JP2002288666A - 本人照合装置、本人照合システムおよび本人照合方法 - Google Patents

本人照合装置、本人照合システムおよび本人照合方法

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JP2002288666A
JP2002288666A JP2001091790A JP2001091790A JP2002288666A JP 2002288666 A JP2002288666 A JP 2002288666A JP 2001091790 A JP2001091790 A JP 2001091790A JP 2001091790 A JP2001091790 A JP 2001091790A JP 2002288666 A JP2002288666 A JP 2002288666A
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博之 岩尾
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宮本  剛
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Abstract

(57)【要約】 【課題】この発明は、事前にID情報等を登録しておけ
ば、照合対象者の生体情報を登録していなくても、ドア
の解錠操作等の照合利用毎にその照合対象者の生体情報
を取得して蓄積し、この蓄積したログデータに基づいて
本人の登録データを効率よく作成することができる登録
データの作成性能を高めた本人照合装置、本人照合シス
テムおよび本人照合方法を提供することを目的とする。 【解決手段】この発明は、生体情報により本人を照合す
る際、前記識別情報を入力する入力手段18と、照合対
象者の生体情報を取得する取得手段13と、前記入力手
段18により識別情報が入力され、前記取得手段18に
より生体情報が取得されたとき、前記識別情報と生体情
報とを関連付けて記憶する記憶手段38とを備えて本人
を照合することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、本人固有の生体
情報を照合確認する本人照合装置に関し、さらに詳しく
は本人照合時のデータベースとなる個人登録情報の登録
設定を簡単化して登録性能を高めた本人照合装置、本人
照合システムおよび本人照合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、人間の顔の照合や指紋の照合、
あるいは声紋の照合などの各人各様に異なる生体情報
(バイオメトリクスデータ)を用いた本人照合装置およ
びその照合システムは、照合対象者を確認するための認
証手段として各種装置に設置してセキュリティ管理を図
っている。
【0003】この生体情報を用いた照合システムに関し
ては、Verify型とIdentify型の2種類が
あり、Verify型は入力されたIDに対応して記憶
されている生体情報と照合を行うのに対しIdenti
fy型はIDを用いず、最も照合率の高いデータと照合
を行う。従って、Identify型の場合、ボタンを
押すだけのシステムで照合が可能であることが知られて
いる。
【0004】このような本人照合装置の運用時には、事
前に人間固有の生体情報を個人識別用のデータベースと
して登録する必要があり、このうち生体情報を事前に登
録する場合は、登録対象者を登録情報取得場所に招いて
個別に登録処理を実行している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この場
合は対象者全員に対する登録作業を要し、対象者は登録
時に指定された時間に指定場所に出向いて登録作業を実
行する必要があり、このようにデータベースを作成する
には登録管理者および登録対象者の双方ともに、時間と
手間がかかっていた。特に、照合運用システムが大きく
なるにつれて登録管理者の登録作業が膨大となり、過大
な労力を要する問題となっていた。
【0006】そこでこの発明は、事前にID情報等を登
録しておけば、照合対象者の生体情報を登録していなく
ても、ドアの解錠操作等の照合利用毎にその照合対象者
の生体情報を取得して蓄積し、この蓄積したログデータ
に基づいて本人の登録データを効率よく作成することが
できる登録データの作成性能を高めた本人照合装置、本
人照合システムおよび本人照合方法を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、照合対象者
