JP2002292235A - 湿度調整装置及びこれを用いた光触媒装置 - Google Patents

湿度調整装置及びこれを用いた光触媒装置

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JP2002292235A
JP2002292235A JP2001102518A JP2001102518A JP2002292235A JP 2002292235 A JP2002292235 A JP 2002292235A JP 2001102518 A JP2001102518 A JP 2001102518A JP 2001102518 A JP2001102518 A JP 2001102518A JP 2002292235 A JP2002292235 A JP 2002292235A
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humidity
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photocatalytic
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Yoshikazu Nishii
由和 西井
Junpei Hama
純平 浜
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Hoya Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で被処理気体の湿度を調整可能な
湿度調整装置及び被処理気体中に含まれる被処理成分に
応じて湿度を調節することにより高い分解除去能力を発
揮することができる光触媒装置を提供する。 【解決手段】 湿度調整装置は被処理気体中の水分を凝
結除去する凝結部を有している。また、光触媒装置はこ
の湿度調整装置と湿度調整された被処理気体を光触媒作
用により処理する光触媒反応装置とを有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は湿度調整装置及びこ
れを用いた光触媒装置に係り、特に、被処理気体中の水
分を凝結除去して被処理気体の湿度を調整する湿度調整
装置及びこれを用いた光触媒装置に関する。
【0002】
【従来の技術】湿度は各種の化学反応や生活環境等に大
きな影響を与える。例えば、気体に含まれる化学物質を
分解、除去する手段として用いられる光触媒装置の分解
除去効率は絶対湿度に対する依存性が高い。具体的に
は、トリクロロエチレン(TCE)やテトラクロロエチ
レン(PCE)等は低湿度下でなければ高い分解除去率
を得ることができない。一方、ベンゼン等は高湿度下で
なければ高い分解除去率を得ることができない。従っ
て、光触媒装置により化学物質を処理しようとする場
合、被処理気体の絶対湿度を調整することが重要にな
る。
【0003】また、半導体製造の分野等では、製造雰囲
気下での空気中の湿度が高くなると、半導体表面に結露
水が生じ、製品の性状を悪化させる。このため、半導体
の製造は、通常、−60℃の飽和蒸気圧に相当する湿度
条件下で行われている。しかし、半導体装置の高度化に
伴い、半導体製造をさらに低い湿度条件下で行うことが
要望されている。
【0004】さらに、医療の分野では、気体又は霧状の
薬品を口内に供給する吸入器が用いられている。この吸
入器から供給された気体の湿度が室温の飽和蒸気圧に相
当する湿度より高いと、供給された気体に含まれる水蒸
気が口内で液体となり、使用者に不快感を与えたり、使
用者が呼吸しずらくなるという問題がある。これを防止
するためには、吸入器から供給される気体の湿度を、室
温よりやや低い温度の飽和蒸気圧に相当する湿度に調整
する必要がある。上記のように、各種の分野で被処理気
