JP2002286547A - 広帯域直入射望遠鏡 - Google Patents

広帯域直入射望遠鏡

Info

Publication number
JP2002286547A
JP2002286547A JP2001382599A JP2001382599A JP2002286547A JP 2002286547 A JP2002286547 A JP 2002286547A JP 2001382599 A JP2001382599 A JP 2001382599A JP 2001382599 A JP2001382599 A JP 2001382599A JP 2002286547 A JP2002286547 A JP 2002286547A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
energy
region
reflecting mirror
surface portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001382599A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiyuki Takizawa
慶之 滝澤
Yoshiyuki Takahashi
義幸 高橋
Shunichi Ebisaki
俊一 戎崎
Hirohiko Shimizu
裕彦 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
RIKEN Institute of Physical and Chemical Research
Original Assignee
RIKEN Institute of Physical and Chemical Research
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by RIKEN Institute of Physical and Chemical Research filed Critical RIKEN Institute of Physical and Chemical Research
Priority to JP2001382599A priority Critical patent/JP2002286547A/ja
Priority to EP01130980A priority patent/EP1220007A3/en
Priority to US10/029,036 priority patent/US20020089739A1/en
Publication of JP2002286547A publication Critical patent/JP2002286547A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/08Mirrors
    • G02B5/0891Ultraviolet [UV] mirrors
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y10/00Nanotechnology for information processing, storage or transmission, e.g. quantum computing or single electron logic
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B23/00Telescopes, e.g. binoculars; Periscopes; Instruments for viewing the inside of hollow bodies; Viewfinders; Optical aiming or sighting devices
    • G02B23/02Telescopes, e.g. binoculars; Periscopes; Instruments for viewing the inside of hollow bodies; Viewfinders; Optical aiming or sighting devices involving prisms or mirrors
    • G02B23/06Telescopes, e.g. binoculars; Periscopes; Instruments for viewing the inside of hollow bodies; Viewfinders; Optical aiming or sighting devices involving prisms or mirrors having a focussing action, e.g. parabolic mirror
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/08Mirrors
    • G02B5/0816Multilayer mirrors, i.e. having two or more reflecting layers
    • G02B5/085Multilayer mirrors, i.e. having two or more reflecting layers at least one of the reflecting layers comprising metal
    • G02B5/0858Multilayer mirrors, i.e. having two or more reflecting layers at least one of the reflecting layers comprising metal the reflecting layers comprising a single metallic layer with one or more dielectric layers
    • GPHYSICS
    • G21NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
    • G21KTECHNIQUES FOR HANDLING PARTICLES OR IONISING RADIATION NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; IRRADIATION DEVICES; GAMMA RAY OR X-RAY MICROSCOPES
    • G21K1/00Arrangements for handling particles or ionising radiation, e.g. focusing or moderating
    • G21K1/06Arrangements for handling particles or ionising radiation, e.g. focusing or moderating using diffraction, refraction or reflection, e.g. monochromators
    • GPHYSICS
    • G21NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
    • G21KTECHNIQUES FOR HANDLING PARTICLES OR IONISING RADIATION NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; IRRADIATION DEVICES; GAMMA RAY OR X-RAY MICROSCOPES
    • G21K1/00Arrangements for handling particles or ionising radiation, e.g. focusing or moderating
    • G21K1/06Arrangements for handling particles or ionising radiation, e.g. focusing or moderating using diffraction, refraction or reflection, e.g. monochromators
    • G21K1/062Devices having a multilayer structure