を照合する際、前記照合対象者を特定するための識別情
報を入力する入力手段と、前記照合対象者の生体情報を
取得する取得手段と、前記入力手段より識別情報が入力
され、前記取得手段より生体情報が取得されたとき、前
記識別情報と生体情報とを関連付けて記憶する記憶手段
とを備えて本人を照合することを特徴とする。
【0008】この結果、登録対象者の識別情報を予め記
憶手段に記憶させておき、テンキーなどの入力手段から
ID等の識別情報を入力させることにより、照合対象者
がドアの解錠等の制御操作を行う度に、その照合対象者
の生体情報を識別情報と関連付けて収集し、このときの
識別情報と生体情報をログデータとして仮の個人辞書を
作成する仮運用期間を設け、この仮運用期間終了後に識
別情報を照合キーとして、各個人の識別情報と生体情報
を関連付けして正式個人辞書を作成することができる。
【0009】したがって、登録管理者がいちいち登録対
象者全員に対して事前に個々の登録作業を要するような
生体情報の事前登録作業を省略できるため、その事前登
録のための照合対象者と登録管理者との両者の時間と手
間が省けるうえ、普段使用する照合対象者の自然なまま
の姿勢や照合タイミングでもって本人の登録データを作
成することができるため、照合時での認識性能が確実に
向上する。
【0010】さらに、登録管理者は本人の仮運用登録時
に使用状態が画像から分かるため、使用状態に不具合が
あれば、適切な使い方を照合対象者に適宜アドバイスす
ることもできる。
【0011】ID番号は、例えば社員番号であってもよ
いし、照合のために割り当てられる専用の番号であって
もよい。社員番号であれば、個人に慣れ親しんだ番号で
あるので入力がしやすいというメリットがある。また、
専用の番号であれば、一般の社員番号と比較してIDの
桁数を少なくすることができるというメリットがある。
【0012】ところで、運用に際しては、識別情報に基
づく照合は行わない仮運用もあり得ることから、これに
関連して仮運用して、以下の3パターンがある。 (1)IDが登録されているか否かの判定は行わず、全
て通行許可および画像取得を行う。この場合は、IDを
入力させるがIDによる照合は行わないため、セキュリ
ティ小である。 (2)IDが登録されているか否かの判定を行い、登録
されていれば、通行許可および画像取得を行う。登録さ
れていなければ、通行許可せず、ログとして画像を残
す。このときはパスワードなしでセキュリティ中であ
る。 (3)IDおよびパスワードの照合を行う場合は、セキ
ュリティ大であり、セキュリティを強化できる。
【0013】このように、照合対象者の初期登録に際し
ては、生体情報が未取得であっても、仮登録データを作
成できることから未登録者に対する照合管理性能を高め
ることができる。このため、各種の認識装置やシステム
に適用した場合は、時間や手間のかからない高能率の登
録性能を有する自動化登録を促進した照合システムを構
築することができる。
【0014】なお、仮運用期間は新規にデータベースを
構築する場合に設けても、実運用中に追加の個人に対し
て設けても構わない。
【0015】ここで識別情報とは、照合対象者を特定す
るための名前、所属、連絡先、ID番号などのデータで
あり、本人以外の登録管理者が事前に登録可能な情報で
ある。
【0016】前記入力手段とは、暗証キー、タッチパネ
ルなどの入力機器で構成することができる。
【0017】前記取得手段とは、カメラなどの顔画像取
得手段、指紋取得手段、声紋取得手段などを用いること
ができる。
【0018】生体情報とは、照合対象者の顔情報であ
り、この外、指紋情報、声紋情報などの本人を識別でき
る本人特有の情報を用いることもできる。
【0019】
【発明の実施の形態】この発明の一実施の形態を以下図
面に基づいて詳述する。図面は人の顔を撮影して照合す
る顔画像照合システムの画像取得側に設置される顔画像
照合装置を示し、図1において、この顔画像照合装置1
1は、例えば入退室利用するドアを開閉管理する照合対
象者の認証手段として設置され、照合データ取得機能と
認証データ取得機能とを持たせてドア面の人の顔高さ位
置に取付けられ、上部には顔を照らすための照明装置1
2を有し、中間部にはカメラ13と、人検知センサ14
と、照合結果表示LED15と、照合開始ボタン16
と、注視マーク17とを配設し、下部には暗証キー(テ
ンキー)18を配置している。
【0020】照明装置12は複数の照明用LEDを配列
して、前方の顔高さ位置に向けて照明する。これによ
り、カメラ13に近付いて来た人の顔の凹凸状態を鮮明
