JP2002292734A - 金属缶蓋貼り合わせ用フィルム - Google Patents

金属缶蓋貼り合わせ用フィルム

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JP2002292734A
JP2002292734A JP2001104454A JP2001104454A JP2002292734A JP 2002292734 A JP2002292734 A JP 2002292734A JP 2001104454 A JP2001104454 A JP 2001104454A JP 2001104454 A JP2001104454 A JP 2001104454A JP 2002292734 A JP2002292734 A JP 2002292734A
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lid
metal
polyethylene terephthalate
lubricant
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Shinichi Kawai
伸一 河合
Shinichiro Okada
真一郎 岡田
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Teijin Ltd
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Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 厚み斑が小さく、耐腐蝕性が良好であり、製
蓋加工性に優れ、特に金属板に貼り合わせる際の熱処理
過程における寸法安定性に優れる金属缶蓋貼り合わせ用
フィルムを提供する。 【解決手段】 融点が210〜245℃の共重合ポリエ
チレンテレフタレートからなり、平均粒径が0.001
〜2.5μmの滑剤を0.01〜5.0重量%含有する
二軸延伸フィルムであって、フィルムの面配向係数が
0.130〜0.140であり、190℃で10分間保
持したときのフィルムの熱収縮率が、フィルムの長手方
向及びそれに直角な方向の両方向において共に16%以
下であり、かつTMAを用いて20℃から220℃まで
5℃/分で昇温したときのフィルムの収縮率が、フィル
ムの長手方向及びそれに直角な方向の両方向において共
に2.0%以下であることを特長とする、金属缶蓋貼り
合わせ用フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属缶蓋張り合わ
せ用フィルムに関し、更に詳しくは、金属缶のイージー
オープン蓋の貼り合わせ用のフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】缶切り等を用いることなく開封できる金
属缶蓋として、所謂プルトップ型、ステイオンタブ型或
いはステイオンタブ型のイージーオープン缶蓋が広く使
用されている。この金属缶蓋は、金属素材としてアル
ミ、ブリキ、 ティンフリースチール(TFS)等を用
い、内面に防食用の塗膜を設けた後、金属板の厚み方向
にスコアを設けて、イージーオープンとなるようにした
ものである。
【0003】このスコア加工では、内面の塗膜等に傷や
亀裂が入るため、一般に補正塗りが施されている。この
補正塗りを省く方法として、特開昭62−52045号
公報、特開昭63−12445号公報では、特定のポリ
エステルフィルムを金属素材に貼り合わせて用いること
が提案されている。
【0004】他方、特願平9−245335号公報によ
ると、フィルムの厚み斑を小さくし、耐腐蝕性及び成形
加工性を良好に保つためには、フィルムの面配向係数を
0.115〜0.140の範囲内に保つことが必要であ
る。フィルムの厚み斑を小さくし、かつ面配向係数の大
きなフィルムを作る際には、二軸延伸フィルムの製膜工
程における延伸倍率を大きくすることが有効である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、フィルムの延
伸倍率を大きくすると、それに伴い熱処理工程における
フィルムの熱収縮率も大きくなる。熱収縮率が大きくな
ると、フィルムを金属板に貼り合わせるときに、金属板
の両端部のフィルムが貼り合わされていない部分(フィ
ルムがラミネートしていない部分)の面積が大きくな
り、製品として使用できない部分の面積が大きくなるの
で生産性が低下する。
【0006】本発明の目的は、かかる従来技術の問題点
を解消することにあり、厚み斑が小さく、耐腐蝕性が良
好であり、製蓋加工性に優れ、特に金属板に貼り合わせ
る際の熱処理過程における寸法安定性に優れる金属缶蓋
貼り合わせ用フィルムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のかかる目的は、
融点が210〜245℃の共重合ポリエチレンテレフタ
レートからなり、平均粒径が0.001〜2.5μmの
滑剤を0.01〜5.0重量%含有する二軸延伸フィル
ムであって、フィルムの面配向係数が0.130〜0.
