JP2002287409A - 静電荷像現像用トナーおよび画像形成方法 - Google Patents

静電荷像現像用トナーおよび画像形成方法

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JP2002287409A
JP2002287409A JP2001084920A JP2001084920A JP2002287409A JP 2002287409 A JP2002287409 A JP 2002287409A JP 2001084920 A JP2001084920 A JP 2001084920A JP 2001084920 A JP2001084920 A JP 2001084920A JP 2002287409 A JP2002287409 A JP 2002287409A
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Shinichiro Yagi
慎一郎 八木
Hiroyuki Fushimi
寛之 伏見
Osamu Uchinokura
理 内野倉
Toshiki Minamitani
俊樹 南谷
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トナー補給する現像装置において、初期トナ
ーと補給トナーとを区別する必要のない、経時帯電安定
性、薄層形成性に優れた静電潜像現像用非磁性一成分ト
ナーを提供すること 【解決手段】 トナーとして、結着樹脂と着色剤とから
なり、さらに樹脂帯電制御剤と、それぞれ異なるBET
比表面積を有する疎水性シリカ粒子の二種以上と、アル
ミニウムまたはAl23 被膜を有しさらに有機処理剤
で表面処理された酸化チタン粒子とを含有し、該トナー
の帯電特性が0.8<A/B<1.2(A:不飽和帯電
量、B:飽和帯電量)を満たすようなトナーを使用す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真の現像方
法に関し、特に、経時での印字濃度および地肌汚れを安
定に制御できることを可能にする非磁性一成分現像剤を
使用する静電像の現像方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一成分現像剤を使用する電子写真
現像方法として、現像剤担持体上にトナー層を形成し、
静電潜像保持体と接触させて現像を行う接触現像法と、
トナー層を静電潜像保持体に直接接触させず静電潜像に
より静電潜像保持体にトナーを飛翔させるジャンピング
現像法及びプロジェクション現像法等の非接触現像法と
がある。
【0003】現像剤担持体上にトナー薄層を形成する現
像装置においては、トナーに均一な帯電を持たせるため
に、現像剤担持体表面のトナーの層厚は極力薄く、かつ
均一にする必要があり、薄層規制のストレスや、現像装
置内での撹拌等の様々なストレスを受ける間に、外添剤
のトナー母体への埋没が起こり、初期と経時とではトナ
ーの帯電量が異なってくる。さらに、現像剤保持体上に
現像されるトナーにおいて粒径選択が起こり、現像ホッ
パーに供給したトナーに比べ現像剤保持体上に現像する
トナーの粒子径が大幅に小さくなる。さらに現像を繰り
返すにつれて、より小粒径のトナーから消費されていく
ため、次第にホッパー内及び現像剤保持体上へ現像する
トナーの粒径が増大してきて初期と経時とでは、トナー
の粒径が異なってくる。それに伴って帯電性も変化し
て、連続複写後に、画像上に地肌汚れ、ボソツキ等が発
生する様になり、特にカラートナーの場合には色調の変
動が起こりやすい。
【0004】トナー補給を行うタイプの現像装置の場
合、トナーエンド時の残トナー帯電量と補給トナーとの
帯電量の違いにより、残トナーが逆帯電性を帯び、画像
上に地肌汚れとして発生してしまう。これに対し、トナ
ー補給を行わず、トナーエンド毎にトナーカートリッジ
を交換してしまう無補給タイプの現像装置では上記の問
題はないが、このようなトナーエンド毎にカートリッジ
を交換するタイプの現像装置は、感光体、現像ローラ等
の高価な部品を捨ててしまうことになり、地球環境保全
の立場からは好ましくない。
【0005】このような従来の問題に対して、いくつか
の方法が提案されている。例えば、特公平7−8924
0公報では、初期トナーと補給トナーの添加剤の種類を
変更し、初期トナーと補給トナーのそれぞれの帯電量を
異なるように設定し、使用時での現像剤中トナーの帯電
量差を少なくし、画像安定性を保つ方法が提案されてい
る。しかし、該現像剤は二成分現像剤用では効果がある
が、一成分トナーとして使用した場合には、粒径選択に
よって粒径が大きくなり、トナーエンド時の残トナーの
帯電量は低下する。そしてこの残トナーの帯電量に合わ
せる様に初期より帯電量を低く設定した補給トナーを補
給した場合、次のトナー補給の際には更に帯電量を低く
設定した補給トナーを補給しなければならない。従っ
て、添加剤の種類および添加量などを変更し続けなけれ
ばならないことになるが、補給毎にトナー帯電量を低く
することは困難である。
【0006】また、特許第2527473号公報では、
初期トナーと補給トナーの添加剤含有量を変更し、放置
低下後の初期トナーと補給トナーとの帯電量の差を少な
くし、画像安定性を保つ方法が提案されている。これは
初期トナーの帯電低下を予想し、補給トナーの帯電量を
低く設定して帯電量の差を少なくするものである。しか
し、この方法も、二成分現像剤用では効果が得られるが
一成分トナーとして使用する場合には、粒径選択によっ
て経時的にトナーの粒径が大きくなり、トナーエンド時
の残トナーの帯電量は低下する。この残トナーに帯電量
の低い補給トナーを補給すれば、次のトナーエンド時に
はさらに帯電量が低くなり、次のトナー補給の際には帯
電量をさらに低く設定した補給トナーを補給しなければ
ならず、添加剤量を変更し続けなければならない。しか
しながら、補給毎にトナー帯電量を低くすることは困難
である。
【0007】また、特許第2528511号公報では、
初期トナーと補給トナーの添加剤の表面処理剤を変更
し、初期トナーのトナーエンド時に、逆極性の外添剤を
含有する低帯電量の補給トナーを補給することによって
帯電量の差を少なくし、画像安定性を保つ方法が提案さ
れている。しかし、該現像剤は二成分現像剤用では効果
をえられるが、一成分トナーとして使用する場合には、
初期トナーは現像選択により粒径が大きくなり、トナー
エンド時の残トナーの帯電量は低下する。この残トナー
に逆極性の添加剤を有する補給トナーを補給すれば、残
トナーが逆帯電性になることは防止でき、画像上の地肌
汚れは発生しない。しかし、次のトナーエンド時にはさ
らに帯電量が低くなり、より逆極性の強い外添剤を含有
する補給トナーを補給しなければならなく、補給毎にト
ナー外添剤を変更することは困難である。
【0008】上記したように、従来の方法はいずれも十
分とはいえず、特に4色を重ね合わせるフルカラー現像
システムにおいては、より精密に地肌汚れおよびトナー
現像量を制御することが必要であり、従ってトナー帯電
量の長期安定化には未だ課題が残っている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来技術の実情に鑑みてなされたものである。即ち、
本発明の第一の目的は、トナー補給する現像装置におい
て、初期トナーと補給トナーとを区別する必要のない、
経時帯電安定性、薄層形成性に優れた静電潜像現像用非
磁性一成分トナーを提供することである。また、本発明
の第二の目的は、トナー補給時の地肌汚れや、印字濃度
変動を引き起こすことがない画像形成方法及び画像形成
装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、非磁性一
成分現像プロセスの粒径変動および帯電変動に着目し、
上記目的を達成するべく鋭意研究を重ねた結果、静電潜
像を保持する静電潜像保持体と、非磁性一成分トナーを
担持する現像剤担持体とを対向させ、前記現像剤担持体
の前記非磁性一成分トナーを前記静電潜像保持体の前記
静電潜像に与え、前記現像剤担持体上トナーより粒径の
小さいトナーを現像する画像形成方法において、前記現
像剤担持体に供給するトナーとして、少なくとも結着樹
脂と着色剤とからなり、さらに樹脂帯電制御剤と、それ
