで
きる。上記反応性物質としてたんぱく質を用いることも
できる。なお、本発明で用いることのできる反応性物質
は上記したものに限定されない。
【0034】なお、上記反応層3について、各反応部3
aの反応性物質どうしは、反応チップの用途に応じて同
種又は異種の物質である。また、反応性物質は、反応性
物質単独でも反応層3とすることができるが、必要によ
り、適当な溶媒に反応性物質を溶解又は分散し、この溶
液又は分散液を所定の箇所に付着させて反応層3とする
こともできる。反応性物質を溶解又は分散する溶媒は、
反応性物質との相性や反応層3を形成する対象表面との
親和性、反応層3の形成手段、反応チップの用途等を考
慮して適宜選択できる。
【0035】また、上記各反応層3間には、隔離層を挟
んでもよい。隔離層を設けることによるメリットとして
は、例えば反応チップが蛍光発光方式のDNAマイクロ
アレイの場合には、隣り合う検出面どうしが離れるた
め、蛍光が互いに干渉しあうのを抑えることができる点
が挙げられる。また、反応チップが電気化学的方式のD
NAマイクロアレイの場合には、隔離層として絶縁性の
材料を用いることにより、隣り合う反応層3の検出信号
が混同されるのを防ぐことができる。樹脂をハケ塗りし
たり、スクリーン印刷やグラビア印刷することにより形
成してもよいし、前記したのと同様のシート材1を用い
てもよい(図2参照)。シート材1を用いる場合、塗布
層や印刷層と比較してピンホールなどが生じる恐れがな
いため、隔離性能が増すという点でより好ましい。
【0036】シート材1を隔離層として用いる場合の反
応チップの積層構造の一例を以下に示す。
【0037】たとえば、本発明の積層型反応チップ7
は、上記各隔離層がシート材1である構成において、複
数枚のシート材1を積み重ねたものとし、各シート材1
間につき一層の反応層3が存在しているように積層体を
構成することができる(図4参照)。
【0038】この積層体の製造には、大判又は長尺のシ
ート材1上に反応性物質を含む反応層3が一つ又は複数
の反応部3aを有するパターンで単層形成されている積
層型反応チップ用シート4を用いるのが好ましい。何故
なら、図10に示すように、予め大きなサイズで作製し
準備しておき、それを所望の大きさに適宜切断、組合せ
ることも可能である。これによりカスタマイズが容易に
出来るようになる他に、生産効率が上がる効果が見込ま
れる。
【0039】また、本発明の積層型反応チップ7は、上
記各隔離層がシート材1である構成において、一枚のシ
ート材1を経本状に複数回折り重ねたものとし、シート
材1の各回の折り重ね部分間につき一層の反応層3が存
在しているように積層体を構成してもよい(図5参
照)。こうすることにより、シート材1を複数枚用意し
なくても積層体を得ることができる。この場合のシート
材1の材料は、先に示した材料の中から、反応層3をし
っかりと支持できるだけの強度を有しながら、且つ折り
重ねも可能な材料を用いる。たとえば、前記した樹脂か
らなるシート材1のうち、厚み50〜300μm程度の
フィルムを用いるとよい。
【0040】また、本発明の積層型反応チップ7は、上
記各隔離層がシート材1である構成において、一枚のシ
ート材1を巻物状に複数回巻き重ねたものとし、シート
材1の各回の巻き重ね部分間につき一層の反応層3が存
在しているように積層体を構成してもよい(図6参
照)。こうすることにより、シート材1を複数枚用意し
なくても積層体を得ることができる。この場合のシート
材1の材料は、先に示した材料の中から、反応層3をし
っかりと支持できるだけの強度を有しながら、且つ巻き
重ねも可能な材料を用いる。たとえば、上記折り重ねタ
イプの積層型反応チップ7と同様の材料を用いることが
できる。なお、巻物状とは図6に示した円柱状の他、多
角柱状や円錐状等でもよい。
【0041】また、本発明の積層型反応チップ7におい
ては、上記各反応層3が複数の反応部3aを有するパタ
ーンで形成されるようにしてもよい(図3〜6参照)。
たとえば、前記の複数枚のシート材1を積み重ねる場合
であれば、反応層3を各シート材1間につき複数のパタ
ーンで形成する。また、前記の一枚のシート材1を経本
状に複数回折り重ねる場合であれば、反応層3をシート
材1の各回の折り重ね部分間につき複数のパターンで形
成し、前記の一枚のシート材1を巻物状に複数回巻き重
ねる場合であれば、反応層3をシート材1の各回の巻き
重ね部分間につき複数のパターンで形成する。複数の反
応部3aを有するパターンで形成することにより、集積
度を高めることができる。集積度が高まれば、試料の消