体の湿度を調整することができる湿度調整装置が要望さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述した課題
を解決するためになされたものであり、簡単な構成で被
処理気体の湿度を広範囲に渡って精度よく調整可能な湿
度調整装置及び被処理気体中の被処理成分に応じて湿度
を調節することにより高い分解除去能力を発揮すること
が可能な光触媒装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は以下の内容を有する。請求項1の発明は、
被処理気体を通過させる通気路と、前記通気路を冷却す
る冷却部と、前記通気路に導入された前記被処理気体が
前記通気路を通過する過程で前記被処理気体中の水分が
凝結して付着する凝結部とを備え、前記冷却部は前記通
気路から所望の水分含有量の被処理気体が流出するよう
に温度調整されていることを特徴とする湿度調整装置で
ある。本発明では、通気路を通過している被処理気体が
冷却部で冷却されることにより、被処理気体中に含まれ
る水分は凝結部で凝結される。この冷却部は温度調整さ
れていることにより、凝結部を通過した被処理気体は所
望の水分を含有するように湿度調整される。本発明によ
れば、簡単な構成で被処理気体の湿度を広範囲に渡って
精度よく調整することができる。
【0007】上記の発明においては、冷却部は冷媒によ
り冷却されることができる。この冷媒は特に限定される
ものではなく、冷却温度に応じて適宜選択することがで
きる。例えば、水、エタノールやメタノール等のアルコ
ール、空気、炭酸ガス、ヘリウム等が挙げられる。特
に、気体に比べて熱伝導率が高い液体を冷媒として用い
ると冷却効率が高くなる。また、液体を用いる場合、塩
化ナトリウム等の凝固点降下をもたらすものを添加する
ことができる。
【0008】請求項2の発明は、前記被処理気体が前記
凝結部に導かれる前に前記被処理気体を加湿する加湿部
を有する請求項1記載の湿度調整装置である。本発明に
よれば、低湿度の被処理気体を目標とする湿度に調整す
ることが可能になる。請求項3の発明は、前記加湿部は
凝結部以上の温度に維持された水中に前記被処理気体を
バブリングさせるものである請求項2記載の湿度調整装
置である。本発明によれば、簡単な装置で被処理気体を
効率よく加湿することが可能になる。
【0009】請求項4の発明は、請求項1から3のいず
れか1項記載の湿度調整装置と、前記湿度調整装置によ
り湿度調整された被処理気体を光触媒作用により処理す
る光触媒反応装置とを有する光触媒装置である。本発明
によれば、簡単な構成で被処理気体の湿度を精度良く調
整し、光触媒反応装置の能力を最大限に発揮させること
により、被処理物質を効率的に分解、除去することが可
能になる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1は本発明に係る湿度調整装置
の第1実施形態を示す。この湿度調整装置10は、被処
理気体を加湿する加湿部12と、この加湿部12を経た
被処理気体に含まれる水蒸気を凝結除去する凝結部20
とを備えており、下側の加湿部12と上側の凝結部20
とが一体化された密閉容器として形成されている。
【0011】加湿部12は被処理気体を目標とする湿度
よりやや高い値にまで加湿するもので、被処理気体の湿
度が目標湿度より低い場合に用いられる。加湿部12は
内部に水槽14を形成する容器であり、加熱手段(図示
せず)により所定温度に加熱される。この水槽14には
被処理気体を供給する供給管16が差し込まれており、
被処理気体が水槽14内に吹き込まれて、バブリングさ
れるようになっている。加湿部12には消費された水を
補うための補給水タンク18が接続されている。この補
給水タンク18には水道水やイオン交換水等が貯留され
ている。
【0012】凝結部20は被処理気体中の過剰な水蒸気
を凝結させて除去し、絶対湿度を所定の目標値まで下げ
るものである。この凝結部20は加湿部12を経た被処