140であり、190℃で10分間保持したときのフィ
ルムの熱収縮率が、フィルムの長手方向及びそれに直角
な方向の両方向において共に16%以下であり、かつT
MAを用いて20℃から220℃まで5℃/分で昇温し
たときのフィルムの収縮率が、フィルムの長手方向及び
それに直角な方向の両方向において共に2.0%以下で
あることを特長とする、金属缶蓋貼り合わせ用フィルム
により達成される。以下、本発明を更に詳細に説明す
る。
【0008】[共重合ポリエチレンテレフタレート]本
発明における共重合ポリエチレンテレフタレートは、融
点が210〜245℃の共重合ポリエチレンテレフタレ
ートであることが必要である。融点が210℃未満であ
ると耐熱性に劣る。245℃を超えるとポリマーの結晶
性が大きすぎて、成形加工性が損なわれる。
【0009】この共重合ポリエチレンテレフタレートに
おいて、共重合成分はジカルボン酸成分、グリコール成
分およびこれら両方の成分のいずれであってもよい。
【0010】ジカルボン酸成分としては、例えばイソフ
タル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の如き芳
香族ジカルボン酸;アジピン酸、アゼライン酸、セバシ
ン酸、デカンジカルボン酸等の如き脂肪族ジカルボン
酸;シクロヘキサンジカルボン酸の如き脂環族ジカルボ
ン酸を挙げることができ、就中、イソフタル酸、ナフタ
レンジカルボン酸が好ましい。
【0011】グリコール成分としては、例えばブタンジ
オール、ヘキサンジオール等の如き脂肪族ジオール;シ
クロヘキサンジメタノールの如き脂環族ジオール等を挙
げることができる。
【0012】共重合成分は単独で使用してもよく、2種
類以上使用してもよい。共重合ポリエチレンテレフタレ
ートにおける、共重合成分の割合は、共重合ポリエチレ
ンテレフタレートの融点が210〜245℃の範囲にな
るようにする。
【0013】例えば、共重合成分としてイソフタル酸を
用いる場合には、全ジカルボン酸成分の5〜20モル%
の範囲で用いることが好ましく、2,6−ナフタレンジ
カルボン酸を用いる場合には全ジカルボン酸成分の5〜
15モル%の範囲で用いることが好ましい。
【0014】なお、共重合ポリエチレンテレフタレート
の融点は、示差走査熱量計(例えば、Du Pont
Instruments 910 DSC)を用いて、
サンプル量を約20mgとして昇温速度20℃/分で融
解ピークを求める方法による融点である。
【0015】共重合ポリエチレンテレフタレートは、例
えば、テレフタル酸、エチレングリコールおよび共重合
成分を、エステル化反応させ、次いで得られる反応生成
物を重縮合反応させてポリエステルとする方法により製
造することができる。
【0016】また、ジメチルテレフタレート、エチレン
グリコール、共重合成分を、エステル交換反応させ、次
いで得られる反応生成物を重縮合反応させてポリエステ
ルとする方法により製造してもよく、その製法によって
限定されることはない。
【0017】また、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
エチレンイソフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフ
タレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステ
ルを複数種類混合溶融し、エステル交換反応を利用して
共重合ポリエチレンテレフタレートとしてもよい。
【0018】共重合ポリエチレンテレフタレートを製造
する際に、必要に応じて添加剤、例えば蛍光増白剤、酸
化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤等を添
加してもよい。
【0019】共重合ポリエチレンテレフタレートを重合
する際に使用する触媒として、アンチモン化合物、チタ
ン化合物、ゲルマニウム化合物を好ましく例示すること
ができる。アンチモン化合物としては、三酸化アンチモ
ン、酢酸アンチモンが好ましい。チタン化合物として
は、チタンテトラブトキシド、酢酸チタン等が好まし
い。ゲルマニウム化合物としては、無定形酸化ゲルマ
ニウム、微細な結晶性酸化ゲルマニウム、酸化ゲル
マニウムをアルカリ金属、アルカリ土類金属又はそれら
の化合物の存在下にグリコールに溶解した溶液、酸化
ゲルマニウムを水に溶解した溶液のいずれかを用いるこ
とが好ましい。
【0020】[滑剤]本発明のフィルムは、平均粒径が
