JP2002290972A - 画像圧縮装置・画像伸長装置、画像圧縮方法・画像伸長方法及び該方法を実現する情報記録媒体 - Google Patents

画像圧縮装置・画像伸長装置、画像圧縮方法・画像伸長方法及び該方法を実現する情報記録媒体

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JP2002290972A JP2001091594A JP2001091594A JP2002290972A JP 2002290972 A JP2002290972 A JP 2002290972A JP 2001091594 A JP2001091594 A JP 2001091594A JP 2001091594 A JP2001091594 A JP 2001091594A JP 2002290972 A JP2002290972 A JP 2002290972A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 細線やエッジが水平・垂直方向に多い自然画
の細線やエッジの途切れを低減させ、かつ、高速処理可
能な画素間引き処理を実現する。 【解決手段】 前記画素の間引き位置を水平・垂直方向
で規則的にし、画素間引きの実施対象単位である画像ブ
ロックを垂直×水平方向に(n×m)個の画素数とし、
間引きブロックを垂直×水平方向に(n×x)個の画素
数とする場合、x≦(1/2)×mであれば、間引きブ
ロック位置を、水平方向に等間隔、垂直方向に隣接しな
い位置に配置させ、一方、x>(1/2)×mであれ
ば、圧縮後の圧縮ブロック位置を、水平方向に等間隔、
垂直方向に隣接しない位置に配置させる。更に、画像伸
長の際は、前記間引きブロックの短辺側に接する画素
は、該短辺側に隣接する圧縮ブロックの画素により、短
辺側に接していない画素は、該画素に最も近い隣接の圧
縮ブロックの画素により補間させる最近傍法を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー画像データ
に関する画像圧縮・伸長方法、該画像圧縮・伸長方法を
実現する画像圧縮・伸長装置、及び、該画像圧縮・伸長
方法を実行するプログラムの情報記録媒体に関する。本
発明に係る画像圧縮・伸長技術は、画像関連アプリケー
ションプログラムや、プリンタドライバ等のデバイスド
ライバ、更には、その他カラー画像を扱う画像関連機器
にも応用することができる。
【0002】
【従来の技術】画像圧縮及び画像伸長技術に関しては、
従来、各種の発明が行なわれてきている。そのうち、カ
ラー画像データに関する画像圧縮技術として、画素の間
引き処理を行なう次のごとき画像圧縮技術が開示されて
いる。即ち、特開平7−221993号公報「カラー画
像データの間引き方法及び装置、並びにカラー画像デー
タの圧縮方法」において開示されている画像圧縮技術
は、画像メモリ上の小さな画像ブロックサイズ毎のカラ
ー画像データについて、色成分を示すUデータ及びVデ
ータに関する変化率に応じて、間引を行なう画素の大き
さを変化させ、該変化率が大きい場合は、小さな間引き
を行ない、該変化率が小さい場合は、大きな間引きを行
なうことにより、エッジ部分の途切れを低減させるもの
である。而して、人間の目の特性を利用して、8×8や
16×16ピクセル等からなる画像ブロック毎に、色の
変化の度合いに応じて、適合する色成分の間引き率を選
択することにより、見かけ上の画質劣化が少ない効果的
な画像圧縮を実現しているものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
7−221993号公報「カラー画像データの間引き方
法及び装置、並びにカラー画像データの圧縮方法」に開
示されている画像圧縮方法においては、カラー画像デー
タについて、画像ブロック毎に、色成分を示すUデー
タ、Vデータの変化率を計算する必要があるために、処
理速度が遅くなってしまう問題を有している。
【0004】また、一般に、自然画は、水平・垂直方向
の細線やエッジが多く、斜めの細線やエッジが少ない。
したがって、特開平7−221993号公報「カラー画
像データの間引き方法及び装置、並びにカラー画像デー
タの圧縮方法」に開示されている画像圧縮方法にて示さ
れているごとく、単純に、画素の間引き位置を、図10
のハッチング部に示すように、垂直方向にある列単位
に、すべての画素を間引きしてしまうと、細線やエッジ
が、自然画に多く存在する垂直方向で完全に欠損するこ
とが生じてしまう。
【0005】そこで、図11のハッチング部に示すよう
に、画素の間引き位置を斜めにずらすことにより、自然
画に多い垂直・水平方向の細線やエッジの欠損の発生を
防止することができる。また、同一の画素間引き数であ
っても、図12のハッチング部に示すごとき画素の間引
き位置よりも、図13のハッチング部に示すごとき画素
の間引き位置の方が、垂直方向で見る限り、画素の間引
き位置間の間隔が広くなるため、途切れが目立ちにく
い。また、かかる斜め方向の間引き処理を実現する方法
としては、特開平7−221993号公報に示されてい
るような色成分を示すUデータ、Vデータの変化率に依
存させることなく、あらかじめ定められた規則に応じ
て、各画像ブロック毎の間引き画素位置(複数からなる
間引き画素からなる場合には、間引きブロック位置)を
互いの画像ブロック間においては水平・垂直方向に隣接
せしめないように、配置することにより達成せしめるこ
とができる。即ち、かかる隣接させない位置での画素の
間引き処理がなされることにより、実効的に斜め方向の
間引き処理を実現することが可能であり、該実現方法を
コンピュータによるプログラムとして実施する場合にお
いても、より簡易な実装となり、高速な画像処理が可能
となる。
【0006】本発明に係る画像圧縮・伸長技術は、一般
に、細線やエッジが水平・垂直方向には多く、斜め方向
には少ない自然画に対して、各画像ブロック毎の画素の
間引き位置を斜めに傾斜させることにより、水平・垂直
方向の細線やエッジの途切れを低減させることを可能と
すると共に、Uデータ、Vデータの変化率を算出するよ
うな複雑な演算処理を行なわずに、画素の間引き処理を
実現することにより、画像処理の高速化を可能とするこ
とを目的としているものである。本発明に係る画像圧縮
・伸長技術の目的を更に詳細に説明すると、以下の通り
である。
【0007】本発明に係る第1の目的は、画像データの
水平方向と垂直方向との間引き位置を依存させて決定さ
せることにより、水平・垂直方向の細線やエッジの途切
れを低減させることにある。
【0008】本発明に係る第2の目的は、画像データの
水平方向と垂直方向との間引き位置が所定の関係を保つ
ように、規則的に配置させることにより、水平・垂直方
向の細線やエッジの途切れを低減させつつ、かつ、画像
圧縮処理の高速化を図ることにある。
【0009】本発明に係る第3の目的は、あらかじめ定
められた画素数からなる画像ブロック単位に、画素の間
引き処理を、所定の規則性に従って行なうことにより、
画像圧縮処理を、簡易な形態で実現させ、高速化を図る
ことを可能とし、かつ、高い画質を維持させることにあ
る。
【0010】本発明に係る第4の目的は、圧縮後の画素
に関する画像データが、完全には元の画像データに復元
することができない損失を伴った既存のロッシー(lo
ssy)な圧縮を行なうことにより、圧縮画像データの
圧縮率を更に上げることにある。
【0011】本発明に係る第5の目的は、あらかじめ定
められた画素数からなる画像ブロック単位に画素の間引
き処理を行なう際に、水平方向に間引く画素数が、対象
とする画像ブロックの水平方向の画素数の半分(即ち、
1/2)よりも少ない場合は、間引き処理がなされる画
素からなる間引きブロックの位置が、水平方向には等間
隔で、かつ、垂直方法には各画像ブロック毎に互いに隣
接させないことにより、水平・垂直方向の細線やエッジ
の途切れを連続的に生じさせずに、途切れ部を低減さ
せ、高い画質を維持させることにある。
【0012】本発明に係る第6の目的は、あらかじめ定
められた画素数からなる画像ブロック単位に画素の間引
き処理を行なう際に、水平方向に間引く画素数が、対象
とする画像ブロックの水平方向の画素数の半分(即ち、
1/2)よりも多い場合は、圧縮間引き処理が施された
後の画素からなる圧縮ブロックの配置位置が、水平方向
には等間隔で、かつ、垂直方向には各画像ブロック毎に
互いに隣接させないことにより、水平・垂直方向の細線
やエッジの途切れを連続的に生じさせずに、途切れ部を
低減させ、高い画質を維持させることにある。
【0013】本発明に係る第7の目的は、あらかじめ定
められた画素数からなる画像ブロック単位に画素の間引
き処理を行なう際に、水平方向に間引く画素数が、対象
とする画像ブロックの水平方向の画素数の半分(即ち、
1/2)と等しい場合は、間引き処理がなされる画素か
らなる間引きブロックの位置が、各画像ブロック毎に互
いに隣接しないように、該間引きブロックの位置を、垂
直方向に上側に位置する前の行の画像ブロックにおける
間引きブロックの位置とは、対象とする画像ブロックの
水平方向の画素数の半分(即ち、1/2)ずつ水平方向
にずらすことにより、水平・垂直方向の細線やエッジの
途切れを連続的に生じさせずに、途切れ部を低減させ、
高い画質を維持させ、かつ、画像圧縮処理を高速化させ
ることにある。
【0014】本発明に係る第8の目的は、圧縮ブロック
を伸長する際に、圧縮時の間引きブロックの位置を考慮
し、各間引き画素の位置に最も近傍に位置している画素
の画素データに基づいて補間させる最近傍法を用いるこ
とにより、画質をある程度高く維持させ、また、画像伸
長処理の高速化を図ることにある。
【0015】本発明に係る第9の目的は、最近傍法によ
り補間する際に、最も近傍に位置する画素が複数個存在
する場合に、対象とする間引きブロックが属していた元
の画像ブロックではない他の隣接画像ブロックを構成し
ている圧縮ブロックの画素の画像データにより補間させ
ることにより、当該間引きブロックの各画素の補間方向
を、水平・垂直方向のいずれかに固定させずに、水平・
垂直方向の両方の細線やエッジを考慮に入れた画像伸長
を行なうことを可能とし、高い画質を維持させることに
ある。
【0016】本発明に係る第10の目的は、最近傍法に
より補間する際に、間引きブロックの水平・垂直方向い
ずれか短辺側の方向に隣接した位置にある圧縮ブロック
の画素の画像データを用いて補間させることにより、例
え、水平・垂直方向の細線やエッジに途切れが生じたと
しても、該細線やエッジの画像データを有する途切れ画
素数を少なく済ませることにある。
【0017】本発明に係る第11の目的は、間引きブロ
ックの長辺方向の画素数が3画素以上からなる場合に最
近傍法により補間する際に、間引きブロックの水平・垂
直方向いずれか短辺側に接した位置にある画素に関して
は、該短辺側に隣接した位置にある圧縮ブロックの画素
の画像データを用いて補間させ、一方、短辺側に接して
いない位置にある画素に関しては、該画素の最近傍にあ
る隣接圧縮ブロックの画素の画像データを用いて補間さ
せることにより、当該間引きブロックの各画素の補間方
向を、水平・垂直方向のいずれかに固定させずに、例
え、水平・垂直方向の細線やエッジに途切れが生じたと
しても、途切れ画素を少なく済ませることができ、高い
画質を維持させることにある。
【0018】本発明に係る第12の目的は、画像出力時
の変倍により画素数変換がなされる場合には、該画素数
変換率に応じた画素補間方法を用いるべく、第1の閾値
よりも大きくなる時、前記最近傍法の代わりに線形補間
法を用いることにより、前記最近傍法に比べて、より高
い画質を維持させることにある。
【0019】本発明に係る第13の目的は、画像出力時
の変倍により画素数変換がなされる場合には、該画素数
変換率に応じた画素補間方法を用いるべく、前記第1の
閾値より更に大きい第2の閾値よりも大きな変換率とな
る時、前記最近傍法,前記線形補間法の代わりに、3次
補間法を用いることにより、前記最近傍法,前記線形補
間法に比べて、更に高い画質を維持させることにある。
【0020】本発明に係る第14の目的は、前記第1乃
至第7のいずれかの目的を実現している画像圧縮技術に
対応した画像伸長技術を用いることにより、高い画質を
維持させ、かつ、画像伸長処理の高速化を図ることにあ
る。
【0021】本発明に係る第15の目的は、前記第1乃
至第7のいずれか、又は、複数の目的を実現する画像圧
縮技術、及び/又は、前記第8乃至第14のいずれか、
又は、複数の目的を実現する画像伸長技術をコンピュー
タにより実施させるためのプログラムとして記録せしめ
るコンピュータ読み取り可能な情報記録媒体とすること
により、画素を間引く位置を、適応的に変化せしめるこ
とを可能とし、高い画質を維持させ、かつ、画像処理の
高速化を図ることを可能とする画像処理システムを提供
することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、画像データに対して画素の間引きを施して、該画像
データの圧縮を行なう画像圧縮装置であって、前記画素
の間引き位置に関し、水平・垂直方向のどちらか一方で
ある方向の各前記画素の間引き位置に対して、もう一方
である他方向の各前記画素の間引き位置が、互いに依存
して決定される画像圧縮装置とすることを特徴とするも
のである。而して、前記第1の目的を達成することがで
きる。
【0023】請求項2に記載の発明は、画像データに対
して画素の間引きを施して、該画像データの圧縮を行な
う画像圧縮装置であって、前記画素の間引き位置に関
し、水平・垂直方向のどちらか一方である方向の各前記
画素の間引き位置に対して、もう一方である他方向の各
前記画素の間引き位置が、あらかじめ定められた所定の
関係を保つように、規則的に配置されている画像圧縮装
置とすることを特徴とするものである。而して、前記第
2の目的を達成することができる。
【0024】請求項3に記載の発明は、請求項1もしく
は請求項2に記載の画像圧縮装置において、前記画素の
間引きが実施される単位領域を、あらかじめ定められた
画素数からなる画像ブロックとし、画素の間引きの対象
となる元の画像ブロックにおいて、圧縮後の画素のみか
らなる圧縮ブロックを構成しない残りの画素を、間引き
ブロックとして、間引く画像圧縮装置とすることを特徴
とするものである。而して、前記第3の目的を達成する
ことができる。
【0025】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の画像圧縮装置において、前記圧縮ブロックを構成する
画素が圧縮される際に、前記圧縮ブロックを構成する画
素に関し、損失を伴って圧縮がなされるロッシーな画像
圧縮が行なわれる画像圧縮装置とすることを特徴とする
ものである。而して、前記第4の目的を達成することが
できる。
【0026】請求項5に記載の発明は、請求項3または
4に記載の画像圧縮装置において、前記画素の間引きの
対象となる前記元の画像ブロックが、垂直方向にn個の
画素数、かつ、水平方向にm個の画素数からなる(n×
m)画素数のブロックであり、前記間引きブロックが、
垂直方向に間引く画素数がn個、かつ、水平方向に間引
く画素数がx個からなる(n×x)画素数のブロックで
あり、前記圧縮ブロックが、垂直方向に画素数がn個、
かつ、水平方向に画素数が(m−x)個からなる{n×
(m−x)}画素数のブロックである場合において、水
平方向に間引く前記画素数xが、 x<(1/2)×m の関係にある時、前記間引きブロックの各間引き位置に
関し、水平方向においては、等間隔の位置に配置され、
かつ、垂直方向においては、互いに隣接しない位置に配
置されている画像圧縮装置とすることを特徴とするもの
である。而して、前記第5の目的を達成することができ
る。
【0027】請求項6に記載の発明は、請求項3または
4に記載の画像圧縮装置において、前記画素の間引きの
対象となる前記元の画像ブロックが、垂直方向にn個の
画素数、かつ、水平方向にm個の画素数からなる(n×
m)画素数のブロックであり、前記間引きブロックが、
垂直方向に間引く画素数がn個、かつ、水平方向に間引
く画素数がx個からなる(n×x)画素数のブロックで
あり、前記圧縮ブロックが、垂直方向に画素数がn個、
かつ、水平方向に画素数が(m−x)個からなる{n×
(m−x)}画素数のブロックである場合において、水
平方向に間引く前記画素数xが、 x>(1/2)×m の関係にある時、前記圧縮ブロックの配置位置に関し、
水平方向においては、等間隔の位置に配置され、かつ、
垂直方向においては、互いに隣接しない位置に配置され
ている画像圧縮装置とすることを特徴とするものであ
る。而して、前記第6の目的を達成することができる。
【0028】請求項7に記載の発明は、請求項3または
4に記載の画像圧縮装置において、前記画素の間引きの
対象となる前記元の画像ブロックが、垂直方向にn個の
画素数、かつ、水平方向にm個の画素数からなる(n×
m)画素数のブロックであり、前記間引きブロックが、
垂直方向に間引く画素数がn個、かつ、水平方向に間引
く画素数がx個からなる(n×x)画素数のブロックで
あり、前記圧縮ブロックが、垂直方向に画素数がn個、
かつ、水平方向に画素数が(m−x)個からなる{n×
(m−x)}画素数のブロックである場合において、水
平方向に間引く前記画素数xが、 x=(1/2)×m の関係にある時、前記間引きブロックの各間引き位置に
関し、水平方向においては、等間隔の位置に配置され、
かつ、垂直方向においては、互いに隣接しない位置に配
置されている画像圧縮装置とすることを特徴とするもの
である。而して、前記第7の目的を達成することができ
る。
【0029】請求項8に記載の発明は、請求項5乃至7
のいずれか1に記載の画像圧縮装置を用いて画素を間引
くことによって、圧縮された圧縮ブロックを元の画像ブ
ロックの画素数に伸長させる画像伸長装置であって、前
記伸長の際、間引かれた前記画素からなる間引きブロッ
クの各画素を、前記圧縮ブロックの最も近傍に位置する
画素の画像データにより補間させる最近傍法を用いて、
元の画像ブロックの画素数に伸長させる画像伸長装置と
することを特徴とするものである。而して、前記第8の
目的を達成することができる。
【0030】請求項9に記載の発明は、請求項8に記載
の画像伸長装置において、前記間引きブロックの各画素
を補間させる前記最も近傍に位置する画素として、間引
かれる前に前記間引きブロックが属していた前記元の画
像ブロック内を構成する圧縮ブロックの画素と、間引か
れる前に前記間引きブロックが属していない隣接の元の
画像ブロックを構成する圧縮ブロックの画素との両者が
存在する場合、間引かれる前に前記間引きブロックが属
していない隣接の元の画像ブロックを構成する圧縮ブロ
ックの画素の画像データにより補間させる最近傍法を用
いて、元の画像ブロックの画素数に伸長させる画像伸長
装置とすることを特徴とするものである。而して、前記
第9の目的を達成することができる。
【0031】請求項10に記載の発明は、請求項8また
は9に記載の画像伸長装置において、前記間引きブロッ
クの各画素を補間させる前記最も近傍に位置する画素と
して、前記間引きブロックの短辺側に隣接する圧縮ブロ
ックの画素の画像データにより補間させる最近傍法を用
いて、元の画像ブロックの画素数に伸長させる画像伸長
装置とすることを特徴とするものである。而して、前記
第10の目的を達成することができる。
【0032】請求項11に記載の発明は、請求項8乃至
10のいずれか1に記載の画像伸長装置において、前記
間引きブロックを構成する長辺方向の画素数が3画素以
上の画素からなる場合、前記間引きブロックの各画素を
補間させる前記最も近傍に位置する画素として、前記間
引きブロックの短辺側に接して配置される画素に関して
は、前記間引きブロックの短辺側に隣接する圧縮ブロッ
クの画素の画像データにより補間させ、前記間引きブロ
ックの短辺側に接して配置されていない画素に関して
は、該画素に最も近傍の位置にある隣接の圧縮ブロック
の画素の画像データにより補間させる最近傍法を用い
て、元の画像ブロックの画素数に伸長させる画像伸長装
置とすることを特徴とするものである。而して、前記第
11の目的を達成することができる。
【0033】請求項12に記載の発明は、請求項8乃至
11のいずれか1に記載の画像伸長装置において、元の
画像ブロックに伸長させた後の画像出力の際に、更に画
素数変換がなされる場合、該画素数変換の程度を示す変
換率が、あらかじめ定められた第1の閾値よりも大きな
値となる場合には、前記最近傍法の代わりに、前記間引
きブロックに隣接する複数の各圧縮ブロックを構成する
画素のうち、最も近傍にある各画素の画像データに基づ
いて線形補間する線形補間法を用いて、元の画像ブロッ
クの画素数に伸長させる画像伸長装置とすることを特徴
とするものである。而して、前記第12の目的を達成す
ることができる。
【0034】請求項13に記載の発明は、請求項7乃至
12のいずれか1に記載の画像伸長装置において、元の
画像ブロックに伸長させた後の画像出力の際に、更に画
素数変換がなされる場合、該画素数変換の程度を示す変
換率が、あらかじめ定められた前記第1の閾値を超えて
更に大きい第2の閾値よりも大きな値となる場合には、
前記最近傍法及び前記線形補間法の代わりに、前記間引
きブロックに隣接するすべての圧縮ブロックの各画素の
画像データに基づいて、あらかじめ定められた3次元の
計算式により補間画像データ値を算出する3次補間法を
用いて、元の画像ブロックの画素数に伸長させる画像伸
長装置とすることを特徴とするものである。而して、前
記第13の目的を達成することができる。
【0035】請求項14に記載の発明は、請求項1乃至
7のいずれか1に記載の画像圧縮装置を用いて画素を間
引くことによって、圧縮された圧縮ブロックを元の画像
ブロックの画素数に伸長させることができる画像伸長装
置とすることを特徴とするものである。而して、前記第
14の目的を達成することができる。
【0036】請求項15に記載の発明は、画像データに
対して画素の間引きを施して、該画像データの圧縮を行
なう画像圧縮方法であって、前記画素の間引き位置に関
し、水平・垂直方向のどちらか一方である方向の各前記
画素の間引き位置に対して、もう一方である他方向の各
前記画素の間引き位置が、互いに依存して決定される画
像圧縮方法とすることを特徴とするものである。而し
て、前記第1の目的を達成することができる。
【0037】請求項16に記載の発明は、画像データに
対して画素の間引きを施して、該画像データの圧縮を行
なう画像圧縮方法であって、前記画素の間引き位置に関
し、水平・垂直方向のどちらか一方である方向の各前記
画素の間引き位置に対して、もう一方である他方向の各
前記画素の間引き位置が、あらかじめ定められた所定の
関係を保つように、規則的に配置されている画像圧縮方
法とすることを特徴とするものである。而して、前記第
2の目的を達成することができる。
【0038】請求項17に記載の発明は、請求項15も
しくは請求項16に記載の画像圧縮方法において、前記
画素の間引きが実施される単位領域を、あらかじめ定め
られた画素数からなる画像ブロックとし、画素の間引き
の対象となる元の画像ブロックにおいて、圧縮後の画素
のみからなる圧縮ブロックを構成しない残りの画素を、
間引きブロックとして、間引くことを特徴とする画像圧
縮方法とすることを特徴とするものである。而して、前
記第3の目的を達成することができる。
【0039】請求項18に記載の発明は、請求項17に
記載の画像圧縮方法において、前記圧縮ブロックを構成
する画素が圧縮される際に、前記圧縮ブロックを構成す
る画素に関し、損失を伴って圧縮がなされるロッシーな
画像圧縮が行なわれる画像圧縮方法とすることを特徴と
するものである。而して、前記第4の目的を達成するこ
とができる。
【0040】請求項19に記載の発明は、請求項17ま
たは18に記載の画像圧縮方法において、前記画素の間
引きの対象となる前記元の画像ブロックが、垂直方向に
n個の画素数、かつ、水平方向にm個の画素数からなる
(n×m)画素数のブロックであり、前記間引きブロッ
クが、垂直方向に間引く画素数がn個、かつ、水平方向
に間引く画素数がx個からなる(n×x)画素数のブロ
ックであり、前記圧縮ブロックが、垂直方向に画素数が
n個、かつ、水平方向に画素数が(m−x)個からなる
{n×(m−x)}画素数のブロックである場合におい
て、水平方向に間引く前記画素数xが、 x<(1/2)×m の関係にある時、前記間引きブロックの各間引き位置に
関し、水平方向においては、等間隔の位置に配置され、
かつ、垂直方向においては、互いに隣接しない位置に配
置されている画像圧縮方法とすることを特徴とするもの
である。而して、前記第5の目的を達成することができ
る。
【0041】請求項20に記載の発明は、請求項17ま
たは18に記載の画像圧縮方法において、前記画素の間
引きの対象となる前記元の画像ブロックが、垂直方向に
n個の画素数、かつ、水平方向にm個の画素数からなる
(n×m)画素数のブロックであり、前記間引きブロッ
クが、垂直方向に間引く画素数がn個、かつ、水平方向
に間引く画素数がx個からなる(n×x)画素数のブロ
ックであり、前記圧縮ブロックが、垂直方向に画素数が
n個、かつ、水平方向に画素数が(m−x)個からなる
{n×(m−x)}画素数のブロックである場合におい
て、水平方向に間引く前記画素数xが、 x>(1/2)×m の関係にある時、前記圧縮ブロックの配置位置に関し、
水平方向においては、等間隔の位置に配置され、かつ、
垂直方向においては、互いに隣接しない位置に配置され
ている画像圧縮方法とすることを特徴とするものであ
る。而して、前記第6の目的を達成することができる。
【0042】請求項21に記載の発明は、請求項17ま
たは18に記載の画像圧縮方法において、前記画素の間
引きの対象となる前記元の画像ブロックが、垂直方向に
