JP2002288865A - 光ピックアップ - Google Patents

光ピックアップ

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JP2002288865A
JP2002288865A JP2001084035A JP2001084035A JP2002288865A JP 2002288865 A JP2002288865 A JP 2002288865A JP 2001084035 A JP2001084035 A JP 2001084035A JP 2001084035 A JP2001084035 A JP 2001084035A JP 2002288865 A JP2002288865 A JP 2002288865A
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optical
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Masaki Hiroi
正樹 廣居
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 チルトによるコマ収差を補正するミラーの初
期的な平面性を確保することができる光ピックアップを
提供すること。 【解決手段】 レーザー光源15から対物レンズ12ま
での光ビームの光路中に、光ビームの波面を補正する波
面補正ミラー10が配置されている。波面補正ミラー1
0は、反射面1、シリコン基板6、絶縁層7、平面補正
用電極4b、平面補正用圧電層2b、共通電極4a、収
差補正用圧電層2a、収差補正用電極5が順に積層され
て構成されている。電極4a、5と圧電層2aとが、光
ディスク11の傾き等に起因する波面収差を補正するよ
うに反射面1の形状を変化させる収差補正用駆動手段を
構成している。電極4b、4aと圧電層2bとが、収差
補正用駆動手段の非作用時における反射面の平面性を確
保するために反射面の形状を変化させる平面補正手段を
構成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスクに対し
て情報を記録し、及び/又は、光ディスクから情報を再
生する光ディスク装置の光ピックアップに関し、特に、
波面収差を補正する手段に関する。
【0002】
【従来の技術】光ピックアップは、光ビームを発する光
源と、光源から発した光ビームを光ディスク上に収束さ
せる対物レンズと、光ディスクからの反射光を受光して
信号を出力するセンサ部とを有する。CD,DVD等の
光ディスクは、信号が記録される記録面と、この記録面
を覆う透明な保護層とを備え、対物レンズからの光ビー
ムは、保護層を通して記録面上にビームスポットを形成
する。
【0003】光ディスクは樹脂製であるため、「うね
り」や「反り」を生じる場合があり、このような光ディ
スクを回転させると、対物レンズの光軸に対するディス
ク面の角度が連続的に変化する。以下、このような変形
による光ディスクの対物レンズ光軸に対する傾きを「チ
ルト」という。対物レンズは、その光軸が光ディスクに
対して垂直であるときに光ディスクの記録面に回折限界
のビームスポットを形成するよう設計されており、チル
トが発生するとコマ収差が発生し、この収差が許容量よ
りも大きくなると、ビームスポット径が過大になり、正
しく読み書きができなくなる。
【0004】傾きに対する収差の発生量は、保護層の厚
さが大きいほど大きくなり、収差の許容量は記録密度が
大きくなるほど小さくなる。このため、CDより記録密
度が高いDVDは、保護層の厚さを半分にすることによ
り、傾きによる影響を受けにくくしている。ただし、保
護層が薄くなると、保護層の表面が焦点に近くなるた
め、表面にゴミが付着したり傷がついたりした場合に、
光ビームの遮られる割合が大きくなり、正しい読み書き
を妨げることになる。したがって、保護層を薄くするに
も限度がある。
【0005】そこで、従来から、上記のようなチルトに
よる影響を補正する方法が考えられている。例えば、特
開平10−79135号公報には、液晶板を用いて光ビ
