JP2002291902A - 医療用具導入具 - Google Patents

医療用具導入具

Info

Publication number
JP2002291902A
JP2002291902A JP2001101899A JP2001101899A JP2002291902A JP 2002291902 A JP2002291902 A JP 2002291902A JP 2001101899 A JP2001101899 A JP 2001101899A JP 2001101899 A JP2001101899 A JP 2001101899A JP 2002291902 A JP2002291902 A JP 2002291902A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tubular body
tube
sheath
base
medical device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001101899A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Sugimoto
幸司 杉本
Yukio Hirota
之生 広田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Clinical Supply Co Ltd
Original Assignee
Clinical Supply Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Clinical Supply Co Ltd filed Critical Clinical Supply Co Ltd
Priority to JP2001101899A priority Critical patent/JP2002291902A/ja
Publication of JP2002291902A publication Critical patent/JP2002291902A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】挿入操作を簡便にするとともに、いろいろな操
作中に形成される血栓の存在を容易に確認できるように
した医療器具導入用具を提供する。 【解決手段】カテーテル等が挿入できる内径を有するチ
ューブ11を主体とし、その基端部に、止血弁を有する
挿入口部と側壁に薬液投与チューブが設けられたハブを
有するシース10と、これに挿入できる外径を有し、そ
の先端から突出できる長さを有するダイレーター20
と、これに挿入できる外径を有し、この先端から突出で
きる長さを有する金属性チューブを主体する内針30か
ら構成され、これら3つを装着してセットとして血管内
に挿入する医療器具導入用具で、基端部(ハブ)13は透
明でもよい材質とする。また、分離型薬液投与チューブ
17も含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は医療器具の血管内へ
の導入用具に関する。さらに詳しくは、簡便でありなが
ら、安全で、確実にガイドワイヤやカテーテルなどの医
療器具を血管内に導入する用具に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、カテーテルはガイドワイヤに導
かれて血管などの管状器官内に挿入され、その先端を目
的の部位に到達させた後、例えば造影剤などを投与して
各種の検査を行ったり、内部に鉗子などを通して患部の
組織の採取したり、ステントなどの部材を挿入し留置す
るのに使用されている。従来、カテーテル等を血管など
の管状器官内に挿入するには、まず切皮針2、合成樹脂
チューブを主体とする外套管3と、この外套管3内に挿
入される金属の穿刺針4と、導入用ガイドワイヤ5と、
弁体付薬液投与チューブを備えた合成樹脂チューブを主
体とするシース6と、このシース6内に挿入される、同
じく合成樹脂チューブを主体とするダイレーター7とを
備えた導入用具を用い、図1の(a)〜(e)に記載された手