n個の画素数、かつ、水平方向にm個の画素数からなる
(n×m)画素数のブロックであり、前記間引きブロッ
クが、垂直方向に間引く画素数がn個、かつ、水平方向
に間引く画素数がx個からなる(n×x)画素数のブロ
ックであり、前記圧縮ブロックが、垂直方向に画素数が
n個、かつ、水平方向に画素数が(m−x)個からなる
{n×(m−x)}画素数のブロックである場合におい
て、水平方向に間引く前記画素数xが、 x=(1/2)×m の関係にある時、前記間引きブロックの各間引き位置に
関し、水平方向においては、等間隔の位置に配置され、
かつ、垂直方向においては、互いに隣接しない位置に配
置されている画像圧縮方法とすることを特徴とするもの
である。而して、前記第7の目的を達成することができ
る。
【0043】請求項22に記載の発明は、請求項19乃
至21のいずれか1に記載の画像圧縮方法を用いて画素
を間引くことによって、圧縮された圧縮ブロックを元の
画像ブロックの画素数に伸長させる画像伸長方法であっ
て、前記伸長の際、間引かれた前記画素からなる間引き
ブロックの各画素を、前記圧縮ブロックの最も近傍に位
置する画素の画像データにより補間させる最近傍法を用
いて、元の画像ブロックの画素数に伸長させる画像伸長
方法とすることを特徴とするものである。而して、前記
第8の目的を達成することができる。
【0044】請求項23に記載の発明は、請求項22に
記載の画像伸長方法において、前記間引きブロックの各
画素を補間させる前記最も近傍に位置する画素として、
間引かれる前に前記間引きブロックが属していた前記元
の画像ブロック内を構成する圧縮ブロックの画素と、間
引かれる前に前記間引きブロックが属していない隣接の
元の画像ブロックを構成する圧縮ブロックの画素との両
者が存在する場合、間引かれる前に前記間引きブロック
が属していない隣接の元の画像ブロックを構成する圧縮
ブロックの画素の画像データにより補間させる最近傍法
を用いて、元の画像ブロックの画素数に伸長させる画像
伸長方法とすることを特徴とするものである。而して、
前記第9の目的を達成することができる。
【0045】請求項24に記載の発明は、請求項22ま
たは23に記載の画像伸長方法において、前記間引きブ
ロックの各画素を補間させる前記最も近傍に位置する画
素として、前記間引きブロックの短辺側に隣接する圧縮
ブロックの画素の画像データにより補間させる最近傍法
を用いて、元の画像ブロックの画素数に伸長させる画像
伸長方法とすることを特徴とするものである。而して、
前記第10の目的を達成することができる。
【0046】請求項25に記載の発明は、請求項22乃
至24のいずれか1に記載の画像伸長方法において、前
記間引きブロックを構成する長辺方向の画素数が3画素
以上の画素からなる場合、前記間引きブロックの各画素
を補間させる前記最も近傍に位置する画素として、前記
間引きブロックの短辺側に接して配置される画素に関し
ては、前記間引きブロックの短辺側に隣接する圧縮ブロ
ックの画素の画像データにより補間させ、前記間引きブ
ロックの短辺側に接して配置されていない画素に関して
は、該画素に最も近傍の位置にある隣接の圧縮ブロック
の画素の画像データにより補間させる最近傍法を用い
て、元の画像ブロックの画素数に伸長させる画像伸長方
法とすることを特徴とするものである。而して、前記第
11の目的を達成することができる。
【0047】請求項26に記載の発明は、請求項22乃
至25のいずれか1に記載の画像伸長方法において、元
の画像ブロックに伸長させた後の画像出力の際に、更に
画素数変換がなされる場合、該画素数変換の程度を示す
変換率が、あらかじめ定められた第1の閾値よりも大き
な値となる場合には、前記最近傍法の代わりに、前記間
引きブロックに隣接する複数の各圧縮ブロックを構成す
る画素のうち、最も近傍にある各画素の画像データに基
づいて線形補間させる線形補間法を用いて、元の画像ブ
ロックの画素数に伸長させる画像伸長方法とすることを
特徴とするものである。而して、前記第12の目的を達
成することができる。
【0048】請求項27に記載の発明は、請求項22乃
至26のいずれか1に記載の画像伸長方法において、元
の画像ブロックに伸長させた後の画像出力の際に、更に
画素数変換がなされる場合、該画素数変換の程度を示す
変換率が、あらかじめ定められた前記第1の閾値を超え
て更に大きい第2の閾値よりも大きな値となる場合に
は、前記最近傍法及び前記線形補間法の代わりに、前記
間引きブロックに隣接するすべての圧縮ブロックの各画
素の画像データに基づいて、あらかじめ定められた3次
元の計算式により補間画像データ値を算出する3次補間
法を用いて、元の画像ブロックの画素数に伸長させる画
像伸長方法とすることを特徴とするものである。而し
て、前記第13の目的を達成することができる。
【0049】請求項28に記載の発明は、請求項15乃
至21のいずれか1に記載の画像圧縮方法を用いて画素
を間引くことによって、圧縮された圧縮ブロックを元の
画像ブロックの画素数に伸長させることができる画像伸
長方法とすることを特徴とするものである。而して、前
記第14の目的を達成することができる。
【0050】請求項29に記載の発明は、請求項15乃
至21のいずれか1又は複数に記載の画像圧縮方法、及
び/又は、請求項22乃至28のいずれか1又は複数に
記載の画像伸長方法を、コンピュータにより実施させる
ためのプログラムとして記録せしめたコンピュータ読み
取り可能な情報記録媒体とすることを特徴とするもので
ある。而して、前記第15の目的を達成することができ
る。
【0051】
【発明の実施の形態】本発明に係る画像圧縮・伸長方法
を実現する画像圧縮・伸長装置に関し、以下に図面を参
照しながら、説明する。なお、かかる画像圧縮・伸長方
法は、コンピュータによるプログラムとして実施させる
ことができるように記録せしめた情報記録媒体としても
実現することができる。ここに、図1は、本発明に係る
画像圧縮・伸長方法を実現する画像圧縮・伸長装置の構
成に関する実施形態の一例を示す回路ブロック構成図で
ある。
【0052】図1に示すように、本発明に係る画像圧縮
・伸長装置は、オリジナルの画像データを蓄積している
ハードディスク装置HDD10、画像圧縮処理を実行す
るパーソナルコンピュータPC20及び画像処理された
画像を印刷出力するプリンタ装置30とが、データバス
40を介して、相互接続されて構成されている。パーソ
ナルコンピュータPC20は、画像圧縮を行なうため
に、ハードディスク装置HDD10に蓄積されている画
像データを読み書きするランダムアクセスメモリRAM
1 21と、パーソナルコンピュータPC20全体の制
御を司るCPU1 22とから構成されている。また、
プリンタ装置30は、圧縮された画像データを伸長させ
るために、画像データを読み書きするランダムアクセス
メモリRAM2 31と、プリンタ装置30全体の制御
を司るCPU2 32とから構成されている。
【0053】ここで、ハードディスク装置HDD10に
格納されているオリジナル画像データをプリンタ装置3
0にプリントアウトする場合、パーソナルコンピュータ
PC20により、該オリジナル画像データは圧縮され、
圧縮された圧縮画像データが、データバス40を介し
て、プリンタ装置30に送信される。かかる画像圧縮処
理により、プリンタ装置30への送信データ量が低減さ
れるため、送信時間が短縮され、オリジナル画像データ
の画像圧縮・画像伸長に要する時間を加味しても、高速
なプリントアウトが実現可能になる。
【0054】まず、ハードディスク装置HDD10上に
記録格納されているオリジナル画像データは、パーソナ
ルコンピュータPC20のCPU1 22からの命令に
よって、パーソナルコンピュータ20内のランダムアク
セスメモリRAM1 21上の読込領域21aに読み込
まれる。CPU1 22は、ランダムアクセスメモリR
AM1 21上の読込領域21aに読み込まれたオリジ
ナル画像データを逐次読み出して、画像圧縮処理を行な
う。CPU1 22は、圧縮された圧縮画像データを、
ランダムアクセスメモリRAM1 21上の別の領域即
ち圧縮領域21bに書き込んで、一時保存する。その
後、CPU1 22からの命令によって、圧縮後の圧縮
画像データは、ランダムアクセスメモリRAM1 21
の圧縮領域21bから、データバス40を介して、プリ
ンタ装置30内のランダムアクセスメモリRAM2 3
1上の転送領域31aに、転送されて記録される。
【0055】プリンタ装置30内のCPU2 32は、
転送されてきた圧縮後の圧縮画像データを、ランダムア
クセスメモリRAM2 31上の転送領域31aから読
み出して、復号値を獲得して、圧縮画像データの画像伸
長処理を行ない、元の画像データの画素数に相当する伸
長画像データに復元する。CPU2 32は、画像伸長
処理がなされた伸長画像データを、ランダムアクセスメ
モリRAM2 31上の別の領域即ち伸長領域31bに
書き込んで、一時保存する。その後、プリンタ装置30
内のCPU2 32は、伸長された伸長画像データを、
ランダムアクセスメモリRAM2 31上の伸長領域3
1bから読み出して、所定の手順に則って、プリント用
紙にプリントアウトさせる。ここに、該所定の手順とし
ては、たとえば、プリントアウトの際の出力画素数を更
に変換するいわゆる「変倍」の指定がなされている場合
の画素数変換処理などが該当する。
【0056】次に、パーソナルコンピュータ20にて実
施される画像圧縮処理、及び、プリンタ装置30にて実
施される画像伸長処理について、図2に基づいて説明す
る。図2は、本願請求項1乃至5、15乃至19に係る
画像圧縮技術と、本願請求項8,9,10,12,13
及び22,23,24,26,27に係る画像伸長技術
の一例を説明するための模式図である。
【0057】図2(A)は、2×3画素のブロックを2
×2画素の圧縮ブロックに圧縮する場合の概念を説明す
る模式図であり、図2(B)は、図2(A)と同じ圧縮
処理を施した際の細線A及び細線Bに対する影響を説明
するための模式図である。ここに、図2においては、画
素の間引きの対象となる元の画像ブロックが、垂直方向
にn個の画素数、かつ、水平方向にm個の画素数からな
る(n×m)画素数のブロックであり、該元の画像ブロ
ックから画素を間引く間引きブロックが、垂直方向に間
引く画素数がn個、かつ、水平方向に間引く画素数がx
個からなる(n×x)画素数のブロックであり、該間引
き処理後である圧縮後の圧縮ブロックが、垂直方向に画
素数がn個、かつ、水平方向に画素数が(m−x)個か
らなる{n×(m−x)}画素数のブロックである場合
を示している。
【0058】即ち、図2(A)においては、カラー画像
データについて画像を圧縮する際に、画素の間引きの対
象となる単位領域である元の画像ブロックは、2×3画
素の画像ブロックとし、かかる元の画像ブロック毎に、
画素の間引き処理が実行されている。ここで、図2
(A)にて各元の画像ブロックの白色部分で示す2×2
画素が、画像圧縮後の圧縮ブロックとして抽出され、各
元の画像ブロックの右端、または、左端のハッチング部
で示す2×1画素が、間引きされた画素からなる間引き
ブロックであり、該間引きブロックを構成している各画
素が間引きされて、当該2×1画素が間引きブロックと
なり、圧縮結果として削除される。
【0059】而して、2×3画素の画像ブロック単位で
圧縮して行く際、それぞれ2×1画素の間引きブロック
の位置は、対象とする画像ブロックの水平方向において
は、等間隔に配置されており、一方、垂直方向において
は、上下に互いに隣り合う隣接2×3画素の画像ブロッ
ク間では、間引きブロックの位置が、隣接していない位
置にある2×1画素が用いられるように、間引き処理が
なされる。従って、垂直方向に一つ上側の行に位置する
元の画像ブロックの右端にある画素を間引きしている場
合、当該行の元の画像ブロックに関しては、上側の間引
き位置と重ならないように、左端にある画素が間引きさ
れる。かかるごとき間引き処理を、各行の元の画像ブロ
ックに対して、規則的に繰り返していくことにより、垂
直方向には互いに間引きブロックが隣接しない位置に配
置されていることになる。
【0060】なお、本実施例においては、対象とする元
の画像ブロック毎に、水平方向に等間隔の画素を列方向
に間引き処理をし、かつ、垂直方向には相互に隣接して
いない位置の画素を間引き処理する例を示しているが、
水平・垂直方向を逆にして、水平方向には隣接しない画
素であり、かつ、垂直方向には等間隔の画素を行方向に
間引き処理をすることとしても、もちろん構わない。即
ち、水平・垂直方向のどちらか一方の方向の画素の間引
き位置と、もう一方の方向の画素の間引き位置とが、互
いに依存し合って決定され、あらかじめ定められた所定
の関係を保つように、間引きブロックが規則的に配置
(即ち、互いに隣接しない位置に配置)されるようにす
れば、水平・垂直方向のいずれの方向の間引きブロック
の位置を等間隔に配置することとしても良い(請求項
1,2,3,5,15,16,17,19に係る発
