JP2002286547A - 広帯域直入射望遠鏡 - Google Patents
広帯域直入射望遠鏡Info
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Abstract
えば、軟X線から可視光の領域の光それぞれを高い反射
率で反射するようにして、広いエネルギー帯域の光を観
測することができるようにする。 【解決手段】所定形状の領域毎にそれぞれ異なる種類の
多層膜が形成された表面部を有し、当該表面部において
入射された光を反射する反射鏡と、上記表面部において
反射された光が入射され、当該入射された光を分光検出
する検出器とを有する。
Description
鏡に関し、さらに詳細には、広いエネルギー帯域の光が
垂直に入射する天体観測に用いて好適な広帯域直入射望
遠鏡に関する。
該多層膜に対応する所定のエネルギーの光のみを高い反
射率で反射する反射鏡と、当該反射鏡によって反射され
た反射光が集光されて所定のエネルギーの光を検出する
半導体検出器などの検出器とを有し、所定のエネルギー
の光を観測する直入射望遠鏡が知られている。
ルギー準位が集団運動および赤方変移でかなり変動する
ため、静止系で予想されるエネルギー帯域では観測され
ない。従来の反射鏡の多層膜は、所定のエネルギーの光
のみを高い反射率で反射する狭帯域のため、大きく変動
する天体での線スペクトルの発見が望めないものであ
る。
は、広いエネルギー帯域の光を観測することができるよ
うな直入射望遠鏡が望まれており、特に、軟X線から極
端紫外線の領域においては、複素屈折率が1に近く、δ
(=1−n)も消衰係数κも1より十分に小さいため
に、垂直入射の反射率がバルクで1%にも満たない。ま
た、軟X線から極端紫外線の領域の光は大気によって吸
収されてしまうため、大気圏の外側において観測できる
直入射望遠鏡が望まれている。
ては、反射鏡の表面に形成されている多層膜が所定のエ
ネルギーの光に対してのみ高い反射率を有するものであ
るので、当該多層膜が形成された反射鏡によって高い反
射率で反射された所定のエネルギーの光しか観測するこ
とができず、広いエネルギー帯域の光、例えば、軟X線
から可視光の領域の光を観測することができないという
問題点があった。
台の直入射望遠鏡では反射鏡の多層膜に応じた所定のエ
ネルギーの光しか観測することができないので、こうし
た従来の直入射望遠鏡によって広いエネルギー帯域の光
を観測するためには、それぞれ異なるエネルギーの光を
反射する多層膜が形成された反射鏡を有する複数の直入
射望遠鏡を用いる必要があり、コストアップを招来する
という問題点があった。
反射する多層膜が形成された反射鏡を有するようにして
従来の直入射望遠鏡を複数台用いると、当該複数の直入
射望遠鏡を制御する必要があり、効率が低下するという
問題点があった。
うな従来の技術の有する問題点に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、単一の反射鏡によって
広いエネルギー帯域、例えば、軟X線から可視光の領域
の光それぞれを高い反射率で反射するようにして、広い
エネルギー帯域の光を観測することができるようにした
広帯域直入射望遠鏡を提供しようとするものである。
の反射鏡によって、例えば、軟X線から可視光の領域の
広いエネルギー帯域の光それぞれを高い反射率で反射す
るようにして、複数の直入射望遠鏡を用いる必要をなく
し、コストの低減を図ることができるとともに効率よく
広いエネルギー帯域の光を観測することができるように
した広帯域直入射望遠鏡を提供しようとするものであ
る。
に、本発明のうち請求項1に記載の発明は、所定形状の
領域毎にそれぞれ異なる種類の多層膜が形成された表面
部を有し、当該表面部において入射された光を反射する
反射鏡と、上記表面部において反射された光が入射さ
れ、当該入射された光を分光検出する検出器とを有する
ようにしたものである。
明によれば、広いエネルギー帯域の光が反射鏡の表面部
に入射すると、当該広いエネルギー帯域の光のうちの所
定のエネルギーを有する光それぞれが、対応する種類の
多層膜によって反射され、当該反射鏡の表面部において
反射された光が検出器によって分光検出されるので、広
いエネルギー帯域の光それぞれを観測することができ
る。
ー帯域の光それぞれを高い反射率で反射するので、複数
の直入射望遠鏡を用いる必要がなくなり、コストの低減
を図ることができるとともに効率よく広いエネルギー帯
域の光を観測することができる。
は、請求項1に記載の発明において、上記表面部の異な
る種類の多層膜は、軟X線から極端紫外線の領域におけ
る所定のエネルギーの光をそれぞれ反射するとともに、
真空紫外線から可視光までの領域にわたって全反射によ
る高い反射率を有する。
明によれば、単一の反射鏡の複数の領域それぞれの多層
膜の層と層の境界面において、軟X線から極端紫外線の
領域の所定のエネルギーの光それぞれが反射され干渉に
より高い反射率で反射されるとともに、多層膜の表面に
よって、真空紫外線から可視光の領域の光それぞれが全
反射(鏡面反射)により高い反射率で反射されるので、
入射された軟X線から可視光の領域の広いエネルギー帯
域の光の同時観測をすることができる。
のように、請求項1または請求項2のいずれか1項に記
載の発明において、上記表面部は円形形状を有し、当該
