JP2002288896A - 情報記録再生装置 - Google Patents

情報記録再生装置

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JP2002288896A
JP2002288896A JP2001086173A JP2001086173A JP2002288896A JP 2002288896 A JP2002288896 A JP 2002288896A JP 2001086173 A JP2001086173 A JP 2001086173A JP 2001086173 A JP2001086173 A JP 2001086173A JP 2002288896 A JP2002288896 A JP 2002288896A
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recording
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Application number
JP2001086173A
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English (en)
Inventor
Junichi Takahashi
淳一 高橋
Nobuaki Toyoshima
伸朗 豊島
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トラッキングの補正を行うための数nm程度
の微小なアクチュエートを簡単な構造により可能とした
光情報記録再生装置を提供すること。 【解決手段】 プローブは、根元は固定され先端は自由
になっているいわゆる片持ち梁構造をしている。プロー
ブの先端は細くなっている。スライダ400が使用され
るときの記録媒体上のデータ列が並ぶ方向と直交する方
向に、プローブを挟むように二つの固定電極800a,
800bを設ける。固定電極800a,800bとプロ
ーブ300の間に静電引力が働き、プローブは片持ち梁
となり、その先端が記録媒体上のデータ列が並ぶ方向と
直交する方向にスイングする。これによりトラッキング
に必要なプローブ先端の移動(アクチュエーション)が
行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高密度大容量の情
報記録再生装置に関し、特に、高密度にかつ精度よく記
録再生するのに好適な情報記録再生装置に関する。本発
明は、走査型近接場光学顕微鏡(Scanning Near-field
Optical Microscope:以下、SNOMという)、走査型トン
ネル顕微鏡(Scanning Tunnelling Micrscope:以下、S
TMという)、走査型原子間力顕微鏡(Scanning Atomic
Force Microscope:以下、SAFMという)などに特に有用
である。
【0002】
【従来の技術】本発明に関連する従来技術として、次の
文献に開示されたものがある。 (1)「金属酸化物表面に吸着した有機分子のSTMによる
マニピュレーション」、大西洋、他、第55回応用物理
学界学術講演会講演予稿集(1994秋)、19a-Q-
2(以下、従来技術1という)。この従来技術1には、
TiO(110)単結晶表面上のギ酸イオン(DCO
O-)を、これに数Vの電圧を印加したプローブ先端を近
づけることにより分解・離脱することができることが記
載されている。これにより分子一個を位置ピットとする
メモリを構成できる。しかしながら、本従来技術1に
は、トラッキングアクチュエータに関する構成について
は何ら述べられていない。
【0003】(2)「AFMによるGeTeSb薄膜相変化記録の
試み」、加道博行、他、第55回応用物理学界学術講演
会講演予稿集(1994秋)、22a-Q-7(以下、従
来技術2という) この従来技術2に記載されたAFMは、先端が非常に鋭利
に、例えばその曲率半径が100nm以下の導電性プロ
ーブを用いている。そして、その先端はエッチングや電
解研磨法などにより細く先鋭化されている。この導電性
プローブと記録媒体の間に所定のバイアス電圧を印加
し、導電性プローブの先端と媒体表面の間の距離が10
nm以下になると、両者間にトンネル電流が流れる。
【0004】媒体としては、記録層がGeTeSb薄膜の相変
化材料が挙げられる。アモルファス相の膜に、トンネル
電流を流す。そうすると電流の流れたところでジュール
熱が発生し、その部分が多結晶化する。このようにして
アモルファス相のフィールドに多結晶相のマークを書く
ことができる。このマークの有無により情報を書き込む
ことができる。
【0005】これらの膜が多結晶相の場合の比抵抗とア
モルファス相の場合の比抵抗が異なる。従って、導電性
プローブ先端と記録層表面の距離が一定であっても、抵
抗値が異なるので、多結晶層の上に導電性プローブ先端
がある場合のトンネル電流の方がアモルファス層のそれ
よりも大きくなる。この電流値はバイアス電圧Vbと導
電性プローブの間に設けた電流計により測定することが
できる。これにより書き込んだマークを読み取ることが
できる。しかしながら、本従来例術2には、トラッキン
グアクチュエータに関する構成については何ら述べられ
ていない。
【0006】(3)また、一般のSNOMに用いられている
シアフォースを検出することにより、表面の凹凸を検出
し、これにより情報を読み取ることができる(従来技術
3)。これにより、主に予め情報が書き込まれている所
謂ROM読み出しを行うことが可能となる。しかしながら
従来のSNOMは、トラッキングアクチュエータに関する構
成については何ら考慮していなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明における各請求
項は、上記問題点を解消することを目的としている。以
下、各請求項毎の目的について述べる。 (1)請求項1記載の発明の目的 上記従来技術1においては、プローブから記録媒体への
作用、あるいは、記録媒体からプローブへの作用により
前記記録媒体に対する情報の記録または再生を行ってお
り、その記録マークの寸法は直径数十nm程度以下であ
る。従って、これを適切に書き込み、読み出しを行うた
めのトラッキングの精度が数nm程度はなければいけな
い。従来技術1においては、トラッキングエラーを補正
するためのプローブを動かす(アクチュエートする)手
段は何ら述べられていない。そこで請求項1記載の発明
は、トラッキングを行うための数nm程度の微少なアク
チュエートを簡単な構造により可能とすることを目的と
している。
【0008】(2)請求項2記載の発明の目的 上記請求項1においては、プローブはトラッキングのた
めに移動するものであり、媒体の直径方向に確実に動く
ようにアクチュエートされなければいけない。そこで請
求項2記載の発明は、このようなプローブの移動方向に
ついての要求を満たすことを目的としている。 (3)請求項3記載の発明の目的は、前述の請求項2の
目的と同じである。
【0009】(4)請求項4記載の発明の目的 上記請求項1においては、静電引力によりプローブをア
クチュエートする。静電引力はプローブと電極間の距離
の2乗に反比例し、プローブを元に戻そうとする力はば
ねの力なので、距離に比例する。従って、安定領域(プ
ローブと電極間の距離が初期値の2/3以下の領域)を
一旦超えると静電引力がばね力よりも大きくなり、プロ
ーブは電極に吸い寄せられてしまい、動作が非常に不安
定になる。そこで請求項4記載の発明は、このような動
作の不安定性を改善し、またアクチュエートできる範
囲、つまりプローブのトラッキングの可動範囲を広げる
ことを目的としている。
【0010】(5)請求項5記載の発明の目的 プローブは根元を固定した片持ち梁であるため先端の移
