JP2002294205A - 耐火性接着剤及びこれを用いた耐火材 - Google Patents

耐火性接着剤及びこれを用いた耐火材

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 人体によいマイナスイオンを多量に発生し、
耐火性、遮音性及び断熱性のみならず、耐結露性に優
れ、防菌、防虫効果も有する耐火性接着剤及びこれを用
いた耐火材を提供する。 【解決手段】 本願発明の耐火性接着剤は、活性炭と、
水、ホウ砂、ホウ酸及びリン酸を混合してなる溶液に、
水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、メタルシリコン及び
水を反応させて生成したアルカリ性液体を水で希釈した
溶液を混合し、反応させて生成した中性液体を含んで成
る。上記活性炭は、ヤシガラ活性炭からなり、上記耐火
性接着剤は、さらに、薬草を含んで成り、溶剤形接着剤
及び/又は水性形接着剤の一種又は二種以上を含んで成
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、耐火性、断熱性
及び遮音性のみならず、耐結露性や防菌、防虫効果が要
求される分野等に好適な耐火性接着剤及びこれを用いた
耐火材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、耐火性に優れた耐火性接着剤や耐
火材として種々のものが提案されている。本願発明者
は、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、メタルシリコン
及び水を反応させて生成した耐火性に富むpH10〜p
H12のアルカリ性液体及びこのアルカリ性液体を用い
た耐火性接着剤と耐火建材の発明を提案している(特許
第3033950号)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、本願発明者が
既に提案しているアルカリ性液体は、マイナスイオンを
特に多く発生するものではない。また、このアルカリ性
液体を用いた耐火性接着剤やこれを用いて作られた耐火
材は、耐火性、断熱性、遮音性に関して非常に優れた効
果を発揮するが、防菌、防虫効果は考慮されていない。
さらに、断熱性と耐結露性の両方に優れた効果を発揮す
る耐火性接着剤やそれを用いた耐火材は今まで知られて
いない。
【0004】本願発明の目的とするところは、人体によ
いマイナスイオンを多量に発生し、耐火性、遮音性及び
断熱性のみならず、耐結露性に優れ、防菌、防虫効果も
有する耐火性接着剤及びこれを用いた耐火材を提供する
ものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本願発明者は、上記目的
を達成すべく様々な検討を重ねた結果、活性炭と特定の
水溶性無機反応生成物を含有する耐火性接着剤が上記目
的を達成することを見出し、本願発明をするに至った。
【0006】即ち、本願発明の耐火性接着剤は、活性炭
と、水、ホウ砂、ホウ酸及びリン酸を混合してなる溶液
に、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、メタルシリコン
及び水を反応させて生成したアルカリ性液体を水で希釈
した溶液を混合し、反応させて生成した中性液体を含ん
で成る。
【0007】本願発明の好適形態においては、上記活性
炭は、ヤシガラ活性炭からなり、上記耐火性接着剤は、
さらに、薬草を含んで成り、溶剤形接着剤及び/又は水
性形接着剤の一種又は二種以上を含んで成る。
【0008】本願発明の耐火材は、上記耐火性接着剤を
用いて接着させてなる。
【0009】
【発明の実施の形態】本願発明の耐火性接着剤は、活性
炭と、水、ホウ砂、ホウ酸及びリン酸を混合してなる溶
液に、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、メタルシリコ
ン及び水を反応させて生成したアルカリ性液体を水で希
釈した溶液を混合し、反応させて生成した中性液体を含
んで成る。
【0010】活性炭は、吸着性の強い、大部分が炭素質
の炭をいい、木材、褐炭、泥炭などを活性化剤としての
薬品(塩化亜鉛、リン酸など)で処理して乾留するか又
は木炭などを水蒸気で活性化することによって得られ
る。
【0011】本願発明に用いる活性炭としては、ヤシガ
ラ、籾殻、タール、樹脂などを原料としたものなど、通
常使用される多孔質体を使用することができ、例えば、
ヤシガラ活性炭、籾殻活性炭、コークス活性炭、レーヨ
ン系活性炭、アクリル系活性炭、ピッチ系活性炭、フェ
ノール系活性炭のうちから選ばれた一種又は二種以上が
挙げられるが、その中でも、ヤシガラ活性炭が好まし
い。ヤシガラ活性炭は、吸湿能力が比較的高いからであ
り、また本願発明に用いる活性炭として、酒造会社で廃
棄処分される酒を搾る際に使用した湿潤ヤシガラ活性炭