ームの波面を制御することにより、コマ収差を補正をす
る方法が開示されている。また、特開平5−33327
4号公報には、透明圧電素子を光路中に設け、これを駆
動することにより光ビームの波面を制御し、コマ収差を
補正する方法が開示されている。
【0006】ただし、上記のような透過型の補正手段を
用いる場合には、次のような不具合がある。すなわち、
液晶を用いる方法では、光量が減衰する上、応答性が低
いためにうねりや反りに起因する高い周波数で変化する
収差を補正するのは困難である。また、透明圧電素子に
より波面を補正するには、非常に高い電圧が必要とな
り、光ピックアップの補正手段としては適さない。
【0007】一方、特開平5−333274号公報に
は、光路中に波面を補正する波面補正ミラーを設けた光
ピックアップが開示されている。波面補正ミラーは、反
射面の背面に微小なアクチュエータを多数配置して構成
されており、これらのアクチュエータを駆動することに
より光ビームの波面を制御し、コマ収差を補正する。た
だし、この公報でアクチュエータとして用いられている
積層型圧電素子は、駆動トルクが大きいために反射面が
多少厚くも変形させることができる反面、構造や配線が
複雑であるため、光ピックアップの部品として用いる程
度に小型化するのは技術的、コスト的に困難である。し
たがって、アクチュエータとして圧電素子を用いる場合
には、構造が単純なユニモルフまたはバイモルフ型の素
子を用いることが望ましい。。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ユニモ
ルフまたはバイモルフ型の圧電素子は、積層型と比較し
てトルクが小さいため、比較的薄い反射面を用いなけれ
ばならず、反射面の初期的な平面性を維持するのが製作
上困難であるという問題がある。初期状態での反射面の
平面性が悪いと、波面補正ミラー自体が収差を発生させ
るため、アクチュエータを駆動してチルトによるコマ収
差を補正したとしても、波面補正ミラーにより発生した
収差が残存してビームスポットを十分に小さく絞ること
ができなくなる。
【0009】本発明は、上述した従来技術の問題点に鑑
みてなされたものであり、トルクの小さいアクチュエー
タにより反射面を変形させてチルトによるコマ収差を補
正する構成を前提として、ミラーの初期的な平面性を確
保することができる光ピックアップを提供することを目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる光ピック
アップは、上記の目的を達成させるため、光源から対物
レンズまでの光ビームの光路中に、光ビームを反射させ
て光路を偏向すると共に、光ビームの波面を補正する波
面補正ミラーを配置し、この波面補正ミラーに、記録/
再生時における光ディスクの傾き等に起因する波面収差
を補正するように反射面の形状を変化させる収差補正用
駆動手段と、収差補正用駆動手段の非作用時における反
射面の平面性を確保するために反射面の形状を変化させ
る平面補正手段とを備えたことを特徴とする。
【0011】上記の構成によれば、薄い反射面を用いて
も平面補正手段により反射面の初期状態での平面性を確
保することができるため、収差補正用のアクチュエータ
としてユニモルフまたはバイモルフ型の圧電層等のトル
クの小さいアクチュエータを用いる場合にも収差を良好
に補正することができる。
【0012】平面補正手段としては、電圧を印加するこ
とにより機械的ひずみを生じて反射面を変形させる圧電
層を用いることができる。圧電層に電圧を印加する電極
は、圧電層全体を1つの領域として変形させるようにし
てもよいし、圧電層を複数の領域に区分し、区分毎に独
立して電圧を印加できるよう複数設けてもよい。圧電層
は、圧電性高分子化合物を材料に形成することができ
る。
【0013】また、平面補正手段としては、反射面に固
定された電極と、反射面を支持するミラー固定用部材に
固定された電極との間に生じさせる静電力によって反射
面の形状を変化させる静電アクチュエータを用いること
もできる。さらに、平面補正手段は、反射面の形状を手