明)。
【0061】隣り合う位置にある隣接2×3画素の画像
ブロック間では、各間引きブロックが互いに隣接しない
ことにより、画像データの水平・垂直方向の画素が、1
列・1行のすべてについて間引きされて、削除されてし
まうことがなく、水平・垂直方向のいずれの方向にある
細線やエッジについても途切れる程度が低減され、高い
画質を維持することが可能となる。ここで、圧縮後の2
×2画素の圧縮ブロックは、周知の圧縮手段である損失
を伴って圧縮がなされるロッシー(lossy)な圧縮
手段BTC(BlockTruncation Cod
ing)を用いて圧縮することにより、画像の圧縮率を
更に向上させることとしている(請求項4,18に係る
発明)。
【0062】次に、前述のごとき間引き処理により画像
圧縮された圧縮ブロックを画像伸長させる場合の画像補
間処理方法について説明する。図2(A)に示す2×2
画素の圧縮ブロックとして圧縮された画像を伸長して、
元の画像ブロックの2×3画素のブロックにする際に、
2×1画素からなる前記間引きブロックの各画素の画像
データは、間引きブロックの短辺側に隣接している各圧
縮ブロックの画素の画像データを用いて、最近傍法によ
って補間される。たとえば、図2(A)において、2×
1の間引きブロックabは、画素aと画素bとからなっ
ていて、該間引きブロックabの上側の短辺に隣接して
いる2×2画素の圧縮ブロックgjは、画素gと画素h
と画素iと画素jとからなり、該間引きブロックabの
下側の短辺に隣接している2×2の圧縮ブロックkn1
は、画素kと画素lと画素m1と画素n1とからなってい
る。かかる場合において、圧縮画像を伸長する際に、間
引きブロックabの画素aは、短辺である上側で隣接し
ている画素hの画像データを、また、間引きブロックa
bの画素bは、同じく短辺である下側で隣接している画
素kの画像データを、そのまま用いて、補間される。
【0063】而して、図2(B)に示すように、例え
ば、垂直方向の細線Aが、画素g,h,a,b,k,l
上に存在している場合、画素aが、画素hの画像データ
を、画素bが、画素kの画像データを用いて補間される
とすると、2画素a,bとも、細線Aを正しく復元でき
る。一方、間引きブロックabの長辺に隣接している2
×2画素の圧縮ブロックの画像データを用いて、最近傍
法によって補間させるようにした場合、画素aが、画素
eの画像データを、画素bが、画素fの画像データを用
いて補間されることとなり、細線Aは、画素a,bの2
画素分も途切れてしまうことになる。
【0064】ここに、最近傍法により、補間画素を決定
する場合、たとえば、画素aに対しては、画素eもしく
は画素oのいずれも等しい距離にあり、また、画素bに
対しては、画素fもしくは画素pのいずれも等しい距離
にあるが、かかる場合においては、間引きブロックが属
していない隣接の元の画像ブロックを構成している圧縮
ブロックの画素の画像データを用いて、補間がなされる
こととし、画素aが、画素eの画像データを、画素b
が、画素fの画像データを用いて補間される(請求項
8,9,10,22,23,24に係る発明)。
【0065】一方、水平方向の細線Bが、画素c,e,
a,o,q上に存在している場合、逆に、間引きブロッ
クabの長辺に隣接している2×2画素の圧縮ブロック
の画像データを用いて、最近傍法によって補間させるよ
うにして、画素aが、画素eの画像データを、画素b
が、画素fの画像データを用いて補間されるとすると、
細線Bの1画素分の画像データを正しく復元することが
できるが、前述のように、間引きブロックabの短辺側
に隣接している2×2画素の圧縮ブロックの画素の画像
データを用いて、最近傍法によって補間されることとし
て、画素aが、画素hの画像データを、画素bが、画素
kの画像データを用いて補間されるとすると、水平方向
の細線Bは、画素aの1画素分途切れることになる。し
かし、途切れる長さは、短辺側の長さ分の画素数、即
ち、図2(B)の場合は、1画素分だけで済む。
【0066】即ち、間引きブロックの短辺側に隣接した
圧縮ブロックの画素の画像データを用いて補間すること
とすれば、例え、細線やエッジに途切れが発生したとし
ても、途切れ画素数を少なく済ませることができる。ま
た、間引き方法を工夫しているため、最近傍法を用いた
としても、ある程度高い画質を維持することができ、か
つ、高速に、補間処理を施すことができる。
【0067】ここで、伸長後の画像の出力の際に、画像
出力時の画像変倍処理がなされる場合、たとえば、CR
T等により画像が拡大されて表示されるごとき場合等、
あらかじめ画素数変換がなされることが分かっている場
合においては、かかる画素数の変換率が、あらかじめ定
められた所定の基準値即ち第1の閾値(例えば、1倍)
よりも大きい場合、画像の伸長時に前記最近傍法の代わ
りに線形補間法を用いて画素の補間がなされることと
し、画質の向上を図っている。即ち、例えば、図2
(A)において、2×2画素の前記圧縮ブロックとして
圧縮された画像を伸長する際に、2×1画素からなる前
記間引きブロックの各画素が、間引きブロックの短辺に
隣接している各圧縮ブロックの画像データを用いて、最
近法を用いて補間されるという前述の画像伸長方法の代
わりに、前記間引きブロックに隣接する複数の各圧縮ブ
ロックを構成する画素のうち、最も近傍にある各画素の
画像データに基づいて線形補間する線形補間法を用いて
補間させることとする(請求項12,26に係る発
明)。
【0068】例えば、図2(A)において、間引きブロ
ックabの画素a,bは、間引きブロックabの長辺に
隣接している2つの圧縮ブロックcf,orの隣接画素
の画像データを用いて、線形補間法によって補間され
る。即ち、間引きブロックabの画素aは、画素eと画
素oとの平均値{(e+o)/2}の画像データを、ま
た画素bは、画素fと画素pとの平均値{(f+p)/
2}の画像データを、用いて補間される。
【0069】かくのごとき線形補間法を用いる理由は、
画素数変換率が、あらかじめ定められた第1の閾値(例
えば、1)よりも大きい場合においては、前記最近傍法
によって、間引きブロックの短辺側に隣接している圧縮
ブロックの1画素の画像データのみを用いて補間される
際に、目視によっても、補間の不自然さが認識されるよ
うになってしまい、高い画質が維持できなくなるためで
ある。従って、画像出力の際に、変倍処理がなされるこ
とがあらかじめ分かっている場合で、かつ、前記第1の
閾値よりも、画素数変換率が大きい場合においては、最
近傍法に代えて、線形補間法を用いることとしている。
【0070】さらに、伸長後の画像の出力の際に、更に
大きく拡大されて出力表示される場合、即ち、画素数の
前記変換率が、前記第1の閾値を更に超えて、あらかじ
め定められた別の所定の基準値、即ち、第2の閾値(例
えば、2倍)よりも大きくなることがあらかじめ分かっ
ている場合においては、更に補間画素の不自然さを低減
させるために、前記最近傍法及び前記線形補間法の代わ
りに、前記間引きブロックに隣接するすべての圧縮ブロ
ックの各画素の画像データに基づいて、あらかじめ定め
られた3次元の計算式により補間画像データ値を算出す
る3次補間法を用いて補間させることとする(請求項1
3,27に係る発明)。
【0071】例えば、図2(A)において、2×2画素
の前記圧縮ブロックとして圧縮された画像を伸長する際
に、2×1画素からなる間引きブロックabのうちの画
素aに関する画像データを補間する場合について、以下
に示す。図2(A)において、2×1画素の間引きブロ
ックabの画素aが補間される場合、該間引きブロック
abと隣接するすべて(4個)の2×2画素の圧縮ブロ
ックcf,gj,kn1,orにあるすべて(16個)
の画素の画像データを用いて、3次元計算を行なうこと
により、間引き画素aに関する補間画像データの値が算
出される。
【0072】画素aの周辺に位置している前記16個の
画素c乃至画素rの画像データを用いて、画素aに関す
る補間画像データf(a)を算出する3次元の計算式の一
例を、下記の式(1)に示す。 f(a)=f(c)C(x−x)C(y−y)+f(d)C(x−x)C(y−y) +・・・+f(q)C(x−x)C(y−y)+f(r)C(x−x)C(y−y) …式(1) ここに、式(1)は、R,G,Bの各成分毎に使用され
るものである。また、式(1)において、f(c),f
(d),…,f(q),f(r)は、それぞれ各画素c,d,
…,q,rにおける画像データであり、x,yは、
画素aにおけるそれぞれ色度座標x値,y値であり、
(x,x,…x,x),(y,y,…
,y)はそれぞれ画素c,d,…,q,rにおけ
るそれぞれ色度座標x値,y値である。
【0073】また、C(t)は、サンプリング定理を構成
する関数{sinπt/πt}の近似式であり、変数t
の値により、次の式(2)乃至式(4)のいずれかの式
が適用される。 0≦|t|<1の場合 C(t)= 1-2t2+|t|3 …式(2) 1≦|t|<2の場合 C(t)= 4-8|t|+5t2−|t|3 …式(3) 2≦|t|の場合 C(t)= 0 …式(4)
【0074】かくのごとき3次補間法によって、間引き
ブロックの画素の画像データが補間される場合、該画素
の周辺に位置するすべての圧縮ブロックにおける複数個
(図2(A)においては、16個)の画素の画像データ
を用いて補間計算を行なうこととするため、前記線形補
間法を用いる場合よりも、補間処理速度は落ちるが、前
記線形補間法を用いる場合よりも、更に高画質とするこ
とができる。
【0075】尚、前記所定の基準値、即ち、第1の閾
値,第2の閾値は、適用される画像圧縮・伸長装置の画
像表示能力や観察距離等の条件によって、決定されるも
のであり、前記に例示した値(例えば、1倍、2倍な
ど)は、単なる例にすぎない。
【0076】また、図6及び図7は、前述した画像圧縮
・伸長方法の処理の流れを示したフローチャートであ
る。即ち、図6は、本願請求項1乃至5、15乃至19
に係る画像圧縮技術における処理の流れの一例を説明す
るためのフローチャートであり、図7は、本願請求項
8,9,10,12,13及び22,23,24,2
6,27に係る画像伸長技術における処理の流れの一例
を説明するためのフローチャートである。
【0077】まず、図6に示す画像圧縮処理の流れにつ
いて、説明する。間引き処理の対象単位領域を構成する
2×3画素からなる元の画像ブロックを水平方向に圧縮
するために、2×1画素の間引きブロックを間引きして
いく場合は、該間引きブロックが元の画像ブロック内に
所在する位置は、水平方向(即ち、行方向)に配置され
ている2×3画素からなる元の各画像ブロックとも、同
一位置(例えば、右端の位置)にある2×1画素を、間
引きブロックとして、間引いていく(ステップS1)。
【0078】次に、2×3画素からなる元の各画像ブロ
ックを垂直方向に圧縮するために、2×1画素の間引き
ブロックを間引いていく場合は、該間引きブロックが元
の画像ブロック内に所在する位置は、垂直方向に一つ前
(上)の行にある2×3画素からなる元の各画像ブロッ
ク内における間引きブロックの位置と隣接しない位置
(例えば、一つ前の行にある元の画像ブロックでは、右
端の位置であれば、左端の位置)にある2×1画素を、
間引きブロックとして、間引いていく(ステップS
2)。更に、2×3画素からなる元の各画像ブロックの
うち、2×1画素の間引きブロックを間引いた後の2×
2画素からなる圧縮ブロックは、BTC法に基づいて、
ロッシーな圧縮がなされる(ステップS3)。
【0079】すべての2×3画素からなる元の画像ブロ
ックに対して、まだ間引き処理が施されていない場合は
(ステップS4のNO)、ステップS1に戻って、間引
き処理が施され、すべてについて、間引き処理が施され
た場合は(ステップS4のYES)、画像圧縮処理が終
了となる。
【0080】次に、図7に示す画像伸長処理の流れにつ
いて、説明する。まず、各圧縮ブロックである2×2画
素の画像データを読み込む(ステップS11)。次に、
画像出力の際の画素数変換率αの大きさを判定する(ス
テップS12)。画素数変換率αが、第1の閾値である
例えば1倍以下であれば、間引きブロックの各画素は、
間引きブロックの短辺側に隣接している各圧縮ブロック
の画素の画像データを用いて、最近傍法によって補間さ
れる(ステップS13)。
【0081】また、画素数変換率αが、第1の閾値であ
る例えば1倍よりも大きく、かつ、第2の閾値である例
えば2倍以下であれば、間引きブロックの各画素は、間
引きブロックに隣接する複数の各圧縮ブロックを構成す
る画素のうち、最も近傍にある各画素の画像データ、例
えば、間引きブロックの長辺に隣接している2つの圧縮
ブロックの各画素の画像データを用いて、線形補間法に
よって補間される(ステップS14)。
【0082】また、画素数変換率αが、第2の閾値であ
る例えば2倍よりも大きい場合は、間引きブロックの各
画素は、該間引きブロックに隣接するすべての圧縮ブロ
ックにある各画素の画像データに基づいて、あらかじめ
