JP2002288823A - 情報記録媒体用基板の製造方法 - Google Patents

情報記録媒体用基板の製造方法

Info

Publication number
JP2002288823A
JP2002288823A JP2002069687A JP2002069687A JP2002288823A JP 2002288823 A JP2002288823 A JP 2002288823A JP 2002069687 A JP2002069687 A JP 2002069687A JP 2002069687 A JP2002069687 A JP 2002069687A JP 2002288823 A JP2002288823 A JP 2002288823A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
glass
information recording
acid
recording medium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002069687A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiro Saito
靖弘 斉藤
Kazuishi Mitani
一石 三谷
Yoshihiro Matsuno
好洋 松野
Tatsuro Umeyama
竜郎 梅山
Kazuaki Kanai
一晃 金井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Sheet Glass Co Ltd
Original Assignee
Nippon Sheet Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Sheet Glass Co Ltd filed Critical Nippon Sheet Glass Co Ltd
Priority to JP2002069687A priority Critical patent/JP2002288823A/ja
Publication of JP2002288823A publication Critical patent/JP2002288823A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Surface Treatment Of Glass (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板の表面凹凸形状を最適化することによ
り、フライングハイトの狭小化に寄与し、同時にヘッド
クラッシュおよびサーマルアスペリティを起こさない情
報記録媒体用基板の製造方法を提供する。 【解決手段】 表面凹凸の接触比率が50%の場合を基
準高さとしたとき、その表面凹凸の接触比率0.4%に
おける高さが2〜7nmである情報記録媒体用基板を酸と
アルカリの溶液のエッチングより製造する。なお、接触
比率とは、原子間力顕微鏡を用いて測定されるベアリン
グレシオに基づく値である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ハードディスク
などの情報記録装置に用いられる情報記録媒体およびそ
の基板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、情報デジタル化の進展は目覚まし
く、その情報を保持するための装置が各種開発製造され
ている。これら装置の改良進歩はまさに日進月歩であ
り、情報記録容量および記録再生速度が年率数十%の割
合で向上している。このような状況において、現在最も
広く使用されている情報記録装置がハードディスクであ
り、その改良速度は他の装置以上である。
【0003】ハードディスクでは、情報記録媒体用基板
(以下、単に「基板」という)上に形成された情報記録
層に、磁気ヘッドにより、情報の記録再生が行われる。
現在では、CSSまたはランプロードと呼ばれる方式の
ハードディスクが一般的に使用されている。CSS方式
とは、基板が回転している間は磁気ヘッドがディスクの
データゾーン上を滑空し、基板が停止および始動すると
きには基板のCSSゾーン上を滑走するコンタクト・ス
タート・ストップ方式と呼ばれる方式である。ここで、
基板のCSSゾーンとは、基板の一部(主に、内周また
は外周に沿って設けられる)に高さ数十nmオーダーの均
一な凹凸を意図的に設けた部分をいう。また、ランプロ
ード方式とは、基板が回転している間は磁気ヘッドが基
板上を滑空し、基板が停止するときには磁気ヘッドが格
納位置に収納される方式である。なお、ランプロード方
式では、その機構上CSSゾーンは不要である。さら
に、近年では磁気ヘッドと基板とが常時接触しているコ
ンタクト方式と呼ばれるものも検討されている。
【0004】
【本発明が解決しようとする課題】ところが、従来技術
にはつぎのような問題点があった。CSS方式およびラ
ンプロード方式では、基板が回転している間、磁気ヘッ
ドが数十ナノメートルオーダーの間隙(以下、「フライ
ングハイト」という)をもってその表面(情報記録領
域)上を滑空する。したがって、情報記録の高密度化を
体現するためには、フライングハイトを小さくする必要
がある。しかし、基板の表面凹凸が大きいと、回転中に
磁気ヘッドと基板表面の凸部が衝突し、ヘッドクラッシ
ュの起こる可能性が高くなる。また、ヘッドクラッシュ
にまで至らないまでも、前記衝突による熱で磁気ヘッド
が異常な信号を検知し誤作動するいわゆるサーマルアス
ペリティの発生するおそれがある。とくに最近では、高
感度のMRヘッドまたはGMRヘッドが主流となってお
り、サーマルアスペリティの問題はより深刻になってき
ている。
【0005】情報記録領域の凹凸を小さくすることで、
凸部との衝突に起因するヘッドクラッシュおよびサーマ
ルアスペリティは回避できると考えられたため、従来は
表面凹凸が小さいほど高性能な基板であると見なされて
いた。しかし、発明者らの詳細な検討により、基板の表
面凹凸を小さくすることでヘッドクラッシュの発生頻度
は確かに低下するが、あまり小さくし過ぎると、かえっ
て磁気ヘッドの飛行安定性が低下し、磁気ヘッドと基板
表面との接触頻度が増大して、ヘッドクラッシュの起き
るおそれが高くなることが見出された。このように磁気
ヘッドの飛行安定性が低下する原因は明らかではない
が、本発明者らは、磁気ヘッドは情報記録領域上を揺ら
ぎながら滑空するため基板との接触が避けられず、その
表面凹凸が小さいほど摩擦力が高まるためであると考え
ている。とくに最近では、記録密度を高めるためフライ
ングハイトが著しく低く設定されており、磁気ヘッドの
揺らぎによるヘッドクラッシュは、一層起き易くなって
いると考えられる。
【0006】また、上述の情報デジタル化の潮流にした
がう記録容量の増大と記録再生の高速化が要求される一
方で、コンパクト化の要求も強く、従来よりも軽くかつ
小さい情報記録装置が求められている。この相反する要
求に応えるため、基板は表面凹凸形状のみならず、高い
剛性や弾性率をも併せ備える必要がある。
【0007】この発明は、発明者らが発見した上記の問
題点に着目してなされたものである。その目的とすると
ころは、表面凹凸形状を最適化することにより、フライ
ングハイトの狭小化に寄与し、同時にヘッドクラッシュ
およびサーマルアスペリティを起こさない基板を提供す
ることにある。さらには、そのような基板を用いて情報
記録の高密度化と記録再生の高速化ならびにコンパクト
化を体現する情報記録装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1に記載の情報記録媒体用基板の製造方法
は、母材がガラスまたは結晶化ガラスである基板を、酸
およびアルカリ水溶液中に順次浸漬することにより、基
板表面凹凸の接触比率が50%の場合を基準高さとした
とき、その表面凹凸の接触比率0.4%における高さが