ぞれ異なるBET比表面積を有する疎水性シリカ粒子の
二種以上と、アルミニウムまたはAl23 被膜を有し
さらに有機処理剤で表面処理された酸化チタン粒子とを
含有し、該トナーの帯電特性が0.8<A/B<1.2
(A:不飽和帯電量、B:飽和帯電量)を満たすような
トナーを使用して、このトナーを定量的に補給すること
により粒径変動および帯電変動の改善が著しいことを見
出して本発明を完成するに至った。
【0011】すなわち、本発明は次の構成を有するもの
である。 (1)少なくとも結着樹脂と着色剤とからなり、さらに
樹脂帯電制御剤と、それぞれ異なるBET比表面積を有
する疎水性シリカ粒子の二種以上と、アルミニウムまた
はAl23 被膜を有しさらに有機処理剤で表面処理さ
れた酸化チタン粒子とを含有し、該トナーの帯電特性が
次の式(I)を満たすことを特徴とする静電荷像現像用
トナー。 0.8<A/B<1.2 ・・・式(I) 但し、Aは不飽和帯電量を、Bは飽和帯電量をそれぞれ
示す。 (2)前記樹脂帯電制御剤が、単量体として少なくとも
スルホン酸塩基含有モノマー、電子吸引基を有する芳香
族モノマー並びにアクリル酸エステル及びまたはメタク
リル酸エステルモノマーを構成単位とし、該スルホン酸
基含有モノマーの繰り返し単位が樹脂帯電制御剤重量に
対して1〜30重量%、該電子吸引基を有する芳香族モ
ノマーの繰り返し単位が樹脂帯電制御剤重量に対して1
〜80重量%、該アクリル酸エステル及びまたはメタク
リル酸エステルモノマーの繰り返し単位が樹脂帯電制御
剤重量に対して10〜80重量%の割合で含まれる樹脂
帯電制御剤であることを特徴とする上記(1)記載の静
電荷像現像用トナー。 (3)前記樹脂帯電制御剤を1重量%以上含有すること
を特徴とする上記(1)又は(2)記載の静電荷像現像
用トナー。(4)上記疎水性シリカ粒子として、BET
比表面積が120m2 /g以上の疎水性シリカ粒子(S
a)と、BET比表面積が50m2 /g以下の疎水性シ
リカ粒子(Sb)とが重量比でSa/Sb=0.8〜
1.2の割合で添加され、かつ上記酸化チタン粒子
(T)が少なくともT/Sa=0.5〜1.0の割合で
添加されていることを特徴とする上記(1)〜(3)の
何れか一つに記載の静電荷像現像用トナー。 (5)該トナー粒子の個数平均粒径と体積平均粒径の関
係が、体積平均粒径/個数平均粒径≧1.1であること
を特徴とする上記(1)〜(4)の何れか一つに記載の
静電荷像現像用トナー。 (6)静電潜像を保持する静電潜像保持体と、非磁性一
成分トナーを担持する現像剤担持体とを対向させ、前記
現像剤担持体の前記非磁性一成分トナーを前記静電潜像
保持体の前記静電潜像に与え、前記現像剤担持体上トナ
ーより粒径の小さいトナーを現像する画像形成方法であ
って、トナー補給を定量的に行うための手段を使用する
と共に、上記非磁性一成分トナートが上記(1)〜
(5)の何れか一つに記載の静電荷像現像用トナーであ
ることを特徴とする画像形成方法。
【0012】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明の静電潜像現像剤用トナーは、上記したように、少
なくとも結着樹脂と着色剤とからなり、さらに、帯電制
御剤としての樹脂帯電制御剤、疎水性シリカ粒子及びア
ルミニウムまたはAl23 被膜を有し、さらに有機処
理剤で表面処理されてなる酸化チタン粒子を含有してお
り、その帯電特性が次の式(I)を満たすものである。 0.8<A/B<1.2 … 式(I) A:不飽和帯電量、 B:飽和帯電量 以下では、本発明のトナーを構成する要素のそれぞれに
ついて説明する。
【0013】<帯電量について>本発明におけるトナー
の帯電量は、トナーとキャリアとを混合させて現像剤と
したときの帯電量を示す。このときの現像剤中のトナー
濃度(TC)は3〜5重量%とする。TCは以下のよう
にして求められる。 TC(重量%)=(トナー重量)/[(トナー重量)+
(キャリア重量)]×100 トナーおよびキャリアを調製した現像剤3gを、直径
2.5cm 、高さ3.0cmの円筒状のステンレス瓶
に入れ、ボールミルで250rpmの速度で所定時間撹
拌してそのときのトナーの帯電量をブローオフ法で測定
する。
【0014】本発明でいう不飽和帯電量(A)はブロー
オフ測定時のTCが安定する最小の撹拌時間でのトナー
帯電量を意味し、飽和帯電量(B)は撹拌時間を延ばし
ていって帯電量が飽和に達した時のトナーの帯電量を意
味する。A/B≦0.8の場合は、経時でトナー帯電量
の低下により現像剤担持体上にトナー薄層形成ができな
くなり、トナー吹きによって地肌汚れを発生してしま
う。1.2≦A/Bの場合は経時でトナー帯電量の上昇
により現像剤担持体上にトナー薄層形成量が過多にな
り、地肌汚れを発生してしまう。
【0015】<トナー粒子について>本発明に用いられ
るトナー粒子においては、個数平均粒径と体積平均粒径
の関係は、体積平均粒径/個数平均粒径≦1.2である
ことが好ましい。トナーの粒径は、コールターカウンタ
ーマルチサイザー(コールター社製)により100μm
アパーチャーを用い、50,000個の粒子の粒径の平
均を測定することによって行った。
【0016】個数平均粒径と体積平均粒径の関係は、体
積平均粒径/個数平均粒径<1.1であると経時の粒径
変動が大きく、また、薄層規制部材へのフィルミングが
発生し易く、トナー現像量も制御できなくなり、また、
トナー帯電量も安定しない。個数平均粒径と体積平均粒
径の関係が、体積平均粒径/個数平均粒径≧1.1のト
ナー粒子の製造方法としては、関係式の範囲を満足する
ものが製造できれば、特に限定されるものではなく、公
知の方法を使用することができるが、一般には、結着樹
脂と着色剤と共に必要に応じて、離型剤、帯電制御剤、
オフセット防止剤などを混練、粉砕、分級して得る混練
粉砕法などが挙げられ、必要に応じて機械的衝撃力また
は熱エネルギーを与えて形状を変化させる製造方法、ま
た、前記方法で得られたトナー粒子をコアにして、さら
に凝集粒子を付着、加熱融合してコアシェル構造をもた
せる製造方法を採用することができる。
【0017】<樹脂帯電制御剤について>本発明の樹脂
帯電制御剤としては、単量体として少なくともスルホン
酸塩基含有モノマー、電子吸引基を有する芳香族モノマ
ー及びアクリル酸エステル及びまたはメタクリル酸エス
テルモノマーを構成単位とするものを使用することが好
ましい。
【0018】この樹脂帯電制御剤を構成するスルホン酸
塩基含有モノマーとしては、芳香族スルホン酸塩基含有
モノマー及び脂肪族スルホン酸塩基含有モノマー等が挙
げられる。芳香族スルホン酸塩基含有モノマーとして
は、ビニルスルホン酸、アリルビニルスルホン酸、2−
アクリルアミド−2メチルプロパンスルホン酸、メタク
リロイルオキシエチルスルホン酸等のアルカリ金属塩、
アルカリ土類金属塩、アミン塩及び4級アンモニウム塩
等が挙げられる。脂肪族スルホン酸塩基含有モノマーと
しては、スチレンスルホン酸、スルホフェニルアクリル
アミド、スルホフェニルマレイミド、及びスルホフェニ
ルイタコンイミドなどのアルカリ金属塩、アルカリ土類
金属塩、アミン塩及び4級アンモニウム塩等が挙げられ
る。重金属(ニッケル、銅、亜鉛、水銀、クロムなど)
の塩は安全性の面から好ましくない。
【0019】電子吸引基を有する芳香族モノマーとして
は、クロロスチレン、ジクロロスチレン、ブロモスチレ
ン、フルオロスチレン、ニトロスチレン、シアンスチレ
ン等のスチレン置換体、クロロフェニル(メタ)アクリ
レート、ブロモフェニル(メタ)アクリレート、ニトロ
フェニル(メタ)アクリレート、クロロフェニルオキシ
エチル(メタ)アクリレート等のフェニル(メタ)アク
リレート置換体、クロロフェニル(メタ)アクリルアミ
ド、ブロモフェニル(メタ)アクリルアミド、ニトロフ
ェニル(メタ)アクリルアミド等のフェニル(メタ)ア
クリルアミド置換体、クロロフェニルマレイミド、ジク
ロロフェニルマレイミド、ニトロフェニルマレイミド、
ニトロクロロフェニルマレイミド等のフェニルマレイミ
ド置換体、クロロフェニルイタコンイミド、ジクロロフ
ェニルイタコンイミド、ニトロフェニルイタコンイミ
ド、ニトロクロロフェニルイタコンイミド等のフェニル
イタコンイミド置換体、クロロフェニルビニルエーテ
ル、ニトロフェニルビニルエーテルなどのフェニルビニ
ルエーテル置換体が挙げられる。特に、塩素原子または