定められた3次元の計算式により補間画像データ値を算
出する3次補間法によって補間される(ステップS1
5)。
【0083】次に、図3を用いて、本願請求項8,9,
11,22,23,25に係る画像伸長技術について、
特に、間引きブロックの長辺方向の画素数が3個以上に
及ぶ場合における画素の補間技術に関する本願請求項1
1,25に係る画像伸長技術について更に説明する。こ
こに、図3は、本願請求項8,9,11,22,23,
25に係る画像伸長技術の一例を更に説明するための模
式図である。
【0084】図3においては、カラー画像データについ
て画像を圧縮する際に、画素の間引きの対象となる単位
領域である元の画像ブロックは、3×3画素の画像ブロ
ックとし、かかる元の画像ブロック毎に、画素の間引き
処理が実行されている。ここで、図3にある各元の画像
ブロックの白色部分で示す3×2画素が、画像圧縮後の
圧縮ブロックとして抽出され、各元の画像ブロックの右
端、または、左端のハッチング部で示す3×1画素が、
間引きされた画素からなる間引きブロックであり、該間
引きブロックを構成している各画素が間引きされて、圧
縮結果として削除される。
【0085】而して、3×3画素の元の画像ブロック単
位で圧縮して行く際、それぞれ3×1画素の間引きブロ
ックの位置は、対象とする元の画像ブロックの水平方向
においては、等間隔に配置されており、一方、垂直方向
においては、互いに隣り合う隣接3×3画素の元の画像
ブロック間では、間引きブロックの位置が、隣接してい
ない位置にある3×1画素が用いられるように、間引き
処理がなされる。従って、垂直方向に一つ上側の行に位
置する元の画像ブロックの右端にある画素を間引きして
いる場合、当該行の元の画像ブロックに関しては、上側
の間引き位置と重ならないように、左端にある画素が間
引きされる。かかるごとき間引き処理を、各行の元の画
像ブロックに対して、規則的に繰り返していくことによ
り、互いに間引きブロックが隣接しない位置に配置され
ていることになる(請求項1,2,3,5,15,1
6,17,19に係る発明と同じ圧縮技術)。
【0086】なお、本実施例においては、対象とする元
の画像ブロック毎に、水平方向に等間隔の画素を列方向
に間引き処理をする例を示しているが、水平・垂直方向
を逆にして、垂直方向に等間隔の画素を行方向に間引き
処理をすることとしても構わない。
【0087】隣り合う位置にある隣接3×3画素の元の
画像ブロック間では、各間引きブロックが互いに隣接し
ないことにより、画像データの水平・垂直方向の画素が
すべて間引きされて、削除されてしまうことがなく、水
平・垂直方向のいずれの方向にある細線やエッジについ
ても途切れる程度が低減され、高い画質を維持すること
が可能となる。ここで、圧縮後の2×2画素の圧縮ブロ
ックは、周知の圧縮手段である損失を伴って圧縮がなさ
れるロッシー(lossy)な圧縮手段BTC(Blo
ckTruncation Coding)を用いて圧
縮されることにより、画像の圧縮率を更に向上させるこ
ととしている(請求項4,18に係る発明と同じ圧縮技
術)。
【0088】次に、前述のごとき間引き処理により画像
圧縮された圧縮ブロックを画像伸長させる場合の画像補
間処理方法について説明する。例えば、図3に示すよう
に、3×2画素の前記圧縮ブロックとして圧縮された画
像を伸長して、元の画像ブロックの3×3画素のブロッ
クにする際に、3×1画素からなる前記間引きブロック
が、長辺である画素が3画素であるため、前記間引きブ
ロックの両端の画素の画像データは、間引きブロックの
短辺側に隣接している各圧縮ブロックの画素の画像デー
タを用いて、最近傍法によって補間され、一方、中間に
ある画素は、長辺側に隣接した圧縮ブロックであり、か
つ、元の画像ブロックに属していない圧縮ブロックの画
素の画像データを用いて、最近傍法によって補間され
る。
【0089】即ち、図3において、3×1の間引きブロ
ックacは、画素a,b,cからなっていて、該間引き
ブロックacの上側の短辺に隣接している3×2画素の
圧縮ブロックjoは、画素j,k,l,m1,n1,oか
らなり、該間引きブロックacの下側の短辺に隣接して
いる3×2の圧縮ブロックpuは、画素p,q,r,
s,t,uからなり、また、該間引きブロックacの長
辺に隣接した圧縮ブロックであり、かつ、元の画像ブロ
ックに属していない3×2画素の圧縮ブロックdiは、
画素d,e,f,g,h,iからなっている。
【0090】かかる場合において、圧縮画像を伸長する
際に、間引きブロックacの上端の画素aは、上側で隣
接している画素lの画像データを、また、間引きブロッ
クacの下端の画素cは、下側で隣接している画素pの
画像データを、間引きブロックacの中間に位置する画
素bは、左側の長辺で隣接している画素hを、それぞれ
そのまま用いて補間される(請求項8,9,11,2
2,23,25に係る発明)。
【0091】而して、図2(B)に示した場合と同様
に、間引きブロックの短辺側に接する画素は、該間引き
ブロックの短辺側に隣接した圧縮ブロックの画素の画像
データを用いて、最近傍法を用いて補間されることによ
り、例え、細線やエッジに途切れが発生したとしても、
途切れ画素数を少なく済ませることができる。また、間
引きブロックの短辺側に接する画素以外の画素は、短辺
側に接する画素の補間方法とは異なる方向にあり、か
つ、間引き画素に最も近い画素の画像データを用いて補
間される。即ち、間引きブロックの各画素の補間方向
を、水平・垂直方向のいずれかに固定させずに、各画素
が補間されることにより、画質を維持することができ
る。また、間引き方法を工夫しているため、最近傍法を
用いたとしても、ある程度高い画質を維持することがで
き、かつ、高速に、補間処理を施すことができる。
【0092】また、図3に示した本願請求項8,9,1
1,22,23,25に係る画像伸長技術における処理
の流れと、該画像伸長技術を説明するための前述した画
像圧縮技術(即ち、本願請求項1乃至5,15乃至19
に係る画像圧縮技術)における処理の流れは、前記図7
及び図6の場合と同様であり、ただ、元の画像ブロック
が、3×3画素からなるブロックであり、間引きブロッ
クが、3×1画素からなるブロックであり、かつ、圧縮
ブロックが、3×2画素からなるブロックである場合と
して読み変えることとなる。
【0093】但し、図7に示す画像伸長技術の処理にお
ける画素変換率αが1倍以下の直近傍法においては、間
引きブロックを構成する画素数が3個以上となるため、
図7に関する前述の説明とは異なる。即ち、間引きブロ
ックの短辺側に隣接している各圧縮ブロックの画素の画
像データを用いて、間引きブロックの短辺側に接する各
画素が補間され、更に、短辺側に接していない画素は、
隣接する圧縮ブロックの画素で、かつ、元の画像ブロッ
クとは異なるブロックに属する画素の画像データによ
り、補間されることになる。
【0094】次に、図4を用いて、本願請求項1乃至
4,7及び15乃至18,21に係る画像圧縮技術と、
本願請求項8乃至10及び22乃至24に係る画像伸長
技術について、更に説明する。特に、間引きブロックの
水平方向の画素数と、元の画像ブロックの水平方向の画
素数の半分(即ち、1/2)とが等しくなる場合(即
ち、圧縮後の圧縮ブロックの水平方向の画素数とが等し
くなる場合)における画像圧縮技術に関する本願請求項
7,21に係る画像圧縮技術について説明する。
【0095】ここに、図4は、本願請求項1乃至4,7
及び15乃至18,21に係る画像圧縮技術と、本願請
求項8乃至10及び22乃至24に係る画像伸長技術の
一例を更に説明するための模式図である。図4において
は、カラー画像データについて画像を圧縮する際に、画
素の間引きの対象となる単位領域である元の画像ブロッ
クは、2×4画素の画像ブロックとし、かかる元の画像
ブロック毎に、画素の間引き処理が実行されている。こ
こで、図4にある各元の画像ブロックの白色部分で示す
2×2画素が、画像圧縮後の圧縮ブロックとして抽出さ
れ、各元の画像ブロックの右半分、または、左半分のハ
ッチング部で示す2×2画素が、間引きされた画素から
なる間引きブロックであり、該間引きブロックを構成し
ている各画素が間引きされて、圧縮結果として削除され
る。
【0096】而して、2×4画素の画像ブロック単位で
圧縮して行く際、それぞれ2×2画素の間引きブロック
の位置は、対象とする画像ブロックの水平方向において
は、等間隔に配置されており、一方、垂直方向において
は、互いに隣り合う隣接2×4画素ブロック間では、間
引きブロックの位置が、隣接していない位置にある2×
2画素が用いられるように、間引き処理がなされる。従
って、垂直方向に一つ上側の行に位置する元の画像ブロ
ックの右側半分にある画素を間引きしている場合、当該
行の元の画像ブロックに関しては、上側(即ち、前の
行)の間引き位置と重ならないように、間引きブロック
の位置を、上側の行にある画像ブロックとは、画像ブロ
ックの水平方向の画素数の(1/2)に相当する画素数
ずつ水平方向にずらすことにより、左側半分にある画素
が間引きされる。かかるごとき間引き処理を、各行の元
の画像ブロックに対して、規則的に繰り返していくこと
により、互いに間引きブロックが隣接しない位置に配置
されていることになる(本願請求項1乃至3,7及び1
5乃至17,21に係る発明)。
【0097】隣り合う位置にある隣接2×4画素の画像
ブロック間では、各間引きブロックが互いに隣接しない
ことにより、画像データの水平・垂直方向の画素がすべ
て間引きされて、削除されてしまうことがなく、水平・
垂直方向のいずれの方向にある細線やエッジについても
途切れる程度が低減され、高い画質を維持することが可
能となる。ここで、圧縮後の2×2画素の圧縮ブロック
は、周知の圧縮手段である損失を伴って圧縮がなされる
ロッシー(lossy)な圧縮手段BTC(Block
Truncation Coding)を用いて圧縮さ
れることにより、画像の圧縮率を更に向上させることと
している(請求項4,18に係る発明と同じ圧縮技
術)。
【0098】次に、前述のごとき間引き処理により画像
圧縮された圧縮ブロックを画像伸長させる場合の画像補
間処理方法について説明する。例えば、図4に示すよう
に、2×2画素の前記圧縮ブロックとして圧縮された画
像を伸長して、元の画像ブロックの2×4画素のブロッ
クにする際に、2×2画素からなる前記間引きブロック
は、前記間引きブロックの短辺側に隣接している各圧縮
ブロックの画素の画像データを用いて、最近傍法によっ
て補間される。
【0099】即ち、図4において、2×2の間引きブロ
ックadは、画素a,b,c,dからなっていて、該間
引きブロックadの上側の短辺に隣接している2×2画
素の圧縮ブロックilは、画素i,j,k,lからな
り、該間引きブロックadの下側の短辺に隣接している
2×2の圧縮ブロックm1pは、画素m1,n1,o,p
からなっている。
【0100】かかる場合において、圧縮画像を伸長する
際に、間引きブロックadの左上端の画素aは、上側で
隣接している画素jの画像データを、また、間引きブロ
ックadの左下端の画素bは、下側で隣接している画素
1の画像データを、また、間引きブロックadの右上
端の画素cは、上側で隣接している画素lの画像データ
を、また、間引きブロックadの右下端の画素dは、下
側で隣接している画素oの画像データを、それぞれその
まま用いて補間される(請求項8乃至10及び22乃至
24に係る発明)。
【0101】而して、図2(B)に示した場合と同様
に、間引きブロックの各画素は、該間引きブロックの短
辺側に隣接した圧縮ブロックの画素の画像データを用い
て補間されることにより、例え、細線やエッジに途切れ
が発生したとしても、途切れ画素数を少なく済ませるこ
とができる。また、間引き方法を工夫しているため、最
近傍法を用いたとしても、ある程度高い画質を維持する
ことができ、かつ、高速に、補間処理を施すことができ
る。
【0102】また、図8は、前述した本願請求項1乃至
4,7及び15乃至18,21に係る画像圧縮技術にお
ける処理の流れの一例を説明するためのフローチャート
である。また、図8に示す画像圧縮技術により圧縮され
た圧縮ブロックを伸長する場合の画像伸長技術における
処理の流れは、前述の図7と同様であり、ただ、元の画
像ブロックが2×4画素からなるブロックであり、間引
きブロックが、2×2画素からなるブロックであり、か
つ、圧縮ブロックが、2×2画素からなるブロックであ
る場合として読み変えることとなる。
【0103】次に、図8に示す画像圧縮技術における処
理の流れについて、説明する。間引き処理の対象単位領
域を構成する2×4画素からなる元の画像ブロックを水
平方向に圧縮するために、2×2画素の間引きブロック
を間引きしていく場合は、該間引きブロックが元の画像
ブロック内に所在する位置は、水平方向(即ち、行方
向)に配置されている2×4画素からなる元の各画素ブ
ロックとも、同一位置(例えば、右側半分の位置)にあ