に照らしてカメラ13の顔画像取得性能を高めている。
【0021】上述のカメラ13はCCDカメラ等を用い
て顔画像を撮影し、このカメラ13の前面に人が近付け
ば、反射型赤外線センサ等の人検知センサ14により人
が近付いたことを検知し、さらに照合開始ボタン16が
押下操作されると、照合対象者の照合要請と判定してカ
メラ13の撮影が開始され、取得した画像に基づいて照
合を開始する。このとき、照合した照合対象者の一致、
不一致の照合結果が照合結果表示LED15に表示出力
される。この照合結果表示LED15は色別の2個のL
EDの一方に青色や赤色の判定結果を点灯させて、一目
で照合の適否を認識できるようにしている。
【0022】上述の照合利用に際しては、照合開始ボタ
ン16に限らず、暗証キー18を代用あるいは併用して
認証利用することができる。
【0023】このようにして取得した照合データは、接
続ケーブルまたは無線を介して認証監視側の後述するセ
ンタ装置21に導かれ、ここで照合データの適否が判定
される。
【0024】また、21をセンタ装置とせず、顔画像照
合装置11の付近に設置して顔画像照合装置11の制御
ユニットとして構成してもよい。また、センタ装置21
に複数の顔画像照合装置11を接続するようにしてもよ
い。
【0025】図2は顔画像照合システムの制御回路ブロ
ック図を示し、顔画像照合装置11に設けられた各機器
を制御するセンタ装置21によって制御管理される。こ
のセンタ装置21のCPU22は格納されたプログラム
の処理手順に沿って各回路装置を制御し、その制御デー
タをメモリ23に記憶する。
【0026】画像キャプチャ24はカメラ13で撮影し
た画像を取得し、これをメモリ23に記憶させる。ま
た、取得した画像は表示制御部25を介して監視用にモ
ニタ26に表示させる。
【0027】第1入出力制御部27は顔画像照合装置1
1に備えられる照明装置12、人検知センサ14、照合
結果表示LED15、照合開始ボタン16の各入出力デ
ータを制御し、第2入出力制御部28は認証監視用のキ
ーボード29からの入力を制御する。
【0028】RS232C通信部30は暗証キー18か
らの入力データをCPU22に伝送する通信接続機能を
有している。
【0029】登録ファイルDBは顔画像登録時のデータ
ベースファイルとして設けられ、ここに各登録者の顔画
像特徴量のデータが保存される。
【0030】そして、CPU22はカメラ13で撮影し
た照合対象者の顔画像情報と予め登録した登録情報とを
照合することにより、照合した判定結果に基づいて入退
室許容または入退室規制を施す。
【0031】次に、照合対象者毎に設定される登録デー
タの更新処理について説明する。図3はセンタ装置21
のデータ処理動作を示し、先ず、画像取得部31で画像
を取得する。そのときの画像取得部31に取込まれた顔
画像(取得データ)は照合部32において、登録データ
ファイル38に予め記録されている顔認証用の登録デー
タ{登録者ID+(顔画像+特徴量)×n}と照合し、
その認証結果および画像の履歴データを履歴管理部33
で管理し、最終的に1履歴分の履歴データ(取得日時+
顔画像+特徴量+照合結果ID)を履歴データファイル
34に記憶させる。
【0032】このとき、1アクセスして照合する度に、
最適化候補抽出部35で得られた履歴データからデータ
更新用の最適化候補データを抽出し、その都度、最適化
候補データファイル36に記憶される。
【0033】その後、既登録者に対する更新時期に至っ
た場合や更新要請時、あるいは未登録者に対する仮登録
要請があると、最適化演算部37は最適化候補データフ
ァイル36から最適化候補データ{登録者ID+(顔画
像+特徴量)×m}を求め、また登録データファイル3
8に記憶されている登録データを読出し、その中から優
先順位の高いものを新登録データとし、この求めた新登
録データを最適化後の新しく作った登録データとして登
録データファイル38に登録する。
【0034】このように、照合時のアクセスに取得した
データを最適化候補データファイル36に蓄積しておい
て、更新あるいは仮登録の時だけ最適化候補データと既
登録データとから新しい登録データを作って、登録デー
タファイル38に登録するものである。
【0035】上述の照合対象者に対する登録運用に際し
ては、顔画像照合装置11が利用された日々のアクセス
時に得られる履歴データを基に登録管理者が任意の登録
設定するものであって、未登録者毎にいちいち改めて登
録操作する必要がなくなるため、高能率の登録管理がで
きる。
【0036】すなわち、この登録データの作成には、登
