JP2000315330A - 情報記録再生装置 - Google Patents

情報記録再生装置

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JP2000315330A
JP2000315330A JP2000022846A JP2000022846A JP2000315330A JP 2000315330 A JP2000315330 A JP 2000315330A JP 2000022846 A JP2000022846 A JP 2000022846A JP 2000022846 A JP2000022846 A JP 2000022846A JP 2000315330 A JP2000315330 A JP 2000315330A
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JP2000022846A
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English (en)
Inventor
Junichi Takahashi
淳一 高橋
Koichi Kudo
宏一 工藤
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易な手段でトラッキングエラー信号を得る
ことができる情報記録再生装置を提供する。 【解決手段】 プローブ64の先端からはレーザダイオ
ード67の発する光が情報記憶媒体65上に照射され
る。プローブ64の先端部はアクチュエータにより一定
周期で情報記憶媒体65の径方向に振動する。情報記憶
媒体65で反射した光はフォトダイオード73に入射し
て光電変換される。この光電変換後の信号はプリアンプ
74で増幅され、ローパスフィルタ75により高周波数
帯域の成分が除去される。この高周波成分が除去された
信号の平均値(バイアス値)はトラッキングエラー信号
として出力される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、情報記憶媒体上
に情報の記録、再生を行う情報記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】(1)従来技術1:特開平7−1922
80号公報 この従来技術1は、エヴァネッセント光を利用した高密
度の記録、再生において、トラッキング制御の精度を高
めようとするものである。また、ディスク状の情報記憶
媒体を使用可能にしようとするものである。
【0003】そのため、図1に示すように、半導体レー
ザ1から放射させたレーザ光をレンズ2で集束して光フ
ァイバ3に、その開口4を通じて与える。光ファイバ3
の先細の先端部に走査ヘッド5は、レーザ光の波長とほ
ぼ同等かそれよりも小さい直径の開口6を先端面に有
し、情報記憶媒体の記録面7は、開口6に対し相対的に
移動する。記録面7から走査ヘッド5を通じて取り出さ
れた反射光は光検出器8で検出される。走査ヘッド5に
一体的に並設された走査制御ヘッド9は独自の光源であ
る半導体レーザ10、レンズ系および光電変換素子17
を有し、走査ヘッド5を記録面7のトラックに位置合わ
せするためのトラッキングエラー検知信号を発生する。
【0004】(2)従来技術2:特開平8−32108
4号公報 この従来技術2は、走査型プローブメモリ技術におい
て、トラック幅方向の位置制御を精度よく行い、精度の
よい再生または記録を行おうとするものである。
【0005】そのため、図2に示すように、記録または
再生のためのプローブ11〜14に隣接してトラッキン
グ用プローブ15,16を設け、このトラッキング用プ
ローブ15,16により検出するトラッキングエラー信
号によって記録または再生のためのプローブ11〜14
のトラック幅方向の位置制御を行っている。
【0006】(3)従来技術3:特開平8−7323号
公報 この従来技術3は、超高密度で、かつ、小型の情報記録
再生装置を提供しようとするものである。
【0007】そのため、図3に示すように、半導体レー
ザ21、光検出器22、エバネセント光発生用プローブ
23が、浮上スライダ24上に搭載されている。そし
て、プローブ23により発生したエバネセント光25に
より、情報を媒体26に記録する。情報再生時には、半
導体レーザの電流値を閾値でバイアスし、S/N比を向
上する。
【0008】トラッキングは次のようにして行う。すな
わち、図4に示すように、図3に示すプローブ23を用
いてトラック方向(媒体26の円板の周方向)にはエバ
ネセント光、それと垂直な方向には、若干幅の広がった
光ビームを形成する。このビーム径の比は5:1以上で
あることが望ましい。媒体26には、プリピット27が
予め形成されているサーボ領域28と、データ領域29
とがある。プリピット27はトラック中心から、その中
心が左右に一定距離ずれたところに配置されたウォブル
ピットである。この上を光ビームにより走査した場合、
もしも、光30がトラック中心からずれていた場合、連
続した2つのプリピットからの信号にアンバランスが生
じる。そこで、これらの信号の差をとってトラッキング
誤差信号とする。
【0009】(4)従来技術4:特開平9−17047
号公報 この従来技術4は、高密度記録再生方式において、ヘッ
ドの高速なアクセスおよび位置決め制御を行い、記録再
生の高速化を達成せんとする。
【0010】そのため、記録再生のための走査型プロー
ブヘッドと位置制御のための光ヘッドを複合したヘッド
を用いて記録再生を行う。すなわち、記録再生速度の高
速化のために、記録再生ヘッドの高さおよび位置制御に
光を制御信号として用いる。つまり、記録再生のための
走査型プローブヘッドに位置制御用の光ヘッドを備えた
複合型ヘッドを用いる。この複合型ヘッドでは、記録再
生を行うのが走査型プローブヘッドであり、その位置制
御を行うのが走査型プローブヘッドに設けられた光ヘッ
ドである。この光ヘッドを用いることで、高精度な位置
決め制御を行い、高速に記録、再生を行うことができ
る。情報記憶媒体のランド部には複数のトラックのマー
クを記録し、隣接するトラッキング専用のランド部には
トラッキング専用のヘッドを用いてトラッキングを行
う。
【0011】(5)従来技術5:特開平7−22597
5号公報 この従来技術5は、プローブを情報記憶媒体表面に沿っ
て走査させながら情報の記録、再生を行う情報記録再生
装置などにおいて、実用上充分な速度でのプローブ走査
を実現せんとする。
【0012】そのため、図5に示すように、光源31か
ら出射した直線偏光の光束は偏波面保存型光ファイバ3
2をとおり、前記光の波長よりも小さな微小開口部33
を有する金属マスク34を経てエバネッセント波の形態
をとる。ここで、金属マスク34、光磁気情報記憶媒体
36は導体であるので、その双方に電極を取り付けて容
量距離センサ35に接続することにより、両者間の容量
から距離dを感知することができる。その効果として
は、金属マスク34の光磁気情報記憶媒体36に正対し
た部分の面積が微小開口部33の面積に比べて大きいた
め、高精度かつ高帯域な前記距離dの情報を得ることが
できる。この距離dの情報をアクチュエータ37に帰還
させて微小開口部33の位置を制御することにより、高
速プローブ走査が可能になる。
【0013】(6)従来技術6:特開平7−21564
号公報 この従来技術6は、フォトンSTM型光メモリのいかな
る操作状況においても常にプローブと記録層との高精度
な距離の制御が行えるようするものである。
【0014】そのため、その構成は、図6に示すよう
に、先端部に微小開口部を有する透明体41中を導波す
る第1の光42が該微小開口部に形成する第1のエバネ
ッセント場43中に情報記憶媒体45の記録層44を設
置し、前記第1の光42を用いて情報記憶媒体45への
情報を記録しあるいは記録情報を再生するとともに、情
報記憶媒体45中に第1の光42とは異なる波長の第2
の光46を導波させて、その導波光が情報記憶媒体表面
に形成する第2のエバネッセント波47を前記透明体4
1により検出し、これを波長分離手段48を用いて第1
の光42による導波光と分離して第2の光46の強度を
検出することにより、透明体41と情報記憶媒体45と
の距離を調節可能とした。
【0015】(7)従来技術7:特開平10−1721
72号公報 この従来技術7では、プローブ顕微鏡を応用した情報記
録再生装置において、光プローブ形状に製造誤差や経時
変化などがあると、光プローブと情報記憶媒体との間隔
を一定に保持できず、所定の記録密度を得ることが困難
となることに鑑み、光プローブの形状のばらつきや経時
変化などの光プローブの分解能を変化させる原因があっ
ても、所定の記録密度を維持できるようにしたものであ
る。
【0016】そのため、図7に示すように、情報記憶媒
体49上に異なる周期を有する周期パターン50,51
を設け、これらの周期パターン50,51を光プローブ
52で検出し、得られる信号を周波数分析して比較し、
光プローブ52と情報記憶媒体49との間隔を検出す
る。距離Hが大きいと高い空間周波数の成分が小さくな
り、これから距離Hを測定することができる。
【0017】(8)従来技術8:「金属酸化物表面に吸
着した有機分子のSTMによるマニピュレーション」、
大西洋、他、第55回応用物理学界学術講演会講演予稿集
(1994秋)、19a-Q-2 この従来技術8では、TiO2(110)単結晶表面上
のギ酸イオン(DCOO-)を、これに数Vの電圧を印
加したプローブ先端を近づけることにより分解・離脱す
る技術が開示されている。これにより分子一個を位置ピ
ットとするメモリを構成できる。
【0018】(9)従来技術9:「AFMによるGeT
eSb薄膜相変化記録の試み」、加道博行、他、第55回
応用物理学界学術講演会講演予稿集(1994秋)、22a-Q-7 この従来技術9では、先端が非常に鋭利に、例えばその
曲率半径が100nm以下の導電性プローブを用いる。
その先端はエッチングや電解研磨法などにより細く先鋭
化されている。このプローブと記録媒体の間に所定のバ
イアス電圧を印加し、プローブの先端と媒体表面の間の
距離が10nm以下になると、両者間にトンネル電流が
流れる。媒体としては、記録層がGeTeSb薄膜の相
変化材料が挙げられる。アモルファス相の膜に、トンネ
ル電流を流す。そうすると電流の流れたところでジュー
ル熱が発生し、その部分が多結晶化する。このようにし
てアモルファス相のフィールドに多結晶相のマークを書
くことができる。このマークの有無により情報を書き込
むことができる。これらの膜が多結晶相の場合の比抵抗
とアモルファス相の場合の比抵抗が異なる。したがっ
て、プローブ先端と記録層表面の距離が一定であって
も、抵抗値が異なるので、多結晶層の上にプローブ先端
がある場合のトンネル電流の方がアモルファス層のそれ
よりも大きくなる。この電流値はバイアス電圧Vbと導
電性プローブの間に設けた電流計により測定することが
できる。これにより書き込んだマークを読み取ることが
できる。
【0019】(10)従来技術10:一般のSNOMに
用いられているシアフォースを検出することにより、表
面の凹凸を検出し、これにより情報を読み取ることがで
きることが知られている。主に予め情報が書き込まれて
いる、所謂ROMの読み出しを行うことができる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】従来技術1において
は、トラッキングエラー信号を得るために、エヴァネッ
セント光による書込み、読出しを行うプローブとは別
に、トラッキングエラー信号を得るためだけの光源、レ
ンズ、光電変換素子などを必要とする。
【0021】従来技術2においては、トラッキング信号
を得るためだけの近接場プローブを必要とする。
【0022】従来技術3においては、楕円形の偏平なス
ポット光が出るようにプローブに工夫が必要であり、ト
ラッキングエラー信号を得るためにウォブルピットを情
報記憶媒体に作製しなければならない。そのため、情報
の記録密度が低くなる不具合がある。
【0023】従来技術4においては、書込み、読出しを
行うプローブとは別に、トラッキングエラー信号を得る
ためだけの光源、レンズ、光電変換素子などを必要とす
る。また、トラッキングエラー信号を得るためだけに、
情報記憶媒体上にランドが必要になり、情報の記録密度
が低くなる不具合がある。
【0024】この発明の目的は、簡易な手段でトラッキ
ングエラー信号を得ることができる情報記録再生装置を
提供することにある。
【0025】また、従来技術5においては、プローブの
先端の導電と媒体表面間の静電容量により両者の距離を
測定している。したがって、媒体表面が導電性である必
要があり、媒体の構成上制約が多いという不具合があ
る。また、導電性の強磁性体を媒体材料として用いてい
るが、非導電性の保護膜が必要な相変化材料を用いたメ
ディアには適用することができない。さらに、静電容量
を測定する回路が必要であり、充分な測定精度を得るた
めに、プローブ先端の金属膜の面積を、500nm×5
00nm以上にしなければならないので、プローブ側の
制約も大きいという不具合もある。
【0026】従来技術6においては、記録再生を行う光
源以外にプローブ先端と情報記憶媒体表面間の距離を測
定するための別な波長の光源を必要とする。
【0027】従来技術7では、プローブ先端と情報記憶
媒体表面の距離を測定するために、情報記憶媒体に空間
周波数の異なるパターンを設ける必要があり、情報記憶
媒体の記録密度が低くなるという不具合がある。また、
得られた信号を周波数分析する必要があり、これらの処
理に時間がかかり、充分な速度でプローブ先端と情報記
憶媒体表面の距離を制御することができない不具合もあ
る。
【0028】従来技術8〜10では、しかしながら、ト
ラッキングエラー信号検出およびトラッキングアクチュ
エータに関する構成については何ら述べられていない。
【0029】この発明の別の目的は、簡易な手段でプロ
ーブ先端と情報記憶媒体表面との間の距離を知ることが
できる情報記録再生装置を提供することにある。
【0030】この発明の別の目的は、プローブ先端と情
報記憶媒体表面の距離を高感度に測定することができる
情報記録再生装置を提供することにある。
【0031】この発明の別の目的は、記録再生ヘッドを
小型化して、高速な書き込み、読出しを行うことができ
る情報記録再生装置を提供することにある。
【0032】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、プローブを備え、このプローブと情報記憶媒体との
間に所定の物理的な作用を生じさせることにより、前記
情報記憶媒体に対する情報の記録および再生のうちの少
なくとも一方を行う情報記録再生装置において、前記物
理的な作用を生じさせる位置を前記情報記憶媒体のデー
タ列が並ぶ方向と直交する方向に周期的に移動する移動
装置と、前記物理的な作用の変動から前記プローブから
前記物理的な作用を生じさせる位置のトラッキングエラ
ー信号を前記周期的移動に関連して取得する信号取出装
置と、を備えていることを特徴とする情報記録再生装置
である。
【0033】したがって、移動装置以外にトラッキング
専用の手段を設ける必要が無く、情報記憶媒体上にも記
録密度を低下するトラッキング専用のランドやマークを
必要とせず、プローブ自身にも特別な工夫を必要としな
い、簡易な手段でトラッキングエラー信号を得ることが
できる。
【0034】請求項2に記載の発明は、プローブを備
え、このプローブと情報記憶媒体との間に所定の物理的
な作用を生じさせることにより、前記情報記憶媒体に対
する情報の記録および再生のうちの少なくとも一方を行
う情報記録再生装置において、前記物理的な作用を生じ
させる位置を前記情報記憶媒体のデータ列が並ぶ方向と
直交する方向に周期的に移動する移動装置と、前記物理
的な作用の変動から前記プローブの先端と前記情報記憶
媒体の表面との間の距離に関する信号を前記周期的移動
に関連して取得する信号取出装置と、を備えていること
を特徴とする情報記録再生装置である。
【0035】したがって、移動装置を用いるだけで、そ
のほかに、情報記憶媒体の構成、材料に制限を加えるこ
となく、プローブ先端と情報記憶媒体表面との距離を測
定するための複雑な回路やプローブへの工夫が不要で、
特別な波長の光源や情報記憶媒体上に設けるパターンや
時間を要する信号処理なども必要としない、簡易な手段
でプローブ先端と情報記憶媒体表面との間の距離を知る
ことができる。
【0036】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2に記載の情報記録再生装置において、信号取出装置
は、物理的な作用の変動を取り出して、その瞬時値を保
持し、この値からトラッキングエラー信号およびプロー
ブ先端と情報記憶媒体表面の距離に関する信号を取得す
るものであることを特徴とする。
【0037】したがって、移動装置を用いるだけで、そ
のほかに、情報記憶媒体の構成、材料に制限を加えるこ
となく、プローブ先端と情報記憶媒体表面との距離を測
定するための複雑な回路やプローブへの工夫が不要で、
特別な波長の光源や情報記憶媒体上に設けるパターンや
時間を要する信号処理なども必要としない、簡易な手段
でトラッキングエラー信号を得、プローブ先端と情報記
憶媒体表面との間の距離を知ることができる。
【0038】請求項4に記載の発明は、請求項1または
2に記載の情報記録再生装置において、信号取出装置
は、物理的な作用の変動を取り出して、その信号の最大
値と最小値を保持し、この最大値および最小値からトラ
ッキングエラー信号およびプローブ先端と情報記憶媒体
表面の距離に関する信号を取得するものであることを特
徴とする。
【0039】したがって、移動装置を用いるだけで、そ
のほかに、情報記憶媒体の構成、材料に制限を加えるこ
となく、プローブ先端と情報記憶媒体表面との距離を測
定するための複雑な回路やプローブへの工夫が不要で、
特別な波長の光源や情報記憶媒体上に設けるパターンや
時間を要する信号処理なども必要としない、簡易な手段
でトラッキングエラー信号を得、プローブ先端と情報記
憶媒体表面との間の距離を知ることができる。
【0040】請求項5に記載の発明は、請求項1または
2に記載の情報記録再生装置において、周期的に移動す
る移動装置は、物理的な作用を生じさせる位置を周期ω
で移動させ、信号取出装置は、物理的な作用の変動を取
り出して、この信号のω成分からトラッキングエラー信
号を取得し、周波数2ωの成分からプローブ先端と情報
記憶媒体表間の距離に関する信号を取得するものである
ことを特徴とする。
【0041】したがって、移動装置を用いるだけで、そ
のほかに、情報記憶媒体の構成、材料に制限を加えるこ
となく、プローブ先端と情報記憶媒体表面との距離を測
定するための複雑な回路やプローブへの工夫が不要で、
特別な波長の光源や情報記憶媒体上に設けるパターンや
時間を要する信号処理なども必要としない、簡易な手段
でトラッキングエラー信号を得、プローブ先端と情報記
憶媒体表面との間の距離を知ることができる。
【0042】請求項6に記載の発明は、請求項1または
2に記載の情報記録再生装置において、周期的に移動す
る移動装置は、プローブをその共振周波数ωoで振動す
ることにより、物理的な作用を生じさせる位置を周期ω
oで移動させるものであり、信号取出装置は、物理的な
作用の変動を取り出して、前記ωoの成分からトラッキ
ングエラー信号を取得し、周波数2ωoの成分からプロ
ーブ先端と情報記憶媒体表面間の距離に関する信号を取
得するものであることを特徴とする。
【0043】したがって、プローブ先端と情報記憶媒体
表面間の距離を高感度に測定することができる。
【0044】請求項7に記載の発明は、請求項1〜6の
いずれかの一に記載の情報記録再生装置において、周期
的に移動する移動装置は、物理的な作用を生じさせる位
置をトラッキングするトラッキング装置と同一のアクチ
ュエータであることを特徴とする。
【0045】したがって、移動装置をトラッキング装置
と同一のアクチュエータとしたので、これらのアクチュ
エータを簡易な構成とし、記録再生ヘッドを小型化し
て、高速な書き込み、読出しを行うことができる。
【0046】請求項8に記載の発明は、請求項7に記載
の情報記録再生装置において、アクチュエータは、静電
引力を用いたものであることを特徴とする。
【0047】したがって、移動装置をトラッキング装置
と同一のアクチュエータとしたので、これらのアクチュ
エータを簡易な構成とし、記録再生ヘッドを小型化し
て、高速な書き込み、読出しを行うことができる。
【0048】請求項9に記載の発明は、請求項7に記載
の情報記録再生装置において、アクチュエータは、電磁
力を用いたものであることを特徴とする。
【0049】したがって、移動装置をトラッキング装置
と同一のアクチュエータとしたので、これらのアクチュ
エータを簡易な構成とし、記録再生ヘッドを小型化し
て、高速な書き込み、読出しを行うことができる。
【0050】請求項10に記載の発明は、請求項7に記
載の情報記録再生装置において、アクチュエータは、圧
電効果を用いたものであることを特徴とする。
【0051】したがって、移動装置をトラッキング装置
と同一のアクチュエータとしたので、これらのアクチュ
エータを簡易な構成とし、記録再生ヘッドを小型化し
て、高速な書き込み、読出しを行うことができる。
【0052】請求項11に記載の発明は、情報記憶媒体
上にプローブの先端から光を照射して情報の記録および
再生のうちの少なくとも一方を行う情報記録再生装置に
おいて、前記光の照射位置を前記情報記憶媒体のデータ
列が並ぶ方向と直交する方向に周期的に移動する移動装
置と、前記光の反射光または透過光から前記照射位置の
トラッキングエラー信号を前記周期的移動に関連して取
得する信号取出装置と、を備えていることを特徴とする
情報記録再生装置である。
【0053】したがって、移動装置以外にトラッキング
専用の手段を設ける必要が無く、情報記憶媒体上にも記
録密度を低下するトラッキング専用のランドやマークを
必要とせず、プローブ自身にも特別な工夫を必要としな
い、簡易な手段でトラッキングエラー信号を得ることが
できる。
【0054】請求項12に記載の発明は、情報記憶媒体
上にプローブの先端から光を照射して情報の記録および
再生のうちの少なくとも一方を行う情報記録再生装置に
おいて、前記光の照射位置を前記情報記憶媒体のデータ
列が並ぶ方向と直交する方向に周期的に移動する移動装
置と、前記光の反射光または透過光から前記プローブ先
端と前記情報記憶媒体表面との間の距離に関する信号を
前記周期的移動に関連して取得する信号取出装置と、を
備えていることを特徴とする情報記録再生装置である。
【0055】したがって、移動装置を用いるだけで、そ
のほかに、情報記憶媒体の構成、材料に制限を加えるこ
となく、プローブ先端と情報記憶媒体表面との距離を測
定するための複雑な回路やプローブへの工夫が不要で、
特別な波長の光源や情報記憶媒体上に設けるパターンや
時間を要する信号処理なども必要としない、簡易な手段
でプローブ先端と情報記憶媒体表面との間の距離を知る
ことができる。
【0056】請求項13に記載の発明は、請求項11ま
たは12に記載の情報記録再生装置において、信号取出
装置は、情報記憶媒体上に照射した光から所定の信号を
取り出してその瞬時値を保持し、この値からトラッキン
グエラー信号およびプローブ先端と情報記憶媒体表面間
の距離に関する信号を取得するものであることを特徴と
する。
【0057】したがって、移動装置を用いるだけで、そ
のほかに、情報記憶媒体の構成、材料に制限を加えるこ
となく、プローブ先端と情報記憶媒体表面との距離を測
定するための複雑な回路やプローブへの工夫が不要で、
特別な波長の光源や情報記憶媒体上に設けるパターンや
時間を要する信号処理なども必要としない、簡易な手段
でトラッキングエラー信号を得、プローブ先端と情報記
憶媒体表面との間の距離を知ることができる。
【0058】請求項14に記載の発明は、請求項11ま
たは12に記載の情報記録再生装置において、信号取出
装置は、情報記憶媒体上に照射した光から所定の信号を
取り出してその信号の最大値と最小値を保持し、この最
大値および最小値からトラッキングエラー信号およびプ
ローブ先端と情報記憶媒体表面間の距離に関する信号を
取得するものであることを特徴とする。
【0059】したがって、移動装置を用いるだけで、そ
のほかに、情報記憶媒体の構成、材料に制限を加えるこ
となく、プローブ先端と情報記憶媒体表面との距離を測
定するための複雑な回路やプローブへの工夫が不要で、
特別な波長の光源や情報記憶媒体上に設けるパターンや
時間を要する信号処理なども必要としない、簡易な手段
でトラッキングエラー信号を得、プローブ先端と情報記
憶媒体表面との間の距離を知ることができる。
【0060】請求項15に記載の発明は、請求項11ま
たは12に記載の情報記録再生装置において、周期的に
移動する移動装置は、光の照射位置を周期ωで移動さ
せ、信号取出装置は、情報記憶媒体上に照射した光から
信号を取り出して、この信号の周波数ωの成分からトラ
ッキングエラー信号を取得し、周波数2ωの成分からプ
ローブ先端と情報記憶媒体表面間の距離に関する信号を
取得するものであることを特徴とする。
【0061】したがって、移動装置を用いるだけで、そ
のほかに、情報記憶媒体の構成、材料に制限を加えるこ
となく、プローブ先端と情報記憶媒体表面との距離を測
定するための複雑な回路やプローブへの工夫が不要で、
特別な波長の光源や情報記憶媒体上に設けるパターンや
時間を要する信号処理なども必要としない、簡易な手段
でトラッキングエラー信号を得、プローブ先端と情報記
憶媒体表面との間の距離を知ることができる。
【0062】請求項16に記載の発明は、請求項11ま
たは12に記載の情報記録再生装置において、周期的に
移動する移動装置は、プローブをその共振周波数ωoで
振動することにより光の照射位置を周期ωoで移動させ
るものであり、信号取出装置は、情報記憶媒体上に照射
した光から信号を取り出して、この信号の周波数ωoの
成分からトラッキングエラー信号を取得し、周波数2ω
oの成分からプローブ先端と情報記憶媒体表面間の距離
に関する信号を取得するものであることを特徴とする。
【0063】したがって、プローブ先端と情報記憶媒体
表面間の距離を高感度に測定することができる。
【0064】請求項17に記載の発明は、請求項11〜
16のいずれかの一に記載の情報記録再生装置におい
て、周期的に移動する移動装置は、光の照射位置をトラ
ッキングするトラッキング装置と同一のアクチュエータ
であることを特徴とする。
【0065】したがって、移動装置をトラッキング装置
と同一のアクチュエータとしたので、これらのアクチュ
エータを簡易な構成とし、記録再生ヘッドを小型化し
て、高速な書き込み、読出しを行うことができる。
【0066】請求項18に記載の発明は、請求項17に
記載の情報記録再生装置において、アクチュエータは、
静電引力を用いたものであることを特徴とする。
【0067】したがって、移動装置をトラッキング装置
と同一のアクチュエータとしたので、これらのアクチュ
エータを簡易な構成とし、記録再生ヘッドを小型化し
て、高速な書き込み、読出しを行うことができる。
【0068】請求項19に記載の発明は、請求項17に
記載の情報記録再生装置において、アクチュエータは、
電磁力を用いたものであることを特徴とする。
【0069】したがって、移動装置をトラッキング装置
と同一のアクチュエータとしたので、これらのアクチュ
エータを簡易な構成とし、記録再生ヘッドを小型化し
て、高速な書き込み、読出しを行うことができる。
【0070】請求項20に記載の発明は、請求項17に
記載の情報記録再生装置において、アクチュエータは、
圧電効果を用いたものであることを特徴とする。
【0071】したがって、移動装置をトラッキング装置
と同一のアクチュエータとしたので、これらのアクチュ
エータを簡易な構成とし、記録再生ヘッドを小型化し
て、高速な書き込み、読出しを行うことができる。
【0072】請求項21に記載の発明は、情報記憶媒体
との間にトンネル電流を流すプローブを備え、前記トン
ネル電流により前記情報記憶媒体に対して情報の記録お
よび再生のうちの少なくとも一方を行う情報記録再生装
置において、前記トンネル電流が流れる位置を前記情報
記憶媒体のデータ列が並ぶ方向と直交する方向に周期的
に移動する移動装置と、前記トンネル電流の変動から前
記トンネル電流が流れる位置のトラッキングエラー信号
を前記周期的移動に関連して取得する信号取出装置と、
を備えていることを特徴とする情報記録再生装置であ
る。
【0073】したがって、移動装置以外にトラッキング
専用の手段を設ける必要が無く、情報記憶媒体上にも記
録密度を低下するトラッキング専用のランドやマークを
必要とせず、プローブ自身にも特別な工夫を必要としな
い、簡易な手段でトラッキングエラー信号を得ることが
できる。
【0074】請求項22に記載の発明は、情報記憶媒体
との間にトンネル電流を流すプローブを備え、前記トン
ネル電流により前記情報記憶媒体に対して情報の記録お
よび再生のうちの少なくとも一方を行う情報記録再生装