理気体が導かれる通気路22と、この通気路22に沿っ
て形成されており、通気路22を通る被処理気体を冷却
するための冷却部24とを備えている。通気路22を通
る被処理気体は冷却部24で冷却され、これによって、
被処理気体に含まれる水蒸気は凝結して凝結部20に付
着し、加湿部12に戻される。
【0013】このような凝結部20としては、例えば、
図1及び図2に示されるような玉状の内管が連続して形
成された通気路22の周りに冷却水、アルコール等の冷
媒が供給される冷却部24が外管として形成されている
玉入冷却器を用いることができる。また、凝結部として
は、図3に示されるような通気路22である直線状の内
管の周りに冷媒が供給される冷却部24が外管として形
成されているリービヒ冷却器や、図4に示されるような
通気路22である外管の内部に冷媒が供給される螺旋状
の内管と直線状の内管が連絡して冷却部24とされてい
るディムロート冷却管等を用いることができる。通気路
22の出口はポンプ26に接続されており、これによっ
て、被処理気体は供給管16から加湿部12を通じて凝
結部20に導かれる。
【0014】このように構成された湿度調整装置10で
は、通気路22の出口における被処理気体の絶対湿度
は、理論的には、冷却部24の温度Tcにおける飽和蒸
気圧に相当する値となる。表1に各温度での飽和蒸気圧
に相当する絶対湿度を示す。
【表1】
【0015】従って、冷却部24に導かれる冷媒の温度
は、目標絶対湿度に応じて表1から求めることができ
る。但し、実際の装置では、得られる絶対湿度は冷媒の
温度での飽和蒸気圧に相当する値とならないこともある
ので、若干の補正が必要になる場合もある。この補正値
は実験的に求めることができる。一方、加湿部12の温
度Thの温度は、被処理気体に目標湿度よりやや高い湿
度まで水分を含ませるような温度に設定される。最適な
ΔT=Th−Tcの値は実験的に求めることができる。
【0016】上記の湿度調整装置10を用いた被処理気
体の湿度調整は以下のように行われる。まず、目標とな
る絶対湿度に応じて冷却部24に供給される冷媒の温度
が設定される。そして、被処理気体の湿度が目標湿度よ
り低い場合には、加湿部12に温度がTcより所定温度
高いような温度Thの水槽14が形成される。
【0017】被処理気体は供給管16より湿度調整装置
10に導かれ、加湿部12で水槽14中でバブリングさ
れる。これによって、被処理気体は、温度Thでの飽和
水蒸気圧に相当する絶対湿度に加湿される。次いで、こ
の被処理気体は凝結部20を通過する際に冷却部24に
接触し、温度Tcでの飽和蒸気圧を超える水蒸気は凝結
する。これにより、被処理気体の絶対湿度は温度Tcの
飽和蒸気圧に相当する値に調整される。この被処理気体
はポンプ26を経由して外部に取り出される。
【0018】上記説明では、被処理気体中の水分が目標
湿度より低い場合を扱ったが、被処理気体中の水分が目
標湿度より高い場合には加湿を行う必要が無いので、加
湿部12の水槽14を形成する必要が無い。この場合、
加湿部12には凝結部20から流下する凝結水が徐々に
貯まるが、適宜排出すればよい。被処理気体の湿度が不
明な場合、又は一定でない場合には、通常、目標絶対湿
度以上に加湿される。
【0019】以上の説明から明らかなように、本発明に
よれば、冷却部24に供給される冷媒の温度及び加湿部
12における水槽14の温度を調整するのみで被処理気
体の絶対湿度を目標値に調整することができる。また、
構成が簡易であるため、製造コストが低く、装置の小型
化も容易である。従って、本発明の湿度調整装置は、光
触媒装置おける湿度調整や、各種の製造分野、医療分野
等における湿度調整に用いることが可能である。
【0020】次に、本発明に係る湿度調整装置の他の実
施形態について説明する。以下の説明においては、上述
した構成と同一のものについては同一の参照番号を付
し、詳細な説明は省略する。