0.001〜2.5μmの滑剤を0.01〜5.0重量
%含有する。
【0021】滑剤は、無機系滑剤、有機系滑剤のいずれ
であってもよい。無機系滑剤としては、例えばシリカ、
アルミナ、二酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウ
ム等の無機微粒子を挙げることができる。有機系滑剤と
しては、例えば架橋シリコン樹脂、架橋ポリスチレン樹
脂等の樹脂微粒子を挙げることができる。
【0022】滑剤の平均粒径が2.5μmを超えると、
製蓋加工時、例えばスコア加工時に粗大滑剤粒子が起点
となってピンホールが発生する。平均粒径が0.001
μm未満であると、フィルムの滑り性が不足し、フィル
ムを円滑に製膜することが困難になる。
【0023】上記のピンホールの発生を防ぐために、滑
剤は、平均粒径が0.01〜2.0μmのものが好まし
く、粒径比(長径/短径)が1.0〜1.2の球状単分
散滑剤が好ましい。このような滑剤としては、真球状シ
リカ、真球状シリコーン、真球状炭酸カルシウムを例示
することができる。
【0024】通常、滑剤は共重合ポリエチレンテレフタ
レートに配合して用い、共重合ポリエチレンテレフタレ
ート中に含有される。共重合ポリエチレンテレフタレー
トの含有する滑剤の量は、0.01〜5.0重量%であ
る。滑剤の量が0.01未満では巻き取り性が悪化す
る。5.0重量%を超えても物性上不都合な点はない
が、明らかに品質過剰であり、コストアップに繋がる。
【0025】滑剤は、一般に、粒径の大きいものは上記
の範囲で少量、小さいものは上記の範囲で多量に含有さ
れることが好ましい。例えば、平均粒径2.3μm程度
の球状シリカの場合は0.05重量%程度、平均粒径
1.5μm程度の球状シリカでは0.1重量%程度が好
ましい。
【0026】滑剤は外部添加粒子に限るものでなく、例
えば、ポリエステル製造時に用いた触媒等の一部または
全部を、反応工程で析出させた内部析出粒子であっても
よく、外部添加粒子と内部析出粒子を併用してもよい。
【0027】[面配向係数]本発明のフィルムは、フィ
ルムの面配向係数が0.130〜0.140であること
が必要であり、0.130〜0.138であることが好
ましい。面配向係数が0.130未満であると、フィル
ムの破断伸度が大きくなる。面配向係数が0.140を
超えると、熱収縮率が大きくなり、生産性が低下する。
【0028】面配向係数は、フィルムの長手方向、フィ
ルム面内において長手方向に直角な方向、そしてフィル
ムの厚さ方向の屈折率を、それぞれnMD、nTDそし
てnZと表記するときに、下記式で算出される値であ
る。この面配向係数は、ポリエステル分子鎖のフィルム
面内における配向の程度を表わす指標である。
【0029】
【数1】面配向係数=(nMD+nTD)/2−nZ なお、屈折率はアッベ屈折率計(アタゴ社製)を用いて
測定した値である。
【0030】[熱収縮率]本発明のフィルムは、190
℃で10分間保持したときのフィルムの熱収縮率が、フ
ィルムの長手方向及びそれに直角な方向の両方向におい
て共に16%以下であることが必要であり、15%以下
であることが好ましく、13%以下であることが特に好
ましい。なお、保持とは、フィルムを自由な状態で特定
の温度環境下におくことである。熱収縮率が16%を超
えると、フィルムを金属板に貼り合せる際の熱処理工程
において、製品として使用できる貼り合わせフィルムの
面積が小さくなり、生産性が低下する。
【0031】他方、熱収縮率の下限については、生産性
という観点のみからみれば、収縮率が小さいほど好まし
い。但し、熱収縮性を小さくするためには、フィルム製
膜時における延伸倍率を小さくするか、或いは熱固定温
度を大きくする必要がある。延伸倍率を小さくするとフ
ィルムの面積が小さくなって生産性が悪化するほか、フ
ィルムの厚み斑が悪化するので好ましくない。また熱固
定温度を大きくすると今度は、後に述べる面配向係数が
小さくなるので、好ましくない。実際問題として、熱収
縮率の下限は−1%以上(マイナスは伸長方向を意味す
る)、好ましく0%以上であることが、面配向係数との
バランスがとれることから好ましい。
【0032】なお上記の目的を達成するためには、フィ
ルムの長手方向或いはフィルム面内における長手方向に
直角な方向のどちらか一方の収縮率を管理するだけでは
不十分であり、必ず長手方向とそれに直角な方向の両方
を同時に管理する必要がある。
【0033】[収縮率]また、フィルムを金属板に張り
合わせて熱処理を施した際、フィルム表面は金属板と密