置において、前記トンネル電流が流れる位置を前記情報
記憶媒体のデータ列が並ぶ方向と直交する方向に周期的
に移動する移動装置と、前記トンネル電流の変動から前
記プローブ先端と前記情報記憶媒体表面との間の距離に
関する信号を前記周期的移動に関連して取得する信号取
出装置と、を備えていることを特徴とする情報記録再生
装置である。
【0075】したがって、移動装置を用いるだけで、そ
のほかに、情報記憶媒体の構成、材料に制限を加えるこ
となく、プローブ先端と情報記憶媒体表面との距離を測
定するための複雑な回路やプローブへの工夫が不要で、
特別な波長の光源や情報記憶媒体上に設けるパターンや
時間を要する信号処理なども必要としない、簡易な手段
でプローブ先端と情報記憶媒体表面との間の距離を知る
ことができる。
【0076】請求項23に記載の発明は、請求項21ま
たは22に記載の情報記録再生装置において、信号取出
装置は、トンネル電流の変動を取り出して、その瞬時値
を保持し、この値からトラッキングエラー信号およびプ
ローブ先端と情報記憶媒体表面の距離に関する信号を取
得するものであることを特徴とする。
【0077】したがって、移動装置を用いるだけで、そ
のほかに、情報記憶媒体の構成、材料に制限を加えるこ
となく、プローブ先端と情報記憶媒体表面との距離を測
定するための複雑な回路やプローブへの工夫が不要で、
特別な波長の光源や情報記憶媒体上に設けるパターンや
時間を要する信号処理なども必要としない、簡易な手段
でトラッキングエラー信号を得、プローブ先端と情報記
憶媒体表面との間の距離を知ることができる。
【0078】請求項24に記載の発明は、請求項21ま
たは22に記載の情報記録再生装置において、信号取出
装置は、トンネル電流の変動を取り出して、その信号の
最大値と最小値を保持し、この最大値および最小値から
トラッキングエラー信号およびプローブ先端と情報記憶
媒体表面の距離に関する信号を取得するものであること
を特徴とする。
【0079】したがって、移動装置を用いるだけで、そ
のほかに、情報記憶媒体の構成、材料に制限を加えるこ
となく、プローブ先端と情報記憶媒体表面との距離を測
定するための複雑な回路やプローブへの工夫が不要で、
特別な波長の光源や情報記憶媒体上に設けるパターンや
時間を要する信号処理なども必要としない、簡易な手段
でトラッキングエラー信号を得、プローブ先端と情報記
憶媒体表面との間の距離を知ることができる。
【0080】請求項25に記載の発明は、請求項21ま
たは22に記載の情報記録再生装置において、周期的に
移動する移動装置は、トンネル電流が流れる位置を周期
ωで移動させ、信号取出装置は、前記トンネル電流の変
動を取り出して、この信号の周波数ωの成分からトラッ
キングエラー信号を取得し、周波数2ωの成分からプロ
ーブ先端と情報記憶媒体表間の距離に関する信号を取得
するものであることを特徴とする。
【0081】したがって、移動装置を用いるだけで、そ
のほかに、情報記憶媒体の構成、材料に制限を加えるこ
となく、プローブ先端と情報記憶媒体表面との距離を測
定するための複雑な回路やプローブへの工夫が不要で、
特別な波長の光源や情報記憶媒体上に設けるパターンや
時間を要する信号処理なども必要としない、簡易な手段
でトラッキングエラー信号を得、プローブ先端と情報記
憶媒体表面との間の距離を知ることができる。
【0082】請求項26に記載の発明は、請求項21ま
たは22に記載の情報記録再生装置において、周期的に
移動する移動装置は、プローブをその共振周波数ωoで
振動することによりトンネル電流が流れる位置を周期ω
oで移動させるものであり、信号取出装置は,前記トン
ネル電流信号を取り出して、この信号ωoの成分からト
ラッキングエラー信号を取得し、周波数2ωoの成分か
らプローブ先端と情報記憶媒体表面間の距離に関する信
号を取得するものであることを特徴とする。
【0083】したがって、プローブ先端と情報記憶媒体
表面間の距離を高感度に測定することができる。
【0084】請求項27に記載の発明は、請求項21〜
26のいずれかの一に記載の情報記録再生装置におい
て、周期的に移動する移動装置は、トンネル電流が流れ
る位置をトラッキングするトラッキング装置と同一のア
クチュエータであることを特徴とする。
【0085】したがって、移動装置をトラッキング装置
と同一のアクチュエータとしたので、これらのアクチュ
エータを簡易な構成とし、記録再生ヘッドを小型化し
て、高速な書き込み、読出しを行うことができる。
【0086】請求項28に記載の発明は、請求項27に
記載の情報記録再生装置において、アクチュエータは、
静電引力を用いたものであることを特徴とする。
【0087】したがって、移動装置をトラッキング装置
と同一のアクチュエータとしたので、これらのアクチュ
エータを簡易な構成とし、記録再生ヘッドを小型化し
て、高速な書き込み、読出しを行うことができる。
【0088】請求項29に記載の発明は、請求項27に
記載の情報記録再生装置において、アクチュエータは、
電磁力を用いたものであることを特徴とする。
【0089】したがって、移動装置をトラッキング装置
と同一のアクチュエータとしたので、これらのアクチュ
エータを簡易な構成とし、記録再生ヘッドを小型化し
て、高速な書き込み、読出しを行うことができる。
【0090】請求項30に記載の発明は、請求項27に
記載の情報記録再生装置において、アクチュエータは、
圧電効果を用いたものであることを特徴とする。
【0091】したがって、移動装置をトラッキング装置
と同一のアクチュエータとしたので、これらのアクチュ
エータを簡易な構成とし、記録再生ヘッドを小型化し
て、高速な書き込み、読出しを行うことができる。
【0092】請求項31に記載の発明は、プローブを備
え、このプローブと情報記憶媒体との間に働くシアフォ
ースにより前記情報記憶媒体に対する情報の記録および
再生のうち少なくとも一方を行う情報記録再生装置にお
いて、前記シアフォースが働く位置を前記情報記憶媒体
のデータ列が並ぶ方向と直交する方向に周期的に移動す
る移動装置と、前記シアフォースの変動から前記シアフ
ォースが働く位置のトラッキングエラー信号を前記周期
的移動に関連して取得する信号取出装置と、を備えてい
ることを特徴とする情報記録再生装置である。
【0093】したがって、移動装置以外にトラッキング
専用の手段を設ける必要が無く、情報記憶媒体上にも記
録密度を低下するトラッキング専用のランドやマークを
必要とせず、プローブ自身にも特別な工夫を必要としな
い、簡易な手段でトラッキングエラー信号を得ることが
できる。
【0094】請求項32に記載の発明は、プローブを備
え、このプローブと情報記憶媒体との間に働くシアフォ
ースにより前記情報記憶媒体に対する情報の記録および
再生のうち少なくとも一方を行う情報記録再生装置にお
いて、前記シアフォースが働く位置を前記情報記憶媒体
のデータ列が並ぶ方向と直交する方向に周期的に移動す
る移動装置と、前記シアフォースの変動から前記プロー
ブ先端と前記情報記憶媒体表面との間の距離に関する信
号を前記周期的移動に関連して取得する信号取出装置
と、を備えていることを特徴とする情報記録再生装置で
ある。
【0095】したがって、移動装置を用いるだけで、そ
のほかに、情報記憶媒体の構成、材料に制限を加えるこ
となく、プローブ先端と情報記憶媒体表面との距離を測
定するための複雑な回路やプローブへの工夫が不要で、
特別な波長の光源や情報記憶媒体上に設けるパターンや
時間を要する信号処理なども必要としない、簡易な手段
でプローブ先端と情報記憶媒体表面との間の距離を知る
ことができる。
【0096】請求項33に記載の発明は、請求項31ま
たは32に記載の情報記録再生装置において、信号取出
装置は、前記シアフォースの変動を取り出して、その瞬
時値を保持し、この値からトラッキングエラー信号およ
びプローブ先端と情報記憶媒体表面の距離に関する信号
を取得するものであることを特徴とする。
【0097】したがって、移動装置を用いるだけで、そ
のほかに、情報記憶媒体の構成、材料に制限を加えるこ
となく、プローブ先端と情報記憶媒体表面との距離を測
定するための複雑な回路やプローブへの工夫が不要で、
特別な波長の光源や情報記憶媒体上に設けるパターンや
時間を要する信号処理なども必要としない、簡易な手段
でトラッキングエラー信号を得、プローブ先端と情報記
憶媒体表面との間の距離を知ることができる。
【0098】請求項34に記載の発明は、請求項31ま
たは32に記載の情報記録再生装置において、信号取出
装置は、前記シアフォースの変動を取り出して、その信
号の最大値と最小値を保持し、この最大値および最小値
からトラッキングエラー信号およびプローブ先端と情報
記憶媒体表面との距離に関する信号を取得するものであ
ることを特徴とする。
【0099】したがって、移動装置を用いるだけで、そ
のほかに、情報記憶媒体の構成、材料に制限を加えるこ
となく、プローブ先端と情報記憶媒体表面との距離を測
定するための複雑な回路やプローブへの工夫が不要で、
特別な波長の光源や情報記憶媒体上に設けるパターンや
時間を要する信号処理なども必要としない、簡易な手段
でトラッキングエラー信号を得、プローブ先端と情報記
憶媒体表面との間の距離を知ることができる。
【0100】請求項35に記載の発明は、請求項31ま
たは32に記載の情報記録再生装置において、周期的に
移動する移動装置は、前記シアフォースが働く位置を周
期ωで移動させ、信号取出装置は、前記シアフォースの
変動を取り出して、この信号のω成分からトラッキング
エラー信号を取得し、周波数2ωの成分からプローブ先
端と情報記憶媒体表間の距離に関する信号を取得するも
のであることを特徴とする。
【0101】したがって、移動装置を用いるだけで、そ
のほかに、情報記憶媒体の構成、材料に制限を加えるこ
となく、プローブ先端と情報記憶媒体表面との距離を測
定するための複雑な回路やプローブへの工夫が不要で、
特別な波長の光源や情報記憶媒体上に設けるパターンや
時間を要する信号処理なども必要としない、簡易な手段
でトラッキングエラー信号を得、プローブ先端と情報記
憶媒体表面との間の距離を知ることができる。
【0102】請求項36に記載の発明は、請求項31ま
たは32に記載の情報記録再生装置において、周期的に
移動する移動装置は、プローブをその共振周波数ωoで
振動することにより前記シアフォースが働く位置を周期
ωoで移動させるものであり、信号取出装置は、前記シ
アフォースの変動を取り出して、この信号ωoの成分か
らトラッキングエラー信号を取得し、周波数2ωoの成
分からプローブ先端と情報記憶媒体表面間の距離に関す
る信号を取得するものであることを特徴とする。
【0103】したがって、プローブ先端と情報記憶媒体
表面間の距離を高感度に測定することができる。
【0104】請求項37に記載の発明は、請求項31〜
36のいずれかの一に記載の情報記録再生装置におい
て、周期的に移動する移動装置は、シアフォースが働く
位置をトラッキングするトラッキング装置と同一のアク
チュエータであることを特徴とする。
【0105】したがって、移動装置をトラッキング装置
と同一のアクチュエータとしたので、これらのアクチュ
エータを簡易な構成とし、記録再生ヘッドを小型化し
て、高速な書き込み、読出しを行うことができる。
【0106】請求項38に記載の発明は、請求項37に
記載の情報記録再生装置において、アクチュエータは、
静電引力を用いたものであることを特徴とする。
【0107】したがって、移動装置をトラッキング装置
と同一のアクチュエータとしたので、これらのアクチュ
エータを簡易な構成とし、記録再生ヘッドを小型化し
て、高速な書き込み、読出しを行うことができる。
【0108】請求項39に記載の発明は、請求項37に
記載の情報記録再生装置において、アクチュエータは、
電磁力を用いたものであることを特徴とする。
【0109】したがって、移動装置をトラッキング装置
と同一のアクチュエータとしたので、これらのアクチュ
エータを簡易な構成とし、記録再生ヘッドを小型化し
て、高速な書き込み、読出しを行うことができる。
【0110】請求項40に記載の発明は、請求項37に
記載の情報記録再生装置において、アクチュエータは、
圧電効果を用いたものであることを特徴とする。
【0111】したがって、移動装置をトラッキング装置
と同一のアクチュエータとしたので、これらのアクチュ
エータを簡易な構成とし、記録再生ヘッドを小型化し
て、高速な書き込み、読出しを行うことができる。
【0112】請求項41に記載の発明は、プローブを備
え、このプローブと情報記憶媒体間に働くコンタクトモ
ードの原子間力により前記情報記憶媒体に対する情報の
記録および再生のうち少なくとも一方を行う情報記録再
生装置において、前記コンタクトモードの原子間力が働
く位置を前記情報記憶媒体のデータ列が並ぶ方向と直交
する方向に周期的に移動する移動装置と、前記コンタク
トモードの原子間力の変動から前記コンタクトモードの
原子間力が働く位置のトラッキングエラー信号を前記周
期的移動に関連して取得する信号取出装置と、を備えて
いることを特徴とする情報記録再生装置である。
【0113】したがって、移動装置以外にトラッキング
専用の手段を設ける必要が無く、情報記憶媒体上にも記
録密度を低下するトラッキング専用のランドやマークを
必要とせず、プローブ自身にも特別な工夫を必要としな
い、簡易な手段でトラッキングエラー信号を得ることが
できる。
【0114】請求項42に記載の発明は、プローブを備
え、このプローブと情報記憶媒体間に働くコンタクトモ
ードの原子間力により前記情報記憶媒体に対する情報の
記録および再生のうち少なくとも一方を行う情報記録再
生装置において、前記コンタクトモードの原子間力が働
く位置を前記情報記憶媒体のデータ列が並ぶ方向と直交
する方向に周期的に移動する移動装置と、前記コンタク
トモードの原子間力の変動から前記プローブ先端と前記
情報記憶媒体表面との間の距離に関する信号を前記周期
的移動に関連して取得する信号取出装置と、を備えてい
ることを特徴とする情報記録再生装置である。
【0115】したがって、移動装置を用いるだけで、そ
のほかに、情報記憶媒体の構成、材料に制限を加えるこ
となく、プローブ先端と情報記憶媒体表面との距離を測
定するための複雑な回路やプローブへの工夫が不要で、
特別な波長の光源や情報記憶媒体上に設けるパターンや
時間を要する信号処理なども必要としない、簡易な手段
でプローブ先端と情報記憶媒体表面との間の距離を知る
ことができる。
【0116】請求項43に記載の発明は、請求項41ま
たは42に記載の情報記録再生装置において、信号取出
装置は、前記コンタクトモードの原子間力の変動を取り
出して、その瞬時値を保持し、この値からトラッキング
エラー信号およびプローブ先端と情報記憶媒体表面の距
離に関する信号を取得するものであることを特徴とす
る。
【0117】したがって、移動装置を用いるだけで、そ
のほかに、情報記憶媒体の構成、材料に制限を加えるこ
となく、プローブ先端と情報記憶媒体表面との距離を測
定するための複雑な回路やプローブへの工夫が不要で、
特別な波長の光源や情報記憶媒体上に設けるパターンや
時間を要する信号処理なども必要としない、簡易な手段
でトラッキングエラー信号を得、プローブ先端と情報記
憶媒体表面との間の距離を知ることができる。
【0118】請求項44に記載の発明は、請求項41ま
たは42に記載の情報記録再生装置において、信号取出
装置は、前記コンタクトモードの原子間力の変動を取り
出して、その信号の最大値と最小値を保持し、この最大
値および最小値からトラッキングエラー信号およびプロ
ーブ先端と情報記憶媒体表面の距離に関する信号を取得
するものであることを特徴とする。
【0119】したがって、移動装置を用いるだけで、そ
のほかに、情報記憶媒体の構成、材料に制限を加えるこ
となく、プローブ先端と情報記憶媒体表面との距離を測
定するための複雑な回路やプローブへの工夫が不要で、
特別な波長の光源や情報記憶媒体上に設けるパターンや
時間を要する信号処理なども必要としない、簡易な手段
でトラッキングエラー信号を得、プローブ先端と情報記
憶媒体表面との間の距離を知ることができる。
【0120】請求項45に記載の発明は、請求項41ま
たは42に記載の情報記録再生装置において、周期的に
移動する移動装置は、前記コンタクトモードの原子間力
が働く位置を周期ωで移動させ、信号取出装置は、前記
コンタクトモードの原子間力の変動を取り出して、この
信号のω成分からトラッキングエラー信号を取得し、周
波数2ωの成分からプローブ先端と情報記憶媒体表間の
距離に関する信号を取得するものであることを特徴とす
る。
【0121】したがって、移動装置を用いるだけで、そ
のほかに、情報記憶媒体の構成、材料に制限を加えるこ
となく、プローブ先端と情報記憶媒体表面との距離を測
定するための複雑な回路やプローブへの工夫が不要で、
特別な波長の光源や情報記憶媒体上に設けるパターンや
時間を要する信号処理なども必要としない、簡易な手段
でトラッキングエラー信号を得、プローブ先端と情報記
憶媒体表面との間の距離を知ることができる。
【0122】請求項46に記載の発明は、請求項41ま
たは42に記載の情報記録再生装置において、周期的に
移動する移動装置は、プローブをその共振周波数ωoで
振動することにより前記コンタクトモードの原子間力が
働く位置を周期ωoで移動させるものであり、信号取出
装置は、前記コンタクトモードの原子間力の変動を取り
出して、この信号ωoの成分からトラッキングエラー信
号を取得し、周波数2ωoの成分からプローブ先端と情
報記憶媒体表面間の距離に関する信号を取得するもので
あることを特徴とする。
【0123】したがって、プローブ先端と情報記憶媒体
表面間の距離を高感度に測定することができる。
【0124】請求項47に記載の発明は、請求項41〜
46のいずれかの一に記載の情報記録再生装置におい
て、周期的に移動する移動装置は、前記コンタクトモー
ドの原子間力が働く位置をトラッキングするトラッキン
グ装置と同一のアクチュエータであることを特徴とす
る。
【0125】したがって、移動装置をトラッキング装置
と同一のアクチュエータとしたので、これらのアクチュ
エータを簡易な構成とし、記録再生ヘッドを小型化し
て、高速な書き込み、読出しを行うことができる。
【0126】請求項48に記載の発明は、請求項47に
記載の情報記録再生装置において、アクチュエータは、
静電引力を用いたものであることを特徴とする。
【0127】したがって、移動装置をトラッキング装置
と同一のアクチュエータとしたので、これらのアクチュ
エータを簡易な構成とし、記録再生ヘッドを小型化し
て、高速な書き込み、読出しを行うことができる。
【0128】請求項49に記載の発明は、請求項47に
記載の情報記録再生装置において、アクチュエータは、
電磁力を用いたものであることを特徴とする。
【0129】したがって、移動装置をトラッキング装置
と同一のアクチュエータとしたので、これらのアクチュ
エータを簡易な構成とし、記録再生ヘッドを小型化し
て、高速な書き込み、読出しを行うことができる。
【0130】請求項50に記載の発明は、請求項47に
記載の情報記録再生装置において、アクチュエータは、
圧電効果を用いたものであることを特徴とする。
【0131】したがって、移動装置をトラッキング装置
と同一のアクチュエータとしたので、これらのアクチュ
エータを簡易な構成とし、記録再生ヘッドを小型化し
て、高速な書き込み、読出しを行うことができる。
【0132】請求項51に記載の発明は、プローブを備
え、このプローブと情報記憶媒体間に働くノンコンタク
トモードの原子間力により前記情報記憶媒体に対する情
報の記録および再生のうち少なくとも一方を行う情報記
録再生装置において、前記ノンコンタクトモードの原子
間力が働く位置を前記情報記憶媒体のデータ列が並ぶ方
向と直交する方向に周期的に移動する移動装置と、前記
ノンコンタクトモードの原子間力の変動から前記ノンコ
ンタクトモードの原子間力が働く位置のトラッキングエ
ラー信号を前記周期的移動に関連して取得する信号取出
装置と、を備えていることを特徴とする情報記録再生装
置である。
【0133】したがって、移動装置以外にトラッキング
専用の手段を設ける必要が無く、情報記憶媒体上にも記
録密度を低下するトラッキング専用のランドやマークを
必要とせず、プローブ自身にも特別な工夫を必要としな
い、簡易な手段でトラッキングエラー信号を得ることが
できる。
【0134】請求項52に記載の発明は、プローブを備
え、このプローブと情報記憶媒体間に働くノンコンタク
トモードの原子間力により前記情報記憶媒体に対する情
報の記録および再生のうち少なくとも一方を行う情報記
録再生装置において、前記ノンコンタクトモードの原子
間力が働く位置を前記情報記憶媒体のデータ列が並ぶ方
向と直交する方向に周期的に移動する移動装置と、前記
ノンコンタクトモードの原子間力の変動から前記プロー
ブ先端と前記情報記憶媒体表面との間の距離に関する信
号を前記周期的移動に関連して取得する信号取出装置
と、を備えていることを特徴とする情報記録再生装置で
ある。
【0135】したがって、移動装置を用いるだけで、そ
のほかに、情報記憶媒体の構成、材料に制限を加えるこ
となく、プローブ先端と情報記憶媒体表面との距離を測
定するための複雑な回路やプローブへの工夫が不要で、
特別な波長の光源や情報記憶媒体上に設けるパターンや
時間を要する信号処理なども必要としない、簡易な手段
でプローブ先端と情報記憶媒体表面との間の距離を知る
ことができる。
【0136】請求項53に記載の発明は、請求項51ま
たは52に記載の情報記録再生装置において、信号取出
装置は、前記ノンコンタクトモードの原子間力の変動を
取り出して、その瞬時値を保持し、この値からトラッキ
ングエラー信号およびプローブ先端と情報記憶媒体表面
の距離に関する信号を取得するものであることを特徴と
する。
【0137】したがって、移動装置を用いるだけで、そ
のほかに、情報記憶媒体の構成、材料に制限を加えるこ
となく、プローブ先端と情報記憶媒体表面との距離を測
定するための複雑な回路やプローブへの工夫が不要で、
特別な波長の光源や情報記憶媒体上に設けるパターンや
時間を要する信号処理なども必要としない、簡易な手段
でトラッキングエラー信号を得、プローブ先端と情報記
憶媒体表面との間の距離を知ることができる。
【0138】請求項54に記載の発明は、請求項51ま
たは52に記載の情報記録再生装置において、信号取出
装置は、前記ノンコンタクトモードの原子間力の変動を
取り出して、その信号の最大値と最小値を保持し、この
最大値および最小値からトラッキングエラー信号および
プローブ先端と情報記憶媒体表面の距離に関する信号を
取得するものであることを特徴とする。
【0139】したがって、移動装置を用いるだけで、そ
のほかに、情報記憶媒体の構成、材料に制限を加えるこ
となく、プローブ先端と情報記憶媒体表面との距離を測
定するための複雑な回路やプローブへの工夫が不要で、
特別な波長の光源や情報記憶媒体上に設けるパターンや
時間を要する信号処理なども必要としない、簡易な手段
でトラッキングエラー信号を得、プローブ先端と情報記
憶媒体表面との間の距離を知ることができる。
【0140】請求項55に記載の発明は、請求項51ま
たは52に記載の情報記録再生装置において、周期的に
移動する移動装置は、前記ノンコンタクトモードの原子
間力が働く位置を周期ωで移動させ、信号取出装置は、
前記ノンコンタクトモードの原子間力の変動を取り出し
て、この信号のω成分からトラッキングエラー信号を取
得し、周波数2ωの成分からプローブ先端と情報記憶媒
体表間の距離に関する信号を取得するものであることを
特徴とする。
【0141】したがって、移動装置を用いるだけで、そ
のほかに、情報記憶媒体の構成、材料に制限を加えるこ
となく、プローブ先端と情報記憶媒体表面との距離を測
定するための複雑な回路やプローブへの工夫が不要で、
特別な波長の光源や情報記憶媒体上に設けるパターンや
時間を要する信号処理なども必要としない、簡易な手段
でトラッキングエラー信号を得、プローブ先端と情報記
憶媒体表面との間の距離を知ることができる。
【0142】請求項56に記載の発明は、請求項51ま
たは52に記載の情報記録再生装置において、周期的に
移動する移動装置は、プローブをその共振周波数ωoで
振動することにより前記ノンコンタクトモードの原子間
力が働く位置を周期ωoで移動させるものであり、信号
取出装置は、前記ノンコンタクトモードの原子間力の変
動を取り出して、この信号ωoの成分からトラッキング
エラー信号を取得し、周波数2ωoの成分からプローブ
先端と情報記憶媒体表面間の距離に関する信号を取得す
るものであることを特徴とする。
【0143】したがって、プローブ先端と情報記憶媒体
表面間の距離を高感度に測定することができる。
【0144】請求項57に記載の発明は、請求項51〜
56のいずれかの一に記載の情報記録再生装置におい
て、周期的に移動する移動装置は、前記ノンコンタクト
モードの原子間力が働く位置をトラッキングするトラッ
キング装置と同一のアクチュエータであることを特徴と
する。
【0145】したがって、移動装置をトラッキング装置
と同一のアクチュエータとしたので、これらのアクチュ
エータを簡易な構成とし、記録再生ヘッドを小型化し
て、高速な書き込み、読出しを行うことができる。
【0146】請求項58に記載の発明は、請求項57に
記載の情報記録再生装置において、アクチュエータは、
静電引力を用いたものであることを特徴とする。
【0147】したがって、移動装置をトラッキング装置
と同一のアクチュエータとしたので、これらのアクチュ
エータを簡易な構成とし、記録再生ヘッドを小型化し
て、高速な書き込み、読出しを行うことができる。
【0148】請求項59に記載の発明は、請求項57に
記載の情報記録再生装置において、アクチュエータは、
電磁力を用いたものであることを特徴とする。
【0149】したがって、移動装置をトラッキング装置
と同一のアクチュエータとしたので、これらのアクチュ
エータを簡易な構成とし、記録再生ヘッドを小型化し
て、高速な書き込み、読出しを行うことができる。
【0150】請求項60に記載の発明は、請求項57に
記載の情報記録再生装置において、アクチュエータは、
圧電効果を用いたものであることを特徴とする。
【0151】したがって、移動装置をトラッキング装置
と同一のアクチュエータとしたので、これらのアクチュ
エータを簡易な構成とし、記録再生ヘッドを小型化し
て、高速な書き込み、読出しを行うことができる。
【0152】
【発明の実施の形態】[発明の実施の形態1]図8は、
この発明の実施の形態1である、情報記憶媒体65に光
を照射して情報の記録、再生を行う情報記録再生装置の
ヘッド部分の縦断面図である。このヘッドは、アーム6
1の先端部にサスペンション62を介してスライダ63
が取り付けられている。そして、先端から光を放つ光フ
ァイバをプローブ64とし、このプローブ64をスライ
ダ63に載せている。スライダ63は、情報記憶媒体6
5と接触しないフライングスライダでもよいし、接触す
るコンタクトスライダでもよい。スライダ63により、
情報記憶媒体65が回転中は、情報記憶媒体6565と
プローブ64の距離は安定して数十nmを保つ。
【0153】プローブ64は、図36に示すように、先
端95が円錐台の形状に加工されており、その開口96
以外は金属膜80(金やアルミなど)で覆われた構成と
なっている。先端の開口96の大きさは、情報記憶媒体
65にエネルギーを供給する手段によって異なり、主に
通常の光(伝播光)の形態でエネルギーを供給する場合
(例えば、特開平11−271339号公報に開示のよ
うなファイバープローブ64の場合)には、用いる光の
波長程度またはそれ以上とし、エバネッセント光(近接
場光)の形態でエネルギーを供給する場合には、用いる
光の波長より小さく形成させておく。この例では、どち
らの形態であってもよい。
【0154】図9に示すように、情報記憶媒体65が円
盤状の場合は、情報記憶媒体65の表面あるいは表面近
傍には、情報記憶媒体65の円周方向にマークピット6
6が並んでいて、情報が書き込まれている。情報記憶媒
体65は回転するが、これを回転させるモータの軸ずれ
や、情報記憶媒体65自身の軸ずれにより、マークピッ
ト66の列は蛇行する。したがって、マークピット66
の中心にプローブ64の先端がくるようにプローブ64
が動かされないと、正しい情報の書込みまたは読出しが
行えない。
【0155】情報記憶媒体65が、板状の、例えば光カ
ードメモリの場合は、図35に示すようにマークピット
66は直線状に並んでいて、情報が書き込まれている。
情報記憶媒体65はデータ列方向に直進するので、マー
クピット66の中心にプローブ64の先端がくるように
プローブ64が動かされないと、正しい情報の書き込み
または読出しが行えない。
【0156】次に、図8に示すヘッド部分の動作につい
て説明する。まず、プローブ64から出射し情報記憶媒
体65を照射する光は、後述する所定の手段により円板
型の情報記憶媒体65のデータ列が並ぶ方向と直交する
方向に周期的に移動(振動)する。図10にその様子を
示す。図10において、情報記憶媒体65上にはすでに