費量を少なくすることができる。パターン化の方法とし
ては、印刷法やディスペンサー法などを利用するとよ
い。たとえば反応部3a毎に反応性物質が異なる場合
は、スクリーン印刷を例にとって挙げてみると、1つの
帯状のパターンが形成されたマスクを複数用意してお
き、前のパターンに重ならないように順次異なった反応
性物質を印刷していけば良い。また、反応性物質が固定
化された積層型反応チップ用シート4をリボン状など適
当な大きさに切断して積層型反応チップ構成片4aを得
た後、別シートにこれら異なる複数の積層型反応チップ
構成片4aを貼り合わせるようにしてもよい(図11参
照)。この場合、積層型反応チップ構成片4aは、反応
層3が一つの反応部3aを有するパターンで形成されて
いてもよいし、反応層3が複数の反応部3aを有するパ
ターンで形成されていてもよい。また、複数の反応部3
aを有するパターンで形成される場合、複数の反応部3
aが同一の反応性物質からなるものでも、異なる反応性
物質からなるものでもよい。
【0042】本発明の積層型反応チップ7は、反応性物
質としてDNA断片又はRNA断片を含む所謂DNAマ
イクロアレイとして構成する場合、種々の検出方式をと
ることができる。たとえば、蛍光検出方式や、電気化学
的検出方式等である。この中でより好ましくは、大掛か
りな検出装置を必要とせず即時的に判定することが出
来、また蛍光検出方式よりも感度がはるかに高い電気化
学的検出方式である。
【0043】この電気化学的検出方式のDNAマイクロ
アレイの場合も、積層構造をとる本発明は、従来の電気
化学的検出方式のDNAマイクロアレイと比べて優れて
いる。その理由を以下に示す。従来の電気化学的検出方
式のDNAマイクロアレイは、基板16にスルーホール
を開けて表面の反応性物質14を付けた電極突起15と
裏面のリード線2とを接続しなければならない(図20
参照)。そのため、スルーホールを開ける作業や電極突
起15とスルーホールとのアライメント作業等などの面
倒な作業が必要である。これに対して、本発明における
電気化学的方式DNAマイクロアレイは、たとえば、上
記各隔離層がシート材1である構成において、上記各シ
ート材1が絶縁材料であり、上記各反応層3が反応性物
質として導電性物質で修飾されたDNA断片又はRNA
断片を含むものであり、上記各反応部3aがそれぞれ電
極兼リード層3bの働きをするように構成することがで
きる(図12参照)。そのため、スルーホールを開ける
作業や電極突起15とスルーホールとのアライメント作
業等の面倒な作業が不要である。
【0044】電気化学的検出方式のDNAマイクロアレ
イに用いるシート材1は、絶縁性が要求される。この絶
縁性シート材1としては、前記した有機材料や無機絶縁
材料などの中から、積層方式等に応じて適宜選択して使
用すればよい。たとえば、前記のシート材1を経本状に
複数回折り重ねたり、巻物状に複数回巻き重ねたりする
場合には、加工しやすい材料を選択して使用する。ま
た、絶縁性のシート材1としては、導電体に絶縁層をコ
ーティングしたものを用いることもできる。
【0045】電気化学的検出方式のDNAマイクロアレ
イの反応層3に用いる、DNA断片又はRNA断片を修
飾する導電性物質としては、DNAマイクロアレイの技
術分野で公知のものを用いればよく、特に限定されな
い。
【0046】ところで、本発明の積層型反応チップ7
は、最初に述べたように、上記積層体の同一方向の側面
に向かって露出される上記各反応部3aの端面を検出面
とするものである。しかし、検出面は、反応部3aの端
面のみに限定されるものではない。反応部3a(反応層
3)が積層された構造をとる本発明においては、その積
層構造故に、従来の反応チップに比べてより広い検出面
を確保できる可能性を有している。すなわち、反応層3
の積層方向の面である。検出面積の拡大は、その分だけ
検出の感度を向上させることができるというメリットが
ある。反応層3の積層方向の面を検出面とするための手
段としては、たとえば、上記各隔離層がシート材1であ
る構成において、上記各反応層3について、その積層方
向の面のうちいずれか一方に空気層がスペーサー5によ
り形成されているようにする(図7,図8参照)。この
ように構成することにより、試料溶液11が、反応部3
aの端面に接触するのみならず、空気層内に進入して反
応層3の積層方向の面にも接触する。スペーサー5の材
料としては、樹脂、金属、紙等などを用いることができ
るが、試料溶液11が進入できるだけのサイズの空気層
を形成できればこれに限定されない。スペーサー5の形
成方法としては、スクリーン印刷法等の一般の印刷法を