動距離が大きい。トラッキングの範囲を大きくする必要
がある場合は、電極とプローブ先端の距離を大きくすれ
ばよい。しかし、請求項1から4においては、静電引力
によりアクチュエートされるものであり、静電引力は電
極とプローブ間の距離が長いと、移動できる距離は長い
が、プローブを動かすためには大きな電圧を印加する必
要がある。また、電極とプーブ間の距離が短いと小さい
電圧でアクチュエートが可能であるが、移動できる距離
が短い。そこで請求項5記載の発明は、このような問題
を改善し、低い電圧で大きなトラッキング距離を実現す
ることを目的としている。
【0011】(6)請求項6記載の発明の目的 請求項1から5においては、電極とプローブ間に電圧を
印加する回路、および両者間の距離を測定するための回
路は高速に動作しなければならない。そこで請求項6記
載の発明は、このような要求を満たすことを目的として
いる。
【0012】(7)請求項7記載の発明の目的 請求項1から5においては、電極とプローブ間に電圧を
印加する回路、および両者間の距離を測定するための回
路は、低ノイズで動作しなければならない。そこで請求
項7記載の発明は、このような要求を満たすことを目的
としている。
【0013】(8)請求項8記載の発明の目的 上記従来技術2においては、プローブから記録媒体への
作用、あるいは、記録媒体からプローブへの作用により
前記記録媒体に対する情報の記録または再生を行ってお
り、その記録マークの寸法は直径数十nm程度以下であ
る。従って、これを適切に書き込み、読み出しを行うた
めのトラッキングの精度が数nm程度はなければいけな
い。従来技術2においては、トラッキングエラーを補正
するためのプローブを動かす(アクチュエートする)手
段は何ら述べられていない。そこで請求項8記載の発明
は、トラッキングを行うための数nm程度の微少なアク
チュエートを簡単な構造により可能とすることを目的と
している。
【0014】(9)請求項9記載の発明の目的 請求項8においては、プローブはトラッキングのために
移動するのであるから、媒体の直径方向に確実に動くよ
うにアクチュエートされなければいけない。そこで請求
項9記載の発明は、このようなプローブの移動方向につ
いての要求を満たすことを目的としている。 (10)請求項10記載の発明の目的 請求項10記載の発明の目的は、請求項9記載の発明の
目的と同じである。
【0015】(11)請求項11記載の発明の目的 請求項8においては、静電引力によりプローブをアクチ
ュエートする。静電引力はプローブと電極間の距離の2
乗に反比例し、プローブを元に戻そうとする力はばねの
力なので、距離に比例する。従って、安定領域(プロー
ブと電極間の距離が初期値の2/3以下の領域)を一旦
超えると静電引力がばね力よりも大きくなり、プローブ
は電極に吸い寄せられてしまい、動作が非常に不安定に
なる。そこで請求項11記載の発明は、このような動作
の不安定性を改善し、またアクチュエートできる範囲、
つまりプローブのトラッキングの可動範囲を広げること
を目的としている。
【0016】(12)請求項12記載の発明の目的 プローブは根元を固定した片持ち梁であるため先端の移
動距離が大きい。トラッキングの範囲を大きくする必要
がある場合は、電極とプローブ先端の距離を大きくすれ
ばよい。しかし、、請求項8から11においては、静電
引力によりアクチュエートされる。静電引力は電極とプ
ローブ間の距離が長いと、移動できる距離は長いが、プ
ローブを動かすためには大きな電圧を印加する必要があ
る。また、電極とプーブ間の距離が短いと小さい電圧で
アクチュエートが可能であるが、移動できる距離が短
い。そこで請求項12記載の発明は、このような問題を
改善し、低い電圧で大きなトラッキング距離を実現する
ことを目的としている。
【0017】(13)請求項13記載の発明の目的 請求項8から12においては、電極とプローブ間に電圧
を印加する回路、および両者間の距離を測定するための
回路は高速に動作しなければならない。そこで請求項1
3記載の発明は、このような要求を満たすことを目的と
している。
【0018】(14)請求項14記載の発明の目的 請求項8から12においては、電極とプローブ間に電圧
を印加する回路、および両者間の距離を測定するための
回路は、低ノイズで動作しなければならない。そこで請
求項14記載の発明は、このような要求を満たすことを
目的としている。
【0019】(15)請求項15記載の発明の目的 従来技術3においては、プローブから記録媒体への作
用、あるいは、記録媒体からプローブへの作用により前
記記録媒体に対する情報の記録または再生を行ってお
り、その記録マークの寸法は直径数十nm程度以下であ
る。従って、これを適切に書き込み、読み出しを行うた
めのトラッキングの精度が数nm程度はなければいけな
い。従来技術5においては、トラッキングエラーを補正
するためのプローブを動かす(アクチュエートする)手
段は何ら述べられていない。そこで請求項15記載の発
明は、トラッキングを行うための数nm程度の微少なア
クチュエートを簡単な構造により可能とすることを目的
としている。
【0020】(16)請求項16記載の発明の目的 請求項15においては、プローブはトラッキングのため
に移動するのであるから、媒体の直径方向に確実に動く
ようにアクチュエートされなければいけない。そこで請
求項16記載の発明は、このようなプローブの移動方向
についての要求を満たすことを目的としている。 (17)請求項17記載の発明の目的 請求項17記載の発明の目的は、請求項16記載の発明
の目的と同じである。
【0021】(18)請求項18記載の発明の目的 請求項15においては、静電引力によりプローブをアク
チュエートする。静電引力はプローブと電極間の距離の
2乗に反比例し、プローブを元に戻そうとする力はばね
の力なので、距離に比例する。従って、安定領域(プロ
ーブと電極間の距離が初期値の2/3以下の領域)を一
旦超えると静電引力がばね力よりも大きくなり、プロー
ブは電極に吸い寄せられてしまい、動作が非常に不安定
になる。そこで請求項18記載の発明は、このような動
作の不安定性を改善し、またアクチュエートできる範
囲、つまりプローブのトラッキングの可動範囲を広げる
ことを目的としている。
【0022】(19)請求項19記載の発明の目的 プローブは根元を固定した片持ち梁であるため先端の移
動距離が大きい。トラッキングの範囲を大きくする必要
がある場合は、電極とプローブ先端の距離を大きくすれ
ばよい。しかし、、請求項15から18においては、静
電引力によりアクチュエートされる。静電引力は電極と
プローブ間の距離が長いと、移動できる距離は長いが、
プローブを動かすためには大きな電圧を印加する必要が
ある。また、電極とプーブ間の距離が短いと小さい電圧
でアクチュエートが可能であるが、移動できる距離が短
い。そこで請求項19記載の発明は、このような問題を
改善し、低い電圧で大きなトラッキング距離を実現する
ことを目的としている。
【0023】(20)請求項20記載の発明の目的 請求項15から19においては、電極とプローブ間に電
圧を印加する回路、および両者間の距離を測定するため
の回路は高速に動作しなければならない。そこで請求項
20記載の発明は、このような要求を満たすことを目的
としている。
【0024】(21)請求項21記載の発明の目的 請求項15から19においては、電極とプローブ間に電
圧を印加する回路、および両者間の距離を測定するため
の回路は、低ノイズで動作しなければならない。そこで
請求項21記載の発明は、このような要求を満たすこと
を目的としている。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の情報記録再生装置は、次のような特徴ある
構成を有している。すなわち、 (1)プローブから記録媒体への作用、あるいは、記録
媒体からプローブへの作用により前記記録媒体に対する