2〜7nmである表面凹凸形状を形成することを特徴とす
る情報記録媒体用基板の製造方法である。
【0009】請求項2に記載の情報記録媒体用基板の製
造方法は、請求項1に記載の発明において、上記表面凹
凸の接触比率0.1%における高さが2〜10nmである
ことを特徴とする。
【0010】請求項3に記載の情報記録媒体用基板の製
造方法は、請求項1または2に記載の発明において、上
記表面凹凸の凸部の径が10〜1,000nmであること
を特徴とする。
【0011】請求項4に記載の情報記録媒体の製造方法
は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の情報記録媒体
用基板の製造方法により得られる基板上に、少なくとも
下地膜、磁性膜、保護膜を順次成膜することを特徴とす
る。
【0012】請求項5に記載の情報記録媒体用基板の製
造方法は、請求項1〜3のいずれかに1項において、前
記酸水溶液がフッ化水素酸またはケイフッ化水素酸の水
溶液であることを特徴とする。
【0013】請求項6に記載の情報記録媒体用基板の製
造方法は、請求項5において、前記酸水溶液がフッ化水
素酸の水溶液であって、フッ化水素酸濃度が0.001
〜0.06重量%であることを特徴とする。
【0014】請求項7に記載の情報記録媒体用基板の製
造方法は、請求項5において、前記酸水溶液がケイフッ
化水素酸の水溶液であって、ケイフッ化水素酸濃度が
0.003〜0.5重量%であることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明を実施形態につい
て詳細に説明する。ただし、以下の実施形態に限定され
るものではない。
【0016】上述のように、ヘッドクラッシュおよびサ
ーマルアスペリティの問題を解決するためには、基板表
面の凹凸形状を最適化する必要がある。この表面凹凸形
状を評価する基準は様々に存在し、それら評価基準毎に
特徴があり、同じ値であっても現実の表面凹凸形状は全
く異なる。
【0017】従来から表面凹凸形状の評価基準としてよ
く用いられている平均面粗さRaは、測定対象物表面の
一定の測定ライン上に存在する全ての凹凸の深さ/高さ
を積分平均した値である。したがって、Raは突出して
深い凹部や高い凸部が存在しても数が少なければその値
に反映されず、大まかな表面粗さで評価できるに過ぎな
い。たとえ突出した凸部の数が少なくても、粗大な凸部
が存在すれば、ヘッドクラッシュやサーマルアスペリテ
ィは起きる。そのため、Raだけでは目的とする表面凹
凸形状の評価基準として不足である。
【0018】つぎに、十点平均面粗さRzが考えられ
る。Rzは、測定対象物表面の一定面積内に存在する全
ての凹凸のうち、最も深い/高いものからそれぞれ5番
目までについて単純平均した値である。したがって、例
えば突出した凸部が一つしか存在しない場合は、その値
は平均化され見かけ上小さくなり、Ra同様の問題が生
じる。対して、突出して深い凹部が複数存在する場合
は、見かけ上その値は大きくなる。しかし、ヘッドクラ
ッシュおよびサーマルアスペリティには、凹部の深さで
はなく凸部の高さが問題であるため、Rzの値が大きく
ても好ましい基板である場合もある。したがって、Rz
だけでは、Ra同様に評価基準として不十分である。
【0019】これらのことから、RaとRzを組み合わ
せ、Rz/Raで評価することも考えられる。この場合
は、Ra、Rz単独の場合より中庸の値が得られ、評価
基準として実用に耐えられるようになる。しかし、凸部
高さの平均化による問題の粉飾や凹部の過大評価の問題
が根本的に解決されるわけではなく、評価基準としては
やはり不十分である。
【0020】そこで、これらの問題を根本的に解決する
ため、基板表面の凸部にのみ着目し、凸部形状を評価す
る基準をもって、基板の表面凹凸形状を評価する。具体
的には、基板の表面凹凸の接触比率が50%の場合を基
準高さとし、その接触比率が0.4%の場合の高さ:ベ
アリングハイト(BH04)が2〜7nmの範囲にあるか
を評価基準とする。ここで、接触比率は、ベアリングレ
シオで表される値であり、原子間力顕微鏡(AFM)に
より測定される。ベアリングレシオとは、基板表面をあ
る平面でスライスしたときに、基板表面の凸部の切断面
がそのスライス面に占める割合である。したがって、接
触比率が50%の場合とは、スライス面において、凸部
の切断面がそのスライス面の半分を占める場合である
(図1(c))。接触比率50%の場合のスライス面を基
準面とし、このスライス面を凸部の先端方向に平行移動
すると、接触比率は徐々に小さくなる。そして、接触面
積が0.4%(図1(b))になるまで移動した距離が、
接触比率0.4%の場合の高さBH04に該当する。す
なわち、接触比率が50%から0.4%になるまで、ス
ライス面を移動した距離が、2〜7nmの場合に、ヘッド
クラッシュおよびサーマルアスペリティの問題を解決可
能な基板であるという評価ができる。なお、「図1」に
ベアリングハイトの概念図を、「図2」にこの発明の代
表例とともにベアリングレシオとベアリングハイトの関
係を簡単に示す。
【0021】このような評価基準は、基板の表面凹凸形
状に関する本発明者らの多くの実験とその結果の解析と
により初めて見出され導入されたものである。すなわ
ち、磁気ヘッドと基板表面の関係において、それらの接
触特性および磁気ヘッドの飛行安定性について詳細に比
較検討した結果、基板表面のベアリングハイトが磁気ヘ
ッドの飛行安定性と直接的な関連のあるパラメータであ
ることを見出したことに端緒する。これに関し、BH0
4がそれぞれ異なる情報記録媒体を多数作製し、これを
減圧下(200Torr=26.7kPa)で磁気ヘッドの定
点浮上テストを行った。その結果の一部を、「図3」に
記載する。一般に磁気ヘッドの浮上高さ(フライングハ
イト)は環境圧力の低下とともに小さくなるため、減圧
下では磁気ヘッドと基板との接触が一層生じ易くなる。
よって、減圧下でのテストは、ヘッドクラッシュ耐力に
関する一種の加速試験として位置付けられる。
【0022】CSS方式に関しては、従来から基板表面
の凹凸形状について種々の検討が行われており、Ra、
Rmax、Rp、突起密度、突起高さまたは突起サイズ
など種々のパラメータによる好適範囲が提案されてい
る。しかし、これらの検討は、CSSゾーンにおける摩
擦、摩耗に関する最適化のためのものであり、データゾ
ーンにおける磁気ヘッドの低浮上時の飛行安定性または
サーマルアスペリティを考慮したものではない。
【0023】「図3」に示すように、BH04が2nmを
境として、それ未満では数時間でヘッドクラッシュが発
生するようになる。これは、BH04が2nmより小さく
なると、磁気ヘッドの飛行安定性が急激に低下するため
であると考えられる。一方、BH04が7nmを越える
と、突出した凸部との衝突に起因するヘッドクラッシュ
の発生確率が高まり、またサーマルアスペリティの発生
頻度も上昇する。
【0024】BH04は、3〜6.5nmがより好まし
く、さらには3.5〜6.0nmが好適である。下限値を
3または3.5nm以上とするのは、上記基板を情報記録
媒体に加工する際にテープバーニッシュと呼ばれる異物
除去工程があり、そこでの削り代を残しておくためであ
る。このように高めに設定された下限値により、目的と
する性能を備えた基板の生産歩留まりが向上する。一
方、上限値を低く設定することで、フライングハイトの
設計値が低くても、ヘッドクラッシュの発生頻度を低下
させることができる。また、例えば高山のような気圧の
低い過酷な環境下でも、情報記録装置の信頼性を向上さ
せることができる。
【0025】さらに、基板表面の凹凸形状は、接触比率
が50%の場合を基準高さとしたときの接触比率0.1
%における高さBH01が2〜10nmであることが好ま
しい。これは、後述の実施例で証明されているように、
BH01が10nmを越えると、ヘッドクラッシュの発生
確率が高まるためである。なお、通常はBH01≧BH
04である。
【0026】また、基板表面のRa(3次元)は、0.