円形形状の中心部を頂点とする所定の中心角を備えた複
数の扇形形状の領域に区分されるようにしてもよい。
のように、請求項3に記載の発明において、上記表面部
は、所定の数の上記扇形形状の領域からなる複数のセク
ションにより構成され、上記複数のセクションのそれぞ
れにおいて、上記扇形形状の領域に形成された多層膜の
種類と当該種類の並び順とがそれぞれ一致しているよう
にしてもよい。
れた広いエネルギー帯域の光のうちの所定のエネルギー
の光それぞれは、複数のセクションそれぞれの対応する
扇形形状の領域において、即ち、複数の箇所において反
射され、当該複数の箇所からの反射光が検出器に集光さ
れるので高い結像性能を有する。
は、反射鏡全面に同一の多層膜をつける方法もある。そ
の多層膜は、周期長を深さ方向において連続的に変化さ
せ、軟X線から極端紫外線の領域における所定のエネル
ギーの光をそれぞれ反射するとともに、真空紫外線から
可視光までの領域にわたって全反射による高い反射率を
有する多層膜が形成された表面部を有し、当該表面部に
おいて入射された光を反射する反射鏡と、上記反射鏡の
上記表面部において反射された光が入射され、当該入射
された光を分光検出する検出器とを有するようにしたも
のである。
明によれば、反射鏡の表面部に入射した広いエネルギー
帯域の光それぞれが、周期長を深さ方向において連続的
に変化させた多層膜たるスーパーミラーの対応する周期
長を有する層と層の境界面によって反射され、当該反射
鏡の表面部において反射された光が検出器によって分光
検出されるので、入射された軟X線から可視光の領域の
広いエネルギー帯域の光の同時観測をすることができ
る。
は、周期長を深さ方向において連続的に変化させ、軟X
線から極端紫外線の領域における所定のエネルギーの光
をそれぞれ反射するとともに、真空紫外線から可視光ま
での領域にわたって全反射による高い反射率を有する多
層膜が形成された第1の表面部を有し、当該第1の表面
部において入射された光を反射する第1の反射鏡と、上
記第1の反射鏡の上記第1の表面部に対応させて、周期
長を深さ方向において連続的に変化させ、軟X線から極
端紫外線の領域における所定のエネルギーの光をそれぞ
れ反射するとともに、真空紫外線から可視光までの領域
にわたって全反射による高い反射率を有する多層膜が形
成された第2の表面部を有し、当該第2の表面部におい
て上記第1の反射鏡の上記第1の表面部において反射さ
れた光を反射する第2の反射鏡と、上記第2の反射鏡の
上記第2の表面部において反射された光が入射され、当
該入射された光を分光検出する検出器とを有するように
したものである。
明によれば、第1の反射鏡の第1の表面部に入射した広
いエネルギー帯域の光それぞれが、周期長を深さ方向に
おいて連続的に変化させた多層膜たるスーパーミラーの
対応する周期長を有する層と層の境界面によって反射さ
れる。そして、第1の反射鏡の第1の表面部によって反
射された光が第2の反射鏡の第2表面部において反射さ
れて検出器によって分光検出されるので、入射された軟
X線から可視光の領域の広いエネルギー帯域の光の同時
観測をすることができる。また、第1の反射鏡の第1の
表面部において反射された光を反射する第2の反射鏡を
用いるようにしたため、収差補正を行うことができ、検
出器には第2の反射鏡によって反射された光が入射され
るので、第1の反射鏡の第1の表面部の背面側に検出器
を配設することが可能になる。
は、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項
5または請求項6のいずれか1項に記載の発明におい
て、上記検出器は、超伝導トンネル接合素子であるよう
にしたものである。
明によれば、X線から赤外線までの広帯域において高い
感度と分光能力とを有する検出器として機能する超伝導
トンネル接合素子によって、単一または複数の反射鏡に
よって反射された広いエネルギー帯域の光それぞれを単
一の検出器で分光検出することができる。
のように、いずれも中心角が10度の扇形形状の領域で
あって、100eVのエネルギーを有する光を反射する
多層膜が形成された第1の扇形形状の領域と、90eV
のエネルギーを有する光を反射する多層膜が形成された
第2の扇形形状の領域と、80eVのエネルギーを有す
る光を反射する多層膜が形成された第3の扇形形状の領
域と、70eVのエネルギーを有する光を反射する多層
膜が形成された第4の扇形形状の領域と、60eVのエ
ネルギーを有する光を反射する多層膜が形成された第5
の扇形形状の領域と、50eVのエネルギーを有する光
を反射する多層膜が形成された第6の扇形形状の領域
と、40eVのエネルギーを有する光を反射する多層膜
が形成された第7の扇形形状の領域と、30eVのエネ
ルギーを有する光を反射する多層膜が形成された第8の
扇形形状の領域と、20eVのエネルギーを有する光を
反射する多層膜が形成された第9の扇形形状の領域と
を、時計回り方向で順次配置するセクションが4つ存在
して円形形状に構成した表面部を有し、当該表面部にお
いて入射された光を反射する反射鏡と、上記反射鏡の上
記表面部において反射された光が入射され、当該入射さ
れた光を分光検出する超伝導トンネル接合素子とを有す
るようにしてもよい。
ら、本発明による広帯域直入射望遠鏡の第1の実施の形
態を詳細に説明するものとする。
鏡の第1の実施の形態を示す概念構成説明図が示されて