マークピット66が記録されている。このマークピット
66の光の反射率または透過率は他の部分より高くなっ
ている。
【0157】図10中に符号〜で示しているのは、
図11に示す時刻〜における情報記憶媒体65上の
光スポットの位置である。図10に示す時刻の位置で
は、マークピット66の情報記憶媒体65の径方向の位
置と光スポットの位置が一致しているので、反射するま
たは透過する光信号強度が最大となる。図10に示す時
刻の位置では、光スポットが最もマークピット66の
中心軸から離れるので、光信号強度が最小となる。図1
0に示す時刻の位置では、時刻の位置と同様に光信
号強度が最大となる。図10に示す時刻の位置では、
時刻の位置と同様に光信号強度が最小となる。以上か
ら時間変化に対する光信号強度および情報記憶媒体65
のデータ列の並ぶ方向と直交する方向の位置の変化は図
11に示すとおりである。
【0158】次に、図12に示すように、光スポットの
振動の中心がマークピット66の列の中心からずれてい
る(トラッキングがずれている)場合について考える。
図12に示す時刻の位置では、光スポットがマークピ
ット66の反射率が変わる境にかかっているので、反射
するまたは透過する信号光強度は最大値の半分程度にな
る。時刻の位置では光スポットがすべて反射率または
透過率の小さいところに照射するので、最も光信号強度
が小さくなる。時刻の位置では、時刻の場合と同様
に信号光強度は最大値の半分程度になる。時刻の位置
では、光スポットが反射率または透過率の大きいところ
を照射するので、光信号強度が最大値になる。以上か
ら、時間変化に対する光信号強度および情報記憶媒体6
5の径方向の位置の変化は図13に示すとおりである。
この場合に、光スポットが、光信号強度が小さくなる領
域に当たっている時間が長くなるので、その平均値(バ
イアス)が小さくなる。
【0159】プローブ64が情報記憶媒体65のデータ
列が並ぶ方向と直交する方向に振動する周波数は、読出
し時のマークピット66の変調周波数よりも非常に小さ
い。図14は、マークピット66を読み出すための反射
型の光学系と回路を示すものである。すなわち、レーザ
ダイオード67から出射された光は、レンズ68、PB
S69、λ/4板70、レンズ71を介してプローブ6
4に入射し、プローブ64の先端から出射して情報記憶
媒体65に照射される。その反射光は、プローブ64、
レンズ71、λ/4板70、PBS69、レンズ72を
介して、フォトダイオード73に集光する。そして、フ
ォトダイオード73で光電変換されて、その信号はプリ
アンプ74で増幅される。プリアンプ74が出力した信
号は、ローパスフィルタ75とハイパスフィルタ76に
入力する。信号取出装置であるローパスフィルタ75
は、高周波数帯域の成分を除去する。この高周波成分が
除去された信号の平均値(バイアス値)はトラッキング
エラー信号として出力される。また、ハイパスフィルタ
76は、低周波数帯域の成分を除去してマークピット6
6の読出し信号を取り出す。なお、図15に示すよう
に、マークピット66を読み出すための光学系と回路を
透過型のものとしてもよい。図15において、図14と
同一符号の部材は、図14の例と共通の部材である。
【0160】前記した理由により、図12、図13に示
す場合のほうが、図10、図11に示す場合より光信号
強度が小さくなる。そこで、図16に示すように、図1
4に示す回路例に光信号強度の最小値を検出する回路
(ボトムホールド回路)77を付け加えることにより、
トラッキングエラー信号を得ることができる。この場合
も、図15に示すような透過型としてもよい。
【0161】以上では、マークピット66自身の反射率
または透過率の違いにより、トラッキングエラー信号を
得る手段について説明したが、これに限定するものでは
なく、例えば、図17に示すように、情報記憶媒体65
上にランド78とグルーブ79を形成し、このランド7
8とグルーブ79の反射率または透過率の違いにより、
図14〜図16を参照して前記したと同様の手法により
トラッキングエラー信号を得ることができる。このトラ
ッキングエラー信号により、プローブ64のトラッキン
グを行う図示しないアクチュエータと、プローブ64と
情報記憶媒体65との距離を調節する図示しないアクチ
ュエータを制御することができる。
【0162】次に、前記したプローブ64から出射し情
報記憶媒体65を照射する光を、情報記憶媒体65の径
方向に周期的に移動(振動)する手段について説明す
る。
【0163】まず、図18に示すように、プローブ64
は、基端部は固定され、尾端部は自由となっている片持
ち梁構造をなしている。尾端部はエッチングなどによっ
て先鋭に形成されている。そして、この尾端部の小さな
開口からのみ光が放射するように、金属膜80がプロー
ブ64周辺に被覆されている。なお、この開口は、例え
ば光ファイバの中を伝播する光の波長以下の開口径にな
っており、この開口からいわゆる近接場光(エバネッセ
ント光)を発する。しかし、この開口は光の波長より大
きくて、エバネッセント光は発しないものとしてもよ
い。このような光により、情報記憶媒体65への書き込
み、読出しを行う。前記金属膜80は接地されている。
そして、情報記憶媒体65の径方向に、プローブ64を
挟むように移動装置である2つの固定電極81,81が
設けられている。そして、この固定電極81、81と金
属膜80の間に、それぞれ別の電圧を印加する。これに
より、固定電極81,81とプローブ64との間に静電
引力が働き、プローブ64の先端部は振動して、プロー
ブ64から出射する光も振動する。
【0164】別の手段として、図19に示すように、プ
ローブ64の基端部に、情報記憶媒体65のデータ列が
並ぶ方向と直交する方向に、プローブ64の基端部を挟
むように2つの圧電素子82,82を配置し、図18に
示した金属膜80と同様の金属膜83と、固定電極8
4,84を用いて、移動装置である2つの圧電素子8
2,82の各々に別々の交流電圧を印加することによ
り、圧電効果によりプローブ64を振動させるようにす
ることもできる。
【0165】さらに別の手段として、図20に示すよう
に、金属膜80,83に代えて磁性膜85をプローブ6
4に形成し、情報記憶媒体65の径方向に、プローブ6
4の尾端部を挟むように移動装置である2つのコイル8
6,86を配置する。そして、2つのコイル86,86
の各々に別々の交流電圧を印加することにより、磁力に
よりプローブ64を振動させるようにすることもでき
る。
【0166】前記の各手段は、プローブ64のみを振動
させるものであったが、図21に示すように、サスペン
ション62とスライダ63との間に移動装置である所定
のアクチュエータ87を設けて、スライダ63全体を振
動させるようにしてもよい。
【0167】図22〜図24には、アクチュエータ87
の具体例を示す。すなわち、図22に示す例は、圧電素
子88と、この圧電素子88の動きを拡大する拡大機構
89からなるもので、圧電効果を用いた例である。図2
3に示す例は、コイル90、磁気コア91、ムービング
マグネット92からなるもので、磁力を用いた例であ
る。図24に示す例は、電極93と拡大機構94からな
るもので、静電引力を用いた例である。
【0168】以上説明した情報記録再生装置によれば、
プローブ64から出射し情報記憶媒体65を照射する光
を、情報記憶媒体65のデータ列が並ぶ方向と直交する
方向に周期的に移動(振動)する手段以外にトラッキン
グエラー信号を得る専用の手段を設ける必要が無く、情
報記憶媒体65上にも記録密度を低下するランドやマー
クを必要とせず、プローブ64自身にも特別な工夫を必
要としない、簡易な手段でトラッキングエラー信号を得
ることができる。
【0169】また、プローブ64の先端部は、情報記憶
媒体65の表面と離れていると振動するが、接触すると
先端部が情報記憶媒体65に拘束されて振動しなくな
る。図10〜図13を参照して前記したように、光信号
強度の時間的な変動はプローブ64の振動により発生す
るわけであるから、プローブ64の先端と情報記憶媒体
65とが接触して振動しなくなると、光信号強度の時間
的な変化(交流的振動)もなくなる。そこで、これを用
いてプローブ64の先端と情報記憶媒体65との接触、
非接触(すなわち、プローブ64の先端と情報記憶媒体
65との距離に関する信号)を検出することができる。
【0170】具体的には、図14のローパスフィルタ7
5の時定数をプローブ64の振動による光信号変化だけ
を捉えられるように設定し、その出力の振幅を測定すれ
ばよい。この振幅が小さくまたは0になれば、プローブ
64の先端と情報記憶媒体65とが接触していることが
わかる。この信号により、プローブ64のトラッキング
を調節する図示しないアクチュエータとプローブ64の
先端と情報記憶媒体65との距離を調節する図示しない
アクチュエータを制御する。
【0171】このように、この情報記録再生装置によれ
ば、プローブ64から出射し情報記憶媒体65を照射す
る光を、情報記憶媒体65のデータ列が並ぶ方向と直交
する方向に周期的に移動(振動)する手段を用いるだけ
で、そのほかに、情報記憶媒体65の構成、材料に制限
を加えることなく、プローブ64の先端と情報記憶媒体
65表面との距離を測定するための複雑な回路やプロー
ブ64への工夫が不要で、特別な波長の光源や情報記憶
媒体65上に設けるパターンや時間を要する信号処理な
ども必要としない、簡易な手段でプローブ64の先端と
情報記憶媒体65表面との間の距離を知ることができ
る。
【0172】[発明の実施の形態2]図25は、この発
明の実施の形態2である情報記録再生装置のマークピッ
ト66を読み出すための光学系と回路のブロック図であ
る。この図25において、図14と同一符号の部材は、
発明の実施の形態1と共通であり、詳細な説明は省略す
る。
【0173】図25に示すように、移動装置であるバイ
ブレータ101は、プローブ64を加振するもので、図
18〜図20を参照して前記したいずれのものであって
もよい。3つのサンプルホールド回路102,103,
104には、ローパスフィルタ75の出力が入力され
る。バイブレータ101を駆動する交流電源105から
サンプルホールド回路102,103,104には、ロ
ーパスフィルタ75の出力の瞬時値をサンプリングする
タイミングを決めるサンプリングタイミング信号が入力
する。信号取出装置である差動増幅器106はサンプル
ホールド回路102と103の差信号を距離検出信号と
して出力し、信号取出装置である差動増幅器107はサ
ンプルホールド回路102と104の差信号をトラッキ
ングエラー信号として出力する。サンプルホールド回路
102,103,104は、各々、図11、図13の時
刻,,における光信号強度をサンプルホールドす
る。
【0174】トラッキングがあっているときは、光信号
強度の時刻と時刻の出力は等しい。したがって、ト
ラッキングエラー信号の出力は0である。トラッキング
が図12、図13を参照して前記したようにずれた場
合、時刻の光信号強度は時刻の光信号強度より小さ
いので、トラッキングエラー信号は負になる。また、ト
ラッキングが図12、図13を参照して前記した場合の
反対にずれたとき、時刻の光信号強度は時刻の光信
号強度より大きいので、トラッキングエラー信号は正に
なる。以上により、トラッキングがずれていることと、
どちら側にずれているかを知ることができる。
【0175】一方、光信号強度の時刻と時刻の差で
ある距離検出信号は、プローブ64の振動振幅を示して
いるので、前記したように、プローブ64の先端と情報
記憶媒体65の表面との距離に関する。
【0176】これらの信号から、プローブ64のトラッ
キングを調節する図示しないアクチュエータと、プロー
ブ64の先端と情報記憶媒体65の表面との距離を調節
する図示しないアクチュエータを制御する。なお、前記
の例では、トラッキングエラー信号と距離検出信号とを
同時に測定する場合について説明したが、どちらか一方
だけを検出するようにしてもよい。
【0177】このようにして、プローブ64から出射し
情報記憶媒体65を照射する光を、情報記憶媒体65の
データ列が並ぶ方向と直交する方向に周期的に移動(振
動)するバイブレータ101を用いるだけで、そのほか
に、情報記憶媒体65の構成、材料に制限を加えること
なく、プローブ64の先端と情報記憶媒体65表面との
距離を測定するための複雑な回路やプローブ64への工
夫が不要で、特別な波長の光源や情報記憶媒体65上に
設けるパターンや時間を要する信号処理なども必要とし
ない、簡易な手段でトラッキングエラー信号を得、プロ
ーブ64の先端と情報記憶媒体65表面との間の距離を
知ることができる。
【0178】[発明の実施の形態3]図26は、この発
明の実施の形態3である情報記録再生装置のマークピッ
ト66を読み出すための光学系と回路のブロック図であ
る。この図26において、図25と同一符号の部材は、
発明の実施の形態2と共通であり、詳細な説明は省略す
る。
【0179】図26に示すように、ローパスフィルタ7
5の出力信号はピークホールド回路108、ボトムホー
ルド回路109に入力され、ローパスフィルタ75の出
力信号の最大値、最小値が検出される。そして、差動増
幅器110はピークホールド回路108が出力する最大
値と、ボトムホールド回路109が出力する最小値の差
を取り、その差信号を信号取出装置である判別回路11
1に出力する。
【0180】図10〜図13を参照して前記したよう
に、トラッキングがずれると、光信号強度の最大値と最
小値の差、すなわち、差動増幅器110の出力する差信
号が大きくなる。また、プローブ64の先端と情報記憶
媒体65との間の距離が小さくなり、プローブ64の振
幅が小さくなると、光信号強度の最大値と最小値の差、
すなわち、差動増幅器110の出力する差信号が小さく
なる。
【0181】そこで、このような特性から、判別回路1
11はトラッキングエラー信号と、距離検出信号を出力
する。そして、これらの信号から、プローブ64のトラ
ッキングを調節する図示しないアクチュエータと、プロ
ーブ64の先端と情報記憶媒体65の表面との距離を調
節する図示しないアクチュエータを制御する。
【0182】このようにして、プローブ64から出射し
情報記憶媒体65を照射する光を、情報記憶媒体65の
データ列が並ぶ方向と直交する方向に周期的に移動(振
動)するバイブレータ101を用いるだけで、そのほか
に、情報記憶媒体65の構成、材料に制限を加えること
なく、プローブ64の先端と情報記憶媒体65表面との
距離を測定するための複雑な回路やプローブ64への工
夫が不要で、特別な波長の光源や情報記憶媒体65上に
設けるパターンや時間を要する信号処理なども必要とし
ない、簡易な手段でトラッキングエラー信号を得、プロ
ーブ64の先端と情報記憶媒体65表面との間の距離を
知ることができる。
【0183】[発明の実施の形態4]図27は、この発
明の実施の形態4である情報記録再生装置のマークピッ
ト66を読み出すための光学系と回路のブロック図であ
る。この図27において、図25と同一符号の部材は、
発明の実施の形態2と共通であり、詳細な説明は省略す
る。
【0184】図27に示すように、信号取出装置である
同期検波増幅回路112,113には、ローパスフィル
タ75の出力信号が入力される。この同期検波増幅回路
112,113は、参照信号と同じ周波数の信号のみを
参照信号の位相に同期して検波し、その実効値を直流電
圧として出力する。そして、同期検波増幅回路113に
は、プローブ64が出射する光がアクチュエータ116
の作用により振動するときの周波数、すなわち交流電源
105の周波数ωが参照信号として入力される。同期検
波増幅回路112には、図示しない回路により周波数ω
から周波数2ωを作り出し、この周波数2ωの信号が参
照信号として入力される。
【0185】以上のような構成において、図11に明ら
かなように、トラッキングがあっているときは、光信号
強度に周波数ωの成分はない。したがって、同期検波増
幅回路113の出力は0である。トラッキングが図12
に示す方向にずれると、図13に示すように、周波数ω
の成分が現われる。したがって、同期検波増幅回路11
3に電圧出力が現われる。このときの電圧出力を正とす
ると、トラッキングが図12に示す方向と反対の方向に
ずれたときは、同期検波増幅回路113に負の電圧出力
が現われる。このようにして、トラッキングがずれてい
ることと、どちら側にずれているかを知ることができる
ので、同期検波増幅回路113の出力信号はトラッキン
グエラー信号となる。そして、この信号によりプローブ
64のトラッキングを調節する図示しないアクチュエー
タを制御することができる。
【0186】プローブ64の先端と情報記憶媒体65と
の間の距離が小さくまたは大きくなると、図11に示す
ように光信号強度の振幅が小さくまたは大きくなる。図
11に示す光信号強度の周波数はプローブ64の振動周
波数の二倍、すなわち2ωである。したがって、同期検
波増幅回路112の出力からプローブ64の先端と情報
記憶媒体65との間の距離に関する情報を得ることがで
きる。しかし、同期検波増幅回路113は2ωの周波数
成分入力には不感であるから、距離の変化に伴う2ω成
分の振幅変動に対しては不感である。したがって、同期
検波増幅回路113はプローブ64の先端と情報記憶媒
体65表面との間の距離変動に対して独立にトラッキン
グエラー信号を得ることができる。同様に、同期検波増
幅回路112は、ωの周波数成分の入力には不感である
から、トラッキングのずれに伴うω成分の振幅変動に対
しては不感である。したがって、同期検波増幅回路11
2は、トラッキングのずれに対して独立にプローブ64
の先端と情報記憶媒体65との間の距離を示す距離検出
信号を得ることができる。
【0187】このようにして、プローブ64から出射し
情報記憶媒体65を照射する光を、情報記憶媒体65の
データ列が並ぶ方向と直交する方向に周期的に移動(振
動)するバイブレータ101を用いるだけで、そのほか
に、情報記憶媒体65の構成、材料に制限を加えること
なく、プローブ64の先端と情報記憶媒体65表面との
距離を測定するための複雑な回路やプローブ64への工
夫が不要で、特別な波長の光源や情報記憶媒体65上に
設けるパターンや時間を要する信号処理なども必要とし
ない、簡易な手段でトラッキングエラー信号を得、プロ
ーブ64の先端と情報記憶媒体65表面との間の距離を
知ることができる。
【0188】また、この発明の実施の形態4の変形例と
して、プローブ64、すなわち、プローブ64が照射す
る光を振動させる周波数ωを、図18〜図20に例示す
るような片持ち梁の共振周波数ωoとしてもよい。
【0189】すなわち、プローブ64の先端と情報記憶
媒体65の表面との間が近づき、両者間に原始間力や静
電気などのキャピラリー力が働くと、片持ち梁の共振周
波数がずれてくる。しかしながら、バイブレータ101
は、元々の共振周波数で強制振動しているから振幅が小
さくなる。この手段により、共振周波数を用いない場合
に比べてはるかにキャピラリー力に対する感度が高くな
り、よって、プローブ64の先端と情報記憶媒体65の
表面との間の距離測定を高感度に行うことができる。
【0190】[発明の実施の形態5]図18〜図20、
図22〜図24を参照して前記したプローブ64を情報
記憶媒体65の径方向に振動させる手段は、トラッキン
グのためにプローブ64から出射するスポット光と同じ
方向に振動している。したがって、プローブ64を振動
させることとトラッキングとをひとつのアクチュエータ
で行うことができる。
【0191】図28は、この発明の実施の形態5である
情報記録再生装置のマークピット66を読み出すための
光学系と回路のブロック図である。この図28におい
て、図25と同一符号の部材は、発明の実施の形態2と
共通であり、詳細な説明は省略する。
【0192】図28において、帰還回路114は、トッ
ラッキンクエラー信号に基づいてトラッキング制御信号
を出力し、交流電源105と直列に接続した可変直流電
源115の出力電圧、すなわちトラッキングを調節する
電圧を制御する。
【0193】その結果、アクチュエータ116には、プ
ローブ64を振動させる電圧である交流電源105の出
力と、プローブ64をトラッキングする電圧である可変
直流電源115の出力とが重畳された電圧が印加され
る。これにより、プローブ64を振動させる装置をトラ
ッキングする装置と同一のアクチュエータ116とした
ので、これらの装置を簡易な構成とし、記録再生ヘッド
を小型化して、高速な書き込み、読出しを行うことがで
きる。
【0194】[発明の実施の形態6]図29は、この発
明の実施の形態6である情報記録再生装置のマークピッ
ト66を読み出すための光学系と回路のブロック図であ
る。この図29において、図28と同一符号の部材は、
発明の実施の形態5と共通であり、詳細な説明は省略す
る。
【0195】この発明の実施の形態6の例では、プロー
ブ64を振動させることとトラッキングを行うことに加
え、プローブ64の先端と情報記憶媒体65との間の距
離の制御(これをここではフォーカシングと呼ぶ)も移
動装置であるひとつのアクチュエータ116で行うこと
ができるようにしたものである。
【0196】すなわち、図29において、帰還回路11
7は、距離検出信号に基づいてフォーカシング制御信号
を出力し、可変直流電源118の出力電圧、すなわちフ
ォーカシングを調節する電圧を制御する。そして、この
電圧をアクチュエータ116に入力することにより、ア
クチュエータ116を駆動してフォーカシングを行うこ
とができる。
【0197】よって、プローブ64を振動させる装置、
トラッキングする装置およびフォーカシングを行う装置
を同一のアクチュエータ116としたので、これらの装
置を簡易な構成とし、記録再生ヘッドを小型化して、高
速な書き込み、読出しを行うことができる。
【0198】以下では、アクチュエータ116の詳細に
ついて説明する。図30は、アクチュエータ116を備
えた情報記録再生装置のヘッド部分の縦断面図である。
【0199】すなわち、スライダ63に縦孔を空け、円
筒型振動子121をこの孔に挿通して、円筒型振動子1
21の上部を孔に接着固定する。また、円筒型振動子1
21の内部にプローブ64を挿通して、円筒型振動子1
21の下部で接着固定されている。以上により、アクチ
ュエータ116が構成されている。
【0200】図31は、円筒型振動子121の斜視図で
ある。この円筒型振動子121は、電極3分割タイプの
円筒型圧電振動子であり、円筒の内周面全面には電極膜
を形成し、電気的にアースしている。そして、円筒の外
周面には周方向に3分割した電極122,123,12
4を形成し、各々に駆動回路A,B,Cを接続してい
る。振動子の分極は厚さ方向の軸心に向かう方向とす
る。
【0201】次に、動作について説明する。3つの駆動
回路A,B,Cにより電極122,123,124に等
しい負の電圧を印加すると、円筒型振動子121は、軸
方向に伸びる。ここで、駆動回路A,B,Cからの出力
電圧を制御すれば、フォーカシングが行える。また、駆
動回路A,Bに負の、駆動回路Cに正の電圧を印加する
と、円筒型振動子121は電極124の方向に曲がる。
また、この電圧を逆転すれば電極124とは逆の方向に
曲がる。ここで、駆動回路A,B,Cからの出力電圧を
制御すればプローブ64の振動とトラッキングが行え
る。
【0202】図32は、円筒型振動子121の他の例を
示すものである。この円筒型振動子121が、図31の
ものと異なる点は、円筒の外周面には周方向に4分割し
た電極122,123,124,125を形成し、各々
に駆動回路A,B,C,Dを接続している点にある。
【0203】動作について説明すると、電極122と電
極124が対向しており、これに駆動回路A,Cで等し
い電圧を印加することにより円筒型振動子121は伸び
縮みし、フォーカシングが行える。また、電極122と
電極124に直交し、互いに対向する電極123と電極
125に互いに逆特性の電圧を印加すると、正の電圧側
の電極方向に円筒型振動子121が曲がるので、プロー
ブ64の振動とトラッキングが行える。このように、図
32に示す円筒型振動子121では、フォーカシング
と、プローブ64の振動およびトラッキングが独立に制
御可能となる。
【0204】図33は、円筒型振動子121の他の例を
示すものである。この円筒型振動子121が、図32の
ものと異なる点は、円筒の外周面の周方向に分割された
第5の電極126を設け、この電極126に発生する電
圧を検出する位置検出回路Eを接続した点にある。すな
わち、圧電効果により、円筒型振動子121の変位量に
応じた電圧が電極126に生じるので、これを位置検出
回路Eで検出することにより、円筒型振動子121の変
位量を知ることができる。そこで、位置検出回路Eの検
出信号を駆動回路A〜Dにフィードバックすることによ
り、フォーカス位置やトラッキング位置を所望に制御す
ることができる。
【0205】図34の例は、円筒型振動子121に代え
て、4角筒の金属筒127の周囲の4面に平板状の電極
128〜131を張りつけたものである。
【0206】動作について説明すると、電極128と電
極130が対向しており、これに等しい電圧を印加する
ことにより金属筒127は伸び縮みし、フォーカシング
が行える。また、電極128と電極130に直交し、互
いに対向する電極129と電極131に互いに逆特性の
電圧を印加すると、正の電圧側の電極方向に金属筒12
7が曲がるので、プローブ64の振動とトラッキングが
行える。
【0207】図34に示す構成とすれば、図31〜図3
3に示す円筒型振動子121に比べ、プローブ64の接
着が容易となり、耐衝撃性も高めることができる。
【0208】[発明の実施の形態7]図37は、この発
明の実施の形態7である情報記録再生装置のヘッド部分
の縦断面図である。この情報記録再生装置においては、
その先端からトンネル電流を情報記憶媒体65に流す先
鋭化した導電性のプローブ64を用いる。先端が非常に
鋭利に、例えば、その曲率半径が100nm以下の導電
性のプローブ64は、図37に示すように、その上端根
元側はスライダ63に固定され、情報記憶媒体65に対
向する先端側は自由になっている、いわゆる片持ち梁構
造とされている。先端はエッチングや電解研磨法などに
より細く先端曲率半径は数十nm以下に先鋭化されてい
る。このプローブ64と情報記憶媒体65の間に所定の
バイアス電圧を印加し、プローブ64の先端と媒体表面
の間の距離が10nm以下になると、両者間にトンネル
電流が流れる。
【0209】情報記憶媒体65としては、例えば、記録
層は抵抗が低い材料で構成され、その下地に導電性の薄
膜または基板が形成されている構成が考えられる。記録
層としては相変化材料が挙げられる。例えば、GeTb
Sb薄膜あるいはAgInSbTe薄膜が考えられる。
これらの膜をスパッタなどで成膜した場合、その膜はア
モルファス相になる。この膜に、先に述べた手段でトン
ネル電流を流す。このようにすると電流の流れたところ
でジュール熱が発生し、その部分が多結晶化する。この
ようにしてアモルファス相のフィールドに多結晶相のマ
ークを書くことができる。このマークの有無により情報
を書き込むことができる。これらの膜が多結晶相の場合
の比抵抗とアモルファス相の場合の比抵抗が異なる。し
たがって、プローブ64の先端と情報記憶媒体65の記
録層の表面との距離が一定であっても、抵抗値が異なる
ので、多結晶層の上にプローブ64の先端がある場合の
トンネル電流の方がアモルファス層のそれよりも大きく
なる。この電流値はバイアス電圧Vbと導電性プローブ
64の間に設けた電流計により測定することができる。
これにより書き込んだマークを読み取ることができる。
なお、情報記憶媒体65の情報を読み取る時の電流は、
情報を書き込む時の電流よりも少なくした方がよい。
【0210】別な手段としては、スパッタ成膜後の記録
層を一回別な方法で全面多結晶化し、先と同じ方法で多
結晶のフィールドにアモルファス相のマークを書き込
み、読み取ることもできる。
【0211】プローブ64と情報記憶媒体65の導電層
および接地との間には、バイアス電圧Vbを印加するバ
イアス電圧印加手段としての電源が接続されている。こ
のバイアス電圧Vbは正負何れであってもよい。また、
情報記憶媒体65の記録層の材料としては、キノン環と
ヒドロキノン環を両端に有する有機分子であってもよい
(1994年第55回応用物理学界学術講演会における予稿集
20p-Q-9参照)。
【0212】図37は、この発明の実施の形態7であ
る、情報記憶媒体65にトンネル電流を流して情報の記
録、再生を行う、この情報記録再生装置のヘッド部分の
縦断面図である。このヘッドは、アーム61の先端部に
サスペンションを介してスライダ63が取り付けられて
いる。そして、その先端からトンネル電流を流出する導
電性のプローブ64をスライダ63に載せている。スラ
イダ63は、情報記憶媒体65と接触しないフライング
スライダでもよいし、接触するコンタクトスライダでも
よい。スライダ63により、情報記憶媒体65が回転中
は、情報記憶媒体65とプローブ64の距離は安定して
約10nmを保つ。
【0213】図38に示すように、情報記憶媒体65が
円盤状の場合は、情報記憶媒体65の表面または表面近