情報の記録または再生を行う記録再生装置であって、記
録媒体上のデータ列が並ぶ方向と直行する方向に前記プ
ローブを挟むように設けた2つの固定電極と、該2つの
固定電極のそれぞれと前記プローブとの間に電圧を印加
する電圧印加手段を設け、該電圧印加手段による電圧印
加によって生じる前記2つの固定電極と前記プローブの
間の静電引力により前記プローブの先端位置を制御する
ようにしたことを特徴としている。
【0026】(2)請求項2記載の発明は、請求項1記
載の情報記録再生装置において、2つの固定電極とプロ
ーブとの間の距離を記録媒体上のデータ列が並ぶ方向と
直行する方向において最も短くしたことを特徴としてい
る。 (3)請求項3記載の発明は、請求項1記載の情報記録
再生装置において、記録媒体上のデータ列が並ぶ方向と
直行する方向におけるプローブの剛性を、録媒体のデー
タ列が並ぶ方向におけるプローブの剛性よりも低くした
ことを特徴としている。
【0027】(4)請求項4記載の発明は、請求項1記
載の情報記録再生装置において、プローブと固定電極間
の静電容量を測定する手段を設け、該測定手段による測
定結果に基づいてプローブと電極間の距離を制御するこ
とを特徴としている。 (5)請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれか
1項に記載の情報記録再生装置において、固定電極に電
圧を印加していない状態において2つの電極とプローブ
間の距離をプローブ先端に近いほど大きくしたことを特
徴としている。
【0028】(6)請求項6記載の発明は、請求項4ま
たは5記載の情報記録再生装置において、測定手段を、
プローブと2つの固定電極の近傍に配置したことを特徴
としている。 (7)請求項7記載の発明は、請求項6記載の情報記録
再生装置において、さらに、電圧印加手段をプローブと
2つの固定電極の近傍に配置したことを特徴としてい
る。
【0029】(8)請求項8記載の発明は、プローブと
記録媒体間に流れるトンネル電流により前記記録媒体に
対する情報の記録または再生を行う記録再生装置であっ
て、記録媒体上のデータ列が並ぶ方向と直行する方向に
プローブを挟むように設けた2つの固定電極と、該2つ
の固定電極のそれぞれとプローブとの間に電圧を印加す
る電圧印加手段を設け、該電圧印加手段による電圧印加
によって生じる2つの固定電極とプローブの間の静電引
力によりプローブの先端位置を制御するようにしたこと
を特徴としている。
【0030】(9)請求項9記載の発明は、請求項8記
載の情報記録再生装置において、2つの固定電極とプロ
ーブとの間の距離を記録媒体上のデータ列が並ぶ方向と
直行する方向において最も短くしたことを特徴としてい
る。 (10)請求項10記載の発明は、請求項8記載の情報
記録再生装置において、記録媒体上のデータ列が並ぶ方
向と直行する方向におけるプローブの剛性を、記録媒体
のデータ列が並ぶ方向におけるプローブの剛性よりも低
くしたことを特徴としている。
【0031】(11)請求項11記載の発明は、請求項
8記載の情報記録再生装置において、プローブと固定電
極間の静電容量を測定する手段を設け、該測定手段によ
る測定結果に基づいてプローブと電極間の距離を制御す
ることを特徴としている。 (12)請求項12記載の発明は、請求項8〜11のい
ずれか1項に記載の情報記録再生装置において、固定電
極に電圧を印加していない状態において2つの電極とプ
ローブ間の距離をプローブ先端に近いほど大きくしたこ
とを特徴としている。
【0032】(13)請求項13記載の発明は、請求項
11または12記載の情報記録再生装置において、測定
手段を、プローブと2つの固定電極の近傍に配置したこ
とを特徴としている。 (14)請求項14記載の発明は、請求項13記載の情
報記録再生装置において、さらに、電圧印加手段をプロ
ーブと2つの固定電極の近傍に配置したことを特徴とし
ている。
【0033】(15)請求項15記載の発明は、プロー
ブと記録媒体間に働くシアフォースにより前記記録媒体
に対する情報の再生を行う記録再生装置であって、記録
媒体上のデータ列が並ぶ方向と直行する方向に前記プロ
ーブを挟むように設けた2つの固定電極と、該2つの固
定電極のそれぞれとプローブとの間に電圧を印加する電
圧印加手段を設け、該電圧印加手段による電圧印加によ
って生じる2つの固定電極とプローブの間の静電引力に
よりプローブの先端位置を制御するようにしたことを特
徴としている。
【0034】(16)請求項16記載の発明は、請求項
15記載の情報記録再生装置において、2つの固定電極
とプローブとの間の距離を記録媒体上のデータ列が並ぶ
方向と直行する方向において最も短くしたことを特徴と
している。 (17)請求項17記載の発明は、請求項15記載の情
報記録再生装置において、記録媒体上のデータ列が並ぶ
方向と直行する方向におけるプローブの剛性を、録媒体
のデータ列が並ぶ方向におけるプローブの剛性よりも低
くしたことを特徴としている。
【0035】(18)請求項18記載の発明は、請求項
15記載の情報記録再生装置において、プローブと固定
電極間の静電容量を測定する手段を設け、該測定手段に
よる測定結果に基づいてプローブと電極間の距離を制御
することを特徴としている。 (19)請求項19記載の発明は、請求項15〜18の
いずれか1項に記載の情報記録再生装置において、固定
電極に電圧を印加していない状態において2つの電極と
プローブ間の距離をプローブ先端に近いほど大きくした
ことを特徴としている。
【0036】(20)請求項20記載の発明は、請求項
18または19記載の情報記録再生装置において、測定
手段を、プローブと2つの固定電極の近傍に配置したこ
とを特徴としている。 (21)請求項21記載の発明は、請求項20記載の情
報記録再生装置において、さらに、電圧印加手段をプロ
ーブと2つの固定電極の近傍に配置したことを特徴とし
ている。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて、本発明の実
施例を説明する。まず、請求項8〜21の構成および動
作を説明し、その後で請求項1〜7の構成と動作につい
て述べる。 (1)請求項8の構成および動作の説明 請求項8記載の発明の構成および動作を、図1〜5を用
いて詳細に説明する。図1は、本発明を説明するため
の、導電性プローブを搭載したスライダと記録媒体との
配置関係を示す全体図であり、図2は、記録媒体の表面
あるいは表面近傍の情報が書き込まれるマークピットを
示す図であり、図3は、図1の導電性プローブ付近を拡
大した図であり、図4は、記録媒体上のデータ列が並ぶ
方向と直交する方向に、プローブを挟むように設けられ
た二つの固定電極を示す図であり、図5は、改良した実
施例を示す図である。
【0038】本実施例の装置においては、図1〜5に示
されているように、その先端からトンネル電流を媒体に
流す先鋭化した導電性プローブ300を用いる。先端が
非常に鋭利に、例えばその曲率半径が100nm以下の
導電性プローブは、その上端根元側はコモン電極部分を
介してスライダに固定され、記録媒体に対向する先端側
は自由になっている、いわゆる片持ち梁構造とされてい
る。先端はエッチングや電解研磨法などにより細く先端
曲率半径は数十nm以下に先鋭化されている。
【0039】この導電性プローブと記録媒体の間に所定
のバイアス電圧を印加し、プローブの先端と媒体表面の
間の距離が10nm以下になると、両者間にトンネル電
流が流れる。例えば、記録媒体としては、図1に示され
ているように、記録層の抵抗が低い材料でその下地に導
電性の薄膜あるいは基板がある構成が考えられる。
【0040】記録層としては相変化材料が挙げられる。
例えば、GeTeSb薄膜あるいはAgInSbTe薄膜が考えられ
る。これらの膜をスパッタなどで成膜した場合、その膜