録対象者の識別情報を(図2においては登録ファイルD
Bに、図3においては登録データファイル38に)記憶
させておき、暗証キー18などの入力手段からID等の
識別情報を入力させることにより、照合対象者がドアの
解錠等の制御操作を行う度に、その照合対象者の生体情
報を識別情報と関連付けて収集し、このときの識別情報
と生体情報とをログデータとして仮個人辞書を作成する
ための仮運用期間を設け、この仮運用期間終了後に識別
情報を照合キーとして、各個人の識別情報と生体情報と
を関連付けて正式個人辞書を作成するものである。した
がって、登録管理者がいちいち登録対象者全員に対して
事前に個々の生体情報の登録作業を行うような事前登録
作業を省略することができる。
【0037】次に、照合対象者別の登録データを作成す
るのに必要な個々のデータ内容を図4の説明図を参照し
て説明する。図4(A)は各人の登録に必要なデータベ
ースとして記録される個人辞書データを示し、この個人
辞書データには照合対象者を識別するためのID情報
と、属性情報と、生体情報とが登録される。
【0038】このうち、ID情報としては本人証明用の
ID番号などが付された情報であり、このID情報を基
準にして他の照合用のデータとともに一括して登録され
る。また、属性情報としては本人の名前と、所属、性
別、生年月日、連絡先等の本人に付随するその他の情報
が登録される。
【0039】この場合、ID情報と属性情報とは、図4
(B)に示すように、登録管理者が事前に入力して登録
可能な事前登録データ(識別情報)であり、例えば登録
管理者が登録すべき対象者を事前に定めて、登録対象者
別のID情報毎に属性情報を併記して事前に登録する。
このうち、属性情報は後述する生体情報と関連付けると
きに登録してもよく、あるいは関連付けた後に登録して
もよい。
【0040】上述の生体情報は顔画像照合装置11で人
の顔をカメラ13で撮影した画像データと、この撮影し
た画像データを分析したときに特有な点の集合体として
得られる特徴点データとの実際に本人から取得した生の
画像データが登録される。この生体情報は画像データと
特徴点データのうち一方を単独に使用してもよく、双方
を併用してもよい。
【0041】ところで、個人辞書データの作成に際して
は、図5に示すように、生体情報以外の事前に登録され
た事前登録データを使用して未登録者に対する仮運用を
行うものであって、仮運用時には事前登録データのID
情報とカメラ13で撮影した生体情報との関連をとって
仮運用データを蓄積して行き、登録管理者が個人辞書デ
ータを作成する際は蓄積された仮運用データからID情
報との関連をとって個人辞書データを作成する。
【0042】次に、カメラ13が取得した画像データか
ら登録に使用できる顔画像データを抽出するときの抽出
例について説明する。先ず、取得した画像データを用い
て、ID情報と照合対象者が一致していることを確認す
る。確認後は得られた顔画像データを登録管理者がチェ
ックして生体情報を抽出する。例えば、登録管理者が顔
画像データを見て、 (1)目をつむっていないか (2)正面を向いているか (3)画像にブレがないか (4)顔全体が入っているか (5)顔画像が小さ過ぎないか 等のチェックを行って照合に使えそうな生体情報を抽出
する。
【0043】このように、生体情報が未登録の照合対象
者であっても登録データを作成でき、またその照合利用
時点で本人のID情報を入力させて照合確認すれば、そ
の時点で取得した生体情報を加味して新しく本人の登録
データを作成することもできる。
【0044】この場合は、登録管理者が現時点の照合対
象者の使用状態が画像から分かるため、使用状態に不具
合があれば、適切な使い方を照合対象者にアドバイスす
ることができる。
【0045】上述のID情報に際しては、図4に示した
ID情報に限らず、図6に示すように、仮IDを設定す
ることができる。この仮IDは例えば特定の仮IDを入
力させて照合許容能力を高めたり、照合対象者の本ID
がない場合や本IDの番号を忘れてしまったときに利用
される。
【0046】この場合も、図7に示すように、直ちに仮
IDに本人を関連付けることができるため、登録対象者
別の仮ID情報毎に属性情報を記録して個人辞書データ
を作成することができる。
【0047】次に、個人辞書データ作成時の処理動作を
図8のフローチャートを参照して説明する。今、登録管
理者が個人辞書データを作成する場合、IDまたは仮I
Dの情報を基に、これまでに記録したログデータから同
IDに対応する全ての顔画像を検索し(ステップn1