傍には、情報記憶媒体65の円周方向にマークピット6
6が並んでいて、情報が書き込まれている。情報記憶媒
体65は回転するが、これを回転させるモータの軸ずれ
や、情報記憶媒体65自身の軸ずれにより、マークピッ
ト66の列は蛇行する。したがって、マークピット66
の中心にプローブ64の先端がくるようにプローブ64
が動かされないと、正しい情報の書き込みまたは読出し
が行えない。
【0214】情報記憶媒体65が、板状の、例えばカー
ドメモリの場合は、図35に示すようにマークピット6
6は直線状に並んでいて、情報が書き込まれている情報
記憶媒体65はデータ列方向に直進するので、マークピ
ット66の中心にプローブ64の先端がくるようにプロ
ーブ64が動かされないと、正しい情報の書き込みまた
は続出しか行えない。
【0215】次に、図37に示すヘッド部分の動作につ
いて説明する。まず、プローブ64の先端は図示しない
後述する所定の加振手段により情報記憶媒体65のデー
タ列が並ぶ方向と直交する方向に振動している。したが
って、このプローブ64から流出するトンネル電流が情
報記憶媒体65に流れ込む位置は、円盤型の情報記憶媒
体65のデータ列が並ぶ方向と直交する方向に周期的に
移動(振動)する。この振動周波数はプローブ64の片
持ち梁の共振周波数よりも小さい方が望ましい。図39
にその様子を示す。図39において、情報記憶媒体65
上にはすでにマークピット66が記録されている。この
マークピット66の比抵抗は情報記憶媒体65上の他の
部分より高くまたは低くなっている。このマークピット
66が書き込まれる様子は先に説明した。これからの説
明を簡単にするためにマークピット66の部分は情報記
憶媒体65上の他の部分よりも比抵抗が低いということ
にして説明を行うが、この逆、すなわちマークピット6
6部分の抵抗値が高い場合でも同様の効果が得られる。
【0216】図39中に符号〜で示しているのは、
図40に示す時刻〜における情報記憶媒体65上の
トンネル電流が流れ込む位置である。図39に示す時刻
の位置では、マークピット66の、情報記憶媒体65
の径方向の位置とトンネル電流が流れ込む位置が一致し
ているので、流れ込むトンネル電流が最大となる。図3
9に示す時刻の位置では、トンネル電流が流れ込む位
置が最もマークピット66の中心軸から離れるので、ト
ンネル電流が最小となる。図39に示す時刻の位層で
は、時刻の位置と同様にトンネル電流が最大となる。
図39に示す時刻の位置では、時刻の位置と同様に
トンネル電流が最小となる。以上から時間変化に対する
トンネル電流信号強度および情報記憶媒体65のデータ
列の並ぶ方向と直交する方向の位置の変化は図40に示
すようになる。
【0217】次に、図41に示すように、トンネル電流
が流れ込む位置の振動の中心がマークピット66の列の
中心からずれている(トラッキングがずれている)場合
について考える。図41に示す時刻の位置では、トン
ネル電流が流れ込む位置がマークピット66の比抵抗が
変わる境にかかっているので、トンネル電流信号強度は
最大値の半分程度になる。時刻の位置ではトンネル電
流がすべて比抵抗の高いところに流れ込むので、最もト
ンネル電流が小さくなる。時刻の位置では、時刻の
場合と同様に信号強度は最大値の半分程度になる。時刻
の位置では、トンネル電流が比抵抗の低いところに流
れ込むので、トンネル電流信号強度が最大値になる。以
上から、時間変化に対するトンネル電流信号強度および
情報記憶媒体65の径方向の位置の変化は、図42に示
すようになる。この場合に、トンネル電流が、比抵抗が
高い領域に当たっている時間が長くなるので、その平均
値(バイアス)が小さくなる。
【0218】プローブ64が情報記憶媒体65のデータ
列が並ぶ方向と直交する方向に振動する周波数は、情報
の読出し時におけるマークピット66の変調周波数より
も非常に小さい。図43は、この発明の実施の形態7で
ある情報記録再生装置のマークピット66を読み出すた
めの回路を示すものである。すなわち、電流電圧変換器
201と、電流電圧変換器201の非反転入力端子に接
続されている電圧源Vbとにより、プローブ64の先端
にはバイアス電圧Vbが印加される。また、情報記憶媒
体65は接地されている。先に述べたように、プローブ
64の先端が情報記憶媒体65に10nm程度に近づく
と、プローブ64の先端から情報記憶媒体65にトンネ
ル電流itが流れ込む。電流電圧変換器201はこの電
流値を電圧出力に変換する。電流電圧変換器201の出
力側に接続された差動増幅器202の出力Voは、電流
電圧変換器201の帰還抵抗の抵抗値をRとすると、 Vo=it×R となる。
【0219】差動増幅器202の出力信号Voは、ロー
パスフィルタ203とハイパスフィルタ204に入力さ
れる。信号取出装置であるローパスフィルタ203は、
高周波数帯域の成分を除去する。この高周波成分が除去
された信号の平均値(バイアス値)はトラッキングエラ
ー信号として出力される。また、ハイパスフィルタ20
4は、低周波教帯域の成分を除去してマークピット66
の読出し信号を取り出す。
【0220】なお、図44に示すように、プローブ64
と情報記憶媒体65間に電位差を与える電源Vbを情報
記憶媒体65側に、トンネル電流を検出する回路をプロ
ーブ64側に接続するようにしてもよい。また、これと
は逆に図45に示すように、プローブ64と情報記憶媒
体65間に電位差を与える電源Vbをプローブ64側
に、トンネル電流を検出する回路を情報記憶媒体65側
に接続するようにしてもよい。図44、図45に示す回
路例の場合は、差動増幅器202を省くことができる。
図44、図45において、図43と同一符号の回路要素
などは、図43の例と共通のものである。
【0221】前記した理由により、図41、図42に示
す場合の方が、図39、図40に示す場合よりトンネル
電流信号強度が小さくなる。そこで、図46に示すよう
に、図43に示す回路例にトンネル電流信号強度の最小
値を検出する回路(ボトムホールド回路205)を付け
加えることにより、トラッキングエラー信号を得ること
ができる。この場合も、図44、45に示す回路例と同
様に電源電圧Vbと電流検出回路となる電流電圧変換器
201とを分離した構成にしてもよい。
【0222】以上の例では、マークピット66自身の比
抵抗の違いにより、トラッキングエラー信号を得る手段
について説明したが、これに限定するものではなく、例
えば、図47に示すように、情報記憶媒体65上に比抵
抗が大きい(または小さい)部分206と比抵抗が小さ
い(または大きい)部分207をストライプ状に形成
し、このストライプに流れるトンネル電流の違いによ
り、図43〜図46を参照して前記したと同様の手法に
より、トラッキングエラー信号を得ることができる。
このトラッキングエラー信号により、プローブ64のト
ラッキングを行う図示しないアクチュエータと、プロー
ブ64と情報記憶媒体65との距離を調節する図示しな
いアクチュエータを制御することができる。
【0223】次に、前記したプローブ64から流出して
情報記憶媒体65に流れ込むトンネル電流を、情報記憶
媒体65の径方向に周期的に移動(振動)する手段につ
いて説明する。
【0224】まず、図48に示すように、プローブ64
は、その基端部をスライダ63に介装されているコモン
電極208に固定され、先端部は自由となっている片持
ち梁構造をなしている。プローブ64の先端部はエッチ
ングなどによって先鋭に形成されている。そして、この
先端部は100nm以下の曲率半径になっていて、情報
記憶媒体65との間に電圧が印加され、かつ、両者間の
距離が10nm以下になると,先端から情報記憶媒体6
5にトンネル電流が流れる。このトンネル電流により先
に述べたようにマークピット66の書き込み、読み出
し、消去を行う。プローブ64は電流計209とバイア
ス電圧Vbtを供給する電源Vbtに接続されている。
【0225】そして、情報記憶媒体65の径方向に、移
動装置である2つの固定電極210,210が、プロー
ブ64を挟むように、絶縁膜211,211を介装して
スライダ63に設けられている。そして、この固定電極
210,210とグラウンドとの間に、それぞれ別の交
流電源212,212が介装されている。バイアス電圧
Vbtは直流電圧なので、この交流電源212,212
の交流電圧の周波数に対応した周波数の静電引力がプロ
ーブ64と固定電極210,210との間に働く。これ
により、プローブ64の先端部は振動して、プローブ6
4から情報記憶媒体65に流れ込むトンネル電流の位置
も変わる。電流計209と電源Vbtの接続は、図48
に示したもの以外に、例えば図49に示すように、情報
記憶媒体65側に接続してもよい。また、図50に示す
ように、電流計209のみを情報記憶媒体65側に、バ
イアス電圧をプローブ64側に接続してもよい。また、
図51に示すように、電源Vbtのみを情報記憶媒体6
5側に、電流計209をプローブ64側に接続してもよ
い。
【0226】別の手段として、図52に示すように、プ
ローブ64の基端部に、情報記憶媒体65のデータ列が
並ぶ方向と直交する方向に、プローブ64の基端部を挟
むように2つの圧電素子213,213を配置する。各
圧電素子213,213のプローブ64側の電極21
5,215とプローブ64との間には絶縁膜214,2
14を設けて、両者間を絶縁する。各圧電素子213,
213のプローブ64側の電極215,215を接続し
てコモン電極とする。このコモン電極215,215
と、各圧電素子213,213の、スライダ63側の各
々の電極216,216間に(つまり移動装置である2
つの圧電素子213,213に)各々に交流電源21
7,217で別々の交流電圧を印加することにより、圧
電効果によりプローブ64を振動させるようにすること
もできる。
【0227】さらに別の手段として、図53に示すよう
な手段も可能である。ここでは、プローブ64をコバル
ト(Co)やニッケル(Ni)などの磁性材料で作製す
るか、あるいは別な材料で作製されたプローブ64にこ
れらの磁性材料をコートしたものとする。いずれにし
ろ、磁界がかかれば磁力が発生すようにする。さらに、
情報記憶媒体65の径方向に、プローブ64の先端部を
挟むように移動装置である2つのコイル218,218
を配置する。そして、2つのコイル218,218の各
々に別々の交流電圧を印加することにより、磁力により
プローブ64を振動させるようにすることもできる。
【0228】前記の各手段は、プローブ64のみを振動
させるものであったが、すでに図21〜図24を参照し
て説明した例のように、サスペンションとスライダとの
間に移動装置である所定のアクチュエータを設けて、ス
ライダ全体を振動させるようにしてもよい。アクチュエ
ータとしては図22〜図24に示したように、圧電素子
と、この圧電素子の動きを拡大する拡大機構からなるも
の、磁気コイル、磁気コアおよびムービングマグネット
からなる、静電引力を用いたものなどが適用できる。
【0229】以上説明した情報記録再生装置によれば、
プローブ64から流れ出て情報記憶媒体65に流れ込む
トンネル電流を、情報記憶媒体65のデータ列が並ぶ方
向と直交する方向に周期的に移動(振動)する手段以外
に、トラッキングエラー信号を得る専用の手段を設ける
必要がなく、情報記憶媒体65上にも記録密度を低下す
るランドやマークを形成する必要がなく、プローブ64
自身にも特別な手段を必要とすることなく、簡易な手段
でトラッキングエラー信号を得ることができる。
【0230】また、プローブ64の先端部は、情報記憶
媒体65の表面と離れていると振動するが、接触すると
プローブ64の先端部が情報記憶媒体65に拘束されて
振動しなくなる。図39〜図42を参照して前記したよ
うに、トンネル電流信号強度の時間的な変動は、プロー
ブ64の振動により発生するわけであるから、プローブ
64の先端と情報記憶媒体65とが接触して振動しなく
なると、トンネル電流信号強度の時間的な変化(交流的
振動)もなくなる。そこで、これを用いてプローブ64
の先端と情報記憶媒体65との接触、非接触(すなわ
ち、プローブ64の先端と情報記憶媒体65との距離に
関する信号)を検出することができる。
【0231】具体的には、図43に示す回路のローパス
フィルタ203の時定数をプローブ64の振動によるト
ンネル電流信号変化だけを捉えられるように設定し、そ
の出力の振幅を測定すればよい。この振幅が小さくまた
は0になれば、プローブ64の先端と情報記憶媒体65
とが接触していることがわかる。この信号により、プロ
ーブ64のトラッキングを調節する図示しないアクチュ
エータとプローブ64の先端と情報記憶媒体65との距
離を調節する図示しないアクチュエータを制御する。
【0232】このように、この情報記録再生装置によれ
ば、プローブ64から流れ出したトンネル電流が情報記
憶媒体65に流れ込む位置を、情報記憶媒体65のデー
タ列が並ぶ方向と直交する方向に周期的に移動(振動)
する手段を用いるだけで、その他に、情報記憶媒体65
の構成、材料に制限を加えることなくプローブ64の先
端と情報記憶媒体65表面との距離を測定するための複
雑な回路やプローブ64への工夫が不要で、特別な波長
の光源や情報記憶媒体65上に設けるパターンや時間を
要する信号処理なども必要とすることなく、簡易な手段
でプローブ64の先端と情報記憶媒体65表面との間の
距離を知ることができる。
【0233】[発明の実施の形態8]図54は、この発
明の実施の形態8である情報記録再生装置のマークピッ
ト66を読み出すための回路のブロック図である。この
図54において、図43と同一符号の回路要素などは、
発明の実施の形態7と共通であり、詳細な説明は省略す
る。
【0234】図54に示すように、移動装置であるバイ
ブレータ219は、プローブ64を加振するもので、図
48〜図53および図22〜図24を参照して前記した
何れの手段を用いて実現してもよい。3つのサンプルホ
ールド回路220,221,222には、ローパスフィ
ルタ203の出力が入力される。バイブレータ219を
駆動する交流電源223からサンプルホールド回路22
0,221,222には、ローパスフィルタ203の出
力の瞬時値をサンプリングするタイミングを決めるサン
プリングタイミング信号が入力する。信号取出装置であ
る差動増幅器224はサンプルホールド回路20と22
1の差信号を距離検出信号として出力し、信号取出装置
である差動増幅器225はサンプルホールド回路220
と222の差信号をトラッキングエラー信号として出力
する。サンプルホールド回路220,221,222
は、各々、図40、図42に示す時刻,,におけ
るトンネル電流信号強度をサンプルホールドする。
【0235】トラッキングがあっているときは、トンネ
ル電流信号強度の時刻と時刻の出力は等しい。した
がって、トラッキングエラー信号の出力は0である。ト
ラッキングが図41、図42を参照して前記したように
ずれた場合、時刻のトンネル電流信号強度は時刻の
トンネル電流信号強度より小さいので、トラッキングエ
ラー信号は負になる。また、トラッキングが図41、図
42を参照して前記した場合の反対にずれた時、時刻
のトンネル電流信号強度は時刻のトンネル電流信号強
度より大きいので、トラッキングエラー信号は正にな
る。
【0236】以上により、トラッキングがずれているこ
とと、どちら側にずれているかを知ることができる。
【0237】一方、トンネル電流信号強度の時刻と時
刻の差である距離検出信号は、プローブ64の振動振
幅を示しているので、前記したように、プローブ64の
先端と情報記憶媒体65の表面との距離に関するもので
ある。
【0238】これらの信号から、プローブ64のトラッ
キングを調節する図示しないアクチュエータと、プロー
ブ64の先端と情報記憶媒体65の表面との距離を調節
する図示しないアクチュエータを制御する。 なお、前
記の例では、トラッキングエラー信号と距離検出信号と
を同時に測定する場合について説明したが、どちらか一
方だけを検出するようにしてもよい。このようにして、
プローブ64から流れ出したトンネル電流が情報記憶媒
体65に流れ込む位置を、情報記憶媒体65のデータ列
が並ぶ方向と直交する方向に周期的に移動(振動)する
バイブレータ219を用いるだけで、その他に、情報記
憶媒体65の構成、材料に制限を加えることなく、プロ
ーブ64の先端と情報記憶媒体65表面との距離を測定
するための複雑な回路やプローブ64への工夫が不要と
し、特別な波長の光源や情報記憶媒体65上に設けるパ
ターンや時間を要する信号処理なども必要としない、簡
易な手段でトラッキングエラー信号を得て、プローブ6
4の先端と情報記憶媒体65表面との間の距離を知るこ
とができる。
【0239】[発明の実施の形態9]図55は、この発
明の実施の形態9である情報記録再生装置のマークピッ
ト66を読み出すための回路のブロック図である。この
図55において、図54と同一符号の回路要素などは、
発明の実施の形態8と共通であり、詳細な説明は省略す
る。
【0240】図55に示すように、ローパスフィルタ2
03の出力信号はピークホールド回路(P/H)22
6、ボトムホールド回路(B/H)227に入力され、
ローパスフィルタ203の出力信号の最大値、最小値が
検出される。そして、差動増幅器228はピークホール
ド回路226が出力する最大値と、ボトムホールド回路
227が出力する最小値の差を取り、その差信号を信号
取出装置である判別回路229に出力する。
【0241】図39〜図42を参照して前記したよう
に、トラッキングがずれると、光信号強度の最大値と最
小値の差、すなわち、差動増幅器228の出力する差信
号が大きくなる。また、プローブ64の先端と光情報記
緑媒体65との間の距離が小さくなり、プローブ64の
振幅が小さくなると、光信号強度の最大値と最小値の
差、すなわち、差動増幅器228の出力する差信号が小
さくなる。
【0242】そこで、このような特性から、判別回路2
29はトラッキングエラー信号と、距離検出信号を出力
する。そして、これらの信号から、プローブ64のトラ
ッキングを調節する図示しないアクチュエータと、プロ
ーブ64の先端と情報記憶媒体65の表面との距離を調
節する図示しないアクチュエータを制御する。
【0243】このようにして、プローブ64から流れ出
したトンネル電流が情報記憶媒体65に流れ込む位置
を、情報記憶媒体65のデータ列が並ぶ方向と直交する
方向に周期的に移動(振動)するバイブレータを用いる
だけで、その他に情報記憶媒体65の構成、材料に制限
を加えることなく、プローブ64の先端と情報記憶媒体
65表面との距離を測定するための複雑な回路やプロー
ブ64への工夫を不要とし、特別な波長の光源や情報記
憶媒体65上に設けるパターンや時間を要する信号処理
なども必要とせずに、簡易な手段でトラッキングエラー
信号を得て、プローブ64の先端と情報記憶媒体65表
面との間の距離を知ることができる。
【0244】[発明の実施の形態10]図56は、この
発明の実施の形態10である情報記録再生装置のマーク
ピット66を読み出すための回路のブロック図である。
この図56において、図54と同一符号の回路要素など
は、発明の実施の形態8と共通であり、詳細な説明は省
略する。
【0245】図56に示すように、信号取出装置である
同期検波増幅回路231,232には、ローパスフィル
タ203の出力信号が入力される。この同期検波増幅回
路231,232は、参照信号と同じ周波数の信号のみ
を参照信号の位相に同期して検波し、その実効値を直流
電圧として出力するものである。そして、同期検波増幅
回路232には、プローブ64から流れ出したトンネル
電流が情報記憶媒体65に流れ込む位置がバイブレータ
の作用により振動する時の周波数、すなわち交流電源2
23の周波数ωが参照信号として入力される。同期検波
増幅回路231には、図示しない回路により周波数ωか
ら周波数2ωを作り出し、この周波数2ωの信号が参照
信号として入力される。
【0246】以上のような構成において、図40に明ら
かなように、トラッキングがあっているときは、光信号
強度に周波数ωの成分はない。したがって、同期検波増
幅回路232の出力は0である。トラッキングが図41
に示す方向にずれると、図42に示すように、周波数ω
の成分が現われる。したがって、同期検波増幅回路23
2に電圧出力が現われる。この時の電圧出力を正とする
と、トラッキングが図41に示す方向と反対の方向にず
れたときは、同期検波増幅回路232に負の電圧出力が
現われる。このようにして、トラッキングがずれている
ことと、どちら側にずれているかを知ることができるの
で、同期検波増幅回路232の出力信号はトラッキング
エラー信号となる。そして、この信号により、プローブ
64のトラッキングを調節する図示しないアクチュエー
タを制御することができる。
【0247】プローブ64の先端と情報記憶媒体65と
の間の距離が小さくまたは大きくなると、図40に示す
ように、トンネル電流の信号強度の振幅が小さくまたは
大きくなる。図40に示す光信号強度の周波数はプロー
ブ64の振動周波数の二倍、すなわち2ωである。した
がって、同期検波増幅回路231の出力からプローブ6
4の先端と情報記憶媒体65との間の距離に関する情報
を得ることができる。しかし、同期検波増幅回路232
は2ωの周波数成分入力には不感であるから、距離の変
化に伴う2ω成分の振幅変動に対しては不感である。し
たがって、同期検波増幅回路232はプローブ64の先
端と情報記憶媒体65表面との間の距離変動に対して独
立にトラッキングエラー信号を得ることができる。同様
に、同期検波増幅回路231は、ωの周波数成分の入力
には不感であるから、トラッキングのずれに伴うω分の
振動変動に対しては不感である。したがって、同期検波
増幅回路231は、トラッキングのずれに対して独立に
プローブ64の先端と情報記憶媒体65との間の距離を
示す距離検出信号を得ることができる。
【0248】このようにして、プローブ64から流れ出
したトンネル電流が情報記憶媒体65に流れ込む位置
を、情報記憶媒体65のデータ列が並ぶ方向と直交する
方向に周期的に移動(振動)するバイブレータ219を
用いるだけで、その他に、情報記憶媒体65の構成、材
料などに制限を加えることなく、プローブ64の先端と
情報記憶媒体65表面との距離を測定するための複雑な
回路やプローブ64への工夫を不要として、特別な波長
の光源や情報記憶媒体65上に設けるパターンや時間を
要する信号処理なども必要とせずに、簡易な手段でトラ
ッキングエラー信号を得て、プローブ64の先端と情報
記憶媒体65表面との間の距離を知ることができる。
【0249】また、この発明の実施の形態10の変形例
として、プローブ64から流れ出したトンネル電流が情
報記憶媒体65に流れ込む位置を振動させる周波数ω
を、図48〜図53に例示するような片持ち梁の共振周
波数ωoとしてもよい。
【0250】すなわち、プローブ64の先端と情報記憶
媒体65の表面との間が近づき、両者間に原子間力や静
電気などのキャピラリー力が働くと、片持ち梁の共振周
波数がずれてくる。しかしながら、バイブレータ219
は、元々の共振周波数で強制振動しているから振幅が小
さくなる。この手段により、共振周波数を用いない場合
に比べてはるかにキャピラリー力に対する感度が高くな
り、よって、プローブ64の先端と情報記憶媒体65の
表面との間の距離測定を高感度に行うことができる。
【0251】[発明の実施の形態11]図57は、この
発明の実施の形態11である情報記録再生装置のマーク
ピット66を読み出すための回路のブロック図である。
この図57において、図54と同一符号の回路要素など
は、発明の実施の形態8と共通であり、詳細な説明は省
略する。
【0252】図57において、帰還回路233は、トッ
ラッキングエラー信号に基づいてトラッキング制御信号
を出力し、交流電源223と直列に接続した可変直流電
源234の出力電圧、すなわちトラッキングを調節する
電圧を制御する。
【0253】その結果、バイブレータを兼用するアクチ
ュエータ237には、プローブ64を振動させる電圧で
ある交流電源223の出力と、プローブ64をトラッキ
ングする電圧である可変直流電源234の出力とが重量
された電圧が印加される。これにより、プローブ64を
振動させる装置をトラッキングする装置と同一のアクチ
ュエータ237とすることができるので、図48〜図5
3および図22〜図24を参照して前記したプローブ6
4を情報記憶媒体65の径方向に振動させる手段と同様
に、プローブ64を振動させることとトラッキングとを
ひとつのアクチュエータ237で行うことができる。そ
して、これらの装置を簡易な構成とし、記録再生ヘッド
を小型化して、高速な書き込み、読出しを行うことがで
きる。
【0254】この構成を特に詳しく示すと、図58のよ
うになる。図58の回路で図49と同一符号の回路要素
などは、前記した発明の実施の形態7と同様であるた
め、詳細な説明は省略する。図58に示すように、2つ
の固定電極210,210の各々にトラッキング制御信
号により制御される直流電源234,234を接続す
る。この電圧は、一定のバイアス電圧に、トラッキング
制御信号により互いに逆の極性で、その絶対値は等しい
変動電圧分が重畳した電圧である。このようにすること
によりプローブ64を振動させ、かつトラッキングアク
チュエータとしての機能も発揮する。図48、図50〜
図53を参照して前記した場合についても同様な構成で
同じ機能が得られる。
【0255】[発明の実施の形態12]図59は、この
発明の実施の形態12である情報記録再生装置のマーク
ピット66を読み出すための回路のブロック図である。
この図59において、図57と同一符号の回路要素など
は、発明の実施の形態11と共通であり、詳細な説明は
省略する。
【0256】この発明の実施形態12の例では、プロー
ブ64を振動させることとトラッキングを行うことに加
え、プローブ64の先端と情報記憶媒体65間の距離の
制御(これをここではフォーカシングと呼ぶ)も移動装
置であるひとつのアクチュエータ237で行うことがで
きるようにしたものである。
【0257】すなわち、図59において、帰還回路23
5は、距離検出信号に基づいてフォーカシング制御信号
を出力し、フォーカシング制御用の電源236の出力電
圧、すなわちフォーカシングを調節する電圧を制御す
る。そして、この電圧をアクチュエータ237に入力す
ることにより、アクチュエータ237を駆動してフォー
カシングを行うことができる。
【0258】よって、プローブ64を振動させる装置、
トラッキングする装置およびフォーカシングを行う装置
を同一のアクチュエータ237としたので、これらの装
置を簡易な構成とし、記録再生ヘッドを小型化して、高
速な書き込み、読出しを行うことができる。
【0259】以下では、アクチュエータ237の構成の
詳細について説明する。図60は、アクチュエータ23
7を備えた情報記録再生装置のヘッド部分の縦断面図で
ある。
【0260】すなわち、図60に示すように、スライダ
63に縦孔を空け、円筒型振動子121をこの孔に挿通
して、円筒型振動子121の上部を孔に接着固定する。
また、円筒型振動子121の内部にプローブ64を挿通
して、円筒型振動子121の下部で接着固定されてい
る。以上により、アクチュエータ237が構成されてい
る。
【0261】円筒型振動子121としては、すでに説明
した図31、図32、図33、図34に示した構造のも
のを用いることができる。
【0262】[発明の実施の形態13]図61は、この
発明の実施の形態13である情報記録再生装置のヘッド
部分の縦断面図である。図61において、図37、図3
8と同一符号の部材などは発明の実施の形態7と同様で
あるため、詳細な説明は省略する。この情報記録再生装
置においては、その先鋭化されたプローブ64の先端と
情報記憶媒体65との間に働くシアフォースを用いる。
先端が非常に鋭利に、例えばその曲率半径が100nm
以下のプローブ64は、図61に示すように、水晶振動
子241に固定されている。この水晶振動子241は圧
電素子242を介してスライダ63に固定され、情報記
憶媒体65に対向する先端側は自由になっている。先端
はエッチングや電解研磨法などにより細く先端曲率半径
は数十nm以下に先鋭化されている。
【0263】圧電素子242は交流電源243により駆
動され、水晶振動子241は圧電素子242によりその
共振周波数で加振される。情報記憶媒体65の表面がプ
ローブ64の先端に近づくと、情報記憶媒体65の表面
と導電性プローブ64の先端との間に原子間力に基づく
シアフォースが働く。この力が情報記憶媒体65の表面
と導電性プローブ64の先端との間のばねとして働き、
この振動系全体の共振周波数が変化する。しかし、圧電
素子242により、加振されている周波数は以前と変わ
らないので、振動系全体は共振状態から外れ、これによ
り振動の振幅は小さくなる。この振動は水晶振動子24
1により交流電圧に変換される。この交流電圧は差動増
幅器245で取り出して、AC/DC変換器244によ
り直流電圧に変換される。したがって、この直流電圧V
dからプローブ64の先端と情報記憶媒体65との間の
距離を知ることができる。両者間の距離が大きければ直
流電圧Vdは大きくなり、距離が小さくなれば直流電圧
Vdも小さくなる。