おり、図2には、図1におけるA矢視図が示されてお
り、図3には、図2におけるB−B線断面図の一部拡大
説明図が示されている。
鏡10は、光が垂直に入射する反射鏡12と、反射鏡1
2からの反射光が集光される検出器たる超伝導トンネル
接合素子(Superconduting Tunne
l Junction:STJ)14とを有して構成さ
れている。
体12aであり、当該皿状体12aの表面部12bは、
中心部Pを中心として凹状に窪んで形成された回転放物
面として形成されている。
面部12bは、中心部Pを頂点とする複数の扇形形状の
領域12cに区分されており、当該表面部12bにおけ
る複数の扇形形状の領域12cはそれぞれ、軟X線から
極端紫外線の領域における所定のエネルギーの光をそれ
ぞれ反射するとともに、真空紫外線から可視光までの領
域にわたって全反射による高い反射率を有する多層膜1
2d(図3参照)が形成されているものである。
12bは36個の扇形形状の領域12cに区分されてお
り、当該36個の扇形形状の領域12cはそれぞれ、中
心部Pを頂点とする中心角αが10度となされており、
いずれも等しい面積を有するものである。
cは、9個の扇形形状の領域12cを一組として1つの
セクションを形成しており、従って、表面部12dには
4つのセクションが存在するものである。
は、セクションを形成する9個の扇形形状の領域12c
が時計回り方向で、100eVのエネルギーを有する光
を反射する扇形形状の領域12c−100、90eVの
エネルギーを有する光を反射する扇形形状の領域12c
−90、80eVのエネルギーを有する光を反射する扇
形形状の領域12c−80、70eVのエネルギーを有
する光を反射する扇形形状の領域12c−70、60e
Vのエネルギーを有する光を反射する扇形形状の領域1
2c−60、50eVのエネルギーを有する光を反射す
る扇形形状の領域12c−50、40eVのエネルギー
を有する光を反射する扇形形状の領域12c−40、3
0eVのエネルギーを有する光を反射する扇形形状の領
域12c−30、20eVのエネルギーを有する光を反
射する扇形形状の領域12c−20の順で配置されてい
る。
c−100、12c−90、12c−80、12c−7
0、12c−60、12c−50、12c−40、12
c−30、12c−20はいずれも、上記したように図
3に示すのと同様な多層膜12dの構造を有するもので
ある。
a上に、所定の屈折率を有する第1の層12d−1を形
成し、当該第1の層12d−1上に当該第1の層12d
−1の屈折率とは異なる屈折率を有する第2の層12d
−2を積層する。そして、これら第1の層12d−1と
当該第1の層12d−1に積層された第2の層12d−
2との2つの層を一組として所定の積層数n(ただし、
「n」は正の整数である。)分だけ積層して形成され。
ねられるとともに、1組の第1の層12d−1と第2の
層12d−2との膜厚たる周期長dがブラッグ反射を利
用するようにして形成されると、この多層膜12dに入
射した光は第1の層12d−1と第2の層12d−2と
の境界面で反射され、当該第1の層12d−1と第2の
層12d−2との境界面で反射された反射光の干渉が生
じて、所定のエネルギーの光が高い反射率で反射される
ことになるものである。
2c−100、12c−90、12c−80、12c−
70、12c−60、12c−50、12c−40、1
2c−30、12c−20それぞれの多層膜は、対応す
る所定のエネルギーの光を高い反射率で反射するような
周期長dで、それぞれ所定の屈折率を有する第1の層1
2d−1と第2の層12d−2とが所定の積層数n分だ
け積層されて形成されている。
ば、Ni(ニッケル)、Mo(モリブデン)などの重元
素によって形成されるものであり、第2の層12d−2
は、例えば、C(炭素)、Si(ケイ素)などの軽元素
によって形成されるものである。
状の領域12cそれぞれに所定のエネルギーの光を反射
する多層膜12dを形成するには、公知の技術を用いる
ことができ、その成膜装置ならびに成膜方法の詳細な説
明は省略することとする。
の扇形形状の領域12cに多層膜12dを形成するとき
には、当該所定の扇形形状の領域12c以外の扇形形状
の領域12cにはマスクをするようにして順次扇形形状
の領域12c毎に成膜を行うようにしてもよい。あるい
は、表面部12bの扇形形状の領域12c毎に反射鏡1
2を36個の小片に分割し、当該36個の小片それぞれ
に成膜を行ってから1つに結合して表面部12bとして
組み上げ、反射鏡12を形成してもよい。
ョセフソン素子の一種であり、薄い絶縁膜(例えば、ア
ルミナ)を超伝導金属薄膜(例えば、ニオブ)で挟み込
んだ構造を有している。
したように反射鏡12からの反射光が集光される検出器
であり、より詳細には、0.3K程度の極低温で動作
し、当該超伝導トンネル接合素子14に光が入射する
と、当該入射した光のエネルギーは超伝導金属薄膜に吸
収される。
伝導金属薄膜に入射した光のエネルギーが吸収される
と、当該超伝導金属薄膜中のクーパー対の解離とフォノ
ンの発生とが引き起こされる。さらに、発生したフォノ
ンがクーパー対を解離するという過程が10−12秒程
度の時間内で生起されることとなる。
力学的トンネル効果で絶縁膜を通過することにより、入
射した光のエネルギーに比例した電流が発生し、所定の
回路系を用いて信号として取り出されて検出器として動