順によって行なわれている。
【0003】すなわち、同図(a)に示すように、まず切
皮針2を用いて皮膚を切開する。次に同図(b)に示すよ
うに、外套管3に穿刺針4の先端4aを外套管3の先端
から突出させた状態で血管Aに挿入する。そのとき、穿
刺針4の外側の外套管3の先端も穿刺針4に導かれて血
管A内に挿入される。次に穿刺針4のフィルター部8に
血液のバックフローを確認した後、上記外套管3を血管
Aに突刺したままの状態で穿刺針4を引き抜く。その結
果、外套管3のみが血管A内に挿入保持される。
【0004】次に同図(c)に示すように、上記外套管3
に導入用ガイドワイヤ5を挿入する。ガイドワイヤ5は
外套管3を通過してその先端部は血管Aの軸方向に挿入
される。次に導入用ガイドワイヤ5をそのまま残し、上
記外套管3のみを血管A内から引き抜く。
【0005】次に同図(d)に示すように、血管A内に保
持されている導入用ガイドワイヤ5を介して、シース6
にダイレーター7を挿入してセットしたイントロデュー
サー9を上記血管A内に挿入する。ダイレーター7はそ
の先端が細くなっており、シース6を血管内に導きやす
くなっている。
【0006】次に同図(e)に示すように、上記血管A内
に挿入されたイントロデューサー9から導入用ガイドワ
イヤ5およびダイレーター7を順次引き抜き、血管A内
にシース6のみを残す。この後、上記シースを通して上
記シース6内にカテーテルを挿入し、血管A内の目的の
部位へ達するように押し込み(図示せず)、上記カテー
テルを介して所定の処置を行う。なお、カテーテルを挿
入する前にまずガイドワイヤを挿入して、ガイドワイヤ
の先端を目的とする部位に到達させてから、このガイド
ワイヤに沿ってカテーテルを挿入することもある。
【0007】上記のような技術では、カテーテルを挿入
するまでに多くの操作を必要とし、煩雑である。この煩
雑さを解消することを目的とした医療器具導入装置が特
開平10−165510に開示されている。ここでは、
合成樹脂チューブの第1の管状体と尖った先端を有する
形状記憶合金からなる第2の管状体とから構成されてお
り、従来の穿刺針を用いずに第2の管状体が穿刺針とダ
イレーターの役目を果たしている。しかし、最初に人体
に接するその第2の管状体の外径は1〜5mmと従来の穿
刺針より太い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】カテーテル等を挿入す
るまでの従来の煩雑性を解消しながら、患者に苦痛を与
えることなく、血管内を傷つけることなく、さらに、シ
ースの基端部で血栓が確認できるカテーテル等の医療器
具の安全な導入用具を提供することにある。また、不要
時には外しておき、必要時に取付けられる脱着可能な薬
液投与チューブを備えた医療器具導入用具をも提供す
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究を
重ねた結果、以下の構成からなる医療器具導入用具が上
記課題を解決し、目的を達成することを見出し、本発明
の完成に至った。すなわち、本発明は(1)ガイドワイ
ヤ、カテーテルなどの医療器具を人体の管状器官内に挿
入するための医療器具導入用具であって、a)前記医療
器具を挿入できる内径を有するチューブを主体とし、そ
の基端部に、体液流失防止用シール手段を有する挿入口
部と側壁に薬液投与チューブが設けられたハブを有する
第1の管状体であるシースと、b)前記第1の管状体に
挿入できる外径を有し、前記第1の管状体の先端から突
出できる長さを有する合成樹脂チューブを主体とし、そ
の基端部は遠位部と基部を有し、前記遠位部側に前記第
1の管状体の体液流失防止用シール手段と結合できる手
段を有し、前記基部に挿入口部を有する第2の管状体で
あるダイレーターと、c)前記第2の管状体に挿入でき
る外径を有し、前記第2の管状体の先端から突出できる
長さを有する金属性チューブを主体とし、その基端部に
遠位部と基部を持つ内針基を有し、前記内針基の前記遠
位部に前記第2の管状体との結合手段を有し、前記基部
にフィルターを有する第3の管状体である内針とを備