動で変形させる機構であってもよい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる光ピックア
ップの実施の形態を図面に基づいて説明する。図1、図
2は、第1の実施形態にかかる光ピックアップの波面収
差補正ミラーを示し、図3は、光ピックアップ全体の構
成を示す。最初に、図3に基づいて光ピックアップの構
成について説明する。
【0015】光ピックアップは、光ビームを発するレー
ザー光源15と、このレーザー光源15から発した光ビ
ームを光ディスク11上に収束させる対物レンズ12
と、光ディスク11からの反射光を受光して信号を出力
するセンサ部16とを有する。また、レーザー光源15
から対物レンズ12までの光ビームの光路中には、光ビ
ームを反射させて光路を偏向すると共に、光ビームの波
面を補正する波面補正ミラー10が配置されている。
【0016】レーザー光源15から発せられたレーザー
光は、偏光ビームスプリッタ14を透過し、波面補正ミ
ラー10、立ち上げミラー13で反射され、対物レンズ
12で集光されて光ディスク11上に焦点を結ぶ。ま
た、光ディスク11で反射されたレーザ光は、対物レン
ズ12を通り、立ち上げミラー13、波面補正ミラー1
0で反射された後、偏光ビームスプリッタ14で反射さ
れてセンサ部16に入射する。センサ部16には、記録
信号を再生するための検出素子が設けられ、エラー検出
用としてフォーカシングエラー、トラッキングエラー用
の検出素子に加え、チルト検出用の検出素子も設けられ
ている。
【0017】次に、波面補正ミラー10について図1、
図2を参照して説明する。図1(a)は斜視図、図1(b)
は図1(a)のA−B線に沿う断面図、図2は分解斜視図
である。
【0018】波面補正ミラー10は、各図の下側から順
に、反射面1、シリコン基板6、絶縁層7、平面補正用
電極4b、平面補正用圧電層2b、共通電極4a、収差
補正用圧電層2a、収差補正用電極5が順に積層されて
構成されている。シリコン基板6から収差補正用圧電層
2aの各層は、長方形のシートであり、反射面1は、シ
リコン基板6上に形成された金属薄膜、又は誘電体多層
薄膜である。収差補正用電極5は、他層の短辺方向の中
心線を境として両側に分かれて配置されている。
【0019】各圧電層2a,2bは、電圧を印加するこ
とにより機械的ひずみを生じて反射面1を変形させるユ
ニモルフまたはバイモルフ型の圧電層子であり、圧電極
性が一方向の圧電材料により形成されている。共通電極
4aと収差補正用電極5との間に電圧を印加すると、収
差補正用圧電層2aが伸縮する。また、共通電極4aと
平面補正用電極4bとの間に電圧を印加すると、平面補
正用圧電層2bが伸縮する。シリコン基板6は電圧の印
加により伸縮しないため、圧電層2a,2bの伸縮によ
りシリコン基板6が曲がり、反射面1が変形する。
【0020】共通電極4a、収差補正用圧電層2a、収
差補正用電極5は、記録/再生時における光ディスク1
1の傾き等に起因する波面収差を補正するように反射面
1の形状を変化させる収差補正用駆動手段を構成してい
る。また、平面補正用電極4b、平面補正用圧電層2
b、共通電極4aは、収差補正用駆動手段の非作用時に
おける反射面の平面性を確保するために反射面1の形状
を変化させる平面補正手段を構成している。
【0021】反射面1の平面性が確保された状態で、共
通電極4aをGND(接地)とし、収差補正用電極5の一
方にプラス、他方にマイナスの電圧をかけると、プラス
の電圧が印加された収差補正用電極5に接する収差補正
用圧電層2aは縮み、マイナスの電圧が印加された収差
補正用電極5に接する収差補正用圧電層2aは伸びる。
この結果、プラスの電圧が印加された領域では反射面1
が凸となり、マイナスの電圧が印加された領域では反射
面1が凹となる。
【0022】反射面1の初期状態(収差補正用駆動手段
の非作用時)における平面性が高い場合には、センサ部
16のチルト検出用の検出素子から出力される信号に基
づき、チルトに応じて収差補正用駆動手段のみを作用さ
せてコマ収差を補正すればよい。ただし、トルクの小さ
い圧電素子を用いているため、シリコン基板6を薄くせ