はアモルファス相になる。この膜に、先に延べた方法
で、トンネル電流を流す。すると電流の流れたところで
ジュール熱が発生し、その部分が多結晶化する。このよ
うにしてアモルファス相のフィールドに多結晶相のマー
クを書くことができる。このマークの有無により情報を
書き込むことができる。
【0041】これらの膜が多結晶相の場合の比抵抗とア
モルファス相の場合の比抵抗が異なる。従って、プロー
ブ先端と記録層表面の距離が一定であっても、抵抗値が
異なるので、多結晶層の上にプローブ先端がある場合の
トンネル電流の方がアモルファス層のそれよりも大きく
なる。この電流値はバイアス電圧Vbと導電性プローブ
の間に設けた電流計により測定することができる。これ
により書き込んだマークを読み取ることができる。な
お、読み取る時の電流は書き込む時の電流よりも少なく
した方が良い。
【0042】別な方法としては、スパッタ成膜後の記録
層を一回別な方法で全面多結晶化し、先と同じ方法で、
多結晶のフィールドにアモルファス相のマークを書き込
み、読み取ることもできる。
【0043】プローブと記録媒体の導電層および接地と
の間にはバイアス電圧Vbを印加するバイアス電圧印加
手段としての電源が接続されている。このバイアス電圧
Vbは正負何れであってもよい。また、記録層の材料と
してはキノン環とヒドロキノン環を両端に有する有機分
子であっても良い(1994年第55回応用物理学界学
術講演会における発表20p-Q-9に記載)。
【0044】本実施例の装置においては、図1に示すよ
うに、上記の如き導電性プローブ300をスライダ40
0に搭載する。スライダ400は記録媒体500と接触
しないフライングスライダでもよいし、接触するコンタ
クトスライダでもよい。これらのスライダ400の働き
により記録媒体500が回転中は、記録媒体500とプ
ローブ300の先端の距離は安定して10nm程度を保
つ。記録媒体500の表面あるいは表面近傍には図2に
示すように円周方向にマークピットが並んでいて、情報
が書き込まれている。なお、本発明は円周方向にマーク
ピットが並んでいる場合に限らず、図18に示すよう
に、データ列が直線に並んでいるように書き込まれてい
る場合にも適用できる。
【0045】図2に示すように円周方向にマークピット
が並んでいる場合、記録媒体は回転するので、記録媒体
中心と回転方向中心のずれなどによりマークピット列は
蛇行する。従って、常にマークピットの中心に導電性プ
ローブ300の先端がくるように導電性プローブ300
が直径方向に動かされないと、正しい情報の書き込みま
たは読み出しができない。
【0046】図3は、図1の導電性プローブ300の付
近を拡大した図である。図3(a)では、トンネル電流
を流すためのバイアス電圧Vbtとトンネル電流を検出す
るための電流計が直列に、前記導電性プローブ300に
接続されている。導電性プローブ300にバイアス電圧
Vbtを印加したくない場合は、図3(b)に示すように
記録媒体側にバイアス電圧Vbtと電流計を接続してもよ
い。また図3(b)の構成で、電流計のみを導電性探針
側に接続してもよい。
【0047】また、図4に示すように、スライダ400
が使用されるときの記録媒体500の半径方向(トラッ
キング方向)に、導電性プローブ300を挟むように一
対の固定電極800aと800bが設けられている。こ
れらの固定電極800aおよび800bはスライダ40
0内に固定されている。
【0048】まず、図3(b)について述べると、これ
らの固定電極800aおよび800bと導電性プローブ
300のコモン電極600との間に各々別々の電圧
V,Vを印加する。コモン電極600は接地する。こ
こで、これらの電源の基準電圧は接地で共通になってい
る。
【0049】これにより、固定電極800aおよび80
0bと導電性プローブ300との間に静電引力が働き、
導電性プローブ300は片持ち梁となりその先端が記録
媒体500の半径方向にスイングする。これにより、ト
ラッキングに必要な導電性プローブ300の先端の移動
(アクチュエーション)が行われる。
【0050】図3(a)において、の方向に導電性プ
ローブ300を動かすときはVのみに電圧を印加し、V
には電圧を印加しない。またの方向に導電性プロー
ブ300を動かすときは、その逆である。この時の方
向の静電引力は式(1)に、のそれは式(2)に表さ
れる。 F=−(1/2) (∂C/∂d) V =(1/2) (V /d ) εa S ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1) F=−(1/2) (∂C/∂d) V =(1/2) (V /d ) εa S ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(2)
【0051】C、Cはプローブと電極1,2との静電
容量、S、SはC、Cの等価的面積、εaは空気の
誘電率を表す。また、C、Cは以下の仮定を行った。 C=εa (S/d)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(3) C=εa (S/d)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(4) これより、静電引力は電圧の2乗に比例し、距離の2乗
に反比例する。
【0052】導電性プローブ300を動かすための電圧
の印加方法にはもう一つの方法がある。すなわち式
(5)、式(6)式のような電圧を印加し、ΔV変動さ
せることにより、プローブを動かす。 V=Vb+△V・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(5) V=Vb−△V・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(6)
【0053】従ってプローブに働く力Fは、 F=F−F =(1/2) (V /d ) εa S−(1/2) (V /d ) εa S =((2△V・Vb)/d) εa S・・・・・・・・・・・・・・・・・(7) ただし S=S ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(8) d=d=d・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(9) を仮定した。このようにすると静電引力はΔVに比例す
るので、制御しやすくなる。
【0054】図3(a)の場合は、Vbt≪Vbの条件にし
て、Vbtの静電引力への影響を無視し得る範囲内で、式
(5)、(6)に示される電圧を印加する。あるいは、
トンネル電流を流すためのバイアス電圧Vbtと式
(5)、(6)中のVbを兼ねるように電圧設定してもよ
い。
【0055】次に、請求項8の別の実施例を説明する。
静電引力は導電性プローブと固定電極間の距離の1/3
までは制御可能であるが、これを超えると導電性プロー
ブの弾性変形による戻りばね力よりも静電引力が大きく
なるので、導電性プローブが固定電極に吸い寄せられて
しまう。この時、電圧が印加されているので、導電性プ
ローブと固定電極の間がショートし、両者がジュール熱
により破壊されたり固着してしまったりする。
【0056】これを防ぐため、図5のように電位を導電
性プローブと同じにしたランディングパッド電極820
a,820bを固定電極800a,800bよりも導電
性プローブ300側に近く設け、導電性プローブ300
が静電引力により電極に吸い寄せられても、このランデ
ィングパッド820a,820bにより両者が接触しな
いようにすることができる。これにより導電性プローブ
300と固定電極800a,800bの破壊や固着を防
ぐことができる。
【0057】(2)請求項9の構成および動作の説明 静電引力は距離の2乗に反比例するので、距離に著しく
影響される。従ってプローブ表面と電極表面を結ぶ距離