る2×2画素を、間引きブロックとして、間引いていく
(ステップS21)。
【0104】次に、2×4画素からなる元の各画像ブロ
ックを垂直方向に圧縮するために、2×2画素の間引き
ブロックを間引いていく場合は、該間引きブロックが元
の画像ブロック内に所在する位置は、垂直方向に一つ前
(上)の行にある2×4画素からなる元の各画像ブロッ
ク内における間引きブロックの位置と隣接しない位置
(例えば、一つ前の行にある元の画像ブロックでは、右
半分の位置であれば、左半分の位置)にある2×2画素
を、間引きブロックとして、間引いていく。即ち、垂直
方向に1つ前(上)の行にある2×2画素の間引きブロ
ックの位置とは、2×4画素からなる元の画像ブロック
の半分(即ち、1/2)の画素数分ずらした位置にある
2×2画素を、間引きブロックとして、間引いていく
(ステップS22)。更に、2×4画素からなる元の各
画像ブロックのうち、2×2画素の間引きブロックを間
引いた後の2×2画素からなる圧縮ブロックは、BTC
法に基づいて、ロッシーな圧縮がなされる(ステップS
23)。
【0105】すべての2×4画素からなる元の画像ブロ
ックに対して、まだ間引き処理が施されていない場合は
(ステップS24のNO)、ステップS21に戻って、
間引き処理が施され、すべてについて、間引き処理が施
された場合は(ステップS24のYES)、画像圧縮処
理が終了となる。
【0106】次に、図5を用いて、本願請求項1乃至
4,6及び15乃至18,20に係る画像圧縮技術と、
本願請求項8乃至10及び22乃至24に係る画像伸長
技術について、更に説明する。特に、間引きブロックの
水平方向の画素数が、元の画像ブロックの水平方向の画
素数の半分(即ち、1/2)よりも大きくなる場合にお
ける画像圧縮技術に関する本願請求項6,20に係る画
像圧縮技術について説明する。
【0107】ここに、図5は、本願請求項1乃至4,6
及び15乃至18,20に係る画像圧縮技術と、本願請
求項8乃至10及び22乃至24に係る画像伸長技術の
一例を更に説明するための模式図である。
【0108】図5においては、カラー画像データについ
て画像を圧縮する際に、画素の間引きの対象となる単位
領域である元の画像ブロックは、2×3画素の画像ブロ
ックとし、かかる元の画像ブロック毎に、画素の間引き
処理が実行されている。ここで、図5にある各元の画像
ブロックの白色部分で示す2×1画素が、画像圧縮後の
圧縮ブロックとして抽出され、各元の画像ブロックの右
側、または、左側のハッチング部で示す2×2画素が、
間引きされた画素からなる間引きブロックであり、該間
引きブロックを構成している各画素が間引きされて、圧
縮結果として削除される。
【0109】而して、2×3画素の画像ブロック単位で
圧縮して行く際、それぞれ2×1画素の圧縮ブロックの
位置は、対象とする画像ブロックの水平方向において
は、等間隔に配置されており、一方、垂直方向において
は、互いに隣り合う隣接2×3画素ブロック間では、圧
縮ブロックの位置が、隣接していない位置にある2×1
画素が用いられるように、間引き処理がなされる。即
ち、間引きブロックの水平方向の画素数が元の画像ブロ
ックにおける水平方向の画素数の半分を超えるような場
合においては、前述の場合と異なり、間引きブロックを
用いる代わりに、間引き処理後の圧縮ブロックを構成す
る要素が互いに隣り合う位置にない画素を用いるように
間引き処理がなされる。
【0110】従って、垂直方向に一つ上側の行に位置す
る元の画像ブロックの右側にある画素を間引きして、左
端側に圧縮ブロックの位置がある場合、当該行の元の画
像ブロックに関しては、上側(即ち、前の行)の圧縮ブ
ロック位置と重ならないように、左側にある画素が間引
きされ、右端側に圧縮ブロックの位置が来るように間引
き処理がなされる。かかるごとき間引き処理を、各行の
元の画像ブロックに対して、規則的に繰り返していくこ
とにより、互いに圧縮ブロックが隣接しない位置に配置
されていることになる(請求項1乃至3,6及び15乃
至17,20に係る発明)。
【0111】隣り合う位置にある隣接2×3画素の画像
ブロック間では、各圧縮ブロックが互いに隣接しないこ
とにより、画像データの水平・垂直方向の画素がすべて
間引きされて、削除されてしまうことがなく、例え、細
線やエッジに途切れが発生したとしても、水平・垂直方
向のいずれの方向においても、途切れる程度が低減さ
れ、高い画質を維持することが可能となる。ここで、圧
縮後の2×2画素の圧縮ブロックは、周知の圧縮手段で
ある損失を伴って圧縮がなされるロッシー(loss
y)な圧縮手段BTC(BlockTruncatio
n Coding)を用いて圧縮されることにより、画
像の圧縮率を更に向上させることとしている(請求項
4,18に係る発明と同じ圧縮技術)。
【0112】次に、前述のごとき間引き処理により画像
圧縮された圧縮ブロックを画像伸長させる場合の画像補
間処理方法について説明する。例えば、図5に示すよう
に、2×1画素の前記圧縮ブロックとして圧縮された画
像を伸長して、元の画像ブロックの2×3画素のブロッ
クにする際に、2×2画素からなる前記間引きブロック
は、前記間引きブロックの短辺側に隣接している各圧縮
ブロックの画素の画像データを用いて、最近傍法によっ
て補間される。
【0113】即ち、図5において、2×2の間引きブロ
ックadは、画素a,b,c,dからなっていて、該間
引きブロックadの左上側において、短辺が隣接してい
る2×1画素の圧縮ブロックghは、画素g,hからな
り、また、該間引きブロックadの左側において、長辺
が隣接している2×1画素の圧縮ブロックefは、画素
e,fからなり、また、該間引きブロックadの左下側
において、短辺が隣接している2×1の圧縮ブロックi
jは、画素i,jからなり、また、該間引きブロックa
dの右側において、長辺が隣接している2×1画素の圧
縮ブロックklは、画素k,lからなっている。
【0114】かかる場合において、圧縮画像を伸長する
際に、間引きブロックadの左上端の画素aは、上側で
隣接している画素hの画像データを、また、間引きブロ
ックadの左下端の画素bは、下側で隣接している画素
iの画像データを、また、間引きブロックadの右上端
の画素cは、右側で隣接している画素kの画像データ
を、また、間引きブロックadの右下端の画素dは、右
側で隣接している画素lを、それぞれそのまま用いて、
最近傍法により補間される(請求項8乃至10及び22
乃至24に係る発明と同じ画像伸長技術)。
【0115】而して、図2(B)に示した場合と同様
に、間引きブロックの各画素は、該間引きブロックに、
短辺が隣接している圧縮ブロックの画像データを用いて
補間されると共に、隣り合う画素が、互いに異なる方向
にある隣接する画素の画像データにより補間されること
により、例え、細線やエッジに途切れが発生したとして
も、途切れ画素数を少なく済ませることができる。ま
た、間引き方法を工夫しているため、最近傍法を用いた
としても、ある程度高い画質を維持することができ、か
つ、高速に、補間処理を施すことができる。
【0116】また、図9は、前述した本願請求項1乃至
4,6及び15乃至18,20に係る画像圧縮技術にお
ける処理の流れの一例を説明するためのフローチャート
である。また、図9に示す画像圧縮技術により圧縮され
た圧縮ブロックを伸長する場合の画像伸長技術における
処理の流れは、前述の図7と同様であり、ただ、元の画
像ブロックが2×3画素からなるブロックであり、間引
きブロックが、2×2画素からなるブロックであり、か
つ、圧縮ブロックが、2×1画素からなるブロックであ
る場合として読み変えることとなる。
【0117】次に、図9に示す画像圧縮技術における処
理の流れについて、説明する。間引き処理の対象単位領
域を構成する2×3画素からなる元の画像ブロックを水
平方向に圧縮するために、2×2画素の間引きブロック
を間引きしていく場合は、該間引きブロックが元の画像
ブロック内に所在する位置は、水平方向(即ち、行方
向)に配置されている2×3画素からなる元の各画像ブ
ロックとも、同一位置(例えば、右側の位置)にある2
×2画素を、間引きブロックとして、間引いていく(ス
テップS31)。
【0118】次に、2×3画素からなる元の各画像ブロ
ックを垂直方向に圧縮するために、2×2画素の間引き
ブロックを間引いていく場合は、画素が間引かれた後の
2×1画素からなる圧縮ブロックが元の画像ブロック内
に所在する位置は、垂直方向に一つ前(上)の行にある
2×3画素からなる元の各画像ブロック内における圧縮
ブロックの位置と隣接しない位置(例えば、一つ前の行
にある元の画像ブロックでは、左側の位置であれば、右
側の位置)にある2×1画素を、圧縮ブロックとして残
存するように、間引いていく(ステップS32)。更
に、2×3画素からなる元の各画像ブロックのうち、2
×2画素の間引きブロックを間引いた後の2×1画素か
らなる圧縮ブロックは、BTC法に基づいて、ロッシー
な圧縮がなされる(ステップS33)。
【0119】すべての2×3画素からなる元の画像ブロ
ックに対して、まだ間引き処理が施されていない場合は
(ステップS34のNO)、ステップS31に戻って、
間引き処理が施され、すべてについて、間引き処理が施
された場合は(ステップS34のYES)、画像圧縮処
理が終了となる。
【0120】なお、本願請求項14に記載の画像伸長装
置、あるいは、本願請求項28に記載の画像伸長方法に
係る発明は、本願請求項1乃至7のいずれか1に記載さ
れた画像圧縮装置、あるいは、本願請求項15乃至21
のいずれか1に記載された画像圧縮方法を用いて、画素
を間引くことによって圧縮された圧縮ブロックを伸長さ
せることができることを特徴とする発明であり、前述の
各実施例に示した例により容易に実施させることができ
ることは明らかである。また、本願請求項29に係る発
明は、請求項15乃至28に記載の画像圧縮方法・画像
伸長方法に関する図6乃至図9に示すごとき各処理ステ
ップを、コンピュータにより実行させるプログラムとし
て記録せしめた、コンピュータが読み取り可能な情報記
録媒体に係る発明であり、前述の各実施例に基づいて、
容易に実施させることができることは明らかである。
【0121】
【発明の効果】(請求項1,15に記載の発明に対する
作用効果)画像データの水平方向と垂直方向との間引き
位置を互いに依存させて決定させることにより、水平・
垂直方向の細線やエッジの途切れを低減させることがで
きる。
【0122】(請求項2,16に記載の発明に対する作
用効果)画像データの水平方向と垂直方向との間引き位
置が所定の関係を保つように、規則的に配置させること
により、水平・垂直方向の細線やエッジの途切れを低減
させつつ、かつ、画像圧縮処理の高速化を図ることがで
きる。
【0123】(請求項3,17に記載の発明に対する作
用効果)あらかじめ定められた画素数からなる画像ブロ
ック単位に、画素の間引き処理を、所定の規則性に従っ
て行なうことにより、画像圧縮処理を、簡易な形態で実
現させ、高速化を図ることを可能とし、かつ、高い画質
を維持させることができる。
【0124】(請求項4,18に記載の発明に対する作
用効果)圧縮後の画素に関する画像データが、完全には
元の画像データに復元することができない損失を伴った
既存のロッシー(lossy)な圧縮を行なうことによ
り、圧縮画像データの圧縮率を更に上げることができ
る。
【0125】(請求項5,19に記載の発明に対する作
用効果)あらかじめ定められた画素数からなる画像ブロ
ック単位に画素の間引き処理を行なう際に、水平方向に
間引く画素数が、対象とする画像ブロックの水平方向の
画素数の半分(即ち、1/2)よりも少ない場合は、間
引き処理がなされる画素からなる間引きブロックの位置
が、水平方向には等間隔で、かつ、垂直方向には各画像
ブロック毎に互いに隣接させないことにより、水平・垂
直方向の細線やエッジの途切れを連続的に生じさせず
に、途切れ部を低減させ、高い画質を維持させることが
できる。
【0126】(請求項6,20に記載の発明に対する作
用効果)あらかじめ定められた画素数からなる画像ブロ
ック単位に画素の間引き処理を行なう際に、水平方向に
間引く画素数が、対象とする画像ブロックの水平方向の
画素数の半分(即ち、1/2)よりも多い場合は、圧縮
間引き処理が施された後の画素からなる圧縮ブロックの
位置が、水平方向には等間隔で,かつ、垂直方向には各
画像ブロック毎に互いに隣接させないことにより、水平
・垂直方向の細線やエッジの途切れを連続的に生じさせ
ずに、途切れ部を低減させ、高い画質を維持させること
ができる。
【0127】(請求項7,21に記載の発明に対する作
用効果)あらかじめ定められた画素数からなる画像ブロ
ック単位に画素の間引き処理を行なう際に、水平方向に
間引く画素数が、対象とする画像ブロックの水平方向の
画素数の半分(即ち、1/2)と等しい場合は、間引き
処理がなされる画素からなる間引きブロックの位置が、
各画像ブロック毎に互いに隣接しないように、該間引き