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • High Energy & Nuclear Physics (AREA)
  • Nanotechnology (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Mathematical Physics (AREA)
  • Astronomy & Astrophysics (AREA)
  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)
  • Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)
  • Spectrometry And Color Measurement (AREA)
  • Telescopes (AREA)
  • Optical Filters (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】単一の反射鏡によって広いエネルギー帯域、例
えば、軟X線から可視光の領域の光それぞれを高い反射
率で反射するようにして、広いエネルギー帯域の光を観
測することができるようにする。 【解決手段】所定形状の領域毎にそれぞれ異なる種類の
多層膜が形成された表面部を有し、当該表面部において
入射された光を反射する反射鏡と、上記表面部において
反射された光が入射され、当該入射された光を分光検出
する検出器とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、広帯域直入射望遠
鏡に関し、さらに詳細には、広いエネルギー帯域の光が
垂直に入射する天体観測に用いて好適な広帯域直入射望
遠鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、表面に多層膜が形成されて当
該多層膜に対応する所定のエネルギーの光のみを高い反
射率で反射する反射鏡と、当該反射鏡によって反射され
た反射光が集光されて所定のエネルギーの光を検出する
半導体検出器などの検出器とを有し、所定のエネルギー
の光を観測する直入射望遠鏡が知られている。
【0003】一方、天体観測においては、見かけのエネ
ルギー準位が集団運動および赤方変移でかなり変動する
ため、静止系で予想されるエネルギー帯域では観測され
ない。従来の反射鏡の多層膜は、所定のエネルギーの光
のみを高い反射率で反射する狭帯域のため、大きく変動
する天体での線スペクトルの発見が望めないものであ
る。
【0004】即ち、上記したような天体観測において
は、広いエネルギー帯域の光を観測することができるよ
うな直入射望遠鏡が望まれており、特に、軟X線から極
端紫外線の領域においては、複素屈折率が1に近く、δ
(=1−n)も消衰係数κも1より十分に小さいため
に、垂直入射の反射率がバルクで1%にも満たない。ま
た、軟X線から極端紫外線の領域の光は大気によって吸
収されてしまうため、大気圏の外側において観測できる
直入射望遠鏡が望まれている。
【0005】しかしながら、従来の直入射望遠鏡におい
ては、反射鏡の表面に形成されている多層膜が所定のエ
ネルギーの光に対してのみ高い反射率を有するものであ
るので、当該多層膜が形成された反射鏡によって高い反
射率で反射された所定のエネルギーの光しか観測するこ
とができず、広いエネルギー帯域の光、例えば、軟X線
から可視光の領域の光を観測することができないという
問題点があった。
【0006】また、従来の直入射望遠鏡においては、1
台の直入射望遠鏡では反射鏡の多層膜に応じた所定のエ
ネルギーの光しか観測することができないので、こうし
た従来の直入射望遠鏡によって広いエネルギー帯域の光
を観測するためには、それぞれ異なるエネルギーの光を
反射する多層膜が形成された反射鏡を有する複数の直入
射望遠鏡を用いる必要があり、コストアップを招来する
という問題点があった。
【0007】さらに、それぞれ異なるエネルギーの光を
反射する多層膜が形成された反射鏡を有するようにして
従来の直入射望遠鏡を複数台用いると、当該複数の直入
射望遠鏡を制御する必要があり、効率が低下するという
問題点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記したよ
うな従来の技術の有する問題点に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、単一の反射鏡によって
広いエネルギー帯域、例えば、軟X線から可視光の領域
の光それぞれを高い反射率で反射するようにして、広い
エネルギー帯域の光を観測することができるようにした
広帯域直入射望遠鏡を提供しようとするものである。
【0009】また、本発明の目的とするところは、単一
の反射鏡によって、例えば、軟X線から可視光の領域の
広いエネルギー帯域の光それぞれを高い反射率で反射す
るようにして、複数の直入射望遠鏡を用いる必要をなく
し、コストの低減を図ることができるとともに効率よく
広いエネルギー帯域の光を観測することができるように
した広帯域直入射望遠鏡を提供しようとするものであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のうち請求項1に記載の発明は、所定形状の
領域毎にそれぞれ異なる種類の多層膜が形成された表面
部を有し、当該表面部において入射された光を反射する
反射鏡と、上記表面部において反射された光が入射さ
れ、当該入射された光を分光検出する検出器とを有する
ようにしたものである。
【0011】従って、本発明のうち請求項1に記載の発
明によれば、広いエネルギー帯域の光が反射鏡の表面部
に入射すると、当該広いエネルギー帯域の光のうちの所
定のエネルギーを有する光それぞれが、対応する種類の
多層膜によって反射され、当該反射鏡の表面部において
反射された光が検出器によって分光検出されるので、広
いエネルギー帯域の光それぞれを観測することができ
る。
【0012】また、単一の反射鏡によって広いエネルギ
ー帯域の光それぞれを高い反射率で反射するので、複数
の直入射望遠鏡を用いる必要がなくなり、コストの低減
を図ることができるとともに効率よく広いエネルギー帯
域の光を観測することができる。
【0013】また、本発明のうち請求項2に記載の発明
は、請求項1に記載の発明において、上記表面部の異な
る種類の多層膜は、軟X線から極端紫外線の領域におけ
る所定のエネルギーの光をそれぞれ反射するとともに、
真空紫外線から可視光までの領域にわたって全反射によ
る高い反射率を有する。
【0014】従って、本発明のうち請求項2に記載の発
明によれば、単一の反射鏡の複数の領域それぞれの多層
膜の層と層の境界面において、軟X線から極端紫外線の
領域の所定のエネルギーの光それぞれが反射され干渉に
より高い反射率で反射されるとともに、多層膜の表面に
よって、真空紫外線から可視光の領域の光それぞれが全
反射(鏡面反射)により高い反射率で反射されるので、
入射された軟X線から可視光の領域の広いエネルギー帯
域の光の同時観測をすることができる。
【0015】また、本発明のうち請求項3に記載の発明
のように、請求項1または請求項2のいずれか1項に記
載の発明において、上記表面部は円形形状を有し、当該
円形形状の中心部を頂点とする所定の中心角を備えた複
数の扇形形状の領域に区分されるようにしてもよい。
【0016】また、本発明のうち請求項4に記載の発明
のように、請求項3に記載の発明において、上記表面部
は、所定の数の上記扇形形状の領域からなる複数のセク
ションにより構成され、上記複数のセクションのそれぞ
れにおいて、上記扇形形状の領域に形成された多層膜の
種類と当該種類の並び順とがそれぞれ一致しているよう
にしてもよい。
【0017】このようにすると、反射鏡の表面に入射さ
れた広いエネルギー帯域の光のうちの所定のエネルギー
の光それぞれは、複数のセクションそれぞれの対応する
扇形形状の領域において、即ち、複数の箇所において反
射され、当該複数の箇所からの反射光が検出器に集光さ
れるので高い結像性能を有する。
【0018】また、本発明のうち請求項5に記載の発明
は、反射鏡全面に同一の多層膜をつける方法もある。そ
の多層膜は、周期長を深さ方向において連続的に変化さ
せ、軟X線から極端紫外線の領域における所定のエネル
ギーの光をそれぞれ反射するとともに、真空紫外線から
可視光までの領域にわたって全反射による高い反射率を
有する多層膜が形成された表面部を有し、当該表面部に
おいて入射された光を反射する反射鏡と、上記反射鏡の
上記表面部において反射された光が入射され、当該入射
された光を分光検出する検出器とを有するようにしたも
のである。
【0019】従って、本発明のうち請求項5に記載の発
明によれば、反射鏡の表面部に入射した広いエネルギー
帯域の光それぞれが、周期長を深さ方向において連続的
に変化させた多層膜たるスーパーミラーの対応する周期
長を有する層と層の境界面によって反射され、当該反射
鏡の表面部において反射された光が検出器によって分光
検出されるので、入射された軟X線から可視光の領域の
広いエネルギー帯域の光の同時観測をすることができ
る。
【0020】また、本発明のうち請求項6に記載の発明
は、周期長を深さ方向において連続的に変化させ、軟X
線から極端紫外線の領域における所定のエネルギーの光
をそれぞれ反射するとともに、真空紫外線から可視光ま
での領域にわたって全反射による高い反射率を有する多
層膜が形成された第1の表面部を有し、当該第1の表面
部において入射された光を反射する第1の反射鏡と、上
記第1の反射鏡の上記第1の表面部に対応させて、周期
