JP2002295996A - 飛翔体の防御装置 - Google Patents

飛翔体の防御装置

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明 黒部
Hiroaki Takahashi
浩昭 高橋
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    • F41WEAPONS
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    • F41H5/007Reactive armour; Dynamic armour

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Aiming, Guidance, Guns With A Light Source, Armor, Camouflage, And Targets (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 飛翔体の防御装置において、飛翔体が接触し
てから早期に電流を流して飛翔体を屈曲あるいは溶融さ
せることで防御性能の向上を図る。 【解決手段】 ケーシング11内に複数の電極板12a
〜12eを配設すると共に、その間にセラミックス板1
3a〜13dを介装し、これを車両の所定の位置に固定
し、各電極板12a〜12eの間にコンデンサ16を接
続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特殊車両や船舶な
どに装備される飛翔体の防御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、特殊車両を目標として飛翔する
棒状の飛翔体が、この特殊車両に衝突したときに、この
飛翔体を屈曲あるい溶融することで、飛翔体による特殊
車両の貫通を防止する装置がある。
【0003】この飛翔体の防御装置としては、2枚の電
極板の間にセラミックス板を多数介装すると共に、この
電極板の間にコンデンサを接続し、飛翔体がこの電極板
及びセラミックス板を貫通したときにコンデンサから大
電流を流すことで、この飛翔体を屈曲あるいは溶融する
ようにしたものが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した飛翔体の防御
装置において、飛翔体は高速で飛翔するものであるか
ら、この飛翔体が電極板及びセラミックス板に貫入した
ら、貫通してしまう前に直ちにこの飛翔板に大電流を流
して屈曲あるいは溶融させる必要がある。ところが、従
来の飛翔体の防御装置では、飛翔体が前面の電極板から
各セラミックス板に貫入し、先端が後面の電極板に接触
したときに初めて大電流が流れるものである。飛翔体の
推進力はセラミックス板で抑止されるものの十分ではな
く、飛翔体が前面の電極板に貫入してから直ちに大電流
を流して屈曲あるいは溶融させることが望まれている。
【0005】本発明はこのような問題を解決するもので
あって、飛翔体が接触してから早期に電流を流して飛翔
体を屈曲あるいは溶融させることで防御性能の向上を図
った飛翔体の防御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの請求項1の発明の飛翔体の防御装置は、少なくとも
3枚以上所定間隔で積層された電極板と、該各電極板の
間に配設された絶縁性補強部材と、前記各電極板の間に
接続されたコンデンサとを具えたことを特徴とするもの
である。
【0007】請求項2の発明の飛翔体の防御装置では、
前記絶縁性補強部材は、セラミックス板であることを特
徴としている。
【0008】請求項3の発明の飛翔体の防御装置では、
前記絶縁性補強部材は、多数のセラミックス球体が絶縁
性樹脂にて板状に固結された補強板であることを特徴と
している。
【0009】請求項4の発明の飛翔体の防御装置では、
飛翔体が前記複数の電極板を貫通したときに前記コンデ
ンサから該飛翔体に流れる電流の大きさは、該飛翔体に
ローレンツ力が作用して屈曲可能な電流値以上であるこ
とを特徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0011】図1に本発明の第1実施形態に係る飛翔体
の防御装置の断面を示す。
【0012】本実施形態の飛翔体の防御装置において、
図1に示すように、所定の大きさのケーシング11には