ブロックの位置を、垂直方向に上側に位置する前の行の
画像ブロックにおける間引きブロックの位置とは、対象
とする画像ブロックの水平方向の画素数の(1/2)ず
つ水平方向にずらすことにより、水平・垂直方向の細線
やエッジの途切れを連続的に生じさせずに、途切れ部を
低減させ、高い画質を維持させ、かつ、画像圧縮処理を
高速化させることができる。
【0128】(請求項8,22に記載の発明に対する作
用効果)圧縮ブロックを伸長する際に、圧縮時の間引き
ブロックの位置を考慮し、各間引き画素の位置に最も近
傍に位置している画素の画素データに基づいて補間させ
る最近傍法を用いることにより、画質をある程度高く維
持させ、また、画像伸長処理の高速化を図ることができ
る。
【0129】(請求項9,23に記載の発明に対する作
用効果)最近傍法により補間する際に、最も近傍に位置
する画素が複数個存在する場合に、対象とする間引きブ
ロックが属していた元の画像ブロックではない他の隣接
画像ブロックを構成している圧縮ブロックの画素の画像
データにより補間させることにより、当該間引きブロッ
クの各画素の補間方向を、水平・垂直方向のいずれかに
固定させずに、水平・垂直方向の両方の細線やエッジを
考慮に入れた画像伸長を行なうことを可能とし、高い画
質を維持させることができる。
【0130】(請求項10,24に記載の発明に対する
作用効果)最近傍法により補間する際に、間引きブロッ
クの水平・垂直方向いずれか短辺側の方向に隣接した位
置にある圧縮ブロックの画素の画像データを用いて補間
させることにより、例え、水平・垂直方向の細線やエッ
ジに途切れが生じたとしても、該細線やエッジの画像デ
ータを有する途切れ画素数を少なく済ませることができ
る。
【0131】(請求項11,25に記載の発明に対する
作用効果)間引きブロックの長辺方向の画素数が3画素
以上からなる場合に最近傍法により補間する際に、間引
きブロックの水平・垂直方向いずれか短辺側に接した位
置にある画素に関しては、該短辺側に隣接した位置にあ
る圧縮ブロックの画素の画像データを用いて補間させ、
一方、短辺側に接していない位置にある画素に関して
は、該画素の最近傍にある隣接圧縮ブロックの画素の画
像データを用いて補間させることにより、当該間引きブ
ロックの各画素の補間方向を、水平・垂直方向のいずれ
かに固定させずに、例え、水平・垂直方向の細線やエッ
ジに途切れが生じたとしても、途切れ画素を少なく済ま
せることができ、より高い画質を維持させることができ
る。
【0132】(請求項12,26に記載の発明に対する
作用効果)画像出力時の変倍により画素数変換がなされ
る場合には、該画素数変換率に応じた画素補間方法を用
いるべく、第1の閾値よりも大きくなる時、前記最近傍
法の代わりに線形補間法を用いることにより、前記最近
傍法に比べて、より高い画質を維持させることができ
る。
【0133】(請求項13,27に記載の発明に対する
作用効果)画像出力時の変倍により画素数変換がなされ
る場合には、該画素数変換率に応じた画素補間方法を用
いるべく、前記第1の閾値より更に大きい第2の閾値よ
りも大きな変換率となる時、前記最近傍法,前記線形補
間法の代わりに、3次補間法を用いることにより、前記
最近傍法,前記線形補間法に比べて、更に高い画質を維
持させることができる。
【0134】(請求項14,28に記載の発明に対する
作用効果)前記請求項1乃至第7のいずれかに記載の画
像圧縮装置、あるいは、前記請求項15乃至21のいず
れかに記載の画像圧縮方法を実現させる画像圧縮技術に
対応した画像伸長技術を用いることにより、高い画質を
維持させ、かつ、画像伸長処理の高速化を図ることがで
きる。
【0135】(請求項29に記載の発明に対する作用効
果)前記請求項15乃至21のいずれか、又は、複数に
記載の画像圧縮方法、及び/又は、前記第22乃至第2
8のいずれか、又は、複数に記載の画像伸長方法をコン
ピュータにより実施させるためのプログラムとして記録
せしめるコンピュータ読み取り可能な情報記録媒体とす
ることにより、画素を間引く位置を、適応的に変化せし
めることを可能とし、高い画質を維持させ、かつ、画像
処理の高速化を図ることを可能とする画像処理システム
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る画像圧縮・伸長方法を実現する
画像圧縮・伸長装置の構成に関する実施形態の一例を示
す回路ブロック構成図である。
【図2】 本願請求項1乃至5、15乃至19に係る画
像圧縮技術と、本願請求項8,9,10,12,13及
び22,23,24,26,27に係る画像伸長技術の
一例を説明するための模式図である。
【図3】 本願請求項8,9,11,22,23,25
に係る画像伸長技術の一例を更に説明するための模式図
である。
【図4】 本願請求項1乃至4,7及び15乃至18,
21に係る画像圧縮技術と、本願請求項8乃至10及び
22乃至24に係る画像伸長技術の一例を更に説明する
ための模式図である。
【図5】 本願請求項1乃至4,6及び15乃至18,
20に係る画像圧縮技術と、本願請求項8乃至10及び
22乃至24に係る画像伸長技術の一例を更に説明する
ための模式図である。
【図6】 本願請求項1乃至5、15乃至19に係る画
像圧縮技術における処理の流れの一例を説明するための
フローチャートである。
【図7】 本願請求項8,9,10,12,13及び2
2,23,24,26,27に係る画像伸長技術におけ
る処理の流れの一例を説明するためのフローチャートで
ある。
【図8】 本願請求項1乃至4,7及び15乃至18,
21に係る画像圧縮技術における処理の流れの一例を説
明するためのフローチャートである。
【図9】 本願請求項1乃至4,6及び15乃至18,
20に係る画像圧縮技術における処理の流れの一例を説
明するためのフローチャートである。
【図10】 従来の画像圧縮方法の例を説明するための
模式図である。
【図11】 従来の画像圧縮方法における問題を解決す
る一例を説明するための模式図である。
【図12】 従来の画像圧縮方法における問題を解決す
る他の例を説明するための模式図である。
【図13】 従来の画像圧縮方法における問題を解決す
る更なる他の例を説明するための模式図である。
【符号の説明】
10…ハードディスク装置HDD、20…パーソナルコ
ンピュータPC、21…ランダムアクセスメモリRAM
1、21a…読込領域、21b…圧縮領域、22…CP
U1、30…プリンタ装置、31…ランダムアクセスメ
モリRAM2、31a…転送領域、31b…伸長領域、
32…CPU2、40…データバス。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5B057 CA08 CA12 CA16 CB08 CB12 CB16 CC01 CD06 CD07 CH08 5C057 AA03 BA01 CA01 EH01 EJ02 EL01 GG04 5C059 KK01 LB05 LB15 PP14 SS06 SS20 UA02 UA05 UA38 5C076 AA21 AA22 BA06 BB04 BB06 BB15 BB24 BB40 CB01

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像データに対して画素の間引きを施し
    て、該画像データの圧縮を行なう画像圧縮装置であっ
    て、前記画素の間引き位置に関し、水平・垂直方向のど
    ちらか一方である方向の各前記画素の間引き位置に対し
    て、もう一方である他方向の各前記画素の間引き位置
    が、互いに依存して決定されることを特徴とする画像圧
    縮装置。
  2. 【請求項2】 画像データに対して画素の間引きを施し
    て、該画像データの圧縮を行なう画像圧縮装置であっ
    て、前記画素の間引き位置に関し、水平・垂直方向のど
    ちらか一方である方向の各前記画素の間引き位置に対し
    て、もう一方である他方向の各前記画素の間引き位置
    が、あらかじめ定められた所定の関係を保つように、規
    則的に配置されていることを特徴とする画像圧縮装置。
  3. 【請求項3】 請求項1もしくは請求項2に記載の画像
    圧縮装置において、前記画素の間引きが実施される単位
    領域を、あらかじめ定められた画素数からなる画像ブロ
    ックとし、画素の間引きの対象となる元の画像ブロック
    において、圧縮後の画素のみからなる圧縮ブロックを構
    成しない残りの画素を、間引きブロックとして、間引く
    ことを特徴とする画像圧縮装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の画像圧縮装置におい
    て、前記圧縮ブロックを構成する画素が圧縮される際
    に、前記圧縮ブロックを構成する画素に関し、損失を伴
    って圧縮がなされるロッシーな画像圧縮が行なわれるこ
    とを特徴とする画像圧縮装置。
  5. 【請求項5】 請求項3または4に記載の画像圧縮装置
    において、前記画素の間引きの対象となる前記元の画像
    ブロックが、垂直方向にn個の画素数、かつ、水平方向
    にm個の画素数からなる(n×m)画素数のブロックで
    あり、前記間引きブロックが、垂直方向に間引く画素数
    がn個、かつ、水平方向に間引く画素数がx個からなる
    (n×x)画素数のブロックであり、前記圧縮ブロック
    が、垂直方向に画素数がn個、かつ、水平方向に画素数
    が(m−x)個からなる{n×(m−x)}画素数のブ
    ロックである場合において、水平方向に間引く前記画素
    数xが、 x<(1/2)×m の関係にある時、前記間引きブロックの各間引き位置に
    関し、水平方向においては、等間隔の位置に配置され、
    かつ、垂直方向においては、互いに隣接しない位置に配
    置されていることを特徴とする画像圧縮装置。
  6. 【請求項6】 請求項3または4に記載の画像圧縮装置
    において、前記画素の間引きの対象となる前記元の画像
    ブロックが、垂直方向にn個の画素数、かつ、水平方向
    にm個の画素数からなる(n×m)画素数のブロックで
    あり、前記間引きブロックが、垂直方向に間引く画素数
    がn個、かつ、水平方向に間引く画素数がx個からなる
    (n×x)画素数のブロックであり、前記圧縮ブロック
    が、垂直方向に画素数がn個、かつ、水平方向に画素数
    が(m−x)個からなる{n×(m−x)}画素数のブ
    ロックである場合において、水平方向に間引く前記画素
    数xが、 x>(1/2)×m の関係にある時、前記圧縮ブロックの配置位置に関し、
    水平方向においては、等間隔の位置に配置され、かつ、
    垂直方向においては、互いに隣接しない位置に配置され
    ていることを特徴とする画像圧縮装置。
  7. 【請求項7】 請求項3または4に記載の画像圧縮装置
    において、前記画素の間引きの対象となる前記元の画像
    ブロックが、垂直方向にn個の画素数、かつ、水平方向
    にm個の画素数からなる(n×m)画素数のブロックで
    あり、前記間引きブロックが、垂直方向に間引く画素数
    がn個、かつ、水平方向に間引く画素数がx個からなる
    (n×x)画素数のブロックであり、前記圧縮ブロック
    が、垂直方向に画素数がn個、かつ、水平方向に画素数
    が(m−x)個からなる{n×(m−x)}画素数のブ
    ロックである場合において、水平方向に間引く前記画素
    数xが、 x=(1/2)×m の関係にある時、前記間引きブロックの各間引き位置に
    関し、水平方向においては、等間隔の位置に配置され、
    かつ、垂直方向においては、互いに隣接しない位置に配
    置されていることを特徴とする画像圧縮装置。
  8. 【請求項8】 請求項5乃至7のいずれか1に記載の画
    像圧縮装置を用いて画素を間引くことによって、圧縮さ
    れた圧縮ブロックを元の画像ブロックの画素数に伸長さ
    せる画像伸長装置であって、前記伸長の際、間引かれた
    前記画素からなる間引きブロックの各画素を、前記圧縮
    ブロックの最も近傍に位置する画素の画像データにより
    補間させる最近傍法を用いて、元の画像ブロックの画素
    数に伸長させることを特徴とする画像伸長装置。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の画像伸長装置におい
    て、前記間引きブロックの各画素を補間させる前記最も
    近傍に位置する画素として、間引かれる前に前記間引き
    ブロックが属していた前記元の画像ブロック内を構成す
    る圧縮ブロックの画素と、間引かれる前に前記間引きブ
    ロックが属していない隣接の元の画像ブロックを構成す
    る圧縮ブロックの画素との両者が存在する場合、間引か