ニトロ基により置換されたフェニルマレイミド置換体及
びフェニルイタコンイミド置換体が帯電性や耐フィルミ
ング性の面で好ましい。
【0020】アクリル酸エステル及びまたはメタクリル
酸エステルモノマーとしては、(メタ)アクリル酸メチ
ル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プ
ロピル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アク
リル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸ステアリル、
(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸2−
エチルヘキシル等が挙げられる。
【0021】本発明の樹脂帯電制御剤を構成するモノマ
ーとして、スルホン酸塩基含有モノマーを添加すること
により、樹脂帯電制御剤の負帯電付与効果が向上する
が、その吸湿性のためトナーの環境安定性(温湿度安定
性)が低下するので、電子吸引基を有する芳香族モノマ
ー等で共重合体として用いることが一般に知られてい
る。しかしながら、これは数千枚程度の使用であればよ
いが、数万枚以上の長期間使用すると、現像スリーブや
層厚規制部材(ブレードやローラ)の汚染や感光体フィ
ルミングが発生し、トナーの帯電安定性や高画像品質の
維持が十分でなく、生産性も低下するという問題があ
る。
【0022】かかる欠点を補うべく、フルカラートナー
用結着樹脂として発色性、画像強度の点から好適なポリ
エステル樹脂やポリオール樹脂に対して、スルホン酸塩
基含有モノマーと電子吸引基を有する芳香族モノマー及
びアクリル酸エステル及びまたはメタクリル酸エステル
モノマーの3種のモノマーを含有する共重合体を樹脂帯
電制御剤として用いることにより、長期に亘り帯電、環
境安定性に優れ、現像スリーブや層厚規制部材(ブレー
ドやローラ)の汚染がなく薄層形成の良く、感光体フィ
ルミングを防止し、高画像品質が維持され、生産性の高
い電子写真用トナーが得られる。
【0023】これらの効果は、スルホン酸塩基含有モノ
マーと電子吸引基を有する芳香族モノマーを併用によ
り、負帯電付与効果が高められ、アクリル酸エステル及
びまたはメタクリル酸エステルモノマーを使用すること
により、更に帯電の環境安定性が高まるともに樹脂硬度
が高くなって粉砕性が良くなり、これを更にフルカラー
トナー用結着樹脂として発色性、画像強度の点から好適
なポリエステル樹脂やポリオール樹脂と組み合わせるこ
とによって適度な分散性が得られ、帯電分布がシャープ
な電子写真用トナーが得られることによるものと推定さ
れる。
【0024】本発明の樹脂帯電制御剤におけるモノマー
の構成比は、スルホン酸基含有モノマーが1〜30重量
%、さらに好ましくは2〜20重量%である。スルホン
酸基含有モノマーが1重量%未満であると、帯電の立上
りや帯電量が十分でなく、画像に影響を及ぼしやすい。
また30重量%を超えると帯電の環境安定性が悪化し、
高温高湿時帯電量が低く、低温低湿時帯電量が高くな
り、トナーの帯電安定性や高画像品質の維持が十分でな
い。さらに現像スリーブや層厚規制部材(ブレードやロ
ーラ)の汚染や感光体フィルミングが発生しやすく、混
練・粉砕工法でのトナー製造時の生産性も低下するとい
う問題がある。
【0025】電子吸引基を有する芳香族モノマーが1〜
80重量%、さらに好ましくは20〜70重量%であ
る。電子吸引基を有する芳香族モノマーが1重量%未満
であると、帯電量が十分でなく、地汚れやトナー飛散が
発生しやすい。また80重量%を越えるとトナー中への
分散が悪く、トナーの帯電分布が広くなり、地汚れやト
ナー飛散が発生しやすく、高画像品質の維持が十分でな
い。
【0026】アクリル酸エステル及びまたはメタクリル
酸エステルモノマーが10〜80重量%、さらに好まし
くは20〜70重量%である。アクリル酸エステル及び
またはメタクリル酸エステルモノマーが10重量%未満
であると、十分な帯電の環境安定性が得られず、また、
混練・粉砕工法でのトナー製造時の粉砕性が十分でな
く、現像スリーブや層厚規制部材(ブレードやローラ)
の汚染や、感光体フィルミングを十分防止できない。8
0重量%を超えると、帯電の立上りや帯電量が十分でな
く、画像に影響を及ぼしやすい。
【0027】これらの組合せの樹脂帯電制御剤は、更に
フルカラートナー用結着樹脂として発色性、画像強度の
点から好適なポリエステル樹脂と組み合わせることによ
り、適度な分散性が得られ、帯電分布がシャープな電子
写真用トナーが得られ、長期の帯電安定性及び高画像品
質が得られる。
【0028】本発明の樹脂帯電制御剤のフローテスター
による見掛け粘度が104ポイズとなる温度が85〜1
10℃であることが好ましい。85℃未満であると、ト
ナー中での適度な分散性が得られず、帯電量が低下する
だけでなく、混練、粉砕・分級する生産工程から得る方
法において、粉砕工程での固着が発生しやすく、生産性
を劣化させる。また、110℃を超えるとトナー中での
分散性が低下し、帯電分布が広くなり、地汚れや機内で
のトナー飛散が発生しやすい。さらに、トナーの定着
性、特にカラートナーの混色時の発色性が不良となる。
見掛け粘度が10 4ポイズとなる温度は、フローテスタ
ーを用いて荷重10kg/cm2、オリフィス1mm×
1mm、昇温速度5℃/分で粘度測定し、見掛け粘度が
104ポイズとなる温度を読み取った値である。フロー
テスターとしては島津製作所CFT−500型を用いる
ことができる。
【0029】また、本発明の樹脂帯電制御剤の数平均分
子量は、1000〜100000であることが好まし
い。1000未満であると、トナー中での適度な分散性
が得られず、帯電が低下するだけでなく、混練、粉砕・
分級する生産工程から得る方法において、粉砕工程での
固着が発生しやすく、生産性を劣化させる。また、10
0000を超えるとトナー中での分散性が低下し、帯電
分布が広くなり、地汚れや機内でのトナー飛散が発生し
やすく、トナーの定着性、発色性が不良となる。
【0030】本発明の樹脂帯電制御剤の添加量は、トナ
ー粒子に対して、1重量%以上が好ましく、1〜10重
量%がより好ましい。1重量%未満の場合は、帯電の立
上りや帯電量が十分でなく、画像に影響を及ぼしやす
い。10重量%を超える場合は、分散が悪くなり、帯電
分布が広くなり、地汚れや機内でのトナー飛散が発生し
やすい。また、帯電制御剤として、サリチル酸のクロム
錯体又は塩、及びアルキルサリチル酸のクロム錯体又は
塩から成る群より選ばれる少なくとも1種を併用しても
よい。
【0031】<結着樹脂について>本発明で用いる結着
樹脂としては、フルカラートナー用結着樹脂として発色
性、画像強度の点から好適なポリエステル樹脂が用いら
れる。カラー画像は、数種のトナー層が幾重にも重ねら
れるため、トナー層が厚くなってしまい、トナー層の強
度不足による画像の亀裂や欠陥が生じたり、適度な光沢
が失われたりする。このことから適度な光沢や優れた強
度を保持させるためポリエステル樹脂が用いられる。ポ
リエステル樹脂は、一般に多価アルコールと多価カルボ
ン酸とのエステル化反応により得ることができる。
【0032】本発明におけるポリエステル樹脂を構成し
ているモノマーのうちアルコールモノマーとしては、3
価以上の多官能モノマーも含めて、たとえばエチレング
リコール、ジエチレングリコールトリエチレングリコー
ル、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレ
ングリコール、1,4−ブタジエンオール、ネオペンチ
ルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペン
タンジオール、1,6−ヘキサンジオール等のジオール
類、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポ
リオキシプロピレン化ビスフェノールA、等のビスフェ
ノールAアルキレンオキサイド付加物、その他の二価の
アルコール、またはソルビトール、1,2,3,6−ヘ
キサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリス
リトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリス
リトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5
−ペンタントリオール、グリセロール、ジグリセロー
ル、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,
2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、ト
リメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシベ
ンゼン、その他の3価以上の多価アルコールが挙げるこ
とができる。
【0033】これらのモノマーのうち特に、ビスフェノ
ールAアルキレンオキサイド付加物を主成分モノマーと
して用いたものが好適に用いられる。ビスフェノールA
アルキレンオキサイド付加物を構成モノマーとして用い
た場合、ビスフェノールA骨格の性質上、比較的高めの
ガラス転移点のポリエステルが得られ、耐コピーブロッ
キング性、耐熱保存性が良好となる。また、ビスフェノ
ールA骨格両側のアルキル基の存在が、ポリマー中でソ
フトセグメントとして働き、トナー定着時の発色性、画
像強度が良好となる。特にビスフェノールAアルキレン
オキサイド付加物のうち、エチレン基、プロピレン基の
ものが好適に用いられる。
【0034】本発明におけるポリエステル樹脂を構成し
ているモノマーのうち酸モノマーとしては、3価以上の
多官能モノマーも含めて、たとえばマレイン酸、フマー
ル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタ
ル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジ
カルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼ
ライン酸、マロン酸、またはn−ドデセニルコハク酸、
n−ドデシルコハク酸等のアルケニルコハク酸類もしく
はアルキルコハク酸類、これらの酸の無水物、アルキル
エステル、その他の二価のカルボン酸、そして、1,
2,4−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタ
レントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカル
ボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,
2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサン
トリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル
−メチレンカルボキシプロパン、テトラ(メチレンカル
ボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカ
ルボン酸、エンポール三量体酸、及びこれらの無水物、
アルキルエステル、アルケニルエステル、アリールエス
テル、その他の3価以上のカルボン酸を挙げることがで
きる。
【0035】ここで述べているアルキル基、アルケニル
基またはアリールエステルの具体例としては、1,2,
4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−ベンゼント
リカルボン酸トリメチル、1,2,4−ベンゼントリカ
ルボン酸トリエチル、1,2,4−ベンゼントリカルボ
ン酸トリn−ブチル、1,2,4−ベンゼントリカルボ
ン酸イソブチル、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸
トリn−オクチル、1,2,4−ベンゼントリカルボン
酸トリ2−エチルヘキシル、1,2,4−ベンゼントリ
カルボン酸トリベンジル、1,2,4−ベンゼントリカ
ルボン酸トリス(4−イソプロピルベンジル)等が挙げ
られる。
【0036】ポリエステル樹脂の帯電性と酸価との関係
はほぼ比例関係にあり、酸価が高くなれば、樹脂の負帯
電性も大きくなることが知られており、同時に帯電の環
境安定性にも影響する。すなわち酸価が高いと、低温低
湿下では帯電量が高くなり、高温高湿下では帯電量が低
くなり、地汚れや画像濃度、色再現性の変化が大きくな
り、高画像品質の維持が難しい。従って、ポリエステル
樹脂の酸価は20KOHmg/g以下が好ましくさら
に、5KOHmg/g以下が好適である。
【0037】本発明で用いる着色剤としては、カーボン
ブラック、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロム
イエロー、ウルトラマリンブルー、デユポンオイルレッ
ド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、フタ
ロシアニンブルー、マラカイトグリーンオキサレート、
ランプブラック、ローズベンガル、C.I.ピグメント
・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド12
2、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピ
グメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロ
ー17、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.
I.ピグメント・ブルー15:3等の染料・顔料が代表
的なものとして挙げられる。
【0038】本発明のトナー粒子には、結着樹脂と着色
剤の他に、必要に応じて、オフセット防止のための離型
剤を添加することができる。離型剤としては、低分子量
ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン等のワックス類
が挙げらる。本発明に用いられるトナー粒子は、通常の
トナー粒子と同様に、5〜11μmの平均粒径を有する
ものが好ましく、4〜8μmの範囲のものがより好まし
い。平均粒径が11μmを超えるとドットおよびライン
の潜像にトナー粒子が忠実に現像せず、写真画像の再現
あるいは細線の再現が劣る場合がある。また平均粒径が
3μm未満ではトナー単位当たりの表面積が大きくなっ
て、帯電性およびトナー流動性の制御が難しくなり、安
定した画像が得られない場合がある。
【0039】<外部添加剤>本発明の外部添加剤として
は、無機微粒子や有機微粒子等の公知の外部添加剤を用
いることができるが、その中でも、シリカ、チタニア、
アルミナ、酸化セリウム、チタン酸ストロンチウム、炭
酸カルシウム、炭酸マグウネシウムおよびりん酸カルシ
ウム等の無機微粒子、フッ素含有樹脂微粒子、シリカ含
有樹脂微粒子および窒素含有樹脂微粒子等の有機樹脂微
粒子が好ましい。また、目的に応じて外部添加剤表面に
表面処理を施してもよい。表面処理剤としては、疎水化
処理を行うためのシラン化合物、シランカップリング
剤、シリコーンオイル等が挙げられる。
【0040】(疎水性シリカ粒子について)シリカ粒子
としては、粒径の異なるシリカ微粒子を含有することが
好ましく、BET比表面積が120m2/g以上の疎水
性シリカ粒子(Sa)とBET比表面積が50m2 /g
以下の疎水性シリカ粒子(Sb)を含有することが好ま
しい。2種以上の粒径の異なる外部添加剤を含有しない
場合は、経時での外部添加剤のトナー母体への埋没が急
激に進み、トナー流動性の悪化が急激に進んでしまう。
トナーの流動性が低下することによる画像むらが発生し
やすく、画像ぬけの原因となる。2種以上の粒径の異な
る外部添加剤を含有すれば、大粒径外部添加剤がスペー
サーの役割を果たし、トナー流動性に効果がある小粒径
外部添加剤のトナー母体への埋没が防止され、トナー流
動性を維持できる。
【0041】BET比表面積が50m2 /g以下の範囲
にあれば、種々の表面処理されたものが使用可能であ
り、特に、35〜50m2/gのものがより好ましい。
30m2/g未満の場合はトナーの流動性が急激に低下
することによる画像むらが発生しやすく、また、トナー
への付着力が強くなり難く、トナーからの脱離が容易に
起こり、感材傷、画像ぬけの原因となる。これら大きな
粒径の外部添加剤は、トナー100重量部に対して0.