を使用することができるため、原料費が安くつき、廃物
利用ともなってリサイクルに寄与するからである。
【0012】本願発明に用いる活性炭は、粒状でも粉末
状でも用いることができるが、粉末状の方が混ぜやすい
という点から好ましく使用することができる。ここで、
活性炭の粒径は、特に限定されないが、4マイクロメー
トル以上9マイクロメートル以下であることが好まし
い。
【0013】本願発明に用いる中性液体は、水、ホウ
砂、リン酸、ホウ酸及び本願発明者が既に提案している
アルカリ性液体を水で希釈した溶液を反応させることに
より得られる。ここにいう中性液体は、pHが6〜8の
ものをいう。
【0014】中性液体を得るために使用する水として水
道水を用いることができる。ここで、使用する水の量
は、配合されるホウ砂、リン酸及びホウ酸を溶解できる
量であれば十分であり、その重量は、配合、溶解される
ホウ砂、ホウ酸及びリン酸の総重量の1.1倍〜2倍で
あることが好ましい。使用する水の重量がこの範囲にな
いと、中性液体を混合した耐火性接着剤が本願発明の効
果を十分に発揮しないことがあるからである。なお、水
の温度を、ホウ砂、ホウ酸及びリン酸を加える前に50
℃程度まで加熱しておくと、反応時間を短縮することが
できる。
【0015】中性液体を得るために加えるホウ砂、ホウ
酸及びリン酸は、市販品を用いることができるが、ホウ
砂は、粒径が数マイクロメートル程度のものが好まし
い。ここで、ホウ砂、ホウ酸及びリン酸の配合重量比
は、ホウ砂の重量を1とした場合に、ホウ酸が0.6〜
1.5、リン酸が0.1〜0.5であるのが好ましい。
ホウ砂、ホウ酸及びリン酸の配合割合がこの範囲にない
と、中性液体を混合した耐火性接着剤が本願発明の効果
を十分に発揮しないことがあるからである。
【0016】中性液体を得るために加えるアルカリ性液
体は、反応槽内に、粉末状又は粒状の水酸化カリウム、
粉末状又は粒状の炭酸ナトリウム、メタルシリコンの塊
及び水を投入すると、自然に反応が開始され、生成され
る。
【0017】アルカリ性液体を得るためには、水酸化カ
リウム及び炭酸ナトリウムは粉末状又は粒状のものを用
い、メタルシリコンは塊状のものを用いる。この場合、
粉末、粒、塊のそれぞれの大きさ(直径等)は、特に限
定されず、粉末状又は粒状の水酸化カリウム、粉末状又
は粒状の炭酸ナトリウム、塊状のメタルシリコンであれ
ば、市販品を用いることができる。なお、炭酸ナトリウ
ムは、炭酸ナトリウムの無水塩(俗称「ソーダ灰」)を
用いるのが好ましい。
【0018】アルカリ性液体を得るために加える水の量
は、生成するアルカリ性液体の耐火効果に影響を及ぼ
す。即ち、加えた水の重量を反応に供する水酸化カリウ
ム及び炭酸ナトリウムの総重量で割った値が少ない方が
生成するアルカリ性液体の耐火効果は高いという傾向に
ある。ここで、反応槽に投入する水の量は、水酸化カリ
ウムと炭酸ナトリウムの総重量の2.5倍程度から4.
7倍程度が好ましい。水の量が水酸化カリウムと炭酸ナ
トリウムの総重量の4.7倍程度より多くなると、得ら
れたアルカリ性液体の耐火効果が低下するからであり、
逆に、水の量が水酸化カリウムと炭酸ナトリウムの総重
量の2.5倍程度より少なくなると、生成反応が順調に
進まなくなるからである。
【0019】アルカリ性液体を生成する場合、反応槽に
まず水酸化カリウムを投入し、その上に炭酸ナトリウム
(ソーダ灰)を投入し、更にその上にメタルシリコンを
置いてから水を投入するのが最も好ましい。反応槽に水
酸化カリウム、炭酸ナトリウム、メタルシリコン及び水
を投入すると、自然に反応が開始されるが、水酸化カリ
ウムが激しく反応するため、水酸化カリウムを最下層に
配置すると、反応槽内で下側から上側への対流が活発に
なることから、反応が進行しやすくなると考えられるか
らである。
【0020】アルカリ性液体の生成反応は、60℃〜9
0℃まで温度が上昇し、2時間〜10時間で終了する。
反応に供する水酸化カリウムなどの量が少なければ、生
成反応に要する時間が短くなり、逆に水酸化カリウムな
どの量が多ければ、生成反応に要する時間が長くなる。
水を50℃〜70℃まで加熱して反応槽に投入すれば、
生成反応に要する時間を短縮することができる。
【0021】反応が終了した後には、未反応のメタルシ
リコンが残る。未反応のメタルシリコンの量は、加えた
水の量に依存し、反応槽に投入した水の量が増えると、
アルカリ性耐火液の生成反応の終了時に残存するメタル
シリコンの量も増加する。この未反応のメタルシリコン
を水で洗浄した残留メタルシリコンは、アルカリ性液体
の原料として再利用することができる。即ち、反応槽内
に水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、残留メタルシリコ
ン及び/又は新たなメタルシリコン及び水を順次投入す
ることにより、2回目のアルカリ性液体の生成反応を開
始することができる。