長を深さ方向において連続的に変化させ、軟X線から極
端紫外線の領域における所定のエネルギーの光をそれぞ
れ反射するとともに、真空紫外線から可視光までの領域
にわたって全反射による高い反射率を有する多層膜が形
成された第2の表面部を有し、当該第2の表面部におい
て上記第1の反射鏡の上記第1の表面部において反射さ
れた光を反射する第2の反射鏡と、上記第2の反射鏡の
上記第2の表面部において反射された光が入射され、当
該入射された光を分光検出する検出器とを有するように
したものである。
【0021】従って、本発明のうち請求項6に記載の発
明によれば、第1の反射鏡の第1の表面部に入射した広
いエネルギー帯域の光それぞれが、周期長を深さ方向に
おいて連続的に変化させた多層膜たるスーパーミラーの
対応する周期長を有する層と層の境界面によって反射さ
れる。そして、第1の反射鏡の第1の表面部によって反
射された光が第2の反射鏡の第2表面部において反射さ
れて検出器によって分光検出されるので、入射された軟
X線から可視光の領域の広いエネルギー帯域の光の同時
観測をすることができる。また、第1の反射鏡の第1の
表面部において反射された光を反射する第2の反射鏡を
用いるようにしたため、収差補正を行うことができ、検
出器には第2の反射鏡によって反射された光が入射され
るので、第1の反射鏡の第1の表面部の背面側に検出器
を配設することが可能になる。
【0022】また、本発明のうち請求項7に記載の発明
は、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項
5または請求項6のいずれか1項に記載の発明におい
て、上記検出器は、超伝導トンネル接合素子であるよう
にしたものである。
【0023】従って、本発明のうち請求項7に記載の発
明によれば、X線から赤外線までの広帯域において高い
感度と分光能力とを有する検出器として機能する超伝導
トンネル接合素子によって、単一または複数の反射鏡に
よって反射された広いエネルギー帯域の光それぞれを単
一の検出器で分光検出することができる。
【0024】また、本発明のうち請求項8に記載の発明
のように、いずれも中心角が10度の扇形形状の領域で
あって、100eVのエネルギーを有する光を反射する
多層膜が形成された第1の扇形形状の領域と、90eV
のエネルギーを有する光を反射する多層膜が形成された
第2の扇形形状の領域と、80eVのエネルギーを有す
る光を反射する多層膜が形成された第3の扇形形状の領
域と、70eVのエネルギーを有する光を反射する多層
膜が形成された第4の扇形形状の領域と、60eVのエ
ネルギーを有する光を反射する多層膜が形成された第5
の扇形形状の領域と、50eVのエネルギーを有する光
を反射する多層膜が形成された第6の扇形形状の領域
と、40eVのエネルギーを有する光を反射する多層膜
が形成された第7の扇形形状の領域と、30eVのエネ
ルギーを有する光を反射する多層膜が形成された第8の
扇形形状の領域と、20eVのエネルギーを有する光を
反射する多層膜が形成された第9の扇形形状の領域と
を、時計回り方向で順次配置するセクションが4つ存在
して円形形状に構成した表面部を有し、当該表面部にお
いて入射された光を反射する反射鏡と、上記反射鏡の上
記表面部において反射された光が入射され、当該入射さ
れた光を分光検出する超伝導トンネル接合素子とを有す
るようにしてもよい。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照しなが
ら、本発明による広帯域直入射望遠鏡の第1の実施の形
態を詳細に説明するものとする。
【0026】図1には、本発明による広帯域直入射望遠
鏡の第1の実施の形態を示す概念構成説明図が示されて
おり、図2には、図1におけるA矢視図が示されてお
り、図3には、図2におけるB−B線断面図の一部拡大
説明図が示されている。
【0027】図1に示す本発明による広帯域直入射望遠
鏡10は、光が垂直に入射する反射鏡12と、反射鏡1
2からの反射光が集光される検出器たる超伝導トンネル
接合素子(Superconduting Tunne
l Junction:STJ)14とを有して構成さ
れている。
【0028】ここで、反射鏡12は、全体が円形の皿状
体12aであり、当該皿状体12aの表面部12bは、
中心部Pを中心として凹状に窪んで形成された回転放物
面として形成されている。
【0029】そして、反射鏡12の円形形状を有する表
面部12bは、中心部Pを頂点とする複数の扇形形状の
領域12cに区分されており、当該表面部12bにおけ
る複数の扇形形状の領域12cはそれぞれ、軟X線から
極端紫外線の領域における所定のエネルギーの光をそれ
ぞれ反射するとともに、真空紫外線から可視光までの領
域にわたって全反射による高い反射率を有する多層膜1
2d(図3参照)が形成されているものである。
【0030】より詳細には、反射鏡12における表面部
12bは36個の扇形形状の領域12cに区分されてお
り、当該36個の扇形形状の領域12cはそれぞれ、中
心部Pを頂点とする中心角αが10度となされており、
いずれも等しい面積を有するものである。
【0031】そして、当該36個の扇形形状の領域12
cは、9個の扇形形状の領域12cを一組として1つの
セクションを形成しており、従って、表面部12dには
4つのセクションが存在するものである。
【0032】これら4つのセクションそれぞれにおいて
は、セクションを形成する9個の扇形形状の領域12c
が時計回り方向で、100eVのエネルギーを有する光
を反射する扇形形状の領域12c−100、90eVの
エネルギーを有する光を反射する扇形形状の領域12c
−90、80eVのエネルギーを有する光を反射する扇
形形状の領域12c−80、70eVのエネルギーを有
する光を反射する扇形形状の領域12c−70、60e
Vのエネルギーを有する光を反射する扇形形状の領域1
2c−60、50eVのエネルギーを有する光を反射す
る扇形形状の領域12c−50、40eVのエネルギー
を有する光を反射する扇形形状の領域12c−40、3
0eVのエネルギーを有する光を反射する扇形形状の領
域12c−30、20eVのエネルギーを有する光を反
射する扇形形状の領域12c−20の順で配置されてい
る。
【0033】これら表面部12bの扇形形状の領域12
c−100、12c−90、12c−80、12c−7
0、12c−60、12c−50、12c−40、12
c−30、12c−20はいずれも、上記したように図
3に示すのと同様な多層膜12dの構造を有するもので
ある。
【0034】多層膜12dは、反射鏡12の皿状体12
a上に、所定の屈折率を有する第1の層12d−1を形
成し、当該第1の層12d−1上に当該第1の層12d
−1の屈折率とは異なる屈折率を有する第2の層12d
−2を積層する。そして、これら第1の層12d−1と
当該第1の層12d−1に積層された第2の層12d−
2との2つの層を一組として所定の積層数n(ただし、
「n」は正の整数である。)分だけ積層して形成され。
【0035】こうして屈折率の異なる薄膜が多層状に重
ねられるとともに、1組の第1の層12d−1と第2の
層12d−2との膜厚たる周期長dがブラッグ反射を利
用するようにして形成されると、この多層膜12dに入
射した光は第1の層12d−1と第2の層12d−2と
の境界面で反射され、当該第1の層12d−1と第2の
層12d−2との境界面で反射された反射光の干渉が生
じて、所定のエネルギーの光が高い反射率で反射される
ことになるものである。
【0036】上記した表面部12bの扇形形状の領域1
2c−100、12c−90、12c−80、12c−
70、12c−60、12c−50、12c−40、1
2c−30、12c−20それぞれの多層膜は、対応す
る所定のエネルギーの光を高い反射率で反射するような
周期長dで、それぞれ所定の屈折率を有する第1の層1
2d−1と第2の層12d−2とが所定の積層数n分だ
け積層されて形成されている。
【0037】具体的には、第1の層12d−1は、例え
ば、Ni(ニッケル)、Mo(モリブデン)などの重元
素によって形成されるものであり、第2の層12d−2
は、例えば、C(炭素)、Si(ケイ素)などの軽元素
によって形成されるものである。
【0038】なお、反射鏡12の表面部12bの扇形形
状の領域12cそれぞれに所定のエネルギーの光を反射
する多層膜12dを形成するには、公知の技術を用いる
ことができ、その成膜装置ならびに成膜方法の詳細な説
明は省略することとする。
【0039】ここで、反射鏡12の表面部12bの所定
の扇形形状の領域12cに多層膜12dを形成するとき
には、当該所定の扇形形状の領域12c以外の扇形形状
の領域12cにはマスクをするようにして順次扇形形状
の領域12c毎に成膜を行うようにしてもよい。あるい
は、表面部12bの扇形形状の領域12c毎に反射鏡1
2を36個の小片に分割し、当該36個の小片それぞれ
に成膜を行ってから1つに結合して表面部12bとして
組み上げ、反射鏡12を形成してもよい。
【0040】次に、超伝導トンネル接合素子14は、ジ
ョセフソン素子の一種であり、薄い絶縁膜(例えば、ア
ルミナ)を超伝導金属薄膜(例えば、ニオブ)で挟み込
んだ構造を有している。
【0041】当該超伝導トンネル接合素子14は、上記
したように反射鏡12からの反射光が集光される検出器
であり、より詳細には、0.3K程度の極低温で動作
し、当該超伝導トンネル接合素子14に光が入射する
と、当該入射した光のエネルギーは超伝導金属薄膜に吸
収される。
【0042】そして、超伝導トンネル接合素子14の超
伝導金属薄膜に入射した光のエネルギーが吸収される