5〜3.0重量部の範囲で添加するのが好ましく、1.
0〜1.8重量部の範囲で添加するのがより好ましい。
1.0重量部未満の場合は転写不良が発生し、また、原
因は不明ではあるが、経時での現像剤担持体の薄層形成
が不均一となる。3.0重量部を超える場合ではトナー
からの脱離が容易に起こり、感材傷、画像ぬけの原因と
なる。
【0042】BET比表面積が120m2 /g以上の範
囲にあれば、種々の表面処理されたものが使用可能であ
り、特に、110〜170m2 /gのものがより好まし
い。特に、トナーの付着力を低減するため効果がある。
これらの外部添加剤は、トナー100重量部に対して
0.3〜3重量部の範囲で添加するのが好ましく、0.
5〜1.5重量部の範囲で添加するのがより好ましい。
0.3重量部未満の場合は、その効果が十分に発揮され
にくく、3重量部を超えると、トナーから脱離する外部
添加剤が多くなり、感光体傷等を引き起こすし易くな
る。
【0043】(酸化チタンについて)また、本発明にお
いては、酸化チタン粒子の少なくとも一つにおいて、形
成されるアルミニウムまたはアルミナ被膜は、Al23
換算で0.1〜2.0重量%の範囲であることが好ま
しい。Al23換算0.1重量%未満の場合は、その効
果が弱められ、Al23換算2.0重量%を超える場合
には、アルミニウムの+帯電性が機能し、負極性トナー
の帯電性を低下させてしまう。
【0044】また、上記アルミニウムまたはアルミナ被
膜が形成された酸化チタン微粒子の少なくとも一種の粒
子表面は、更にアニオン界面活性剤、両性イオン界面活
性剤、シランカップリング剤、シリコーンオイル、脂肪
酸、脂肪酸エステルの少なくともいずれか一種の化合物
を処理剤として表面処理されることが好ましい。それに
より酸化チタン微粒子における表面処理剤の剥がれが長
期ストレス下においても発生せず、安定な負帯電性能を
得ることができる。
【0045】本発明において、酸化チタン微粒子にアル
ミニウムまたはアルミナ被膜を形成することにより、処
理剤の剥がれが抑制されるメカニズムは明確ではない
が、次のように推測される。酸化チタン微粒子表面に、
まずアルミニウムまたはアルミナ被膜を形成すると、ア
ルミナの等電点が比較的高いため中性付近で表面電荷は
+になっている。その状態のものに、アニオン界面活性
剤、両性イオン界面活性剤、シランカップリング剤、シ
リコーンオイル、脂肪酸、脂肪酸エステルの少なくとも
いずれか一種の化合物を加えると、それらの化合物が配
向吸着されて酸化チタン微粒子表面が親油化する。更に
熱を加えることにより結合等はより強いものとなり、表
面処理剤の剥がれが抑制されるものと推測される。
【0046】また、Sa/Sb=0.8〜1.2の割合
で添加してなり、かつ該酸化チタン粒子(T)が少なく
ともT/Sa=0.5〜1.0の割合で添加されている
という条件を満たすことが好ましい。Sa/Sb<0.
8の場合には現像剤担持体上のトナー薄層形成量が少な
くなってしまい、画像濃度低下を発生してしまい、Sa
/Sb>1.2の場合には経時でトナー帯電上昇により
現像剤担持体上にトナー薄層形成量が過多になり、地肌
汚れを発生してしまう。T/Sa<0.5の場合には経
時でトナー帯電上昇により現像剤担持体上にトナー薄層
形成量が過多になって地肌汚れを発生してしまい、T/
Sa>1.0の場合には経時でトナー帯電低下により現
像剤担持体上にトナー薄層形成ができなくなってトナー
吹きによって地肌汚れを発生してしまう。
【0047】<電子写真装置について>次に図面に基づ
いて本発明の電子写真装置を詳しく説明する。図3及び
図4は、本発明の電子写真装置を説明するための概略図
であり、下記するような変形例も本発明の範疇に属する
ものである。図3において、感光体2は導電性支持体上
に感光層とフィラーを含有する最表層が設けられてな
る。図では感光体としてはベルト状の形状のものが示さ
れているが、ドラム状のものであっても良い。
【0048】帯電用部材4が感光体に接触もしくは近接
配置されている。必要に応じて、転写前チャージャ、転
写チャージャ、分離チャージャ、クリーニング前チャー
ジャが配置され、コロトロン、スコロトロン、固体帯電
器(ソリッド・ステート・チャージャー)、帯電ローラ
を始めとする公知の手段が用いられる。帯電用部材によ
り感光体に帯電を施す際、帯電部材に直流成分に交流成
分を重畳した電界を与えて感光体を帯電させることによ
り、帯電ムラを低減することができ、効果的である。転
写手段としては、一般に上記の帯電器が使用できるが、
図に示されるように転写ベルト3を使用したものが有効
に使用できる。
【0049】また、画像露光部、除電ランプ等の光源に
は、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水
銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導
体レーザー(LD)、エレクトロルミネッセンス(E
L)などの発光物全般を用いることができる。そして、
所望の波長域の光のみを照射するために、シャープカッ
トフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフ
ィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルタ
ー、色温度変換フィルターなどの各種フィルターを用い
ることもできる。かかる光源等は、図に示される工程の
他に光照射を併用した転写工程、除電工程、クリーニン
グ工程、あるいは前露光などの工程にも設けることによ
り、感光体に光が照射される。
【0050】さて、現像ユニットにより感光体上に現像
されたトナーは、転写紙に転写されるが、全部が転写さ
れるわけではなく、感光体上に残存するトナーも生ず
る。このようなトナーは、クリーニングブレード5によ
り、感光体より除去される。クリーニングは、クリーニ
ングブレードだけで行われることもあるが、クリーニン
グブラシなどを用いる場合もある、クリーニングブラシ
にはファーブラシ、マグファーブラシを始めとする公知
のものが用いられる。
【0051】次に、トナー補給容器および現像剤担持体
9、薄層規制部材10を含む現像装置内1のトナーの流
れについて説明する。本発明の現像装置は図4に示すよ
うにトナー補給容器と現像部とが分かれており、トナー
補給容器内のトナーが無くなれば、トナー補給容器のみ
を交換する。トナー補給容器と現像部の結合部はマイラ
ーにて仕切られており、現像部からトナー補給容器への
トナーの逆流を防止できるように、マイラーは現像部側
にしか開かないように設置されている。トナーの逆流が
発生すると、現像部内のトナー残量が変化し、残トナー
量が少量となって場合には、トナー粒径の制御が困難と
なる。逆流を防止する装置としては上記のようなマイラ
ーに限らず、逆流が防止できるものであればその他の装
置を採用しても構わない。
【0052】トナー補給容器内のアジテータ12の回転
によりトナーが搬送され、マイラーが押し開けられ、現
像部にトナーが搬送される。トナー補給容器と現像部と
の結合部の高さ、トナー搬送経路の大きさ、仕切に使用
するマイラーの硬さ、アジテータ12の回転数によって
はトナー補給量が変化するが、これら調整因子の最適条
件によって現像部内のトナーの体積平均粒径の変動がb
/a<1.1(a:初期体積平均粒径 b:変動時の体
積平均粒径)が保たれるように設計されている。トナー
エンドは、現像部の初期トナー容量に対して20%程度
のトナー残量でトナーエンド検知が作動するように設定
する。トナー残量が20%以下まで使用すると、トナー
の体積平均粒径の変動が1.1<b/a(a:初期体積
平均粒径b:変動時の体積平均粒径)となり、トナー補
給をした際に地肌汚れを発生してしまう。
【0053】
【実施例】以下、本発明を製造例及び実施例により具体
的に説明するが、これは本発明の範囲なんら限定するも
のではない。尚、以下において混合物等の配合量を示す
「部」は全て重量部である。