がもっとも小さくなる線分の方向にプローブは移動す
る。プローブがトラッキング方向、すなわち記録媒体の
直径方向に移動しなければいけないので、この方向が先
に延べたプローブ表面と電極表面を結ぶ距離がもっとも
小さくなる線分の方向と一致するように電極の形状、配
置を設定しなければいけない。図6は、請求項9の第一
実施例を説明するための図であり、プローブ電極の点a
がプローブ表面の中で電極と最も近い点で、矢印が電極
とプローブ間の距離がもっとも短くなる方向である。従
って、この方向にプローブは確実に移動する。従って、
安定したトラッキングが可能となる。
【0058】図7は、請求項9の第二実施例を説明する
ための図であり、固定電極を半円筒状にしたものであ
る。導電性プローブ電極の点aがプローブ表面の中で半
円筒状の固定電極802と最も近い点で、矢印が固定電
極802と導電性プローブ電極間の距離がもっとも短く
なる方向である。従って、この方向に導電性プローブは
確実に移動する。従って、安定したトラッキングが可能
となる。
【0059】図8は、請求項9の第三実施例を説明する
ための図であり、固定電極803を円筒状にしたもので
ある。プローブ電極の点aがプローブ表面の中で電極と
最も近い点で、矢印が電極とプローブ間の距離がもっと
も短くなる方向である。従って、この方向に導電性プロ
ーブは確実に移動する。従って、安定したトラッキング
が可能となる。
【0060】(3)請求項10の構成および動作の説明 図9は、請求項10の構成および動作を説明するための
図である。ここでは、導電性プローブ304は、円周方
向の半径が大きく、トラッキング方向の半径が小さくな
るように楕円形上に作製されている。これにより、この
導電性プローブの円周方向の剛性は直径方向のそれより
も高くなるので、導電性プローブは円周方向には曲がり
にくくなる。
【0061】従って、より確実にトラッキング方向のみ
にプローブが移動することになる。このような導電性プ
ローブ304の作り方は、まず、導電性ワイヤをRIE
(Reactive Ion Etching)などの、異方性の大きいエッ
チング方法により、半径を大きくしたい面をエッチング
する。その後それと反対の面をエッチングする。その
後、導電性プローブ304を先鋭化するエッチングを行
う。
【0062】(4)請求項11の構成および動作の説明 図10は、請求項11の構成および動作を説明するため
の図である。ここでは、図3(b)のように記録媒体側
にバイアス電圧Vbtを接続する。プローブには振幅の実
行値Vac、周波数ωの交流電圧が印加されていて、この
振幅Vacは本請求項の目的で述べたアクチュエータが不
安定領域に入ってしまう電圧よりもはるかに小さな振幅
にする。また、その周波数ωはプローブにより構成され
ている片持ち梁の共振周波数より高い周波数、好ましく
は3倍以上の周波数に設定されている。
【0063】固定電極は演算増幅器(オペアンプ)の反
転入力にそれぞれ接続されている。オペアンプの出力と
反転入力との間には例えば抵抗器が接続されている。非
反転入力には制御回路により制御される電圧源が接続さ
れている。この時、Vo、Voはそれぞれ、 Vo=V−(√2) ω C R Vac sin(ωt−π/2)・・・・・・・(10) Vo=V−(√2) ω C R Vac sin(ωt−π/2)・・・・・・・(11)
【0064】それぞれのオペアンプの出力はHPF(ハ
イパスフィルター)により直流成分が除去されるので、
その出力は次式の交流成分だけになる。 Voa=(√2) ω C R Vac sin(ωt−π/2)・・・・・・・・・・(12) Voa=(√2) ω C R Vac sin(ωt−π/2)・・・・・・・・・・(13)
【0065】C、Cは以下のようにd、dのみの関
数となっているから、Voa、Voaからd、dを知る
ことができる。 C=εa (S/d)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(14) C=εa (S/d)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(15)
【0066】本請求項の目的(課題)の項でも述べたよ
うに、静電アクチュエータは距離d 、dにより、安定
領域と非安定領域が定まり、また、静電引力を制御する
のは電極への印加電圧である。
【0067】また、オペアンプの増幅度は非常に高いか
ら、その反転入力と非反転入力間の電位差はマイクロヴ
ォルト程度しかなくほとんど同電位と考えてもよい。従
って、電極1と電極2の電位はそれぞれ、V、Vにな
る。従って、このようにして計測したd、dから、V
、Vを制御することにより、それぞれの電極とプロ
ーブ間の静電引力を、アクチュエータが安定した動作を
行うように制御することができる。またアクチュエート
できる範囲、つまりプローブのトラッキングの可動範囲
を広げることができる。
【0068】(5)請求項12の構成および動作の説明 図11は、請求項12の構成および動作を説明するため
の図である。本実施例では、固定電極806a,800
bと導電性プローブ606の間隔はプローブの先端にい
くほど大きくなっている。このため、プローブ先端が移
動する距離を大きくすることができる。
【0069】さらに導電性プローブ306の根元では固
定電極806a,806bと導電性プローブ306間の
距離が短いので、この部分の力は印加電圧が低くても、
プローブ先端より強い。従って、導電性プローブ306
は図12に示すように固定電極の方に傾く。すると先ほ
どの根元よりも先端よりのプローブ分の電極との距離が
短くなりこの部分の静電引力が強くなる。このようにし
て、導電性プローブ306は傾いて行くので、低い電圧
でも十分なプローブの移動距離を得ることができる。
【0070】(6)請求項13と14の構成および動作
の説明 請求項11の構成により固定電極と導電性プローブ間の
距離を両者間の静電容量により測定する場合、オペアン
プの反転入力に接続されている線のGNDに対する直流
インピーダンスが非常に高い。従って、この線を長く配
線すると、様々なノイズを拾いやすくする。これを防ぐ
には、電極のごく近傍にオペアンプを設置し、増幅を行
ってからオペアンプの出力を長く配線する。図13は、
請求項13の一実施例を示す図であり、先に延べたこと
を実現するために、スライダ401の上に電子回路チッ
プ402(具体的にはオペアンプの回路が集積されてい
るシリコンチップ)を搭載する。
【0071】スライダ401上にはフォトリソ・エッチ
ングやスクリーン印刷などの手法でパターニングされた
前記電極やプローブからの配線とボンディングパッド4
03がシリコンチップの側まで配線されている。この配
線とシリコンチップ上のボンディングパッドをワイヤボ
ンディングにより接続する。シリコンチップで増幅され
た出力はアーム上の配線により装置の制御回路に信号を
伝達する。
【0072】このような構成により、低ノイズで電極と
プローブ間の距離を測定することができるので、両者間
の距離の制御をより確実に行うことができる。また、固
定電極および導電性プローブからオペアンプの入力まで
の距離が短いので、配線容量が小さくなり、高速な増
幅、従って高速な固定電極と導電性プローブ間の距離測
定が可能となる。
【0073】(7)請求項15の構成および動作の説明 以下の請求項15から21の実施例において、プローブ
から記録媒体への作用、あるいは、記録媒体からプロー
ブへの作用を施す具体的方法として、先鋭化されたプロ
ーブ先端と記録媒体間に働くシアフォースを用いる。本
発明の実施の形態を図14に基づいて説明する。本実施
の形態は、請求項15記載の発明に相当する。
【0074】先端が非常に鋭利に、例えばその曲率半径
が100nm以下の導電性プローブ307は、その上端
根元側はコモン電極601部分を介してスライダ407