と、当該超伝導金属薄膜中のクーパー対の解離とフォノ
ンの発生とが引き起こされる。さらに、発生したフォノ
ンがクーパー対を解離するという過程が10−12秒程
度の時間内で生起されることとなる。
【0043】この際、準粒子が生じ、当該準粒子が量子
力学的トンネル効果で絶縁膜を通過することにより、入
射した光のエネルギーに比例した電流が発生し、所定の
回路系を用いて信号として取り出されて検出器として動
作するものである。
【0044】このように、当該超伝導トンネル接合素子
14は、X線から赤外線までの広帯域において高い感度
と分光能力とを有する検出器として機能する。
【0045】具体的に、図4(a)には、超伝導トンネ
ル接合素子14の表面の反射率が示されており、図4
(b)には、超伝導トンネル接合素子14の表面の透過
率が示されている。これら超伝導トンネル接合素子14
の反射率ならびに透過率から明らかなように、当該超伝
導トンネル接合素子14の光子の吸収率は95%以上で
ある。
【0046】また、超伝導トンネル接合素子14は軟X
線から極端紫外線の領域における光子の吸収率が非常に
高く、上記したようにして光子の吸収により信号を作り
出す性質を有する超伝導トンネル接合素子14を用いる
ことにより、軟X線から可視光の領域における光の分光
検出が実現されるものである。
【0047】なお、図5には、超伝導トンネル接合素子
14の軟X線から極端紫外線の領域におけるエネルギー
分解能の一例を示すグラフが示されている。
【0048】以上の構成において、本発明による広帯域
直入射望遠鏡10を天体観測に用いると、まず、広いエ
ネルギー帯域の光が反射鏡12の表面部12bに垂直に
入射される。
【0049】この際、反射鏡12の表面部12bに入射
した広いエネルギー帯域の光のうち、100eVのエネ
ルギーを有する光は、扇形形状の領域12c−100に
おいて高い反射率で反射され、90eVのエネルギーを
有する光は、扇形形状の領域12c−90において高い
反射率で反射され、80eVのエネルギーを有する光
は、扇形形状の領域12c−80において高い反射率で
反射され、70eVのエネルギーを有する光は、扇形形
状の領域12c−70において高い反射率で反射され、
60eVのエネルギーを有する光は、扇形形状の領域1
2c−60において高い反射率で反射され、50eVの
エネルギーを有する光は、扇形形状の領域12c−50
において高い反射率で反射され、40eVのエネルギー
を有する光は、扇形形状の領域12c−40において高
い反射率で反射され、30eVのエネルギーを有する光
は、扇形形状の領域12c−30において高い反射率で
反射され、20eVのエネルギーを有する光は、扇形形
状の領域12c−20において高い反射率で反射される
(図6参照)。
【0050】このようにして、軟X線から極端紫外線の
領域の所定のエネルギーの光それぞれは、対応する反射
鏡12の表面部12bの扇形形状の領域12cによって
高い反射率で反射される。一方、当該軟X線から極端紫
外線の領域よりもエネルギーの低い可視光から真空紫外
線の領域の光はそれぞれ、扇形形状の領域12cの多層
膜12dの表面12ddによって全反射(鏡面反射)に
より高い反射率で反射される。
【0051】その結果、反射鏡12の表面部12dの反
射率は、扇形形状の領域12cそれぞれの反射率との多
層膜12dの表面12ddの反斜率とが重ね合わされた
反射率となる(図6参照)。従って、反射鏡12の表面
部12dによって、入射された広いエネルギー帯域の光
のうちの軟X線から可視光の領域の光それぞれが、高い
反射率で反射されることになる。
【0052】そして、反射鏡12の表面部12dからの
反射光は超伝導トンネル接合素子14に集光される。こ
の際、軟X線から極端紫外線の領域の所定のエネルギー
の光それぞれについては、反射鏡12の表面14bの4
つのセクションそれぞれの対応する扇形形状の領域12
c、即ち、4箇所からの反射光が超伝導トンネル接合素
子14に集光されるので、高い結像性能を有する。
【0053】こうして、反射鏡12の表面部12dから
の反射光が超伝導トンネル接合素子14に集光されて入
射されると、上記したようにして入射された光のエネル
ギーに比例した電流が発生し、所定の回路系を用いて信
号が取りだされて、軟X線から可視光の領域における光
の分光検出が、単一の反射鏡12と超伝導トンネル接合
素子14とによって行われる。
【0054】上記したようにして、本発明による広帯域
直入射望遠鏡10においては、軟X線から可視光の領域
における光に対応する多層膜12dが形成された複数の
扇形形状の領域12cを表面部12bに配置する反射鏡
12と、X線から赤外線までの広帯域において高い感度
と分光能力とを有する超伝導トンネル接合素子14とを
配設するようにしたので、単一の反射鏡12の複数の扇
形形状の領域12cそれぞれと多層膜12dの表面12
ddとによって、軟X線から可視光の領域の広いエネル
ギー帯域の光それぞれが高い反射率で反射されて、超伝
導トンネル接合素子14によって分光検出される。
【0055】このため、本発明による広帯域直入射望遠
鏡10においては、広いエネルギー帯域の光、軟X線か
ら可視光の領域の光、特に、軟X線から極端紫外線の領
域における光それぞれを観測することができる。
【0056】また、本発明による広帯域直入射望遠鏡1
0においては、単一の反射鏡12によって軟X線から可
視光の領域の広いエネルギー帯域の光それぞれを高い反
射率で反射するので、複数の直入射望遠鏡を用いる必要
がなくなり、コストの低減を図ることができるとともに
効率よく広いエネルギー帯域の光を同時観測することが
できる。
【0057】さらにまた、本発明による広帯域直入射望
遠鏡10においては、単一の反射鏡12によって軟X線
から可視光の領域の広いエネルギー帯域の光それぞれを
高い反射率で反射するので、当該反射鏡12からの反射
光が集光される超伝導トンネル接合素子14は1つ配設
すればよく、コスト低減を図ることができるとともに当
該超伝導トンネル接合素子14を冷却する冷却装置が1
つで済むので、天体観測に際して当該広帯域直入射望遠
鏡10が搭載される天体衛星などにおいて省スペース化
を実現することができる。
【0058】次に、図7(a)(b)を参照しながら、
本発明による広帯域直入射望遠鏡の第2の実施の形態に
ついて説明する。
【0059】この第2の実施の形態と上記した第1の実
施の形態とは、上記した第1の実施の形態における反射
鏡12は所定のエネルギーの光それぞれに対応する多層
膜12dが形成された複数の扇形形状の領域12cを表
面部12bに配置しているのに対して(図2ならびに図
3参照)、第2の実施の形態における反射鏡32は表面
部32bには周期長の異なる多層膜32dが形成されて
いる点において、両者は互いに異なっている。
【0060】つまり、上記した第1の実施の形態におけ
る反射鏡12の多層膜12dの周期長dは、多層膜12
dの深さ方向(図3参照)において変化せず一致してい
るのに対して、第2の実施の形態における反射鏡32の
多層膜32dの周期長dは、多層膜32dの深さ方向
(図7(b)参照)において連続的に変化しているもの
である。
【0061】より詳細には、反射鏡32の表面部32b
の多層膜32dにおいては、多層膜32dの深さ方向に
沿って、表面32ddから遠ざかるほど周期長dが短
く、表面32ddに近づくに従って周期長dが長くなる
ようになされている。
【0062】従って、図7(b)に示すように、表面3
2ddから遠い周期長dと、深さ方向における中位の
周期長dと、多層膜32dの表面32dd近傍の周期
長d とは、周期長d<周期長d<周期長dの関
係となる。
【0063】そして、このような反射鏡32の表面部3
2bは、第1の実施の形態における反射鏡12の表面部
12bのように複数の扇形形状の領域12cに区分され
てはいない。
【0064】しかしながら、反射鏡32の表面部32b
の多層膜32dの周期長dが、軟X線から極端紫外線の
領域の所定のエネルギーの光それぞれに対応するように
して多層膜32dの深さ方向において連続的に変化して
いるので、異なる周期長d(例えば、周期長d
、d)それぞれの第1の層32d−1と第2の層
32d−2との境界面でブラッグ反射を利用して反射さ
れる光のエネルギーが異なるようになる。
【0065】従って、第2の実施の形態の広帯域直入射
望遠鏡においては、広いエネルギー帯域の光がそれぞれ
反射鏡32の表面部32bに垂直に入射すると、所定の
エネルギーの光それぞれが、エネルギーの大きさに応じ
て反射鏡32の多層膜32dを深さ方向に透過し、対応
するの周期長dの第1の層32d−1と第2の層32d
−2との境界面で反射される。
【0066】そして、当該第1の層32d−1と第2の
層32d−2との境界面で反射された反射光の干渉が生
じて、その結果、入射された広いエネルギー帯域の光の
うちの軟X線から可視光の領域の光それぞれが、高い反
射率で反射されることになる。
【0067】このため、第2の実施の形態の広帯域直入
射望遠鏡においては、反射鏡32の表面部32bを複数
の扇形形状の領域に区分することなしに、上記した第1
の実施の形態の広帯域直入射望遠鏡10と同様に、単一
の反射鏡32によって、軟X線から可視光の領域の広い
エネルギー帯域の光が高い反射率で反射され、超伝導ト
ンネル接合素子14によって分光検出することができ
る。
【0068】また、第2の実施の形態の広帯域直入射望
遠鏡においても、上記した第1の実施の形態の広帯域直
入射望遠鏡10と同様に、軟X線から可視光の領域の広
いエネルギー帯域の光、特に、軟X線から極端紫外線の
領域における光それぞれを観測することができ、コスト