【0021】図5は本発明に係る湿度調整装置の第2実
施形態を示す。この湿度調整装置30では、加湿部12
は恒温水槽28の中に収容されており、補給水タンク1
8から水が加湿部12及び恒温水槽28の双方に供給さ
れるように構成されている。本形態の湿度調整装置30
によれば、加湿部12の温度を一定に保持し易くなるの
で、被処理気体の加湿を確実に行うことができる。
【0022】図6は本発明に係る湿度調整装置の第3実
施形態を示す。この湿度調整装置40では加湿部12は
恒温水槽28の中に収容されている。この恒温水槽28
中の水は凝結部20の冷却部24に供給されており、こ
れによって、加湿部12と冷却部24が同温度に設定さ
れている。
【0023】恒温水槽28には投入式のクーラ32が設
置されており、これにより恒温水槽28及び冷却部24
は一定の冷却温度に維持される。即ち、恒温水槽28の
水は冷却部24を通って循環し凝結部20の冷却部24
の温度を一定に保つ冷却媒体としても用いられている。
【0024】この湿度調整装置40は、被処理気体の湿
度が目標湿度より高い場合と低い場合の双方の場合に使
用される。被処理気体の絶対湿度が目標とする絶対湿度
よりも高い場合には、加湿部12の水槽14でバブリン
グされる際及び凝結部20を通過する際に除湿され、目
標とする水蒸気濃度に調整される。一方、被処理気体の
水蒸気濃度が目標とする水蒸気濃度よりも低い場合に
は、加湿部12の水槽14でバブリングされる際に加湿
され、凝結部20を通過する際に最終的に目標とする湿
度に調整される。
【0025】本形態の湿度調整装置40によれば、被処
理気体は凝結部20に至る前に凝結部20の冷却部24
と同温度に保たれている加湿部12の水槽14でバブリ
ングされているため、この時点で凝結部20の温度に近
づくように温度調整される。従って、凝結部20におけ
る絶対湿度の調整をより効率的に行うことができる。
【0026】また、本実施形態の湿度調整装置40は、
被処理気体の絶対湿度が目標とする絶対湿度より高い場
合のみでなく、低い場合にも使用可能である。従って、
絶対湿度の高い夏季の大気を被処理気体とする場合と絶
対湿度の低い冬季の大気を被処理気体とする場合の双方
に使用することができる。
【0027】次に、本発明に係る湿度調整装置を用いた
光触媒装置について説明する。図7は本発明に係る光触
媒装置50を示す。この光触媒装置50は被処理気体の
絶対湿度を調整する湿度調整部52と、被処理気体に含
まれる被処理成分を処理するための光触媒反応部70と
を備えている。
【0028】湿度調整部52では、湿度調整された希釈
空気と被処理気体を混合することによって被処理気体の
絶対湿度が調整される。この湿度調整部52は、希釈空
気を取り入れる第1バッファタンク54と、第1バッフ
ァタンク54に取り入れられた希釈空気の絶対湿度を調
整する湿度調整装置10と、湿度調整装置10により湿
度調整された希釈空気と被処理気体との混合気体を貯蔵
する第2バッファタンク56とを備えている。
【0029】第1バッファタンク54の出口は湿度調整
装置10の供給管16と接続されている。これによっ
て、第1バッファタンク54を経た希釈空気の湿度が調
整される。この湿度調整装置10としては、上述した湿
度調整装置10、30、40のいずれをも用いることが
できる。
【0030】第2バッファタンク56の入口には被処理
気体を導く被処理気体流入管56aが接続されている。
この被処理気体流入管56aには被処理気体の流量を調
整するためのマフスコントローラ56bが設けられてい
る。また、湿度調整装置10の出口は流量調整弁58、
ポンプ60及び補助フィルタ62を経由して被処理気体
流入管56aに連結している。これによって、湿度調整
装置10により湿度調整された希釈空気と被処理気体と
を混合して第2バッファタンク56に導くことが可能に
なる。本発明に係る光触媒装置では、流量調整弁58と
マスフコントローラ56bを調整することにより、希釈