3〜1.2nmであることが好ましい。Ra(3次元)が
0.3nm未満では、凸部の機械的耐久性が不足し、一方
Ra(3次元)が1.2nmを越えると、磁気ヘッドの飛
行安定性が低下する。
【0027】ここで、Ra(3次元)について、さらに
詳細に説明する。Ra(3次元)は、JIS B 06
01で定義される中心線平均粗さを測定面(10×10
μm)に対して適用できるように3次元に拡張したもの
であり、AFMで測定した場合、以下の式(1)で定義
される。
【0028】
【数1】
【0029】基板表面の凹凸形状は、凸部が離散的に存
在しても、また連続的でもよい。いずれの場合において
も、凸部の径は、10〜1,000nmが好ましい。ここ
で、「凸部の径」は、凸部のベースラインから先端まで
の距離(凸部の高さ)に対し、その半分の距離(凸部の
高さの1/2)で凸部を切断した場合の径をいう。この
径が10nm未満では、凸部自体の機械的耐久性が劣化
し、上述のテープバーニッシュ工程における削り幅が大
きくなり、生産管理上好ましくない。一方、径が1,0
00nmを越えると、情報の記録再生特性に悪影響が出
る。これは、現状の記録ビットと比べて凸部の高さや幅
が大き過ぎるため、基板表面の凸部と凹部とで、磁気ヘ
ッドと基板表面の距離が大きく変化することに起因す
る。したがって、基板表面の凸部の径は、20〜300
nmがより好ましく、30〜100nmが最も好ましい。こ
の範囲であれば、機械的耐久性と情報の記録再生特性と
を共に最適化できる。
【0030】この基板の母材の種類は、とくに限定され
るものではなく、従来から使用されているアルミニウム
合金、カーボン、ガラス、結晶化ガラス、ポリカボネー
トやポリオレフィンなどのプラスチックおよびシリコン
などが利用可能である。これらの中でも、表面平滑性が
高く、表面加工処理が容易でかつ弾性率と剛性、強度の
高いガラスおよび結晶化ガラスが母材として好ましい。
【0031】基板の表面凹凸をBH04=2〜7nmに加
工するには、公知の機械的研磨方法おける作業条件をよ
り精密に制御することによっても実現可能である。しか
し、ガラスまたは結晶化ガラスを母材とする基板(以
下、単に「ガラス基板」とする)の場合は、より簡便な
方法により、上記の表面形状を実現できる。すなわち、
酸またはアルカリ水溶液にガラス基板を複数回浸漬する
方法である。例えば、酸水溶液中にガラス基板を浸漬し
た後、アルカリ水溶液に浸漬する方法である。この方法
において、表面凹凸が形成される機構は以下のように推
察される。まず、酸水溶液中においては、ガラス基板の
表面近傍から二酸化ケイ素以外の酸に弱い成分が選択的
に溶解し、二酸化ケイ素の骨格層が残る。つぎにアルカ
リ水溶液に浸漬されると、二酸化ケイ素の骨格部分が選
択的に浸食される。結果として、これらの処理液の濃度
や浸漬時間などの条件を適宜調整することにより、基板
表面を任意の形状にエッチング加工できる。なお、必ず
しも酸またはアルカリ水溶液に交互に浸漬する必要はな
く、酸水溶液の濃度と浸漬時間を適宜調整すれば、酸水
溶液のみによっても同様の効果が得られる。また、これ
ら溶液への浸漬回数は、加工処理工数を少なくする観点
からは2回が好ましいが、処理回数が増えるほど表面凹
凸の均質性は高まることから、酸水溶液のみを使用する
場合は2〜4回とすることが好ましい。
【0032】上記水溶液中における酸またはアルカリの
種類は、とくに限定されない。酸としては、例えばフッ
化水素酸(HF)、ケイフッ化水素酸(H2SiF6)、硝酸(HN
O3)、リン酸(H3PO4) 、スルファミン酸(HSO3・NH2)また
は硫酸(H2SO4)などの無機酸のほか、酒石酸(HOOC(CHOH)
2COOH)、酢酸(CH3COOH)、クエン酸(C6H8O7・H2O)、シュ
ウ酸(HOOCCOOH・2H2O)またはリンゴ酸(COOHCH2CHOHCOOH)
などの有機酸が挙げられる。また、アルカリとしては、
苛性ソーダや苛性カリなどの無機アルカリのほか、アン
モニア(NH3)などの有機アルカリが例示される。
【0033】これらの酸の中で、とくにフッ化水素酸と
ケイフッ化水素酸は、前述したような耐酸性の低い成分
の選択的溶解を促進するとともに酸化ケイ素骨格をも溶
解するので、積極的に使用する価値がある。この酸だけ
でも濃度を調整することにより、基板表面に微小な凹凸
を形成し、溶解厚さや速度を自由に調整できる。また、
汚れ除去、洗浄などを目的として、これらの酸を混合使
用してもよい。さらに、洗浄機能が効果的に発揮される
よう、これらの水溶液は界面活性剤やキレート剤などの
洗浄剤を含有してもよい。なお、酸水溶液での加工条件
が高濃度かつ短時間であると、比較的Raが高くなる。
【0034】このエッチング加工処理は、ガラス基板の
製造段階において研磨処理後であればどの段階で実施さ
れてもよく、とくに限定されるものではない。ただし、
ガラス基板はイオン交換による化学強化処理を施される
ことが多く、その場合は基板表面の圧縮応力層を保護す
るため、化学強化処理より前に行われることが好まし
い。また、化学強化処理後にエッチング加工処理を行う
場合には、そのエッチング厚さを1μm以下にすること
が、圧縮応力層保護のために好ましい。
【0035】エッチング加工処理において、ガラス基板
に超音波を加えることにより、基板表面を洗浄すること
ができる。酸やアルカリの濃度および処理時間を適宜調
整することでも洗浄効果は得られるが、この場合は表面
凹凸の形状を著しく変化させないように注意深く条件設
定する必要がある。上記エッチング処理後の洗浄による
表面層の除去厚さは、表面凹凸形状の変化を防止するた
めに、10nm以下であることが好ましい。
【0036】ガラス基板の種類は、とくに限定されない
が、つぎに例示するものが好適である。二酸化ケイ素と
アルカリ金属酸化物およびアルカリ土類金属酸化物を主
成分とするソーダライムガラス。二酸化ケイ素、酸化ア
ルミニウムおよびアルカリ金属酸化物を主成分とするア
ルミノシリケートガラス。二酸化ケイ素とボロン酸化物
を主成分とするボロシリケートガラス。酸化リチウムと
二酸化ケイ素を主成分とするLi2O-SiO2系ガラス。酸化
リチウム、二酸化ケイ素および酸化アルミニウムを主成
分とするLi2O-Al2O3-SiO2系ガラス。アルカリ土類金属
に代表される二価の安定陽イオンとなる元素の酸化物、
酸化アルミニウムおよび二酸化ケイ素を主成分とするRO
-Al2O3-SiO2系ガラス(ただし、ROは酸化マグネシウムM
gO、酸化カルシウムCaO、酸化ストロンチウムSrO、酸化
バリウムBaO、酸化亜鉛ZnO、酸化ニッケルNiO、酸化マ
ンガンMnOなどを示す)。ならびにこれらの結晶化ガラ
ス。酸化アルミニウム、アルカリ金属酸化物およびアル
カリ土類金属酸化物は、酸水溶液中で溶解し易い成分で