の低減を図ることができるとともに効率よく広いエネル
ギー帯域の光を観測することができ、さらにまた、天体
観測に際して当該広帯域直入射望遠鏡が配設される天体
衛星などにおいて省スペース化を実現することができ
る。
【0069】なお、上記した第2の実施の形態において
は、反射鏡32の表面部32bを複数の扇形形状の領域
に区分することなしに、表面部32bの円形形状の領域
の全域のおいて同様に、多層膜32dの周期長dを多層
膜32dの深さ方向(図7(b)参照)において連続的
に変化させた。
【0070】つまり、上記した第2の実施の形態におい
ては、周期長dを深さ方向において連続的に変化させた
多層膜32d(なお、本明細書においては、当該「周期
長dを深さ方向において連続的に変化させた多層膜32
d」を、「スーパーミラー」と適宜称することとす
る。)の種類が、反射鏡32の表面部32bにおいて1
種類であるようにしたが、これに限られるものではない
ことは勿論であり、反射鏡32の表面部32bを複数種
類のスーパーミラーにより構成するようにしてもよい。
【0071】例えば、反射鏡32の表面部32bを複数
の扇形形状の領域に区分し、当該複数の扇形形状の領域
それぞれが異なる種類のスパーミラーを形成するように
してもよい。
【0072】次に、図8至図15に示すシュミレーショ
ン結果を参照しながら各種反射鏡の反射率について説明
することとする。
【0073】図8乃至図12には、上記した第1の実施
の形態の広帯域直入射望遠鏡10における反射鏡12
(図1乃至図6参照)に対応する反射鏡の反射率のシュ
ミレーション結果が示されており、図8には、使用した
反射鏡の表面部の複数種類の扇形形状の領域それぞれの
多層膜の理論反射率データを示す表が示されており、図
9には、図8に示す理論反射率データの多層膜(整理番
号3)の反射率の理論値を示すグラフが示されており、
図10には、300eVまでのエネルギーを考慮した場
合の反射鏡の合成反射率の理論値を示すグラフが示され
ており、図11には、125eV以上のエネルギーを考
慮しない場合の反射鏡の合成反射率の理論値を示すグラ
フが示されており、図12には、30eV以下のエネル
ギーを有する光に対する反射鏡の合成反射率の理論値を
示すグラフが示されている。
【0074】ここで、図8乃至図12に示すシュミレー
ション結果を示す反射鏡は、上記した第1の実施の形態
の広帯域直入射望遠鏡10における反射鏡12(図1乃
至図6参照)と対応するものであるが、反射鏡12が1
つのセクションで9個の扇形形状の領域12cを有し、
9種類の多層膜12dが形成されたものであるのに対し
て、シュミレーションの用いた反射鏡は、1つのセクシ
ョンで23個の扇形形状の領域を有し、23種類の多層
膜が形成されたものである。
【0075】図8の表中の「番号」欄は、23種類の異
なる多層膜の整理番号を示し、「物質1」欄は、反射鏡
12における第1の層12d−1に対応する薄膜を形成
する物質を示し、「物質2」欄は、反射鏡12における
第2の層12d−2に対応する薄膜を形成する物質を示
し、「d値」欄は、周期長dを示し、「ガンマ値」欄
は、一組の層の膜厚比、即ち、物質1の膜厚/(物質1
の膜厚+物質2の膜厚)を示し、「ペア層数」欄は、多
層膜の所定の積層数nを示す。
【0076】また、「理論計算1」欄は、300eVま
でのエネルギーを考慮した場合に反射鏡を構成する多層
膜の種類を示しており、この場合は、23種類の多層膜
が形成された反射鏡を用いてシュミレーションが行われ
ている。
【0077】一方、「理論計算2」欄は、125eV以
上のエネルギーを考慮しない場合に反射鏡を構成する多
層膜の種類を示しており、この場合は、整理番号1乃至
整理番号12と整理番号21乃至整理番号23との15
種類の多層膜が形成された反射鏡を用いてシュミレーシ
ョンが行われている。
【0078】例えば、整理番号3の多層膜は、図9に示
すような反射率を示す。そして、これら23種類の多層
膜が形成されて300eVまでのエネルギーが考慮され
た反射鏡の合成反射率は、図10に示すように、Ptの
単層膜が表面部に形成された反射鏡の合成反射率と比較
して、エネルギー帯域のほぼ全域でおよそ5倍に向上す
る。
【0079】さらに、125eV以上のエネルギーを考
慮しないで15種類の多層膜が形成された反射鏡は、3
00eVまでのエネルギーを考慮して23種類の多層膜
が形成された反射鏡の合成反射率に比べてさらに実効的
な合成反射率が向上する(図11参照)。
【0080】このようにして125eV以上のエネルギ
ーを考慮しない場合は、実効的な合成反射率が向上した
状態の反射鏡を、300eVまでのエネルギーを考慮し
た反射鏡よりも少ない種類の多層膜で実現することがで
きる。
【0081】なお、図12に示すように、300eVま
でのエネルギーを考慮して23種類の多層膜が形成され
た反射鏡においては、軟X線から真空紫外線にかけて数
%〜数十%という反射率を維持することができる。
【0082】従って、当該軟X線から極端紫外線の領域
よりもエネルギーの低い可視光から真空紫外線の領域の
光はそれぞれ、反射鏡の扇形形状の領域の多層膜の表面
によって高い反射率で反射される。
【0083】次に、図13乃至図15には、上記した第
2の実施の形態の広帯域直入射望遠鏡における反射鏡3
2(図7(a)(b)参照)に対応する反射鏡の反射率
のシュミレーション結果が示されており、図13には、
使用した反射鏡の表面部の複数種類のスーパーミラーそ
れぞれの理論反射率データを示す表が示されており、図
14には、図13に示す理論反射率データのスーパーミ
ラー(整理番号4)それぞれの反射率の理論値を示すグ
ラフが示されており、図15には、図13に示す理論反
射率データの複数種類のスーパーミラーからなる表面部
を有する反射鏡の合成反射率の理論値を示すグラフが示
されている。
【0084】ここで、図13乃至図15に示すシュミレ
ーション結果を示す反射鏡は、上記した第2の実施の形
態の広帯域直入射望遠鏡における反射鏡32(図7
(a)(b)参照)と対応するものであるが、反射鏡3
2が表面部32bを複数の扇形形状の領域に区分するこ
となしに1種類のスーパーミラーが形成されたものであ
るのに対して、シュミレーションの用いた反射鏡は、表
面部が複数の扇形形状の領域に区分されて5種類のスー
パーミラーが形成されたものである。
【0085】そして、このシュミレーションの用いた反
射鏡の5種類のスーパーミラーそれぞれの理論反射率デ
ータが図13に示されている。なお、図13の表中の
「番号」欄は、5種類の異なるスーパーミラーの整理番
号を示し、「物質1」欄は、反射鏡32における第1の
層32d−1に対応する薄膜を形成する物質を示し、
「物質2」欄は、反射鏡32における第2の層32d−
2に対応する薄膜を形成する物質を示し、「開始d値」
欄は、反射鏡32の多層膜32dの表面32dd近傍の
周期長dと対応する周期長を示し、「終了d値」欄
は、反射鏡32の多層膜32dの本体部32a近傍の周
期長dと対応する周期長を示し、「ガンマ値」欄は、
一組の層の膜厚比、即ち、物質1の膜厚/(物質1の膜
厚+物質2の膜厚)を示し、「ペア層数」欄は、多層膜
の所定の積層数nを示す。
【0086】例えば、整理番号4のスーパーミラーは、
図14に示すような反射率を示す。そして、これら5種
類のスーパーミラーが形成された反射鏡の合成反射率
は、図15に示すように、Ptの単層膜が形成された反
射鏡の合成反射率と比較して、エネルギー帯域のおよそ
40eVからおよそ120eVの範囲内において向上し
ている。
【0087】ただし、エネルギー帯域の120eV以上
の軟X線に関しては、直入射ではスーパーミラーの効果
が得られないものである。
【0088】なお、上記した実施の形態は、以下の
(1)乃至(7)に説明するように変形することができ
る。
【0089】(1)上記した第1の実施の形態において
(図2参照)、さらに、反射鏡10の表面部12bの多
層膜12dの最上層である表面12ddにPtなどのト
ップコーティングを施すようにしてもよい。このように
すると、軟X線から極端紫外線の領域よりもエネルギー
の低い可視光から真空紫外線の領域の光の反射率をさら
に向上させることができる。
【0090】(2)上記した第1ならびに第2の実施の
形態における反射鏡10の表面部12b、32bの直径
や凹面の曲率などは、当該反射鏡10の観測対象や、搭
載される天体衛星のスペースなどにより寸法設定すれば
よい。
【0091】(3)上記した実施の形態において、超伝
導トンネル接合素子14の特性から、軟X線(300e
V)から可視域までの光を同時に検出する際には、エネ
ルギーの高い光が作り出すフォノンイベントにより、低
エネルギー側の光のイベントを埋もれさせてしまう可能
性がある。
【0092】このため、軟X線、極端紫外線、紫外線、
可視光線をそれぞれ選択するためのバンドパスフィルタ
ーを配設するようにすると、軟X線から可視光の領域に
おける光の分光検出を一層確実に行うことができる。
【0093】この際、軟X線から真空紫外線について
は、物質の吸収構造を利用した薄膜フィルター、例え
ば、Al/C(アルミニウム/カーボン)金属薄膜フィ
ルターを用いることができ(図16(a)(b)参
照)、真空紫外線から可視光線については、物質の吸収
構造を利用したフィルターや干渉を利用したバンドパス
フィルターなどを用いることができる。
【0094】また、こうしたバンドパスフィルターを用
いることなしに、超伝導トンネル接合素子14に反射光
が入射して検出される電気信号の立ち上がり時間によ
り、軟X線、極端紫外線、紫外線、可視光線のそれぞれ
のイベントとフォノンイベントを分離するようにしても