に固定され、記録媒体に対向する先端側は自由になって
いる、いわゆる片持ち梁構造とされている。先端はエッ
チングや電解研磨法などにより細く先鋭化されている。
この導電性プローブ307は、プローブ全体が導電性物
質で構成されている必要はない。例えば非導電性の先鋭
化された針に導電性物質をスパッタなどによりコートし
たものでも良い。先端部分の一部に非導電性材料が露出
している構造であっても良い(特開2000−1730
80号公報の図3参照)。
【0075】図14は、この実施例の構成で記録媒体の
情報を読み取る動作を説明するための図である。この導
電性プローブ307は図示しない水晶振動子に接続さ
れ、水晶振動子は図示しない圧電素子に接続されてい
る。スライダ407全体は探針−記録媒体間制御用圧電
素子(以下、距離制御圧電素子)900に接続され、こ
れにより探針は記録媒体に対して上下移動が可能であ
る。記録媒体503の記録層504上には記録した情報
に対応したピット(窪み)が形成されている。これは突
起であっても良い。記録層504は電荷が帯電しないよ
うに導電性材料や半導電性材料であることが好ましい。
【0076】水晶振動子は、圧電素子によりその共振周
波数で加振される。記録媒体503の表面が導電性プロ
ーブ307の先端に近づくと、記録媒体503の表面と
導電性プローブ307の先端との間に原子間力に基づく
シアフォースが働く。この力が記録媒体503の表面と
導電性プローブ307の先端との間のばねとして働き、
この振動系全体の共振周波数が変化する。しかし、圧電
素子により、加振されている周波数は以前と変わらない
ので、振動系全体は共振状態から外れ、これにより振動
の振幅は小さくなる。
【0077】水晶振動子に生じる電圧は図示しない差動
増幅器で増幅され、図示しないロックインアンプに入力
される。ロックインアンプは振動周波数に同期して水晶
振動子の振幅を直流電圧に増幅・変換する。ロックイン
アンプの出力は図示しないA/D変換器を介して図示し
ないコンピュータに取り込まれる。コンピュータは導電
性プローブ307と記録媒体503の表面との間の、所
望の距離に対応する基準値との差から、導電性プローブ
307と記録媒体503の表面との間の距離を制御する
数値を計算し、出力する。図示しないD/A変換器でこ
の出力値がアナログ電圧に変換された後、図示しないパ
ワーアンプにより増幅されて、積層圧電素子に入力され
る。
【0078】これにより、導電性プローブ307と記録
媒体503の表面との間の距離がコンピュータにより一
定に制御される。プローブ先端と記録媒体が相対的に移
動(走査)すると時系列に記録ピットがプローブ先端の
下にくる。ピットのところでは導電性プローブ先端と記
録媒体表面の距離が大きくなるので、これを一定にしよ
うとコンピュータが距離制御圧電素子900を制御す
る。コンピュータが距離制御圧電素子900を制御する
信号から媒体表面の凹凸の情報を得ることができる。す
なわち、記録された情報を知ることができる。
【0079】また、別な方法で記録媒体状の情報を読み
取ることも可能である。すなわち、図14に示したよう
な所謂フィードバック制御は行わない。すると、走査が
行われると、導電性プローブ先端と記録媒体間の距離
が、ピットがプローブ先端の下に来た時は距離が大きく
なり、それ以外のところでは小さくなるようにする。こ
れによりピットがプローブ先端の下に着た時は水晶振動
子(従ってプローブ)の振幅は大きくなり、それ以外の
ところでは小さくなる。この振幅を増幅するロックイン
アンプの出力から媒体表面の凹凸の情報を得ることがで
きる。すなわち、記録された情報を知ることができる。
なお、このピットはCD-ROM作製に使われているスタンパ
により作製することができる。
【0080】図4と同様に、スライダが使用されるとき
の記録媒体の半径方向(トラッキング方向)に、プロー
ブを挟むように一対の電極が設けられている。これらの
電極はスライダ内に固定されている。請求項15の実施
例と同様に、図14において、これらの電極とプローブ
のコモン電極(導電性プローブ)との間に各々別々の電
圧V,V2を印加する。プローブは接地する。ここに、
これらの電源の基準電圧は接地で共通になっている。
【0081】これにより、電極と導電性プローブとの間
に静電引力が働き、導電性プローブは片持ち梁となりそ
の先端が記録媒体の半径方向にスイングする。これによ
り、トラッキングに必要な導電性プローブの先端の移動
(アクチュエーション)が行われる。電圧への印加電圧
と静電引力の関係は式(1)から(15)を使って述べ
た請求項15での説明と同様である。探針にバイアス電
圧Vbを印加することもできる。
【0082】図14においてもV、Vの接続関係は請
求項15の実施例と同じである。従って、このような構
成により、請求項15の実施例と同様の電圧を印加する
ことにより、制御を容易にするために、トラッキング動
作を行う静電引力が制御電圧ΔVに比例させることがで
きる。
【0083】なお、シアフォースを検出するためにプロ
ーブを振動させる方向は、メディアの直径方向すなわち
トラッキングのためにプローブが移動する方向でもよ
い。また、前述の振動方向とトラッキング方向を一致さ
せたくない場合は、振動方向を円周方向またはデータ列
の並ぶ方向、つまりトラッキング方向と直行する方向に
振動させてもよい。
【0084】(9)請求項16の構成および動作の説明 請求項16では、請求項15で述べた方法により情報の
読み取りを行う。それ以外は請求項9の構成および動作
と同じである。実施例も請求項9と同じものが可能であ
る。この場合も、振動の方向はメディアの直径方向(デ
ータ列と直行する方向)でも、これに直行する方向(デ
ータ列方向)でもよい。
【0085】(10)請求項17の構成および動作の説
明 請求項17の構成でも、請求項15で述べた方法により
情報の読み取りを行う。それ以外は請求項10と構成・
動作は同じである。実施例も請求項10と同じものが可
能である。この場合も、振動の方向はメディアの直径方
向(データ列と直行する方向)でも、これに直行する方
向(データ列方向)でもよい。
【0086】(11)請求項18の構成および動作の説
明 請求項18の構成も、請求項15で述べた方法により情
報の読み取りを行う。それ以外は請求項11と構成・動
作は同じである。実施例も請求項11と同じものが可能
である。この場合も、振動の方向はメディアの直径方向
(データ列と直行する方向)でも、これに直行する方向
(データ列方向)でもよい。
【0087】(12)請求項19の構成および動作の説
明 請求項19の構成でも、請求項15で述べた方法により
情報の読み取りを行う。それ以外は請求項12と構成お
よび動作は同じである。実施例も請求項12と同じもの
が可能である。この場合も、振動の方向はメディアの直
径方向(データ列と直行する方向)でも、これに直行す
る方向(データ列方向)でもよい。
【0088】(13)請求項20の構成および動作の説
明 請求項20の構成でも、請求項15で述べた方法により
情報の読み取りを行う。それ以外は請求項13と構成・
動作は同じである。実施例も請求項13と同じものが可
能である。この場合も、振動の方向はメディアの直径方
向(データ列と直行する方向)でも、これに直行する方
向(データ列方向)でもよい。
【0089】(14)請求項21の構成および動作の説
明 請求項21の構成も、請求項21で述べた方法により情
報の読み取りを行う。それ以外は請求項14と構成およ
び動作は同じである。実施例も請求項14と同じものが
可能である。この場合も、振動の方向はメディアの直径
方向(データ列と直行する方向)でも、これに直行する
方向(データ列方向)でもよい。
【0090】(15)請求項1〜7の構成および動作の
説明 請求項1〜7の構成および動作は、基本的にはそれぞれ
請求項8〜14と同じである。以下の請求項1〜7にお