【0022】中性液体を得るためには、前記方法により
得られたアルカリ性液体を水で希釈したものを加える必
要がある。希釈割合は、アルカリ性液体の重量を1とし
た場合に、4倍〜8倍の重量の水で希釈するのが好まし
く、7倍程度の重量の水で希釈するのがより好ましい。
4倍未満の重量の水で希釈したものを用いた場合には、
反応後にゼリー状になってしまい、逆に8倍を超える重
量の水で希釈したものを用いた場合には、耐火効果が低
下するため、好ましくない。
【0023】中性液体を生成する場合、反応槽にまず水
を投入し、攪拌しながら50℃程度まで昇温させた後、
ホウ砂を投入し、温度が90℃程度まで一気に上昇する
ように加熱及び攪拌をし、透明になった時点でリン酸を
投入し、加熱及び攪拌を続け、透明になったところでホ
ウ酸を投入し、加熱及び攪拌を更に続け、くもった状態
が透明になったら水で希釈したアルカリ性液体を投入す
るのが好ましい。反応は、水で希釈したアルカリ性液体
を投入後30分程度で終了する。この方法によって得ら
れた中性液体のPHは、6〜8となる。
【0024】前述の方法により得られた中性液体は、マ
イナスイオンを多量に発生する。キョウリツエレクトロ
ニクス株式会社製のエアーイオンカウンターKEC−8
00を用いて測定すると、空気中には、通常600個/
立方センチメートル程度のマイナスイオンが存在してい
ることを確認することができるが、前述の方法により得
られた中性溶液の周辺空気を本願発明者が前記KEC−
800を用いて測定してみたところ、平均して800〜
1600個/立方センチメートルのマイナスイオンが検
出されたからである。従って、中性液体を混合して得ら
れた耐火性接着剤やその耐火性接着剤を用いた耐火材を
建築資材に使用した建築物は、マイナスイオンを発生す
るため、屋内の空気は、プラスイオン過多の状態から正
常な状態になり、人体によい環境となる。
【0025】また、前述の方法により得られたアルカリ
性液体は遠赤外線を放射する。
【0026】本願発明の耐火性接着剤を得るために混合
する活性炭と中性溶液の混合重量比は、例えば、活性炭
として酒を搾る際に使用した湿潤ヤシガラ活性炭を使用
する場合には、0.5〜3.5:1であることが好まし
い。湿潤ヤシガラ活性炭の混合重量が中性溶液の混合重
量の0.5倍より少ないと、湿潤ヤシガラ活性炭、中性
溶液及び所望により薬草等を加熱乾燥し、粉砕した粉末
乾燥物を得るために多量の熱と多くの時間が必要とな
り、効率が悪くなるからであり、逆に、3.5倍より増
えると、得られる耐火性接着剤の接着強度が不十分なも
のとなるおそれがあるため、好ましくないからである。
【0027】本願発明の耐火性接着剤には、さらに、薬
草を含有させるのが好ましい。本願発明の耐火性接着剤
に薬草を含有させると、耐火性接着剤に殺菌作用を付与
することができるからであり、また、例えば、和紙をこ
こにいう耐火性接着剤で張り合わせた耐火材は、排気ガ
スにも強いものとなるからである。
【0028】配合する薬草としては、殺菌作用を持つも
のであれば、特に限定されず、いずれも使用することが
できるが、中でも、ヨモギ(モチ草)を好ましく使用す
ることができる。
【0029】薬草の混合重量は、乾燥状態を基準とし
て、混合する中性溶液の重量を1とした場合において、
0.01以上0.15以下であることが好ましい。薬草
の配合重量が、乾燥状態を基準として、中性溶液の混合
重量の0.01倍より少ないと、薬草を混合した効果が
十分発揮されないおそれがあるからであり、逆に、0.
15倍より多いと、接着強度が低下するため、好ましく
ないからである。なお、薬草は、乾燥させて粉末にした
ものを配合しても、中性溶液に薬草を煮込んだ液体を配
合しても、いずれの方法を採用しても、薬草を混合した
効果を得ることができる。
【0030】本願発明の耐火性接着剤には、さらに、溶
剤形接着剤及び/又は水性形接着剤の一種又は二種以上
を含有させるのが好ましい。本願発明の耐火性接着剤に
溶剤形接着剤又は水性形接着剤の一種又は二種以上を含
有させると、接着強度を増加させることができるからで
ある。
【0031】接着剤は、溶剤形接着剤、水性形接着剤、
ホットメルト形接着剤、反応形接着剤、感圧形接着剤、
その他の接着剤に大別することができる。ここで、本願
発明に用いることができる「溶剤形接着剤」には、酢酸
ビニル樹脂系溶剤形接着剤、その他の樹脂系溶剤形接着
剤、CR(クロロプレンゴム)系溶剤形接着剤、その他
の合成ゴム系溶剤形接着剤、天然ゴム系溶剤形接着剤な
どが含まれ、本願発明に用いることができる「水性形接
着剤」には、酢酸ビニル樹脂系エマルジョン形接着剤、
酢酸ビニル共重合樹脂系エマルジョン形接着剤、エチレ
ン酢酸ビニル共重合樹脂系エマルジョン形接着剤、アク
リル樹脂系エマルジョン形接着剤、その他の樹脂系エマ
ルジョン形接着剤、水性高分子−イソシアネート系接着
剤、合成ゴム系ラテックス型接着剤、その他の水性形接
着剤などが含まれる。