【0264】プローブ64の先端と情報記憶媒体65と
の間の距離を知るための他の手段を、図62を参照して
説明する。図62に示すように、プローブ64の根元は
圧電素子242を介してスライダ63に固定されてい
る。プローブ64の先端は自由になっていて、片持ち梁
構造になっている。圧電素子242にはこの片持ち梁の
共振周波数の交流電圧が交流電源243により印加され
ている。したがって、プローブ64は共振振動してい
る。
【0265】一方、この振動を検出する手段として、本
発明の実施の形態では、光学的手法を用いている。すな
わち、レーザダイオード(LD)246から光を出射
し、この光をレンズ247を介して光ファイバ248の
一端に集光し、光ファイバ248内に導入する。この光
は光ファイバ248内を伝搬し、プローブ64の側面に
レーザ光が照射される。プローブ64の側面には金属膜
など反射率の高い材料が形成されているので、この光は
反射されて再びスライダ63に取り付けられた光ファイ
バ248に先端に入射する。プローブ64が振動してい
ると、再び光ファイバ248内に戻る光量が振動に同期
して増減する。この増減の振幅はプローブ64振動の振
幅に比例する。反射した光は再び光ファイバ248内を
先程とは反対の方向に伝搬し、ファイバカップラ249
により今度はレンズ250を介してフォトダイオード
(PD)251の方にその何割かは伝搬していく。した
がって、フォトダイオード251の信号を増幅するプリ
アンプ252の出力である交流信号はプローブ64の振
動を表し、その振幅はプローブ64振動の振幅に比例す
る。これによりプローブ64振動の振幅を知ることがで
きる。
【0266】プローブ64片持ち梁は圧電素子242に
よりその共振周波数で加振される。情報記憶媒体65の
表面がプローブ64の先端に近づくと、情報記憶媒体6
5の表面と導電性プローブ64の先端との間に原子間力
に基づくシアフォースや静電引力が働く。この力が情報
記憶媒体65の表面と導電性プローブ64の先端との間
のばねとして働き、この振動系全体の共振周波数が変化
する。しかし、圧電素子242により、加振されている
周波数は以前と変わらないので、振動系全体は共振状態
から外れ、これにより振動の振幅は小さくなる。プリア
ンプ252の交流電圧出力はAC/DC変換器244に
より直流電圧に変換される。したがって、この直流電圧
からプローブ64の先端と情報記憶媒体65との間の距
離を知ることができる。すなわち、両者間の距離が大き
ければ直流電圧は大きくなり、距離が小さくなれば直流
電圧も小さくなる。この振幅から、プローブ64の先端
と情報記憶媒体65間の距離を知ることができる。
【0267】なお、シアフォースを検出するためのプロ
ーブ64振動の方向は情報記憶媒体65上のマークピッ
ト66のデータ列方向に平行(円盤状の媒体の場合は円
周方向)に振動させてもよいし、直交させて振動させて
もよい。しかし、後に述べるトラッキングエラー信号を
得るためのプローブ64の先端の移動方方向と異なる方
向に振動させた方が、両者の信号の分離という点から、
シアフォースを検出するためのプローブ64の振動方向
をマークピット66のデータ列方向に平行に振動させた
方が好ましい。
【0268】また、図62ではマークピット66のデー
タ列と直交方向の振動を検出するようにスライダ63内
の光ファイバ248が設置されているが、これは図中の
説明をしやすくするためであって、この図とは直交する
方向に光ファイバ248を設置し、データ列と平行方向
の振動を検出するようにしてもよい。
【0269】例えば、情報記憶媒体65としては、窪み
(ピット)を情報のマークとするものを用いる。このピ
ットはCD−ROM作製に使われているスタンパにより
作製することができる。
【0270】マークピット66がプローブ64の先端の
下にあるときは、プローブ64の先端と情報記憶媒体6
5との間の距離が、それ以外のところでは小さくなる。
これにより、マークピット66がプローブ64の先端の
下にあるときは、プローブ64の先端と情報記憶媒体6
5との間の距離を示す信号Vdは大きくなり、それ以外
のところでは小さくなる。この信号から媒体表面の凹凸
の情報を得ることができる。すなわち、記録された情報
を知ることができる。
【0271】図38に示すように、情報記憶媒体65が
円盤状の場合は、情報記憶媒体65の表面あるは表面近
傍には、情報記憶媒体65の円周方向にマークピット6
6が並んでいて、情報が書き込まれている。情報記憶媒
体65は回転するが、これを回転させるモータの軸ずれ
や、情報記憶媒体65自身の軸ずれにより、マークピッ
ト66の列は蛇行する。したがって、マークピット66
の中心にプローブ64の先端がくるようにプローブ64
が動かされないと、正しい情報の書き込みまたは読出し
が行えない。
【0272】情報記憶媒体65が、板状の、例えば光カ
ードメモリの場合は、図35に示すようにマークピット
66は直線状に並んでいて、情報が書き込まれている情
報記憶媒体65はデータ列方向に直進するので、マーク
ピット66の中心にプローブ64の先端がくるようにプ
ローブ64が動かされないと、正しい情報の書き込みま
たは読出しか行えない。
【0273】次に、図61および図62に示すヘッド部
分の動作について説明する。まず、プローブ64がシア
フォースを検出する位置は、後述する所定の手段により
円盤型の情報記憶媒体65のデータ列が並ぶ方向と直交
する方向に周期的に移動(振動)する。この振動周波数
はプローブ64片持ち梁の共振周波数よりも小さい方が
好ましい。図63にその様子を示す。図63において、
情報記憶媒体65上にはすでにマークピット66が記録
されている。このマークピット66は他の部分より窪ん
でいる、または高くなっている。このマークピット66
はスタンパにより作製する。これからの説明を簡単にす
るためにマークピット66の部分は窪んでいるというこ
とにして説明を行うが、この逆、すなわちマークピット
66部分が出っ張っている場合でも同様の効果が得られ
る。
【0274】図63中に符号〜で示しているのは、
図64に示す時刻〜における情報記憶媒体65上で
プローブ64がシアフォースを検出する位置である。図
63に示す時刻の位置では、マークピット66の、情
報記憶媒体65の径方向の位置とプローブ64がシアフ
ォースを検出する位置が一致しているので、プローブ6
4の先端と情報記憶媒体65との間の距離を示す信号V
dが最大となる。図63に示す時刻の位置では、プロ
ーブ64がシアフォースを検出する位置が最もマークピ
ット66の中心軸から離れるので、図61または図62
で説明した手段により得られるプローブ64の先端と情
報記憶媒体65との距離を示す信号Vdが最小となる。
図63に示す時刻の位層では、時刻の位置と同様に
プローブ64の先端と情報記憶媒体65との距離を示す
信号Vdが最大となる。図63に示す時刻の位置で
は、時刻の位置と同様にプローブ64の先端と情報記
憶媒体65との距離を示す信号Vdが最小となる。以上
から時間変化に対するトンネル電流信号強度および情報
記憶媒体65のデータ列の並ぶ方向と直交する力向の位
置の変化は図64に示すとおりである。
【0275】次に、図65に示すように、プローブ64
がシアフォースを検出する位置の振動の中心がマークピ
ット66の列の中心からずれている(トラッキングがず
れている)場合について考える。図65に示す時刻の
位置では、プローブ64がシアフォースを検出する位置
がマークピット66の比抵抗が変わる境にかかっている
ので、プローブ64の先端と情報記憶媒体65との距離
を示す信号Vdは最大値の半分程度になる。時刻の位
置ではプローブ64がシアフォースを検出する位置がマ
ークピット66の窪みから完全に外れるので、プローブ
64の先端と情報記憶媒体65との距離を示す信号Vd
が最も小さくなる。時刻の位置では、時刻の場合と
同様にプローブ64の先端と情報記憶媒体65との距離
を示す信号Vdは最大値の半分程度になる。時刻の位
置では、プローブ64がシアフォースを検出する位置が
マークの窪みから完全に一致するので、プローブ64の
先端と情報記憶媒体65との距離を示す信号Vdの信号
強度が最大値になる。
【0276】以上から、時間変化に対するプローブ64
の先端と情報記憶媒体65との距離を示す信号Vdの信
号強度および情報記憶媒体65の、径方向の位置の変化
は図66に示すとおりである。この場合に、プローブ6
4がシアフォースを検出する位置がマークの窪みから外
れている時間が長くなるので、プローブ64の先端と情
報記憶媒体65との距離を示す信号Vdの平均値(バイ
アス)が小さくなる。
【0277】プローブ64が情報記憶媒体65のデータ
列が並ぶ方向と直交する方向に振動する周波数は、読出
し時のマークピット66の変調周波数よりも非常に小さ
い。図67は、マークピット66を読み出すための回路
を示すものである。すなわち、図61や図62で示した
手段によりプローブ64の先端と情報記憶媒体65表面
との間の距離を示す信号を得ることができる。AC/D
C変換器261を介して、この信号Vdは、ローパスフ
ィルタ262とハイパスフィルタ263に入力される。
信号取出装置であるローパスフィルタ262は、高周波
数帯域の成分を除去する。この高周波成分が除去された
信号の平均値(バイアス値)はトラッキングエラー信号
として出力される。また、ハイパスフィルタ263は、
低周波教帯域の成分を除去してマークピット66の読出
し信号を取り出す。
【0278】前記した理由により、図65、図66に示
す場合の方が、図63、図64に示す場合より、プロー
ブ64の先端と情報記憶媒体65との距離を示す信号V
dが小さくなる。そこで、図68に示すように、図67
に示す回路例のように、プローブ64の先端と情報記憶
媒体65との距離を示す信号Vdの最小値を検出するボ
トムホールド(B/H)回路264を付け加えることに
より、トラッキングエラー信号を得ることができる。
【0279】以上の説明では、マークピット66自身の
凹凸により、トラッキングエラー信号を得る手段につい
て説明したが、これに限定するものではなく、例えば、
図69に示すように、情報記憶媒体65上に凹(または
凸)部265と凸(または凹)部266をストライプ状
に形成し、このストライプ表面とプローブ64の先端と
の距離を示す信号Vdにより、図67〜図68を参照し
て前記したと同様の手段でトラッキングエラー信号を得
ることができる。 このトラッキングエラー信号によ
り、プローブ64のトラッキングを行う図示しないアク
チュエータと、プローブ64と情報記憶媒体65との距
離を調節する図示しないアクチュエータを制御すること
ができる。
【0280】次に、前記したプローブ64がシアフォー
スを検出する位置を、情報記憶媒体65の径方向に周期
的に移動(振動)する手段について説明する。
【0281】まず、図70に示すように、プローブ64
は、基端部をコモン電極208を介して固定され、先端
部は自由となっている片持ち梁構造をなしている。先端
部はエッチングなどによって先鋭に形成されている。そ
して、金属膜がプローブ64周辺に被覆されている。こ
の金属膜は接地されている。そして、情報記憶媒体65
の径方向に、プローブ64を挟むように絶縁膜211,
211を介して移動装置である2つの固定電極210,
210が設けられている。そして、この固定電極21
0,210とプローブ64の金属膜との間に、それぞれ
別の高電圧を交流電源212,212で印加する。これ
により、固定電極210,210とプローブ64との間
に静電引力が働き、プローブ64の先端部は振動して、
プローブ64がシアフォースを検出する位置も振動す
る。
【0282】別の手段として、図71に示すように、プ
ローブ64の基端部に、情報記憶媒体65のデータ列が
並ぶ方向と直交する方向に、プローブ64の基端部を挟
むように2つの圧電素子213,213を配置し、図7
0に示した金属膜と同様の金属膜と、固定電極210,
210を用いて、移動装置である2つの圧電素子21
3,213の各々に別々の交流電圧を印加することによ
り、圧電効果によりプローブ64を振動させるようにす
ることもできる。なお、図71において、図52と同一
符号の部材などは、図52を参照して前記した内容と同
様である。
【0283】さらに別の手段として、図72に示すよう
に、金属膜に代えて磁性膜をプローブ64に形成し、情
報記憶媒体65の径方向に、プローブ64の先端部を挟
むように移動装置である2つのコイル218,218を
配置する。そして、2つのコイル218,218の各々
に別々の交流電圧を交流電源217,217で印加する
ことにより、磁力によりプローブ64を振動させるよう
にすることもできる。なお、図72において、図53と
同一符号の部材などは、図53を参照して前記した内容
と同様である。
【0284】前記の各手段は、プローブ64のみを振動
させるものであったが、すでに図21〜図24を参照し
て説明したように、サスペンション62とスライダ63
との間に移動装置である所定のアクチュエータを設け
て、スライダ63全体を振動させるようにしてもよい。
この場合のアクチュエータとしては図22〜図24に示
したように、圧電素子88と、この圧電素子88の動き
を拡大する拡大機構からなるもの、コイル90、磁気コ
ア91およびムービングマグネット92からなる、静電
引力を用いたものなどが適用できる。
【0285】以上説明した情報記録再生装置によれば、
プローブ64がシアフォースを検出する位置を、情報記
憶媒体65のデータ列が並ぶ方向と直交する方向に周期
的に移動(振動)する手段以外に、トラッキングエラー
信号を得る専用の手段を設ける必要がなく、情報記憶媒
体65上にも記録密度を低下するランドやマークを必要
とせず、プローブ64自身にも特別な工夫を必要としな
い、簡易な手段でトラッキングエラー信号を得ることが
できる。
【0286】また、プローブ64の先端部は、情報記憶
媒体65の表面と離れていると振動するが、接触すると
先端部が情報記憶媒体65に拘束されて振動しなくな
る。図63〜図66を参照して前記したように、プロー
ブ64の先端との距離を示す信号Vdの時間的な変動は
プローブ64の振動により発生するわけであるから、プ
ローブ64の先端と情報記憶媒体65とが接触して振動
しなくなると、プローブ64の先端との距離を示す信号
Vdの時間的な変化(交流的振動)もなくなる。そこ
で、これを用いてプローブ64の先端と情報記憶媒体6
5との接触、非接触(すなわち、プローブ64の先端と
情報記憶媒体65との距離に関する信号)を検出するこ
とができる。
【0287】具体的には、図67のローパスフィルタ2
62の時定数をプローブ64の振動によるプローブ64
の先端との距離を示す信号Vdの変化だけを捉えられる
ように設定し、その出力の振幅を測定すればよい。この
振幅が小さくまたは0になれば、プローブ64の先端と
情報記憶媒体65とが接触していることがわかる。この
信号により、プローブ64のトラッキングを調節する図
示しないバイブレータ兼アクチュエータと、プローブ6
4の先端と情報記憶媒体65との距離を調節する図示し
ないアクチュエータとを制御する。
【0288】このように、この情報記録再生装置によれ
ば、プローブ64がシアフォースを検出する位置を、情
報記憶媒体65のデータ列が並ぶ方向と直交する方向に
周期的に移動(振動)する手段を用いるだけで、その他
に、情報記憶媒体65の構成、材料に制限を加えること
なくプローブ64の先端と情報記憶媒体65表面との距
離を測定するための複雑な回路やプローブ64への工夫
が不要とし、特別な波長の光源や情報記憶媒体65上に
設けるパターンや時間を要する信号処理なども必要とせ
ずに、簡易な手段でプローブ64の先端と情報記憶媒体
65表面との間の距離を知ることができる。
【0289】[発明の実施の形態14]図73は、この
発明の実施の形態14である情報記録再生装置のマーク
ピット66を読み出すための回路のブロック図である。
この図73において、図67と同一符号の回路要素など
は、発明の実施の形態13と共通であり、詳細な説明は
省略する。
【0290】図73に示すように、移動装置である、バ
イブレータを兼用するアクチュエータ237は、プロー
ブ64を加振するもので、図70〜図72を参照して前
記したいずれのものであってもよい。3つのサンプルホ
ールド回路267,268,269には、ローパスフィ
ルタ262の出力が入力される。アクチュエータ237
を駆動する交流電源272からサンプルホールド回路2
67,268,269には、ローパスフィルタ262の
出力の瞬時値をサンプリングするタイミングを決めるサ
ンプリングタイミング信号が入力する。信号取出装置で
ある差動増幅器270はサンプルホールド回路267と
268の差信号を距離検出信号として出力し、信号取出
装置である差動増幅器271はサンプルホールド回路2
67と269の差信号をトラッキングエラー信号として
出力する。サンプルホールド回路267,268,26
9は、各々、図64、図66の時刻,,における
プローブ64の先端との距離を示す信号Vdをサンプル
ホールドする。
【0291】トラッキングがあっているときは、プロー
ブ64の先端との距離を示す信号Vdの時刻と時刻
の出力は等しい。したがって、トラッキングエラー信号
の出力は0である。トラッキングが図65、図66を参
照して前記したようにずれた場合、時刻のプローブ6
4の先端との距離を示す信号Vdは時刻のプローブ6
4の先端との距離を示す信号Vdより小さいので、トラ
ッキングエラー信号は負になる。また、トラッキングが
図12、図13を参照して前記した場合の反対にずれた
時、時刻のプローブ64の先端との距離を示す信号V
dは時刻のプローブ64の先端との距離を示す信号V
dより大きいので、トラッキングエラー信号は正にな
る。以上により、トラッキングがずれていることと、ど
ちら側にずれているかを知ることができる。
【0292】一方、プローブ64の先端との距離を示す
信号Vdの時刻と時刻の差である距離検出信号は、
プローブ64の振動振幅を示しているので、前記したよ
うに、プローブ64の先端と情報記憶媒体65の表面と
の距離に関する。
【0293】これらの信号から、プローブ64のトラッ
キングを調節する図示しないバイブレータを兼ねたアク
チュエータと、プローブ64の先端と情報記憶媒体65
の表面との距離を調節する図示しないアクチュエータと
を制御する。
【0294】なお、前記の例では、トラッキングエラー
信号と距離検出信号とを同時に測定する場合について説
明したが、どちらか一方だけを検出するようにしてもよ
い。このようにして、プローブ64がシアフォースを検
出する位置を、情報記憶媒体65のデータ列が並ぶ方向
と直交する方向に周期的に移動(振動)するバイブレー
タを用いるだけで、その他に、情報記憶媒体65の構
成、材料に制限を加えることなく、プローブ64の先端
と情報記憶媒体65表面との距離を測定するための複雑
な回路やプローブ64への工夫が不要として、特別な波
長の光源や情報記憶媒体65上に設けるパターンや時間
を要する信号処理なども必要とせずに、簡易な手段でト
ラッキングエラー信号を得て、プローブ64の先端と情
報記憶媒体65表面との間の距離を知ることができる。
〔発明の実施の形態15〕図74は、この発明の実施の
形態15である情報記録再生装置のマークピット66を
読み出すための回路のブロック図である。この図74に
おいて、図73と同一符号の部材は、発明の実施の形態
14と共通であり、詳細な説明は省略する。
【0295】図74に示すように、ローパスフィルタ2
62の出力信号はピークホールド回路273、ボトムホ
ールド回路274に入力され、ローパスフィルタ262
の出力信号の最大値、最小値が検出される。そして、差
動増幅器275はピークホールド回路273が出力する
最大値と、ボトムホールド回路274が出力する最小値
の差を取り、その差信号を信号取出装置である判別回路
276に出力する。
【0296】図63〜図66を参照して前記したよう
に、トラッキングがずれると、プローブ64の先端との
距離を示す信号Vdの最大値と最小値の差、すなわち、
差動増幅器275の出力する差信号が大きくなる。ま
た、プローブ64の先端と情報記緑媒体65との間の距
離が小さくなり、プローブ64の振幅が小さくなると、
プローブ64の先端との距離を示す信号Vdの最大値と
最小値の差、すなわち、差動増幅器275の出力する差
信号が小さくなる。
【0297】そこで、このような特性から、判別回路2
76はトラッキングエラー信号と、距離検出信号を出力
する。そして、これらの信号から、プローブ64のトラ
ッキングを調節するバイブレータを兼ねた図示しないア
クチュエータと、プローブ64の先端と情報記憶媒体6
5の表面との距離を調節する図示しないアクチュエータ
とを制御する。
【0298】このようにして、プローブ64がシアフォ
ースを検出する位置を、情報記憶媒体65のデータ列が
並ぶ方向と直交する方向に周期的に移動(振動)するバ
イブレータを用いるだけで、 その他に情報記憶媒体6
5の構成、材料に制限を加えることなく、プローブ64
の先端と情報記憶媒体65表面との距離を測定するため
の複雑な回路やプローブ64への工夫が不要で、特別な
波長の光源や情報記憶媒体65上に設けるパターンや時
間を要する信号処理なども必要としない、簡易な手段で
トラッキングエラー信号を得、プローブ64の先端と情
報記憶媒体65表面との間の距離を知ることができる。
【0299】[発明の実施の形態16]図75は、この
発明の実施の形態16である情報記録再生装置のマーク
ピット66を読み出すための回路のブロック図である。
この図75において、図73と同一符号の回路要素など
は、発明の実施の形態14と共通であり、詳細な説明は
省略する。
【0300】図75に示すように、信号取出装置である
同期検波増幅回路277,278には、ローパスフィル
タ262の出力信号が入力される。この同期検波増幅回
路277,278は、参照信号と同じ周波数の信号のみ
を参照信号の位相に同期して検波し、その実効値を直流
電圧として出力する。そして、同期検波増幅回路278
には、プローブ64がシアフォースを検出する位置がバ
イブレータを兼ねたアクチュエータ237の作用により
振動する時の周波数、すなわち交流電源272の周波数
ωが参照信号として入力される。同期検波増幅回路27
7には、図示しない回路により周波数ωから周波数2ω
を作り出し、この周波数2ωの信号が参照信号として入
力される。
【0301】以上のような構成において、図64に明ら
かなように、トラッキングがあっているときは、プロー
ブ64の先端との距離を示す信号Vdに周波数ωの成分
はない。したがって、同期検波増幅回路278の出力は
0である。トラッキングが図65に示す方向にずれる
と、図66に示すように、周波数ωの成分が現われる。
したがって、同期検波増幅回路278に電圧出力が現わ
れる。この時の電圧出力を正とすると、トラッキングが
図65に示す方向と反対の方向にずれたときは、同期検
波増幅回路278に負の電圧出力が現われる。このよう
にして、トラッキングがずれていることと、どちら側に
ずれているかを知ることができるので、同期検波増幅回
路278の出力信号はトラッキングエラー信号となる。
そして、この信号によりプローブ64のトラッキングを
調節するバイブレータを兼ねた図示しないアクチュエー
タを制御することができる。
【0302】プローブ64の先鋭と情報記憶媒体65と
の間の距離が小さくまたは大きくなると、図64に示す
ようにプローブ64の先端との距離を示す信号Vdの振
幅が小さくまたは大きくなる。図64に示すプローブ6
4の先端との距離を示す信号Vdの周波数はプローブ6
4の振動周波数の二倍、すなわち2ωである。したがっ
て、同期検波増幅回路277の出力からプローブ64の
先端と情報記憶媒体65との間の距離に関する情報を得
ることができる。しかし、同期検波増幅回路278は2
ωの周波数成分入力には不感であるから、距離の変化に
伴う2ω成分の振幅変動に対しては不感である。したが
って、同期検波増幅回路278はプローブ64の先端と
情報記憶媒体65表面との間の距離変動に対して独立に
トラッキングエラー信号を得ることができる。同様に、
同期検波増幅回路277は、ωの周波数成分の入力には
不感であるから、トラッキングのずれに伴うω分の振動
変動に対しては不感である。したがって、同期検波増幅
回路277は、トラッキングのずれに対して独立にプロ
ーブ64の先端と情報記憶媒体65との間の距離を示す
距離検出信号を得ることができる。
【0303】このようにして、プローブ64がシアフォ
ースを検出する位置を、情報記憶媒体65のデータ列が
並ぶ方向と直交する方向に周期的に移動(振動)するバ
イブレータを兼ねたアクチュエータ237を用いるだけ
で、その他に、情報記憶媒体65の構成、材料に制限を
加えることなく、プローブ64の先端と情報記憶媒体6
5表面との距離を測定するための複雑な回路やプローブ
64への工夫を不要とし、特別な波長の光源や情報記憶
媒体65上に設けるパターンや時間を要する信号処理な
ども必要とせずに、簡易な手段でトラッキングエラー信
号を得て、プローブ64の先端と情報記憶媒体65表面
との間の距離を知ることができる。
【0304】また、この発明の実施形態14の変形例と
して、プローブ64がシアフォースを検出する位置を振
動させる周波数ωを、図70〜図72に例示するような
片持ち梁の共振周波数ωoとしてもよい。
【0305】すなわち、プローブ64の先端と情報記憶
媒体65の表面との間が近づき、両者間に原始間力や静
電気などのキャピラリー力が働くと、片持ち梁の共振周
波数がずれてくる。しかしながら、バイブレータを兼ね
たアクチュエータ237は、元々の共振周波数で強制振
動しているから振幅が小さくなる。この手段により、共
振周波数を用いない場合に比べてはるかにキャピラリー
力に対する感度が高くなり、よって、プローブ64の先
端と情報記憶媒体65の表面との間の距離測定を高感度
に行うことができる。
【0306】[発明の実施の形態17]図76は、この
発明の実施の形態17である情報記録再生装置のマーク
ピット66を読み出すための回路のブロック図である。
この図76において、図73と同一符号の部材は、発明
の実施の形態14と共通であり、詳細な説明は省略す
る。
【0307】図76において、帰還回路279は、トッ
ラッキングエラー信号に基づいてトラッキング制御信号
を出力し、交流電源272と直列に接続した可変直流電
源280の出力電圧、すなわちトラッキングを調節する
電圧を制御する。
【0308】その結果、バイブレータを兼ねたアクチュ
エータ237には、プローブ64を振動させる電圧を出
力する交流電源272の出力と、プローブ64をトラッ
キングする電圧である可変直流電源280の出力とが重
量された電圧が印加される。これにより、プローブ64
を振動させる装置をトラッキングする装置と同一のアク
チュエータとしたので、これらの装置を簡易な構成と
し、記録再生ヘッドを小型化して、高速な書き込み、読
出しを行うことができる。
【0309】この構成を特に詳しく示すと、図77に示
すように2つの固定電極210,210の各々にトラッ
キング制御信号により制御される直流電源234を接続
する。この電圧は、一定のバイアス電圧に、トラッキン
グ制御信号により互いに逆の極性で、その絶対値は等し
い変動電圧分が重畳した電圧である。このようにするこ
とによりプローブ64を振動させ、かつトラッキングア
クチュエータとしての機能も発揮する。図70〜72に
ついても同様な構成で同じ機能が得られる。なお、図7
7において、図58と同一符号の回路要素などは、発明
の実施の形態11と同様である。
【0310】[発明の実施の形態18]図78は、この
発明の実施の形態18である情報記録再生装置のマーク
ピット66を読み出すための回路のブロック図である。
この図78において、図76と同一符号の部材は、発明
の実施の形態17と共通であり、詳細な説明は省略す
る。
【0311】この発明の実施形18の例では、プローブ
64を振動させることとトラッキングを行うことに加
え、プローブ64の先端と情報記憶媒体65との間の距
離の制御(これをここではフォーカシングと呼ぶ)も移
動装置であるひとつのアクチュエータ237で行うこと
ができるようにしたものである。
【0312】すなわち、図78において、帰還回路27
9は、距離検出信号に基づいてフォーカシング制御信号
を出力し、可変直流電源280の出力電圧、すなわちフ
ォーカシングを調節する電圧を制御する。そして、この
電圧をアクチュエータ237に入力することにより、ア
クチュエータ237を駆動してフォーカシングを行うこ
とができる。
【0313】よって、プローブ64を振動させる装置、
トラッキングする装置およびフォーカシングを行う装置
を同一のアクチュエータ237で実現したので、これら
の装置を簡易な構成とし、記録再生ヘッドを小型化し
て、高速な書き込み、読出しを行うことができる。
【0314】以下では、アクチュエータ237の詳細に
ついて説明する。図79は、アクチュエータ237を備
えた情報記録再生装置のヘッド部分の縦断面図である。
【0315】すなわち、スライダ63に縦孔を空け、ア
クチュエータ237の円筒型の筒体283をこの孔に挿
通して、その上部を孔に接着固定する。また、筒体28