あり、これら成分を適度に含むものはエッチング加工が
比較的容易である。そのようなガラス基板として、例え
ば以下の組成成分の含有率で表されるアルミノシリケー
ト系ガラスが挙げられる。なお、以下「%」は、特に注
釈のない限りモルパーセント(mol%)を意味する。
【0037】 二酸化ケイ素(SiO2):55〜70%、 酸化アルミニウム(Al2O3):1〜12.5%、 酸化リチウム(Li2O):5〜20%、 酸化ナトリウム(Na2O):0〜14%、 酸化カリウム(K2O):0〜3%、 酸化マグネシウム(MgO):0〜8%、 酸化カルシウム(CaO):0〜10%、 酸化ストロンチウム(SrO):0〜6%、 酸化バリウム(BaO):0〜2%、 二酸化チタン(TiO2):0〜8%および 酸化ジルコニウム(ZrO2):0〜4%。
【0038】ここで、各組成成分は、それぞれ固有の機
能を備え、その機能に基づき好ましい含有率が決定され
る。SiO2は、ガラス骨格を構成しうる必須の成分であ
る。この含有率が55%未満の場合は、液相温度が急激
に上昇するとともに、ガラス融液の粘度が非常に低く失
透の成長速度が速くなり、均質なガラスが形成され難く
なる。一方、含有率が70%を越えると、液相温度が上
昇する問題に加えて、ガラス融液の粘度が非常に高くな
り、均質なガラスを得ることが困難になる。
【0039】Al2O3は、ガラス組成物の弾性率および耐
水性を向上させ、かつイオン交換による圧縮応力層の深
さを増大させる必須の成分である。その含有率が1%未
満の場合は、これらの効果が十分に現れない。一方、そ
の含有率が12.5%を越えると、バッチをいくら加熱
しても熔解し切れなくなるなど、熔解性が悪化する。ま
た、バッチが完全に熔解した場合でも、冷却固化の際に
極めて失透し易くなり、ガラスの形成が困難となる。し
たがって、この含有率は1〜12.5%が好ましい。な
お、「バッチ」とは、各組成成分が所定の含有率になる
ようにガラス原料が調合されたものをいう。
【0040】Li2Oは、ガラスの弾性率を著しく向上さ
せ、また化学強化処理においてイオン交換される必須の
成分である。また、バッチの熔解温度を下げて熔解性を
高める成分でもある。さらには、鏡面研磨面を得るため
の研磨速度を速める成分でもあると思われる。そのた
め、可能な限り含有率を高めることが好ましく、その下
限値は5%が好適である。また、イオン交換処理を行っ
ても十分な量のイオンが交換されないため、ガラスの強
度があまり向上しない。一方、その他の成分の含有率を
確保するため、上限値は20%が好適である。したがっ
て、Li2Oの含有率は、5〜20%が好ましい。
【0041】Na2Oは、Li2Oと同様にイオン交換処理にお
いて交換される任意の成分である。熔解温度および液相
温度を下げて熔解性を高め、また鏡面研磨速度を向上さ
せる機能で優れる。とくに少量含有された場合、ガラス
の安定性を著しく高める。一方、多量に含有された場
合、弾性率を向上させるその他の成分の含有率が低下す
る。そのため、Na2Oの含有率は14%以下が好ましい。
【0042】なお、Li2OとNa2O(R2O)の合計含有率が5
%未満の場合は、イオン交換が十分に行われず、またバ
ッチの熔解性が不十分となる。一方、30%を超える
と、乳濁および失透が生じ易くなり、透明なガラスが形
成され難くなる。したがって、R2Oの含有率は、5〜3
0%であることが好ましい。
【0043】K2Oは、バッチの熔解性を高めるなど好ま
しい機能を発揮するが、過多に含まれるとイオン交換後
のガラス表面圧縮応力を低下させる。したがって、K2O
は任意の成分であり、その含有率は3%以下が好まし
い。
【0044】MgOは、ガラスの均質化に役立ち、その弾
性率を向上させる成分である。しかし、過多に含まれる
と、ガラスの液相温度を必要以上に上昇させるため任意
の成分である。MgOの含有率は、上記の弾性率の向上と
液相温度の悪化とのバランスにより決定され、0〜8%
が好ましい。
【0045】CaOは、MgOと同様に弾性率を向上させ、バ
ッチの熔解性を高める任意の成分である。また、ガラス
の耐失透性を高める点においてMgOより優れるが、ガラ
スの密度をやや高める欠点がある。そのため、密度の上
昇と耐失透性の劣化の観点からCaOの含有率が決定さ
れ、具体的には10%以下が好ましく、さらには6%以
下が好適である。
【0046】SrOは、MgOやCaOと同様にバッチの熔解性
を高める任意の成分である。少量でも含有されれば、ガ
ラスの耐失透性を大幅に改善する。しかし、MgOやCaOよ
り弾性率を向上させる機能は弱く、一方で密度を大幅に
上昇させるので、その含有率が制限される。ガラス密度
を抑えるために、SrOの含有率は6%以下が好ましい。
【0047】BaOは、バッチの熔解性を高め、また液相
温度を下げる機能を発揮する。しかし、比重が高くかつ
高価であるため、過多に含まれると、ガラス密度が必要
以上に高くなり、また製造コストが高騰する。そのた
め、BaOは任意の成分であり、その含有量は2%以下が
好ましい。
【0048】TiO2は、任意成分ではあるが、ガラスの均
質化に役立ち、弾性率を大きく向上させる成分である。
したがって、他の任意成分に優先して含有されるべき成
分である。しかし、TiO2は、乳白色のガラスに比較的多
量に含まれることから判るように、ガラスを乳濁させる
副作用がある。そのためTiO2の含有率は、0〜8%が好
ましい。
【0049】ZrO2は、TiO2と同様にガラスの弾性率を高
め、耐候性を向上させる任意の成分である。また、結晶
化ガラスの核生成剤として用いられることが示すように
ガラスの失透を促し、ガラスの密度を高める副作用があ
る。したがって、失透と密度の上昇とを避けるため、Zr
O2の含有率は4%以下が好ましい。
【0050】上記の組成からなるガラスにおいて、ガラ
スの熔融成形性や洗浄に必要な耐薬品性を重視する場合
は、以下の組成成分の含有率からなるものが好ましい。
二酸化ケイ素(SiO2):62〜69%、酸化アルミニウム
(Al2O3):6〜12%、酸化リチウム(Li2O):5〜14
%、酸化ナトリウム(Na2O):6〜14%、酸化カリウ
ム(K2O):0〜3%、酸化マグネシウム(MgO):0〜5
%、酸化カルシウム(CaO):0〜7%、二酸化チタン(Ti
O2):0〜3%および酸化ジルコニウム(ZrO2):0〜3
%。この組成範囲において、とくに酸化ジルコニウム(Z
rO2)の含有率が0〜2%である場合は、ガラスの熔融・
成形時に大きな結晶が析出し難くなり都合がよい。ZrO2
の結晶は、ときにCSSゾーンの凹凸サイズよりも大き
くなることがあり、このような大きな結晶が存在する
と、ヘッドクラッシュの発生率が格段に上昇するからで
ある。さらに、酸化マグネシウム(MgO)と酸化カルシウ