用いればよいが、これに限定されるものではない。たと
えば、無機物や有機物からなる粒子の分散液を噴霧、ま
たは塗布して乾燥することによってもよい。
【0047】また、反応層3の積層方向の面を検出面と
するための別の手段としては、上記各反応層3につい
て、その積層方向の面のうち少なくとも一方に浸透材層
6が形成されているようにすることができる(図9参
照)。このように構成することにより、試料溶液11
が、反応部3aの端面に接触するのみならず、浸透材層
6内に浸入して反応層3の積層方向の面にも接触する。
この浸透材層6を用いる手段は、スペーサー5による空
気層形成と異なり、上記各隔離層がシート材1である構
成に限定されない。隔離層が塗布層や印刷層の場合でも
適用できる。また、隔離層と浸透材層6を兼用させてる
こともできる。このような浸透材層6の材料としては、
吸水性ポリマーがある。代表的な吸水性ポリマーとして
は、デンプン系、セルロース系、ポリアクリル酸塩系、
ポリビニルアルコール系などがある。また、アガロース
などのゲル、紙(和紙)等の天然高分子も浸透材層6に
用いることができる。また、多孔質材料を浸透材層6に
用いることもできる。多孔質材料には、通過可能な細孔
分布をもった各種多孔質性樹脂や、ニッケル、タンタ
ル、チタン、白金、銅等の金属又はCu−Sn、Fe−
Cr−Ni、Cu−Sn−Pb、Fe−C、Fe−C
u、Fe−C−Cu、Al−Cu等の合金などの各種焼
結金属材料を所望の細孔分布をもつように粒子径を選ん
で焼結成形した焼結金属体や、所望の細孔分布をもつよ
うに粒子径を選んで焼結させた多孔質性シリカ、多孔質
性マグネシア、多孔質性アルミナ等の各種多孔質性セラ
ミックス体がある。浸透材層6の形成方法としては、上
記吸水性ポリマーや上記各種多孔質性樹脂の場合には、
公知の塗布法やスクリーン印刷法等などがある。また、
アガロースなどのゲル、紙(和紙)、焼結金属体、多孔
質性セラミックス体等の場合には、これらを重ねて配置
し、必要に応じてシート材1又は反応層3上に部分接着
させる。
【0048】また、上記浸透材層6の形成とスペーサー
5による空気層の形成とは共に用いることもできる。た
とえば、上記各反応層3について、空気層が形成された
面と反対の面に浸透材層6を形成するようにする。
【0049】また、本発明のDNAマイクロアレイは、
反応部3aがそれぞれリード層8を兼用していなくても
よい。すなわち、本発明の積層型反応チップ7は、上記
各シート材1が絶縁材料であり、上記各反応層3が反応
性物質として導電性物質で修飾されたDNA断片又はR
NA断片を含むものであり、これら反応物質の導電性が
低い場合には検出信号がコネクタにより外部に出力され
るまでの間に減衰することを防ぐために、上記各反応部
3aがそれぞれ電極の働きをし且つ各電極3cの積層方
向の面のうちいずれか一方に反応層3より導電性の高い
リード層8が接続されているように構成してもよい(図
13参照)。上記の専用リード層8の材料としては、銀
ペースト、銅ペースト等を用いることができる。
【0050】また、電極3cに別途リード層8を接続す
る上記DNAマイクロアレイについて前記の検出面積の
拡大を図る場合、リード層8と電極3cの接続を確実に
する必要があるため、上記各反応層3からなる電極3c
について、リード層8が接続された面と反対の面に前記
したスペーサー5による空気層を形成する。あるいは、
上記各反応層3からなる電極3cについて、リード層8
が接続された面と反対の面に前記した浸透材層6を形成
する。
【0051】図14〜16は電気化学的検出方式を示
す。本発明のDNAマイクロアレイ(作用電極)を参照
電極10と共に試料溶液11に検出面を浸漬させて検出
を行ったり(図15参照)、本発明のDNAマイクロア
レイ(作用電極)を参照電極10と共に並べその検出面
に試料溶液11を滴下して検出を行ったり(図16参
照)する方法がある。また、さらに対極を用いるとより
確実な検出が行える。これら参照電極10および対極
は、反応層3からなる電極3cとともに積層体中に設け
ることもできる。
【0052】なお、以上の積層型反応チップ7は、1個
づつ積層して得てもよいが、大判のシート材1を用い、
多数個取りで反応層3を積層して積層型反応チップ集合
体12を製造した後、必要なときに分割することによっ
て前記した積層型反応チップ7を得てもよい(図17,
図18参照)。積層型反応チップ集合体12から積層型
反応チップ7を得る場合、大量生産ができる点で、1個
づつ積層する場合よりも好ましい。
【0053】
【実施例】<実施例1>厚み100μm、3cm角のプ