着しているので、熱収縮に対してそれに抵抗する形でフ
ィルムには応力がかかっている。したがってフィルムの
熱収縮率を管理する際には従来一般的に用いられてい
る、フィルムに何ら応力のかかっていない状態での熱収
縮率を管理するだけでは不十分であり、フィルムに一定
の荷重をかけた状態での収縮率を管理することが必要で
ある。本発明では、この目的で、TMAを用いて測定し
た収縮率を用いる。
【0034】すなわち、本発明のフィルムは、TMA
(Thermo Mechanical Analyz
er)を用いて20℃から220℃まで5℃/分で昇温
したときのフィルムの収縮率が、フィルムの長手方向及
びそれに直角な方向の両方向において共に2.0%以下
であることが必要である。この収縮率がフィルムの長手
方向および/またはそれに直角な方向に2.0%を超え
ると、製蓋工程に於いて、例えば金属板にフィルムを密
着させる際などの熱処理を施す際に、フィルムの寸法変
化が大きくなり、収縮して製品とならない部分が大きく
なる。
【0035】なお、上記収縮率は、25μmのフィルム
厚のサンプルについて、TMAを用いて、一定荷重(2
0g/0.1mm2)の条件で測定される収縮率であ
る。
【0036】[固有粘度]本発明のフィルムの共重合ポリ
エチレンテレフタレートの固有粘度(IV)は、0.5
0〜0.60dl/gの範囲にあることが好ましい。固
有粘度が0.50dl/g未満であると、ポリエステル
を溶融押出して二軸延伸させる際に、フィルムの破断が
頻繁に生じ、長尺のフィルムを得ることが困難であり好
ましくない。固有粘度が0.60dl/gを越えると、
スコア加工時の加工性が低下して好ましくない。
【0037】[厚み]本発明のフィルムの厚みは、好ま
しくは50μm以下、さらに好ましくは40μm以下で
ある。上限が50μmを超えるものは過剰品質であり、
不経済であり好ましくない。本発明のフィルムの厚み
は、好ましくは6μm以上、さらに好ましくは10μm
以上である。厚みが6μm未満であると製蓋等の加工の
ときに破れ等が生じやすくなり好ましくない。
【0038】[フィルムの製造方法]本発明のフィルム
は、例えば、滑材を含有する共重合ポリエチレンテレフ
タレートを、260〜290℃にて溶融押出し、回転ド
ラム上にて急冷固化して未延伸フィルムを得て、次いで
この未延伸フィルムを80〜110℃にて縦方向に3〜
5倍に延伸し、次いで90〜130℃にて横方向に3〜
4倍に延伸し、その後、フィルムを熱固定することによ
り、製造することができる。なお、熱固定は、オーブン
の温度を少なくとも2分割して行い、フィルムの製膜方
向に対して前半は190℃〜195℃、後半はこれより
20〜30℃低い温度で行うことが好ましい。
【0039】[金属板]本発明のフィルムは、製蓋用金
属板に貼り合わせて用いる。製蓋用金属板としては、ブ
リキ板、 ティンフリースチール(TFS)板、アルミ
ニウム板等を用いることができ、ティンフリースチール
(TFS)板、アルミニウム板が好ましい。
【0040】本発明のフィルムの金属板へ貼り合わせ
は、例えば、フィルムを、フィルムの融点以上の温度に
加熱した金属板の表面に接触させ、この状態で急冷し、
金属板に接触するフィルムの表層部分を非晶化すること
により、フィルムと金属板を密着させる方法を用いるこ
とができる。
【0041】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。
【0042】物性は下記の方法により測定した。
【0043】(1)融点 Du Pont Instruments 910型D
SCを用いて、20mgのサンプルを昇温速度20℃/
分にて測定し、その融解ピークより融点を求めた。
【0044】(2)滑剤の平均粒径 フィルムから内部析出粒子を分離し、個々の粒子ができ
るだけ重ならないように散在させ、金スパッタ装置によ
りこの表面に金属蒸着膜を20〜30nmで形成させ、
走査型電子顕微鏡で1万〜3万倍で観察し、日本レギュ
レーター(株)製ルーゼックス500にて画像処理し、
100個の粒子から平均粒径を求めた。
【0045】(3)フィルムの面配向係数 面配向係数は、フィルムの長手方向、フィルム面内にお
いて長手方向に直角な方向、そしてフィルムの厚さ方向
の屈折率を、それぞれnMD、nTDそしてnZと表記
するときに、下記式で算出される値である。この面配向
係数は、ポリエステル分子鎖のフィルム面内における配
向の程度を表わす指標である。 面配向係数=(nMD+nTD)/2−nZ 屈折率は、アッベ屈折率計((株)アタゴ製)を用いて