え、d)前記内針を前記ダイレーターに挿入し、それを
前記シースに装着してセットとして血管内に挿入するこ
とを特徴とする医療器具導入用具、(2)前記ハブが透
明である医療器具導入用具、(3)前記第1の管状体で
あるシースの表面が湿潤時に潤滑性、または抗血栓剤で
コーティングされている医療器具導入用具、を提供す
る。(4)さらに、前記薬液投与チューブがシース本体
から分離可能な医療器具導入用具を提供する。
【0010】本発明によれば、従来の穿刺針に代わる内
針はの先端から突出できる長さを有するため、切皮針で
皮膚を切開した後、内針をセットし、それをシースに装
着してできるシース組立体をそのまま血管内に挿入でき
るので、従来の短い穿刺針を用いる方法に比べ操作が簡
略化できる。本発明における内針の外径は特開平10−
165510の第2の管状体の外径より細いため,血管内
への挿入がスムーズである。またシースの基端部にある
ハブが透明であるため血栓の存在が確認でき、その都度
危険な血栓を吸引補助具によって容易に除去できる。従
来は血栓の存在に気づかずにヘパリン等の抗凝固剤を薬
液投与チューブを通して注入した際に、その圧力で該血
栓を脳血管の細い部分に飛ばし、細い血管を塞ぐ危険性
や、カテーテル等の挿入の際に血管内に押し戻し、それ
が細い血管を詰まらせる危険性等が知られている。ま
た,シースの外表面に抗血栓剤をコーテイングしている
ため血栓生成によるシース抜去の困難性、穿刺挿入部の
炎症を回避できる。
【0011】
【発明の実施の形態】図2、3、4、5および6には、
本発明の医療器具導入用具1の実施例が示されている。
図2は医療器具導入用具1を構成する第1の管状体1
0、第2の管状体20と第3の管状体30を示す説明図
であり、図3は本発明医療器具導入用具1を実際に用い
る際のセットにした外観図aとその主用部分の断面図b
である。
【0012】図2のaに示すように、第1の管状体であ
るシース10は管状シースチューブ11の一端に大径の
基部(コネクター部)13が取付けられている。基部1
3は、図4に示すようにシースチューブ11の管孔12
に直線状に通ずる管孔14を有する。なお、基部13の
管孔14は外方が大径に円錐状にされ、端部は開口14
Aとされている。基部13およびシースチューブ11の
管孔14,12は下に述べる第2の管状体であるダイレ
ーター20の細管21を抜き差し可能な径とされてい
る。シースチューブ11の長さは、ダイレーター20の
細管21を基端部23の定位置までシース10内に挿入
した際、その先端部22Aがシースチューブ11より突
出するように、細管21より短くなっている。なお、シ
ースチューブ11の先端部11Aは必要に応じて任意の
形状に加工されていてもよい。
【0013】図4に示すように、基部13の管孔14の
開口部14A側には体液流失防止用シール手段(止血
弁)15が内装されている。またこの弁体15はスリッ
ト15Aが設けられており、スリット15Aよりダイレ
ーター20の細管21を抜き差し可能である。開口部1
4Aはダイレーターの挿入口部となっている。弁体15は
開口部を有するキャップ15Bにより覆われている。弁体
15より基部13の外周には止め孔16Aを有するシー
スチューブキンク防止部材16が被着されている。な
お、止め孔16Aは従来、ドレープなどに縫着してシー
ス10を固定するために用いられている孔部である。
【0014】また、管状シースチューブ11の基部13
の側部には図2のaに示すように、可撓性薬液投与チュ
ーブ17が取付けられている。薬液投与チューブ17は
図4に示すように、分枝管18の管腔18Aを介して、
基部13の弁体15の内側位置において基部13の管孔
14と連通されている。薬液投与チューブ17は適当な
長さにされていて、その自由端側は図2のaに示すよう
に、三方コック19を介して二方の管路の切替および閉
じる作用をなし得る。なお、枝分かれした各管路には必
要により注射筒などの薬液供給管(図示せず)が接続さ
れるが、不用の管路はキャップにより閉じることができ
る(図では一方の管路が閉じられて示されている)。
【0015】図2のbに示すように、第2の管状体であ