作するものである。
14は、X線から赤外線までの広帯域において高い感度
と分光能力とを有する検出器として機能する。
ル接合素子14の表面の反射率が示されており、図4
(b)には、超伝導トンネル接合素子14の表面の透過
率が示されている。これら超伝導トンネル接合素子14
の反射率ならびに透過率から明らかなように、当該超伝
導トンネル接合素子14の光子の吸収率は95%以上で
ある。
線から極端紫外線の領域における光子の吸収率が非常に
高く、上記したようにして光子の吸収により信号を作り
出す性質を有する超伝導トンネル接合素子14を用いる
ことにより、軟X線から可視光の領域における光の分光
検出が実現されるものである。
14の軟X線から極端紫外線の領域におけるエネルギー
分解能の一例を示すグラフが示されている。
直入射望遠鏡10を天体観測に用いると、まず、広いエ
ネルギー帯域の光が反射鏡12の表面部12bに垂直に
入射される。
した広いエネルギー帯域の光のうち、100eVのエネ
ルギーを有する光は、扇形形状の領域12c−100に
おいて高い反射率で反射され、90eVのエネルギーを
有する光は、扇形形状の領域12c−90において高い
反射率で反射され、80eVのエネルギーを有する光
は、扇形形状の領域12c−80において高い反射率で
反射され、70eVのエネルギーを有する光は、扇形形
状の領域12c−70において高い反射率で反射され、
60eVのエネルギーを有する光は、扇形形状の領域1
2c−60において高い反射率で反射され、50eVの
エネルギーを有する光は、扇形形状の領域12c−50
において高い反射率で反射され、40eVのエネルギー
を有する光は、扇形形状の領域12c−40において高
い反射率で反射され、30eVのエネルギーを有する光
は、扇形形状の領域12c−30において高い反射率で
反射され、20eVのエネルギーを有する光は、扇形形
状の領域12c−20において高い反射率で反射される
(図6参照)。
領域の所定のエネルギーの光それぞれは、対応する反射
鏡12の表面部12bの扇形形状の領域12cによって
高い反射率で反射される。一方、当該軟X線から極端紫
外線の領域よりもエネルギーの低い可視光から真空紫外
線の領域の光はそれぞれ、扇形形状の領域12cの多層
膜12dの表面12ddによって全反射(鏡面反射)に
より高い反射率で反射される。
射率は、扇形形状の領域12cそれぞれの反射率との多
層膜12dの表面12ddの反斜率とが重ね合わされた
反射率となる(図6参照)。従って、反射鏡12の表面
部12dによって、入射された広いエネルギー帯域の光
のうちの軟X線から可視光の領域の光それぞれが、高い
反射率で反射されることになる。
反射光は超伝導トンネル接合素子14に集光される。こ
の際、軟X線から極端紫外線の領域の所定のエネルギー
の光それぞれについては、反射鏡12の表面14bの4
つのセクションそれぞれの対応する扇形形状の領域12
c、即ち、4箇所からの反射光が超伝導トンネル接合素
子14に集光されるので、高い結像性能を有する。
の反射光が超伝導トンネル接合素子14に集光されて入
射されると、上記したようにして入射された光のエネル
ギーに比例した電流が発生し、所定の回路系を用いて信
号が取りだされて、軟X線から可視光の領域における光
の分光検出が、単一の反射鏡12と超伝導トンネル接合
素子14とによって行われる。
直入射望遠鏡10においては、軟X線から可視光の領域
における光に対応する多層膜12dが形成された複数の
扇形形状の領域12cを表面部12bに配置する反射鏡
12と、X線から赤外線までの広帯域において高い感度
と分光能力とを有する超伝導トンネル接合素子14とを
配設するようにしたので、単一の反射鏡12の複数の扇
形形状の領域12cそれぞれと多層膜12dの表面12
ddとによって、軟X線から可視光の領域の広いエネル
ギー帯域の光それぞれが高い反射率で反射されて、超伝
導トンネル接合素子14によって分光検出される。
鏡10においては、広いエネルギー帯域の光、軟X線か
ら可視光の領域の光、特に、軟X線から極端紫外線の領
域における光それぞれを観測することができる。
0においては、単一の反射鏡12によって軟X線から可
視光の領域の広いエネルギー帯域の光それぞれを高い反
射率で反射するので、複数の直入射望遠鏡を用いる必要
がなくなり、コストの低減を図ることができるとともに
効率よく広いエネルギー帯域の光を同時観測することが
できる。
遠鏡10においては、単一の反射鏡12によって軟X線
から可視光の領域の広いエネルギー帯域の光それぞれを
高い反射率で反射するので、当該反射鏡12からの反射
光が集光される超伝導トンネル接合素子14は1つ配設
すればよく、コスト低減を図ることができるとともに当
該超伝導トンネル接合素子14を冷却する冷却装置が1
つで済むので、天体観測に際して当該広帯域直入射望遠
鏡10が搭載される天体衛星などにおいて省スペース化
を実現することができる。
本発明による広帯域直入射望遠鏡の第2の実施の形態に
ついて説明する。
施の形態とは、上記した第1の実施の形態における反射
鏡12は所定のエネルギーの光それぞれに対応する多層
膜12dが形成された複数の扇形形状の領域12cを表
面部12bに配置しているのに対して(図2ならびに図
3参照)、第2の実施の形態における反射鏡32は表面
部32bには周期長の異なる多層膜32dが形成されて