空気と被処理気体との混合比が設定される。この混合比
は被処理気体の希釈度によって定められ、混合比と混合
気体の目標湿度から、湿度調整装置10の凝結部20の
温度が設定される。第2バッファタンク56の出口は光
触媒反応部70に接続されている。
【0031】光触媒反応部70は光触媒フィルタ72
と、この光触媒フィルタ72を経た被処理気体が導かれ
るポンプ90及び補助フィルタ92とを備えている。光
触媒フィルタ72は、図8に示されるように、光触媒フ
ァイバ74が束ねられたファイバ束76と、ファイバ束
76が収納されるケーシング78と、ケーシング78の
端面に形成された導光窓80と、導光窓80から光触媒
ファイバ74に光を供給するための光源82とを備えて
いる。ファイバ束76はケーシング78の中間筒状部に
密に挿入されており、その両端部以外は外部から密閉さ
れている。これによって、ファイバ束76は光触媒ファ
イバ74の長手方向に連通する無数の微細空隙を持つフ
ィルタ構造を形成する。
【0032】ケーシング78の両端部には、光源82の
光をファイバ束76の端面に入射させるために、ガラス
等の透明部材で形成された導光窓80が設けられてい
る。これによって、ファイバ束76を構成する各光触媒
ファイバ74内に光が入射される。ケーシング78の両
端部には、被処理気体をファイバ束の端面に導入するた
めの流入口84及び流出口86が設けられている。流入
口84とファイバ束76の一端面との間及び流出口86
とファイバ束76の他端面との間には、被処理気体の溜
まり室88、90が形成されている。
【0033】溜まり室88、90は、ファイバ束76の
両端面における被処理気体の圧力分布を均一化して、フ
ァイバ束76内での流量分布を均等に分散させるように
作用する。この場合、流入側の溜まり室88はファイバ
束76の一端面にかかる正圧の分布を均一化するように
作用し、流出側の溜まり室90はファイバ束76の他端
面にかかる負圧の分布を均一化するように作用する。
【0034】光触媒ファイバ74としては、例えば、漏
光型光ファイバの外側に酸化チタンなどの光触媒層が形
成されたものが用いられる。この場合、光触媒ファイバ
74に導入されて漏洩しながら伝達される光によって光
触媒層が活性化されて触媒作用が発揮される。この光触
媒ファイバ74が束ねられることにより、触媒作用を持
つフィルタすなわち漏光型光触媒フィルタが形成され
る。
【0035】光触媒ファイバ74の端面は、光の入射効
率を高めるために、長手方向に対して正確な直角面に形
成されていると共に、表面が研磨されさらに反射防止層
が形成されていることが望ましい。
【0036】被処理気体は各光触媒ファイバ74間に形
成される無数の微細空隙を通ってフィルタ処理される。
この微細空隙は、図8(C)に示されるように、各光触
媒ファイバ74間に粒状スペーサ88を介在させること
により、その粒状スペーサ88のサイズに応じた大きき
で形成される。この場合、粒状スペーサ88はファイバ
束76内で自由に移動しないよう、あらかじめ光触媒フ
ァイバ74の表面に固着されていることが好ましい。
【0037】上記の光触媒装置10を用いた被処理気体
の処理は以下のように行われる。まず、第1バッファタ
ンク54に吸引された希釈空気は湿度調整装置10に導
かれ、ここで希釈空気の湿度調整が行われる。この希釈
空気の湿度は、希釈空気が被処理気体と混合されたと
き、混合気体の湿度が光触媒反応部70による処理に最
も適した湿度となるように調整される。
【0038】この希釈空気はポンプ60及び補助フィル
タ62を経て被処理気体導入管56aに導かれ、ここで
マフスコントローラ56bを経た被処理気体と混合さ
れ、第2バッファタンク56に送られる。このとき、希
釈空気と被処理気体の混合気体の絶対湿度は、光触媒フ
ィルタ72による被処理気体の処理に最も適した湿度と
なるように調整されている。この混合気体は光触媒反応
部70に導かれる。