るダイレーター20は細管21の一端に大径の基端部2
3が取付けられている。細管21の先端部21Aは通常
細くなっている。基端部23はつまみともなる部分であ
り、図5に示すように、外方に大径となる円錐状の孔部
24が設けられ、外側面が開口され、下に述べる内針の
挿入口部になっている。基端部23の孔部24は細管2
1の管孔22と直線状に連通されている。
【0016】図2のcに示すように、第3の管状体であ
る内針30は金属性の細管31と基端部32からなって
おり、基端部32の末端にはフィルター33が内装され
ており、血液のバックフローを確認できるようになって
いる。また、基端部32の遠位端部34はダイレーター
20の基端部23の挿入口部と結合できるようになって
いる。
【0017】本医療器具導入用具1は、第3の管状体で
ある内針30を第2の管状体であるダイレーター20に
挿入し、それをを第1の管状体であるシース10に装着
して用いるが、それぞれを所定の位置まで挿入して際
は、第3の管状体30は第2の管状体20よりも長く、
第3の管状体30、第2の管状体20は共に第1の管状
体よりも長い。
【0018】本発明の医療器具導入用具の使用は、図6
の(a)〜(d)に記載された手順に従って行なわれる。まず
同図(a)に示すように従来通り切皮針2を用いて皮膚を
切開する。次に同図(b)に示すように、内針30がセッ
トされたダイレーター20をシース10に装着した本発
明医療器具導入用具1を血管Aに穿通させ、内針30の
基端部基部にあるフィルター部33へ血液のバックフロ
ーを確認する。次に内針30を抜去した後、同図(c)に
示すようにダイレーターを通してガイドワイヤ5を目的
部位まで挿入する。続いてシース−ダイレーターからな
るイントロデューサーをガイドワイヤに沿ってさらに血
管内に挿入した後、ガイドワイヤおよびダイレーターを
抜去し、同図(d)に示すようにシースのみを血管A内に残
す。この後シースを通してカテーテルを目的の部位まで
挿入する。
【0019】医療器具導入用具1の主要部品サイズは、
例えば具体的には、シースチューブは外径1.91mm、内径
1.53mm、全長75mm、ダイレーターは外径1.43mm、内径0.
92mm、全長135mm、内針は外径0.88mm、全長160mmを挙げ
ることができるが、シースチューブは外径1.50〜4.07m
m、内径1.20〜4.22mm、全長30〜1,000mm、ダイレータ
ーの外径1.09〜4.07mm、内径0.68〜3.00mm、全長50〜1,
050mm、内針の外径0.46〜0.97mm、全長52〜1,055mmまで
を含む。ここに記載した全長とは製造に用いられる各部
品の長さであり、成形品において、所定の位置までダイ
レーターをシースに、および内針をダイレーターに挿入
した場合、シース先端から突き出るダイレーターの長
さ、およびダイレーターの先端から突き出る内針の長さ
は、それぞれ20〜50mmおよび2〜7mmである。
【0020】管状シースチューブ11の基部13は、ハ
ブとも言われるが、形成された血栓が確認できるように
透明材質からなっていてもよい。透明な該基部13aを
通して確認された血栓の除去は、例えば図7に示すよう
な透明または半透明の吸引補助具50を用いて行なわれ
る。51はその拡大断面図である。図8に血栓除去の様
子を示した。シースチューブから内針30とダイレータ
ー20を抜去した後、該吸引補助具50の基端部52に
注射筒54を装着し、該吸引補助具50の細い先端部5
3を、シースチューブの透明基部13aの開口部からス
リットを介して確認された血栓55の位置に挿入する。
そして、この血栓を注射筒で吸引する事により除去す
る。
【0021】また、本発明は医療器具導入用具1のシー
スチューブを血管内に挿入するまでは不必要で、操作の
際には煩わしいこともある薬液投与チューブ17を分離
して用いるタイプも含む。その1つの外観図aおよび断
面図bが図9に示されている。分離型薬液投与チューブ
60は、前記薬液投与チューブ17の三方コック19の
反対側に、シースとの結合を可能にする弁部コネクター
61を備えている。該弁部コレクターは内部に止血弁6