複数枚(本実施形態では5枚)の電極板12a〜12e
が配設されると共に、この各電極板12a〜12eの間
に絶縁性補強部材として2枚積層されたセラミックス板
13a〜13dがそれぞれ介装されている。
【0013】一方、車両の外板14は硬質のセラミック
スにより形成されており、この外板11の所定の位置に
形成された凹部15にこの電極板12a〜12e及びセ
ラミックス板13a〜13dが収納されたケーシング1
1が固定されている。そして、この各電極板12a〜1
2eの間にはコンデンサ16がそれぞれ接続されてい
る。
【0014】このコンデンサ16は車両に搭載されてお
り、飛翔体Mが少なくとも2枚の電極板12a〜12b
を貫通したときに、この飛翔体Mに対してローレンツ力
が作用して屈曲可能な大きさ以上の電流(例えば、50
KJ)が流れるように構成されている。
【0015】上述した本実施形態の飛翔体の防御装置
は、特殊車両などの所定の位置に複数並設して装備され
ている。従って、特殊車両を目標として棒状の飛翔体M
が向かって飛翔し、この飛翔体Mが表面の電極板12a
から貫入し、先端がセラミックス板13aを貫通して2
枚目の電極板12bに接触すると、このときに電極板1
2aと電極板12bが飛翔体Mを介して通電する。する
と、飛翔体Mに対してローレンツ力が作用して屈曲し、
あるいは溶融することで、飛翔体Mがそれ以上推進する
のを抑止できる。
【0016】また、飛翔体Mが表面の電極板12aと2
枚目の電極板12bに接触して通電したときに、飛翔体
Mの屈曲あるいは溶融が不十分であっても、飛翔体Mが
3枚目以降の電極板13c,13d,13eに順に接触
したときにも、前述と同様に、飛翔体Mに対してローレ
ンツ力が作用して屈曲し、あるいは溶融するため、飛翔
体Mが車両本体に貫入するのを確実に抑止できる。
【0017】このように本実施形態の飛翔体の防御装置
では、ケーシング11内に複数の電極板12a〜12e
を配設すると共に、その間にセラミックス板13a〜1
3dを介装し、これを車両の所定の位置に固定し、各電
極板12a〜12eの間にコンデンサ16を接続してい
る。
【0018】従って、飛翔体Mが表面の電極板12aと
2枚目の電極板12bに貫通したときにコンデンサ16
により飛翔体Mに通電することとなり、この飛翔体Mに
対してローレンツ力が作用して屈曲あるいは溶融し、飛
翔体Mが3枚目以降の電極板13c,13d,13eに
順に接触したときにも飛翔体Mに対してローレンツ力が
作用して屈曲あるいは溶融することとなり、飛翔体Mが
車両本体に貫入するのを確実に抑止できる。その結果、
車両に対する防御性能の向上することができる。
【0019】図3に本発明の第2実施形態に係る飛翔体
の防御装置の断面を示す。なお、前述した実施形態で説
明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を
付して重複する説明は省略する。
【0020】本実施形態の飛翔体の防御装置において、
図2に示すように、所定の大きさのケーシング11には
複数の電極板12a〜12eが配設されると共に、この
各電極板12a〜12eの間に絶縁性補強部材として補
強板21a〜21dがそれぞれ介装されている。そし
て、この各電極板12a〜12eの間にはコンデンサ1
6がそれぞれ接続されている。
【0021】この補強板21a〜21dは、電極板12
a〜12e間の空間部に多数のセラミックス球体22を
装填した後に、絶縁性樹脂(例えば、エポキシ樹脂)2
3を充填して形成したものであり、電極板12a〜12
e間が絶縁性樹脂23により固結された多数のセラミッ
クス球体22により補強されている。
【0022】従って、特殊車両を目標として飛翔した飛
翔体Mが表面の電極板12aから貫入し、先端が補強板
21aを貫通して2枚目の電極板12bに接触すると、
このときに電極板12aと電極板12bが飛翔体Mを介
して通電し、飛翔体Mに対してローレンツ力が作用して
屈曲し、あるいは溶融することで、飛翔体Mがそれ以上
推進するのを抑止できる。そして、飛翔体Mが3枚目以
降の電極板13c,13d,13eに順に接触したとき
にも、前述と同様に、飛翔体Mに対してローレンツ力が
作用して屈曲し、あるいは溶融するため、飛翔体Mが車
両本体に貫入するのを確実に抑止できる。
【0023】このように本実施形態の飛翔体の防御装置
では、ケーシング11内に複数の電極板12a〜12e
を配設すると共に、その間に多数のセラミックス球体2
2を絶縁性樹脂23で固結した補強板21a〜21dを