よい。
【0095】このようにすると、軟X線(300eV)
から可視域までの光を一層確実に同時検出することがで
きる。
【0096】(4)上記した実施の形態において、さら
に、超伝導トンネル接合素子14を複数用いて分光イメ
ージングを行うようにしてもよく、その際には、各種回
路系の変更等を行うようにすればよい。
【0097】(5)上記した第1の実施の形態において
(図2参照)、反射鏡10の表面12bを中心部Pを頂
点とする扇形形状の領域12cに区分して9種類のエネ
ルギーの光を反射する多層膜12dを形成するようにし
たが、これに限られるものではないことは勿論であり、
図8乃至図12にも示すように、多層膜の種類は9種類
に限定されない。要は、当該扇形形状の領域それぞれ
に、軟X線から可視光の領域における光を反射する多層
膜をそれぞれ所定の材料を用いて形成するようにすれば
よい。
【0098】また、これら所定のエネルギーの光を反射
する多層膜のデザイン(即ち、扇形形状の領域の並び順
やセクションの数など)および区分けの割合(即ち、中
心角αの大きさ)は、検出位置での各々のエネルギーの
反射強度が最大になるようにして形成すればよい。
【0099】例えば、区分けの割合は所定の目的に応じ
て増減させる自由度を有しているので、扇形形状の領域
に形成される多層膜が反射する光のエネルギーが高くな
るに従って中心角αの大きさが大きくなるようにしても
よい。このようにすると、反射鏡の表面部に入射された
広いエネルギー帯域の光のうち、エネルギーが高い光ほ
ど対応する広い面積の扇形形状の領域においてより一層
高い反射率で反射されるようになる。
【0100】また、観測上、特定の波長が意味をなさな
い場合、例えば、50eVの光は必要ないが、100e
Vの光量を増やしたい場合には、50eVに対応する多
層膜が形成された扇形形状の領域を100eVに対応す
る多層膜が形成された扇形形状の領域に変更する。その
結果、100eVの光が一層高い反射率で反射されるよ
うになり、100eVの光量を増加させることができ
る。
【0101】さらに、区分けの仕方も、扇形形状の領域
のようなパイスライスに限られるものではないことは勿
論であり、例えば、反射鏡10の表面12bを所定形状
の領域に区分し、当該所定形状の領域内それぞれに軟X
線から可視光の領域の光を反射する多層膜を複数種類形
成するようにしてもよい。
【0102】(6)上記した第2の実施の形態において
は(図7(a)(b)参照)、反射鏡32の表面部32
b側に超伝導トンネル接合素子14が配設されるように
したが(図17(a)参照)、これに限られるものでは
ないことは勿論であり、例えば、図17(b)ならびに
図18に示すように、超伝導トンネル接合素子14を、
反射鏡32’の表面部32b’側ではなく、反射鏡3
2’の表面部32b’の背面側に位置する背面部32e
側に配設し、カセグレンタイプの望遠鏡として構成する
ようにしてもよい。
【0103】具体的には、この反射鏡32’の表面部3
2b’は、上記した第2の実施の形態の反射鏡32の表
面部32bと同様に、スーパーミラーにより構成されて
いる。また、反射鏡32’の中心部位には表面部32
b’と背面部32eとにおいて開口する孔部32fが穿
設されている。
【0104】そして、反射鏡32’の背面部32e側に
超伝導トンネル接合素子14を配設し、反射鏡32’の
表面部32b’側には反射鏡40を配設するようにす
る。なお、この反射鏡40の表面部40aは凸面でスー
パーミラーにより構成されるようにする。より詳細に
は、反射鏡40のスーパーミラーは、軟X線から極端紫
外線の領域における所定のエネルギーの光をそれぞれ反
射するとともに、真空紫外線から可視光までの領域にわ
たって全反射による高い反射率を有するものであり、反
射鏡32’の凹面たる表面部32b’を構成するスーパ
ーミラーの種類や焦点距離などの各種条件に応じて設計
するようにすればよい。
【0105】こうした構成の広帯域直入射望遠鏡におい
ては、主鏡たる反射鏡32’の表面部32b’に入射し
た広いエネルギー帯域の光は、表面部32b’を構成す
るスーパーミラーによって反射される。そして、反射鏡
32’の表面部32b’で反射された光は、副鏡たる反
射鏡40の表面部40aを構成するスーパーミラーによ
って反射される。こうして反射鏡40の表面部40aで
反射された光が、反射鏡32’の孔部32fを通り抜け
て超伝導トンネル接合素子14に入射し、超伝導トンネ
ル接合素子14によって分光検出される。
【0106】このように主鏡たる反射鏡32’と副鏡た
る反射鏡40とを用いるようにすると、反射鏡32’の
表面部32b’に入射した広いエネルギー帯域の光が2
回反射され、反射鏡40によって光路が折り返されて、
反射鏡32’の背面側で焦点が結ばれる。
【0107】そして、主鏡たる反射鏡32’と副鏡たる
反射鏡40との2つの鏡面により、収差補正を行うこと
ができるようになる。また、超伝導トンネル接合素子1
4が主鏡たる反射鏡32’の背面側に配設されるので、
超伝導トンネル接合素子14を冷却する冷却装置などの
冷却系の組み込みが容易になる。
【0108】(7)上記した実施の形態ならびに上記
(1)乃至(6)に示す変形例は、適宜に組み合わせる
ようにしてもよい。
【0109】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、単一の反射鏡によって広いエネルギー帯域
の光それぞれを高い反射率で反射するようになり、広い
エネルギー帯域、例えば、軟X線から可視光の領域の光
を観測することができるという優れた効果を奏する。
【0110】また、本発明は、以上説明したように構成
されているので、単一の反射鏡によって、例えば、軟X
線から可視光の領域の広いエネルギー帯域の光それぞれ
を高い反射率で反射するようになり、複数の直入射望遠
鏡を用いる必要はなくなり、コストの低減を図ることが
できるとともに効率よく広いエネルギー帯域の光を観測
することができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による広帯域直入射望遠鏡の第1の実施
の形態を示す概念構成説明図である。
【図2】図1におけるA矢視図であり、反射鏡の表面部
を中心に示す説明図である。
【図3】図2におけるB−B線断面図の一部拡大説明図
である。
【図4】(a)は、超伝導トンネル接合素子の表面の反
射率を示すグラフであり、(b)は、超伝導トンネル接
合素子の表面の透過率を示すグラフである。
【図5】超伝導トンネル接合素子の軟X線から極端紫外
線の領域におけるエネルギー分解能の一例を示すグラフ
である。
【図6】本発明による広帯域直入射望遠鏡の第1の実施
の形態における反射鏡の合成反射率特性を示すグラフで
ある。
【図7】(a)は、本発明による広帯域直入射望遠鏡の
第2の実施の形態の反射鏡の表面部を中心に示す説明図
であり、(b)は、(a)におけるC−C線断面図の一
部拡大説明図である。
【図8】シュミレーションに用いた本発明による広帯域
直入射望遠鏡の第1の実施の形態の反射鏡に対応する反
射鏡の表面部の複数種類の扇形形状の領域それぞれの多
層膜の理論反射率データを示す表である。
【図9】図8に示す整理番号3の多層膜の反射率の理論
値を示すグラフである。
【図10】300eVまでのエネルギーを考慮した場合
の反射鏡の合成反射率の理論値を示すグラフである。
【図11】125eV以上のエネルギーを考慮しない場
合の反射鏡の合成反射率の理論値を示すグラフである。
【図12】30eV以下のエネルギーを有する光に対す
る反射鏡の合成反射率の理論値を示すグラフである。
【図13】シュミレーションに用いた本発明による広帯
域直入射望遠鏡の第2の実施の形態の反射鏡に対応する
反射鏡の表面部の複数種類のスーパーミラーそれぞれの
理論反射率データを示す表である。
【図14】図13に示す整理番号4のスーパーミラーの
反射率の理論値を示すグラフである。
【図15】図13に示す理論反射率データのスーパーミ
ラーからなる表面部を有する反射鏡の合成反射率の理論
値を示すグラフである。
【図16】(a)(b)は、Al/C(アルミニウム/
カーボン)金属薄膜フィルターの透過率を示すグラフで
ある。
【図17】(a)は、図7(a)(b)に示す本発明に
よる広帯域直入射望遠鏡の第2の実施の形態に対応する
断面図であり、(b)は、本発明による広帯域直入射望
遠鏡の他の例に対応する図18におけるD−D線断面図
である。
【図18】本発明による広帯域直入射望遠鏡の他の例を
示す説明図である。
【符号の説明】
10 広帯域直入射望遠鏡 12,32,32’ 反射鏡 12a 本体部 12b,32b,32b’ 表面部 12c, 扇形形状の領域 12d,32d 多層膜 12d−1,32d−1 第1の層 12d−2,32d−2 第2の層 12dd,32dd 表面 14 超伝導トンネル接合素子 32e 背面部 32f 孔部 40 反射鏡 40a 表面部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G21K 1/06 G21K 1/06 G (72)発明者 戎崎 俊一 埼玉県和光市広沢2番1号 理化学研究所 内 (72)発明者 清水 裕彦 埼玉県和光市広沢2番1号 理化学研究所 内 Fターム(参考) 2G020 AA03 AA04 AA05 AA06 BA19 CB03 CC26 CC28 CD25 2G065 AB02 AB04 AB05 BA31 BB12 BB27 DA20 2H039 AA02 AB22 AC00 2H042 DA01 DB00 DD06 DE00 2H048 FA05 FA07 FA09 FA18 FA24