ム(CaO)の合計含有率が0.5〜12%であると、バッ
チの熔解性が向上するのでより好ましい。
【0051】また、高い弾性率が必要な場合は、以下の
組成成分の含有率からなるものが好ましい。下記のガラ
スは、洗浄に必要な耐薬品性を備え、かつ所望の表面凹
凸形状が容易に形成される。二酸化ケイ素(SiO2):55
〜65%、酸化アルミニウム(Al2O3):0.5〜6.0
%、酸化リチウム(Li2O):12〜22%、酸化ナトリウ
ム(Na2O):0.5〜6.0%、酸化カリウム(K2O):0
〜1%、酸化マグネシウム(MgO):3〜12%、酸化カ
ルシウム(CaO):0〜12%、酸化ストロンチウム(Sr
O):0〜10%、二酸化チタン(TiO2):0〜6%および
酸化ジルコニウム(ZrO2):0〜3%。ただし、MgOとCaO
とSrOの合計が10〜25%。
【0052】また、熔解時の清澄、ガラス融液の粘性の
調整、液相温度の調整などを目的として、上記の主成分
以外の成分(以下、「その他の成分」とする)をさらに
加えることができる。例えば、Fe2O3、MnO、NiO、Cr2O3
またはCoOは着色剤として、SO3、As2O3またはSb2O3は清
澄剤としての機能を発揮する。その他の成分の含有率の
上限は5%であり、それを超えると極めて失透が発生し
易くなる。その他の成分は、意図的に加えられる場合の
ほか、主成分の原料の不純物として混入する場合もあ
る。その他の成分の含有率が5%を越える場合は、主成
分の含有率に及ぼす影響が大きくなり、またガラスがそ
の他の成分の特性を示すようになる。一方、2%程度
は、主成分の原料の不純物として混入することが多い。
【0053】酸化リチウム結晶と二酸化ケイ素を主成分
とするLi2O-SiO2系ガラス、酸化リチウム、二酸化ケイ
素および酸化アルミニウムを主成分とするLi2O-Al2O3-S
iO2系ガラス、アルカリ金属酸化物など、酸化アルミニ
ウムおよび二酸化ケイ素を主成分とするRO-Al2O3-SiO2
系ガラス(ただし、ROは酸化マグネシウムMgO、酸化カ
ルシウムCaO、酸化ストロンチウムSrO、酸化バリウムBa
O、酸化亜鉛ZnO、酸化ニッケルNiO、酸化マンガンMnOな
どである)などの結晶化ガラスは、非晶質のガラスをガ
ラス軟化点付近の温度で数時間保持して、ガラス内部に
結晶を析出させることにより得られる。結晶化処理に
は、それ専用の工程と時間が必要であり、基板の製造コ
ストを引き上げる不利益がある。しかし、結晶化ガラス
は、弾性率と強度が非晶質ガラスより高く、これらの特
性を必要とする基板に適している。
【0054】酸またはアルカリ水溶液の濃度は、とくに
限定されないが、ガラスの耐薬品性を十分に勘案して調
整する必要がある。とくに、ガラスの耐酸性は、その組
成成分の含有率に依存して大きく異なるので注意を要す
る。例えば、アルミノシリケート系ガラスの耐酸性は、
SiO2とAl2O3の含有率に比例するので、酸濃度はこの差
に基づいて決定する必要がある。具体的には、二酸化ケ
イ素(SiO2):64〜68%、酸化アルミニウム(Al
2O3):9〜11%、酸化リチウム(Li2O):6〜8%、酸
化ナトリウム(Na2O):8〜11%、酸化カリウム(K
2O):0〜1%、酸化マグネシウム(MgO):2〜4%、酸
化カルシウム(CaO):3〜5% 、二酸化チタン(TiO2):
0〜3%および酸化ジルコニウム(ZrO2):0〜3%から
なるガラスの場合、フッ化水素酸濃度であれば0.00
1〜0.06重量%が、ケイフッ化水素酸であれば0.
003〜0.5重量%が好ましい。これより高濃度にな
ると、ガラスに対するエッチング速度が速くなり過ぎて
制御性が悪くなる。一方、低濃度では、エッチング速度
が遅くなり過ぎて、実生産への適用が困難になる。
【0055】とくに、二酸化ケイ素(SiO2):67%、酸
化アルミニウム(Al2O3):10%、酸化リチウム(Li
2O):7%、酸化ナトリウム(Na2O):8.7%、酸化カ
リウム(K2O):0.3%、酸化マグネシウム(MgO):3%
および酸化カルシウム(CaO):4% からなり、SiO2−Al
2O3=57%であるガラスの場合には、フッ化水素酸で
あれば0.02〜0.06重量%が、ケイフッ化水素酸
であれば0.1〜0.5重量%が好ましい。
【0056】さらに、二酸化ケイ素(SiO2):65%、酸
化アルミニウム(Al2O3):10%、酸化リチウム(Li
2O):7%、酸化ナトリウム(Na2O):10.7%、酸化
カリウム(K2O):0.3%、酸化マグネシウム(MgO):3
%および酸化カルシウム(CaO):4%からなり、SiO2−A
l2O3=55%であるガラスの場合には、フッ化水素酸で
あれば0.003〜0.015重量%、ケイフッ化水素
酸であれば0.03〜0.15重量%が好ましい。
【0057】上記の組成からなるアルミノシリケート系
ガラスをエッチング加工処理する場合は、まず上記濃度
範囲の酸水溶液(10〜70℃)に0.1〜30分浸漬
し、つづいて純水などでリンスした後、pH9〜14の
アルカリ水溶液(10〜70℃)に0.1〜30分浸漬
する二段階処理方法が好ましい。この場合、前段におい
て上記濃度範囲未満の酸水溶液を使用すると、実生産で
は処理時間が短いことから溶出が十分に起きず、BH0
4が2〜7nmから外れ易くなる。対して、上記濃度範囲
を越えると、ガラスの溶出速度が過大となり、BH04
の均質性が悪化し易くなり、また制御性が低下し実生産
への適用が困難になる。一方、後段において、上記pH
範囲未満のアルカリ水溶液を使用すると、実生産では二
酸化ケイ素の骨格部分の溶出が不十分となり、組成の変
化した表面層が残存してガラス基板の化学的耐久性が低
下する。一方、上記pH範囲を越えると、骨格部分の溶
出速度が過大となり、BH04の均質性が悪化し易くな
り、また制御性の低下により実生産への適用が困難にな
る。
【0058】この基板上に少なくとも下地層、磁性層お
よび保護層が順次成膜されることにより、情報記録媒体
が構成される。なお必要に応じて、基板と下地層の間に
シード層を設けてもよいし、各層毎にバッファ層やシー
ルド層を設けて多層構成にしてもよい。
【0059】そして、この情報記録媒体は、公知の方法
によりハードディスクなどの情報記録装置に組み込まれ
る。上記の下地膜、磁性膜および保護膜の種類、膜厚お
よび成膜手段はとくに限定されない。ガラス基板を用い
る場合は、シード層としてNiAl、下地層としてCr系合
金、磁性層としてCo系合金を用いることが、優れた情報
記録再生特性、膜密着性を確保する上で好ましい。成膜
手段としては、通常はスパッタリング法であり、この方
法によれば基板の表面凹凸形状がそのまま維持される。
なお、成膜後にテープバーニッシュ処理を施すことによ
り、保護膜上に付着した異物や汚れを除去することがで