【0039】光触媒反応部70において、光触媒フィル
タ72の流入口84から導入された被処理気体は、溜ま
り室88からファイバ束76の一端面に導入されて、フ
ァイバ束76内を長手方向に通過させられる。この過程
で、被処理気体に含まれる被処理成分は光触媒ファイバ
74による光触媒反応によって分解処理される。ファイ
バ束76内を通過した被処理気体は、ファイバ束76の
他端面側の溜まり室90から流出口86へ導出される。
このように、本発明に係る光触媒装置50によれば、被
処理気体の絶対湿度が被処理成分に応じて最適な値とな
るように事前に調整されているので、被処理気体の処理
を効率良く行うことができる。
【0040】また、被処理気体がファイバ束76の長手
方向に沿って通過させられることにより、フィルタ内通
過距離(パス長)、即ち、有効フィルタ長を大きく確保
することができるとともに、流路抵抗を小さくしてフィ
ルタでの圧力損失を小さくすることができる。さらに、
被処理気体をファイバ束76の端面から導入することに
より、そのファイバ束76内での流量分布を均等に分散
させることができる。
【0041】本発明は上述した形態に限定されるもので
はなく、適宜変更を加えて実施することが可能である。
例えば、上述した光触媒装置では、湿度調整装置により
絶対湿度を調整した希釈空気を被処理気体に混合するこ
とによって被処理気体の絶対湿度の調整を行っていた
が、本発明はこれに限定されるものではなく、被処理気
体を直接湿度調整装置に導くことにより絶対湿度を調整
するようにしてもよい。
【0042】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。 (実施例1)図6に示される湿度調整装置40を用いて
被処理気体の湿度調整を行った。凝結部20として長さ
30cmの玉入冷却器を用い、恒温水槽28内の水の温
度を12℃にし、凝結部20の冷却部24及び恒温水槽
28の冷却水が12℃になるようにした。
【0043】供給管から絶対湿度37±2g/m(夏
季を想定した36℃における相対湿度90%に相当)の
被処理気体を流速2L/分で供給し、加湿部12及び凝
結部20を通過させた。そして、通気管22の出口から
流出する被処理気体の絶対湿度を測定した。結果を図9
に示す。図9から明らかなように、通気管22の出口か
ら流出する気体の絶対湿度は、湿度調整を開始してから
約1時間の初期稼動時間を除けば、11.5±0.2g
/mの範囲に安定して調整された。
【0044】また、被処理気体として絶対湿度0.6g
/m(冬期を想定した10℃における相対湿度10%
に相当)のものを用いたほかは同条件で湿度調整を行っ
たところ、同様に、水蒸気濃度の調整を開始してから約
1時間の初期稼動時間を除けば、水蒸気濃度は11.5
±0.2g/mの範囲に安定して調整された。
【0045】(実施例2)図7に示される光触媒装置5
0を用いてベンゼン及びトリクロロエチレンの処理を行
った。この光触媒装置50においては、湿度調整装置と
しては実施例1と同一のものが用いられた。また、光触
媒フィルタ72としては、図4に示される構造を有し、
直径125μmのガラスファイバに、TiO微粒子ス
ラリー(多木化学(株)製タイノックH−30)を塗布
したのち、500℃で2時間熱処理した2.5μm厚の
TiO膜付きガラスファイバが10000本束ねられ
ている直径30mm、長さ200mmのフィルタ束を有
するものが用いられた。光源としてはブラックライトブ
ルー(中心波長352nm)を用い、照射光量を10m
W/cm とした。また、希釈空気の流量は2L/分と
した。凝結部20の冷媒温度を表2に示されるように設
定して、希釈空気の絶対湿度の調整を行ったところ、調
整開始から4時間経過以降、表2に示した水蒸気濃度
(実測値)の範囲に安定化した。この実測値は固有値に
ほぼ近い値であった。
【表2】
【0046】また、上記操作によって絶対湿度が11.