いる点において、両者は互いに異なっている。
る反射鏡12の多層膜12dの周期長dは、多層膜12
dの深さ方向(図3参照)において変化せず一致してい
るのに対して、第2の実施の形態における反射鏡32の
多層膜32dの周期長dは、多層膜32dの深さ方向
(図7(b)参照)において連続的に変化しているもの
である。
の多層膜32dにおいては、多層膜32dの深さ方向に
沿って、表面32ddから遠ざかるほど周期長dが短
く、表面32ddに近づくに従って周期長dが長くなる
ようになされている。
2ddから遠い周期長d1と、深さ方向における中位の
周期長d2と、多層膜32dの表面32dd近傍の周期
長d 3とは、周期長d1<周期長d2<周期長d3の関
係となる。
2bは、第1の実施の形態における反射鏡12の表面部
12bのように複数の扇形形状の領域12cに区分され
てはいない。
の多層膜32dの周期長dが、軟X線から極端紫外線の
領域の所定のエネルギーの光それぞれに対応するように
して多層膜32dの深さ方向において連続的に変化して
いるので、異なる周期長d(例えば、周期長d1、
d2、d3)それぞれの第1の層32d−1と第2の層
32d−2との境界面でブラッグ反射を利用して反射さ
れる光のエネルギーが異なるようになる。
望遠鏡においては、広いエネルギー帯域の光がそれぞれ
反射鏡32の表面部32bに垂直に入射すると、所定の
エネルギーの光それぞれが、エネルギーの大きさに応じ
て反射鏡32の多層膜32dを深さ方向に透過し、対応
するの周期長dの第1の層32d−1と第2の層32d
−2との境界面で反射される。
層32d−2との境界面で反射された反射光の干渉が生
じて、その結果、入射された広いエネルギー帯域の光の
うちの軟X線から可視光の領域の光それぞれが、高い反
射率で反射されることになる。
射望遠鏡においては、反射鏡32の表面部32bを複数
の扇形形状の領域に区分することなしに、上記した第1
の実施の形態の広帯域直入射望遠鏡10と同様に、単一
の反射鏡32によって、軟X線から可視光の領域の広い
エネルギー帯域の光が高い反射率で反射され、超伝導ト
ンネル接合素子14によって分光検出することができ
る。
遠鏡においても、上記した第1の実施の形態の広帯域直
入射望遠鏡10と同様に、軟X線から可視光の領域の広
いエネルギー帯域の光、特に、軟X線から極端紫外線の
領域における光それぞれを観測することができ、コスト
の低減を図ることができるとともに効率よく広いエネル
ギー帯域の光を観測することができ、さらにまた、天体
観測に際して当該広帯域直入射望遠鏡が配設される天体
衛星などにおいて省スペース化を実現することができ
る。
は、反射鏡32の表面部32bを複数の扇形形状の領域
に区分することなしに、表面部32bの円形形状の領域
の全域のおいて同様に、多層膜32dの周期長dを多層
膜32dの深さ方向(図7(b)参照)において連続的
に変化させた。
ては、周期長dを深さ方向において連続的に変化させた
多層膜32d(なお、本明細書においては、当該「周期
長dを深さ方向において連続的に変化させた多層膜32
d」を、「スーパーミラー」と適宜称することとす
る。)の種類が、反射鏡32の表面部32bにおいて1
種類であるようにしたが、これに限られるものではない
ことは勿論であり、反射鏡32の表面部32bを複数種
類のスーパーミラーにより構成するようにしてもよい。
の扇形形状の領域に区分し、当該複数の扇形形状の領域
それぞれが異なる種類のスパーミラーを形成するように
してもよい。
ン結果を参照しながら各種反射鏡の反射率について説明
することとする。
の形態の広帯域直入射望遠鏡10における反射鏡12
(図1乃至図6参照)に対応する反射鏡の反射率のシュ
ミレーション結果が示されており、図8には、使用した
反射鏡の表面部の複数種類の扇形形状の領域それぞれの
多層膜の理論反射率データを示す表が示されており、図
9には、図8に示す理論反射率データの多層膜(整理番
号3)の反射率の理論値を示すグラフが示されており、
図10には、300eVまでのエネルギーを考慮した場
合の反射鏡の合成反射率の理論値を示すグラフが示され
ており、図11には、125eV以上のエネルギーを考
慮しない場合の反射鏡の合成反射率の理論値を示すグラ
フが示されており、図12には、30eV以下のエネル
ギーを有する光に対する反射鏡の合成反射率の理論値を
示すグラフが示されている。
ション結果を示す反射鏡は、上記した第1の実施の形態
の広帯域直入射望遠鏡10における反射鏡12(図1乃
至図6参照)と対応するものであるが、反射鏡12が1
つのセクションで9個の扇形形状の領域12cを有し、
9種類の多層膜12dが形成されたものであるのに対し
て、シュミレーションの用いた反射鏡は、1つのセクシ
ョンで23個の扇形形状の領域を有し、23種類の多層
膜が形成されたものである。
なる多層膜の整理番号を示し、「物質1」欄は、反射鏡
12における第1の層12d−1に対応する薄膜を形成
する物質を示し、「物質2」欄は、反射鏡12における
第2の層12d−2に対応する薄膜を形成する物質を示
し、「d値」欄は、周期長dを示し、「ガンマ値」欄
は、一組の層の膜厚比、即ち、物質1の膜厚/(物質1
の膜厚+物質2の膜厚)を示し、「ペア層数」欄は、多
層膜の所定の積層数nを示す。
でのエネルギーを考慮した場合に反射鏡を構成する多層