【0032】本願発明の耐火性接着剤では、溶剤形接着
剤及び/又は水性形接着剤の一種又は二種以上はゴム系
接着剤であるのがさらに好ましい。本願発明の耐火性接
着剤にゴム系接着剤の一種又は二種以上を含有させる
と、この耐火性接着剤を用いた耐火材の遮音性はさらに
高まるからであり、この耐火性接着剤を用いて紙類を張
り合わせた耐火材には適度な柔軟性が付与されるからで
ある。ここにいう「ゴム系接着剤」は、一般にゴム系接
着剤に分類されるものであれば特に限定されず、市販品
を用いることができ、例えば、ロイヤルS(東リ株式会
社製)、SG2000(株式会社タイルメント製)など
を例示することができる。
【0033】また、本願発明の耐火性接着剤では、溶剤
形接着剤及び/又は水性形接着剤の一種又は二種以上は
非ホルムアルデヒド系接着剤であるのがさらに好まし
い。本願発明の耐火性接着剤に非ホルムアルデヒド系接
着剤の一種又は二種以上を含有させると、この耐火性接
着剤を用いた耐火材は、空気中に放出される揮発性有機
化合物(VOC)が発生せず、近年、社会問題となりつ
つある、建材から出る有害な化学物質により頭痛やめま
いなどを起こす「シックハウス症候群」の対策に有効だ
からである。ここにいう「非ホルムアルデヒド系接着
剤」は、ホルムアルデヒドや溶剤が使用されていないも
のをいい、例えば、ルーアマインド、アミノール(いず
れも、ヤヨイ化学工業株式会社製)、ウォールボンドシ
リーズ、グルーE、グルーS(いずれも、矢沢化学工業
株式会社製)などを例示することができる。
【0034】溶剤形接着剤及び/又は水性形接着剤の混
合重量は、活性炭、中性溶液及び所望により薬草等を加
熱乾燥し、粉砕した粉末乾燥物の重量を1とした場合に
おいて、0.2以上0.9以下であることが好ましい。
溶剤形接着剤及び/又は水性形接着剤の混合重量が粉末
乾燥物の重量の0.2倍より少ないと、溶剤形接着剤及
び/又は水性形接着剤を混合した効果が得られないおそ
れがあるからであり、逆に、0.9倍より多いと、活性
炭の吸着効果が十分に発揮されないため、好ましくない
からである。
【0035】本願発明の耐火性接着剤には、本願発明の
効果を妨げない範囲であれば、活性炭、中性溶液、薬
草、溶剤形接着剤及び/又は水性形接着剤以外のものも
混合することができる。
【0036】本願発明の耐火性接着剤は、例えば、次の
方法により製造することができる。即ち、反応槽に、活
性炭、中性溶液及び乾燥させた薬草の粉末を投入し、攪
拌しながら加熱をする。加熱を続けると内容物が沸騰す
るが、沸騰が始まった後も加熱及び攪拌を続け水分等を
蒸発させる。反応槽にある内容物が乾燥したところで、
加熱及び攪拌を止める。その後反応槽から乾燥物を取り
出し、粉砕して粉末にする。得られた粉末乾燥物と溶剤
形接着剤及び/又は水性形接着剤の一種又は二種以上を
ミキサーの中に投入し、練り合わせると、本願発明の耐
火性接着剤が得られる。
【0037】本願発明の耐火材は、接着対象物の接着面
に上述の耐火性接着剤を層着させた後、接着面を合わせ
て圧力をかけること等により得られる。
【0038】接着対象物には、和紙、半紙、ケナフ、
竹、木材、ボード、ベニヤ、段ボール、天然繊維、合成
繊維、織物、編物、組物、不織布等が挙げられる。
【0039】接着面に上述の耐火性接着剤を層着させる
方法は、公知の方法を用いることができ、特に限定され
ないが、例えば、接着対象物の接着面に上述の耐火性接
着剤を塗布したり、噴霧する方法などが挙げられる。な
お、接着面に塗布又は噴霧した後乾燥させ、再度塗布又
は噴霧して乾燥すると、接着力のみならず、遮音性も向
上する。
【0040】接着面を合わせて圧力をかける方法も、公
知の方法を用いることができ、特に限定されないが、例
えば、木ハンマーで叩いたり、接着対象物の上に重しを
載せたりする簡単な方法の他、平面状物では、ローラー
を用いる方法がある。
【0041】なお、本願発明の耐火性接着剤や耐火材
は、防菌効果を有するのみならず、イガ等の繊維害虫、
コクゾウムシ、アブラムシ等の食品害虫、シバンムシ等
の書籍害虫、ダニ等の衛生害虫、ノミ、シラミ等のペッ
ト害虫、シロアリ等の建築害虫などの各種の害虫に対す
る防虫効果も併せ持つ。
【0042】また、本願発明の耐火材は、上述の耐火性
接着剤を層着しているため、多量のマイナスイオンを発
生するが、この耐火材に摩擦力を与えると、より多くの
マイナスイオンが発生する。そのため、本願発明の耐火
材は、使用時に摩擦力を受ける箇所、例えば、床材に特
に適している。
【0043】
【実施例】(1)アルカリ性液体の作成 (実施例1)反応槽内に、粉末状の水酸化カリウム3k
g、粉末状の炭酸ナトリウムの無水塩(株式会社旭硝子
製)2kg、市販のメタルシリコンの塊15kgを順次
投入した。その後、水20リットルを投入したところ、
自然に反応が開始され、最下層の水酸化カリウムが激し
く反応し、反応槽内で下側から上側への対流が生じるこ
とが確認された。反応温度は、自然に80℃〜90℃に