測定し、上記の式より計算した。なお測定に際し、光源
は単色光NaD線を用い、25℃の温度条件下にて実施
した。マウント液は沃化メチレンを使用した。
【0046】(4)190℃で10分間保持したときの
フィルムの熱収縮率 厚さ25μmのフィルムから縦300mm、横300m
mの大きさに切り出した試験片を、自由に膨張収縮でき
る状態で190℃の温度に10分間おき、フィルムの長
手方向およびそれに直角な方向のフィルムの熱収縮率を
測定した。
【0047】(5)TMAを用いて測定したフィルムの
収縮率 厚さ25μmのフィルムから幅4mmのリボン状サンプ
ルを切り出して試験片とし、TMA(セイコー電子工業
(株)製 SSC5200)を用いて、チャック間隔が
15mmとなるように試験片をセットし、20℃から2
20℃まで5℃/分で昇温するときに、一定荷重(20
g/0.1mm2)の条件でフィルムの長手方向および
それに直角な方向のフィルムの収縮率を測定した。
【0048】[実施例1]平均粒径1.5μmの球状シ
リカを0.1重量%含有し、イソフタル酸成分を12モ
ル%共重合したポリエチレンテレフタレート(融点23
0℃)を280℃にて溶融押出し、回転ドラム上にて急
冷固化して未延伸フィルムを得た。次いでこの未延伸フ
ィルムを120℃にて縦方向に3.6倍に延伸し、次い
で130℃にて横方向に3.8倍に延伸した後、熱固定
して、厚み25μmの金属缶蓋貼り合せ用のポリエステ
ルフィルムを得た。なお熱固定は、フィルムの製膜方向
に対して前半は190℃、後半は160℃と、オーブン
の温度を2分割して行った。得られたフィルムを評価し
た結果を表1に示す。
【0049】[実施例2〜3、比較例1〜5]平均粒径
1.5μmの球状シリカを0.1重量%含有する、実施
例1と同じ共重合ポリエチレンテレフタレートを用い、
表1に示す製膜条件にて製膜した以外は実施例1と同様
にしてフィルムを製造した。得られたフィルムを評価し
た結果を表1に示す。
【0050】
【表1】
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、厚み斑が小さく、耐腐
蝕性が良好であり、製蓋加工性に優れ、特に金属板に貼
り合わせる際の熱処理過程における寸法安定性に優れる
金属缶蓋貼り合わせ用フィルムを提供することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 3/00 C08K 3/00 C08L 67/02 C08L 67/02 // B29K 67:00 B29K 67:00 B29L 7:00 B29L 7:00 Fターム(参考) 3E086 AD30 BA02 BA15 BA35 BB90 4F071 AA46 AB18 AB21 AB24 AB26 AE11 AF58 AF59 AH19 BA01 BB06 BB07 BB08 BC01 4F100 AB01B AK42A CA19A EJ38A GB16 JA03A JA04A JA06A JA20A JL04 YY00A 4F210 AA24C AB07 AG01 QC05 QG01 QG18 4J002 BC022 CF061 CP032 DE136 DE146 DE236 DG046 DJ016 FD176 GF00 GJ01

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 融点が210〜245℃の共重合ポリエ
    チレンテレフタレートからなり、平均粒径が0.001
    〜2.5μmの滑剤を0.01〜5.0重量%含有する
    二軸延伸フィルムであって、フィルムの面配向係数が
    0.130〜0.140であり、190℃で10分間保
    持したときのフィルムの熱収縮率が、フィルムの長手方
    向及びそれに直角な方向の両方向において共に16%以
    下であり、かつTMAを用いて20℃から220℃まで
    5℃/分で昇温したときのフィルムの収縮率が、フィル
    ムの長手方向及びそれに直角な方向の両方向において共
    に2.0%以下であることを特徴とする、金属缶蓋貼り
    合わせ用フィルム。
  2. 【請求項2】 フィルムのポリエチレンテレフタレート
    の固有粘度が0.50〜0.60dl/gである請求項
    1記載の金属缶蓋貼り合わせ用フィルム。
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