膜の種類を示しており、この場合は、23種類の多層膜
が形成された反射鏡を用いてシュミレーションが行われ
ている。
上のエネルギーを考慮しない場合に反射鏡を構成する多
層膜の種類を示しており、この場合は、整理番号1乃至
整理番号12と整理番号21乃至整理番号23との15
種類の多層膜が形成された反射鏡を用いてシュミレーシ
ョンが行われている。
すような反射率を示す。そして、これら23種類の多層
膜が形成されて300eVまでのエネルギーが考慮され
た反射鏡の合成反射率は、図10に示すように、Ptの
単層膜が表面部に形成された反射鏡の合成反射率と比較
して、エネルギー帯域のほぼ全域でおよそ5倍に向上す
る。
慮しないで15種類の多層膜が形成された反射鏡は、3
00eVまでのエネルギーを考慮して23種類の多層膜
が形成された反射鏡の合成反射率に比べてさらに実効的
な合成反射率が向上する(図11参照)。
ーを考慮しない場合は、実効的な合成反射率が向上した
状態の反射鏡を、300eVまでのエネルギーを考慮し
た反射鏡よりも少ない種類の多層膜で実現することがで
きる。
でのエネルギーを考慮して23種類の多層膜が形成され
た反射鏡においては、軟X線から真空紫外線にかけて数
%〜数十%という反射率を維持することができる。
よりもエネルギーの低い可視光から真空紫外線の領域の
光はそれぞれ、反射鏡の扇形形状の領域の多層膜の表面
によって高い反射率で反射される。
2の実施の形態の広帯域直入射望遠鏡における反射鏡3
2(図7(a)(b)参照)に対応する反射鏡の反射率
のシュミレーション結果が示されており、図13には、
使用した反射鏡の表面部の複数種類のスーパーミラーそ
れぞれの理論反射率データを示す表が示されており、図
14には、図13に示す理論反射率データのスーパーミ
ラー(整理番号4)それぞれの反射率の理論値を示すグ
ラフが示されており、図15には、図13に示す理論反
射率データの複数種類のスーパーミラーからなる表面部
を有する反射鏡の合成反射率の理論値を示すグラフが示
されている。
ーション結果を示す反射鏡は、上記した第2の実施の形
態の広帯域直入射望遠鏡における反射鏡32(図7
(a)(b)参照)と対応するものであるが、反射鏡3
2が表面部32bを複数の扇形形状の領域に区分するこ
となしに1種類のスーパーミラーが形成されたものであ
るのに対して、シュミレーションの用いた反射鏡は、表
面部が複数の扇形形状の領域に区分されて5種類のスー
パーミラーが形成されたものである。
射鏡の5種類のスーパーミラーそれぞれの理論反射率デ
ータが図13に示されている。なお、図13の表中の
「番号」欄は、5種類の異なるスーパーミラーの整理番
号を示し、「物質1」欄は、反射鏡32における第1の
層32d−1に対応する薄膜を形成する物質を示し、
「物質2」欄は、反射鏡32における第2の層32d−
2に対応する薄膜を形成する物質を示し、「開始d値」
欄は、反射鏡32の多層膜32dの表面32dd近傍の
周期長d3と対応する周期長を示し、「終了d値」欄
は、反射鏡32の多層膜32dの本体部32a近傍の周
期長d1と対応する周期長を示し、「ガンマ値」欄は、
一組の層の膜厚比、即ち、物質1の膜厚/(物質1の膜
厚+物質2の膜厚)を示し、「ペア層数」欄は、多層膜
の所定の積層数nを示す。
図14に示すような反射率を示す。そして、これら5種
類のスーパーミラーが形成された反射鏡の合成反射率
は、図15に示すように、Ptの単層膜が形成された反
射鏡の合成反射率と比較して、エネルギー帯域のおよそ
40eVからおよそ120eVの範囲内において向上し
ている。
の軟X線に関しては、直入射ではスーパーミラーの効果
が得られないものである。
(1)乃至(7)に説明するように変形することができ
る。
(図2参照)、さらに、反射鏡10の表面部12bの多
層膜12dの最上層である表面12ddにPtなどのト
ップコーティングを施すようにしてもよい。このように
すると、軟X線から極端紫外線の領域よりもエネルギー
の低い可視光から真空紫外線の領域の光の反射率をさら
に向上させることができる。
形態における反射鏡10の表面部12b、32bの直径
や凹面の曲率などは、当該反射鏡10の観測対象や、搭
載される天体衛星のスペースなどにより寸法設定すれば
よい。
導トンネル接合素子14の特性から、軟X線(300e
V)から可視域までの光を同時に検出する際には、エネ
ルギーの高い光が作り出すフォノンイベントにより、低
エネルギー側の光のイベントを埋もれさせてしまう可能
性がある。
可視光線をそれぞれ選択するためのバンドパスフィルタ
ーを配設するようにすると、軟X線から可視光の領域に
おける光の分光検出を一層確実に行うことができる。
は、物質の吸収構造を利用した薄膜フィルター、例え
ば、Al/C(アルミニウム/カーボン)金属薄膜フィ
ルターを用いることができ(図16(a)(b)参
照)、真空紫外線から可視光線については、物質の吸収
構造を利用したフィルターや干渉を利用したバンドパス
フィルターなどを用いることができる。
いることなしに、超伝導トンネル接合素子14に反射光
が入射して検出される電気信号の立ち上がり時間によ
り、軟X線、極端紫外線、紫外線、可視光線のそれぞれ
のイベントとフォノンイベントを分離するようにしても
よい。
から可視域までの光を一層確実に同時検出することがで
きる。
に、超伝導トンネル接合素子14を複数用いて分光イメ