)、その中から登録管理者が登録に使える顔画像デー
タを抽出する(ステップn2)。
【0048】このとき、登録に使える顔画像データの有
無をチェックし、登録に使える顔画像データがあれば
(ステップn3 )、続いて、ID情報に対応する属性情
報を検索し(ステップn4 )、検索されたID情報と属
性情報を、生体情報に関連付けて一体化し(ステップn
5 )、この一体化された個人データを個人辞書データと
して登録する。このようにして、登録管理者は未登録者
の登録データを作成し、作成された登録データがその後
の照合用のデータベースとして利用される(ステップn
6 )。
【0049】上述のステップn3 で、ID情報が記録さ
れていなかったり、登録に使える顔画像データがない場
合は登録不可のため、その旨を登録管理者に知らせて仮
運用処理に戻る(ステップn7 〜n8 )。
【0050】次に、顔画像照合装置11の仮運用中の処
理動作を図9のフローチャートを参照して説明する。
今、顔画像照合装置11の前に人が来て照合開始ボタン
16が押下されると(ステップn11)、CPU22は照
合開始ボタン16が押下された直後の照合対象者の顔画
像をカメラ13を介して取得し、この取得した顔画像デ
ータに基づいてCPU22は顔の位置を検索して顔らし
さの高い部分を切出し、その照合時の特徴となる目、
鼻、口などの顔の特徴量を抽出し、この生体情報を事前
に登録された個人辞書データと照合して、照合対象者の
認識処理を行い(ステップn12)。
【0051】このとき、複数枚取得した画像の中から照
合に適した照合対象者の顔画像を抽出して最適化候補デ
ータファイル36に記録する(ステップn13)。
【0052】この場合、CPU22は照合適否を判定
し、照合一致して本人を特定できれば(ステップn1
4)、認識OKと判断し、本人であると判定してドア解
錠等の正常処理を行い。照合対象者の通行を許可する
(ステップn15)。
【0053】これに対し、照合不一致と判定すれば、本
人を特定できないため、そのときはセキュリティを確保
するために照合対象者にパスワードを入力案内し(ステ
ップn16)、本人に与えられたパスワードが入力される
と、そのパスワードの適否を判定し(ステップn17)、
適正なパスワードと判定されると、続いて本人のID情
報を入力案内し(ステップn18)、ID情報が入力され
ると、CPU22はそのID情報の適否を判定する(ス
テップn19)。
【0054】このとき、ID情報が入力されなかった
り、不適なID情報と判定した場合は、その旨を照合対
象者に知らせる(ステップn20)。
【0055】上述のステップn19で、CPU22が適正
なID情報の入力を確認した場合は、続いて取得した画
像の特徴点データが登録に使える品質か否かを判定し
(ステップn21)、登録に適した適正品質と判定する
と、本人と照合確認して取得した顔画像データを最適化
候補データファイル36にログデータとして記録した後
(ステップn22)、ドア解錠等の正常処理を行い。照合
対象者の通行を許可する(ステップn23)。
【0056】これに対し、取得した画像の特徴点データ
が登録に使える品質か否かを判定したとき、使用不可の
画像品質と判定した場合は、適正な画像データが得られ
なかったことから照合対象者に対して、やり直すように
指示案内する(ステップn24)。
【0057】これに基づいて引続き照合対象者により再
画像取得操作が実行されると、再び照合対象者の顔画像
をカメラ13から取得し、この取得した顔画像データに
基づいてCPU22は顔照合時の特徴となる目、鼻、口
などの顔の特徴量を抽出し、その後はステップn21以降
の処理と同じ画像品質に応じた処理がなされる(ステッ
プn25)。
【0058】次に、顔画像照合装置11の仮運用中の仮
IDを用いた処理動作を図10のフローチャートを参照
して説明する。この場合、既述した図9のステップn11
〜n15、n21〜n25と、図10のステップn31〜n35、
n38〜n42とは同じ処理内容で同じ説明になるため、そ
の説明は省略し、異なる部分のステップn36,n37につ
いて説明する。
【0059】CPU22は、本ID情報を持たない照合
対象者や本ID番号を忘れてしまった照合対象者に対し
て本人の仮ID情報を入力案内し、この仮ID機能を設
けることにより照合許容能力が高まる(ステップn3
6)。
【0060】これに基づいて照合対象者が仮ID情報を
入力操作すると、CPU22はその仮ID情報の有効性
を判定し、適正と認識すれば本IDと結び付けて本人と
認証する。このとき、仮ID情報が入力されなかった