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定形状の領域毎にそれぞれ異なる種類
    の多層膜が形成された表面部を有し、該表面部において
    入射された光を反射する反射鏡と、 前記表面部において反射された光が入射され、該入射さ
    れた光を分光検出する検出器とを有する広帯域直入射望
    遠鏡。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の広帯域直入射望遠鏡に
    おいて、 前記表面部の異なる種類の多層膜は、軟X線から極端紫
    外線の領域における所定のエネルギーの光をそれぞれ反
    射するとともに、真空紫外線から可視光までの領域にわ
    たって全反射による高い反射率を有するものである広帯
    域直入射望遠鏡。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2のいずれか1項
    に記載の広帯域直入射望遠鏡において、 前記表面部は円形形状を有し、該円形形状の中心部を頂
    点とする所定の中心角を備えた複数の扇形形状の領域に
    区分されたものである広帯域直入射望遠鏡。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の広帯域直入射望遠鏡に
    おいて、 前記表面部は、所定の数の前記扇形形状の領域からなる
    複数のセクションにより構成され、前記複数のセクショ
    ンのそれぞれにおいて、前記扇形形状の領域に形成され
    た多層膜の種類と該種類の並び順とがそれぞれ一致して
    いる広帯域直入射望遠鏡。
  5. 【請求項5】 周期長を深さ方向において連続的に変化
    させ、軟X線から極端紫外線の領域における所定のエネ
    ルギーの光をそれぞれ反射するとともに、真空紫外線か
    ら可視光までの領域にわたって全反射による高い反射率
    を有する多層膜が形成された表面部を有し、該表面部に
    おいて入射された光を反射する反射鏡と、 前記反射鏡の前記表面部において反射された光が入射さ
    れ、該入射された光を分光検出する検出器とを有する広
    帯域直入射望遠鏡。
  6. 【請求項6】 周期長を深さ方向において連続的に変化
    させ、軟X線から極端紫外線の領域における所定のエネ
    ルギーの光をそれぞれ反射するとともに、真空紫外線か
    ら可視光までの領域にわたって全反射による高い反射率
    を有する多層膜が形成された第1の表面部を有し、該第
    1の表面部において入射された光を反射する第1の反射
    鏡と、 前記第1の反射鏡の前記第1の表面部に対応させて、周
    期長を深さ方向において連続的に変化させ、軟X線から
    極端紫外線の領域における所定のエネルギーの光をそれ
    ぞれ反射するとともに、真空紫外線から可視光までの領
    域にわたって全反射による高い反射率を有する多層膜が
    形成された第2の表面部を有し、該第2の表面部におい
    て前記第1の反射鏡の前記第1の表面部において反射さ
    れた光を反射する第2の反射鏡と、 前記第2の反射鏡の前記第2の表面部において反射され
    た光が入射され、該入射された光を分光検出する検出器
    とを有する広帯域直入射望遠鏡。
  7. 【請求項7】 請求項1、請求項2、請求項3、請求項
    4、請求項5または請求項6のいずれか1項に記載の広
    帯域直入射望遠鏡において、 前記検出器は、超伝導トンネル接合素子である広帯域直
    入射望遠鏡。
  8. 【請求項8】 いずれも中心角が10度の扇形形状の領
    域であって、100eVのエネルギーを有する光を反射
    する多層膜が形成された第1の扇形形状の領域と、90
    eVのエネルギーを有する光を反射する多層膜が形成さ
    れた第2の扇形形状の領域と、80eVのエネルギーを
    有する光を反射する多層膜が形成された第3の扇形形状
    の領域と、70eVのエネルギーを有する光を反射する
    多層膜が形成された第4の扇形形状の領域と、60eV
    のエネルギーを有する光を反射する多層膜が形成された
    第5の扇形形状の領域と、50eVのエネルギーを有す
    る光を反射する多層膜が形成された第6の扇形形状の領
    域と、40eVのエネルギーを有する光を反射する多層
    膜が形成された第7の扇形形状の領域と、30eVのエ
    ネルギーを有する光を反射する多層膜が形成された第8
    の扇形形状の領域と、20eVのエネルギーを有する光
    を反射する多層膜が形成された第9の扇形形状の領域と
    を、時計回り方向で順次配置するセクションが4つ存在
    して円形形状に構成した表面部を有し、該表面部におい
    て入射された光を反射する反射鏡と、 前記反射鏡の前記表面部において反射された光が入射さ
    れ、該入射された光を分光検出する超伝導トンネル接合
    素子とを有する広帯域直入射望遠鏡。
JP2001382599A 2000-12-28 2001-12-17 広帯域直入射望遠鏡 Pending JP2002286547A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001382599A JP2002286547A (ja) 2000-12-28 2001-12-17 広帯域直入射望遠鏡
EP01130980A EP1220007A3 (en) 2000-12-28 2001-12-28 Wide band normal incident telescope
US10/029,036 US20020089739A1 (en) 2000-12-28 2001-12-28 Wide band normal incident telescope