【0054】<ポリエステル樹脂の合成例>合成例1 (ポリエステル樹脂A) 攪拌装置、温度計、窒素導入口、流下式コンデンサー、
冷却管付き4つ口セパラブルフラスコに、ポリオキシプ
ロピレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン740g、ポリオキシエチレン(2,
2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン300g、テレフタル酸ジメチル466g、イソドデ
セニル無水コハク酸80g、1,2,4−ベンゼントリ
カルボン酸トリn−ブチル114gをエステル化触媒と
共に加えた。窒素雰囲気下で前半210℃まで常圧昇温
し、後半210℃減圧にて撹拌しつつ反応させた。酸価
2.3KOHmg/g、水酸基価28.0KOHmg/
g、軟化点106℃、Tg62℃のポリエステル樹脂を
得た(以下ポリエステル樹脂Aという)。
【0055】合成例2(ポリエステル樹脂B) ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)プロパン71225g、ポリオキ
シエチレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン165g、テレフタル酸500g、
イソドデセニル無水コハク酸130g、1,2,4−ベ
ンゼントリカルボン酸トリイソプロピル170gをエス
テル化触媒とともにフラスコに加えた。これらを合成例
1と同様の装置、同様の処方にて反応させ、酸価0.5
KOHmg/g、水酸基価25.0KOHmg/g、軟
化点109℃、Tg63℃のポリエステル樹脂を得た(以
下ポリエステル樹脂Bという)。
【0056】合成例3(ポリエステル樹脂C) ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)プロパン650g、ポリオキシエ
チレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)プロパン650g、イソフタル酸515g、イソ
オクテニルコハク酸70g、1,2,4−ベンゼントリ
カルボン酸80gをエステル化触媒とともにフラスコに
加えた。これらを合成例1と同様の装置、同様の処方に
て反応させ、酸価19.5KOHmg/g、水酸基価3
5.0KOHmg/g、軟化点110℃、Tg60℃の
ポリエステル樹脂を得た(以下ポリエステル樹脂Cとい
う)。
【0057】合成例4(ポリエステル樹脂D) ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)プロパン714g、ポリオキシエ
チレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)プロパン663g、イソフタル酸648g、イソ
オクテニルコハク酸150g、1,2,4−ベンゼント
リカルボン酸100gをエステル化触媒とともにフラス
コに加えた。これらを合成例1と同様の装置、同様の処
方にて反応させ、酸価21.0KOHmg/g、水酸基
価24.0KOHmg/g、軟化点128℃、Tg65
℃のポリエステル樹脂を得た(以下ポリエステル樹脂D
という)。
【0058】<樹脂帯電制御剤の合成例>合成例1 (樹脂帯電制御剤A) 3,4−ジクロロフェニルマレイミド600部及びパー
フルオロオクタンスルホン酸100部をジメチルホルム
アルデヒド(DMF)中沸点下、ジターシャリーブチル
パーオキサイドを開始剤として8時間共重合した。次い
でアクリル酸n−ブチルを300部加え、ジターシャリ
ーブチルパーオキサイドを開始剤として4時間グラフト
重合した後、DMFを減圧乾燥機により留去し、数平均
分子量10000、見掛け粘度が104ポイズとなる温
度が95℃の樹脂帯電制御剤Aを得た。
【0059】合成例2(樹脂帯電制御剤B) m−ニトロフェニルマレイミド600部及び2−アクリ
ルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸100部をジ
メチルホルムアルデヒド(DMF)中沸点下、ジターシ
ャリーブチルパーオキサイドを開始剤として8時間共重
合した。次いでアクリル酸2−エチルヘキシルを250
部加え、ジターシャリーブチルパーオキサイドを開始剤
として4時間グラフト重合した後、DMFを減圧乾燥機
により留去し、数平均分子量1500、見掛け粘度が1
4ポイズとなる温度が85℃の樹脂帯電制御剤Bを得
た。
【0060】合成例3(樹脂帯電制御剤C) 3,4−ジクロロフェニルマレイミド500部及び2−
アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸150
部をジメチルホルムアルデヒド(DMF)中沸点下、ジ
ターシャリーブチルパーオキサイドを開始剤として8時
間共重合した。次いでアクリル酸n−ブチルを350部
加え、ジターシャリーブチルパーオキサイドを開始剤と
して4時間グラフト重合した後、DMFを減圧乾燥機に
より留去し、数平均分子量98500、見掛け粘度が1
4ポイズとなる温度が110℃の樹脂帯電制御剤Cを
得た。
【0061】合成例4(樹脂帯電制御剤D) 3,4−ジクロロフェニルマレイミド500部及びパー
フルオロオクタンスルホン酸200部をジメチルホルム
アルデヒド(DMF)中沸点下、ジターシャリーブチル
パーオキサイドを開始剤として8時間共重合した。次い
でアクリル酸n−ブチルを300部加え、ジターシャリ
ーブチルパーオキサイドを開始剤として4時間グラフト
重合した後、DMFを減圧乾燥機により留去し、数平均
分子量12000、見掛け粘度が104ポイズとなる温
度が102℃の樹脂帯電制御剤Dを得た。
【0062】合成例5(樹脂帯電制御剤E) 3,4−ジクロロフェニルマレイミド400部及び2−
アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸200
部をジメチルホルムアルデヒド(DMF)中沸点下、ジ
ターシャリーブチルパーオキサイドを開始剤として8時
間共重合した。次いでアクリル酸n−ブチルを750部
加え溶解した後、DMFを減圧乾燥機により留去し、数
平均分子量115000、見掛け粘度が104ポイズと
なる温度が110℃樹脂帯電制御剤Eを得た。
【0063】<酸化チタンの調製例>酸化チタンは、イ
ルメナイトを鉱石として用い、硫酸に溶解させて鉄分を
分離し、TiOSO4 を加水分解して酸化チタンを生成
させる湿式沈降法を用いることにより作製した。酸化チ
タン微粒子を焼成した後に、湿式粉砕を行い、粗大粒子
をカットした後、濾過、水洗、乾燥を行い、含水アルミ
ナ稀薄溶液を添加し、濾過を行い乾燥することにより、
アルミナ被覆酸化チタンを得た。次に再度水溶液中にお
いて湿式粉砕を行い、粗大粒子をカットし、有機処理剤
で処理した後、濾過、水洗、乾燥を行い、乾式にて粉砕
することにより外添剤を得ることができる。なお原料酸
化チタンとしては1次粒径0.01〜0.03μmで比
表面積60〜140m2/gの未処理酸化チタンを使用
した。表1に、得られた酸化チタンの表面処理条件を示
す。
【0064】
【表1】
【0065】<母体トナーの製造例>以下の各製造例に
おいては、下記(1)〜(4)の製造工程を採用した。 (1)原材料を、ヘンシェルミキサーにより混合する工
程。 (2)工程(1)で得た混合物を120℃に設定したブ
スコニーダー(ブス社製)によって溶融混練する工程。 (3)工程(2)で得た混練物を冷却した後、ターボミ
ル(ターボ工業社製)を用いた粉砕機によって微粉砕す
る工程。 (4)工程(3)で得た粉砕物を風力分級機を用いて分
級する工程。
【0066】製造例1 (母体トナーa) 原料組成 結着樹脂 ポリエステル樹脂A 100部 着色剤 キナクリドン系マゼンダ顔料 4部 帯電制御剤 帯電制御剤A 3部 得られた母体トナー(マゼンダ母体トナーa)の平均粒径 体積平均粒径:6.94μm 個数平均粒径:6.05μm