1Aを備えており、この止血弁61Aにはシリコーン樹
脂等が使われているため、ダイレーター66の細管69
を抜き差し可能である。弁体61Aは開口部を有するキ
ャップ61Bにより覆われている。シース−ダイレータ
ー−内針組立体62において、シース63はシースチュ
ーブを主体としその基端部の中央付近に前記分離型薬液
投与チューブ60のコネクター61と結合可能なシース
コネクター64、および基部に内針とダイレーターのた
めの挿入口部65とを備えている。該シースコネクター
64の凸部はコネクター61の凹部61Cと噛み合うよ
うになっている。。内針67は前記内針と同じ構造を有
する。本分離型薬液投与チューブの場合も、内針67お
よびダイレーター66をシース63の所定の位置まで挿
入した際は、内針67の先端67Aはダイレーター66
の先端66Aから突出し、共にシース63の先端から突
出す。
【0022】本発明の分離型薬液投与チューブ60を備
えた医療器具導入用具の使用は、図10の(a)〜(d)に記
載された手順に従って行なわれる。まず同図(a)に示す
ように従来通り切皮針2を用いて皮膚を切開する。次に
同図(b)に示すように、内針67がセットされたダイレ
ーター66をシース63に装着した組立体62を血管Aに
挿入し、内針67の基端部基部にあるフィルター部68
へ血液のバックフローを確認する。次に内針67を抜去
した後、同図(c)に示すようにダイレーター66を通し
てガイドワイヤ5を目的部位まで挿入する。続いてシー
ス63−ダイレーター66からなるイントロデューサー
をガイドワイヤに沿ってさらに血管内に挿入した後、ガ
イドワイヤ5およびダイレーター66を抜去し、シース
のみを血管A内に残す。次に、同図(d)に示すように分離
型薬液投与チューブ60のコネクター61をシース63
の基端部に重ね合せ、シースコネクター64まで押込ん
でその凸部と分離型薬液投与チューブ60のコネクター
61の凹部61Cとを噛み合せて装着する。その後、シ
ースを通してカテーテルを目的の位置まで挿入する。
【0023】シースチューブおよびダイレーターの材質
は、高分子素材からなり、適度な可撓性および耐キンク
性、形状加工性を備えている樹脂が好ましい。本実施の
形態では、シースチューブはポリテトラフルオロエチレ
ン樹脂(PTFE)からなる内層とポリエーテルブロックア
ミド樹脂(PEBA)からなる外層とからなり、外表面は抗血
栓性を保つため湿潤時に潤滑性を有する抗血栓剤が施さ
れている。ダイレーターはポリプロピレン樹脂(PP〉か
らなり、血管内およびシースチューブ内への挿入性を考
慮し、シリコンコートが施されている。
【0024】また、シースチューブおよびダイレーター
の材質は、テトラフルオロエチレンヘキサフルオロプロ
ピレン樹脂(FEP)、エチレンテトラフルオロエチレン
共重合樹脂(ETFE)、パーフルオロアルキルビニールエ
ーテル樹脂(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン樹脂
(PTFE)、ポリビニルフルオライド樹脂(PVDF)等のフ
ッ素樹脂や、ナイロン11、ナイロン12などのポリア
ミド樹脂、ポリエーテルブロックアミド樹脂(PEBA)、
またはポリエチレン(PE)等のオレフィン系樹脂を使用
することができる。これらの材質は多層に形成したり、
2種以上の樹脂を組合せ形成してもよい。さらに、シー
スチューブにあっては、金属線や繊維等で直線状やメッ
シュ状あるいはコイル状に形成された補強層が設けられ
てもよい。また、シースチューブ、ダイレーターの先端
部は金、白金、タングステン、ビスマス等のX線不透過
物質を含んでいてもよい。また、体液逆流シール手段1
5(止血弁)の材質としては天然ゴムやシリコーン樹脂
等を挙げることができる。
【0025】シース10の基部13やシースコネクター
64の材質としては、不透明材質としてポリアセタール樹
脂(POM)、ABS樹脂、ポリエチレン樹脂(PE)等を、透
明材質としてポリエチレンテレフタレート樹脂(PE
T)、ポリカーボネート樹脂(PC)、ポリアミド樹脂(P
A)、ポリメチルペンテン樹脂(TPX)、ポリプロピレン