介装し、各電極板12a〜12eの間にコンデンサ16
を接続している。
【0024】従って、飛翔体Mが表面の電極板12aと
各電極板12b〜12eに順に貫通したときにコンデン
サ16により飛翔体Mに通電することとなり、この飛翔
体Mに対してローレンツ力が作用して屈曲あるいは溶融
することとなり、飛翔体Mが車両本体に貫入するのを確
実に抑止できる。また、補強板21a〜21dを形成す
る多数のセラミックス球体22は、板状のセラミックス
よりも硬質であるため、飛翔体Mの前進を確実に抑制す
ることができ、装置の小型化にも寄与できる。その結
果、車両に対する防御性能の向上することができる。
【0025】なお、第1実施形態では、絶縁性補強部材
としてセラミックス板13a〜13dを用い、第2実施
形態では、絶縁性補強部材として多数のセラミックス球
体22を絶縁性樹脂23で固結した補強板21a〜21
dを用いたが、これらを混在して配設してもよい。
【0026】
【発明の効果】以上、実施形態において詳細に説明した
ように請求項1の発明の飛翔体の防御装置によれば、少
なくとも3枚以上所定間隔で電極板を積層し、各電極板
の間に絶縁性補強部材を配設し、各電極板の間にコンデ
ンサを接続したので、飛翔体が表面の電極板と各電極板
に順に貫通したときにコンデンサから飛翔体に早期に通
電し、この飛翔体に対してローレンツ力が作用して屈曲
あるいは溶融することとなり、飛翔体が車両本体に貫入
するのを確実に抑止することができ、防御性能の向上を
図ることができる。
【0027】請求項2の発明の飛翔体の防御装置によれ
ば、絶縁性補強部材をセラミックス板としたので、簡単
な構成で飛翔体の推進力を抑止することができる。
【0028】請求項3の発明の飛翔体の防御装置によれ
ば、絶縁性補強部材を多数のセラミックス球体が絶縁性
樹脂にて板状に固結された補強板としたので、飛翔体の
推進力を確実に抑制することができ、装置の小型化に寄
与することができる。
【0029】請求項4の発明の飛翔体の防御装置によれ
ば、飛翔体が複数の電極板を貫通したときにコンデンサ
から該飛翔体に流れる電流の大きさを、飛翔体にローレ
ンツ力が作用して屈曲可能な電流値以上としたので、飛
翔体が車両本体に貫入するのを確実に抑止することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る飛翔体の防御装置
の断面図である。
【図2】本発明の第2実施形態に係る飛翔体の防御装置
の断面図である。
【符号の説明】
11 ケーシング 12a〜12e 電極板 13a〜13d セラミックス板 16 コンデンサ 21a〜21d 補強板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒部 明 神奈川県相模原市田名3000番地 三菱重工 業株式会社汎用機・特車事業本部内 (72)発明者 高橋 浩昭 神奈川県相模原市田名3000番地 三菱重工 業株式会社汎用機・特車事業本部内 Fターム(参考) 2C014 KK01 LL01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも3枚以上所定間隔で積層され
    た電極板と、該各電極板の間に配設された絶縁性補強部
    材と、前記各電極板の間に接続されたコンデンサとを具
    えたことを特徴とする飛翔体の防御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の飛翔体の防御装置におい
    て、前記絶縁性補強部材は、セラミックス板であること
    を特徴とする飛翔体の防御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の飛翔体の防御装置におい
    て、前記絶縁性補強部材は、多数のセラミックス球体が
    絶縁性樹脂にて板状に固結された補強板であることを特
    徴とする飛翔体の防御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の飛翔体の防御装置におい
    て、飛翔体が前記複数の電極板を貫通したときに前記コ
    ンデンサから該飛翔体に流れる電流の大きさは、該飛翔
    体にローレンツ力が作用して屈曲可能な電流値以上であ
    ることを特徴とする飛翔体の防御装置。
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