ざるを得ず、平面性を高く保つことは困難である。すな
わち、シリコン基板6に反射面1の薄膜を成膜したとき
に残留応力が発生するため、反射面1を形成したシリコ
ン基板6は全体に球面に近い凹面、又は凸面になりやす
い。初期状態の反射面1の平面性が悪いと、波面補正ミ
ラー10自体が収差を発生させるため、収差補正用駆動
手段によりチルトによるコマ収差を補正しても、波面補
正ミラー10により発生した収差が残存する。
【0023】そこで、残留応力により発生した凸面、あ
るいは凹面形状を、平面補正用圧電層2bに電圧を印加
して平面に近づける。このようにして反射面1の初期状
態での平面性を高めることにより、波面補正ミラー10
自体が収差を発生させるのを防ぐことができ、収差補正
用駆動手段によりチルトによるコマ収差の補正を実効あ
らしめることができる。
【0024】反射面1の初期状態での平面性が確保され
た状態では、対物レンズ12の光軸が光ディスク11に
対して垂直である場合に無収差でビームスポットが形成
される。ここで、光ディスクのたわみや反りにより光軸
が光ディスクに対して傾くと、光ディスクからの反射光
の波面が乱れ、例えば図4(a)に示すような波面収差
(コマ収差)が発生する。ここでグラフの横軸は図1に示
した波面補正ミラー10のA−B線と同一方向の座標、
縦軸は波面収差の発生量である。
【0025】チルトにより発生するコマ収差を補正する
ため、波面補正ミラー10によりこれを打ち消すような
収差を発生させる。すなわち、収差補正用圧電層2aを
制御し、チルトがないときに図4(b)に示すような図4
(a)とは逆特性のコマ収差が発生するような波面を生成
する。これにより、図4(c)に示すように、チルトによ
り発生するコマ収差と波面補正ミラー10により発生す
るコマ収差とが打ち消し合い、図4(a)の状態と比較す
ると波面収差を低減することができる。
【0026】反射面1は、例えば、Auの蒸着膜や誘電体
多層膜などであり、絶縁層7は熱酸化膜やCVDなどで堆
積させた絶縁材料、あるいは絶縁層を塗布したり、薄い
絶縁層膜を貼ってもよい。電極4a,4bは導電性の高
い材料や金属膜であり、作製するプロセスで高温処理を
するプロセスを用いる場合には、Ptなど高温に強い膜が
望ましい。圧電層2a,2bは、例えばPZTであり、PZT
の薄板を貼り付けるものでも良いし、PZT膜をシリコン
基板側に成膜してもよい。また圧電材に限らず電歪を用
いることもできる。さらに、シリコン基板6の抵抗値が
高く絶縁体に近ければ、シリコン基板に対する絶縁層は
省略できる。
【0027】なお、平面補正用圧電層2bは、PVDF:ポ
リフッ化ビニリデン、P(VDF-TrFE):フッ化ビニリデン
と3フッ化エチレンの共重合体、P(VDF-TeFE):フッ化
ビニリデンと4フッ化エチレンの共重合体等の圧電性高
分子化合物を材料に形成されている。圧電性高分子材料
は通常の圧電セラミックスよりも圧電性は低いが、平面
性の補正のためにはそれほど変位は必要なく、その柔軟
性から、圧電セラミックスよりも収差補正の変形を邪魔
することは少なくなり効果的に補正ができる。
【0028】図5は、第2の実施形態の波面補正ミラー
10aを示す分解斜視図である。この波面補正ミラー1
0aも、第1の実施形態と同様に、反射面1、シリコン
基板6、絶縁層7、平面補正用電極4b、平面補正用圧
電層2b、共通電極4a、収差補正用圧電層2a、収差
補正用電極5が順に積層されて構成されている。第1の
実施形態との違いは、平面補正用電極4bが2行×4列
の8つの領域に分割して形成されている点である。
【0029】平面補正用電極4bを上記のように分割
し、独立して電圧を印加できるようにすることにより、
反射面1の形状を第1の実施形態におけるより高い自由
度で変形させることができ、例えば、局所的な凹凸にも
対処することができ、初期状態における反射面1の平面
性をより高い精度で実現することが可能となる。共通電
極4a、収差補正用圧電層2a、収差補正用電極5によ
り構成される収差補正用駆動手段の作用は第1の実施形
態と同一である。
【0030】なお、第1,第2の実施形態では、圧電層