上昇したが、最高でも92℃を越えることはなかった。
反応は、3.5時間程度で終了した。反応終了後、残っ
た固形物を分離してアルカリ性液体1を得た。アルカリ
性液体1のpHは11であった。残った固形物の大部分
は、メタルシリコンの塊であった。残った固形物を水で
洗浄すると、約13kgのメタルシリコンが得られた。
この残留メタルシリコンは、アルカリ性液体の原料とし
て再利用することができる。
【0044】(2)中性液体の作成 (実施例2)反応槽内へ水道水80kgを投入した後、
攪拌しながら、20,000カロリーのプロパンガスコ
ンロで加熱して水温を50℃にし、反応槽内に平均粒径
7マイクロメートルのホウ砂20kgを投入した。攪拌
を続け、反応槽の温度を徐々に90℃程度となるように
加熱した。反応槽内の溶液が透明になった時点で市販の
ホウ酸15kgを投入した。その後加熱及び攪拌を続
け、透明になったところで市販のリン酸5kgを投入し
た。更に加熱及び攪拌をし続け、くもった状態が透明に
なったところで、アルカリ性液体1を7倍の重量の水道
水で希釈した溶液を3kg投入した。反応が進行してい
る間、反応槽内の温度は92℃位であった。水で希釈し
たアルカリ性液体1を最後に投入した後30分程度加熱
及び攪拌を続け、中性液体2を得た。中性液体2のpH
は7であった。
【0045】(3)耐火性接着剤の作成 (実施例3)反応槽に、酒を搾る際に使用した湿潤ヤシ
ガラ活性炭6kg、中性溶液2を3kg及びあらかじめ
乾燥させて粉末にした粉末ヨモギ0.2kgを投入し、
攪拌しながら加熱をした。加熱し続けると内容物が沸騰
した。沸騰が始まった後も加熱及び攪拌を続け、水分等
を蒸発させた。沸騰が始まってから約1時間半後、反応
槽の内容物から水分等が抜け乾燥したことを確認し、加
熱と攪拌を止めた。反応槽から乾燥物を取り出した後、
粉砕して粉末乾燥物3Aを2.6kg得た。
【0046】得られた粉末乾燥物3Aを1.9kgとゴ
ム系接着剤ロイヤルS(東リ株式会社製)0.8kgを
ミキサーの中に投入し、1時間位程練り合わせ、本願発
明となる耐火性接着剤3を得た。
【0047】(実施例4)反応槽に、中性溶液2を3k
gとヨモギ0.6kgを投入した後、攪拌及び加熱をし
て沸騰させた。沸騰が始まってから1時間後、ヨモギが
中性溶液に完全に溶けたことを確認し、加熱と攪拌を止
め、ヨモギ抽出液4Aを0.3kg得た。
【0048】次に、反応槽にヨモギ抽出液4Aを0.3
kgと酒を搾る際に使用した湿潤ヤシガラ活性炭6kg
を投入し、攪拌しながら加熱をした。加熱し続けると内
容物が沸騰した。沸騰が始まった後も加熱及び攪拌を続
け、水分等を蒸発させた。沸騰が始まってから約1時間
半後、反応槽の内容物から水分等が抜け乾燥状態になっ
たことを確認し、加熱と攪拌を止めた。反応槽から乾燥
物を取り出した後、粉砕して粉末乾燥物4Bを2.4k
g得た。
【0049】得られた粉末乾燥物4Bを1.9kgとゴ
ム系接着剤ロイヤルS(東リ株式会社製)0.8kgを
ミキサーの中に投入し、1時間程練り合わせ、本願発明
となる耐火性接着剤4を得た。
【0050】(実施例5)酒を搾る際に使用した湿潤ヤ
シガラ活性炭6kgを野焼きで籾殻を炭化した籾殻活性
炭2.3kgに代えた以外は実施例3と同様の操作を繰
り返し、本願発明となる耐火性接着剤5を得た。
【0051】(実施例6)ゴム系接着剤ロイヤルS(東
リ株式会社製)を非ホルムアルデヒド系接着剤ルーアマ
イルド(ヤヨイ化学工業株式会社製)に代えた以外は実
施例3と同様の操作を繰り返し、本願発明となる耐火性
接着剤6を得た。
【0052】(実施例7)ゴム系接着剤ロイヤルS(東
リ株式会社製)を非ホルムアルデヒド系接着剤アミノー
ル(ヤヨイ化学工業株式会社製)に代えた以外は実施例
3と同様の操作を繰り返し、本願発明となる耐火性接着
剤7を得た。
【0053】(実施例8)ゴム系接着剤をロイヤルS
(東リ株式会社製)を非ホルムアルデヒド系接着剤グル
ーE(矢沢化学工業株式会社製)に代えた以外は実施例
3と同様の操作を繰り返し、本願発明となる耐火性接着
剤8を得た。
【0054】(実施例9)ゴム系接着剤ロイヤルS(東
リ株式会社製)を合成樹脂系接着剤プラゾールS(ヤヨ
イ化学工業株式会社製)に代えた以外は実施例3と同様
の操作を繰り返し、本願発明となる耐火性接着剤9を得
た。
【0055】(実施例10)粉末ヨモギ0.2kgを0
kgに代えた以外は実施例3と同様の操作を繰り返し、
本願発明となる耐火性接着剤10を得た。
【0056】(実施例11)反応槽に、酒を搾る際に使
用した湿潤ヤシガラ活性炭6kgとあらかじめ乾燥させ
て粉末にした粉末ヨモギ0.2kgを投入し、攪拌しな
がら加熱をした。反応槽の内容物が充分に乾燥したこと
を確認し、中性溶液2を3kgを投入し、約30分後に
加熱と攪拌を止め、本願発明となる耐火性接着剤11を
得た。
【0057】(実施例12)反応槽に、酒を搾る際に使