きる。この情報記録媒体は、基板表面の凹凸形状をその
まま反映するものであるから、フライングハイトの狭小
化によってもヘッドクラッシュやサーマルアスペリティ
の問題を起こし難い。また、この情報記録媒体を用いた
情報記録装置は、情報記録の高密度化や記録再生の高速
化を実現することができる。
【0060】ここで、情報記録装置における磁気ヘッド
の設計浮上高さ(設計上のフライングハイト)は、基板
のBH04の110〜200%とすることが好ましい。
この範囲であれば、情報記録の確実性と高密度化が両立
される。設計浮上高さがBH04の110%以下の場合
は、磁気ヘッドと情報記録媒体の接触確率が高くなり、
装置の使用期間に比例してヘッドクラッシュの可能性が
高まる。一方、200%を越えると、基板の性能が十分
に発揮されず、高記録密度化が実現され難くなる。
【0061】また、情報記録装置は、ランプロード方式
であることが好ましい。これは、ランプロード方式は構
成上CSSゾーンが不要であり、そのため基板の形状設
計および製造管理が容易だからである。CSS方式で
は、データゾーンとCSSゾーンを同一基板上に設ける
必要があり、基板の形状設計および製造管理がランプロ
ード方式より複雑になる。したがって、より簡便な製造
方法により、高性能で安価な基板および情報記録装置を
提供する目的からすれば、ランプロード方式が好まし
い。
【0062】
【実施例】以下、実施例および比較例により、この発明
をさらに具体的に説明する。
【0063】(実施例1〜5)厚み0.6mm、外径65
mm、内径20mmのドーナツ状のアルミノシリケート系ガ
ラスA(SiO2:67%、Al2O3:10%、Li2O:7%、N
a2O:8.7%、MgO:3%、CaO:4%、K2O:0.3
%)を、スエードパッドを用いて酸化セリウムを含有す
る研磨剤(三井金属鉱業株式会社製 ミレーク)で研磨
した。その後、純水のシャワーで洗浄し、このドーナツ
板表面に付着した研磨剤を概ね除去した。
【0064】ついで、このドーナツ板を50℃に保持し
た0.02〜0.06重量%のフッ化水素酸水溶液に、
48kHz、1W/cm2の超音波を照射しながら3.0分間浸
漬し、その後純水浴中に移して十分にリンスした。つづ
いて、市販のアルカリ洗剤(pH11.5 株式会社ケ
ミカルプロダクツ製 RB25)の浴中に、48kHz、
1W/cm2の超音波を照射しながら浸漬した。そして、純
水浴に浸漬してリンスする操作を3回繰り返し、イソプ
ロピルアルコール蒸気中で1分間乾燥させて、ガラス基
板を製造した。
【0065】この基板表面の凹凸形状をAFMを用い
て、BH04、BH01およびRaについて測定した。
AFMにはDI社製nano-scopeIIIを使用し、測定範囲
を10μm□に設定した。その結果を、下記「表1」に
記載する。
【0066】この基板上に、スパッタリング法でNiAlシ
ード層、CrMo下地層、CoCrPt磁性層およびC系保護層を
順次成膜し、さらに浸漬法によりパーフルオロポリエー
テル系の潤滑膜を成形し、情報記録媒体を製造した。な
お、上記成膜を行う前に、基板に化学強化処理を施して
もよい。
【0067】〔情報記録媒体の性能測定〕これらの情報
記録媒体に対して、減圧下(200Torr=26.7kP
a)で24時間の定点浮上テストを行った。その結果、
どの実施例でもヘッドクラッシュは発生しなかった。ま
た、このテスト後の磁気ヘッドと情報記録媒体の表面を
光学顕微鏡で観察したところ、傷および汚れは認められ
なかった。さらに、これらの情報記録媒体を、定法にし
たがいハードディスクドライブに組み込み、フライング
ハイト15nm、回転数10,000r.p.mで1,000
時間連続シークテストを行った。その結果、いずれの実
施例おいてもヘッドクラッシュは発生しなかった。これ
らの結果を、下記「表1」に記載する。
【0068】(実施例6〜10)フッ化水素酸の代わり
にケイフッ化水素酸を使用し、その水溶液の濃度を0.
1〜0.5重量%とした以外は実施例1と同様にして、
ガラス基板を製造した。また、実施例1と同様にして、
これらの基板の表面凹凸形状の測定および減圧下での定
点浮上テストを行った。その結果を、下記「表1」に記
載する。いずれの実施例おいてもヘッドクラッシュは発
生せず、またテスト後の磁気ヘッドおよび情報記録媒体
の表面に傷および汚れは認められなかった。
【0069】(実施例11〜15)アルミノシリケート
系ガラスB(SiO2:65%、Al2O3:10%、Li2O:7
%、Na2O:10.7%、MgO:3%、CaO:4%、K2O:
0.3%)を、フッ化水素酸水溶液0.003〜0.0
15重量%でエッチング加工処理した以外は、実施例1
と同様にして、ガラス基板を製造した。また、実施例1
と同様にして、基板表面の凹凸形状の測定および減圧下
での定点浮上テストを行った。その結果を、下記「表
1」に記載する。いずれの実施例おいてもヘッドクラッ
シュは発生せず、またテスト後の磁気ヘッドおよび情報
記録媒体の表面に傷および汚れは認められなかった。
【0070】(実施例16〜20)上記アルミノシリケ
ート系ガラスBを、ケイフッ化水素酸水溶液0.03〜
0.15重量%でエッチング加工処理した以外は、実施
例6と同様にして、ガラス基板を製造した。また、実施
例1と同様にして、基板表面の凹凸形状の測定および減
圧下での定点浮上テストを行った。その結果を、下記
「表1」に記載する。いずれの実施例おいてもヘッドク
ラッシュは発生せず、またテスト後の磁気ヘッドおよび
情報記録媒体の表面に傷および汚れは認められなかっ
た。その結果を、下記「表1」に記載する。
【0071】
【表1】
【0072】(比較例1〜4)フッ化水素酸水溶液の濃
度を、0.005、0.01、0.08および0.1重
量%とした以外は、実施例1と同様にして、ガラス基板
を製造した。また、実施例1と同様にして、基板表面の
凹凸形状の測定および減圧下での定点浮上テストを行っ
た。その結果を、下記「表2」に記載する。フッ化水素
酸水溶液の濃度が低い場合は、BH04が2nm以下とな
り、定点浮上テストでヘッドクラッシュが発生した。一
方、その濃度が高い場合には、BH04が7nm以上とな
り、定点浮上テストでヘッドクラッシュが発生し、また
磁気ヘッドおよび情報記録媒体表面に傷や汚れが付着し
ていた。
【0073】(比較例5〜8)ケイフッ化水素酸水溶液
の濃度を、0.02、0.05、0.8および1.0重
量%とした以外は、実施例6と同様にして、ガラス基板
を製造した。また、実施例1と同様にして、基板の表面
凹凸形状の測定および減圧下での定点浮上テストを行っ
た。その結果を、下記「表2」に記載する。ケイフッ化
水素酸水溶液の濃度が低い場合には、BH04が2nm以
下となり、定点浮上テストでヘッドクラッシュが発生し
た。一方、その濃度が高い場合には、BH04が7nm以