【0067】製造例2 (母体トナーb) 原料組成 結着樹脂 ポリエステル樹脂B 100部 着色剤 キナクリドン系マゼンダ顔料 4部 帯電制御剤 帯電制御剤B 3部 得られた母体トナー(マゼンダ母体トナーb)の平均粒径 体積平均粒径:6.85μm 個数平均粒径:5.95μm
【0068】製造例3 (母体トナーc) 原料組成 結着樹脂 ポリエステル樹脂C 100部 着色剤 キナクリドン系マゼンダ顔料 4部 帯電制御剤 帯電制御剤C 3部 得られた母体トナー(マゼンダ母体トナーc)の平均粒径 体積平均粒径:6.78μm 個数平均粒径:5.89μm
【0069】製造例4( 母体トナーd) 原料組成 結着樹脂 ポリエステル樹脂D 100部 着色剤 キナクリドン系マゼンダ顔料 4部 帯電制御剤 帯電制御剤D 3部 得られた母体トナー(マゼンダ母体トナーd)の平均粒径 体積平均粒径:6.81μm 個数平均粒径:5.82μm
【0070】製造例5 (母体トナーe) 原料組成 結着樹脂 ポリエステル樹脂A 100部 着色剤 キナクリドン系マゼンダ顔料 4部 帯電制御剤 帯電制御剤E 3部 得られた母体トナー(マゼンダ母体トナーc)の平均粒径 体積平均粒径:6.81μm 個数平均粒径:5.91μm
【0071】製造例6 (母体トナーf) 原料組成 結着樹脂 ポリエステル樹脂A 100部 着色剤 キナクリドン系マゼンダ顔料 4部 帯電制御剤 サリチル酸の亜鉛化合物 3部 得られた母体トナー(マゼンダ母体トナーc)の平均粒径 体積平均粒径:6.78μm 個数平均粒径:5.69μm
【0072】製造例7(母体トナーg) 製造例2において、風力分級機の分級条件を変更した以
外は、製造例2と同じ組成及び製造条件を採用した。 得られた母体トナー(マゼンダ母体トナーg)の平均粒
径 体積平均粒径:6.69μm 個数平均粒径:6.20μm
【0073】製造例8 (母体トナーh) 原料組成 結着樹脂 ポリエステル樹脂A 100部 着色剤 キナクリドン系マゼンダ顔料 4部 帯電制御剤 帯電制御剤A 0.5部 得られた母体トナー(マゼンダ母体トナーc)の平均粒径 体積平均粒径:6.85μm 個数平均粒径:5.82μm
【0074】<実施例1>電子写真用トナーAの製造 母体トナーa100部に対し、シリカとしてTG−82
0F(CABOT社製・BET比表面積:200m2
g)を1.0重量%およびAEROSIL RX50
(日本アエロジル社製・BET比表面積:50m2
g)を1.4重量%、チタニアとしてT2を0.6重量
%添加し、ヘンシェルミキサー(三井三池社製)で十分
混合して、電子写真用トナーAを得た。
【0075】<実施例2>電子写真用トナーBの製造 母体トナーb100部に対し、シリカとしてHDK20
00H(Wacker社製・BET比表面積:140m
2 /g)を1.2重量%およびAEROSILRX50
(日本アエロジル社製・BET比表面積:50m2
g)を1.4重量%、チタニアとしてT4を0.6重量
%添加し、ヘンシェルミキサー(三井三池社製)で十分
混合して、電子写真用トナーBを得た。
【0076】<実施例3>電子写真用トナーCの製造 母体トナーc100部に対し、シリカとしてHDK20
00H(Wacker社製・BET比表面積:140m
2 /g)を1.2重量%およびAEROSILRX50
(日本アエロジル社製・BET比表面積:50m2
g)を1.4重量%、チタニアとしてT5を0.6重量
%添加し、ヘンシェルミキサー(三井三池社製)で十分
混合して、電子写真用トナーCを得た。
【0077】<実施例4>電子写真用トナーDの製造 母体トナーの製造例1の母体トナーd100部に対し、
シリカとしてTG−820F(CABOT社製・BET
比表面積:200m2 /g)を1.2重量%およびAE
ROSIL NAX50(日本アエロジル社製・BET
比表面積:50m2 /g)を1.4重量%、チタニアと
してT4を0.6重量%添加し、ヘンシェルミキサー
(三井三池社製)で十分混合して、電子写真用トナーD
を得た。
【0078】<実施例5>電子写真用トナーEの製造 母体トナーの製造例1の母体トナーe 100部に対
し、シリカとしてTG−820F(CABOT社製・B
ET比表面積:200m2 /g)を1.2重量%および
AEROSIL NAX50(日本アエロジル社製・B
ET比表面積:50m2 /g)を1.4重量%、チタニ
アとしてT4を0.6重量%添加し、ヘンシェルミキサ
ー(三井三池社製)で十分混合して、電子写真用トナー
Eを得た。
【0079】<実施例6>電子写真用トナーGの製造 母体トナーg100部に対し、シリカとしてHDK20
00H(Wacker社製・BET比表面積:140m
2 /g)を1.2重量%およびAEROSILRX50
(日本アエロジル社製・BET比表面積:50m2
g)を1.4重量%、チタニアとしてT5を0.6重量
%添加し、ヘンシェルミキサー(三井三池社製)で十分
混合して、電子写真用トナーGを得た。
【0080】<実施例7>電子写真用トナーHの製造 母体トナーh100部に対し、シリカとしてHDK20
00H(Wacker社製・BET比表面積:140m
2 /g)を1.2重量%およびAEROSILRX50
(日本アエロジル社製・BET比表面積:50m2
g)を1.4重量%、チタニアとしてT5を0.6重量
%添加し、ヘンシェルミキサー(三井三池社製)で十分
混合して、電子写真用トナーHを得た。
【0081】<比較例1>電子写真用トナーFの製造 母体トナーf100部に対し、シリカとしてTG−82
0F(CABOT社製・BET比表面積:200m2
g)を1.2重量%およびAEROSIL NAX50
(日本アエロジル社製・BET比表面積:50m2
g)を1.4重量%、チタニアとしてT4を0.6重量
%添加し、ヘンシェルミキサー(三井三池社製)で十分
混合して、電子写真用トナーFを得た。
【0082】<比較例2>電子写真用トナーIの製造 母体トナーa100部に対し、シリカとしてTG−82
0F(CABOT社製・BET比表面積:200m2
g)を1.2重量%およびAEROSIL RX50
(日本アエロジル社製・BET比表面積:50m2
g)を0.7重量%、チタニアとしてT2を0.4重量
%添加し、ヘンシェルミキサー(三井三池社製)で十分
混合して、電子写真用トナーIを得た。
【0083】<比較例3>電子写真用トナーJの製造 母体トナーの製造例1の母体トナーa 100部に対
し、シリカとしてTG−820F(CABOT社製・B
ET比表面積:200m2 /g)を1.0重量%および
AEROSIL RX50(日本アエロジル社製・BE
T比表面積:50m2 /g)を1.4重量%、チタニア
としてT1を0.6重量%添加し、ヘンシェルミキサー
(三井三池社製)で十分混合して、電子写真用トナーJ
を得た。
【0084】<比較例4>電子写真用トナーKの製造 母体トナーの製造例1の母体トナーa100部に対し、
シリカとしてTG−820F(CABOT社製・BET
比表面積:200m2 /g)を1.0重量%およびAE
ROSIL RX50(日本アエロジル社製・BET比
表面積:50m 2 /g)を1.4重量%、チタニアとし
てT3を0.6重量%を添加し、ヘンシェルミキサー
(三井三池社製)で十分混合して、電子写真用トナーK
を得た。
【0085】上記各実施例1〜7および比較例1〜4で
得た各電子写真用トナーの構成を表2にまとめた。
【0086】
【表2】
【0087】<物性測定> (粒径)各電子写真用トナーの体積平均粒径および個数
平均粒径は、コールターエレクトロニクス社製の粒度測
定器「コールターカウンターTAII」を用い、アパーチ
ャー径100μmで測定した。
【0088】(実機帯電)帯電量は現像剤担持体上の帯
電量を測定した。測定にはTREK社製 吸引式小型帯
電量測定装置(q/m Meter)Model 21
0HSを用いた。帯電量分布は現像剤担持体上のトナー
を測定した。測定にはホソカワミクロン社製 E−SP
ART ANALYZER EST−1に一成分用フィー