の極性を一方向に限定して説明していたが、構造や必要
に応じて、極性の違うものを2枚使用してもよいし、圧
電の極性自体を同一材料の中でを変えてもよい。また、
各実施例で示した構成を組み合わせてもよい。
【0031】図6は、第3の実施形態の波面補正ミラー
10bを示す断面図である。波面補正ミラー10bは、
図の上側から順に、反射面1、シリコン基板6、絶縁層
7、共通電極4a、収差補正用圧電層2a、収差補正用
電極5、平面補正用電極4bが順に積層されて構成され
ている。上記の各層から構成される積層体が、ミラー固
定用部材8の端部に形成された支持部に支持されて固定
されている。ミラー固定用部材8の凹部には、平面補正
用電極4bに対して間隙を挟んで固定用部材側電極20
が対向して配置されている。このような構成によれば、
固定用部材側電極20を、シリコン基板6と一体に形成
される積層体とは別体としてミラー固定用部材8に取り
付ければよいため、構造上製造が容易となる。
【0032】平面補正用電極4bと固定用部材側電極2
0とは、これらの電極間に生じる静電力によって反射面
1の形状を変化させる静電アクチュエータを構成してい
る。反射面1の初期状態での凹凸形状を補正するよう
に、これらの電極間に電圧を印加し、静電力を利用して
反射面1の平面性を確保する。第3の実施形態では、反
射面1を構成する薄膜を形成する際に、あらかじめシリ
コン基板6の反射面1側が凸になるような残留応力を残
すようにすれば、平面補正のためには常に電極を互いに
引きつけ合う方向の力を発生させれば足りるため、平面
補正のコントロールが容易となる。
【0033】なお、上述した第1〜第3の実施形態で
は、調整時に初期状態での反射面1の形状を測定し、平
面性を維持できる平面補正手段の制御信号を記憶してお
き、使用時に電源が入るのと同時に平面補正手段を駆動
して平面補正ができるようにすることが望ましい。
【0034】図7(a)は第4の実施形態の波面補正ミラ
ーを支持するミラー固定用部材のみを示す斜視図、図7
(b)はその変形例を示す斜視図である。第4の実施形態
では、平面補正手段として、反射面の形状を手動で変形
させる機構を備えている。他の部分の構成は、静電アク
チュエータが設けられていない点を除き、第3の実施形
態と同一である。
【0035】図7(a)に示すミラー固定用部材8には、
長手方向に沿って中央部に両側から切り欠き9が形成さ
れており、図中矢印で示す1方向については比較的容易
にねじることができる。また、図7(b)に示すミラー固
定用部材8には、上記の長手方向の切り欠き9に加え、
これと直交する方向にも切り欠き9が形成されており、
図中矢印で示す2方向については比較的容易にねじるこ
とができる。
【0036】上記のミラー固定用部材8を、図示せぬ調
整ねじ等の外力を利用して適宜変形させることにより、
シリコン基板及びこの基板に薄膜として形成された反射
面の形状を変化させることができ、これにより初期状態
における反射面の平面性を確保することが可能となる。
第4の実施形態の構成では、第1〜第3の実施形態と比
較すると、精度的には落ちる可能性があるが、平面補正
のために電極や圧電層を設ける必要がないため、波面補
正ミラーのコストを下げることができる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
平面補正用駆動手段により波面補正ミラーの初期状態で
の平面性を確保することができ、反射面が変形しやすい
場合にも、変形による影響を補正し、収差補正用駆動手
段によりチルトによるコマ収差を良好に補正することが
できる。したがって、構造が簡単でコスト的にも有利な
トルクの小さいアクチュエータを用いる場合にも収差を
良好に補正することができる。
【0038】また、平面補正手段として圧電層を用いる
場合には、簡単な構造で初期状態における平面性を確保
できる。さらに、圧電層に複数の電極を設けることによ
り、簡単な構造で初期平面度をより精度良く維持でき
る。圧電層の材料が圧電性高分子化合物である場合に
は、圧電層が比較的柔らかく変形しやすくなるため、収
差補正用駆動手段が反射面の形状を変化させる際に妨げ
とならない。