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000-400417 2000-12-28
JP2000400417 2000-12-28
JP2001382599A JP2002286547A (ja) 2000-12-28 2001-12-17 広帯域直入射望遠鏡

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002286547A true JP2002286547A (ja) 2002-10-03

Family

ID=26607025

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001382599A Pending JP2002286547A (ja) 2000-12-28 2001-12-17 広帯域直入射望遠鏡

Country Status (3)

Country Link
US (1) US20020089739A1 (ja)
EP (1) EP1220007A3 (ja)
JP (1) JP2002286547A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014092440A (ja) * 2012-11-02 2014-05-19 Nippon Signal Co Ltd:The テラヘルツ波検出センサ
CN105204153A (zh) * 2015-09-16 2015-12-30 中国科学院国家天文台南京天文光学技术研究所 大型天文望远镜拼接镜面子镜的装卸方法
CN114879355A (zh) * 2021-02-05 2022-08-09 中国科学院苏州纳米技术与纳米仿生研究所 一种望远镜结构及其制作方法

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7615385B2 (en) 2006-09-20 2009-11-10 Hypres, Inc Double-masking technique for increasing fabrication yield in superconducting electronics
CZ306934B6 (cs) * 2011-05-17 2017-09-27 Rigaku Innovative Technologies Europe S.R.O. Rentgenový optický systém
JP6921391B2 (ja) * 2017-01-24 2021-08-18 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 望遠鏡システム
US10468149B2 (en) * 2017-02-03 2019-11-05 Globalfoundries Inc. Extreme ultraviolet mirrors and masks with improved reflectivity

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02210299A (ja) * 1989-02-10 1990-08-21 Olympus Optical Co Ltd X線用光学系及びそれに用いる多層膜反射鏡
FR2696544B1 (fr) * 1992-10-05 1995-06-23 Europ Agence Spatiale Cellule de detection, detecteur, capteur et spectroscope.
US5303256A (en) * 1993-03-12 1994-04-12 Hughes Aircraft Company Quasi-monolithic saturable optical element

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014092440A (ja) * 2012-11-02 2014-05-19 Nippon Signal Co Ltd:The テラヘルツ波検出センサ
CN105204153A (zh) * 2015-09-16 2015-12-30 中国科学院国家天文台南京天文光学技术研究所 大型天文望远镜拼接镜面子镜的装卸方法
CN114879355A (zh) * 2021-02-05 2022-08-09 中国科学院苏州纳米技术与纳米仿生研究所 一种望远镜结构及其制作方法

Also Published As

Publication number Publication date
US20020089739A1 (en) 2002-07-11
EP1220007A2 (en) 2002-07-03
EP1220007A3 (en) 2003-12-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI654450B (zh) 多層鏡
TW200835943A (en) Reflective optical element for EUV lithography devices
US8050380B2 (en) Zone-optimized mirrors and optical systems using same
US10916356B2 (en) Reflective optical element
JP2002286547A (ja) 広帯域直入射望遠鏡
US7450299B2 (en) Broadband telescope
JP2004095980A (ja) 多層膜反射鏡、反射型マスク、露光装置及び反射型マスクの製造方法
US4941163A (en) Multispectral glancing incidence X-ray telescope
US7276699B2 (en) Absorptance enhancing coating for MWIR detectors
Underwood et al. X-ray and extreme ultraviolet imaging using layered synthetic microstructures
JPH05509407A (ja) バックグランド低減x線多層ミラー
JPS62226047A (ja) 多層膜反射鏡
US20040233519A1 (en) Multi-layer mirror for radiation in the xuv wavelenght range and method for manufacture thereof
CN109298474B (zh) 一种x射线宽光谱三层膜反射镜结构设计方法
Auchere et al. Innovative designs for the imaging suite on Solar Orbiter
JP3602717B2 (ja) 多層膜x線反射鏡
JP4668899B2 (ja) 屈折型x線エレメント
Lindblom et al. Performance of the Multi-Spectral Solar Telescope Array IV: the soft x-ray and extreme ultraviolet filters
Corso et al. Non-periodic multilayer coatings for solar applications: advantages and future perspectives
JP2009109193A (ja) 軟x線光学素子の製造方法
Catura et al. Calculated performance of a Wolter Type I x-ray telescope coated by multilayers
JPH08122496A (ja) 多層膜反射鏡
Catura et al. Calculated performance of a Wolter type I X-ray telescope coated by multilayers
JPH08122497A (ja) 多層膜反射鏡
JPH1123796A (ja) 多層膜x線反射鏡

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20031201

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20040316

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040409

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050222

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050823