ージングを行うようにしてもよく、その際には、各種回
路系の変更等を行うようにすればよい。
(図2参照)、反射鏡10の表面12bを中心部Pを頂
点とする扇形形状の領域12cに区分して9種類のエネ
ルギーの光を反射する多層膜12dを形成するようにし
たが、これに限られるものではないことは勿論であり、
図8乃至図12にも示すように、多層膜の種類は9種類
に限定されない。要は、当該扇形形状の領域それぞれ
に、軟X線から可視光の領域における光を反射する多層
膜をそれぞれ所定の材料を用いて形成するようにすれば
よい。
する多層膜のデザイン(即ち、扇形形状の領域の並び順
やセクションの数など)および区分けの割合(即ち、中
心角αの大きさ)は、検出位置での各々のエネルギーの
反射強度が最大になるようにして形成すればよい。
て増減させる自由度を有しているので、扇形形状の領域
に形成される多層膜が反射する光のエネルギーが高くな
るに従って中心角αの大きさが大きくなるようにしても
よい。このようにすると、反射鏡の表面部に入射された
広いエネルギー帯域の光のうち、エネルギーが高い光ほ
ど対応する広い面積の扇形形状の領域においてより一層
高い反射率で反射されるようになる。
い場合、例えば、50eVの光は必要ないが、100e
Vの光量を増やしたい場合には、50eVに対応する多
層膜が形成された扇形形状の領域を100eVに対応す
る多層膜が形成された扇形形状の領域に変更する。その
結果、100eVの光が一層高い反射率で反射されるよ
うになり、100eVの光量を増加させることができ
る。
のようなパイスライスに限られるものではないことは勿
論であり、例えば、反射鏡10の表面12bを所定形状
の領域に区分し、当該所定形状の領域内それぞれに軟X
線から可視光の領域の光を反射する多層膜を複数種類形
成するようにしてもよい。
は(図7(a)(b)参照)、反射鏡32の表面部32
b側に超伝導トンネル接合素子14が配設されるように
したが(図17(a)参照)、これに限られるものでは
ないことは勿論であり、例えば、図17(b)ならびに
図18に示すように、超伝導トンネル接合素子14を、
反射鏡32’の表面部32b’側ではなく、反射鏡3
2’の表面部32b’の背面側に位置する背面部32e
側に配設し、カセグレンタイプの望遠鏡として構成する
ようにしてもよい。
2b’は、上記した第2の実施の形態の反射鏡32の表
面部32bと同様に、スーパーミラーにより構成されて
いる。また、反射鏡32’の中心部位には表面部32
b’と背面部32eとにおいて開口する孔部32fが穿
設されている。
超伝導トンネル接合素子14を配設し、反射鏡32’の
表面部32b’側には反射鏡40を配設するようにす
る。なお、この反射鏡40の表面部40aは凸面でスー
パーミラーにより構成されるようにする。より詳細に
は、反射鏡40のスーパーミラーは、軟X線から極端紫
外線の領域における所定のエネルギーの光をそれぞれ反
射するとともに、真空紫外線から可視光までの領域にわ
たって全反射による高い反射率を有するものであり、反
射鏡32’の凹面たる表面部32b’を構成するスーパ
ーミラーの種類や焦点距離などの各種条件に応じて設計
するようにすればよい。
ては、主鏡たる反射鏡32’の表面部32b’に入射し
た広いエネルギー帯域の光は、表面部32b’を構成す
るスーパーミラーによって反射される。そして、反射鏡
32’の表面部32b’で反射された光は、副鏡たる反
射鏡40の表面部40aを構成するスーパーミラーによ
って反射される。こうして反射鏡40の表面部40aで
反射された光が、反射鏡32’の孔部32fを通り抜け
て超伝導トンネル接合素子14に入射し、超伝導トンネ
ル接合素子14によって分光検出される。
る反射鏡40とを用いるようにすると、反射鏡32’の
表面部32b’に入射した広いエネルギー帯域の光が2
回反射され、反射鏡40によって光路が折り返されて、
反射鏡32’の背面側で焦点が結ばれる。
反射鏡40との2つの鏡面により、収差補正を行うこと
ができるようになる。また、超伝導トンネル接合素子1
4が主鏡たる反射鏡32’の背面側に配設されるので、
超伝導トンネル接合素子14を冷却する冷却装置などの
冷却系の組み込みが容易になる。
(1)乃至(6)に示す変形例は、適宜に組み合わせる
ようにしてもよい。
ているので、単一の反射鏡によって広いエネルギー帯域
の光それぞれを高い反射率で反射するようになり、広い
エネルギー帯域、例えば、軟X線から可視光の領域の光
を観測することができるという優れた効果を奏する。
されているので、単一の反射鏡によって、例えば、軟X
線から可視光の領域の広いエネルギー帯域の光それぞれ
を高い反射率で反射するようになり、複数の直入射望遠
鏡を用いる必要はなくなり、コストの低減を図ることが
できるとともに効率よく広いエネルギー帯域の光を観測
することができるという優れた効果を奏する。
の形態を示す概念構成説明図である。
を中心に示す説明図である。
である。
射率を示すグラフであり、(b)は、超伝導トンネル接
合素子の表面の透過率を示すグラフである。
線の領域におけるエネルギー分解能の一例を示すグラフ
である。
の形態における反射鏡の合成反射率特性を示すグラフで
ある。
第2の実施の形態の反射鏡の表面部を中心に示す説明図
であり、(b)は、(a)におけるC−C線断面図の一
部拡大説明図である。
直入射望遠鏡の第1の実施の形態の反射鏡に対応する反