り、不適な仮ID情報と判定した場合は、受付け拒否し
て次の照合操作に備える(ステップn37)。
【0061】図11はこの発明の他の実施の形態を示す
指紋照合装置111を示し、この指紋照合装置111は
装置本体112の上面に指紋取得面113を有し、ここ
に指先を当てがうと、その指先の指紋模様を読取るもの
であり、このような指紋照合装置111を用いても、上
述の顔画像照合装置11と同様な本人を特定する特徴が
求められることから本人を正確に照合判定できる。
【0062】この指紋照合装置111を用いた場合は、
登録管理者が指紋の画像データを見てもID情報と本人
が一致しているかの確認が難しいので、特徴点データよ
り照合に必要な特徴点の数が取得されていれば認証OK
とする。したがって、指紋の場合は画像データはなくて
もよい。
【0063】上述のように、登録対象者の識別情報を予
め登録しておき、テンキーなどの入力手段からID等の
識別情報を入力させることにより、照合対象者がドアの
解錠等の制御操作を行う度に、その照合対象者の生体情
報を識別情報と関連付けて収集する仮運用期間を設け、
この仮運用期間終了後に識別情報を照合キーとして、各
個人の識別情報と生体情報を関連付けして正式の個人辞
書を作成することができるため、登録管理者がいちいち
登録対象者全員に対して事前に個々の登録作業を要する
ような生体情報の事前登録作業を省略することができ
る。このため、その事前登録のための照合対象者と登録
管理者との両者の時間と手間が省けるうえ、普段使用す
る照合対象者の自然なままの姿勢や照合タイミングでも
って本人の登録データを作成することができるため、照
合時での認識性能が確実に向上する。
【0064】この発明の構成と、上述の一実施の形態の
構成との対応において、この発明の本人照合装置は、実
施の形態の顔画像照合装置11および指紋照合装置11
1に対応し、以下同様に、入力手段は、暗証キー18に
対応し、取得手段は、カメラ13および画像取得部31
に対応し、記憶手段は、登録ファイルDB、最適化候補
データファイル36および登録データファイル38に対
応し、判別手段、作成手段および仮運用ステップは、C
PU22および最適化演算部37に対応し、第1の照合
手段および第1の照合ステップは、最適化候補データフ
ァイル36に対応し、第2の照合手段および第2の照合
ステップは、登録データファイル38に対応するも、こ
の発明は、請求項に示される技術思想に基づいて応用す
ることができ、上述の一実施の形態の構成のみに限定さ
れるものではない。
【0065】例えば、上述の一実施の形態では顔画像デ
ータや認証データの取得側と、これらを認証するセンタ
装置21側とに分離構成したが、これに限らず、データ
取得側に照合及び認証機能を単独に持たせて一体的に構
成することもできる。また、生体情報の一例に顔画像を
例にとって示したが、指紋情報や声紋情報により照合対
象者を判定するように構成することもできる。
【0066】
【発明の効果】この発明によれば、登録管理者がいちい
ち登録対象者全員に対して事前に個々の登録作業を要す
るような生体情報の事前登録作業を省略できるため、そ
の事前登録のための照合対象者と登録管理者との両者の
時間と手間が省けるうえ、普段使用する照合対象者の自
然なままの姿勢や照合タイミングでもって本人の登録デ
ータを作成することができるため、照合時での認識性能
が確実に向上する。
【0067】さらに、各種の認識装置やシステムに適用
した場合は、時間や手間のかからない高能率の登録性能
を有する自動化登録を促進した照合システムを構築する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 顔画像照合装置を示す正面図。
【図2】 顔画像照合システムの制御回路ブロック図。
【図3】 センタ装置の制御動作説明図。
【図4】 実運用時に必要なデータ内容を表す説明図。
【図5】 仮運用中の識別情報とログ情報を示す説明
図。
【図6】 仮IDを設定した事前登録データを示す説明
図。
【図7】 仮IDを設定したときの識別情報とログ情報
を示す説明図。
【図8】 個人辞書データ作成時の処理動作を示すフロ
ーチャート。
【図9】 顔画像照合装置の仮運用期間中の処理動作を
示すフローチャート。
【図10】 顔画像照合装置の仮運用期間中の仮IDを
用いた処理動作を示すフローチャート。
【図11】 他の実施の形態を示す指紋照合装置を示す
要部外観斜視図。
【符号の説明】