樹脂(PP)等を挙げることができる。
【0026】シースチューブおよびダイレーターの表面
の潤滑性は、例えば、シリコーンオイル、グリセリン
等を表面に塗布、シリコーンコート、フッ素樹脂コー
ト等の低摩擦物質を表面にコーティング、デンプン系
・多糖類等の天然高分子類、ポリビニルアルコール・ポ
リビニルピロリドン・ポリエチレングリコール・無水マ
レイン酸系高分子・メチルビニルエーテル無水マレイン
酸共重合体・アクリル酸・メタアクリル酸およびその誘
導体・アクリルアミド等の親水性高分子等のコーティン
グ等の低摩擦処理、表面潤滑性処理によって行なわれ
る。
【0027】シースチューブの表面の抗血栓性への処理
は、特開平10−323386号に開示されているTD
MAC化ヘパリン溶液や特開昭62−558号に開示さ
れている被覆組成物等の塗布、あるいは、特許公報第2
744155号に開示されている、親水性部分としての
ビニル系単量体単位(a)と疎水性部分としての含フッ
素系ビニル系単量体単位(b)から構成されるビニル系
グラフト・ブロック共重合体であって、少なくとも片末
端に加水分解シリル基(c)を有するビニル系グラフト
・ブロック共重合体と親水性化合物とを共有結合するこ
と、さらにはそれをアルカリ処理する(特許公報269
6053号)こと等によって行なわれる。これら以外の
公知の技術を用いることも可能である。
【0028】
【実施例】図2に示した本発明の一製造例を記す。 (a)シースチューブ;材質:ポリプロピレン、外径:1.9
1mm、内径:1.53mm、全長:75mm。(b)ダイレーター;材
質:ナイロン、外径:1.43mm、内径:0.92mm、全長:13
5mm。 (c)内針;材質:ステンレス、外径:0.88mm、全長160m
m。 シースから突き出るダイレーター部分の長さ:30mm。 ダイレーターから突き出る内針部分の長さ:3mm。
【0029】
【発明の効果】本発明の医療器具導入用具は、従来の用
具を用いた場合に比べ、血管等の管状期間内へのカテー
テル等を導入する前操作が、単純化されると共にスムー
ズであり、またシースの基端部にあるハブが透明である
ため血栓の存在が確認でき、危険な血栓を吸引補助具に
よって容易に除去できる。また,シースの外表面に抗血
栓剤をコーテイングしているため血栓生成によるシース
抜去の困難性、穿刺挿入部の炎症を回避できる。さら
に、薬液投与チューブをシース本体から分離することに
より、操作における煩わしさをなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の医療器具導入用具を用いてのカテーテル
を挿入するまでの説明図である。
【図2】本発明の一実施例による医療器具導入用具を構
成する第1の管状体10、第2の管状体20と第3の管
状体30を示す説明図である。
【図3】本発明医療器具導入用具を実際に用いる際のセ
ットにした外観図とその主用部分の断面図である。
【図4】シースの基端部を拡大した断面図である。
【図5】ダイレーター基端部の断面図。
【図6】本発明の医療器具導入用具を用いてのカテーテ
ルを挿入するまでの説明図。
【図7】血栓除去用吸引補助具の説明図。
【図8】血栓を除去する操作説明図。
【図9】本発明の分離型薬液投与チューブとシース−ダ
イレーター−内針組立体の外観図と断面図。
【図10】分離型薬液投与チューブとシース−ダイレー
ター−内針組立体との使用説明図。
【付号の説明】
A.血管、1.医療器具導入用具、10.シース、1
1.シースチューブ、11A.先端部、12.管孔、1
3.基端部(ハブ)、14.管孔、14A.開口部、1
5.体液流失防止用シール手段(止血弁)、15A.ス
リット、15B.キャップ、16.シースチューブキン
ク防止部材、16A.止め孔,17.薬液投与チュー
ブ、18.切替弁、20.ダイレーター、21.細管、
21A.ダイレーター細管先端部、22.管孔、23.
ダイレーター基端部、24.孔部、30.内針、31.
細管、31A.内針細管先端部、32.基端部、33.
フィルター33、34.遠位部、50、51.吸引補助
具、52.基端部、53.先端部、55.血栓、60.