いて、プローブから記録媒体に作用を施す具体的方法と
しては、以下に示すような光磁気効果による方法、
磁気記録による方法、原子や分子の表面吸着による方
法が挙げられる。
【0091】光磁気効果 図15に示すようにファイバプローブの表面に磁性体膜
を形成しこれを磁気コアとして用いる。プローブの根元
にはコイルを巻き、これに電流を流したまま、ファイバ
プローブの先端から近接場光を出す。このプローブは内
部集光型プローブであっても良い。このプローブ先端か
ら発した光が強磁性材料である記録層をキューリ点以上
に加熱する。この時先のコイルに流れる電流方向に対応
したプローブ先端に存在する磁界の方向に前記記録材料
の磁化方向がそろう。記録層が冷えることでこの磁化方
向が固定される。
【0092】書き込まれた情報を読み取る場合は、先の
プローブから光を記録層に当て、記録層からの反射光ま
たは透過光の偏光方向が、カー効果あるいはファラデー
効果により変化することにより情報を読み取る。あるい
は図16に示すように、磁性体とその回りにコイルが巻
かれているプローブは磁気ヘッドとしての機能もあるの
で、プローブと記録媒体間の相対運動により前記コイル
に電流が流れる。その電流を測定することで、記録媒体
上の情報を読み取ることができる。
【0093】磁気記録 図17に示すように、プローブとして磁性体材料を用
い、根元にコイルを巻いておく。通常の磁気ヘッドと同
じように、記録時には記録情報に対応した電流を前記コ
イルに流し、これにより発生する磁界により強磁性体で
ある記録層に磁区を形成し、情報を記録していく。情報
を読み取る時はと同様に、プローブと記録媒体間の相
対運動により前記コイルに電流が流れる。その電流を測
定することで、記録媒体上の情報を読み取る。
【0094】原子や分子の表面吸着 プローブ先端で原子や分子を記録媒体表面に吸着させた
り、またはこれを除去することによって情報を記録す
る。記録した情報は表面の凹凸として記録される。次
に、いくつかの例を挙げておく。
【0095】(イ)TiO(110)単結晶表面上の
ギ酸イオン(DCOO-)を、これに数Vの電圧を印加し
たプローブ先端を近づけることにより分解・離脱するこ
とができる。 (ロ)記録媒体に正、プローブに負の電圧を印加し、導
電性プローブをシリコンの記録層に近づけると、記録層
表面の吸着水の電気化学反応がプローブ直下で生じ、記
録層表面が局所的に陽極酸化できる。これにより、この
部分の抵抗値が高くなるので、記録層表面にトンネル電
流の流れにくいところが局所的にできる。このようにし
て情報を記録・再生できる。
【0096】(ハ)マイカ表面上の金薄膜を記録層とす
る。プローブとして先鋭化したWプローブを用いる。プ
ローブに数Vの正極性のパルス電圧を印加することで、
高さ数nm、直径数十nm程度の隆起が金薄膜表面に生
じる。このように情報を記録できる。凹凸をプローブで
測定することで情報再生ができる。 (ニ)記録基板として単結晶シリコンを用い、先鋭化し
たPt-Irプローブに数Vの電圧を印加しながら先端と
記録基板表面を数nmに近づけると単一原子幅の記録マ
ークを書き込むことができる。再生は凹凸をプローブで
測定すれば良い。
【0097】以上のように、細長いプローブを用い、プ
ローブと記録媒体との間に何らかの作用を生じさせるこ
とにより情報の記録・再生を行う情報記録装置において
は、トラッキングという動作は必ず必要になる。従っ
て、本発明は、これらの情報記録・再生装置に対して、
すべて適用することができる。
【0098】
【発明の効果】本発明によれば、プローブを2つの電極
で挟む構成を採用するという簡単な構造で、トラッキン
グの補正を行うための数nm程度の微小なアクチュエー
トを可能にすることができる(請求項1,8,15)。
【0099】また、プローブを2つの電極で挟み、それ
らの距離を記録媒体上のデータ列が並ぶ方向と直交する
方向で最短にすることにより、記録媒体上のデータ列が
並ぶ方向と直交する方向に確実に動くようにアクチュエ
ートすることが可能になる(請求項2,3,9,10,
16,17)。
【0100】さらに、動作を安定化し、アクチュエート
できる範囲つまりプローブのトラッキング可動範囲を広
げることができ(請求項4,11,18,)、低い電圧
で大きなトラッキング移動距離を実現することが可能と
なる(請求項5,12,19)。
【0101】また、固定電極とプローブ間の距離を測定
するための回路を、プローブと固定電極の近傍に配置す
ることにより、該距離を測定する回路を高速かつ低ノイ
ズにすることができ、これにより、高速かつ安定な電極
とプローブ間の距離測定・制御が可能となる(請求項
6,13,20)。
【0102】また、固定電極とプローブ間に電圧を印加
する回路を固定電極の近傍に配置することにより、該電
圧を印加する回路を高速かつ低ノイズにすることがで
き、これにより、高速かつ安定な電極とプローブ間の距
離測定・制御が可能となる(請求項7、14,21)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を説明するための、導電性プローブを搭
載したスライダと記録媒体との配置関係を示す全体図で
ある。
【図2】記録媒体の表面あるいは表面近傍の情報が書き
込まれるマークピットを示す図である(円周方向にマー
クピットが並んでいる場合)。
【図3】図1の導電性プローブ付近を拡大した図であ
る。
【図4】記録媒体上のデータ列が並ぶ方向と直交する方
向に、プローブを挟むように設けられた二つの固定電極
を示す図である。
【図5】導電性プローブと固定電極が破壊・固着するの
を防止する構成例を示す図である。
【図6】導電性プローブの移動の方向を説明するための
図である。
【図7】図6の変形例である(半円形電極を用いた
例)。
【図8】図6のさらなる変形例である(円筒状電極を用
いた例)。
【図9】導電性プローブの断面形状を楕円状にした場合
の効果を説明するための図である。
【図10】導電性プローブと固定電極間の静電引力を制
御するための構成例を示す図である。
【図11】導電性プローブと固定電極の間隔をプローブ
の先端にいくほど大きくした構成例を示す図である。
【図12】図11において、プローブが一方の固定電極
の方に傾いた状態を示す図である。
【図13】スライダ上にオペアンプなどの電子回路チッ
プを搭載し、ノイズなどを防ぐとともに、高速動作を可
能にした構成例を示す図である。
【図14】コンピュータにより記録媒体表面の凹凸の情
報を読み取る構成例を示す図である。
【図15】光磁気効果によりプローブから記録媒体へ作
用を施す具体例を示す図である(その1)。
【図16】光磁気効果によりプローブから記録媒体へ作
用を施す具体例を示す図である(その2)。
【図17】磁気効果によりプローブから記録媒体へ作用
を施す具体例を示す図である。
【図18】記録媒体の表面あるいは表面近傍の情報が書
き込まれるマークピットを示す図である(マークピット
が直線に並んでいる場合)。
【符号の説明】
100:アーム、200:サスペンション、300,3
04,306,307:プローブ、303:遮光金属
膜、400,401,406:スライダ、402:電子
回路チップ、403:ボンディングパッド、500,5
03:記録媒体、501:基板、502,504:記録
層/保護層、505:記録ピット、600,601:コ
モン電極、700,810:絶縁膜、800,800
a,800b,801a,801b,802a,802
b,803a,803b,804a,804b,806
a,806b,807a,807b:固定電極、820
a,802b:ランドパッド電極、900:探針−記録
媒体間制御用圧電素子(距離制御圧電素子)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F063 AA03 AA10 AA43 BA30 BB02 BC06 BD16 CA34 CA40 DA01 DB01 DB07 DD02 EA16 EB15 EB23 FA07 GA03 HA03 HA20