射鏡の表面部の複数種類の扇形形状の領域それぞれの多
層膜の理論反射率データを示す表である。
値を示すグラフである。
の反射鏡の合成反射率の理論値を示すグラフである。
合の反射鏡の合成反射率の理論値を示すグラフである。
る反射鏡の合成反射率の理論値を示すグラフである。
域直入射望遠鏡の第2の実施の形態の反射鏡に対応する
反射鏡の表面部の複数種類のスーパーミラーそれぞれの
理論反射率データを示す表である。
反射率の理論値を示すグラフである。
ラーからなる表面部を有する反射鏡の合成反射率の理論
値を示すグラフである。
カーボン)金属薄膜フィルターの透過率を示すグラフで
ある。
よる広帯域直入射望遠鏡の第2の実施の形態に対応する
断面図であり、(b)は、本発明による広帯域直入射望
遠鏡の他の例に対応する図18におけるD−D線断面図
である。
示す説明図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 所定形状の領域毎にそれぞれ異なる種類
の多層膜が形成された表面部を有し、該表面部において
入射された光を反射する反射鏡と、 前記表面部において反射された光が入射され、該入射さ
れた光を分光検出する検出器とを有する広帯域直入射望
遠鏡。 - 【請求項2】 請求項1に記載の広帯域直入射望遠鏡に
おいて、 前記表面部の異なる種類の多層膜は、軟X線から極端紫
外線の領域における所定のエネルギーの光をそれぞれ反
射するとともに、真空紫外線から可視光までの領域にわ
たって全反射による高い反射率を有するものである広帯
域直入射望遠鏡。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2のいずれか1項
に記載の広帯域直入射望遠鏡において、 前記表面部は円形形状を有し、該円形形状の中心部を頂
点とする所定の中心角を備えた複数の扇形形状の領域に
区分されたものである広帯域直入射望遠鏡。 - 【請求項4】 請求項3に記載の広帯域直入射望遠鏡に
おいて、 前記表面部は、所定の数の前記扇形形状の領域からなる
複数のセクションにより構成され、前記複数のセクショ
ンのそれぞれにおいて、前記扇形形状の領域に形成され
た多層膜の種類と該種類の並び順とがそれぞれ一致して
いる広帯域直入射望遠鏡。 - 【請求項5】 周期長を深さ方向において連続的に変化
させ、軟X線から極端紫外線の領域における所定のエネ
ルギーの光をそれぞれ反射するとともに、真空紫外線か
ら可視光までの領域にわたって全反射による高い反射率
を有する多層膜が形成された表面部を有し、該表面部に
おいて入射された光を反射する反射鏡と、 前記反射鏡の前記表面部において反射された光が入射さ
れ、該入射された光を分光検出する検出器とを有する広
帯域直入射望遠鏡。 - 【請求項6】 周期長を深さ方向において連続的に変化
させ、軟X線から極端紫外線の領域における所定のエネ
ルギーの光をそれぞれ反射するとともに、真空紫外線か
ら可視光までの領域にわたって全反射による高い反射率
を有する多層膜が形成された第1の表面部を有し、該第
1の表面部において入射された光を反射する第1の反射
鏡と、 前記第1の反射鏡の前記第1の表面部に対応させて、周
期長を深さ方向において連続的に変化させ、軟X線から
極端紫外線の領域における所定のエネルギーの光をそれ
ぞれ反射するとともに、真空紫外線から可視光までの領
域にわたって全反射による高い反射率を有する多層膜が
形成された第2の表面部を有し、該第2の表面部におい
て前記第1の反射鏡の前記第1の表面部において反射さ
れた光を反射する第2の反射鏡と、 前記第2の反射鏡の前記第2の表面部において反射され
た光が入射され、該入射された光を分光検出する検出器
とを有する広帯域直入射望遠鏡。 - 【請求項7】 請求項1、請求項2、請求項3、請求項
4、請求項5または請求項6のいずれか1項に記載の広
帯域直入射望遠鏡において、 前記検出器は、超伝導トンネル接合素子である広帯域直
入射望遠鏡。 - 【請求項8】 いずれも中心角が10度の扇形形状の領
域であって、100eVのエネルギーを有する光を反射
する多層膜が形成された第1の扇形形状の領域と、90
eVのエネルギーを有する光を反射する多層膜が形成さ
れた第2の扇形形状の領域と、80eVのエネルギーを
有する光を反射する多層膜が形成された第3の扇形形状
の領域と、70eVのエネルギーを有する光を反射する
多層膜が形成された第4の扇形形状の領域と、60eV
のエネルギーを有する光を反射する多層膜が形成された
第5の扇形形状の領域と、50eVのエネルギーを有す
る光を反射する多層膜が形成された第6の扇形形状の領
域と、40eVのエネルギーを有する光を反射する多層
膜が形成された第7の扇形形状の領域と、30eVのエ
ネルギーを有する光を反射する多層膜が形成された第8
の扇形形状の領域と、20eVのエネルギーを有する光
を反射する多層膜が形成された第9の扇形形状の領域と
を、時計回り方向で順次配置するセクションが4つ存在
して円形形状に構成した表面部を有し、該表面部におい
て入射された光を反射する反射鏡と、 前記反射鏡の前記表面部において反射された光が入射さ
れ、該入射された光を分光検出する超伝導トンネル接合
素子とを有する広帯域直入射望遠鏡。
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