11…顔画像照合装置 13…カメラ 18…暗証キー 21…センタ装置 22…CPU DB…登録ファイル 31…画像取得部 32…照合部 36…最適化候補データファイル 37…最適化演算部 38…登録データファイル 111…指紋照合装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮本 剛 京都市下京区塩小路通堀川東入南不動堂町 801番地 オムロン株式会社内 Fターム(参考) 5B057 AA19 BA02 CA12 CA16 DA04 DC36 DC39 5C054 CD06 CD07 CH07 FA09 FF07 HA18 HA21 HA22 5L096 BA11 CA02 JA11 KA13

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】生体情報により本人を照合する本人照合装
    置であって、識別情報を入力する入力手段と、前記照合
    対象者の生体情報を取得する取得手段と、前記入力手段
    より識別情報が入力され、前記取得手段より生体情報が
    取得されたとき、前記識別情報と生体情報とを関連付け
    て記憶する記憶手段と、を備えた本人照合装置。
  2. 【請求項2】生体情報により本人を照合する本人照合装
    置であって、識別情報を入力する入力手段と、前記照合
    対象者の生体情報を取得する取得手段と、前記取得され
    た生体情報が既登録か未登録かを判別する判別手段と、
    前記判別手段が未登録の生体情報と判別したとき、前記
    入力手段より識別情報の入力を受付け、前記取得手段よ
    り取得された生体情報を前記識別情報に関連付けて記憶
    する記憶手段と、を備えた本人照合装置。
  3. 【請求項3】前記判別手段が未登録の生体情報を判別し
    たとき、前記入力手段より入力された識別情報に基づい
    て本人を照合することを特徴とする請求項2記載の本人
    照合装置。
  4. 【請求項4】生体情報により本人を照合する本人照合装
    置であって、識別情報を入力して本人の照合を行う本人
    照合時に照合対象者の生体情報を収集する第1の照合手
    段と、前記第1の照合手段により収集された生体情報に
    基づいて個人データを作成する作成手段と、前記第1の
    照合手段に収集された生体情報と前記作成手段より作成
    された個人データとに基づいて本人の照合を行う第2の
    照合手段と、を備えた本人照合装置。
  5. 【請求項5】生体情報により本人を照合する本人照合装
    置であって、識別情報を入力する識別情報入力時に照合
    対象者の生体情報を収集する生体情報 収集手段と、前記生体情報収集手段により収集された生
    体情報に基づいて個人データを作成する作成手段と、前
    記生体情報収集手段に収集された生体情報と前記作成手
    段より作成された個人データとに基づいて本人の照合を
    行う照合手段と、を備えた本人照合装置。
  6. 【請求項6】生体情報により本人を照合する本人照合シ
    ステムであって、識別情報を入力する入力手段と、前記
    照合対象者の生体情報を取得する取得手段と、を備えた
    本人照合装置に通信接続するセンタ装置を設け、前記セ
    ンタ装置に、前記入力手段より識別情報が入力され、前
    記取得手段より生体情報が取得されたとき、前記識別情
    報と生体情報とを関連付けて記憶する記憶手段を備えた
    本人照合システム。
  7. 【請求項7】生体情報により本人を照合する本人照合方
    法であって、識別情報を入力するとともに、本人の生体
    情報を収集する生体情報収集ステップと、前記生体情報
    収集ステップで収集した情報に基づいて仮登録運用する
    個人データを作成する仮運用ステップと、前記仮運用ス
    テップにより作成された個人データに基づいて本人の照
    合を行う照合ステップと、からなる本人照合方法。
  8. 【請求項8】生体情報により本人を照合する本人照合方
    法であって、識別情報を入力して本人の照合を行うとと
    もに、本人の生体情報を収集する第1の照合ステップ
    と、前記第1の照合ステップで収集した情報に基づいて
    仮登録運用する個人データを作成する仮運用ステップ
    と、前記仮運用ステップにより作成された個人データに
    基づいて本人の照合を行う第2の照合ステップと、から
    なる本人照合方法。
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