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プローブから記録媒体への作用、あるい
    は、記録媒体からプローブへの作用により前記記録媒体
    に対する情報の記録または再生を行う情報記録再生装置
    であって、 前記記録媒体上のデータ列が並ぶ方向と直行する方向に
    前記プローブを挟むように設けた2つの固定電極と、該
    2つの固定電極のそれぞれと前記プローブとの間に電圧
    を印加する電圧印加手段を設け、該電圧印加手段による
    電圧印加によって生じる前記2つの固定電極と前記プロ
    ーブの間の静電引力により前記プローブの先端位置を制
    御するようにしたことを特徴とする情報記録再生装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の情報記録再生装置におい
    て、 前記2つの固定電極と前記プローブとの間の距離を記録
    媒体上のデータ列が並ぶ方向と直行する方向において最
    も短くしたことを特徴とする情報記録再生装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の情報記録再生装置におい
    て、 前記記録媒体上のデータ列が並ぶ方向と直行する方向に
    おけるプローブの剛性を、前記録媒体のデータ列が並ぶ
    方向におけるプローブの剛性よりも低くしたことを特徴
    とする情報記録再生装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の情報記録再生装置におい
    て、 前記プローブと前記固定電極間の静電容量を測定する手
    段を設け、該測定手段による測定結果に基づいて前記プ
    ローブと前記電極間の距離を制御することを特徴とする
    情報記録再生装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の情
    報記録再生装置において、 前記固定電極に電圧を印加していない状態において前記
    2つの電極と前記プローブ間の距離をプローブ先端に近
    いほど大きくしたことを特徴とする情報記録再生装置。
  6. 【請求項6】 請求項4または5記載の情報記録再生装
    置において、 前記測定手段を、前記プローブと前記2つの固定電極の
    近傍に配置したことを特徴とする情報記録再生装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の情報記録再生装置におい
    て、 さらに、前記電圧印加手段を前記プローブと前記2つの
    固定電極の近傍に配置したことを特徴とする情報記録再
    生装置。
  8. 【請求項8】 プローブと記録媒体間に流れるトンネル
    電流により前記記録媒体に対する情報の記録または再生
    を行う情報記録再生装置であって、 前記記録媒体上のデータ列が並ぶ方向と直行する方向に
    前記プローブを挟むように設けた2つの固定電極と、該
    2つの固定電極のそれぞれと前記プローブとの間に電圧
    を印加する電圧印加手段を設け、該電圧印加手段による
    電圧印加によって生じる前記2つの固定電極と前記プロ
    ーブの間の静電引力により前記プローブの先端位置を制
    御するようにしたことを特徴とする情報記録再生装置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の情報記録再生装置におい
    て、 前記2つの固定電極と前記プローブとの間の距離を記録
    媒体上のデータ列が並ぶ方向と直行する方向において最
    も短くしたことを特徴とする情報記録再生装置。
  10. 【請求項10】 請求項8記載の情報記録再生装置にお
    いて、 前記記録媒体上のデータ列が並ぶ方向と直行する方向に
    おけるプローブの剛性を、前記録媒体のデータ列が並ぶ
    方向におけるプローブの剛性よりも低くしたことを特徴
    とする情報記録再生装置。
  11. 【請求項11】 請求項8記載の情報記録再生装置にお
    いて、 前記プローブと前記固定電極間の静電容量を測定する手
    段を設け、該測定手段による測定結果に基づいて前記プ
    ローブと前記電極間の距離を制御することを特徴とする
    情報記録再生装置。
  12. 【請求項12】 請求項8〜11のいずれか1項に記載
    の情報記録再生装置において、 前記固定電極に電圧を印加していない状態において前記
    2つの電極と前記プローブ間の距離をプローブ先端に近
    いほど大きくしたことを特徴とする情報記録再生装置。
  13. 【請求項13】 請求項11または12記載の情報記録
    再生装置において、前記測定手段を、前記プローブと前
    記2つの固定電極の近傍に配置したことを特徴とする情
    報記録再生装置。
  14. 【請求項14】 請求項13記載の情報記録再生装置に
    おいて、 さらに、前記電圧印加手段を前記プローブと前記2つの
    固定電極の近傍に配置したことを特徴とする情報記録再
    生装置。
  15. 【請求項15】 プローブと記録媒体間に働くシアフォ
    ースにより前記記録媒体に対する情報の再生を行う情報
    記録再生装置であって、 前記記録媒体上のデータ列が並ぶ方向と直行する方向に
    前記プローブを挟むように設けた2つの固定電極と、該
    2つの固定電極のそれぞれと前記プローブとの間に電圧
    を印加する電圧印加手段を設け、該電圧印加手段による
    電圧印加によって生じる前記2つの固定電極と前記プロ
    ーブの間の静電引力により前記プローブの先端位置を制
    御するようにしたことを特徴とする情報記録再生装置。
  16. 【請求項16】 請求項15記載の情報記録再生装置に
    おいて、 前記2つの固定電極と前記プローブとの間の距離を記録
    媒体上のデータ列が並ぶ方向と直行する方向において最
    も短くしたことを特徴とする情報記録再生装置。
  17. 【請求項17】 請求項15記載の情報記録再生装置に
    おいて、 前記記録媒体上のデータ列が並ぶ方向と直行する方向に
    おけるプローブの剛性を、前記録媒体のデータ列が並ぶ
    方向におけるプローブの剛性よりも低くしたことを特徴
    とする情報記録再生装置。
  18. 【請求項18】 請求項15記載の情報記録再生装置に
    おいて、 前記プローブと前記固定電極間の静電容量を測定する手
    段を設け、該測定手段による測定結果に基づいて前記プ
    ローブと前記電極間の距離を制御することを特徴とする
    情報記録再生装置。
  19. 【請求項19】 請求項15〜18のいずれか1項に記
    載の情報記録再生装置において、 前記固定電極に電圧を印加していない状態において前記
    2つの電極と前記プローブ間の距離をプローブ先端に近
    いほど大きくしたことを特徴とする情報記録再生装置。
  20. 【請求項20】 請求項18または19記載の情報記録
    再生装置において、 前記測定手段を、前記プローブと前記2つの固定電極の
    近傍に配置したことを特徴とする情報記録再生装置。
  21. 【請求項21】 請求項20記載の情報記録再生装置に
    おいて、 さらに、前記電圧印加手段を前記プローブと前記2つの
    固定電極の近傍に配置したことを特徴とする情報記録再
    生装置。
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