分離型薬液投与チューブ、61.弁部コネクター、61
A.止血弁、61B.キャップ、62.シース−ダイレー
ター−内針組立体、63.分離タイプシース、64.分
離タイプシースコネクター、65.挿入口部、66.分
離タイプダイレーター、66A.ダイレーター細管先端
部、67.分離タイプ内針

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガイドワイヤ、カテーテルなどの医療器具
    を人体の管状器官内に挿入するための医療器具導入用具
    であって、 a)前記医療器具を挿入できる内径を有するチューブを
    主体とし、その基端部に、体液流失防止用シール手段を
    有する挿入口部と側壁に薬液投与チューブが設けられた
    ハブを有する第1の管状体であるシースと、 b)前記第1の管状体に挿入できる外径を有し、前記第
    1の管状体の先端から突出できる長さを有する合成樹脂
    チューブを主体とし、その基端部は遠位部と基部を有
    し、前記遠位部側に前記第1の管状体の体液流失防止用
    シール手段と結合できる手段を有し、前記基部に挿入口
    部を有する第2の管状体であるダイレーターと、 c)前記第2の管状体に挿入できる外径を有し、前記第
    2の管状体の先端から突出できる長さを有する金属性チ
    ューブを主体とし、その基端部に遠位部と基部を持つ内
    針基を有し、前記内針基の前記遠位部に前記第2の管状
    体との結合手段を有し、前記基部にフィルターを有する
    第3の管状体である内針とを備え、 d)前記内針を前記ダイレーターに挿入し、それを前記
    シースに装着してセットとして血管内に挿入することを
    特徴とする医療器具導入用具。
  2. 【請求項2】前記ハブが透明または半透明である請求項
    1に記載の医療器具導入用具。
  3. 【請求項3】前記第1の管状体であるシースのシースチ
    ューブの表面が湿潤時に潤滑性、または抗血栓性を有す
    る請求項1または2に記載の医療器具導入用具。
  4. 【請求項4】前記第1の管状体において、前記薬液投与
    チューブがシース本体から分離可能である請求項1,
    3,4のいずれか一項に記載の医療器具導入用具。
  5. 【請求項5】ガイドワイヤ、カテーテルなどの医療器具
    を人体の管状器官内に挿入するための医療器具導入用具
    であって、 a)前記医療器具を挿入できる内径を有するチューブを
    主体とし、その基端部は遠位部と基部からなり、前記基
    端部の中央付近に薬液投与チューブに設けられた弁部コ
    ネクターと結合可能なシースコネクターを有し、前記基
    部は挿入口部を有する第1の管状体であるシースと、 b)前記第1の管状体に挿入できる外径を有し、前記第
    1の管状体の先端から突出できる長さを有する合成樹脂
    チューブを主体とし、その基端部は遠位部と基部からな
    り、前記遠位部は前記第1の管状体の挿入口部と結合で
    きる手段を有し、前記基部は体液流失防止用シール手段
    を備えた挿入口部を有する第2の管状体であるダイレー
    ターと、 c)前記第2の管状体に挿入できる外径を有し、前記第
    2の管状体の先端から突出できる長さを有する金属性チ
    ューブを主体とし、その基端部に遠位部と基部を持つ内
    針基を有し、前記内針基の前記遠位部側に前記第2の管
    状体の挿入口部と結合できる手段を有し、前記基部にフ
    ィルターを有する第3の管状体である内針と、 d)前記シースコネクターと結合可能な手段を備えた弁
    部を有し、前記弁部には体液流失防止用シール手段が設
    けられている、第4の管状体である薬液投与チューブと
    からなる医療器具導入用具。
  6. 【請求項6】前記内針を前記ダイレーターに挿入し、そ
    れを前記シースに装着してセットとして血管内に穿通さ
    せた後、前記内針および前記ダイレーターを抜去し、そ
    の後に前記薬液投与チューブの前記弁部を介して、前記
    シースコネクターに結合させて用いることを特徴とする
    請求項5に記載の医療器具導入用具。
  7. 【請求項7】前記第1の管状体であるシースのシースチ
    ューブの表面が湿潤時に潤滑性、または抗血栓性を有す
    る請求項5または6に記載の医療器具導入用具。
JP2001101899A 2001-03-30 2001-03-30 医療用具導入具 Pending JP2002291902A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001101899A JP2002291902A (ja) 2001-03-30 2001-03-30 医療用具導入具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001101899A JP2002291902A (ja) 2001-03-30 2001-03-30 医療用具導入具

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002291902A true JP2002291902A (ja) 2002-10-08

Family

ID=18955157