【0039】また、平面補正手段として静電力を利用す
る場合には、収差補正用ミラーの外側に後から電極をつ
けることができるので、構造上製作しやすくなる。さら
に、平面補正手段として反射面の形状を手動で変形させ
る機構を利用した場合には、圧電層等を利用する方法よ
りも精度的に多少落ちる可能性があるが、部品としての
コストを下げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施形態にかかる光ピックアップに含
まれる波面補正ミラーを示し、(a)は斜視図、(b)は断
面図である。
【図2】 図1に示す波面収差補正ミラーの分解斜視図
である。
【図3】 第1の実施形態にかかる光ピックアップの光
学系全体を示す説明図である。
【図4】 第1の実施形態にかかる光ピックアップにお
ける光ディスクからの反射光の波面収差を示すグラフで
ある。
【図5】 第2の実施形態にかかる光ピックアップに含
まれる波面補正ミラーを示す分解斜視図である。
【図6】 第3の実施形態にかかる光ピックアップに含
まれる波面補正ミラーを示す断面図である。
【図7】 第4の実施形態にかかる光ピックアップに含
まれる波面補正ミラーのミラー固定用部材を示す斜視図
である。
【符号の説明】
1:反射面 2a:収差補正用圧電層 2b:平面補正用圧電層 4a:共通電極 4b:平面補正用電極 5:収差補正用電極 6:シリコン基板 7:絶縁層 8:ミラー固定用部材 9:切り溝 10:波面補正ミラー 11:光ディスク 12:対物レンズ 13:立ち上げミラー 14:偏光ビームスプリッタ 15:レーザー光源 16:センサ部 20:固定用部材側電極

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ビームを発する光源と、該光源から発
    した光ビームを光ディスク上に収束させてビームスポッ
    トを形成する対物レンズとを含み、前記光ディスクに対
    して情報を記録し、及び/又は、光ディスクから情報を
    再生する光ディスク装置の光ピックアップにおいて、 前記光源から前記対物レンズまでの光ビームの光路中
    に、光ビームを反射させて光路を偏向すると共に、該光
    ビームの波面を補正する波面補正ミラーが配置され、該
    波面補正ミラーは、記録/再生時における前記光ディス
    クの傾き等に起因する波面収差を補正するように反射面
    の形状を変化させる収差補正用駆動手段と、該収差補正
    用駆動手段の非作用時における前記反射面の平面性を確
    保するために前記反射面の形状を変化させる平面補正手
    段とを備えることを特徴とする光ピックアップ。
  2. 【請求項2】 前記平面補正手段は、電圧を印加するこ
    とにより機械的ひずみを生じて前記反射面を変形させる
    圧電層を備えることを特徴とする請求項1に記載の光ピ
    ックアップ。
  3. 【請求項3】 前記圧電層は複数の領域に区分され、前
    記平面補正手段は、前記区分毎に独立して電圧を印加で
    きるよう複数の電極を備えることを特徴とする請求項2
    に記載の光ピックアップ。
  4. 【請求項4】 前記平面補正手段に利用される圧電層
    は、圧電性高分子化合物を材料に形成されていることを
    特徴とする請求項2又は3に記載の光ピックアップ。
  5. 【請求項5】 前記平面補正手段は、前記反射面に固定
    された電極と、前記反射面を支持するミラー固定用部材
    に固定された電極との間に生じさせる静電力によって前
    記反射面の形状を変化させることを特徴とする請求項1
    に記載の光ピックアップ。
  6. 【請求項6】 前記平面補正手段は、前記反射面の形状
    を手動で変形させる機構を含むことを特徴とする請求項
    1に記載の光ピックアップ。
JP2001084035A 2001-03-23 2001-03-23 光ピックアップ Withdrawn JP2002288865A (ja)

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