5±0.2g/mに安定化された希釈空気に被処理気
体流入管56aからベンゼン標準気体を1ppm添加
し、光触媒フィルタ72の出口におけるベンゼン濃度を
15日間測定した。その結果、表3及び図10に示され
るように、光触媒フィルタ72の出口におけるベンゼン
濃度はほぼ0.2ppmの一定値が得られた。
【0047】また、上記操作によって絶対湿度6.5±
0.2g/mに安定化した希釈空気について同様な操
作を行ったところ、表3及び図10に示されるように、
光触媒フィルタ72の出口におけるベンゼン濃度は、初
期は0ppmであったが徐々に増加して、0.3ppm
に至った。
【表3】
【0048】以上の結果から、本発明の濃度調整部52
は光触媒反応部70によるベンゼンの分解能力の調整が
できる程度に絶対湿度の調整が行えることが明らかにな
った。また、湿度調整部52と光触媒反応部70を組み
合わせた光触媒装置50が所望のベンゼン分解能力を有
することが明らかになった。
【0049】さらに、凝結部20の冷却温度を−20〜
19℃の範囲で設定したこと及び被処理気体としてベン
ゼンの代りにトリクロロエチレンを20ppm添加した
ことを除いて同様な操作を行ったところ、希釈空気の湿
度は調整開始から4時間経過後に表4に示される絶対湿
度(実測値)の範囲に安定化した。この実測値は固有値
にほぼ近い値であった。
【表4】
【0050】また、湿度調整開始から8時間後に、光触
媒フィルタ72の出口のトリクロロエチレン濃度につい
て測定した。その結果、表4に示されるように、冷媒の
温度を低くすればする程、即ち被処理気体の湿度を下げ
れば下げる程、光触媒フィルタの出口におけるトリクロ
ロエチレンの濃度が減少する傾向が見られた。
【0051】このように、本試験例により、本発明の湿
度調整部52は光触媒反応部70によるトリクロロエチ
レンの分解の調整ができる程度に絶対湿度の調整が行え
ることが明らかになった。また、このような湿度調整部
52と光触媒反応部70を組み合わせた光触媒装置50
が所望のトリクロロエチレン分解能力を有することが明
らかになった。
【0052】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の湿度調整装置によれば、簡単な構成で被処理気体の湿
度を精度良く調整することが可能になる。また本発明の
光触媒装置によれば、湿度調整装置により被処理気体の
湿度調整を行うことにより、高い効率で光触媒反応装置
の能力を発揮させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る湿度調整装置の第1実施形態の概
略を示す図である。
【図2】凝結部の一例を示す斜視図である。
【図3】凝結部の他の例を示す斜視図である。
【図4】凝結部の他の例を示す斜視図である。
【図5】本発明に係る湿度調整装置の第2実施形態の概
略を示す図である。
【図6】本発明に係る湿度調整装置の第3実施形態の概
略を示す図である。
【図7】本発明に係る光触媒装置の概略を示す図であ
る。
【図8】光触媒フィルタの構成を示す図であり、(A)
は断面図、(B)は要部拡大図、(C)は要部断面図で
ある。
【図9】本発明に係る湿度調整装置による湿度調整の結
果を示すグラフである。
【図10】本発明に係る光触媒装置によるベンゼンの処
理結果を示すグラフである。
【符号の説明】
10 湿度調整装置 12 加湿部 20 凝結部 24 冷却部 30 湿度調整装置 40 湿度調整装置 50 光触媒装置 52 湿度調整部 70 光触媒反応部 72 光触媒フィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D052 AA00 BA03 BB03 BB04 GA01 GA03 GB02 GB03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理気体を通過させる通気路と、 前記通気路を冷却する冷却部と、 前記通気路に導入された前記被処理気体が前記通気路を
    通過する過程で前記被処理気体中の水分が凝結して付着
    する凝結部とを備え、 前記冷却部は前記通気路から所望の水分含有量の被処理
    気体が流出するように温度調整されていることを特徴と
    する湿度調整装置。
  2. 【請求項2】 前記被処理気体が前記凝結部に導かれる
    前に前記被処理気体を加湿する加湿部を有する請求項1
    記載の湿度調整装置。
  3. 【請求項3】 前記加湿部は凝結部以上の温度に維持さ
    れた水中に前記被処理気体をバブリングさせるものであ
    る請求項2記載の湿度調整装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項記載の湿度
    調整装置と、 前記湿度調整装置により湿度調整された被処理気体を光
    触媒作用により処理する光触媒反応装置とを有する光触
    媒装置。
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