    れる前に前記間引きブロックが属していない隣接の元の
    画像ブロックを構成する圧縮ブロックの画素の画像デー
    タにより補間させる最近傍法を用いて、元の画像ブロッ
    クの画素数に伸長させることを特徴とする画像伸長装
    置。
  10. 【請求項10】 請求項8または9に記載の画像伸長装
    置において、前記間引きブロックの各画素を補間させる
    前記最も近傍に位置する画素として、前記間引きブロッ
    クの短辺側に隣接する圧縮ブロックの画素の画像データ
    により補間させる最近傍法を用いて、元の画像ブロック
    の画素数に伸長させることを特徴とする画像伸長装置。
  11. 【請求項11】 請求項8乃至10のいずれか1に記載
    の画像伸長装置において、前記間引きブロックを構成す
    る長辺方向の画素数が3画素以上の画素からなる場合、
    前記間引きブロックの各画素を補間させる前記最も近傍
    に位置する画素として、前記間引きブロックの短辺側に
    接して配置される画素に関しては、前記間引きブロック
    の短辺側に隣接する圧縮ブロックの画素の画像データに
    より補間させ、前記間引きブロックの短辺側に接して配
    置されていない画素に関しては、該画素に最も近傍の位
    置にある隣接の圧縮ブロックの画素の画像データにより
    補間させる最近傍法を用いて、元の画像ブロックの画素
    数に伸長させることを特徴とする画像伸長装置。
  12. 【請求項12】 請求項8乃至11のいずれか1に記載
    の画像伸長装置において、元の画像ブロックに伸長させ
    た後の画像出力の際に、更に画素数変換がなされる場
    合、該画素数変換の程度を示す変換率が、あらかじめ定
    められた第1の閾値よりも大きな値となる場合には、前
    記最近傍法の代わりに、前記間引きブロックに隣接する
    複数の各圧縮ブロックを構成する画素のうち、最も近傍
    にある各画素の画像データに基づいて線形補間させる線
    形補間法を用いて、元の画像ブロックの画素数に伸長さ
    せることを特徴とする画像伸長装置。
  13. 【請求項13】 請求項7乃至12のいずれか1に記載
    の画像伸長装置において、元の画像ブロックに伸長させ
    た後の画像出力の際に、更に画素数変換がなされる場
    合、該画素数変換の程度を示す変換率が、あらかじめ定
    められた前記第1の閾値を超えて更に大きい第2の閾値
    よりも大きな値となる場合には、前記最近傍法及び前記
    線形補間法の代わりに、前記間引きブロックに隣接する
    すべての圧縮ブロックの各画素の画像データに基づい
    て、あらかじめ定められた3次元の計算式により補間画
    像データ値を算出する3次補間法を用いて、元の画像ブ
    ロックの画素数に伸長させることを特徴とする画像伸長
    装置。
  14. 【請求項14】 請求項1乃至7のいずれか1に記載の
    画像圧縮装置を用いて画素を間引くことによって、圧縮
    された圧縮ブロックを元の画像ブロックの画素数に伸長
    させることができることを特徴とする画像伸長装置。
  15. 【請求項15】 画像データに対して画素の間引きを施
    して、該画像データの圧縮を行なう画像圧縮方法であっ
    て、前記画素の間引き位置に関し、水平・垂直方向のど
    ちらか一方である方向の各前記画素の間引き位置に対し
    て、もう一方である他方向の各前記画素の間引き位置
    が、互いに依存して決定されることを特徴とする画像圧
    縮方法。
  16. 【請求項16】 画像データに対して画素の間引きを施
    して、該画像データの圧縮を行なう画像圧縮方法であっ
    て、前記画素の間引き位置に関し、水平・垂直方向のど
    ちらか一方である方向の各前記画素の間引き位置に対し
    て、もう一方である他方向の各前記画素の間引き位置
    が、あらかじめ定められた所定の関係を保つように、規
    則的に配置されていることを特徴とする画像圧縮方法。
  17. 【請求項17】 請求項15もしくは請求項16に記載
    の画像圧縮方法において、前記画素の間引きが実施され
    る単位領域を、あらかじめ定められた画素数からなる画
    像ブロックとし、画素の間引きの対象となる元の画像ブ
    ロックにおいて、圧縮後の画素のみからなる圧縮ブロッ
    クを構成しない残りの画素を、間引きブロックとして、
    間引くことを特徴とする画像圧縮方法。
  18. 【請求項18】 請求項17に記載の画像圧縮方法にお
    いて、前記圧縮ブロックを構成する画素が圧縮される際
    に、前記圧縮ブロックを構成する画素に関し、損失を伴
    って圧縮がなされるロッシーな画像圧縮が行なわれるこ
    とを特徴とする画像圧縮方法。
  19. 【請求項19】 請求項17または18に記載の画像圧
    縮方法において、前記画素の間引きの対象となる前記元
    の画像ブロックが、垂直方向にn個の画素数、かつ、水
    平方向にm個の画素数からなる(n×m)画素数のブロ
    ックであり、前記間引きブロックが、垂直方向に間引く
    画素数がn個、かつ、水平方向に間引く画素数がx個か
    らなる(n×x)画素数のブロックであり、前記圧縮ブ
    ロックが、垂直方向に画素数がn個、かつ、水平方向に
    画素数が(m−x)個からなる{n×(m−x)}画素
    数のブロックである場合において、水平方向に間引く前
    記画素数xが、 x<(1/2)×m の関係にある時、前記間引きブロックの各間引き位置に
    関し、水平方向においては、等間隔の位置に配置され、
    かつ、垂直方向においては、互いに隣接しない位置に配
    置されていることを特徴とする画像圧縮方法。
  20. 【請求項20】 請求項17または18に記載の画像圧
    縮方法において、前記画素の間引きの対象となる前記元
    の画像ブロックが、垂直方向にn個の画素数、かつ、水
    平方向にm個の画素数からなる(n×m)画素数のブロ
    ックであり、前記間引きブロックが、垂直方向に間引く
    画素数がn個、かつ、水平方向に間引く画素数がx個か
    らなる(n×x)画素数のブロックであり、前記圧縮ブ
    ロックが、垂直方向に画素数がn個、かつ、水平方向に
    画素数が(m−x)個からなる{n×(m−x)}画素
    数のブロックである場合において、水平方向に間引く前
    記画素数xが、 x>(1/2)×m の関係にある時、前記圧縮ブロックの配置位置に関し、
    水平方向においては、等間隔の位置に配置され、かつ、
    垂直方向においては、互いに隣接しない位置に配置され
    ていることを特徴とする画像圧縮方法。
  21. 【請求項21】 請求項17または18に記載の画像圧
    縮方法において、前記画素の間引きの対象となる前記元
    の画像ブロックが、垂直方向にn個の画素数、かつ、水
    平方向にm個の画素数からなる(n×m)画素数のブロ
    ックであり、前記間引きブロックが、垂直方向に間引く
    画素数がn個、かつ、水平方向に間引く画素数がx個か
    らなる(n×x)画素数のブロックであり、前記圧縮ブ
    ロックが、垂直方向に画素数がn個、かつ、水平方向に
    画素数が(m−x)個からなる{n×(m−x)}画素
    数のブロックである場合において、水平方向に間引く前
    記画素数xが、 x=(1/2)×m の関係にある時、前記間引きブロックの各間引き位置に
    関し、水平方向においては、等間隔の位置に配置され、
    かつ、垂直方向においては、互いに隣接しない位置に配
    置されていることを特徴とする画像圧縮方法。
  22. 【請求項22】 請求項19乃至21のいずれか1に記
    載の画像圧縮方法を用いて画素を間引くことによって、
    圧縮された圧縮ブロックを元の画像ブロックの画素数に
    伸長させる画像伸長方法であって、前記伸長の際、間引
    かれた前記画素からなる間引きブロックの各画素を、前
    記圧縮ブロックの最も近傍に位置する画素の画像データ
    により補間させる最近傍法を用いて、元の画像ブロック
    の画素数に伸長させることを特徴とする画像伸長方法。
  23. 【請求項23】 請求項22に記載の画像伸長方法にお
    いて、前記間引きブロックの各画素を補間させる前記最
    も近傍に位置する画素として、間引かれる前に前記間引
    きブロックが属していた前記元の画像ブロック内を構成
    する圧縮ブロックの画素と、間引かれる前に前記間引き
    ブロックが属していない隣接の元の画像ブロックを構成
    する圧縮ブロックの画素との両者が存在する場合、間引
    かれる前に前記間引きブロックが属していない隣接の元
    の画像ブロックを構成する圧縮ブロックの画素の画像デ
    ータにより補間させる最近傍法を用いて、元の画像ブロ
    ックの画素数に伸長させることを特徴とする画像伸長方
    法。
  24. 【請求項24】 請求項22または23に記載の画像伸
    長方法において、前記間引きブロックの各画素を補間さ
    せる前記最も近傍に位置する画素として、前記間引きブ
    ロックの短辺側に隣接する圧縮ブロックの画素の画像デ
    ータにより補間させる最近傍法を用いて、元の画像ブロ
    ックの画素数に伸長させることを特徴とする画像伸長方
    法。
  25. 【請求項25】 請求項22乃至24のいずれか1に記
    載の画像伸長方法において、前記間引きブロックを構成
    する長辺方向の画素数が3画素以上の画素からなる場
    合、前記間引きブロックの各画素を補間させる前記最も
    近傍に位置する画素として、前記間引きブロックの短辺
    側に接して配置される画素に関しては、前記間引きブロ
    ックの短辺側に隣接する圧縮ブロックの画素の画像デー
    タにより補間させ、前記間引きブロックの短辺側に接し
    て配置されていない画素に関しては、該画素に最も近傍
    の位置にある隣接の圧縮ブロックの画素の画像データに
    より補間させる最近傍法を用いて、元の画像ブロックの
    画素数に伸長させることを特徴とする画像伸長方法。
  26. 【請求項26】 請求項22乃至25のいずれか1に記
    載の画像伸長方法において、元の画像ブロックに伸長さ
    せた後の画像出力の際に、更に画素数変換がなされる場
    合、該画素数変換の程度を示す変換率が、あらかじめ定
    められた第1の閾値よりも大きな値となる場合には、前
    記最近傍法の代わりに、前記間引きブロックに隣接する
    複数の各圧縮ブロックを構成する画素のうち、最も近傍
    にある各画素の画像データに基づいて線形補間させる線
    形補間法を用いて、元の画像ブロックの画素数に伸長さ
    せることを特徴とする画像伸長方法。
  27. 【請求項27】 請求項22乃至26のいずれか1に記
    載の画像伸長方法において、元の画像ブロックに伸長さ
    せた後の画像出力の際に、更に画素数変換がなされる場
    合、該画素数変換の程度を示す変換率が、あらかじめ定
    められた前記第1の閾値を超えて更に大きい第2の閾値
    よりも大きな値となる場合には、前記最近傍法及び前記
    線形補間法の代わりに、前記間引きブロックに隣接する
    すべての圧縮ブロックの各画素の画像データに基づい
    て、あらかじめ定められた3次元の計算式により補間画
    像データ値を算出する3次補間法を用いて、元の画像ブ
    ロックの画素数に伸長させることを特徴とする画像伸長
    方法。
  28. 【請求項28】 請求項15乃至21のいずれか1に記
    載の画像圧縮方法を用いて画素を間引くことによって、
    圧縮された圧縮ブロックを元の画像ブロックの画素数に
    伸長させることができることを特徴とする画像伸長方
    法。
  29. 【請求項29】 請求項15乃至21のいずれか1又は
    複数に記載の画像圧縮方法、及び/又は、請求項22乃
    至28のいずれか1又は複数に記載の画像伸長方法を、
    コンピュータにより実施させるためのプログラムとして
    記録せしめたことを特徴とするコンピュータ読み取り可
    能な情報記録媒体。
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JP2010154535A (ja) * 2003-04-03 2010-07-08 Thomson Licensing ラスタ画像のスケーリング方法およびスケーリング回路

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