ラスチックフィルムからなるシート材上に、銀ペースト
を用いスクリーン印刷法にてシート材の対向する二辺に
平行な帯状パターンを1本形成し、180℃、30分の
条件で焼成して検出信号を外部に送信するための幅2m
m、長さ3mm、厚み20μmのリード層とした。次
に、反応性物質として「ポリグアニリック酸ナトリウム
塩(POLYGUANYLIC ACID potassiumsalt)」(SIGMA社
製)を用い、過マンガン酸カリウムで酸化したグラシー
カーボンにより修飾したものを石油系溶剤「ソルベッソ
150」(東永産業株式会社製)及びアクリル系樹脂
「タイナールBR-83」(三菱レイヨン社製)にて溶解
し、この溶液を用い上記リード層上にスクリーン印刷し
た後、80℃30分の条件で焼成して幅3.5mm、長
さ3mm、の反応層をリード層と合わせて厚みが40μ
mとなるように一層形成し、これを電極とした。次い
で、上記リード層のパターンに平行なシート材の二辺
に、アクリル系樹脂を用いスクリーン印刷にて幅4m
m、厚み75μmのスペーサーをそれぞれ形成した。
【0054】一方、他種類の反応性物質「カーフシーマ
ス一本鎖DNA(CALF THYMUS DNA single stranded)」
(SIGMA社製)についても同様にした。
【0055】最後にこれら2種類のシートを反応層どう
しがシート材で隔離され且つリード層の出力端が同じ方
向になるように揃えて積層し、ナイロン系の接着剤を用
いスペーサー部分にて貼り合わせて積層型反応チップを
得た。
【0056】このようにして作製したものを作用電極と
し、白金の参照電極と共に、試料DNA「ポリシティデ
ィリック酸ナトリウム塩(POLYCYTIDYLIC ACID potassi
um salt)」(SIGMA社製)及びインターカレーターとし
てのトリス(1,10フェナントロリン)コバルト(III)
塩を試料溶液に浸漬した後、両電極の酸化還元電位を測
定し、一方の反応層について生じた反応から試料DNA
が検出できていることを確認した。
【0057】
【発明の効果】本発明の積層型反応チップは、以上のよ
うな構成からなるので、次の効果が奏される。
【0058】すなわち、反応性物質を含む複数層の反応
層と一枚のシート材とを少なくとも有する積層体であっ
て、上記各反応層が一つ又は複数の反応部を有するパタ
ーンで形成され、上記積層体の同一方向の側面に向かっ
て露出される上記各反応部の端面を検出面とするので、
印刷法等の簡単な手段で反応層を積層するだけで各反応
部の検出面を確保できる。したがって、フォトリソグラ
フィーやディスペンサーのような煩雑な工程や大規模の
設備を要することなく、DNA断片などの反応性物質を
多種類形成された検出デバイスを容易に且つ安価に提供
することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る積層型反応チップの積層構造の一
実施例を示す部分断面図である。
【図2】本発明に係る積層型反応チップの積層構造の一
実施例を示す部分断面図である。
【図3】本発明に係る積層型反応チップの反応層のパタ
ーンの一実施例を示す平面図である。
【図4】本発明に係る積層型反応チップの製造方法の一
実施例を示す図である。
【図5】本発明に係る積層型反応チップの製造方法の一
実施例を示す図である。
【図6】本発明に係る積層型反応チップの製造方法の一
実施例を示す図である。
【図7】本発明に係る反応チップのスペ−サ−の一実施
例を示す図である。
【図8】本発明に係る積層型反応チップのスペ−サ−の
一実施例を示す図である。
【図9】本発明に係る積層型反応チップの浸透材層の一
実施例を示す図である。
【図10】本発明に係る積層型反応チップ用シートの一
実施例を示す図である。
【図11】本発明に係る積層型反応チップ用シートの一
実施例を示す図である。
【図12】本発明に係る積層型反応チップの電極の一実
施例を示す断面図である。
【図13】本発明に係る積層型反応チップの電極の一実
施例を示す断面図である。
【図14】本発明に係る積層型反応チップの電極の一実
施例を示す斜視図である。
【図15】本発明に係る積層型反応チップの使用の一実
施例を示す斜視図である。
【図16】本発明に係る積層型反応チップの使用の一実
施例を示す斜視図である。
【図17】本発明に係る積層型反応チップ集合体の一実
施例を示す図である。
【図18】本発明に係る積層型反応チップ集合体の一実
施例を示す図である。
【図19】従来技術に係る反応チップの積層構造の一実
施例を示す部分断面図である。
【図20】従来技術に係る反応チップの積層構造の一実