3の内部にプローブ64を挿通する。プローブ64は、
水晶振動子241とプローブ64を振動させる圧電素子
242を介して筒体283の下部に接着固定されてい
る。以上により、アクチュエータ237が構成されてい
る。水晶振動子241の出力電圧からプローブ64の先
端と情報記憶媒体65との間の距離を測定できること
は、図61を参照して前記した内容と同様である。
【0316】図80は、アクチュエータ237を備えた
情報記録再生装置のヘッド部分における他の例の縦断面
図であり、アクチュエータ237を備えた情報記録再生
装置のヘッド部分の縦断面図である。
【0317】すなわち、スライダ63に縦孔を空け、ア
クチュエータ237の円筒型の筒体283をこの孔に挿
通して、その上部を孔に接着固定する。また、筒体28
3の内部にプローブ64を挿通する。プローブ64は、
水晶振動子241とプローブ64を振動させる圧電素子
242を介して筒体283の下部に接着固定されてい
る。また、プローブ64の振動を検出するための光ファ
イバ248が設置されている。この光ファイバ248の
一端は、プローブ64に向けられている。光ファイバ2
48の他端から出るレーザ光からプローブ64の振動が
検出できることは図62を参照してすでに述べたとおり
である。
【0318】円筒型のアクチュエータ237としては、
すでに述べた図31、図32、図33、図34を参照し
てすでに説明した構造のものを用いることができる。
【0319】[発明の実施の形態19]図81は、この
発明の実施の形態19である情報記録再生装置のヘッド
部分の縦断面図である。図81において、図61と同一
符号の部材などは発明の実施の形態13と同様であるた
め、詳細な説明は省略する。この情報記録再生装置にお
いては、その先鋭化されたプローブ64の先端と情報記
憶媒体65との間に働く原子間力をコンタクトモードで
検出することを用いる。
【0320】図81に示すように、スライダ63には細
長い片持ち梁301が取り付けられている。その先端部
分には、片持ち梁301の側面から略垂直に立ちあがっ
ているプローブ64が取り付けられている。プローブ6
4の先端は非常に鋭利で、例えばその曲率半径が100
nm以下である。片持ち梁301は、図81のように、
基端側は固定台302を介してスライダ63に固定さ
れ、情報記憶媒体65に対向する先端側は自由になって
いる。プローブ64の先端はエッチングや電解研磨法な
どにより細く先端曲率半径は数十nm以下に先鋭化され
ている。片持ち梁301の根元には半導体で構成された
ピエゾ抵抗303が片持ち梁301に密着して設けられ
ている。ピエゾ抵抗303は、歪みを受けるとピエゾ抵
抗効果により抵抗値が変動する素子である。一方、プロ
ーブ64の先端が情報記憶媒体65の表面に近づくと、
プローブ64の先端に原子間力が働き、これにより、片
持ち梁301は曲がる。そのためピエゾ抵抗303は歪
んで、その抵抗値変化から原子間力を測定することがで
きる。すなわち、ピエゾ抵抗303には定電流源304
により一定電流が通電されており、ピエゾ抵抗303の
電圧の変動を差動増幅器305で測定することによりプ
ローブ64の先端と情報記憶媒体65の表面との間の距
離を測定することができる。
【0321】片持ち梁301の歪みを測定する他の手段
としては、光てこ法も適用可能であるが、あまりコンパ
クトに配置できないので、図81に示す構成にするのが
望ましい。
【0322】図38に示すように、情報記憶媒体65が
円盤状の場合は、情報記憶媒体65としては、窪み(マ
ークピット66)を情報のマークとするものを用いる。
このマークピット66はCD−ROMの作製に使われて
いるスタンパにより作製することができる。
【0323】マークピット66がプローブ64先端の下
にあるときは、プローブ64の先端と情報記憶媒体65
との距離が大きくなり、それ以外のところでは小さくな
る。これによりマークピット66がプローブ64先端の
下にあるときは、プローブ64先端と情報記憶媒体65
との距離を示す信号Vaは大きくなり、それ以外のとこ
ろでは小さくなる。この信号から情報記憶媒体65の表
面の凹凸の情報を得ることができる。すなわち、情報記
憶媒体65に記録された情報を知ることができる。
【0324】次に、図81に示すヘッド部分の動作につ
いて説明する。まず、プローブ64の先端が原子間力を
検出する位置は、後述する所定の手段により円盤型の情
報記憶媒体65のデータ列が並ぶ方向と直交する方向に
周期的に移動(振動)する。本実施例でもプローブ64
先端と媒体間の距離を測定することはできるのであるか
ら、発明の実施の形態13で図63〜図69により説明
した動作と同様に、トラッキングエラー信号とデータの
読み出し信号を得ることができる。すなわち、図67〜
図68のプローブ64の先端と情報記憶媒体65との距
離を示す信号Vdの代わりに、図81のプローブ64先
端と情報記憶媒体65との距離を示す信号Vaを接続す
ればよい。
【0325】前記したプローブ64が原子間力を検出す
る位置を、情報記憶媒体65の径方向に周期的に移動
(振動)する手段については、すでに図21〜図24に
示したように、サスペンション62とスライダ63との
間に、バイブレータをかねている移動装置である所定の
アクチュエータを設けて、スライダ63の全体を振動さ
せるようにしてもよい。バイブレータを兼ねたアクチュ
エータとしては、図22〜図24を参照して説明したよ
うに、圧電素子88と、この圧電素子88の動きを拡大
する拡大機構89からなるもの、コイル90、磁気コア
91およびムービングマグネット92からなる、静電引
力を用いたものなどが適用できる。
【0326】以上説明した情報記録再生装置によれば、
プローブ64が原子間力を検出する位置を、情報記憶媒
体65のデータ列が並ぶ方向と直交する方向に周期的に
移動させる手段以外にトラッキングエラー信号を得る専
用の手段を設ける必要がなく、情報記憶媒体65上にも
記録密度を低下するランドやマークを必要とせず、プロ
ーブ64などにも特別な工夫を必要とせずに、簡易な手
段でトラッキングエラー信号を得ることができる。
【0327】また、プローブ64の先端部は、情報記憶
媒体65の表面と離れていると、上記したバイブレータ
を兼ねたアクチュエータによりデータ列が並ぶ方向と直
交する方向に周期的に移動する。しかし、プローブ64
の先端部が情報記憶媒体65の表面に接触すると先端部
が情報記憶媒体65に拘束されて移動しなくなる。
【0328】図63〜図66を参照して前記したよう
に、プローブ64の先端と情報記憶媒体65との距離を
示す信号Vaの時間的な変動は、プローブ64の周期的
移動により発生するわけであるから、プローブ64の先
端と情報記憶媒体65とが接触して移動しなくなると、
プローブ64先端と情報記憶媒体65との距離を示す信
号Vaの時間的な変化(交流的振動)もなくなる。そこ
で、これを用いてプローブ64の先端と情報記憶媒体6
5との接触、非接触(すなわち、プローブ64の先端と
情報記憶媒体65との距離に関する信号)を検出するこ
とができる。
【0329】具体的には、図67のローパスフィルタ2
62の時定数をプローブ64の周期的移動によるプロー
ブ64先端と情報記憶媒体65との距離を示す信号Va
の変化だけを捉えられるように設定し、その出力の振幅
を測定すればよい。この振幅が小さくまたは0になれ
ば、プローブ64の先端と情報記憶媒体65とが接触し
ていることがわかる。この信号により、プローブ64の
トラッキングを調節する図示しないアクチュエータと、
プローブ64の先端と情報記憶媒体65との距離を調節
する図示しないアクチュエータとを制御する。
【0330】このように、この情報記録再生装置によれ
ば、プローブ64が原子間力を検出する位置を、情報記
憶媒体65のデータ列が並ぶ方向と直交する方向に周期
的に移動(振動)する手段を用いるだけで、その他に、
情報記憶媒体65の構成、材料に制限を加えることな
く、プローブ64先端と情報記憶媒体65表面との距離
を測定するための複雑な回路やプローブ64などへの工
夫を不要とし、特別な波長の光源や情報記憶媒体65上
に設けるパターンや時間を要する信号処理なども必要と
することなしに、簡易な手段でプローブ64先端と情報
記憶媒体65表面との間の距離を知ることができる。
【0331】[発明の実施の形態20]この発明の実施
の形態20は、発明の実施の形態19において、図73
のプローブ64の先端と情報記憶媒体65との距離を示
す信号Vdの代わりに、図81のプローブ64先端と情
報記憶媒体65との距離を示す信号Vaを接続し、発明
の実施の形態13で図63〜図69により説明した動作
と同様に、トラッキングエラー信号、プローブ64先端
と情報記憶媒体65との距離を示す信号、および、デー
タの読み出し信号を得ることができるようにしたもので
ある。これにより、発明の実施の形態19の例において
も、図73〜図76に示した回路により、トラッキング
エラー信号、プローブ64先端と情報記憶媒体65との
距離を示す信号、および、データの読み出し信号を得る
ことができる。
【0332】[発明の実施の形態21]この発明の実施
の形態21は、発明の実施の形態19において、図74
のプローブ64の先端と情報記憶媒体65との距離を示
す信号Vdの代わりに、図81のプローブ64先端と情
報記憶媒体65との距離を示す信号Vaを接続し、発明
の実施の形態13で図63〜図69により説明した動作
と同様に、トラッキングエラー信号、プローブ64先端
と情報記憶媒体65との距離を示す信号、および、デー
タの読み出し信号を得ることができるようにしたもので
ある。これにより、発明の実施の形態19の例において
も、図74に示した回路により、トラッキングエラー信
号、プローブ64先端と情報記憶媒体65との距離を示
す信号、および、データの読み出し信号を得ることがで
きる。
【0333】[発明の実施の形態22]この発明の実施
の形態22は、発明の実施の形態19において、図75
のプローブ64の先端と情報記憶媒体65との距離を示
す信号Vdの代わりに、図81のプローブ64先端と情
報記憶媒体65との距離を示す信号Vaを接続し、発明
の実施の形態13で図63〜図69により説明した動作
と同様に、トラッキングエラー信号、プローブ64先端
と情報記憶媒体65との距離を示す信号、および、デー
タの読み出し信号を得ることができるようにしたもので
ある。これにより、発明の実施の形態19の例において
も、図75に示した回路により、トラッキングエラー信
号、プローブ64先端と情報記憶媒体65との距離を示
す信号、および、データの読み出し信号を得ることがで
きる。
【0334】[発明の実施の形態23]この発明の実施
の形態23は、発明の実施の形態19において、図76
のプローブ64の先端と情報記憶媒体65との距離を示
す信号Vdの代わりに、図81のプローブ64先端と情
報記憶媒体65との距離を示す信号Vaを接続し、発明
の実施の形態13で図63〜図69により説明した動作
と同様に、トラッキングエラー信号、プローブ64先端
と情報記憶媒体65との距離を示す信号、および、デー
タの読み出し信号を得ることができるようにしたもので
ある。これにより、発明の実施の形態19の例において
も、図76に示した回路により、トラッキングエラー信
号、プローブ64先端と情報記憶媒体65との距離を示
す信号、および、データの読み出し信号を得ることがで
きる。
【0335】[発明の実施の形態24]この発明の実施
の形態24は、発明の実施の形態19において、図78
のプローブ64の先端と情報記憶媒体65との距離を示
す信号Vdの代わりに、図81のプローブ64先端と情
報記憶媒体65との距離を示す信号Vaを接続し、発明
の実施の形態13で図63〜図69により説明した動作
と同様に、トラッキングエラー信号、プローブ64先端
と情報記憶媒体65との距離を示す信号、および、デー
タの読み出し信号を得ることができるようにしたもので
ある。これにより、発明の実施の形態19の例において
も、図78に示した回路により、トラッキングエラー信
号、プローブ64先端と情報記憶媒体65との距離を示
す信号、および、データの読み出し信号を得ることがで
きる。
【0336】図82は、この発明の実施の形態の情報記
録再生装置のヘッド部分の縦断面図である。すなわち、
スライダ63に縦孔を空け、円筒型の筒体306をこの
孔に挿通して、その上部を孔に接着固定する。また、筒
体306の内部先端にプローブ64付きの片持ち梁30
1の基端部を固定する。以上により、アクチュエータが
構成されている。この円筒アクチュエータがマークピッ
ト66のデータ列を直交した方向に振動しながらトラッ
キングエラーを検出し、かつ、トラッキングアクチュエ
ータとしてプローブ64先端をデータ列中心に移動させ
る。片持ち梁301の根元のピエゾ抵抗303の抵抗値
変化からプローブ64先端と情報記憶媒体65表面間の
距離を測定できることは、すでに述べたとおりである。
【0337】筒体306としては、すでに述べた図3
1、図32、図33、図34に示した円筒型振動子12
1を用いることができる。
【0338】[発明の実施の形態25]図83は、この
発明の実施の形態25である情報記録再生装置のヘッド
部分の縦断面図である。図83において、図81と同一
符号の部材などは発明の実施の形態19と同様であるた
め、詳細な説明は省略する。この情報記録再生装置にお
いては、片持ち梁の先端に設けられたプローブ64と情
報記憶媒体65との間に働く原子間力をノンコンタクト
モードで検出することを用いる。
【0339】図83に示すように、スライダ63には細
長い片持ち梁301が取り付けられ、その先の方に、片
持ち梁301の側面から略垂直に立ちあがっているプロ
ーブ64が取り付けてある。プローブ64の先端は非常
に鋭利で、例えばその曲率半径が100nm以下であ
る。片持ち梁301は、図83のように、根本は固定台
302を介してスライダ63に固定され、情報記憶媒体
65に対向する先端側は自由になっている。プローブ6
4の先端はエッチングや電解研磨法などにより細く先端
曲率半径は数十nm以下に先鋭化されている。片持ち梁
301の根元には半導体で構成されるピエゾ抵抗303
が片持ち梁301に密着して設けられている。ピエゾ抵
抗303は、歪みを受けると、ピエゾ抵抗効果により、
その抵抗値が変わる素子で、定電流源304により一定
電流が通電されている。片持ち梁301の根元は圧電素
子309を介してスライダ63に固定されている。この
圧電素子309には交流電源307により交流電源が供
給され、片持ち梁301の共振周波数の交流電圧を発生
する。したがって、片持ち梁301は共振振動すること
になる。
【0340】情報記憶媒体65の表面がプローブ64の
先端に近づくと、情報記憶媒体65の表面とプローブ6
4の先端との間に原子間力が働く。この力が情報記憶媒
体65の表面とプローブ64の先端との間のばねとして
働き、片持ち梁301の振動系全体の共振周波数が変化
する。しかし、圧電素子309により、加振されている
周波数は以前と変わらないので、振動系全体は共振状態
から外れ、これにより振動の振幅は小さくなる。この振
動は水晶振動子により交流電圧に変換される。この交流
電圧はAC/DC変換器308により直流電圧に変換さ
れる。したがって、この直流電圧からプローブ64の先
端と情報記憶媒体65との間の距離を知ることができ
る。両者間の距離が大きければ直流電圧は大きくなり、
距離が小さくなれば直流電圧も小さくなる。
【0341】片持ち梁301の歪みを測定する他の手段
としては、光てこ法や2周波レーザを用いたヘテロダイ
ン法、水晶振動子を用いたものなどがあるが、あまりコ
ンパクトに配置できないので、図83に示す構成にする
のが望ましい。
【0342】図38に示すように、情報記憶媒体65が
円盤状の場合は、情報記憶媒体65としては、窪み(マ
ークピット66)を情報のマークとするものを用いる。
このマークピット66はCD−ROMの作製に使われて
いるスタンパにより作製することができる。
【0343】マークピット66がプローブ64先端の下
にあるときは、プローブ64の先端と情報記憶媒体65
との距離が大きくなり、それ以外のところでは小さくな
る。これにより、マークピット66がプローブ64の先
端の下にあるときは、プローブ64の先端と情報記憶媒
体65との距離を示す信号Vaは大きくなり、それ以外
のところでは小さくなる。この信号から情報記憶媒体6
5の表面の凹凸の情報を得ることができる。すなわち、
記録された情報を知ることができる。
【0344】次に、図83に示すヘッド部分の動作につ
いて説明する。まず、プローブ64の先端が原子間力を
検出する位置は、後述する所定の手段により円盤型の情
報記憶媒体65のデータ列が並ぶ方向と直交する方向に
周期的に移動(振動)する。本例でもプローブ64の先
端と情報記憶媒体65との間の距離を測定することはで
きるのであるから、発明の実施の形態13で図63〜図
69を参照して説明した動作と同様に、トラッキングエ
ラー信号とデータの読み出し信号を得ることができる。
すなわち、図67〜図68のプローブ64の先端と情報
記憶媒体65との距離を示す信号Vdの代わりに、図8
3のプローブ64先端と情報記憶媒体65との距離を示
す信号Vaを接続すればよい。
【0345】前記したプローブ64が原子間力を検出す
る位置を、情報記憶媒体65の径方向に周期的に移動
(振動)する手段については、すでに図21〜24に示
したように、サスペンション62とスライダ63との間
に移動装置である所定のバイブレータを兼ねたアクチュ
エータを設けて、スライダ63全体を振動させるように
してもよい。バイブレータを兼ねたアクチュエータとし
ては図22〜図24に示したように、圧電素子88と、
この圧電素子88の動きを拡大する拡大機構89からな
るもの、コイル90、磁気コア91およびムービングマ
グネット92からなる、静電引力を用いたものなどが適
用できる。
【0346】以上説明した情報記録再生装置によれば、
プローブ64が原子間力を検出する位置を、情報記憶媒
体65のデータ列が並ぶ方向と直交する方向に周期的に
移動させる手段以外にトラッキングエラー信号を得る専
用の手段を設ける必要がなく、情報記憶媒体65上にも
記録密度を低下するランドやマークを必要とせず、プロ
ーブ64や片持ち梁自身にも特別な工夫を必要とせず
に、簡易な手段でトラッキングエラー信号を得ることが
できる。
【0347】また、プローブ64の先端部は、情報記憶
媒体65の表面と離れていると、上記したバイブレータ
を兼ねたアクチュエータによりデータ列が並ぶ方向と直
交する方向に周期的に移動する。しかし、プローブ64
の先端部が情報記憶媒体65の表面に接触すると先端部
が情報記憶媒体65に拘束されて移動しなくなる。図6
3〜図66を参照して前記したように、プローブ64先
端と情報記憶媒体65との距離を示す信号Vaの時間的
な変動はプローブ64の周期的移動により発生するわけ
であるから、プローブ64の先端と情報記憶媒体65と
が接触して移動しなくなると、プローブ64の先端と情
報記憶媒体65との距離を示す信号Vaの時間的な変化
(交流的振動)もなくなる。そこで、これを用いてプロ
ーブ64の先端と情報記憶媒体65との接触、非接触
(すなわち、プローブ64の先端と情報記憶媒体65と
の距離に関する信号)を検出することができる。
【0348】具体的には、図67のローパスフィルタの
時定数をプローブ64の周期的移動によるプローブ64
先端と情報記憶媒体65との距離を示す信号Vaの変化
だけを捉えられるように設定し、その出力の振幅を測定
すればよい。この振幅が小さくまたは0になれば、プロ
ーブ64の先端と情報記憶媒体65とが接触しているこ
とがわかる。この信号により、プローブ64のトラッキ
ングを調節する図示しないバイブレータを兼ねたアクチ
ュエータと、プローブ64の先端と情報記憶媒体65と
の距離を調節する図示しないアクチュエータを制御す
る。
【0349】このように、この情報記録再生装置によれ
ば、プローブ64が原子間力を検出する位置を、情報記
憶媒体65のデータ列が並ぶ方向と直交する方向に周期
的に移動(振動)する手段を用いるだけで、その他に、
情報記憶媒体65の構成、材料に制限を加えることな
く、プローブ64先端と情報記憶媒体65表面との距離
を測定するための複雑な回路やプローブ64や片持ち梁
301への工夫を不要とし、特別な波長の光源や情報記
憶媒体65上に設けるパターンや時間を要する信号処理
なども必要とせずに、簡易な手段でプローブ64先端と
情報記憶媒体65表面との間の距離を知ることができ
る。
【0350】[発明の実施の形態26]この発明の実施
の形態26は、発明の実施の形態25において、図73
のプローブ64の先端と情報記憶媒体65との距離を示
す信号Vdの代わりに、図83のプローブ64先端と情
報記憶媒体65との距離を示す信号Vaを接続し、発明
の実施の形態13で図63〜図69により説明した動作
と同様に、トラッキングエラー信号、プローブ64先端
と情報記憶媒体65との距離を示す信号、および、デー
タの読み出し信号を得ることができるようにしたもので
ある。これにより、発明の実施の形態19の例において
も、図73〜図76に示した回路により、トラッキング
エラー信号、プローブ64先端と情報記憶媒体65との
距離を示す信号、および、データの読み出し信号を得る
ことができる。
【0351】[発明の実施の形態27]この発明の実施
の形態27は、発明の実施の形態25において、図74
のプローブ64の先端と情報記憶媒体65との距離を示
す信号Vdの代わりに、図83のプローブ64先端と情
報記憶媒体65との距離を示す信号Vaを接続し、発明
の実施の形態13で図63〜図69により説明した動作
と同様に、トラッキングエラー信号、プローブ64先端
と情報記憶媒体65との距離を示す信号、および、デー
タの読み出し信号を得ることができるようにしたもので
ある。これにより、発明の実施の形態19の例において
も、図74に示した回路により、トラッキングエラー信
号、プローブ64先端と情報記憶媒体65との距離を示
す信号、および、データの読み出し信号を得ることがで
きる。
【0352】[発明の実施の形態28]この発明の実施
の形態28は、発明の実施の形態25において、図75
のプローブ64の先端と情報記憶媒体65との距離を示
す信号Vdの代わりに、図83のプローブ64先端と情
報記憶媒体65との距離を示す信号Vaを接続し、発明
の実施の形態13で図63〜図69により説明した動作
と同様に、トラッキングエラー信号、プローブ64先端
と情報記憶媒体65との距離を示す信号、および、デー
タの読み出し信号を得ることができるようにしたもので
ある。これにより、発明の実施の形態19の例において
も、図75に示した回路により、トラッキングエラー信
号、プローブ64先端と情報記憶媒体65との距離を示
す信号、および、データの読み出し信号を得ることがで
きる。
【0353】[発明の実施の形態29]この発明の実施
の形態29は、発明の実施の形態25において、図76
のプローブ64の先端と情報記憶媒体65との距離を示
す信号Vdの代わりに、図83のプローブ64先端と情
報記憶媒体65との距離を示す信号Vaを接続し、発明
の実施の形態13で図63〜図69により説明した動作
と同様に、トラッキングエラー信号、プローブ64先端
と情報記憶媒体65との距離を示す信号、および、デー
タの読み出し信号を得ることができるようにしたもので
ある。これにより、発明の実施の形態19の例において
も、図76に示した回路により、トラッキングエラー信
号、プローブ64先端と情報記憶媒体65との距離を示
す信号、および、データの読み出し信号を得ることがで
きる。
【0354】[発明の実施の形態30]この発明の実施
の形態30は、発明の実施の形態25において、図78
のプローブ64の先端と情報記憶媒体65との距離を示
す信号Vdの代わりに、図83のプローブ64先端と情
報記憶媒体65との距離を示す信号Vaを接続し、発明
の実施の形態13で図63〜図69により説明した動作
と同様に、トラッキングエラー信号、プローブ64先端
と情報記憶媒体65との距離を示す信号、および、デー
タの読み出し信号を得ることができるようにしたもので
ある。これにより、発明の実施の形態19の例において
も、図78に示した回路により、トラッキングエラー信
号、プローブ64先端と情報記憶媒体65との距離を示
す信号、および、データの読み出し信号を得ることがで
きる。
【0355】図84は、この発明の実施の形態の情報記
録再生装置のヘッド部分の縦断面図である。すなわち、
スライダ63に縦孔を空け、円筒型の筒体306をこの
孔に挿通して、その上部を孔に接着固定する。また、筒
体306の内部先端にプローブ64付片持ち梁301の
基端部を固定する。以上により、アクチュエータが構成
されている。この円筒アクチュエータがマークピット6
6のデータ列を直交した方向に振動しながらトラッキン
グエラーを検出し、かつ、トラッキングアクチュエータ
としてプローブ64先端をデータ列中心に移動させる。
片持ち梁301の根元のピエゾ抵抗303の抵抗値変化
からプローブ64先端と情報記憶媒体65表面間の距離
を測定できることは、すでに述べたとおりである。
【0356】筒体306としては、すでに述べた図3
1、図32、図33、図34に示した円筒型振動子12
1を用いることができる。
【0357】以上説明した、発明の実施の形態1〜30
は、いずれもプローブ64を用いて情報記憶媒体65の
記録マークを何らかの物理的な作用により読み取るもの
である。このとき、記録マークのデータ列と直交する方
向に周期的に振動させる。記録マークを読み取った信号
も周期的に変動する。この周期的に変化する信号からト
ラッキングエラー信号およびプローブ64と情報記憶媒
体65との表面間の距離を、これまで述べた手段により
検出する。さらにフィードバックをかけてトラッキング
動作をし、先の距離を一定に保つように(つまり、フォ
ーカシング制御)する。
【0358】プローブ64から情報記憶媒体65に作用
を施す具体的手段としては、発明の実施の形態1〜30
で説明したもの以外にも、以下のものが挙げられる。
【0359】.光磁気効果 図85に示すように、光ファイバーからなるプローブ6
4の表面に磁性体膜311を形成し、これを磁気コアと
して用いる。プローブ64の根元にはコイル312を巻
き、これに電流を流したまま、プローブ64の先端から
近接場光を出す。このプローブ64は内部集光型のプロ
ーブであってもよい。このプローブ64の先端から発し
た光が情報記録媒体65の強磁性材料である記録層31
3をキューリ点以上に加熱する。このとき、コイル31
2に流れる電流方向に対応したプローブ64の先端に存
在する磁界の方向に記録層313の磁化方向が揃う。こ
の記録層313が冷えることでこの磁化方向が固定され
る。情報記録媒体65に書き込まれた情報を読み取る場
合は、先のプローブ64から光を記録層313に当て、
記録層313からの反射光または透過光の偏光方向が、
カー効果あるいはファラデー効果により変化することに
より情報を読み取る。あるいは図86に示すように、磁
性体311とその回りにコイル312が巻かれているプ
ローブ64は磁気ヘッドとしての機能もあるので、プロ
ーブ64と情報記憶媒体65との間の相対運動によりコ
イル312に電流が流れる。その電流を測定すること
で、情報記憶媒体65上の情報を読み取ることができ
る。
【0360】.磁気記録 図87に示すように、プローブ64として磁性体材料を
用い、根元にコイル312を巻いておく。通常の磁気ヘ
ッドと同じように、情報の記録の際には記録情報に対応
した電流をコイル312に流し、これにより発生する磁
界により、情報記録媒体65の強磁性体である記録層3
13に磁区を形成し、情報を記録していく。情報を読み
取るときは、前記の「.光磁気効果」の例と同様に、
プローブ64と情報記憶媒体65との間の相対運動によ
りコイル312に電流が流れる。その電流を測定するこ
とで、情報記憶媒体65上の情報を読み取る。
【0361】.原子や分子の表面吸着 プローブ64の先端で原子や分子を情報記憶媒体65表
面に吸着させ、または、これを除去することによって情
報を記録することもできる。記録した情報は表面の凹凸
として記録される。
【0362】例えば、 ・TiO2(110)単結晶表面上のギ酸イオン(DC
OO-)を、これに数Vの電圧を印加したプローブ64
の先端を近づけることにより分解・離脱することができ
る。
【0363】・情報記憶媒体65に正、プローブ64に
負の電圧を印加し、導電性プローブ64をシリコンの記
録層に近づけると、情報記憶媒体65における記録層の
表面の吸着水の電気化学反応がプローブ64の直下で生
じ、記録層の表面が局所的に陽極酸化できる。これによ
り、この部分の抵抗値が高くなるので、記録層の表面に
トンネル電流の流れにくいところが局所的にできる。こ
のようにして情報を記録・再生できる。
【0364】・マイカ表面上の金薄膜を情報記憶媒体6
5における記録層とする。プローブ64として先鋭化し
たプローブ64を用いる。プローブ64に数Vの正極性
のパルス電圧を印加することで、高さ数nm、直径数十
nm程度の隆起が金薄膜表面に生じるので、情報を記録