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001101899A Pending JP2002291902A (ja) 2001-03-30 2001-03-30 医療用具導入具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002291902A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101167705B1 (ko) * 2012-01-11 2012-07-20 주식회사 덕우메디칼 의료용 카테터 기구
WO2012172861A1 (ja) 2011-06-15 2012-12-20 テルモ株式会社 イントロデューサー用シース、およびイントロデューサー組立体
WO2015060679A1 (ko) * 2013-10-24 2015-04-30 안용철 뼈 치료용 장치
US9320873B2 (en) 2011-06-15 2016-04-26 Terumo Kabushiki Kaisha Introducer sheath and introducer assembly
WO2021130896A1 (ja) 2019-12-25 2021-07-01 朝日インテック株式会社 薬液注入装置

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012172861A1 (ja) 2011-06-15 2012-12-20 テルモ株式会社 イントロデューサー用シース、およびイントロデューサー組立体
KR20140033406A (ko) 2011-06-15 2014-03-18 테루모 가부시키가이샤 인트로듀서용 시스 및 인트로듀서 조립체
US9320873B2 (en) 2011-06-15 2016-04-26 Terumo Kabushiki Kaisha Introducer sheath and introducer assembly
KR20190114004A (ko) 2011-06-15 2019-10-08 테루모 가부시키가이샤 인트로듀서용 시스 및 인트로듀서 조립체
US10799684B2 (en) 2011-06-15 2020-10-13 Terumo Kabushiki Kaisha Introducer sheath and introducer assembly
KR101167705B1 (ko) * 2012-01-11 2012-07-20 주식회사 덕우메디칼 의료용 카테터 기구
WO2015060679A1 (ko) * 2013-10-24 2015-04-30 안용철 뼈 치료용 장치
WO2021130896A1 (ja) 2019-12-25 2021-07-01 朝日インテック株式会社 薬液注入装置
CN114867515A (zh) * 2019-12-25 2022-08-05 朝日英达科株式会社 药液注入装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5300032A (en) Catheter introducer with flexible tip
JP3189974B2 (ja) カテーテル
US5360397A (en) Hemodiaylsis catheter and catheter assembly
CN103596616B (zh) 减少血液喷溅的静脉内导管和插入装置
US5357961A (en) Catheter guidewire and flushing apparatus and method of insertion
JP4549933B2 (ja) 血管カテーテル
JP4087565B2 (ja) 穿孔導路内へのフィブリン接着剤導入用装置
JP2022526808A (ja) 流体透過性構造および関連デバイスを有する血管アクセス機器
US20120157854A1 (en) System and method for gaining percutaneous access to a body lumen
US20040073171A1 (en) Needle-free valve and catheter assembly
EP1219319A1 (en) Peripherally inserted catheter with flushable guide-tube
US20110218496A1 (en) Access device
US5324276A (en) Device and method for inhibiting intravascular device associated infection
JP2001218851A (ja) カテーテル
JP2010524586A (ja) 進入装置
CA2210585A1 (en) Arterial catheter and catheter/needle assembly with improved flow characteristics and method for its use
EP0556316A1 (en) GUIDE WIRE FOR CROSSING OCCLUSIONS IN BLOOD VESSELS.
JPH04227272A (ja) 医療用カテーテル装置
US20090318881A1 (en) Hemostatic clip
US20130226094A1 (en) Introducer assembly
US20200197662A1 (en) Introducer sheath
US4909796A (en) Medical guiding microtubes
JPH0871161A (ja) イントロデューサー
JP2002291902A (ja) 医療用具導入具
US20050038411A1 (en) Catheter