施例を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1 シート材 2 リード線 3 反応層 3a 反応部 3b 電極兼リード層 3c 電極 4 積層型反応チップ用シート 4a 積層型反応チップ構成片 5 スペーサー 6 浸透材層 7 積層型反応チップ 8 リード層 9 コネクタ 10 参照電極 11 試料溶液 12 積層型反応チップ集合体 13 スライドガラス 14 反応性物質 15 電極突起 16 基板
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年1月7日(2002.1.7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】図1及び図2は本発明に係る積層型反応チ
ップの積層構造の一実施例を示す部分断面図、図3は本
発明に係る積層型反応チップの反応層のパターンの一実
施例を示す平面図、図4〜6は本発明に係る積層型反応
チップの製造方法の一実施例を示す図、図7及び図8は
本発明に係る積層型反応チップのスペ−サ−の一実施例
を示す図、図9は本発明に係る積層型反応チップの浸透
材層の一実施例を示す図、図10および図11は本発明
に係る積層型反応チップ用シートの一実施例を示す図、
図12及び図13は本発明に係る積層型反応チップの電
極の一実施例を示す断面図、図14は本発明に係る積層
型反応チップの電極の一実施例を示す斜視図、図15及
び図16は本発明に係る積層型反応チップの使用の一実
施例を示す斜視図、図17及び図18は本発明に係る積
層型反応チップ集合体の一実施例を示す図、図20は従
来技術に係る反応チップの積層構造の一実施例を示す部
分断面図である。図中、1はシート材、2はリード線、
3は反応層、3aは反応部、3bは電極兼リード層、3
cは電極、4は積層型反応チップ用シート、4aは積層
型反応チップ構成片、5はスペーサー、6は浸透材層、
7は積層型反応チップ、8はリード層、9はコネクタ、
10は対極、11は試料溶液、12は積層型反応チップ
集合体、13はスライドガラス、14は反応性物質、1
5は電極突起、16は基板をそれぞれ示す。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0051
【補正方法】変更
【補正内容】
【0051】図14〜16は電気化学的検出方式を示
す。本発明のDNAマイクロアレイ(作用電極)を対極
10と共に試料溶液11に検出面を浸漬させて検出を行
ったり(図15参照)、本発明のDNAマイクロアレイ
(作用電極)を対極10と共に並べその検出面に試料溶
液11を滴下して検出を行ったり(図16参照)する方
法がある。また、さらに参照電極を用いるとより確実な
検出が行える。これら対極10および参照電極は、反応
層3からなる電極3cとともに積層体中に設けることも
できる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】符号の説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【符号の説明】 1 シート材 2 リード線 3 反応層 3a 反応部 3b 電極兼リード層 3c 電極 4 積層型反応チップ用シート 4a 積層型反応チップ構成片 5 スペーサー 6 浸透材層 7 積層型反応チップ 8 リード層 9 コネクタ 10 対極 11 試料溶液 12 積層型反応チップ集合体 13 スライドガラス 14 反応性物質 15 電極突起 16 基板
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図15
【補正方法】変更
【補正内容】
【図15】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図16
【補正方法】変更
【補正内容】
【図16】
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 27/327 G01N 33/53 M 27/416 33/566 33/483 33/58 A 33/53 37/00 102 33/566 C12N 15/00 F 33/58 G01N 27/30 351 37/00 102 357 27/46 386Z Fターム(参考) 2G045 BB11 BB21 BB60 DA12 DA13 DA14 DA36 DA37 FB02 FB05 FB16 FB17 GC18 HA02 HA09 2G054 AA06 AB05 CA22 CE01 EA03 GE05 4B024 AA11 BA80 CA01 CA09 CA11 HA12 4B029 AA07 BB20 CC03 CC09 FA12 4F100 AJ09B AK01 AK25 AK48G AR00B AR00D AT00A AT00C AT00E BA05 BA08 BA10A BA10E CB00 EA02 EJ94 EJ99 GB61 GB66 JC00B JC00D JG01B JG01D JG04A JG04C JG04E JL02