することができる。また、情報記憶媒体65の表面の凹
凸をプローブ64で測定することで情報の再生ができ
る。
【0365】・情報記憶媒体65の材料として単結晶シ
リコンを用い、先鋭化したPt-Ir製のプローブ64
に数Vの電圧を印加しながら、その先端と情報記憶媒体
65の表面を数nmに近づけると,単一原子幅の記録マ
ークを書き込むことができる。また、情報記憶媒体65
の表面の凹凸をプローブ64で測定することで情報の再
生ができる。
【0366】以上のように、細長いプローブ64を用
い、プローブ64と情報記憶媒体65との間に何らかの
物理的な作用を生じさせることにより情報の記録・再生
を行う情報記録装置においては、トラッキングという動
作は必ず必要になる。したがって、本発明は、これらの
情報記録再生装置に対して、すべて適用することができ
る。
【0367】
【発明の効果】請求項1に記載の発明は、移動装置以外
にトラッキング専用の手段を設ける必要が無く、情報記
憶媒体上にも記録密度を低下するランドやマークを必要
とせず、プローブ自身にも特別な工夫を必要としない、
簡易な手段でトラッキングエラー信号を得ることができ
る。
【0368】請求項2に記載の発明は、移動装置を用い
るだけで、そのほかに、情報記憶媒体の構成、材料に制
限を加えることなく、プローブの先端と情報記憶媒体表
面との距離を測定するための複雑な回路やプローブへの
工夫が不要で、特別な波長の光源や情報記憶媒体上に設
けるパターンや時間を要する信号処理なども必要としな
い、簡易な手段でプローブの先端と情報記憶媒体表面と
の間の距離を知ることができる。
【0369】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2に記載の情報記録再生装置において、移動装置を用い
るだけで、そのほかに、情報記憶媒体の構成、材料に制
限を加えることなく、プローブの先端と情報記憶媒体表
面との距離を測定するための複雑な回路やプローブへの
工夫が不要で、特別な波長の光源や情報記憶媒体上に設
けるパターンや時間を要する信号処理なども必要としな
い、簡易な手段でトラッキングエラー信号を得、プロー
ブの先端と情報記憶媒体表面との間の距離を知ることが
できる。
【0370】請求項4に記載の発明は、請求項1または
2に記載の情報記録再生装置において、移動装置を用い
るだけで、そのほかに、情報記憶媒体の構成、材料に制
限を加えることなく、プローブの先端と情報記憶媒体表
面との距離を測定するための複雑な回路やプローブへの
工夫が不要で、特別な波長の光源や情報記憶媒体上に設
けるパターンや時間を要する信号処理なども必要としな
い、簡易な手段でトラッキングエラー信号を得、プロー
ブの先端と情報記憶媒体表面との間の距離を知ることが
できる。
【0371】請求項5に記載の発明は、請求項1または
2に記載の情報記録再生装置において、移動装置を用い
るだけで、そのほかに、情報記憶媒体の構成、材料に制
限を加えることなく、プローブの先端と情報記憶媒体表
面との距離を測定するための複雑な回路やプローブへの
工夫が不要で、特別な波長の光源や情報記憶媒体上に設
けるパターンや時間を要する信号処理なども必要としな
い、簡易な手段でトラッキングエラー信号を得、プロー
ブの先端と情報記憶媒体表面との間の距離を知ることが
できる。
【0372】請求項6に記載の発明は、請求項1または
2に記載の情報記録再生装置において、プローブの先端
と情報記憶媒体表面間の距離を高感度に測定することが
できる。
【0373】請求項7に記載の発明は、請求項1〜6の
いずれかの一に記載の情報記録再生装置において、移動
装置をトラッキング装置と同一のアクチュエータとした
ので、これらのアクチュエータを簡易な構成とし、記録
再生ヘッドを小型化して、高速な書き込み、読出しを行
うことができる。
【0374】請求項8に記載の発明は、請求項7に記載
の情報記録再生装置において、移動装置をトラッキング
装置と同一のアクチュエータとしたので、これらのアク
チュエータを簡易な構成とし、記録再生ヘッドを小型化
して、高速な書き込み、読出しを行うことができる。
【0375】請求項9に記載の発明は、請求項7に記載
の情報記録再生装置において、移動装置をトラッキング
装置と同一のアクチュエータとしたので、これらのアク
チュエータを簡易な構成とし、記録再生ヘッドを小型化
して、高速な書き込み、読出しを行うことができる。
【0376】請求項10に記載の発明は、請求項7に記
載の情報記録再生装置において、移動装置をトラッキン
グ装置と同一のアクチュエータとしたので、これらのア
クチュエータを簡易な構成とし、記録再生ヘッドを小型
化して、高速な書き込み、読出しを行うことができる。
【0377】請求項11に記載の発明は、移動装置以外
にトラッキング専用の手段を設ける必要が無く、情報記
憶媒体上にも記録密度を低下するトラッキング専用のラ
ンドやマークを必要とせず、プローブ自身にも特別な工
夫を必要としない、簡易な手段でトラッキングエラー信
号を得ることができる。
【0378】請求項12に記載の発明は、移動装置を用
いるだけで、そのほかに、情報記憶媒体の構成、材料に
制限を加えることなく、プローブ先端と情報記憶媒体表
面との距離を測定するための複雑な回路やプローブへの
工夫が不要で、特別な波長の光源や情報記憶媒体上に設
けるパターンや時間を要する信号処理なども必要としな
い、簡易な手段でプローブ先端と情報記憶媒体表面との
間の距離を知ることができる。
【0379】請求項13に記載の発明は、請求項11ま
たは12に記載の情報記録再生装置において、移動装置
を用いるだけで、そのほかに、情報記憶媒体の構成、材
料に制限を加えることなく、プローブ先端と情報記憶媒
体表面との距離を測定するための複雑な回路やプローブ
への工夫が不要で、特別な波長の光源や情報記憶媒体上
に設けるパターンや時間を要する信号処理なども必要と
しない、簡易な手段でトラッキングエラー信号を得、プ
ローブ先端と情報記憶媒体表面との間の距離を知ること
ができる。
【0380】請求項14に記載の発明は、請求項11ま
たは12に記載の情報記録再生装置において、移動装置
を用いるだけで、そのほかに、情報記憶媒体の構成、材
料に制限を加えることなく、プローブ先端と情報記憶媒
体表面との距離を測定するための複雑な回路やプローブ
への工夫が不要で、特別な波長の光源や情報記憶媒体上
に設けるパターンや時間を要する信号処理なども必要と
しない、簡易な手段でトラッキングエラー信号を得、プ
ローブ先端と情報記憶媒体表面との間の距離を知ること
ができる。
【0381】請求項15に記載の発明は、請求項11ま
たは12に記載の情報記録再生装置において、移動装置
を用いるだけで、そのほかに、情報記憶媒体の構成、材
料に制限を加えることなく、プローブ先端と情報記憶媒
体表面との距離を測定するための複雑な回路やプローブ
への工夫が不要で、特別な波長の光源や情報記憶媒体上
に設けるパターンや時間を要する信号処理なども必要と
しない、簡易な手段でトラッキングエラー信号を得、プ
ローブ先端と情報記憶媒体表面との間の距離を知ること
ができる。
【0382】請求項16に記載の発明は、請求項11ま
たは12に記載の情報記録再生装置において、プローブ
先端と情報記憶媒体表面間の距離を高感度に測定するこ
とができる。
【0383】請求項17に記載の発明は、請求項11〜
16のいずれかの一に記載の情報記録再生装置におい
て、移動装置をトラッキング装置と同一のアクチュエー
タとしたので、これらのアクチュエータを簡易な構成と
し、記録再生ヘッドを小型化して、高速な書き込み、読
出しを行うことができる。
【0384】請求項18に記載の発明は、請求項17に
記載の情報記録再生装置において、移動装置をトラッキ
ング装置と同一のアクチュエータとしたので、これらの
アクチュエータを簡易な構成とし、記録再生ヘッドを小
型化して、高速な書き込み、読出しを行うことができ
る。
【0385】請求項19に記載の発明は、請求項17に
記載の情報記録再生装置において、移動装置をトラッキ
ング装置と同一のアクチュエータとしたので、これらの
アクチュエータを簡易な構成とし、記録再生ヘッドを小
型化して、高速な書き込み、読出しを行うことができ
る。
【0386】請求項20に記載の発明は、請求項17に
記載の情報記録再生装置において、移動装置をトラッキ
ング装置と同一のアクチュエータとしたので、これらの
アクチュエータを簡易な構成とし、記録再生ヘッドを小
型化して、高速な書き込み、読出しを行うことができ
る。
【0387】請求項21に記載の発明は、移動装置以外
にトラッキング専用の手段を設ける必要が無く、情報記
憶媒体上にも記録密度を低下するトラッキング専用のラ
ンドやマークを必要とせず、プローブ自身にも特別な工
夫を必要としない、簡易な手段でトラッキングエラー信
号を得ることができる。
【0388】請求項22に記載の発明は、移動装置を用
いるだけで、そのほかに、情報記憶媒体の構成、材料に
制限を加えることなく、プローブ先端と情報記憶媒体表
面との距離を測定するための複雑な回路やプローブへの
工夫が不要で、特別な波長の光源や情報記憶媒体上に設
けるパターンや時間を要する信号処理なども必要としな
い、簡易な手段でプローブ先端と情報記憶媒体表面との
間の距離を知ることができる。
【0389】請求項23に記載の発明は、請求項21ま
たは22に記載の情報記録再生装置において、移動装置
を用いるだけで、そのほかに、情報記憶媒体の構成、材
料に制限を加えることなく、プローブ先端と情報記憶媒
体表面との距離を測定するための複雑な回路やプローブ
への工夫が不要で、特別な波長の光源や情報記憶媒体上
に設けるパターンや時間を要する信号処理なども必要と
しない、簡易な手段でトラッキングエラー信号を得、プ
ローブ先端と情報記憶媒体表面との間の距離を知ること
ができる。
【0390】請求項24に記載の発明は、請求項21ま
たは22に記載の情報記録再生装置において、移動装置
を用いるだけで、そのほかに、情報記憶媒体の構成、材
料に制限を加えることなく、プローブ先端と情報記憶媒
体表面との距離を測定するための複雑な回路やプローブ
への工夫が不要で、特別な波長の光源や情報記憶媒体上
に設けるパターンや時間を要する信号処理なども必要と
しない、簡易な手段でトラッキングエラー信号を得、プ
ローブ先端と情報記憶媒体表面との間の距離を知ること
ができる。
【0391】請求項25に記載の発明は、請求項21ま
たは22に記載の情報記録再生装置において、移動装置
を用いるだけで、そのほかに、情報記憶媒体の構成、材
料に制限を加えることなく、プローブ先端と情報記憶媒
体表面との距離を測定するための複雑な回路やプローブ
への工夫が不要で、特別な波長の光源や情報記憶媒体上
に設けるパターンや時間を要する信号処理なども必要と
しない、簡易な手段でトラッキングエラー信号を得、プ
ローブ先端と情報記憶媒体表面との間の距離を知ること
ができる。
【0392】請求項26に記載の発明は、請求項21ま
たは22に記載の情報記録再生装置において、プローブ
先端と情報記憶媒体表面間の距離を高感度に測定するこ
とができる。
【0393】請求項27に記載の発明は、請求項21〜
26のいずれかの一に記載の情報記録再生装置におい
て、移動装置をトラッキング装置と同一のアクチュエー
タとしたので、これらのアクチュエータを簡易な構成と
し、記録再生ヘッドを小型化して、高速な書き込み、読
出しを行うことができる。
【0394】請求項28に記載の発明は、請求項27に
記載の情報記録再生装置において、移動装置をトラッキ
ング装置と同一のアクチュエータとしたので、これらの
アクチュエータを簡易な構成とし、記録再生ヘッドを小
型化して、高速な書き込み、読出しを行うことができ
る。
【0395】請求項29に記載の発明は、請求項27に
記載の情報記録再生装置において、移動装置をトラッキ
ング装置と同一のアクチュエータとしたので、これらの
アクチュエータを簡易な構成とし、記録再生ヘッドを小
型化して、高速な書き込み、読出しを行うことができ
る。
【0396】請求項30に記載の発明は、請求項27に
記載の情報記録再生装置において、移動装置をトラッキ
ング装置と同一のアクチュエータとしたので、これらの
アクチュエータを簡易な構成とし、記録再生ヘッドを小
型化して、高速な書き込み、読出しを行うことができ
る。
【0397】請求項31に記載の発明は、移動装置以外
にトラッキング専用の手段を設ける必要が無く、情報記
憶媒体上にも記録密度を低下するトラッキング専用のラ
ンドやマークを必要とせず、プローブ自身にも特別な工
夫を必要としない、簡易な手段でトラッキングエラー信
号を得ることができる。
【0398】請求項32に記載の発明は、移動装置を用
いるだけで、そのほかに、情報記憶媒体の構成、材料に
制限を加えることなく、プローブ先端と情報記憶媒体表
面との距離を測定するための複雑な回路やプローブへの
工夫が不要で、特別な波長の光源や情報記憶媒体上に設
けるパターンや時間を要する信号処理なども必要としな
い、簡易な手段でプローブ先端と情報記憶媒体表面との
間の距離を知ることができる。
【0399】請求項33に記載の発明は、請求項31ま
たは32に記載の情報記録再生装置において、移動装置
を用いるだけで、そのほかに、情報記憶媒体の構成、材
料に制限を加えることなく、プローブ先端と情報記憶媒
体表面との距離を測定するための複雑な回路やプローブ
への工夫が不要で、特別な波長の光源や情報記憶媒体上
に設けるパターンや時間を要する信号処理なども必要と
しない、簡易な手段でトラッキングエラー信号を得、プ
ローブ先端と情報記憶媒体表面との間の距離を知ること
ができる。
【0400】請求項34に記載の発明は、請求項31ま
たは32に記載の情報記録再生装置において、移動装置
を用いるだけで、そのほかに、情報記憶媒体の構成、材
料に制限を加えることなく、プローブ先端と情報記憶媒
体表面との距離を測定するための複雑な回路やプローブ
への工夫が不要で、特別な波長の光源や情報記憶媒体上
に設けるパターンや時間を要する信号処理なども必要と
しない、簡易な手段でトラッキングエラー信号を得、プ
ローブ先端と情報記憶媒体表面との間の距離を知ること
ができる。
【0401】請求項35に記載の発明は、請求項31ま
たは32に記載の情報記録再生装置において、移動装置
を用いるだけで、そのほかに、情報記憶媒体の構成、材
料に制限を加えることなく、プローブ先端と情報記憶媒
体表面との距離を測定するための複雑な回路やプローブ
への工夫が不要で、特別な波長の光源や情報記憶媒体上
に設けるパターンや時間を要する信号処理なども必要と
しない、簡易な手段でトラッキングエラー信号を得、プ
ローブ先端と情報記憶媒体表面との間の距離を知ること
ができる。
【0402】請求項36に記載の発明は、請求項31ま
たは32に記載の情報記録再生装置において、プローブ
先端と情報記憶媒体表面間の距離を高感度に測定するこ
とができる。
【0403】請求項37に記載の発明は、請求項31〜
36のいずれかの一に記載の情報記録再生装置におい
て、移動装置をトラッキング装置と同一のアクチュエー
タとしたので、これらのアクチュエータを簡易な構成と
し、記録再生ヘッドを小型化して、高速な書き込み、読
出しを行うことができる。
【0404】請求項38に記載の発明は、請求項37に
記載の情報記録再生装置において、移動装置をトラッキ
ング装置と同一のアクチュエータとしたので、これらの
アクチュエータを簡易な構成とし、記録再生ヘッドを小
型化して、高速な書き込み、読出しを行うことができ
る。
【0405】請求項39に記載の発明は、請求項37に
記載の情報記録再生装置において、移動装置をトラッキ
ング装置と同一のアクチュエータとしたので、これらの
アクチュエータを簡易な構成とし、記録再生ヘッドを小
型化して、高速な書き込み、読出しを行うことができ
る。
【0406】請求項40に記載の発明は、請求項37に
記載の情報記録再生装置において、移動装置をトラッキ
ング装置と同一のアクチュエータとしたので、これらの
アクチュエータを簡易な構成とし、記録再生ヘッドを小
型化して、高速な書き込み、読出しを行うことができ
る。
【0407】請求項41に記載の発明は、移動装置以外
にトラッキング専用の手段を設ける必要が無く、情報記
憶媒体上にも記録密度を低下するトラッキング専用のラ
ンドやマークを必要とせず、プローブ自身にも特別な工
夫を必要としない、簡易な手段でトラッキングエラー信
号を得ることができる。
【0408】請求項42に記載の発明は、移動装置を用
いるだけで、そのほかに、情報記憶媒体の構成、材料に
制限を加えることなく、プローブ先端と情報記憶媒体表
面との距離を測定するための複雑な回路やプローブへの
工夫が不要で、特別な波長の光源や情報記憶媒体上に設
けるパターンや時間を要する信号処理なども必要としな
い、簡易な手段でプローブ先端と情報記憶媒体表面との
間の距離を知ることができる。
【0409】請求項43に記載の発明は、請求項41ま
たは42に記載の情報記録再生装置において、移動装置
を用いるだけで、そのほかに、情報記憶媒体の構成、材
料に制限を加えることなく、プローブ先端と情報記憶媒
体表面との距離を測定するための複雑な回路やプローブ
への工夫が不要で、特別な波長の光源や情報記憶媒体上
に設けるパターンや時間を要する信号処理なども必要と
しない、簡易な手段でトラッキングエラー信号を得、プ
ローブ先端と情報記憶媒体表面との間の距離を知ること
ができる。
【0410】請求項44に記載の発明は、請求項41ま
たは42に記載の情報記録再生装置において、移動装置
を用いるだけで、そのほかに、情報記憶媒体の構成、材
料に制限を加えることなく、プローブ先端と情報記憶媒
体表面との距離を測定するための複雑な回路やプローブ
への工夫が不要で、特別な波長の光源や情報記憶媒体上
に設けるパターンや時間を要する信号処理なども必要と
しない、簡易な手段でトラッキングエラー信号を得、プ
ローブ先端と情報記憶媒体表面との間の距離を知ること
ができる。
【0411】請求項45に記載の発明は、移動装置を用
いるだけで、そのほかに、情報記憶媒体の構成、材料に
制限を加えることなく、プローブ先端と情報記憶媒体表
面との距離を測定するための複雑な回路やプローブへの
工夫が不要で、特別な波長の光源や情報記憶媒体上に設
けるパターンや時間を要する信号処理なども必要としな
い、簡易な手段でトラッキングエラー信号を得、プロー
ブ先端と情報記憶媒体表面との間の距離を知ることがで
きる。
【0412】請求項46に記載の発明は、請求項41ま
たは42に記載の情報記録再生装置において、プローブ
先端と情報記憶媒体表面間の距離を高感度に測定するこ
とができる。
【0413】請求項47に記載の発明は、請求項41〜
46のいずれかの一に記載の情報記録再生装置におい
て、移動装置をトラッキング装置と同一のアクチュエー
タとしたので、これらのアクチュエータを簡易な構成と
し、記録再生ヘッドを小型化して、高速な書き込み、読
出しを行うことができる。
【0414】請求項48に記載の発明は、請求項47に
記載の情報記録再生装置において、移動装置をトラッキ
ング装置と同一のアクチュエータとしたので、これらの
アクチュエータを簡易な構成とし、記録再生ヘッドを小
型化して、高速な書き込み、読出しを行うことができ
る。
【0415】請求項49に記載の発明は、請求項47に
記載の情報記録再生装置において、移動装置をトラッキ
ング装置と同一のアクチュエータとしたので、これらの
アクチュエータを簡易な構成とし、記録再生ヘッドを小
型化して、高速な書き込み、読出しを行うことができ
る。
【0416】請求項50に記載の発明は、請求項47に
記載の情報記録再生装置において、移動装置をトラッキ
ング装置と同一のアクチュエータとしたので、これらの
アクチュエータを簡易な構成とし、記録再生ヘッドを小
型化して、高速な書き込み、読出しを行うことができ
る。
【0417】請求項51に記載の発明は、移動装置以外
にトラッキング専用の手段を設ける必要が無く、情報記
憶媒体上にも記録密度を低下するトラッキング専用のラ
ンドやマークを必要とせず、プローブ自身にも特別な工
夫を必要としない、簡易な手段でトラッキングエラー信
号を得ることができる。
【0418】請求項52に記載の発明は、移動装置を用
いるだけで、そのほかに、情報記憶媒体の構成、材料に
制限を加えることなく、プローブ先端と情報記憶媒体表
面との距離を測定するための複雑な回路やプローブへの
工夫が不要で、特別な波長の光源や情報記憶媒体上に設
けるパターンや時間を要する信号処理なども必要としな
い、簡易な手段でプローブ先端と情報記憶媒体表面との
間の距離を知ることができる。
【0419】請求項53に記載の発明は、請求項51ま
たは52に記載の情報記録再生装置において、移動装置
を用いるだけで、そのほかに、情報記憶媒体の構成、材
料に制限を加えることなく、プローブ先端と情報記憶媒
体表面との距離を測定するための複雑な回路やプローブ
への工夫が不要で、特別な波長の光源や情報記憶媒体上
に設けるパターンや時間を要する信号処理なども必要と
しない、簡易な手段でトラッキングエラー信号を得、プ
ローブ先端と情報記憶媒体表面との間の距離を知ること
ができる。
【0420】請求項54に記載の発明は、請求項51ま
たは52に記載の情報記録再生装置において、移動装置
を用いるだけで、そのほかに、情報記憶媒体の構成、材
料に制限を加えることなく、プローブ先端と情報記憶媒
体表面との距離を測定するための複雑な回路やプローブ
への工夫が不要で、特別な波長の光源や情報記憶媒体上
に設けるパターンや時間を要する信号処理なども必要と
しない、簡易な手段でトラッキングエラー信号を得、プ
ローブ先端と情報記憶媒体表面との間の距離を知ること
ができる。
【0421】請求項55に記載の発明は、請求項51ま
たは52に記載の情報記録再生装置において、移動装置
を用いるだけで、そのほかに、情報記憶媒体の構成、材
料に制限を加えることなく、プローブ先端と情報記憶媒
体表面との距離を測定するための複雑な回路やプローブ
への工夫が不要で、特別な波長の光源や情報記憶媒体上
に設けるパターンや時間を要する信号処理なども必要と
しない、簡易な手段でトラッキングエラー信号を得、プ
ローブ先端と情報記憶媒体表面との間の距離を知ること
ができる。
【0422】請求項56に記載の発明は、請求項51ま
たは52に記載の情報記録再生装置において、プローブ
先端と情報記憶媒体表面間の距離を高感度に測定するこ
とができる。
【0423】請求項57に記載の発明は、請求項51〜
56のいずれかの一に記載の情報記録再生装置におい
て、移動装置をトラッキング装置と同一のアクチュエー
タとしたので、これらのアクチュエータを簡易な構成と
し、記録再生ヘッドを小型化して、高速な書き込み、読
出しを行うことができる。
【0424】請求項58に記載の発明は、請求項57に
記載の情報記録再生装置において、移動装置をトラッキ
ング装置と同一のアクチュエータとしたので、これらの
アクチュエータを簡易な構成とし、記録再生ヘッドを小
型化して、高速な書き込み、読出しを行うことができ
る。
【0425】請求項59に記載の発明は、請求項57に
記載の情報記録再生装置において、移動装置をトラッキ
ング装置と同一のアクチュエータとしたので、これらの
アクチュエータを簡易な構成とし、記録再生ヘッドを小
型化して、高速な書き込み、読出しを行うことができ
る。
【0426】請求項60に記載の発明は、請求項57に
記載の情報記録再生装置において、移動装置をトラッキ
ング装置と同一のアクチュエータとしたので、これらの
アクチュエータを簡易な構成とし、記録再生ヘッドを小
型化して、高速な書き込み、読出しを行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の従来技術を説明する概念図である。
【図2】この発明の従来技術を説明する概念図である。
【図3】この発明の従来技術を説明する概念図である。
【図4】この発明の従来技術を説明する概念図である。
【図5】この発明の従来技術を説明する概念図である。
【図6】この発明の従来技術を説明する概念図である。
【図7】この発明の従来技術を説明する概念図である。
【図8】この発明の実施の形態1である情報記録再生装
置のヘッド部分の縦断面図である。
【図9】前記ヘッド部分で情報記憶媒体の表面あるは表
面近傍を走査している状態の斜視図である。
【図10】前記ヘッド部分のプローブから出射し情報記
憶媒体を照射する光の移動(振動)を示す平面図であ
る。
【図11】前記光の移動による光信号強度および情報記
憶媒体の径方向の位置の変化を示すグラフである。
【図12】前記光の移動(振動)を示す平面図である。
【図13】前記光の移動による光信号強度および情報記
憶媒体の径方向の位置の変化を示すグラフである。
【図14】前記ヘッド部分により情報記憶媒体のマーク
ピットを読み出すための反射型の光学系および回路を示
すブロック図である。
【図15】前記ヘッド部分により情報記憶媒体のマーク
ピットを読み出すための透過型の光学系および回路を示
すブロック図である。
【図16】前記反射型の光学系および回路の他の例を示
すブロック図である。
【図17】前記光の移動(振動)を示す平面図である。
【図18】前記プローブから出射し情報記憶媒体を照射
する光を情報記憶媒体の径方向に周期的に移動(振動)
する手段の例を示すブロック図である。
【図19】前記プローブから出射し情報記憶媒体65を
照射する光を情報記憶媒体の径方向に周期的に移動(振
動)する手段の例を示すブロック図である。
【図20】前記プローブから出射し情報記憶媒体を照射
する光を情報記憶媒体の径方向に周期的に移動(振動)
する手段の例を示すブロック図である。
【図21】前記ヘッド部分のスライダ全体を振動させる
アクチュエータの配置を示す図である。
【図22】前記アクチュエータの構成例を示す断面図で
ある。
【図23】前記アクチュエータの構成例を示す断面図で
ある。
【図24】前記アクチュエータの構成例を示す断面図で
ある。
【図25】この発明の実施の形態2である情報記録再生
装置のマークピットを読み出すための光学系と回路のブ
ロック図である。
【図26】この発明の実施の形態3である情報記録再生
装置のマークピットを読み出すための光学系と回路のブ
ロック図である。
【図27】この発明の実施の形態4である情報記録再生
装置のマークピットを読み出すための光学系と回路のブ
ロック図である。
【図28】この発明の実施の形態5である情報記録再生
装置のマークピットを読み出すための光学系と回路のブ
ロック図である。
【図29】この発明の実施の形態6である情報記録再生
装置のマークピットを読み出すための光学系と回路のブ
ロック図である。
【図30】前記光学系と回路の構成要素であるアクチュ
エータを備えた情報記録再生装置のヘッド部分の縦断面
図である。
【図31】前記アクチュエータの構成例を示す斜視図で
ある。
【図32】前記アクチュエータの構成例を示す斜視図で
ある。
【図33】前記アクチュエータの構成例を示す斜視図で
ある。
【図34】前記アクチュエータの構成例を示す斜視図で
ある。
【図35】前記ヘッド部分で情報記憶媒体の表面あるい
は表面近傍を走査している状態の斜視図である。
【図36】この発明の実施の形態1である情報記録再生
装置のプローブの先端部分の拡大断面図である。
【図37】この発明の実施の形態7である情報記録再生
装置のヘッド部分の縦断面図である。
【図38】前記ヘッド部分で情報記憶媒体の表面あるい
は表面近傍を走査している状態の斜視図である。
【図39】前記情報記憶媒体でのトンネル電流の移動
(振動)を示す平面図である。
【図40】時間変化に対するトンネル電流信号信号強度
および情報記憶媒体の径方向の位置の変化を示すグラフ
である。
【図41】前記情報記憶媒体でのトンネル電流の移動
(振動)を示す平面図である。
【図42】時間変化に対するトンネル電流信号信号強度
および情報記憶媒体の径方向の位置の変化を示すグラフ
である。
【図43】前記情報記録再生装置のマークピットを読み
出すための回路の回路図である。
【図44】前記情報記録再生装置のマークピットを読み
出すための回路の回路図である。
【図45】前記情報記録再生装置のマークピットを読み
出すための回路の回路図である。
【図46】前記情報記録再生装置のマークピットを読み
出すための回路の回路図である。
【図47】前記情報記憶媒体でのトンネル電流の移動
(振動)を示す平面図である。
【図48】前記プローブから出射し情報記憶媒体に流れ
るトンネル電流を情報記憶媒体の径方向に周期的に移動
(振動)する手段の例を示すブロック図である。
【図49】前記プローブから出射し情報記憶媒体に流れ
るトンネル電流を情報記憶媒体の径方向に周期的に移動
(振動)する手段の例を示すブロック図である。
【図50】前記プローブから出射し情報記憶媒体に流れ
るトンネル電流を情報記憶媒体の径方向に周期的に移動
(振動)する手段の例を示すブロック図である。
【図51】前記プローブから出射し情報記憶媒体に流れ
るトンネル電流を情報記憶媒体の径方向に周期的に移動
(振動)する手段の例を示すブロック図である。
【図52】前記プローブから出射し情報記憶媒体に流れ
るトンネル電流を情報記憶媒体の径方向に周期的に移動