用した湿潤ヤシガラ活性炭30kg、中性溶液2を20
kg及びあらかじめ乾燥させて粉末にした粉末ヨモギ
0.5kgを投入し、攪拌しながら加熱をした。加熱し
続けると内容物が沸騰した。沸騰が始まった後も加熱及
び攪拌を続け、水分等を蒸発させた。沸騰が始まってか
ら約2時間後、反応槽の内容物から水分等が抜け乾燥状
態になったことを確認し、加熱と攪拌を止めた。反応槽
から乾燥物を取り出した後、粉砕して粉末にし、粉末乾
燥物9Aを13kg得た。
【0058】得られた粉末乾燥物9Aを2kgとゴム系
接着剤SG2000(株式会社タイルメント製)1.6
kgをミキサーの中に投入し、1時間程練り合わせ、本
願発明となる耐火性接着剤12を得た。
【0059】実施例3〜12について、混合した物質の
一覧を表1に示す。
【0060】
【表1】
【0061】(4)付着強度試験 (試験例1)耐火性接着剤3〜12を一面に塗布して重
ね合わせた合板の試料をそれぞれ作り、試料3〜12と
した。約1ヶ月放置後、引張試験機を用い、引張速度毎
分1mmの条件で付着強度を測定した。試料3〜12の
付着強度は、いずれも内装材のJIS規格において、J
ISA6909(薄付け仕上げ塗材)及びJISA69
10(複層仕上げ塗材)に規定される標準状態での付着
強度0.003〜0.005N/mを超えるものであ
り、本願発明の耐火性接着剤の優れた接着強度を確認す
ることができた。
【0062】(5)耐火材の作成 (実施例13)和紙の片面全体に耐火性接着剤3を塗布
し、和紙を折って接着面を合わせ、約180℃の温プレ
スにて20分間加圧して、本願発明となるマイナスイオ
ンを発生する耐火シート13を得た。
【0063】(実施例14)耐火性接着剤3を耐火性接
着剤4に代えた以外は実施例13と同様の操作を繰り返
し、本願発明となるマイナスイオンを発生する耐火シー
ト14を得た。
【0064】(実施例15)耐火性接着剤3を耐火性接
着剤5に代えた以外は実施例13と同様の操作を繰り返
し、本願発明となるマイナスイオンを発生する耐火シー
ト15を得た。
【0065】(実施例16)耐火性接着剤3を耐火性接
着剤6に代えた以外は実施例13と同様の操作を繰り返
し、本願発明となるマイナスイオンを発生する耐火シー
ト16を得た。
【0066】(実施例17)耐火性接着剤3を耐火性接
着剤7に代えた以外は実施例13と同様の操作を繰り返
し、本願発明となるマイナスイオンを発生する耐火シー
ト13を得た。
【0067】(実施例18)耐火性接着剤3を耐火性接
着剤8に代えた以外は実施例13と同様の操作を繰り返
し、本願発明となるマイナスイオンを発生する耐火シー
ト18を得た。
【0068】(実施例19)耐火性接着剤3を耐火性接
着剤9に代えた以外は実施例13と同様の操作を繰り返
し、本願発明となるマイナスイオンを発生する耐火シー
ト19を得た。
【0069】(実施例20)耐火性接着剤3を耐火性接
着剤10に代えた以外は実施例13と同様の操作を繰り
返し、本願発明となるマイナスイオンを発生する耐火シ
ート20を得た。
【0070】(実施例21)耐火性接着剤3を耐火性接
着剤11に代えた以外は実施例13と同様の操作を繰り
返し、本願発明となるマイナスイオンを発生する耐火シ
ート21を得た。
【0071】(実施例22)耐火性接着剤3を耐火性接
着剤12に代えた以外は実施例13と同様の操作を繰り
返し、本願発明となるマイナスイオンを発生する耐火シ
ート22を得た。
【0072】(比較例1)耐火性接着剤3をゴム系接着
剤ロイヤルS(東リ株式会社製)に代えた以外は実施例
13と同様の操作を繰り返し、比較例となるシート1R
を得た。
【0073】(比較例2)耐火性接着剤3を非ホルムア
ルデヒド系接着剤ルーアマイルド(ヤヨイ化学工業株式
会社製)に代えた以外は実施例13と同様の操作を繰り
返し、比較例となるシート2Rを得た。
【0074】(実施例23)二枚の木板(厚さ:1セン
チメートル)の一面に耐火性接着剤3を塗布し、二枚の
木板を張り合わせ、その後加圧して、本願発明となるマ
イナスイオンを発生する板状耐火材23を得た。
【0075】(実施例24)耐火性接着剤3を耐火性接
着剤4に代えた以外は実施例23と同様の操作を繰り返
し、本願発明となるマイナスイオンを発生する板状耐火
材24を得た。
【0076】(実施例25)耐火性接着剤3を耐火性接
着剤5に代えた以外は実施例23と同様の操作を繰り返
し、本願発明となるマイナスイオンを発生する板状耐火
材25を得た。
【0077】(実施例26)耐火性接着剤3を耐火性接
着剤6に代えた以外は実施例23と同様の操作を繰り返
し、本願発明となるマイナスイオンを発生する板状耐火
材26を得た。
【0078】(実施例27)耐火性接着剤3を耐火性接
着剤7に代えた以外は実施例23と同様の操作を繰り返
し、本願発明となるマイナスイオンを発生する板状耐火
材27を得た。
【0079】(実施例28)耐火性接着剤3を耐火性接
着剤8に代えた以外は実施例23と同様の操作を繰り返