上となり、定点浮上テストで磁気ヘッドおよび情報記録
媒体表面に傷や汚れが付着していた。
【0074】(比較例9〜12)フッ化水素酸水溶液の
濃度を、0.001、0.002、0.020および
0.03重量%とした以外は、実施例11と同様にし
て、ガラス基板を製造した。また、実施例1と同様にし
て、基板表面の凹凸形状の測定および減圧下での定点浮
上テストを行った。その結果を、下記「表2」に記載す
る。フッ化水素酸水溶液の濃度が低い場合には、BH0
4が2nm以下となり、定点浮上テストでヘッドクラッシ
ュが発生した。一方、その濃度が高い場合には、BH0
4が7nm以上となり、定点浮上テストで磁気ヘッドや情
報記録媒体表面に傷や汚れが付着し、またヘッドクラッ
シュが発生した。
【0075】(比較例13〜16)ケイフッ化水素酸水
溶液の濃度を0.01、0.02、0.2および0.2
5重量%とした以外は、実施例16と同様にして、ガラ
ス基板を製造した。また、実施例1と同様にして、基板
表面の凹凸形状の測定および減圧下での定点浮上テスト
を行った。その結果を、下記「表2」に記載する。フッ
化水素酸水溶液の濃度が低い場合には、BH04が2nm
以下となり、定点浮上テストでヘッドクラッシュが発生
した。一方、その濃度が高い場合には、BH04が7nm
以上となり、定点浮上テストで磁気ヘッドおよび情報記
録媒体表面に傷や汚れが付着し、ヘッドクラッシュが発
生した。
【0076】
【表2】
【0077】なお、この発明の形態をつぎのように変更
して具体化することも可能である。 (a)二酸化ケイ素(SiO2):62〜69%、酸化アルミ
ニウム(Al2O3):6〜12%、酸化リチウム(Li2O):5
〜14 %、酸化ナトリウム(Na2O):6〜14%、酸化
カリウム(K2O):0〜3%、酸化マグネシウム(MgO):0
〜5%、酸化カルシウム(CaO):0〜7%、ただし酸化
マグネシウム(MgO)と酸化カルシウム(CaO)の合計含有率
が0.5〜12%、二酸化チタン(TiO2):0〜3%およ
び酸化ジルコニウム(ZrO2):0〜2%からなるガラスを
エッチング加工処理したものであって、表面凹凸の接触
比率が50%の場合を基準高さとしたとき、その表面凹
凸の接触比率0.4%における高さが2〜7nmである情
報記録媒体用基板。
【0078】
【発明の効果】上記のように構成されているので、この
発明は、つぎのような効果を奏する。請求項1に記載の
発明によれば、ガラス基板を酸およびアルカリ性水溶液
に順次浸漬するので、水溶液に浸けるという簡便な手段
によりBH04が2〜7nmの表面形状を形成でき、フラ
イングハイトの狭小化に寄与し、同時にヘッドクラッシ
ュおよびサーマルアスペリティを起こさない基板が得ら
れる。
【0079】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の効果に加えて、BH01が2〜10nmで
あるので、ヘッドクラッシュを確実に防止することがで
きる。
【0080】請求項3に記載の発明によれば、請求項1
または2に記載の発明の効果に加えて、基板表面凹凸の
凸部の径が10〜1,000nmであるので、凸部の機械
的耐久性と情報の記録再生特性とを共に最適化できる。
【0081】請求項4に記載の発明によれば、請求項1
〜3のいずれかに記載の基板上に少なくとも下地膜、磁
性膜および保護膜を順次成膜するので、表面平滑性が高
く、ヘッドクラッシュを発生させ難い情報記録媒体が得
られる。
【0082】
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)ベアリングレシオに関する概念図である。 (b)A−A鎖線にしたがう断面図である。 (c)B−B鎖線にしたがう断面図である。
【図2】ベアリングレシオとベアリングハイトの代表的
な関係図である。
【図3】BH04とヘッドクラッシュとの相関図であ
る。
【符号の説明】
1 ガラス基板の表面凹凸形状 10 ベアリングレシオ0.4%のスライス面 11 ベアリングレシオ50%のスライス面(基準面) 20 スライス面におけるガラス基板凸部の切断面
フロントページの続き (72)発明者 松野 好洋 大阪府大阪市中央区道修町3丁目5番11号 日本板硝子株式会社内 (72)発明者 梅山 竜郎 大阪府大阪市中央区道修町3丁目5番11号 日本板硝子株式会社内 (72)発明者 金井 一晃 大阪府大阪市中央区道修町3丁目5番11号 日本板硝子株式会社内 Fターム(参考) 4G059 AA09 AC01 BB14 BB15 5D006 CB04 CB07 DA03 EA03 5D112 AA02 AA24 BA03 BA09

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 母材がガラスまたは結晶化ガラスである
    基板を、酸およびアルカリ水溶液中に順次浸漬すること
    により、基板表面凹凸の接触比率が50%の場合を基準
    高さとしたとき、その表面凹凸の接触比率0.4%にお
    ける高さが2〜7nmである表面凹凸形状を形成すること
    を特徴とする情報記録媒体用基板の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記表面凹凸の接触比率0.1%におけ
    る高さが2〜10nmである請求項1に記載の情報記録媒
    体用基板の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記表面凹凸の凸部の径が10〜1,0
    00nmである請求項1または2に記載の情報記録媒体用
    基板の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の情
    報記録媒体用基板の製造方法により得られる基板上に、
    少なくとも下地膜、磁性膜、保護膜を順次成膜する情報
    記録媒体の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記酸水溶液がフッ化水素酸またはケイ
    フッ化水素酸の水溶液であることを特徴とする請求項1
    〜3のいずれかに記載の情報記録媒体用基板の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 前記酸水溶液がフッ化水素酸の水溶液で
    あって、フッ化水素酸濃度が0.001〜0.06重量
    %であることを特徴とする請求項5に記載の情報記録媒
    体用基板の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記酸水溶液がケイフッ化水素酸の水溶
    液であって、ケイフッ化水素酸濃度が0.003〜0.