ダーを用いて現像剤担持体上のトナー帯電量分布を測
定。
【0089】<実機評価> (評価方法)実施例、比較例で得られた静電潜像現像剤
について、(株)リコー製「IPSIO Color2
000」改造機を用いてコピーテストを実施し、以下の
項目について評価を行った。改造機は、「Color2
000」のプロセススピードを上げ一分間に6枚A4フ
ルカラーコピーが採取できる状態に設定したものを用い
た。また、コピーテストは、トナー補給を4回繰り返
し、10万枚フルカラーモードで実施した。コピーテス
ト開始直後と10万枚コピー実施後において、現像機内
の現像剤担持体上でのトナー帯電量および帯電量分布を
測定し、得られた画像の濃度および画質を評価した。画
像濃度は、「X−rite938」(X−rite社
製)を用いて測定した。画質は、画像の濃度ムラ、非画
像部かぶり、画像ぬけ等の有無を目視で評価した。
【0090】(評価項目)いずれの項目も5%画像面積
の画像チャートを10万枚まで連続でランニングした
後、以下に述べる評価を行った。
【0091】1)画像濃度 ベタ画像出力後、画像濃度をX-Rite(X-Rite社製)によ
り測定。これを各色単独に5点測定し各色ごとに平均を
求めた。
【0092】2)地肌汚れ 白紙画像を現像中に停止させ、現像後の感光体上の現像
剤をテープ転写し、未転写のテープの画像濃度との差を
938スペクトロデンシトメーター(X-Rite社製)によ
り測定した。
【0093】3)薄層形成性 現像剤担持体上トナーの薄層性は目視による観察を行な
った。表中の○、△及び×は次の状態を示す。 ○:均一で良好な状態 △:数本の白スジが若干見られるが画像にはスジがはっ
きり出ない状態。 ×:白スジが多数発生し、画像にも画像濃度ムラとして
はっきり出ている状態、特にひどいものは、トナー飛散
が発生した。
【0094】4)フィルミング 現像スリーブまたは感光体上のトナーフィルミング発生
状況の有無を観察した。 表中の○、△及び×は次の状態を示す。 ○:フィルミングがない。 △:スジ上のフィルミングが見られる。 ×:全体的にフィルミングがある。
【0095】以上の実験結果を表3に示した。表2よ
り、本発明の実施例1〜7の静電潜像現像剤は、(株)
リコー製「IPSIO Color2000」改造機を
用いたテストで、濃度、画質、地肌汚れにおいて、良好
な性能を示し、維持性の観点からもほぼ問題が無いこと
が分かる。一方、比較例1〜4の静電潜像現像剤は、初
期は特に問題なかったが、10万枚後では、経時でのト
ナーの帯電性が初期と異なり、画像上に地肌汚れ、画像
濃度変動、ボソツキ等が発生し色調の変動が発生した。
【0096】
【表3】
【0097】図1,2には実施例1と比較例1の帯電量
分布の測定結果を示した。比較例1は経時およびトナー
補給時で帯電量分布が変化しており、画像濃度変動、地
肌汚れが発生していた。
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、トナー
の流動性、帯電性、現像性、感材上かぶり、機内汚染性
を同時に且つ長期に満足でき、特に初期および経時での
帯電安定性の不具合を改善し、長期にわたり良好な画像
を得ることができる画像形成方法および画像形成装置を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1の電子写真トナーの帯電量
分布を示す図
【図2】 本発明の比較例1の電子写真トナーの帯電量
分布を示す図
【図3】 画像形成機(IPSIO Color2000)改造機の内
部構造図
【図4】 現像装置の概略図
【符号の説明】
1 現像装置 2 感光体ベルト 3 中間転写ベルト 4 帯電ローラ 5 クリーニングブレード 6 定着部 7 転写クリーニング及び除電 8 補給トナーカートリッジ 9 現像担持体 10 薄層規制部材 11 補給ローラ 12 アジテータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内野倉 理 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 南谷 俊樹 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H005 AA06 AA08 CA02 CA04 CB07 CB13 DA02 EA01 EA07 FA07 2H077 AA01 AD06 EA14

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも結着樹脂と着色剤とからな
    り、さらに樹脂帯電制御剤と、それぞれ異なるBET比
    表面積を有する疎水性シリカ粒子の二種以上と、アルミ
    ニウムまたはAl23 被膜を有しさらに有機処理剤で
    表面処理された酸化チタン粒子とを含有し、該トナーの
    帯電特性が次の式(I)を満たすことを特徴とする静電
    荷像現像用トナー。 0.8<A/B<1.2 ・・・式(I) 但し、Aは不飽和帯電量を、Bは飽和帯電量をそれぞれ
    示す。
  2. 【請求項2】 前記樹脂帯電制御剤が、単量体として少
    なくともスルホン酸塩基含有モノマー、電子吸引基を有
    する芳香族モノマー並びにアクリル酸エステル及びまた
    はメタクリル酸エステルモノマーを構成単位とし、該ス
    ルホン酸基含有モノマーの繰り返し単位が樹脂帯電制御
    剤重量に対して1〜30重量%、該電子吸引基を有する
    芳香族モノマーの繰り返し単位が樹脂帯電制御剤重量に
    対して1〜80重量%、該アクリル酸エステル及びまた
    はメタクリル酸エステルモノマーの繰り返し単位が樹脂
    帯電制御剤重量に対して10〜80重量%の割合で含ま
    れる樹脂帯電制御剤であることを特徴とする請求項1記
    載の静電荷像現像用トナー。
  3. 【請求項3】 前記樹脂帯電制御剤を1重量%以上含有
    することを特徴とする請求項1又は2記載の静電荷像現
    像用トナー。
  4. 【請求項4】 上記疎水性シリカ粒子として、BET比
    表面積が120m2/g以上の疎水性シリカ粒子(S
    a)と、BET比表面積が50m2/g以下の疎水性シ
    リカ粒子(Sb)とが重量比でSa/Sb=0.8〜
    1.2の割合で添加され、かつ上記酸化チタン粒子
    (T)が少なくともT/Sa=0.5〜1.0の割合で
    添加されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか
    一つに記載の静電荷像現像用トナー。
  5. 【請求項5】 該トナー粒子の個数平均粒径と体積平均
    粒径の関係が、体積平均粒径/個数平均粒径≧1.1で
    あることを特徴とする請求項1〜4の何れか一つに記載
    の静電荷像現像用トナー。
  6. 【請求項6】 静電潜像を保持する静電潜像保持体と、
    非磁性一成分トナーを担持する現像剤担持体とを対向さ
    せ、前記現像剤担持体の前記非磁性一成分トナーを前記
    静電潜像保持体の前記静電潜像に与え、前記現像剤担持
    体上トナーより粒径の小さいトナーを現像する画像形成
    方法であって、トナー補給を定量的に行うための手段を
    使用すると共に、上記非磁性一成分トナートが請求項1
    〜5の何れか一つに記載の静電荷像現像用トナーである
    ことを特徴とする画像形成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006221156A (ja) * 2005-01-13 2006-08-24 Ricoh Co Ltd トナー及びその製造方法、並びに、現像剤、トナー入り容器、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法
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