し、本願発明となるマイナスイオンを発生する板状耐火
材28を得た。
【0080】(実施例29)耐火性接着剤3を耐火性接
着剤9に代えた以外は実施例23と同様の操作を繰り返
し、本願発明となるマイナスイオンを発生する板状耐火
材29を得た。
【0081】(実施例30)耐火性接着剤3を耐火性接
着剤10に代えた以外は実施例23と同様の操作を繰り
返し、本願発明となるマイナスイオンを発生する板状耐
火材30を得た。
【0082】(実施例31)耐火性接着剤3を耐火性接
着剤11に代えた以外は実施例23と同様の操作を繰り
返し、本願発明となるマイナスイオンを発生する板状耐
火材31を得た。
【0083】(実施例32)耐火性接着剤3を耐火性接
着剤12に代えた以外は実施例23と同様の操作を繰り
返し、本願発明となるマイナスイオンを発生する板状耐
火材32を得た。
【0084】(比較例3)耐火性接着剤3をゴム系接着
剤SG2000(株式会社タイルメント製)に代えた以
外は実施例23と同様の操作を繰り返し、比較例となる
合板3Rを得た。
【0085】(比較例4)耐火性接着剤3を非ホルムア
ルデヒド系接着剤グルーE(矢沢化学工業株式会社製)
に代えた以外は実施例23と同様の操作を繰り返し、比
較例となる合板4Rを得た。
【0086】(6)耐火材の性能実験 (試験例2)耐火シート13〜22、シート1R、2R
の表面に1200℃のガスバーナーの炎を10分間近づ
けた。耐火シート13〜22については、いずれも、ガ
スバーナーの炎を近づけた方と反対側まで火が通らなか
ったが、シート1R、2Rについては、いずれも炎を近
づけるとすぐに燃えてしまった。これにより、本願発明
の耐火性接着剤及びこれを用いた耐火材の優れた耐火性
を確認することができた。
【0087】(試験例3)耐火シート13〜22、シー
ト1R、2R、板状耐火材23〜32、合板3R、4R
の周辺30カ所における空気をエアーイオンカウンター
KEC−800(キョウリツエレクトロニクス株式会社
製)を使用して測定した。その結果、耐火シート13〜
22、板状耐火材23〜32については、いずれも50
0〜1300個/立方センチメートルのマイナスイオン
が検出されたが、シート1R、2R、合板3R、4Rに
ついては、いずれも200〜300個/立方センチメー
トルのマイナスイオンが検出された。これにより、本願
発明の耐火性接着剤及びこれを用いた耐火材から、多量
のマイナスイオンが発生することを確認することができ
た。
【0088】なお、耐火シート13〜22の表面を手で
5分間ほど擦った後に周辺30カ所における空気をKE
C−800で測定してみたところ、800〜2500個
/立方センチメートルのマイナスイオンが検出され、本
願発明の耐火材を摩擦すると、さらに多くのマイナスイ
オンが発生することを確認することができた。
【0089】(試験例4)耐火シート13〜22、シー
ト1R、2Rそれぞれについて、これらを作る際に用い
た接着剤を使用して袋13〜22、1R、2Rを作成し
た。これとは別に、ガラスマイクロファイバ濾紙を二つ
折りにし、側方2カ所をクリップで留めて袋状にし、開
口部より、ヤケヒョウヒダニのメス成虫を湿した面相筆
を用いて約30体投入し、開口部をクリップで留めて、
供試ダニ袋を作成した。袋13〜22、1R、2Rのそ
れぞれに供試ダニ袋を3個入れ、これらの袋を作る際に
用いた接着剤を使用して封入した。6時間経過後の供試
ダニ袋を取り出し、空気中で1時間風乾し、25℃、相
対湿度75%の条件下で18時間静置後、濾紙を開いて
ダニの生死を確認した。その結果、耐火シート13〜2
2では、いずれも中に入れたダニの半分以上が死んでい
たが、シート1R、2Rでは、いずれも中に入れたダニ
のほとんどが生き残っていた。これにより、本願発明の
耐火性接着剤及びこれを用いた耐火材の優れた防虫性能
を確認することができた。
【0090】(試験例5)ガラス製容器の中に、板状耐
火材23〜32、合板3R、4Rを入れた。その後、シ
ロアリ100匹を投入し、密閉して1週間放置した。そ
の結果、板状耐火材23〜32にはシロアリに食べられ
たとみられる穴はほとんど発見できなかったが、合板3
R、4Rにはシロアリに食べられたとみられる穴がたく
さん開いていた。これにより、本願発明の耐火性接着剤
及びこれを用いた耐火材の優れた耐防虫効果を確認する
ことができた。
【0091】(試験例6)耐火材23〜32、合板3
R、4Rのそれぞれについて、これらを作成する際に用
いた接着剤を使用して蓋付きの木箱23〜32、3R、
4Rを作った。それぞれの箱の中にスイッチを入れたラ
ジオを入れ、木箱を作成したときに用いた接着剤を使用
して蓋を封入した。その結果、木箱23〜32からは、
いずれもラジオの音が多少漏れたにすぎず、特に木箱2
3〜25、30〜32からはかすかにラジオの音が聞こ
えたにすぎなかったが、木箱3R、4Rからは、ラジオ
の音がかなり漏れ、その内容が聞き取れた。これによ