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応性物質を含む複数層の反応層と一枚
    のシート材とを少なくとも有する積層体であって、上記
    各反応層が一つ又は複数の反応部を有するパターンで形
    成され、上記積層体の同一方向の側面に向かって露出さ
    れる上記各反応部の端面を検出面とすることを特徴とす
    る積層型反応チップ。
  2. 【請求項2】 上記各反応層が反応性物質として、DN
    A断片、RNA断片、抗体、エピトープ、又は蛋白質を
    含むものである請求項2記載の積層型反応チップ。
  3. 【請求項3】 上記各反応層間に、隔離層を挟んでいる
    請求項1又は請求項2記載の積層型反応チップ。
  4. 【請求項4】 上記各隔離層がシート材である請求項3
    記載の積層型反応チップ。
  5. 【請求項5】 上記積層体が、複数枚のシート材を積み
    重ねたものであり、各シート材間につき一層の反応層が
    存在している請求項4記載の積層型反応チップ。
  6. 【請求項6】 上記積層体が、一枚のシート材を経本状
    に複数回折り重ねたものであり、シート材の各回の折り
    重ね部分間につき一層の反応層が存在している請求項4
    記載の積層型反応チップ。
  7. 【請求項7】 上記積層体が、一枚のシート材を巻物状
    に複数回巻き重ねたものであり、シート材の各回の巻き
    重ね部分間につき一層の反応層が存在している請求項4
    記載の積層型反応チップ。
  8. 【請求項8】 上記各シート材が絶縁材料であり、上記
    各反応層が反応性物質として導電性物質で修飾されたD
    NA断片又はRNA断片を含むものであり、上記各反応
    部がそれぞれ電極兼リード層の働きをする請求項4〜7
    記載の積層型反応チップ。
  9. 【請求項9】 上記各シート材が絶縁材料であり、上記
    各反応層が反応性物質として導電性物質で修飾されたD
    NA断片又はRNA断片を含むものであり、上記電極の
    働きをする各反応部の積層方向の面のうちいずれか一方
    にリード層が接続されている請求項4〜7記載の積層型
    反応チップ。
  10. 【請求項10】 上記各反応層について、その積層方向
    の面のうちいずれか一方に空気層がスペーサーにより形
    成されている請求項4〜8のいずれかに記載の積層型反
    応チップ。
  11. 【請求項11】 上記各反応層について、空気層が形成
    された面と反対の面に浸透材層が形成されている請求項
    10記載の積層型反応チップ。
  12. 【請求項12】 上記各反応層について、その積層方向
    の面のうち少なくとも一方に浸透材層が形成されている
    請求項1〜8のいずれかに記載の積層型反応チップ。
  13. 【請求項13】 上記各反応層からなる電極について、
    リード層が接続された面と反対の面に空気層がスペーサ
    ーにより形成されている請求項9記載の積層型反応チッ
    プ。
  14. 【請求項14】 上記各反応層からなる電極について、
    リード層が接続された面と反対の面に浸透材層が形成さ
    れている請求項9記載の積層型反応チップ。
  15. 【請求項15】 大判又は長尺のシート材上に反応性物
    質を含む反応層が一つ又は複数の反応部を有するパター
    ンで単層形成されていることを特徴とする積層型反応チ
    ップ用シート。
  16. 【請求項16】 反応性物質を含む複数層の反応層と一
    枚のシート材とを少なくとも有する積層体であって、上
    記各反応層が一つ又は複数の反応部を有するパターンで
    形成され、分割により請求項1〜14に記載の積層型反
    応チップが多数個得られることを特徴とする積層型反応
    チップ集合体。
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