(振動)する手段の例を示すブロック図である。
【図53】前記プローブから出射し情報記憶媒体に流れ
るトンネル電流を情報記憶媒体の径方向に周期的に移動
(振動)する手段の例を示すブロック図である。
【図54】この発明の実施の形態8である情報記録再生
装置の情報記憶媒体のマークピットを読み出すための回
路のブロック図である。
【図55】この発明の実施の形態9である情報記録再生
装置の情報記憶媒体のマークピットを読み出すための回
路のブロック図である。
【図56】この発明の実施の形態10である情報記録再
生装置の情報記憶媒体のマークピットを読み出すための
回路のブロック図である。
【図57】この発明の実施の形態11である情報記録再
生装置の情報記憶媒体のマークピットを読み出すための
回路のブロック図である。
【図58】前記プローブから出射し情報記憶媒体に流れ
るトンネル電流を情報記憶媒体の径方向に周期的に移動
(振動)する手段の例を示すブロック図である。
【図59】この発明の実施の形態12である情報記録再
生装置の情報記憶媒体のマークピットを読み出すための
回路のブロック図である。
【図60】前記情報記録再生装置のヘッド部分の縦断面
図である。
【図61】この発明の実施の形態13である情報記録再
生装置のヘッド部分の縦断面図である。
【図62】前記ヘッド部分の他の例を示す縦断面図であ
る。
【図63】前記情報記憶媒体でのシアフォースの移動
(振動)を示す平面図である。
【図64】時間変化に対するプローブ先端と情報記憶媒
体との距離を示す信号信号強度および情報記憶媒体の径
方向の位置の変化を示すグラフである。
【図65】前記情報記憶媒体でのシアフォースの移動
(振動)を示す平面図である。
【図66】時間変化に対するプローブ先端と情報記憶媒
体との距離を示す信号信号強度および情報記憶媒体の径
方向の位置の変化を示すグラフである。
【図67】前記情報記録再生装置の情報記憶媒体のマー
クピットを読み出すための回路のブロック図である。
【図68】前記情報記録再生装置の情報記憶媒体のマー
クピットを読み出すための回路のブロック図である。
【図69】前記情報記憶媒体でのシアフォースの移動
(振動)を示す平面図(a)と、そのA−A´断面図
(b)である。
【図70】前記プローブと情報記憶媒体との間に働くシ
アフォースを情報記憶媒体の径方向に周期的に移動(振
動)する手段の例を示すブロック図である。
【図71】前記プローブと情報記憶媒体との間に働くシ
アフォースを情報記憶媒体の径方向に周期的に移動(振
動)する手段の例を示すブロック図である。
【図72】前記プローブと情報記憶媒体との間に働くシ
アフォースを情報記憶媒体の径方向に周期的に移動(振
動)する手段の例を示すブロック図である。
【図73】この発明の実施の形態14である情報記録再
生装置のマークピットを読み出すための回路のブロック
図である。
【図74】この発明の実施の形態15である情報記録再
生装置のマークピットを読み出すための回路のブロック
図である。
【図75】この発明の実施の形態16である情報記録再
生装置のマークピットを読み出すための回路のブロック
図である。
【図76】この発明の実施の形態17である情報記録再
生装置のマークピットを読み出すための回路のブロック
図である。
【図77】前記プローブと情報記憶媒体との間に働くシ
アフォースを情報記憶媒体の径方向に周期的に移動(振
動)する手段の例を示すブロック図である。
【図78】この発明の実施の形態18である情報記録再
生装置のマークピットを読み出すための回路のブロック
図である。
【図79】前記情報記録再生装置のヘッド部分の縦断面
図である。
【図80】前記情報記録再生装置のヘッド部分の他の例
を示す縦断面図である。
【図81】この発明の実施の形態19である情報記録再
生装置のヘッド部分の縦断面図である。
【図82】この発明の実施の形態24である情報記録再
生装置のヘッド部分の縦断面図である。
【図83】この発明の実施の形態25である情報記録再
生装置のヘッド部分の縦断面図である。
【図84】この発明の実施の形態30である情報記録再
生装置のヘッド部分の縦断面図である。
【図85】この発明の実施の形態である光磁気効果を用
いた情報記録再生装置のヘッド部分の説明図である。
【図86】前記情報記録再生装置のヘッド部分の他の例
における説明図である。
【図87】この発明の実施の形態である磁気記録を用い
た情報記録再生装置のヘッド部分の説明図である。
【符号の説明】
64 プローブ 65 情報記憶媒体 75 信号取出装置 81 移動装置 82 移動装置 86 移動装置 87 移動装置 106 信号取出装置 107 信号取出装置 111 信号取出装置 112 信号取出装置 113 信号取出装置 116 移動装置 121 移動装置 127 移動装置 203 信号取出装置 210 移動装置 213 移動装置 218 移動装置 219 移動装置 224 信号取出装置 225 信号取出装置 229 信号取出装置 231 信号取出装置 232 信号取出装置 237 移動装置 262 信号取出装置 270 信号取出装置 271 信号取出装置 276 信号取出装置 277 信号取出装置 278 信号取出装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 9/14 G11B 9/14 K 21/10 21/10 Z

Claims (60)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プローブを備え、このプローブと情報記
    憶媒体との間に所定の物理的な作用を生じさせることに
    より、前記情報記憶媒体に対する情報の記録および再生
    のうちの少なくとも一方を行う情報記録再生装置におい
    て、 前記物理的な作用を生じさせる位置を前記情報記憶媒体
    のデータ列が並ぶ方向と直交する方向に周期的に移動す
    る移動装置と、 前記物理的な作用の変動から前記プローブから前記物理
    的な作用を生じさせる位置のトラッキングエラー信号を
    前記周期的移動に関連して取得する信号取出装置と、を
    備えていることを特徴とする情報記録再生装置。
  2. 【請求項2】 プローブを備え、このプローブと情報記
    憶媒体との間に所定の物理的な作用を生じさせることに
    より、前記情報記憶媒体に対する情報の記録および再生
    のうちの少なくとも一方を行う情報記録再生装置におい
    て、 前記物理的な作用を生じさせる位置を前記情報記憶媒体
    のデータ列が並ぶ方向と直交する方向に周期的に移動す
    る移動装置と、 前記物理的な作用の変動から前記プローブの先端と前記
    情報記憶媒体の表面との間の距離に関する信号を前記周
    期的移動に関連して取得する信号取出装置と、を備えて
    いることを特徴とする情報記録再生装置。
  3. 【請求項3】 信号取出装置は、物理的な作用の変動を
    取り出して、その瞬時値を保持し、この値からトラッキ
    ングエラー信号およびプローブ先端と情報記憶媒体表面
    の距離に関する信号を取得するものであることを特徴と
    する請求項1または2に記載の情報記録再生装置。
  4. 【請求項4】 信号取出装置は、物理的な作用の変動を
    取り出して、その信号の最大値と最小値を保持し、この
    最大値および最小値からトラッキングエラー信号および
    プローブ先端と情報記憶媒体表面の距離に関する信号を
    取得するものであることを特徴とする請求項1または2
    に記載の情報記録再生装置。
  5. 【請求項5】 周期的に移動する移動装置は、物理的な
    作用を生じさせる位置を周期ωで移動させ、 信号取出装置は、物理的な作用の変動を取り出して、こ
    の信号のω成分からトラッキングエラー信号を取得し、
    周波数2ωの成分からプローブ先端と情報記憶媒体表間
    の距離に関する信号を取得するものであることを特徴と
    する請求項1または2に記載の情報記録再生装置。
  6. 【請求項6】 周期的に移動する移動装置は、プローブ
    をその共振周波数ωoで振動することにより、物理的な
    作用を生じさせる位置を周期ωoで移動させるものであ
    り、 信号取出装置は、物理的な作用の変動を取り出して、前
    記ωoの成分からトラッキングエラー信号を取得し、周
    波数2ωoの成分からプローブ先端と情報記憶媒体表面
    間の距離に関する信号を取得するものであることを特徴
    とする請求項1または2に記載の情報記録再生装置。
  7. 【請求項7】 周期的に移動する移動装置は、物理的な
    作用を生じさせる位置をトラッキングするトラッキング
    装置と同一のアクチュエータであることを特徴とする請
    求項1〜6のいずれかの一に記載の情報記録再生装置。
  8. 【請求項8】 アクチュエータは、静電引力を用いたも
    のであることを特徴とする請求項7に記載の情報記録再
    生装置。
  9. 【請求項9】 アクチュエータは、電磁力を用いたもの
    であることを特徴とする請求項7に記載の情報記録再生
    装置。
  10. 【請求項10】 アクチュエータは、圧電効果を用いた
    ものであることを特徴とする請求項7に記載の情報記録
    再生装置。
  11. 【請求項11】 情報記憶媒体上にプローブの先端から
    光を照射して情報の記録および再生のうちの少なくとも
    一方を行う情報記録再生装置において、 前記光の照射位置を前記情報記憶媒体のデータ列が並ぶ
    方向と直交する方向に周期的に移動する移動装置と、 前記光の反射光または透過光から前記照射位置のトラッ
    キングエラー信号を前記周期的移動に関連して取得する
    信号取出装置と、を備えていることを特徴とする情報記
    録再生装置。
  12. 【請求項12】 情報記憶媒体上にプローブの先端から
    光を照射して情報の記録および再生のうちの少なくとも
    一方を行う情報記録再生装置において、 前記光の照射位置を前記情報記憶媒体のデータ列が並ぶ
    方向と直交する方向に周期的に移動する移動装置と、 前記光の反射光または透過光から前記プローブ先端と前
    記情報記憶媒体表面との間の距離に関する信号を前記周
    期的移動に関連して取得する信号取出装置と、を備えて
    いることを特徴とする情報記録再生装置。
  13. 【請求項13】 信号取出装置は、情報記憶媒体上に照
    射した光から所定の信号を取り出してその瞬時値を保持
    し、この値からトラッキングエラー信号およびプローブ
    先端と情報記憶媒体表面間の距離に関する信号を取得す
    るものであることを特徴とする請求項11または12に
    記載の情報記録再生装置。
  14. 【請求項14】 信号取出装置は、情報記憶媒体上に照
    射した光から所定の信号を取り出してその信号の最大値
    と最小値を保持し、この最大値および最小値からトラッ
    キングエラー信号およびプローブ先端と情報記憶媒体表
    面間の距離に関する信号を取得するものであることを特
    徴とする請求項11または12に記載の情報記録再生装
    置。
  15. 【請求項15】 周期的に移動する移動装置は、光の照
    射位置を周期ωで移動させ、 信号取出装置は、情報記憶媒体上に照射した光から信号
    を取り出して、この信号の周波数ωの成分からトラッキ
    ングエラー信号を取得し、周波数2ωの成分からプロー
    ブ先端と情報記憶媒体表面間の距離に関する信号を取得
    するものであることを特徴とする請求項11または12
    に記載の情報記録再生装置。
  16. 【請求項16】 周期的に移動する移動装置は、プロー
    ブをその共振周波数ωoで振動することにより光の照射
    位置を周期ωoで移動させるものであり、 信号取出装置は、情報記憶媒体上に照射した光から信号
    を取り出して、この信号の周波数ωoの成分からトラッ
    キングエラー信号を取得し、周波数2ωoの成分からプ
    ローブ先端と情報記憶媒体表面間の距離に関する信号を
    取得するものであることを特徴とする請求項11または
    12に記載の情報記録再生装置。
  17. 【請求項17】 周期的に移動する移動装置は、光の照
    射位置をトラッキングするトラッキング装置と同一のア
    クチュエータであることを特徴とする請求項11〜16
    のいずれかの一に記載の情報記録再生装置。
  18. 【請求項18】 アクチュエータは、静電引力を用いた
    ものであることを特徴とする請求項17に記載の情報記
    録再生装置。
  19. 【請求項19】 アクチュエータは、電磁力を用いたも
    のであることを特徴とする請求項17に記載の情報記録
    再生装置。
  20. 【請求項20】 アクチュエータは、圧電効果を用いた
    ものであることを特徴とする請求項17に記載の情報記
    録再生装置。
  21. 【請求項21】 情報記憶媒体との間にトンネル電流を
    流すプローブを備え、前記トンネル電流により前記情報
    記憶媒体に対して情報の記録および再生のうちの少なく
    とも一方を行う情報記録再生装置において、 前記トンネル電流が流れる位置を前記情報記憶媒体のデ
    ータ列が並ぶ方向と直交する方向に周期的に移動する移
    動装置と、 前記トンネル電流の変動から前記トンネル電流が流れる
    位置のトラッキングエラー信号を前記周期的移動に関連
    して取得する信号取出装置と、を備えていることを特徴
    とする情報記録再生装置。
  22. 【請求項22】 情報記憶媒体との間にトンネル電流を
    流すプローブを備え、前記トンネル電流により前記情報
    記憶媒体に対して情報の記録および再生のうちの少なく
    とも一方を行う情報記録再生装置において、 前記トンネル電流が流れる位置を前記情報記憶媒体のデ
    ータ列が並ぶ方向と直交する方向に周期的に移動する移
    動装置と、 前記トンネル電流の変動から前記プローブ先端と前記情
    報記憶媒体表面との間の距離に関する信号を前記周期的
    移動に関連して取得する信号取出装置と、を備えている
    ことを特徴とする情報記録再生装置。
  23. 【請求項23】 信号取出装置は、トンネル電流の変動
    を取り出して、その瞬時値を保持し、この値からトラッ
    キングエラー信号およびプローブ先端と情報記憶媒体表
    面の距離に関する信号を取得するものであることを特徴
    とする請求項21または22に記載の情報記録再生装
    置。
  24. 【請求項24】 信号取出装置は、トンネル電流の変動
    を取り出して、その信号の最大値と最小値を保持し、こ
    の最大値および最小値からトラッキングエラー信号およ
    びプローブ先端と情報記憶媒体表面の距離に関する信号
    を取得するものであることを特徴とする請求項21また
    は22に記載の情報記録再生装置。
  25. 【請求項25】 周期的に移動する移動装置は、トンネ
    ル電流が流れる位置を周期ωで移動させ、 信号取出装置は、前記トンネル電流の変動を取り出し
    て、この信号の周波数ωの成分からトラッキングエラー
    信号を取得し、周波数2ωの成分からプローブ先端と情
    報記憶媒体表間の距離に関する信号を取得するものであ
    ることを特徴とする請求項21または22に記載の情報
    記録再生装置。
  26. 【請求項26】 周期的に移動する移動装置は、プロー
    ブをその共振周波数ωoで振動することによりトンネル
    電流が流れる位置を周期ωoで移動させるものであり、 信号取出装置は、前記トンネル電流信号を取り出して、
    この信号ωoの成分からトラッキングエラー信号を取得
    し、周波数2ωoの成分からプローブ先端と情報記憶媒
    体表面間の距離に関する信号を取得するものであること
    を特徴とする請求項21または22に記載の情報記録再
    生装置。
  27. 【請求項27】 周期的に移動する移動装置は、トンネ
    ル電流が流れる位置をトラッキングするトラッキング装
    置と同一のアクチュエータであることを特徴とする請求
    項21〜26のいずれかの一に記載の情報記録再生装
    置。
  28. 【請求項28】 アクチュエータは、静電引力を用いた
    ものであることを特徴とする請求項27に記載の情報記
    録再生装置。
  29. 【請求項29】 アクチュエータは、電磁力を用いたも
    のであることを特徴とする請求項27に記載の情報記録
    再生装置。
  30. 【請求項30】 アクチュエータは、圧電効果を用いた
    ものであることを特徴とする請求項27に記載の情報記
    録再生装置。
  31. 【請求項31】 プローブを備え、このプローブと情報
    記憶媒体との間に働くシアフォースにより前記情報記憶
    媒体に対する情報の記録および再生のうち少なくとも一
    方を行う情報記録再生装置において、 前記シアフォースが働く位置を前記情報記憶媒体のデー
    タ列が並ぶ方向と直交する方向に周期的に移動する移動
    装置と、 前記シアフォースの変動から前記シアフォースが働く位
    置のトラッキングエラー信号を前記周期的移動に関連し
    て取得する信号取出装置と、を備えていることを特徴と
    する情報記録再生装置。
  32. 【請求項32】 プローブを備え、このプローブと情報
    記憶媒体との間に働くシアフォースにより前記情報記憶
    媒体に対する情報の記録および再生のうち少なくとも一
    方を行う情報記録再生装置において、 前記シアフォースが働く位置を前記情報記憶媒体のデー
    タ列が並ぶ方向と直交する方向に周期的に移動する移動
    装置と、 前記シアフォースの変動から前記プローブ先端と前記情
    報記憶媒体表面との間の距離に関する信号を前記周期的
    移動に関連して取得する信号取出装置と、を備えている
    ことを特徴とする情報記録再生装置。
  33. 【請求項33】 信号取出装置は、前記シアフォースの
    変動を取り出して、その瞬時値を保持し、この値からト
    ラッキングエラー信号およびプローブ先端と情報記憶媒
    体表面の距離に関する信号を取得するものであることを
    特徴とする請求項31または32に記載の情報記録再生
    装置。
  34. 【請求項34】 信号取出装置は、前記シアフォースの
    変動を取り出して、その信号の最大値と最小値を保持
    し、この最大値および最小値からトラッキングエラー信
    号およびプローブ先端と情報記憶媒体表面との距離に関
    する信号を取得するものであることを特徴とする請求項
    31または32に記載の情報記録再生装置。
  35. 【請求項35】 周期的に移動する移動装置は、前記シ
    アフォースが働く位置を周期ωで移動させ、 信号取出装置は、前記シアフォースの変動を取り出し
    て、この信号のω成分からトラッキングエラー信号を取
    得し、周波数2ωの成分からプローブ先端と情報記憶媒
    体表間の距離に関する信号を取得するものであることを
    特徴とする請求項31または32に記載の情報記録再生
    装置。
  36. 【請求項36】 周期的に移動する移動装置は、プロー
    ブをその共振周波数ωoで振動することにより前記シア
    フォースが働く位置を周期ωoで移動させるものであ
    り、 信号取出装置は、前記シアフォースの変動を取り出し
    て、この信号ωoの成分からトラッキングエラー信号を
    取得し、周波数2ωoの成分からプローブ先端と情報記
    憶媒体表面間の距離に関する信号を取得するものである
    ことを特徴とする請求項31または32に記載の情報記
    録再生装置。
  37. 【請求項37】 周期的に移動する移動装置は、シアフ
    ォースが働く位置をトラッキングするトラッキング装置
    と同一のアクチュエータであることを特徴とする請求項
    31〜36のいずれかの一に記載の情報記録再生装置。
  38. 【請求項38】 アクチュエータは、静電引力を用いた
    ものであることを特徴とする請求項37に記載の情報記
    録再生装置。
  39. 【請求項39】 アクチュエータは、電磁力を用いたも
    のであることを特徴とする請求項37に記載の情報記録
    再生装置。
  40. 【請求項40】 アクチュエータは、圧電効果を用いた
    ものであることを特徴とする請求項37に記載の情報記
    録再生装置。
  41. 【請求項41】 プローブを備え、このプローブと情報
    記憶媒体間に働くコンタクトモードの原子間力により前
    記情報記憶媒体に対する情報の記録および再生のうち少
    なくとも一方を行う情報記録再生装置において、 前記コンタクトモードの原子間力が働く位置を前記情報
    記憶媒体のデータ列が並ぶ方向と直交する方向に周期的
    に移動する移動装置と、 前記コンタクトモードの原子間力の変動から前記コンタ
    クトモードの原子間力が働く位置のトラッキングエラー
    信号を前記周期的移動に関連して取得する信号取出装置
    と、を備えていることを特徴とする情報記録再生装置。
  42. 【請求項42】 プローブを備え、このプローブと情報
    記憶媒体間に働くコンタクトモードの原子間力により前
    記情報記憶媒体に対する情報の記録および再生のうち少
    なくとも一方を行う情報記録再生装置において、 前記コンタクトモードの原子間力が働く位置を前記情報
    記憶媒体のデータ列が並ぶ方向と直交する方向に周期的
    に移動する移動装置と、 前記コンタクトモードの原子間力の変動から前記プロー
    ブ先端と前記情報記憶媒体表面との間の距離に関する信
    号を前記周期的移動に関連して取得する信号取出装置
    と、を備えていることを特徴とする情報記録再生装置。
  43. 【請求項43】 信号取出装置は、前記コンタクトモー
    ドの原子間力の変動を取り出して、その瞬時値を保持
    し、この値からトラッキングエラー信号およびプローブ
    先端と情報記憶媒体表面の距離に関する信号を取得する
    ものであることを特徴とする請求項41または42に記
    載の情報記録再生装置。
  44. 【請求項44】 信号取出装置は、前記コンタクトモー
    ドの原子間力の変動を取り出して、その信号の最大値と
    最小値を保持し、この最大値および最小値からトラッキ
    ングエラー信号およびプローブ先端と情報記憶媒体表面
    の距離に関する信号を取得するものであることを特徴と
    する請求項41または42に記載の情報記録再生装置。
  45. 【請求項45】 周期的に移動する移動装置は、前記コ
    ンタクトモードの原子間力が働く位置を周期ωで移動さ
    せ、 信号取出装置は、前記コンタクトモードの原子間力の変
    動を取り出して、この信号のω成分からトラッキングエ
    ラー信号を取得し、周波数2ωの成分からプローブ先端
    と情報記憶媒体表間の距離に関する信号を取得するもの
    であることを特徴とする請求項41または42に記載の
    情報記録再生装置。
  46. 【請求項46】 周期的に移動する移動装置は、プロー
    ブをその共振周波数ωoで振動することにより前記コン
    タクトモードの原子間力が働く位置を周期ωoで移動さ
    せるものであり、 信号取出装置は、前記コンタクトモードの原子間力の変
    動を取り出して、この信号ωoの成分からトラッキング
    エラー信号を取得し、周波数2ωoの成分からプローブ
    先端と情報記憶媒体表面間の距離に関する信号を取得す
    るものであることを特徴とする請求項41または42に
    記載の情報記録再生装置。
  47. 【請求項47】 周期的に移動する移動装置は、前記コ
    ンタクトモードの原子間力が働く位置をトラッキングす
    るトラッキング装置と同一のアクチュエータであること
    を特徴とする請求項41〜46のいずれかの一に記載の
    情報記録再生装置。
  48. 【請求項48】 アクチュエータは、静電引力を用いた
    ものであることを特徴とする請求項47に記載の情報記
    録再生装置。
  49. 【請求項49】 アクチュエータは、電磁力を用いたも
    のであることを特徴とする請求項47に記載の情報記録
    再生装置。
  50. 【請求項50】 アクチュエータは、圧電効果を用いた
    ものであることを特徴とする請求項47に記載の情報記
    録再生装置。
  51. 【請求項51】 プローブを備え、このプローブと情報
    記憶媒体間に働くノンコンタクトモードの原子間力によ
    り前記情報記憶媒体に対する情報の記録および再生のう
    ち少なくとも一方を行う情報記録再生装置において、 前記ノンコンタクトモードの原子間力が働く位置を前記
    情報記憶媒体のデータ列が並ぶ方向と直交する方向に周
    期的に移動する移動装置と、 前記ノンコンタクトモードの原子間力の変動から前記ノ
    ンコンタクトモードの原子間力が働く位置のトラッキン
    グエラー信号を前記周期的移動に関連して取得する信号
    取出装置と、を備えていることを特徴とする情報記録再
    生装置。
  52. 【請求項52】 プローブを備え、このプローブと情報
    記憶媒体間に働くノンコンタクトモードの原子間力によ
    り前記情報記憶媒体に対する情報の記録および再生のう
    ち少なくとも一方を行う情報記録再生装置において、 前記ノンコンタクトモードの原子間力が働く位置を前記
    情報記憶媒体のデータ列が並ぶ方向と直交する方向に周
    期的に移動する移動装置と、 前記ノンコンタクトモードの原子間力の変動から前記プ
    ローブ先端と前記情報記憶媒体表面との間の距離に関す
    る信号を前記周期的移動に関連して取得する信号取出装
    置と、を備えていることを特徴とする情報記録再生装
    置。
  53. 【請求項53】 信号取出装置は、前記ノンコンタクト
    モードの原子間力の変動を取り出して、その瞬時値を保
    持し、この値からトラッキングエラー信号およびプロー
    ブ先端と情報記憶媒体表面の距離に関する信号を取得す
    るものであることを特徴とする請求項51または52に
    記載の情報記録再生装置。
  54. 【請求項54】 信号取出装置は、前記ノンコンタクト
    モードの原子間力の変動を取り出して、その信号の最大
    値と最小値を保持し、この最大値および最小値からトラ
    ッキングエラー信号およびプローブ先端と情報記憶媒体
    表面の距離に関する信号を取得するものであることを特
    徴とする請求項51または52に記載の情報記録再生装
    置。
  55. 【請求項55】 周期的に移動する移動装置は、前記ノ
    ンコンタクトモードの原子間力が働く位置を周期ωで移
    動させ、 信号取出装置は、前記ノンコンタクトモードの原子間力
    の変動を取り出して、この信号のω成分からトラッキン
    グエラー信号を取得し、周波数2ωの成分からプローブ
    先端と情報記憶媒体表間の距離に関する信号を取得する
    ものであることを特徴とする請求項51または52に記
    載の情報記録再生装置。
  56. 【請求項56】 周期的に移動する移動装置は、プロー
    ブをその共振周波数ωoで振動することにより前記ノン
    コンタクトモードの原子間力が働く位置を周期ωoで移
    動させるものであり、 信号取出装置は、前記ノンコンタクトモードの原子間力
    の変動を取り出して、この信号ωoの成分からトラッキ
    ングエラー信号を取得し、周波数2ωoの成分からプロ
    ーブ先端と情報記憶媒体表面間の距離に関する信号を取
    得するものであることを特徴とする請求項51または5
    2に記載の情報記録再生装置。
  57. 【請求項57】 周期的に移動する移動装置は、前記ノ
    ンコンタクトモードの原子間力が働く位置をトラッキン
    グするトラッキング装置と同一のアクチュエータである
    ことを特徴とする請求項51〜56のいずれかの一に記
    載の情報記録再生装置。
  58. 【請求項58】 アクチュエータは、静電引力を用いた
    ものであることを特徴とする請求項57に記載の情報記
    録再生装置。
  59. 【請求項59】 アクチュエータは、電磁力を用いたも
    のであることを特徴とする請求項57に記載の情報記録
    再生装置。
  60. 【請求項60】 アクチュエータは、圧電効果を用いた
    ものであることを特徴とする請求項57に記載の情報記
    録再生装置。
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