    5重量%であることを特徴とする請求項5に記載の情報
    記録媒体用基板の製造方法。
JP2002069687A 2002-03-14 2002-03-14 情報記録媒体用基板の製造方法 Pending JP2002288823A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002069687A JP2002288823A (ja) 2002-03-14 2002-03-14 情報記録媒体用基板の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002069687A JP2002288823A (ja) 2002-03-14 2002-03-14 情報記録媒体用基板の製造方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32521699A Division JP2001143246A (ja) 1999-11-16 1999-11-16 情報記録媒体用基板およびその製造方法、ならびにそれを用いた情報記録媒体および情報記録装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002288823A true JP2002288823A (ja) 2002-10-04

Family

ID=19193147

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002069687A Pending JP2002288823A (ja) 2002-03-14 2002-03-14 情報記録媒体用基板の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002288823A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005119659A1 (en) * 2004-06-04 2005-12-15 Showa Denko K.K. Substrate for magnetic recording medium, magnetic recording medium, and mangetic recording and reproducing device
CN1296889C (zh) * 2003-08-29 2007-01-24 株式会社东芝 磁盘和装备该磁盘的磁盘设备
JP2010123919A (ja) * 2008-10-23 2010-06-03 Hoya Corp マスクブランク用基板の製造方法及び反射型マスクブランクの製造方法並びにマスクブランク用基板
WO2013146991A1 (ja) * 2012-03-30 2013-10-03 Hoya株式会社 マスクブランク用基板、多層反射膜付き基板、透過型マスクブランク、反射型マスクブランク、透過型マスク、反射型マスク及び半導体装置の製造方法
JP2015027938A (ja) * 2009-10-01 2015-02-12 ローレンス リバモア ナショナル セキュリティー, エルエルシー シリカ光学部品を全体的に処理して光損傷を低減する方法
WO2015041023A1 (ja) * 2013-09-18 2015-03-26 Hoya株式会社 反射型マスクブランク及びその製造方法、反射型マスク並びに半導体装置の製造方法
WO2015046095A1 (ja) * 2013-09-27 2015-04-02 Hoya株式会社 導電膜付き基板、多層反射膜付き基板、反射型マスクブランク及び反射型マスク、並びに半導体装置の製造方法
JPWO2013129619A1 (ja) * 2012-02-29 2015-07-30 Hoya株式会社 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法及び磁気ディスクの製造方法

Cited By (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1296889C (zh) * 2003-08-29 2007-01-24 株式会社东芝 磁盘和装备该磁盘的磁盘设备
WO2005119659A1 (en) * 2004-06-04 2005-12-15 Showa Denko K.K. Substrate for magnetic recording medium, magnetic recording medium, and mangetic recording and reproducing device
JP2010123919A (ja) * 2008-10-23 2010-06-03 Hoya Corp マスクブランク用基板の製造方法及び反射型マスクブランクの製造方法並びにマスクブランク用基板
JP2015027938A (ja) * 2009-10-01 2015-02-12 ローレンス リバモア ナショナル セキュリティー, エルエルシー シリカ光学部品を全体的に処理して光損傷を低減する方法
JPWO2013129619A1 (ja) * 2012-02-29 2015-07-30 Hoya株式会社 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法及び磁気ディスクの製造方法
WO2013146991A1 (ja) * 2012-03-30 2013-10-03 Hoya株式会社 マスクブランク用基板、多層反射膜付き基板、透過型マスクブランク、反射型マスクブランク、透過型マスク、反射型マスク及び半導体装置の製造方法
JP5538637B2 (ja) * 2012-03-30 2014-07-02 Hoya株式会社 マスクブランク用基板、多層反射膜付き基板、透過型マスクブランク、反射型マスクブランク、透過型マスク、反射型マスク及び半導体装置の製造方法
KR101477469B1 (ko) 2012-03-30 2014-12-29 호야 가부시키가이샤 마스크 블랭크용 기판, 다층 반사막 부착 기판, 투과형 마스크 블랭크, 반사형 마스크 블랭크, 투과형 마스크, 반사형 마스크 및 반도체 장치의 제조 방법
US10620527B2 (en) 2012-03-30 2020-04-14 Hoya Corporation Mask blank substrate, substrate with multilayer reflection film, transmissive mask blank, reflective mask blank, transmissive mask, reflective mask, and semiconductor device fabrication method
US10429728B2 (en) 2012-03-30 2019-10-01 Hoya Corporation Mask blank substrate, substrate with multilayer reflection film, transmissive mask blank, reflective mask blank, transmissive mask, reflective mask, and semiconductor device fabrication method
US9897909B2 (en) 2012-03-30 2018-02-20 Hoya Corporation Mask blank substrate, substrate with multilayer reflection film, transmissive mask blank, reflective mask blank, transmissive mask, reflective mask, and semiconductor device fabrication method
US9348217B2 (en) 2012-03-30 2016-05-24 Hoya Corporation Mask blank substrate, substrate with multilayer reflection film, transmissive mask blank, reflective mask blank, transmissive mask, reflective mask, and semiconductor device fabrication method
US9726969B2 (en) 2013-09-18 2017-08-08 Hoya Corporation Reflective mask blank, method of manufacturing same, reflective mask and method of manufacturing semiconductor device
JP5716146B1 (ja) * 2013-09-18 2015-05-13 Hoya株式会社 反射型マスクブランク及びその製造方法、反射型マスク並びに半導体装置の製造方法
WO2015041023A1 (ja) * 2013-09-18 2015-03-26 Hoya株式会社 反射型マスクブランク及びその製造方法、反射型マスク並びに半導体装置の製造方法
US9746762B2 (en) 2013-09-27 2017-08-29 Hoya Corporation Conductive film coated substrate, multilayer reflective film coated substrate, reflective mask blank, reflective mask, and semiconductor device manufacturing method
US10209614B2 (en) 2013-09-27 2019-02-19 Hoya Corporation Conductive film coated substrate, multilayer reflective film coated substrate, reflective mask blank, reflective mask, and semiconductor device manufacturing method
WO2015046095A1 (ja) * 2013-09-27 2015-04-02 Hoya株式会社 導電膜付き基板、多層反射膜付き基板、反射型マスクブランク及び反射型マスク、並びに半導体装置の製造方法
US10527927B2 (en) 2013-09-27 2020-01-07 Hoya Corporation Conductive film coated substrate, multilayer reflective film coated substrate, reflective mask blank, reflective mask, and semiconductor device manufacturing method

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5393974B2 (ja) 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法および磁気ディスク
JP6220411B2 (ja) 情報記録媒体用基板に供するためのガラス、情報記録媒体用基板および情報記録媒体とそれらの製造方法
US6547980B1 (en) Glass substrate for information recording medium, manufacturing method thereof, and information recording medium
JP3995902B2 (ja) 情報記録媒体用ガラス基板及びそれを用いた磁気情報記録媒体
SG178005A1 (en) Glass substrate for magnetic disk and manufacturing method of the same
JPWO2004041740A1 (ja) 情報記録媒体用基板ならびに情報記録媒体およびその製造方法
JP2001143246A (ja) 情報記録媒体用基板およびその製造方法、ならびにそれを用いた情報記録媒体および情報記録装置
JP4218839B2 (ja) 情報記録媒体用ガラス基板及びそれを用いた磁気情報記録媒体
CN107032603B (zh) 磁盘的制造方法及信息记录介质用玻璃基板
US6821893B2 (en) Method of manufacturing a substrate for information recording media
JP4549184B2 (ja) 情報記録媒体用基板並びに情報記録媒体およびその製造方法
JP2002288823A (ja) 情報記録媒体用基板の製造方法
JPH10241134A (ja) 情報記録媒体用ガラス基板及びこれを用いた磁気記録媒体
JP6029740B2 (ja) 情報記録媒体用ガラス基板および情報記録媒体
JP5071603B2 (ja) 磁気情報記録媒体用ガラス基板の製造方法
JP5227711B2 (ja) 磁気ディスク用ガラス基板及びその製造方法
JP6015259B2 (ja) 情報記録媒体用ガラス基板の製造方法および磁気ディスクの製造方法
JPWO2013094451A1 (ja) ガラス基板
JP2001056929A (ja) 磁気ディスク用基板、磁気ディスクおよび磁気ディスク用基板の製造方法
JP2008262675A (ja) 磁気ディスク用ガラス基板

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20040301

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040416

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050222

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050628