り、本願発明の耐火性接着剤及びこれを用いた耐火材の
優れた遮音性を確認することができた。
【0092】(試験例7)試験例6と同様の方法で作っ
た木箱23〜32、3R、4Rを室温が30℃に保たれ
た部屋に一日放置し、その後、温度測定用の熱電対を入
れ、木箱を作成したときに用いた接着剤を使用して蓋を
封入し、蓋の上におもりを載せて1日放置した。
【0093】ついで、木箱23〜32、3R、4Rを室
温が5℃に保たれた部屋に移動した。木箱3R、4R中
の温度低下は、いずれも、木箱23〜32中の温度低下
と比べ、約二倍以上の速度であった。一定時間経過後に
木箱を壊すと、木箱3R、4Rの内壁面はいずれも結露
していたが、木箱23〜32の内壁面はいずれも結露し
ていなかった。これにより、本願発明の耐火性接着剤及
びこれを用いた耐火材の優れた断熱性及び耐結露性を確
認することができた。
【0094】
【発明の効果】本願発明の耐火性接着剤は人体によいマ
イナスイオンを多量に発生するため、本願発明の耐火性
接着剤や耐火材を建築材料として使用すると、プラスイ
オン過多の空気を正常な状態にし、人体によい環境を容
易に作り出すことができる。
【0095】本願発明の耐火性接着剤を接着対象物の接
着面に層着すれば、容易に耐火性を付与することができ
る。また、本願発明の耐火材は、遮音性に優れ、ゴム系
接着剤が含有されたものは、遮音効果がさらに増大する
ため、建築材料に特に適している。
【0096】本願発明の耐火性接着剤及び耐火材は、断
熱性と耐結露性に優れるため、本願発明の耐火性接着剤
や耐火材を使用した建造物では、保温効果で冬は暖か
く、吸湿効果で夏は涼しく過ごすことができる。また、
本願発明の耐火性接着剤及耐火材に非ホルムアルデヒド
系接着剤が含有されたものは、揮発性有機化合物(VO
C)が発生しないため、安全であり、「シックハウス症
候群」の対策に有効である。
【0097】本願発明の耐火性接着剤及び耐火材は、防
菌、防虫効果も有するので、本願発明の耐火性接着剤や
耐火材を建築材料として使用すると、機密性が高い近年
の建造物において、菌類や害虫の発生を効果的に防止
し、快適な居住空間を確保することが容易である。
【0098】本願発明の耐火性接着剤は、原材料が低廉
かつ容易に調達でき、簡単な製造方法で生産できるた
め、本願発明の耐火材の生産費用は安くなる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石川 和男 神奈川県横浜市鶴見区平安町1−45−6 有限会社共栄工業所内 Fターム(参考) 2E001 DE01 GA08 HF12 JD15 4F100 AA08 AA17 AA37B AB11 AP00A AP00C BA03 BA06 BA10A BA10C CA30B CB00B DG10A DG10C EH46 EJ17 EJ42 GB07 JJ02 JJ07 JJ07B JL00 JL11B 4J040 CA011 CA141 DA051 DE001 DF021 HA026 HA066 HA126 HA146 HA286 HA326 HA366 KA29 KA42 LA08 LA11

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性炭と、水、ホウ砂、ホウ酸及びリン
    酸を混合してなる溶液に、水酸化カリウム、炭酸ナトリ
    ウム、メタルシリコン及び水を反応させて生成したアル
    カリ性液体を水で希釈した溶液を混合し、反応させて生
    成した中性液体を含んで成ることを特徴とする耐火性接
    着剤。
  2. 【請求項2】 活性炭は、ヤシガラ活性炭であることを
    特徴とする請求項1記載の耐火性接着剤。
  3. 【請求項3】 耐火性接着剤は、さらに、薬草を含んで
    成ることを特徴とする請求項1又は2記載の耐火性接着
    剤。
  4. 【請求項4】 耐火性接着剤は、さらに、溶剤形接着剤
    及び/又は水性形接着剤の一種又は二種以上を含んで成
    ることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に
    記載の耐火性接着剤。
  5. 【請求項5】 溶剤形接着剤及び/又は水性形接着剤の
    一種又は二種以上は、ゴム系接着剤であることを特徴と
    する請求項4記載の耐火性接着剤。
  6. 【請求項6】 溶剤形接着剤及び/又は水性形接着剤の
    一種又は二種以上は、非ホルムアルデヒド系接着剤であ
    ることを特徴とする請求項4記載の耐火性接着剤。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1つの項に記載
    の耐火性接着剤を用いて接着させてなることを特徴とす
    る耐火材。
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